JP2005334814A - 揺動選別装置の選別穀粒取出装置 - Google Patents

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松本  俊行
Michikazu Iwai
通和 岩井
Yuzumi Okada
柚実 岡田
Masaru Okada
優 岡田
Sumuto Takei
澄人 武井
Korei Makita
好令 牧田
Takeharu Seike
丈晴 清家
Eiji Mori
森  英二
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】混合米を選別する揺動選別板において選別能率を高め構成を簡単化する。
【解決手段】選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、縦方向及び横方向共に傾斜して横方向に斜め上下の往復揺動するように構成する。揺動選別板21,…の排出側端部に対向させて板面に偏流分布している選別玄米と選別混合米を仕切る玄米仕切板27のみを横方向に移動調節自在に設ける。揺動選別板21,…における揺下側側壁21aの排出側寄り籾取出口28を設け、籾取出口28から取り出した選別籾を籾還元流路29を経由して籾摺部1に還元するように構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、揺動選別装置の選別穀粒取出装置に関するものである。
混合米を籾と玄米に分離選別する揺動選別装置において、揺動選別板の排出側端部に籾、混合米、玄米の三種の流出路の形成されている穀粒排出樋を設け、揺動選別板の籾の偏流分布する揺下側の側壁に籾取出口を設け、この籾取出口と前記穀粒排出樋の籾流出路とを振動流穀管により連結したものは公知である(特許文献1、特許文献2)。
特公昭63−54431号公報(第1頁、第2図) 特開2003−47863号公報(第4頁、図1、図4)
従来装置にあっては、揺動選別板の籾の偏流分布する揺下側の側壁に籾取出口を設けて選別能率の向上を図るものであるが、揺動選別板の排出側端部に籾、混合米、玄米の三種の流出路の形成されている穀粒排出樋を設け、揺動選別板の排出側端部に対向して玄米仕切板及び籾仕切板を設ける構成であるので、選別穀粒の取出構成が複雑になるという不具合があった。
そこで、この発明は、揺動選別板に偏流分布した選別玄米及び選別籾を揺動選別板の排出側端部に到達する前に揺下側側壁に開口した籾取出口及び揺上側側壁に開口した玄米取出口から取り出して選別能率の向上をはかりながら、揺動選別板の排出側端部に対向して玄米仕切板のみを設けるようにして、穀粒取出構成の簡単化を図ろうとするものである。
前記問題点を解決するために、この発明は次のような技術的手段を講じた。
請求項1の発明は、選別用凹凸の形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、前記揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し可能に構成し、該籾還元流路29の傾斜流路部分に籾粒と玄米粒を分離選別する選別網33を設け、選別網33により玄米粒を除去した選別籾を籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置とする。
前記構成によると、選別用凹凸の形成されている縦方向及び横方向共に傾斜している揺動選別板21,…を横方向斜め上下に往復揺動すると、籾、玄米の混合米は選別されて玄米は揺上側に、籾は揺下側に、分離されない籾、玄米の混合米はこれら籾、玄米の中間に偏流分布しながら選別される。そして、揺動選別板21の揺下側に偏流分布した選別籾は揺下側側壁21aに沿って排出側に流動し、揺下側側壁21aに開口している籾取出口28から籾還元流路29に取り出され、更に、籾還元流路29の傾斜流路部分を流下中に選別籾は選別網33により選別され、玄米を除去した選別籾が籾摺部1に還元される。
請求項2の発明は、選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、前記揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し可能に構成し、該籾還元流路29の傾斜流路部分に石等の異物を分離選別する異物選別手段37を設け、異物選別手段37により異物を除去した選別籾を籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置とする。
