JP2004356950A - 無線端末及び無線アクセスシステム - Google Patents
無線端末及び無線アクセスシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004356950A JP2004356950A JP2003152135A JP2003152135A JP2004356950A JP 2004356950 A JP2004356950 A JP 2004356950A JP 2003152135 A JP2003152135 A JP 2003152135A JP 2003152135 A JP2003152135 A JP 2003152135A JP 2004356950 A JP2004356950 A JP 2004356950A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wireless
- access point
- point device
- wireless terminal
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02D—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
- Y02D30/00—Reducing energy consumption in communication networks
- Y02D30/70—Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks
Landscapes
- Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
- Small-Scale Networks (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【目的】ネットワークへのアクセスポイントが限られた密度でしか設置されていない通信環境下においても、無線端末を携帯する利用者が容易且つ最適にネットワークに接続してデータ通信を可能とする無線端末及び無線アクセスシステムを提供する。
【構成】本発明による無線端末は、データネットワークへのアクセス経路を提供するアクセスポイント装置に無線信号により接続して該データネットワークとデータ通信をなす無線端末であり、無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を該転送要求の発信元と該アクセスポイント装置との間で中継する。 本発明による無線アクセスシステムは、かかる無線端末を複数含み、そのアクセスポイント装置は、かかる中継を行う複数の無線端末の中から最適な経路を与える無線端末を選定する。
【選択図】 図1
【構成】本発明による無線端末は、データネットワークへのアクセス経路を提供するアクセスポイント装置に無線信号により接続して該データネットワークとデータ通信をなす無線端末であり、無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を該転送要求の発信元と該アクセスポイント装置との間で中継する。 本発明による無線アクセスシステムは、かかる無線端末を複数含み、そのアクセスポイント装置は、かかる中継を行う複数の無線端末の中から最適な経路を与える無線端末を選定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線信号により無線端末とアクセスポイント装置を接続してデータ通信をなす無線アクセスシステム及び無線端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線LANやブルートゥース(Bluetooth)などのアクセスポイントを街角や飲食店の店舗などに設置することで、無線端末を携帯する不特定多数の利用者に対してインターネット等のネットワークへのアクセスを提供する無線アクセスサービスが注目されている。このサービスは、インターネットサービス事業者(ISP:Internet Services Provider)や携帯電話事業者などが商用サービスとして提供する場合から、飲食店等の店舗事業者が利用客に対して無料で提供する場合など、そのサービス形態は多種多様である。
【0003】
無線アクセスサービスの提供エリアを拡大する場合、アクセスポイントを複数配置し、無線到達エリアを面的に広げることが考えられる。これは従来の携帯電話やPHSのネットワークで用いられているセルラー方式と同様の考え方である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無線アクセスで用いられる無線LAN等の無線通信技術は携帯電話やPHSと比べて電波の到達距離が数十m程度と非常に短い。そのため無線アクセスサービスの提供エリアを拡大する場合には、非常に多くのアクセスポイントを設置する必要があり、その設置には多大な設備投資を必要とする。また、無線端末が複数のアクセスポイントに接続可能であったとしても、最適なアクセスポイントを選択して接続する形態は提供されていなかった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ネットワークへのアクセスポイントが限られた密度でしか設置されていない通信環境下においても、無線端末を携帯する利用者が容易且つ最適にネットワークに接続してデータ通信を可能とする無線端末及び無線アクセスシステムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による無線端末は、データネットワークへのアクセス経路を提供するアクセスポイント装置に無線信号により接続して該データネットワークとデータ通信をなす無線端末であり、無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を該転送要求の発信元と該アクセスポイント装置との間で中継する中継手段を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明による無線アクセスシステムは、データネットワークへのアクセス経路を提供する少なくとも1つのアクセスポイント装置と、該アクセスポイント装置に無線信号により接続して該データネットワークとデータ通信をなす複数の無線端末とを含む無線アクセスシステムであり、該複数の無線端末の各々は、無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を該転送要求の発信元と該アクセスポイント装置との間で中継する中継手段を含み、該アクセスポイント装置は、該複数の無線端末の各々が与える中継経路の中から1つの中継経路を選定する選定手段を含むことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施例>
図1は本発明の第1実施例における無線アクセスシステム1の全体の構成を示している。本実施例における無線アクセスシステム1は、データネットワークであるインターネット10に接続されアクセス経路を提供するアクセスポイント装置30と、複数の無線端末41、42及び43を含む。インターネット10とアクセスポイント装置30との間は、有線イーサネット(登録商標)プロトコルにより実現され得る。アクセスポイント装置30及び無線端末41、42及び43の各々との相互接続は、無線LANプロトコル(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b又はIEEE802.11g)又はブルートゥース(Bluetrooth)により実現され得る。本実施例では、1つのアクセスポイント装置30と3つの無線端末41乃至43が示されているが、本発明の適用はこの台数に限定されず、複数のアクセスポイント装置及び多数の無線端末を収容する無線アクセスシステムが想定され得る。
