JP2003175966A - チップ状電子部品のキャリアテープ紙 - Google Patents
チップ状電子部品のキャリアテープ紙Info
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Abstract
てもカバーテープの接着不良が発生しない、且つ毛羽立
ちの少ないチップ状電子部品のキャリアテープ紙を提供
する。 【解決手段】 本発明は高速のテーピングマシンにより
その両面が顔料塗工層で形成されていない多層板紙とカ
バーテープを4mm間隔で送りながら上下運動する接着
用こてにて両者を接着するための前記多層抄板紙は、該
板紙の厚さが0.35mm以上で、広葉樹パルプ/針葉
樹パルプ原料の比率が80/20〜100/0であり、
澱粉を主体とする表面サイズ剤をサイズプレスにて両面
で乾燥固形分質量0.5〜4g/m2塗布し該多層板紙
の微小範囲の表面を、繊維配向方向に4mm間隔で76
ヵ所において、JIS Z 1702に規定された方法
で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除した値
が0.002〜0.005となるような平坦さに形成し
たものである。
Description
のキャリアテープ紙に関する。
に、回路基板に対してチップ状電子部品の自動装着がな
されるようになっている。このチップ状電子部品の自動
装着の工程での電子部品の取り扱いを容易に行い得るよ
うに、個々のチップ状電子部品をテープ状の搬送体で包
装したテーピング包装体(キャリアテープ)が利用され
ており、テーピング包装体の形態で順次送り出されてく
るチップ状電子部品を、自動的に所定の回路基板に装着
させる自動装着が行われている。
は、プラスチック製のものと紙製のものがあるが、製造
コスト、テープの重量による取り扱い容易性、使用後の
廃棄処理容易性及び帯電防止等の点において、紙製のキ
ャリアテープ(キャリアテープ紙)の方が優れている。
理を受け、キャリアとしての役割を持つ。スリッターに
て原紙を幅8mmにスリット(裁断)してテープを作
る。チップ状電子部品収納用の角穴(キャビティー)及
びキャリアテープの充填機内送り用の丸穴をテープに開
ける。これらの作業をパンチングと呼ぶ。テープの裏面
(ボトム側)にカバーテープを接着する。前記角穴(キ
ャビティー)にチップ状電子部品を収納する。テープの
表面(トップ側)にカバーテープを接着する。カセット
リールに巻付けて出荷する。ユーザーにてトップ側カバ
ーテープを剥がし、チップ状電子部品を取り出す。
部品の搬送及び回路基板への装着は、従来のバルク包装
(バラ詰め)あるいはマガジン詰め包装(重畳整列状)
に比べ、効率化されコストダウンされたが、更なる効率
化並びにコストダウンを図るべく、パンチング、ボトム
側カバーテープの接着、キャビティーへのチップ状電子
部品の収納及びトップ側カバーテープの接着という一連
の処理を自動で行うテーピングマシンの高速化が図られ
ている。従来、テーピングマシンによるチップ状電子部
品の収納速度は1200個/分が上限と言われていた
が、現状では、1500個/分あるいは、中には200
0個/分を超える高速なテーピングマシンも開発されて
いる。
アテープ紙の使用条件が過酷なものとなり、従来はさほ
ど問題とならなかったカバーテープの接着不良の発生
が、大きな問題として顕在化してきている。カバーテー
プの接着不良が発生した場合、キャビティーからのチッ
プ状電子部品の脱落等による収納不良という重大な不具
合の発生に繋がる。又、カバーテープ剥離後に毛羽が立
ちやすいとチップ状電子部品が毛羽に引掛り脱落する不
具合も発生する。従って、高速のテーピングマシンで処
理してもカバーテープの接着不良と毛羽立ちが発生しな
いチップ状電子部品のキャリアテープ紙の開発が急務と
なった。
なるものが開発されたが、これは未接着部分が発生する
事が前提となっている物で、検査に要する手間と時間を
省くことができても、根本的な未接着部を発生させない
手段ではない(例えば、特許文献1参照)。また、カバー
テープ自身の改良を試みている物もあるが、紙製のキャ