前記構成によると、選別用凹凸の形成されている縦方向及び横方向共に傾斜している揺動選別板21,…を横方向斜め上下に往復揺動すると、籾、玄米の混合米は選別されて、玄米は揺上側に、籾は揺下側に、分離されない籾、玄米の混合米はこれら籾、玄米の中間に偏流分布しながら選別される。そして、揺動選別板21の揺下側に偏流分布した選別籾は揺下側側壁21aに沿って排出側に流動し、揺下側側壁21aに開口している籾取出口28から籾還元流路29に取り出され、更に、籾還元流路29の傾斜流路部分を流下中に異物除去手段37により選別され、異物を除去した選別籾が籾摺部1に還元される。
請求項3の発明は、選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、前記揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し可能に構成し、該籾還元流路29の傾斜流路部分に籾粒と玄米粒を分離選別する選別網33及び石等の異物を分離選別する異物選別手段37を設け、玄米及び異物を除去した選別籾を籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置とする。
前記構成によると、選別用凹凸の形成されている縦方向及び横方向共に傾斜している揺動選別板21,…を横方向斜め上下に往復揺動すると、籾、玄米の混合米は選別されて、玄米は揺上側に、籾は揺下側に、分離されない籾、玄米の混合米はこれら籾、玄米の中間に偏流分布しながら選別される。そして、揺動選別板21の揺下側に偏流分布した選別籾は揺下側側壁21aに沿って排出側に流動し、揺下側側壁21aに開口している籾取出口28から籾還元流路29に取り出される。そして、選別籾は籾還元流路29の傾斜流路部分を流下中に、選別網33により玄米が除去され、更に、異物除去手段37により異物が除去された選別籾が籾摺部1に還元される。
請求項4の発明は、選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、揺動選別板21,…の排出側端部に対向させて板面に偏流分布している玄米と混合米を仕切る玄米仕切板27のみを横方向に移動調節自在に設け、前記揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置とする。
前記構成によると、選別用凹凸の形成されている縦方向及び横方向共に傾斜している揺動選別板21,…を横方向斜め上下に往復揺動すると、籾、玄米の混合米は選別されて、玄米は揺上側に、籾は揺下側に、分離されない籾、玄米の混合米はこれら籾、玄米の中間に偏流分布しながら選別される。そして、揺動選別板21の揺下側に偏流分布した選別籾は揺下側側壁21aに沿って排出側に流動し、揺下側側壁21aに開口している籾取出口28から籾還元流路29に取り出されて籾摺部1に還元される。また、板面の揺上側に偏流分布した選別玄米、及び、未分離の籾、玄米の中間に偏流分布した選別混合米は縦方向の排出側端部に流動し、選別玄米と選別混合米は玄米仕切板27により仕切られて別個に取り出される。
請求項5の発明は、選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、揺動選別板21,…の排出側端部に対向させて板面に偏流分布している玄米と混合米を仕切る玄米仕切板27のみを横方向に移動調節自在に設け、前記揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出して籾摺部1に還元するように構成し、揺動選別板21,…の揺上側側壁21bの縦方向中途部で且つ前記籾取出口28よりも供給側寄りの玄米取出口43から選別玄米を取り出し可能に構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置とする。
前記構成によると、選別用凹凸の形成されている縦方向及び横方向共に傾斜している揺動選別板21,…を横方向斜め上下に往復揺動すると、籾、玄米の混合米は選別されて、玄米は揺上側に、籾は揺下側に、分離されない籾、玄米の混合米はこれら籾、玄米の中間に偏流分布しながら選別される。そして、揺動選別板21の揺下側に偏流分布した選別籾は揺下側側壁21aに沿って排出側に流動し、揺下側側壁21aに開口している籾取出口28から籾還元流路29に取り出されて籾摺部1に還元される。また、板面の揺上側側壁21bに沿って排出側に流動した選別玄米は揺上側側壁21aの縦方向中途部で且つ籾取出口28よりも供給側寄りにある玄米取出口43から取り出される。また、板面の揺上側に偏流分布した選別玄米、及び、揺下側に偏流分布した選別混合米は縦方向の排出側に流動し、排出側端部で玄米仕切板27により選別玄米と選別混合米とに仕切られて別個に取り出される。
