JP3894432B2 - 情報配信システム及びその配信方法 - Google Patents

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    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の地域に配置されている複数の通信端末、例えば無線端末によって、何れかの通信端末によって発信した情報を他の通信端末によって順次転送し、システム全体に配信する情報配信システム及びその情報配信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線による通信機能を持つ通信端末に中継機能を付与することにより、直接的に通信できない通信端末の間でも情報の交換が可能となるマルチホップ通信ネットワークに関する研究が盛んに行われてきた。この分野では、各通信端末が自律的な移動によるネットワークトポロジーの急激な変化に順応する効果的なルーティングプロトコルを構築することが重要である。
【0003】
一方、限られた地域内、例えば、半径数キロメートルの領域においてのみ必要な地域情報をリアルタイムで自由に発信できる地域情報広告システムの需要が高まってきている。例えば、ある地域において、地元の商店のタイムサービス情報、サービスまたは商品案内情報、ホテルの空室情報、公共交通機関の時刻表、到着情報及び道路渋滞情報などの情報を限定された地域内にリアルタイムで配信できることが望まれている。
【0004】
このような限定された地域における情報を配信するネットワークにおいては、必ずしも情報の転送経路の探索を行う必要はなく、1つの通信端末から発信された情報をすべての通信端末に迅速に伝達できればよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これまでの情報配信システムにおいて、限られた地域内のすべての通信端末の間に効率的に情報を配信するシステムはなかった。
例えば、すべての通信端末が新しい情報を受信したときかならず同じ情報を再送信するいわゆるフラッデング方式の情報配信システムが提案されている。フラッデング方式では、すべての通信端末が新しい情報を受信したらかならず同じ情報を再送信し、もし受け取った情報が既に受信した情報と一致する場合、重複受信した情報が切り捨てられる方式である。
【0006】
この通信方式によってすべての通信端末へ情報を配信されることが保証される一方、データ転送が各通信端末でまったく同時に起こらないと仮定すれば、ほぼすべての通信端末が情報転送を行い、全通信回線でかならず1回の通信が行われる。このため、システム全体の通信効率が低下し、本来送信しなくてもよい多数の通信端末が送信に加わり、無駄な電力を消費するほか、電波資源の利用率が低下するという不利益がある。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、すべての通信端末への情報配信を確保しながら電波を送信する端末の数を低減し、通信端末の無駄な電力消費を防ぎ、システム全体の通信効率及び電波資源の利用率の向上を実現できる情報配信システム及びその配信方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の情報配信システムは、複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信システムであって、各通信端末は、他の通信端末によって送信された情報を受信する受信手段と、当該情報を送信した通信端末からの距離を求める距離取得手段と、所定の基準距離を設定し、上記距離取得手段によって取得した距離が当該基準距離に近付くほど上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定する送信待ち時間計算手段と、上記送信待ち時間計算手段によって計算した上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送する送信手段と、第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を上記受信手段によって受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させる制御手段とを有する。
【0009】
また、本発明では、好適には、上記受信手段が電波を受信し、上記送信手段が電波を送信する。
【0010】
また、本発明では、好適には、上記送信待ち計算手段が、上記基準距離を上記情報を送信した通信端末の電波伝播距離の半分に設定する。
【0011】
また、本発明では、好適には、上記距離取得手段は、上記受信手段によって受信した電波の信号の強度に応じて、上記受信した情報を送信した通信端末からの距離を求める。
【0012】
また、本発明では、好適には、上記距離取得手段は、上記受信手段によって受信した電波の信号の位相に応じて、上記受信した情報を送信した通信端末からの距離を求める。
【0013】
また、本発明の情報配信システムは、複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信システムであって、各通信端末は、他の通信端末によって送信された情報を受信する受信手段と、本通信端末に電源を供給する電池の残量が大きいほど、上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定する送信待ち時間計算手段と、上記送信待ち時間計算手段によって計算した上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送する送信手段と、第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を上記受信手段によって受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させる制御手段とを有する。
【0014】
また、本発明の情報配信方法は、複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信方法であって、上記通信端末において、他の通信端末によって送信された情報を受信するステップと、当該情報を送信した通信端末からの距離を求めるステップと、所定の基準距離を設定し、求められた上記距離が当該基準距離に近付くほど上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定するステップと、設定された上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送するステップと、第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させるステップとを有する。
【0015】
また、本発明の情報配信方法は、複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信方法であって、上記通信端末において、他の通信端末によって送信された情報を受信するステップと、本通信端末に電源を供給する電池の残量が大きいほど、上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定するステップと、設定された上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送するステップと、第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させるステップとを有する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る情報配信システムの一実施形態を示す構成図である。