【0009】
無線端末41乃至43の各々は、無線通信可能なノートパソコンの如きパーソナルコンピュータ、或いはPDA(Personal Digital Assistant)端末の如き携帯情報処理端末であり得る。本図の例では、無線端末41、42がアクセスポイント装置30から発信される電波が届く範囲である無線到達エリアA1内に存在し、無線端末43がアクセスポイント装置30から発信される電波の届かない範囲に存在するものとして以下説明する。一方、無線端末41及び無線端末43は、互いに無線通信可能な無線到達エリアA2内に存在するものとする。
【0010】
図2は、図1に示されるアクセスポイント装置30及び無線端末41乃至43の内部構成を示している。アクセスポイント装置30は、アンテナ301と、無線送受信部302と、有線送受信部303と、ルータ機能部304と、ルーティング情報テーブル305と、無線アクセス制御部306と、位置情報テーブル309とから構成される。無線送受信部302は、複数の無線端末41、42及び43との間でアンテナ301を介して無線信号を送受信可能とする機能を有する。有線送受信部303は、インターネット10との間でデータを交換する機能を有する。ルータ機能部304は、インターネット10から受信されるIPパケットをルーティング情報テーブル305に従って無線端末41、42及び43のうちの何れか適切な端末に経路設定すると共に、逆に無線端末41、42及び43から受信されるIPパケットをインターネット10に経路設定する機能を有する。無線アクセス制御部306は、接続中の無線端末(本図では、無線端末41)に対してアクセスポイント装置30自身の位置情報を位置情報テーブル309から読み出して接続中の無線端末(例えば、無線端末41)に向けて送信する機能を有る。
【0011】
図2は、更に図1に示される無線端末41、42及び43の各々の機能構成を示している。無線端末41を例として説明すると、無線端末41は、アンテナ401と、無線LANやブルートゥースなどの無線通信技術を用いて他の無線端末42、43やアクセスポイント装置30とのデータの送受信をアンテナ401を介して行う無線送受信部402と、無線端末41内の各部を起動するために必要となる電源供給部403と、他の無線端末42、43とアクセスポイント装置30との間でデータ信号の転送、すなわち中継を行う中継処理部404と、状態保持部405と、その状態保持部405に対して無線端末41が中継を行うかどうかを入力したり、インターネット10に接続するためのアドレスなどを入力するための入力部407と、入力部407によって入力された結果や、アクセスポイント装置30から受信したデータなどを表示する表示部406から構成される。
【0012】
状態保持部405は、無線端末41が他の無線端末42、43のデータを中継する際に参照する位置情報テーブル409を保持し、アクセスポイント装置30から送信された位置情報を保持して位置情報テーブル409に保持する機能を有する。かかる位置情報は、中継処理部404により無線送受信部402及びアンテナ401を介して、他の無線端末42、43に同報送信される。以上の各構成部は、通常、汎用的なMPU(Micro Processing Unit)等の演算装置、通信装置、メモリ及びハードディスク等の記憶装置によって実現され得る。
【0013】
図3は、図1に示される構成における全体の処理手順を示している。
先ず、アクセスポイント装置30の送受信可能エリア、すなわち無線到達エリア内に存在する無線端末41は、無線アクセスサービスを利用するためにアクセスポイント装置30に対して、アクセスポイント接続要求を送信する(S401)。この接続要求を受信したアクセスポイント装置30は、この無線端末41に対して無線アクセスサービスに接続するために必要となる認証コードの要求を送信する(S402)。かかる認証コードとしては、例えばユーザIDやパスワード、無線端末固有IDであるMACアドレスなどが含まれ得る。
【0014】
アクセスポイント装置30からの認証コードの要求に応じて、無線端末41は、要求されたユーザlDやパスワードなどの認証コードをアクセスポイント装置31に送信する(S403)。認証コードを受信したアクセスポイント装置30は、その認証コードが正しいかどうかを判断し、もし正しくない場合は再度認証要求を送信する(S404)。認証コードが正しい場合は、無線端末41をアクセスポイント装置30に収容し、無線アクセス接続を許可する。その際、アクセスポイント装置30が設置されている地理的な位置情報を無線端末41に送信する(S405)。この位置情報には、前述したようにアクセスポイント装置30が設置されている住所や緯度、経度情報などが含まれ、更にはイメージマップなどの地図情報を含み得る。このアクセスポイント装置30の位置情報を受信した無線端末41はかかる位置情報をその状態保持部405により位置情報テーブル409に保存する(S406)。以上の処理手順は、無線端末42についても同様である。
【0015】
次に、アクセスポイント装置30の無線到達エリアA1(図1参照)の外に存在する無線端末43が、インターネット10に接続を行いたい場合を想定する。この場合、無線端末43は、直接にアクセスポイント装置30に接続できないため、無線端末43は、アクセスポイントを発見するためのアクセスポイント発見要求を送信する(S407)。この発見要求は、アクセスポイント装置の位置情報の転送要求である。
【0016】
この時、無線端末41は、無線端末43から発信される電波が届く範囲である無線到達エリアA2(図1参照)の中に存在するため、このアクセスポイント発見要求を受信することができる。一方、無線端末42は、無線到達エリアA2内に存在しないためこの発見要求を受信することができない。
アクセスポイント発見要求を受信した無線端末41は、状態保持部305に保存されている位置情報テーブル409を参照してアクセスポイント装置30の位置情報を無線端末43に送信する(S408)。かかる位置情報を受信した無線端末43は、その位置情報をその操作者に表示する。該操作者は、この情報を手がかりにしてアクセスポイント装置30の周辺に物理的な移動を行う(S409)。
【0017】
該操作者の携帯する無線端末43が無線到達エリアA1に移動したとすると、無線端末43はアクセスポイント装置30と直接に通信することが可能となる。無線端末43は、前述の無線端末41のステップS401以降の処理手順を同様に実行することにより、アクセスポイント装置30に接続し(S410)、更にはインターネット10に接続することができる。
【0018】
図4は、図2に示される位置情報テーブル309の設定例を示している。本図の例の位置情報テーブル309は、MACアドレス又はIPアドレスであるアクセスポイント装置IDと、アクセスポイント装置30の地理的位置情報としての緯度経度情報と、アクセスポイント装置30の住所表示情報と、アクセスポイント装置30に利用者を誘導し得る地図イメージ情報とから構成されている。本図の例の位置情報テーブル309は、1つの例であり多様な情報を保持し得る。例えば、無線端末毎にそのGPS位置情報を位置情報テーブル309に取り込むことよりアクセスポイント装置30への道順を与える如き方位情報をも含み得る。位置情報テーブル309の位置情報は、アクセスポイント装置30から、例えば、無線端末41に送信され位置情報テーブル409に保持され、更に無線端末43に転送される。
【0019】