リアテープではなく、プラスチック製の物を対象とした
高速化対応したカバーテープの破断対策のみであり、紙
製のキャリアテープに対するスムーズなるピーリングを
改善したものでは無かった(例えば、特許文献2、3、
4参照)。同様に、キャリアテープの材質が特定されて
いないが、カバーテープの粘着材層をキャリアテープと
の接着部分のみに設けるか更にパターン印刷した非粘着
性被覆を施し、キャリアテープで無く、カバーテープの
改良により破断や自然剥離を防止させた物である(例え
ば、特許文献5参照)。また、高速化対応とは謳ってい
ないが、パンチングの際に紙製のキャリアテープに起因
する「ひげ」「けば」を解決するために、また含水率や
表面粗さにばらつきが生じやすいために、トップフィル
ムとの接合強度がバラツクという問題があり、紙製のキ
ャリアテープの一方の表面に樹脂フィルムでラミネート
を形成しているが、[0003]で記載したような問題
と、ラミネート加工コストが掛かり、紙のみのキャリア
テープに比べ、経済性が劣る(例えば、特許文献6参
照)。さらに、樹脂フィルムでなく一般の板紙塗工紙の
ように顔料とバインダーからなる塗工層を設け、キャス
ト法による平坦化やキャレンダー掛けなどによる平滑化
させる従来技術を施すことも考えられるが、パンチング
時にパンチ刃先の損耗が顔料との摩耗により早くなり、
パンチ加工用の金型交換作業が頻繁に発生し、高速化に
対応できない。
7〜0012)
01、0004〜0005)
1、0004〜0005)
1、0004〜0006)
1、0004〜0006)
4〜0006)
を解決するためになされたもので、その目的とするとこ
ろは、高速のテーピングマシンで処理してもカバーテー
プの接着不良が発生しない、且つ毛羽立ちの少ないチッ
プ状電子部品のキャリアテープ紙を提供することにあ
る。
子部品のキャリアテープ紙は、高速のテーピングマシン
によりその両面が顔料塗工層で形成されていない多層板
紙とカバーテープを4mm間隔で送りながら上下運動す
る接着用こてにて両者を接着するための前記多層抄板紙
は、該板紙の厚さが0.35mm以上で、広葉樹パルプ
/針葉樹パルプ原料の比率が80/20〜100/0で
あり、澱粉を主体とする表面サイズ剤をサイズプレスに
て両面で乾燥固形分質量0.5〜4g/m2塗布し該板
紙の微小範囲の表面を、繊維配向方向に4mm間隔で7
6ヵ所において、JIS Z 1702に規定された方
法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除した
値が0.002〜0.005となるような平坦さに形成
したものを選択したものである。また、使用する表面サ
イズ剤が酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、
酵素変性澱粉からいずれか一つを選択した物に対してポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアマイド、樹脂ポリ
マーのいずれか一つ又は複数の樹脂を0〜5質量%配合
してなるサイズプレス液である。
ャリアテープ紙は、厚さが0.35mm以上の多層抄板
紙で、繊維配向方向に4mm間隔で76ヵ所において、
JIS Z 1702に規定された方法で測定した厚さ
の標準偏差を該厚さの平均値で除した値が0.002〜
0.005であり、かつ、繊維配向方向及びこれと直角
をなす方向について測定したテーバー剛度(JIS P
8125による。以下同じ)の縦横比(繊維配向方向
の測定値/繊維配向方向と直角をなす方向の測定値、以
下同じ)が2.5以下に形成したものを選択したもので
ある。
4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z 1702
に規定された方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの
平均値で除した値は、0.002〜0.005、好まし
くは0.0045以下である。この値が0.005を超
えた場合は、カバーテープの接着不良が発生しやすい。
