JP2005288011A - 薬品類収納装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分別保管と選択払出を手作業で容易かつ的確に而も能率良く行える薬品類収納装置を実現する。
【解決手段】開口32を介して外部から薬品類8を出し入れしうる収納容器20,30を複数と、それに付設され数字を表示する表示器80を複数と、薬品類払出情報9に基づき収納容器を選択して表示器に取出数を表示させる制御装置40とを備え、収納容器に係る群分けを表示しうる複数の選択群表示部材が、表示器80それぞれに含まれており、制御装置40が、薬品類払出情報に基づく選択を複数並列に行えるものであり且つそれを行ったときにはそれらの選択に対応する群分けを選択群表示部材に表示させるようになっている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、薬品収納装置や,薬品棚,調剤台,医療具保管庫などの薬品類収納装置に関し、詳しくは、医薬品や医療材料などの薬品類を人手で出し入れしうる収納容器を複数・多数具えていて、そこからの薬品類取出を薬品類払出情報に基づいて選択的に可能とする薬品類収納装置に関する。収納容器は、薬品類出入用の開口が常時開放されているものと、扉等の開閉部材にて開閉されるものとがある。
このような薬品類を収納対象とした分別保管払出機能付き収納庫・分配的機能付き収納庫を、本明細書では薬品類収納装置と呼ぶ。
収納対象を薬品類に限らなければ、分別保管機能の付いた収納庫の典型例として、収納部が多数の区画室に区切られて各々の区画室に扉が着いている汎用のロッカーや設備用物品台などが挙げられる。
収納対象が薬品類の場合、アンプル剤等の薬品をカセットに整列収納しておきワンタッチで出し入れできるようになった薬品収納装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、出し入れ対象のカセットをLED等で案内表示するようになった薬品収納装置も知られている(例えば特許文献2参照)。
さらに、分別保管機能に加えて自動払出機能も付いた調剤用薬剤払出装置も知られている(例えば特許文献3参照)。
特開2001−198190号公報 (第1頁) 特開2001−198194号公報 (図5) 特開2000−167023号公報 (第1頁)
[未公開先行出願1] 特願2002−360191号
[未公開先行出願2] 特願2002−360194号
しかしながら、このような従来の収納庫では、扉付きの場合、隠蔽や施錠が可能なうえ薬品類の形態等に関する制約が少ないという長所がある一方、扉を開けてからで無ければ薬品類の出し入れが行えない。これに対し、ワンタッチ出し入れの場合、各収納容器の出入口が開放されているので、出し入れは簡便に行えるが、収納容器毎の隠蔽や施錠が遣りにくい。案内表示機能を付加して選択対象を見付けやすくしても、隠蔽や施錠が遣りにくいことは同じである。また、自動払出の場合、隠蔽収納されるが、薬品類の形態等が限定される。
このため、自動払出やワンタッチ出入に適さない薬品類、あるいは自動払出やワンタッチ出入が可能であっても運用上そのような取扱が行われない薬品類については、隠蔽して分別保管する場合、扉が付いていて閉塞可能な多数の区画室に収納しておいて払出時には選択した区画室の扉や引出を開けてから薬品類を取り出すということが手作業で行われており、作業性が良いとは言えない状況であった。
さらに、薬品類については、種類だけでなく、個数についても、誤り無く正確に取り出す必要があるため、作業者には精神的な負担も掛かっていた。
そこで、扉や引出が付いていて個々に閉塞することが可能になっている複数の収納容器に分別保管しておき必要なときに手作業で払い出す場合にも、取り出しやすくなるよう、それでいて取り間違いは起きにくいよう、薬品類収納装置を改良することが技術的な課題となる。
ところで、そのような課題を解決すべく、分別保管と選択払出を手作業で容易かつ的確に行える個別閉塞可能な薬品類収納装置を試作して(未公開先行出願1,2参照)、動作実験や利便性検討などを行ったところ、更なる課題も判明した。
すなわち、手作業での払出作業の能率向上を図るべく、処方箋単位や調剤指示箋単位での払出を複数並行して行えるようにすることが望ましく、しかも、それを払出単位の混合や利便性の低下など不所望な犠牲は無しに具体化することが更なる技術課題となる。
また、このような課題の解決は、個別閉塞可能な薬品類収納装置に限らず、常時開放の薬品類収納装置にも、有用であり、望ましい。
本発明の薬品類収納装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、開口を介して外部から薬品類を出し入れしうる収納容器を複数と、前記収納容器に付設され少なくとも1桁以上の数字を含む数字表示を行う表示器を複数と、薬品類払出情報に基づき前記収納容器のうち何れか一つ又は複数のものを選択して前記表示器のうち前記選択に対応するものに取出数を表示させる制御装置とを備えた薬品類収納装置であって、前記収納容器に係る群分け(即ち払出単位での区分け)を表示しうる複数の選択群表示部材が、前記表示器それぞれに含まれており、前記制御装置が、前記薬品類払出情報に基づく前記選択を複数並列に行えるものであり且つそれを行ったときにはそれらの選択に対応する群分けを前記選択群表示部材に表示させるようになっていることを特徴とする。
また、本発明の薬品類収納装置は(解決手段2)、開閉部材を有しこれで開閉される開口を介して外部から薬品類を出し入れしうる収納容器を複数と、前記収納容器に付設され該当する開閉部材に開動作を行わせる開駆動手段を複数と、前記収納容器に付設され少なくとも1桁以上の数字を含む表示を行う表示器を複数と、薬品類払出情報に基づき前記収納容器のうち何れか一つ又は複数のものを選択して前記開駆動手段のうち前記選択に対応するものを作動させるとともに前記表示器のうち前記選択に対応するものに取出数を表示させる制御装置とを備えた薬品類収納装置であって、前記収納容器に係る群分けを表示しうる複数の選択群表示部材が、前記表示器それぞれに含まれており、前記制御装置が、前記薬品類払出情報に基づく前記選択を複数並列に行えるものであり且つそれを行ったときにはそれらの選択に対応する群分けを前記選択群表示部材に表示させるようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明の薬品類収納装置は(解決手段3)、上記解決手段1,2の薬品類収納装置であって、手動で操作される選択群切換部材が、前記収納容器それぞれに付設されており、前記制御装置が、前記選択を複数並列に行っているときには、前記選択群切換部材の操作に応じて、前記表示器のうち付設先の同じものの表示内容を、それらの選択のうちで別の選択に対応するものに切り替えるようになっていることを特徴とする。
また、本発明の薬品類収納装置は(解決手段4)、上記解決手段1〜3の薬品類収納装置であって、手動で操作される選択群払出作業完了通知部材が、前記収納容器それぞれに付設されており、前記制御装置が、前記収納容器についての払出作業完了の判定を前記選択群払出作業完了通知部材の操作に応じて行うものであることを特徴とする。
また、本発明の薬品類収納装置は(解決手段5)、上記解決手段1〜4の薬品類収納装置であって、前記選択群払出作業完了通知部材の操作状態を時刻情報と共に記録する手段と、その記録に基づいて集計処理を行う手段と、その集計結果を表示する手段とが、前記制御装置に設けられている、ことを特徴とする。
