そこで本発明は、作業効率を向上させることができる調剤装置、および、この調剤装置と共に用いられる物品保管装置を提供することを課題とする。
本発明の構成の一例は、処方情報に基づいて調剤を行う調剤装置であって、前記調剤を行う装置本体と、前記装置本体による前記調剤の実施に当たり当該装置本体において用いられる関連物を保管する保管部と、を備え、前記保管部は、前記装置本体の側方に、しかも前記装置本体に隣接して設置される調剤装置である。
前記構成によると、保管部が、装置本体の側方に、しかも装置本体に隣接して設置されるため、関連物を装置本体で用いる際、保管部から取り出して即装置本体に適用できる。このため、調剤装置を用いる作業者の移動距離を短くすることができる。
そして、前記保管部の前後寸法が、前記装置本体の前後寸法以下であり、前記保管部の幅寸法が、前記装置本体の幅寸法よりも小さいものとできる。
前記構成によると、保管部の前後寸法が装置本体の前後寸法以下であることから、保管部を装置本体よりも前方に突出させないようにでき、作業者の邪魔にならない。そして、保管部の幅寸法が装置本体の幅寸法よりも小さいことから、調剤装置を特に幅方向においてコンパクトに配置できる。このため、調剤装置の設置面積をできるだけ小さくすることができる。
そして前記保管部は、保管部本体と、前記関連物を保持する保持部と、を備え、前記保管部本体には、前記保持部が複数、上下方向に収納され、各保持部は、前記保管部本体に対して前後方向に移動可能であり、前記関連物を少なくとも前後方向に並べた状態で保持可能であるものとできる。
前記構成によると、保管部本体には前記保持部が複数、上下方向に収納され、各保持部に関連物を少なくとも前後方向に並べた状態で保持できるので、保管部の単位幅寸法あたりの関連物の保管数を多くすることができる。
そして前記関連物のうち特定のものが保持された前記保持部内の位置を、状態変化により示すことのできる位置表示部を備え、前記位置表示部を状態変化させるよう制御する表示部制御部を備えるものとできる。
前記構成によると、特定の関連物を作業者が探し出すことが容易である。
そして、前記位置表示部を複数備え、これら複数の位置表示部は、前記保持部の前面と側面とに位置するものとできる。
前記構成によると、前面の位置表示部で関連物の上下方向の位置を特定でき、側面の位置表示部で関連物の前後方向の位置を特定できる。
そして、前記装置本体と前記保管部とが別体であるものとできる。
前記構成によると、装置本体と前記保管部とを別個に運搬、設置できるため、運搬および設置のための作業が容易である。
そして、前記保管部が前記装置本体に対して機械的に連結されるものとできる。
前記構成によると、保管部が装置本体に対して機械的に連結された状態となるため、例えば地震による保管部の不意の移動および転倒を防止することができる。
そして前記装置本体は、単一種類の薬剤を収容する薬剤収容部を複数用いるものであり、前記複数の薬剤収容部のそれぞれには、互いに異なる種類の薬剤が収容され、前記複数の薬剤収容部から、処方情報に基づいて薬剤を選択的に供給する薬剤供給装置を備え、前記薬剤供給装置は、前記薬剤収容部を着脱可能な1または複数の薬剤収容部装着部を備え、前記保管部は、前記1または複数の薬剤収容部装着部に装着されていない薬剤収容部を、前記関連物として保管するものとできる。
前記構成によると、薬剤収容部を交換する交換作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって前記交換作業の効率を向上させることができる。
そして前記保管部は、薬剤収容部から薬剤を払い出す払い出し機構を備えるものとできる。
前記構成によると、薬剤収容部から薬剤を払い出す払い出し機構を保管部が備えるため、利便性に優れる。
そして前記保管部は、前記装置本体で前記調剤を行う場合に必要な薬剤を前記関連物として保管するものとできる。
前記構成によると、調剤を行う場合に必要な薬剤を取り揃える作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって前記作業の効率を向上させることができる。
そして前記装置本体は、単一種類の薬剤を収容する薬剤収容部を複数用いるものであり、前記複数の薬剤収容部のそれぞれには、互いに異なる種類の薬剤が収容され、前記複数の薬剤収容部から、処方情報に基づいて薬剤を選択的に供給する薬剤供給装置を備え、前記保管部は、前記複数の薬剤収容部のそれぞれに補充されるべき薬剤を、前記関連物として保管するものとできる。
前記構成によると、薬剤収容部に薬剤を補充する補充作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって前記補充作業の効率を向上させることができる。
そして前記装置本体は、前記調剤を行うに伴って消耗品を使用し、前記保管部は、前記消耗品の予備品を前記関連物として保管するものとできる。
前記構成によると、消耗品を交換する交換作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって前記交換作業の効率を向上させることができる。