請求項1に記載の発明は、揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出すので、選別籾を速く取り出せて選別能率が向上し、また、選別籾から選別網33により玄米を除去して籾摺部1に還元するので、玄米の二度摺りを少なくし穀粒の損傷を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出すので、選別籾を速く取り出せて選別能率が向上し、また、異物選別手段37により異物を除去した選別籾を籾摺部1に還元するので、異物による籾揚穀手段や籾摺ロール8,8の損傷を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出すので、選別籾を速く取り出せて選別能率が向上し、また、選別網33により玄米を除去した選別籾を籾摺部1に還元するので玄米の二度摺りを少なくして穀粒の損傷を防止し、また、異物選別手段37により異物を除去した選別籾を籾摺部1に還元するので、異物による籾揚穀手段や籾摺ロール8,8の損傷を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出すので、選別籾を速く取り出せて選別能率が向上し、また、揺動選別板21,…の排出側端部に対向配置した玄米仕切板27のみにより、選別玄米と選別混合米を仕切り別個に取り出すように構成したので、選別穀粒の取出構成を簡単にすることができる。
請求項5に記載の発明は、揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出すと共に、揺動選別板21,…の揺上側側壁21bの縦方向中途部で且つ籾取出口28よりも供給側寄りの玄米取出口43から選別玄米を取り出すので、選別籾及び選別玄米を速く取り出せて選別能率が向上し、また、揺動選別板21,…の排出側端部に対向配置した玄米仕切板27のみにより、選別玄米と選別混合米を仕切り別個に取り出すように構成したので、選別穀粒の取出構成を簡単にすることができる。
(実施例1)
以下本発明の揺動選別装置の一実施形態について説明する。
まず、図1に基づきこの発明を具備する籾摺選別機の全体構成について説明する。
籾摺選別機は、機体の前側部に配置した籾摺部1と、機体の前後方向中間部に配置した摺落米風選部2と、機体の後側部に配置した揺動選別板型の混合米選別部3と、混合米揚穀機4及び玄米揚穀機6等により構成されている。
籾摺部1は、籾ホッパ7と、籾摺ロール8,8の内装されている籾摺室9と、籾摺室9からの摺落米を摺落米風選部2に移送する振動型の摺落米移送棚11等で構成されている。
摺落米風選部2は、選別始端側が下方に位置し、選別終端側が上方に位置し、中途部が後側の混合米選別部3側に屈曲している略上下方向に沿った摺落米選別風路12と、摺落米選別風路12の下端部に配設されている摺落米受樋13と、摺落米選別風路12の中途部に配置されている粃受樋14と、摺落米選別風路12の終端部に配設されている吸引ファン16と、排塵筒17等により構成されて
いる。
次に、揺動選別板型の混合米選別部3について説明する。
多段の揺動選別板21,…には、板面に選別用凹凸が形成されていて、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側とし、終端側を低い排出側とし、選別方向である横方向の一方側を高い揺上側とし、反対側を低い揺下側として、揺動選別板21,…の縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、揺動選別板21,…を揺動アーム,揺動リンク等から構成されている揺動装置22で、横方向斜め上下の往復揺動を付与するように構成している。
この揺動選別板21,…の供給側の例えば揺下側に供給口が構成されていて、混合米揚穀機4から揚穀された混合米が、混合米タンク23、分配供給樋24及び分配ケース26を経由して供給される構成である。揺動選別板21,…の排出側に対向して選別玄米と選別混合米を仕切る玄米仕切板27を横方向に移動調節自在に設けている。また、揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側には籾取出口28を設けると共に、揺下側側壁21aの側面に沿わせて籾還元流路29を設け、籾取出口28から取り出された選別籾が籾還元流路29に流入するように構成している。なお、籾取出口28の下端部には揺動選別板21,…から略玄米高さほどに起立した流入阻止板を設けると、籾取出口28への玄米の取り出しを少なくすることができる。
しかして、揺動選別板21,…に供給された混合米は、粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係で、比重の重い小形の玄米は揺上側に偏流分布し、また、玄米に比較して大きく比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が偏流分布しながら選別される。
