JPH10186601A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH10186601A
JPH10186601A JP34762596A JP34762596A JPH10186601A JP H10186601 A JPH10186601 A JP H10186601A JP 34762596 A JP34762596 A JP 34762596A JP 34762596 A JP34762596 A JP 34762596A JP H10186601 A JPH10186601 A JP H10186601A
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methacrylate
halide emulsion
acid
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】発色性に優れ、耐光性、色再現性に優れ、しか
も処理変動性にも優れたハロゲン化銀カラー写真感光材
料を提供する。 【解決手段】支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑
感性ハロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層
を含む写真構成層を有し、該青感性ハロゲン化銀乳剤層
に下記一般式〔I〕又は一般式〔II〕で表されるイエロ
ーカプラーの少なくとも一種を含有するハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料。 〔式中、R及びRはアルキル基を表し、Rは分岐
アルキル基を表し、R及びRは各々水素原子又はア
ルキル基を表す。〕 〔式中、R及びRはアルキル基を表し、Rは分岐
アルキル基を表し、Rは水素原子又はアルコキシ基を
表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀カラー
写真感光材料(以下、単に感光材料ともいう)に関し、
詳しくは感光材料の発色性に優れ、耐光性、色再現性に
優れ、しかも迅速処理性にも優れたハロゲン化銀カラー
写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】直接鑑賞用に供されるハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料、例えばカラー印画紙等においては、色
素画像を形成する発色剤として、通常イエローカプラ
ー、マゼンタカプラー及びシアンカプラーの組合せが用
いられる。これらのカプラーには、発色性が優れるこ
と、色素画像の色再現性及び保存耐久性(耐光性)が良
好であること等の性能が要求されるが、特に近年、カラ
ー撮影用及びプリント用感光材料においては、プリント
工程及び現像処理工程が短縮、迅速化されてきており、
迅速処理が可能であることが益々強く要求されるように
なった。
【0003】カラー写真感光材料の1成分としてイエロ
ーカプラーが用いられるが、当業界では少量の銀で最大
の色素濃度と写真感度を得るため2当量イエローカプラ
ーが用いられており、この2当量イエローカプラーの場
合、活性点置換基として、例えば特開昭50−8765
0号及び米国特許3,408,194号等に記載のアリ
ールオキシ基、特開昭51−131325号に記載のオ
キサゾリルオキシ基、同51−139333号に記載の
クロマン−4−オキシ基、同52−43426号のテト
ラゾリルオキシ基、同52−115219号に記載の含
窒素複素環基、特公昭51−33410号に記載のウラ
ゾール基、ヒダントイン基、米国特許3,227,55
4号に記載のアリールチオ基等が知られている。
【0004】一方、ハロゲン化銀写真感光材料の進歩に
従ってカプラーの性能に対する要求は益々厳しくなって
おり、前記2当量イエローカプラーについても発色効率
の向上が求められている。このためカプラー分子の設計
上、様々の工夫が試みられ、例えばバラスト成分にアル
コキシカルボニル基又はN−置換もしくは無置換のアル
キルスルホンアミド基やアリールスルホンアミド基の導
入による発色性の改善が提案されているが、十分に改善
されているとは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発色
性に優れ、耐光性、色再現性に優れ、しかも迅速処理性
にも優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
【0007】(1)支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀
乳剤層を含む写真構成層を有し、該青感性ハロゲン化銀
乳剤層に下記一般式〔I〕又は一般式〔II〕で表される
イエローカプラーの少なくとも一種を含有することを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、RA及びRCはアルキル基を表し、
Bは分岐アルキル基を表し、RE及びRFは各々水素原
子又はアルキル基を表す。〕
【0010】
【化4】
【0011】〔式中、RA及びRCはアルキル基を表し、
Bは分岐アルキル基を表し、RGは水素原子又はアルコ
キシ基を表す。〕 (2)支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハ
ロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含む
写真構成層を有し、該青感性ハロゲン化銀乳剤層に上記
一般式〔I〕又は一般式〔II〕で表されるイエローカプ
ラーの少なくとも一種を含有し、かつ該青感性ハロゲン
化銀乳剤層に、水不溶性かつ有機溶媒可溶性の単独重合
体又は共重合体の少なくとも一種を含有することを特徴
とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】一般式〔I〕及び一般式〔II〕で表される
イエローカプラーについて説明する。
