JP2005310982A - 面実装コイル部品及び面実装コイル部品の実装構造 - Google Patents

面実装コイル部品及び面実装コイル部品の実装構造 Download PDF

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Abstract

【目的】小型・低背で落下試験強度に優れる面実装コイル部品を提供する。
【構成】面実装チョークコイル20は、実装面に対して巻軸が垂直に配置される巻芯11と該巻芯11の上下両端にそれぞれ一体に形成された上鍔12及び下鍔13とからなるドラム型フェライトコア14と、前記下鍔13の下面13aに形成されたコア直付けの外部電極15a、15bと、前記巻芯11に巻回されるとともに両端部が前記外部電極15a、15bに導電接合された巻線17と、を有し、特に、前記ドラム型フェライトコアの外形寸法の縦寸法Lと横寸法Wと高さ寸法Hを積算してなる体積Vに対する前記下鍔の下面13aに形成された外部電極の総電極面積Sの割合であるS/Vの値が0.25以上となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯型電子機器等に用いられる巻線タイプの面実装コイル部品に関する。
携帯型電話機やデジタルスチルカメラ等の携帯型電子機器のDC/DC電源用途等の電流対応コイル(チョークコイル等)には、特に、所望のインダクタ特性を確保しつつ高密度実装を可能とする小型で低背な外形寸法の面実装コイル部品が要請されている。
また、前記携帯型電子機器は常時持ち歩いて使用されることが多く、使用者が誤って落としてしまうことが予想されるが、これらの携帯型電子機器の内部に収容された電子部品の実装基板に搭載される面実装コイル部品が落下の衝撃によって基板の実装面にハンダ接合した外部電極から剥がれて前記実装基板から脱落する場合がある。したがって、前記面実装コイル部品には、実装基板の電極ランドとのハンダ接合強度の高信頼性が要請され、落下による実装基板面からの脱落の有無(落下強度)を評価検査する落下試験が課せられている。
上記のような要請のある面実装コイル部品の主な構造としては、上鍔及び下鍔の間を連結する巻芯部に巻線を巻回したドラム型フェライトコアの外周にスリーブコアを被せるとともに該スリーブコアに金属フレームからなる端子電極を接着剤で固着し、前記巻線の両端部を前記端子電極にそれぞれハンダ接合した構造が一般的である(図示省略)。
また、他の面実装コイル部品の構造としては、巻線を巻芯に巻回してその両端部をコアの下面に直付けの平坦な外部電極に導電接合した縦置きのドラム型フェライトコア単体構造の面実装コイル部品がある。
例えば、下記[特許文献1]には、上記従来の面実装コイル部品の構造として、図6の下方から見た斜視図に示されるような、ドラム型フェライトコアを用いた面実装コイル部品10の構造が記載されている。
即ち、面実装コイル部品10は、巻軸が垂直な巻芯1と該巻芯1の上下両端にそれぞれ延設された上鍔4及び下鍔2とからなるドラム型フェライトコア8と、前記ドラム型フェライトコア8の下鍔2に設けられた二対の外部電極3a、3b、3c、3dと、前記ドラム型フェライトコア8の巻芯1に巻回されるとともに両端部5a、5b及び6a、6bが前記外部電極3a、3b、3c、3dにそれぞれハンダ付け或いは熱圧着にて導電接合された巻線5、6と、を有する構造となっている。
特開平07−115023号公報
上記従来のドラム型フェライトコアを用いた面実装コイル部品において、ドラム型フェライトコアとスリーブコアを用いるタイプは、ドラム型フェライトコアの両鍔の周面に隣接してスリーブコアが配置されて見かけ上閉磁路構造に近づくため、コイルの特性(特にL:インダクタンス値)的には有利であるが、構造的に低背化には不向きであり、且つ小型化・低背化のためにスリーブコアの省スペース化を進めると、フレーム電極では十分なハンダ接合強度を得るための外部電極面積の確保が困難になり、また、部品点数が多くコスト的にも不利である。