なお、この値を0.0045以下とすることで、一層、
カバーテープの接着不良の発生を防止しやすくなる。な
お、0.002未満の場合は、抄造機の各パートに負荷
がかかり過ぎて、マシン効率やコストが悪化し、経済的
でない。
びこれと直角をなす方向について測定したテーバー剛度
の縦横比は2.5以下とするのが好ましく、2.3以下
とするのがより好ましい。この縦横比が2.5を超えた
場合は、時としてカバーテープの接着不良が発生しやす
くなる。なお、この縦横比を2.3以下とすることで、
一層、カバーテープの接着不良の発生を防止しやすくな
る。本発明に係る多層抄板紙の厚さは0.35mm以上
である。厚さが0.35mm未満の場合、必ずしも本発
明で示すカバーテープの接着性改善方法を取らなくて
も、高速のテーピングマシンで良好に処理することが可
能である。
ンで処理した場合においてもカバーテープの接着不良の
発生と毛羽立ちを解消あるいは軽減できた点にある。す
なわち、繊維配向方向に4mm間隔で76ヵ所におい
て、JIS Z 1702に規定された方法で測定した
厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除した値を0.00
2〜0.005となるものを選択することにより、カバ
ーテープの接着不良の発生を防止することができた。ま
た、かかる要件に加えて、繊維配向方向及びこれと直角
をなす方向について測定したテーバー剛度の縦横比を
2.5以下となるものを選択することにより、カバーテ
ープの接着不良の発生防止効果をさらに高めることがで
きた。
いは軽減できることが判明したが、かかる要件をつきと
めた経過をさらに具体的に説明する。従来、多層抄板紙
とカバーテープとの接着不良の発生を防止するには、多
層抄板紙の表面を平滑にするとよいと考えられていた。
そこで、紙の表面平滑度の指標として一般的に用いられ
るベック平滑度、スムースター平滑度及び表面粗さのデ
ータを高速のテーピングマシンで処理した際の多層抄板
紙とカバーテープとの接着不良の発生状況につき合わせ
て検討したが、意外にも両者の間に相関は認められなか
った。かかる状況の中、高速のテーピングマシンで処理
した際の多層抄板紙とカバーテープとの接着不良の発生
状況と相関する新たな指標を鋭意探索した。
の両面が顔料塗工で形成されていない層多層抄板紙とカ
バーテープとの接着は、4mm間隔で多層抄板紙とカバ
ーテープを送りながら、接着用こての上下運動によって
行われることに着目し、広葉樹パルプ/針葉樹パルプ原
料の比率が80/20〜100/0であり、澱粉を主体
とする表面サイズ剤をサイズプレスにて両面で乾燥固形
分質量0.5〜4g/m2塗布し該多層板紙の微小範囲
の表面を平坦に形成し、該多層抄板紙の繊維配向方向に
4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z 1702
に規定された方法で測定した厚さの標準偏差のデータを
高速のテーピングマシンで処理した際の多層抄板紙とカ
バーテープとの接着不良の発生状況につき合わせて検討
したところ、かかる標準偏差を平均厚さで除した値が高
速のテーピングマシンで処理した際の多層抄板紙とカバ
ーテープとの接着不良の発生率とよく相関し、該標準偏
差を平均厚さで除した値が0.002〜0.005とな
るものを選択したときに多層抄板紙とカバーテープとの
接着不良が解消あるいは軽減することを見出したのであ
る。併せて、表面サイズ剤の塗布により毛羽立ちも解消
あるいは軽減することを見出した。
ない多層抄板紙は、広葉樹パルプ/針葉樹パルプ原料の
比率が80/20〜100/0であり、澱粉を主体とす
る表面サイズ剤をサイズプレスにて両面で乾燥固形分質
量0.5〜4g/m2塗布して該板紙の微小範囲の表面
を平坦化させる。この多層抄板紙の表面の平坦さを測定
するために、繊維配向方向に4mm間隔で76ヵ所にお
いて、厚さを測定するに際し、当初、紙及び板紙の厚さ
測定方法を規定したJIS P 8118によって行っ
たが、JIS P 8118では、厚さ測定に使用する
マイクロメータの圧子の直径が14.3mm又は16.
