JP2005320627A - Co合金ターゲット材の製造方法、Co合金ターゲット材および垂直磁気記録用軟磁性膜ならびに垂直磁気記録媒体 - Google Patents

Co合金ターゲット材の製造方法、Co合金ターゲット材および垂直磁気記録用軟磁性膜ならびに垂直磁気記録媒体 Download PDF

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【課題】 スパッタリングにより成膜される軟磁性膜のバラツキを抑制するとともに、スパッタリングの際に発生するパーティクルを低減したCo合金ターゲット材およびその製造方法を提供する
【解決手段】 本発明は、Zrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有し、残部実質的にCoからなるCo合金ターゲット材の製造方法において、該Co合金溶湯を急冷凝固処理して合金粉末を作製した後、粉末粒径500μm以下の該合金粉末を加圧焼結するCo合金ターゲット材の製造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軟磁性膜を形成するためのCo合金ターゲット材、その製造方法およびそのCo合金ターゲット材で成膜した軟磁性膜ならびにその軟磁性膜を有する垂直磁気記録媒体に関するものである。
近年、磁気記録技術の進歩は著しく、ドライブの大容量化のために、磁気記録媒体の高記録密度化が進められている。しかしながら、現在広く世の中で使用されている面内磁気記録方式の磁気記録媒体では、高記録密度化を実現しようとすると、記録ビットが微細化し、記録ヘッドで記録できないほどの高保磁力が要求される。そこで、これらの問題を解決し、記録密度を向上させる手段として垂直磁気記録方式が検討されている。
垂直磁気記録方式とは、垂直磁気記録媒体の磁性膜中に媒体面に対して磁気容易軸が垂直方向に配向するように形成したものであり、記録密度を上げていってもビット内の反磁界が小さく、記録再生特性の低下が少ない高記録密度に適した方法である。そして、垂直磁気記録方式においては、記録感度を高めた磁気記録膜層と軟磁性膜層とを有する2層記録媒体が開発されている。
そして、2層記録媒体の軟磁性膜として、Co合金の軟磁性膜を用いることが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特公平08−014889号公報 特開平09−282656号公報
特許文献1および2に記載される2層媒体の軟磁性膜の成膜には、一般的にマグネトロンスパッタリング法が用いられている。このマグネトロンスパッタリング法とは、ターゲット材の背後に磁石を配置し、ターゲット材の表面に磁束を漏洩させて、その漏洩磁束領域にプラズマが収束されることにより高速成膜を可能とするスパッタリング法である。マグネトロンスパッタリング法において、磁性体ターゲット材の結晶配向性や金属組織のバラツキは漏洩磁束のバラツキとなり、さらにはスパッタ膜のバラツキとなるためバラツキの小さいターゲット材の開発はより重要な課題である。また、スパッタリング法においては、スパッタリング中にターゲット材よりパーティクルと呼ばれるゴミの発生があり、パーティクルの発生を抑制することもターゲット材開発の重要な課題である。特に、Zr、NbおよびTa等を含有するCo合金ターゲット材においては、ターゲット材中に、パーティクル発生の要因となる非常に脆い金属間化合物が存在するため、この金属間化合物の存在形態の制御が極めて重要である。
特に、ZrはCo中へほとんど固溶しないため、少量の添加量においても、脆い金属間化合物が発現する。そのため、Zrを添加したCo系合金の組織制御は極めて重要である。
本発明の目的は、スパッタリングにより成膜される軟磁性膜のバラツキを抑制するとともに、スパッタリングの際に発生するパーティクルを低減したCo合金ターゲット材およびその製造方法を提供することである。
