JP2005313997A - チップ型電子部品収納用台紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チップ部品を収納する凹部内部のケバ及びトップカバーテープを剥離したときのケバの発生がなく、又は少ないチップ型電子部品収納台紙の提供。
【解決手段】 チップ型電子部品収納台紙用紙基材が、多紙層構造を有し、この基材の離解後のパルプが、JAPAN TAPPI No.52で規定されている光学的自動計測法でのパルプ繊維長試験方法により求められる繊維長分布係数が、1.20〜3.20以下である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紙製チップ型電子部品収納用台紙に関するものである、詳しく述べるならば、本発明は、チップ型電子部品用収納凹部内部におけるケバの発生が少なく、成形性の優れたチップ型電子部品収納用台紙に関するものである。本発明のチップ型電子部品収納用台紙は、カバーテープとの接着安定性に優れ、カバーテープを剥がす際に台紙から抜け落ちるケバを防止することのできるものである。
チップ型電子部品収納用台紙は、通常、台紙用板紙シートに下記の加工処理を施してチップ型電子部品のキャリアに形成される。
(1)台紙用板紙シートを所定の幅にスリットする。
(2)形成された板紙テープに所定大きさの角孔(凹部又は透孔)と丸孔(透孔)を形成する。角孔はチップ型電子部品収納用であり、丸孔は充填機内において、電子部品を収納している台紙を移動させるために用いられる送り用である。
(3)台紙の裏面(ボトム側)にカバーテープを接着して、角形透孔の底部開口部を閉塞し、それによって角形凹部を形成する。なお、角形透孔を開けないで、台紙に所定の大きさの角状エンボンス加工をして角形凹部を形成することもあり、この場合、このボトム側カバーテープの接着工程は省かれる。台紙とカバーテープを接着する方法は、台紙とカバーテープを重ね、カバーテープ上から熱と圧力を加えて接着する、いわゆるヒートシール法で行われる。
(4)前記角形凹部中に、その封止されていない開口部を通してチップ型電子部品を充填する。
(5)台紙の表面(トップ側)にヒートシール法によってカバーテープを接着して、電子部品を収納している台紙を作製する。
(6)この電子部品収納台紙を所定の大きさのカセットリールに巻き付け、チップ型電子部品と共に出荷する。
(7)最終ユーザーで台紙の表面からトップ側カバーテープを剥がし、前記角孔からチップ型電子部品を取り出す。
前記の用途に対応して、収納台紙に求められる品質として、(1)充填したチップ部品に悪影響を及ぼさないこと、(2)カバーテープが良好に接着されるように、台紙の表面が平滑性を有すること、及び(3)紙に対する各種処理に耐え得る機械的強度を有していること等が挙げられる。
収納台紙の品質欠陥として問題となるものの1つに、紙層からケバが発生することがある。ケバとは角孔の内側面及び、最終ユーザーでカバーテープを剥離した際の表面に現れる突出したヒゲ状のパルプ繊維である。電子部品収納用角孔の内側面及び、カバーテープを剥離した表面にケバが発生すると、チップ型電子部品の取り出しが妨害されたり、チップ型電子部品が汚染されるなど種々の障害の原因となっている。
これまで、角孔内のケバ防止手段としては、特開平11−165786号公報(特許文献1参照)及び特開平10−218281号公報(特許文献2参照)においては貫通孔の内側面に樹脂を浸透させる方法が用いられており、また、特開2002−53195号公報(特許文献3参照)においては、針葉樹と広葉樹の配合比および糸基体の密度を管理することによりケバの発生を防止する方法が開示されている。しかし、上記のいずれの方法もケバの防止効果は充分ではなく、角孔内のケバによる障害を解決することはできなかった。
特開平11−165786号公報 特開平10−218281号公報 特開2002−53195号公報
本発明は、板紙製のチップ型電子部品収納用台紙において、チップ部品を収納する凹部内部のケバ発生を抑制し、さらにカバーテープを剥がすときに台紙から抜け出るケバの発生のない、又は少ないチップ型電子部品収納用台紙を提供しようとするものである。
本発明者らは、従来の多層板紙からなるチップ型電子部品収納用台紙において、電子部品収納凹部の内側面及びカバーテープ剥離後の表面でケバを多く発生する原因が、紙層を構成するパルプの繊維長の不適切な分布にあることを見出し、かつ繊維分布系数が一定の範囲内にあるとき、ケバの発生が極めて少なくなることを見出し、この知見に基いて本発明を完成させた。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙は、多層板紙構造を有する紙基材を含み、紙基材を、JIS P8220に記載のパルプ離解方法により離解し、得られた離解パルプを、JAPAN TAPPI NO.52に記載の、光学的自動計測法を用いるパルプ繊維長試験に供したとき、前記離解パルプのパルプ繊維長分布係数が、1.20〜3.20の範囲内にあることを特徴とするものである。