然るに、小型化・低背化に適する従来の図6に示されるようなコアがドラム型フェライトコア単体からなる面実装コイル部品10の構造において、小型化・低背化と同時に実装基板からの脱落の有無を調べる落下試験に十分耐え得る落下強度の確保を実現することが望まれるが、現在のところ十分な落下強度が確保されているとは言い難い状況にある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、小型・低背化が可能であり且つ落下試験で求められる外部電極の実装基板の電極ランドとの高いハンダ接合強度を同時に実現する面実装コイル部品及び面実装コイル部品の実装構造を提供することを課題とする。
上記課題解決のために本発明者が鋭意研究を重ねた結果、前記落下強度は、実装基板の電極ランドとハンダ接合で接着する下鍔の下面に形成された外部電極の総電極面積Sと、その面実装コイル部品のドラム型フェライトコアの外形寸法から算出される体積Vとの割合の数値S/Vと強い相関があることが見出された。
即ち、図1の上から見た斜視図に示されるような低背化した面実装コイル部品の典型の面実装チョークコイル20におけるドラム型フェライトコア14(一般に、高密度実装を可能にするために図1のように鍔形状を略直方体としたものが多い。)の縦寸法Lと横寸法Wと高さ寸法Hの外形寸法を積算してなる体積V(V=L・W・H)に対する図2の下方から見た斜視図に示されるような前記下鍔13の下面13aに形成された外部電極15a(面積Sa)と15b(面積Sb)の総電極面積S(S=Sa+Sb)の割合S/Vの値が0.25未満の場合は実装基板の電極ランドとのハンダ接合強度が不十分で落下の衝撃によって外部電極15a、15bから脱落する可能性が少なからず存在し、前記S/Vの値が0.25以上の場合は接合強度が高まり、良好な落下試験の結果を得たのである(後述の[表1]参照)。
また、ハンダ接合の強度を左右する他のファクターとして、下鍔に形成された外部電極の表面或いは実装基板の電極ランド上に塗布されたハンダクリーム中のフラックス成分がハンダ付け時にガスとなって外部電極と実装基板の電極ランドとの間に形成された実装ハンダのフィレットの中に鬆(空隙であり、ボイドとも云う。)が入る場合があり、これがハンダ接合の接合強度を低下させていることを見出した。そして、その阻害の程度は前記外部電極の面積が広いほど且つ平坦なほど大きいことが判った。
例えば、従来の面実装コイル部品の外部電極と実装基板面の電極ランドとのハンダ接合の状態を説明するための図7(a)の部分拡大縦断面図に示されるように、外部電極15aが広く平坦で巻線の端部17aが熱圧着或いは熱圧着後にハンダ付け(ハンダ層18)された外部電極15aの全面がハンダクリーム19を介して実装基板21側の電極ランド22と密着した状態でハンダ接合すると、図7(b)に示されるように、加熱されることによってガス化した前記ハンダクリーム19中のフラックス成分が外部に抜け切らずに加熱後に固まった実装ハンダ23のフィレット中に鬆24として残ってしまい、実効的な接合面積が減少してハンダ接合強度が低下するのである。この鬆24の有無は外観からは判別が困難であり、落下試験強度向上のための外部電極面積の増大を図る上でハンダクリーム19の使用における鬆24の発生に対する防止対策が必要となる。
また、上記従来の面実装コイル部品は、図7(b)に示されるように、面実装コイル部品の外部電極15aと実装基板21の電極ランド22とを接合する実装ハンダ23のフィレット内側端25の表面を通る延長線PLが、電極15aが設けられた下鍔13を縦断するため、落下試験の際にかかった応力がフィレット内側端25の表面に沿った延長線PLに集中して鍔折れを生じさせやすいという課題に対する防止対策が必要となる。
本発明は、上記課題を達成するために、