以上のように本発明の第1実施例においては、当初アクセスポイント装置の無線到達エリア外に存在していた無線端末も無線アクセスに接続することが可能となる。すなわち、無線アクセスサービスの提供エリア外に存在する無線端末に対してアクセスポイントの位置情報が配信されることで、サービスエリアヘの移動を促進することができる。これにより無線アクセスを運営する店舗ヘの集客効果を高めることができる。一方、エリア外の無線端末の利用者にとっては、周辺の無線端末にアクセスポイントの位置情報を広告してもらうことで、事前に無線アクセスの位置情報を調査又は検索する必要がなくなり、常に最新のアクセスポイント位置情報を入手することが可能となる。
<第2実施例>
図5は、本発明の第2実施例における無線アクセスシステム1の全体構成を示している。ここで、その構成は第1実施例と同様であるが、アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、更に、無線端末41乃至43の何れかにより形成されるべき中継経路の中から最適な中継経路を選定する機能を有する。
【0020】
図6は、図5に示される無線端末41乃至43のより詳細の構成を示している。無線端末41を例として説明すると、無線端末41は、第1実施例における構成に加えて状態保持部405に接続される中継状態テーブル410を更に含む。本実施例における中継処理部404は、更に、無線端末41が他の無線端末(例えば、無線端末42、43)に対してアクセスポイント装置30との間で通常の無線ルータとしての機能を有する。中継状態テーブル410には、かかるルーティング処理に必要な経路設定情報が設定される。
【0021】
図7は、図6に示される中継状態テーブル410の設定例を示している。中継状態テーブル410には、他の無線端末のデータを中継してもよいかどうかを示す中継レベル(OK又はNGの如きレベル情報)、当該無線端末における電池残量(例えば残量の%表示)、現在どれだけの無線端末のデータを中継しているかを示す接続端末数、中継パケット数、及び中継対象の無線端末毎の経路設定情報が設定保持される。
【0022】
図8は、本発明の第2実施例における処理手順を示している。ここで、アクセスポイント装置30の無線到達エリアA1内に存在する無線端末41及び無線端末42は、第1実施例で示した如きアクセスポイント装置30との認証手続きが完了しているものとする。
先ず、アクセスポイント装置30の無線到達エリアA1の外側に存在する無線端末43が、アクセスポイント装置30に接続するためのアクセスポイント接続要求の送信を行う(S601)。この時、無線端末41、42は、無線端末43が発信する電波の届く範囲である無線到達エリアA2内に存在するため、このアクセスポイント接続要求を受信することができる。このアクセスポイント接続要求を受信した無線端末41と42は、その中継処理部404を通じて、この接続要求をアクセスポイント装置30へと中継する(S602、S603)。この接続要求は、アクセスポイント装置30との間のデータ信号転送を要求する転送要求である。
【0023】
ここで、無線端末41と42は、それぞれの状態保持部405に保存されている、各中継状態テーブル410をも同時にアクセスポイント装置30に送信する。この中継状態テーブル410の中継レベルの値(OKもしくはNG)は、事前に無線端末41と42の操作者が入力装置407を用いて入力しているものとする。この値をNGにセットした場合、他の無線端末のデータ中継を拒否することを意味する。この中継レベルの値(OKもしくはNG)は、無線端末41、42の各々においてその電池残量若しくは接続端末数等の状態に応じて自動的に設定されても良い。
【0024】
次に、無線端末43のアクセスポイント接続要求と無線端末41、42の中継状態テーブル410を受信したアクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、その情報に基づいて無線端末41、42を介して無線端末43がマルチホップ接続可能かどうかを判断する(S604)。もし、受信した中継状態テーブル410の中継レベルの値がすべてNGであった場合、無線端末43のマルチホップ接続が不可能であると判断し、接続拒否のメッセージの送信を行う(S605)。
【0025】
次に、接続拒否のメッセージを受信した無線端末41、42は、その接続拒否メッセージを無線端末43へと中継する(S606、607)。接続拒否を受信した無線端末43はその旨を操作者に向けて表示する。これにより、該操作者は無線アクセスへのマルチホップ接続が不可能であることを認識し、第1実施例で示したようにアクセスポイントの位置情報を入手し、その周辺への移動を試みることとなる。
【0026】
一方、受信した中継レベルにOKがある場合には、アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、無線端末43の中継を行う無線端末の選定を行う。この場合、中継状態テーブル410の電池残量や、接続端末数、中継パケット数などに基づいて中継無線端末を選定する(S608)。選定基準としては、例えば、電池残量の1番多い無線端末であったり、接続端末数や中継パケット数が1番少ない無線端末を選ぶことなどが考えられる。この選定基準により、1つの無線端末に中継処理が集中することを回避することができる。ここでは、無線端末41が中継無線端末に選定されたものとする。アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、以後、無線端末43のデータを中継することを記したルーティング情報を無線端末41に送信する(S609)。
【0027】
次に、ルーティング情報を受信した無線端末41は、自身の中継状態テーブル410のルーティング情報を更新し、中継状態を更新する(S610)。これにより、無線端末41は、無線端末43のデータを受信した場合は、アクセスポイント装置30への中継を行うことになる。次いで、無線端末41は、アクセスポイント装置30によりマルチホップ接続が許可されたことと、無線端末41が無線端末43のデータを中継することを示したルーティング情報を、無線端末43に対して送信する(S611〉
この情報を受信した無線端末43は、中継をなすのが無線端末41であると認識してそのルーティング情報を更新し、以後のデータは無線端末41に対して送信する。例えば、第1実施例における認証コードの送信は、無線端末41に対して送信され、この認証コードを受信した無線端末41は、これをアクセスポイント装置30に中継する(S612、613)。
【0028】
これ以降の動作は第1実施例と同様に、アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306により、認証手続きが完了すると、無線端末43とアクセスポイント装置30との間で接続が確立される。以後、無線端末43は、無線端末41とアクセスポイント装置30を介してインターネット10とデータ通信が可能となる。
【0029】
以上のように第2実施例においては、無線アクセスサービスの提供エリア外に存在する無線端末に対して、途中の無線端末が接続のための制御データを含む通信データを中継することで、エリア外の無線端末がサービス提供エリアに移動する必要がなくなり、結果的に無線アクセスエリアの拡大が可能となる。また、中継する無線端末の電池残量や、中継端末数、中継パケット数などに基づいて中継する無線端末を選定することで、最適なマルチホップ接続となるように通信形態を柔軟に形成することができる。
【0030】
尚、本第2実施例では1つの中継無線端末が存在する2ホップの通信形態であったが、無線端末43自身が中継無線端末となることで、さらにそれ以上の複数ホップの接続形態も可能となる。
<第3実施例>