本発明者等は、Zrを含有する特定の軟磁性膜用Co合金ターゲット材の金属組織に関して種々の検討を行った結果、Co合金溶湯を急冷凝固処理して合金粉末を作製した後、該合金粉末を加圧焼結することにより、ターゲット材の結晶配向や金属組織のバラツキを抑制できることを見出した。さらに組織中にCoの固溶体相とともに第二相として存在する金属間化合物相を微細に均一分散させることでCo合金ターゲット材をスパッタリングすることで、バラツキの少ない軟磁性膜を得られると同時にパーティクルの発生を低減できることをも見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、Zrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有し、残部実質的にCoからなるCo合金ターゲット材の製造方法において、該Co合金溶湯を急冷凝固処理して合金粉末を作製した後、粉末粒径500μm以下の該合金粉末を加圧焼結するCo合金ターゲット材の製造方法である。
また、好ましくは、前記急冷凝固処理はガスアトマイズであるCo合金ターゲット材の製造方法である。また、好ましくは、前記加圧焼結は、熱間静水圧プレスであるCo合金ターゲット材の製造方法である。
また、他の本発明は、Zrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有し、残部実質的にCoからなるCo合金ターゲット材において、FCC−Co相における(111)面と(200)面のX線回折強度比[I(111)/I(200)]が1.2〜5であるかもしくは、HCP−Co相における(10−11)面と(0002)面のX線回折強度比[I(10−11)/I(0002)]が0.8〜3.5であるCo合金ターゲット材である。
また、好ましくは、組織中にCo固溶体相と金属間化合物相とが存在し、該金属間化合物相が実質的に存在しない領域に描ける最大内接円の直径が10μm以下であるCo合金ターゲット材である。
さらに、好ましくは、最大透磁率が100未満、酸素含有量が300ppm以下、Fe含有量が100ppm以下であるCo合金ターゲット材である。
また、本発明は、上記に記載のCo合金ターゲット材で成膜した垂直磁気記録用軟磁性膜である。
また、本発明は、上記に記載のCo合金ターゲット材で成膜した軟磁性膜を少なくとも1層以上用いた垂直磁気記録媒体である。
本発明により、安定したスパッタリングが行なえる軟磁性膜形成用Co合金ターゲット材を提供でき、垂直磁気記録媒体のようにCo合金軟磁性膜を必要とする工業製品を製造する上で極めて有効な技術となる。
本発明における重要な特徴はZrを必須として含有する特定のCo合金ターゲット材において、Co合金溶湯を急冷凝固処理して合金粉末を作製した後、特定粒径の該合金粉末を加圧焼結する製造方法を見出したことである。
Zrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有し、残部実質的にCoからなるCo合金は、組成を適切に選ぶとスパッタ膜としてアモルファス状態となり磁歪および結晶磁気異方性を0にすることが可能であるため軟磁性膜を形成する合金として利用されているものである。このCo合金膜を形成するためのターゲット材としては、同一組成のCo合金ターゲット材が使用され、その金属組織中には、例えば、Co23Zr相、CoZr相、CoZr相、CoNb相、CoNb相、CoTa相、CoTa相といったCoを主体とする金属間化合物相が安定的に形成される。そして、前記金属間化合物相は、非常に脆いため粗大な相として存在するとスパッタリングの際にパーティクルが発生する原因となりやすい。また、前記金属間化合物相は、ターゲット材の製造方法によって、金属組織中に現れる形態や分散の状態が大きく変化するため、製造方法によって金属間化合物相の形態を制御することが可能になるものである。
特に、ZrはCo固溶体中へほとんど固溶しないため、少量の添加量においても、脆い金属間化合物が発現する。そのため、Zrを添加したCo系合金の組織制御は極めて重要である。
Co合金の製造方法としては、一般的に真空溶解して鋳造する方法が使用されるが、前記Co合金を真空溶解して鋳造すると凝固方向に依存する結晶配向性が発現し、さらに、金属間化合物相が層状に大きく成長した金属組織となり、磁性の強いCo固溶体と磁性の弱い金属間化合物相が不均一に分散することとなる。そのため、溶解鋳造したCo合金ターゲット材では、結晶配向性に依存するスパッタレートの差やマグネトロンスパッタリングにおける漏洩磁束にバラツキが生じて、スパッタされた軟磁性膜にバラツキが生じる。