(1)実装面に対して巻軸が垂直に配置される巻芯と該巻芯の上下両端にそれぞれ前記巻芯と一体に形成された上鍔及び下鍔とからなるドラム型フェライトコアと、前記ドラム型フェライトコアの下鍔の下面に形成された少なくとも一対のコア直付けの外部電極と、前記ドラム型フェライトコアの巻芯に巻回されるとともに両端部が前記外部電極にハンダ接合された巻線と、を備える面実装コイル部品において、前記ドラム型フェライトコアの外形寸法の縦寸法Lと横寸法Wと高さ寸法Hを積算してなる体積Vに対する前記下鍔の下面に形成された外部電極の総電極面積Sの割合であるS/Vの値が0.25以上であることを特徴とする面実装コイル部品を提供する。
(2)上記(1)に記載の面実装コイル部品において、ドラム型フェライトコアの下鍔の下面に形成された外部電極に実装面側へ突出する凸部を有することを特徴とする面実装コイル部品を提供する。
(3)上記(2)に記載の面実装コイル部品において、外部電極の凸部の高さ寸法hが0.05〜0.15mmであることを特徴とする面実装コイル部品を提供する。
(4)上記(2)又は(3)に記載の面実装コイル部品において、外部電極の実装面側へ突出する凸部は、前記外部電極まで引き出された巻線の端部がハンダ接合されている部分であることを特徴とする面実装コイル部品を提供する。
(5)上記(4)に記載の面実装コイル部品において、外部電極まで引き出された巻線の端部のハンダ接合されている部分の長さがドラム型フェライトコアの下鍔の幅方向の長さ寸法の1/2以上であることを特徴とする面実装コイル部品を提供する。
(6)上記(1)に記載の面実装コイル部品の外部電極を実装基板の電極ランドにハンダ実装した際に、下鍔下面の複数の電極と巻芯中心を含む縦断面における実装ハンダのフィレット内側端の表面に沿った延長線が前記面実装コイル部品の巻芯断面上を通ることを特徴とする面実装コイル部品の実装構造を提供する。
本発明に係る面実装コイル部品は、上記のように構成されているため、
(1)部品の高さ寸法Hを低く抑えつつ、体積Vに対して外部電極の総電極面積Sの割合S/Vの値が0.25以上となっていることにより、必要十分なハンダ接合強度を得るための外部電極面積が確保されて落下試験に強いものとなっている。
(2)外部電極の実装面側に凸部が設けられていることにより、実装ハンダのガス抜けを促進し、実装基板に対して良好なハンダ接合強度が得られる。
(3)外部電極の実装面側に設けた凸部を巻線の端末が外部電極にハンダ接合されて盛り上がった部分とすることにより、別途凸部を形成する必要がなく、製造工程が簡素で低コストになる。
(4)外部電極まで引き出された巻線の端部のハンダ接合されている部分(外部電極の凸部)の長さXがドラム型フェライトコアの下鍔の幅方向の長さ寸法の1/2以上なので、実装時に実装基板面に対して傾かず、面実装コイル部品の浮き上がりが抑制される。
(5)一般的に使用されている実装ハンダの厚みは概ね0.05mm以下であり、外部電極上の実装面側の凸部の高さhを0.05〜0.15mmにすることにより、実装基板の実装面(電極ランドと外部電極との間)に実装ハンダが十分に回り込み良好なハンダ接合強度が得られる。
また、本発明に係る面実装コイル部品の実装構造は、上記のように構成されているため、
(6)落下の際の応力が面実装コイル部品の外部電極と実装基板の電極ランドとを接合する実装ハンダのフィレット内側端の表面を通る延長線上に集中しても、下鍔に比べて厚み寸法が大きな巻芯部を前記延長線が通るため、クラックが発生しにくく、またクラックが発生したとしてもその進行が抑制される。
本発明に係る面実装コイル部品の実施の形態について図面に基づき説明する。
図1は本発明に係る面実装コイル部品の典型としての面実装チョークコイルの構造を示す上方から見た斜視図であり、図2は本発明に係る面実装チョークコイルを下方から見た斜視図である。また、図3は本発明に係る面実装チョークコイルの縦断面図である。図4は本発明に係る第2の実施の形態の面実装チョークコイルの下方から見た斜視図である。図5(a)は本発明に係る上記第2の実施の形態の面実装チョークコイルの外部電極と実装基板面の電極ランドとのハンダ接合前及び接合中の状態を説明するための部分拡大縦断面図であり、図5(b)は本発明に係る上記第2の実施の形態の面実装チョークコイルの外部電極と実装基板面の電極ランドとのハンダ接合後の状態を説明するための部分拡大縦断面図である。
