JP2008290763A - チップ型電子部品収納台紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】1.0±0.05mm以下の間隔でプレスポケットを凹凸なく均整に形成し得るチップ型電子部品収納用台紙の提供。
【解決手段】原料パルプを主成分として含み、多層板紙構造を有する紙基材を、表面から全厚さの1/3までの表面側部分が0.80g/cm3より高い密度を有し、かつ裏面から、全厚さの2/3までの裏面側部分が、0.65〜0.80g/cm3の密度を有するように構成する。
【選択図】なし
【解決手段】原料パルプを主成分として含み、多層板紙構造を有する紙基材を、表面から全厚さの1/3までの表面側部分が0.80g/cm3より高い密度を有し、かつ裏面から、全厚さの2/3までの裏面側部分が、0.65〜0.80g/cm3の密度を有するように構成する。
【選択図】なし
Description
本発明は紙製チップ型電子部品収納台紙に関するものである、詳しく述べるならば、本発明は複数のチップ型電子部品を個別に収納するためのプレスポケットを有する紙製台紙であって、前記プレスポケット間隔が1.0±0.05mm以下であり、前のプレスポケットの壁面の戻りがなくかつ、プレスポケットの形成により台紙の裏面側に膨らみを形成することのないチップ型電子部品収納台紙に関するものである。
プレスポケットチップ型電子部品収納用台紙は、通常、台紙用板紙シートに下記の加工処理を施してチップ型電子部品のキャリアに形成される。
(1)台紙用板紙シートを所定の幅にスリットする。
(2)形成された板紙テープに所定大きさの角孔(プレスによるポケット(凹部)又は透孔)と丸孔(透孔)を形成する。角孔はチップ型電子部品収納用であり、丸孔はチップ型電子部品充填機内において、電子部品を収納している台紙を移動させるために用いられる送り用である。
(3)プレスポケットを形成するためには、台紙に所定寸法の角状エンボンス加工を施して角形プレスポケットを形成する。この場合、角形貫通孔を開けるタイプと違い、ボトム側カバーテープの接着工程は不要である。台紙と、熱溶着性カバーテープを接着するには、台紙とカバーテープを重ね、カバーテープ上から熱と圧力を加えて接着する、いわゆるヒートシール法が用いられる。
(4)前記角形プレスポケット中に、その開口部を通してチップ型電子部品を充填する。
(5)台紙の表面(トップ側)にヒートシール法によって熱溶着性カバーテープを接着して、電子部品を収納しているプレスポケットの開口部をシールして、電子部品収納台紙を作製する。
(6)この電子部品収納台紙を所定の大きさのカセットリールに巻き付け、チップ型電子部品と共に出荷する。
(7)最終ユーザーにおいて台紙の表面からトップ側カバーテープを剥がし、前記角孔からチップ型電子部品を取り出して、所定の目的に使用する。
(1)台紙用板紙シートを所定の幅にスリットする。
(2)形成された板紙テープに所定大きさの角孔(プレスによるポケット(凹部)又は透孔)と丸孔(透孔)を形成する。角孔はチップ型電子部品収納用であり、丸孔はチップ型電子部品充填機内において、電子部品を収納している台紙を移動させるために用いられる送り用である。
(3)プレスポケットを形成するためには、台紙に所定寸法の角状エンボンス加工を施して角形プレスポケットを形成する。この場合、角形貫通孔を開けるタイプと違い、ボトム側カバーテープの接着工程は不要である。台紙と、熱溶着性カバーテープを接着するには、台紙とカバーテープを重ね、カバーテープ上から熱と圧力を加えて接着する、いわゆるヒートシール法が用いられる。
(4)前記角形プレスポケット中に、その開口部を通してチップ型電子部品を充填する。
(5)台紙の表面(トップ側)にヒートシール法によって熱溶着性カバーテープを接着して、電子部品を収納しているプレスポケットの開口部をシールして、電子部品収納台紙を作製する。
(6)この電子部品収納台紙を所定の大きさのカセットリールに巻き付け、チップ型電子部品と共に出荷する。
(7)最終ユーザーにおいて台紙の表面からトップ側カバーテープを剥がし、前記角孔からチップ型電子部品を取り出して、所定の目的に使用する。
最近、チップ部品に占める包装資材のコスト削減のため、チップ型電子部品収納台紙の使用量を減らす取り組みがなされている。具体的に述べると、上記の目的達成のために、プレスポケット間ピッチを短くする方法がとられており、0603サイズ及び1005サイズのチップ部品収納台紙においては、従来はプレスポケット間隔が2.0±0.05mmであるが、これを1.0±0.05mmに削減したチップ型電子部品収納用台紙が採用されている。
しかしながら、前記のプレスポケット間隙が1.0±0.05mmのチップ型電子部品収納用台紙において、チップ型電子部品の収納のために角形貫通孔を設けたタイプでは、ボトムテープのヒートシール剤がテーピング時の加熱により溶融し、それにチップ部品が接着してしまい、電子部品を取出して実装する時に、マウンターノズルで吸引取出しができないというトラブルが発生し問題になっている。このトラブルは、チップサイズが小さいほどに顕著である。
一方、角形プレスポケットを短いプレスポケット間ピッチで形成すると、プレス成型により、横方向に坐屈したパルプ繊維を受容する空間が少なくなり、このため、行き場を失った坐屈繊維がプレスポケットの壁面の戻り(内側への膨らみ)や、プレスポケットの裏面の膨らみの原因になり、テーピング機によるチップ挿入ミスやマウンターでのノズル吸引トラブルの原因になっていた。
さらに、最近、テーピング機のテーピング速度が飛躍的に向上している。このようなテーピング速度の向上に伴い、プレスポケット空間の微小な寸法変化が、チップ型部分挿入工程の効率に敏感に影響し、これが実務上の問題となっている。
さらに、最近、テーピング機のテーピング速度が飛躍的に向上している。このようなテーピング速度の向上に伴い、プレスポケット空間の微小な寸法変化が、チップ型部分挿入工程の効率に敏感に影響し、これが実務上の問題となっている。
これまで、プレスポケット間隙の縮小に伴うプレスポケット形状の検討及び改良に関する文献は無いが、特開平11−227870号公報(特許文献1)では、プレスポケット底部の一部分に貫通孔を設けることによりチップ部品を取り出しやすくする方法が開示されているが、プレスポケット壁面の戻りを抑制し、裏面の膨らみを改良する点については記載されておらず、また、この方法では2度のプレス成型工程が必要になるためコストが増大するという不利がある。
また、特開2004−99096号公報(特許文献2)では、プレスポケットの壁面形状を平滑にするために、先ず裏面からプレスをその厚さを1/2〜1/4に薄くし、かつ高密度化しておき、その後に表面からプレスポケットを形成する方法が開示されている。しかし、この方法においては、プレスポケット間隔が狭くなると、坐屈したパルプ繊維の逃げ場がなくなり、プレスポケットの内側面又は裏面に膨れ出るという問題は解決されず、それとともに、製造方法のコストが増大するという不利がある。
さらに、特開2000-43975号公報(特許文献3)では、密度0.30g/cm3以下の嵩高紙から形成されたチップ状電子部品のキャリアテープが提案されているが、密度が低すぎてプレスポケットの成型性が著しく悪化するため実用は難しい。
また、特開2004−99096号公報(特許文献2)では、プレスポケットの壁面形状を平滑にするために、先ず裏面からプレスをその厚さを1/2〜1/4に薄くし、かつ高密度化しておき、その後に表面からプレスポケットを形成する方法が開示されている。しかし、この方法においては、プレスポケット間隔が狭くなると、坐屈したパルプ繊維の逃げ場がなくなり、プレスポケットの内側面又は裏面に膨れ出るという問題は解決されず、それとともに、製造方法のコストが増大するという不利がある。