図9は、本発明の第3実施例における無線アクセスシステム1の全体構成を示している。ここで、無線アクセスシステム1は3つのアクセスポイント装置31乃至33がインターネット10に接続されている。無線アクセスシステム1は、3つ以上のアクセスポイント装置を含んでも良い。無線アクセス制御装置50がインターネット10に接続される。3つのアクセスポイント装置31乃至33及び無線アクセス制御装置50は、ルータ等の他のネットワーク構成要素を介してインターネット10に接続されても良い。
【0031】
無線アクセス制御装置50は、複数のアクセスポイント装置31乃至33の各々か収容し得る複数の無線端末について第1実施例及び第2実施例における無線アクセス制御動作を集中的に実行する。例えば、無線端末44から、アクセスポイント装置31を介してアクセスポイント接続要求があった場合、その要求は、インターネット10を介して遠隔地に設置されている無線アクセス制御装置50に送信される。その後の動作は第2実施例と同様に、マルチホップ接続可能かどうかの判断を行いNGの場合は接続拒否を指示する。一方、OKの場合にはルーティング情報がインターネット10を介してアクセスポイント装置31に送信される。また、アクセスポイント装置32又は33からの接続要求も同様に、インターネット10を介して無線アクセス制御装置50がマルチホップ接続可否の判断を行う。
【0032】
以上の第3実施例においては、各アクセスポイント装置に分散する無線アクセス制御処理を1つの無線アクセス制御装置により行う。これにより、個々のアクセスポイント装置毎に行っていた局所的なアッドホックネットワークの構成をより広範な範囲にわたって最適に構築することが可能となる。また、設置コストの低減化を図ることが可能となる。
【0033】
以上の第1乃至第3実施例においては、通常の無線端末として機能するパーソナルコンピュータ等の情報端末が一時的に他の無線端末のための中継ルータとして機能する形態を提供する。従来のアドホックネットワーク技術におけるマルチホップ通用が個々の無線端末が自律的に中継処理を実行するために、個々の無線端末の電池容量などのリソースを借用することからその実際の普及には困難がある。しかし、本発明による形態は、アクセススポット装置又は無線アクセス制御装置が全体の中継状態を監視して集中的な制御を行うことで、かかるマルチホップ形態の形成がより容易に実現される。
【0034】
【発明の効果】
本発明による無線端末及び無線アクセスシステムによれば、ネットワークアクセスポイントが限られた密度でしか設置されておらず、それらの無線到達エリアにない無線端末も、該到達エリアある他の無線端末により提供される中継手段により容易にアクセスポイントに接続できる。また、複数の中継可能な無線端末がある場合にも、最適な中継無線端末が選定されてアクセスポイントに接続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における無線アクセスシステムの構成を示しているブロック図である。
【図2】図1に示されるアクセスポイント装置及び無線端末のより詳細の構成を示しているブロック図である。
【図3】図1に示される構成における処理手順を示しているシーケンス図である。
【図4】図1に示される位置情報テーブルの設定例を示している図である。
【図5】本発明の第2実施例における無線アクセスシステムの構成を示しているブロック図である。
【図6】図5に示される無線端末のより詳細の構成を示しているブロック図である。
【図7】図5に示される中継状態テーブルの設定例を示している図である。
【図8】図5に示される構成における処理手順を示しているシーケンス図である。
【図9】本発明の第3実施例における無線アクセスシステムの構成を示しているブロック図である。
【符号の説明】
1 無線アクセスシステム
10 インターネット
30、31、32、33 アクセスポイント装置
41、42、43 無線端末
50 無線アクセス制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線信号により無線端末とアクセスポイント装置を接続してデータ通信をなす無線アクセスシステム及び無線端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線LANやブルートゥース(Bluetooth)などのアクセスポイントを街角や飲食店の店舗などに設置することで、無線端末を携帯する不特定多数の利用者に対してインターネット等のネットワークへのアクセスを提供する無線アクセスサービスが注目されている。このサービスは、インターネットサービス事業者(ISP:Internet Services Provider)や携帯電話事業者などが商用サービスとして提供する場合から、飲食店等の店舗事業者が利用客に対して無料で提供する場合など、そのサービス形態は多種多様である。
【0003】
無線アクセスサービスの提供エリアを拡大する場合、アクセスポイントを複数配置し、無線到達エリアを面的に広げることが考えられる。これは従来の携帯電話やPHSのネットワークで用いられているセルラー方式と同様の考え方である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無線アクセスで用いられる無線LAN等の無線通信技術は携帯電話やPHSと比べて電波の到達距離が数十m程度と非常に短い。そのため無線アクセスサービスの提供エリアを拡大する場合には、非常に多くのアクセスポイントを設置する必要があり、その設置には多大な設備投資を必要とする。また、無線端末が複数のアクセスポイントに接続可能であったとしても、最適なアクセスポイントを選択して接続する形態は提供されていなかった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ネットワークへのアクセスポイントが限られた密度でしか設置されていない通信環境下においても、無線端末を携帯する利用者が容易且つ最適にネットワークに接続してデータ通信を可能とする無線端末及び無線アクセスシステムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による無線端末は、データネットワークへのアクセス経路を提供するアクセスポイント装置に無線信号により接続して該データネットワークとデータ通信をなす無線端末であり、無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を該転送要求の発信元と該アクセスポイント装置との間で中継する中継手段を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明による無線アクセスシステムは、データネットワークへのアクセス経路を提供する少なくとも1つのアクセスポイント装置と、該アクセスポイント装置に無線信号により接続して該データネットワークとデータ通信をなす複数の無線端末とを含む無線アクセスシステムであり、該複数の無線端末の各々は、無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を該転送要求の発信元と該アクセスポイント装置との間で中継する中継手段を含み、該アクセスポイント装置は、該複数の無線端末の各々が与える中継経路の中から1つの中継経路を選定する選定手段を含むことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施例>
図1は本発明の第1実施例における無線アクセスシステム1の全体の構成を示している。本実施例における無線アクセスシステム1は、データネットワークであるインターネット10に接続されアクセス経路を提供するアクセスポイント装置30と、複数の無線端末41、42及び43を含む。インターネット10とアクセスポイント装置30との間は、有線イーサネット(登録商標)プロトコルにより実現され得る。アクセスポイント装置30及び無線端末41、42及び43の各々との相互接続は、無線LANプロトコル(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b又はIEEE802.11g)又はブルートゥース(Bluetrooth)により実現され得る。本実施例では、1つのアクセスポイント装置30と3つの無線端末41乃至43が示されているが、本発明の適用はこの台数に限定されず、複数のアクセスポイント装置及び多数の無線端末を収容する無線アクセスシステムが想定され得る。
