JP2005303998A - 無線通信装置および経路探索方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御メッセージのオーバヘッドを抑制し、無線通信装置のバッテリ残量や中継負荷やデータのフロー種別などの動作状態に応じて経路を獲得すること。
【解決手段】他の無線通信装置から経路要求メッセージを受信する受信部102と、受信した経路要求メッセージが、自身宛であるか否かを判定する経路制御メッセージ処理部106と、経路要求メッセージが自身宛でない場合に、経路要求メッセージに応答送信あるいは中継送信する処理を自身の動作状態に基づき遅延させるための遅延量を決定する経路要求メッセージ管理部109と、遅延量を計測し満了した場合に経路要求メッセージへの応答送信あるいは中継送信をする処理を行う遅延処理部105とを有することにより、動作状態の良い無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線アドホックネットワークシステムにおける無線通信装置および経路探索方法に関し、さらに詳しくは、アドホックネットワークシステムで最適経路を探索する無線通信装置および経路探索方法に関する。
ユーザが所有する無線通信装置の多様化に伴い、オフィスや街角、移動中の交通機関などで無線通信装置から電子メールやインターネットの使用、データの交換を行うことが可能になってきている。これらの無線ネットワークはインフラストラクチャの存在を前提としている。これに対し、インフラストラクチャを必要とせず、無線通信装置が近隣に散在する無線通信装置と一時的にネットワークを構築して通信を行うアドホックネットワークが注目され始めている。アドホックネットワークは、ある無線通信装置が任意の無線通信装置と互いに直接通信する事ができなくとも、いくつかの無線通信装置を経由して多段接続し、通信を可能にするシステムであり、ある無線通信装置から、どういう経路をたどり、宛先の無線通信装置へデータを転送するかが問題となる。
従来のアドホックネットワークにおける経路探索方法としては、無線通信装置において通信要求が発生した場合に、宛先までの経路情報を所有していない場合に経路探索を起動し、宛先までの最短ホップ経路を獲得するアドホック・オンデマンド・距離ベクトル(The Ad hoc On Demand Distance Vector)方式(以下、「AODV方式」という。)があった(例えば、非特許文献1参照)。
AODV方式は、ある宛先の無線通信装置にデータを送信する場合に、既存の有効経路を所有していないとき、経路探索プロセスを開始し、自身のシーケンス番号、自身が所有している宛先のシーケンス番号、および経路要求メッセージ識別子を含んだ経路要求メッセージを同報する。隣接の無線通信装置は、宛先の無線通信装置までの十分に新しい経路情報を持たない場合、受信した経路要求メッセージを送信した無線通信装置への逆方向の経路を構築し、さらに経路要求メッセージを同報する。ただし、既に受信している同一の経路要求メッセージに関しては、同報は行わない。宛先の無線通信装置、もしくは、宛先までの十分に新しい経路を所有する無線通信装置は、経路要求メッセージの発信元である無線通信装置に対して、現在の宛先無線通信装置のシーケンス番号を格納した経路応答メッセージをユニキャストで送信する。経路応答メッセージを受信した無線通信装置は、経路応答メッセージ内の情報を元に、宛先のシーケンス番号が最新である場合、もしくはシーケンス番号は同じであるが、宛先までのホップ数が少ない場合に、自身の所有する経路情報を更新し、逆方向の経路を用いて、経路要求メッセージを作成した無線通信装置に向けて経路応答メッセージを転送する。経路応答メッセージが、経路要求メッセージを作成した無線通信装置に届けられると、宛先の無線通信装置までの経路が確立される。
また、最短ホップ数経路ではなく、互いに隣接する無線通信装置同士でビットエラーレートと転送速度を設定し、これに基づき、リンクの重み付けを各無線通信装置において計算し、経路要求メッセージに付加することで、宛先無線通信装置が最適経路を選択して応答する方法も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−152786号公報(第7−12頁、図12) C. Perkins and E. Royer. "Ad Hoc On-Demand Distance-Vector Routing". Proceedings of the 2nd IEEE Workshop on Mobile Computing Systems and Applications, pages 90-100, February 1999.
しかしながら、前記従来の構成では、シーケンス番号による経路情報の新鮮度および、ホップ数にのみ依存して経路構築を行うために、経路内にあるバッテリ残量の少ない無線通信装置が選択されることがある。この場合、その選択された無線通信装置のバッテリがなくなると経路が無効になり、アドホックネットワーク内で再度経路探索手順が行われる。このため、各無線通信装置の電力消費が増大する、また、制御メッセージによる通信帯域のオーバヘッドが増大するためスループットが低下する、といった課題を有していた。
また、前記別の従来の構成では、隣接する無線通信装置との相互間のリンクに関して重み付けを計算するために、経路探索時において近隣の無線通信装置探索や、リンク接続手順を必要とする。このために、各無線通信装置の処理が増加する、また、シグナリングのためにオーバヘッドが増加する、といった課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、無線通信装置における複雑な計算や、経路探索のためのオーバヘッドを増すこと無く、無線通信装置のバッテリ残量や中継負荷やデータのフロー種別などの動作状態に応じて、簡易に適切な経路を獲得することが可能な無線通信装置および経路探索方法を提供することを目的とする。
本発明の経路探索方法は、ネットワーク上に接続される無線通信装置が宛先となる無線通信装置までの経路情報を必要とする場合に、宛先までの経路情報を獲得する経路探索方法において、無線通信装置が、ネットワーク上に同報送出される、発信元のアドレス、宛先のアドレス、および、経路要求メッセージ識別子を含む経路要求メッセージを受信するステップと、受信した経路要求メッセージが、既に受信したものではなく、かつ、自身が要求されている経路の宛先ではない場合に、無線通信装置が経路要求メッセージに対する反応として、経路要求メッセージに対して応答送信あるいは中継送信する処理を自身の動作状態に基づき遅延させるための遅延量を決定するステップと、その遅延量を計測し、満了したか否かを判定するステップと、無線通信装置がその遅延量が満了したときに、無線通信装置が経路要求メッセージへの応答送信あるいは中継送信するステップとを有する。これにより、無線通信装置の動作状態が良い無線通信装置ほど、早く経路要求メッセージの中継処理を、あるいは経路応答メッセージの送信処理を行うため、無線通信装置の動作状態情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、動作状態の良い無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が経路要求メッセージに対する中継送信とは、自身が宛先の無線通信装置までの経路情報を所有していない場合に、無線通信装置が受信した経路要求メッセージの発信元のアドレス、宛先のアドレス、経路要求メッセージ識別子を含む経路要求メッセージを自身の無線通信範囲内に位置する無線通信装置へ同報送信することを特徴とする。これにより、無線通信装置の動作状態が良い無線通信装置ほど、早く経路要求メッセージの中継処理を行うため、無線通信装置の動作状態情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、動作状態の良い無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置前記経路要求メッセージに対する応答送信とは、自身が宛先までの経路情報を所有している場合に、無線通信装置が受信した経路要求メッセージの発信元のアドレス、宛先のアドレスを含む経路応答メッセージを、受信した経路要求メッセージの送信元へ向けて送信することを特徴とする。これにより、宛先までの経路情報を所有している無線通信装置において、無線通信装置の動作状態が良い無線通信装置ほど、早く経路応答メッセージの送信処理を行うため、無線通信装置の動作状態情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、動作状態の良い無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップをさらに有し、無線通信装置がバッテリ残量状態を自身の動作状態とし、バッテリ残量が多いほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。これにより、バッテリ残量が多いものほど早く応答もしくは中継処理を行う。このため、無線通信装置のバッテリ残量情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、バッテリ残量の多いものを優先的に経由する経路を獲得することができ、最短ホップ数経路を探索する従来方法に比較して経路の有効時間を長くすることができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップと、無線通信装置がバッテリ残量から稼動時間の推定値を算出するステップと、をさらに有し、無線通信装置が稼働時間の推定値を自身の動作状態とし、稼働時間推定値が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。これにより、推定される稼働時間が長いものほど、早く応答もしくは中継処理を行う。このため、無線通信装置の稼働時間情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、稼働時間の長いものを優先的に経由する経路を獲得することができ、最短ホップ数経路を探索する従来方法に比較して経路の有効時間を長くすることができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップと、無線通信装置がバッテリ残量から送信可能なビット数を算出するステップと、をさらに有し、無線通信装置が送信可能なビット数を自身の動作状態とし、送信可能ビット数が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。これにより、現在のバッテリ残量にて送信するビット数の多いものほど、早く応答もしくは中継処理を行う。このため、無線通信装置の送信可能ビット数情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、より多くのデータを送信可能なものを優先的に経由する経路を獲得することができ、最短ホップ数経路を探索する従来方法に比較して獲得した経路での送信可能データを多くすることができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が自身のCPU使用状態を監視するステップをさらに有し、無線通信装置が自身のCPU使用状態を自身の動作状態とし、CPU使用率が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。これにより、処理負荷の少ないものほど早く応答もしくは中継処理を行う。このため、無線通信装置の負荷情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、処理負荷の少ないものを優先的に経由する経路を獲得することができ、無線通信装置の処理負荷を分散する事ができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が自身が発信元となってデータパケットを送信、もしくは、他の無線通信装置からのデータパケットを転送する場合に、無線通信装置がそのデータパケットのフロー種別を識別するステップと、無線通信装置が送信データ、および転送データをフロー種別毎に設けた所定の記憶領域に格納するステップと、無線通信装置が経路要求メッセージの発信元が経路情報を獲得した後にその経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別を識別するステップと、無線通信装置がその経路要求メッセージの発信元から送信されてくるフロー種別に応じた前記記憶領域の空き容量を調査するステップと、無線通信装置が遅延量を決定するステップにおいて、無線通信装置が、経路要求メッセージの発信元が経路情報獲得後に送信するデータのフロー種別に応じた記憶領域の空き容量が所定の値以上であるか否かを判定するステップとをさらに有し、空き容量が所定の値以上である場合に、無線通信装置が空き容量を自身の動作状態とし、空き容量が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。これにより、中継するフロー種別に応じて処理負荷が許容される無線通信装置であって、かつ、その中で動作状態が良い無線通信装置ほど、早く経路要求メッセージの中継処理を行うため、動作状態の良い無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。また、経路要求メッセージを同報送信して、近傍に存在する代わりの無線通信装置を選択する必要がないので、経路要求メッセージ送信の頻度を増加させることなく、フロー種別に適した経路が獲得できる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が直接通信可能な近隣の無線通信装置の情報を受信し、記録、更新して管理するステップをさらに有し、無線通信装置が直接通信可能な近隣の無線通信装置の総数を自身の動作状態とし、近隣の無線通信装置の総数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。これにより、近隣する無線通信装置が少ない無線通信装置ほど、早く応答もしくは中継処理を行うため、無線通信装置の近隣に位置する無線通信装置情報をそれぞれの無線通信装置で交換する事無く、優先的に近隣に位置する無線通信装置の少ない無線通信装置を経由する経路を獲得することができ、各無線通信装置の負荷を分散することができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が任意の宛先への経路情報を、経路要求メッセージ、経路応答メッセージ、およびデータの送受信に応じて記録、更新して管理するステップをさらに有し、無線通信装置が経路情報の有効エントリ数を自身の動作状態とし、有効エントリ数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。