さらに、特開2000-43975号公報(特許文献3)では、密度0.30g/cm3以下の嵩高紙から形成されたチップ状電子部品のキャリアテープが提案されているが、密度が低すぎてプレスポケットの成型性が著しく悪化するため実用は難しい。
本発明は、板紙製のチップ型電子部品収納用台紙において、チップ部品を収納するプレスポケット内壁面の戻り(内側への膨出)を抑制し、裏面の膨らみのないチップ型電子部品収納用台紙を提供しようとするものである。本発明のチップ型電子部品収納用台紙は、電子部品の収納取出し作業に悪影響を与えることなくプレスポケット間隔を縮小することを可能にするものである。
本発明者らは、従来の多層板紙からなるチップ型電子部品収納台紙に形成された電子部品収納用プレスポケットの周りの断面観察を行ったところ、プレス成型により押しつぶされたパルプ繊維が坐屈して、プレスポケット底部から台紙の裏面、及びプレスポケットの内側面にまで分布し、この坐屈したパルプ繊維が、プレスポケット内壁面の内側への膨出及び裏面の膨らみの原因になっていることを見出した。プレス成型性を損なうことなく坐屈したパルプ繊維の形成を効率的に減少する方法を鋭意検討した。その結果台紙の厚さ方向における密度分布を適切に制御することにより、プレスポケット内壁面の内側への膨出及び裏面の膨らみを抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明のチップ型電子部品収納台紙は、紙基材にチップ型電子部品を個別に収納する複数のプレスポケットを形成しているものであって、前記プレスポケットの中心点間隔が1.0±0.05mm以下であり、前記紙基材が、主成分として原料パルプを含み、多層板紙構造を有し、かつ前記紙基材の厚さ方向において、表面から全厚さの1/3の厚さまでの表面側部分が0.80g/cm3より高い密度を有し、この表面側部分に連続し、裏面から全厚さの2/3の厚さまでの裏面側部分が0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下の密度を有することを特徴とするものである。上記プレスポケット中心点間隔は、プレスポケットの横断面(台紙表面に平行な平面による横断面)の中心点の間隔を意味する。
本発明のチップ型電子部品収納台紙において、前記紙基材の前記裏面側部分が、前記表面側部分に連続する少なくとも1層の中層部と、それに連続する裏層部とにより形成され、前記中層部が、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)が80:20〜100:0の質量配合比で配合され、かつカナディアンスタンダードフリーネスが450ml以上の原料パルプから形成されていることが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納台紙において、前記紙基材用原料パルプがカールドファイバー、マーセル化パルプ、機械パルプ、非木材パルプから選ばれた少なくとも1種類を含むことが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納台紙において、前記紙基材用原料パルプが嵩高剤をさらに含むことが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納台紙において、前記紙基材の前記裏面側部分が、前記表面側部分に連続する少なくとも1層の中層部と、それに連続する裏層部とにより形成され、前記中層部が、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)が80:20〜100:0の質量配合比で配合され、かつカナディアンスタンダードフリーネスが450ml以上の原料パルプから形成されていることが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納台紙において、前記紙基材用原料パルプがカールドファイバー、マーセル化パルプ、機械パルプ、非木材パルプから選ばれた少なくとも1種類を含むことが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納台紙において、前記紙基材用原料パルプが嵩高剤をさらに含むことが好ましい。
本発明のチップ型電子部品収納用台紙は、チップ部品を収納するプレスポケットの内壁面の内側への膨出がなく、かつ裏面の膨らみのないものであって、チップ型電子部品の収納及び取出しがスムースに行われ、かつプレススポットの間隙の縮小に好適なものである。
本発明では、チップ型電子部品収納用台紙の紙基材が多層板紙構造を有し、紙基材の厚さ方向において、表面から全厚さの1/3の厚さの表層部からなる表面側部分が0.80g/cm3より高く、好ましくは、0.80g/cm3より高く、0.97g/cm3以下、より好ましくは0.85〜0.95g/cm3の密度を有し、前記表層部に連続し、全厚さの2/3の厚さを有する裏面側部分の平均密度が0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下、好ましくは0.70〜0.78g/cm3、より好ましくは0.73〜0.76g/cm3であることが重要である。プレスポケットをプレス成型により形成する際パルプ繊維がプレスポケットの底面下側に圧縮されるだけでなく、プレスポケットの内側面部中に回り込むように坐屈する。このときプレスポケット間隔が狭くなると、ポケット底面下側に圧縮されて坐屈したパルプ繊維、及びプレスポケット内側面部に押し込まれ坐屈したパルプ繊維は、プレス力から解放されると、その形状を回復しようとして、裏面の膨らみ及びプレスポケット内壁面の膨出などの原因になる。表面側部分の密度を0.8g/cm3より高く調整するためには、表層部を形成する原料パルプとして、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)を、80:20〜100:0の質量比で配合し、かつカナディアンスタンダードフリーネスが450ml未満、300ml以上のものを用いることが好ましい。カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)は、更に好ましくは420ml未満かつ350ml以上である。CSFが300ml未満の場合は、密度が高くなりすぎるだけでなく、抄紙時の濾水性が悪化し操業性の低下を招くことがある。
本発明では、紙基材の厚さ方向に、表面側部分に続く裏面側部分の密度を制御することも重要である。表面側部分の密度は、前述のように0.80g/cm3より高いことが必要であり、好ましくは0.80g/cm3より高く、0.97g/cm3以下、より好ましくは0.85〜0.95g/cm3である。表層側部分の密度が0.80g/cm3以下であると、プレス成型時のストリッパーの押さえが十分に働かないため、プレスポケットの上部ショルダー部が丸くダレてしまうという好ましくない現象が発生する。また、台紙の圧縮も全体として十分に行われていない状態になるため、プレスポケット内壁面にケバを発生する原因にもなる。
