JP2005281567A - カレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カレンダー加工成形品表面に発生するエアーマークとフローマークを共に抑制でき、表面状態の優れたシート等のカレンダー加工塩化ビニル系樹脂成形品が得られる塩化ビニル系樹脂組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】 塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を、塩化ビニル系樹脂100重量部を基準とした、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量が、0.1重量部以上5重量部以下の範囲となるように、塩化ビニル系樹脂に添加して用いる。また、該共重合樹脂を主成分として用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】 塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を、塩化ビニル系樹脂100重量部を基準とした、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量が、0.1重量部以上5重量部以下の範囲となるように、塩化ビニル系樹脂に添加して用いる。また、該共重合樹脂を主成分として用いる。
【選択図】 なし
Description
本発明はカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、通常カレンダー加工用途に使用される範囲の平均重合度または平均分子量を有する塩化ビニル系樹脂を用いてカレンダー加工する際に、成形品表面に発生するエアーマークとフローマークを共に抑制でき、表面状態の優れたカレンダー加工成形品を得るために有用な塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
塩化ビニル樹脂はその特性を活かして種々の成形品に汎用されているが、熱分解温度が加工温度に近いことや流動性に乏しいことなど、加工に関する種々の問題を有している。その問題を克服するために、例えば塩化ビニルモノマーに他のモノマーを共重合したり、あるいは塩化ビニル樹脂に可塑剤や他の樹脂様物を混合したりする方法が知られている。しかしこれらの方法は、塩化ビニル樹脂固有の優れた物理的化学的性質を維持したまま加工に関する問題を解決できないという欠点を有している。例えば、可塑剤の添加または塩化ビニルモノマーと他のモノマーとの共重合の場合には、得られた成形体の機械的強度が劣り、他の樹脂様物を混合するものの多くは、樹脂混合物の溶融粘度を低下させて見かけ上加工性を向上させるものであるが、塩化ビニル樹脂との相溶性が優れないためにゲル化が不充分で、得られた成形体の機械的性質および透明性が劣る。
一方、塩化ビニル樹脂成形体の機械的特性や透明性を低下させることなく成形加工時におけるゲル化を促進したり、流動性や二次加工性を向上させたりすることを目的として、例えばメタクリル酸メチルを主成分とする共重合体を加工性改良剤として配合する方法(特許文献1)が提案されている。しかしこの方法では、塩化ビニル樹脂が有する特性を低下させずにゲル化が促進されて透明性や二次加工性およびエアーマークに優れた成形品を得ることができるものの、カレンダー加工時にはカレンダーシート表面にフローマークが発生し、成形品の商品価値を落とすという致命的な欠点がある。さらに、このフローマークを改善することを目的として、例えばメタクリル酸メチルを除くメタクリル酸エステルを主成分とし、且つ重合度の低い共重合体を加工性改良剤として配合する方法(特許文献2)が提案されている。しかしこの方法では、フローマークは改良されるものの、同時に特許文献1に記載の方法等により付与されていた、エアーマークの減少や二次加工性の向上といった好ましい効果を犠牲にしてしまい、こちらも成形品の商品価値を落とす結果につながっていた。近年、市場における要求品質が高まってきており、フローマークの発生を抑制しつつエアーマークを減少させることができれば、産業上非常に有用な技術となる。
一方、塩化ビニル樹脂成形体の機械的特性や透明性を低下させることなく成形加工時におけるゲル化を促進したり、流動性や二次加工性を向上させたりすることを目的として、例えばメタクリル酸メチルを主成分とする共重合体を加工性改良剤として配合する方法(特許文献1)が提案されている。しかしこの方法では、塩化ビニル樹脂が有する特性を低下させずにゲル化が促進されて透明性や二次加工性およびエアーマークに優れた成形品を得ることができるものの、カレンダー加工時にはカレンダーシート表面にフローマークが発生し、成形品の商品価値を落とすという致命的な欠点がある。さらに、このフローマークを改善することを目的として、例えばメタクリル酸メチルを除くメタクリル酸エステルを主成分とし、且つ重合度の低い共重合体を加工性改良剤として配合する方法(特許文献2)が提案されている。しかしこの方法では、フローマークは改良されるものの、同時に特許文献1に記載の方法等により付与されていた、エアーマークの減少や二次加工性の向上といった好ましい効果を犠牲にしてしまい、こちらも成形品の商品価値を落とす結果につながっていた。近年、市場における要求品質が高まってきており、フローマークの発生を抑制しつつエアーマークを減少させることができれば、産業上非常に有用な技術となる。
ここで、エアーマークとは、溶融混練時に溶融樹脂中に巻き込まれた空気が抜け切らず、その痕跡が点状や筋状の模様となって成形品表面に残った部分を指す。さらに、フローマークとは、ロール間隙に発生した溶融樹脂塊の一部が該間隙を通過する際、通過前後の流速や樹脂温度の変化等により、成形品表面に筋状あるいは縞状の模様となって残った部分を指す。
特公昭53−2898号公報
特開平1−247409号公報
本発明は、エアーマークとフローマークが共に抑制された、表面状態の優れたシート等のカレンダー加工成形品を与える塩化ビニル系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を含有する塩化ビニル系樹脂組成物を用いることにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、
(1)塩化ビニル系モノマーと、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を含有することを特徴とする、カレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項1)、
(2)塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が、3重量%以上20重量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項2)、
(3)塩化ビニル系モノマーと、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を、塩化ビニル系樹脂に添加することを特徴とする、カレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項3)、
(4)塩化ビニル系樹脂100重量部を基準として、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量が、0.1重量部以上5重量部以下であることを特徴とする、請求項3に記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項4)、
