JP2005309390A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料 Download PDF

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Abstract

【課題】高感度でかぶりが低く、かつ処理条件が変動しても性能変化が小さいハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供する。
【解決手段】支持体上にシアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性の親水性コロイド層の少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該写真構成層中の総塗設銀量が0.5g/m以下であり、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が、セレン増感された塩化銀を90モル%以上含むハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ該イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式(I)で示されるカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【化1】
Figure 2005309390

【選択図】なし

Description

本発明は、迅速処理に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、さらに処理条件変動による性能変化が小さいハロゲン化銀写真感光材料に関する。
ハロゲン化銀写真感光材料は、安価に安定した品質で高画質の画像を提供する材料として今日まで広く用いられてきているが、近年、デジタルカメラの急速な普及に伴って、電子記録媒体から簡易に高画質なカラープリントが得られることも重要な要素であり、これらが更に飛躍的な普及をもたらすと考えられる。
一方、カラープリント材料として、インクジェット方式、昇華型方式、カラーゼログラフィー等の技術がそれぞれ進歩し、ハロゲン化銀写真感光材料以外のカラープリント方式として認知されつつある。これらの中でカラー印画紙を用いたデジタル露光方式の特徴は、高画質、高生産性、そして画像の高堅牢性にあり、これらの特徴を生かし、より高品質の写真をより簡単にしかもより安価に提供することが望まれている。特に、店頭でデジタルカメラの記録媒体を受け取り、数分程度の短時間内に高画質プリントを仕上げ、その場で返却できるようになれば、カラー印画紙を用いたカラープリントの優位性は益々高まる。
カラー印画紙に用いられるハロゲン化銀乳剤は、迅速処理性の要請から、塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤が用いられている。しかし、塩化銀含有率の高い感光材料は、特に迅速処理には有利であるが、低感度で化学増感も分光増感も施しにくく、得られた感度も不安定であり、またカブリも出やすい欠点を有していた。また、粒子サイズの小さなハロゲン化銀乳剤を用いると、迅速処理性は更に向上することが知られている。しかし、分光増感された乳剤については、乳剤の感度はハロゲン化銀粒子の表面積に比例し、ハロゲン化銀粒子サイズを小さくすることは、感度の大幅な低下を招いてしまうため、迅速処理性を向上させるには、さらなる高感化が求められる。
塩化銀乳剤の高照度不軌を改良し、高照度でも硬調な階調を得るためにイリジウムをドープすることが知られている。しかしながら、イリジウムをドープした塩化銀乳剤は、露光後短時間の間に潜像増感を生じることが知られており、例えば特許文献1では、臭化銀含有率の高い局在相を設けて、そこにイリジウムをドープすることで、潜像増感の問題は解決することが開示されている。この方法で調製したハロゲン化銀乳剤は、1/100秒程度の比較的高照度露光でも高感度かつ硬調で、潜像増感の問題も生じないが、レーザー走査露光によるデジタル露光方式で求められる1μ秒の超高照度露光まで高感度を維持しようとすると、硬調な階調が得られにくいという問題点が明らかになった。
特許文献2および3には、少なくとも3種類のドーパントを使用して高照度不軌を低減させ、硬調化する方法が開示されている。しかしながら、硬調な階調が得られるのは減感硬調化作用を有するドーパントを使用しているためで、高感度化とは原理的に相容れないものである。
以上のようにカラー印画紙においても更なる高感度化が求められており、硫黄増感、セレン増感、テルル増感、金等の貴金属増感、還元増感および、これらの組み合わせによる、各種増感法の開発が開発されてきた。
上記の増感法のうち、セレン増感法におけるセレン増感剤としてセレノカルボン酸エステルすなわちセレノエステルが使用できることが知られている(例えば、特許文献4〜6参照)。一般にセレン増感は、当業界で行われている硫黄増感よりは大きな増感効果を示すが、かぶりの発生が非常に大きく、また、軟調化し易いためカラー印画紙には不向きであった。
これまでに開示された特許の多くは、こういった欠点を改良するものであるが、処理要因変動に伴うかぶりの問題を取り扱ってはいない。市場ラボにおいては、必ずしも十分な処理液管理が行われておらず、補充量、pH設定、処理温度、水洗条件等が適正値よりずれて処理されるケースがある。特にセレン増感を用いた時、処理温度変動、処理pH変動および発色現像液に漂白定着液が混入した時におけるかぶり変化が起こりやすく、カラー写真の仕上がりに大きく影響してしまうことが大きな問題である。
特公平7−34103号公報 米国特許第5,783,373号明細書 米国特許第5,783,378号明細書 米国特許第3,297,446号明細書 米国特許第3,297,447号明細書 特公昭57−22090号公報
本発明は、前記問題点を克服し、高感度でかぶりが低く、かつ処理条件が変動してもかぶり変化が小さいハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することを目的とする。
上記課題は下記の手段により達成された。
(1)支持体上にシアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性の親水性コロイド層の少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該写真構成層中の総塗設銀量が0.5g/m以下であり、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が、セレン増感された塩化銀を90モル%以上含むハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ前記イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式(I)で示されるカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
Figure 2005309390
式中、R1はアルキル基又はシクロアルキル基を表し、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アシル基、又はアリール基を表し、R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、スルファモイル基、又はイミド基を表し、mは0、1〜4の整数を表す。Z1は−O−、−NRA−を表し、Z2は−NRB−又は−C(RC)RD−を表す。ここでRA、RB、RC、及びRDは互いに独立して水素又は置換基を表す。
(2)支持体上にシアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性の親水性コロイド層の少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該写真構成層中の総塗設銀量が0.5g/m以下であり、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が、(1)セレン増感された塩化銀を90モル%以上含むハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ(2)1個以上の芳香環より縮環されたクラウンエーテルを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(3)支持体上にシアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性の親水性コロイド層の少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該写真構成層中の総塗設銀量が0.5g/m以下であり、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が、(1)セレン増感された塩化銀を90モル%以上含むハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ(2)1個以上の芳香環より縮環されたクラウンエーテルを含有し、さらに前記イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が前記一般式(I)で示されるカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(4)セレン増感された前記ハロゲン化銀乳剤が金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合物の少なくとも2種類を含有していることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(5)総塗設ゼラチン量が3g/m以上6g/m以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(6)セレン増感された前記ハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子の平均球相当径が0.60μm以下であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、高感度でかぶりが低く、かつ処理条件が変動しても性能変化が小さい。
以下、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の好ましい実施態様について詳細に説明する。
最初に、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料で使用する一般式(I)で表される(イエロー)カプラ―について説明する。
Figure 2005309390
式中、R1はアルキル基又はシクロアルキル基を表し、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アシル基、又はアリール基を表し、R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、スルファモイル基、又はイミド基を表し、mは0、1〜4の整数を表す。Z1は−O−、−NRA−を表し、Z2は−NRB−又は−C(RC)RD−を表す。ここでRA、RB、RC、及びRDは互いに独立して水素又は置換基を表す。
1で表されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ドデシルなどが挙げられる。このR1で表されるアルキル基は、さらに置換基を有することができ、置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、アリール基(例えばフェニル、p−t−オクチルフェニル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ等)、アリールオキシ基(例えば2,4−ジ−t−アミルフェノキシ等)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル等)、アシルアミノ基(例えばアセチル、ベンゾイル等)、スルホニルアミノ基(例えばn−ドデカンスルホニルアミノ等)、およびヒドロキシ基等が挙げられる。
1で表されるシクロアルキル基としては炭素原子数6から14までのアリール基(例えばフェニル、1−ナフチル、および9−アントラニル等)が挙げられる。R1で表されるアリール基はさらに置換基を有することができ、置換基としては例えば、ニトロ基、シアノ基、アミノ基(例えばジメチルアミノ、アニリノ等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ等)等が挙げられる。
1は好ましくはアルキル基であり、分岐アルキル基がさらに好ましく、t−ブチル基が特に好ましい。
2で表されるアルキル基、シクロアルキル基としてはR1と同様の基が挙げられ、アシル基としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、ヘキサノイル、ベンゾイル等が挙げられる。また、アリール基としては、例えばフェニルが挙げられる。このR2で表されるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基にはR1と同様の置換基を有するものも含まれる。
2として好ましくはアルキル基、アリール基であり、特に好ましくはアルキル基である。
3は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、スルファモイル基、又はイミド基を表す。
3は好ましくはハロゲン原子であり、塩素原子が特に好ましい。
mは0、1〜4を表すが、0、1、2、又は3が好ましく、0、1、又は2がよりに好ましく、1である場合が特に好ましい。
は−O−、−NRA−(RAは、水素原子または置換基を表し、該置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または複素環基)を表す。
2は−NRB−(RBは、水素原子または置換基を表し、該置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、あるいは複素環基)または、−C(RC)RD−(RC及びRDとしては、水素原子または置換基を表し、該置換基としては、好ましくはハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、アリール基(例えばフェニル、p−t−オクチルフェニル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ等)、アリールオキシ基(例えば2,4−ジ−t−アミルフェノキシ等)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル等)、アシルアミノ基(例えばアセチル、ベンゾイル等)、スルホニルアミノ基(例えばn−ドデカンスルホニルアミノ等)、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基(例えばジメチルアミノ、アニリノ等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)が挙げられる。)を表す。
一般式(I)で表されるイエローカプラーのうち、下記一般式(IY)で表されるイエローカプラーが好ましい。
Figure 2005309390
一般式(IY)において、R〜R、Z、およびZは一般式(I)と同義であり、好ましい範囲も同じである。
次に、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられる一般式(I)で表されるカプラ―の代表的具体例を示すが、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるカプラーはこれらによって限定されるものではない。
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
一般式(I)で表されるカプラーは、特開昭63−123047号公報、特開平3−125141号公報に記載の方法、もしくはこれに準じた方法で容易に合成することができる。
一般式(I)で表されるカプラーの使用量は、ハロゲン化銀1モルに対し、1X10−3〜1モルが好ましく、1X10−2〜8X10−1モルがより好ましい。
また、一般式(I)で表されるカプラーは、後述するように、代表的には高沸点有機溶剤で乳化分散して添加するのが好ましい。また、一般式(I)で表されるカプラーは単独でも複数併用してもよく、さらには他のカプラー(例えば、後述するようなカプラー)と併用してもよい。
次に、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるクラウンエーテルについて説明する。
これらは少なくとも1個以上の置換または無置換の芳香族環により縮環された、クラウンエーテルである。置換基としては、代表的には、アルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シクロアルキル等の各基が挙げられるが、この他にハロゲン原子、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、アルコキシなどが挙げられる。また、クラウン環を構成するヘテロ原子は酸素原子のほかに、窒素原子、硫黄原子、セレン原子等に置き変わっても良い。これらの代表的化合物としては、クラウンエーテルで下記のPedersenが1967年に合成し、その特異な性質を報告以来、数多く合成されている。これらの化合物は、C.J.Pedersen,Journal of American chemical Society vol.86(2495),7017〜7036(1967),G.W.Gokel,S.H,Korzeniowski,“Macrocyclic polyethr synthesis”,Springer−Verlag.(1982),小田、庄野、田伏編“クラウンエーテルの化学”化学同人(1978),田伏等“ホストーゲスト”共立出版(1979),佐々木、古賀“有機合成化学”Vol45(6)、571〜582(1987)等に詳細に書かれている。
以下、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に好ましく用いられるクラウンエーテルの具体例を示すが本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるクラウンエーテルはこれらに限定されるものでない。
Figure 2005309390
Figure 2005309390
これらの化合物は、前述の文献に記載されているか、またはこれらの文献に記載の合成法もしくはこれに準じた合成法で容易に合成できる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるクラウンエーテルを、ハロゲン化銀乳剤層を形成するハロゲン化銀粒子を含有する親水性コロイドに添加するには、水、メタノール、エタノール、フッ素化アルコールなどの親水性有機溶媒に溶解した後に添加すればよい。添加時期は、乳剤の塗布前であればいずれの時期でもよいが好ましくは化学増感が終了する前に添加されることが好ましい。また、クラウンエーテルは、ハロゲン化銀乳剤層の少なくと一層に添加され、シアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層に添加することが好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いるクラウンエーテルの使用量は、使用するクラウンエーテル化合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により異なるが一般にハロゲン化銀1モル当り1×10−6〜1×10−1モル、好ましくは1×10−5〜1×10−2モル程度を用いる。また、化合物を用いる条件としては、特に制限はないが、pClとしては0〜7が好ましく、0〜5がより好ましく、1〜3が更に好ましい。温度としては40〜95℃が好ましく、50〜85℃がより好ましい。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるクラウンエーテルは赤感性増感色素の強色増感剤として用いられることが好ましいが、その添加順序は、いずれを先に添加してもよく、同時でもまた混合溶液でもよく、数回に分けて添加してもよい。クラウンエーテルは、その一種を添加してもよく、またはその複数種を同じ層もしくは複数の層に混合して添加してもよい。
次に、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いるセレン化合物について説明する。
セレン化合物として、以下の一般式(SE1)、(SE2)もしくは(SE3)を好ましく用いることができる。
Figure 2005309390
一般式(SE1)中、MおよびMは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アミノ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、またはカルバモイル基を表し、Qはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OMもしくはNMを表し、M〜Mは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。また、M、MおよびQはそれぞれ結合して環構造を形成してもよい。
一般式(SE2)中、X、XおよびXはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OJまたはNJを表す。J〜Jは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。
一般式(SE3)において、EおよびEはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基もしくはカルバモイル基を表す。EおよびEは同じであっても異なっていても良い。
次に一般式(SE1)で表されるセレン化合物について説明する。
一般式(SE1)中、M〜MおよびQで表されるアルキル基とは直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。好ましくは炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換の直鎖または分岐のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,5ジメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、ソディウムスルホエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、ブトキシプロピル基、エトキシエトキシエチル基、n−ヘキシルオキシプロピル基等)、炭素原子数3〜18の置換もしくは無置換の環状アルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基、シクロドデシル基等)を表す。また、炭素原子数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、(つまり炭素原子数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基であり、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含する。M〜MおよびQで表されるアルケニル基とは、炭素原子数2〜16のアルケニル基(例えば、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基等)を表し、M〜MおよびQで表されるアルキニル基とは炭素原子数2〜10のアルキニル基(例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基等)を表す。
