JP7437823B2 - 秤量装置 - Google Patents
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Description
本実施形態の秤量装置1は、従来、薬剤師等の作業者が散剤を調剤する際に手作業で行っていた、散剤の秤量作業を機械的に行うことができ、必要によっては作業者による手作業で行うこともできる装置である。この秤量装置1は、秤量部3に載置したトレイTに対して機械的または手作業で散剤を供給して秤量できる。本実施形態の各トレイTには1種類の散剤が供給され、作業者が後工程で(分包装置への投入時等)必要に応じて異種の散剤を混合させる。ただし、場合によっては各トレイTに複数種類の散剤を供給することも可能である。
払出部2は、散剤が収容可能な散剤容器21と、散剤容器21を着脱可能に保持する保持体22と、保持体22に保持された散剤容器21を移動させる移動機構23と、散剤容器21から散剤を払い出させる払出機構24とを備え、更に、散剤容器21、保持体22、移動機構23、払出機構24をそれぞれ支持するテーブル25を備える。なお、図3~図6では一部の保持体22に散剤容器21が取り付けられていない状態を示している。
散剤容器21は水平方向に複数設けられている。散剤容器21は、移動機構23により、散剤を払い出すための払出位置P1に移動させられる。払出機構24により払い出される散剤は、散剤容器21から落下して、下方に位置する秤量部3に載置されたトレイTに収容される。本実施形態では、散剤容器21は14個設けられている。ただし散剤容器21の数量はこれに限定されるものではない。本実施形態の散剤容器21の各々には、通常では、散剤が種類別に収容されている。即ち、1つの散剤容器21に1種類の散剤が収容されている。ただし、例えば使用量の多い散剤に関しては、1種類の散剤を2つ以上の散剤容器21に収容することもできる。
保持体22は、散剤容器21を着脱可能に保持する部分である。保持体22は、散剤容器21を保持する保持本体221と、移動機構23に固定された被固定部223と、を備える。本実施形態の保持体22は、散剤容器21を1つ保持するように構成されている。そのため、保持体22は、散剤容器21の個数に対応する個数設けられている。本実施形態の保持体22は、14個設けられている。しかしながら、保持体22は、複数の散剤容器21をまとめて保持するように構成されていてもよい。
移動機構23は、保持体22に保持された散剤容器21を移動させるための機構である。具体的には、移動機構23は、保持体22を移動させることによって散剤容器21を移動させる。移動機構23は、複数の散剤容器21を水平方向に移動させる。本実施形態の移動機構23は、保持体22を、水平面内で周回移動させる。図5には、散剤容器21の移動軌道Qが示されている。本実施形態の移動機構23は、保持体22を移動させる移動本体231と、該移動本体231を駆動するための移動駆動部232とを有する。そして、後述の払出位置P1及び着脱位置P2にある散剤容器21を検知するため、散剤容器21に設けられたRFIDタグ214(図7参照)に対して情報を読み書きできるRFIDリーダライタ233が、払出位置P1及び着脱位置P2における散剤容器21のRFIDタグ214に対応する位置に設けられている。
払出機構24は、散剤容器21の移動軌道Q上にある所定の払出位置P1に移動した散剤容器21から散剤を払い出させるための機構である。払出機構24は、所定量の散剤を払出口212aに払い出すように構成されている。
テーブル25は、散剤容器21、保持体22、移動機構23、及び払出機構24を載置する。テーブル25は、板状に形成されている。テーブル25は、散剤容器21の移動軌道Qに対応して、長辺と短辺とを有する長方形状に形成されている。移動軌道Qは、該テーブル25の略中心に設定されている。テーブル25には、長手方向と移動本体231の延びる方向とが一致するように移動本体231が設置されている。移動本体231は、テーブル25の中央部に設置されている。テーブル25は、水平に設置されており、散剤容器21及び保持体22は、水平に配置されている。
秤量部3は、散剤容器21から払い出された散剤を収容するトレイTを載置し、トレイTに供給された散剤を秤量する。また、払出機構24により散剤容器21から払い出すことなくトレイTに供給される散剤を秤量する。秤量部3は、払出部2の下方に上下方向で該払出部2に対して重なって位置している。具体的には、秤量部3は、テーブル25の下に配置されている。本実施形態の秤量部3は、電子天秤である。秤量部3における秤量検出値は制御部9に送られる。そして、秤量部(電子天秤)3が有する表示部には秤量検出値が表示され、この表示は払出機構24により散剤容器21から払い出すことなく、手作業などによりトレイTに散剤を供給する際に作業者によって視認される。