【0014】前記一般式〔I〕及び一般式〔II〕におい
て、RA及びRCで表されるアルキル基としては、直鎖或
いは分岐のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、
イソプロピル基、t−ブチル基、ドデシル基及び1−ヘ
キシルノニル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル
基、アダマンチル基等が挙げられる。これらRA及びRC
で表されるアルキル基は更に置換基を有することがで
き、置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば塩
素原子、臭素原子等)、アリール基(例えばフェニル
基、p−t−オクチルフェニル基等)、アルコキシル基
(例えばメトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば
2,4−ジ−t−アミルフェノキシ基等)、スルホニル
基(例えばメタンスルホニル基等)、アシルアミノ基
(例えばアセチル基、ベンゾイル基等)、スルホニルア
ミノ基(例えば、ドデカンスルホニルアミノ基等)、ヒ
ドロキシル基等が挙げられる。
【0015】RAとしては、分岐アルキル基が特に好ま
しく、t−ブチル基が特に好ましい。
【0016】RCとしては、好ましくはアルキル基であ
り、炭素数10以上の直鎖又は分岐アルキル基が特に好
ましい。
【0017】前記一般式〔I〕及び一般式〔II〕におい
て、RBで表される分岐アルキル基としては、例えば、
イソプロピル基、sec−ブチル基、イソ−ブチル基、
2−エチルヘキシル基等が挙げられる。RBとしてはイ
ソプロピル基が特に好ましい。
【0018】一般式〔I〕及び一般式〔II〕において、
E及びRFで表されるアルキル基としては、炭素数1〜
10の直鎖及び分岐のアルキル基、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基などが挙げられ、メチル基が特に好ましい。
【0019】前記一般式〔II〕において、RGで表され
るアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ
基、イソプロポキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ
る。
【0020】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
において、一般式〔I〕で表されるイエローカプラーの
少なくとも一種を含有することがより好ましい。
【0021】次に、本発明に用いられる一般式〔I〕又
は一般式〔II〕で表されるイエローカプラーの代表的具
体例を示すが本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】合成例1(YI−1の合成) α−ピバロイル−2−イソプロピルオキシ−5−n−ヘ
キサデシルオキシカルボニルアセトアニリド54.6g
を酢酸エチル160mlに溶解し、これに塩化スルフリ
ル13.5gを滴下し、1時間撹拌した後、減圧下に溶
媒を除去した。
【0025】得られた残渣をアセトン200mlに溶解
し、これに、5,5−ジメチル−2,4−オキサゾリジ
ンジオン16.8g及び炭酸カリウム18.0gを加
え、3時間加熱還流した。反応終了後、酢酸エチルを加
え、5%炭酸カリウム水溶液及び希塩酸で水洗し、有機
層を減圧濃縮した。得られた残渣をメタノールから再結
晶して目的とするカプラーYI−1を得た。収量55.
4g(収率82%)構造は、NMR,IRおよびマスス
ペクトルで確認した。
【0026】例示カプラーYI−1以外の本発明のイエ
ローカプラーの例示カプラーも、上記合成例に準じて合
成した。
【0027】本発明に係る一般式〔I〕又は一般式〔I
I〕で表されるイエローカプラーは、1種または2種以
上を組み合わせて用いることができ、また別の種類のイ
エローカプラーと併用することができる。
【0028】また、本発明に係るイエローカプラーは、
通常ハロゲン化銀1モル当たり約1×10-3モル〜約1
モル、好ましくは1×10-2モル〜8×10-1モルの範
囲で用いることができる。
【0029】本発明に係る一般式〔I〕又は一般式〔I
I〕で表されるイエローカプラーは、青感性ハロゲン化
銀乳剤層に含有される。該青感性ハロゲン化銀乳剤層
に、水不溶性かつ有機溶媒可溶性の単独重合体又は共重
合体の少なくとも1種を含有することが、耐光性に特に
優れるという点で好ましい。
【0030】次に、本発明の水不溶性かつ有機溶媒可溶
性の単独重合体又は共重合体について詳細に説明する。
【0031】水不溶性かつ有機溶媒可溶性の単独又は共
重合体(以下、本発明の共重合体という。)としては各
種のものを用いることができるが、例えば下記に示すも
のを好ましく用いることができる。
【0032】(1)ビニル系重合体及び共重合体 本発明のビニル系重合体及び共重合体を形成するモノマ
ーを更に具体的に示す。
【0033】アクリル酸エステル:例えば、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレ
ート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、tert−ブチルアクリレート、イソブチルアク
リレート、sec−ブチルアクリレート、アミルアクリ
レート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、オクチルアクリレート、tert−オクチ
ルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、2−
ブロモエチルアクリレート、4−クロロブチルアクリレ
ート、シアノエチルアクリレート、2−アセトキシエチ
ルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、
ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレー
ト、2−クロロシクロヘキシルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、2,2−ジ
メチル−3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メ
トキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリ
レート、2−エトキシエチルアクリレート、2−iso
−プロポキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチル
アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルア
クリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアク
リレート、ω−メトキシポリエチレングリコールアクリ
レート(付加モル数n=9)、1−ブロモ−2−メトキ
シエチルアクリレート、1,1−ジクロロ−2−エトキ
シエチルアクリレート; メタクリル酸エステル:例えば、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリ
レート、tert−ブチルメタクリレート、イソブチル
メタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、アミ
ルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロ
ロベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、
スルホプロピルメタクリレート、N−エチル−N−フェ
ニルアミノエチルメタクリレート、2−(3−フェニル
プロピルオキシ)エチルメタクリレート、ジメチルアミ
ノフェノキシエチルメタクリレート、フルフリルメタク
リレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フ
ェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、トリエチ
レングリコールモノメタクリレート、ジプロピレングリ
コールモノメタクリレート、2−メトキシエチルメタク
リレート、3−メトキシブチルメタクリレート、2−ア
セトキシエチルメタクリレート、2−アセトアセトキシ
エチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレ
ート、2−iso−プロポキシエチルメタクリレート、
2−ブトキシエチルメタクリレート、2−(2−メトキ
シエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−エトキ
シエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−ブトキ
シエトキシ)エチルメタクリレート、ω−メトキシポリ
エチレングリコールメタクリレート(付加モル数n=
6); ビニルエステル類:例えば、ビニルアセテート、ビニル
プロピオネート、ビニルブチレート、ビニルイソブチレ
ート、ビニルカプロエート、ビニルクロロアセテート、
ビニルメトキシアセテート、ビニルフェニルアセテー
ト、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル; アクリルアミド:例えば、アクリルアミド、メチルアク
リルアミド、エチルアクリルアミド、プロピルアクリル
アミド、ブチルアクリルアミド、tert−ブチルアク
リルアミド、シクロヘキシルアクリルアミド、ベンジル
アクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、メ
トキシエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルア
クリルアミド、フェニルアクリルアミド、ジメチルアク
リルアミド、ジエチルアクリルアミド、β−シアノエチ
ルアクリルアミド、N−(2−アセトアセトキシエチ
ル)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド; メタクリルアミド類:例えば、メタクリルアミド、メチ
ルメタクリルアミド、エチルメタクリルアミド、プロピ
ルメタクリルアミド、ブチルメタクリルアミド、ter
t−ブチルメタクリルアミド、シクロヘキシルメタクリ
ルアミド、ベンジルメタクリルアミド、ヒドロキシメチ
ルメタクリルアミド、メトキシエチルメタクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、フェニル
メタクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、ジエチ
ルメタクリルアミド、β−シアノエチルメタクリルアミ
ド、N−(2−アセトアセトキシエチル)メタクリルア
ミド; オレフィン類:例えば、ジシクロペンタジエン、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、イソプレン、クロロプレン、ブタ
ジエン、2,3−ジメチルブタジエン; スチレン類:例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメ
チルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、
イソプロピルスチレン、クロロメチルスチレン、メトキ
シスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロ
モスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル; クロトン酸エステル:例えば、クロトン酸ブチル、クロ
トン酸ヘキシル; イタコン酸ジエステル類:例えば、イタコン酸ジメチ