そして、揺下側に偏流分布した選別籾は揺下側側壁21aに沿って排出側に流下し、排出側終端部に到達する前に籾取出口28から籾還元流路29に取り出され、籾揚穀機30を経て籾ホッパ7に揚穀還元され、再度の籾摺がなされる。
また、揺下側の選別籾は籾取出口28から取り出しているので、揺動選別板21,…の排出側終端部では、揺上側に玄米が偏流分布し揺下側に選別混合米が偏流分布し、これらの選別穀粒は玄米仕切板22により仕切られて取り出される。そして、揺上側の選別玄米は玄米取出樋31、玄米揚穀機6を経て機外に取り出される。また、揺下側の選別混合米は混合米取出樋32、摺落米受樋13、混合米揚穀機4、混合米タンク23、分配供給樋24、分配ケース26を経て揺動選別板21,…に供給され再選別される。
また、揺動選別板21,…の縦方向の長さを例えば95センチメートルと長く、横方向の長さを45センチメートルと比較的短く構成し、揺動選別板21,…の縦方向の傾斜角度及び横方向傾斜角度を縦傾斜調節手段(図示省略)及び横傾斜調節手段により夫れ夫れ調節可能に構成している。従って、縦傾斜調節手段(図示省略)及び横傾斜調節手段を調節することにより、選別籾を揺動選別板21,…の排出側終端に至る前の籾取出口28から取り出しが終了し、揺動選別板21,…の排出側終端では選別玄米と選別混合米が偏流分布することとなる。
しかして、選別籾を揺動選別板21,…の排出側終端に至る前の籾取出口28により完了し、揺動選別板21,…の排出側終端では揺上側に選別玄米が分布し揺下側に選別混合米のみが分布するので、揺動選別板21,…の排出側終端部に対向させて玄米仕切板27を設けるだけでよく、籾仕切板を不要として揺動選別装置の選別穀粒取出構成を簡素化し、操作を簡単化することができる。
また、図2、3に示すように、前記籾還元流路29を、揺動選別板21,…の揺下側側壁21a,…に沿って取り付けられている始端側の縦流路29aと、終端側の傾斜流路29bとにより構成し、傾斜流路29bには流下穀粒の内籾は漏下しないが玄米の漏下する選別網33を設け、選別網33により選別された玄米を玄米取出口34から取り出して摺落米受樋13に供給し、また、選別された籾を籾排出口36から取り出し籾揚穀機30に供給するように構成している。しかして、籾摺部1への還元穀粒中の玄米の二度摺りを防止し玄米の損傷を防止することができる。
なお、図4に示すように、傾斜流路29bの選別網33の上方にパンチングメタル37を設けて、パンチングメタル37から漏下した籾・玄米を選別網33に供給して選別し、パンチングメタル37で分離した石等の異物を異物排出口38から機外に取り出すように構成してもよい。
また、籾取出口28及び籾還元流路29を図3に示すように構成してもよい。即ち、揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側には、縦方向に長く開口している籾取出口28,…を設け、揺下側側壁21aの側面に沿わせて幅広の籾還元流路29を設け、籾取出口28から取り出された選別籾が籾還元流路29に流入するように構成する。籾還元流路29の始端側を縦流路29aに、終端側を傾斜流路29bに構成し、傾斜流路29bに所定間隔毎に線材を並列配置した異物取出装置38を設け、異物取出装置38を漏下した穀粒を籾排出口36を経てから籾揚穀機30に供給し、異物を箱体41に取り出したり、機外に排出するように構成する。しかして、籾摺部1への還元穀粒中の玄米の二度摺りを防止して玄米の損傷を防止し、また、異物の籾揚穀機30及び籾摺ロール8,8への供給を防止し、異音の発生を防止しながら円滑に籾摺作業をすることができる。
また、籾還元流路29の傾斜流路29bから穀粒を摺落米受樋13に流下還元するにあたり、図1に示すように、穀粒の流下部に摺落米選別風路12の終端側への飛散を防止する複数の回収板42を先端側が下向く傾斜姿勢に突出状に設けている。しかして、穀粒が飛散しようとしても回収板42に下方から衝突しながら摺落米受樋13の底部に案内回収され、穀粒の摺落米選別風路12の終端側への飛散を防止することができる。
また、揺動選別板21,…を図7〜図9のように構成してもよい。
揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側には前記実施例と同様に籾取出口28を設け、揺下側側壁21aの側面に沿わせて籾還元流路29を設け、籾取出口28から取り出された選別籾を籾還元流路29を経て籾揚穀機30に供給し、籾摺部1に還元するように構成する。揺動選別板21,…の排出側に対向して選別玄米と選別混合米を仕切る玄米仕切板22のみを横方向に移動調節自在に設ける。また、揺動選別板21,…の揺上側側壁21bの縦方向中間部で且つ前記籾取出口28よりも供給側に玄米取出口43を開口し、玄米取出口43から取り出した玄米を玄米流路44を経て玄米取出樋31に供給するように構成する。