そして前記調剤装置は、前記装置本体に接続され、前記装置本体に関連する情報を処理する情報処理装置をさらに備え、前記保管部には、前記情報処理装置が、前方から操作可能に備え付けられるものとできる。
前記構成によると、作業者が情報処理装置の操作を行いやすい。このため、作業者の利便性を向上させることができる。
そして前記保管部は、保管部本体と、前記情報処理装置を保持する情報処理装置保持部と、を備え、前記情報処理装置保持部は、前記保管部本体に対して前後方向に移動可能なテーブルを備え、前記テーブルは、前記保管部本体から引き出された状態において水平面内で姿勢を変更可能であるものとできる。
前記構成によると、テーブルの姿勢を変更することで情報処理装置の向きを変えることができる。このため、情報処理装置を保管部に対し、使用時と不使用時とで適する位置関係にできる。
そして前記情報処理装置は、折り畳み可能なノート形コンピュータであり、前記ノート形コンピュータは、折り畳まれた状態において平面視横長長方形状であり、前記テーブルは、前記保管部本体に収納された状態において前記ノート形コンピュータの長辺が前後方向と平行になるように前記ノート形コンピュータを保持するものとできる。
前記構成によると、ノート形コンピュータを、保管部本体への収納時には収納に適したコンパクトな姿勢とできる。
そして前記調剤装置は、前記調剤に関連して使用される関連装置をさらに備え、前記保管部には、前記関連装置が前方から操作可能に備え付けられるものとできる。
前記構成によると、作業者が関連装置の操作を行いやすい。このため、調剤を行う際の作業者の利便性を向上させることができる。
そして前記保管部には、前記調剤に関連する作業に用いる作業台が備え付けられるものとできる。
前記構成によると、作業者が調剤に関連する作業を行う際の利便性を向上させることができる。
そして本発明の構成の一例は、処方情報に基づいて調剤を行う装置による前記調剤の実施に当たり当該装置において用いられる関連物を保管する物品保管装置であって、保管装置本体と、前記保管装置本体に収納され、前記関連物を保持する保持部と、前記調剤を行う装置に対して前記保管装置本体を機械的に連結可能な連結手段と、を備える物品保管装置である。
前記構成によると、調剤を行う装置に対して物品保管装置を隣接して設置することができるため、調剤を行う装置で関連物を用いる際、物品保管装置から取り出して即、調剤を行う装置に適用できる。このため、調剤を行う装置を用いる作業者の移動距離を短くすることができる。
本発明は、前記構成の一例の場合、調剤装置を用いる作業者の移動距離を短くすることができる。よって、作業効率を向上させることができる。
次に、本発明につき、一実施形態を取り上げて説明を行う。
本実施形態の調剤装置1は、図1〜図3に示す形状(ただし図3は、払い出し機構を備えない変形形態を示す)であり、処方情報に基づいて錠剤の調剤を行う装置である。処方情報は例えば、調剤装置1が備える情報処理装置(ノート形コンピュータ)6を用いて薬剤師等の作業者が手入力した情報や、調剤装置1とは別に設置されたホストコンピュータ(レセプトコンピュータ等)から調剤装置1が取り込んだ情報があるが、その他種々の処方に関する情報であってよい。
調剤装置1は、処方情報に基づいて調剤を行う装置としての装置本体2と物品保管装置としての保管部3とを備える。装置本体2と保管部3とは別体である。別体であるから、装置本体2と保管部3とを別個に運搬、設置できるため、運搬および設置のための作業が容易である。さらに、装置本体2、保管部3のそれぞれの底部には図示のようにキャスターが設けられている。このため床面上での移動が容易である。
本実施形態の装置本体2は、調剤装置1において左側部分を占める装置である。装置本体2の機能を、図4も示しつつ簡単に説明する。装置本体2は薬剤供給装置21を備える。この薬剤供給装置21は、主薬剤供給部21aと副薬剤供給部21bから構成されている。
主薬剤供給部21aは、単一種類の薬剤(錠剤)を収容する薬剤収容部である錠剤カセット4を複数用いるものである。複数の錠剤カセット4…4のそれぞれには、互いに異なる種類の薬剤が収容され、複数の錠剤カセット4…4から、処方情報に基づいて薬剤を選択的に供給することができる。この主薬剤供給部21aは、錠剤カセット4を着脱可能な1または複数の薬剤収容部装着部である1または複数のカセット装着部211を備える。本実施形態では、主薬剤供給部21aは、複数のカセット装着部211…211を備える。複数のカセット装着部211…211は、本実施形態では中心軸が上下方向に延びる略円筒状であるドラム体212に設けられており、各カセット装着部211に錠剤カセット4を装着できる。