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙において、前記離解パルプの前記繊維長分布係数が、1.20〜2.70の範囲内にあることが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙において、前記紙基材の、その表面から深さ100μmまでの表層部分を、前記離解方法により離解して得られる離解パルプの繊維長分布係数が、1.20〜2.80の範囲内にあることが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙において、前記紙基材の表層部分の離解パルプの繊維長分布係数が、1.20〜2.50の範囲内にあることがより好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙において、前記紙基材が24メッシュオンの粗大パルプ繊維及び150メッシュパスの微細パルプ繊維が除去された分級パルプを含む抄紙用原料パルプより形成されたものであることが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙において、前記紙基材の、表面から100μmの深さまでの表層部が、前記24メッシュオンの粗大パルプ繊維及び150メッシュパスの微細パルプ繊維を含まない分級パルプにより形成されていることが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙は、それに電子部品収納用凹部を形成したとき、この凹部又は透孔の内側面におけるケバの発生がなく、又は少なくかつ、前記凹の開口面から、それを被覆するカバーテープが剥離されたとき、ケバの発生がなく、又は少なく、従って前記凹部又は透孔に収納されたチップ型電子部品をケバにより汚染することのないという効果を有している。
本発明のチップ型電子部品収納台紙は、多層抄き板紙からなる、紙基材を含み、前記紙基材は、それをJIS P8220に記載のパルプ離解方法により離解し、得られた離解パルプを、JAPAN TAPPI NO.52に記載の、光学的自動計測法を用いるパルプ繊維長試験に供したとき、前記離解パルプのパルプ繊維長分布係数が、1.20〜3.20の範囲内にあるものである。前記離解パルプのパルプ繊維長分布係数は、1.20〜2.70の範囲内にあることが好ましい。1.20〜3.20の範囲内にあるパルプ繊維長分布係数を示す前記離解パルプを生ずる紙基材を含む台紙は、それに形成されるチップ型電子部品収納用凹部の内側面にケバを発生して電子部品を汚染することがなく、又は少なく、また、前記凹部の開口面を被覆するカバーテープを、前記台紙から剥離したとき、ケバを発生して電子部品を汚染することがなく、或は少ない。これは、台紙の紙基材が前記繊維長分布係数を有しているとき、紙基材の厚さ方向におけるパルプ繊維の分布構造、すなわち繊維間空隙の分布構造が均一になり、この紙基材に、電子部品収納用凹部又は透孔を、形成するとき、透孔形成用打ち抜き刃の打ち抜き速度、又はエンボス加工速度を一定に保持することが可能になるからである。従って、打ち抜き速度又はエンボス加工速度の、局部的低下に起因して、透孔又は凹部の内側面におけるケバの発生が抑制される。また、紙基材の前記凹部開口表面部のパルプ繊維の分布構造が均一であるため、前記開口表面を被覆するカバーシートを、台紙から剥離するとき、この剥離速度が均一であって、局部的変動を生じないから、カバーシートの剥離に起因するケバの発生がなく、又は少ない。前記離解パルプの繊維長分布係数が3.20より高くなると、得られる台紙の上記ケバ発生防止効果が低下し、また、それが、1.2未満になると、使用されるパルプの製造歩留が低くなって、実用上、経済的困難を生ずる。
本発明の台紙において、その紙基材を離解し得られる離解パルプのパルプ繊維長分布係数を測定したとき、それが1.20〜2.90の範囲内になければならない。台紙の紙基材の離解はJIS P 8220−1998、パルプ−離解方法によって行われる。この離解において、乾燥質量30gの供試試料を採取し、これを温度20±5℃の蒸留水又はイオン交換水中に、300分間浸漬し、全液料を2000mlとし、これを標準離解機に供して、撹拌プロペラの回転数を30,000rpmに設定して、供試試料を離解して、離解パルプの水中スラリーを調製する。
離解パルプのパルプ繊維長分布係数の測定は、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法NO.52−200、「パルプ紙−繊維長試験方法−光学的自動計測法」に従って行われる。すなわち、供試離解パルプの水性スラリーを清水中に約0.001%の濃度に希釈する。光学自動計測製造の測定系内の圧力を、50hPaに調整し、測定セル中に、その高さの1/4まで清水を入れ、さらに前記希釈スラリーを注入して測定セルを満たし、測定を開始する。測定セル中の離解パルプ試料の平均繊維長は、下記式により算出され、プリントアウトされる。
a)数平均繊維長
Figure 2005313997