また、本発明の薬品類収納装置は(解決手段6)、上記解決手段1〜5の薬品類収納装置であって、指示箋の読取装置または指示データの受信装置が設けられ、前記制御装置が前記読取装置または前記受信装置にて入力した情報に基づいて前記薬品類払出情報を調製するものであることを特徴とする。
このような本発明の薬品類収納装置にあっては(解決手段1)、複数の収納容器に分別収納でき、開口から薬品類を払い出すことができる。しかも、その際、薬品類払出情報に基づいて自動で取出対象の選択が行われるとともに、選択された収納容器に関しては、取り出すべき薬品類の個数が個々の収納容器毎に目前で表示されるので、薬品類を誤って多く取り出したり少なく取り出すおそれが無い又は少ない。そのため、この発明によれば、分別保管と選択払出を手作業で容易かつ的確に行える個別閉塞可能な薬品類収納装置を実現することができる。
さらに、薬品類払出情報に基づく選択が複数並列に行えるようになっているので、一つの選択(すなわち薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択)に係る払出作業が完了する前に、他の選択に係る払出作業を開始することができる。そして、そのようにしたときには、それらの選択に対応して、取出対象の各収納容器に係る群分け即ち払出単位での区分けが、選択群表示部材に表示される。これにより、それぞれの収納容器に付設された選択群表示部材の表示を一瞥すれば、その付設先の収納容器の取出数の案内が何れの選択・払出単位のものであるかが明確に判る。そのため、処方箋単位や調剤指示箋単位での払出を複数並行して行えるようにしても、払出単位の混合や利便性の低下などは招かないで済む。
したがって、この発明によれば、分別保管と選択払出を手作業で容易かつ的確に而も能率良く行える薬品類収納装置を実現することができる。
また、本発明の薬品類収納装置にあっては(解決手段2)、複数の収納容器に分別収納でき、開閉部材を閉めて閉塞状態・隠蔽状態にすることができ、開閉部材を開けて薬品類を払い出すことができる。しかも、その際、薬品類払出情報に基づいて自動で取出対象の選択が行われるとともに、選択された収納容器に関しては、やはり自動で、開閉部材が動作して、開口が開く。そのため、作業者は、開閉部材を開けるまでもなく、開いている収納容器から所要の薬品類を取り出すことで、容易かつ迅速に取出作業を遂行することができる。また、取出対象外の薬品類を収納している収納容器については開口が閉まっているので、不適切な薬品類を誤って取り出すおそれは無い又は少ない。さらに、取り出すべき薬品類の個数が個々の収納容器毎に目前で表示されるので、薬品類を誤って多く取り出したり少なく取り出すおそれも無い又は少ない。
このように分別保管薬品類の選択に加えて開動作まで自動で行えるようにしたことにより、所望の薬品類の在処が一目瞭然になると同時にその薬品類を取り出せる状態にもなる。そのため、作業者は、ほぼワンタッチ感覚で容易に、しかも見誤ったり迷ったりすることもなく的確に、所望の薬品類を取り出せる。さらに、取出対象として選択された各収納容器について取出数の個別表示までも行うようにしたことにより、取出数の案内が作業者の目前でなされるので、所望の薬品類を必要個数だけ取り出すことが気軽に而も正確に行えることとなる。そのため、この発明によれば、分別保管と選択払出を手作業で容易かつ的確に行える個別閉塞可能な薬品類収納装置を実現することができる。
さらに、薬品類払出情報に基づく選択が複数並列に行えるようになっているので、一つの選択に係る払出作業が完了する前に、他の選択に係る払出作業を開始することができる。そして、そのようにしたときには、それらの選択に対応して、取出対象の各収納容器に係る群分け即ち払出単位での区分けが、選択群表示部材に表示される。これにより、それぞれの収納容器に付設された選択群表示部材の表示を一瞥すれば、その付設先の収納容器の取出数の案内が何れの選択・払出単位のものであるかが明確に判る。そのため、処方箋単位や調剤指示箋単位での払出を複数並行して行えるようにしても、払出単位の混合や利便性の低下などは招かないで済む。
したがって、この発明によれば、分別保管と選択払出を手作業で容易かつ的確に而も能率良く行える個別閉塞可能な薬品類収納装置を実現することができる。
さらに、本発明の薬品類収納装置にあっては(解決手段3)、収納容器毎に選択群切換部材を操作して取出数などの表示内容を別の選択対応内容に切換えられるようにもしたことにより、払出作業の先後が選択および表示の先後に一致しないときなど、払出作業の順序を入れ替えたいときには、その順序が自在に変えられることとなる。
これにより、処方箋単位や調剤指示箋単位での払出を複数並行して行うに際して開始順に拘束されことなく払出を完了することが可能となり、作業能率が更に向上する。
また、本発明の薬品類収納装置にあっては(解決手段4)、収納容器から薬品類を取り出した後で選択群払出作業完了通知部材を手で操作すれば、その収納容器についての薬品類払出作業が完了したことが制御装置の自動判定にて検知されるようにしたことにより、その払出作業に関する表示内容の更新や指示箋単位等の払出の完了検知などについて、さらには次の払出作業に関する薬品類払出情報の取得や選択といった処理の開始についても、制御装置にて適切な自動管理を行うことができる。
また、本発明の薬品類収納装置にあっては(解決手段5)、選択群払出作業完了通知部材の操作状態を時刻情報と共に記録して集計処理も行えるようにしたことにより、在庫管理等の自動化も可能となる。
また、本発明の薬品類収納装置にあっては(解決手段6)、指示箋または指示データの入力に基づいて薬品類払出情報が自動調製されるようにしたことにより、払出指示の入力に際して、ミスが無くなる又は少なくなるうえ、作業負担が軽減される。
このような解決手段で達成された本発明の薬品類収納装置について、これを実施するための形態を幾つか説明する。
特に、薬品類については、箱・瓶等の小容器に複数個を収容して必要なときに必要な個数だけ取り出せるようにしたものや、シート錠(PTP)のように複数個を切断分離可能に包装したものなど、種々の形態が存在しており、このような分割取出もそうでない非分割取出も共に可能な薬品類の場合、取出対象の薬品類をどのように分割して取り出すかを作業者が暗算等にて決定してから数えあげる必要があるため、作業性に優れないばかりか作業者の精神的負担も重かった。
そこで、扉や引出が付いていて個々に閉塞することが可能になっている複数の収納容器に分別保管しておき必要なときに手作業で払い出す場合にも、取り出しやすくなるよう、それでいて非分割取出ばかりか分割取出であっても取り間違いは起きにくいよう、薬品類収納装置を更に改良することも重要である。
本発明の第1の実施形態は、このような更なる課題をも解決すべく創案されたものであり、そのために、上記解決手段の薬品類収納装置であって、前記制御装置が、前記表示器に取出数を表示させる際にその取出数を分割数と非分割数とに分けて表示させるようになっている。
この場合、分割されない薬品類に関しては取出数が単純に表示されるが、分割取出もそうでない非分割取出も共に可能な薬品類を収納している収納容器については、薬品類払出情報に基づく取出数が非分割数と分割数とに分けて該当収納容器の表示器に表示される。また、分割取出もそうでない非分割取出も共に可能な薬品類を分割取出用の収納容器と非分割取出用の収納容器とに分けて収納している場合は、取出数が非分割数と分割数とに分けられて、非分割数の部分は該当非分割取出用収納容器の表示器に表示され、分割数の部分は該当分割取出用収納容器の表示器に表示される。そのため、作業者は、端数のでるような薬品類についても、該当個所の表示に案内されて、容易かつ正確に、所望の薬品類を必要数だけ取り出すことができる。したがって、この実施形態によれば、分別保管と選択払出を分割取出も含めて手作業で容易かつ的確に行える個別閉塞可能な薬品類収納装置を実現することができる。