これによって、実際に転送処理を行うための経路情報が少ない無線通信装置ほど、早く応答もしくは中継処理を行うため、無線通信装置が所有する有効経路情報数をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、転送処理の少ない無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができ、各無線通信装置の負荷を分散することができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップと、無線通信装置が自身のCPU使用状態を監視するステップと、無線通信装置が、経路要求メッセージの発信元が経路情報を獲得した後にその経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別が記憶される領域の空き容量を監視するステップと、無線通信装置が直接通信可能な近隣の無線通信装置の情報を管理するステップと、無線通信装置が任意の宛先への経路情報を、経路要求メッセージ、経路応答メッセージ、およびデータの送受信に応じて更新して管理するステップと、の少なくともいずれか2つのステップを有し、遅延量を決定するステップにおいて、無線通信装置がバッテリ残量、CPU使用状態、空き容量、近隣の無線通信装置の総数、経路情報の有効エントリ数の少なくともいずれか2つを組み合わせて遅延量を設定することを特徴とする。これにより、これらの動作状態を適する重み付けをした組み合わせで条件設定することが可能になるので、経路要求メッセージの発信元である無線通信装置は通信条件に最適な動作状態の無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が遅延量を決定するための動作状態を特定する識別子を経路要求メッセージ内に格納するステップと、無線通信装置が、受信した経路要求メッセージ内に格納されている、遅延量を決定するための動作状態を特定する識別子を判別するステップと、をさらに有し、無線通信装置が動作状態を特定する識別子で指定される動作状態情報に応じた動作状態を使用して、遅延量を決定することを特徴とする。これにより、無線通信装置が最適経路を探索するために適用する動作状態を、通信データや周囲の環境などに応じて通信セッション中か否かにかかわらず動的に決定する事ができ、使用状況に応じてより最適な経路を獲得することが可能となる。
また、本発明の経路探索方法は、動作状態が特定の条件に満たない場合においては、無線通信装置が、受信した経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを禁止するステップと、動作状態が特定の条件よりも良い状態においてのみ、無線通信装置が経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを許可するステップとをさらに有することを特徴とする。これにより、特定の条件下で、他の無線通信装置のデータ通信の中継を担うことを回避し、動作状態の悪い無線通信装置を中継局として選択することにより通信経路の安定性を悪化させることを防ぐとともに、自無線通信装置の動作状態悪化を防ぐことが可能となる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置のユーザが、経路要求メッセージに反応する応答送信、もしくは中継送信を禁止、あるいは許可するモードに設定するための入力を行うステップをさらに有することを特徴とする。これにより、無線通信装置の動作状態に関わらず、無線通信装置のユーザが中継局として動作し得るか否かを決定することが可能となる。
また、本発明の経路探索方法は、遅延量を決定するステップにおいて、遅延量の計測開始時に、無線通信装置が無線リンクにおいて全てのフレームを受信可能にするステップと、遅延量の計測が全て満了したときに、無線通信装置が、無線リンクにおいて自身宛フレーム、同報フレーム、自身が受信すべき限定同報フレームのみを受信するように切替えるステップと、無線通信装置が遅延量の計測終了前に、受信した経路要求メッセージに対する経路応答メッセージを検出すると、該当する経路要求メッセージに対する遅延量の計測を中止し、経路要求メッセージに反応する応答送信、もしくは中継送信を中止するステップと、をさらに有することを特徴とする。これにより、自無線通信装置が受信した経路要求メッセージに対する経路要求メッセージ中継もしくは経路応答メッセージを送信する前に、近隣に位置する他の無線通信装置から、無線通信装置とは異なる他の無線通信装置への経路応答メッセージを捕獲することが可能となり、自無線通信装置を経由するよりも優れた経路の獲得が行われたことを検知することができるため、経路要求メッセージの中継送信もしくは経路応答メッセージの送信を中止することにより、不要な経路要求メッセージ、経路応答メッセージの送出によるバッテリ消費、および無線リソースの使用を避けることができる。
また、本発明の経路探索方法は、無線通信装置が近隣の無線通信装置から送信、もしくは中継送信された経路要求メッセージを記録するステップと、無線通信装置が遅延量を計測中に、遅延量の計測対象となっている経路要求メッセージが、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたか否かを判定するステップと、この判定により、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたと判定された場合には、無線通信装置が遅延量の計測を中止し、経路要求メッセージに反応する応答送信、もしくは中継送信を中止するステップと、をさらに有することを特徴とする。これにより、自無線通信装置が受信した経路要求メッセージに対する経路要求メッセージの中継送信を行う前に、近隣に位置する他の全ての無線通信装置から、該当する経路要求メッセージの送信もしくは中継送信が行われたことを検知することで、自無線通信装置が中継送信する経路要求メッセージは、近隣の無線通信装置において廃棄されることを検知することができるため、経路要求メッセージの中継送信を中止することにより、不要な経路要求メッセージの送出によるバッテリ消費、および無線リソースの使用を避けることができる。
本発明の無線通信装置は、複数の無線通信装置間を多段中継にてデータが転送可能であるように構成されるネットワークにおいて、データの宛先となる無線通信装置までの経路情報を必要とする場合に、宛先への経路要求メッセージをネットワーク内に送出し、この経路要求メッセージに対応する経路応答メッセージを受信し、経路情報を獲得する無線通信装置であって、受信した経路要求メッセージが自身宛であるか否かを判定する経路制御メッセージ処理部と、この経路制御メッセージ処理部において自身宛でないと判定した場合に、受信した経路要求メッセージに対する反応として、この経路要求メッセージに対して応答送信あるいは中継送信するための遅延量を、自身の動作状態に基づき決定する機能を有する経路要求メッセージ管理部と、遅延量を計測し、遅延量が満了した場合に、経路要求メッセージに対して応答送信あるいは中継送信する機能を有する遅延処理部とを有する。本構成により、各無線通信装置の動作状態が良い無線通信装置ほど、早く経路要求メッセージの中継処理を、あるいは経路応答メッセージの送信処理を行うため、無線通信装置の動作状態情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、動作状態の良い無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。
また、本発明の無線通信装置は、自身のバッテリ残量を監視する機能を有する残存バッテリ容量監視部をさらに有し、経路要求メッセージ管理部は、バッテリ残量状態を自身の動作状態とし、バッテリ残量が多いほど、もしくは、バッテリ残量から算出される稼働時間の推定値が大きいほど、もしくは、バッテリ残量から算出される送信可能ビット数が多いほど、遅延量を少なく設定することを特徴とする。本構成により、バッテリ残量が多いものほど早く応答もしくは中継処理を行う。このため、無線通信装置のバッテリ残量情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、バッテリ残量の多いものを優先的に経由する経路を獲得することができ、最短ホップ数経路を探索する従来方法に比較して経路の有効時間を長くすることができる。
また、本発明の無線通信装置は、自身のCPU使用状態を監視する機能を有する処理負荷監視部をさらに有し、経路要求メッセージ管理部は、自身のCPU使用状態を自身の動作状態とし、CPU使用率が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。本構成により、処理負荷の少ないものほど早く応答もしくは中継処理を行う。このため、無線通信装置の処理負荷情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、処理負荷の少ないものを優先的に経由する経路を獲得することができ、各無線通信装置の処理負荷を分散する事ができる。
また、本発明の無線通信装置は、自身が発信元となってデータパケットを送信、もしくは、他の無線通信装置からのデータパケットを転送する場合に、データパケットのフロー種別を識別する機能を有するフロー識別処理部と、フロー識別処理部によってフロー種別が特定された送信データ、および転送データをフロー種別毎に設けた所定の記憶領域に格納し、各々の空き容量を調査する機能を有するバッファ管理部と、受信した経路要求メッセージから、この経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別を判定する機能をさらに有する経路要求メッセージ管理部とをさらに有し、その経路要求メッセージ管理部は、経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別に応じた記憶領域の空き容量が所定の値以上である場合に、空き容量を自身の動作状態とし、空き容量が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。本構成により、中継するフロー種別に応じて処理負荷が許容される無線通信装置であって、かつ、その中で動作状態が良い無線通信装置ほど、早く経路要求メッセージの中継処理を行うため、動作状態の良い無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。また、経路要求メッセージを同報送信して、近傍に存在する代わりの無線通信装置を選択する必要がないので、経路要求メッセージ送信の頻度を増加させることなく、フロー種別に適した経路が獲得できる。
また、本発明の無線通信装置は、直接通信可能な近隣の無線通信装置に関する情報を記録、更新して管理する機能を有する近隣テーブル管理部をさらに有し、経路要求メッセージ管理部は、直接通信可能な近隣の無線通信装置の総数を自身の動作状態とし、近隣の無線通信装置の総数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。本構成により、近隣する無線通信装置が少ない無線通信装置ほど、早く応答もしくは中継処理を行うため、無線通信装置の近隣に位置する無線通信装置情報をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、近隣に位置する無線通信装置の少ない無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができ、各無線通信装置の負荷を分散することができる。
また、本発明の無線通信装置は、任意の宛先ごとの経路情報の有効化、無効化を設定する機能を有する経路記録部と、経路情報の有効エントリ数を記録する機能を有する経路情報記録部と、をさらに有し、経路要求メッセージ管理部は、経路情報の有効エントリ数を自身の動作状態とし、有効エントリ数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする。本構成により、実際に転送処理を行うための経路情報が少ない無線通信装置ほど、早く応答もしくは中継処理を行うため、無線通信装置が所有する有効経路情報数をそれぞれの無線通信装置間で交換する事無く、転送処理の少ない無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができ、各無線通信装置の負荷を分散することができる。
また、本発明の無線通信装置は、自身のバッテリ残量を監視する機能を有する残存バッテリ容量監視部と、自身のCPU使用状態を監視する機能を有する処理負荷監視部と、経路要求メッセージの発信元が経路情報を獲得した後にその経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別が記憶される領域の空き容量を監視するバッファ管理部と、直接通信可能な近隣の無線通信装置の情報を管理する機能を有する近隣テーブル管理部と、経路情報の有効エントリ数を記録する機能を有する経路情報記録部と、の少なくともいずれか2つを有し、経路要求メッセージ管理部は、バッテリ残量、CPU使用状態、空き容量、近隣の無線通信装置の総数、経路情報の有効エントリ数の少なくともいずれか2つを組み合わせて遅延量を設定することを特徴とする。本構成により、これらの動作状態を適する重み付けをした組み合わせで条件設定することが可能になるので、経路要求メッセージの発信元である無線通信装置は通信条件に最適な動作状態の無線通信装置を優先的に経由する経路を獲得することができる。
また、本発明の無線通信装置は、受信した経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信すること禁止あるいは許可する機能を有するモード選択部をさらに有し、このモード選択部は、動作状態が特定の条件に満たない場合においては、経路要求メッセージに反応する応答送信、中継送信を禁止し、動作状態が特定の条件よりも良い状態においてのみ、経路要求メッセージに反応して応答送信、中継送信することを許可することを特徴とする。本構成により、特定の条件下で、他の無線通信装置のデータ通信の中継を担うことを回避し、動作状態の悪い無線通信装置を中継局として選択することにより通信経路の安定性を悪化させることを防ぐとともに、自無線通信装置の動作状態悪化を防ぐことが可能となる。
また、本発明の無線通信装置は、受信した経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを禁止、あるいは許可することを選択入力する機能をさらに有するモード選択部と、現在受信した経路要求メッセージに反応する応答送信、中継送信が禁止、あるいは許可されているかの動作モードを表示する表示部と、をさらに有することを特徴とする。本構成により、ユーザが、使用している無線通信装置の中継モードを設定、確認することができる。