一方、紙基材の裏面から全厚さの2/3迄の裏面側部分の密度を0.65〜0.80g/cm3の低い水準にすることにより、ポケット形成のために圧縮されたパルプ繊維の行き場を確保することができる。本発明では、裏面側部分の密度は、0.65g/cm3以上、0.80g/cm3%以下であり、好ましくは0.70g/cm3以上、0.78g/cm3%以下であり、より好ましくは0.73〜0.76g/cm3である。裏面側部分の、特に中層部の密度が、0.80g/cm3以上であると、裏面の膨らみ及びプレスポケット内壁面への膨出の原因になり、またその密度が0.65g/cm3よりも低いと、裏面及びプレスポケット内壁面の膨出抑制効果が頭打ちになるだけでなく、プレスポケット内壁面のケバが多くなり、実用性を失わせることがある。中層部と、裏層部の組成は、同一であってもよく、互に異なっていてもよい。本発明ではプレスポケットの中心点間隔は1.0±0.05mm以下である。本発明の台紙は、チップサイズ1005以下、すなわちサイズ1005、0603、及び0402のチップ型電子部品用プレスポケットを有するチップ型電子部品収納用台紙に有効である。チップサイズが1608以上のチップ型電子部品用の収納用台紙では、プレスポケットの中心点間隔を1.0±0.05mm以下にすることは事実上不可能である。
本発明の台紙用紙基材の裏面側部分の密度をそれぞれ0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下にコントロールする方法としては、下記の種々の方法を採用することができる。
従来、チップ型電子部品収納用台紙の原料パルプは広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)あるいは古紙パルプから構成されている。本発明では、紙基材の中層部を形成する原料パルプとして、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)を、80:20〜100:0の質量配合比に制御され、かつカナディアンスタンダードフリーネスが450ml以上のものを用いることが好ましい。針葉樹晒クラフトパルプの配合比率が20質量%よりも多いと、得られる紙基材において良好な地合が得られず、プレスポケットの成型性が悪化することがある。原料パルプのカナディアンスタンダードフリーネスは450ml以上であり、好ましくは470〜600mlであり、より好ましくは500〜550mlである。カナディアンスタンダードフリーネスが450mlよりも低く、すなわち叩解を過度に進めると、得られる中層部の密度が過度に高くなってしまうことがある。
一方、カールドファイバー、マーセル化パルプ、機械パルプ、非木材パルプから選ばれる少なくとも1種類のパルプを紙基材に含有させることにより、紙基材の密度を低くすることができる。
カールドファイバーとは、カールやネジレのような変形が架橋反応によって恒久的に付与安定化されたパルプ繊維であって、パルプ繊維に架橋剤を添加した後に機械的撹拌を施し、続いてフラッフ化と加熱処理を行いパルプ繊維に変形を付与したまま固定することによって得られる。架橋剤としては、一般的にC2〜C8のジアルデヒド並びに酸官能基を有するC2〜C8のモノアルデヒドが使用される。
マーセル化パルプとは、苛性ソーダ、苛性カリなどの水酸化アルカリの濃厚溶液にパルプを浸漬することにより、セルロースの結晶間にとどまらず結晶内に膨潤現象が起こり、繊維の撚れが消失し、直径が著しく増加し、ルーメンが狭くなったパルプ繊維のことである。マーセル化パルプはパルプ繊維の断面が真円に近く、低密度化の達成に有効である。
機械パルプとは、GP(砕木パルプ)、RGP(リファイナー砕木パルプ)、TMP(熱処理機械パルプ)などの総称であり、リグニン残量が多く、パルプ繊維表面にリグニン膜が残存するため、繊維間結合が弱くなる。このためクラフトパルプなどの化学パルプに比べて緻密な構造になりにくく、低密度化に有効である。GPはグラインダーにより木材チップを摩砕、粗選、精選、除塵の工程でパルプ化することによって得られる。RGPはリファイナーを用いて木材チップを摩砕し、パルプ化する。TMPは蒸気加熱処理とリファイニング処理により木材チップをパルプ化して得られる。その他の機械パルプとしては、チップを化学処理した後に加圧下でリファイニング処理を行って得られるCTMP、化学処理後にリファイニング処理を行って得られるSCP、及びCGPなどがある。
機械パルプとは、GP(砕木パルプ)、RGP(リファイナー砕木パルプ)、TMP(熱処理機械パルプ)などの総称であり、リグニン残量が多く、パルプ繊維表面にリグニン膜が残存するため、繊維間結合が弱くなる。このためクラフトパルプなどの化学パルプに比べて緻密な構造になりにくく、低密度化に有効である。GPはグラインダーにより木材チップを摩砕、粗選、精選、除塵の工程でパルプ化することによって得られる。RGPはリファイナーを用いて木材チップを摩砕し、パルプ化する。TMPは蒸気加熱処理とリファイニング処理により木材チップをパルプ化して得られる。その他の機械パルプとしては、チップを化学処理した後に加圧下でリファイニング処理を行って得られるCTMP、化学処理後にリファイニング処理を行って得られるSCP、及びCGPなどがある。
非木材パルプとは、一般にパルプ業界で非木材と称されるもの全てのセルロース材料を包含する。このような原料植物としては、例えば、靭皮繊維であるシュ−ト、亜麻、洋麻、大麻等や、硬質繊維である芦、サバイ草、エスパルト草、稲、小麦、大麦、ライ麦、砂糖キビバカス等、及び、種毛繊維である綿、カポック、椰子の果実皮等、及び、葉の繊維であるカルナウバ椰子の葉、マニラ麻、サイザル麻等を挙げることができるほか、さらに、楮、三叉、雁皮、桑、竹、破布等のように、従来パルプ原料としては大量に入手することが難しく、手作業であるいは小規模の紙製造に用いられているにすぎないものも包含される。特に、本発明で使用される非木材パルプとしては、麻パルプを用いることが好ましい。麻パルプは、木材パルプ繊維に比較して剛直で且つ平均繊維長が長く、製紙工程中に加わる種々の衝撃に対し、繊維の曲がり、折れ、ねじれ等の変形が少ないので、抄紙すると紙層中に形成される個々の空隙部のサイズを大きくして紙層を低密度化するのに有効である。更に言うならば、アルカリ蒸解、クラフト蒸解及びサルファイト蒸解したマニラ麻パルプが好適である。
カールドファイバー、マーセル化パルプ、機械パルプ、及び/又は非木材パルプを紙基材に含有する場合、中層部及び裏層部の密度を0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下にコントロールできている限り、その配合率に何等制限はないが、いずれのパルプも繊維間結合を阻害し低密度化を促進するため、層間強度が低下するという欠点を有する。従って、カールドファイバー、マーセル化パルプ、機械パルプ及び/又は非木材パルプの配合率は、中層部及び/又は裏層部の5質量%〜50質量%、好ましくは10質量%〜35質量%程度にすることが好ましい。その配合率が5質量%よりも少ないとその添加効果が不明確であり目標の断面空隙率を達成できないことがあり、またそれが50質量%を超えると層間強度低下、地合悪化などの問題が生ずることがある。カールドファイバー、マーセル化パルプ、機械パルプ、及び/又は非木材パルプには、その繊維間結合を強め、地合を良くするために、叩解処理を施してもよい。
本発明において、紙基材に用いられる嵩高剤には、特に限定はなく、アルキルアミド化合物、オレイン酸エステル、脂肪酸アミド、ポリエステル系界面活性剤等が挙げられる。本発明では、嵩高剤を内添することにより、中層部及び/又は裏層部の密度を0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下を達成することもできる。嵩高剤には、界面活性剤系と非界面活性剤系とが包含される。本発明において、アルキルアミド化合物、オレイン酸エステル、脂肪酸アミド、ポリエステル系界面活性剤等から選ばれる1種以上を含む嵩高剤を使用することができる。
一方、嵩高剤とは異なるが、中空球状バテライト型炭酸カルシウム、嵩比重0.30g/cm3以下の無定形シリカまたはシリケート、ホワイトカーボンなどの内添填料を用いて密度を0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下に調整することも可能であるが、このような填料を使用すると、プレスポケット内を離脱した填量により、チップ部品が汚染し、またノズルつまりの原因になることがあるため好ましくなく、本発明の台紙には薬品系の嵩高剤の使用が好ましい。
