JP2005324777A - 車両用空調装置の配管シール構造 - Google Patents
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Abstract
よびこの水分が室内空調ユニットのケース内部へ流入することを抑制する。
【解決手段】 室内空調ユニットのケース13hに配管接続用開口壁部15を環状に形成
し、この配管接続用開口壁部15の内周面と、室内空調ユニット10に接続される冷媒配
管27、30側の接続部材24の外周面との間に第1パッキン44を配置する。また、配
管接続用開口壁部15のうち、車体側隔壁部材40側の端部と車体側隔壁部材40との間
に第2パッキン45を配置し、この第2パッキン45を配管接続用開口壁部15の端部と
第1パッキン44との両方に接着する。
【選択図】 図3
Description
の機器に接続される配管が貫通する配管貫通開口部を有する車体側隔壁部材との間のシー
ル構造に関する。
、室内空調ユニット内のヒータコアに温水を循環する温水配管、および蒸発器で発生する
凝縮水(ドレン水)を排出するドレン配管の配置位置をすべて室内空調ユニットの車両前
方側に統一して、室内空調ユニットの車両搭載性を向上させる車両用空調装置が記載され
ている。
車体側隔壁部材に設けられる配管貫通開口部を通してエンジンルーム側(車室外領域)に
向かって配管されるので、エンジンルーム側の水(道路上や洗車時の水)が車体側隔壁部
材の配管貫通開口部を通過して車室内側へ侵入しようとする。しかし、特許文献1には、
この車体側隔壁部材の配管貫通開口部からの水の侵入を防止するシール構造の詳細は記載
されていない。
0は車両前方側のエンジンルーム41と車室内42とを仕切る部材であって、配管貫通開
口部43が開口している。この配管貫通開口部43を貫通して冷媒配管30がエンジンル
ーム41と車室内42の両方にわたって配置される。
て膨張弁23の冷媒通路に接続され、この膨張弁23の冷媒通路は更に室内空調ユニット
10内の冷房用蒸発器(図示せず)の冷媒通路に接続される。
配置されるものであって、室内空調ユニット10のケース13hのうち車両前方側端部に
は、車体側隔壁部材40の配管貫通開口部43に対向して配管接続用開口壁部15が環状
に形成されている。この開口壁部15は膨張弁23の車両前方側に位置するものであって
、この開口壁部15の内側にブロックジョイント24が配置されている。
管貫通開口部43を通過して車室内42側へ侵入してくる場合がある。そこで、この侵入
水が車室内42へ漏れ出ることを防ぐためのシール構造が必要となる。
り構成している。第1、第2パッキン51、52は、いずれもブロックジョイント24の
外周面に嵌合する環状の形状であり、第1パッキン51の内周面の全周がブロックジョイ
ント24の外周面(金属面)に接着される。51aはこの第1パッキン50の内周面の接
着部を示す。
前方側に配置され、第1パッキン51の車両前方側端部に接着される。52aはこの第2
パッキン52の接着部を示す。
形状であり、ケース13hの車両前方側端部に接着される。すなわち、ケース13hの車
両前方側端部には配管接続用開口壁部15と、この配管接続用開口壁部15の外周側に所
定間隔を隔て位置する外側壁部16とが2重環状をなすように一体成形されており、この
両壁部15、16の前方側端部に第3パッキン53が接着される。53a、53bはこの
第3パッキン53の接着部を示す。
肉盗み空間であって、厚肉部による樹脂成形不良(ひけの発生等)を防ぐために必要なも
のである。
ているにもかかわらず、次の理由で防水性が不十分であった。
部のみに接着されているので、第3パッキン53とケース13h側との接着面積が必然的
に小さくなってしまう。
5、16の端部との間に隙間が発生すると、第3パッキン53の内側へ矢印aのように侵
入してきた水が上記隙間を通って矢印bのように車室内42へ直接漏れ出るという不具合
が生じる。
ることに加え、車両走行時あるいは洗車時等に矢印a方向から水が高速度で飛び込んでく