【0009】
無線端末41乃至43の各々は、無線通信可能なノートパソコンの如きパーソナルコンピュータ、或いはPDA(Personal Digital Assistant)端末の如き携帯情報処理端末であり得る。本図の例では、無線端末41、42がアクセスポイント装置30から発信される電波が届く範囲である無線到達エリアA1内に存在し、無線端末43がアクセスポイント装置30から発信される電波の届かない範囲に存在するものとして以下説明する。一方、無線端末41及び無線端末43は、互いに無線通信可能な無線到達エリアA2内に存在するものとする。
【0010】
図2は、図1に示されるアクセスポイント装置30及び無線端末41乃至43の内部構成を示している。アクセスポイント装置30は、アンテナ301と、無線送受信部302と、有線送受信部303と、ルータ機能部304と、ルーティング情報テーブル305と、無線アクセス制御部306と、位置情報テーブル309とから構成される。無線送受信部302は、複数の無線端末41、42及び43との間でアンテナ301を介して無線信号を送受信可能とする機能を有する。有線送受信部303は、インターネット10との間でデータを交換する機能を有する。ルータ機能部304は、インターネット10から受信されるIPパケットをルーティング情報テーブル305に従って無線端末41、42及び43のうちの何れか適切な端末に経路設定すると共に、逆に無線端末41、42及び43から受信されるIPパケットをインターネット10に経路設定する機能を有する。無線アクセス制御部306は、接続中の無線端末(本図では、無線端末41)に対してアクセスポイント装置30自身の位置情報を位置情報テーブル309から読み出して接続中の無線端末(例えば、無線端末41)に向けて送信する機能を有る。
【0011】
図2は、更に図1に示される無線端末41、42及び43の各々の機能構成を示している。無線端末41を例として説明すると、無線端末41は、アンテナ401と、無線LANやブルートゥースなどの無線通信技術を用いて他の無線端末42、43やアクセスポイント装置30とのデータの送受信をアンテナ401を介して行う無線送受信部402と、無線端末41内の各部を起動するために必要となる電源供給部403と、他の無線端末42、43とアクセスポイント装置30との間でデータ信号の転送、すなわち中継を行う中継処理部404と、状態保持部405と、その状態保持部405に対して無線端末41が中継を行うかどうかを入力したり、インターネット10に接続するためのアドレスなどを入力するための入力部407と、入力部407によって入力された結果や、アクセスポイント装置30から受信したデータなどを表示する表示部406から構成される。
【0012】
状態保持部405は、無線端末41が他の無線端末42、43のデータを中継する際に参照する位置情報テーブル409を保持し、アクセスポイント装置30から送信された位置情報を保持して位置情報テーブル409に保持する機能を有する。かかる位置情報は、中継処理部404により無線送受信部402及びアンテナ401を介して、他の無線端末42、43に同報送信される。以上の各構成部は、通常、汎用的なMPU(Micro Processing Unit)等の演算装置、通信装置、メモリ及びハードディスク等の記憶装置によって実現され得る。
【0013】
図3は、図1に示される構成における全体の処理手順を示している。
先ず、アクセスポイント装置30の送受信可能エリア、すなわち無線到達エリア内に存在する無線端末41は、無線アクセスサービスを利用するためにアクセスポイント装置30に対して、アクセスポイント接続要求を送信する(S401)。この接続要求を受信したアクセスポイント装置30は、この無線端末41に対して無線アクセスサービスに接続するために必要となる認証コードの要求を送信する(S402)。かかる認証コードとしては、例えばユーザIDやパスワード、無線端末固有IDであるMACアドレスなどが含まれ得る。
【0014】
アクセスポイント装置30からの認証コードの要求に応じて、無線端末41は、要求されたユーザlDやパスワードなどの認証コードをアクセスポイント装置31に送信する(S403)。認証コードを受信したアクセスポイント装置30は、その認証コードが正しいかどうかを判断し、もし正しくない場合は再度認証要求を送信する(S404)。認証コードが正しい場合は、無線端末41をアクセスポイント装置30に収容し、無線アクセス接続を許可する。その際、アクセスポイント装置30が設置されている地理的な位置情報を無線端末41に送信する(S405)。この位置情報には、前述したようにアクセスポイント装置30が設置されている住所や緯度、経度情報などが含まれ、更にはイメージマップなどの地図情報を含み得る。このアクセスポイント装置30の位置情報を受信した無線端末41はかかる位置情報をその状態保持部405により位置情報テーブル409に保存する(S406)。以上の処理手順は、無線端末42についても同様である。
【0015】
次に、アクセスポイント装置30の無線到達エリアA1(図1参照)の外に存在する無線端末43が、インターネット10に接続を行いたい場合を想定する。この場合、無線端末43は、直接にアクセスポイント装置30に接続できないため、無線端末43は、アクセスポイントを発見するためのアクセスポイント発見要求を送信する(S407)。この発見要求は、アクセスポイント装置の位置情報の転送要求である。
【0016】
この時、無線端末41は、無線端末43から発信される電波が届く範囲である無線到達エリアA2(図1参照)の中に存在するため、このアクセスポイント発見要求を受信することができる。一方、無線端末42は、無線到達エリアA2内に存在しないためこの発見要求を受信することができない。
アクセスポイント発見要求を受信した無線端末41は、状態保持部305に保存されている位置情報テーブル409を参照してアクセスポイント装置30の位置情報を無線端末43に送信する(S408)。かかる位置情報を受信した無線端末43は、その位置情報をその操作者に表示する。該操作者は、この情報を手がかりにしてアクセスポイント装置30の周辺に物理的な移動を行う(S409)。
【0017】
該操作者の携帯する無線端末43が無線到達エリアA1に移動したとすると、無線端末43はアクセスポイント装置30と直接に通信することが可能となる。無線端末43は、前述の無線端末41のステップS401以降の処理手順を同様に実行することにより、アクセスポイント装置30に接続し(S410)、更にはインターネット10に接続することができる。
【0018】
図4は、図2に示される位置情報テーブル309の設定例を示している。本図の例の位置情報テーブル309は、MACアドレス又はIPアドレスであるアクセスポイント装置IDと、アクセスポイント装置30の地理的位置情報としての緯度経度情報と、アクセスポイント装置30の住所表示情報と、アクセスポイント装置30に利用者を誘導し得る地図イメージ情報とから構成されている。本図の例の位置情報テーブル309は、1つの例であり多様な情報を保持し得る。例えば、無線端末毎にそのGPS位置情報を位置情報テーブル309に取り込むことよりアクセスポイント装置30への道順を与える如き方位情報をも含み得る。位置情報テーブル309の位置情報は、アクセスポイント装置30から、例えば、無線端末41に送信され位置情報テーブル409に保持され、更に無線端末43に転送される。