本発明の第2の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の薬品類収納装置であって、前記開閉部材の開閉状態を検出する開閉検知手段が、前記収納容器それぞれに付設されており、前記制御装置が、前記開閉部材のうち開動作させたものについての払出作業完了の判定を前記開閉検知手段による閉動作の検出に基づいて行うようになっている、というものである。
これにより、収納容器から薬品類を取り出した後で開閉部材を手で閉めれば、その収納容器からの払出作業が完了したことや、更には一組の薬品類に関する払出作業が完了したことが、制御装置の自動判定にて検知されるので、各収納容器に係る表示内容の更新や指示箋単位等の払出の完了検知などについて、さらには次の払出作業に関する薬品類払出情報の取得や選択といった処理の開始についても、制御装置にて適切な自動管理を行うことができる。
本発明の第3の実施形態は、上記第2実施形態の薬品類収納装置であって、前記開閉部材の開閉状態を時刻情報と共に記録する記録手段と、その記録に基づいて集計処理を行う集計手段と、その集計結果を表示する表示手段とが、前記制御装置に設けられている、というものである。
これにより、在庫管理等の自動化も可能となる。
本発明の第4の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の薬品類収納装置であって、前記開駆動手段は、永久磁石と,固定芯付きの電磁コイルと,その駆動電流の制御を行う駆動回路と,を具えたものであり、前記電磁コイルと前記永久磁石は、前記開閉部材を閉めたとき前記芯と前記永久磁石とが前記永久磁石の磁界内で対向する配置で、前記収納容器の本体部と前記開閉部材とに分かれて装着されており、前記駆動回路は、前記開閉部材の開動作に際して前記芯に前記永久磁石への反発力を生じさせるよう前記駆動電流の制御を行うものになっている、というものである。
このように電磁石と永久磁石との直接作用にて開くようにしたことにより、機構が簡素化されて、開閉部材の開閉動作は別として開閉部材およびその装着物における相対移動ばかりか収納容器本体部およびその装着物における相対移動も無いので、原価低減と信頼性向上とを同時に達成することができる。しかも、電磁石には固定芯が付いていて、この芯が非通電時には永久磁石と引き合うので、払出時以外には総ての収納容器について、払出時でも選択外の収納容器については、電磁石の使用にもかかわらず電力を浪費することなく、閉状態が確実に維持される。
このような解決手段や実施形態で達成された本発明の薬品類収納装置について、これを実施するための更に具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1〜5に示した実施例1は、上述した解決手段2,6(出願当初の請求項2,6)及び第1〜4の実施形態を具現化したものであり、図6〜9に示した実施例2は、上述した解決手段1,2,3(出願当初の請求項1,2,3)を具現化したものであり、図10〜11に示した実施例3は、上述した解決手段1,3,4,5(出願当初の請求項1,3,4,5)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,ヒンジ等の連結具などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の薬品類収納装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、薬品類収納装置の外観斜視図であり、(a)が初期状態、(b)が払出状態である。また、図2は、(a)が表示器の正面図、(b)が薬品類の斜視図、(c)及び(d)が表示器の表示例である。さらに、図3は、引出箱ユニットの要部構造を示す斜視図であり、図4は、区画室ユニットの要部構造を示す斜視図であり、図5は、制御系のブロック図である。
この薬品類収納装置10は(図1参照)、例えば設備用物品台を改良したものであり、上側の棚部11と下側の台部12とを具えている。棚部11は縦横に仕切られて、例えば図示のものでは縦に3段で横に8列のマトリクス状に区画されて、多数の区画室ユニット30(収納容器)が形成されている。区画室ユニット30は何れも前面が大きく開口しており、薬品類収納装置10の棚部11は、庫外でその前に立った作業者が薬品類8を手にして区画室ユニット30にその前面開口32から入れたり出したりし易いようになっている。区画室ユニット30には、それぞれ、その前面開口32を開閉するための扉31(開閉部材)が装着されている。扉31は、図示の例では、一辺を蝶番にて90゜以上双方向回転可能に支持されていて、向かって右側へ開動作しうるようになっている。さらに区画室ユニット30には電磁石ユニット70(開駆動手段)とスイッチ部61(開閉検知手段)と表示器80も装着されているが、これらは後に詳述する。
台部12は、作業台を兼ねており、その上には、引出箱ユニット20(収納容器)が、幾つか、図示の例では3個ほど、載置されている。指示箋9に印刷されたバーコードを読み取るためのバーコードリーダ52(読取装置)と、情報等の手入力や表示を行うためのタッチパネル55(操作入力手段および表示手段)も、載置されている。パーソナルコンピュータ又はマイクロプロセッサシステム等からなるプログラマブルなコントローラ40(制御装置)は、台部12の内部下方に格納されている。引出箱ユニット20は、この例では何れも、箱体21に引出22(開閉部材)を納めたものであり、引出22を手前に引き出すと上面開口23が現れ、引出22を箱体21内に戻すと上面開口23が隠れる。このような引出箱ユニット20も、引出22の進退にて開閉される上面開口23を介して外部から薬品類を出し入れしうるものとなっている。この引出箱ユニット20にもそれぞれ表示器80が付設されている。
表示器80は、付設先の引出箱ユニット20や区画室ユニット30に係る取出数を作業者に向けて案内表示するために引出箱ユニット20や区画室ユニット30の前面など見やすいところに装着されるが(図1参照)、この例では3桁の十進数を表示可能なものが採用されている(図2(a)参照)。それぞれの桁位置における一桁表示部に用いられる数字表示ユニット81は、汎用品で良く、例えば、7セグメントの発光素子82が数字パターン構成要素として「8」の字状に配置されるとともに、取出数を分割数と非分割数とに分けて表示する分割表示に際して区切り構成要素として利用可能な小数点セグメントの発光素子83も付加されているものが、使いやすい。その他、ドットマトリクス構成の小形液晶パネル等も表示器80に適している。また、各表示器80には、区画室ユニット30に係る群分けを三つまで表示できるよう、例えば発光色の異なる三個または三組の発光ダイオードからなり、色で群を示す赤色灯84と緑色灯85と青色灯86も(選択群表示部材,払出単位表示灯,処方区別灯,待ち表示器)含まれている。
磁石ユニット70は(図3参照)、電磁コイル73に鉄芯72を固定して組み合わせた電磁石と、それとは別体の永久磁石71とを具えたものである。鉄芯72は、例えば残留磁気の少ない軟鉄板を積層して棒状にしたものであり、コイル73に通電すると強く磁化される他、永久磁石71を近づけても磁化される。コイル73のリード(引出線)には、ドライバ60(駆動回路)から出て延びた給電線が接続されている。ドライバ60には、コイル73の磁化に必要な例えば15Vや24V等の直流電圧を発生する電源部61と、コントローラ40の制御に従って状態が切り替わり遮断状態か導通状態の何れかになるスイッチ部62とが、設けられている。そして、スイッチ部62が導通すると、コイル73に駆動電流が供給されて、コイル73及び鉄芯72が鉄芯72の長手方向に磁極を向けて強く磁化されるようになっている。