〜MおよびQで表されるアリール基としては、炭素原子数6〜20の置換もしくは無置換のフェニル基およびナフチル基(例えば無置換フェニル基、無置換ナフチル基、3,5−ジメチルフェニル、4−ブトキシフェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基等)等が挙げられ、ヘテロ環基としては例えばピリジル基、フリル基、イミダゾリル基、ピペリジル基、モルホリル基等が挙げられる。
一般式(SE1)中、MおよびMで表されるアシル基としては例えばアセチル基、ホルミル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、カプロイル基、n−ノナノイル基等が挙げられ、アミノ基としては、例えば無置換アミノ基、メチルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられ、アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−ブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等が挙げられ、カルバモイル基としては、例えば無置換カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基等が挙げられる。
一般式(SE1)においてMとM、QとM、またはQとMは互いに結合して環構造を形成しても良く、更にQがNMを表す場合、MとMは互いに結合して環構造を形成してもよい。
また一般式(SE1)中のM〜MおよびQは可能な限り置換基を有してもよく、その置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子、クロル原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐、環状のアルキル基で、ビシクロアルキル基、活性メチン基を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、カルボキシ基またはその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)チオ基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。なおここで活性メチン基とは2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、ここに電子求引性基とはアシル基、アルコシキカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)を意味する。ここで2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。また塩とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
一般式(SE1)で表される好ましい化合物としては、M及びMがそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、及びアシル基であり、Qがアルキル基、アルケニル基、アリール基、またはNMであり、MおよびMが水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す場合である。より好ましくは、M及びMがそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基であり、Qがアルキル基、アリール基、またはNMであり、MおよびMが水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す場合である。更に好ましくはM及びMがそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基であり、QがNMであり、MおよびMが水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す場合である。
一般式(SE1)で表される化合物は、例えばケミカル・レビューズ(Chem.Rev.)55,181−228(1955)、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)24,470−473(1959)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J.Heterocycl.Chem.)4,605−609(1967)、「薬誌」82,36−45(1962)、特公昭39−26203号、特開昭63−229449号、OLS−2,043,944号を参考にして合成できる。
次に、一般式(SE2)について詳細に説明する。
一般式(SE2)中、X〜XおよびJ〜Jで表されるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基およびヘテロ環基は、それぞれ式(SE1)においてM〜MおよびQが表すアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基およびヘテロ環基と同義である。またX〜XおよびJ〜Jは可能な限り置換基を有していてもよく、その置換基の例としては先に説明した置換基と同じ具体例が挙げられる。
一般式(SE2)で表される化合物として好ましくはX〜Xがそれぞれアルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す場合であり、より好ましくはX〜Xがそれぞれアリール基を表す場合である。
一般式(SE2)で表される化合物は、例えば、オルガニック・フォスフォラス・コンパウンズ(OrganicPhosphorusCompounds、4巻、1〜73頁)、ジャーナル・ケミカル・ソサイエティーB(J.Chem.Soc.(B),1416頁、1968年)、ジャーナル・オルガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.32巻、1717頁、1967年)、ジャーナル・オルガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.32巻、2999頁、1967年)、テトラヘドロン(Tetrahedron、20、449頁、1964年)、ジャーナル・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(J.Am.Chem.Soc.,91巻、2915頁、1969年)等を参考にして合成できる。
次に一般式(SE3)で表される化合物について説明する。
一般式(SE3)においてEおよびEで表されるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基およびヘテロ環基は、それぞれ一般式(SE1)においてM〜MおよびQが表すアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基およびヘテロ環基と同義である。EおよびEで表されるアシル基としては例えばアセチル基、ホルミル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、カプロイル基、n−ノナノイル基等が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等が挙げられ、アリールオキシカルボニル基としては例えばフェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基などが挙げられ、カルバモイル基としては例えば無置換カルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基などが挙げられる。またEおよびEは可能な限り置換基を有していてもよく、その置換基の例としては先に説明した置換基と同じ具体例が挙げられる。
一般式(SE3)で表される好ましい化合物は、EおよびEが下記一般式(T1)〜(T4)で表される基より選ばれる。この場合、EおよびEは同じであっても異なっていても良い。
Figure 2005309390
一般式(T1)において、Y11はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OR11もしくはNR1213を表し、R11〜R13はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、もしくはヘテロ環基を表す。一般式(T2)において、L11は2価の連結基を表し、EWGは電子求引性基を表す。一般式(T3)において、A11は酸素原子、硫黄原子もしくはNR17を表し、R14〜R17は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはヘテロ環基を表す。一般式(T4)において、A12は酸素原子、硫黄原子もしくはNR111を表し、R18は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基もしくはアシル基を表し、R19、R110、R111は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはヘテロ環基を表す。Z11は置換基を表し、n11は0から4の整数を表す。n11が2以上である場合はZ11が同じでも異なっていても良い。
一般式(T1)においてY11はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OR11もしくはNR1213を表し、R11〜R13はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはヘテロ環基を表すが、ここで言うアルキル基とは式(SE1)におけるM〜MおよびQが表すアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。同様に、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基についてもそれぞれM〜MおよびQが表すアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(T1)において、Y11はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはヘテロ環基である場合が好ましく、アルキル基もしくはアリール基である場合がより好ましい。
一般式(T2)において、L11で表される2価の連結基は、炭素原子数2〜20のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基を表し、特に炭素原子数2〜10の直鎖、分岐または環状のアルキレン基(例えばエチレン、プロピレン、シクロペンチレン、シクロへキシレン)、アルケニレン基(例えばビニレン)、アルキニレン基(例えばプロピニレン)を表す。好ましいL11としては一般式(L1)、一般式(L2)に示すものが挙げられる。
Figure 2005309390
一般式(L1)、一般式(L2)において、G、G、G、Gは水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基もしくは炭素原子数1〜10のヘテロ環基を表し、G、G、Gは連結して環を形成しても良い。G、G、G、Gとして好ましくは水素原子、アルキル基もしくはアリール基であり、水素原子もしくはアルキル基がより好ましい。
一般式(T2)において、EWGは電子求引性基を表す。ここでいう電子求引性基とは、ハメットの置換基定数σ値が正の値である置換基であり、好ましくはσ値が0.12以上であり、上限としては1.0以下の置換基を表す。σ値が正の電子求引性基の具体例としてはアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、ホルミル基、アシルオキシ基、アシルチオ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアルキルホスフィニル基、ジアリールホスフィニル基、ホスホリル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、カルボキシ基(またはその塩)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基、アシルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルアミノ基、σ値が正の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アゾ基、セレノシアネート基などが挙げられる。EWGは好ましくはアルコキシ基、アシル基、ホルミル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアルキルホスフィニル基、ジアリールホスフィニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、チオカルボニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、ホスホリル基、カルボキシ基(またはその塩)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基、σ値が正の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、またはハロゲン原子であり、より好ましくはアルコキシ基、アシル基、ホルミル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルボキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、更に好ましくはアルコキシ基、アシル基、ホルミル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基である。
一般式(T2)において、好ましくはL11が一般式(L1)で表され、G〜Gが水素原子、アルキル基を表し、EWGがアルコキシ基、アシル基、ホルミル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルボキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を表す場合である。より好ましくはL11が一般式(L1)で表され、G〜Gが水素原子、アルキル基を表し、EWGがアルコキシ基、アシル基、ホルミル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を表す場合である。
一般式(T3)においてR14〜R17は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはヘテロ環基を表すが、ここで言うアルキル基とは一般式(SE1)におけるM〜MおよびQが表すアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。同様に、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基についてもそれぞれM〜MおよびQが表すアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
14はアルキル基が好ましい。R15およびR16は水素原子、アルキル基もしくはアリール基が好ましく、水素原子もしくはアルキル基がより好ましく、一方が水素原子で他方が水素原子もしくはアルキル基である場合が最も好ましい。R17は水素原子、アルキル基もしくはアリール基が好ましく、水素原子もしくはアルキル基がより好ましく、アルキル基が最も好ましい。
一般式(T3)においてA11は酸素原子、硫黄原子もしくはNR17を表すが、酸素原子もしくは硫黄原子である場合が好ましく、酸素原子である場合がより好ましい。
一般式(T3)において、好ましくはA11が酸素原子もしくは硫黄原子であり、R14がアルキル基であり、R15およびR16が水素原子、アルキル基もしくはアリール基の場合である。より好ましくはA11が酸素原子であり、R14がアルキル基であり、R15およびR16が水素原子もしくはアルキル基の場合である。
一般式(T4)においてR18、R19、R110、R111で表されるアルキル基とは一般式(SE1)におけるM〜MおよびQが表すアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。同様に、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基についてもそれぞれM〜MおよびQが表すアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。R18で表されるアシル基はアセチル基、ホルミル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、カプロイル基、n−ノナノイル基などが挙げられる。
一般式(T4)においてZ11は置換基を表すが、その例としては先に説明した置換基と同じ具体例が挙げられる。
11として好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、シアノ基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基(及びその塩を含む)、スルファモイル基などであり、より好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基(及びその塩を含む)などであり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)などである。
一般式(T4)において、n11は0から4の整数を表す。n11は0から2を表す場合が好ましく、0または1である場合がより好ましい。
一般式(T4)においてA12は酸素原子、硫黄原子もしくはNR111を表すが、酸素原子もしくは硫黄原子を表す場合が好ましく、酸素原子を表す場合がより好ましい。
一般式(T4)において、好ましくはA12が酸素原子もしくは硫黄原子であり、R18が水素原子、アルキル基、もしくはアシル基であり、R19およびR110が水素原子、アルキル基、アリール基であり、n11が0〜2であり、Z11がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)の場合である。より好ましくはA12が酸素原子であり、R18が水素原子もしくはアルキル基であり、R19およびR110が水素原子もしくはアルキル基であり、n11が0〜2であり、Z11がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、アルコキシ基、ウレイド基、スルホ基(及びその塩を含む)の場合である。更に好ましくはA12が酸素原子であり、R18がアルキル基であり、R19およびR110が水素原子であり、n11が0〜2であり、Z11がアルキル基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、アルコキシ基、スルホ基(及びその塩を含む)の場合である。
一般式(SE3)で表される化合物のうち、好ましい化合物はEおよびEのうち、少なくとも一方が一般式(T1)から選ばれる場合、あるいは少なくとも一方が一般式(T4)から選ばれる場合である。より好ましくはEおよびEのうち、一方が一般式(T1)で他方が一般式(T1)、(T2)、(T4)から選ばれる場合、あるいは一方が一般式(T4)で他方が一般式(T3)、一般式(T4)から選ばれる場合である。更に好ましくはEおよびEのうち、一方が一般式(T1)で他方が一般式(T2)、(T4)から選ばれる場合、あるいはEおよびEともに一般式(T4)から選ばれる場合である。最も好ましくはEおよびEのうち、一方が一般式(T1)で他方が一般式(T2)から選ばれる場合、あるいはEおよびEともに一般式(T4)から選ばれる場合である。
一般式(SE3)で表される化合物は既に知られている次の文献、S. Patai, Z. Rappoport編、ザ ケミストリー オブ オルガニック セレニウム アンド テルリウム コンパウンズ(The Chemistry of Organic Selenium and Tellurium Compounds)、第1巻(1986年)、同、第2巻(1987年)、 D. Liotta著、オルガノセレニウム ケミストリー(Organo−selenium Chemistry),(1987年)等に記載の方法に準じて合成することができる。
次に一般式(SE1)〜(SE3)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられる化合物はこれらに限定されるものではない。また、立体異性体が複数存在しうる化合物については、その立体構造を限定するものではない。
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
また、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられる、その他のセレン化合物として、特公昭43−13489号、同44−15748号、特開平4−25832号、同4−109240号、同4−271341号、同5−40324号、同5−11385号、同6−51415、同6−175258号、同6−180478号、同6−208186号、同6−208184号、同6−317867号、同7−92599号、同7−98483号、同7−140579号、同7−301879号、同7−301880号、同8−114882号、同9−138475号、同9−197603号、同10−10666号などに記載されているセレン化合物、具体的には、コロイド状金属セレン、セレノケトン類(例えば、セレノベンゾフェノン)、イソセレノシアネート類、セレノカルボン酸類などを用いることができる。またさらに、特公昭46−4553号、同52−34492号などに記載の非不安定セレン化合物、例えば亜セレン酸、セレノシアン酸類(例えば、セレノシアン酸カリウム)、セレナゾール類、セレニド類なども用いることができる。この中では特にセレノシアン酸類が好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるセレン化合物は、上述のセレン化合物に限定されるものではない。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いるセレン化合物は、X線光電子分光装置で測定したセレン原子の3d軌道電子の束縛エネルギー値が54.0eV以上65.0eV以下であることが、硬調化や低カブリの点で好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いるセレン増感剤の使用量は、使用するセレン化合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わるが、一般にハロゲン化銀1モル当り1×10−8〜1×10−4モル、好ましくは1×10−7〜1×10−5モル程度を用いる。また、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料における化学増感の条件としては、特に制限はないが、pClとしては0〜7が好ましく、0〜5がより好ましく、1〜3が更に好ましい。温度としては40〜95℃が好ましく、50〜85℃がより好ましい。一般式(SE1)〜(SE3)で表される化合物は、その一種を用いてもよく、またはその複数種を混合して用いてもよい。また、他のセレン増加剤と同時に添加しもよい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いるセレン化合物は、粒子形成直後から、化学増感終了直前までのどの段階にも添加することができる。好ましい添加時期は、脱塩後から化学増感工程の間である。