本実施形態の情報配信システムは、互いに情報を交信する複数の通信端末によって構成されている。図1は、通信端末10−1,10−2及び10−3を用いて、このシステムの一部分のみを例示している。
【0020】
本実施形態の情報配信システムは、所定の地域に配置されている複数の通信端末によって構成され、これらの通信端末は、それぞれみずからの情報を他の通信端末に送信する情報発信機能を有するほか、他の通信端末の送信信号を受信し、受信信号をさらに次の通信端末に転送する情報転送の機能も有する。
なお、各通信端末から送信した信号の伝播範囲は、システム全体のサービス領域に比べて小さいため、1の通信端末から発信された情報が地域全体に分布されているすべての通信端末に送信するために、複数の通信端末による中継が必要である。
【0021】
図1は、本実施形態の一部分の構成を示しており、この部分における情報伝達を示している。ここで、例えば、通信端末10−1が他の通信端末から情報を受信し、または通信端末自身によって発信情報を生成した場合、この情報が周囲に送信される。通信端末10−2と10−3は、通信端末10−1によって送信された情報を受信すると、これらの通信端末において受信した情報に所定の付加情報を付け加えた上、所定の条件を満たしたときそれぞれ受信した情報を送信する。そして、通信端末10−2と10−3によって送信された情報を受信した他のの通信端末が同様な動作を繰り返すことによって、地域全体に分布するすべて通信端末に情報が送信される。
【0022】
図2は、通信端末の一構成例を示している。ここで、通信端末に符号10を付して表記している。本実施形態の情報配信システムを構成しているすべての通信端末が、ここに示す通信端末10とほぼ同じ構成を有するものである。また、システム全体において、送信信号の符号化方式、変調方式が予めシステムによって決められる。このため、各通信端末は規定の符号化方式で送信したい情報を符号化し、さらに符号化した情報をシステムによって定められた変調方式で変調して送信する。
【0023】
本実施形態の情報配信システムにおいて、各通信端末の信号転送方式は特に制限されることなく、無線、有線の何れでもよい。なお、通信端末が据え置き型の場合有線方式が適しているが、通信端末が自由に移動可能な場合、主に無線通信方式が利用される。さらに、無線通信方式において、電波を用いる電波通信と、光(例えば、レーザ光線、赤外線など)を用いた光通信など種々の通信方式を採用することが可能である。
なお、以下の説明において、主に電波を用いた無線通信方式で情報を転送する無線通信端末を例に説明する。
【0024】
図2に示すように、通信端末10は受信部11、情報生成部12、制御部13、ユーザインターフェース14及び送信部15によって構成されている。
通信端末10における各構成部分は、ハードウェア及びそのハードウェアを制御するソフトウェアによって実現される。例えば、図2に示す構成部分のうち、情報生成部12及び制御部13は、信号処理を行うCPU(中央処理装置)またはDSP(ディジタル信号処理装置)及びこれらの処理装置を動作させるためのソフトウェアによって実現できる。
受信部11は、本発明の受信手段に相当し、送信部15は、本発明の送信手段に相当する。また、本発明の送信待ち時間取得手段、距離取得手段、待ち時間計算手段は、例えば、制御部13によって実現される。以下、通信端末の各構成部分について説明する。
【0025】
通信端末10において、受信部11は、他の通信端末によって送信された信号を受信し、受信信号をシステムで規定された変調方式に対応した復調方式で復調し、さらに規定された符号化方式に対応した復号方式で受信信号を復号し、もとの情報を再生する。
【0026】
情報生成部12は、通信端末自身から送信するための情報、即ち、当該通信端末10のオリジナル情報を生成する。情報生成部12は、例えば、ユーザインターフェース14によって入力された情報に基づいて、送信情報をパッケージ化して、それぞれのパッケージに情報の属性、発信元の識別情報などの付加情報を加える。情報生成部12によって生成した情報が送信部15に送られ、送信部15によって他の通信端末に送信される。
【0027】
制御部13は、通信端末の各構成部分の動作を制御する。例えば、受信部11によって他の端末の送信信号を受信した場合、受信信号の種類、属性に基づき、受信信号が一般に配信された情報なら、受信信号をユーザインターフェース14に転送させ、ユーザインターフェース14によって、画像、文字情報の場合情報をモニタ画面に表示し、音声情報の場合、スピーカによって音声を出力する。また、受信信号がある特定の通信端末間で行われる1対1の通信、いわゆるP−to−P(Peer−to−Peer)通信の信号であり、かつ、自分がこの通信の中継ルート上にある場合、受信信号を直接送信部15に転送させ、送信部15によって、受信信号を次の中継端末または目的の通信端末に向けて送信する。
【0028】
ユーザインターフェース14は、ユーザが通信端末に情報を入力し、または通信端末から情報を受け取るために用いられる。例えば、ユーザインターフェース14に、入力手段としてキーボートの他に、マウス、タッチパネルなどいわゆるポインテングデバイスを有し、ユーザがこれらの入力手段を用いて通信端末に情報を入力し、操作を指示する。また、ユーザインターフェース14に、出力手段として画像、文字情報を表示する表示デバイス、例えば、液晶ディスプレイ、及び音声情報を出力するスピーカなどを備えており、受信部11によって受信した情報がこれらの出力手段によってユーザに提供される。
【0029】
送信部15は、受信部11によって受信した情報を送信し、または情報生成部12によって生成した情報を送信する。例えば、受信部11によって受信した情報が他の通信端末間のP−to−P通信信号であり、かつ自分がこの通信の中継ルート上にある場合、送信部15は、受信部11によって受信した信号を次の通信端末に送信する。このとき、必要に応じて、受信した情報に、自分の端末IDなどの識別情報を受信信号に付加して送信することもできる。
また、通信端末が自分のオリジナルの情報を発信する場合、情報生成部12によって生成された情報が送信部15に送られ、送信部15は、この情報をシステムで定められた符号化方式で符号化し、符号化した情報を所定の変調方式で変調して送信する。
【0030】
上述した通信端末10を用いて構成された情報配信システムにおいて、何れかの通信端末によって生成されたオリジナル情報が多数の通信端末によって順次転送されるので、システム全体に分布されるほぼすべての通信端末に情報を配信することができる。また、システムの分布地域において直接通信できない2つの通信端末が、所定の通信ルート上に配置されている他の通信端末の中継によって、情報の送受信を実現することもできる。
【0031】
次に、本実施形態の情報配信システムにおける情報配信時の動作について説明する。本実施形態の情報配信システムにおいて、各通信端末は、情報受信、情報送信及び送信待ちの3つの処理によって、所定の情報をシステム全体に効率的に配信される。以下、通信端末におけるそれぞれの処理について説明する。
【0032】
まず、本実施形態の情報配信システムにおける各通信端末の間に送受信される情報のフォーマットについて説明する。
図3は、情報のフォーマットの一例を示している。ここで、端末IDは、情報配信システムによって各通信端末に付与されている識別番号である。各通信端末に付与されている端末IDは、システム全体において唯一である。このため、情報を発信する通信端末が自分の端末IDを送信情報に付加しておけば、システムにおいて発信元の通信端末を一意的に識別できる。