また、溶解鋳造材で組織制御を行なう方法としては熱間圧延等の塑性加工が挙げられるが、Zrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有した残部実質的にCoからなるCo合金で発現する金属間化合物相は、非常に脆いため塑性加工が困難であるため、塑性加工による組織制御には限界がある。
本発明者等は、前記Co合金のターゲット材の製造方法を種々検討したところ、Co合金溶湯を急冷凝固処理して合金粉末を作製した後、粉末粒径500μm以下の該合金粉末を加圧焼結することで、金属組織中に層状に大きく成長した金属間化合物を発現することなく、かつ、Co固溶体相が大きく成長することなく、Co固溶体相と金属間化合物相が均一に微細分散した、スパッタリングに好適なターゲット材を製造することに成功した。それは、急冷凝固処理によって、Co固溶体相の成長を抑制し、さらに、金属間化合物相が層状に成長することなくCo固溶体相を島状に囲むように発現した微細金属組織を有するCo合金粉末を作製することが可能となり、その合金粉末を加圧焼結しても、実質的にCo合金粉末の微細金属組織が維持されるためと考えられる。
急冷凝固処理して合金粉末を作製する方法としては、溶湯を急冷凝固させたインゴットを粉砕して合金粉末を作製する方法や、溶湯を水やガスによって噴霧ながら急冷凝固して粉末を得るアトマイズ法が利用できる。その中でも、酸素などの不純物の混入を抑制した合金粉末が得られるため、ガスアトマイズ法が好ましい。
また、加圧焼結の方法としては、2次元的にプレス圧力を付加するホットプレス法や3次元的に高圧でプレス圧力を付加する熱間静水圧プレス法が利用できる。そのうちでも、焼結中の結晶粒や金属間化合物相の成長を抑制するため、比較的低温かつ高圧の条件で焼結を進行させ高密度の焼結体を得ることが可能な熱間静水圧プレス法が好ましい。
なお、熱間静水圧プレス法の条件としては、温度500〜1250℃、圧力50〜200MPaで、0.5〜10時間で加圧焼結を行なうことが望ましい。それは、液相を発現することなく、また、金属組織の粗大化を抑制した上で、焼結体の密度を向上させるためである。
また、本発明のCo合金の製造方法に適用されるCo合金粉末は、組織の粗大化やバラツキを考慮して最大粒径250μm以下とすることが望ましい。なお、このCo合金粉末の粒径制御は、篩による分級で行なうことが可能である。
また、本発明におけるもう一方の重要な特徴は、スパッタで成膜される軟磁性膜のバラツキを抑制するために、Co固溶体の結晶配向性をランダム配向に近い状態に維持した点にある。スパッタリング時のスパッタ粒子の放出角度は結晶配向に大きく依存することが知られており、特定の結晶方位が優先的である場合、スパッタ膜にバラツキが発生する。
本発明のZrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有し、残部実質的にCoからなるCo合金ターゲット材組成において、ランダム配向に近い状態を維持するためには、FCC−Co相における(111)面と(200)面のX線回折強度比[I(111)/I(200)]が1.2〜5であるかもしくは、HCP−Co相における(10−11)面と(0002)面のX線回折強度比[I(10−11)/I(0002)]が0.8〜3.5であることが必要である。
ランダム配向時のFCC−Co相における(111)面と(200)面のX線回折強度比[I(111)/I(200)]は約2.5であり、HCP−Co相における(10−11)面と(0002)面のX線回折強度比は約1.67であるので、それぞれのX線回折強度比が上記範囲を超えると特定方向の結晶配向が強くなり、スパッタ膜のバラツキが顕著に現れだす。
また、スパッタリング時のパーティクルの発生を低減するためには、本発明のCo合金ターゲット材の金属組織中で、Co固溶体相の成長を抑制、かつ、層状の粗大な金属間化合物相が形成されることを抑制することが望ましい。具体的には、ターゲット材組織中の実質的に金属間化合物相が存在しない領域に描ける最大内接円の直径が10μm以下とすることである。この最大内接円の直径が10μmを超えると金属間化合物相が大きく成長すると同時にCo固溶体相の不均一な分散起こるため、パーティクルが発生しやすくなると同時に、マグネトロンスパッタリング時の漏洩磁束にバラツキが発生し、スパッタで成膜される軟磁性膜のバラツキが発生する危険性が増大する。