次に本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いる金セレン化合物について説明する。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いる金セレン化合物として、以下の一般式(PF1)〜(PF6)を好ましく用いることができる。
Figure 2005309390
一般式(PF1)において、L21は窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子またはリン原子を介して金原子に配位可能な化合物を表す。n21は0または1を表す。A21は酸素原子、硫黄原子またはNR24を表し、R21〜R24は水素原子または置換基を表す。R23はR21またはR22と共に5〜7員環を形成してもよい。
一般式(PF2)において、L21は窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子またはリン原子を介して金原子に配位可能な化合物を表す。n21は0または1を表す。X21は酸素原子、硫黄原子またはNR25を表す。Y21はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OR26、SR27、N(R28)R29を表す。R25〜R29はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。X21とY21は互いに結合し環を形成してもよい。
一般式(PF3)において、L21は窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子またはリン原子を介して金原子に配位可能な化合物を表す。n21は0または1を表す。R210、R211およびR212はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表すが、R210およびR211のうち少なくとも一方は電子求引性基を表す。
一般式(PF4)において、L21は窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子またはリン原子を介して金原子に配位可能な化合物を表す。n21は0または1を表す。W21は電子求引性基を表し、R213〜R215はそれぞれ水素原子または置換基を表す。W21とR213は互いに結合して環状構造を形成してもよい。
一般式(PF5)において、L21は窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子またはリン原子を介して金原子に配位可能な化合物を表す。n21は0または1を表す。A22は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子もしくはNR219を表す。R216は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基もしくはアシル基を表し、R217〜R219は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはヘテロ環基を表す。Z21は置換基を表し、n22は0から4の整数を表す。n22が2以上である場合はZ21が同じでも異なっていても良い。
一般式(PF6)において、Q21およびQ22は先に述べた一般式(SE1)〜(SE3)より選ばれる化合物であり、Q21およびQ22中のセレン原子は金原子に配位結合する。n23は0または1を表し、J21は対アニオンを表す。n23が1の場合、Q21とQ22は同じでも異なってもよい。ただし、一般式(PF6)で表される化合物は一般式(PF1)〜(PF5)で表される化合物を含むものではない。
次に一般式(PF1)で表される金セレン化合物について説明する。
一般式(PF1)において、R21およびR22は好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、最も好ましくは水素原子またはアルキル基である。
23は好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、最も好ましくはアルキル基もしくはアリール基である。R24は好ましくは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
23はR21もしくはR22と共に5〜7員の環構造を形成してもよい。形成される環構造は非芳香族の含酸素、含硫黄または含窒素のヘテロ環となる。またこの環構造は芳香族もしくは非芳香族の炭素環、あるいはヘテロ環と縮環を形成していてもよい。R23がR21もしくはR22と共に5〜7員の環状構造を形成することがより好ましい。
一般式(PF1)で表される化合物のうち、好ましくはA21が酸素原子、硫黄原子またはNR24であり、R21及びR22がそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、R23が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、R24が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基である。より好ましくはA21がO酸素原子または硫黄原子であり、R21及びR22がそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、R23がアルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。更に好ましくはA21が酸素原子または硫黄原子を表し、R21及びR22がそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基であり、R23がアルキル基、アリール基である。特に好ましくはR23がR21またはR22と共に形成した環状構造がグルコース、マンノース、ガラクトース、グロース、キシロース、リキソース、アラビノース、リボース、フコース、イドース、タロース、アロース、アルトロース、ラムノース、ソルボース、ディジトキソース、2−デオキシグルコース、2−デオキシガラクトース、フルクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、グルクロン酸などとその糖誘導体(一般式(PF1)におけるA21が酸素原子の場合)及びその硫黄類似体(一般式(PF1)におけるA21が硫黄原子の場合)の場合である。ここで糖誘導体とは糖構造におけるヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基がアルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、シリルオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルまたはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基などに置換された化合物を表す。またこれら糖構造においては1位の立体構造が異なるα異性体とβ異性体、および鏡像異性体の関係にあるD体とL体が存在するが、本発明においてはこれら異性体を区別することはない。この場合、好ましい化合物としては例えばセレノグルコース金(I)塩、セレノマンノース金(I)塩、セレノガラクトース金(I)塩、セレノリキソース金(I)塩など、およびこれらの糖誘導体などが挙げられる。
次に一般式(PF2)で表される化合物について説明する。
一般式(PF2)において、X21は好ましくは酸素原子もしくは硫黄原子であり、より好ましくは酸素原子である。Y21は好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環のヘテロ環基、OR26、SR27、またはN(R28)R29を表すが、好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、OR26、SR27、またはN(R28)R29であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、またはN(R28)R29であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基である。
25〜R29は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基であり、より好ましくはアルキル基またはアリール基である。
一般式(PF2)において、X21とY21は互いに結合して環を形成してもよい。 この場合に形成される環は3〜7員の含窒素ヘテロ環であり、例えばピロール類、インドール類、イミダゾール類、ベンズイミダゾール類、チアゾール類、ベンゾチアゾール類、イソオキサゾール類、オキサゾール類、ベンゾオキサゾール類、インダゾール類、プリン類、ピリジン類、ピラジン類、ピリミジン類、キノリン類、キナゾリン類が挙げられる。
一般式(PF2)で表される化合物のうち、好ましくはX21が酸素原子または硫黄原子であり、Y21がアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、OR26、SR27、N(R28)R29であり、R26〜R29がアルキル基、アリール基またはヘテロ環基である。より好ましくはX21が酸素原子であり、Y21がアルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。最も好ましくはX21が酸素原子であり、Y21がアルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
次に一般式(PF3)で表される化合物について説明する。
一般式(PF3)において、R210およびR211の少なくとも一方は電子求引性基を表すが、ここでいう電子求引性基とは、ハメットの置換基定数σ値が正の値である置換基であり、好ましくはσ値が0.2以上であり、上限としては1.0以下の置換基を表す。σ値が0.2以上の電子求引性基の具体例としてはアシル基、ホルミル基、アシルオキシ基、アシルチオ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアルキルホスフィニル基、ジアリールホスフィニル基、ホスホリル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、カルボキシ基(またはその塩)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアリールオキシ基、アシルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルチオ基、σ値が0.2以上の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アゾ基、セレノシアネート基などが挙げられる。好ましくはアシル基、ホルミル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアルキルホスフィニル基、ジアリールホスフィニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、チオカルボニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、ホスホリル基、カルボキシ基(またはその塩)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基、σ値が0.2以上の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基またはハロゲン原子であり、より好ましくはアシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルボキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基、σ値が0.2以上の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基である。
一般式(PF3)において、R210およびR211の両方とも電子求引性基を表すのが好ましい。R212として好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基が挙げられる。
一般式(PF3)において、R210、R211、R212は互いに結合して環形成する場合も好ましい。形成される環は、非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環であり、5〜7員環が好ましい。環を形成するR210はアシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基が好ましく、R211はアシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、アシルアミノ基、カルボニルチオ基が好ましい。
一般式(PF3)で表される化合物のうち、好ましくはR210及びR211が電子求引性基であり、R212が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基である。より好ましくはR210及びR211が電子求引性基であり、R212が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。最も好ましくはR210及びR211が電子求引性基であり、R212が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
また、一般式(PF3)で表される化合物のうち、R210とR211が非芳香族の5〜7員の環を形成しているものも好ましく、この時R212が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基である。更に好ましくはR210とR211とが非芳香族の5〜7員の環を形成し、R212が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。最も好ましくはR210とR211とが非芳香族の5〜7員の環を形成し、R212が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
次に一般式(PF4)で表される化合物について説明する。
一般式(PF4)において、W21が表す電子求引性基は先に述べたR210及びR211が表す電子求引性基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(PF4)において、R213〜R215として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基,アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基などであり、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
21とR213は互いに結合して環を形成してもよい。形成される環は、非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環であり、好ましくは5〜7員環である。環を形成するW21はアシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基が好ましく、R213はアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基が好ましい。
一般式(PF4)で表される化合物のうち、好ましくはW21が電子求引性基であり、R213〜R215が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。より好ましくはW21が電子求引性基であり、R213〜R215が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。最も好ましくはW21が電子求引性基であり、R213〜R215が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
また、一般式(PF4)で表される化合物のうち、W21とR213とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成しているものも好ましく、この時R213がアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基などであり、R214およびR215は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基などである。更に好ましくはW21とR213とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成し、R214およびR215が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、最も好ましくはW21とR213とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成し、R214およびR215は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
次に一般式(PF5)で表される化合物について説明する。
一般式(PF5)において、R216は水素原子、アルキル基、アリール基もしくはアシル基が好ましく、水素原子、アルキル基もしくはアシル基がより好ましく、アルキル基が最も好ましい。R217およびR218は水素原子、アルキル基もしくはアリール基が好ましく、水素原子もしくはアルキル基がより好ましく、一方が水素原子で他方が水素原子もしくはアルキル基である場合が最も好ましい。R219は水素原子、アルキル基もしくはアリール基が好ましく、水素原子もしくはアルキル基がより好ましく、アルキル基が最も好ましい。
一般式(PF5)においてA22は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子もしくはNR219を表すが、酸素原子、硫黄原子もしくはNR219である場合が好ましく、酸素原子もしくは硫黄原子である場合がより好ましく、酸素原子である場合が最も好ましい。
一般式(PF5)においてZ21は置換基を表す。置換基の例としては先に説明した置換基と同じ基が挙げられる。Z21として好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、シアノ基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基(及びその塩を含む)、スルファモイル基などであり、より好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基(及びその塩を含む)などであり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)などである。
一般式(PF5)においてn22は0から4の整数を表すが、n22は0から2を表す場合が好ましく、0または1である場合がより好ましい。
一般式(PF5)において、好ましくはA22が酸素原子、硫黄原子、もしくはNR219を表し、R216が水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基を表し、R217およびR218が水素原子、アルキル基、アリール基を表し、R219が水素原子、アルキル基もしくはアリール基を表し、n22が0〜2を表し、Z21がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。より好ましくはA22が酸素原子、硫黄原子、もしくはNR219を表し、R216がアルキル基を表し、R217およびR218が水素原子もしくはアルキル基を表し、R219がアルキル基もしくはアリール基を表し、n22が0〜2を表し、Z21がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。更に好ましくはA22が酸素原子、硫黄原子、もしくはNR219を表し、R216がアルキル基を表し、R217およびR218が水素原子もしくはアルキル基を表し、R219がアルキル基を表し、n22が0〜2を表し、Z21がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。最も好ましくはA22が酸素原子を表し、R216がアルキル基を表し、R217およびR218の一方が水素原子で他方が水素原子もしくはアルキル基を表し、n22が0〜1を表し、Z21がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。
一般式(PF1)〜(PF5)において、n21は0または1を表すが、n21が1を表す場合、L21は窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子もしくはリン原子を介して金原子に配位可能な化合物を表す。具体的には置換もしくは無置換のアミン類(好ましくは炭素原子数1〜30の、1級、2級、もしくは3級のアルキルアミン、アリールアミンを意味する。)、5ないし6員の含窒素ヘテロ環類(窒素原子、酸素原子、硫黄原子、及び炭素原子の組合せからなる5ないし6員の含窒素ヘテロ環を意味し、置換基を有していてもよい。このヘテロ環は環内の窒素原子を介して金原子に配位してもよいし、置換基を介して金原子に配位してもよく、例えばベンゾトリアゾール、トリアゾール、テトラゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チアゾール、チアゾリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサゾリン、オキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、トリアジン、ピロール、ピロリジン、イミダゾリジン、モルホリンが挙げられる。)、メソイオン類(ここでいうメソイオン化合物とは、5または6員の複素環状化合物で、一つの共有結合構造式または局性構造式では満足に表示することができず、また環を構成する全ての原子に関連したπ電子の六偶子を有する化合物で環は部分的正電荷を帯び、環外原子または原子団上の等しい負電荷と釣り合いを保っている化合物であり、メソイオン環としてはイミダゾリウム環、ピラゾリウム環、オキサゾリウム環、チアゾリウム環、トリアゾリウム環、テトラゾリウム環、チアジアゾリウム環、オキサジアゾリウム環、チアトリアゾリウム環、オキサトリアゾリウム環などが挙げられる。)、チオール類(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキルチオール類、または炭素原子数6〜30のアリールチオール類もしくはN原子、O原子、S原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環のヘテロ環チオール類)、チオエーテル類(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基、アリール基、またはN原子、O原子、S原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環ヘテロ環基がそれぞれS原子に結合した化合物であり、対称でも非対称でもよい。例えばジアルキルチオエーテル類、ジアリールチオエーテル類、ジヘテロ環チオエーテル類、アルキル−アリールチオエーテル類、アルキル−ヘテロ環チオエーテル類、アリール−ヘテロ環チオエーテル類が挙げられる。)、ジスルフィド類(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基、アリール基もしくはヘテロ環基がS原子に結合したジスルフィド化合物であり、対称でも非対称でもよい。例えばジアルキルジスルフィド類、ジアリールジスルフィド類、ジヘテロ環ジスルフィド類、アルキル−アリールジスルフィド類、アルキル−ヘテロ環ジスルフィド類、アリール−ヘテロ環ジスルフィド類が挙げられる。より好ましくは、ジアルキルジスルフィド類、ジアリールジスルフィド類またはアルキル−アリールジスルフィド類である。)、