ル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル; マレイン酸ジエステル類:例えば、マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル; フマル酸ジエステル類:例えば、フマル酸ジエチル、フ
マル酸ジメチル、フマル酸ジブチル; などが挙げられる。
【0034】その他のモノマーの例としては、次のもの
が挙げられる。
【0035】アリル化合物:例えば、酢酸アリル、カプ
ロン酸アリル、ラウリン酸アリル、安息香酸アリル;ビ
ニルエーテル類:例えば、メチルビニルエーテル、ブチ
ルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシ
エチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエ
ーテル; ビニルケトン類:例えば、メチルビニルケトン、フェニ
ルビニルケトン、メトキシエチルビニルケトン; ビニル異節環化合物:例えば、ビニルピリジン、N−ビ
ニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビ
ニルトリアゾール、N−ビニルピロリドン;グリシジル
エステル類:例えば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート; 不飽和ニトリル類:例えば、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル; などを挙げることができる。
【0036】本発明に使用される重合体は、上記モノマ
ーのホモポリマーでも良く、また必要に応じて、二種以
上のモノマーから成る共重合体でも良い。更に、本発明
に使用される重合体は、水溶性にならない程度に酸基を
有するモノマーを含有していても良いが(好ましくは2
0%以下である。)、全く含有しないものが好ましい。
上記酸基を有するモノマーとしては、アクリル酸;メタ
クリル酸;イタコン酸;マレイン酸;イタコン酸モノア
ルキル(例えば、イタコン酸モノメチル);マレイン酸
モノアルキル(例えば、マレイン酸モノメチル);シト
ラコン酸;スチレンスルホン酸;ビニルベンジルスルホ
ン酸;アクリロイルオキシアルキルスルホン酸(例え
ば、アクリロイルオキシメチルスルホン酸);メタクリ
ロイルオキシアルキルスルホン酸(例えば、メタクリロ
イルオキシメチルスルホン酸、メタクリロイルオキシエ
チルスルホン酸、メタクリロイルオキシプロピルスルホ
ン酸);アクリルアミドアルキルスルホン酸(例えば、
2−アクリルアミド−2−メチルエタンスルホン酸、2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2
−アクリルアミド−2−メチルブタンスルホン酸);メ
タクリルアミドアルキルスルホン酸(例えば、2−メタ
クリルアミド−2−メチルエタンスルホン酸、2−メタ
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メ
タクリルアミド−2−メチルブタンスルホン酸);アク
リロイルオキシアルキルホスフェート(例えば、アクリ
ロイルオキシエチルホスフェート、3−アクリロイルオ
キシプロピル−2−ホスフェート);メタクリロイルオ
キシアルキルホスフェート(例えば、メタクリロイルオ
キシエチルホスフェート、3−メタクリロイルオキシプ
ロピル−2−ホスフェート)などを挙げることができ
る。
【0037】これらの酸基を有するモノマーは、アルカ
リ金属(例えば、Na、Kなど)又はアンモニウムイオ
ンの塩であってもよい。
【0038】本発明に使用される重合体を形成するモノ
マーとしては、アクリレート系、メタクリレート系、ア
クリルアミド系及びメタアクリルアミド系が好ましい。
【0039】上記モノマーより形成される重合体は、溶
液重合法、塊状重合法、懸濁重合法及びラテックス重合
法により得られる。これらの重合に用いられる開始剤と
しては、水溶性重合開始剤、親油性重合開始剤が用いら
れる。
【0040】水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等
の過硫酸塩類、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸
ナトリウム、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)塩酸塩等の水溶性アゾ化合物、過酸化水素を用いる
ことができる。
【0041】親油性重合開始剤としては、例えば、アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,
1′−アゾビス(シクロヘキサノン−1−カルボニトリ
ル)、2,2′−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2′
−アゾビスイソ酪酸ジエチル等の親油性アゾ化合物、ベ
ンゾイルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、ジイソ
プロピルパーオキシジカルボネート、ジ−tert−ブ
チルパーオキシドを挙げることができる。
【0042】(2)多価アルコールと多塩基酸とが縮合
して得られるポリエステル樹脂 多価アルコールとしては、HO−R1−OH(R1は炭素
数2〜約12の炭化水素類、特に脂肪族炭化水素類)な
る構造を有するグリコール類、又は、ポリアルキレング
リコールが有効であり、多塩基酸としては、HOOC−
2−COOH(R2は単なる結合を表すか、又は炭素数
1〜12の炭化水素類)を有するものが有効である。
【0043】多価アルコールの具体例としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,4
−ブタンジオール、イソブチレンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−
オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10