錠剤カセット4には個体識別のため、例えば磁石、バーコード、2次元コード、RFIDタグ等を用いた識別手段41が設けられている。一方、各カセット装着部211には識別情報検出部217が設けられている。これら構成により、どの錠剤カセット4がどのカセット装着部211に装着されたかを管理できる。なお、本実施形態の主薬剤供給部21aでは、複数のカセット装着部211…211の総数のうち3/4については錠剤カセット4とカセット装着部211とがあらかじめ一対一の関係で指定されており、指定外の錠剤カセット4を装着することができない。一方、残り1/4については、自由に錠剤カセット4を装着することができる。よって特に、この自由に装着可能であるカセット装着部211に関しては、適宜錠剤カセット4を差し替えることができるから、前記1/4に対応した数量を超えて錠剤カセット4を用意しておくことができる(なお、前記3/4に対応する錠剤カセット4に関しても、同一の錠剤カセット4として識別されるよう識別手段41が構成されていれば予備を用意しておくことができる)。
装置本体2の前面側に位置する錠剤カセット4を差し替えることができるよう、主薬剤供給部21aにおいてドラム体212の前方には開閉扉213が設けられている。開閉扉213の側方には、ドラム体212の各段に対応した段表示部214が設けられている。この段表示部214にはLED素子等が用いられる。段表示部214は、主薬剤供給部21aにおける前側に位置するカセット装着部211に装着された錠剤カセット4につき、例えば、現在薬剤の払い出し中であること、次回払い出しの待機中であること、エラーが生じていること、等を表示態様(LED素子であれば、例えば異なる色彩での表示や点灯・点滅のパターン)により作業者に報知できる。
カセット装着部211には、図5に示すように、装着される錠剤カセット4に対応した、駆動源215、薬剤検出部216、識別情報検出部217が設けられている。駆動源215は錠剤カセット4が備えており、薬剤の払い出しの際に回転するロータ(図示しない)を回転させるものである。薬剤検出部216は、錠剤カセット4から薬剤がドラム体212に落下したことを検出する。識別情報検出部217は、錠剤カセット4の識別手段41を識別する。
副薬剤供給部21bは、錠剤を半分に分割したものを調剤する際に、薬剤師等の作業者が「手撒き」により薬剤を供給する場合に用いられる。詳細は図示しないが、図1に示す状態から前方に引き出して前記「手撒き」を行う。この副薬剤供給部21bは、平面視でマトリックス状に凹部が形成されており、この凹部に作業者が薬剤を配置する。
主薬剤供給部21aの薬剤通路と副薬剤供給部21bの薬剤通路とはつながっており、集合ホッパー218に接続されている。集合ホッパー218の上部開口は、開閉部材219により開閉される。主薬剤供給部21aおよび副薬剤供給部21bの下方には包装部5が設けられており、主薬剤供給部21aまたは副薬剤供給部21bから集合ホッパー218を介して供給された薬剤を包装シートSで包装できる。装置本体2はパネル状の本体操作部22が設けられており、作業者が調剤および包装の操作を行うことができる。なお、調剤装置1の総合的な操作は、保管部3に設置された情報処理装置としてのノート形コンピュータ6により行われる。
本実施形態の保管部3は、調剤装置1において右側部分を占める装置であり、少なくとも物品を保管可能なロッカーとしての機能を有している。この保管部3は、設置状態で装置本体2に対して機械的に連結されている。例えば、図示はしていないが、装置本体2と保管部3とは連結金具等、両者を機械的に連結可能な連結手段により固定される。この連結手段により、保管部3が装置本体2の側方に、しかも装置本体2に隣接して設置された状態で固定される。このため、保管部3が装置本体2に対して機械的に連結された状態となるため、例えば地震による保管部3の不意の移動および転倒を防止することができる。なお、設置個所の天井や壁面に対しても装置本体2および保管部3を機械的に連結することにより、移動および転倒防止をより確実に行うことができる。
この保管部3は、装置本体2による処方情報に基づいた調剤の実施に当たり装置本体2において用いられる関連物を保管する。関連物とは、一例として、薬剤収容部としての錠剤カセット4、薬剤(錠剤)そのもの、調剤に用いる薬剤(錠剤)が複数、PTPシート等により包装されたPTPシート包装体P等の薬剤包装体、薬剤(錠剤)が充填されたボトル、調剤装置1で用いられる消耗品(包装シートS、プリンタ用紙、インクリボン等)、情報処理装置(本実施形態ではノート形コンピュータ6)等が挙げられるが、その他種々の物体が関連物に該当し得る。PTPシート包装体Pのように、薬剤が予め包装されて構成される薬剤包装体を関連物として保管する保管部3は、薬剤包装体収納棚として機能する。
したがって、保管部3には例えば、複数の錠剤カセット4…4のうち、カセット装着部211に装着されている錠剤カセット4を除く残余分等、カセット装着部211に装着されていない錠剤カセット4を関連物として保管できる。このため、錠剤カセット4を交換する交換作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって交換作業の効率を向上させることができる。
また保管部3には例えば、装置本体2で調剤を行う場合に必要な薬剤を関連物として保管できる。このため、調剤を行う場合に必要な薬剤を取り揃える作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって前記作業の効率を向上させることができる。