このような磁石ユニット70は、引出箱ユニット20それぞれに付設されており、それぞれ、コイル73及び鉄芯72は箱体21の背板に固定され、永久磁石71は引出22の背板に固定される。また、そのような分離装着に加えて、ドライバ60によるコイル73への通電時には鉄芯72と永久磁石71とに反発力が発生し非通電時および逆向き通電時には引き合う力が生じるよう、次のような配置もなされる。すなわち、引出22を箱体21の奥まで押し込んだ状態で、永久磁石71の磁極(N極またはS極)が鉄芯72の一端面と向き合って、永久磁石71の磁束の多くが鉄芯72に達するようなところに、配置される。これにより、磁石ユニット70は、通電によって永久磁石71を前方へ押し出し、非通電時には後方へ引きつけることで、作動すると付設先の引出箱ユニット20の引出22に開動作を行わせるものとなる。
磁石ユニット70は各区画室ユニット30にも付設されるが(図4参照)、この場合は、前面の扉31に開動作を行わせるために、永久磁石71が扉31に接着等にて装着されるので、鉄芯72も前面側に来ていて仕切板33(容器本体部)等に固定される。そして、薬品類収納の邪魔にならないよう、内張り板などで隠蔽されている。この場合も、永久磁石71と鉄芯72及びコイル73は、扉31を閉めたとき永久磁石71と鉄芯72とが永久磁石71の磁界内で対向する配置で、扉31と区画室ユニット30本体部とに分かれて装着されている。区画室ユニット30には、扉31の開閉に応じてその内面と選択的に当接して扉31の開閉状態を検出するセンサ63(開閉検知手段)も付設されている。センサ63は、そのような接触式に限らず、開閉状態を検出できれば非接触式のものでも良いが、検出結果を随時コントローラ40へ信号伝送や通信等にて通知するようになっている。図示は割愛したが、同様のセンサ63が各引出箱ユニット20にも付設され、引出22の開閉状態も検出しうるようになっている。
コントローラ40は(図5参照)、例えばLANにて通信可能に接続されたドライバ60を介してコイル73を作動させるとともに、センサ63から検出結果を収集するようになっている。さらに、表示器80に対しては、数値データを送出して数字表示ユニット81に取出数を表示させるとともに、赤色灯84と緑色灯85と青色灯86の点灯と点滅と消灯も行うようになっている。また、コントローラ40には、上述したバーコードリーダ52やタッチパネル55に加えて、外付けされた又は内蔵した通信ユニット51(受信装置)も付設されていて、処方オーダーエントリシステム等の上位コンピュータから処方データその他の払出指示含有情報(指示データ)を受信しうるようにもなっている。また、それらに加えて更に、あるいはバーコードリーダ52に代えて、指示箋9の印刷文字を読み取る文字読取装置53や、磁気カードやICカードの情報を読み取るカードリーダ54を付設しても良い。何れにしても、受信装置51や読取装置52〜54にて得られた情報は、コントローラ40に入力されて、薬品類払出情報の調製に供されるようになっている。
さらに、コントローラ40には、選択ルーチン41と開閉兼案内ルーチン42と判定ルーチン43と記録ルーチン44と集計ルーチン45とがプログラムメモリ等にインストールされ、それらが実行時に参照するデータとしてコード対品種テーブル46と品種対器テーブル47と品種対個数テーブル49とがハードディスク等にセットアップされている。プログラム実行に伴って蓄積されるログデータ48の領域もハードディスク等に確保されている。
コード対品種テーブル46は、薬品類番号等のコードで検索するとそれに対応した品種番号が得られるような配列等のデータベースであり、コードが異なっていても代替可能なものは同じ品種になっている。コードが手術セット番号のように幾つかの医薬品や医療材料を纏めて指定するものであるときには、それらの品種番号が総て得られるようにもなっている。
品種対器テーブル47は、品種番号で検索するとそれに該当する薬品類を収納している引出箱ユニット20又は区画室ユニット30のアドレスが得られるような配列等のデータベースであり、同じ薬品類8を収納している収納容器20,30が複数存在するときには、空でない容器のアドレスが優先的に得られるようになっている。
品種対個数テーブル49は、品種番号で検索するとそれに該当する薬品類についての分割表示算出用個数が得られるようになっている。分割表示算出用個数は、箱等に複数個収容されている薬品類8の場合その箱に初期状態で収容されている薬品類の個数であり、シート等に複数個包装した薬品類8の場合そのシートに初期状態で包装されている薬品類の個数であり、要するに一塊に纏められている薬品類の個数である。バラ収納の場合、分割表示算出用個数は「1」になる。
選択ルーチン41は、通信ユニット51を介して受信した又はバーコードリーダ52で指示箋9から読み取った指示データがコントローラ40に入力されると、その指示データから有効なコードを抽出し、コード対品種テーブル46を検索して、払い出すべき薬品類の品種を求める。取出数も同じ抽出にて又は抽出および検索にて求める。それから、品種対器テーブル47を検索して、払出対象の薬品類8が収納されている引出箱ユニット20又は区画室ユニット30のアドレスを求めることで、薬品類払出情報の調製と薬品類取出対象収納容器の選択を行うようになっている。薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が三つまで並列に行えるよう、薬品類払出情報や選択内容などを記憶保持するメモリ領域は三群に区分けして確保されている。
開閉兼案内ルーチン42は、選択ルーチン41にて選択された引出箱ユニット20又は区画室ユニット30総てについて、付設されている磁石ユニット70を通電動作させることで、引出22又は扉31を開けるようになっている。その際、フラグ操作等にて、三群を超える払出については処理を待ち合わせるようにもなっている。さらに、開閉兼案内ルーチン42は、払出対象の薬品類8それぞれについて、品種対個数テーブル49を検索して分割表示算出用個数を求めるとともに、その分割表示算出用個数で取出数を割る除算演算を行って商と余りも求め、それから、選択ルーチン41にて選択された引出箱ユニット20又は区画室ユニット30(すなわち一の選択群や払出単位に係る収納容器)総てについて、それぞれの表示器80に、該当する取出数のデータを送出するようになっている。その際、分割表示算出用個数が「1」の場合は、取出数をそのまま数値データにして表示器80に送出するが、分割表示算出用個数が「2」以上の場合は、除算演算で得られた商と余りとを別個に数値データ化するとともに、それらの間に非数値データを含ませることで、分割表示用の数値データを完成させ、それを表示器80に送出するようにもなっている。