図1乃至図2において、本発明に係る面実装チョークコイル20は、実装基板面に対して巻軸が垂直に配置される巻芯と該巻芯の上下両端にそれぞれ前記巻芯と一体に形成された上鍔12及び下鍔13とからなるドラム型フェライトコア14と、前記ドラム型フェライトコア14の下鍔13の下面に形成された少なくとも一対のコア直付けの外部電極15a、15bと、前記ドラム型フェライトコア14の巻芯に巻回されるとともに両端部が前記外部電極15a、15bにハンダ接合された巻線17と、を有する面実装コイル部品であって、特に、前記ドラム型フェライトコア14の外形寸法の縦寸法Lと横寸法Wと高さ寸法Hを積算してなる体積Vに対する前記下鍔13の下面13aに形成された外部電極15a、15bの総電極面積S(=S1+S2)の割合であるS/Vの値が0.25以上であることを特徴とする。
前述のように、本発明者の試験によれば、面実装コイル部品の落下強度は、下鍔13の下面13aに形成された外部電極15a、15bと実装基板側の電極ランド22とのハンダ接合で接着する総電極面積Sとその面実装コイル部品のドラム型フェライトコアの外形寸法から算出される体積Vとの割合の数値S/Vと強い相関があり、このS/Vの値が0.25を境として、これより大きい場合は落下強度は概ね良好であり、小さい場合は十分とは言えない落下強度となっている。
上記S/Vの値が異なる面実装チョークコイル各12個の試料についての落下試験結果である下記[表1]が示すように、S/V(次元は[m−1])の値が0.25以上の外部電極面積の場合は良好な落下試験強度が得られたが、0.25以下では実装基板から脱落するコイル部品があった。
Figure 2005310982
以上から判るように、本発明の面実装コイル部品は、特に、ドラム型フェライトコア14の下鍔13の下面13aに形成された外部電極15a、15bの総電極面積S=Sa+Sbを、前記S/Vの値が0.25以上となるように設計されているので、落下試験強度が高く、良好なハンダ接合強度が得られるのである。見方を変えれば、本発明から面実装コイル部品の小型化・低背化の設計に明確な指針の一つが与えられるのである。
次に、前記面実装チョークコイル20の上記構成に加えて、図3の断面図に示される面実装チョークコイル30では、前記ドラム型フェライトコア14の下鍔13の下面13aに形成された外部電極15a、15bに実装面側へ突出する凸部16を有するという特徴を備えている。
この凸部16は意識的に設けられたもので、前述の図7(a)、図7(b)の説明のように、外部電極15a、15bを単に広く平坦にし、その全面をハンダクリーム19を介して実装基板21側の電極ランド22と密着した状態でハンダ接合すると、加熱されることによってガス化した前記ハンダクリーム19中のフラックス成分が外部に抜け切らずに実装ハンダ23のフィレット中に鬆24として残ってしまい、実効的な接合面積が減少してハンダ接合強度が低くなるという不具合を解消する作用効果を有する。この凸部16によって外部電極15a、15b表面の凸部16以外の大半の領域は外部と連絡しており、ガス化したフラックス成分が外部へ抜ける隙間fを提供するのである。
実際、前記外部電極15a、15bが全くの平坦である場合と凸部16を有する場合とでは、落下試験(実装基板面から脱落する落下高さの測定)における落下強度が異なっており、下記[表2]が示すように実装ハンダ23のフィレット中の鬆(ボイド)24の量と相関が見られる。なお、前記実装ハンダ23のフィレット中の前記鬆24は軟X線にて確認されている。
Figure 2005310982