このように薬剤を関連物として保管する場合、特に複数の錠剤カセット4…4のそれぞれに補充されるべき予備の薬剤を関連物として保管できる。このため、錠剤カセット4に薬剤を補充する補充作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって補充作業の効率を向上させることができる。
また保管部3には例えば、装置本体2において調剤を行うに伴って使用する消耗品の予備品を関連物として保管できる。このため、消耗品を交換する交換作業において、作業者の移動距離を短くすることができる。したがって前記交換作業の効率を向上させることができる。
保管部3は装置本体2の右側方に隣接して設置されている。このように保管部3が、装置本体2の側方に、しかも装置本体2に隣接して設置されるため、関連物を装置本体2で用いる際、保管部3から取り出して即装置本体2に適用できる。このため、従来のように装置本体2と保管部3とが離れて設置されていた構成に比べ、調剤装置1を用いる作業者の移動距離を短くすることができる。したがって作業効率を向上させることができる。
保管部3の前後寸法は装置本体2の前後寸法以下であり、保管部3の幅寸法は装置本体2の幅寸法よりも小さい。本実施形態の調剤装置1では、図1〜3に示すように、保管部3の前後寸法は装置本体2の前後寸法と同一である。保管部3の前後寸法を装置本体2の前後寸法以下とすることにより、保管部3を装置本体2よりも前方に突出させないようにでき、作業者の邪魔にならない。そして、保管部3の幅寸法が装置本体2の幅寸法よりも小さくすることにより、調剤装置1を特に幅方向においてコンパクトに配置できる。このため、調剤装置1の設置面積をできるだけ小さくすることができる。
保管部3は、保管装置本体としての保管部本体31と、関連物を保持する保持部32とを備える。保管部本体31は棚本体として保持部32を収納可能に支持する。本実施形態において、保管部本体31は前面が開放された筐体状の部分であり、保持部32は保管部本体31に対して前後方向に移動可能な引き出し状の部分である。保管部本体31には、複数(本実施形態では15個)の保持部32が上下方向に並んで収納される。保持部32は一般的な引き出しと同様に上方が開放されており、保持部32を保管部本体31から前方に引き出した状態で関連物を出し入れ可能である。保持部32には、関連物を少なくとも前後方向に並べた状態で保持可能である。
本実施形態の保持部32は、錠剤カセット4を保持するものにつき、1個当たり、左右方向(幅方向)に2箇所、前後方向(引き出し方向)に5箇所のカセット保持区画321を有する。このため、合計10個の錠剤カセット4…4を並べた状態で保持可能である。
また、図3に示すように、複数のPTPシート包装体P…Pを保持する保持部32では、1個当たり、左右方向に2列、包装体保持区画322を形成可能である。このため、左右2列にPTPシート包装体P…Pを、厚み方向に積層して配置できる。なお、前後方向については、保持部32の本体に対して可動とされた仕切り部材341の配置により、図6に示すように、各PTPシート包装体Pの短辺寸法に応じた数、積層状態のPTPシート包装体P…Pを並べることができる。
このようにPTPシート包装体P…Pを保持する保持部32は、図6および図7に示すように区画設定手段34を有している。区画設定手段34は、板状の仕切り部材341と、仕切り部材支持部342とを有する。仕切り部材341は図8に示す形状であり、保持部32の内部を仕切ることで複数の包装体保持区画322…322を形成する。仕切り部材支持部342には、仕切り部材341が前後方向に間隔をあけて取り付けられる。複数の包装体保持区画322…322が仕切り部341によって前後方向に仕切られるため、隣り合う包装体保持区画322,322に保持されているPTPシート包装体P…Pが混ざることを防止することができる。特に、異種のPTPシート包装体P,Pが隣り合って保持されている場合有利である。
本実施形態の仕切り部材支持部342は、保持部32の幅方向中央に位置する中央支持部342aと、側方に位置する側方支持部342bとを備える。中央支持部342aおよび側方支持部342bには、前後方向に所定間隔をおいて複数の嵌め込み溝343が形成されている。この嵌め込み溝343に仕切り部材341を嵌め込むことで、包装体保持区画322を形成できる。嵌め込み溝343のうち中央支持部342aに位置するものには、仕切り部材341の縦辺部341aおよび下辺右部341bが嵌め込まれる。嵌め込み溝343のうち側方支持部342bに位置するものには、仕切り部材341の下辺左部341cが嵌め込まれる。
保持部32に、大きさの異なる複数のPTPシート包装体P…Pのような、多種類の異なる形状を呈する複数の薬剤包装体を保持する場合について以下説明する。なお、前記「異なる形状」とは、PTPシート包装体P…Pの場合、短辺と長辺の比が異なること、短辺と長辺の比が同一で大きさが異なる(相似形)ことのように主に平面視形状が異なる場合、また、PTPシート包装体Pと軟膏容器等のように立体形状が異なる場合のいずれも意味している。