チオアミド類(チオアミドは環構造の一部であってもよいし、非環式チオアミドであってもよい。有用なチオアミド類としては、例えば米国特許4,030,925号、同4,031,127号、同4,080,207号、同4,245,037号、同4,255,511号、同4,266,031号、及び同4,276,364号並びにリサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)第151巻、1976年11月、15162項、及び同第176巻、1978年12月、17626項に開示されているものから選ぶことができる。例えばチオ尿素、チオウレタン、ジチオカルバミン酸エステル、4−チアゾリン−2−チオン、チアゾリジン−2−チオン、4−オキサゾリン−2−チオン、オキサゾリジン−2−チオン、2−ピラゾリン−5−チオン、4−イミダゾリン−2−チオン、2−チオヒダントイン、ローダニン、イソローダニン、2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン、チオバルビツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,2,4−トリアゾリン−3−チオン、1,3,4−チアジアゾリン−2−チオン、1,3,4−オキサジアゾリン−2−チオン、ベンズイミダゾリン−2−チオン、ベンズオキサゾリン−2−チオン及びベンゾチアゾリン−2−チオンであり、これらは置換されてもよい。)、セレノール類(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキルセレノール類、アリールセレノール類、または窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環のヘテロ環セレノール類である。)、セレノエーテル類(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基、アリール基、ヘテロ環基がセレン原子に結合したセレノエーテル化合物であり、セレン原子に対して対称置換でも非対称置換でもよく、例えばジアルキルセレノエーテル類、ジアリールセレノエーテル類、ジヘテロ環セレノエーテル類、アルキル−アリールセレノエーテル類、アルキル−ヘテロ環セレノエーテル類、アリール−ヘテロ環セレノエーテル類が挙げられる。好ましくはジアルキルセレノエーテル類、ジアリールセレノエーテル類もしくはアルキル−アリールセレノエーテル類である。)、ジセレニド類(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基、アリール基もしくはヘテロ環基がセレン原子に結合したジセレニド化合物であり、ジセレニド基に対して対称でも非対称でもよく、例えばジアルキルジセレニド類、ジアリールジセレニド類、ジヘテロ環ジセレニド類、アルキル−アリールジセレニド類、アルキル−ヘテロ環ジセレニド類、アリール−ヘテロ環ジセレニド類が挙げられる。好ましくはジアルキルジセレニド類、ジアリールジセレニド類もしくはアルキル−アリールジセレニド類である。)、セレノアミド類(前述のチオアミド化合物の硫黄原子をセレン原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、テルロール類(前述のセレノール化合物においてセレン原子をテルル原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、テルロエーテル類(前述のセレノエーテル化合物においてセレン原子をテルル原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、ジテルリド類(前述のジセレニド化合物においてセレン原子をテルル原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、テルロアミド類(前述のセレノアミド化合物においてセレン原子をテルル原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、アルキルホスフィン類(好ましくは炭素原子数1〜20の、1級、2級、もしくは3級のアルキルホスフィン類である。)、アリールホスフィン類(好ましくは炭素原子数1〜20の、1級、2級、もしくは3級のアリールホスフィン類である。)等を表す。
21は好ましくは5ないし6員の含窒素ヘテロ環類、メソイオン類、チオール類、チオエーテル類、チオアミド類、セレノール類、セレノエーテル類、セレノアミド類、アルキルホスフィン類またはアリールホスフィン類であり、更に好ましくは5ないし6員の含窒素ヘテロ環類、メソイオン類、チオール類、チオエーテル類、チオアミド類、セレノール類、アルキルホスフィン類またはアリールホスフィン類であり、最も好ましくはメソイオン類、チオール類、チオエーテル類、チオアミド類、セレノール類、アルキルホスフィン類またはアリールホスフィン類である。特に好ましいL21は下記一般式(PL1)〜(PL5)より選ばれる。
Figure 2005309390
一般式(PL1)〜(PL5)において、Chは硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表し、M21は水素原子もしくは化合物の電荷を中和する対カチオンを表す。一般式(PL1)において、A23は酸素原子、硫黄原子またはNR223を表し、R220、R221、R222、R223は、それぞれ前述のR21、R22、R23、R24と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(PL2)において、X22は酸素原子、硫黄原子またはNR224を表し、Y22はH、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OR225、SR226、N(R227)R228を表す。R224、R225、R226、R227、R228はそれぞれ前述のR25、R26、R27、R28、R29と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(PL3)において、R229、R230、R231は、それぞれ前述のR210、R211、R212と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(PL4)において、W22、R232、R233、R234は、それぞれ前述のW21、R213、R214、R215と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(PL5)において、A24は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子もしくはNR238を表す。R235、R236、R237、R238、Z22、n23はそれぞれ前述のR216、R217、R218、R219、Z21、n22と同義であり、好ましい範囲も同様である。
21が上記一般式(PL1)〜(PL5)より選ばれる時、一般式(PF1)〜(PF5)で表される化合物は金(I)に対して対称型錯体にも非対称型錯体にも成り得る。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においてはどちらも好ましいが、金(I)に対して対称型錯体である場合がより好ましい。
一般式(PL1)〜(PL5)において、Chは硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表すが、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においては硫黄原子もしくはセレン原子が好ましく、硫黄原子であることがより好ましい。
一般式(PL1)〜(PL5)において、M21は水素原子もしくは化合物の電荷を中和する対カチオンを表す。M21が対カチオンを表す場合、具体的にはリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)などのアルカリ金属、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)などのアルカリ土類金属など無機の陽イオンや、置換または無置換のアンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなど有機の陽イオンなどを表す。ただし、M21が無機の陽イオンである場合、M21は銀イオン(Ag+)および金イオン(Au+)を表す事はない。M21は水素原子もしくはアルカリ金属の陽イオン、アルカリ土類金属の陽イオン、置換または無置換のアンモニウムイオンが好ましく、アルカリ金属の陽イオン、置換または無置換のアンモニウムイオンがより好ましく、アルカリ金属の陽イオンもしくは置換または無置換のアンモニウムイオンが更に好ましい。
一般式(PL1)で表される化合物のうち、好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子であり、A23が酸素原子または硫黄原子であり、R220及びR221がそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基であり、R222がアルキル基、アリール基の場合である。より好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子であり、A23が酸素原子または硫黄原子であり、R220及びR221がそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基であり、R222がアルキル基、アリール基の場合である。特に好ましくはR222がR220またはR221と共に形成した環状構造がグルコース、マンノース、ガラクトース、グロース、キシロース、リキソース、アラビノース、リボース、フコース、イドース、タロース、アロース、アルトロース、ラムノース、ソルボース、ディジトキソース、2−デオキシグルコース、2−デオキシガラクトース、フルクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、グルクロン酸などとその糖誘導体(一般式(PL1)におけるA23が酸素原子の場合)及びその硫黄類似体(一般式(PL1)におけるA23が硫黄原子の場合)の場合である。また、これら糖構造においては1位の立体構造が異なるα異性体とβ異性体、および鏡像異性体の関係にあるD体とL体が存在するが、これら異性体を区別することはない。L21として好ましい化合物としては例えばチオグルコース、チオマンノース、チオガラクトース、チオリキソース、チオキシロース、チオアラビノース、セレノグルコース、セレノマンノース、セレノガラクトース、セレノリキソース、セレノキシロース、セレノアラビノースおよびテルログルコースなどとそのアルカリ金属塩、およびその硫黄類似体とこれらの誘導体が挙げられる。
一般式(PL2)で表される化合物のうち、好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子もしくはセレン原子であり、X22が酸素原子または硫黄原子であり、Y22が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、OR225、SR226、N(R227)R228であり、R224〜R228がアルキル基、アリール基またはヘテロ環基の場合である。より好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子もしくはセレン原子であり、X22が酸素原子であり、Y22がアルキル基、アリール基、ヘテロ環基の場合である。最も好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子であり、X22が酸素原子であり、Y22がアルキル基、アリール基、ヘテロ環基の場合である。
一般式(PL3)で表される化合物のうち、好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子であり、R229及びR230が電子求引性基であり、R231が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基である。より好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子であり、R229及びR230が電子求引性基であり、R231が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。最も好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子であり、R229及びR230が電子求引性基であり、R231が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
また、一般式(PL3)で表される化合物のうち、R229とR230が非芳香族の5〜7員の環を形成しているものも好ましく、この時M21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子であり、R231が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基である。更に好ましくはR229とR230とが非芳香族の5〜7員の環を形成し、M21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子を表し、R231が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。最も好ましくはMがアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子であり、R229とR230とが非芳香族の5〜7員の環を形成し、R231が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
一般式(PL4)で表される化合物のうち、好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子であり、W22が電子求引性基であり、R232〜R234が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。より好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子であり、W22が電子求引性基であり、R232〜R234が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。最も好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子であり、W22が電子求引性基であり、R232〜R234が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
また、一般式(PL4)で表される化合物のうち、W22とR232とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成しているものも好ましく、この時M21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子またはセレン原子を表し、R26がアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基などであり、R233およびR234は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基などであるものが好ましい。更に好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子もしくはセレン原子を表し、W22とR232とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成し、R233およびR234が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、最も好ましくはM21がアルカリ金属の陽イオンであり、Chが硫黄原子を表し、W22とR232とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成し、R233およびR234は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
一般式(PL5)で表される化合物のうち、好ましくはChが硫黄原子もしくはセレン原子であり、A24が酸素原子、硫黄原子もしくはNR238を表し、R235が水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基を表し、R236およびR237が水素原子、アルキル基、アリール基を表し、R238が水素原子、アルキル基もしくはアリール基を表し、n23が0〜2を表し、Z22がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。より好ましくはChが硫黄原子もしくはセレン原子であり、A24が酸素原子、硫黄原子もしくはNR238を表し、R235がアルキル基を表し、R236およびR237が水素原子もしくはアルキル基を表し、R238がアルキル基もしくはアリール基を表し、n23が0〜2を表し、Z22がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。更に好ましくはA24が酸素原子、硫黄原子もしくはNR238を表し、R235がアルキル基を表し、R236およびR237が水素原子もしくはアルキル基を表し、R238がアルキル基を表し、n23が0〜2を表し、Z22がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。最も好ましくはChが硫黄原子であり、A24が酸素原子を表し、R235がアルキル基を表し、R236およびR237の一方が水素原子で他方が水素原子もしくはアルキル基を表し、n23が0〜1を表し、Z22がアルキル基、アリール基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホ基(及びその塩を含む)を表す場合である。
一般式(PL1)〜(PL5)で表される化合物のうち、L21として好ましくは一般式(PL1)、(PL2)、または(PL5)で表される化合物であり、より好ましくは一般式(PL1)、または(PL5)で表される化合物であり、特に好ましくは一般式(PL1)で表される化合物である。
次に一般式(PF6)で表される化合物について説明する。
一般(PF6)において、J21は対アニオンを表す。対アニオンとは、具体的にはハロゲンイオン(例えばフッ素イオン(F)、塩素イオン(Cl)、臭素イオン(Br)、ヨウ素イオン(I))、テトラフルオロボロネートイオン(BF )、ヘキサフルオロホスホネートイオン(PF )、ヘキサフルオロアンチモネートイオン(SbF )、アリールスルホネートイオン(例えばp−トルエンスルホネートイオンなど)、アルキルスルホネートイオン(例えばメタンスルホネートイオン、トリフルオロメタンスルホネートイオンなど)、カルボキシイオン(例えば酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、安息香酸イオンなど)などが挙げられる。なお、これら対アニオンは、メルカプト基(−SH)やチオエーテル基(−S−)、セレノエーテル基(−Se−)、テルロエーテル基(−Te−)などに代表される、金への吸着基を持たない方が好ましい。
21はハロゲンイオン、テトラフルオロボロネートイオン、ヘキサフルオロホスホネートイオン、アリールスルホネートイオンもしくはアルキルスルホネートイオンが好ましく、ハロゲンイオン、テトラフルオロボロネートイオンもしくはヘキサフルオロホスホネートイオンがより好ましく、ハロゲンイオンが更に好ましい。ハロゲンイオンの中でも塩素イオン(Cl)、臭素イオン(Br)もしくはヨウ素イオン(I)が好ましく、塩素イオン(Cl)もしくは臭素イオン(Br)がより好ましく、塩素イオン(Cl)が特に好ましい。
一般式(PF6)において、Q21およびQ22は先に説明した一般式(SE1)〜(SE3)で表される化合物から選ばれる。
21およびQ22が一般式(SE1)で表される化合物の場合、好ましくは、M及びMがそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、及びアシル基であり、Qがアルキル基、アルケニル基、アリール基、またはNMであり、MおよびMが水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す場合である。より好ましくは、M及びMがそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基であり、Qがアルキル基、アリール基、またはNMであり、MおよびMが水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基である場合である。特に好ましくは、M及びMがそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基であり、QがNMであり、MおよびMが水素原子、アルキル基、アリール基である場合である。
21およびQ22が一般式(SE2)で表される化合物の場合、好ましくはV〜Vがそれぞれアルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す場合であり、より好ましくはV〜Vがそれぞれアリール基を表す場合である。
21およびQ22が一般式(SE3)で表される化合物の場合、好ましくはEおよびEが一般式(T2)〜一般式(T4)から選ばれる場合である。より好ましくはEおよびEのうち、一方が一般式(T4)から選ばれ、他方が一般式(T2)、一般式(T3)もしくは一般式(T4)から選ばれる場合であり、更に好ましくはEおよびEのうち、一方が一般式(T4)から選ばれ、他方が一般式(T3)もしくは一般式(T4)から選ばれる場合であり、特に好ましくはEおよびEとも一般に式(T4)から選ばれる場合である。
一般式(PF6)で表される化合物のうち、好ましいものはJ21がハロゲンイオン、テトラフルオロボロネートイオン、ヘキサフルオロホスホネートイオン、アリールスルホネートイオンもしくはアルキルスルホネートイオンであり、n23が0または1であり、Q21およびQ22が一般式(SE1)あるいは(SE3)で表される化合物から選ばれる場合であり、より好ましくはJ21がハロゲンイオン、テトラフルオロボロネートイオンもしくはヘキサフルオロホスホネートイオンであり、n23が0であり、Q21が一般式(SE3)で表される化合物から選ばれる場合であり、特に好ましくはJ21がハロゲンイオンであり、n23が0であり、Q21が一般式(SE3)で表される化合物から選ばれる場合である。