また、本発明の無線通信装置は、無線リンクにおいて全てのフレームを受信可能するようにデータリンク制御部を設定する機能を有する受信モード設定部をさらに有し、この受信モード設定部は、遅延処理部が遅延量の計測開始時に、受信動作モードを全フレーム受信可能モードに設定し、経路制御メッセージ処理部が遅延量の計測終了前に、受信した経路要求メッセージに対する経路応答メッセージを検出すると、遅延処理部に計測の中止を指示し、遅延量の計測が全て満了した時に、データリンク制御部を無線リンクにおいて自身宛フレーム、同報フレーム、および自身が受信すべき限定同報フレームのみを受信する通常フレーム受信モードに設定することを特徴とする。本構成により、自無線通信装置が受信した経路要求メッセージに対する経路要求メッセージの中継送信もしくは経路応答メッセージを送信する前に、近隣に位置する他の無線通信装置から、前記無線通信装置とは異なる他の無線通信装置への経路応答メッセージを捕獲することが可能となり、自無線通信装置を経由するよりも優れた経路の獲得が行われたことを検知することができるため、経路要求メッセージの中継送信もしくは経路応答メッセージの送信を中止することにより、不要な経路制御メッセージの送出によるバッテリ消費、および無線リソースの使用を避けることができる。
また、本発明の無線通信装置は、近隣の無線通信装置から送信、もしくは中継送信された経路要求メッセージを管理する機能を有する近隣中継テーブルをさらに有し、遅延量を計測中に、遅延量の計測対象となっている経路要求メッセージが、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたか否かを判定し、この判定により、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたと判定された場合には、遅延処理部へ計測の中止を指示することを特徴とする。本構成により、自無線通信装置が受信した経路要求メッセージに対する経路要求メッセージの中継送信を行う前に、近隣に位置する他の全ての無線通信装置から、該当する経路要求メッセージの送信もしくは中継送信が行われたことを検知することで、自無線通信装置が中継送信する経路要求メッセージは、近隣の無線通信装置において廃棄されることを検知することができるため、経路要求メッセージの中継送信を中止することにより、不要な経路要求メッセージの送出によるバッテリ消費、および無線リソースの使用を避けることができる。
本発明の無線通信装置および経路探索方法によれば、経路要求メッセージにバッテリ残量情報を格納することなく、また発信元の無線通信装置が経路要求メッセージのオーバヘッドを増加させることなく、宛先までの無線通信装置のバッテリ残量に応じて、経路を優先的に獲得する事ができる。これにより、獲得経路の有効時間を長くすることが可能になる。また、無線通信装置同士が、互いに中継負荷情報を交換する、あるいは新たに負荷の少ない経路を探索することなく、あらかじめ、中継負荷や、データのフロー種別に応じて、適切な経路を優先的に獲得する事ができる。これにより、無線リソースの使用を抑制しつつ無線通信装置の負荷分散も可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜図10は、本発明の実施の形態1における無線通信装置および経路探索方法の一実施の形態を示したものである。
図1は、本発明の無線通信装置の構成を示すブロック図である。無線インタフェース101はアンテナ、RF回路、ベースバンド処理回路から構成され、データリンク制御部102から受け取った信号に変調を施して無線信号に変換し、アンテナから送信する処理と、アンテナから受信した無線信号を復調し、デジタル信号をデータリンク制御部102に渡す処理とを行う。
データリンク制御部102では、ネットワークコントローラ部103から得た信号に所定のデータリンク層によって定められたフォーマットでのフレーミングを行い、無線インタフェース101に渡す処理と、無線インタフェース101から受け取ったデジタル信号からデータリンク層ヘッダ、テイラを取り外してネットワークコントローラ103に渡す処理と、データリンク層によって定められたアクセス方式に従い無線メディアのアクセス権を獲得する処理を行う。
受信モード設定部110はデータリンク制御部102での受信モードを全フレーム受信モード(以下、プロミスカスモードと呼ぶ。)と、通常フレーム受信モード(プロミスカスモードに設定されていない状態)とに設定するものである。この受信モードがプロミスカスモードに設定されている場合には、データリンク制御部102は受信フレームが同報フレーム、自身宛のユニキャストフレーム、自身が受信すべき限定同報フレームでない場合にもフレームを解析し、フレームを正しく受信している場合はフレームヘッダを除去してパケット化し、ネットワークコントローラ103へ渡す。
一方、通常フレーム受信モードの場合には、データリンク制御部102は同報フレーム、自身宛のユニキャストフレーム、自身が受信すべき限定同報フレームのみをフレーム解析し、フレームを正しく受信している場合はフレームヘッダを除去してパケット化し、ネットワークコントローラ103へ渡す。
無線インタフェース101とデータリンク制御部102は、例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11e、Bluetooth(登録商標)、UWBなどで規定される。
ネットワークコントローラ部103は、上位レイヤから受け取ったメッセージに対して、IPヘッダを付加し、経路記録部107の情報を元に宛先に対する次の送信先を決定してデータリンク制御部102に渡す処理を行う。この時、経路記録部107に、宛先に対する次の送信先が記録されていない場合は、経路制御メッセージ処理部106に通知して、経路要求メッセージの作成を要求する。
また、ネットワークコントローラ部107は、データリンク制御部102から受け取ったパケットに対して上位レイヤ処理部104に渡す、他の無線通信装置に中継する、経路制御メッセージ処理部106に渡す、のいずれかの判断を下してそれぞれを実施する処理を行う。パケットの宛先が自身、もしくは同報であり、かつパケット内に経路要求メッセージ、経路応答メッセージが含まれる場合は、これらのメッセージを抽出し、経路制御メッセージ処理部106に渡し、パケットの宛先が自身であり、上位レイヤのメッセージを含む場合は上位レイヤ処理部104に渡し、パケットの宛先が自身でない場合には経路記録部107の情報に基づいて転送先を決定し、必要に応じてパケットヘッダを改定して、データリンク制御部102に渡す。また、ネットワークコントローラ部107は、経路制御メッセージ処理部106から受け取った送信すべき経路要求メッセージに対し、自身が送信元、宛先を同報とするパケットヘッダを付加して、データリンク制御部102に渡す処理と、経路制御メッセージ処理部106から受け取った送信すべき経路応答メッセージに対し、自身が送信元、宛先を経路記録部107に記録されている経路応答メッセージ内の発信元無線通信装置に対する次ホップの無線通信装置とするパケットヘッダを付加してデータリンク制御部102に渡す処理を行う。上位レイヤ処理部104では、ネットワーク層以上のレイヤ処理を行い、ネットワークコントローラ103との間で必要に応じてデータの受け渡しを行う。
遅延処理部105は、経路制御メッセージ処理部106からの遅延処理起動通知により、経路要求メッセージの中継、もしくは経路応答メッセージの送信の中継処理を起動する。これらの中継/送信処理の遅延量は、経路要求メッセージ管理部109内の経路要求メッセージテーブルの値により決定される。また、遅延処理が起動される時に、受信モード設定部110にプロミスカスモードの設定を指示し、受信モード設定部110がデータリンク制御部102をプロミスカスモードに設定する。これにより、他の無線通信装置においてユニキャストで送信される経路応答メッセージを受信可能にする。一つの経路要求メッセージを受信して起動される遅延処理が終了したときには、経路要求メッセージテーブルの該当する{発信元無線通信装置識別子、宛先無線通信装置識別子、経路要求メッセージ識別子}に対するタイマ有効フラグを無効にする。さらに、遅延処理が全て完了するときには、受信モード設定部110にプロミスカスモード設定の解除を指示し、受信モード設定部110がデータリンク制御部102のプロミスカスモード設定を解除する。
経路制御メッセージ処理部106は、経路要求メッセージ、経路応答メッセージの送受信処理を行う。また、ネットワークコントローラ部103より指示があった場合には、経路要求メッセージを生成し、送信処理を行うとともに、経路要求メッセージ管理部109に必要情報を記録する。経路要求メッセージや経路応答メッセージの受信により、経路要求メッセージ管理部109や経路記録部107の情報更新、また、遅延処理部への遅延処理通知、タイマ満了通知を行う。
経路記録部107は、経路制御メッセージ処理部106において処理した経路要求メッセージ、経路応答メッセージに基づき、宛先無線通信装置識別子、次ホップ無線通信装置識別子、宛先無線通信装置シーケンス番号を受け取り、記録する。図10は経路記録部107に記録されている経路情報の一例を示したものである。図10に示す経路情報を所有している無線通信装置は、宛先識別子Gの無線通信装置宛のパケットの転送先が、次ホップ識別子Dの無線通信装置であり、シーケンス番号が20であり、宛先識別子Gの無線通信装置までのホップ数が3であるエントリを所有している。また、同様に、宛先識別子Fの無線通信装置へのパケットの転送先が次ホップ識別子Dの無線通信装置であり、シーケンス番号が2であり、宛先識別子Fの無線通信装置までのホップ数が2であるエントリを所有している。また、同様に、宛先識別子Eの無線通信装置へのパケットの転送先が次ホップ識別子Bの無線通信装置であり、シーケンス番号が4であり、宛先識別子Eの無線通信装置までのホップ数が3であるエントリを所有している。ネットワークコントローラ103からデータリンク制御部102にパケットが渡される場合には、経路記録部107の情報に基づき、転送先を決定する。さらに、経路制御メッセージ処理部106からネットワークコントローラ103に経路要求メッセージ、および経路応答メッセージが渡される場合、経路記録部107の情報に基づき、パケットヘッダを付加して転送先を決定する。
残存バッテリ容量監視部108は、無線通信装置のバッテリ残量を監視する処理を行う。例えば、バッテリ残量の実測値、あるいは、全容量に対するバッテリ残量の割合、あるいは、バッテリ残量レベルを、全容量に対し(High、Middle、Low)と3分割し、現在のバッテリ残量がどのレベルにあるか、を経路要求メッセージ管理部109に示す。
経路要求メッセージ管理部109は、任意の発信元から任意の宛先への経路要求メッセージを識別するためにそれぞれの無線通信装置識別子、経路要求メッセージ識別子、タイマ有効フラグ、タイマ値を記録する経路要求メッセージテーブルを有する。経路要求メッセージを新規に受信して、経路要求メッセージテーブルにエントリが記録されるときに、残存バッテリ容量監視部108からのバッテリ残量レベルにより、タイマ値を設定し、フラグを有効にする。また、経路制御メッセージ処理部106からタイマ満了通知を受けた場合や、設定したタイマが満了した場合には、有効フラグを無効に設定する。さらに、無効に設定してから一定期間(経路要求メッセージ保持期間)経過しても無効のままである場合には、エントリを削除する。
図11は経路要求メッセージ管理部109にて管理される経路要求メッセージテーブルの一例を示したものである。図11に示す経路要求メッセージテーブルを所有している無線通信装置は、発信元識別子Bの無線通信装置から、宛先識別子Hの無線通信装置への経路要求メッセージ(経路要求メッセージ識別子は3)を受信し、経路要求メッセージの中継送信(もしくは経路応答メッセージの送信)タイミングを計時するための遅延処理を行っており、その遅延所要時間が10msであることを示すエントリを有している。また、同様に、発信元識別子Bの無線通信装置から、宛先識別子Eの無線通信装置への経路要求メッセージ(経路要求メッセージ識別子は2)を受信し、経路要求メッセージの中継送信(もしくは経路応答メッセージの送信)タイミングを計時するための遅延処理が動作中ではないことを示すエントリを有している。また、同様に、発信元識別子Fの無線通信装置から、宛先識別子Gの無線通信装置への経路要求メッセージ(経路要求メッセージ識別子は17)を受信し、経路要求メッセージの中継送信(もしくは経路応答メッセージの送信)タイミングを計時するための遅延処理を行っており、その遅延所要時間が14msであることを示すエントリを有している。
ここで、経路要求メッセージ管理部109が行う遅延量の算出処理について説明する。
経路要求メッセージ管理部109は、経路応答を待機する最大時間、および、通信をサポートする許容ホップ数を設定している。
経路要求メッセージ管理部109は、経路応答待機最大時間と許容ホップ数から、遅延量の最大値を計算する。(式1)は、遅延量最大値の算出式の一例である。

遅延量最大値=経路応答待機最大時間/(2×許容ホップ数) (式1)

各無線通信装置では、(式1)から決定される遅延量最大値を元に、無線通信装置の動作状態に応じ、遅延量を決定する。
バッテリ残量に応じて遅延量を決定する場合、自身の無線通信装置のバッテリ残量が、バッテリ容量に対し何%であるかを残存バッテリ容量監視部108にて算出する。算出値が60%である場合に、前記経路応答待機最大時間が160ms、許容ホップ数を10ホップとすると、中継遅延量は、次の式のようになる。

(1−0.6)×160/(2×10)=3.2ms

あるいは、バッテリ残量をバッテリ容量に対して3段階(Hight、Middle、Low)に分割する場合、遅延量も、遅延量最大値を最大遅延とし、3段階に分割する。すなわち、{遅延0ms、遅延4ms、遅延8ms}となる。バッテリ残量が60%である場合には、{Middle}レベルとなるので、4ms後に経路要求メッセージの中継を行う。
図2は、各無線通信装置において、経路要求メッセージの受信処理フロー例を示したものである。また、図5は経路要求メッセージの一例を示したものであり、非特許文献1における経路要求メッセージを使用している。なお、経路要求メッセージは、図5で示すように、経路要求メッセージの発信元無線通信装置を識別する発信元無線通信装置識別子(発信元アドレス)、宛先無線通信装置を識別する宛先無線通信装置識別子(宛先アドレス)、経路要求メッセージを識別するための経路要求メッセージ識別子を有している。
無線通信装置は、経路要求メッセージを受信すると、受信したメッセージ内の{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}の組み合わせが経路要求メッセージテーブルに存在するか否かを精査する(ステップS201)。ステップS201にて判定がYesの場合、すなわち、既に受信処理を行った経路要求メッセージを受信した場合は中継処理、応答処理の何れも行わない。従って、先着した経路要求メッセージに対して、中継処理、応答処理のいずれかが行われる。ステップ(ステップS201)にて判定がNoの場合は、受信経路要求メッセージ内の{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}を経路要求メッセージテーブルに記録する(ステップS202)。
