JP4619993B2 - チップ状電子部品用キャリアテープ紙 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器のプリント回路板に用いるチップ状電子部品のキャリア用のチップ状電子部品収納台紙となる電子部品用キャリアテープ紙に関し、特にクリーンルームで使用するチップ状電子部品用キャリアテープ紙に関する。
各種の電子機器の自動生産化を図るために、回路基板に対してチップ状電子部品の自動装着がなされるようになっている。このチップ状電子部品の自動装着の工程での電子部品の取り扱いを容易に行い得るように、個々のチップ状電子部品をテープ状の搬送体で包装したテーピング包装体(以下、「キャリアテープ」という。)が利用されており、包装体の形態で順次送り出されてくるチップ状電子部品を、自動的に所定の回路基板に装着させる自動装着が行われている。
係るチップ状電子部品用キャリアテープの基体には、プラスチック製のものと紙製のものがあるが、製造コスト、テープの質量による取り扱い容易性、使用後の廃棄処理容易性及び帯電防止等の点において、紙製のキャリアテープの基体(以下、「キャリアテープ紙」という。)の方が優れている。
キャリアテープ紙は、以下のように加工処理及び使用をすることで、キャリアとしての役割をもつ。(1)スリッターにてキャリアテープ用原紙を幅8mmにスリット(裁断)してテープを作る。(2)チップ状電子部品収納用の角穴及びキャリアテープの充填機内送り用の丸穴をテープに貫通孔として開ける。これらの作業をパンチングと呼ぶ。(3)テープの裏面(ボトム側)にカバーテープを接着する。(4)前記角穴にチップ状電子部品を収納する。(5)テープの表面(トップ側)にカバーテープを接着する。(6)カセットリールに巻きつけて出荷する。(7)ユーザーの電子部品実装機にてトップ側のカバーテープを剥がし、チップ状電子部品を取り出し、回路基板に装着する。
キャリアテープ紙によって、チップ状電子部品の搬送及び回路基板への装着は、従来のバルク包装(バラ詰め)又はマガジン詰め包装(重畳整列状)に比べ、効率化されコストダウンされた(例えば、特許文献1〜4を参照。)。
しかし、従来のキャリアテープ紙にパンチングによって角穴を形成せしめた場合には、該角穴の内壁に、ヒゲ及び/又は毛羽が出やすいため、チップ状電子部品を収納するときに、このヒゲ及び/又は毛羽にチップ状電子部品が引っ掛かり、収納不良が発生し易いという難点があった。
また、チップ状電子部品の回路基板への装着に際し、チップ状電子部品を取り出すときにも、ヒゲ及び/又は毛羽が障害となって、チップ状電子部品の取り出し不良が発生し易いという難点もあった。
さらに、ヒゲ及び/又は毛羽によるチップ状電子部品の収納不良及び取り出し不良の不具合は、対象となるチップ状電子部品が小型になるほど発生し易くなる。そして、係る小型のチップ状電子部品を収納するキャリアテープ紙としては、チップ状電子部品の収納及び取り出しの効率等の観点から、一般に、厚さ0.75mm以下の薄型品が用いられる。
よって、角穴の内壁のヒゲ及び/又は毛羽によるチップ状電子部品の収納不良及び取り出し不良等の不具合は、厚さ0.75mm以下の薄型のチップ状電子部品用キャリアテープ紙において特に問題となると言える(例えば、特許文献1を参照)。
特許第3289245号公報 特許第3289244号公報 特許第3268522号公報 特開2003−95320号公報
従って、ヒゲ及び/又は毛羽の発生を抑えた、所定間隔をおいた部品収納用の角穴が形成されたチップ状電子部品用キャリアテープ紙の開発が急務となっている。
また、近年、クリーンルーム内でのチップ状電子部品の回路基盤への装着が進んで来ている為に、角穴においてヒゲ及び/又は毛羽の発生を抑えると共に、装着時に発塵の少ない、特にキャリアテープ搬送時の擦れによる発塵の少ない、チップ状電子部品用キャリアテープ紙の要望が出てきた。