一般式(PF1)〜(PF6)で表される化合物のうち、好ましく用いられるのは一般式(PF1)、(PF5)、または(PF6)で表される化合物であり、より好ましくは一般式(PF1)または(PF6)で表される化合物であり、特に好ましくは一般式(PF6)で表される化合物である。
次に一般式(PF1)〜(PF6)で表される化合物の具体例を以下に示す。但し本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、これらに限定されるものではない。また、立体異性体が複数存在しうる化合物については、その立体構造を限定するものではない。なお、以下の例示化合物中、Etはエチル基、Meはメチル基、i−Prはイソプロピル基、Phはフェニル基、Bnはベンジル基、Acはアセチル基をそれぞれ示すものである。
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
一般式(PF1)〜(PF6)で表される化合物の添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るが通常ハロゲン化銀1モルあたり1×10−7〜5×10−3モルであり、好ましくは5×10−6〜5×10−4モルである。
一般式(PF1)〜(PF6)で表される化合物は、水、アルコール類(メタノール、エタノールなど)、ケトン類(アセトンなど)、アミド類(ジメチルホルムアミドなど)、グリコール類(メチルプロピレングリコールなど)及びエステル類(酢酸エチルなど)などに溶解して添加してもよく、また常用の分散法で固体分散物(微結晶分散体)として添加してもよい。
一般式(PF1)〜(PF6)で表される化合物の添加は、乳剤製造時のどの段階でも可能であるが、ハロゲン化銀粒子形成後から化学増感工程終了までの間に添加することが好ましい。一般式(PF1)〜(PF6)で表される化合物は、その一種を用いてもよく、またはその複数種を同じ層もしくは複数の層に混合して用いてもよい。また、他のセレン増感剤と同時に用いてもよい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料で使用するセレン増感剤として、セレン化合物では、化合物(SE1−2)、(SE2−1)、(SE2−12)、(SE3−16)、(SE3−31)、(SE3−4)、(SE3−17)、または(SE3−37)が好ましく、金セレン化合物では、化合物(PF2−5)、(PF3−6)、(PF4−3)、(PF5−7)、(SE3−9)、(SE3−29)、(PF1−1)、または(PF6−1)が好ましい。
以下、画像形成方法に適用されるハロゲン化銀カラー感光材料(以下、単に感光材料ともいう)について説明する。
感光材料は、支持体上に、イエロー色素形成カプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有感光性含有ハロゲン化銀乳剤層、シアン色素形成カプラー含有感光性ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性親水性コロイド層のそれぞれ少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有する。前記イエロー色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はイエロー発色層(Y)として、前記マゼンタ色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はマゼンタ発色層(M)として、及び前記シアン色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はシアン発色層(C)として機能する。
上記Y、M、Cの各発色層に各々含有されるハロゲン化銀乳剤は、相互に異なる3種の波長領域の光(例えばY、M、Cの順に、青色、緑色、赤色の光)に対して、感光性を有しているのが好ましい。
上記の感光性に対して、光源として半導体レーザーやLEDを用いたデジタル露光方式の用途からは、上記3種の異なる分光感度は任意に選択することが可能である。このとき色分離の観点からは最近接の分光感度極大が少なくとも30nm以上離れていることが好ましい。この少なくとも3種の異なる分光感度極大をもつ感光層(λ1、λ2、λ3)に含有される発色カプラー(Y,M,C)との対応関係は任意の組み合わせが可能である。さらに青色、緑色、赤色の光以外の波長域を用いることも可能であり、赤外分光感度を有し赤外レーザー露光に対応できることも好ましい。
感光材料は、イエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層以外にも、所望により後述する非感光性親水性コロイド層として、アンチハレーション層、中間層及び着色層を有していてもよい。
本発明の感光材料における写真構成層中の総塗布銀量は、0.5g/m以下であり、0.2g/m以上0.5g/m以下であることが好ましく、0.2g/m以上0.45g/m以下であることが更に好ましく、0.2g/m以上0.40g/m以下であることが特に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤について説明する。
ハロゲン化銀乳剤の粒子形状は、特に制限はないが、実質的に{100}面を持つ立方体、14面体の結晶粒子(これらは粒子頂点が丸みを帯び、さらに高次の面を有していてもよい)、8面体の結晶粒子、主表面が{100}面又は{111}面からなるアスペクト比2以上の平板状粒子からなることが好ましい。アスペクト比とは、投影面積に相当する円の直径を粒子の厚さで割った値である。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料では、立方体あるいは14面体粒子であることが更に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤は、塩化銀を含有しており、該塩化銀の含有率はハロゲン化銀の全量を100モル%として90モル%以上であり、迅速処理性の観点からは、塩化銀含有率は93モル%以上が好ましく、95モル%以上がより好ましい。また、塩化銀は、一般式(SE1)〜(SE3)で表されるセレン化合物、一般式(PF1)〜(PF6)で表される金セレン化合物などのセレン増感剤によりセレン増感された塩化銀であることが好ましい。また、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に含まれる塩化銀がセレン増感されていることが好ましく、すべてのハロゲン化銀乳剤層に含まれる塩化銀がセレン増感されていることがより好ましい。
また、ハロゲン化銀乳剤は、臭化銀及び/又は沃化銀を含有していることが好ましい。臭化銀含有率としては、硬調で潜像安定性に優れることから、0.1〜7モル%であることが好ましく、0.5〜5モル%であることがより好ましい。沃化銀含有率としては、高照度露光で高感度かつ硬調であることから0.02〜1モル%であることが好ましく、0.05〜0.50モル%がより好ましく、0.07〜0.40モル%が特に好ましい。
また、ハロゲン化銀乳剤は、沃臭塩化銀乳剤であることが好ましく、上記のハロゲン組成の沃臭塩化銀乳剤がより好ましい。
ハロゲン化銀乳剤は、臭化銀含有相及び/又は沃化銀含有相を有することが好ましい。ここで、臭化銀あるいは沃化銀含有相とは周囲よりも臭化銀あるいは沃化銀の濃度が高い部位を意味する。臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相とその周囲とのハロゲン組成は連続的に変化してもよく、また急峻に変化してもよい。このような臭化銀あるいは沃化銀含有相は、粒子内のある部分で濃度がほぼ一定の幅をもった層を形成してもよく、広がりをもたない極大点であってもよい。臭化銀含有相の局所的臭化銀含有率は、5モル%以上であることが好ましく、10〜80モル%であることが更に好ましく、15〜50モル%であることが特に好ましい。沃化銀含有相の局所的沃化銀含有率は、0.3モル%以上であることが好ましく、0.5〜8モル%であることがより好ましく、1〜5モル%であることが特に好ましい。また、このような臭化銀あるいは沃化銀含有相は、それぞれ粒子内に層状に複数個あってもよく、それぞれの臭化銀あるいは沃化銀含有率が異なってよいが、少なくともいずれか最低1個の含有相、好ましくはそれぞれ最低1個の含有相を有する必要がある。
ハロゲン化銀乳剤の臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相は、それぞれ粒子を取り囲むように層状にあることが好ましい。粒子を取り囲むように層状に形成された臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相は、それぞれの相の中で粒子の周回方向に均一な濃度分布を有することがひとつの好ましい態様である。しかし、粒子を取り囲むように層状にある臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相の中は、臭化銀あるいは沃化銀濃度の極大点又は極小点が粒子の周回方向に存在し、濃度分布を有していてもよい。例えば、粒子表面近傍に粒子を取り囲むように層状に臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相を有する場合、粒子コーナー又はエッジの臭化銀あるいは沃化銀濃度は、主表面と異なる濃度になる場合がある。また、粒子を取り囲むように層状にある臭化銀含有相と沃化銀含有相とは別に、粒子の表面の特定部に完全に孤立して存在し、粒子を取り囲んでいない臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相があってもよい。
ハロゲン化銀乳剤が臭化銀含有相を含有する場合、その臭化銀含有相は粒子の内部に臭化銀濃度極大を有するように層状に形成されていることが好ましい。また、 本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるハロゲン化銀乳剤が沃化銀含有相を含有する場合、その沃化銀含有相は粒子の表面に沃化銀濃度極大を有するように層状に形成されていることが好ましい。このような臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相は、より少ない臭化銀あるいは沃化銀含有量で局所濃度を上げる意味から、粒子体積の3%以上30%以下の銀量で構成されていることが好ましく、3%以上15%以下の銀量で構成されていることが更に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤は、臭化銀含有相及び沃化銀含有相を両方含むことが好ましい。その場合、臭化銀含有相と沃化銀含有相は粒子の同一個所にあっても、異なる場所にあってもよいが、異なる場所にある方が、粒子形成の制御を容易にする点で好ましい。また、臭化銀含有相に沃化銀を含有していてもよく、逆に沃化銀含有相に臭化銀を含有していてもよい。一般に、高塩化銀粒子形成中に添加する沃化物は臭化物よりも粒子表面にしみだしやすいために沃化銀含有相は粒子表面の近傍に形成されやすい。従って、臭化銀含有相と沃化銀含有相が粒子内の異なる場所にある場合、臭化銀含有相は沃化銀含有相より内側に形成することが好ましい。このような場合、粒子表面近傍の沃化銀含有相よりも更に外側に、別の臭化銀含有相を設けてもよい。
ハロゲン化銀乳剤の臭化銀含有量あるいは沃化銀含有量は、臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相を粒子内部に形成するほど増加してしまい、必要以上に塩化銀含有量を落として迅速処理性を損なってしまう恐れがある。従って、写真作用を御するこれらの機能を粒子内の表面近くに集約するために、臭化銀含有相と沃化銀含有相は隣接していることが好ましい。これらの点から、臭化銀含有相は内側から測って粒子体積の50%〜100%の位置のいずれかに形成し、沃化銀含有相は粒子体積の85%〜100%の位置のいずれかに形成することが好ましい。また、臭化銀含有相は粒子体積の70%〜95%の位置のいずれかに形成し、沃化銀含有相は粒子体積の90%〜100%の位置のいずれかに形成することが更に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤に臭化銀あるいは沃化銀を含有させるための臭化物あるいは沃化物イオンの導入は、臭化物塩あるいは沃化物塩の溶液を単独で添加させるか、或いは銀塩溶液と高塩化物塩溶液の添加と併せて臭化物塩あるいは沃化物塩溶液を添加してもよい。後者の場合は、臭化物塩あるいは沃化物塩溶液と高塩化物塩溶液を別々に、又は臭化物塩あるいは沃化物塩と高塩化物塩の混合溶液として添加してもよい。臭化物塩あるいは沃化物塩は、アルカリ若しくはアルカリ土類臭化物塩あるいは沃化物塩のような溶解性塩の形で添加する。あるいは米国特許第5,389,508号明細書に記載される有機分子から臭化物イオンあるいは沃化物イオンを開裂させることで導入することもできる。また別の臭化物あるいは沃化物イオン源として、微小臭化銀粒子あるいは微小沃化銀粒子を用いることもできる。
臭化物塩あるいは沃化物塩溶液の添加は、粒子形成の一時期に集中して行ってもよく、またある一定期間かけて行ってもよい。高塩化物乳剤への沃化物イオンの導入位置は、高感度で低被りな乳剤を得る上で制限される。沃化物イオンの導入は、乳剤粒子のより内部に行うほど感度の増加が小さい。故に沃化物塩溶液の添加は、粒子体積の50%より外側が好ましく、より好ましくは70%より外側から、特に好ましくは85%より外側から行うのがよい。また沃化物塩溶液の添加は、好ましくは粒子体積の98%より内側で、特に好ましくは96%より内側で終了するのがよい。沃化物塩溶液の添加は、粒子表面から少し内側で終了することで、より高感度で低被りな乳剤を得ることができる。
一方、臭化物塩溶液の添加は、粒子体積の50%より外側が好ましく、より好ましくは70%より外側から行うのがよい。
ハロゲン化銀乳剤に含まれる全粒子の球相当径の変動係数は、20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更に好ましい。球相当径の変動係数とは、個々の粒子の球相当径の標準偏差の球相当径の平均に対する百分率で表される。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重層塗布することも好ましく行われる。ここで、本明細書において粒子の球相当径とは、個々の粒子の体積と等しい体積を有する球の直径で表される。ハロゲン化銀乳剤は、粒子サイズ分布が単分散な粒子からなることが好ましい。
ハロゲン化銀乳剤に含まれる粒子の球相当径は、0.6μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることが好ましく、0.4μm以下であることが更に好ましい。なお、ハロゲン化銀粒子の球相当径の下限は、0.05μmが好ましく、0.1μmがより好ましい。球相当径0.6μmの粒子は、辺長約0.48μmの立方体粒子に相当し、球相当径0.5μmの粒子は辺長約0.4μmの立方体粒子に相当し、球相当径0.4μmの粒子は辺長約0.32μmの立方体粒子に相当する。
ハロゲン化銀乳剤は、イリジウムを含有することが好ましい。イリジウムは、イリジウム錯体を形成していることが好ましく、6個のリガンドを有しイリジウムを中心金属とする6配位錯体が、ハロゲン化銀結晶中に均一に取り込ませるために好ましい。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるイリジウムの一つの好ましい態様としては、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)をリガンドとして有するイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体が好ましく、6個全てのリガンドが塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)からなるイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体がより好ましい。この場合、6配位錯体中に塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)が混在していてもよい。塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)をリガンドとして有するイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体は、臭化銀含有相に含まれることが、高照度露光で硬調な階調を得るために特に好ましい。
6個全てのリガンドが塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)からなるイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体の具体例としては、[IrCl62−、[IrCl63−、[IrBr62−、[IrBr63−および[IrI63−を挙げるが、これらに限定されない。
イリジウムを含む化合物の他の好ましい態様としては、ハロゲン原子及びシアン以外のリガンドを少なくとも1個有するイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体が好ましく、水分子(H2O)、OH、酸素原子(O)、OCN、チアゾール又は置換チアゾール、チアジアゾール又は置換チアジアゾールをリガンドとして有するIrを中心金属とする6配位錯体が好ましく、少なくとも1個の水分子(H2O)、OH、酸素原子(O)、OCN、チアゾール又は置換チアゾールをリガンドとして有し残りのリガンドが塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)からなるイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体がより好ましい。更に、1個若しくは2個の5−メチルチアゾール、2−クロロ−5フルオロチアジアゾールまたは2−ブロモ−5フルオロチアジアゾールをリガンドとして有し残りのリガンドがCl、Br又はIからなるIrを中心金属とする6配位錯体が特に好ましい。
少なくとも1個の水分子(HO)、OH、酸素原子(O)、OCN、チアゾール、又は置換チアゾールをリガンドとして有し残りのリガンドが塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)からなるイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体の具体例としては、[Ir(H2O)Cl52−、[Ir(OH)Br53−、[Ir(OCN)Cl53−、[Ir(thiazole)Cl52−、[Ir(5−methylthiazole)Cl52−、[Ir(2−chloro−5−fluorothiadiazole)Cl52−および[[Ir(2−blomo−5−fluorothiadiazole)Cl52−を挙げるが、これらに限定されない。
ハロゲン化銀乳剤は、上記のイリジウム錯体以外に[Fe(CN)64−、[Fe(CN)63−、[Ru(CN)64−、[Re(CN)64−、[Os(CN)64−等のCNリガンドを有する鉄原子、ルテニウム原子、レニウム原子、またはオスミウム原子を中心金属とする6配位錯体を含有することが好ましい。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるハロゲン化銀乳剤は、更にルテニウム原子、レニウム原子、またはオスミウム原子を中心金属とするペンタクロロニトロシル錯体、ペンタクロロチオニトロシル錯体や、塩素原子、臭素原子、又は要素原子をリガンドとして有するロジウム原子を中心金属とする6配位錯体を含有することが好ましい。これらのリガンドは一部アクア化していてもよい。
以上に挙げた金属錯体は陰イオンであり、陽イオンと塩を形成した時にはその対陽イオンとして水に溶解しやすいものが好ましい。具体的には、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン及びリチウムイオン等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオンが好ましい。これらの金属錯体は、水のほかに水と混合し得る適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類等)との混合溶媒に溶かして使うことができる。これらの金属錯体は、種類によって最適量は異なるが、粒子形成中に銀1モル当たり1×10−10モルから1×10−3モル添加することが好ましく、1×10−9モルから1×10−5モル添加することが最も好ましい。
これらの金属錯体は、ハロゲン化銀粒子形成時に反応溶液中に直接添加するか、ハロゲン化銀粒子を形成するためのハロゲン化物水溶液中、あるいはそれ以外の溶液中に添加し、粒子形成反応溶液に添加することにより、ハロゲン化銀粒子内に組み込むのが好ましい。また、あらかじめ金属錯体を粒子内に組み込んだ微粒子で物理熟成してハロゲン化銀粒子に組み込むことも好ましい。さらにこれらの方法を組み合わせてハロゲン化銀粒子内へ含有させることもできる。
これらの錯体をハロゲン化銀粒子に組み込む場合、粒子内部に均一に存在させることも行われるが、特開平4−208936号公報、特開平2−125245号公報、特開平3−188437号公報に開示されている様に、粒子表面層のみに存在させることも好ましく、粒子内部のみに錯体を存在させ粒子表面には錯体を含有しない層を付加することも好ましい。また、米国特許第5,252,451号明細書及び同第5,256,530号明細書に開示されているように、錯体を粒子内に組み込んだ微粒子で物理熟成して粒子表面相を改質することも好ましい。さらに、これらの方法を組み合わせて用いることもでき、複数種の錯体を1つのハロゲン化銀粒子内に組み込んでもよい。上記の錯体を含有させる位置のハロゲン組成には特に制限はないが、6個全てのリガンドが塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、又はヨウ素原子(I)からなるイリジウム原子(Ir)を中心金属とする6配位錯体は、臭化銀濃度極大部に含有させることが好ましい。
ハロゲン化銀乳剤は、通常化学増感を施される。セレン増感以外の化学増感法については、不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感、金増感に代表される貴金属増感、あるいは還元増感等を単独若しくは併用して用いることが挙げられる。化学増感に用いられる化合物については、特開昭62−215272号公報の第18頁右下欄から第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いられる。このうち、特に、金増感を施したものであることが好ましい。金増感を施すことにより、レーザー光等によって走査露光したときの写真性能の変動を更に小さくすることができるからである。
金増感を施すには、種々の無機金化合物や無機配位子を有する金(I)錯体及び有機配位子を有する金(I)化合物を利用することができる。無機金化合物としては、例えば塩化金酸もしくはその塩、無機配位子を有する金(I)錯体としては、例えばジチオシアン酸金(I)カリウム等のジチオシアン酸金化合物やジチオ硫酸金(I)3ナトリウム等のジチオ硫酸金化合物等の化合物を用いることができる。