【0019】
以上のように本発明の第1実施例においては、当初アクセスポイント装置の無線到達エリア外に存在していた無線端末も無線アクセスに接続することが可能となる。すなわち、無線アクセスサービスの提供エリア外に存在する無線端末に対してアクセスポイントの位置情報が配信されることで、サービスエリアヘの移動を促進することができる。これにより無線アクセスを運営する店舗ヘの集客効果を高めることができる。一方、エリア外の無線端末の利用者にとっては、周辺の無線端末にアクセスポイントの位置情報を広告してもらうことで、事前に無線アクセスの位置情報を調査又は検索する必要がなくなり、常に最新のアクセスポイント位置情報を入手することが可能となる。
<第2実施例>
図5は、本発明の第2実施例における無線アクセスシステム1の全体構成を示している。ここで、その構成は第1実施例と同様であるが、アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、更に、無線端末41乃至43の何れかにより形成されるべき中継経路の中から最適な中継経路を選定する機能を有する。
【0020】
図6は、図5に示される無線端末41乃至43のより詳細の構成を示している。無線端末41を例として説明すると、無線端末41は、第1実施例における構成に加えて状態保持部405に接続される中継状態テーブル410を更に含む。本実施例における中継処理部404は、更に、無線端末41が他の無線端末(例えば、無線端末42、43)に対してアクセスポイント装置30との間で通常の無線ルータとしての機能を有する。中継状態テーブル410には、かかるルーティング処理に必要な経路設定情報が設定される。
【0021】
図7は、図6に示される中継状態テーブル410の設定例を示している。中継状態テーブル410には、他の無線端末のデータを中継してもよいかどうかを示す中継レベル(OK又はNGの如きレベル情報)、当該無線端末における電池残量(例えば残量の%表示)、現在どれだけの無線端末のデータを中継しているかを示す接続端末数、中継パケット数、及び中継対象の無線端末毎の経路設定情報が設定保持される。
【0022】
図8は、本発明の第2実施例における処理手順を示している。ここで、アクセスポイント装置30の無線到達エリアA1内に存在する無線端末41及び無線端末42は、第1実施例で示した如きアクセスポイント装置30との認証手続きが完了しているものとする。
先ず、アクセスポイント装置30の無線到達エリアA1の外側に存在する無線端末43が、アクセスポイント装置30に接続するためのアクセスポイント接続要求の送信を行う(S601)。この時、無線端末41、42は、無線端末43が発信する電波の届く範囲である無線到達エリアA2内に存在するため、このアクセスポイント接続要求を受信することができる。このアクセスポイント接続要求を受信した無線端末41と42は、その中継処理部404を通じて、この接続要求をアクセスポイント装置30へと中継する(S602、S603)。この接続要求は、アクセスポイント装置30との間のデータ信号転送を要求する転送要求である。
【0023】
ここで、無線端末41と42は、それぞれの状態保持部405に保存されている、各中継状態テーブル410をも同時にアクセスポイント装置30に送信する。この中継状態テーブル410の中継レベルの値(OKもしくはNG)は、事前に無線端末41と42の操作者が入力装置407を用いて入力しているものとする。この値をNGにセットした場合、他の無線端末のデータ中継を拒否することを意味する。この中継レベルの値(OKもしくはNG)は、無線端末41、42の各々においてその電池残量若しくは接続端末数等の状態に応じて自動的に設定されても良い。
【0024】
次に、無線端末43のアクセスポイント接続要求と無線端末41、42の中継状態テーブル410を受信したアクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、その情報に基づいて無線端末41、42を介して無線端末43がマルチホップ接続可能かどうかを判断する(S604)。もし、受信した中継状態テーブル410の中継レベルの値がすべてNGであった場合、無線端末43のマルチホップ接続が不可能であると判断し、接続拒否のメッセージの送信を行う(S605)。
【0025】
次に、接続拒否のメッセージを受信した無線端末41、42は、その接続拒否メッセージを無線端末43へと中継する(S606、607)。接続拒否を受信した無線端末43はその旨を操作者に向けて表示する。これにより、該操作者は無線アクセスへのマルチホップ接続が不可能であることを認識し、第1実施例で示したようにアクセスポイントの位置情報を入手し、その周辺への移動を試みることとなる。
【0026】
一方、受信した中継レベルにOKがある場合には、アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、無線端末43の中継を行う無線端末の選定を行う。この場合、中継状態テーブル410の電池残量や、接続端末数、中継パケット数などに基づいて中継無線端末を選定する(S608)。選定基準としては、例えば、電池残量の1番多い無線端末であったり、接続端末数や中継パケット数が1番少ない無線端末を選ぶことなどが考えられる。この選定基準により、1つの無線端末に中継処理が集中することを回避することができる。ここでは、無線端末41が中継無線端末に選定されたものとする。アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306は、以後、無線端末43のデータを中継することを記したルーティング情報を無線端末41に送信する(S609)。
【0027】
次に、ルーティング情報を受信した無線端末41は、自身の中継状態テーブル410のルーティング情報を更新し、中継状態を更新する(S610)。これにより、無線端末41は、無線端末43のデータを受信した場合は、アクセスポイント装置30への中継を行うことになる。次いで、無線端末41は、アクセスポイント装置30によりマルチホップ接続が許可されたことと、無線端末41が無線端末43のデータを中継することを示したルーティング情報を、無線端末43に対して送信する(S611〉
この情報を受信した無線端末43は、中継をなすのが無線端末41であると認識してそのルーティング情報を更新し、以後のデータは無線端末41に対して送信する。例えば、第1実施例における認証コードの送信は、無線端末41に対して送信され、この認証コードを受信した無線端末41は、これをアクセスポイント装置30に中継する(S612、613)。
【0028】
これ以降の動作は第1実施例と同様に、アクセスポイント装置30の無線アクセス制御部306により、認証手続きが完了すると、無線端末43とアクセスポイント装置30との間で接続が確立される。以後、無線端末43は、無線端末41とアクセスポイント装置30を介してインターネット10とデータ通信が可能となる。
【0029】
以上のように第2実施例においては、無線アクセスサービスの提供エリア外に存在する無線端末に対して、途中の無線端末が接続のための制御データを含む通信データを中継することで、エリア外の無線端末がサービス提供エリアに移動する必要がなくなり、結果的に無線アクセスエリアの拡大が可能となる。また、中継する無線端末の電池残量や、中継端末数、中継パケット数などに基づいて中継する無線端末を選定することで、最適なマルチホップ接続となるように通信形態を柔軟に形成することができる。
【0030】
尚、本第2実施例では1つの中継無線端末が存在する2ホップの通信形態であったが、無線端末43自身が中継無線端末となることで、さらにそれ以上の複数ホップの接続形態も可能となる。