この場合の保持部32は複数の包装体保持区画322…322を備える。複数の包装体保持区画322…322は区画設定手段34により、薬剤包装体(本実施形態ではPTPシート包装体P…P)の前記異なる形状のそれぞれに応じて設定され(異なる形状ごとに設定され)、これにより、複数の薬剤包装体を前後方向および上下方向に並べて保持できる。1個の保持部32には、同一形状の包装体保持区画322を複数設定することもできるし、異なる形状の包装体保持区画322が混在するように設定することもできる。また、図6に示すように、複数の保持部32…32において同一形状の包装体保持区画322を設定することもできるし、各保持部32で異なる形状の包装体保持区画322を設定することもできる。
包装体保持区画322…322のそれぞれは、保持部32を前記保管部本体31から引き出した状態において、図6に示すように、上方向に加えて、当該保持部32の幅方向(左右方向)に開放されている。したがって、保持部32の側方である幅方向から薬剤包装体を出し入れできる。このため、前方から出し入れする構成よりも保持部32において包装体保持区画322を多数備えることができる。よって、単位幅寸法あたりの薬剤包装体の収納数を多くすることができる。また、保持部32は、複数の包装体保持区画322…322を幅方向両側に備える。このため、単位幅寸法あたりの薬剤包装体の収納数を多くすることができるため、収納効率を向上できる。
このように、保管部本体31には複数の保持部32が上下方向に収納され、保持部32に関連物(本実施形態では錠剤カセット4およびPTPシート包装体P)を少なくとも前後方向に並べた状態で保持できる。このため、保管部3における単位幅寸法あたりの関連物の保管数を多くすることができ、保管部3の設置スペースを有効利用できる。
特に、図1および図2に示された、錠剤カセット4を保持する保持部32は、複数のカセット4…4のうち特定のものが保持された保持部32内の位置を、状態変化により示すことのできる位置表示部324を備える。この位置表示部324としてはLED素子等が用いられる。保持部32における前面パネルには前面位置表示部324aが、錠剤カセット4の左右方向の配置数に応じた複数個設けられている。本実施形態の保持部32には、前面左方位置表示部324al、前面右方位置表示部324arの2個が設けられている。そして保持部32の側面には側面位置表示部324bが設けられている。側面位置表示部324bは、錠剤カセット4の前後方向の配置数に応じた複数個(本実施形態では片側で5個)設けられている。この側面位置表示部324bは、保持部32が引き出された状態であることを条件に表示(LED素子においては点灯)がなされる。前記表示のため、保管部3は位置表示部324を状態変化させるよう制御する表示部制御部を備える。本実施形態では保管部制御装置33(図5参照)が表示部制御部を兼ねているが、表示部制御部は、保管部制御装置33から独立して設けることもできる。
前述のように、錠剤カセット4には個体識別のための識別手段41が設けられている。保管部3は、装置本体2と同様に識別手段41を識別する識別情報検出部325(図5参照)を備える。この識別情報検出部325により、例えば、装置本体2において錠剤カセット4の交換が必要になった場合に、交換に必要な特定の錠剤カセット4が上下方向においてどの保持部32に保管されているかを、前面位置表示部324aを表示(LED素子においては点灯)することで作業者に報知できる。なお、複数の前面位置表示部324aのうちいずれが表示されているかにより、前面位置表示部324aが表示された特定の保持部32にて左右方向のどの位置に必要な錠剤カセット4が存在するかわかる。また、前記特定の保持部32を作業者が引き出すと、必要な錠剤カセット4に対応した側面位置表示部324bが表示されている。複数の側面位置表示部324b…324bのうちいずれが表示されているかにより、側面位置表示部324bが表示された特定の保持部32にて前後方向のどの位置に必要な錠剤カセット4が存在するかわかる。このように、前面位置表示部324aおよび側面位置表示部324bにより、保管部3のどこに必要な錠剤カセット4が存在するか作業者は容易に知ることができ、錠剤カセット4の交換等の作業を迅速に行うことができる。
なお、前記と同様の位置表示部を、複数のPTPシート包装体P…Pを保管する保持部32に各包装体保持区画322に対応する等して設けることもできる(図3には前面位置表示部324aのみ示されている)。この場合、PTPシート包装体Pを構成するPTPシートや薬剤保管部に配置する部品に、錠剤カセット4に設けられたものと同様の識別手段を設けておくことで、保管部3のどこに必要な薬剤が存在するか作業者が容易に知ることができる。
保管部3には、装置本体2に接続され、前記装置本体2に関連する情報を処理する情報処理装置が、前方から操作可能に備え付けられる。本実施形態では、この情報処理装置として折り畳み可能なノート形コンピュータ6が用いられている。また、この情報処理装置(ノート形コンピュータ6)は調剤装置1における総合制御装置として機能し、装置本体制御装置23と保管部制御装置33(図5参照)とを総合的に制御する。図1および図2に示すようにこのノート形コンピュータ6は使用状態で作業者が前方から操作可能である。このため、調剤装置1の前方に立つ作業者の利便性を向上させることができる。