b)長さ加重平均繊維長
Figure 2005313997
c)重さ加重平均繊維長
Figure 2005313997
ここに、LN:数平均繊維長
L:長さ加重平均繊維長
W:重さ加重平均繊維長
I:フラクションiの繊維の数
i:フラクションiの繊維の平均長
ただし、重さ加重平均繊維長は、単位長さ当たりの繊維重量が長さに比例するものとした場合の計算値である。
また、前記離解パルプ試料の繊維長分布曲線及び累積度数図がプリントアウトされる。供試離解パルプの繊維長分布係数は、前記重さ加重平均繊維長(W)を前記数平均繊維長(M)で除した数値であり、下式で表すことができる。
繊維長分布係数=重さ加重平均繊維長(W)/数平均繊維長(M)
繊維長分布係数が大きいと繊維長分布の幅が大きいことを示し、繊維長分布係数が小さいと繊維長分布の幅が小さいことを示す。
また、本発明においては、台紙の紙基材の、電子部品収納用凹部の開口面を被覆するトップカバーテープの貼着表面から100μmの深さまでの部分、すなわち、表層部分(厚さ=100μm)の繊維長分布係数を1.20〜2.80に調整することにより、トップカバーテープ剥離時のケバ発生が少なくなるだけでなく、キャビティ内部断面のケバ発生を抑制することができる。つまり、表層部分の繊維長分布の幅を2.8以下に小さくすることにより形成されたシート表層部分の繊維間空隙構造を均一にし、表面ケバ防止のために塗布する表面処理剤の浸透の分布偏りを改良し、均一に塗布、浸透させることができるようにし、それによって、トップカバーテープからの接着剤の局所的な浸透を防止し、ケバ発生を抑制できる。前記表層部分の繊維長分布係数は1.20〜2.5であることがさらに好ましい。
本発明の台紙において、前記繊維長分布係数を1.20〜3.20にコントロールするために、抄紙原料として使用されるパルプの繊維長、及び微細繊維の含有割合を適宜に調整し、これらの原料パルプを、多層抄紙において、各層に含有させる。古紙パルプや樹種の異なるパルプの混合物などそのままでは繊維長分布係数が大きくなってしまうパルプについては、24メッシュオン及び150メッシュパスの粗大及び微小繊維を除去したパルプを用いることが好ましい。全層に均一の繊維間空隙構造が形成されることが好ましいが、特に表層付近、表面から100μmの深さまでの表層部分には特に繊維長分布係数が小さいパルプを配合することが好ましい。繊維長分布係数が小さくても、繊維長が長いものばかりでは、得られる紙基材にケバが出やすくなる可能性があり、また極端に短い場合にもケバを発生しやすい。
特に紙基材の表層(表面から100μの深さ)に用いられるパルプの繊維長としては重さ加重平均繊維長で0.60〜1.70mmさらに好ましくは0.6〜1.50mmのものを用いることが好ましい。
同じ繊維長を持つ単独のパルプのみで、多層抄紙原料となるパルプのすべてを構成すれば最も好ましいが、本発明のチップ型電子部品収納台紙用多層抄板紙において、このようにすると多層抄紙する場合に操業効率が低下する場合がある。表面から100μの深さまでの表層部分に繊維長分布係数の小さいパルプを配合し、中層付近には表層より繊維長分布の大きなパルプを配合し、紙基材の平均繊維長分布係数を調整することにより操業効率を落とすことなく、ケバの少ない目標チップ型電子部品収納台紙用紙基材を得ることができる。
本発明で使用される原料パルプに格別の制限はなく、例えば、化学パルプ、機械パルプ、古紙パルプ、非木材繊維パルプ等を単独で使用してもよいし、その複数種を組み合わせて使用してもよい。これらのパルプを種々の叩解機と適宜組み合わせて、所望の繊維長分布係数および重さ加重平均繊維長を有する原料パルプを得ることができる。また、叩解処理の後フィルターやスクリーンなどにより、粗大繊維や微細繊維を除去し、所望の繊維長分布係数および重さ加重平均繊維長を有する原料パルプを調製することも可能である。本発明では24メッシュ、150メッシュの篩を用いて粗大繊維、微細繊維を除去して得られる分級パルプを用いることが好ましい。
本発明の各紙層を構成しているパルプの繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長、数平均繊維長は、多層構造を複数の単位層に分解し、各単位層を離解し、得られた離解パルプを水中に分散して測定されるものであり、製造の際の各層パルプスラリー中の繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長、数平均繊維長ではない。なぜならば、製造する際に微細繊維の一部はワイヤーメッシュまたは網から抜けるため、製造の際の、各層形成用パルプスラリー中のパルプ繊維の繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長、数平均繊維長と、製造された各層を構成するパルプの繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長と数平均繊維長とは必ずしも一致しないからである。