嵩高剤の添加率としては、一般的に過剰添加によりパルプ繊維間の結合が低下するため、必要とする密度との層間強度のレベルによって調整する必要があるが、本発明において、所望層部の密度を0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下に調整するためには、対パルプの固形分添加率として0.2%〜1.0%に調整することが好ましい。
本発明では、台紙からカバーテープを剥離する時のケバ立ちを抑える目的で、台紙の表層に表面処理剤を塗布してもよい。表面処理剤は、水溶性高分子を含有する。水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、澱粉、ポリアクリルアミド、アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、スチレン−イソプレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−ビニルアルコール系樹脂、及びウレタン系樹脂などがあるが、本発明ではポリビニルアルコール、澱粉、ポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。ポリビニルアルコール、澱粉及び、ポリアクリルアミドはパルプ繊維の接着強度を効率よく、しかも安価に高めることができ、台紙表面への塗工適性も良好である。
水溶性高分子の塗布量は、0.1g/m2以上1.1g/m2未満であることが好ましく、更に好ましくは0.6g/m2以上1.1g/m2未満である。それを1.1g/m2以上塗布すると、カバーテープと紙基材との間のピール強度が低下することがあり、また、塗布量が0.1g/m2よりも少ないと、ケバを抑える効果の発現が不十分になることがある。
水溶性高分子の塗布量は、0.1g/m2以上1.1g/m2未満であることが好ましく、更に好ましくは0.6g/m2以上1.1g/m2未満である。それを1.1g/m2以上塗布すると、カバーテープと紙基材との間のピール強度が低下することがあり、また、塗布量が0.1g/m2よりも少ないと、ケバを抑える効果の発現が不十分になることがある。
また、表面処理剤には、紙基材とカバーテープとの接着性を向上させ、さらに台紙表面の強度を高めるためにスチレン・マレイン酸樹脂、オレフィン・マレイン酸樹脂を含有させることが好ましい。スチレン・マレイン酸樹脂、オレフィン・マレイン酸樹脂は疎水基と親水基とを併有しており、台紙表面に塗工する事により、表面のカバーリング効果に加えて、紙層中に浸透し、親水基であるカルボン酸がパルプ繊維と水素結合を形成し、繊維間を架橋した状態にし、繊維間結合を大幅に向上させる効果がある。繊維間結合の向上により、カバーテープを剥がす際の抵抗力が向上し、剥離強度が向上し、かつケバとなる繊維の抜けを防止することができる。
また、スチレン・マレイン酸樹脂、及びオレフィン・マレイン酸樹脂のガラス転移温度は、10〜50℃であることが好ましい。ガラス転移温度が10℃未満であると、カバーテープを貼り付ける際の貼り付け温度によって、パルプ繊維間に架橋状態として存在しているスチレン・マレイン酸樹脂、オレフィン・マレイン酸樹脂の結合を弱めてしまうことがある。また、ガラス転移温度が50℃を超えると、パルプ繊維との架橋が硬くなり過ぎ、カバーテープ接着剤層が剥がれるときのストレスで破損し、破損部にケバが発生することがある。
本発明では、スチレン・マレイン酸又はオレフィン・マレイン酸の塗布・含浸量をコントロールすることにより、ケバ発生を抑制して、カバーテープの必要なレベルの接着強度を得ることができる。表面処理剤にスチレン・マレイン酸又はオレフィン・マレイン酸を混合して塗布する場合、それと水溶性高分子との固形分比率は任意に調整できるが、スチレン・マレイン酸又はオレフィン・マレイン酸の塗布・含浸量を、0.01g/m2〜0.10g/m2の範囲内にすることが好ましい。スチレン・マレイン酸又はオレフィン・マレイン酸の塗布・含浸量が、0.10g/m2を超えると、効果は頭打ちとなり、経済的に不利になることがあり、またそれが、0.01g/m2よりも少ないと、効果が明確に発現しないことがある。
本発明において、台紙表面に表面処理剤を塗布・含浸する手段としては、例えばバーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、ゲートロールコーター、又はサイズプレス、及びキャレンダーコーター等のロールコーター、並びにビルブレードコーター等がある。中でも、サイズプレスやキャレンダーコーターは、ニップ圧により表面処理剤を台紙内部に深く浸透させやすいため、好ましい塗布・含浸手段である。
本発明に使用する原料パルプにおいて、表層部に用いられる原料パルプの種類・組成については、何等制限はなく、各種のものが使用でき、例えば、化学パルプ(広葉樹、針葉樹)、機械パルプ、古紙パルプ、非木材繊維パルプ、及び/又は合成パルプ等を用いることができる。これらのパルプは単独に使用してもよく、或はその二種以上を混合して使用してもよい。中層部及び/又は裏層部に用いられる原料パルプについては、前述どおりであって、古紙パルプや合成パルプなど種々のパルプを配合してもよい。
本発明の紙製チップ型電子部品収納台紙を製造するための製造装置、製造条件には格別の制限はなく、それぞれの製造装置に合わせた製造条件を選択し、本発明の製品を製造することができる。例えば、円網抄紙機、長網抄紙機での抄き合わせによって多層に抄紙され、前述の内添やコーターによる外添によって薬品が添加されている表層を有する台紙が製造される。
本発明では、必要に応じて種々の内添薬品を使用できる。例えば、ロジン系サイズ剤、スチレン・マレイン酸、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸など、天然および合成の製紙用の内添サイズ剤、各種紙力増強剤、濾水歩留り向上剤、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン等の耐水化剤、消泡剤、タルク等の填料、染料等を使用することができる。
本発明のチップ型電子部品収納台紙の坪量は、中に収納するチップ型電子部品の大きさにより適宜に設定することができるが、一般に200〜600g/m2程度である。このような坪量範囲にあるため、本発明の台紙用紙基材の抄造方法としては、地合いの設定が容易に多層抄きを用いることが好ましい。
本発明を下記実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、配合、濃度等を示す数値は、固型分又は有効成分の質量基準の数値である。また、全ての例について抄造した紙は、JIS P8111を準用して所要の前処理を施した後に、測定に供した。
<密度の測定方法>
チップ型電子部品収納台紙を8mm幅のテープ状にスリットし、これを佐川製作所製紙研削装置に供して、表面から全厚さの1/3迄の部分(表面側部分)の密度を測定するときは、供試テープの裏面から全厚さの2/3迄の部分を研削して除去した。残りの部分の密度を測定した。また裏面から全厚さの2/3迄の部分の密度を測定するには、供試テープの表面から全厚さの1/3迄の部分を研削除去し、残りの部分(裏面側部分)の密度を測定した。研削の砥石寸法はφ50.8×12.7mmを使用した。プレスポケットが形成されているチップ型電子部品収納台紙の場合には、プレスポケット部分は既に圧縮されており正確な密度が測定できなかったので、これを幅4mmにスリットし、丸穴側の部分の重量を丸穴部分の面積比から考慮した上で供試層部の密度を算出した。