有機配位子(有機化合物)を有する金(I)化合物としては、特開平4−267249号に記載のビス金(I)メソイオン複素環類、例えばビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレート(I)テトラフルオロボレート、特開平11−218870号に記載の有機メルカプト金(I)錯体、例えばカリウム ビス(1−[3−(2−スルホナートベンズアミド)フェニル]−5−メルカプトテトラゾールカリウム塩)オーレート(I)5水和物、特開平4−268550号に記載の窒素化合物アニオンが配位した金(I)化合物、例えば、ビス(1−メチルヒダントイナート)金(I)ナトリウム塩四水和物、を用いることができる。これらの有機配位子を有する金(I)化合物は、あらかじめ合成して単離したものを使用する他に、有機配位子とAu化合物(例えば塩化金酸やその塩)とを混合することにより、発生させて単離することなく、乳剤に添加することができる。更には、乳剤に有機配位子とAu化合物(例えば塩化金酸やその塩)とを別々に添加し、乳剤中で有機配位子を有する金(I)化合物を発生させてもよい。
また、米国特許第3、503、749号に記載されている金(I)チオレート化合物、特開平8−69074号、特開平8−69075号、特開平9−269554号に記載の金化合物、米国特許第5620841号、同5912112号、同5620841号、同5939245号、同5912111号に記載の化合物も用いることができる。これらの化合物の添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり5×10−7〜5×10−3モル、好ましくは5×10−6〜5×10−4モルである。
また、コロイド状硫化金を用いることも可能であり、その製造方法はリサーチ・ディスクロージャー(Reserch Disclosure,37154)、ソリッド ステート イオニクス(Solid State Ionics )第79巻、60〜66頁、1995年刊、Compt.Rend.Hebt.Seances Acad.Sci.Sect.B第263巻、1328頁、1966年刊等に記載されている。硫化金コロイドの添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり金原子として5×10−7〜5×10−3モル、好ましくは5×10−6〜5×10−4モルである。
金増感と併せてカルコゲン増感も同一の分子で行うことが可能であり、AuCh−を放出可能な分子を用いることができる。ここでAuはAu(I)を表し、Chは、硫黄原子、セレン原子、テルル原子を表す。AuCh−を放出可能な分とは、例えば、AuCh−Lで表される金化合物が挙げられる。ここで、LはAuChと結合して分子を構成する原子団を表す。また、Auに対して、Ch−Lとともに更にもう一つ以上の配位子が配位してもよい。具体的な化合物の例としては、チオ糖のAu(I)塩(α金チオグルコース等の金チオグルコース、金パーアセチルチオグルコース、金チオマンノース、金チオガラクトース、金チオアラビノース等)、セレノ糖のAu(I)塩(金パーアセチルセレノグルコース、金パーアセチルセレノマンノース等)、テルロ糖のAu(I)塩、等である。
ここでチオ糖、セレノ糖、テルロ糖とは、糖のアノマー位水酸基がそれぞれSH基、SeH基、TeH基に置き換わった化合物を表す。これらの化合物の添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり5×10−7〜5×10−3モル、好ましくは3×10−6〜3×10−4モルである。
ハロゲン化銀乳剤には、上記の金増感と他の増感法、例えば硫黄増感、セレン増感、テルル増感、還元増感あるいは金化合物以外を用いた貴金属増感等と組み合わせてもよい。特に、硫黄増感、セレン増感と組み合わせることが好ましい。
ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することができる。これらの化合物の具体例は、特開昭62−215272号公報の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いられる。更にEP0447647号に記載された5−アリールアミノ−1,2,3,4−チアトリアゾール化合物(該アリール残基には少なくとも一つの電子吸引性基を持つ)も好ましく用いられる。
ハロゲン化銀乳剤には、その保存性を高めるため、特開平11−109576号公報に記載のヒドロキサム酸誘導体、特開平11−327094号公報に記載のカルボニル基に隣接して、両端がアミノ基若しくはヒドロキシル基が置換した二重結合を有す環状ケトン類(特に一般式(S1)で表されるもので、段落番号0036〜0071は本願の明細書に取り込むことができる。)、特開平11−143011号公報に記載のスルホ置換のカテコールやハイドロキノン類(例えば、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジスルホン酸、3,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン1、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸及びこれらの塩など)、米国特許第5,556,741号明細書の一般式(A)で表されるヒドロキシルアミン類(米国特許第5,556,741号明細書の第4欄の第56行〜第11欄の第22行の記載は本願においても好ましく適用され、本願の明細書の一部として取り込まれる)、特開平11−102045号公報の一般式(I)〜(III)で表される水溶性還元剤は、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においても好ましく使用される。
ハロゲン化銀乳剤には、所望の光波長域に感光性を示す、いわゆる分光感度を付与する目的で、分光増感色素を含有させることができる。青、緑、赤領域の分増感に用いられる分光増感色素としては、例えば、F.M.Harmer著 Heterocyclic compounds−Cyanine dyes and related compounds (John Wiley and ons [New York,London] 社刊1964年)に記載されているものを挙げることができる。具体的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好ましく用いられる。また、特に塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色素としては特開平3−123340号公報に記載された分光増感色素が安定性、吸着の強さ、露光の温度依存性等の観点から非常に好ましい。
デジタル露光方式の用途においても、分光増感は光源の光波長域に応じて任意の分光感度を付与する目的で行われ、必要により赤外分光増感を有することも好ましい。デジタル露光を目的とした分光増感法は特開平5−142712号公報に記載の方法が好ましく、赤外分光増感色素としては同公報に記載の化合物が好ましく用いられる。
これらの分光増感色素の添加量は場合に応じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モル当り、0.5×10−6モル〜1.0×10−2モルの範囲が好ましい。より好ましくは、1.0×10−6モル〜5.0×10−3モルの範囲である。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられる、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合物とは、ゼラチンの保護膜とともにハロゲン化銀乳剤の塗布を行った塗布試料を現像処理前に、例えば以下の組成の金補力液に20℃で3分間浸漬し、1分間水洗後、通常の現像処理を行った時に発生するかぶりを抑えることができる化合物であり、特に制限はないが、例としては、過酸化水素、硝酸、亜硝酸、臭素やヨウ素などのハロゲン元素、過マンガン酸塩(例えばKMnO4など)、クロム酸塩(例えばK2CrOなど)などの酸素酸塩、過ハロゲン酸塩(例えば過沃素酸カリウム)、高原子価の金属塩(例えばフェリシアン化カリウムなど)などのような一般に知られている酸化剤及びチオスルホン酸化合物などが用いられる。
金補力液の好ましい組成は下記のとおりである。
0.1% H[AuCl] 4ml
O 88ml
1.0% KSCN 5ml
1.2% NaCl 3ml
以下、本発明の感光材料につていさらに詳細に説明する。
感光材料には親水性バインダーとしてゼラチンを用いるが、必要に応じて他のゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチン以外の蛋白質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あるいは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の親水性コロイドもゼラチンと併せて用いることができる。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられるゼラチンは、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチンのいずれでもよく、また牛骨、牛皮、豚皮などのいずれを原料として製造されたゼラチンでもよいが、好ましくは牛骨、豚皮を原料とした石灰処理ゼラチンである。
好ましいゼラチンとしては、鉄、銅、亜鉛、マンガン等の不純物として含有される重金属は、好ましくは5ppm以下、更に好ましくは3ppm以下である。また、感光材料中に含まれるカルシウム量は、好ましくは20mg/m2以下、更に好ましくは10mg/m2以下、最も好ましくは5mg/m2以下である。
感光材料における写真構成層中のゼラチン総塗設量は、即ち支持体よりハロゲン化銀乳剤層を塗設した側にある支持体から最も離れた親水性コロイド層までの感光性ハロゲン化銀乳剤層および非感光性親水性コロイド層中に含有される親水性バインダーの総量は、3.0g/m2以上7.0g/m2以下が好ましく、より好ましくは3.0g/m2以上6.5g/m2以下、特に好ましくは3.0g/m2以上6.0g/m2以下である。親水性バインダー量が上記範囲よりも多いと発色現像処理の迅速性を損なう、ブリックス褪色の悪化、リンス工程(水洗及び/又は安定化工程)の迅速処理性を損なう、などにより効果が低下することがある。また、親水性バインダー量が上記範囲よりも少ない場合には圧力かぶり筋など膜強度の不足に伴う弊害を来しやすいので好ましくない。
感光材料には、イラジエーションやハレーションを防止したり、セーフライト安全性等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0337490A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(中でもオキソノール染料、シアニン染料)を添加することが好ましい。さらに、欧州特許EP0819977号明細書に記載の染料も本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に好ましく添加される。これらの水溶性染料の中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全性を悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用できる染料としては、特開平5−127324号、同5−127325号、同5−216185号に記載された水溶性染料が好ましい。
感光材料には、水溶性染料の代わりに、または水溶性染料と併用して、脱色可能な着色層が用いられる。脱色可能な着色層は、乳剤層に直かに接してもよく、ゼラチンやハイドロキノンなどの処理混色防止剤を含む中間層を介して接するように配置されていてもよい。この着色層は、着色された色と同種の原色に発色する乳剤層の下層(支持体側)に設置されることが好ましい。各原色毎に対応する着色層を全て個々に設置することも、このうちに一部のみを任意に選んで設置することも可能である。また複数の原色域に対応する着色行った着色層を設置することも可能である。着色層の光学反射濃度は、露光に使用する波長域(通常のプリンター露光においては400nm〜700nmの可視光領域、走査露光の場合には使用する走査露光光源の波長)において最も光学濃度の高い波長における光学濃度値が0.2以上3.0以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.5以上2.5以下、特に0.8以上2.0以下が好ましい。
着色層を形成するためには、従来の方法が適用できる。例えば、特開平2−282244号3頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−7931号3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料のように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させて層中に固定する方法、特開平1−239544号に記載されているようなコロイド銀を使用する方法などである。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、たとえば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性であるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性である微粉末染料を含有させる方法が特開平2−308244号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法としては、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法については米国特許第2,688,601号、同3,459,563号に示されている。これらの方法のなかで微粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法などが好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、イエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層(イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層(マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)、及びシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層(シアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)をそれぞれ少なくとも1層ずつ有してなることが好ましく、一般には、これらのハロゲン化銀乳剤層は支持体から近い順にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層である。
しかしながら、これとは異なった層構成をとっても構わない。
感光材料において、青感光性ハロゲン化銀乳剤層中に含まれるハロゲン化銀乳剤は、ネガのイエローマスクや露光時の光源であるハロゲンの分光特性上、緑感光性ハロゲン化銀乳剤や赤感光性ハロゲン化銀乳剤に対して相対的に高感度であることが好ましい。そのため、青感光性乳剤の粒子辺長が、他層の粒子辺長と比較して大きいことが好ましい。更に、一般に知られているイエローカプラー発色色素のモル吸光係数は、マゼンタカプラー発色色素やシアンカプラー発色色素と比較して低く、イエローカプラー塗設量増加に伴い青感光性乳剤塗設量も増加する傾向にある。このため、イエロー発色青感光性ハロゲン化銀乳剤層は、引っ掻き等、感光材料表面からの圧力に対する耐性を考慮すると他層と比較して不利であり、支持体に近い側に位置することが好ましい。
即ち、イエロ−カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層は支持体上のいずれの位置に配置されてもかまわないが、該ハロゲン化銀乳剤層にハロゲン化銀平板粒子を含有する場合は、マゼンタカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層又はシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層よりも支持体から離れた位置に塗設されていることが好ましい。また、発色現像促進、脱銀促進、増感色素による残色の低減の観点からは、イエロ−カプラー含有青感性ハロゲン化銀乳剤層は他のハロゲン化銀乳剤層より、支持体から最も離れた位置に塗設されていることが好ましい。更に、光退色の低減の観点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は最下層または乳剤層の中央の層が好ましい。また、イエロー、マゼンタ及びシアンのそれぞれの発色性層は2層又は3層からなってもよい。
感光材料に適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)及び写真構成層(層配置など)、並びにこの感光材料を処理するために適用される処理法や処理用添加剤としては、特開昭62−215272号、特開平2−33144号、欧州特許EP0,355,660A2号に記載されているもの、特に欧州特許EP0,355,660A2号に記載されているものが好ましく用いられる。更には、特開平5−34889号、同4−359249号、同4−313753号、同4−270344号、同5−66527号、同4−34548号、同4−145433号、同2−854号、同1−158431号、同2−90145号、同3−194539号、同2−93641号、欧州特許公開第0520457A2号等に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料やその処理方法も好ましい。
特に、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、前記の反射型支持体やハロゲン化銀乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中にドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保存安定剤又はカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエローカプラー及びその乳化分散法、色像保存性改良剤(ステイン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン種、感光材料の層構成や感光材料の被膜pHなどについては、下記表に示す特許の各箇所に記載のものが特に好ましく適用できる。
Figure 2005309390
感光材料には、色素形成カプラーは、写真的有用物質、その他高沸点有機溶媒に加え、ともに乳化分散し、分散物として感光材料に組み込む。この液を親水性コロイド中、好ましくはゼラチン水溶液中に、界面活性剤の分散剤と共に超音波、コロイドミル、ホモジナイザー、マントンゴーリン、高速ディゾルバー等の常用の装置により微粒子状に乳化分散し、分散物を得る。
高沸点有機溶媒は、特に制限するものではなく、通常のものが用いられ、例えば米国特許第2,322,027号、特開平7−152129号に記載のものが挙げられる。
また、高沸点有機溶媒と共に補助溶媒を用いることができる。補助溶媒の例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級アルコールのアセテート、プロピオン酸エチル、2級ブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、s−エトキシエチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、メチルカルビトールアセテートやシクロヘキサノン等が挙げられる。
更には必要に応じ、水と完全に混和する有機溶媒、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、アセトン、テトラヒドロフランやジメチルホルムアミド等を一部併用する事が出来る。またこれらの有機溶媒は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、乳化分散物状態での保存時の経時安定性改良、乳剤と混合した塗布用最終組成物での写真性能変化抑制・経時安定性改良等の観点から必要に応じて乳化分散物から、減圧蒸留、ヌードル水洗あるいは限外ろ過などの方法により補助溶媒の全て又は一部を除去することができる。
この様にして得られる親油性微粒子分散物の平均粒子サイズは、0.04〜0.50μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.30μmであり、最も好ましくは0.06〜0.20μmである。平均粒子サイズは、コールターサブミクロン粒子アナライザーmodel N4(コールターエレクトロニクス社)等を用いて測定できる。
また、白地の色味調節のために本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられる乳化物中に色味付け顔料を共乳化してもよく、本発明の感光材料に使用するカプラー等の写真用有用化合物を溶解する有機溶媒中に共存させ、共乳化して乳化物として調製してもよい。
感光材料に用いられるシアン、マゼンタ及びイエローカプラーとしては、その他、特開昭62−215272号の第91頁右上欄4行目〜121頁左上欄6行目、特開平2−33144号の第3頁右上欄14行目〜18頁左上欄末行目と第30頁右上欄6行目〜35頁右下欄11行目やEP0355,660A2号の第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末行目、45頁29行目〜31行目、47頁23行目〜63頁50行目に記載のカプラーも有用である。
また、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料にはWO98/33760号の一般式(II)及び(III)、特開平10−221825号の一般式(D)で表される化合物を添加してもよく、好ましい。
感光材料に使用可能なカプラーは、前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で(又は不存在下で)ローダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第4,203,716号)に含浸させて、又は水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーとともに溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分散させることが好ましい。好ましく用いることのできる水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーは、米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜15欄及び国際公開WO88/00723号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体又は共重合体が挙げられる。より好ましくはメタクリレート系あるいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド系ポリマーの使用が色像安定性等の上で好ましい。