以上から、チップ状電子部品用キャリアテープ紙をクリーンルーム内で使用するには、角穴でのヒゲ及び/又は毛羽の発生を抑えるとともに、装着時の発塵とキャリアテープ搬送時の擦れによる発塵とを抑えることが課題となる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、角穴の内壁のヒゲ及び/又は毛羽の発生、及び、装着時・搬送時の発塵の両方を抑えた、クリーンルーム内で使用することができるチップ状電子部品用キャリアテープ紙を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題に着目し、キャリアテープ紙の成形時の角穴におけるヒゲ及び/又は毛羽の発生と、チップ状電子部品搬送時の擦れによる発塵と、チップ状電子部品装着時の発塵の問題の対策・検討を重ね、上記課題を解決しようとするものである。すなわち、本発明に係るチップ状電子部品用キャリアテープ紙は、チップ状電子部品の運搬のため、所定間隔をおいて、該チップ状電子部品の収納用の角穴を成形加工によって形成した多層抄き板紙からなるチップ状電子部品用キャリアテープ紙において、前記多層抄き板紙は、N−BKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)とL−BKP(広葉樹晒しクラフトパルプ)とを主体とした表層、中層及び裏層からなり、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」で規定される厚さが1.10mm以下であり、両性澱粉が対パルプ固形分で0.3〜3.0質量%内添されており、サイズ剤が添加されておらず、かつ、水分散エマルジョンバインダーが紙表面から30μm以上の深さまでオンマシンサイズプレスで外添されていることを特徴とする。
本発明に係るチップ状電子部品用キャリアテープ紙では、SEMI(半導体製造装置・材料国際協会)Doc.No.2362規定に準拠した方法で求めた総発塵度が、30個/L以内であることが含まれる。
本発明に係るチップ状電子部品用キャリアテープ紙では、SEMI(半導体製造装置・材料国際協会)Doc.No.2362規定に準拠した方法の紙表面を擦り合わせる方法で求めた擦り合わせ発塵度が、5個/L以内であることが含まれる。
本発明に係るチップ状電子部品用キャリアテープ紙は、角穴の内壁のヒゲ及び/又は毛羽の発生、及び、装着時・搬送時の発塵の両方を抑えたため、クリーンルーム内で使用することができる。
以下、本発明について説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されない。本実施形態に係るチップ状電子部品用キャリアテープ紙は、チップ状電子部品の運搬のため、所定間隔をおいて、該チップ状電子部品の収納用の角穴を成形加工によって形成した多層抄き板紙からなるチップ状電子部品用キャリアテープ紙において、前記多層抄き板紙は、N−BKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)とL−BKP(広葉樹晒しクラフトパルプ)とを主体とした表層、中層及び裏層からなり、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」で規定される厚さが1.10mm以下であり、両性澱粉が対パルプ固形分で0.3〜3.0質量%内添されており、サイズ剤が添加されておらず、かつ、水分散エマルジョンバインダーが紙表面から30μm以上の深さまでオンマシンサイズプレスで外添されている。両性澱粉を対パルプ固形分で0.3〜3.0質量%内添することで内部結合強度の向上を図ってヒゲ及び/又は毛羽の発生を抑え、かつ、サイズ剤無添加の紙匹に、オンマシンサイズプレスで、水分散エマルジョンバインダーを紙表面から30μm以上の深さまで外添し、浸透させることで、紙表面の擦れ時の発塵を抑える。これによって、チップ電子部品装着時・搬送時の発塵が抑えられて、発塵度をSEMI(半導体製造装置・材料国際協会)Doc.No.2362規定に準拠した方法で、総発塵度が30個/L以内、及び/又は、擦り合わせ発塵度を5個/L以内とすることができる。
以下、本実施形態に係るチップ状電子部品用キャリアテープ紙の構成、その構成要素、使用する材料及びその製法について項分けして説明する。