このノート形コンピュータ6は不使用時に保管部3に収納できる。このため保管部3は、ノート形コンピュータ6を保持する情報処理装置保持部326を備える。情報処理装置保持部326は、ノート形コンピュータ6専用の引き出しであって、他の関連物を保持する保持部32と同じく、保管部本体31に対して前後方向に移動可能である。この情報処理装置保持部326は外観上、錠剤カセット4やPTPシート包装体Pを保持する保持部32と同じであるが、内部にテーブルを備える点で異なる。テーブルは、保管部本体31から引き出された状態において水平面内で姿勢を変更可能である。本実施形態では、テーブルは、回動テーブル327であり、この回動テーブル327は、情報処理装置保持部326が保管部本体31から引き出された状態および保管部本体31への収納状態にてノート形コンピュータ6を上方に載置し、図9(A)〜(C)に示すように載置状態のまま水平面内を回動可能である。回動テーブル327を回動することでノート形コンピュータ6の向きを変えることができる。このため、ノート形コンピュータ6を保管部3に対し、使用時と不使用時とで適する位置関係にできる。回動テーブル327には、ノート形コンピュータ6を上方に載置した状態で固定する固定手段328が設けられており、この固定手段328が係合することで、回動テーブル327を回動させても情報処理装置保持部326でノート形コンピュータ6がずれることを抑制している。
本実施形態のノート形コンピュータ6は、一般的な、平面視横長長方形状に折り畳み可能なものである。回動テーブル327は、調剤装置1の運転時、つまり装置本体2が調剤を行う場合、図1および図2に示すように、ノート形コンピュータ6の長辺側が左右方向を向く。一方、図3に示すように、保管部本体31に対してノート形コンピュータ6が収納される場合、ノート形コンピュータ6の長辺側が前後方向を向く。このようにノート形コンピュータ6の方向を転換するため、回動テーブル327は90度の範囲で回動可能である。
図9(A)は、保管部本体31から情報処理装置保持部326を前方に引き出した直後の状態を示す。この状態では、畳まれたノート形コンピュータ6の長辺側が前後方向を向いている。図9(B)は、回動テーブル327を平面視で反時計回りに回動させている途中の状態を示す。回動に伴い、畳まれたノート形コンピュータ6の長辺側の向きは変化していく。なお、本実施形態では、情報処理装置保持部326の前面パネルが回動テーブル327と一体とされており、回動テーブル327と共に回動する。図9(C)は、回動テーブル327を図9(A)に示した状態から90度回動させた状態を示す。この状態では、畳まれたノート形コンピュータ6の長辺側が左右方向を向いている。この状態でート形コンピュータを広げると、図1および図2に示した状態となる。この情報処理装置保持部326により、ノート形コンピュータ6を、操作を行う場合には作業者に対して正対した姿勢とでき、一方、保管部本体31への収納時には収納に適したコンパクトな姿勢とできる。よって、不使用時には邪魔にならず、使用時には作業者の利便性を向上させることができる。
保管部3にはさらに、調剤に関連して使用される関連装置が、前方から操作可能に備え付けられている。このため、調剤を行う際の利便性を向上させることができる。この関連装置としては種々の装置を用いることができるが、その一例として、錠剤カセット4から薬剤(錠剤)を払い出す払い出し機構7について説明する。保管部3は、この払い出し機構7により払い出された薬剤を受ける受け容器81も備える。払い出し機構7によって錠剤カセット4から薬剤を払い出しながら、その薬剤を計数することができる。これによって錠剤カセット4に収容されている薬剤の総数を計数することができる。また、錠剤カセット4に収容されている薬剤を、必要個数だけ払い出すこともできる。
この払い出し機構7は、図10に示すように、錠剤カセット4を保持する保持部32のうち、連続する上下二段の保持部32,32にわたって設けられている。本実施形態では、前記二段のうち上段側の保持部32において左方最前方の領域に保持された錠剤カセット4Xに対して薬剤の払い出しが可能とされている。一方、上段側の保持部32における右方最前方の領域は、錠剤カセット4は保持できない。なお、薬剤の払い出しが可能な錠剤カセット4は1個に限られるものではなく、複数の錠剤カセット4…4に対して薬剤の払い出しが可能であってもよい。
前記上段側の保持部32は、操作部71を前面に備える。この操作部71は前方から操作可能に上段側の保持部32に備え付けられているので、作業者が操作を行う際の利便性を向上させることができる。上段側の保持部32は、薬剤を錠剤カセット4から払い出すべく、前記カセット装着部211と同様のカセット装着部を備えている。払い出し機構7は操作部71により操作されるが、情報処理装置(本実施形態ではノート形コンピュータ6)によって操作することもできる。
前記二段のうち下段側の保持部32における右方最前方の領域は、上段側の保持部32の錠剤カセット4から払い出された薬剤を受ける受け容器81と、これを支持する受け容器支持部82が設けられている。払い出し後、下段側の保持部32を前方に引き出した上で受け容器81を取り出すことで、払い出した薬剤を保持部32から取り出すことができる。
