JP2005335314A - 出没式筆記具 - Google Patents

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Yasushi Miyashita
泰 宮下
Masa Machida
雅 町田
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Abstract

【課題】 無理に交換しようとすると、蓋体を構成する部材が脱落してしまったり、ややもすると、蓋体を開閉する為の重要な糸状部材を切断してしまう危険性があった。又、出没機構であるデビットカムが筆記体の後部に位置している為、本体に対する筆記体の収納部が少なく、それ故に、頻繁に筆記体を交換しなければならなかった。
【構成】 軸筒の後部に設けられたノック部材を押圧することによって軸筒の前端から筆記体を出没させる出没式筆記具であって、前記筆記体を前軸とその前軸とカートリッジから構成すると共に、前記カートリッジを回転子に貫通せしめて前軸に着脱自在に固定し、又、前記筆記体を前進せしめるノック部材を摺動子に着脱自在に固定し、更に、前記回転子を軸筒内面に設けたカム面に係脱可能に配置する一方、摺動子を軸筒内面に設けた案内溝に回転は不能であるが前後動可能に係合させた出没式筆記具。
【選択図】 図1

Description

軸筒の後部に設けられたノック部材を押圧することによって軸筒の前端から筆記体を出没させる出没式筆記具に関する。
1例として、本体内に筆記体を収納し、その筆記体の先端を本体に対して出没可能にした出没式の筆記具がある。具体的に説明する。本体内には筆記体が収納されており、その筆記体の後部には、デビットカムと称される出没機構が配置されている。その出没機構は、本体の後部内面に形成されたカム面と、筆記体の後部に接触し且つ前記カム面と係脱する回転子、並びに、その回転子を前進せしめる摺動子などから構成されている。又、前記本体の前方内面には、筆記体の出没動作と連動して開閉する蓋体が固定されている。その蓋体は、筆記体と連結された糸状部材によって開閉し得るようになっている。即ち、摺動子の作動によって筆記体が前進すると蓋体が拡開し、筆記体の先端が蓋体を介して本体から突出する。一方、筆記体の没入時には糸状部材によって拡開状態にある蓋体が引っ張られ、蓋体が閉鎖し筆記体の先端近傍が密閉される。
特公平5−68360号。
近年においては、ゴミの分別や減量化が求められるようになってきており、筆記具においても注目されるようになってきた。そこで、筆記具においては、特に、消耗した筆記体の交換が顕著に行われるようになってきている。即ち、筆記具本体は捨てずに再使用し、筆記体のみを購入し交換するのである。又、その筆記体自体も大容量化し、筆記体を長期に渡って使用できるようになってきている。
しかし、前記の従来技術にあっては、筆記体が複雑な構造の本体内部に位置している為、交換が実質的にできない状態にあった。又、無理に交換しようとすると、蓋体を構成する部材が脱落してしまったり、ややもすると、蓋体を開閉する為の重要な糸状部材を切断してしまう危険性があった。
又、出没機構であるデビットカムが筆記体の後部に位置している為、本体に対する筆記体の収納部が少なく、それ故に、頻繁に筆記体を交換しなければならなかった。
本発明は、軸筒の後部に設けられたノック部材を押圧することによって軸筒の前端から筆記体を出没させる出没式筆記具であって、前記筆記体を前軸とカートリッジから構成すると共に、前記カートリッジを回転子に貫通せしめて前軸に着脱自在に固定し、又、前記筆記体を前進せしめるノック部材を摺動子に着脱自在に固定し、更に、前記回転子を軸筒内面に設けたカム面に係脱可能に配置する一方、摺動子を軸筒内面に設けた案内溝に回転は不能であるが前後動可能に係合させたことを要旨とする。
本発明は、軸筒の後部に設けられたノック部材を押圧することによって軸筒の前端から筆記体を出没させる出没式筆記具であって、前記筆記体を前軸とカートリッジから構成すると共に、前記カートリッジを回転子に貫通せしめて前軸に着脱自在に固定し、又、前記筆記体を前進せしめるノック部材を摺動子に着脱自在に固定し、更に、前記回転子を軸筒内面に設けたカム面に係脱可能に配置する一方、摺動子を軸筒内面に設けた案内溝に回転は不能であるが前後動可能に係合させたので、筆記体を容易に交換することができると共に、筆記体の増量化が図られる。
図1〜図5に示し説明する。軸筒1は、前方軸部2と後方軸部3から構成されており、それらは凹凸嵌合などの手段によって連結・固定されている。その軸筒1の内部には、弾発部材4を介して移動不能に樹脂成形品からなるシール筒部5がセットされている。そのシール筒部5の後方内面には、樹脂材質から形成された筆記体6が配置されている。その筆記体6は、前軸7とその前軸7に着脱自在に螺合・固定したカートリッジ8から構成されている。又、前記シール筒部5には、筆記体6の前軸7の前方の外壁と密閉を保つための内方リブ5aが円周上に形成されている。