ることがある。この高速度の水滴の流入で第2パッキン52の内周部がめくれて、第2パ
ッキン52の内周部に水が入り込むという現象が生じる。
図8に図示せず)から車室外へ排出される。しかし、ケース13hは、樹脂成形の都合等
により車両左右(幅)方向に分割して形成されることが多い。そのため、車室外からの流
入水分がケース13h内に入ると、ケース13hの左右分割面から流入水分が車室内42
へ漏れ出るという不具合が生じる。また、ケース13h内への流入水分が送風機駆動モー
タの内部に侵入して、モータ故障の原因となる場合もある。
部15の内周面との間で保持固定されているだけで、第1パッキン51の車両後方側の部
位は直接空間54に面している。このため、第1パッキン51の車両後方側端部はケース
13hに支持されていない。
く変形して、第1パッキン51の外周面と配管接続用開口壁部15の内周面底部との微小
隙間が拡大する。これにより、ケース13hの内部への水流入量が一層増加するという不
具合がある。
を車室内に配置される室内空調ユニット側に接続する車両用空調装置において、配管貫通
開口部を通過する水分が車室内へ漏れ出ることを抑制することを目的とする。
ることを抑制することを他の目的とする。
ース(13、13c、13h)に環状に形成された配管接続用開口壁部(15)と、
配管接続用開口壁部(15)の内周面と、室内空調ユニット(10)に接続される配管
(27、30)側の接続部材(24)の外周面との間に配置される第1パッキン(44)
と、
配管接続用開口壁部(15)のうち、車体側隔壁部材(40)側の端部と車体側隔壁部
材(40)との間に配置される第2パッキン(45)とを備え、
第2パッキン(45)を、配管接続用開口壁部(15)の端部と第1パッキン(44)
の両方に接着する、車両用空調装置の配管シール構造を特徴としている。
士の接着部を設定して接着力の向上を図ることができる。この結果、第2パッキン(45
)の接着に多少不適切な部分があっても、第2パッキン(45)と配管接続用開口壁部(
15)の端部との間に隙間が発生することを抑制できる。そのため、車室内への水漏れ防
止効果を向上できる。
て、第1パッキン(44)の内周面は接続部材(24)の外周面に接着固定され、ケース
(13、13c、13h)には、配管接続用開口壁部(15)のうち、車体側隔壁部材(
40)と反対側の端部から内周側へ突き出す段差部(20a)が形成され、
この段差部(20a)により第1パッキン(44)が支持されることを特徴とする。
)と反対側へ変形することを段差部(20a)により抑制できる。
が第1パッキン(44)の変形で剥がれて、隙間が発生することを抑制できる。これによ
り、第1パッキン(44)の内周面と接続部材(24)の外周面との間の接着部を通過し
て侵入水分がケース(13、13c、13h)内部へ流入することを抑制できる。
て、段差部(20a)のうち少なくとも下側領域に第1パッキン(44)を第2パッキン
(45)側に押し付けるリブ(21)が形成され、
このリブ(21)の押し付け力によって第1パッキン(44)を介して第2パッキン(
45)を車体側隔壁部材(40)に押し付けるようにしたことを特徴とする。
第2パッキン(45)と車体側隔壁部材(40)との間の面圧を高めることができるので
、車室内およびケース(13、13c、13h)内部への水侵入をより確実に抑制できる。
の配管シール構造において、第1パッキン(44)は第2パッキン(45)に比較して止
水性が高い材料により構成され、
第2パッキン(45)は第1パッキン(44)に比較して弾性が高い材料により構成さ
れていることを特徴とする。
的に大きく変動するので、これに伴って、車体側隔壁部材(40)と配管接続用開口壁部
(15)の端部との間隔も比較的に大きく変動するが、請求項4では、第2パッキン(4
5)を第1パッキン(44)よりも弾性に優れた材料で構成しているから、前記間隔の変
動も第2パッキン(45)の弾性変形により吸収することができる。よって、室内空調ユ
ニット(10)の車両搭載に際して、前記間隔が基準値より小さくなってしまう場合でも