また、開閉兼案内ルーチン42は、薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択を上述の選択ルーチン41が複数並列に行ったときには、それらの選択に対応する群分けを赤色灯84と緑色灯85と青色灯86に表示させるようになっている。具体的には、最初に選択された引出箱ユニット20又は区画室ユニット30(すなわち一番目の選択群や払出単位に係る収納容器)総てについてそれぞれの表示器80の赤色灯84を点灯させ、次に選択された引出箱ユニット20又は区画室ユニット30(すなわち二番目の選択群や払出単位に係る収納容器)総てについてそれぞれの表示器80の緑色灯85を点灯させ、その次に選択された引出箱ユニット20又は区画室ユニット30(すなわち三番目の選択群や払出単位に係る収納容器)総てについてそれぞれの表示器80の青色灯86を点灯させ、その後は払出完了にて総て消灯した色を再利用するようになっている。なお、それらの点灯に際して、他の色の点灯が無い引出箱ユニット20又は区画室ユニット30については、点灯とともに上述の取出数の表示も行うが、他の色が先に点灯している引出箱ユニット20又は区画室ユニット30については、すなわち先行選択群と後続選択群との重複部分における後続選択群に係る表示については、色灯を点灯させるのでなく点滅させ、取出数の表示は行わずに先行の表示を残しておくようになっている。
判定ルーチン43は、各センサ63の検出結果を繰り返し収集することで、各収納容器20,30の開閉状態を監視するとともに、選択ルーチン41によって選択され開閉兼案内ルーチン42によって開けられた収納容器20,30のうち最も先行する選択の対象が総て閉められたか否かの判定を行って、総て閉められたら、開閉兼案内ルーチン42とは逆のフラグ操作等を行って、次の払出に関する処理開始の待ち合わせを解除するようになっている。また、薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が単発のときには、総ての表示器80の表示をクリアするが、薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が複数並列に行われたときには、最も先行する選択の対象となっている収納容器20,30について、それぞれの表示器80における赤色灯84と緑色灯85と青色灯86のうち該当するものを消灯するとともに取出数の表示を消す。さらに、それらのうち後続の選択の対象となっているものについては、該当色灯の点滅から点灯への変更と取出数の表示更新とを選択ルーチン41に依頼するようにもなっている。
記録ルーチン44は、選択ルーチン41によって薬品類払出情報が調製される度にその情報をタイムスタンプ(時刻情報)を付してログデータとし、さらに、開閉兼案内ルーチン42によって磁石ユニット70が作動させられたとき及び判定ルーチン43によって完了判定がなされたときにも、各センサ63の検出結果にタイムスタンプを付してログデータとし、それらのログデータを時系列でログデータ48に追加記録するようになっている。
集計ルーチン45は、タッチパネル55のメニュー選択等に応じてログデータ48を加工し、例えば品種毎の払出数や在庫数などを算出して表形式やグラフ形式でタッチパネル55の画面へ目視可能に表示するようになっている。
この実施例1の薬品類収納装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1(a)は、選択前の薬品類収納装置10の状態、図1(b)は、選択後の薬品類収納装置10の状態を示している。また、図2(b)の斜視図は、薬品類8がシート包装されたPTP錠のときの非分割状態と分割状態とを示しており、図2(c)は、それに対応した分割表示例であり、図2(d)は、他の分割表示および複数並列選択時の群分け表示の例である。
それぞれの引出箱ユニット20や区画室ユニット30には、薬品類8が予め品種毎に分別して収納されている。薬品類8は、例えば、医薬品であれば錠剤や,散薬,アンプル入り注射薬,水剤であり、医療材料であれば注射針等の施用具やカテーテルであるが、その他の薬品類であっても人手で取り扱えるものであれば良い。
それらを収納した初期状態では(図1(a)参照)、区画室ユニット30は総て扉31を閉められ、引出箱ユニット20も総て引出22を押し込まれる。
その状態で、指示箋9が届けられると、払出作業を担当する作業者は、バーコードリーダ52に指示箋9を読ませる。そうすると、指示箋9に印刷されているバーコードが、バーコードリーダ52にて読み取られ、そのコードが払出の指示情報としてコントローラ40に入力される。指示箋9には、作業者が読み取れるよう明瞭な文字で払出対象の薬品類名と取出数も一覧印刷されており、バーコードではそれらと一対一で対応する情報あるいはコード対品種テーブル46にて展開可能な等価情報が記入されているので、コントローラ40の選択ルーチン41によって対象薬品類収納中の引出箱ユニット20や区画室ユニット30が選択され、開閉兼案内ルーチン42によって該当する磁石ユニット70が通電作動させられて、対象の引出箱ユニット20では引出22が前方に押し出されて開き上面開口23が作業者の目前に発現し開放状態となる。対象の区画室ユニット30では、扉31が前側に回転して開き、前面開口32が作業者の目前に露呈し開放状態となる(図1(b)参照)。
また、選択された引出箱ユニット20及び区画室ユニット30に付設の表示器80の数字表示ユニット81には、開閉兼案内ルーチン42によって作成された数値データが送出されて、該当する引出箱ユニット20又は区画室ユニット30に収納中の薬品類8の取出数が表示される。薬品類8が箱やシート等で纏めることなくバラで収納されている場合、数字表示ユニット81には取出数が単なる整数値で表示されるが、薬品類8が例えばシートで14錠ずつ包装されている場合、そして、それの取出数が31錠の場合には、14錠入りシートを2枚と個々に分離したものを3個だけ(図2(b)参照)取り出せば良いことを作業者に報せるべく、非分割数「2」と区切り「−」と分割数「3」とを連ねた3桁の案内表示が数字表示ユニット81にて行われる(図2(c)参照)。なお、上記「−」や空白文字のように一桁を占める非数値パターンを区切りに割り当てたくない場合や割り当てられない場合には、小数点用の発光素子83を利用して非分割数と分割数とを分けることも行われる(図2(d)参照)。また、バーコードリーダ52での読取などによる薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が単発でなされたときには、表示器80での群分け表示として、選択された引出箱ユニット20及び区画室ユニット30に付設の表示器80については色灯84,85,86のうち例えば赤色灯84が一斉に点灯させられる(図2(c)参照)。
それらの表示器80に取出数が案内表示され更に赤色が点灯した開状態の収納容器20,30について、順次、作業者は、表示器80にて指定された取出数を見て指定の薬品類8を指定個数だけ取りだし、さらに入念には指示箋9も見て再確認して、取出後には引出22や扉31を閉める。そして、選択されて開けられた収納容器20,30が総て閉められたとき、指示箋9で指定された薬品類8が総て台部12上に揃うとともに、薬品類収納装置10は初期状態に戻って次の払出が可能となる。なお、払出の指示データが通信ユニット51を介して得られたときには、それに基づいてコントローラ40により上述した一連の自動処理が実行されるのに加えて、払出対象の薬品類名と取出数がタッチパネル55の画面に一覧表示されるので、作業者はそれを見ながら同様に払出作業を遂行する。
また、バーコードリーダ52での読取などによる薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が単発でなく複数並列になされたときには、表示器80での群分け表示として、先に選択された引出箱ユニット20及び区画室ユニット30に付設の表示器80については色灯84,85,86のうち例えば赤色灯84が一斉に点灯させられ、後続の選択については色灯84,85,86のうち残りの例えば緑色灯85が点灯または点滅させられる(図2(d)参照)。後続の選択群でも他の先行選択群と重複しない収納容器20,30に関しては緑色灯85が点灯させられるのに対し、後続の選択群のうち他の先行選択群と重複する収納容器20,30に関しては後続側の緑色灯85が点滅させられる。緑の後続選択群の払出作業を担当している作業者は、緑色灯85点灯箇所の収納容器20,30からの払い出しだけを行って、緑色灯85点滅箇所の収納容器20,30に関しては点灯に変わるのを待つ。赤の先行選択群の払出作業が進んで完了すると、緑色灯85の点滅が点灯に変わるとともに数字表示ユニット81の取出数表示も更新されるので、その後は、その案内に従って緑の後続選択群の払出作業も進め完了させる。