チップ型電子部品収納台紙を8mm幅のテープ状にスリットし、これを佐川製作所製紙研削装置に供して、表面から全厚さの1/3迄の部分(表面側部分)の密度を測定するときは、供試テープの裏面から全厚さの2/3迄の部分を研削して除去した。残りの部分の密度を測定した。また裏面から全厚さの2/3迄の部分の密度を測定するには、供試テープの表面から全厚さの1/3迄の部分を研削除去し、残りの部分(裏面側部分)の密度を測定した。研削の砥石寸法はφ50.8×12.7mmを使用した。プレスポケットが形成されているチップ型電子部品収納台紙の場合には、プレスポケット部分は既に圧縮されており正確な密度が測定できなかったので、これを幅4mmにスリットし、丸穴側の部分の重量を丸穴部分の面積比から考慮した上で供試層部の密度を算出した。
<プレスポケットの形成及び形状の評価>
チップ型電子部品収納台紙を8mm幅のテープ状にスリットし、JIS C 0806−3に準拠し、日本オートマチックマシン社製のACP505S型エンボス機を用い、CD方向0.66mm、MD方向0.36mm、Z軸方向に0.35mmの寸法を有する角形プレスポケットをプレス成型した。
得られたプレスポケットの中心点間隔は1mmであった。
1)ポケット壁面の戻りの評価
成型したプレスポケットをデジタルマイクロスコープにて300倍画像を撮影後、プレスポケットの「戻り」の大きさを測長した。一般的にはMD方向の戻りが大きいため、式(1)に従って、MD方向の戻りを測定した。尚、「戻り」とは、電子情報技術産業協会規格JEITA ET−7103に規定されているプレスポケット内壁面の膨らみのことであり、ポケット内壁面に発生するケバは含んでいない。
戻り(μm)=A寸−最狭部長さ (1)
〔註〕A寸:プレスポケットのMD方向の設定寸法
最狭部長さ:プレスポケットのMD方向の最狭部の寸法
2)ショルダー部分の返りまたはダレの評価
成型したプレスポケットを斜め上方から電子顕微鏡で撮影した。電子顕微鏡画像を目視で観察し、ポケットのショルダー部分に、返りやダレがなくシャープに切れている場合を「なし」、返りがあるあるいは大きなダレがある場合を「あり」と表示した。尚、「返り」とは、電子情報技術産業協会規格JEITA ET−7103に規定されているプレスポケットショルダー部分に形成された盛り上がりのことである。
チップ型電子部品収納台紙を8mm幅のテープ状にスリットし、JIS C 0806−3に準拠し、日本オートマチックマシン社製のACP505S型エンボス機を用い、CD方向0.66mm、MD方向0.36mm、Z軸方向に0.35mmの寸法を有する角形プレスポケットをプレス成型した。
得られたプレスポケットの中心点間隔は1mmであった。
1)ポケット壁面の戻りの評価
成型したプレスポケットをデジタルマイクロスコープにて300倍画像を撮影後、プレスポケットの「戻り」の大きさを測長した。一般的にはMD方向の戻りが大きいため、式(1)に従って、MD方向の戻りを測定した。尚、「戻り」とは、電子情報技術産業協会規格JEITA ET−7103に規定されているプレスポケット内壁面の膨らみのことであり、ポケット内壁面に発生するケバは含んでいない。
戻り(μm)=A寸−最狭部長さ (1)
〔註〕A寸:プレスポケットのMD方向の設定寸法
最狭部長さ:プレスポケットのMD方向の最狭部の寸法
2)ショルダー部分の返りまたはダレの評価
成型したプレスポケットを斜め上方から電子顕微鏡で撮影した。電子顕微鏡画像を目視で観察し、ポケットのショルダー部分に、返りやダレがなくシャープに切れている場合を「なし」、返りがあるあるいは大きなダレがある場合を「あり」と表示した。尚、「返り」とは、電子情報技術産業協会規格JEITA ET−7103に規定されているプレスポケットショルダー部分に形成された盛り上がりのことである。
<裏面の膨らみ状態の評価>
チップ型電子部品収納台紙を8mm幅のテープ状にスリットし、JIS C 0806−3に準拠し、日本オートマチックマシン社製のACP505S型エンボス機を用いて1mm間隔でCD方向0.66mm、MD方向0.36mm、Z軸方向に0.35mmの寸法を有するプレスポケットをプレス成型した。成型後のチップ型電子部品収納台紙の断面を電子顕微鏡で倍率:120倍で観察し、下記のように評価し表示した。
3:裏面、プレスポケット底部がともに平坦である。
2:プレスポケット底部は平坦であるが、裏面に膨らみが認められる。
1:プレスポケットの底部及び裏面に、ともに膨らみが認められる。
チップ型電子部品収納台紙を8mm幅のテープ状にスリットし、JIS C 0806−3に準拠し、日本オートマチックマシン社製のACP505S型エンボス機を用いて1mm間隔でCD方向0.66mm、MD方向0.36mm、Z軸方向に0.35mmの寸法を有するプレスポケットをプレス成型した。成型後のチップ型電子部品収納台紙の断面を電子顕微鏡で倍率:120倍で観察し、下記のように評価し表示した。
3:裏面、プレスポケット底部がともに平坦である。
2:プレスポケット底部は平坦であるが、裏面に膨らみが認められる。
1:プレスポケットの底部及び裏面に、ともに膨らみが認められる。
実施例1
表層部、中層部、裏層部で、パルプを使い分け、表層部用には、LBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製した。中層部用には、LBKP85%とNBKP15%とを配合し、混合叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製し、裏層用には、LBKP100%で叩解を行い、カナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製した。それぞれのパルプのスラリーに、硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3質量(パルプ絶乾質量基準)%を添加した。上記の条件のパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:80g/m2で抄き併せ、抄紙機に設置されたカレンダーにより平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量345g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙の紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した得られた台紙の測定結果を表1に示す。
表層部、中層部、裏層部で、パルプを使い分け、表層部用には、LBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製した。中層部用には、LBKP85%とNBKP15%とを配合し、混合叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製し、裏層用には、LBKP100%で叩解を行い、カナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製した。それぞれのパルプのスラリーに、硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3質量(パルプ絶乾質量基準)%を添加した。上記の条件のパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:80g/m2で抄き併せ、抄紙機に設置されたカレンダーにより平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量345g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙の紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した得られた台紙の測定結果を表1に示す。