−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、
1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジ
オール、1,14−テトラデカンジオール、グリセリ
ン、ジグリセリン、トリグリセリン、1−メチルグリセ
リン、エリトリット、マンニット、ソルビット等が挙げ
られる。
【0044】多塩基酸の具体例としては、シュウ酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、
デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカ
ンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、
シトラコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、テトラクロロフタル酸、メタコン酸、イソヒメリン
酸、シクロペンタジエン−無水マレイン酸付加物、ロジ
ン−無水マレイン酸付加物が挙げられる。
【0045】(3)開環重合法により得られるポリエス
テル これらのポリエステルは、β−プロピオラクトン、ε−
カプロラクトン、ジメチルプロピオラクトン等より得ら
れる。
【0046】(4)その他 グリコール又は二価フェノールと、炭酸エステル或いは
ホスゲンとの重縮合により得られるポリカーボネート樹
脂、多価アルコールと多価イソシアナートとの重付加に
より得られるポリウレタン樹脂又は多価アミンと多塩基
酸より得られるポリアミド樹脂等が挙げられる。
【0047】本発明に用いられる重合体の数平均分子量
は特に限定はないが、好ましくは20万以下であり、更
に好ましくは5,000以上10万以下である。
【0048】本発明に用いられる重合体の具体例を以下
に示すが、これらに限定されるものではない。(共重合
体の組成は重量比で示す。) P−1) ポリ(N−sec−ブチルアクリルアミド) P−2) ポリ(N−tert−ブチルアクリルアミ
ド) P−3) ジアセトンアクリルアミド−メチルメタクリ
レート共重合体(25:75) P−4) ポリシクロヘキシルメタクリレート P−5) N−tert−ブチルアクリルアミド−メチ
ルメタクリレート共重合体(60:40) P−6) ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド) P−7) ポリ(tert−ブチルメタクリレート) P−8) ポリビニルアセテート P−9) ポリビニルプロピオネート P−10) ポリメチルメタクリレート P−11) ポリエチルメタクリレート P−12) ポリエチルアクリレート P−13) 酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
(90:10) P−14) ポリ−n−ブチルアクリレート P−15) ポリ−n−ブチルメタクリレート P−16) ポリイソブチルメタクリレート P−17) ポリイソプロピルメタクリレート P−18) ポリオクチルアクリレート P−19) n−ブチルアクリレート−アクリルアミド
共重合体(95:5) P−20) ステアリルメタクリレート−アクリル酸共
重合体(90:10) P−21) メチルメタクリレート−塩化ビニル共重合
体(70:30) P−22) メチルメタクリレート−スチレン 共重合
体(90:10) P−23) メチルメタクリレート−エチルアクリレー
ト共重合体(50:50) P−24) n−ブチルメタクリレート−メチルメタク
リレート−スチレン共重合体(50:20:30) P−25) 酢酸ビニル−アクリルアミド共重合体(8
5:15) P−26) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(65:
35) P−27) メチルメタクリレート−アクリルニトリル
共重合体(65:35) P−28) n−ブチルメタクリレート−ペンチルメタ
クリレート−N−ビニル−2−ピロリドン共重合体(3
8:38:24) P−29) メチルメタクリレート−n−ブチルメタク
リレート−イソブチル−メタクリレート−アクリル酸共
重合体(37:29:25:9) P−30) n−ブチルメタクリレート−アクリル酸
(95:5) P−31) メチルメタクリレート−アクリル酸共重合
体(95:5) P−32) ベンジルメタクリレート−アクリル酸共重
合体(93:7) P−33) n−ブチルメタクリレート−メチルメタク
リレート−ベンジルメタクリレート−アクリル酸共重合
体(35:35:25:5) P−34) n−ブチルメタクリレート−メチルメタク
リレート−ベンジルメタクリレート共重合体(40:3
0:30) P−35) ジアセトンアクリルアミド−メチルメタク
リレート共重合体(50:50) P−36) メチルビニルケトン−イソブチルメタクリ
レート共重合体(55:45) P−37) エチルメタクリレート−n−ブチルアクリ
レート共重合体(70:30) P−38) ジアセトンアクリルアミド−n−ブチルア
クリレート共重合体(60:40) P−39) メチルメタクリレート−ステアリルメタク
リレート−ジアセトンアクリルアミド共重合体(40:
40:20) P−40) n−ブチルアクリレート−ステアリルメタ
クリレート−ジアセトンアクリルアミド共重合体(7
0:20:10) P−41) ステアリルメタクリレート−メチルメタク
リレート−アクリル酸共重合体(50:40:10) P−42) メチルメタクリレート−スチレン−ビニル
スルホンアミド共重合体(70:20:10) P−43) メチルメタクリレート−フェニルビニルケ
トン共重合体(70:30) P−44) n−ブチルアクリレート−メチルメタクリ
レート−n−ブチルメタクリレート共重合体(35:3
5:30) P−45) n−ブチルメタクリレート−N−ビニル−
2−ピロリドン共重合体(90:10) P−46) ポリペンチルアクリレート P−47) シクロヘキシルメタクリレート−メチルメ
タクリレート−n−プロピルメタクリレート共重合体