、第2パッキン(45)の圧縮変形により組付作業性の悪化を回避できる。
高い材料により構成しているから、第1パッキン(44)の内周面と接続部材(24)の
外周面との間の密着度合いを高めて、ケース(13、13c、13h)内部への水侵入を
より確実に抑制できる。
て、第1パッキン(44)の外周面を配管接続用開口壁部(15)の内周面に対してすき
まばめの状態で嵌合していることを特徴とする。
て弾性が低下するという相関があるが、請求項5によると、第1パッキン(44)の外周
面をすきまばめにしているので、弾性が低くても第1パッキン(44)を配管接続用開口
壁部(15)の内周側に容易に組み込むことができる。
(44)の外周面部分は、第2パッキン(45)との接着部により密封されるから、シー
ル機能上支障が生じることはない。
の配管シール構造において、第1パッキン(44)のうち第2パッキン(45)側の端部
が配管接続用開口壁部(15)のうち、車体側隔壁部材(40)側の端部と同一平面上に
位置していることを特徴とする。
口壁部(15)の端部との同一平面上に容易に接着できる。
の配管シール構造において、ケース(13、13c、13h)には、配管接続用開口壁部
(15)の外周側に所定間隔を隔てて外側壁部(16)が形成され、
両壁部(15、16)のうち少なくとも一方に、両壁部(15、16)間の空間(19
)へ向かって突き出すリブ(17、18)が形成され、
第2パッキン(45)が、外側壁部(16)およびリブ(17、18)の端部にも接着
されていることを特徴とする。
8)とを用いてより一層増加でき、第2パッキン(45)の接着品質を向上できる。
第1パッキン(44)は、その周方向の両端部を接続部材(24)の外周面上で突き合わせた構成になっており、
第1パッキン(44)の両端部の突き合わせ部(44b)に重合する凸部(45a)が第2パッキン(45)の内周部に形成されていることを特徴とする。
係を示すものである。
図1〜図4は本発明の第1実施形態を示すもので、図1〜図4の前後上下左右の各矢印は車両搭載状態での方向を示す。図1は本発明の一実施形態による車両用空調装置において、室内空調ユニット10の全体構成を示す斜視図である。この室内空調ユニット10は車室内最前部の図示しない車両計器盤(インストルメントパネル)内側に配置される。
成される。送風機ユニット11は、その上方部に内外気を切替導入する内外気切替箱11
aを配置し、この内外気切替箱11aの下方に送風機11bを配置している。
bは周知の遠心式送風ファンを電動モータにより駆動し、この遠心式送風ファンの送風出
口11cを空調本体ユニット12の空気入口部に接続する。
左右方向の右側に位置する右側ケース13aと、車両左右方向の左側に位置する左側ケー
ス13bと、この左右の両ケース13a、13bの下側に位置する下側ケース13cとに
3分割して成形されている。
13b、13cを一体に締結することによりケース13が構成される。なお、13dは左
右の両ケース13a、13b間の分割部を示し、13eは左右の両ケース13a、13b
と下側ケース13cとの間の分割部を示す。
口部(図示せず)が設けられ、この空気入口部に送風機11bの送風空気が流入するよう
になっている。周知のように、ケース13内に形成される空気通路の上流部に冷房用の蒸
発器(図示せず)が配置され、この冷房用蒸発器において冷凍サイクルの低圧冷媒が空気
から吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。
用ヒータコアにおいて温水(エンジン冷却水)を熱源として空気を加熱する。この暖房用
ヒータコアには温水配管14a、14bにより温水が循環する。
流量調整弁等の周知の温度調整手段(図示せず)により調整され、この温度調整された空
気を吹出口切替機構を経て車室内へ吹き出すようになっている。
(ドレン水)を受ける凝縮水受け部13fを構成している。そして、この凝縮水受け部1
3fの最低部位から車両前方側へ突き出すドレン排出パイプ部13gを下側ケース13c
に一体成形している。