0mmもあり、4mm間隔からなる各測定位置での正確
な値が得られないため、マイクロメータの圧子の直径が
5mmであるJIS Z 1702によって行った。さ
らに、4mm間隔で76ヵ所に渡ってできるだけ正確に
厚さを測定すべく、自動送り機能を有する自動厚さ測定
装置を製作し、該自動厚さ測定装置で測定した。
で処理した際の多層抄板紙とカバーテープとの接着不良
の発生状況と相関する新たな指標がないか探索すべく、
多層抄板紙の各種強度関係のデータを高速のテーピング
マシンで処理した際の多層抄板紙とカバーテープとの接
着不良の発生状況につき合わせて検討したところ、繊維
配向方向及びこれと直角をなす方向について測定したテ
ーバー剛度の縦横比が高速のテーピングマシンで処理し
た際の多層抄板紙とカバーテープとの接着不良の発生率
と比較的よく相関し、繊維配向方向に4mm間隔で76
ヵ所において、JIS Z 1702に規定された方法
で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除した値
を0.002〜0.005とし、かつ、繊維配向方向及
びこれと直角をなす方向について測定したテーバー剛度
の縦横比を2.5以下となるものを選択することによ
り、カバーテープの接着不良の発生防止効果をさらに高
めることができることを見出したのである。なお、繊維
配向方向及びこれと直角をなす方向について測定したテ
ーバー剛度の縦横比は、カバーテープの接着不良が発生
する原因のひとつであるテーピングマシンで処理した際
の多層抄板紙の折れ皺の発生率と相関が高く、該縦横比
を2.5以下となるものを選択することにより、テーピ
ングマシンで処理した際の多層抄板紙の折れ皺の発生を
解消あるいは軽減できることがわかった。併せて表面サ
イズ剤の塗布により毛羽立ちの解消あるいは軽減も可能
となった。
広葉樹系晒クラフトパルプあるいは広葉樹系晒クラフト
パルプに、適宜、針葉樹系晒クラフトパルプ等を配合し
たパルプ原料等を、必要に応じて叩解し、多層円網抄紙
機あるいは各種コンビネーション網抄紙機等で抄造し、
適宜、オンカレンダーもしくはオフカレンダー処理すれ
ばよい。
発生防止のため、澱粉、変性澱粉、ポリアクリルアマイ
ド等の紙力増強剤を内添するのが望ましい。しかし、多
量に用いすぎると剛度が強くなりすぎて、十分な層間強
度を有しているにもかかわらず、カセットリール巻付け
時等に曲げ、しごき等の力を受けて、層間剥離や折れじ
わが発生しやすくなる。このため、紙力増強剤の添加量
は、その種類により異なるが、パルプに対して固形分で
0.1〜10質量%程度が好ましい。
イズプレス装置で澱粉を主体とする表面サイズ処理を行
うのが好ましい。表面サイズ処理を行うことで、カバー
テープをはがす時に起こりやすい毛羽の発生を抑えるこ
とができ、またカバーテープの接着性を適切な範囲内に
制御できる。通常の2ロールサイズプレスの他、ゲート
ロールサイズプレスやメタリングサイズプレスも使用で
きるが、表面強度、紙層強度向上効果とカバーテープの
接着性の観点からは2ロールサイズプレスの使用が好ま
しい。表面サイズ処理用の澱粉としては、酸化澱粉、ヒ
ドロキシエチルエーテル化澱粉、酵素変性澱粉などが使
用できる。その他の薬品としてポリビニルアルコール、
ポリアクリルアマイド、樹脂ポリマーなどを添加しても
良い。サイズプレスでの塗布量は両面で乾燥固形分質量
0.5〜4g/m2、好ましくは1〜3g/m2の範囲
である。キャリアテープ紙の表層はテープと接着される
ため、所要の表面強度が必要である。表面強度はwax
強度(TAPPI T459)として10A以上が好まし
い。
に具体的に説明する。全ての例について、抄造した多層
抄板紙はJIS P 8111に準じて前処理した後、
紙質試験を行なった。各試験は次の方法によった。 (1)坪量:JIS P 8124 (2)厚さ及び密度:JIS P 8118 (3)4mm間隔厚さ:繊維配向方向に4mm間隔で76
ヵ所において、JISZ 1702に規定された方法で
厚さを測定した。なお、前述したように、4mm間隔で
76ヵ所に渡ってできるだけ正確に厚さを測定すべく、
自動送り機能を有する自動厚さ測定装置を製作し、該自
動厚さ測定装置で測定した。
8125により繊維配向方向及びこれと直角をなす方向
について測定し、「テーバー剛度の縦横比」=「繊維配
向方向の測定値」/「繊維配向方向と直角をなす方向の
測定値」で求めた。 (5)カバーテープの接着適性:多層抄板紙を幅8mmに
スリットした後、チップ状電子部品の収納速度がは15
00個/分のテーピングマシンに長さ20mを通したと
きのカバーテープの接着状況を目視で観察した。評価は
次に示す評価基準に基づいて行なった。 ◎:未接着部の発生個数が0〜9個。 〇:未接着部の発生個数が10〜19個。 ×:未接着部の発生個数が20〜49個。 ××:未接着部の発生個数が50個以上。 (6) 毛羽立ちの評価方法: a テープの接着方法 上記(5) に記載の方法と同様に接着 b 接着したテープの剥離方法 測定器:PFT−50(PALMEC社製) 剥離条件:角度 170度 速度 300mm/min 剥離長さ 280mm(140mm×2) c 評価の基準:目視評価 ◎:総剥離長さに対して、毛羽が全く発生しない。 ○:総剥離長さに対して、毛羽の本数が1〜10本 △:総剥離長さに対して、毛羽の本数が、11〜20本 ×:総剥離長さに対して、毛羽の本数が、21〜50本 ××:総剥離長さに対して、毛羽の本数が51本以上 d 判断 : 毛羽の発生は、電子部品の抜き出しに対する致命的な傷害となり 得るものであり0%であることがもっとも望ましいが、経験的に、△レベルが許 容範囲の下限レベルである。
準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して得た原料
に、ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を対原料0.2
質量%、合成サイズ剤を対原料0.2質量%添加した
後、6層抄合わせ抄造し、2本ロールサイズプレスに
て、酸化澱粉に少量のポリビニルアルコールを配合した
液を両面で2.5g/m2(固形分)となるように塗布
し、オンラインキャレンダー処理して、多層抄板紙Aを
得た。このとき、抄造機の各パートの調整により、繊維