前記構成とすることにより、揺動選別板21,…の流下方向中間部で揺上側側壁21bの玄米取出口43から選別玄米を速く取り出すことができ、縦方向終端側に流下した穀粒層厚を薄くし選別能率を向上させることができる。
また、従来技術として実公平6−30312号公報には、揺動選別板における縦方向終端部の揺上側側壁の玄米取出口から選別玄米を取り出し、縦方向終端部の揺下側側壁の混合米取出口から選別混合米を取り出し、縦方向中間部の揺下側側壁の籾取出口から選別籾を取り出すものがある。
しかし、揺動選別板の縦方向終端部の揺上側から選別玄米を取り出し、縦方向終端部の揺下側から選別混合米を取り出し、揺動選別板の排出側からは選別穀粒を取り出さない構成であるので、選別穀粒の取出量が少なく選別能率が低くなり、また、排出側終端部で穀粒層厚が一挙に薄くなることから籾の揺上側への移動が容易となり選別精度が低下するという不具合が発生する。しかし、前記構成とすることにより、このような不具合を解消することができる。なお、玄米取出口43を開口するときその穀粒分布は、図7中実線のように玄米取出口43側に偏寄する傾向となって、穀粒量の特に玄米量の少なくなった穀粒群が玄米取出口43以降の選別板21部分で良好に選別できるものである(図中2点鎖線は玄米取出口43がない場合の穀粒分布を示す)。つまりこの玄米取出口43の位置は、以降の選別板長さを勘案して所定の玄米取出幅を得られるごとく配置される。
また、籾還元流路29の選別籾の還元構成を図10に示すように構成してもよい。即ち、籾還元流路29の下端部を前記粃受樋14上に臨ませて選別籾を粃受樋14に取り出すように構成し、粃受樋14の粃ラセン14aにより一側に移送して、終端部に接続されている粃取出流路46により、粃及び選別籾を機外に取り出し可能に構成する。そして、粃取出流路46の中途部から流路47を分岐し、分岐部に設けた切替弁48により、穀粒を粃取出流路46の終端部に流したり、あるいは、流路47に流し流路47を経て籾揚穀機30に供給できるようにし、籾揚穀機30を経由して選別籾と粃とをまとめて籾摺部1に還元し籾摺できるように構成する。
しかして、粃の籾摺部1への還元籾摺構成を簡単化し、粃を粃取出流路46から取り出すことにより、粃受樋14の粃選別状態を点検できる。
また、籾還元流路29からの選別籾の還元構成を図11、12に示すように構成してもよい。即ち、粃受樋14の粃ラセン14aにより選別された粃を一側に移送可能に構成し、粃取出流路46から機外に取り出し可能に構成する。粃ラセン14aの軸部端に籾揚穀機30のスローワ30aを取り付けると共に、籾還元流路29の下端部を籾揚穀機30の下端部に供給可能に構成する。このように構成することにより、籾揚穀機30を籾摺部1の近い位置に設置することができ、駆動力を抑えながら円滑に選別籾を籾摺部1に揚穀還元することができる。なお、粃受樋14の終端部に切替弁(図示省略)を設けて、粃ラセン14aの終端側に送られてきた粃を籾揚穀機30に供給したり、あるいは、粃取出流路46から機外に取り出すように構成してもよい。
また、籾還元流路29の傾斜流路29bに図13に示すように、操作具51a付きの切替板51を設け、選別籾を籾還元流路29の終端側に流したり、あるいは、切替板51を開口回動して取出筒52を介して機外に取り出しできるように構成してもよい。このように構成することにより、選別籾に混じっている異物を機外に取り出すことができ、籾揚穀機30の損傷を防止しながら円滑に籾摺作業をすることができる。
また、揺動選別板21の選別板面を図14のように構成してもよい。即ち、揺動選別板21の揺下側側壁21aの縦方向排出側寄りに籾取出口28を設けて籾還元流路29を介して選別籾を取り出すように構成し、揺動選別板21の揺下側における籾取出口28より排出側部分だけを選別凹凸部のないフラット板49により構成する。しかして、揺動選別板21の籾取出口28よりも排出側部分の穀粒の排出側への流れを速くし、選別能率を高めることができる。
次に、図1により玄米揚穀機6の吸塵構成について説明する。
玄米揚穀機6のスローワ筒の上部には吸塵装置53を付設し、吸塵装置53を経由して玄米を取り出すように構成している。吸塵装置53は、吸塵ボックス53aと、穀粒がジグザグに方向変換しながら流下する流下通路53bと、流下通路53bの下部に始端部を接続した集塵通路53cとにより構成されている。そして、集塵通路53cの終端側を吸塵通路54の始端側に接続し、吸塵通路54の中途部を混合米選別部3の分配供給樋24の側方を通って機体前側に延設し、終端側を吸引ファン16の吸入部に連通している。