本発明において、離解パルプの繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長、数平均繊維長は、JAPAN TAPPI No.52で規定された光学的自動計測法で測定する繊維長分布測定機Fiber Lab(Kajaani社製)を用いて測定される。
本発明の台紙用紙基材に用いられる原料パルプの製造に用いられる叩解機には特に限定はなく、所定の繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長が得られれば、ビーター、ジョルダン、デラックス・ファイナー(DF)、ダブル・ディスク・レファイナー(DDR)等、種々の叩解機が使用される。また、叩解の程度についても所定の繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長が得られれば特に限定されないが、抄紙適性を高めるためには、カナディアン・スタンダード・フリーネスで250〜550ml程度の処理が好ましい。
本発明の台紙用紙基材において、必要に応じて種々の内添薬品を使用できる。例えば、ロジン系サイズ剤、スチレン・マレイン酸、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸など、天然および合成の製紙用の内添サイズ剤、各種紙力増強剤、濾水歩留り向上剤、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン等の耐水化剤、消泡剤、タルク等の填料、染料等を使用することができる。
また、本発明の台紙用紙基材において、ボトムカバーテープ、トップカバーテープとの接着性およびケバ防止効果を向上させるために、収納台紙用紙基材の表面及び裏面に、ポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリルアミド、アクリル系樹脂、スチレンーブタジエン系樹脂、スチレンーイソプレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンー酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニルービニルアルコール系樹脂、ウレタン系樹脂など必要な薬品を適宜塗布することも可能である。さらに塗布手段についても、例えばバーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、ゲートロールコーターやサイズプレスやキャレンダーコーター等のロールコーター、ビルブレードコーター、ベルバパコーター等がある。
本発明のチップ型電子部品収納台紙の坪量及び厚さは、中に収納するチップ型電子部品の大きさにより適宜に設定されるが、一般に、坪量は200〜1000g/m2程度であり、厚さは220〜1500μm程度である。このような範囲内の坪量であるため、及び厚さが好ましいため、紙基材の抄造方法としては、地合いの取り易い多層抄きが好ましい。
本発明を下記実施例により詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。配合量、濃度等を示す数値は、固型分または有効成分の質量基準の数値である。また、特に断りの無い場合については、抄造した紙はJIS P8111に準じて前処理を行った後、測定やテストに供した。尚、重さ加重平均繊維長および繊維長分布係数の測定方法、凹部内部断面のケバ発生およびカバーテープを剥離した後のケバ発生に対する抑制性の評価方法は下記の通りである。
(1)重さ加重平均繊維長および繊維長分布係数の測定方法
離解したパルプスラリーを、JAPAN TAPPI No.52に準拠して光学的自動測定器(商標:Fiber Lab,Kajaani社製)にかけて、重さ加重平均繊維長(W)と数平均繊維長(M)を求めた。さらに重さ加重平均繊維長(W)と数平均繊維長(M)から繊維長分布係数を算出して求めた。
(2)台紙用紙基材のカバーテープ貼り付け表面(チップ挿入および取り出し用開口を有する面)から厚さ方向に測定された100μmの厚さを有する該基材の表面層部分の離解パルプの繊維長分布係数の測定方法
試料の紙厚さA(μm)と米坪量B(g/m2)とを測定し、この試料の密度C(g/cm3)を計算した。つぎに3M製スコッチ電気絶縁テープ#5をカバーテープ貼付け側表面およびその反対側面の両面に貼付け、C(g/cm3)×100(μm)で求められる、テープ重量を除いた紙だけの米坪量D分(g/m2)だけを、両テープを引き剥がすことによって表面から分割させ、この分割された基材のパルプ繊維を、JIS P8220に従って水中でほぐし、充分に離解させた。つぎに離解したパルプスラリーをFiber Lab(Kajaani社製)に供して、重さ加重平均繊維長(W)と数平均繊維長(M)を求めた。さらに重さ加重平均繊維長(W)と数平均繊維長(M)から繊維長分布係数を算出して求めた。
(3)実施例1〜8、比較例1、2における台紙における凹部の形成透孔の形成及び透孔内側面のケバ発生に対する抑制性の評価