感光材料には、常用の混色防止剤を用いることができるが、その中でも以下に挙げる特許に記載のものが好ましい。
例えば、特開平5−333501号に記載の高分子量のレドックス化合物、WO98/33760号、米国特許第4,923,787号等に記載のフェニドンやヒドラジン系化合物、特開平5−249637号、特開平10−282615号及び独国特許第19629142A1号等に記載のホワイトカプラーを用いることができる。また、特に現像液のpHを上げ、現像の迅速化を行う場合には独逸特許第19618786A1号、欧州特許第839623A1号、欧州特許第842975A1号、独国特許19806846A1号及び仏国特許第2760460A1号等に記載のレドックス化合物を用いることも好ましい。
感光材料には、紫外線吸収剤としてモル吸光係数の高いトリアジン骨核を有する化合物を用いることが好ましく、例えば、以下の特許に記載の化合物を用いることができる。これらは、感光性層又は/及び非感光性に好ましく添加される。例えば、特開昭46−3335号、同55−152776号、特開平5−197074号、同5−232630号、同5−307232号、同6−211813号、同8−53427号、同8−234364号、同8−239368号、同9−31067号、同10−115898号、同10−147577号、同10−182621号、独国特許第19739797A号、欧州特許第711804A号及び特表平8−501291号等に記載されている化合物を使用できる。
感光材料には、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に記載のような防菌・防黴剤を添加するのが好ましい。さらに、感光材料の被膜pHは4.0〜7.0が好ましく、より好ましくは4.0〜6.5である。
感光材料には、塗布安定性向上、静電気発生防止、帯電量調節等の点から界面活性剤を添加することができる。界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤があり、例えば特開平5−333492号に記載のものが挙げられる。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いる界面活性剤としてはフッ素原子含有の界面活性剤が好ましい。特に、フッ素原子含有界面活性剤を好ましく用いることができる。これらのフッ素原子含有界面活性剤は単独で用いても、従来の他の界面活性剤と併用してもかまわないが、好ましくは従来の他の界面活性剤との併用である。これらの界面活性剤の感光材料への添加量は特に限定されるものではないが、一般的には、1×10−5〜1g/m2、好ましくは1×10−4〜1×10−1g/m2、更に好ましくは1×10−3〜1×10−2g/m2である。
感光材料は、カラーネガフィルム、カラーポジフィルム、カラー反転フィルム、カラー反転印画紙、カラー印画紙等に用いられるが、中でもカラー印画紙として用いるのが好ましい。
感光材料に使用可能な写真用支持体としては、透過型支持体や反射型支持体を用いることができる。透過型支持体としては、セルローストリアセテートフィルムやポリエチレンテレフタレートなどの透過フィルム、更には2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)とエチレングリコール(EG)とのポリエステルやNDCAとテレフタル酸とEGとのポリエステル等に磁性層などの情報記録層を設けたものが好ましく用いられる。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においては反射型支持体が好ましく、反射型支持体としては特に複数のポリエチレン層やポリエステル層でラミネートされ、このような耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも一層に酸化チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が好ましい。
更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は感材の親水性コロイド層中に分散してもよい。蛍光増白剤として、好しくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、ピラゾリン系が用いる事ができ、更に好ましくは、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。耐水性樹脂層中に含有する蛍光増白剤の具体例としては、例えば、4,4'−ビス(ベンゾオキサゾリル)スチルベンや4,4'−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリル)スチルベンおよびこれらの混合物などが挙げられる。使用量は、特に限定されないが、好ましくは1〜100mg/m2である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは樹脂に対して0.0005〜3質量%であり、より好ましくは0.001〜0.5質量%である。
反射型支持体としては、透過型支持体、または上記のような反射型支持体上に、白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗設したものでもよい。また、反射型支持体は、鏡面反射性または第2種拡散反射性の金属表面をもつ支持体であってもよい。
反射支持体としてより好ましくは、ハロゲン化銀乳剤層を設ける側の紙基体上に微小空孔を有するポリオレフィン層を有しているものが挙げられる。ポリオレフィン層は多層から成っていてもよく、その場合、好ましくはハロゲン化銀乳剤層側のゼラチン層に隣接するポリオレフィン層は微小空孔を有さず(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)、紙基体上に近い側に微小空孔を有するポリオレフィン(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)から成るものがより好ましい。紙基体及び写真構成層の間に位置するこれら多層もしくは一層のポリオレフィン層の密度は0.40〜1.0g/mlであることが好ましく、0.50〜0.7g/mlがより好ましい。また、紙基体及び写真構成層の間に位置するこれら多層もしくは一層のポリオレフィン層の厚さは10〜100μmが好ましく、15〜70μmがより好ましい。また、ポリオレフィン層と紙基体の厚さの比は0.05〜0.2が好ましく、0.1〜0.15がより好ましい。
また、上記紙基体の写真構成層とは逆側(裏面)にポリオレフィン層を設けることも、反射支持体の剛性を高める点から好ましく、この場合、裏面のポリオレフィン層は表面が艶消しされたポリエチレン又はポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。裏面のポリオレフィン層は5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましく、さらに密度が0.7〜1.1g/mlであることが好ましい。反射支持体において、紙基体上に設けるポリオレフィン層に関する好ましい態様については、特開平10−333277号、同10−333278号、同11−52513号、同11−65024号、EP0880065号、及びEP0880066号に記載されている例が挙げられる。
本発明の感光材料は、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式が好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価なものにするために半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特にコンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用することが好ましい。
このような走査露光光源を使用する場合、本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査露光用光源の波長により任意に設定することができる。半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られるSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持たせることが可能である。このような走査露光における露光時間は、画素密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光時間としては1×10−4秒以下、更に好ましくは1×10−6秒以下である。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、以下の資料に記載の露光、現像システムと組み合わせることで好ましく用いることができる。前記現像システムとしては、特開平10−333253号に記載の自動プリント並びに現像システム、特開2000−10206号に記載の感光材料搬送装置、特開平11−215312号に記載の画像読取装置を含む記録システム、特開平11−88619号並びに同10−202950号に記載のカラー画像記録方式からなる露光システム、特開平10−210206号に記載の遠隔診断方式を含むデジタルフォトプリントシステム、及び特開2000−310822号に記載の画像記録装置を含むフォトプリントシステムが挙げられる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に適用できる好ましい走査露光方式については、前記の表1に掲示した公報に詳しく記載されている。
本発明の感光材料をプリンター露光する際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドストップフィルターを用いることが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、欧州特許EP0789270A1号や同EP0789480A1号に記載のように、画像情報を付与する前に、予め、黄色のマイクロドットパターンを前露光し、複写規制を施しても構わない。
本発明の感光材料の処理には、特開平2−207250号の第26頁右下欄1行目〜34頁右上欄9行目、及び特開平4−97355号の第5頁左上欄17行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理素材や処理方法が好ましく適用できる。また、この現像液に使用する保恒剤としては、前記の表に掲示した特許に記載の化合物が好ましく用いられる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は迅速処理適性を有する感光材料にも好ましく適用される。迅速処理を行う場合には、発色現像時間は好ましくは60秒以下、更に好ましくは50秒以下6秒以上、より好ましくは30秒以下6秒以上、最も好ましくは20秒以下6秒以上である。同様に、漂白定着時間は好ましくは60秒以下、更に好ましくは50秒以下6秒以上、より好ましくは30秒以下6秒以上、最も好ましくは20秒以下6秒以上である。また、水洗又は安定化時間は、好ましくは150秒以下、更に好ましくは130秒以下6秒以上である。
尚、発色現像時間とは、感光材料が発色現像液中に入ってから次の処理工程の漂白定着液に入るまでの時間をいう。例えば、自動現像機などで処理される場合には、感光材料が発色現像液中に浸漬されている時間(いわゆる液中時間)と、感光材料が発色現像液を離れ、次の処理工程の漂白定着浴に向けて空気中を搬送されている時間(いわゆる空中時間)との両者の合計を発色現像時間という。同様に、漂白定着時間とは、感光材料が漂白定着液中に入ってから次の水洗又は安定浴に入るまでの時間をいう。また、水洗又は安定化時間とは、感光材料が水洗又は安定化液中に入ってから乾燥工程に向けて液中にある時間(いわゆる液中時間)をいう。
以下に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(青感層(イエロー発色層)乳剤BH−1の調製)
攪拌した脱イオンゼラチンを含む脱イオン蒸留水に、硝酸銀溶液と塩化ナトリウム溶液を同時添加して混合する方法で、高塩化銀立方体粒子を調製した。この調製の過程において、硝酸銀の添加が10%の時点から20%の時点にかけて、Cs[OsCl(NO)]を添加した。硝酸銀の添加が70%の時点から85%の時点にかけて、臭化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1モルあたり3.0モル%)およびK[Fe(CN)]を添加した。硝酸銀の添加が75%の時点から80%の時点にかけて、K[IrCl]を添加した。硝酸銀の添加が88%の時点から98%の時点にかけて、K[IrCl(HO)]およびK[IrCl(HO)]を添加した。硝酸銀の添加が93%終了した時点で沃化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1モルあたり0.3モル%)を激しく攪拌しながら添加した。得られた乳剤粒子は、球相当径0.43μm、変動係数9.5%の単分散立方体沃臭塩化銀粒子であった。この乳剤に沈降脱塩処理を施した後、ゼラチンと、化合物Ab−1、Ab−2、Ab−3、および硝酸カルシウムを添加し再分散を行った。
再分散した乳剤を40℃で溶解し、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合部として酸化剤1、硫黄増感剤としてトリエチルチオ尿素、金硫黄増感剤として化合物−1を添加し、化学増感が最適になるように熟成した。その後、1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、化合物−2、化合物−3で表される繰り返し単位2または3が主成分の化合物(末端XおよびXはヒドロキシル基)、化合物−4および臭化カリウムを添加した。更に乳剤調製工程の途中で増感色素S−1、S−2、およびS−3を添加することにより分光増感を行った。こうして得られた乳剤を乳剤BH−1とした(出来上がりの塩化銀含有率は96.3モル%であった。)。
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
(青感層(イエロー発色層)乳剤BH−2の調製)
乳剤BH−1の調製において、硫黄増感剤トリエチルチオ尿素の替わりにセレン増感剤SE3−9を添加し、金硫黄増感剤化合物−1の替わりに金増感剤として(ビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレート(I)テトラフルオロボレート)を添加し、添加される各種化合物の量をBH−1から変更する以外は同様にして乳剤BH−2を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.3モル%であった。)。
(青感層(イエロー発色層)乳剤BH−3の調製)
乳剤BH−2の調製において、セレン増感剤SE3−9の替わりにSE3−29を添加し、添加される各種化合物の量をBH−2から変更する以外は同様にして乳剤BH−3を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.3モル%であった。)。
(青感層(イエロー発色層)乳剤BH−4の調製)
乳剤BH−2の調製において、セレン増感剤SE3−9の替わりにPF1−1を添加し、添加される各種化合物の量をBH−2から変更する以外は同様にして乳剤BH−4を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.3モル%であった。)。
(青感層(イエロー発色層)乳剤BH−5の調製)
乳剤BH−4の調製において、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合物として酸化剤2を銀1モル当たり1.0X10−5モル添加する以外は同様にして乳剤BH−5を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.3モル%であった。)。
(緑感層(マゼンタ発色層)乳剤GH−1の調製)
攪拌した脱イオンゼラチンを含む脱イオン蒸留水に、硝酸銀と塩化ナトリウムを同時添加して混合する方法で、高塩化銀立方体粒子を調製した。この調製の過程において、硝酸銀の添加が70%の時点から85%の時点にかけて、K[Ru(CN)]を添加した。硝酸銀の添加が70%の時点から85%の時点にかけて、臭化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1モルあたり1モル%)を添加した。硝酸銀の添加が70%の時点から85%の時点にかけて、K[IrCl]およびK[RhBr(HO)]を添加した。硝酸銀の添加が90%終了した時点で沃化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1モルあたり0.1モル%)を激しく攪拌しながら添加した。更に、硝酸銀の添加が87%から98%の時点にかけて、K[IrCl(HO)]およびK[IrCl(HO)]を添加した。得られた乳剤粒子は、球相当径0.31μm、変動係数9.5%の単分散立方体沃臭塩化銀粒子であった。この乳剤に前記と同様に沈降脱塩処理および再分散を施した。
この乳剤を40℃で溶解し、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合部として酸化剤1、金硫黄増感剤として化合物−1、硫黄増感剤としてトリエチルチオ尿素および金増感剤として(ビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレート(I)テトラフルオロボレート)を添加し、化学増感が最適になるように熟成した。その後、1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、化合物−2、化合物−4および臭化カリウムを添加した。更に乳剤調製工程の途中で増感色素として、増感色素S−4、S−5、S−6およびS−7を添加することにより分光増感を行った。こうして得られた乳剤を乳剤GH−1とした(出来上がりの塩化銀含有率は98.3モル%であった。)。
(緑感層(マゼンタ発色層)乳剤GH−2の調製)
乳剤GH−1の調製において、硫黄増感剤トリエチルチオ尿素の替わりにセレン増感剤SE3−9を添加し、添加される各種化合物の量をGH−1から変更する以外は同様にして乳剤GH−2を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は98.3モル%であった。)。
(緑感層(マゼンタ発色層)乳剤GH−3の調製)
乳剤GH−2の調製において、セレン増感剤SE3−9の替わりにセレン増感剤SE3−29を添加し、添加される各種化合物の量をGH−2から変更する以外は同様にして乳剤GH−3を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は98.3モル%であった。)。
(緑感層(マゼンタ発色層)乳剤GH−4の調製)
乳剤GH−2の調製において、セレン増感剤SE3−9の替わりにセレン増感剤PF1−1を添加し、添加される各種化合物の量をGH−2から変更する以外は同様にして乳剤GH−4を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は98.3モル%であった。)。
(緑感層(マゼンタ発色層)乳剤GH−5の調製)
乳剤GH−4の調製において、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合物として酸化剤2を銀1モル当たり1.5X10−5モル添加する以外は同様にして乳剤GH−5を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は98.3モル%であった。)。
Figure 2005309390
(赤感層(シアン発色層)用乳剤RH−1の調製)
攪拌した脱イオンゼラチンを含む脱イオン蒸留水に、硝酸銀と塩化ナトリウム同時添加して混合する方法で、高塩化銀立方体粒子を調製した。この調製の過程において、硝酸銀の添加が60%の時点から80%の時点にかけて、Cs[OsCl(NO)]を添加した。硝酸銀の添加が93%の時点から98%の時点にかけて、K[Ru(CN)]を添加した。硝酸銀の添加が85%の時点から100%の時点にかけて、臭化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1モルあたり3モル%)を添加した。硝酸銀の添加が88%の時点から93%の時点にかけて、K[IrCl(5−methylthiazole)]を添加した。硝酸銀の添加が93%終了した時点で沃化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1モル当たり沃化銀量が0.1モル%となる量)を激しく攪拌しながら添加した。更に、硝酸銀の添加が93%から98%の時点にかけて、K[IrCl(HO)]およびK[IrCl(HO)]を添加した。得られた乳剤粒子は球相当径0.32μm、変動係数9.5%の単分散立方体沃臭塩化銀乳剤粒子であった。得られた乳剤に前記と同様にして沈降脱塩処理および再分散を行った。
この乳剤を40℃で溶解し、増感色素S−8、化合物−5、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合部として酸化剤1、硫黄増感剤としてトリエチルチオ尿素、金硫黄増感剤として化合物−1を添加し、化学増感が最適になるように熟成した。その後、1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、化合物−2、化合物−4、および臭化カリウムを添加した。こうして得られた乳剤を乳剤RH−1とした(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
Figure 2005309390
(赤感層(シアン発色層)乳剤RH−2の調製)
乳剤RH−1の調製において、硫黄増感剤トリエチルチオ尿素の替わりにSE3−9を添加し、化合物−1の替わりに金増感剤として(ビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレート(I)テトラフルオロボレート)を添加し、添加される各種化合物の量をRH−1から変更する以外は同様にして乳剤RH−2を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
(赤感層(シアン発色層)乳剤RH−3の調製)
乳剤RH−2の調製において、セレン増感剤SE3−9の替わりにSE3−29を添加し、添加される各種化合物の量をRH−2から変更する以外は同様にして乳剤RH−3を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
(赤感層(シアン発色層)乳剤RH−4の調製)
乳剤RH−2の調製において、セレン増感剤SE3−9の替わりにPF1−1を添加し、添加される各種化合物の量をRH−2から変更する以外は同様にして乳剤RH−4を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
(赤感層(シアン発色層)乳剤RH−5の調製)
乳剤RH−1の調製において、化合物−5の替わりにSS−7を添加し、添加される各種化合物の量をRH−1から変更する以外は同様にして乳剤RH−5を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
(赤感層(シアン発色層)乳剤RH−6の調製)
乳剤RH−3の調製において、化合物−5の替わりにSS−7を添加し、添加される各種化合物の量をRH−3から変更する以外は同様にして乳剤RH−6を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