管接続部収容ケース13hが一体成形されている。この配管接続部収容ケース13hは上
記冷房用蒸発器に接続される冷媒配管の接続部を収容するものである。
構成および冷媒配管接続部のシール構造を図2、図3に基づいて説明する。図2に示すよ
うに配管接続部収容ケース13hは車両前方側が開口する横長の長円状の外周壁部を有す
る形状に形成されている。
15とこの配管接続用開口壁部15の外周側に所定間隔を隔て位置する外側壁部16とが
2重環状をなすように一体成形されている。この両壁部15、16も、配管接続部収容ケ
ース13hに沿って横長の長円状に形成されている。
用リブ17が複数個一体成形され、また、外側壁部16から配管接続用開口壁部15へ向
かって突き出すリブ18が複数個一体成形されている。なお、両壁部15、16間の空間
19は、既述したように下側ケース13c(ケース13h)の肉厚の均一化を図るための
肉盗み空間である。
20が一体に連結される。この壁面20には配管接続用開口壁部15の内周側へ突き出す
段差部20aが形成されている。この段差部20aは、配管接続用開口壁部15の横長の
長円形状の全周にわたって内周側へ突き出しているので、段差部20aの内周側へ突き出
し形状も横長の長円形状になっている。
のリブ21も配管接続用開口壁部15の内周側にて横長の長円形状にて環状に形成されて
いる。また、このリブ21の断面形状は先端部が三角状に尖った形状になっている。
後方側へ延びる箱形状部22の壁面が一体に連結される。この箱形状部22は膨張弁23
を収容するための横長の矩形状空間を形成する。
長の直方体状のハウジング部材23aを有している。このハウジング部材23aはアルミ
ニュウム等の金属製部材であって、その内部に第1冷媒通路23bと第2冷媒通路23c
とを並列に形成している。第1冷媒通路23bの一端部に後述の高圧冷媒配管27が接続
される接続部23dを形成し、他端部に冷房用蒸発器の冷媒入口部が接続される接続部2
3eを形成している。
の開度を球状の弁体23gにより調整するようになっている。接続部23dには図示しな
い凝縮器出口側の高圧液冷媒が流入し、この高圧液冷媒を絞り通路23fにて低温低圧の
気液2相状態に減圧するようになっている。
接続され、第2冷媒通路23cの他端部に形成された接続部23iは後述の低圧冷媒配管
30を介して図示しない圧縮機の吸入側に接続される。従って、第2冷媒通路23cは蒸
発器出口側の低圧冷媒通路を構成する。
cを通過する蒸発器出口冷媒の過熱度に応じて弁体23gの作動ストローク(開度)を調
整する弁体作動機構を構成するものである。
口冷媒の温度を図示しない感温棒により感知し、この感温棒によりダイヤフラム機構23
jの一方の圧力室(感温室)の圧力を蒸発器出口冷媒の温度に応じて変化させ、また、ダ
イヤフラム機構23jの他方の圧力室には第2冷媒通路23cの圧力を導入する。
イヤフラムを蒸発器出口冷媒の過熱度に応じて変位させ、この内蔵ダイヤフラムの変位に
より弁体23gを変位させて絞り通路23fの開度を調整するようになっている。
i側の側面が車両前方側に位置し、蒸発器との接続部23e、23h側の側面が車両後方
側に位置するようにして箱形状部22の内部に収容される。
一体に締結されるとともに、ハウジング部材23aの接続部23d、23iとブロックジ
ョイント24の冷媒通路24a、24bの端部との間にOリングのような弾性シール材2
5、26を配置して、通路接続部のシール性を確保している。
23bの入口側に接続するものである。この高圧冷媒配管27はフランジ部材28により
ブロックジョイント24の高圧冷媒通路24aに接続される。このフランジ部材28は図
2に示すように嵌合穴28aと取付穴28bとを有するだるま形状に形成された金属製部
材である。
7aを形成している。この径拡大部27aにより、高圧冷媒配管27の出口部をフランジ
部材28の嵌合穴28a端部の径拡大部壁面に係止するようになっている。
9を配置し、高圧冷媒配管27の出口端部27bをブロックジョイント24の高圧冷媒通