実施例2
表層部、中層部、裏層部でパルプを使い分け、表層部用には、LBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製した。中層部用、裏層部用ともに、LBKP100%で叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製した。それぞれのパルプのスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%(質量、パルプの絶乾質量基準)を添加した。上記の条件のパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:80g/m2で抄き併せ、抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量345g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙の紙基材を製造した。この紙基材に、前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
表層部、中層部、裏層部でパルプを使い分け、表層部用には、LBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製した。中層部用、裏層部用ともに、LBKP100%で叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製した。それぞれのパルプのスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%(質量、パルプの絶乾質量基準)を添加した。上記の条件のパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:80g/m2で抄き併せ、抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量345g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙の紙基材を製造した。この紙基材に、前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
実施例3〜6
表層部、中層部及び裏層部の形成のために、表層用にはLBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製し、中層部用及び裏層部用のパルプは、ともにLBKP85%に、実施例3用にはカールドファイバー15%(商標:HBA−FF、米国ウェアーハウザー社製))を混合し、実施例4用にはマーセル化パルプ(商標:FILTRANIER、ITT Rayonier Inc. 製)15%を混合し、実施例5用にはTMP(商標:BCTMP、白色度80%、アスペン100%、フリーネス400ml、ミラーウエスタン社製)、15%を混合し、実施例6用にはマニラ麻パルプ(後述の麻パルプa)15%を配合し、混合パルプに叩解を施してそれぞれカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプスラリーを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)を0.3%添加した。上記組成、フリーネスのパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:130g/m2、裏層部:80g/m2の質量に抄き併せ、これに抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、さらにポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して、坪量335g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
表層部、中層部及び裏層部の形成のために、表層用にはLBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製し、中層部用及び裏層部用のパルプは、ともにLBKP85%に、実施例3用にはカールドファイバー15%(商標:HBA−FF、米国ウェアーハウザー社製))を混合し、実施例4用にはマーセル化パルプ(商標:FILTRANIER、ITT Rayonier Inc. 製)15%を混合し、実施例5用にはTMP(商標:BCTMP、白色度80%、アスペン100%、フリーネス400ml、ミラーウエスタン社製)、15%を混合し、実施例6用にはマニラ麻パルプ(後述の麻パルプa)15%を配合し、混合パルプに叩解を施してそれぞれカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプスラリーを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)を0.3%添加した。上記組成、フリーネスのパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:130g/m2、裏層部:80g/m2の質量に抄き併せ、これに抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、さらにポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して、坪量335g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
<麻パルプaの製造方法>
原麻としてエクアドル産のマニラ麻(商標:N−4)を用い、これを下記条件によりパルプ化した。容量15m3の地球釜中に、絶乾質量が870kgのマニラ麻を投入し、絶乾マニラ麻の質量を基準として18.0%の亜硫酸ソーダを添加し、液比:7.5、最高温度:162℃、常温〜162℃の所要昇温時間:60分、前記最高温度における保持時間:90分の条件下で蒸解し、その後脱液、精選、洗浄して麻パルプを製造した。
原麻としてエクアドル産のマニラ麻(商標:N−4)を用い、これを下記条件によりパルプ化した。容量15m3の地球釜中に、絶乾質量が870kgのマニラ麻を投入し、絶乾マニラ麻の質量を基準として18.0%の亜硫酸ソーダを添加し、液比:7.5、最高温度:162℃、常温〜162℃の所要昇温時間:60分、前記最高温度における保持時間:90分の条件下で蒸解し、その後脱液、精選、洗浄して麻パルプを製造した。
実施例7
中層部用と裏層部用を、パルプとして、ともに、LBKP:70%、TMP:30%の混合パルプを用いたことを除き、その他は実施例5と同様にして、表層部:125g/m2、中層部:120g/m2、裏層部:75g/m2の質量になるように抄き併せ、それを抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理し、得られた積層原紙にポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して、坪量320g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