次に、経路要求メッセージの発信元に対する経路情報を更新するべきか否かを精査する(ステップS203)。ステップS204では、発信元に対する経路情報が経路記録部107にない場合は新たに記録し、また、経路記録部107に存在する場合においても、発信元シーケンス番号が、経路記録部107に格納されている値よりも新しい場合には経路情報を更新する(ステップS204)。経路情報の作成(更新)は、経路記録部107の{宛先識別子、次ホップ識別子、シーケンス番号}の各フィールドに、{受信した経路要求メッセージ内の発信元無線通信識別子、受信した経路要求メッセージを送信した隣接の無線通信装置識別子、受信した経路要求メッセージ内の発信元無線通信装置シーケンス番号}を記録することにより実行される。
ステップS203にてNoの場合、もしくは、ステップS204の処理を行った後、自身が経路要求をされている無線通信装置か否かを判定する(ステップS205)。ステップS205にて判定がYesの場合は、経路応答メッセージを作成し、経路記録部107に格納されている発信元への経路情報を元に次ホップの無線通信装置識別子を宛先、自身を送信元とするパケットヘッダを付加し、経路応答メッセージを発信元に向けて送信する(ステップS206)。ステップS205においてNoの場合、すなわち自身は経路を要求されている無線通信装置でない場合には、経路要求メッセージテーブルに記録されている{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}の該当する組み合わせの欄のタイマ有効フラグを「有効」にし、タイマ値もあわせて設定し、遅延処理部105)に遅延処理の起動を指示する(ステップS207)。
ここで、タイマの値は、残存バッテリ容量監視部108から示されるバッテリ残量に基づきセットする。タイマ値は、例えば、全容量に対し{High、Middle、Low}と3分割した場合に、現在の容量が{High}であればタイマが0秒後に、{Middle}レベルであればタイマがT1秒後に、{Low}レベルであればタイマがT2秒後に満了を示すように設定する(ただし、T1<T2とする。例えば、T1=10ms、T2=20msとする)。また、各無線通信装置に固有のプレファレンスを設け、設定するタイマ値にプレファレンス値を加算する事で、複数の無線通信装置による同時送信を回避することもできる。
図3は、各無線通信装置において、経路応答メッセージの受信処理フロー例を示したものである。また、図6は経路応答メッセージの一例を示したものであり、非特許文献1における経路応答メッセージを使用している。
無線通信装置は、経路応答メッセージを受信すると、前記メッセージが自身宛か否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の判定においてYesの場合、すなわち自身宛である場合には、自身が発信元となった経路要求メッセージに対する経路応答メッセージか否かを判定する(ステップS302)。ステップS302の判定においてYesの場合は、経路応答メッセージ内の情報および、前記メッセージを送信した近隣の無線通信装置の識別子から、経路情報を更新する(ステップS303)。経路情報の更新は、経路記録部107の{宛先識別子、次ホップ識別子、シーケンス番号}の各フィールドに、{受信した経路応答メッセージ内の宛先無線通信識別子、受信した経路応答メッセージを送信した隣接の無線通信装置識別子、受信した経路応答メッセージ内の宛先無線通信装置シーケンス番号}を記録することにより実行される。
ステップS302の判定においてNoの場合、すなわち、自身は受信した経路応答メッセージの元となる経路要求メッセージの発信元でない場合は、受信した経路応答メッセージ内の宛先無線通信装置シーケンス番号と、自身の経路記録部107に記録されている該当する宛先無線通信装置のシーケンス番号とを比較して、受信経路応答メッセージ内の値の方が新鮮であれば、経路応答メッセージを、発信元に対して届けられるように中継する(ステップS305)。
ステップS301の判定においてNoの場合、すなわち、経路応答メッセージが自信宛でない場合は、近隣の無線通信装置が送信した発信元識別子、宛先識別子}の組み合わせの経路応答メッセージをプロミスカスモードで受信したものであり、遅延処理を終了させるために、遅延処理部105にタイマ満了通知を行う(ステップS306)。
図4は、図2に示した経路要求メッセージ受信フローのステップ(ステップS207)において遅延処理起動が指示された場合の遅延処理を示したものであり、経路要求メッセージ、経路応答メッセージ受信処理とは独立に動作する。ステップS207により、経路要求メッセージテーブルに記録されている(ステップS202){発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}の組み合わせに該当するタイマをセットするように遅延処理部105に指示されると、データリンク制御部102がプロミスカスモードに設定されていない場合、受信モード設定部に指示してデータリンク制御部102をプロミスカスモードにする(ステップS401)。次に、ステップS402において、前記組み合わせのタイマが満了したか否かを判定する。前記タイマが満了している場合、すなわちステップS402においてYesの場合、他の組み合わせのタイマ全てが満了している場合は、受信モード設定部に通知し、受信モード設定部がデータリンク制御部102に対し、プロミスカスモードを解除するように指示する(ステップS404)。
さらに、前記組み合わせの経路要求メッセージに対する宛先までの経路を経路記録部107に所有しているか否かを判定し(ステップS405)、ステップS405の判定においてYesの場合は、経路応答メッセージを作成して送信するように経路制御メッセージ処理部106に指示をする(ステップS406)。ステップS405の判定においてNoの場合、経路要求メッセージを同報するように経路制御メッセージ処理部106に指示をする(ステップS407)。
ステップS402の判定においてNoである場合、すなわちタイマが満了していない場合は、タイマが満了するまで処理を待機する。この間、起動しているタイマの{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}の組み合わせに該当する経路応答メッセージを受信した場合は、タイマ満了通知があり(図3のS306)、ステップS408においてYesと判定され、該当するタイマを満了させ(ステップS409)、経路要求メッセージ中継処理、経路応答メッセージ送信処理は行わず、前記{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}での遅延処理を終了する。このとき、さらに他の組み合わせのタイマ全てが満了している場合は、プロミスカスモードを解除する(ステップS411)。
図7は、図1に示す無線通信装置にて構成されるアドホックネットワークの例を示したものである。図7において、それぞれの無線通信装置A(701)〜無線通信装置H(708)は、リンク710にて互いの無線通信装置と直接通信可能な範囲に位置する。
また、図8は、図7における無線通信装置B(702)〜無線通信装置H(708)のバッテリ残量の一例を示したものである。ここでは、バッテリ残量レベルを3段階に分割している。
図9は、図7、8に示されるアドホックネットワークにおいて発信元無線通信装置A(701)からの経路要求メッセージが宛先無線通信装置H(708)に届くまでのタイムチャートを示している。時刻t1において、無線通信装置A(701)から経路要求メッセージが同報されると、時刻t2に無線通信装置A(701)の近隣である無線通信装置B(702)、C(703)、D(704)に前記経路要求メッセージが到着する。各無線通信装置B(702)、C(703),D(704)は自身のバッテリ残量に従い、経路要求メッセージの中継を遅延させるタイマをセットする。無線通信装置B(702)、C(703)はバッテリ残量が{Low}レベルであるので、時刻t5に近隣の無線通信装置に届けられるようにタイマをT2に設定し、無線通信装置D(704)はバッテリ残量が{High}レベルであるので、直ちに中継処理を行うため、タイマを0に設定する。時刻t3では、無線通信装置D(704)から中継された前記経路要求メッセージが無線通信装置F(706)に到着し、無線通信装置F(706)においても同様に、バッテリ残量が{Middle}レベルであるので、タイマをT1に設定する。
時刻t5においては、無線通信装置D(704)、E(705)、F(706)、G(707)において前記経路要求メッセージが到着するが、無線通信装置D(704)、F(706)においては既に前記経路要求メッセージの中継を行っているため、中継処理は行わず、無線通信装置E(705)、G(707)のみが中継処理を行う。無線通信装置E(705)はバッテリ残量が{Middle}レベルであるので、タイマをT1に設定し、無線通信装置G(707)はバッテリ残量が{High}レベルであるので、直ちに中継処理を行う。バッテリ残量が多い無線通信装置を優先的に経由して経路要求メッセージが宛先となる無線通信装置に先着し、宛先の無線通信装置H(708)は、先着した前記経路要求メッセージが中継された無線通信装置を経由して経路応答メッセージを発信元の無線通信装置に届ける。
以上により、バッテリ残量が多い無線通信装置を優先的に経由した経路を獲得することができる。
なお、本実施の形態においてはバッテリ残量レベルを3段階に分割したが、4段階、5段階とより細かく分割する場合や、2段階とする場合としてもよく、例えば5段階の場合、バッテリ残量の多い順に{レベル5、レベル4、レベル3、レベル2、レベル1}とし、それぞれのレベルにおける遅延量を{0、T4、T3、T2、T1}とする(ただし、T4<T3<T2<T1とする)。また、バッテリ駆動ではなく、電源コードにより電源を供給されている無線通信装置は、バッテリ残量レベルを最大とし、遅延量は0と設定し、遅延処理を行う。以上により、バッテリ残量の多い無線通信装置を経由する経路を優先的に獲得することができる。
また、本実施の形態では、バッテリの全容量に対する割合から、遅延量を決定したが、無線通信装置がこのまま使用された場合の稼動時間の推定値を元に、稼働時間推定値が長いほど動作条件が良く、稼働時間推定値が短いほど動作条件が悪い無線通信装置として遅延量を決定しても良い。例えば、直近30分間のバッテリ消費を計算し、今後も同様に消費すると推定し、現在のバッテリ残量における稼動可能な時間を算出することなどで実現できる。
また、同様に、1ビット当たりの送信に要する電力値から、あと何ビット分の送信が可能であるかを算出し、送信可能なビット数が多いほど動作条件が良く、送信可能なビット数が少ないほど動作条件が悪い無線通信装置として遅延量を決定しても良い。例えば、送信所要電力と、1フレームを送信するために必要な時間から、1フレーム送信するために必要な電力消費量を計算することができる。1フレームあたりに送信可能な最大ビット数は、無線インタフェース、データリンク制御部によって決まっており、これらを元に、現在のバッテリ残量では、あと何ビット送信が可能かを算出することができる。
また、本実施の形態では、バッテリ残量を監視し、バッテリ残量に基づき、遅延量を決定したが、残存バッテリ容量監視部108の変わりに、自身のCPU処理負荷を監視する処理負荷監視部を設け、CPU処理負荷に応じて遅延量を決定することも可能である。すなわち、自身のCPU処理負荷が少ないほど遅延量を少なく設定することで、CPU処理負荷の少ない無線通信装置を経由する経路を優先的に獲得する事ができる。
このように、自身の動作状態情報(バッテリ残量、負荷等)にて経路要求メッセージの中継タイミング、経路応答メッセージの送信タイミングを制御することで、結果的にメトリック計算を実現し、経路制御メッセージ内に動作状態情報を格納せずとも良く、オーバヘッドを削減できる。また、メトリックを決めるための制御メッセージの交換を行わなくて良いので、無線リソースの利用を抑制できる。このように、リンクの重み付け(メトリック)を計算する元情報を得るための制御メッセージの交換が不要となるので、無線通信装置の負荷の軽減も可能になる。
なお、本実施の形態では、冗長的なパケット送信を防ぐために、遅延処理の起動とともに受信モード設定部に指示して、データリンク制御部102の受信モードをプロミスカスモードに設定した。しかし、必ずしもプロミスカスモードにする必要は無く、該当する処理、すなわち、プロミスカスモードの設定、解除、プロミスカスモード設定時に他無線通信装置からの経路制御メッセージの捕獲に起因する経路制御メッセージの送信中止処理などをスキップしてもよい。この場合、受信モード設定部を特に設ける必要はない。他の無線通信装置からの経路応答メッセージより遅く送信された経路要求メッセージを受信することによって、送信される経路応答メッセージを発信元の無線通信装置が受信しても、受信した経路応答メッセージを廃棄するだけである。このため、この場合にも無線通信装置の動作状態に応じた、適切な経路を獲得する事は可能である。
(実施の形態2)
図12〜図16は、本発明の実施の形態2における無線通信装置および経路探索方法の一実施の形態を示したものである。図12〜図16においては実施の形態1と同様の基本構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
図12は本発明の無線通信装置の構成を示すブロック図である。
経路要求メッセージ管理部1201では、実施の形態1にて説明した機能を有し、任意の発信元から任意の宛先への経路要求メッセージを識別するために格納した情報に対し、端的に区別するためのインデックスを付与する。図13は経路要求メッセージ管理部1201にて管理される経路要求メッセージテーブルの一例を示したものである。
図13に示す経路要求メッセージテーブルを所有している無線通信装置は、無線通信装置Bから、無線通信装置Hへの経路要求メッセージ(経路要求メッセージ識別子は3)を受信し、経路要求メッセージの中継送信(もしくは経路応答メッセージの送信)タイミングを計時するための遅延処理を行っており、その遅延所要時間が10msであることを示すエントリを有しており、このエントリのインデックスは1である。また、同様に、無線通信装置Bから、無線通信装置Eへの経路要求メッセージ(経路要求メッセージ識別子は2)を受信し、経路要求メッセージの中継送信(もしくは経路応答メッセージの送信)タイミングを計時するための遅延処理が動作中ではないことを示すエントリを有しており、このエントリのインデックスは2である。