路24a内に挿入するとともに、径拡大部27aにより弾性シール材29を高圧冷媒通路24aの端部の径拡大部段差面に押し付けるようになっている。
24cを挿入し、この雄ねじ部材24cにナット24dを締め付けることにより、フラン
ジ部材28をブロックジョイント24に一体に締結する。
クジョイント24側に押し付けて、高圧冷媒配管27の出口端部27bとブロックジョイ
ント24の高圧冷媒通路24aとを接続するとともに、弾性シール材29を弾性的に圧縮
変形して、通路接続部のシール性を確保するようになっている。
圧冷媒通路)を圧縮機吸入側に接続する配管であって、低圧冷媒配管30も高圧冷媒配管
27と同様の構成にてブロックジョイント24の低圧冷媒通路24bにシール接続される。
に、入口端部30bの外周上にOリングのような弾性シール材32を配置する。フランジ
部材31は、嵌合穴31aと取付穴31bとを有するだるま形状(図2参照)に形成され
ている。
4eを挿入し、この雄ねじ部材24eにナット24fを締め付けることにより、フランジ
部材31をブロックジョイント24に一体に締結する。
ント24側に押し付けて、低圧冷媒配管30がブロックジョイント24の低圧冷媒通路2
4bに気密に接続される。
間のシール構造について説明する。室内空調ユニット10は車室内最前部の車両計器盤の
内側において図3に示す車体側隔壁部材40の直後の部位に配置される。この車体側隔壁
部材40は既述したように車両前方側のエンジンルーム41と車室内42とを仕切る部材
(ダッシュボード)であって、配管貫通開口部43が開口している。
管接続用開口壁部15と同様に横長の長円状に形成される。図3に示すように、配管貫通
開口部43の開口面積は配管接続用開口壁部15の開口面積より所定量小さくなるように
設計してある。
の配管接続用開口壁部15の内周面との間に配置され、特に、ブロックジョイント24の
外周面部のシール作用を発揮するものである。
帯状のパッキン材料をブロックジョイント24の外周面に接着固定しながらブロックジョ
イント24の外周面上に巻き付けてある。これにより、第1パッキン44は図2に示すよ
うにブロックジョイント24の外周面上に横長矩形状の環状部材として固定される。
ックジョイント24の奥行き寸法と略同一に設定して、第1パッキン44の内周面をブロ
ックジョイント24の外周面全体に接着固定している。太線部44aはその内周面の接着
部を示す。
めの状態で嵌合するように、第1パッキン44の厚さ(径方向の厚さ寸法)を設定してい
る。この「すきまばめ」とは、第1パッキン44の外径と配管接続用開口壁部15の内径
とが同一寸法もしくは第1パッキン44の外径が配管接続用開口壁部15の内径に比較し
て微小量小さいはめあい状態を言う。
ト24とともに配管接続用開口壁部15の内周側に容易に組み込むことができるようにす
るためである。
ケース13hの両壁部15、16の車両後方側端部を連結する壁面20に形成された段差
部20aにより支持される。ここで、段差部20aからリブ21が車両前方側へ横長の長
円形状(環状)にて突き出しているので、このリブ21の先端部が第1パッキン44に強
く圧接するようにしてある。
も所定寸法Lだけ小さく設定している。これにより、第2パッキン45の車両後方側端部
を、両壁部15、16の車両前方側端部と第1パッキン44の車両前方側端部との両方に
接着固定するようになっている。
5との接着部、および第1パッキン44と第2パッキン45との接着部の両方を示してい
る。ここで、両壁部15、16の間には既述した複数個の連結用リブ17が設けられ、ま
た、外側壁部16から配管接続用開口壁部15へ向かって突き出す複数個のリブ18が設
けられており、これらのリブ17、18の車両前方側端部にも第2パッキン45を接着す
る。
的に圧縮され、第2パッキン45自身の弾性反力にて第2パッキン45が車体側隔壁部材
40の面に圧接する。
強く圧接する。すなわち、環状リブ21の形成部位は、図3の2点鎖線Cに示すように車
体側隔壁部材40の配管貫通開口部43の周縁部に対応するように設定してあるので、リ