また、本発明のCo合金ターゲット材は、最大透磁率が100未満であることが好ましい。それは、最大透磁率が100以上となるとマグネトロンスパッタリング時の漏洩磁束が小さくなりスパッタ効率が著しく低下するためである。この最大透磁率は、Co固溶体相と金属間化合物相を微細に均一分散させることにで、より低減することが可能となる。
また、本発明のCo合金ターゲット材は、酸素含有量が300ppm以下であることが好ましい。酸素含有量が300ppmを超えるとスパッタで成膜された軟磁性膜の磁気特性が劣化すると同時に、ターゲット材中に介在物である酸化物が大きく増加する原因となる。そして、この介在物の増加は、スパッタリングの際に異常放電が発生する可能性を飛躍的に高めるので、本発明のCo合金ターゲット材の酸素含有量は300ppm以下とすることが好ましい。
また、本発明のCo合金ターゲットは、Fe含有量が100ppm以下であることが好ましい。Fe含有量が100ppmを超えて増加するとスパッタで成膜された軟磁性膜の軟磁気特性が大きく劣化するためである。
また、本発明のCo合金ターゲット材により成膜された軟磁性膜は、バラツキが抑制され、パーティクルの発生も低減されているため良好な垂直磁気記録用軟磁性膜となる。また、この良好な軟磁性膜で軟磁性層を少なくとも1層以上形成する垂直磁気記録媒体は、高い磁気記録を達成できる。
ガスアトマイズ法により、Co−5at%Zr−5at%Nb合金アトマイズ粉末、Co−7at%Zr−7at%Ta合金アトマイズ粉末、およびCo−5at%Zr−3at%Ta合金アトマイズ粉末を作製した。作製したそれぞれのアトマイズ粉末を最大粒径250μm以下に篩った後に、軟鋼製カプセルに充填した。その後、合金アトマイズ粉末を充填した軟鋼製カプセルを真空脱気して封止し、圧力100MPa、温度900℃、保持時間2時間の条件で熱間静水圧プレス法により焼結体を作製した。その後、このCo合金焼結体を機械加工して直径100mm×厚み5mmのターゲット材を得た。
比較例として、Co−5at%Zr−5at%Nb合金、Co−7at%Zr−7at%Ta合金、およびCo−5at%Zr−3at%Ta合金となるように組成調整した合金溶湯を真空中で溶解し、鋳造してのCo合金インゴットを作製した。その後、このCo合金インゴットを機械加工して直径100mm×厚み5mmのターゲット材を得た。
X線回折法により、上記で作製したターゲット材で、FCC−Co相における(111)面のX線回折強度であるI(111)と、(200)面のX線回折強度であるI(200)を測定した。また、HCP−Co相における(10−11)面のX線回折強度とI(10−11)と、(0002)面のX線回折強度も測定した。以上で測定した各結晶面のX回折強度から、X線回折強度比[I(111)/I(200)]、X線回折強度比[I(10−11)/I(0002)]を評価し表1に示す。なお、表1中には、JCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)カードより得られるランダムな結晶配向時の各X線回折強度比の値もあわせて示す。
また、走査型電子顕微鏡(SEM)およびエネルギー分散型蛍光X線(EDX)分析を用い、上記で作製したターゲット材のミクロ組織を観察した。観察したミクロ組織写真から金属間化合物相が存在しない領域に描ける最大内接円の直径を測定した。なお、最大内接円の直径の測定は、SEMで1000倍に拡大した金属組織を撮影した写真を使用して、図1に示すように、金属間化合物相1の存在しない領域に描ける最大内接円2の直径を測定して行なった。
次に、上記で作製したターゲット材から、長さ30mm×幅10mm×厚み5mmの試験片を採取し、直流磁束計を用いて最大透磁率を測定した。また、それぞれの試験片を用いてLECO法により酸素含有量を、ICP法によりFe含有量を測定した。以上、測定した最大内接円の直径、最大透磁率、酸素含有量およびFe含有量を表2に示す。