【0033】
図示のように、端末の送信情報INFOの中に、情報源通信端末ID(sid)、情報ID(iid)、親通信端末ID(pid)、親通信端末からの距離(dist)、親通信端末の電波伝播範囲(range)、情報発信時間(date)などを含む時間情報、情報源通信端末からのホップ数(hop)、最大ホップ数(maxhop)、情報転送フラグ(transfer)、及び情報の内容(data)などの項目が含まれている。
【0034】
以下、図3に示す情報フォーマットの各項目について説明する。
情報源通信端末IDsidは、最初にその情報を発信する通信端末のIDである。従って、自ら情報を発信する通信端末は、この項目に自分の端末ID番号を設定する。
【0035】
情報IDiidは、情報を発信する各通信端末によって任意に決定可能な、情報を区別するための識別子である。本実施形態の情報配信システムにおいて、1つの通信端末から複数の情報を発信する可能性もあるため、この情報IDが用意されている。情報を発信する通信端末は、更新された情報を送信する場合には前回設定した値と同じ値を設定する。
【0036】
親通信端末IDpidには、情報を転送する通信端末によって自分のIDが設定される。各通信端末が何らかの情報を受信したとき、その情報を送信した通信端末を親通信端末といい,親通信端末IDpidで識別する。
【0037】
親通信端末からの距離distは、情報を送信した親通信端末からそれを受信した通信端末までの距離を示している。なお、この距離distは、厳密に測定した正確な数値である必要がなく、実用上は受信信号のSNR(Signal to noise raito)に基づいて推定された値でも差し支えない。
【0038】
親通信端末の電波伝播距離rangeは、情報を発信した親通信端末からそれを受信した端末までの距離を示している。
【0039】
情報発信時間dateには、情報を送信する時点の時間を設定する。この時間は厳密である必要はないが、必ず前回発信した情報のdateよりも大きな値にしなければならない。本実施形態の情報配信システムではフラッディング方式と同様に、同一情報を受信したかどうかを知るために各ノード内でデータを比較する必要があるが、リアルタイム情報は何度も繰り返し送信される場合もあるため、受信情報のsidとiidのみの比較では不十分である。そこで、情報源ノードが情報を発信するときに発信時間を情報発信時間dateに書き込んで送り、この情報を受信した通信端末ではこの情報発信時間dateも比較対象に加えて、重複受信した情報であるかどうかについて判別する。
【0040】
情報有効期間dlimには、この情報の有効期間を設定する。情報INFOを受信した各通信端末は、受信時刻からこの情報有効期間dlimだけ時間が経過したら、その情報を破棄する。リアルタイム情報を配信するシステムにおいて、この時間を短く設定して、情報が削除される前に更新された情報が送られる。また、最悪の場合でも情報配信限界内の何パーセントの通信端末が情報を受信している必要があるかを考慮して、情報配信限界の直径と通信端末の移動速度から、情報有効期間dlimの値が決定される。
【0041】
情報受信時間rdateには、通信端末によってある情報INFOを受信したとき、受信時間が設定される。各通信端末において、ある情報を受信した受信時間rdateと現在の時間timeに基づき、当該情報を受信したときからの経過時間をtime−rdateで算出する。そして、この経過時間が後述する所定の送信待ち時間tを経過したとき、受信情報を送信する。また、経過時間が上述した情報有効期間dlimに達したとき、受信した情報を破棄する。このように、情報受信時間rdateは、通信端末が次の処理を開始する時間の基準となる。
【0042】
情報源通信端末からのホップ数hopは、情報源となる通信端末から他の通信端末による中継の回数を表す。情報INFOをシステムに配信しようとする通信端末はその情報INFOのホップ数hopを0に設定して送信する。そして、中継される通信端末が受信した情報INFOのホップ数に1を足して送信する。
【0043】
最大ホップ数maxhopは、通信端末による最大の中継回数を示す。情報源である通信端末は、この最大ホップ数maxhopを設定して情報INFOを送信する。そして、この情報INFOを受信した通信端末は、上述したホップ数hopを更新し、送信後のホップ数hopがこの最大ホップ数maxhopを超えたとき、受信情報を送信しない。
【0044】
情報転送フラグtransferは、情報を受信した通信端末が受信した情報INFOを送信するか否かを制御するフラグである。情報フラグtransferが真(True)の場合、所定の送信条件を満たした時点で情報INFOを送信し、そして、情報フラグtransferが真ではない(False)の場合、情報を送信しない。
【0045】
送信情報dataは、情報源である親通信端末によって送信される情報データである。この情報データは、複数の通信端末の中継によってシステムを構成するすべての通信端末に配信される。
【0046】
上述した各部分から構成された送信情報INFOは、1パケットで送信することが理想的であるので、各パケットがサイズの小さい情報として構成されることが好ましい。
【0047】
図4は、各通信端末に保持されている通信端末の保有情報を示している。図示のように、各通信端末に、自ID(id)、電波伝播範囲(range)及び情報リスト(infolist)がそれぞれ保持されている。以下、各通信端末の保有情報について説明する。
【0048】
通信端末の保有情報のうち、自IDidは、自分の端末TDである。なお、この端末IDは、システムによって各通信端末に一意的に付与されている識別番号である。
【0049】
電波伝播範囲rangeは、自分が送信した情報の最大伝播距離である。通常、各通信端末によって送信した信号は、ある半径を持つ円形領域をカバーする。このため、電波伝播範囲rangeは、通信端末の送信信号がカバーする領域の半径を示している。電波伝播範囲rangeは、通信端末の送信部15のパワー及び電波環境によって決まる。通常、送信部の送信パワーに基づき換算される値となる。
【0050】
そして、情報リストinfolistは、通信端末によって複数の情報を送信または受信した場合、これらの情報を示すリストである。各通信端末において、情報リストinfolistを設けることによって、複数の情報を扱えるようになる。
【0051】
次に、本実施形態情報配信システムにおける各通信端末の動作について説明する。
前述のように、各通信端末は、情報受信、情報送信及び送信待ちの3つの動作を行う。以下、それぞれの動作について詳しく説明する。
【0052】
従来の情報配信システムにおいて、すべての通信端末が新しい情報を受信したときかならず同じ情報を再送信するいわゆるフラッデング方式が採用されていた。フラッディング方式において、受信情報がすでに送信済の情報と一致する場合、2重送信を避けて受信信号を破棄するが、それ以外の場合すべての受信信号を再送信する。このため、システム全体から見れば、送信する回数が大きい。特に通信端末の分布密度の高い領域において、すべての通信端末によって同じ情報が何回も送信されるので、システムの負担が大きくなるほか、無駄な電波送信による各通信端末の消費電力の増加、通信効率の低下を招く。
【0053】
この従来の方式に対して、本実施形態の情報配信システムでは、ある情報INFOを受信した通信端末は、受信情報を再送信するか否かについてある判断基準を設けて、この基準を満たした場合再送信を行い、それ以外の場合再送信をしない。このような制御を行うことによって、システム全体から見れば、情報を転送するために送信を行う通信端末の数を大幅に低減でき、通信効率の向上及び電波資源の利用率の改善が図れる。