こうして、薬品類収納装置10に閉塞状態で分別収納した各種の薬品類8に関する手作業での払出が容易かつ迅速に行われる。しかも、薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が複数並列になされたときでも、単発選択のときと大差なく、容易かつ迅速に手作業で払い出せるうえ、異なる払出単位の薬品類8を不所望に混合して払い出す心配も無い。さらに、シート錠のように分割取出もそうでない非分割取出も共に可能な薬品類8を取り出す場合も、シート単位等で取り出すべき個数と1錠毎に分離して取り出すべき個数とに分けて案内表示がなされるので、作業者は、薬品類の分割の仕方などを慮る必要が無くて、気楽に、それでいて的確に、払出作業を遂行することができる。
また、その払出作業に随伴してログデータ48が蓄積され、それに基づく集計処理によって使用頻度等をタッチパネル55に表示させることもできるので、使用状況や在庫状態が容易かつ的確に把握される。そのため、薬品類収納装置10への薬品類補充時期や、購入薬品類の追加発注数量なども、的確に判断することができる。なお、ログデータ48のデータ構造は図示を割愛したが一般的なもので良く例えば固定長レコードの順編成ファイルや市販のデータロガーを利用したものでも良い。集計手法も汎用の表計算ソフトや市販の統計プログラムを利用したり改造したもので良い。また、定期的に又は要求等に応じて不定期にログデータ48が図示しない医事管理コンピュータや在庫管理コンピュータにアップロードされるようにしても良い。
本発明の薬品類収納装置の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図6は、薬品類収納装置の構造を示す正面図および部分拡大図である。
この薬品類収納装置100が上述した実施例1の薬品類収納装置10と相違する主な事項は、最上位の見やすいところに三個一組の赤色灯114と緑色灯115と青色灯116とが装備された点と、棚部11の一画にバーコードリーダ52が装着されるとともに赤色灯124と緑色灯125と青色灯126とが装備された点と、棚部11に多数列設された区画室ユニット130それぞれに切換釦131が付設された点である。
切換釦131は、手動で操作される選択群切換部材(選択群切換釦,払出単位切換釦,処方切換子,待ち切換具)として、表示器80と共に区画室ユニット130の前面に装着されており、その操作状態がコントローラ40に信号入力されるようになっている。
赤色灯114,124は赤色灯84に対応したものであり、緑色灯115,125は緑色灯85に対応したものであり、青色灯116,126は青色灯86に対応したものであり、それらは、例えば高輝度発光ダイオードやLED列設ランプ等からなり、何れも目立つように大きめで明るくなっており、区画室ユニット130それぞれに付設される群分け表示用の複数の択群表示部材である色灯84,85,86が三色より増減されれば、それに対応して増減されるものである。
図示は割愛したが、コントローラ40も、プログラムが一部改造されており、何れかの赤色灯84を点灯または点滅させているときには赤色灯114,124も点灯させ、何れかの緑色灯85を点灯または点滅させているときには緑色灯115,125も点灯させ、何れかの青色灯86を点灯または点滅させているときには青色灯116,126も点灯させるようになっている。また、選択ルーチン41が薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択を複数並列に行ったときには、それらの選択に対応する群分けを赤色灯84と緑色灯85と青色灯86に表示させる際に、後続の選択群のうち他の先行選択群と重複する区画室ユニット130に関しては後続側の色灯を点灯ではなく点滅させるところまでは上述の例と同様であるが、そのような区画室ユニット130の切換釦131が操作されると、その操作に応じて該当区画室ユニット130の表示器80の表示内容を重複選択のうちで別の選択に対応するものに切り替えるように機能拡張されている。具体的には、赤色灯84と緑色灯85と青色灯86のうち点滅していた色灯を一つ点灯状態に変更するとともに、それまで点灯していた色灯は点滅状態に変更する。また、数字表示ユニット81への取出数の表示も、群分けに対応させて変更し、点灯させた選択群に係る取出数を表示させるようになっている。
この実施例2の薬品類収納装置100について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図7(a)〜(c)は、何れも正面図の一部であり、図8(a)〜(c)は、何れも正面図の一部であり、図9(a)〜(d)は、何れも区画室ユニット130の正面図である。
ここでは、バーコードリーダ52での読取などによる薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択を複数並列に行って更に重複選択された区画室ユニット130に係る選択の先後の入替も行う場合を詳述する。
この場合、一枚目の指示箋9のバーコードをバーコードリーダ52に読ませると(図7(a)参照)、群分けを示すために例えば赤色灯114と赤色灯124が点灯する(図7(b)参照)。また、読み取ったコードに基づいて、上述した薬品類収納装置10のときと同様、対象薬品類収納中の区画室ユニット130が選択され、この先行選択群に属する区画室ユニット130については、数字表示ユニット81に取出数が表示されるとともに、赤色灯84が点灯する(図7(c)参照)。赤色灯84,114,124は同色であり選択群が同じであることを示している。
その払出作業が完了する前に、二枚目の指示箋9のバーコードをバーコードリーダ52に読ませると(図8(a)参照)、別の群分けを示すために例えば緑色灯115と緑色灯125が点灯する(図8(b)参照)。また、読み取ったコードに基づいて、やはり対象薬品類収納中の区画室ユニット130が選択され、この後続選択群に属する区画室ユニット130については、数字表示ユニット81に取出数が表示されるとともに、緑色灯85が点灯または点滅する(図8(c)参照)。後続の選択群でも先行選択群と重複しない区画室ユニット130に関しては緑色灯85が点灯させられるのに対し(図8(c)では右上の区画室ユニット130を参照)、後続の選択群のうち先行選択群と重複する区画室ユニット130に関しては後続側の緑色灯85が点滅させられる(図8(c)では右下の区画室ユニット130を参照)。
赤色灯84が点灯し緑色灯85が点滅している区画室ユニット130では(図9参照)、先行選択群に対応する取出数が数字表示ユニット81に表示されているので、赤の先行選択群の払出作業が文字通り先行しているときには、その赤色点灯と取出数表示の案内に従って前面開口32から薬品類8を取り出せば良いが、緑の後続選択群の払出作業を先に行いたいときには、切換釦131を一回だけ押す(図9(a)参照)。そうすると、その操作に応じて、表示器80の表示内容が切り替えられ、具体的には、赤色灯84が点滅になり、緑色灯85が点灯し、数字表示ユニット81表示の取出数が後続選択群に対応したものに変更される(図9(b)参照)。なお、切換釦131をもう一回すなわち合計二回押すと表示状態が元に戻るので、そのときは遣り直しのために切換釦131を更にもう一回押す。