チップ状電子部品用キャリアテープ原紙、つまり多層抄き板紙は、木材パルプを主体として用いて抄紙される。木材パルプとしては、主にN−BKP及びL−BKPに代表される木材漂白化学パルプが使用される。必要に応じて、GP(砕木パルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)、BCTMP(晒ケミサーモメカニカルパルプ)等の機械パルプ、古紙パルプを適宜配合することもできる。
チップ状電子部品用キャリアテープ原紙は、収容したチップ状電子部品に金属腐食などの悪影響を及ぼさないように中性紙とすることが好ましい。中性紙とするためには、抄紙時に薬品処理をして中性化する方法や、填料として炭酸カルシウムを使用する方法等の一般的な方法を用いることができる。
使用する多層抄板紙は、表層、中層及び裏層からなり、表層、中層及び裏層の各坪量は、特に限定されるものではないが、全層としては200〜1200g/mの範囲が好ましい。
表層、中層及び裏層の厚さの比率は、特に限定されるものではないが、角穴加工時の中層におけるヒゲ及び/又は毛羽の発生、表層の電子部品の装着時の発塵を抑える観点から、表層:中層:裏層=1:1:1〜1:10:1が好ましく、1:2:1〜1:5:1がより好ましい。
(紙力剤等添加薬品)
紙料中には両性澱粉以外に、両性澱粉以外の紙力剤、填料、バンド、歩留まり向上剤、染料、蛍光染料等の添加薬品が適宜用いられる。
サイズ剤は、水分散エマルジョンバインダーを表層から30μm以上の深さまで浸透させる為に、無添加とする。
両性澱粉は、対パルプ固形分で0.3〜3.0質量%で内添される。両性澱粉の内添量が、対パルプ固形分で0.3質量%未満であると、内部結合強度が低く、ヒゲ及び/又は毛羽の発生を抑えることができず、3.0質量%を超えると、充分な層間強度を有しているにもかかわらず、カセットリール巻付け時等に、曲げ、しごき等の力を受けて、層間剥離や折れじわが発生しやすくなる。なお、両性澱粉以外の紙力剤としては、ポリアクリルアミド等を追加で添加しても良い。
歩留まり向上剤としては、コロイダルシリカ、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン等を添加しても良い。
填料としては、不透明度の観点から酸化チタンが好ましい。必要に応じて例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、合成ゼオライト、珪酸カルシウムを適宜配合することもできる。
キャリアテープ原紙の製法は、特に限定されるものではなく、公知の抄紙機、すなわち長網、丸網、ハイブリッドフォーマー、ギャップフォーマー等で抄紙し、プレス工程、乾燥工程を経てキャリアテープ原紙を作製する。また、キャリアテープ原紙には、乾燥工程の中間に設置されるオンマシンサイズプレス装置で、水分散エマルジョンバインダーで表面サイズ処理を行う。通常の2本ロールサイズプレスの他、ゲートロールサイズプレスやメタリングサイズプレスを使用できるが、表面から30μm以上の深さ迄、水分散エマルジョンバインダー液を浸透させて、チップ状電子部品装着時に発塵が少なく、キャリアテープ紙搬送時の表層の擦れによる発塵を抑えるために、更に、表面強度と紙層強度の向上効果とカバーテープの接着性の観点から、2本ロールサイズプレスの使用が好ましい。
表面サイズ処理用の水分散エマルジョンバインダーとしては、例えば、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)ラテックス、MBR(メチルメタクリレート・ブタジエンゴム)ラテックス、NBR(アクリロニトリル・ブタンジエンゴム)ラテックス、アクリルラテックス又はエチレン酢酸ビニルが使用できる。水分散エマルジョンバインダー液の塗布状態が、表面から30μm以上の深さまで浸透することによって、チップ状電子部品装着時に発塵が少なく、キャリアテープ紙の搬送時の表層の擦れによる発塵を抑えることができる。
また、水分散エマルジョンバインダーを表面から30μm以上の深さまで浸透させることによって柔軟性が向上するため、キャリアテープ紙の走行時のキャリアテープ表面の皺及び/又はキャリアテープ紙の湾曲時の折れ皺の発生防止に効果をもつ。