配向方向に4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z
1702に規定された方法で測定した厚さの標準偏差
を該厚さの平均値で除した値が0.00308となるも
のが得られた。多層抄板紙Aについて、坪量、厚さ、密
度、テーバー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテ
ープの接着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結
果を表1に示した。
カナダ標準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して
得た広葉樹系晒クラフトパルプ原料とリファイナーにて
カナダ標準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して
得た針葉樹系晒クラフトパルプ原料とを固形分質量比で
広葉樹系晒クラフトパルプ原料/針葉樹系晒クラフトパ
ルプ原料=90/10に配合した原料を用いた以外は同
様の処理をして、多層抄板紙Bを得た。このとき、抄造
機の各パートの調整により、繊維配向方向に4mm間隔
で76ヵ所において、JIS Z 1702に規定され
た方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除
した値が0.00391となるものが得られた。多層抄
板紙Bについて、坪量、厚さ、密度、テーバー剛度の縦
横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接着適性及び毛
羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1に示した。
カナダ標準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して
得た広葉樹系晒クラフトパルプ原料とリファイナーにて
カナダ標準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して
得た針葉樹系晒クラフトパルプ原料とを固形分質量比で
広葉樹系晒クラフトパルプ原料/針葉樹系晒クラフトパ
ルプ原料=80/20に配合した原料を用いた以外は同
様の処理をして、多層抄板紙Cを得た。このとき、抄造
機の各パートの調整により、繊維配向方向に4mm間隔
で76ヵ所において、JIS Z 1702に規定され
た方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除
した値が0.00447となるものが得られた。多層抄
板紙Cについて、坪量、厚さ、密度、テーバー剛度の縦
横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接着適性及び毛
羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1に示した。
紙抄造機の各パートの調整により、繊維配向方向に4m
m間隔で76ヵ所において、JIS Z 1702に規
定された方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均
値で除した値が0.00293となる多層抄板紙Dが得
られた。多層抄板紙Dについて、坪量、厚さ、密度、テ
ーバー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの
接着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表
1に示した。
抄造機の各パートの調整により、繊維配向方向に4mm
間隔で76ヵ所において、JIS Z 1702に規定
された方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値
で除した値が0.00403となる多層抄板紙Eが得ら
れた。多層抄板紙Eについて、坪量、厚さ、密度、テー
バー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接
着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1
に示した。
準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して得た原料
に、両性澱粉系系紙力増強剤を対原料2質量%、合成サ
イズ剤を対原料0.2質量%添加した後、5層抄合わせ
抄造し、2本ロールサイズプレスにて、酸化澱粉液を両
面で2.5g/m2(固形分)となるように塗布し、オ
ンラインキャレンダー処理して、多層抄板紙Fを得た。
このとき、抄造機の各パートの調整により、繊維配向方
向に4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z 17
02に規定された方法で測定した厚さの標準偏差を該厚
さの平均値で除した値が0.00424となるものが得
られた。多層抄板紙Fについて、坪量、厚さ、密度、テ
ーバー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの
接着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表
1に示した。
準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して得た原料
に、ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を対原料0.2
質量%、合成サイズ剤を対原料0.2質量%添加した
後、6層抄合わせ抄造し、2本ロールサイズプレスに
て、酸化澱粉に少量のポリビニルアルコールを配合した
液を両面で0.5g/m2(固形分)となるように塗布
し、オンラインキャレンダー処理して、多層抄板紙Gを
得た。このとき、抄造機の各パートの調整により、繊維
配向方向に4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z
1702に規定された方法で測定した厚さの標準偏差
を該厚さの平均値で除した値が0.00393となるも