(37:29:34) P−48) ポリペンチルメタクリレート P−49) メチルメタクリレート−n−ブチルメタク
リレート共重合体(65:35) P−50) ビニルアセテート−ビニルプロピオネート
共重合体(75:25) P−51) n−ブチルメタクリレート−3−アクリル
オキシブタン−1−スルホン酸ナトリウム共重合体(9
7:3) P−52) n−ブチルメタクリレート−メチルメタク
リレート−アクリルアミド共重合体(35:35:3
0) P−53) n−ブチルメタクリレート−メチルメタク
リレート−塩化ビニル共重合体(37:36:27) P−54) n−ブチルメタクリレート−スチレン共重
合体(82:18) P−55) tert−ブチルメタクリレート−メチル
メタクリレート共重合体(70:30) P−56) ポリ(N−tert−ブチルメタクリルア
ミド) P−57) N−tert−ブチルアクリルアミド−メ
チルフェニルメタクリレート共重合体(60:40) P−58) メチルメタクリレート−アクリルニトリル
共重合体(70:30) P−59) メチルメタクリレート−メチルビニルケト
ン共重合体(38:72) P−60) メチルメタクリレート−スチレン共重合体
(75:25) P−61) メチルメタクリレート−ヘキシルメタクリ
レート共重合体(70:30) P−62) ブチルメタクリレート−アクリル酸共重合
体(85:15) P−63) メチルメタクリレート−アクリル酸共重合
体(80:20) P−64) メチルメタクリレート−アクリル酸共重合
体(98:2) P−65) メチルメタクリレート−N−ビニル−2−
ピロリドン共重合体(90:10) P−66) n−ブチルメタクリレート−塩化ビニル共
重合体(90:10) P−67) n−ブチルメタクリレート−スチレン共重
合体(70:30) P−68) 1,4−ブタンジオール−アジピン酸ポリ
エステル P−69) エチレングリコール−セバシン酸ポリエス
テル P−70) ポリカプロラクタム P−71) ポリプロピオラクタム P−72) ポリジメチルプロピオラクトン P−73) N−tert−ブチルアクリルアミド−ジ
メチルアミノエチルアルアミド共重合体(85:15) P−74) N−tert−ブチルメタクリアミド−ビ
ニルピリジン共重合体(95:5) P−75) マイレン酸ジエチル−n−ブチルアクリレ
ート共重合体(65:35) P−76) N−tert−ブチルアクリルアミド−2
−メトキシエチルアクリレート共重合体(55:45) 本発明において、本発明の共重合体は、芳香族第1級ア
ミン現像主薬の酸化体とカップリングして、色素を形成
するカプラーと共存した状態で親油性微粒子中に存在し
ている分散物として用いるのが好ましい。該分散物は、
カプラーと本発明の共重合体の少なくとも一種を実質的
に水不溶性の高沸点有機溶媒に溶解し、親水性保護コロ
イド中に乳化分散することにより得られる。
【0049】ここで、実質的に水不溶性の高沸点有機溶
媒とは、融点が100℃以下、沸点が140℃以上の水
と非混和性の化合物で、フェノール誘導体、フタル酸エ
ステルやリン酸エステルなどのエステル類、有機酸アミ
ド類、カルバメート類、ケント類等が挙げられる。これ
らは、米国特許第2,322,027号、同第2,35
3,262号、同第2,533,514号、同第2,8
01,170号、同第2,801,171号、同第2,
835,579号、同第2,852,383号、同第
2,870,012号、同第2,991,171号、同
第3,287,134号、同第3,554,755号、
同第3,676,137号、同第3,676,142
号、同第3,700,454号、同第3,748,14
1号、同第3,779,765号及び同第3,837,
863号各明細書に記載されている。
【0050】また、上記溶解を助けるために、低沸点有
機溶媒、水と混和性の有機溶媒を使用することができ
る。
【0051】低沸点有機溶媒としては、酢酸エチル、酢
酸ブチル、シクロヘキサノン、イソブチルアルコール、
メチルエチルケトン、メチルセロソルブなどが挙げられ
る。
【0052】水と混和性の有機溶媒としては、メチルア
ルコール、エチルアルコール、アセトン、フェノキシエ
タノール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド
などが挙げられる。
【0053】これらの低沸点有機溶媒や水と混和性の有
機溶媒は、水洗などの方法により、或いは塗布乾燥等に
より除去することができる。
【0054】また、以上述べた有機溶媒は二種以上を組
み合わせて用いることもできる。
【0055】親水性保護コロイド中に乳化分散して親油
性微粒子とするには、界面活性剤などの分散助剤を用い
て、撹拌器、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージ
ェットミキサー、超音波装置などにより分散する。分散
と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよ
い。
【0056】親水性保護コロイドとしてはゼラチン水溶
液が好ましく用いられる。
【0057】親油性微粒子の平均粒径としては0.04
μmから2μmが好ましいが、より好ましくは0.06
μmから0.4μmである。粒子径は英国コールター社
製コールターモデルN4等により測定できる。
【0058】上記において、カプラー、単独又は共重合
体、高沸点溶媒及び低沸点溶媒又は水と混和性の有機溶
媒などの補助溶媒の混合割合は、カプラー、単独又は共
重合体、高沸点溶媒が補助溶媒に溶解して成る溶液が親
水性コロイド中に容易に分散されるのに適した粘度とな
るように選べば良い。この時の値としては、使用される
カプラーの溶解度、重合体の種類や重合度により異な
り、一律に決められないが、例えば重合体のカプラーに
対する割合(重量比)は1:10〜5:1、好ましくは
1:3〜2:1である。
【0059】また、用いる高沸点溶媒のカプラーに対す
る割合(重量比)は1:20〜5:1、好ましくは1:
10〜2:1である。低沸点溶媒の重合体に対する割合