ヒゲ及び/又は毛羽の発生を抑えるために両性澱粉を内添するが、両性澱粉は、添加量を増やして行くと、剛度が高くなり過ぎて、カセットリール巻き付け時等に、曲げ、しごき等の力を受けて、層間剥離及び/又は折れ皺を発生し易くなる。しかし、水分散エマルジョンバインダーを、オンマシンサイズプレスすることによって柔軟性を与えるので、両性澱粉の添加量を増やせることができる。したがって、両性澱粉の内添と、水分散エマルジョンバインダーの外添の結果として、ヒゲ及び/又は毛羽の発生をより強固に抑えられるという相乗効果が得られる。
また、抄造後には、スーパーキャレンダー、マシンキャレンダー、ソフトキャレンダー等のキャレンダー装置を用いて平滑化処理を行うことができる。
さらに、表面から30μm以上の深さまで、水分散エマルジョンバインダーを浸透させることによって、キャレンダーによる平滑化の効果が増強される。
多層抄き板紙の厚さは、近年、チップ状電子部品が一段と小型化される傾向にあり、係る小型のチップ状電子部品を効率良く収納するに、1.10mm以下とし、0.75mm以下とすればより好ましい。キャリアテープ紙の表層はテープと接着されるため、表面と適度な平滑性が必要である。表面強度は、ワックス強度(Tappi Test Method,T459om−83,“Surface strength of paper(wax pick test)”)として2A以上、平滑性は、JIS P 8119:1998「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」によるベック平滑度で5秒以上が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「%」は、特に断らない限り「固形質量%」を示す。
(実施例1)
<原紙の作成>
原料配合
N−BKP20%とL−BKP80%からなるカナディアンスタンダードフリーネス(CSF)400mlのパルプスラリーに両性澱粉を対固形パルプで固形として1.5%を添加し、サイズ剤無添加で、無サイズ紙匹用の原料とした。
上記原料を用いて、円網抄紙機によって表層坪量80g/m、中層坪量240g/m、裏層坪量80g/mの湿紙を抄き合わせ抄紙後、以下の配合の水分散エマルジョンバインダー液を使って2本ロールサイズプレスで紙匹にオンマシンサイズプレス処理を行い、紙厚0.41mm、坪量400g/mのキャリアテープ原紙を抄造した。
<水分散エマルジョンバインダー液の配合>
SBRラテックス(スマテックスPA3010、日本A&L製)を、水で希釈して固形分で8%濃度とした。
(実施例2)
実施例1において、水分散エマルジョンバインダー液の配合で、SBRラテックスの代わりに、MBRラテックス(スマテックスPA9160、日本A&L製)を用い、他は実施例1と同様にしてキャリアテープ原紙を抄造した。
(比較例1)
実施例1の原料配合において、中性ロジンサイズ剤を、対固形パルプで固形として0.4%添加し、他は実施例1と同様にしてキャリアテープ原紙を抄造した。
(比較例2)
実施例1において、水分散エマルジョンバインダー液を用いる代わりに、酸化澱粉の固形で5%溶液を用い、他は実施例1と同様にしてキャリアテープ原紙を抄造した。
(比較例3)
実施例1の原料配合において、両性澱粉の添加量を、対固形パルプで固形として0.2%添加として、かつ、中性ロジンサイズ剤を、対固形パルプで固形として0.4%添加し、他は実施例1と同様にしてキャリアテープ原紙を抄造した。
(比較例4)
実施例1の原料配合において、両性澱粉の添加量を、対固形パルプで固形として0.2%添加として、他は実施例1と同様にしてキャリアテープ原紙を抄造した。
以上の、各実施例及び各比較例で製造したキャリアテープ原紙について、表層からの水分散エマルジョンバインダー液の浸透深さ、擦り合わせ発塵度、総発塵度及び角穴のヒゲ及び/又は毛羽の発生状況を測定・試験した。試験方法を次に示した。また、結果を表1に示した。
(1)表層からの水分散エマルジョンバインダー液の浸透深さの測定方法
バインダーへのオスミウム染色による、紙層断面のEPMA(電子線マイクロアナライザー)測定で、水分散エマルジョンバインダーの浸透深さを測定した。
(2)発塵性の試験方法
A5判のサンプルについて、擦り合わせ発塵度、揉み発塵度及び引裂き揉み発塵度の各発塵試験を実施した。測定条件は、SEMI(半導体製造装置・材料国際協会)Doc.No2362規定に準拠した。