更に、前記面実装チョークコイル30においては、特に、前記凸部16の高さ寸法hが0.05〜0.15mmであることを特徴とする。即ち、前記凸部16の高さ寸法hを0.05〜0.15mmとすることにより、電極ランド22に印刷塗布されたクリームハンダ19と前記面実装チョークコイル30の外部電極15aとの間に0.01〜0.10mm程度の隙間fが形成され、前記ハンダクリーム19のガス化したフラックス成分の抜け道が確保されるので、実装時にハンダクリーム19内で生じるフラックス成分のガスのガス抜き対策となる。そして、一般的に使用されている実装基板21の電極ランド22に設けられるハンダクリーム19の厚みは一般的に0.05mm程度であり、実装面側の凸部16の高さ寸法hを0.05〜0.15mmに設定することにより、ハンダ接合時に外部電極15a、15bと電極ランド22との間に十分に溶融ハンダが回り込むという特段の利点がある。蓋し、凸部16の高さ寸法hを前記ハンダクリーム19の厚みに対して過度に高くすると、溶融ハンダが外部電極15a、15bの表面全体に回り込まずに実装基板21の電極ランド22との間に広い隙間ができてしまい、却ってハンダ接合強度が低下してしまう可能性があるのである。
次に、前記面実装チョークコイル30において、前記外部電極15a、15bの実装面側へ突出する前記凸部16は、前記外部電極15a、15bの塗布成形時に設けてもよいが、特段の処理加工が必要になって工程が増えることになる。一方、図4の斜視図に示されるように、前記外部電極15a、15bまで引き出された巻線17の端部17a、17bは外部電極15a、15b上でハンダ接合されるが、この際に巻線17を加熱用のヒータチップで外部電極15a、15b上に強く圧着せずに、単に接触させて専らヒータチップによる加熱のみによってハンダ付けすることで、巻線17の端部17a、17bが潰れないまま外部電極15a、15b上にハンダ接合されると、当該ハンダ接合部分Ma、Mbが巻線の太さ程度盛り上がって直線状の凸部16が自ずと形成されることになり、凸部16の形成に特段の工程を必要とせず好都合である。また、ヒータチップを下鍔13に圧着しないので、ドラム型フェライトコア14の割れクラックの発生が防止されるという利点もある。
図5(a)は、上記のようなハンダ接合手段で外部電極15a上にハンダ付けで接合された巻線17の端部17aによって当該ハンダ接合部分Ma、Mbが高さhだけ盛り上がって凸部16を形成している面実装チョークコイル30を表す部分拡大縦断面図である。図中、上記面実装チョークコイル30を実装基板21の電極ランド22にハンダ付けする際には、前記凸部16によって外部電極15aと前記電極ランド22上に設けられたハンダクリーム19との間に隙間fが存在し、この隙間fを通して加熱によって前記ハンダクリーム19中のフラックス成分のガスが矢印S1、S2のように外部に抜け、その結果、図5(b)に示されるハンダ接合後の前記面実装チョークコイル30を表す部分拡大縦断面図に示されるように、実装ハンダ23のフィレット中の鬆の形成が防止される。
次に、前記面実装チョークコイル30において、図4に示されるように、前記外部電極15a、15bまで引き出された巻線17の端部17a、17bのハンダ接合部分Ma、Mbの長さLa、Lbが、特に、ドラム型フェライトコア14の下鍔13の幅方向の長さ寸法Lの1/2以上である場合には、前記ハンダ接合部分Ma、Mbが実装基板21の電極ランド22上に接地して安定に支えるので、面実装チョークコイル30が実装基板21に対して傾きが抑制されることになる。仮に巻線17の外部電極15a、15b上の引き出し部の長さLa、Lbが下鍔13の幅方向の長さ寸法の1/2未満であると、実装時に巻線17の突出分だけ面実装コイル部品が傾くことになる。
ここで、本発明に係る面実装チョークコイル20、30の各部材について概説すると、ドラム型フェライトコア14は、ニッケル亜鉛系フェライト材料粉末とバインダと溶媒とを含むスラリーを噴霧乾燥して造粒し、得られた造粒粉末を乾式成形プレスを用いてドラム型フェライトコア形状に一体成形する手法、或いは上記と同様の手法で平板状フェライト成形体を得た後、研削加工を施してドラム型フェライトコア形状に成形する手法によって得られた成形体を1050℃で2時間焼成して成る。
前記外部電極15a、15bは、下鍔13の下面13aに対して、スクリーン印刷の手法により、所望の開口パターンを有するスクリーンマスクを用いて、ドラム型フェライトコアを印刷ステージ上に保持して、Ag導電粉末とガラスフリットとビヒクルとを含むAg電極材料ペーストをスキージで塗布し、650℃で30分間焼き付ける。また、必要により、Ag焼き付け電極表面にNiメッキ及び錫メッキ、或いは銅メッキ等を施す。