中層部用と裏層部用を、パルプとして、ともに、LBKP:70%、TMP:30%の混合パルプを用いたことを除き、その他は実施例5と同様にして、表層部:125g/m2、中層部:120g/m2、裏層部:75g/m2の質量になるように抄き併せ、それを抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理し、得られた積層原紙にポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して、坪量320g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
実施例8
中層部用及び裏層部用パルプとして、ともに、LBKP:60%、NBKP:10%、TMP:30%の混合パルプを用いたことを除き、その他は実施例5と同様にして、表層部:125g/m2、中層部:120g/m2、裏層部:70g/m2の質量になるように抄き併せ、それを抄紙機に設置されたカレンダーにより平滑化処理し、得られた原紙にポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して坪量320g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
中層部用及び裏層部用パルプとして、ともに、LBKP:60%、NBKP:10%、TMP:30%の混合パルプを用いたことを除き、その他は実施例5と同様にして、表層部:125g/m2、中層部:120g/m2、裏層部:70g/m2の質量になるように抄き併せ、それを抄紙機に設置されたカレンダーにより平滑化処理し、得られた原紙にポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して坪量320g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
実施例9
表層部、中層部及び、裏層部用パルプとして、表層部用にはLBKP100%のパルプを叩解し、カナディアンスタンダードフリーネスの400mlパルプを調製し、中層部用には、LBKP80%及びNBKP20%との混合パルプに、混合叩解を施し、カナディアンスタンダードフリーネス450mlのパルプを調製し、裏層部用には、LBKP100%のパルプで叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。更に中層部及び裏層部用パルプのそれぞれには、嵩高剤(商標:PT8104、星光PMC製)0.5%を添加した。上記の組成、フリーネスのパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:135g/m2、裏層部:80g/m2の質量で抄き併せ、抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して坪量340g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した得られた台紙の測定結果を表1に示す。
表層部、中層部及び、裏層部用パルプとして、表層部用にはLBKP100%のパルプを叩解し、カナディアンスタンダードフリーネスの400mlパルプを調製し、中層部用には、LBKP80%及びNBKP20%との混合パルプに、混合叩解を施し、カナディアンスタンダードフリーネス450mlのパルプを調製し、裏層部用には、LBKP100%のパルプで叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。更に中層部及び裏層部用パルプのそれぞれには、嵩高剤(商標:PT8104、星光PMC製)0.5%を添加した。上記の組成、フリーネスのパルプスラリーを短網抄紙機で、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:135g/m2、裏層部:80g/m2の質量で抄き併せ、抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して坪量340g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した得られた台紙の測定結果を表1に示す。
実施例10
表層部、中上層部、中下層部、裏層部用パルプとして、表層部用にはLBKP100%からなるパルプを叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製し、中上層部、中下層部及び、裏層部用に、ともに、LBKP85%にTMP(商標:BCTMP、白色度80%、アスペン100%、フリーネス400ml、ミラーウエスタン社製)15%を配合し、これに混合叩解を施してカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプスラリーを調製した。それぞれのパルプスラリーに、硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。上記パルプスラリーのそれぞれを短網抄紙機に供し、それぞれ表層部:90/m2、中上層部:75g/m2、中下層部:90g/m2、及び裏層部:70g/m2の4層を抄き併せ、これに抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して、坪量325g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
表層部、中上層部、中下層部、裏層部用パルプとして、表層部用にはLBKP100%からなるパルプを叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlのパルプを調製し、中上層部、中下層部及び、裏層部用に、ともに、LBKP85%にTMP(商標:BCTMP、白色度80%、アスペン100%、フリーネス400ml、ミラーウエスタン社製)15%を配合し、これに混合叩解を施してカナディアンスタンダードフリーネス500mlのパルプスラリーを調製した。それぞれのパルプスラリーに、硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。上記パルプスラリーのそれぞれを短網抄紙機に供し、それぞれ表層部:90/m2、中上層部:75g/m2、中下層部:90g/m2、及び裏層部:70g/m2の4層を抄き併せ、これに抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布して、坪量325g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
比較例1
表層部、中層部、裏層部でパルプを使い分け、表層用には、LBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlに調整してパルプを調製した。中層用には、LBKP70%とNBKP30%を配合し、これに混合叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス400mlに調整してパルプを調製した。裏層用には、LBKP100%に叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス450mlに調整してパルプを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。上記の組成、条件のパルプスラリーを短網抄紙機に供し、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:90g/m2で抄き併せ、得られた原紙に抄紙機に設置されたカレンダーを用いて、平滑化処理した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量355g/m2、厚さ0.42mmの台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られたチップ型電子部品収納台紙の測定結果を表1に示す。