位置関係とできる。
トレイ待機部4は、秤量部3に移動させる前のトレイTを保持する部分である。トレイ待機部4は、複数のトレイT(本実施形態では9つであるが、これに限定されない)を保持する。トレイ待機部4は、トレイTを載置して、トレイ移送部5によるトレイTの把持が可能なように搬送するように構成されている。トレイ待機部4のうち少なくとも一部(本実施形態では背面側の一部)は、払出部2の下方に上下方向で該払出部2に対して重なって位置している。トレイ待機部4は、トレイTを載置して搬送するための待機トレイ移送部41と、該待機トレイ移送部41を駆動するための待機駆動部42とを有する。
トレイ移送部5は、トレイTを移送する部分である。トレイ移送部5は、少なくとも、秤量後にトレイTを秤量部3から取り外すように構成されている。具体的には、トレイ移送部5は、散剤の払い出しに先立ちトレイ待機部4からトレイTを秤量部3に移動させ、散剤の払い出し後にトレイTを秤量部3から取り外すように構成されている。更に、本実施形態のトレイ移送部5は、トレイTを秤量部3から取り外した後、トレイ集積部6に載置する。このようにトレイ移送部5は、トレイ待機部4から秤量部3を経由してトレイ集積部6まで一連のトレイTの移送を行う部分である。トレイ移送部5は、払出部2の下方に上下方向で該払出部2に対して重なって位置している。
トレイ集積部6は、秤量後の散剤が収容されたトレイTが載置される秤量後トレイ置き場である。トレイ集積部6に載置されたトレイTは、作業者によって取り出され、後工程(分包装置)に回される。なお、後工程に回された後の空になったトレイTは、吸引装置等により清掃されて残留した散剤が除去され、その後作業者の手によってトレイ待機部4に戻される。
情報書込部7は、トレイTに設けられた情報表示部T1へ、トレイTに収容される散剤の処方情報等、散剤を識別するための情報の書き込みを行う。書き込みは非接触(無線)の電力供給により行われる。書き込みは、後述する自動秤量モードの場合も手動秤量モードの場合も行われる。情報表示部T1には、該収容される散剤の処方情報が表示される。トレイTの情報表示部T1については後述する。情報書込部7は、情報表示部T1に対して光学的に読み取り可能な識別子を書き込むことができるように構成されている。情報書込部7は、秤量部3の上流側に設置され、トレイTが秤量部3に載置される前に情報表示部T1に処方情報を書き込む。
装置側表示部8は、散剤の供給に関する所定の情報を表示する部分である。図1及び図2に示すように、装置側表示部8は筐体10の正面側に設けられている。本実施形態の装置側表示部8は、モニターである。なお、装置側表示部8は、作業者が所定の操作を行う操作部(操作パネル)を兼用していてもよい。
制御部9は、秤量装置1全体の動作を制御する部分である。制御部9に接続される主な部分を図8に示す。制御部9は、接続されている指示入力部9aを介して入力された供給指示に係る散剤量の目標値に応じて、秤量部3で秤量しながら払出機構24により散剤容器21から散剤を払い出す第1のモードとしての自動秤量モードと、払出機構24により散剤容器21から散剤を払い出すことなく、トレイTに投入される散剤を秤量部3で秤量する第2のモードとしての手動秤量モードと、を切り替える。供給指示には、例えば、払出機構24により払い出す散剤の種類、各散剤の供給量や供給の目標値等が含まれる。指示入力部9aは、一例として、調剤薬局等に設置されたホストシステムから処方情報を受ける入力部や、バーコードリーダー、RFIDリーダー、キーボード、タッチパネルが挙げられ、種々の態様を取り得る。
筐体10は、払出部2、秤量部3、トレイ待機部4、トレイ移送部5、トレイ集積部6、情報書込部7、装置側表示部8、及び制御部9を囲むように構成される。図1及び図2に示すように、筐体10には、散剤容器21の着脱位置P2に対応した位置に散剤容器21を着脱するための着脱用窓10aが形成されている。また、筐体10には、秤量部3の正面側に扉10bが設置されている(図1及び図2は扉10bの開放状態を示している)。手動秤量モードの際には、作業者は該扉10bを開いて秤量部3を第2位置S2まで引き出し、手動秤量を行う。前述した各部分のほか、筐体10には供給された散剤の処方情報や供給結果に関する情報を紙にプリントするためのジャーナルプリンタ、散剤容器21を管理するためのバーコードリーダー等、散剤の供給に伴い必要な作業を支援するための種々の機構を設けることができる。