<第3実施例>
図9は、本発明の第3実施例における無線アクセスシステム1の全体構成を示している。ここで、無線アクセスシステム1は3つのアクセスポイント装置31乃至33がインターネット10に接続されている。無線アクセスシステム1は、3つ以上のアクセスポイント装置を含んでも良い。無線アクセス制御装置50がインターネット10に接続される。3つのアクセスポイント装置31乃至33及び無線アクセス制御装置50は、ルータ等の他のネットワーク構成要素を介してインターネット10に接続されても良い。
【0031】
無線アクセス制御装置50は、複数のアクセスポイント装置31乃至33の各々か収容し得る複数の無線端末について第1実施例及び第2実施例における無線アクセス制御動作を集中的に実行する。例えば、無線端末44から、アクセスポイント装置31を介してアクセスポイント接続要求があった場合、その要求は、インターネット10を介して遠隔地に設置されている無線アクセス制御装置50に送信される。その後の動作は第2実施例と同様に、マルチホップ接続可能かどうかの判断を行いNGの場合は接続拒否を指示する。一方、OKの場合にはルーティング情報がインターネット10を介してアクセスポイント装置31に送信される。また、アクセスポイント装置32又は33からの接続要求も同様に、インターネット10を介して無線アクセス制御装置50がマルチホップ接続可否の判断を行う。
【0032】
以上の第3実施例においては、各アクセスポイント装置に分散する無線アクセス制御処理を1つの無線アクセス制御装置により行う。これにより、個々のアクセスポイント装置毎に行っていた局所的なアッドホックネットワークの構成をより広範な範囲にわたって最適に構築することが可能となる。また、設置コストの低減化を図ることが可能となる。
【0033】
以上の第1乃至第3実施例においては、通常の無線端末として機能するパーソナルコンピュータ等の情報端末が一時的に他の無線端末のための中継ルータとして機能する形態を提供する。従来のアドホックネットワーク技術におけるマルチホップ通用が個々の無線端末が自律的に中継処理を実行するために、個々の無線端末の電池容量などのリソースを借用することからその実際の普及には困難がある。しかし、本発明による形態は、アクセススポット装置又は無線アクセス制御装置が全体の中継状態を監視して集中的な制御を行うことで、かかるマルチホップ形態の形成がより容易に実現される。
【0034】
【発明の効果】
本発明による無線端末及び無線アクセスシステムによれば、ネットワークアクセスポイントが限られた密度でしか設置されておらず、それらの無線到達エリアにない無線端末も、該到達エリアある他の無線端末により提供される中継手段により容易にアクセスポイントに接続できる。また、複数の中継可能な無線端末がある場合にも、最適な中継無線端末が選定されてアクセスポイントに接続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における無線アクセスシステムの構成を示しているブロック図である。
【図2】図1に示されるアクセスポイント装置及び無線端末のより詳細の構成を示しているブロック図である。
【図3】図1に示される構成における処理手順を示しているシーケンス図である。
【図4】図1に示される位置情報テーブルの設定例を示している図である。
【図5】本発明の第2実施例における無線アクセスシステムの構成を示しているブロック図である。
【図6】図5に示される無線端末のより詳細の構成を示しているブロック図である。
【図7】図5に示される中継状態テーブルの設定例を示している図である。
【図8】図5に示される構成における処理手順を示しているシーケンス図である。
【図9】本発明の第3実施例における無線アクセスシステムの構成を示しているブロック図である。
【符号の説明】
1 無線アクセスシステム
10 インターネット
30、31、32、33 アクセスポイント装置
41、42、43 無線端末
50 無線アクセス制御装置
Claims (8)
- データネットワークへのアクセス経路を提供するアクセスポイント装置に無線信号により接続して前記データネットワークとデータ通信をなす無線端末であって、
無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を前記転送要求の発信元と前記アクセスポイント装置との間で中継する中継手段を含むことを特徴とする無線端末。 - 前記中継手段は、前記アクセスポイント装置の位置を表示する位置情報データを前記発信元に向けて中継することを特徴とする請求項1記載の無線端末。
- 前記位置情報データは、緯度経度情報、住所表示情報、及び地図情報のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2記載の無線端末。
- 前記中継手段は、前記アクセスポイント装置と前記発信元との間で双方向にデータ信号を中継することを特徴とする請求項1記載の無線端末。
- 前記中継手段は、前記データ信号を一時的に保持し、転送要求に応じて該保持されたデータ信号を転送する手段を含むことを特徴とする先行する請求項の何れか1記載の無線端末。
- データネットワークへのアクセス経路を提供する少なくとも1つのアクセスポイント装置と、前記アクセスポイント装置に無線信号により接続して前記データネットワークとデータ通信をなす複数の無線端末とを含む無線アクセスシステムであって、
前記複数の無線端末の各々は、無線信号によるデータ転送要求と共に供給されるデータ信号を前記転送要求の発信元と前記アクセスポイント装置との間で中継する中継手段を含み、
前記アクセスポイント装置は、前記複数の無線端末の各々が与える中継経路の中から1つの中継経路を選定する選定手段を含むことを特徴とする無線アクセスシステム。 - 前記選定手段は、前記複数の無線端末の各々の内部状態に応じて、前記1つの中継経路を選定することを特徴とする請求項6記載の無線アクセスシステム。
- 前記内部状態は、電池残量、接続無線端末数、及び中継データ量のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項7記載の無線アクセスシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003152135A JP2004356950A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 無線端末及び無線アクセスシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003152135A JP2004356950A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 無線端末及び無線アクセスシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004356950A true JP2004356950A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34047428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003152135A Pending JP2004356950A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 無線端末及び無線アクセスシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004356950A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005091576A1 (ja) * | 2004-03-18 | 2005-09-29 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 無線通信装置および経路探索方法 |