(重量比)は1:10〜10:1、好ましくは1:4〜
5:1である。
【0060】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の感光性ハロゲン化銀乳剤層にはハロゲン化銀乳剤が含
有される。
【0061】本発明のハロゲン化銀乳剤としては、塩化
銀、臭化銀、沃化銀或いは混合ハロゲン化銀、例えば塩
臭化銀、沃臭化銀、塩沃化銀塩沃臭化銀等を適用するこ
とができる。これらのハロゲン化銀乳剤は通常の方法に
よって製造されるものであり、アンモニア法、中性法、
酸性法、或いはハロゲン変換法、関数添加法、均一沈殿
法などが適用できる。粒子の平均直径は問わないが、
0.01〜5μmが好ましい。別々に形成した二種以上
のハロゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
【0062】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常の方法を用いて化学増感をすることができる。化学
増感には、金錯塩を用いる金増感法、還元性物質を用い
る還元増感法、銀イオンと反応し得る硫黄を含む化合物
や所謂、活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、又、周期表
第VIII族に属する貴金属の塩を用いる増感法などを用い
ることができる。
【0063】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
分光増感を行うことができる。その方法としては、モノ
メチンシアニン、ペンタメチンシアニン、メロシアニ
ン、カルボシアニン等のシアニン系色素類を単独もしく
は組み合わせて、又はそれらとスチリル染料もしくはア
ミノスチルベン化合物等との組み合わせによって行うこ
とができる。
【0064】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に
は、安定剤、カブリ防止剤、界面活性剤、消泡剤、帯電
防止剤、硬膜剤、膜物性改良剤、増白剤、汚染防止剤、
紫外線吸収剤、イラジエーション防止剤等の添加剤を含
有させることができる。これらの各種添加剤については
Research Disclosure 176
巻、No.17643(1978年)に記載されている
ものがすべて利用できる。
【0065】本発明のカラー写真感光材料の支持体は、
目的に応じて適宜選択することができる。例えば、セル
ロースアセテートフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネート
フィルム、又はこれらの積層物、紙、バライタ紙、α−
オレフィンポリマーで被覆された紙、合成紙、ガラス、
金属などがある。
【0066】上記カラー写真感光材料において、バイン
ダー又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用いるのが
有利であるが、それ以外の親水性コロイド、例えばゼラ
チン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ー、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルロース硫酸エステル類等のようなセルロ
ース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコ
ール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド
等の単一或いは共重合体の如き多種の合成親水性高分子
物質などを混合して用いることができる。
【0067】
【実施例】以下、実施例により本発明の詳細を具体的に
説明するが本発明の実施態様はこれらに限定されるもの
ではない。
【0068】実施例1 紙支持体の片面にポリエチレンをラミネートし、もう一
方の面に酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネー
トした支持体上に、以下に示す構成の各層を酸化チタン
を含有するポリエチレン層の側に塗設し多層ハロゲン化
銀カラー写真感光材料の試料1〜16を作製した。塗布
液は下記の如く調製した。
【0069】第1層塗布液 イエローカプラー(表3に記載)26.7g、色素画像
安定化剤(ST−1)10.0g、色素画像安定化剤
(ST−2)6.67g、添加剤(HQ−1)0.67
g、イラジエーション防止染料(AI−3)0.33
g、高沸点有機溶媒(表3に記載)6.67gに酢酸エ
チル60mlを加え溶解し、この溶液を20%界面活性
剤(SU−1)7mlを含有する10%ゼラチン水溶液
220mlに超音波ホモジナイザーを用いて乳化分散さ
せてイエローカプラー分散液を作製した。この分散液を
下記条件にて作製した青感性ハロゲン化銀乳剤(銀8.
68g含有)と混合し第1層塗布液を調製した。
【0070】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。
【0071】また硬膜剤として第2層及び第4層に(H
−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布助剤と
しては界面活性剤(SU−2)、(SU−3)を添加
し、表面張力を調整した。なおハロゲン化銀写真感光材
料中の添加量は特に記載のない限り1m2当りのグラム
数を示す。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【化7】
【0075】
【化8】
【0076】
【化9】
【0077】
【化10】
【0078】
【化11】
【0079】
【化12】
【0080】
【化13】
【0081】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)4
0℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に下
記(A液)及び(B液)をpAg=6.5、pH=3.