表層部、中層部、裏層部でパルプを使い分け、表層用には、LBKP100%を叩解し、カナディアンスタンダードフリーネス400mlに調整してパルプを調製した。中層用には、LBKP70%とNBKP30%を配合し、これに混合叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス400mlに調整してパルプを調製した。裏層用には、LBKP100%に叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス450mlに調整してパルプを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。上記の組成、条件のパルプスラリーを短網抄紙機に供し、それぞれ表層部:125g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:90g/m2で抄き併せ、得られた原紙に抄紙機に設置されたカレンダーを用いて、平滑化処理した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量355g/m2、厚さ0.42mmの台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記方法によりプレスポケットを形成した。得られたチップ型電子部品収納台紙の測定結果を表1に示す。
比較例2
表層部用パルプの配合を、LBKP85%、TMP15%(商標:BCTMP、白色度80%、アスペン100%、フリーネス400ml、ミラーウエスタン社製)とし、叩解してカナディアンスタンダードフリーネス500mlを調整した。中層部用には、LBKP70%とNBKP30%とを配合し、これに混合叩解を施してカナディアンスタンダードフリーネス400mlに調整してパルプを調製した。裏層部用には、LBKP100%に叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス450mlに調整してパルプを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。上記の組成、条件のパルプスラリーを短網抄紙機に供し、それぞれ表層部:100g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:90g/m2で抄き併せ、得られた原紙に抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量330g/m2、厚さ0.42mmの台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記の方法によりプレスポケットを形成して、チップ型電子部品収納台紙を製造した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
表層部用パルプの配合を、LBKP85%、TMP15%(商標:BCTMP、白色度80%、アスペン100%、フリーネス400ml、ミラーウエスタン社製)とし、叩解してカナディアンスタンダードフリーネス500mlを調整した。中層部用には、LBKP70%とNBKP30%とを配合し、これに混合叩解を施してカナディアンスタンダードフリーネス400mlに調整してパルプを調製した。裏層部用には、LBKP100%に叩解を施しカナディアンスタンダードフリーネス450mlに調整してパルプを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商標:ポリストロン−1250、荒川化学製)0.3%を添加した。上記の組成、条件のパルプスラリーを短網抄紙機に供し、それぞれ表層部:100g/m2、中層部:140g/m2、裏層部:90g/m2で抄き併せ、得られた原紙に抄紙機に設置されたカレンダーを用いて平滑化処理を施した後、ポリアクリルアミド(商標:ポリマセット−512、分子量20万、荒川化学製)を塗布し、坪量330g/m2、厚さ0.42mmの台紙用紙基材を製造した。この紙基材に前記の方法によりプレスポケットを形成して、チップ型電子部品収納台紙を製造した。得られた台紙の測定結果を表1に示す。
表1に示されるように、本発明に係る実施例1〜9のチップ型電子部品収納台紙は、それから得られたプレスキャリアテープにおいて、プレスポケットの形状寸法、が均整であり、その開口部及び内壁面にケバや凹凸がなく、プレスポケットの中心点間隔が1.0±0.05mm以下にしても、チップ型電子部品の高速収納、高速取り出しに好適なものであった。
Claims (4)
- チップ型電子部品を個別に収容する複数のプレスポケットを有する台紙であって前記プレスポケットの中心点間隔が1.0±0.05mm以下であり、この台紙の紙基材が、主成分として原料パルプを含み、多層板紙構造を有し、かつ前記紙基材の厚さ方向において、表面から全厚さの1/3の厚さ迄の表面側部分が0.80g/cm3より高い密度を有し、この表層部に連続しており、かつ裏面から全厚さの2/3迄の厚さまでの裏面側部分が0.65g/cm3以上、0.80g/cm3以下の密度を有することを特徴とするチップ型電子部品収納台紙。
- 前記紙基材の、前記裏面側部分が、前記表面側部分に連続する少なくとも1層の中層部と、それに連続する裏層部とにより形成され、前記中層部が、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)及び針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)が、80:20〜100:0の配合比で配合され、かつカナディアンスタンダードフリーネスが450ml以上の原料パルプから形成されている、請求項1記載のチップ型電子部品収納台紙。
- 前記紙基材用原料パルプがカールドファイバー、マーセル化パルプ、機械パルプ及び非木材パルプから選ばれた少なくとも1種類を含む、請求項1記載のチップ型電子部品収納台紙。
- 前記紙基材用原料パルプが嵩高剤をさらに含む、請求項1記載のチップ型電子部品収納台紙。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007140142A JP2008290763A (ja) | 2007-05-28 | 2007-05-28 | チップ型電子部品収納台紙 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012136273A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-19 | Daio Paper Corp | キャリアテープ用紙 |
JP2014512463A (ja) * | 2012-03-12 | 2014-05-22 | 浙江潔美電子科技有限公司 | キャリアテープ原紙の製造方法 |
JP2014118165A (ja) * | 2012-12-14 | 2014-06-30 | Murata Mfg Co Ltd | キャリアテープ、包装用テープおよび電子部品連 |
-
2007
- 2007-05-28 JP JP2007140142A patent/JP2008290763A/ja active Pending
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