(赤感層(シアン発色層)乳剤RH−7の調製)
乳剤RH−4の調製において、化合物−5の替わりにSS−7を添加し、添加される各種化合物の量をRH−4から変更する以外は同様にして乳剤RH−7を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
(赤感層(シアン発色層)乳剤RH−8の調製)
乳剤RH−7の調製において、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合物として酸化剤2を銀1モル当たり9.0X10−6モル添加する以外は同様にして乳剤RH−8を調製した(出来上がりの塩化銀含有率は96.6モル%であった。)。
第一層塗布液調製
イエローカプラー(ExY−1)24g、色像安定剤(Cpd−8)7g、色像安定剤(Cpd−16)1g、色像安定剤(Cpd−17)1g、色像安定剤(Cpd−18)10g、色像安定剤(Cpd−19)1g、色像安定剤(Cpd−21)11g、添加剤(ExC−3)0.1g、色像安定剤(UV−A)1gを溶媒(Solv−4)17g、溶媒(Solv−6)5g、溶媒(Solv−9)17g及び酢酸エチル45mlに溶解し、この液を3gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む20質量%ゼラチン水溶液205g中に高速攪拌乳化機(ディゾルバー)で乳化分散し、水を加えて700gの乳化分散物Aを調製した。
一方、前記乳化分散物Aと前記乳剤BH−1を混合溶解し、後記組成となるように第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は、銀量換算塗布量を示す。
第二層〜第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては、(H−1)、(H−2)、(H−3)を用いた。また、各層にAb−1、Ab−2、Ab−3、及びAb−4をそれぞれ全量が7.0mg/m2、43.0mg/m2,3.5mg/m2及び10.0mg/m2となるように添加した。
1−(3−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを、第三層、第五層、および第六層、それぞれ0.2mg/m、0.2mg/m、0.6mg/mとなるように添加した。青感性乳剤層および緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを、それぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10−4モル、2×10−4モル添加した。赤感性乳剤層にメタクリル酸とアクリル酸ブチルの共重合体ラテックス(質量比1:1、平均分子量200000〜400000)を0.05g/mを添加した。第三層、第五層および第六層にカテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウムをそれぞれ6mg/m、7mg/m、18mg/mとなるように添加した。各層にポリスチレンスルホン酸ナトリウムを必要に応じて加え塗布液の粘度を調節した。また、イラジエーション防止のために、以下の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
Figure 2005309390
(層構成)
以下の構成に各層を構成し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を作製した。数字は塗布量(g/m)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀換算塗布量を表す。
支持体
ポリエチレン樹脂ラミネート紙
[第一層側のポリエチレン樹脂に白色顔料(TiO2:含有率16質量%、ZnO:含有率4質量%)、蛍光増白剤(4,4′−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリル)スチルベン(含有率0.03質量%)および青味染料(群青、含有率0.33質量%)を含む。ポリエチレン樹脂の量は29.2g/m
第一層(青感性乳剤層/イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)
乳剤(BH−1) 0.26
ゼラチン 1.30
イエローカプラー(ExY−1) 0.48
色像安定剤(Cpd−8) 0.14
色像安定剤(Cpd−16) 0.02
色像安定剤(Cpd−17) 0.02
色像安定剤(Cpd−18) 0.21
色像安定剤(Cpd−19) 0.02
色像安定剤(Cpd−21) 0.22
添加剤(ExC−3) 0.002
色像安定剤(UV−A) 0.02
溶媒(Solv−4) 0.34
溶媒(Solv−6) 0.10
溶媒(Solv−9) 0.34
第二層(混色防止層)
ゼラチン 0.99
混色防止剤(Cpd−4) 0.05
混色防止剤(Cpd−12) 0.01
色像安定剤(Cpd−3) 0.01
色像安定剤(Cpd−5) 0.006
色像安定剤(Cpd−6) 0.06
色像安定剤(UV−A) 0.07
色像安定剤(Cpd−7) 0.007
溶媒(Solv−1) 0.07
溶媒(Solv−2) 0.18
溶媒(Solv−5) 0.07
溶媒(Solv−8) 0.07
第三層(緑感性乳剤層/マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)
乳剤(GH−1) 0.15
ゼラチン 1.35
マゼンタカプラー(ExM) 0.15
紫外線吸収剤(UV−A) 0.04
色像安定剤(Cpd−2) 0.01
色像安定剤(Cpd−6) 0.10
色像安定剤(Cpd−7) 0.007
色像安定剤(Cpd−8) 0.01
色像安定剤(Cpd−9) 0.01
色像安定剤(Cpd−10) 0.007
色像安定剤(Cpd−11) 0.0002
色像安定剤(Cpd−18) 0.01
溶媒(Solv−3) 0.08
溶媒(Solv−4) 0.16
溶媒(Solv−6) 0.07
溶媒(Solv−9) 0.18
第四層(混色防止層)
ゼラチン 0.71
混色防止剤(Cpd−4) 0.06
混色防止剤(Cpd−12) 0.01
色像安定剤(Cpd−3) 0.01
色像安定剤(Cpd−5) 0.005
色像安定剤(Cpd−6) 0.04
色像安定剤(UV−A) 0.05
色像安定剤(Cpd−7) 0.005
溶媒(Solv−1) 0.05
溶媒(Solv−2) 0.05
溶媒(Solv−5) 0.06
溶媒(Solv−8) 0.06
第五層(赤感性乳剤層/シアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)
乳剤(RH−1) 0.13
ゼラチン 1.11
シアンカプラー(ExC−1) 0.14
シアンカプラー(ExC―2) 0.01
シアンカプラー(ExC−3) 0.05
色像安定剤(Cpd−1) 0.04
色像安定剤(Cpd−7) 0.01
色像安定剤(Cpd−9) 0.05
色像安定剤(Cpd−10) 0.001
色像安定剤(Cpd−14) 0.002
色像安定剤(Cpd−15) 0.023
色像安定剤(Cpd−16) 0.06
色像安定剤(Cpd−17) 0.06
色像安定剤(UV−5) 0.13
溶媒(Solv−5) 0.24
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.46
紫外線吸収剤(UV−B) 0.45
化合物(S1−4) 0.0015
溶媒(Solv−7) 0.25
第七層(保護層)
ゼラチン 1.00
添加剤(Cpd−22) 0.04
流動パラフィン 0.02
界面活性剤(Cpd−13) 0.02
以上のようにして得られた試料を試料101とした。試料101とは青感性乳剤層の乳剤および赤感性乳剤層の乳剤およびイエローカプラ―をそれぞれ表2のように変えた試料も同様に作製し、試料102から106とした。イエローカプラ―の添加量は銀量/カプラ―のモル濃度比率を変えないようにした。
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
Figure 2005309390
また、試料101とは写真層構成を下記のように変えて総塗設銀量を変えた、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を作成した。
第一層(青感性乳剤層/イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)
乳剤(BH−1) 0.16
ゼラチン 0.75
イエローカプラー(ExY−2) 0.31
色像安定剤(Cpd−8) 0.07
色像安定剤(Cpd−16) 0.01
色像安定剤(Cpd−17) 0.01
色像安定剤(Cpd−18) 0.17
色像安定剤(Cpd−19) 0.01
色像安定剤(Cpd−21) 0.14
添加剤(ExC−3) 0.001
色像安定剤(UV−A) 0.01
溶媒(Solv−4) 0.21
溶媒(Solv−6) 0.06
溶媒(Solv−9) 0.21
第二層(混色防止層)
ゼラチン 0.60
混色防止剤(Cpd−17) 0.09
色像安定剤(Cpd−5) 0.007
色像安定剤(Cpd−7) 0.007
紫外線吸収剤(UV−C) 0.05
溶媒(Solv−5) 0.11
第三層(緑感性乳剤層/マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)
乳剤(GH−1) 0.14
ゼラチン 0.73
マゼンタカプラー(ExM) 0.15
紫外線吸収剤(UV−A) 0.05
色像安定剤(Cpd−2) 0.02
色像安定剤(Cpd−8) 0.07
色像安定剤(Cpd−9) 0.03
色像安定剤(Cpd−10) 0.009
色像安定剤(Cpd−11) 0.0001
溶媒(Solv−6) 0.05
溶媒(Solv−9) 0.12
溶媒(Solv−7) 0.11
化合物(S1−4) 0.0015
第四層(混色防止層)
ゼラチン 0.48
混色防止層(Cpd−4) 0.07
色像安定剤(Cpd−5) 0.006
色像安定剤(Cpd−7) 0.006
紫外線吸収剤(UV−C) 0.04
溶媒(Solv−5) 0.09
第五層(赤感性乳剤層/シアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層)
乳剤(RH−1) 0.12
ゼラチン 0.59
シアンカプラー(ExC−1) 0.16
シアンカプラー(ExC−2) 0.016
色像安定剤(Cpd−1) 0.01
色像安定剤(Cpd−7) 0.01
色像安定剤(Cpd−9) 0.03
色像安定剤(Cpd−10) 0.001
色像安定剤(Cpd−14) 0.001
色像安定剤(Cpd−15) 0.16
色像安定剤(Cpd−16) 0.04
色像安定剤(Cpd−17) 0.02
色像安定剤(UV−5) 0.07
溶媒(Solv−5) 0.07
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.32
紫外線吸収剤(UV−C) 0.42
溶媒(Solv−7) 0.08
第七層(保護層)
ゼラチン 0.70
添加剤(Cpd−20) 0.015
ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体
(変性度17%) 0.04
流動パラフィン 0.01
界面活性剤(Cpd−13) 0.01
ポリジメチルシロキサン 0.01
二酸化珪素 0.003
以上のようにして得られた試料を試料111とした。試料111とは青感性乳剤層の乳剤および赤感性乳剤層の乳剤およびイエローカプラ―をそれぞれ表2のように変えた試料も同様に作製し、試料112〜118とした。イエローカプラ―の添加量は銀量/カプラ―のモル濃度比率を変えないようにした。
Figure 2005309390
表2に示すとおり、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料を試料114〜118のとおり作製することができた(実施例)。また、比較のためのハロゲン化銀カラー写真感光材料を試料101〜113のとおり作製した(比較例)。
(試験例1)
これらの試料の写真特性を調べるために以下のような実験を行った。
処理A
上記の試料001を127mm幅のロール状に加工し、デジタルミニラボ フロンティア340(富士写真フイルム社製)を用いて標準的な写真画像を露光した。その後下記の処理工程にて発色現像補充液の容量が発色現像タンク容量の2倍となるまで連続処理(ランニングテスト)を行った。なお、プロセッサーは下記処理時間にするため処理ラック改造により搬送速度変更を実施した。このランニング処理液を用いた処理を処理Aとした。
処理工程 温度 時間 補充量*
発色現像 45.0℃ 13秒 35mL
漂白定着 40.0℃ 13秒 A剤15mL
B剤15mL
リンス1 45.0℃ 4秒 −
リンス2 45.0℃ 2秒 −
リンス3 45.0℃ 2秒 −
リンス4 45.0℃ 3秒 175mL
乾燥 80℃ 15秒
(注) * 感光材料1mあたりの補充量
各処理液の組成は以下の通りである。
[発色現像液A] [タンク液] [補充液]
水 800mL 800mL
蛍光増白剤(FL−3) 4.0g 10.0g
残色低減剤(SR−1) 3.0g 3.0g
m−カルボキシベンゼンスルフィン酸 2.0g 4.0g
p−トルエンスルホン酸ナトリウム 10.0g 10.0g
エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g
亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.10g
塩化カリウム 10.0g ―
4,5−ジヒドロキシベンゼン−
1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g
ジナトリウム−N,N−ビス
(スルホナートエチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.0g
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン
・3/2硫酸塩・モノハイドレード 7.0g 19.0g
炭酸カリウム 26.3g 26.3g
水を加えて全量 1000mL 1000mL
pH(25℃、硫酸とKOHで調整) 10.25 12.8
[漂白定着液A] [タンク液] [補充液A] [補充液B]
水 700mL 300mL 300mL
チオ硫酸アンモニウム(750g/L) 107mL − 400mL
亜硫酸アンモニウム 30.0g − −
エチレンジアミン4酢酸鉄(III)
アンモニウム 47.0g 200g −
エチレンジアミン4酢酸 1.4g 0.5g 10.0g
硝酸(67%) 7.0g 30.0g −
m−カルボキシベンゼンスルフィン酸 3.0g 13.0g −
重亜硫酸アンモニウム液(65%) − − 200g
コハク酸 7.0g 30.0g −
水を加えて全量 1000mL 1000mL 1000mL
pH(25℃、硝酸と
アンモニア水で調整) 6.0 2.0 5.6
[リンス液] [タンク液] [補充液]
塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g
脱イオン水(電導度5μS/cm以下) 1000mL 1000mL
pH(25℃) 6.5 6.5
Figure 2005309390
各試料に以下の露光装置で上記処理Aでグレイを与える階調露光を与え、露光を終了して5秒後から上記処理AおよびBで発色現像処理を行った。レーザー光源としては、半導体レーザー(発振波長 約940nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約470nmの青色レーザー、半導体レーザー(発振波長 約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザーおよび波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)を用いた。3色のそれぞれのレーザー光はポリゴンミラーにより走査方向に対して垂直方向に移動し、試料上に、順次走査露光できるようにした。半導体レーザーの温度による光量変動は、ペルチェ素子を利用して温度が一定に保たれることで抑えられている。実効的なビーム径は、80μmで、走査ピッチは42.3μm(600dpi)であり、1画素あたりの平均露光時間は、1.7X10−7秒であった。
処理後の各試料のイエロー、マゼンタ及びシアン発色濃度を測定し、特性曲線を得た。感度(S)は、未露光部の濃度より0.7高い発色濃度を与える露光量の逆数とし、試料101の感度を100とした相対値で表した。この値が大きいほど高感度であることを表す。カブリ濃度(Dmin)は、未露光部の各発色濃度からベースの濃度を引いた値を表し、値が小さいほど白地がきれいで好ましい。
Figure 2005309390
表3より、本発明の試料114〜118は、いずれも感度が高く、かぶり値は低く好ましいことがわかった。
(試験例2)
上記発色現像液Aおよび漂白定着液Aを用いて、発色現像液に漂白定着液が混入したシミュレーション実験を行った。
前記発色現像液A 1L当たり、漂白定着液Aを1ml入れた発色現像液Bを作製した。発色現像液Aの替わりに発色現像液Bを用いた以外は処理Aと同様にして現像処理を行った。
処理後の各試料のイエロー発色濃度を測定し、特性曲線を得た。カブリ濃度(DminY1)は、シミュレーション実験における未露光部のイエロー濃度から処理Aにおける未露光部のイエロー濃度を引いた値を表し、値が小さいほどカブリが低く白地がきれいで好ましい。同様にマゼンタ発色濃度およびシアン発色濃度を測定し、それぞれのカブリ濃度(DminM1)、(DminC1)を得た。
Figure 2005309390
表4の結果から明らかなように本発明の試料114〜118はいずれも発色現像液に漂白定着液が混入した時のかぶり変動が小さく、好ましいことがわかった。さらに、金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合物を2種類用いた場合の方が効果が大きいことがわかる。
(試験例3)
次に発色現像液のpH変動に対する安定性を調べた。実験1で使用した発色現像液AのpHを10.0および10.7に調整した発色現像液をそれぞれ発色現像液Cおよび発色現像液Dとし、これらを用いて処理Aと同様にして現像処理を行った。
処理後の各試料のイエロー発色濃度を測定し、特性曲線を得た。カブリ濃度(ΔDY2)は、発色現像液Dで処理した時の未露光部のイエロー濃度から発色現像液Cで処理した時の未露光部のイエロー濃度を引いた値を表し、値が小さいほど安定で好ましい。同様にマゼンタ発色濃度およびシアン発色濃度を測定し、それぞれのカブリ濃度(ΔDM2)、(ΔDC2)を得た。
Figure 2005309390
表5の結果から明らかなように本発明の試料114〜117はいずれも発色現像液に漂白定着液が混入した時のかぶり変動が小さく、好ましいことがわかった。
(試験例4)
さらに発色現像処理の温度が38℃〜48℃に変動した時のかぶり変動を調べたところ本発明の試料がかぶり変動が小さく、好ましいことがわかった。
これら実施例および比較例から本発明の感光材料は、感度が高く、処理条件が変動してもかぶり変化が小さく、好ましいことがわかる。

Claims (6)

  1. 支持体上にシアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性の親水性コロイド層の少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該写真構成層中の総塗設銀量が0.5g/m以下であり、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が、セレン増感された塩化銀を90モル%以上含むハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ前記イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式(I)で示されるカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
    Figure 2005309390
    式中、R1はアルキル基又はシクロアルキル基を表し、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アシル基、又はアリール基を表し、R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、スルファモイル基、又はイミド基を表し、mは0、1〜4の整数を表す。Z1は−O−、−NRA−を表し、Z2は−NRB−又は−C(RC)RD−を表す。ここでRA、RB、RC、及びRDは互いに独立して水素又は置換基を表す。
  2. 支持体上にシアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性の親水性コロイド層の少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該写真構成層中の総塗設銀量が0.5g/m以下であり、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が、(1)セレン増感された塩化銀を90モル%以上含むハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ(2)1個以上の芳香環より縮環されたクラウンエーテルを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 支持体上にシアン色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、および非感光性の親水性コロイド層の少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該写真構成層中の総塗設銀量が0.5g/m以下であり、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が、(1)セレン増感された塩化銀を90モル%以上含むハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ(2)1個以上の芳香環より縮環されたクラウンエーテルを含有し、さらに前記イエロー色素形成カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が前記一般式(I)で示されるカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  4. セレン増感された前記ハロゲン化銀乳剤が金属銀クラスターを酸化する作用を有する化合物の少なくとも2種類を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  5. 総塗設ゼラチン量が3g/m以上6g/m以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  6. セレン増感された前記ハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子の平均球相当径が0.60μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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