そして、緑色灯85を点灯させた状態で、その緑色点灯と取出数表示の案内に従って作業者が前面開口32から薬品類8を取り出し(図9(b)参照)、それから、手動で扉31を閉めると(図9(c)参照)、それに基づき、該当区画室ユニット130に関する後続選択群の払出作業の完了がコントローラ40よって検知されて、緑色灯85が消灯させられる(図9(d)参照)。また、未遂の先行選択群の払出作業を引き続いて行わせるために、自動で、扉31が再び開けられ、赤色灯84が点灯状態に戻され、先行選択群に対応する取出数が数字表示ユニット81に表示される(図9(d)参照)。
その後は、その案内に従って、後回しになった赤の先行選択群の払出作業も進め完了させる。繰り返しとなる説明は割愛するが、選択の重複していない区画室ユニット130については、先後を気にする必要がなく、随時それぞれ表示器80の案内表示に従って払出作業が遂行される。そして、それぞれの選択群の払出作業が総て完了すると、ログデータ48が蓄積され、集計処理も可能となる。
こうして、この薬品類収納装置100にあっては、バーコードリーダ52での読取などによる薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が複数並列に行えるばかりか、それにとどまらず、その順序の先後を入れ替えることも、簡単な操作で自在に行うことができる。
本発明の薬品類収納装置の実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図10は、薬品類収納装置の構造を示す正面図および部分拡大図である。
この薬品類収納装置200が上述した実施例2の薬品類収納装置100と相違するのは、区画室ユニット130が扉31の無い区画室ユニット230になった点である。
区画室ユニット230には、それぞれ、区画室ユニット130に無かった完了釦232が、付設されている。
完了釦232は、手動で操作される選択群払出作業完了通知部材として、表示器80と共に区画室ユニット230の前面に装着されており、その操作状態がコントローラ40に信号入力されるようになっている。
図示は割愛したが、コントローラ40も、プログラムが一部改造されており、上述の薬品類収納装置10,100ではセンサ63による扉31の閉動作の検出に応じて行っていた各収納容器についての払出作業完了の判定を、この薬品類収納装置200のコントローラ40にあっては、完了釦232の操作に応じて行うようになっている。また、完了釦232が操作されたとき、その操作状態を時刻情報と共にログデータ48に記録するようにもなっている。
この実施例3の薬品類収納装置200について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図11(a)〜(d)は、何れも区画室ユニット230の正面図である。ここでは、重複選択された区画室ユニット230に係る選択の先後の入替を行う場合を詳述する。
この場合も、赤色灯84が点灯し緑色灯85が点滅している区画室ユニット230では、先行選択群に対応する取出数が数字表示ユニット81に表示されているので、それよりも緑の後続選択群の払出作業を先に行いたいときには、作業者が切換釦131を一回だけ押す(図11(a)参照)。そうすると、その操作に応じて、自動で、表示器80の表示内容が切り替えられる。具体的には、赤色灯84が点滅になり、緑色灯85が点灯し、数字表示ユニット81表示の取出数が後続選択群に対応したものに変更される(図11(b)参照)。そこで、作業者は、その緑色点灯と取出数表示の案内に従って、前面開口32から薬品類8を取り出す(図11(b)参照)。
それから、この場合は、扉31が無いので、作業者が完了釦232を押す(図11(c)参照)。そうすると、その操作に基づいて、該当区画室ユニット230に関する後続選択群の払出作業の完了がコントローラ40よって検知されて、緑色灯85が消灯させられる(図11(d)参照)。また、未遂の先行選択群の払出作業を引き続いて行わせるために、自動で、赤色灯84が点灯状態に戻され、先行選択群に対応する取出数が数字表示ユニット81に表示される(図11(d)参照)。その後は、その案内に従って、後回しになった赤の先行選択群の払出作業も進め完了させる。
なお、この場合は、選択の重複していない区画室ユニット230についても、扉31が無いので、表示器80の案内表示に従って一つの区画室ユニット230に関する払出作業が完了する度に、そのことをコントローラ40に通知するために、そこの完了釦232を押す。
こうして、この薬品類収納装置200にあっても、バーコードリーダ52での読取などによる薬品類払出情報に基づく薬品類取出対象収納容器の選択が複数並列に行えるとともに、その順序の先後を入れ替えることも簡単な操作で自在に行うことができる。
[その他]
なお、上記の実施例では、開閉部材の例として扉と引出を挙げたが、開閉部材は、これに限られるものでなく、例えばシャッターや引き戸のようなものでも良い。
また、上記の実施例では、収納容器の例として区画室と引出箱を挙げたが、収納容器は、これに限られるものでなく、例えば上下動する容器や回転動作する容器のようなものでも良い。
さらに、上記の実施例1では、表示器80の数字表示ユニット81が3桁であり、実施例2,3では数字表示ユニット81が4桁であったが、表示桁数は、これに限られるものでなく、2桁でも、5桁以上でも良い。取出数の分割表示も、上述したものに限られる訳でなく、例えば数字表示ユニット81を2群に分けて上下に離隔配置するようにしても良い。また、同じ薬品類8が2個以上の収納容器すなわち引出箱ユニット20及び/又は区画室ユニット30,130,230に収容されており、しかも何れか一つの収納容器には包装状態で収容され(図2(b)の左半分を参照)何れか他の収納容器にはバラ状態で収容されており(図2(b)の右半分を参照)、そのことが品種対個数テーブル49中のフラグ等にて確認しうる場合には、それぞれの収納容器に付設された複数の表示器80に取出数の表示を分担させるようにしても良い。すなわち、包装状態の薬品類8を収容している収納容器の表示器80には取り出すべき包装数である非分割数を表示させ、バラ状態の薬品類8を収容している収納容器の表示器80には取り出すべき錠数である分割数を表示させるようにするのも良い。
また、上記の実施例では、コントローラ40のプログラムが複数ルーチン41〜45に分かれているが、プログラム構成は、これに限られるものでなく、例えば、単一のプログラムに纏められていても良く、任意個数のルーチンに分割されて連携するようになっていても良い。
また、上記の実施例1では、電磁コイル73毎にドライバ60を設け、多数のドライバ60をLANにてコントローラ40に接続したが、駆動回路の構成や接続手法は、これに限られるものでなく、例えば、ドライバ60に複数のコイル73を制御させても良く、コントローラ40と各ドライバ60とを一対一で接続しても良い。コイル73やスイッチ部62には、逆起電力から保護する等のため、フライホイールダイオードや保護ダイオード等を接続しても良い。永久磁石と電磁石の間には、プラスチックやステンレス板などの非磁性体があってもよい。スイッチ部62をオンしてコイル73に通電する時間は、例えば100ms程度で足りることもあるが、磁石ユニットや開閉部材などの仕様に依存するので一概には言えない。