ブ21の圧接により第1パッキン44を介して第2パッキン45がより強く車体側隔壁部
材40の面に圧接するようになっている。従って、環状リブ21の形成部位では、リブ2
1と第1パッキン44との間および第2パッキン45と車体側隔壁部材40との間の面圧
が部分的に高まる。
が両壁部15、16の端部と同一平面上に位置するようになっている。
パッキン44は第2パッキン45に比較して止水性が格段と優れたシール材(弾性材料)
により構成され、第2パッキン45は第1パッキン44に比較して弾性が格段と優れたシ
ール材(弾性材料)により構成されている。
ば、ポリエチレン系フォームを用いる。これに対し、第2パッキン45を構成するシール
材は止水性が低くて弾性が高い材料、例えば、ポリエーテル系ウレタンフォームを用いる。
すると、膨張弁23、ブロックジョイント24および第1、第2パッキン44、45は、
いずれも配管接続部収容ケース13h側に組み付けられる。この際、第1パッキン44は
止水性が高い反面、弾性が低いシール材料で構成されているので、組み付け作業時の弾性
変形が小さい。
ース13hの配管接続用開口壁部15の内周側へ組み込む作業性が問題となるが、本実施
形態では第1パッキン44の外周面と配管接続用開口壁部15の内周面とのはめあいがす
きまばめとなるように寸法設定してあるので、第1パッキン44を弾性が低いシール材料
で構成しても、第1パッキン44の組付作業性の低下を回避できる。
載され、車体側隔壁部材40、車両計器盤等に支持固定される。この室内空調ユニット1
0の組付時に第2パッキン45は両壁部15、16の車両前方側端部と車体側隔壁部材4
0との間で車両前後方向の圧縮力を受けて弾性的に圧縮変形して、第2パッキン45の車
両前方側端部が車体側隔壁部材40に圧接する。
く変動するが、第2パッキン45を上述のように弾性の高いシール材で構成しているから
、空調ユニット搭載位置の変動を第2パッキン45の弾性変形で吸収して、室内空調ユニ
ット10の車両搭載作業を容易に実施できる。
の車両前方側端部は、車体側隔壁部材40の配管貫通開口部43を通してエンジンルーム
41側に露出しているので、ブロックジョイント24の雄ねじ部材24c、24eに対す
るナット24d、24fの脱着作業は配管貫通開口部43を通してエンジンルーム41側
から行うことができる。
高圧冷媒配管27を接続する作業、およびブロックジョイント24の低圧冷媒通路24b
にフランジ部材31を介して低圧冷媒配管30を接続する作業をいずれもエンジンルーム
41側から行うことができる。
空調ユニット10を車両に搭載した状態のままで、エンジンルーム41側からナット24
d、24fを取り外して、冷媒配管27、30を取り外すことができる。
部15、16の車両前方側端部に接着固定すると同時に、第2パッキン45の内周側部分
(所定寸法Lの部分)を第1パッキン44の端部に接着固定している。
パッキン45を壁部15、16側に強固に固定できる。そのため、第2パッキン45と壁
部15、16との間から車室内への水分侵入を確実に阻止できる。なお、本実施形態では
、両壁部15、16にリブ17、18を形成して、このリブ17、18の端部にも第2パ
ッキン45を接着固定しているので、このことも第2パッキン45の接着強度を一層向上
できる。
2パッキン45のうち、所定寸法Lで示す内周側部分はリブ21により車体側隔壁部材4
0に強く圧接するから、このリブ21による圧接部位では第2パッキン45と車体側隔壁
部材40との間の面圧を高めて、第2パッキン45と車体側隔壁部材40との間から水分
が車室内へ侵入することを確実に阻止できる。
できる。ブロックジョイント24の外周面全体に第1パッキン44の内周面を接着固定し
て第1パッキン44の接着面積を従来技術の第1パッキン51より増加するとともに、第
1パッキン44の車両後方側端部をケース13h側の段差部20aにより支持しているの
で、配管貫通開口部43からの侵入水分が第1パッキン44の内周部前方端部に強く当た
っても、第1パッキン44の内周接着部44aが剥がれる現象を効果的に防止できる。