実施例1〜8及び比較例1、2の各々において製造された台紙から採取した供試紙試料を8mm幅のテープ状にスリットして、JIS C 0806−3に準拠し、東京ウエルズ社製のTWA−6500型穿孔機で2mm間隔で幅方向1.12mm、長さ方向0.62mmの矩形透孔を形成した。この孔の内側面をルーペで観察し、ケバの良否を目視評価した。目視評価のグレードは次の通りである。
グレード1 ケバが全く見られない
グレード2 ケバが1.12mm辺の幅に1〜3本見られる。
グレード3 ケバが1.12mm辺の幅に3〜10本見られる。
グレード4 ケバが1.12mm辺の幅に11〜20本見られる。
グレード5 ケバが1.12mm辺の幅に21本以上見られる。
(4)実施例9で作製された台紙における凹部の形成及び凹部内側面のケバ発生抑制性の評価
実施例9の台紙から採取した供試試料を8mm幅のテープ状にスリットして、JIS C 0806−3に準拠し、4mm間隔で直径1.54mmの丸孔を開けると同時に、2mm間隔で幅方向方向0.66mm、長さ方向0.36mm、Z軸方向0.35mmのプレスポケットを形成し、この孔の断面部分をルーペで観察し、ケバの良否を目視評価した。目視評価のグレードは次の通りである。
グレード1 ケバが全く見られない
グレード2 ケバが0.66mm辺の幅に1〜3本見られる。
グレード3 ケバが0.66mm辺の幅に3〜10本見られる。
グレード4 ケバが0.66mm辺の幅に11〜20本見られる。
グレード5 ケバが0.66mm辺の幅に21本以上見られる。
(5)トップカバーテープ剥離後のケバの発生抑制性の評価
実施例9の前記試料を8mm幅のテープ状にスリットして、その表側表面上にTWA6600(東京ウェルズ製)を使用して、ヒートシール温度170℃、ヒートシール圧力0.49MPa、ヒートシール速度3m/min、カバーテープNo.318H−14A(日東電工製)の条件でトップカバーテープを貼った。その後大気中に1時間放置して、トップカバーテープを180°反対方向に剥離速度300mm/minでトップカバーテープを剥離し、この剥離面をルーペで観察し、ケバ発生抑制性の良否を目視評価した。目視評価のグレードは次の通りである。
グレード1 ケバが全く見られない。
グレード2 剥離長さ10mmの間にケバは1〜3本見られる。
グレード3 剥離長さ10mmの間にケバは4〜10本見られる。
グレード4 剥離長さ10mmの間にケバは11〜20本見られる。
グレード5 剥離長さ10mmの間にケバは21本以上見られる。
実施例1
パルプ組成において互に異なる3層からなる3層構造板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のようにして調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプ(NBKP)A(未叩解パルプ中の繊維長0.2mm以下の微細繊維の割合3.2%、繊維幅25μm、平均繊維長3.10mm)30質量%とユーカリ材から製造した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)B(未叩解パルプ中の、繊維長0.2mm以下の微細繊維の割合2.5%、繊維幅13μm、平均繊維長0.85mm)70質量%とを、ダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlのパルプを調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプA10質量%、広葉樹晒クラフトパルプB90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した、裏層用には広葉樹晒クラフトパルプBを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解し、調製した。それぞれのパルプのスラリーに硫酸バンドを対乾燥パルプ0.94質量%添加し、サイズ剤としてサイズパインN−771(荒川化学工業社製、ロジンエマルジョンサイズ剤)0.45質量%添加し、紙力剤として、ポリストロン117(荒川化学工業社製、ポリアクリルアミド系紙力剤)を0.60質量%添加した。以上のパルプスラリーを円網3層抄合わせ抄造機でそれぞれ表層100g/m2、中層200g/m2、裏層50g/m2の抄紙量において抄合わせ、さらにサイズプレス機でケン化度98モル%、重合度1000のポリビニルアルコールを乾燥塗布量として1.0g/m2塗布し、抄紙機に設置された平滑化処理機(マシンカレンダー)で平滑化処理し、坪量350g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前述のようにしてチップ型電子部品収納用凹部を形成した。
得られた電子部品収納台紙の紙基材から調製された離解パルプの重さ加重平均繊維長、数平均繊維長及び、繊維長分布係数、並びに台紙の凹部の内側面上のケバ、及びカバーテープ剥離後のケバの発生に対する抑制性を前述の方法で評価した。パルプ組成を表1に示し測定評価結果を表2に示す。
実施例2