【0054】
各通信端末において、受信情報を再送信するか否かの判断基準によって、FFNL(FarFirst NearLast)方式、FBC(Fair Battery Consumption)及びMD(Moderate Distance)に分けられる。以下、それぞれの制御方式について説明する。
【0055】
FFNL方式
まず、FFNL方式について説明する。この方式では、ある通信端末によって1つの情報を送信したとき、この通信端末の電波伝播範囲内にあるすべての通信端末において、情報を送信した端末からもっとも遠くある通信端末が先に送信する。そして、同じ情報について2回受信したとき、その情報を送信しない。
【0056】
図5は、FFNL方式を説明するための図である。
図5において、通信端末10−1は、ある情報を最初に送信した通信端末である。そして、通信端末10−2と10−3は、通信端末10−1の送信信号を受信し、受信信号をさらに他の通信端末に転送する通信端末である。
また、図5において、円形の領域CA1は、通信端末10−1の送信電波が届く範囲、即ち、通信端末10−1の電波がカバーする領域を示し、円形領域CA2とCA3は、それぞれ通信端末10−2と10−3の送信電波がカバーする領域を示している。
【0057】
FFNL方式では、ある情報を受信した通信端末において、この情報を送信した親通信端末との距離に応じて、受信情報を転送するための送信待ち時間tを設定し、送信待ち状態にする。そして、受信時間tから待ち時間tを経過したとき、受信した情報を送信する。なお、待ち時間の間に他の通信端末によって同じ情報が送信された場合、待ち状態を解除し、送信を取り止める。こうした制御によって、ある所定の領域において、何れか1つの通信端末によって情報を転送することで、転送された情報を受信した他の通信端末が同じ情報を転送するのを中止するので、同じ情報を多数の通信端末によって重複して送信されることを回避できる。
【0058】
送信待ち時間tは、親通信端末からの距離dist、親通信端末の電波伝播範囲range及び予め設定された2つの定数AとBに基づき、次に示す式によって算出される。
【0059】
【数1】
Figure 0003894432
【0060】
ここで、親通信端末からの距離distは、正確に測定した結果である必要がなく、例えば、受信信号のSNR、または受信信号の位相などに基づき算出しても差し支えない。親通信端末の電波伝播範囲rangeは、受信した情報の中に含まれるので、受信信号より取得できる。定数AとBは、情報配信システムの運用される環境に応じて任意に設定することが可能である。例えば、A=50ms(ミリ秒)、B=100msとした場合、待ち時間tが親通信端末からの距離dist及び親通信端末の電波伝播範囲rangeによって、50〜150msの間で決定される。
【0061】
こうして算出した送信待ち時間tは、受信時間rdateに加算して、次式に示すように、転送予定時間sdateが算出される。
【0062】
【数2】
Figure 0003894432
【0063】
通信端末は、ある情報を受信した時点で、上述した処理によって受信情報を送信(転送)する送信予定時間sdateを算出する。そして、送信待ち状態において、時刻が計算された転送予定時間sdateに達したとき、受信情報が送信される。なお、送信待ち時間中に他の通信端末によって同じ情報が送信された場合、情報転送が中止される。また、通信端末が情報を受信したとき、受信情報に含まれる最大ホップ数maxhopに達したか否かについて、情報転送を行うかについても判断が行われる。
【0064】
図6〜図9は、情報転送を行う通信端末の受信、送信待ち及び送信処理を示すフローチャートである。以下、これらのフローチャートを参照しながら、通信端末における各段階の処理についてそれぞれ説明する。
【0065】
受信時の処理
まず、図6を参照しつつ、受信時の処理について説明する。
ここで、受信した情報をINFOで表し、情報INFOに含まれているパラメータは、INFO.xxxで表す。例えば、情報INFOにある情報IDiidは、INFO.iid、親通信端末の電波伝播範囲rangeは、INFO.rangeでそれぞれ表示される。
情報INFOを受信した通信端末は、情報INFOに含まれているパラメータに応じて、情報転送するかを判断し、転送する場合待ち時間t、送信時間sdteの計算などを行う。なお、通信端末におけるこれらの処理は、例えば、図2に示す情報生成部12及び制御部13によって行われる。
【0066】
ステップSR1において、受信信号から情報INFOが構築される。これによって、通信端末は情報INFOの各パラメータを取得できるようになる。
【0067】
そして、ステップSR2において、情報源通信端末IDsidまたは親通信端末IDpidが自分の端末IDと一致するか否かを判断する。一致した場合、受信処理を終了する。これは、通信端末自身が発信した情報または転送した情報が他の通信端末によって転送されて、再び自分に戻って受信された場合、同じ情報について2度処理する無駄を省くためである。
【0068】
次に、ステップSR3において、通信端末に保持されている情報リストinforlistの中に、sid,iid及びdateが受信した情報のそれぞれのパラメータと一致する情報が存在するかどうかを検索する。存在する場合、即ち受信した情報と同じ情報がすでに自分の情報リストに保持されていることを意味する。このとき、ステップSR4とSR5の処理に進む。一方、一致する情報が存在しない場合、ステップSR6の処理に進む。
【0069】
ステップSR4において、情報転送フラグINFO.transferが偽(False)に設定される。即ち、同じ情報がすでに受信された場合、この情報を転送しない。
次に、ステップSR5に進み、ここで、情報リストinfolist内にsid,iid及びdateが受信した情報のそれぞれのパラメータと一致するすべての情報の転送フラグINFO.transferが偽に設定される。
【0070】
なお、ステップSR3の検索結果に基づいたステップSR4とSR5の処理は、通信端末が送信待ち状態にあるとき、他の通信端末によって同じ情報が転送された場合、送信待ち中の通信端末が受信した転送情報が自分の情報リストにある情報と一致するので、情報転送フラグINFO.transferを偽に設定することで、同じ情報を重複して転送することが避けられる。これによって、本実施形態の情報配信システムでは、多数の通信端末によって同じ情報が重複して転送されることが回避できるので、通信の効率化が図れる。
【0071】
ステップSR6において、受信した情報INFOが情報リストinfolisitに格納される。即ち、ステップSR8の検索の結果、sid,iid及びdateが受信した情報のそれぞれのパラメータと一致する情報が情報リストにない場合、情報INFOが当該通信端末によって初めて受信されたことを意味するので、情報INFOが情報リストに追加される。これによって、以降同じ情報を再度受信した場合、ステップSR3の検索処理によって、重複して受信した情報が転送されず、また、通信端末に保存されることもなく破棄される。
【0072】
次いで、ステップSR7において、INFO.rdateに現在の時刻を格納し、また、受信信号SNRなどに基づいて算出された親通信端末との距離distをINFO.distに格納し、さらに、情報源通信端末からのホップ数INFO.hopを更新する。
【0073】
次に、ステップSR8において、情報転送予定時間の設定が行われる。情報転送予定時間の設定は、上述した式(2)に基づいて行われる。