成してあるため、第1パッキン44の内周接着部44aにおける水分通過を確実に阻止で
きる。
ねで嵌合しているが、第1パッキン44と第2パッキン45との間を寸法Lの範囲にわた
って接着しているとともに、この接着範囲Lの領域にリブ21による強い圧接部を形成し
ているため、第1パッキン44の外周側の隙間を水分が通過してケース13h内部へ水分
が侵入する心配もない。
bと下側ケース13cとに3分割して、下側ケース13cを左右に分割していないから、
下側ケース13c内の水がケース分割面から車室内へ漏れ出ることはない。しかし、下側
ケース13cに水が溜まると、この水が送風機ユニット11の送風ファン駆動用モータ内
に冷却空気とともに流入し、モータ故障を引き起こす原因となる。
入を防止する必要がある。
従来技術ではケース13h内部への水侵入量が250cc/30分にも達することが判明
したが、本実施形態によると、車室内への水洩れ量およびケース13h内部への水侵入量
をともに0ccに抑えることができることが分かった。
管貫通開口部43を通して配管接続部に水を噴霧して、車室内への水洩れ量およびケース
13h内部への水侵入量を測定する試験である。
上述の第1実施形態においては、ブロックジョイント24の外周面上に巻き付けて接着固定される第1パッキン44のうち内周側部分は、図2、図3に示すように第2パッキン45の内周面よりもさらに内周側へ突き出しているので、第1パッキン44の周方向両端の突き合わせ部44bの内周側部分が図2に示すように車体側の配管貫通開口部43に直接露出している。
図6は第3実施形態であり、第2実施形態による三角状の凸部45aを第2パッキン45の内周部のうち、上下対称位置の2箇所に設けている。
図7は第4実施形態であり、第3実施形態による2箇所の凸部45aの形状を三角状から台形状に変更したものである。
(1)上述の実施形態では、第1パッキン44の端部とケース側の配管接続用開口壁部
15および外側壁部16の端部とを同一平面上に配置しているが、第1パッキン44の端
部とケース側の両壁部15、16の端部とを同一平面上に配置しなくてもよく、例えば、
第1パッキン44をケース側の両壁部15、16の端部に対して車両前方側に突き出るよ
うに配置してもよい。逆に、第1パッキン44を両壁部15、16の端部に対して車両後
方側へ凹むように配置してもよい。
ているが、侵入水分はその自重にて第1、第2パッキン44、45のシール部のうち、下
側領域に移動するから、リブ21を環状に形成せずに、段差部20aのうち下側領域のみ
にリブ21を形成してもよい。
ついて説明したが、温水配管14a、14bも冷媒配管27、30と同様に車体側隔壁部
材12の配管貫通開口部(図示せず)を通してエンジンルーム(車室外領域)41側に配
管されるから、温水配管14a、14bのシール構造に本発明を適用してもよい。
15…配管接続用開口壁部、24…ブロックジョイント(接続部材)、
27、30…冷媒配管、40…車体側隔壁部材、41…エンジンルーム(車室外領域)、
42…車室内、43…配管貫通開口部、44…第1パッキン、45…第2パッキン。
Claims (12)
- 車室内(42)に配置される室内空調ユニット(10)と、
車室外領域(41)から車体側隔壁部材(40)の配管貫通開口部(43)を貫通して
前記室内空調ユニット(10)側に接続される配管(27、30)とを備える車両用空調
装置において、
前記室内空調ユニット(10)のケース(13、13c、13h)に環状に形成された
配管接続用開口壁部(15)と、
前記配管接続用開口壁部(15)の内周面と、前記配管(27、30)側の接続部材(
24)の外周面との間に配置される第1パッキン(44)と、
前記配管接続用開口壁部(15)のうち、前記車体側隔壁部材(40)側の端部と前記
車体側隔壁部材(40)との間に配置される第2パッキン(45)とを備え、
前記第2パッキン(45)は、前記配管接続用開口壁部(15)の端部と前記第1パッ
キン(44)の両方に接着されることを特徴とする車両用空調装置の配管シール構造。 - 前記第1パッキン(44)の内周面は前記接続部材(24)の外周面に接着固定され、