パルプ組成において互に異なる層からなる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のようにして調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプC(未叩解パルプ中の0.2mm以下の微細繊維の割合2.5%、繊維幅23μm、平均繊維長2.83mm)30質量%、広葉樹晒クラフトパルプB、70質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプC10質量%、広葉樹晒クラフトパルプB90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製し、裏層用には広葉樹晒クラフトパルプBを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解し、調製した。上記のパルプを用いて、実施例1と同様に多層抄紙してチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し測定評価結果を表2に示す。
実施例3
パルプ組成において互に異なる3層からなる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のようにして調製した。表層用には、広葉樹晒クラフトパルプB単独をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)450mlに調製した。中層用には、広葉樹晒クラフトパルプB単独をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプBを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)460mlまで叩解し、調製した。上記パルプを用いて、実施例1と同様にしてチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し、評価結果を表2に示す。
実施例4
パルプ組成において、互に異なる3層からなる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のようにして調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプA40質量%、ユーカリ材から製造した広葉樹晒クラフトパルプB60質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプA10質量%、広葉樹晒クラフトパルプD(未叩解パルプ中の繊維長0.2mm以下の微細繊維の割合6.8%、繊維幅16μm、平均繊維長1.03mm)90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプBを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解して調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを対パルプ0.94質量%添加し、サイズ剤としてサイズパインN−771(荒川化学工業社製、ロジンエマルジョンサイズ剤)0.45質量%添加し、紙力剤として、ポリストロン117(荒川化学工業社製、ポリアクリルアミド系紙力剤)を0.60質量%添加した。上記のパルプスラリーを円網3層抄合わせ抄造機に供給して、多層抄紙して、それぞれ表層100g/m2、中層200g/m2、裏層50g/m2の多層抄き板紙を製造した。この板紙にさらにサイズプレス機でケン化度88モル%、重合度1700のポリビニルアルコールを乾燥塗布量として1.0g/m2塗布し、抄紙機に設置された平滑化処理機(マシンカレンダー)で平滑化処理し、坪量350g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから実施例1と同様にして台紙を作製し、測定、評価した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
実施例5
パルプ組成において互に異なる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のように調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプA30質量%、ユーカリ材から製造した広葉樹晒クラフトパルプE(未叩解パルプ中の繊維長0.2mm以下の微細繊維の割合3.7%、繊維幅19μm、平均繊維長0.86mm)70質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプA10質量%、広葉樹晒クラフトパルプE90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプEを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解し調製した。上記パルプを用いて実施例1と同様に多層抄紙してチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