また、同様に、無線通信装置Fから、無線通信装置Gへの経路要求メッセージ(経路要求メッセージ識別子は17)を受信し、経路要求メッセージの中継送信(もしくは経路応答メッセージの送信)タイミングを計時するための遅延処理を行っており、その遅延所要時間が14msであることを示すエントリを有しており、このエントリのインデックスは3である。
近隣中継テーブル1202は、無線通信装置と直接通信可能な範囲にいる無線通信装置の識別子一覧と、各無線通信装置において、経路要求メッセージ管理部1201にて管理されているそれぞれの近隣要求メッセージが中継されたか否かを示すフラグを設ける。無線通信装置701において近隣の無線通信装置701からの経路要求メッセージを受信した場合に、受信したメッセージ内の{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}の組み合わせが経路要求メッセージテーブルのどのインデックスに当たるかを検査し、近隣中継テーブル1202内のインデックスと経路要求メッセージを送信してきた近隣無線通信装置の識別子に該当する欄のフラグをセットする。
図14は、近隣中継テーブル1202にて管理される情報の一例を示したものである。図14において、近隣無線通信装置識別子1401は、自身に隣接する無線通信装置が無線通信装置B、C、Dであることを示している。さらに、インデックス受信状態1402は経路要求メッセージテーブルの各インデックスに該当する経路要求メッセージを、近隣の無線通信装置から受信したか否かを示すものである。たとえば、この無線通信装置がインデックス1の経路要求メッセージを無線通信装置Bからのみ受信し、他の無線通信装置C、Dから受信していないことを示している。
これら経路要求メッセージ管理部1201と近隣中継テーブル1202とが実施の形態1の構成と異なる。
以上のような構成の無線通信装置について、以下その動作、作用について説明する。
図15は、本実施の形態における無線通信装置の経路要求メッセージの受信処理フロー例を示したものである。
まず、無線通信装置は、経路要求メッセージを受信すると、受信したメッセージ内の{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}の組み合わせが経路要求メッセージテーブルに存在するか否かを精査する(ステップS201)。ステップS201にて判定がYesの場合、すなわち、既に受信処理を行っている経路要求メッセージを受信した場合は、この経路要求メッセージを送信した無線通信装置の識別子、および、経路要求メッセージテーブルに記録されているこの経路要求メッセージのインデックスを検査し、近隣中継テーブル1202内の該当する欄を「受信済」にセットし(ステップS1501)、受信処理を終了する。
ステップS201にて判定がNoの場合は、受信経路要求メッセージ内の{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}を経路要求メッセージテーブルに記録し(ステップS202)、この経路要求メッセージを送信した無線通信装置の識別子、経路要求メッセージテーブルに記録されているこの経路要求メッセージのインデックスを検査し、近隣中継テーブル1202内の該当する欄を「受信済」にセットする(ステップS1502)。
以降の処理については、実施の形態1と同一である。
図16は、図15に示した経路要求メッセージ受信フローのステップ(ステップS207)においてタイマがセットされた場合に起動される遅延処理を示したものであり、経路要求メッセージ、経路応答メッセージ受信処理とは独立に動作する。
この遅延処理動作が、実施の形態1のものと異なる点は、ステップS402において、タイマを計測中に近隣の全無線通信装置から同一の経路要求メッセージを受信したか否かを判定し処理することである。以下、この実施の形態1と異なる動作について説明する。
ステップS402の判定においてNoである場合、すなわちタイマが満了していない場合は、タイマが満了するまで処理を待機する。この間、この無線通信装置と直接通信が可能な全ての近隣の無線通信装置から、起動しているタイマの{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}の組み合わせに該当する経路要求メッセージを受信した場合には、ステップS1601にて、Yesと判定され、ステップS1602に進む。ステップS1602では、自身が宛先への経路を所有しているか否かを判定する。ステップS1602の判定において、Yesの場合、すなわち、自身が宛先までの経路を所有している場合、該当するタイマを満了させる(ステップS1603)。このとき、さらに他の組み合わせのタイマ全てが満了している場合は、プロミスカスモードを解除する(ステップS1605)。その後、ステップS406へ進み、遅延処理部105は経路応答メッセージを作成して送信するように経路制御メッセージ処理部106に指示をする。
ステップS1602の判定において、Noの場合、すなわち、自身は宛先までの経路を所有していない場合、ステップS409に進み、該当するタイマを満了させ、経路要求メッセージ中継送信処理、経路応答メッセージ送信処理は行わず、前記{発信元識別子、宛先識別子、経路要求メッセージ識別子}での遅延処理を終了する。近隣の全ての無線通信装置から同一の経路要求メッセージを受信したということは、すでに近隣の全ての無線通信装置がこの経路要求メッセージを他の無線通信装置から受信済みであることを意味し、当該無線通信装置から改めて中継送信する必要が無いからである。このとき、さらに他の組み合わせのタイマ全てが満了している場合は、プロミスカスモードを解除する(ステップS411)。
また、ステップS1601においてNoと判定された場合、ステップS408へ進む。
なお、経路応答メッセージの受信処理に関しては、実施の形態1と同様である。
また、本実施の形態では、経路要求メッセージを特定するために、新たにインデックスを設けたが、このインデックスは必須ではなく、発信元識別子と経路要求メッセージ識別子との組合せで経路要求メッセージを特定することも可能である。
以上により、無線通信装置の近隣に位置する全ての無線通信装置から同一の経路要求メッセージが送信された場合は、前記無線通信装置の中継処理を停止することで、不必要な経路要求メッセージの送信を防ぐことができるので、無線通信装置の消費電力を削減することが可能になる。
なお、本実施の形態では、遅延処理の起動とともに受信モード設定部に指示して、データリンク制御部102をプロミスカスモードに設定した。しかし、必ずしもプロミスカスモードにする必要は無く、該当する処理、すなわち、プロミスカスモードの設定、解除処理をスキップしてもよい。この場合、受信モード設定部を特に設ける必要はない。他の無線通信装置からの経路応答メッセージより遅く送信された経路要求メッセージを受信することによって、送信される経路応答メッセージを発信元の無線通信装置が受信しても、受信した経路応答メッセージを廃棄するだけである。このため、この場合にも無線通信装置の動作状態に応じた、適切な経路を獲得する事は可能である。
(実施の形態3)
図17〜図19は、実施の形態3における無線通信装置および経路探索方法を示したものである。
図17は本実施の形態における無線通信装置1700の構成を示すブロック図である。図17において、近隣テーブル管理部1701、経路要求メッセージ管理部1702、およびネットワークコントローラ1703が実施の形態1と異なる。以下にこれら構成要素の機能について説明する。
近隣テーブル管理部1701は、無線通信装置自身の近隣、すなわち、直接通信可能な範囲に存在する無線通信装置の管理を行うものであり、無線通信装置の識別子と、パケットの受信時刻、その有効/無効を示すフラグ、および無線通信装置の総数を管理する。図18は近隣テーブル管理部1701内の近隣テーブルの一例を示したものである。
図18において、近隣無線通信装置総数1801はこの無線通信装置の近隣の無線通信装置の総数を示し、受信時刻1802は近隣無線通信装置識別子1401で示す無線通信装置からパケットを受信した時刻であり、有効フラグ1803は該当する無線通信装置が有効に動作しているか否かを示すものである。たとえば、この無線通信装置の近隣に無線通信装置が3台あり、識別子G、F,Eで示される無線通信装置からそれぞれ時刻10212、時刻10220、時刻09857においてパケットを受信しており、無線通信装置G、Fは現在も近隣に位置するが、無線通信装置Eは近隣に位置しないとみなしていることを示している。
経路要求メッセージ管理部1702は、図11に示した経路要求メッセージテーブルのタイマ値1105を近隣テーブル1701からの近隣無線通信装置の総数に基づいて設定する点が、実施の形態1における経路要求メッセージ管理部109と異なる。なお、タイマの設定値は、例えば、近隣無線通信装置の総数が3台以下の場合を0、4台〜6台の場合をT1、7台以上の場合をT2とする(ただし、T1<T2)。
ここで、経路要求メッセージ管理部1702が遅延量を算出する処理について説明する。
経路要求メッセージ管理部1702が近隣無線通信装置数に応じて遅延量を決定する場合、例えば、近隣無線通信装置数基準を定める。この値を12とした時、無線通信装置の近隣無線通信装置数が5である場合、実施の形態1に示した(式1)を元に、中継遅延量は、次式で求まる。

160/{2×10×(12−5)}=1.2ms

ここで、近隣無線通信装置数が、近隣無線通信装置数基準以上の場合には、中継遅延量は遅延量最大値とする。あるいは、実施の形態3に示したように、近隣無線通信装置数を、3台以下{レベル1}、4台〜6台{レベル2}、7台以上{レベル3}の3段階に分割する場合(分解能3)、遅延量も、遅延量最大値に対して3段階に分割、すなわち{遅延0ms、遅延4ms、遅延8ms}と分割する。近隣無線通信装置数が8台の場合には、{レベル3}となるので、8ms後に経路要求メッセージの中継を行う。
ネットワークコントローラ1703は、実施の形態1にて示したネットワークコントローラ103の機能の他に、パケットを受信すると、近隣テーブル更新のため、パケット受信時刻、送信無線通信装置の識別子を近隣テーブル管理部1701に渡す機能を有する点が異なる。
以上のように構成された無線通信装置について、以下にその動作、作用について説明する。
図19は、近隣テーブル管理部1701が管理する近隣テーブルの更新手順を示したフロー図である。
初めに、無線通信装置の電源を投入する、リセットが行われる、などが発生し、無線通信装置が活性化すると、近隣テーブル更新処理が起動される。そして、ネットワークコントローラ1703はパケットを受信したか否かを判定し(ステップS1901)、受信していない場合はステップS1904へ進む。
一方、パケットを受信した場合は、近隣テーブル管理部1701へ通知し、近隣テーブル管理部1701は、近隣テーブルにパケットを送信した無線通信装置のエントリがあるか否かを判定する(ステップS1902)。ステップS1902においてYesと判定した場合、すなわち、エントリが既に存在する場合は、近隣テーブル管理部1701は該当するエントリの受信時刻フィールドを、パケットを受信した時刻に更新し、有効フラグフィールドも「有効」に更新する(ステップS1903)。
ステップS1902にてNoと判定した場合、近隣テーブル管理部1701は新たに、{パケットを送信した無線通信装置の識別子、受信時刻、有効フラグ(=有効)}エントリを作成し(ステップS1906)、近隣無線通信装置総数1801に’1’を加算し(ステップS1907)、ステップS1904へ進む。
ステップS1904において、近隣テーブル管理部1701は有効フラグが有効になっているエントリの受信時刻から、有効フラグタイムアウト値だけ経過しているか否かを判定する。例えば、有効フラグタイムアウト値が10秒である場合、有効フラグが有効である全てのエントリの中で、現在時刻と受信時刻との差が10秒以上であるエントリがあるか否かを判定する(ステップS1904)。そして、存在する場合は該当する有効フラグを「無効」に設定し、現在時刻を受信時刻フィールドに記録した(ステップS1905)後、ステップS1908へ進む。
一方、ステップS1904において、Noと判定した場合、すなわち、現在時刻と受信時刻との差が10秒より小さいエントリおよび、有効フラグが無効に設定されているエントリのみの場合、ステップS1908へ進む。
次に、ステップS1908において、近隣テーブル管理部1701は有効フラグが無効になっているエントリの受信時刻フィールド値から、エントリタイムアウト値だけ経過しているか否かを判定する。例えば、エントリフラグタイムアウト値が10分である場合、有効フラグが無効である全てのエントリの中で、現在時刻と受信時刻との差が10分以上であるエントリがあるか否かを判定し(ステップS1908)、判定がYesの場合、すなわち、消去すべきエントリが存在する場合、近隣テーブル管理部1701はその全てのエントリに対してエントリを消去する(ステップS1909)。そして、近隣無線通信装置総数1801を、消去したエントリの数だけ減算し(ステップS1910)、ステップS1901へ戻る。
一方、ステップS1908においてNoと判定した場合、すなわち、消去すべきエントリが存在しない場合は、そのままステップS1901へ戻る。
なお、経路要求メッセージの受信処理、経路応答メッセージの受信処理、遅延処理に関しては、タイマ値が近隣テーブル上の近隣無線通信装置総数に基づいて設定されること以外は、実施の形態1と同一である。
以上により、近隣に位置する無線通信装置が少ない、すなわち他の無線通信装置への中継を行う機会の少ないと解される無線通信装置を優先的に経由した経路を獲得することができ、一つの無線通信装置に中継処理が集中することを防ぐことが可能となる。
なお、本実施の形態においては、遅延量を決定するために近隣無線通信装置の数を、総数が3台以下の場合を0、4台〜6台の場合をT1、7台以上の場合をT2(ただし、T1<T2)と、3段階に分割したが、これに限らず、レベル分割せずに近隣無線通信装置の数により、遅延量を設定したり、3段階以外に分割しても同様の効果が得られる。
また、実施の形態2で示したような近隣中継テーブルを追加する構成も可能である。この場合はさらに、無線通信装置の近隣に位置する全ての無線通信装置から経路要求メッセージが送信された場合は、前記無線通信装置の中継処理を停止する事で、不必要な経路要求メッセージの送信を防ぐことができ、無線通信装置の消費電力を削減する事ができる。
なお、本実施の形態では近隣無線通信装置総数を記憶したが、これは必須ではなく、経路要求メッセージを受信時に近隣中継テーブルのエントリ数をカウントし直すことによっても同様の作用を実現できる。
(実施の形態4)
図20、図21は、実施の形態4における無線通信装置および経路探索方法を示したものである。
図20は本実施の形態における無線通信装置2000の構成を示すブロック図である。図20において、経路情報数管理部2003を有している点と、経路記録部2001と経路要求メッセージ管理部2002とが新たな機能を有している点が異なる。