図7は、NNFL方式における情報転送予定時間の設定処理を示すフローチャートである。図7に示すように、上述した式(2)に基づいて、送信待ち時間tが算出され、それに受信時間INFO.rdateを加算した結果を送信予定時刻として、INFO.sdateに格納される。
【0074】
次に、ステップSR9において、ステップSR7において更新された情報源通信端末からのホップ数INFO.hopと最大ホップ数INFO.maxhopとを比較し、当該比較の結果に応じて、情報転送フラグが設定される。更新されたホップINFO.hopが最大ホップ数INFO.maxhopより小さいとき、ステップSR10の処理に進み、それ以外の場合、ステップSR11の処理に進む。
【0075】
ステップSR10において、情報転送フラグINFO.transferが真(True)に設定される。通信端末が後述する情報送信待ち状態において、現在の時刻がステップSR4において設定された情報転送予定時間INFO.sdateに達したか否かをモニタし、現在の時刻が情報転送予定時間INFO.sdateに達したとき、情報の転送を行う。
【0076】
一方、ステップSR11において、情報転送フラグINFO.transferが偽(False)に設定される。これによって、通信端末がステップSR4において設定された情報転送予定時間に達しても、情報転送が行われない。
ステップSR9の判定結果に基づいたステップSR11の処理によって、本実施形態の情報配信システムにおいて、転送回数が情報源の通信端末によって設定された最大ホップ数maxhopに達するまで情報が他の通信端末によって転送される。この最大ホップ数maxhopに応じて、その情報の配信限界を設定することが可能である。例えば、すべての通信端末の電波伝播範囲rangeが100とした場合、その情報の最大配信限界は、半径100×rangeの領域になる。
【0077】
上述した受信処理によって、通信端末によって新しい情報を受信したとき、当該情報が情報リストinfolistに格納され、また、受信した情報を転送する転送予定時間が設定され、さらに、転送を行うか否かを指示する情報転送フラグINFO.transferの真偽も設定されるので、これらの設定条件に基づいて、送信待ち及び送信処理が順次行われる。
【0078】
上述した受信処理が終了した後、通信端末が送信待ち状態に入る。そして、送信待ち状態において、他の通信端末によって同じ情報が転送された場合、上述した受信処理において、情報転送フラグが偽に設定されるので、送信予定時間sdteに達しても情報が転送されない。逆に転送予定時間までに他の通信端末による送信がなかった場合、情報転送が行われる。
以下、送信待ち及び送信時の処理について説明する。
【0079】
送信待ち状態の処理
図8は、通信端末が送信待ち状態にあるときの処理を示すフローチャートである。
まず、ステップSW1において、情報有効期間が過ぎたか否かを判断し、当該判断の結果に応じて、情報を処分する。図8に示すように、ステップSW1において、現在時刻が情報受信時間INFO.rdateと情報有効期間INFO.dlimとの和より大きいかどうかについて判断が行われる。この判断の結果、現在時刻がそれより大きい場合、即ち、情報の有効期間がすでに過ぎた場合、ステップSW2に進み、情報リストinfolistにある当該情報INFOが削除され、処理が終了する。
【0080】
一方、ステップSW1における判断の結果、現在時刻が情報受信時間INFO.rdateと情報有効期間INFO.dlimとの和より小さいと場合、即ち、情報の有効期間が過ぎていない場合、ステップSW3以降の処理が行われる。
【0081】
ステップSW3において、情報転送フラグINFO.transferが真であるかどうかが判断される。真の場合、ステップSW4以降が処理が実行され、逆に偽である場合、処理が終了する。
【0082】
ステップSW4において、情報転送フラグINFO.transferが偽に設定される。そして、ステップSW5において、情報INFOが情報リストinfolistに上書きされる。
【0083】
続いて、ステップSW6において、通信端末自身のIDであるidが親通信端末IDに格納され、さらに、通信端末自身の電波伝播範囲rangeが親通信端末の電波伝播範囲INFO.rangeに格納される。即ち、情報転送をする場合、通信端末自身が親通信端末になるので、自身のID及び電波伝播範囲が情報INFOのそれぞれのパラメータに書き込まれ、送信される。
【0084】
そして、上述した書き込み処理が終了後、情報INFOが送信される(ステップSW7)。
上述したステップSW1からSW7までの処理が通信端末の情報リストinfolistにあるすべての情報について繰り返して行われる。
こうした送信待ち処理によって、転送条件を満たしたすべての受信情報が転送される。
【0085】
送信時の処理
次に、通信端末がオリジナル情報をシステム上発信する送信処理について説明する。
図9は、送信処理の動作を示すフローチャートである。以下、図9を参照しつつ、送信処理をステップ順に説明する。
【0086】
ステップSDIにおいて、通信端末自分のID番号であるidが送信される情報INFOの情報源通信端末IDであるINFO.sid及び親通信端末IDであるINFO.pidにそれぞれ格納される。
そして、ステップSD2において、送信される情報の情報IDが情報IDであるINFO.iidに格納され、さらに、送信対象となる情報がINFO.dataに格納される。
【0087】
次に、ステップSD3において、現在時刻が情報発信時間INFO.dateに格納され、情報の有効期間がINFO.dlimに格納される。なお、ここで、情報の有効期間が情報INFOを発信する通信端末によって指定される。
【0088】
次に、ステップSD4において、情報源通信端末からのホップ数INFO.hopに数字0が設定され、さらに、最大ホップ数INFO.maxhopに通信端末が希望の最大ホップ数が設定される。ここで、通信端末によって情報が最初に発信されるので、ホップ数INFO.hopが0にリセットされる。また、最大ホップ数を設定することによって、発信される情報が配信される最大半径が設定される。
【0089】
次いで、ステップSD5において、通信端末の電波伝播範囲rangeが親通信端末の電波伝播範囲INFO.rangeに設定される。
そして、ステップSD6において、上述した各ステップによって設定される情報INFOが送信される。
【0090】
上述した受信処理及び送信待ちによって、通信端末は、他の通信端末から送信された情報について、所定の条件を満たしたときそれを転送する。また、送信処理によって、通信端末が自分からオリジナル情報をシステムに発信することも可能である。
通信端末によって情報を転送するとき、受信した情報について、FFNL方式に基づいて転送予定時間tを計算し、受信情報に含まれている情報受信時間INFO.rdate及び算出した待ち時間tに基づき、式(2)で情報を転送する転送予定時間INFO.sdateを算出する。そして、送信待ち状態において、他の通信端末によって同じ情報が転送された場合、情報転送を取り止める。
【0091】
本実施形態の情報配信システムにおいて、ある情報INFOを送信した親通信端末の周囲に、当該親通信端末の電波伝播範囲内にあるすべての通信端末によって、親通信端末の送信情報INFOが受信される。そして、FFNL方式では、情報INFOを受信したすべての通信端末のうち、各通信端末が親通信端末からの距離、即ちINFO.dist及び親通信端末の電波伝播範囲INFO.rangeに基づき、式(2)に基づき、情報を転送する送信待ち時間tを算出し、受信時間INFO.rdateに加算して転送予定時間INFO.sdateを算出する。送信待ち状態において現在時刻が当該転送予定時間に達したとき、情報が送信される。また、待ち時間の間に他の通信端末によって同じ情報が送信されたとき、転送が中止される。