本実施形態の秤量装置1において用いられるトレイTは、供給される散剤を収容するためのものである。このトレイTは、秤量部3に載置されることで供給された散剤を秤量することができ、且つ、トレイ移送部5によって移送できる形状とされており、本実施形態では図9に示すように、扁平であって上端が開口した略直方体状に形成されている。このトレイTは、図3に示すように上方に複数積み重ねできる形状であることが好ましい。また、このトレイTは、トレイ移送部5の一対のアーム51aに係合し、または作業者が指を掛けることのできる側方突起T2を有している。
以上のように構成された本実施形態に係る秤量装置1の使用方法の概略を説明する。なお、以下の使用方法は一例に過ぎずこれに限定される訳ではない。使用に先立ち、作業者は、複数の散剤容器21の各々に散剤を収容する。この際、各散剤容器21に異種の散剤を収容することもできるし、2つ以上の散剤容器21に同種の散剤を収容することもできる。次に作業者は、散剤が収容された散剤容器21を、着脱位置P2において保持体22に装着する。
以下、前記実施形態に係る秤量装置1における構成の組み合わせ、及び、該構成の組み合わせが奏することを期待できる作用につき、第1~第5の実施形態に分けて記す。
第1の実施形態の秤量装置1は、散剤が収容可能な散剤容器21を有し、前記散剤容器21から散剤を払い出させる払出部2と、前記散剤容器21から払い出された散剤を受けるトレイTを載置し、前記トレイTに払い出された散剤を秤量する秤量部3と、秤量後に前記トレイTを前記秤量部3から取り外すトレイ移送部5と、秤量後の散剤が収容された複数の前記トレイTが載置されるトレイ集積部6と、を備える。
第2の実施形態の秤量装置1は、各々に散剤が収容可能であって払出口212aを有する複数の散剤容器21、前記複数の散剤容器21を移動させる移動機構23、前記複数の散剤容器21の移動軌道Q上にある所定の払出位置P1に移動した前記散剤容器21から散剤を払い出させる払出機構24、をそれぞれ有する払出部2と、前記散剤容器21から払い出された散剤を受けるトレイTを載置し、前記トレイTに払い出された散剤を秤量する秤量部3と、前記秤量部3に移動させる前の複数の前記トレイTを保持するトレイ待機部4と、前記トレイTを前記トレイ待機部4から前記秤量部3に移動させ、払い出し後に前記トレイTを前記秤量部3から取り外すトレイ移送部5と、秤量後の散剤が収容された前記トレイTが載置される秤量後トレイ置き場6と、を備え、前記払出部2には、前記複数の散剤容器21が水平方向に配置され、前記トレイ待機部4、前記トレイ移送部5、前記秤量部3、前記秤量後トレイ置き場6は、それぞれ前記払出部2の下方に重なって位置する。
第3の実施形態の秤量装置1は、各々に散剤が収容可能であって払出口212aを有する複数の散剤容器21、前記複数の散剤容器21を着脱可能に保持する複数の保持体22、前記保持体22に保持された前記複数の散剤容器21を移動させる移動機構23、前記複数の散剤容器21の移動軌道Q上にある所定の払出位置P1に移動した前記散剤容器21から散剤を払い出させる払出機構24、をそれぞれ有する払出部2と、前記払出位置P1の下方に位置するもので、前記散剤容器21から払い出された散剤を受けるトレイTを載置し、前記トレイTに払い出された散剤を秤量する秤量部3と、を備え、前記払出部2には、前記複数の散剤容器21が水平方向に配置され、前記移動機構23は、前記複数の散剤容器21を水平方向に移動させ、前記散剤容器21は前記移動機構23により前記払出位置P1に移動され、前記払出機構24により払い出される散剤は落下して前記秤量部3に載置された前記トレイTに収容され、前記散剤容器21が前記保持体22に対して着脱可能な着脱位置P2が、前記払出位置P1とは水平方向に異なる位置に設けられている。
第4の実施形態の秤量装置1は、散剤が収容可能な散剤容器21を有し、前記散剤容器21から散剤を払い出させる払出部2と、前記散剤容器21から払い出された散剤を受けるトレイTを載置し、前記トレイTに払い出された散剤を秤量する秤量部3と、装置全体の動作を制御する制御部9と、を備え、前記制御部9は、入力された供給指示に係る散剤量の目標値に応じて、前記秤量部3で秤量しながら前記払出部2により前記散剤容器21から散剤を払い出す、自動秤量モード(第1のモード)と、前記払出部2により前記散剤容器21から散剤を払い出すことなく、前記トレイTに投入される散剤を前記秤量部3で秤量する、手動秤量モード(第2のモード)と、を切り替えることができる。