また、表1に示す試料1の走査型電子顕微鏡による断面ミクロ組織の写真を図2に、試料4の走査型電子顕微鏡による断面ミクロ組織の写真を図3に示す。それぞれの図において、濃灰色で示される相がCo固溶体相、淡灰色で示されるのが金属間化合物相である。図2の本発明例では、肥大化したCo固溶体相、層状に成長した金属間化合物相が存在せず、Co固溶体相と金属間化合物相が微細に分散していることが分かる。一方、図3の比較例では、Co固溶体相が肥大化しており、金属間化合物相も層状に大きく成長した組織となっていることが分かる。
さらに、上記で作製したターゲット材を用いて、直径3インチSi基板上にAr圧0.5Pa、DC電力500Wの条件で厚さ0.5μmのスパッタ成膜を行なった。スパッタ成膜したSi基板上に発生したパーティクル(欠陥)数を測定し、その結果を表3に示す。ただし、表3中のパーティクル(欠陥)数は試料1のパーティクル(欠陥)数を100として基準化した相対値で示している。
表1、2、3、図2および3から、本発明のCo合金ターゲット材は、結晶配向がよりランダムな配向になっており、さらにCo固溶体相と金属間化合物が微細に均一分散していることが分かる。そして、本発明のCo合金ターゲット材は、金属間化合物相の存在しない領域に描ける最大内接円径の直径を10μm以下に制御することにより、スパッタリングの際に発生するパーティクルの低減が可能になることが分かる。
本発明のCo合金ターゲット材の金属組織を示す模式図である。 実施例の試料1の走査型電子顕微鏡による断面ミクロ組織写真である。 実施例の試料3の走査型電子顕微鏡による断面ミクロ組織写真である。
符号の説明
1.Co固溶体相、2.最大内接円、3.金属間化合物相

Claims (10)

  1. Zrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有し、残部実質的にCoからなるCo合金ターゲット材の製造方法において、該Co合金の溶湯を急冷凝固処理して合金粉末を作製した後、粉末粒径500μm以下の該合金粉末を加圧焼結することを特徴とするCo合金ターゲット材の製造方法。
  2. 前記急冷凝固処理は、ガスアトマイズであることを特徴とする請求項1に記載のCo合金ターゲット材の製造方法。
  3. 前記加圧焼結は、熱間静水圧プレスであることを特徴とする請求項1または2に記載のCo合金ターゲット材の製造方法。
  4. Zrを1〜10原子%、Nbおよび/またはTaを1〜10原子%含有し、残部実質的にCoからなるCo合金ターゲットにおいて、FCC−Co相における(111)面と(200)面のX線回折強度比[I(111)/I(200)]が1.2〜5であるかもしくは、HCP−Co相における(10−11)面と(0002)面のX線回折強度比[I(10−11)/I(0002)]が0.8〜3.5であることを特徴とするCo合金ターゲット材。
  5. 組織中にCo固溶体相と金属間化合物相とが存在し、該金属間化合物相が実質的に存在しない領域に描ける最大内接円の直径が10μm以下であることを特徴とする請求項4に記載のCo合金ターゲット材。
  6. 最大透磁率が100未満であることを特徴とする請求項4または5に記載のCo合金ターゲット材。
  7. 酸素含有量が300ppm以下であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のCo合金ターゲット材。
  8. Fe含有量が100ppm以下であることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のCo合金ターゲット材。
  9. 請求項4乃至8のいずれかに記載のCo合金ターゲット材で成膜したことを特徴とする垂直磁気記録用軟磁性膜。
  10. 請求項4乃至8のいずれかに記載のCo合金ターゲット材で成膜した軟磁性膜を少なくとも1層以上用いたことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
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