【0092】
これによって、システム全体において、ある情報を送信した親端末から、もっとも遠く離れた場所に配置されている通信端末がもっとも短い待ち時間で情報を転送するので、それより親通信端末の近くに配置されている他の通信端末が転送情報を受信することで、情報転送が中止される。このため、親通信端末の電波伝播範囲range内に多数の通信端末が配置されていても、親通信端末からもっとも遠くにある通信端末が最初に受信情報を転送し、それによって近くにある他の通信端末が同じ情報を重複して転送することが避けられるので、情報配信システムの通信効率が向上でき、重複転送による各通信端末の無駄な電力消費を防止でき、電波資源の利用率の向上を実現できる。
【0093】
上述したFFNL方式では、情報を送信する親通信端末とそれを受信した通信端末間の距離に基づき、情報転送の待ち時間tが計算される。本発明の情報配信システムにおいて、各通信端末は、親通信端末からの距離のほかに、自分の電池残量に基づいて、送信待ち時間tを計算することも可能である。この場合、電池残量が大きいほど送信待ち時間tを小さく設定することによって、電池残量の大きい通信端末がもっとも早く情報を転送し、他の通信端末がその転送情報により転送を取り止めることによって、複数の通信端末により同じ情報を重複して転送することが防止できる。
【0094】
以下、この方式をFBC(Fair Battery Consumption)方式と表記する。なお、FBC方式を採用する通信端末は、上述したFFNL方式を採用する通信端末とほぼ同じものを利用することができる。ただし、このとき、送信待ち時間の計算は、上述したFFNL方式と異なる計算式によって行われる。以下、FBC方式における送信待ち時間tの計算方法について説明する。
【0095】
FBC方式
FBC方式を採用する場合、通信端末の保有情報の中、電池残量reslifeと電池最大動作時間maxlifeの項目が設けられる。電池残量reslifeは、現在の電池容量による動作可能時間で表示され、電池最大動作時間maxlifeは、電池が完全に充電された状態から動作可能時間で表示される。電池の最大動作時間maxlifeは、電池の性能及び通信端末の消費電力によって決まり、その通信端末の固有のパラメータである。一方、電池残量reslifeが通信端末が使用するにつれて低減し、充電することによって回復するので、通信端末には、電池の残量を監視し、それに応じて電池残量reslifeを常時に、または所定の時間間隔で更新する電池残量管理手段が必要である。なお、この電池残量更新手段は、既存の技術によって実現可能である。
【0096】
通信端末が移動端末である場合、その駆動電源はほとんど充電池であるので、情報を送信することによって電池が消耗され、残量が低減する。このため、システム全体において、それぞれの通信端末の電池残量に応じて情報を転送する通信端末が決めた方が、もっとも残量の大きい通信端末が情報を転送する確率が大きく、残量の少ない通信端末が情報転送を行う確率が小さくなるので、システム全体において、各通信端末の電池の残量が均等に保持される。
【0097】
通信端末がある情報を受信したとき、その情報を転送する送信待ち時間tを次式に基づき計算する。
【0098】
【数3】
Figure 0003894432
【0099】
こうして算出した待ち時間tと情報受信時間INFO.rdateに基づき、情報転送予定時間INFO.sdateを次に式に基づき計算する。
【0100】
【数4】
Figure 0003894432
【0101】
図10は、通信端末の受信処理において、FBC方式に基づき情報転送予定時間の設定の動作を示すフローチャートである。ここで、電池残量lifeは、0から1までの範囲内の数値で表す変数とする。即ち、lifeは、式(3)と(4)のreslif/maxlifeに相当する変量である。
【0102】
図示のように、ここで、情報転送予定時間であるINFO.sdateは、電池の残量を示す変数life及び予め与えられた定数AとB、さらに情報受信時間INFO.rdateに基づいて算出される。
【0103】
通信端末が送信待ち状態にあるとき、現在時刻がこうして算出された情報転送予定時間に達したか否かを判断し、当該判断の結果に応じて情報を転送する。即ち、情報転送予定時刻に達して、且つその間に他の通信端末が同じ情報を転送しなかった場合、その情報を転送する。
【0104】
上述したように、FBC方式において、各通信端末の電池の残量に基づきその通信端末の情報転送予定時間が算出される。電池残量の大きい通信端末の待ち時間が小さく、電池残量が小さくなるにつれて、待ち時間が大きく設定される。このため、電池残量の大きい通信端末が優先的に情報転送に利用される。このような制御によって、システム全体において、各通信端末の電池残量に基づき、情報転送を行う通信端末が決められるので、各通信端末の電池残量がほぼ均一に保たれる。
【0105】
MD方式
次に、情報送信待ち時間の他の決め方であるMD(Moderate Distance)方式について説明する。
上述したFFNL方式は、情報INFOを送信した親通信端末とその情報を受信した通信端末間の距離distに基づき、送信待ち時間tを計算する。この場合、距離distに対して、待ち時間tは単調に増加(減少)するように決定される。
【0106】
FFNL方式では、情報INFOを送信した親通信端末からもっとも遠くにある通信端末が情報転送に選択される可能性が高い。この方式により、システム全体において転送回数の合計値が小さく抑えることが可能である。しかし、この転送方式がある2つの端末間のP−to−P通信に利用する場合、問題がある。即ち、選択された転送端末が親通信端末からの距離がもっとも大きいので、この通信端末が移動する結果、親通信端末の電波伝播範囲から外れることがある。この合、この通信端末と親通信端末間電波の交信できなくなり、P−to−P通信が成り立たなくなる可能性がある。
【0107】
この問題を回避するため、MD方式では、送信待ち時間を計算するための基準距離であるクリティカル距離(Critical distance)γを導入し、親通信端末からの距離dist及び親通信端末の電波伝播範囲rangeに基づき、情報送信待ち時間tを次式に基づき計算する。
【0108】
【数5】
Figure 0003894432
【0109】
本実施形態の情報配信システムにおいて、MD方式を採用して送信待ち時間を計算する場合、クリティカル距離γは、例えば、通信端末の電波伝播範囲rangeの半分程度に設定される。
【0110】
図11は、通信端末の受信処理において、MD方式に基づき情報転送予定時間の設定の動作を示すフローチャートである。なお、ここで示す処理ステップSR8−3、SR8−4及びSR8−5までの処理は、図6に示す情報転送予定時間の設定(ステップSR8)を詳しく示している。
図11に示すように、情報転送予定時間の設定処理において、まず、求められた親通信端末からの距離INFO.distがクリティカル距離γと比較される(ステップSR8−3)。当該比較の結果、INFO.distがクリティカル距離γより小さい場合、ステップSR8−4の処理に実行され、逆にINFO.distがクリティカル距離γより大きい場合、ステップSR8−5の処理が実行される。
【0111】
ステップSR8−4において、INFO.distが増加するにつれて、送信待ち時間tが単調に減少するように計算され、そして、算出した待ち時間tを情報受信時間INFO.rdateに加算して情報転送予定時間INFO.sdateが計算される。