また、図示はしていないが、保管部3に作業台が備え付けられることもできる。これによると、作業者が調剤に関連する作業を行う際の利便性を向上させることができる。この作業台は、保管部3に固定的に備え付けられていてもよいし、引き出し式、折り畳み式であってもよい。
次に、調剤装置1の各部制御に関して説明する。以下の説明は、調剤に必要な錠剤カセット4が装置本体2のカセット装着部211に装着されておらず、当該錠剤カセット4を保管部3から作業者が取り出す際の制御に関する。
まず、図11のフロー図とともに、情報処理装置(本実施形態ではノート形コンピュータ)6による調剤データ作成動作に関する制御について説明する。
処方データは、作業者が情報処理装置6を操作することによって手入力される。確定操作が行われると次のステップに移る。なお、処方データは、前記手入力のほか、調剤装置1とは別に設置されており、接続されたホストコンピュータ(レセプトコンピュータ等)からの受信により入力されてもよい。この場合、受信後はすぐに次のステップに移ってもよく、あるいは、作業者によって確定操作が行われることを条件として、次のステップに移るようにしてもよい。
情報処理装置6は、入力された処方データがあるか否かを判断する(ステップS11)。ないと判断した場合、ステップS11を繰り返す。あると判断した場合、情報処理装置6は処方データに基づいて調剤データを作成する(ステップS12)。そして、作成した調剤データを装置本体制御装置23に送信する(ステップS13)。その後、ステップS11に戻る。
処方データは、少なくとも薬剤の種類および個数を示す処方情報を含んでいる。前記処方情報において、薬剤の種類(1または複数)と、当該種類の薬剤の個数とが関連付けられている。一方、情報処理装置6にはマスタデータが予め登録されている。マスタデータが含む情報には、薬剤の種類と、当該種類の薬剤を収容する錠剤カセット4の固有のカセット番号と、が関連付けられている。処方データに基づいて作成された調剤データは調剤情報を含む。この調剤情報は、薬剤の種類に対応するカセット番号と薬剤の個数とを示す情報である。
次に、図12のフロー図とともに、装置本体制御装置23による調剤動作に関する制御について説明する。
図12には示していないが、装置本体制御装置23は、調剤動作とは別に、常時、カセット認識動作を実行している。このカセット認識動作では、装置本体2の全てのカセット装着部211…211について、現に装着されている各錠剤カセット4のカセット番号を取得する。そして、各カセット装着部211の位置と前記カセット番号とを関連付けて記憶する。
装置本体制御装置23は、前記情報処理装置6により送信された調剤データの受信を確認する(ステップS21)。受信が確認できない場合、ステップS21を繰り返す。受信が確認できた場合、調剤データ中の調剤情報に含まれる1または複数のカセット番号に対応する1または複数の錠剤カセット4について、装置本体2に未装着のものがあるか否かを判断する(ステップS22)。ないと判断した場合ステップS25に飛ぶ。
この判断に応じ、装置本体制御装置23は、装置本体2の状態に関する状態データを情報処理装置6に送信する。ステップS22で未装着の錠剤カセット4があると判断した場合、未装着の錠剤カセット4があることと、その錠剤カセット4のカセット番号とを表す状態データを情報処理装置6に送信する(ステップS23)。次に、未装着の錠剤カセット4がないことを判断する(ステップS24)。前記「未装着の錠剤カセット4がない」とは、例えばステップS23による送信に応じ、情報処理装置6が作業者に報知したことにより、作業者が錠剤カセット4を装置本体2に装着した後の状態を意味している。未装着の錠剤カセット4がないと判断した場合、未装着の錠剤カセット4がないことを表す状態データを情報処理装置6に送信する(ステップS25)。ないと判断しなかった場合はステップS24を繰り返す。
ステップS25の後、調剤データに基づいて薬剤を包装する(ステップS26)。その後、ステップS21に戻る。
次に、図13のフロー図とともに、情報処理装置6による監視動作に関する制御について説明する。
前記装置本体制御装置23により送信された状態データの受信を確認する(ステップS31)。受信が確認できない場合、ステップS31を繰り返す。次に、受信した状態データにつき、未装着の錠剤カセット4があることを表すか、ないことを表すかを判断する(ステップS32)。状態データにつき未装着の錠剤カセット4があることを表す場合、位置表示すべき錠剤カセット4があることと、その錠剤カセット4のカセット番号とを表すコマンドデータを保管部制御装置33に送信する(ステップS33)。一方、状態データにつき未装着の錠剤カセット4がないことを表す場合、位置表示すべき錠剤カセット4がないことを表すコマンドデータを保管部制御装置33に送信する(ステップS34)。ステップS33またはステップS34の後、ステップS31に戻る。
次に、図14のフロー図とともに、保管部制御装置33による表示動作に関する制御について説明する。