実施例6
パルプ組成において互に異なる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のように調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプF(未叩解パルプ中の0.2mm以下の微細繊維の割合4.5%、繊維幅24μm、平均繊維長2.67mm)30質量%及び広葉樹晒クラフトパルプD70質量%を、ダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)470mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプF10質量%、広葉樹晒クラフトパルプD90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプDを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解し、調製した。上記パルプを実施例1と同様に多層抄紙してチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
実施例7
パルプ組成において互に異なる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のように調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプA30質量%、ユーカリ材から製造した広葉樹晒クラフトパルプE70質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプA10質量%、広葉樹晒クラフトパルプE90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプEを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解して調製した。調製された表層、中層、裏層用パルプのそれぞれを、バウア・マクネット試験機(TAPPI T233hm−82)で24メッシュオン及び150メッシュパスの繊維を除去した。このパルプを用いて実施例1と同様に多層抄紙して、チップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
実施例8
パルプ組成において互に異なる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のように調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプA30質量%、ユーカリ材から製造した広葉樹晒クラフトパルプE70質量%をバウア・マクネット試験機(TAPPI T233hm−82)で24メッシュオン及び150メッシュパスの繊維を除去、分級後、ダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプA10質量%、広葉樹晒クラフトパルプE90質量%をバウア・マクネット試験機(TAPPI T233hm−82)で24メッシュオン及び150メッシュパスの繊維を一部除去、分級後、ダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製し、裏層用には広葉樹晒クラフトパルプE単独をバウア・マクネット試験機(TAPPI T233hm−82)で24メッシュオン及び150メッシュパスの繊維を除去、分級した後、ダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解して調製した。上記パルプを実施例1と同様の多層抄紙に供してチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
実施例9
パルプ組成において互に異なる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のように調製した。表層用には、広葉樹晒クラフトパルプB単独をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)450mlに調製した。中層用には、広葉樹晒クラフトパルプB単独をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプBを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)460mlまで叩解して調製した。上記パルプを実施例1と同様の多層抄紙に供してチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
比較例1