その吸塵通路54を吸引ファン16に連通するにあたり、吸塵通路54の中途部を前後方向に沿った略水平の中途通路54aとし、吸塵通路54の終端部を上下方向に沿った終端通路54bと、終端通路54bの終端側に前上り傾斜に屈折状に接続されている接続通路54cとにより構成して、接続通路54cの前上り傾斜の終端側を吸引ファン16の吸入部に接続している。
そして、終端通路54bの下端部に開閉弁56を設け、この開閉弁56には滞留穀粒の重力により開口し、滞留穀粒がなくなると閉鎖されるようにバネ(図示省略)を介装している。この開閉弁56から取り出された穀粒は流下通路57に流下し、流下通路57の下端部から前記粃受樋14に供給されるように構成されている。
しかして、吸塵通路54の塵埃類に粃粒が混入していても、粃粒は上下方向の終端通路54bの下端部に落下滞積して捕捉され吸引ファン16への流れが抑制され、吸引ファン16からの粃の飛散を防止できる。また、終端通路54bの下端部に粃粒が所定量溜ると、粃粒の自重により開閉弁56が開けられて、粃粒が流下通路57に落下し粃受樋14に回収されるので、摺落米選別風路12の選別風への影響を最小限に抑えながら粃粒を円滑に取り出すことができる。
次に、図1及び図15に基づき分配供給樋24の異物除去構成について説明する。
分配供給樋24の穀粒流動部分の上部には、所定間隔置きに篩い線58,…を設け、該篩い線58,…の下方にはパンチングメタル61を配置して上下複数段の選別手段を構成している。篩い線やパンチングメタルは一定方向へ案内可能に傾斜され、その傾斜下端部側に水平軸59回りに回動可能に設けた堰止板59aが構成される。投入される穀粒(混合米)から上段の篩い線58,…で穀稈切れ等の大きな異物が分離されて堰止板59aにて堆積し、パンチングメタル61によって比較的小さい石、木片、稲こうじ等の異物が分離され同じく堰止板59aにて堆積される。堰止板59aはレバー60の操作で開放姿勢に上動でき、この状態で堆積中の穀稈切れや石、木片、稲こうじ等は下方の排出樋62に排出案内される構成である。この排出樋62は、分配供給樋24の底部に位置しておりパンチングメタル61の下方に設けられる混合米移送棚63の下方に設けられる構成である。なお、この混合米移送棚63面には移送ラック機構を備え、揺動に伴って混合米を上記パンチングメタル61の傾斜による案内とは逆に移送しうる構成である。この混合米移送棚63の移送終端側には小さな砕米や糠類の漏下する選別網63aを配置し、選別網63aから漏下した糠類が上記排出樋62に流下するように構成している。
そして、排出樋62の終端側である前側部に吸塵通路64の後側端部を接続し、この吸塵通路64を前下がり状に前側に延出して吸引ファン16の吸引部に接続している。なお、65はバネにより押圧している均し板である。
しかして、排出樋62に流入した穀稈切れ等の大きな異物、比較的小さい石、木片、稲こうじ等の異物及び小さな砕米や糠類を、吸塵通路64を経由して吸引ファン16に取り出し、異物の除去を簡単化することができる。
図16〜18に基づいて梱包構成について説明する。
従来、例えば籾摺機の梱包構造は、籾摺機全体を囲うように構成され、開梱後は荷枠の構成部材を多く要した。したがって、資源の活用を行い得ないものとなっていた。
そこで図16(イ)のような梱包構成としたものがある。すなわち、籾摺機の下部は、パレット状の載せ枠63単体にて構成される。該載せ枠63は、長手方向複数本のフレーム部材64,64…を適宜間隔毎に配置して下面側においてその間隔部分を保持すべく連結する連結部材65,65でもって井桁状に枠組構成するものである。また、倉庫等に段積みするときは籾摺機の前後左右を囲うように上記載せ枠63に載置される囲い枠66を構成する。該囲い枠66は縦枠部材67と筋交い部材68、更に横枠部材69等からなっており、図16(ロ)のように上方から被せ状にセットするもので、載せ枠69に対してボルト止めして、段積み可能の梱包となる(図16中(ハ))。
次いで、図17の構成は、上記の例と同様の効果を奏し得るための梱包構造を示すが、上例とは一部籾摺機の構成部材が囲い枠70からはみ出る構成である。すなわち具体的には仕上昇降機71と唐箕の排塵胴72とがはみ出す状態となっているが、いずれも縦方向高さは囲い枠70高さ未満の関係にあって、倉庫等における段積みには支障ない構成となっている。また、一部が囲い枠70から食み出す構成では、籾摺機外装の機体押し引きの取っ手73がその食み出し構成に付帯されるよう構成することで、梱包状態での搬送取り扱い上での取っ手となり便利である。
図18は改良案を示し、前記筋交い部材74を丸形鋼とすることによって、搬送用のローラとして代替させることができる。