図14には示していないが、保管部制御装置33は、表示動作とは別に、常時、カセット認識動作を実行している。このカセット認識動作では、保管部3における保持部32の、全てのカセット保持区画321について、カセット保持区画321に装着されている錠剤カセット4のカセット番号を取得する。そして、カセット保持区画321の位置とカセット番号とを関連付けて記憶する。
まず保管部制御装置33は、前記情報処理装置6により送信されたコマンドデータの受信を確認する(ステップS41)。受信が確認できた場合、コマンドデータを記憶する(ステップS42)。なお、初期状態では、位置表示すべき錠剤カセット4がないことを表すコマンドデータが記憶されており、ステップS42ではコマンドデータが上書きされることになる。コマンドデータの受信が確認できない場合は、初期状態のコマンドデータがそのまま残ってステップS43に移行する。
次に、コマンドデータにより位置表示が必要か否かを判断する(ステップS43)。必要と判断した場合、コマンドデータが表すカセット番号に関連付けられているカセット保持区画321の位置を表示する(ステップS44)。具体的には、位置表示に係るカセット保持区画321に対応する側面位置表示部324bを点灯させるとともに、前面位置表示部324aを点滅させる。その後、ステップS41に戻る。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
例えば、前記実施形態の調剤装置1は、錠剤の調剤を行うものであったが、散剤の調剤を行うこともでき、調剤対象である薬剤の形状や性状は限定されない。
また、前記実施形態の調剤装置1は、1台の装置本体2と1台の保管部3とが組み合わされていたが、1台の装置本体2と複数台の保管部3…3との組み合わせ、複数台の装置本体2…2と1台の保管部3との組み合わせ、複数台の装置本体2…2と複数台の保管部3…3との組み合わせ、のいずれも可能である。
また制御部の構成に関し、前記実施形態では図5に示すように、装置本体制御装置23および保管部制御装置33、そして、調剤装置1における総合制御装置である情報処理装置6を備えていたがこの構成に限定されない。例えば、情報処理装置6が直接調剤装置1および保管部3を制御することもできる。
また、前記実施形態の保持部32は、内部で関連物を保持する保持区画(カセット保持区画321、包装体保持区画322)につき、上下方向1段で構成されていたが、複数段で構成することもできる。
つまり保持部32は、関連物が置かれる棚部を上下方向に複数段備えることができる(棚部は、前記実施形態では各保持部32の底部に相当する部分である)。この場合、複数段の棚部のそれぞれは前後方向に延びる。各棚部は、前記実施形態と同様に、当該各棚部を仕切ることで複数の保持区画を形成する仕切り部材341と、仕切り部材341が前後方向に間隔をあけて取り付けられる仕切り部材支持部342とを有するものとできる。なお前記実施形態は、このように棚部を上下方向に複数段備える場合であって、複数の保持部32のそれぞれを、他の保持部32と独立して保管部本体棚本体から引き出し可能としたものである。前記実施形態のように構成することにより、棚部を上下方向に複数段備える構成の「保持部」(前記実施形態における複数の保持部32…32が上下一体となったもの)を上下方向に小分けした分割体(単体)として形成できるので、個々の分割体である保持部32を軽量化できる。このため、保持部32の前後方向への移動に要する力を小さくすることができる。よって、作業者の使い勝手を向上させることができる。
また、区画設定手段34は、前記実施形態では板状の仕切り部材341を用いて保持区画(包装体保持区画322)を形成したがこれに限定されない。例えば、保持部32内への箱状体を配置すること、保持部32の底部へピンを差し込んでピンを保持区画の境界とすること、保持部32の底部に例えば爪状部を形成しておき、この爪状部を引き起こすことにより保持区画の境界を形成することが挙げられるが、その他種々の手段を区画設定手段34として用いることができる。
また、前記実施形態では仕切り部材341が仕切り部材支持部342から分離可能であり、仕切り部材341を嵌め込み溝343に嵌め込むように構成されていたが、仕切り部材341が仕切り部材支持部342から分離不能であり、仕切り部材支持部342に対して仕切り部材341を前後方向にスライドできるように構成されていてもよい。
また、位置表示部324の表示形態は適宜、変更することができる。また、装置本体2を複数備える場合、位置表示部324は、位置表示すべき錠剤カセット4の取り付け対象となる装置本体2ごとに異なる色彩で表示してもよい。
また、関連装置の一例として、前記実施形態では払い出し機構7を説明したが、その他、PTPシート包装体P等の薬剤包装体から薬剤を取り出す除包機構、錠剤を半分に分割して半錠の状態にする際等に用いられる分割機構、錠剤を粉砕する粉砕機構等、種々のものを関連装置とできる。
また、前記実施形態における薬剤包装体はPTPシート包装体Pであったが、これに限定されず、例えば軟膏を詰めたプラスチックケース、包装シートにより散剤を包装したもの等、薬剤が予め包装されて構成されるもの全般が薬剤包装体に該当する。