のが得られた。多層抄板紙Gについて、坪量、厚さ、密
度、テーバー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテ
ープの接着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結
果を表1に示した。
準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して得た原料
に、ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を対原料0.2
質量%、合成サイズ剤を対原料0.2質量%添加した
後、6層抄合わせ抄造し、2本ロールサイズプレスに
て、酸化澱粉に少量のポリビニルアルコールを配合した
液を両面で4.0g/m2(固形分)となるように塗布
し、オンラインキャレンダー処理して、多層抄板紙Hを
得た。このとき、抄造機の各パートの調整により、繊維
配向方向に4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z
1702に規定された方法で測定した厚さの標準偏差
を該厚さの平均値で除した値を0.00345に調整し
た。多層抄板紙Hについて、坪量、厚さ、密度、テーバ
ー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接着
適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1に
示した。
カナダ標準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して
得た広葉樹系晒クラフトパルプ原料とリファイナーにて
カナダ標準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して
得た針葉樹系晒クラフトパルプ原料とを固形分質量比で
広葉樹系晒クラフトパルプ原料/針葉樹系晒クラフトパ
ルプ原料=70/30に配合した原料を用いた以外は同
様の処理をして、多層抄板紙Iを得た。このとき、抄造
機の各パートの調整により、繊維配向方向に4mm間隔
で76ヵ所において、JIS Z 1702に規定され
た方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除
した値が0.00507となる多層抄板紙Iが得られ
た。多層抄板紙Iについて、坪量、厚さ、密度、テーバ
ー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接着
適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1に
示した。
抄造機の各パートの調整により、繊維配向方向に4mm
間隔で76ヵ所において、JIS Z 1702に規定
された方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値
で除した値が0.00596となる多層抄板紙Jが得ら
れた。多層抄板紙Jについて、坪量、厚さ、密度、テー
バー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接
着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1
に示した。
抄造機の各パートの調整により、繊維配向方向に4mm
間隔で76ヵ所において、JIS Z 1702に規定
された方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値
で除した値が0.00522となる多層抄板紙Kが得ら
れた。多層抄板紙Kについて、坪量、厚さ、密度、テー
バー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接
着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1
に示した。
抄造機の各パートの調整により、繊維配向方向に4mm
間隔で76ヵ所において、JIS Z 1702に規定
された方法で測定した厚さの標準偏差を該厚さの平均値
で除した値が0.00525となる多層抄板紙Lが得ら
れた。多層抄板紙Lについて、坪量、厚さ、密度、テー
バー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテープの接
着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結果を表1
に示した。
準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して得た原料
に、ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を対原料0.2
質量%、合成サイズ剤を対原料0.2質量%添加した
後、6層抄合わせ抄造し、2本ロールサイズプレスに
て、酸化澱粉に少量のポリビニルアルコールを配合した
液を両面で0.3g/m2(固形分)となるように塗布
し、オンラインキャレンダー処理して、多層抄板紙Mを
得た。このとき、抄造機の各パートの調整により、繊維
配向方向に4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z
1702に規定された方法で測定した厚さの標準偏差
を該厚さの平均値で除した値が0.00345となるも
のが得られた。多層抄板紙Mについて、坪量、厚さ、密
度、テーバー剛度の縦横比、4mm間隔厚さ、カバーテ
ープの接着適性及び毛羽立ちをそれぞれ試験し、その結
果を表1に示した。
準濾水度(CSF)で500mlまで叩解して得た原料
に、ポリアクリルアマイド系紙力増強剤を対原料0.2
質量%、合成サイズ剤を対原料0.2質量%添加した
後、6層抄合わせ抄造し、2本ロールサイズプレスに
て、温水のみを塗布し、オンラインキャレンダー処理し
て、多層抄板紙Nを得た。このとき、抄造機の各パート
の調整により、繊維配向方向に4mm間隔で76ヵ所に
おいて、JIS Z 1702に規定された方法で測定
した厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除した値が0.