また、上記の実施例1では、開駆動手段と開閉検知手段とを別体で設けたが、これらは部材共用等にて一体的になっていても良い。例えば、上記の実施例では開閉検知手段の具体化に際してセンサ63を検出専用に設けたが、これを廃して、その代わりに、開駆動手段のコイル73のインダクタンス変化等を利用して開閉検出を行うようにしても良い。
本発明の実施例1について、薬品類収納装置の外観斜視図であり、(a)が初期状態、(b)が払出状態である。 (a)が表示器の正面図、(b)が薬品類の斜視図、(c)及び(d)が表示器の表示例である。 引出箱ユニットの要部構造を示す斜視図である。 区画室ユニットの要部構造を示す斜視図である。 制御系のブロック図である。 本発明の実施例2について、薬品類収納装置の構造を示す正面図および部分拡大図である。 (a)〜(c)何れも正面図の一部であり使用状態を示す。 (a)〜(c)何れも正面図の一部であり使用状態を示す。 (a)〜(d)何れも区画室ユニットの正面図であり使用状態を示す。 本発明の実施例3について、薬品類収納装置の構造を示す正面図および部分拡大図である。 (a)〜(d)何れも区画室ユニットの正面図であり使用状態を示す。
符号の説明
8 薬品類(医薬品、医療材料、分別保管払出対象)
9 指示箋(処方箋、調剤指示箋、払出リスト、薬品類払出情報)
10 薬品類収納装置(収納装置、薬品棚、調剤台、保管庫、収納庫)
11 棚部(区画室ユニット列設部)
12 台部(引出箱ユニット載置部)
20 引出箱ユニット(収納容器)
21 箱体(容器本体部)
22 引出(開閉部材)
23 上面開口
30 区画室ユニット(収納容器)
31 扉(開閉部材)
32 前面開口
33 仕切板(容器本体部)
40 コントローラ(制御装置)
41 選択ルーチン(薬品類払出情報の調製手段、選択手段)
42 開閉兼案内ルーチン(開閉制御手段、案内表示・分割表示手段)
43 判定ルーチン(判定手段)
44 記録ルーチン(記録手段)
45 集計ルーチン(集計手段、表示手段)
46 コード対品種テーブル(選択手段)
47 品種対器テーブル(選択手段)
48 ログデータ(記録データ)
51 通信ユニット(指示データの受信装置)
52 バーコードリーダ(指示箋の読取装置)
53 文字読取装置(OCR、指示箋の読取装置)
54 カードリーダ(磁気カード、ICカード、指示箋の読取装置)
55 タッチパネル(入力装置、操作手段、表示手段)
60 ドライバ(駆動回路等)
61 スイッチ部(半導体スイッチ、導通遮断状態切換回路)
62 電源部(駆動電流供給回路)
63 センサ(開閉検知手段)
70 磁石ユニット(開駆動手段)
71 永久磁石
72 鉄芯(軟鉄製の固定芯)
73 コイル(電磁コイル)
80 表示器(案内表示手段、分割表示手段)
81 数字表示ユニット(一桁表示部、数字表示部材)
82 発光素子(7セグメント、数字パターン構成要素)
83 発光素子(小数点セグメント、区切り構成要素)
84 赤色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
85 緑色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
86 青色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
100 薬品類収納装置(収納装置、薬品棚、調剤台、保管庫、収納庫)
114 赤色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
115 緑色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
116 青色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
124 赤色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
125 緑色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
126 青色灯(選択群表示部材、払出単位表示灯、処方区別灯、待ち表示器)
130 区画室ユニット(収納容器)
131 切換釦(選択群切換釦、払出単位切換釦、処方切換子、待ち切換具)
200 薬品類収納装置(収納装置、薬品棚、調剤台、保管庫、収納庫)
230 区画室ユニット(収納容器)
232 完了釦(選択群払出作業完了通知部材)

Claims (6)

  1. 開口を介して外部から薬品類を出し入れしうる収納容器を複数と、前記収納容器に付設され少なくとも1桁以上の数字を含む数字表示を行う表示器を複数と、薬品類払出情報に基づき前記収納容器のうち何れか一つ又は複数のものを選択して前記表示器のうち前記選択に対応するものに取出数を表示させる制御装置とを備えた薬品類収納装置であって、前記収納容器に係る群分けを表示しうる複数の選択群表示部材が、前記表示器それぞれに含まれており、前記制御装置が、前記薬品類払出情報に基づく前記選択を複数並列に行えるものであり且つそれを行ったときにはそれらの選択に対応する群分けを前記選択群表示部材に表示させるようになっていることを特徴とする薬品類収納装置。
  2. 開閉部材を有しこれで開閉される開口を介して外部から薬品類を出し入れしうる収納容器を複数と、前記収納容器に付設され該当する開閉部材に開動作を行わせる開駆動手段を複数と、前記収納容器に付設され少なくとも1桁以上の数字を含む表示を行う表示器を複数と、薬品類払出情報に基づき前記収納容器のうち何れか一つ又は複数のものを選択して前記開駆動手段のうち前記選択に対応するものを作動させるとともに前記表示器のうち前記選択に対応するものに取出数を表示させる制御装置とを備えた薬品類収納装置であって、前記収納容器に係る群分けを表示しうる複数の選択群表示部材が、前記表示器それぞれに含まれており、前記制御装置が、前記薬品類払出情報に基づく前記選択を複数並列に行えるものであり且つそれを行ったときにはそれらの選択に対応する群分けを前記選択群表示部材に表示させるようになっていることを特徴とする薬品類収納装置。
  3. 手動で操作される選択群切換部材が、前記収納容器それぞれに付設されており、前記制御装置が、前記選択を複数並列に行っているときには、前記選択群切換部材の操作に応じて、前記表示器のうち付設先の同じものの表示内容を、それらの選択のうちで別の選択に対応するものに切り替えるようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された薬品類収納装置。
  4. 手動で操作される選択群払出作業完了通知部材が、前記収納容器それぞれに付設されており、前記制御装置が、前記収納容器についての払出作業完了の判定を前記選択群払出作業完了通知部材の操作に応じて行うものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された薬品類収納装置。
  5. 前記選択群払出作業完了通知部材の操作状態を時刻情報と共に記録する手段と、その記録に基づいて集計処理を行う手段と、その集計結果を表示する手段とが、前記制御装置に設けられている、ことを特徴とする請求項4記載の薬品類収納装置。
  6. 指示箋の読取装置または指示データの受信装置が設けられ、前記制御装置が前記読取装置または前記受信装置にて入力した情報に基づいて前記薬品類払出情報を調製するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載された薬品類収納装置。
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