パルプ組成において互に異なる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のように調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプF50質量%、広葉樹晒クラフトパルプD50質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプF10質量%、広葉樹晒クラフトパルプD90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプDを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解して調製した。上記パルプを実施例1と同様の多層抄紙に供して、チップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
比較例2
パルプ組成において互に異なる3層構造を有する板紙を製造した。この板紙の表層、中層、裏層用パルプを下記のように調製した。表層用には針葉樹クラフトパルプG(未叩解パルプ中の0.2mm以下の微細繊維の割合7.2%、繊維幅21μm、平均繊維長3.25mm)30質量%、広葉樹晒クラフトパルプH(未叩解パルプ中の0.2mm以下の微細繊維の割合7%、繊維幅17μm、平均繊維長1.05mm)70質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlに調製した。中層用には針葉樹クラフトパルプE10質量%、広葉樹晒クラフトパルプH90質量%をダブル・ディスク・リファイナーで混合叩解し、CSF(カナダスタンダード フリーネス)410mlに調製した。裏層用には広葉樹晒クラフトパルプHを単独でダブル・ディスク・リファイナーでCSF(カナダスタンダード フリーネス)480mlまで叩解して調製した。上記パルプを実施例1と同様の多層抄紙に供してチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造し、それから台紙を作製した。評価結果を表1に示す。
前記実施例及び比較例の各々で得られた台紙の紙基体から調製された離解パルプの、繊維長分布係数、重さ加重平均繊維長(W)及び数平均繊維長(M)、並びに台紙の凹部側面のケバ発生抑制性及びカバーテープ剥離後の表面のケバ発生抑制性を前述の方法で評価した。パルプ組成を表1に示し評価結果を表2に示す。
Figure 2005313997
Figure 2005313997
表2に示されているように、本発明に係る実施例1〜9の台紙用紙基材の離解パルプの繊維長分布係数は、1.20〜3.20の範囲内にあり、また実施例1〜9の台紙に形成された凹部の内側面にケバがなく、又は少なく、トップカバーテープの剥離による表面上におけるケバの発生もないか又は少ないことが確認された。
本発明のチップ型電子部品収納用紙は、その電子部品収納用キャビティの内側面にケバがなく、又は少なく、また、その表側表面(トップカバーシートの貼着面)からトップカバーシートを剥離したときに発生するケバがなく、又は少なく、従って、ケバによる電子部品を汚染することがなく、又は少ない。このため、本発明のチップ型電子部品収納台紙は、実用上きわめて有用なものである。

Claims (6)

  1. チップ型電子部品を収納するための台紙であって、その紙基材が多層板紙構造を有し、前記紙基材を、JIS P8220に記載のパルプ離解方法により離解し、得られた離解パルプを、JAPAN TAPPI NO.52に記載の、光学的自動計測法を用いるパルプ繊維長試験に供したとき、前記離解パルプのパルプ繊維長分布係数が、1.20〜3.20の範囲内にあることを特徴とする、チップ型電子部品収納用台紙。
  2. 前記離解パルプの前記繊維長分布係数が、1.20〜2.70の範囲内にある、請求項1に記載のチップ型電子部品収納用台紙。
  3. 前記紙基材の、その表面からその厚さ方向に測定された厚さ100μmの表層部分を、前記パルプ離解方法により離解したとき、得られる離解パルプの繊維長分布係数が、1.20〜2.80の範囲内にある、請求項1又は2に記載のチップ型電子部品収納用台紙。
  4. 前記紙基材の表層部分の離解パルプの繊維長分布係数が、1.20〜2.50の範囲内にある、請求項3に記載のチップ型電子部品収納用台紙。
  5. 前記紙基材が、24メッシュオンの粗大パルプ繊維及び150メッシュパスの微細パルプ繊維が除去された分級パルプを含む抄紙用原料パルプより形成されたものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のチップ型電子部品収納用台紙。
  6. 前記紙基材の、その表面からその厚さ方向に測定された100μmの厚さを有する表層部が、前記24メッシュオンの粗大パルプ繊維及び150メッシュパスの微細パルプ繊維を含まない分級パルプにより形成されたものである、請求項5に記載のチップ型電子部品収納用台紙。
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