一方、ステップSR8−5において、INFO.distが増加するについて、送信待ち時間tが単調に増加するように計算される。そして、算出した待ち時間tを情報受信時間INFO.rdateに加算して情報転送予定時間INFO.sdateが計算される。
【0112】
即ち、MD方式では、親通信端末からの距離distがクリティカル距離γ以下の場合、送信待ち時間tが距離distの増加につれて単調に減少するように決定される。一方、親通信端末からの距離distがクリティカル距離γ以上の場合、送信待ち時間tが距離distの増加につれて単調に増加するように決定される。
【0113】
これによって、親通信端末からの距離がクリティカル距離γにもっとも近い通信端末が優先的に情報転送に選択される。それ以外の場合、クリティカル距離γから離れるにつれて、送信待ち時間tが大きく設定されるので、情報転送に選択される可能性が低くなる。
【0114】
このように、MD方式において、ある情報INFOを送信した親通信端末からクリティカル距離を半径に描いた円周(以下、これをクリティカル円という)にもっとも近い通信端末の送信待ち時間tがもっとも小さく設定され、クリティカル円から離れるにつれ、送信待ち時間tが徐々に大きく設定されるので、クリティカル距離を基準に情報転送に利用される通信端末が選択される。
【0115】
このため、クリティカル距離γを適宜設定することによって、情報転送用通信端末の分布を制御でき、その通信端末がある程度移動しても、後に行われるP−to−P通信のとき通信路を確保することが可能である。例えば、クリティカル距離γを親通信端末の電波伝播範囲rangeの半分程度に設定することによって、親通信端末から、その電波の届く最大距離の半分のところに位置する通信端末が情報転送に優先的に選択される。このため、この通信端末が多少移動しても、親通信端末の電波伝播範囲から外れることなく、P−to−P通信時の通信ルートを保証できる。
【0116】
図12と図13は、本実施形態の情報配信システムにおいて、転送待ち時間を制御するそれぞれの方式を用いた場合の受信端末数に対する電波発信端末数、即ち電波発信率及びホップ数による情報受信率の変化を示すシミュレーションの結果である。以下、これらの図を参照しながら、各方式について比較して説明する。
図12は、情報配信システムにおいて、情報を受信した通信端末の数に対する電波を発信した通信端末の数の比、いわゆる電波発信率のグラフを示している。図12において、ランダム方式は、情報を受信したすべての通信端末によって受信情報を転送するフラッディング方式である。図示のように、ランダム方式がもっとも高い電波発信率を持ち、これに対して他の制御方式において、電波発信率が低くなっている。特にFFNL方式では、電波発信率がもっとも低くなる。これは、FFNL方式によって無駄な発信が防止できるためである。
【0117】
また、図13は、ホップ数による情報受信率のグラフを示している。なお、この情報受信率とは、あるホップ数で所定の情報を送信したとき、システム全体の通信端末の数に対して、送信した情報を受信できる通信端末が占める割合である。情報受信率が高い方がある一定のホップ数によって情報を受信する通信端末が多いことを示している。図13に示すように、同じホップ数において、ランダム方式に比べて、FFNL方式を用いた方がもっとも高い情報受信率を得られる。なお、図13に示すように、MD方式においては、情報受信率が低くなっているが、これは、シミュレーションにおいて、クリティカル距離が親通信端末の電波伝播範囲の半分程度に設定されているため、各通信端末の電波の最大伝播距離が利用されていないためである。ただし、MD方式の場合情報受信率が低下するわりに、後述するように、P−to−P通信の場合転送路の確保を容易に実現できる利点がある。
【0118】
次に、本実施形態の情報配信システムにおける通信端末間のP−to−P通信について説明する。
本実施形態の情報配信システムにおいて、各通信端末によってシステム上で配信される情報INFOは、例えば、ある情報の概要、またはその通信端末が持つ複数の情報を示す一覧情報である。そして、この情報INFOがシステム上複数の通信端末によって転送され、システム全域に配信されたとき、ある通信端末(以下、これを情報注文端末)が情報INFOに基づき、さらに詳しい情報を取得しようとする場合、当該情報注文端末と情報源通信端末間でP−to−P通信を行うための通信路が確立され、この通信路を介して情報源通信端末から情報注文端末に取得しようとする情報が転送される。
【0119】
P−to−P通信の場合、まず、情報注文端末からある情報を取得する注文信号が送信される。この注文信号に、情報を転送した親通信端末を示す親端末識別情報、例えば、受信した転送信号に含まれている親通信端末ID(INFO.pid)が含まれる。そして、親通信端末がこの注文信号を受信したとき、親識別情報に基づき自分が指定されたことを了解し、この注文情報をさらに親通信端末に送信する。この場合、親通信端末は、自分の情報リストinfolistに格納されている情報から、注文情報に関連する情報を転送したときに作成されたリスト情報から、そのときの親通信端末のINFO.pidを取得し、親端末識別情報を更新して注文情報を送信する。
【0120】
上述したように、情報注文端末から遡って情報INFOを発信した情報源通信端末に注文情報を送信することができる。そして、注文情報を転送したすべての通信端末において、転送元と転送先の通信端末がペアとして記憶される。そして、この記憶情報に基づき、P−to−P通信のとき、受信した情報の転送先を設定できる。これによって、P−to−P通信ルートが確立される。この注文情報を受け取った情報源通信端末は、要求された情報を確立された通信ルートを通じて情報注文端末に送信する。
【0121】
上述したように、本実施形態の情報配信システムにおいて、任意の2つの通信端末間にP−to−P通信ルートを確立でき、この通信ルートに基づき、2つの通信端末間に情報交換を実現できる。なお、上述したように確立されたP−to−P通信ルートが、ルート上の端末の移動、電源切れなどによって切断された場合、切断箇所の前後にある通信端末が代わりの通信端末を見つけて通信ルートを再構築することも可能である。
【0122】
以上説明したように、本実施形態の情報配信システムによれば、ある通信端末を発信した情報INFOがその電波伝播範囲内にある他の通信端末により受信され、情報INFOを受信した通信端末は所定の方式に基づき、受信情報を転送する情報転送予定時間を算出する。そして、送信待ち状態において、情報転送予定時間に達したとき、同じ情報が他の通信端末によって転送されていない場合、その情報を転送する。情報送信待ち時間を提案方式に基づき適宜設定することによって、システムの通信効率を高く維持でき、または、P−to−P通信するための通信ルートを容易に確保することができる。このため、情報源通信端末から必要な情報を注文する情報注文端末と情報源通信端末間に、P−to−P通信ルートを確保し、それによって注文情報を1対1で送受信することができる。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の情報配信システム及びその情報配信方法によれば、複数の端末によってある通信端末によって発信した情報を転送することによって、システムのサービス地域全体に分布されているすべての通信端末に情報を配信することが可能である。各通信端末において情報転送を種々の方式で制御することによって、所定の条件を満たした情報転送を実現できる。