更に、前記樹脂材質からなるシール筒部5には、シール蓋9が取り付けられおり、そのシール蓋9には3本の細線部10、11、12が放射状にしかも等間隔(120度間隔)な位置に射出成形などの手段によって一体成形されている。これらの細線部10、11、12の表面には、潤滑剤が塗布されているが、成形と同時に樹脂中に混練りさせても良い。その潤滑剤の例としては、シリコーンオイルやロウ、タルク、グリスなどが良好なものとして挙げられるが、塗布する作業性を考慮すると、シリコーンオイルと言った液状物が好ましい。尚、その細線部10、11の後端はガイド筒13に一体的に連結されているが、細線部12はガイド筒13に摺動可能に取り付けられている。そして、ガイド筒13とシール筒部5との間には、前記弾発部材4が張設されており、その弾撥部材4の付勢によって、前記シール蓋9が後方に押し当てられ、そのシール蓋9とシール筒部5との密閉が保たれている。
軸筒1(前方軸部2)の先端部は筆記体6の塗布先14が出没可能に摺動する先端開口穴15が設けられ、後端には筆記体6のカートリッジ8が交換可能で、且つ、後述する摺動子と着脱自在なノック部材16が摺動可能な後端開口穴17が設けられている。
又、後方軸部3の内面後部には、カム面18が形成されている。そのカム面18は、長手方向に形成された溝部19と、その溝部19間によって形成される縦リブ20の頂面に形成した傾斜面21とから構成されている。そして、そのカム面18の傾斜面21には、筒状の回転子22の傾斜突起23が係脱可能に係合している。そして、その回転子22の中空部には前記筆記体6のカートリッジ8が貫通した状態で挿通しており、又、回転子22の前端面を前記前軸7の後端面に接触させている。つまり、この回転子22の前軸7への接触によって、筆記体6全体を前進せしめることができるようになっているのである。
更に、回転子22の後部には摺動子24が位置しており、その摺動子24の前方に形成されたカム突起25が前記回転子22の傾斜突起23に接触、係合している。又、摺動子24の外周面には摺動突起26が形成されており、前記カム面18の溝部19に摺動可能に係合している。そして、その摺動子24には、ノック部材16が螺合などの手段によって着脱自在に取り付けられているが、凹凸嵌合などであっても良い。
符号27は筆記体6(前軸7)の外周面に形成した突起であって、その突起27は前記前方軸部2の内面に形成された摺動溝部28に係合している。つまり、筆記体6は軸筒1に対して前後動は可能であるが、相対的な回転は不能なものとなっている。
次ぎに、動作について説明する。ノック部材16を押圧すると、摺動子24や回転子22を介して筆記体6が弾撥部材4の弾撥力に抗して前進し、塗布先14が先端開口部15から突出するが、この際、シール蓋9も筆記体6の前進に伴って拡開する。この時、回転子22の傾斜突起23がカム面18の傾斜面21に当接し、筆記体6の後退(没入)が阻止される(図2参照)。
筆記体6を軸筒1に収納(没入)させる場合には、再びノック部材16を押圧する。この押圧操作によって、回転子22とカム面18との係合が解除されると共に、前記弾撥部材4の付勢力によって筆記体6が収納される。これと同時に、シール蓋9が引っ張られ閉じられる。
次ぎに、カートリッジ8の交換方法について説明する。最初に、ノック部材16と摺動子24と分離する。この分離によってカートリッジ8の後部近傍が軸筒1の後端開口部から露出する。次いで、そのカートリッジ8を前軸7に対して回転させ、回転子22並びに、摺動子24から抜き取るようにして、前軸7からカートリッジ8を分離させる。ここで、新しいカートリッジを軸筒1内に挿入し前軸7に螺合する。次いで、ノック部材16を再び摺動子24に取り付け、カートリッジの交換が完了する。
本発明の1例を示す要部縦断面図(筆記体収納状態)。 本発明の1例を示す要部縦断面図(筆記体突出状態)。 図1の要部断面斜視図。 後軸部の縦断面図。 内部機構の外観斜視図。 カートリッジの交換状態を示す縦断面図。
符号の説明
1 軸筒
2 前方軸部
3 後方軸部
4 弾撥部材
5 シール筒部
6 筆記体
7 前軸
8 カートリッジ
9 蓋体(シール蓋)
10 細線部
11 細線部
12 細線部
13 ガイド筒
14 塗布先
15 先端開口穴
16 ノック部材
17 後端開口穴
18 カム面
19 溝部
20 縦リブ
21 傾斜面
22 回転子
23 傾斜突起
24 摺動子
25 カム突起
26 摺動突起
27 突起
28 摺動溝部

Claims (3)

  1. 軸筒の後部に設けられたノック部材を押圧することによって軸筒の前端から筆記体を出没させる出没式筆記具であって、前記筆記体を前軸とカートリッジから構成すると共に、前記カートリッジを回転子に貫通せしめて前軸に着脱自在に固定し、又、前記筆記体を前進せしめるノック部材を摺動子に着脱自在に固定し、更に、前記回転子を軸筒内面に設けたカム面に係脱可能に配置する一方、摺動子を軸筒内面に設けた案内溝に回転は不能であるが前後動可能に係合させたことを特徴とする出没式筆記具。
  2. 前記筆記体の前後動に連動して開閉する蓋体を配置すると共に、その蓋体の開閉によって筆記体の先端を密封・開放したことを特徴とする請求項1記載の出没式筆記具。
  3. 前記前軸は軸筒に対して回転不能に配置されていることを特徴とする請求項1、あるいは、請求項2に記載の出没式筆記具。
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