0に制御しつつ30分かけて同時添加し、更に下記(C
液)、及び(D液)をpAg=7.3、pH=5.5に
制御しつつ180分かけて同時添加した。pHの制御は
硫酸又は水酸化ナトリウムの水溶液を用いて行なった。
pAgの制御は、下記組成の制御液を用いた。制御液の
組成は、塩化ナトリウムと硫化カリウムからなる混合ハ
ロゲン化物塩水溶液であり、塩化物イオンと臭化物イオ
ンの比は、99.8:0.2とし、制御液の濃度は、
(A液)、(B液)を混合する際には、0.1モル/リ
ットル、(C液)、(D液)を混合する際には1モル/
リットルとした。
【0082】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml に仕上げた。
【0083】 (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml に仕上げた。
【0084】 (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml に仕上げた。
【0085】 (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml に仕上げた。
【0086】添加終了後、花王アトラス社製デモールN
a5%水溶液と硫酸マグネシウムの2.0%水溶液を用
いて脱塩を行なった後、ゼラチン水溶液と混合して平均
粒径0.85μm、変動係数(σ/F)=0.07、塩
化銀含有率の99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP
−1を得た。
【0087】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分化学熟成を行ない、青感性ハロゲ
ン化銀乳剤(Em−B)を得た。
【0088】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素BS−2 1×10-4モル/モルAgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.4
3μm、変動係数(σ/F)=0.08、塩化銀含有率
99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0089】EMP−2に対し、下記化合物を用いて5
5℃で120分化学熟成を行ない、緑感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−G)を得た。
【0090】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素GS−1 4×10-4モル/モルAgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.5
0μm、変動係数(σ/F)=0.08、塩化銀含有率
99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0091】EMP−3に対し、下記化合物を用いて6
0℃で90分化学熟成を行ない、赤感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−R)を得た。
【0092】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定剤STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素RS−1 1×10-4モル/モルAgX
【0093】
【数1】
【0094】
【化14】
【0095】このようにして得られた試料は下記の方法
により、評価を行った。
【0096】《相対感度、最高濃度(Dmax)の評
価》各試料について青フィルターを介し0.5秒でセン
シトメトリー用の階調露光を与えた後、後記現像処理を
行った。得られた試料を光学濃度計(コニカ(株)製P
DA−65型)を用いて濃度測定し感度(相対感度)及
び最高濃度(Dmax)を求めた。
【0097】《耐光性の評価》また、各試料をキセノン
フェードメーターで10日間照射した後、濃度を測定し
て耐光性を調べた。
【0098】耐光性は初濃度1.0に対する耐光試験後
の色素残留パーセントで表す。
【0099】《処理変動性(Dmax′)の評価》ま
た、得られた試料について、前記と同様の露光を与えた
後、後記現像処理の工程中の発色現像液の発色現像主薬
であるCD−3の量を3.5g/リットルとした以外は
同様の工程により処理を行い、青感性感光層の最高濃度
(Dmax′)を測定した。
【0100】《色再現性の評価》また、上記試料1〜2
0について、以下の方法によって色再現性を評価した。
【0101】まず、カラーネガフィルム(コニカカラー
LV−400:コニカ株式会社製)とカメラ(コニカF
T−1 MOTOR:コニカ株式会社製)を用いてマク
ベス社製カラーチェッカーを撮影した。続いて、カラー
ネガ現像処理(CNK−4:コニカ株式会社製)を行な
い、得られたネガ像をコニカカラープリンターCL−P
2000(コニカ株式会社製)を用いて上記試料No.
1〜20に82mm×117mmの大きさにプリント
し、前記と同様にして実技プリントを得た。プリントの
際のプリンター条件は、カラーチェッカー上の灰色がプ
リント上で灰色になるように各試料毎に設定を行なっ
た。
【0102】得られた実技プリントについて、色再現性
を目視により評価した。
【0103】《現像処理》処理条件は下記の通りであ
る。
【0104】 処理工程 温 度 時 間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安 定 化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 発色現像液 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウム塩 1.0g ジエチレングリコール 10g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3−メチル−4− アミノアニリン硫酸塩(CD−3) 4.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体)1.0g 炭酸カリウム 27g 水を加えて全量を1リットルとし、pH=10.10に
調整する。
【0105】 漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム (40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷
酢酸でpH=5.7に調整する。
【0106】 安定化液 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.2g 1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン 0.3g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g o−フェニルフェノールナトリウム 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体)1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又は水酸化カリ
ウムでpH=7.0に調整する。
【0107】結果を表3に示す。
【0108】
【表3】
【0109】色再現性(色相、彩度)は試料No.3を
3とする(劣)1〜5(優)の5段階評価
【0110】
【化19】
【0111】表3から明らかなように、本発明のイエロ
ーカプラーを使用した試料は、発色性(感度、最高濃
度)、処理変動性、色再現性の点で優れていることがわ
かる。
【0112】また、本発明のHBS(高沸点有機溶媒)
と併用することによって、耐光性も大きく改良されてい
ることがわかる。
【0113】
【発明の効果】本発明により、感光材料の発色性に優
れ、耐光性、色再現性に優れ、しかも処理変動性にも優
れたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することが
できた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
    緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀乳剤
    層を含む写真構成層を有し、該青感性ハロゲン化銀乳剤
    層に下記一般式〔I〕又は一般式〔II〕で表されるイエ
    ローカプラーの少なくとも一種を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】 〔式中、RA及びRCはアルキル基を表し、RBは分岐ア
    ルキル基を表し、RE及びRFは各々水素原子又はアルキ
    ル基を表す。〕 【化2】 〔式中、RA及びRCはアルキル基を表し、RBは分岐ア
    ルキル基を表し、RGは水素原子又はアルコキシ基を表
    す。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、
    緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀乳剤
    層を含む写真構成層を有し、該青感性ハロゲン化銀乳剤
    層に上記一般式〔I〕又は一般式〔II〕で表されるイエ
    ローカプラーの少なくとも一種を含有し、かつ該青感性
    ハロゲン化銀乳剤層に、水不溶性かつ有機溶媒可溶性の
    単独重合体又は共重合体の少なくとも一種を含有するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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