前記巻線17は、前記ドラム型フェライトコア14の巻芯11に巻回するとともにその両端部をそれぞれ前記外部電極15a、15bにハンダ接合される。具体例として、線径100μmのポリウレタン樹脂被覆銅線の巻線17をドラム型フェライトコア14の巻芯11の外周に巻回し、両端部をそれぞれ外部電極15a、15b上に沿って折り曲げる。さらに、巻線17の端部を覆うように外部電極15a、15b表面にフラックス成分含有ハンダペーストを孔版印刷し、乾燥した後、300℃に加熱したホットプレートをハンダ表面に圧着しないで接触させて30秒間保持することにより、ハンダペーストを溶融させ、前記ポリウレタン樹脂被覆を分解除去するとともに銅線端部と外部電極15a、15bとのハンダ付けを行う。勿論、巻線17の巻回の前後にハンダ付けの工程を分割することもでき、また、巻線17の巻回とハンダ付けとを別工程としてもよい。
なお、本発明に係るドラム型フェライトコア14の形状は、巻芯11が円柱状或いは略四角柱状でもよく、上鍔12と下鍔13は矩形に限らず円盤状でもよい。また、外部電極15a、15bは下鍔13の下面13aに少なくとも一対或いは二対配設されていればよく、その位置及び形状は問わない。
次に、本発明に係る面実装コイル部品の実装構造の実施の形態について図5(b)の図面に基づき説明する。図5(b)は、本発明に係る面実装コイル部品の典型の面実装チョークコイル30の実装構造の実施例を示すものであり、ハンダ接合後の下鍔13に形成された一対の電極15a及びコア14の巻芯11を含む部分拡大縦断面図である。
本発明に係る面実装コイル部品は、上記面実装チョークコイル30のように、実装基板21の実装面に対して巻軸が垂直に配置される巻芯11と該巻芯11の上下両端にそれぞれ前記巻芯11と一体に形成された上鍔12及び下鍔13とからなるドラム型フェライトコア14と、前記ドラム型フェライトコア14の下鍔13の下面に形成された少なくとも一対のコア直付けの外部電極15a、15b(15bは図示されていない。)と、前記ドラム型フェライトコア14の巻芯に巻回されるとともに両端部が前記外部電極15a、15bにハンダ層18でハンダ接合された巻線17と、磁性粉入り外装樹脂9と、を有し、一方、実装基板21の実装面には電極ランド22が形成され且つその上にハンダクリーム19が塗布印刷等により設けられており、該電極ランド22と面実装チョークコイル30の外部電極15a、15bとが、前記ハンダ層18とハンダクリーム19の溶融にて形成される実装ハンダ23により接合されている。
そして、面実装チョークコイル30の下鍔13下面に形成された一対の外部電極15a、15bのそれぞれ内側端(コアの巻芯11に近い端部)は、コアの巻芯11の下部に到達している。
一方、実装基板21の実装面に形成された一対の電極ランド22のそれぞれ内側端(コアの巻芯11に近い端部)は、前記一対の外部電極15a、15bの間隔よりも大きな間隔を設けて対向配置されている。
前記面実装チョークコイル30の外部電極15a、15bと前記実装基板21の電極ランド22とを接合する実装ハンダ23のフィレットの内側端25の表面は、前記外部電極15a、15bの内側端と前記電極ランド22の内側端とを結んで、ほぼ直線状に形成されており、その表面を通る延長線PLは前記面実装チョークコイル30のコアの巻芯11を通るように構成されている。
上記のような面実装チョークコイル30の実装構造では、該面実装チョークコイルを実装した実装基板21を落下試験した際、面実装チョークコイル30の衝撃荷重が前記一対の実装ハンダ23のフィレットの内側端25の表面を通る延長線PL上に集中するが、該延長線PLは、前記コアの下鍔13に比べて大きな厚み寸法を有する巻芯11で、吸収・緩和される。また、稀に大きな衝撃荷重が加えられた際には、前記フィレットの内側端25の表面を通る延長線PLに沿って巻芯11の下部にクラックが生じる場合があるが、該クラックは前記コアの下鍔13に比べて大きな厚み寸法を有する巻芯11で緩和され、該クラックの進行が防止されるのである。