前記ケース(13、13c、13h)には、前記配管接続用開口壁部(15)のうち、
前記車体側隔壁部材(40)と反対側の端部から内周側へ突き出す段差部(20a)が形
成され、
前記段差部(20a)により前記第1パッキン(44)が支持されることを特徴とする
請求項1に記載の車両用空調装置の配管シール構造。 - 前記段差部(20a)のうち少なくとも下側領域に前記第1パッキン(44)を前記第2パッキン(45)側に押し付けるリブ(21)が形成され、
前記リブ(21)の押し付け力によって前記第1パッキン(44)を介して前記第2パ
ッキン(45)を前記車体側隔壁部材(40)に押し付けるようにしたことを特徴とする
請求項2に記載の車両用空調装置の配管シール構造。 - 前記第1パッキン(44)は前記第2パッキン(45)に比較して止水性が高い材料により構成され、
前記第2パッキン(45)は前記第1パッキン(44)に比較して弾性が高い材料によ
り構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調
装置の配管シール構造。 - 前記第1パッキン(44)の外周面は、前記配管接続用開口壁部(15)の内周面に対してすきまばめの状態で嵌合していることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置の配管シール構造。
- 前記第1パッキン(44)のうち前記第2パッキン(45)側の端部が前記配管接続用開口壁部(15)のうち、前記車体側隔壁部材(40)側の端部と同一平面上に位置していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置の配管シール構造。
- 前記ケース(13、13c、13h)には、前記配管接続用開口壁部(15)の外周側に所定間隔を隔てて外側壁部(16)が形成され、
前記両壁部(15、16)のうち少なくとも一方に、前記両壁部(15、16)間の空
間(19)へ向かって突き出すリブ(17、18)が形成され、
前記第2パッキン(45)が、前記外側壁部(16)および前記リブ(17、18)の
端部にも接着されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両
用空調装置の配管シール構造。 - 前記第1パッキン(44)の内周面は前記第2パッキン(45)の内周面よりも内周側に位置しており、
前記第1パッキン(44)は、その周方向の両端部を前記接続部材(24)の外周面上で突き合わせた構成になっており、
前記第1パッキン(44)の両端部の突き合わせ部(44b)に重合する凸部(45a)が前記第2パッキン(45)の内周部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置の配管シール構造。 - 前記凸部(45a)は三角状の突き出し形状であることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置の配管シール構造。
- 前記凸部(45a)は台形状の突き出し形状であることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置の配管シール構造。
- 前記凸部(45a)は複数の対称位置に形成されていることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1つに記載の車両用空調装置の配管シール構造。
- 前記配管は冷凍サイクルの冷媒配管(27、30)であり、前記接続部材(24)は、前記冷媒配管(27、30)と膨張弁(23)の冷媒通路(23b、23c)との間を接続するブロックジョイント(24)であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の車両用空調装置の配管シール構造。
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