WO2010150778A1 (ja) * | 2009-06-22 | 2010-12-29 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 移動通信方法、無線基地局及びリレーノード |
JP2012503932A (ja) * | 2008-09-24 | 2012-02-09 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 無線ネットワークにおけるオポチュニスティックデータ転送及び動的再構成 |
JP2017521637A (ja) * | 2014-05-12 | 2017-08-03 | アリババ・グループ・ホールディング・リミテッドAlibaba Group Holding Limited | 端末のロケーションを決定するための方法、装置およびシステム |
JPWO2017199972A1 (ja) * | 2016-05-18 | 2019-02-28 | 学校法人 関西大学 | 位置推定装置 |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152135A patent/JP2004356950A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005091576A1 (ja) * | 2004-03-18 | 2005-09-29 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 無線通信装置および経路探索方法 |
US7719987B2 (en) | 2004-03-18 | 2010-05-18 | Panasonic Corporation | Radio communication device and route search method |
JP2012503932A (ja) * | 2008-09-24 | 2012-02-09 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 無線ネットワークにおけるオポチュニスティックデータ転送及び動的再構成 |
JP2014180021A (ja) * | 2008-09-24 | 2014-09-25 | Qualcomm Incorporated | 無線ネットワークにおけるオポチュニスティックデータ転送及び動的再構成 |
WO2010150778A1 (ja) * | 2009-06-22 | 2010-12-29 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 移動通信方法、無線基地局及びリレーノード |
JP2017521637A (ja) * | 2014-05-12 | 2017-08-03 | アリババ・グループ・ホールディング・リミテッドAlibaba Group Holding Limited | 端末のロケーションを決定するための方法、装置およびシステム |
US10278005B2 (en) | 2014-05-12 | 2019-04-30 | Alibaba Group Holding Limited | Method, apparatus, and system for determining a location of a terminal |
JPWO2017199972A1 (ja) * | 2016-05-18 | 2019-02-28 | 学校法人 関西大学 | 位置推定装置 |
US10802105B2 (en) | 2016-05-18 | 2020-10-13 | A School Corporation Kansai University | Location estimation device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3775278B2 (ja) | 網サービス情報提供システム及び網サービス情報提供装置並びにその方法及び端末 | |
US10327228B2 (en) | Scalable WLAN gateway | |
US10342059B2 (en) | Wireless Internet system and method | |
ES2531545T3 (es) | Pasarela WLAN escalable | |
US8442549B2 (en) | Automatic discovery and connectivity protocol for bluetooth scatternet formation | |
US20120120934A1 (en) | Method for tethering network connection, method for connecting to network, and wireless communication group applying the same | |
US7103023B2 (en) | Radio communication control station, radio communication terminal, home agent, and radio communication method | |
CN101779505B (zh) | 无线节点的注册方法和装置 | |
US20130064222A1 (en) | Network selection | |
JP3775430B2 (ja) | 網サービス情報提供システム及び網サービス情報提供装置並びにその方法及びその動作制御方法 | |
CN110191440A (zh) | 一种d2d通信的发现方法、装置及系统 | |
JP2005348203A (ja) | 無線通信装置及び通信経路制御方法 | |
JP2008258666A (ja) | 無線アクセスシステムおよび無線アクセス方法 | |
US20170346891A1 (en) | Communication method | |
JP4555045B2 (ja) | 通信制御方法、端末制御方法、通信制御装置、ゲートウェイ端末、移動端末 | |
US8625481B2 (en) | Architecture for MANET over Bluetooth | |
JP2004356950A (ja) | 無線端末及び無線アクセスシステム | |
JP5072615B2 (ja) | 無線ネットワーク構成方法および通信装置 | |
WO2012144615A1 (ja) | 測位支援システム、交換機及び測位支援方法 | |
KR100950767B1 (ko) | 통신망 접속 관리 시스템 및 그 방법 | |
US20110176432A1 (en) | Radio Communication System Including Radio Terminal Apparatuses Each Arranged At Previously Determined Position | |
JP6109990B1 (ja) | Web認証対応中継機 | |
JP2003234686A (ja) | 測位とショートレンジ無線接続を用いたネットワークルーティング | |
EP2001178A2 (en) | Architecture for MANET over Bluetooth | |
JP2003125459A (ja) | データ通信方法および通信システム |