00345となるものが得られた。多層抄板紙Nについ
て、坪量、厚さ、密度、テーバー剛度の縦横比、4mm
間隔厚さ、カバーテープの接着適性及び毛羽立ちをそれ
ぞれ試験し、その結果を表1に示した。
状電子部品のキャリアテープ紙は、厚さが0.35mm
以上で、広葉樹パルプ/針葉樹パルプ原料の比率が80
/20〜100/0であり、澱粉を主体とする表面サイ
ズ剤をサイズプレスにて両面で乾燥固形分質量0.5〜
4g/m2塗布して該板紙の微小範囲の表面を、繊維配
向方向に4mm間隔で76ヵ所において、JIS Z
1702に規定された方法で測定した厚さの標準偏差を
該厚さの平均値で除した値が0.002〜0.005と
なるような平坦さに形成したものを選択したので、高速
のテーピングマシンで処理してもカバーテープの接着不
良が発生しないか発生してもその発生を最小限に押さえ
ることができ、且つキャリアテープ紙表面の毛羽立ちの
少ないものが得られた。
品のキャリアテープ紙は、厚さが0.35mm以上の多
層抄板紙で、繊維配向方向に4mm間隔で76ヵ所にお
いて、JIS Z 1702に規定された方法で測定し
た厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除した値が0.0
02〜0.005であり、かつ、繊維配向方向及びこれ
と直角をなす方向について測定したテーバー剛度の縦横
比が2.5以下となるように多層抄板紙に形成したもの
を選択したので、高速のテーピングマシンで処理した際
のカバーテープの接着不良の発生防止効果をさらに高め
ることができ、且つ毛羽立ちの少ないものが得られた。
以上の結果、チップ状電子部品の高速な実装に対応可能
となった。
Claims (3)
- 【請求項1】 高速のテーピングマシンによりその両面
が顔料塗工層で形成されていない多層板紙とカバーテー
プを4mm間隔で送りながら上下運動する接着用こてに
て両者を接着するための前記多層抄板紙は、該板紙の厚
さが0.35mm以上で、広葉樹パルプ/針葉樹パルプ
原料の比率が80/20〜100/0であり、澱粉を主
体とする表面サイズ剤をサイズプレスにて両面で乾燥固
形分質量0.5〜4g/m2塗布し該多層板紙の微小範
囲の表面を、繊維配向方向に4mm間隔で76ヵ所にお
いて、JIS Z 1702に規定された方法で測定し
た厚さの標準偏差を該厚さの平均値で除した値が0.0
02〜0.005となるような平坦さに形成したものを
選択したことを特徴とするチップ状電子部品のキャリア
テープ紙。 - 【請求項2】上記表面サイズ剤が酸化澱粉、ヒドロキシ
エチルエーテル化澱粉、酵素変性澱粉からいずれか一つ
を選択した物に対してポリビニルアルコール、ポリアク
リルアマイド、樹脂ポリマーのいずれか一つ又は複数の
樹脂を0〜5質量%配合してなるサイズプレス液である
請求項1記載のチップ状電子部品のキャリアテープ紙。 - 【請求項3】 繊維配向方向及びこれと直角をなす方向
について測定したテーバー剛度(JIS P 8125
による)の縦横比(繊維配向方向の測定値/繊維配向方
向と直角をなす方向の測定値)が2.5以下の多層抄板
紙に形成したものを選択したことを特徴とする請求項1
及び2記載のチップ状電子部品のキャリアテープ紙。
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