本発明に係る面実装コイル部品の典型としての面実装チョークコイルの構造を示す上方から見た斜視図である。 本発明に係る面実装チョークコイルを下方から見た斜視図である。 本発明に係る面実装チョークコイルの縦断面図である。 本発明に係る第2の実施の形態の面実装チョークコイルの下方から見た斜視図である。 本発明に係る上記第2の実施の形態の面実装チョークコイルの外部電極と実装基板面の電極ランドとのハンダ付け直前の状態を説明するための部分拡大縦断面図である。 本発明に係る上記第2の実施の形態の面実装チョークコイルの外部電極と実装基板面の電極ランドとのハンダ付け後の状態を説明するための部分拡大縦断面図である。 公知の面実装コイル部品の下方から見た斜視図である。 従来の面実装コイル部品の外部電極と実装基板面の電極ランドとのハンダ付け直前の状態を説明するための部分拡大縦断面図である。 従来の面実装コイル部品の外部電極と実装基板面の電極ランドとのハンダ付け後の状態を説明するための部分拡大縦断面図である。
符号の説明
1、11 巻芯
2、13 下鍔
3a〜3d、15a、15b 外部電極
4、12 上鍔
5、6、17 巻線
5a、5b、6a、6b、 巻線の端部
8、14 ドラム型フェライトコア
9 外装樹脂
10 コイル部品
16 凸部
17a、17b 巻線の端部
18 ハンダ層
19 ハンダクリーム
20 面実装チョークコイル
21 実装基板
22 電極ランド
23 実装ハンダ
24 鬆(ボイド)
25 フィレット内側端
Ma、Mb 巻線のハンダ接合部分
La、Lb 巻線のハンダ接合部分の長さ
h 凸部の高さ寸法
L ドラム型フェライトコアの縦寸法
W ドラム型フェライトコアの横寸法
H ドラム型フェライトコアの高さ寸法
V 体積(=L・W・H)
Sa、Sb 下鍔の下面の外部電極の面積
S 総電極面積(=Sa+Sb)
PL フィレット内側端の延長線

Claims (6)

  1. 実装面に対して巻軸が垂直に配置される巻芯と該巻芯の上下両端にそれぞれ前記巻芯と一体に形成された上鍔及び下鍔とからなるドラム型フェライトコアと、前記ドラム型フェライトコアの下鍔の下面に形成された少なくとも一対のコア直付けの外部電極と、前記ドラム型フェライトコアの巻芯に巻回されるとともに両端部が前記外部電極にハンダ接合された巻線と、を備える面実装コイル部品において、
    前記ドラム型フェライトコアの外形寸法の縦寸法Lと横寸法Wと高さ寸法Hを積算してなる体積Vに対する前記下鍔の下面に形成された外部電極の総電極面積Sの割合であるS/Vの値が0.25以上であることを特徴とする面実装コイル部品。
  2. 請求項1に記載の面実装コイル部品において、ドラム型フェライトコアの下鍔の下面に形成された外部電極に実装面側へ突出する凸部を有することを特徴とする面実装コイル部品。
  3. 請求項2に記載の面実装コイル部品において、外部電極の凸部の高さ寸法hが0.05〜0.15mmであることを特徴とする面実装コイル部品。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の面実装コイル部品において、外部電極の実装面側へ突出する凸部は、前記外部電極まで引き出された巻線の端部がハンダ接合されている部分であることを特徴とする面実装コイル部品。
  5. 請求項4に記載の面実装コイル部品において、外部電極まで引き出された巻線の端部のハンダ接合されている部分の長さがドラム型フェライトコアの下鍔の幅方向の長さ寸法の1/2以上であることを特徴とする面実装コイル部品。
  6. 請求項1に記載の面実装コイル部品の外部電極を実装基板の電極ランドにハンダ実装した際に、下鍔下面の複数の電極と巻芯中心を含む縦断面における実装ハンダのフィレット内側端の表面に沿った延長線が前記面実装コイル部品の巻芯断面上を通ることを特徴とする面実装コイル部品の実装構造。

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