擦り合わせ発塵度: 擦り合わせ頻度;3回/10秒、
測定時間;200秒間。
揉み発塵度 : 揉み頻度;1回/15秒、
測定時間;200秒間。
引裂き揉み発塵度: 引裂き;4ヶ所、
揉み頻度;1回/15秒、
測定時間;200秒間。
なお、総発塵度は、上記3種類の発塵試験での発塵度を合計した値である。
(3)角穴のヒゲ及び/又は毛羽の発生状況の試験方法
得られたキャリアテープ原紙を幅8mmにスリットした後、送り用丸穴を開けるとともに、縦1mm、横0.5mmの角穴を、所定間隔をおいて形成せしめ、得られた内壁のヒゲ及び/又は毛羽の発生状況を目視で観察した。評価は次に示す評価基準に基づいて行った。
○:ヒゲ及び/又は毛羽の発生は、ほとんど無く、実用上問題ない。
△:ヒゲ及び/又は毛羽の発生は、わずかに有り、実用に耐えない。
×:ヒゲ及び/又は毛羽の発生は、かなり有り、実用に耐えない。

Figure 0004619993
実施例1及び2はいずれも、擦り合わせ発塵度が5個/L以下であり、かつ、総発塵度が30個/L以下であり、かつ、ヒゲ及び/又は毛羽の発生は、ほとんど無く、実用上問題なかった。したがって、角穴の内壁のヒゲ及び/又は毛羽の発生、及び、装着時・搬送時の発塵の両方が抑えられており、クリーンルーム内で使用することができる。
一方、比較例1は、中性ロジンサイズ剤をサイズ剤とし、及び両性澱粉を内部結合強度向上剤として、紙に配合したため、ヒゲ及び/又は毛羽の発生は、ほとんど無かったが、表層からの水分散エマルジョンバインダー液の浸透深さが浅いために、擦り合わせ発塵度と総発塵度とが多く、クリーンルーム内では使用することができない。
比較例2は、両性澱粉を配合しているが、水分散エマルジョンバインダー液を浸透させなかったため、ヒゲ及び/又は毛羽の発生は、ほとんど無かったが、擦り合わせ発塵度と総発塵度とが多く、クリーンルーム内では使用することができない。
比較例3は、中性ロジンサイズ剤をサイズ剤として紙に配合し、かつ、両性澱粉の添加量が少なかったため、表層からの水分散エマルジョンバインダー液の浸透深さが浅く、擦り合わせ発塵度と総発塵度とが多く、しかも、ヒゲ及び/又は毛羽の発生は、かなり有り、実用に耐えなかった。
比較例4は、両性澱粉の添加量が少なかったため、表層からの水分散エマルジョンバインダー液の浸透深さが深く、擦り合わせ発塵度と総発塵度とが少なかったが、両性澱粉の添加量が少なかったため、ヒゲ及び/又は毛羽の発生が、かなり有り、実用に耐えなかった。

Claims (3)

  1. チップ状電子部品の運搬のため、所定間隔をおいて、該チップ状電子部品の収納用の角穴を成形加工によって形成した多層抄き板紙からなるチップ状電子部品用キャリアテープ紙において、
    前記多層抄き板紙は、N−BKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)とL−BKP(広葉樹晒しクラフトパルプ)とを主体とした表層、中層及び裏層からなり、
    JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」で規定される厚さが1.10mm以下であり、
    両性澱粉が対パルプ固形分で0.3〜3.0質量%内添されており、
    サイズ剤が添加されておらず、かつ、
    水分散エマルジョンバインダーが紙表面から30μm以上の深さまでオンマシンサイズプレスで外添されていることを特徴とするチップ状電子部品用キャリアテープ紙。
  2. SEMI(半導体製造装置・材料国際協会)Doc.No.2362規定に準拠した方法で求めた総発塵度が、30個/L以内であることを特徴とする請求項1に記載のチップ状電子部品用キャリアテープ紙。
  3. SEMI(半導体製造装置・材料国際協会)Doc.No.2362規定に準拠した方法の紙表面を擦り合わせる方法で求めた擦り合わせ発塵度が、5個/L以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載のチップ状電子部品用キャリアテープ紙。

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