籾摺選別機の全体の切断側面図。 混合米選別部の斜視図。 籾還元流路の切断側面図。 別例の籾還元流路の切断側面図。 籾摺部及び混合米選別部の側面図。 図5の籾還元流路の斜視図。 揺動選別板の平面図。 図7のA−A線の穀粒分布状態を示す断面図(1)、同B−B線の穀粒分布状態を示す断面図(2)、同C−C線の穀粒分布状態を示す断面図(3)。 揺動選別板部分の斜視図。 粃受樋及び籾揚穀機部分の異なる籾摺選別機の全体の切断側面図。 籾揚穀機、籾摺部部分の側面図。 粃受樋及び籾揚穀機部分の切断背面図。 籾還元流路部分の斜視図。 揺動選別板の平面図。 分配供給樋の斜視図。 梱包構成の一例を示す正面図である。 梱包構成の他の例を示す正面図である。 梱包された籾摺機の運搬状態を示す正面図である。
符号の説明
1 籾摺部
2 摺落米風選部
3 揺動選別部
4 混合米揚穀機
6 玄米揚穀機
7 籾ホッパ
8 籾摺ロール
9 籾摺室
10 摺落米選別風路
13 摺落米受樋
21 揺動選別板
21a 揺下側側壁
27 玄米仕切板
28 籾取出口
29 籾還元流路
33 選別網
37 異物選別手段(パンチングメタル)
43 玄米取出口
44 玄米流路

Claims (5)

  1. 選別用凹凸の形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、前記揺動選別板2
    1,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し可能に構成し、該籾還元流路29の傾斜流路部分に籾粒と玄米粒を分離選別する選別網33を設け、選別網33により玄米粒を除去した選別籾を籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置。
  2. 選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、前記揺動選別板
    21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し可能に構成し、該籾還元流路29の傾斜流路部分に石等の異物を分離選別する異物選別手段37を設け、異物選別手段37により異物を除去した選別籾を籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置。
  3. 選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、前記揺動選別板
    21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し可能に構成し、該籾還元流路29の傾斜流路部分に籾粒と玄米粒を分離選別する選別網33及び石等の異物を分離選別する異物選別手段37を設け、玄米及び異物を除去した選別籾を籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別
    穀粒取出装置。
  4. 選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、揺動選別板21,…の排出側端部に対向させて板面に偏流分布している玄米と混合米を仕切る玄米仕切板27のみを横方向に移動調節自在に設け、前記揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出し籾摺部1に還元するように構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置。
  5. 選別用の凹凸が形成されている揺動選別板21,…を、穀粒の流下方向である縦方向の始端側を高い供給側、終端側を低い排出側とし、穀粒選別方向である横方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として縦方向及び横方向共に傾斜した構成とし、該揺動選別板21,…を横方向に斜め上下に往復揺動する揺動選別装置において、揺動選別板21,…の排出側端部に対向させて板面に偏流分布している玄米と混合米を仕切る玄米仕切板27のみを横方向に移動調節自在に設け、前記揺動選別板21,…の揺下側側壁21aの排出側に設けた籾取出口28から選別籾を籾還元流路29に取り出して籾摺部1に還元するように構成し、揺動選別板21,…の揺上側側壁21bの縦方向中途部で且つ前記籾取出口28よりも供給側寄りの玄米取出口43から選別玄米を取り出し可能に構成したことを特徴とする揺動選別装置の選別穀粒取出装置。
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