例えば、FFNL方式を用いて、通信端末と受信情報を送信した親通信端末との距離に基づいて情報転送タイミングを制御することによって、もっとも少ない発信回数でほぼすべての通信端末に情報を配信でき、システム全体の通信効率及び電波の利用率を改善できる。特に通信端末の分布密度が高い地域において、電波発信率が低くなるほか、すべての受信端末が受信情報を転送するフラッディング方式に比べて、同じ最大ホップ数でより遠くの通信端末に情報を伝達可能である。
また、FBC方式、即ち各通信端末の電池の残量に応じて通信端末の情報転送タイミングを制御することによって、システム全体にわたって各通信端末の電池の残量を均等に保つことができる。
さらに、MD方式、即ちある情報を送信した親通信端末の周囲に想定した所定の半径を持つクリティカル距離を基準として、このクリティカル距離からの距離に基づいて情報を受信した通信端末の転送タイミングを制御することによって、通信端末が移動中でも、常に親通信端末の電波伝播範囲内にある通信端末を選択して情報配信を行うことができる。
また、本発明の情報配信システム及びその情報配信方法によれば、情報送信待ち時間を、例えば、MD方式に基づき適宜設定することによって、システムの通信効率を維持しながら、P−to−P通信するための通信ルートを容易に確保することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報配信システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】本実施形態の情報配信システムを構成する通信端末の構成を示す構成図である。
【図3】情報INFOの項目を示す図である。
【図4】通信端末に保持されている情報を示す図である。
【図5】通信端末による情報転送の概念を示す図である。
【図6】通信端末における受信処理を示すフローチャートである。
【図7】FFNL方式による情報転送予定時間の設定を示すフローチャートである。
【図8】通信端末が送信待ち状態時の処理を示すフローチャートである。
【図9】通信端末の送信処理を示すフローチャートである。
【図10】FBC方式による情報転送予定時間の設定を示すフローチャートである。
【図11】MD方式による情報転送予定時間の設定を示すフローチャートである。
【図12】各制御方式における電波発信率を比較するためのシミュレーション結果を示すグラフである。
【図13】各制御方式における最大ホップ数に対する情報受信率を比較するためのシミュレーション結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10,10−1,10−2,10−3…通信端末、
11…受信部、12…情報生成部、13…制御部、14…ユーザインターフェース、15…送信部。

Claims (8)

  1. 複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信システムであって、
    各通信端末は、
    他の通信端末によって送信された情報を受信する受信手段と、
    当該情報を送信した通信端末からの距離を求める距離取得手段と、
    所定の基準距離を設定し、上記距離取得手段によって取得した距離が当該基準距離に近付くほど上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定する送信待ち時間計算手段と、
    上記送信待ち時間計算手段によって計算した上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送する送信手段と、
    第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を上記受信手段によって受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させる制御手段と
    を有する情報配信システム。
  2. 上記受信手段が電波を受信し、
    上記送信手段が電波を送信する
    請求項1記載の情報配信システム。
  3. 上記送信待ち計算手段が、上記基準距離を上記情報を送信した通信端末の電波伝播距離の半分に設定する
    請求項2記載の情報配信システム。
  4. 上記距離取得手段は、上記受信手段によって受信した電波の信号の強度に応じて、上記受信した情報を送信した通信端末からの距離を求める
    請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の情報配信システム。
  5. 上記距離取得手段は、上記受信手段によって受信した電波の信号の位相に応じて、上記受信した情報を送信した通信端末からの距離を求める
    請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の情報配信システム。
  6. 複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信システムであって、
    各通信端末は、
    他の通信端末によって送信された情報を受信する受信手段と、
    本通信端末に電源を供給する電池の残量が大きいほど、上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定する送信待ち時間計算手段と、
    上記送信待ち時間計算手段によって計算した上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送する送信手段と、
    第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を上記受信手段によって受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させる制御手段と
    を有する情報配信システム。
  7. 複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信方法であって、
    上記通信端末において、他の通信端末によって送信された情報を受信するステップと、
    当該情報を送信した通信端末からの距離を求めるステップと、
    所定の基準距離を設定し、求められた上記距離が当該基準距離に近付くほど上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定するステップと、
    設定された上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送するステップと、
    第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させるステップと
    を有する情報配信方法。
  8. 複数の通信端末を有し、何れかの通信端末から発信された情報が他の通信端末によって順次転送される情報配信方法であって、
    上記通信端末において、他の通信端末によって送信された情報を受信するステップと、
    本通信端末に電源を供給する電池の残量が大きいほど、上記情報を転送する送信待ち時間を小さく設定するステップと、
    設定された上記送信待ち時間を経過したのち、上記情報を転送するステップと、
    第1の情報の送信待ち時間中に、他の通信端末から送信された当該第1の情報と同一の第2の情報を受信したとき、当該第1の情報と当該第2の情報の両方の転送を中止させるステップと
    を有する情報配信方法。
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