経路記録部2001は、実施の形態1と同じく、経路制御メッセージ処理部106から経路要求メッセージ、経路応答メッセージに基づき、宛先無線通信装置識別子、次ホップ無線通信装置識別子、宛先無線通信装置シーケンス番号を受け取り、経路情報として記録する。またさらに、経路記録部2001は経路情報数管理部2003から有効経路情報総数、生存期間、および有効フラグについて指示をうけ経路情報を更新する。
図21は、経路記録部2001に記録されている経路情報の一例を示したものである。図21において、有効経路情報総数2101は経路記録部2001にエントリされた経路情報の総数を示し、生存期間2102はこの経路情報の有効期間を示し、有効フラグ2103はこの経路情報が有効か無効かを示すものである。たとえば、この無線通信装置が所有する有効経路情報総数は2であり、その内訳は、以下のとおりである。
すなわち、無線通信装置Gへのパケットの中継送信先が無線通信装置Dであり、無線通信装置Gのシーケンス番号は20であり、時刻12427までが生存期間であり、本エントリが有効であることを示す経路情報がエントリされている。また、同様に、無線通信装置Fへのパケットの中継送信先が無線通信装置Dであり、無線通信装置Fのシーケンス番号は2であり、時刻10822までが生存期間であり、本エントリが有効であることを示す経路情報がエントリされている。また、同様に、無線通信装置Eへのパケットの中継送信先が無線通信装置Bであり、無線通信装置Eのシーケンス番号は4であり、時刻00251までが生存期間であり、既にその時刻は経過しており、エントリが無効であることを示す経路情報がエントリされている。
経路情報数管理部2003は、経路記録部2001に記録されている経路情報の有効エントリ数を管理している。経路情報数管理部2003は、経路情報を取得して経路情報記録部2001のエントリが増加した場合、あるいは、既にエントリは存在するが、「無効」であったものが「有効」に遷移した場合、有効エントリ数を1加算する。あらかじめ定められた一定期間(例えば、30秒)、もしくは、経路応答メッセージに含まれるライフタイム604にて定められた生存期間中は、経路記録部2001の該当するエントリの有効フラグ2103を「有効」に設定し、この生存期間が経過すると、有効フラグ2103を「無効」に設定するように経路記録部2001へ指示するとともに、有効エントリ数を1減算する。また、フラグが無効になり、さらに所定の時間(例えば、10分)を経過すると、この経路情報を削除するように経路記録部2001へ指示する。そして、経路記録部2001はこの指示を受けて経路情報を更新する。
ネットワークコントローラ103からデータリンク制御部102にパケットが渡される場合には、ネットワークコントローラ103が経路記録部107の情報に基づき、送信先を決定する。さらに、経路制御メッセージ処理部106からネットワークコントローラ103に経路要求メッセージ、あるいは経路応答メッセージが渡される場合、ネットワークコントローラ103は経路記録部107の情報に基づき、パケットヘッダを付加して送信先を決定する。
経路要求メッセージ管理部2002は、図11に示した経路要求メッセージテーブルのタイマ値1105を、経路記録部2001からの有効経路情報総数に基づいてタイマ値を設定する点が、実施の形態1における経路要求メッセージ管理部109と異なる。なお、タイマの設定値は、例えば、有効経路情報総数が3台以下の場合を0、4台〜6台の場合をT1、7台以上の場合をT2(ただし、T1<T2)とする。
ここで、経路要求メッセージ管理部2002が遅延量を算出する処理としては、経路要求メッセージ管理部2002が経路情報有効エントリ数に応じて遅延量を決定する場合、近隣無線通信装置数の場合と同様、経路情報有効エントリ数基準を定める、あるいは、分解能およびその内訳を定めることで遅延量を決定する。
以上のように遅延量を決定することで、宛先無線通信装置への経路要求メッセージの遅延量の上限を定めることができ、必要以上に遅延されることを防ぐことができる。なお、経路要求メッセージの受信処理、経路応答メッセージの受信処理、遅延処理に関しては、タイマ値を有効経路情報総数に基づいて設定している点を除いて、実施の形態1と同一である。また、経路情報数管理部2003による有効経路情報総数や有効フラグなどの経路情報の更新は、経路要求メッセージの受信処理、経路応答メッセージの受信処理、遅延処理とは独立して並列に行われる。
以上により、発信元の無線通信装置は実際に中継処理を行うための経路情報数が少ない無線通信装置を優先的に経由した経路を獲得することができ、一つの無線通信装置に中継処理が集中することを防ぐことが可能となる。
なお、本実施の形態においては、遅延量を決定するために有効経路情報総数を、総数が3台以下の場合を0、4台〜6台の場合をT1、7台以上の場合をT2(ただし、T1<T2)と、3段階に分割したが、これに限らず、レベル分割せずに近隣無線通信装置の数により、遅延量を設定したり、3段階以上に分割しても同様の効果が得られる。
また、実施の形態2で示したような近隣中継テーブルを追加する構成も可能である。この場合はさらに、無線通信装置の近隣に位置する全ての無線通信装置から経路要求メッセージが送信された場合は、前記無線通信装置の中継処理を停止する事で、不必要な経路要求メッセージの送信を防ぐことができ、無線通信装置の消費電力を削減する事ができる。
なお、本実施の形態では、有効経路情報総数を記憶したが、これは必須ではなく、経路要求メッセージを受信時に経路記録部2001にエントリされている経路情報のエントリ数をカウントし直すことによっても同様の作用を実現できる。
(実施の形態5)
図22〜図23は、実施の形態5における無線通信装置および経路探索方法を示したものである。図22は本実施の形態における無線通信装置2200の構成を示したものであり、実施の形態1と実施の形態3とを組み合わせた構成となっているが、経路要求メッセージ管理部が新たな機能を有している点が異なる。
実施の形態1〜4において、経路要求メッセージ管理部がバッテリ残量、および、近隣無線通信装置総数、経路記録部の有効経路情報数を基に、遅延処理をおこなうためのタイマ値を設定している。本実施の形態においては、経路要求メッセージ管理部2201が、新たに遅延量決定テーブルを有し、残存バッテリ容量監視部108および近隣テーブル管理部1701の情報に基づき、遅延量決定テーブルから遅延量を決定し、経路要求メッセージテーブルのタイマ値を設定する。
図23は、遅延量決定テーブルの一例を示したものである。図23においては、バッテリ残量、近隣無線通信装置総数の各レベルをそれぞれ3段階に分割している。例えば、無線通信装置のバッテリ残量が{Middle}レベルで、近隣無線通信装置の総数が{5}の場合、経路要求メッセージ管理部2201は経路要求メッセージテーブルのタイマ値を時間T4(2301)に設定する。これにより、遅延処理部105は経路要求メッセージを中継するときや、もしくは自身が宛先でなく、経路を所有している場合の経路応答メッセージの送信を時間T4だけ遅らせる処理を行うことになる。
以上により、発信元の無線通信装置は近隣に位置する無線通信装置が少ない、すなわち、ネットワーク上での無線通信装置が密集していないエリアにあって、かつバッテリ残量の多い無線通信装置を優先的に経由した経路を獲得することができので、各無線通信装置の中継負荷を分散しつつ、有効時間が長い経路を獲得する事ができる。
本実施の形態では、無線通信装置のバッテリ残量と近隣無線通信装置総数を遅延量決定のパラメータとしたが、近隣テーブル管理部1701の代わりに実施の形態4に記載の経路情報数管理部2003を設け、バッテリ残量と有効経路情報数をパラメータとしても良い。
以上により、発信元の無線通信装置は実際に中継処理を行うための経路情報数が少なく、かつバッテリ残量の多い無線通信装置を優先的に経由した経路を獲得することができ、各無線通信装置の中継負荷を分散しつつ、有効時間が長い経路を獲得する事ができる。
(実施の形態6)
図24は、本実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。これはフロー識別処理部2404やバッファ管理部2405を有している点と、残存バッテリ容量監視部108を有していない点とが実施の形態1のものと異なる。
データリンク制御部2401は、ネットワークコントローラから送信データを直接受け取らず、バッファ管理部2405から抽出する点が実施の形態1のものと異なる。
ネットワークコントローラ2402はIPヘッダを付加してデータリンク処理部に渡す送信データを、データリンク処理部ではなくフロー識別処理部2404に渡す点が実施の形態1のものと異なる。
経路制御メッセージ処理部2403は、自身が宛先ではない経路要求メッセージを受信した際、経路要求メッセージ管理部2409に通知し、経路要求メッセージ管理部2409からの中継送信許可指示を受け取ると、経路要求メッセージを再同報するためにネットワークコントローラ2402に渡す処理をさらに有している点が実施の形態1と異なる。
フロー識別処理部2404は、送信するデータをネットワークコントローラ2402から受け取り、そのデータの種別を判別し、データ種別毎にバッファ管理部2405へ出力する。
バッファ管理部2405は、フロー識別処理部2404から受け取ったデータをフロー種別ごとにそれぞれのバッファに格納する。また、バッファ管理部2405は、そのバッファに格納されているデータをフローに適した優先順位で送出するスケジューリング処理を行う。このスケジューリング処理は、フロー毎に割り当てられている各バッファの優先順位に基づき、次に送出するデータを決定し、バッファから抽出したデータをデータリンク制御部2401に渡す。
経路要求メッセージ管理部2409は、経路制御メッセージ処理部2403から経路要求メッセージ受信の通知を受け取ると、バッファ管理部2405のバッファの空き状態を調べ、経路要求メッセージ内に示されるフロー種別に対応するバッファが、設定した基準閾値以上の空き容量を所有しているか否かを判定する。基準閾値以上の空き容量がある場合は、図11に示す経路要求メッセージテーブルのタイマ有効フラグ1104を有効に設定し、この空き容量の程度に応じてタイマ値1105に遅延時間を設定する。たとえば、この基準閾値以上の空き容量はさらに3レベルの閾値で判定され、空き容量が最大のレベルのときはタイマ値を’0’とし、2番目に空き容量が大きいレベルのときはタイマ値を’5’、最小の空き容量のレベルのときは’10’に設定する。
一方、基準閾値以上の空き容量を所有していない場合は、タイマ有効フラグ1104を無効に設定する。経路要求メッセージ管理部2409は、これらの機能をさらに有している点が実施の形態1のものと異なる。
図25は、本実施の形態の無線通信装置において、パケットデータを送信する際の処理フローを示したものである。電子メールやIP電話などのネットワークアプリケーションからパケットを送信する場合、上位レイヤ処理部104が、宛先の無線通信装置を示す宛先無線通信装置識別子(宛先アドレス)を指定して、ネットワークコントローラ2402にデータパケットの送信を依頼する。ネットワークコントローラ2402は、宛先アドレスに対応する経路情報が経路記録部107に存在するか確認する(ステップS2501)。
経路情報に、該当の宛先アドレスに対応する次ホップ識別子(次ホップアドレス)が存在すれば、フロー識別処理部2404によって、データフローの種別(たとえば、電子メールやIP電話など)を判定して(ステップS2502)、そのフローが該当するバッファに書き込む(ステップS2503)。バッファ管理部2405はそのパケットデータを、スケジューリング処理し、データの優先順位に従って、データリンク処理部2401に送る(ステップS2504)。データリンク処理部2401は、発信元無線通信装置識別子(送信元アドレス)に対応するデータリンク層のハードウェアアドレスを付与し、また、宛先アドレスの次ホップアドレスに対応するハードウェアアドレスを付与して、無線インタフェース101に送る。無線インタフェース101は、データリンク制御部2401から受け取った信号に変調を施して無線信号に変換し、アンテナから送信する。
一方、経路情報に、該当の宛先アドレスに対応する次ホップアドレスが存在しない場合、次に示す経路探索処理を行う。
フロー識別処理部2404は、データパケットのトランスポート層(TCP/UDP)のプロトコル番号やポート番号からフロー種別を確定する(ステップS2505)。フロー識別処理部2404はフロー種別を確定すると、フロー種別に対応したコードを図26に示す経路要求メッセージのフロー種別フィールド2601に書き込み(ステップS2506)、送信する(ステップS2507)。例えば、フロー種別をリアルタイムストリームと非リアルタイムストリームの2種類に識別することとして、リアルタイムストリームは“0”、非リアルタイムストリームは“1”としてメッセージに書き込んで送信する。
次に、経路要求メッセージを受信した時の処理について、図27を用いて説明する。
図27において、ステップS2701乃至S2705の処理は実施の形態1と同一である。ステップS2705において、経路制御メッセージ処理部2403は自身が経路要求の宛先無線通信装置であるか否かを判定し(ステップS2705)、宛先の無線通信装置である場合は、図28に示す経路応答メッセージを作成し、経路記録部107に格納されている発信元への経路情報を元に次ホップの無線通信装置識別子を宛先、自身を送信元とするパケットヘッダを付加し、経路応答メッセージを発信元に向けて送信する(ステップS2706)。
ステップS2705においてNoの場合、すなわち自身は経路を要求されている無線通信装置でない場合には、経路要求メッセージからフロー種別を読み込む(ステップS2707)。
次に、経路要求メッセージ管理部2409が、読み込んだフロー種別に対応するバッファ管理部2405に問い合わせて、バッファの空き状態を確認する(ステップS2708)。対応するバッファに、予め設定した閾値以上の空き容量があれば、所定のタイマ値を経路要求メッセージテーブルに設定し、遅延処理部105に遅延処理の起動を指示する(ステップS2709)。なお、この遅延処理は実施の形態1と同一である。
図29は、本発明において、無線通信装置が経路要求メッセージを送信して経路獲得する様子を示した模式図であり、本図を用いて経路探索処理の実際の動作について説明する。なお、図29では、無線通信装置Aが無線通信装置Gとリアルタイム通信を行うために経路探索を行う様子を示している。
まず、無線通信装置Aは、最初は無線通信装置Gの経路情報を持たないために、経路要求メッセージを同報送信する。無線通信装置Aの近隣に存在する無線通信装置Cと無線通信装置Dがその経路要求メッセージを受信する。無線通信装置Cは、経路要求メッセージを受信すると自分の経路テーブル107に存在する経路情報をチェックする。この図29の場合、無線通信装置Cは、無線通信装置Gの経路を保持しているが、経路要求メッセージ管理部2409がリアルタイムストリーム用のバッファの状態を確認すると、無線通信装置Bから無線通信装置F宛のリアルタイムストリームパケットがバッファに存在しており、空き容量が足りないため、経路要求メッセージを中継送信しない。