第5の実施形態の秤量装置1は、各々に散剤が収容可能であって払出口212aを有する複数の散剤容器21、前記複数の散剤容器21を移動させる移動機構23、前記複数の散剤容器21の移動軌道Q上にある所定の払出位置P1に移動した前記散剤容器21から散剤を払い出させる払出機構24、をそれぞれ有する払出部2と、前記払出位置P1の下方に位置するもので、前記散剤容器21から払い出された散剤を受けるトレイTを載置し、前記トレイTに払い出された散剤を秤量する秤量部3と、前記秤量部3に移動させる前の複数の前記トレイTを保持するトレイ待機部4と、前記トレイTを前記トレイ待機部4から前記秤量部3に移動させ、払い出し後に前記トレイTを前記秤量部3から取り外すトレイ移送部5と、装置全体の動作を制御する制御部9と、を備え、前記散剤容器21は前記移動機構23により前記払出位置P1に移動され、前記払出機構24により払い出される散剤は落下して前記秤量部3に載置されたトレイTに収容され、前記制御部9は、前記散剤容器21を前記払出位置P1に移動させ、その後、前記トレイ移送部5がトレイTを前記トレイ待機部4から前記秤量部3に移動させる。
なお、本発明の秤量装置1は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。つまり、前記実施形態において明示していない構成についても、明示した構成と同一の作用を奏する構成については本発明の範囲内で変更が可能であって、該構成を明示していないことをもって意識的に除外している訳ではない。
Claims (9)
- 散剤容器から散剤を払い出す払出部と、
前記払出部よりトレイに払い出される散剤を秤量する第1の秤量部と、
前記払出部から払い出されることなく、手作業によりトレイに投入される散剤を秤量する第2の秤量部と、
前記第1の秤量部及び前記第2の秤量部における秤量検出値が送られる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1の秤量部により散剤を秤量する自動秤量モードと、前記第2の秤量部により散剤を秤量する手動秤量モードとを切り替えることができる、秤量装置。 - 散剤容器から散剤を払い出す払出部と、
前記払出部よりトレイに払い出される散剤を秤量する第1の秤量部と、
前記払出部から払い出されることなく、手作業によりトレイに投入される散剤を秤量する第2の秤量部と、
前記第1の秤量部及び前記第2の秤量部における秤量検出値が送られる制御部と、
表示部と、を備え、
前記制御部は、手作業によりトレイに投入された散剤の量を前記表示部に表示させることができる、秤量装置。 - 散剤容器から散剤を払い出す払出部と、
前記払出部よりトレイに払い出される散剤を秤量する第1の秤量部と、
前記払出部から払い出されることなく、手作業によりトレイに投入される散剤を秤量する第2の秤量部と、
前記第1の秤量部及び前記第2の秤量部における秤量検出値が送られる制御部と、を備え、
前記払出部は、前記散剤容器を保持する保持体を有し、
前記保持体は、前記散剤容器を作業者によって着脱可能である、秤量装置。 - 前記制御部は、前記第1の秤量部により散剤を秤量する自動秤量モードと、前記第2の秤量部により散剤を秤量する手動秤量モードとを切り替えることができる、請求項2又は3に記載の秤量装置。
- 前記制御部は、入力された供給指示に係る散剤が前記散剤容器に収容されている散剤の場合、前記自動秤量モードとし、そうでない散剤の場合、前記手動秤量モードとする、請求項1又は4に記載の秤量装置。
- 前記制御部は、前記自動秤量モードで払い出す散剤が不足する場合、前記自動秤量モードに係る動作を終了させ、前記手動秤量モードに移行させる、請求項1、4、5のいずれか1項に記載の秤量装置。
- 前記制御部は、前記自動秤量モードで払い出す散剤が不足する場合、前記散剤容器に散剤を補充して前記自動秤量モードによる払い出しを継続するか、前記手動秤量モードへ切り替えるかを作業者が選択可能とする、請求項1、4、5のいずれか1項に記載の秤量装置。
- 前記自動秤量モードでは、前記第1の秤量部の秤量検出値に基づき、前記払出部により散剤が払い出される、請求項1、4、5のいずれか1項に記載の秤量装置。
- 表示部を備え、
前記制御部は、手作業によりトレイに投入することが必要な散剤の量を前記表示部に表示させる、請求項1から8のいずれか1項に記載の秤量装置。
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JP7198525B2 (ja) | 2017-09-15 | 2023-01-04 | 株式会社タカゾノ | 秤量装置 |
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JP2023053122A (ja) | 2023-04-12 |
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