一方、無線通信装置Dおよび無線通信装置Eは、中継中のデータフローが存在しないので、経路要求メッセージを通常の処理のとおり中継送信していく。最終的に経路要求メッセージが、無線通信装置Gまで中継送信され、無線通信装置Gは、自身が宛先なので、無線通信装置A宛の経路応答メッセージを生成して返送する。経路応答メッセージは、無線通信装置Eと無線通信装置Dを経由して、無線通信装置Aに到着する。このような処理によって、無線通信装置Aは無線通信装置Gまでのリアルタイム通信を行うための経路情報を取得することができる。
以上により、バッファの空き容量の多い無線通信装置を優先的に経由した経路を獲得することができるので、各無線通信装置の処理負荷を分散することができる。これにより、処理負荷の高い無線通信装置があらかじめ経路に設定され、処理負担が許容範囲を超えた場合に、処理負荷を分散するため、経路要求メッセージを同報送信して、近傍に存在する代わりの無線通信装置を選択する処理を行うことが少なくなるので、経路制御メッセージ送信の頻度を増加させることなく、フロー種別に適した経路の獲得が可能となる。
また、本実施の形態において、経路要求メッセージの中継を行う場合に、実施の形態1〜5で示したように、バッテリ残量情報、近隣無線通信装置情報、近隣中継テーブルのエントリ数あるいは経路情報のエントリ数と組み合わせて、経路要求メッセージの送信時間を遅延させる遅延時間を設定することや、あるいは隣接に位置する全ての無線通信装置からの同一の経路要求メッセージの送信があった場合には経路要求メッセージ中継処理を停止することが可能であり、実施の形態1〜5と同様の効果を得ることができる。
なお、このとき経路応答最大時間、許容ホップ数、分解能または分解能とその内訳、近隣無線通信装置数基準、基準経路情報有効エントリ数基準は、アドホックネットワークを構成する無線通信装置のシステムパラメータとして定義してもよく、また、経路要求メッセージを生成して送信する発信元の無線通信装置が定め、経路要求メッセージ内に新たにフィールドを追加し、格納しても良い。この場合、無線通信装置が送信するデータのフロー種別に応じて、送信元無線通信装置から宛先無線通信装置までの許容転送遅延量が定まり、この転送遅延量を満足する範囲内でのみ通信を行うようにホップ数を定めることができ、データ転送サービス品質が安定する。これにより、データ転送サービス品質を満足する範囲を超えた通信を防ぐことができる。
(実施の形態7)
図30は、本発明の実施の形態7における無線通信装置の構成例を示したものである。
図30において、上位レイヤ処理部104内に、新たにモード選択部3001、モード表示部3002を設けている点が実施の形態1と異なる。
モード選択部3001は、無線通信装置のユーザが、意図的に中継処理を不可に設定する事を可能にする。例えば、ユーザがモード不可スイッチや、あるいは、表示部3002に出されるコマンドメニューから、モード選択にて中継不可/可能モードを選択する。あるいは、モード選択部3001に禁止/許可を設定するための命令をテキスト形式や、コマンドラインにて直接入力する。これにより、遅延処理部105、および経路制御メッセージ処理部106は中継処理を不可/可能にする。
表示部3002は、現在の中継モードを表示するものである。
これらの構成により、モード選択部3001は、中継モードを不可モードに選択されると、残存バッテリ容量監視部108、経路要求メッセージ管理部109、遅延処理部105に機能の停止を通知する。これら残存バッテリ容量監視部108等はこの通知を受け、遅延処理はもとより、中継機能を停止する。
以上により、ユーザが所望しない場合に中継装置となることを防止するので、中継のためにパケットの送信を行うことを防ぐことができ、無線通信装置の電力消費を抑制する事ができる。
なお、実施の形態7では、実施の形態1の無線通信装置をもとに記述しているが、実施の形態2〜6においても同様の構成を追加することが可能である。この場合、各実施の形態における近隣中継テーブル、近隣テーブル管理部、経路情報数管理部、経路要求メッセージ管理部、遅延処理部の機能を停止することにより、同様の効果が得られる。
(実施の形態8)
図31は本発明の実施の形態8における無線通信装置の構成例を示したものである。
図31において、残存バッテリ容量監視部108からモード選択部3001に対し、中継処理を可能/不可モードの設定を指示する点が、実施の形態7と異なる。
すなわち、特定の閾値よりも動作状態が悪い場合(例えば、バッテリ残量20%以下、あるいは、近隣無線通信装置数12以上、など)場合、残存バッテリ容量監視部108がモード選択部3001を不可モードに設定する。そして、動作状態が改善された場合には残存バッテリ容量監視部108がモード選択部3001を可能モードに設定する。また、モード選択部3001から受信モード設定部110へ指示することにより、動作状態が閾値よりも悪い場合には、受信した自身宛以外の経路要求メッセージをそのまま廃棄し、経路要求メッセージの中継試行を行わないようにすることも可能である。
これにより、特定の条件下で、他の無線通信装置のデータ通信の中継を担うことを回避できる。そして、動作状態の悪い無線通信装置を中継装置として選択することによって通信経路の安定性を悪化させることを防ぐことができる。さらに、自身の無線通信装置の動作状態が悪化するのを防止できる。
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9は、図5に示す経路要求メッセージのフォーマットに対し、図32に示すように、無線通信装置の動作状態としてどのパラメータ(すなわち、バッテリ残量、近隣無線通信装置数、経路情報の有効エントリ数など)を使用するかを明示的に示すパラメータフラグ3201を設けている点が異なる。なお、図32は経路要求メッセージのフォーマットである。また、本実施の形態における無線通信装置の構成は実施の形態のものと同一である。
本実施の形態における無線通信装置は、このパラメータフラグ3201で示されるパラメータに従った動作状態にて遅延量を決定する。例えば、パラメータフラグフィールドを4ビットとし、パラメータフラグが“1001”の場合、バッテリ残量に応じて遅延量を設定し、“1002”の場合、近隣無線通信装置の総数に応じて遅延量を設定する。他の動作状態に対しても一意に定まるような値を設定する。
また、本実施の形態9では、遅延量を決定するために唯一の動作状態を特定するようにパラメータフラグを例示しているが、例えば、“0101”の場合には、バッテリ残量と近隣無線通信装置の総数の組み合わせを動作状態として遅延量を決定するといったように、複数の動作状態を特定するように定めても良い。
これにより、無線通信装置が最適経路を探索するために適用する動作状態を、通信データや周囲の環境などに応じ、通信セッション中か否かにかかわらず動的に決定する事ができる。そして、本実施の形態における無線通信装置は使用状況に応じてより最適な経路を獲得することが可能となる。
なお、本発明の実施の形態における遅延量を求めるための式は、一例であり、無線通信装置の動作状態の良いものほど遅延量を小さく、状態の悪いものほど遅延量を大きくするものであれば、どのように決定しても良い。また、本発明の実施の形態における遅延量は、実時間を基準単位として例示したが、基準となる単位(タイムユニット)を別途定め、この単位を基準としても良い。
以上のように、本発明は、経路要求メッセージによる経路探索を行う無線通信装置であり、中継装置になることもできるような、アドホックネットワークや、自律分散通信ネットワーク等における無線通信装置に有用である。
本発明の実施の形態1における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置の経路要求メッセージの受信処理フローを示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置の経路応答メッセージの受信処理フローを示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置の遅延処理フローを示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置の経路要求メッセージのフォーマットを示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置の経路応答メッセージのフォーマットを示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置で構成されるアドホックネットワークの一例を示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置のアドホックネットワークにおいて各無線通信装置のバッテリ残量の一例を示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置のアドホックネットワークにおいて経路要求メッセージが到着するタイミングを示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置の経路記録部に記録されている経路情報の一例を示す図 本発明の実施の形態1における無線通信装置の経路要求メッセージ管理部にて管理される経路要求メッセージテーブルの一例を示した図 本発明の実施の形態2における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態2における無線通信装置の経路要求メッセージ管理部にて管理される経路要求メッセージテーブルの一例を示した図 本発明の実施の形態2における無線通信装置の近隣中継テーブルの一例を示した図 本発明の実施の形態2における無線通信装置の経路要求メッセージの受信処理フローを示す図 本発明の実施の形態2における無線通信装置の遅延処理フローを示す図 本発明の実施の形態3における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態3における無線通信装置の近隣テーブルの一例を示す図 本発明の実施の形態3における無線通信装置の近隣テーブルの更新フローを示す図 本発明の実施の形態4における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態4における無線通信装置の経路情報記録部内の経路情報の一例を示す図 本発明の実施の形態5における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態5における無線通信装置の遅延量決定テーブルの一例を示す図 本発明の実施の形態6における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態6における無線通信装置においてパケットデータを送信する際の処理フローを示す図 本発明の実施の形態6における無線通信装置の経路要求メッセージのフォーマットを示す図 本発明の実施の形態6における無線通信装置の経路要求メッセージの受信処理フローを示す図 本発明の実施の形態6における無線通信装置の経路応答メッセージのフォーマットを示す図 本発明の実施の形態6における無線通信装置が経路要求メッセージを送信して経路獲得する動作を示す図 本発明の実施の形態7における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態8における無線通信装置の構成を示す図 本発明の実施の形態9における無線通信装置の経路要求メッセージのフォーマットを示す図
符号の説明
100、1200、1700、2000、2200 無線通信装置
101 無線インタフェース
102、2401 データリンク制御部
103、1703、2402 ネットワークコントローラ
104 上位レイヤ処理部
105 遅延処理部
106、2403 経路制御メッセージ処理部
107、2001 経路記録部
108 残存バッテリ容量監視部
109、1201、1702、2002、2201、2409 経路要求メッセージ管理部
110 受信モード設定部
701〜708 無線通信装置
710 通信リンク
1202 近隣中継テーブル
1701 近隣テーブル管理部
2003 経路情報数管理部
2404 フロー識別処理部
2405 バッファ管理部
3001 モード選択部
3002 表示部

Claims (27)

  1. ネットワーク上に接続される無線通信装置が宛先となる無線通信装置までの経路情報を必要とする場合に、宛先までの経路情報を獲得する経路探索方法において、
    無線通信装置が、ネットワーク上に同報送出される、発信元のアドレス、宛先のアドレス、および、経路要求メッセージ識別子を含む経路要求メッセージを受信するステップと、
    受信した前記経路要求メッセージが既に受信したものではなく、かつ、自身が要求されている経路の宛先ではない場合に、前記無線通信装置が前記経路要求メッセージに対する反応として、前記経路要求メッセージに対して応答送信あるいは中継送信する処理を自身の動作状態に基づき遅延させるための遅延量を決定するステップと、
    前記無線通信装置が前記遅延量を計測し、満了したか否かを判定するステップと、
    前記遅延量が満了したときに、前記無線通信装置が前記経路要求メッセージへの応答送信あるいは中継送信するステップと、
    を有する経路探索方法。
  2. 前記経路要求メッセージに対する中継送信は、前記無線通信装置自身が宛先の無線通信装置までの経路情報を所有していない場合に、前記無線通信装置が受信した前記経路要求メッセージの発信元のアドレス、宛先のアドレス、経路要求メッセージ識別子を含む経路要求メッセージを、自身の無線通信範囲内に位置する無線通信装置へ同報送信することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  3. 前記経路要求メッセージに対する応答送信は、前記無線通信装置自身が宛先の無線通信装置までの経路情報を所有している場合に、前記無線通信装置が受信した前記経路要求メッセージの発信元のアドレス、宛先のアドレスを含む経路応答メッセージを、受信した前記経路要求メッセージの送信元へ向けて送信することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  4. 前記無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップをさらに有し、
    前記無線通信装置がバッテリ残量状態を自身の前記動作状態として、バッテリ残量が多いほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  5. 前記無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップと、
    前記無線通信装置がバッテリ残量から稼動時間の推定値を算出するステップと、をさらに有し、
    前記無線通信装置が稼働時間の推定値を自身の前記動作状態として、稼働時間推定値が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  6. 前記無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップと、
    前記無線通信装置がバッテリ残量から送信可能なビット数を算出するステップと、をさらに有し、
    前記無線通信装置が送信可能なビット数を自身の前記動作状態として、送信可能ビット数が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  7. 前記無線通信装置が自身のCPU使用状態を監視するステップをさらに有し、
    前記無線通信装置が自身のCPU使用状態を自身の前記動作状態として、CPU使用率が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  8. 前記無線通信装置自身が発信元となってデータパケットを送信、もしくは、他の無線通信装置からのデータパケットを転送する場合に、前記無線通信装置が前記データパケットのフロー種別を識別するステップと、
    前記無線通信装置が前記送信データ、および転送データをフロー種別毎に設けた所定の記憶領域に格納するステップと、
    前記無線通信装置が、前記経路要求メッセージの発信元が経路情報を獲得した後に前記経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別を識別するステップと、
    前記無線通信装置が前記経路要求メッセージの発信元から送信されてくるフロー種別に応じた前記記憶領域の空き容量を調査するステップと、
    前記無線通信装置が前記遅延量を決定するステップにおいて、前記無線通信装置が、前記経路要求メッセージの発信元が経路情報獲得後に送信するデータのフロー種別に応じた記憶領域の空き容量が所定の値以上であるか否かを判定するステップと、をさらに有し、
    空き容量が所定の値以上である場合に、前記無線通信装置が前記空き容量を自身の前記動作状態とし、空き容量が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  9. 前記無線通信装置が直接通信可能な近隣の無線通信装置の情報を受信し、記録、更新して管理するステップをさらに有し、
    前記無線通信装置が前記直接通信可能な近隣の無線通信装置の総数を自身の前記動作状態とし、近隣の無線通信装置の総数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  10. 前記無線通信装置が任意の宛先への経路情報を、経路要求メッセージ、経路応答メッセージ、およびデータの送受信に応じて記録、更新して管理するステップをさらに有し、
    前記無線通信装置が経路情報の有効エントリ数を自身の前記動作状態とし、有効エントリ数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  11. 前記無線通信装置が自身のバッテリ残量を監視するステップと、
    前記無線通信装置が自身のCPU使用状態を監視するステップと、
    前記無線通信装置が、前記経路要求メッセージの発信元が経路情報を獲得した後に前記経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別が記憶される領域の空き容量を監視するステップと、
    前記無線通信装置が直接通信可能な近隣の無線通信装置の情報を管理するステップと、
    前記無線通信装置が任意の宛先への経路情報と経路情報の有効エントリ数を、経路要求メッセージ、経路応答メッセージ、およびデータの送受信に応じて更新して管理するステップと、
    の少なくともいずれか2つのステップをさらに有し、
    前記遅延量を決定するステップにおいて、
    前記無線通信装置が、前記バッテリ残量、前記CPU使用状態、前記空き容量、前記近隣の無線通信装置の総数、前記経路情報の有効エントリ数の少なくともいずれか2つを組み合わせて遅延量を設定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  12. 前記無線通信装置が前記遅延量を決定するための動作状態を特定する識別子を経路要求メッセージ内に格納するステップと、
    前記無線通信装置が、前記受信した経路要求メッセージ内に格納されている、前記遅延量を決定するための動作状態を特定する識別子を判別するステップと、をさらに有し、
    前記無線通信装置が前記動作状態を特定する識別子で指定される動作状態情報に応じた動作状態を使用して、前記遅延量を決定することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  13. 前記動作状態が特定の条件に満たない場合においては、前記無線通信装置が、受信した経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを禁止するステップと、
    前記動作状態が特定の条件よりも良い状態においてのみ、前記無線通信装置が経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを許可するステップと、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  14. 無線通信装置のユーザが、経路要求メッセージに反応する応答送信、もしくは中継送信を禁止、あるいは許可するモードに設定するための入力を行うステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  15. 前記遅延量を決定するステップにおいて、遅延量の計測開始時に、前記無線通信装置が無線リンクにおいて全てのフレームを受信可能にするステップと、
    前記遅延量の計測が全て満了したときに、前記無線通信装置が、無線リンクにおいて自身宛フレーム、同報フレーム、自身が受信すべき限定同報フレームのみを受信するように切替えるステップと、
    前記無線通信装置が受信した前記経路要求メッセージに対する経路応答メッセージを検出すると、該当する経路要求メッセージに対する前記遅延量の計測を中止し、前記経路要求メッセージに反応する応答送信、もしくは中継送信を中止するステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  16. 前記無線通信装置が近隣の無線通信装置から送信、もしくは中継送信された経路要求メッセージを記録するステップと、
    前記無線通信装置が前記遅延量を計測中に、遅延量の計測対象となっている経路要求メッセージが、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたか否かを判定するステップと、
    前記判定により、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたと判定された場合には、前記無線通信装置が前記遅延量の計測を中止し、経路要求メッセージに反応する応答送信、もしくは中継送信を中止するステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の経路探索方法。
  17. 複数の無線通信装置間を多段中継にてデータが転送可能であるように構成されるネットワークにおいて、データの宛先となる無線通信装置までの経路情報を必要とする場合に、宛先への経路要求メッセージをネットワーク内に送出し、前記経路要求メッセージに対応する経路応答メッセージを受信し、経路情報を獲得する無線通信装置であって、
    受信した前記経路要求メッセージが自身宛であるか否かを判定する経路制御メッセージ処理部と、
    前記経路制御メッセージ処理部において自身宛でないと判定した場合に、前記受信した経路要求メッセージに対する反応として、前記経路要求メッセージに対して応答送信あるいは中継送信するための遅延量を、自身の動作状態に基づき決定する機能を有する経路要求メッセージ管理部と、
    前記遅延量を計測し、遅延量が満了した場合に、前記経路要求メッセージへの応答送信あるいは中継送信する機能を有する遅延処理部と、
    を有する無線通信装置。
  18. 自身のバッテリ残量を監視する機能を有する残存バッテリ容量監視部をさらに有し、
    前記経路要求メッセージ管理部は、バッテリ残量状態を自身の前記動作状態とし、バッテリ残量が多いほど、もしくは、バッテリ残量から算出される稼働時間の推定値が大きいほど、もしくは、バッテリ残量から算出される送信可能ビット数が多いほど、遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  19. 自身のCPU使用状態を監視する機能を有する処理負荷監視部をさらに有し、
    前記経路要求メッセージ管理部は、自身のCPU使用状態を自身の前記動作状態とし、CPU使用率が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  20. 自身が発信元となってデータパケットを送信、もしくは、他の無線通信装置からのデータパケットを転送する場合に、前記データパケットのフロー種別を識別する機能を有するフロー識別処理部と、
    フロー識別処理部によってフロー種別が特定された前記送信データ、および転送データをフロー種別毎に設けた所定の記憶領域に格納し、各々の空き容量を調査する機能を有するバッファ管理部と、
    受信した経路要求メッセージから、前記経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別を判定する機能をさらに有する経路要求メッセージ管理部と、
    をさらに有し、
    前記経路要求メッセージ管理部は、前記経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別に応じた前記記憶領域の空き容量が所定の値以上である場合に、前記空き容量を自身の前記動作状態とし、前記空き容量が大きいほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  21. 直接通信可能な近隣の無線通信装置に関する情報を記録、更新して管理する機能を有する近隣テーブル管理部をさらに有し、
    前記経路要求メッセージ管理部は、前記直接通信可能な近隣の無線通信装置の総数を自身の前記動作状態とし、近隣の無線通信装置の総数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  22. 任意の宛先ごとの経路情報の有効化、無効化を設定する機能を有する経路記録部と、
    前記経路記録部に格納されている経路情報の有効エントリ数を記録する機能を有する経路情報記録部と、
    をさらに有し、
    前記経路要求メッセージ管理部は、経路情報の有効エントリ数を自身の前記動作状態とし、有効エントリ数が少ないほど遅延量を少なく設定することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  23. 自身のバッテリ残量を監視する機能を有する残存バッテリ容量監視部と、
    自身のCPU使用状態を監視する機能を有する処理負荷監視部と、
    前記経路要求メッセージの発信元が経路情報を獲得した後に前記経路要求メッセージの発信元から送信されてくるデータのフロー種別が記憶される領域の空き容量を監視するバッファ管理部と、
    直接通信可能な近隣の無線通信装置の情報を管理する機能を有する近隣テーブル管理部と、
    経路情報の有効エントリ数を記録する機能を有する経路情報記録部と、
    の少なくともいずれか2つを有し、
    前記経路要求メッセージ管理部は、前記バッテリ残量、前記CPU使用状態、前記空き容量、前記近隣の無線通信装置の総数、前記経路情報の有効エントリ数の少なくともいずれか2つを組み合わせて遅延量を設定することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  24. 受信した経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを禁止、あるいは許可する機能を有するモード選択部をさらに有し、
    前記モード選択部は、動作状態が特定の条件に満たない場合においては、経路要求メッセージに反応する応答送信、中継送信を禁止し、動作状態が特定の条件よりも良い状態においてのみ、経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを許可することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  25. 受信した経路要求メッセージに反応して応答送信、もしくは中継送信することを禁止、あるいは許可することを選択入力する機能をさらに有するモード選択部と、
    現在、受信した経路要求メッセージに反応する応答送信、中継送信が禁止、あるいは許可されているかの動作モードを表示する表示部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  26. 無線リンクにおいて全てのフレームを受信可能にするようにデータリンク制御部を設定する機能を有する受信モード設定部をさらに有し、
    前記受信モード設定部は、前記遅延処理部が前記遅延量の計測開始時に、受信動作モードを全フレーム受信可能モードに設定し、前記経路制御メッセージ処理部が前記遅延量の計測終了前に、受信した前記経路要求メッセージに対する経路応答メッセージを検出すると、前記遅延処理部に前記計測の中止を指示し、前記遅延量の計測が全て満了した時に、前記データリンク制御部を無線リンクにおいて自身宛フレーム、同報フレーム、および自身が受信すべき限定同報フレームのみを受信する通常フレーム受信モードに設定することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  27. 近隣の無線通信装置から送信、もしくは中継送信された経路要求メッセージを管理する機能を有する近隣中継テーブルをさらに有し、
    遅延量を計測中に、遅延量の計測対象となっている経路要求メッセージが、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたか否かを判定し、前記判定により、全ての近隣の無線通信装置から送信、あるいは中継送信されたと判定された場合には、前記遅延処理部へ前記計測の中止を指示することを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
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