(5)塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が、5重量%以上50重量%以下であることを特徴とする、請求項3〜4のいずれかに記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項5)、
に関する。
すなわち本発明は、
(1)塩化ビニル系モノマーと、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を含有することを特徴とする、カレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項1)、
(2)塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が、3重量%以上20重量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項2)、
(3)塩化ビニル系モノマーと、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を、塩化ビニル系樹脂に添加することを特徴とする、カレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項3)、
(4)塩化ビニル系樹脂100重量部を基準として、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量が、0.1重量部以上5重量部以下であることを特徴とする、請求項3に記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項4)、
(5)塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が、5重量%以上50重量%以下であることを特徴とする、請求項3〜4のいずれかに記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物(請求項5)、
に関する。
本発明のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物によれば、エアーマークとフローマークが共に抑制されたカレンダー加工塩化ビニル系樹脂成形品が得られる。
本発明のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を含有することを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物であり、特にカレンダー加工用に好適な塩化ビニル系樹脂組成物である。本発明における、塩化ビニル系樹脂を用いるカレンダー加工とは、加熱ロールに樹脂組成物等を投入して溶融混練および圧延し、シート状にて冷却固化する成形加工方法のことであり、用いる塩化ビニル系樹脂としては、JIS K 7367−2に従って測定したK値が58〜68の範囲の平均重合度を有することが好適である。また平均粒径としては特に限定されないが、通常50〜300μmの範囲である。
ここで、「塩化ビニル系共重合樹脂を含有する」とは、塩化ビニル系共重合樹脂を塩化ビニル系樹脂に添加すること、および塩化ビニル系共重合樹脂を主成分とすること、の両者を指す。前者の「塩化ビニル系共重合樹脂を塩化ビニル系樹脂に添加する」とは、両樹脂を各々重合したのち混ぜ合わせることを指し、その方法としては、本発明の効果を奏する範囲であれば特に制約はなく、重合後のラテックス状および/またはスラリー状のものを混ぜ合わせる方法、ラテックスおよび/またはスラリーを乾燥して得られた粉粒体を混ぜ合わせる方法、ラテックス状またはスラリー状のものと粉粒体とを混ぜ合わせる方法、等が挙げられる。また、後者の「塩化ビニル系共重合樹脂を主成分とする」とは、得られる塩化ビニル形樹脂組成物の主要な構成成分が塩化ビニル系共重合樹脂成分であり、塩化ビニル系共重合樹脂以外の構成成分は、要すれば使用される各種添加剤等であることを指す。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成する塩化ビニル系モノマーとしては特に限定はなく、例えば塩化ビニルモノマー、塩化ビニリデンモノマー、酢酸ビニルモノマーまたはこれらの混合物、または、この他にこれらと共重合可能で、好ましくは重合後の重合体主鎖に反応性官能基を有しないモノマー、例えばエチレン、プロピレンなどのα−オレフィン類から選ばれる1種または2種以上の混合物を使用しても良い。2種以上の混合物を使用する場合は、塩化ビニル系モノマー全体に占める塩化ビニルモノマーの含有率を50重量%以上、特に70重量%以上とすることが好ましい。中でも得られる共重合樹脂の物性等から、塩化ビニルモノマーあるいは塩化ビニリデンモノマーのいずれか1種のみを使用することが好ましく、塩化ビニルモノマーを使用することがさらに好ましい。
一般にマクロモノマーとは、重合体の末端に反応性の官能基を有するオリゴマー分子である。本発明で使用される二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーは、反応性官能基として、アリル基、ビニルシリル基、ビニルエーテル基、ジシクロペンタジエニル基、下記一般式(1)から選ばれる重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を、少なくとも1分子あたり1個、分子末端に有する、ラジカル重合によって製造されたものである。
特に、塩化ビニル系モノマーとの反応性が良好なことから、重合性の炭素−炭素二重結合を有する基が、下記一般式(1):
−OC(O)C(R)=CH2 (1)
で表される基が好ましい。
特に、塩化ビニル系モノマーとの反応性が良好なことから、重合性の炭素−炭素二重結合を有する基が、下記一般式(1):
−OC(O)C(R)=CH2 (1)
で表される基が好ましい。
式中、Rの具体例としては特に限定されず、例えば、−H、−CH3、−CH2CH3、−(CH2)nCH3(nは2〜19の整数を表す)、−C6H5、−CH2OH、−CNの中から選ばれる基が好ましく、さらに好ましくは−H、−CH3である。
本発明で使用されるマクロモノマーの主鎖である、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体は、ラジカル重合によって製造される。ラジカル重合法は、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを使用して、特定の官能基を有するモノマーとビニル系モノマーとを単に共重合させる「一般的なラジカル重合法」と、末端などの制御された位置に特定の官能基を導入することが可能な「制御ラジカル重合法」に分類できる。
「一般的なラジカル重合法」は、特定の官能基を有するモノマーは確率的にしか重合体中に導入されないので、官能化率の高い重合体を得ようとした場合には、このモノマーをかなり大量に使用する必要がある。またフリーラジカル重合であるため、分子量分布が広く、粘度の低い重合体は得にくい。
「制御ラジカル重合法」は、さらに、特定の官能基を有する連鎖移動剤を使用して重合を行うことにより末端に官能基を有するビニル系重合体が得られる「連鎖移動剤法」と、重合生長末端が停止反応などを起こさずに生長することによりほぼ設計どおりの分子量の重合体が得られる「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。
「連鎖移動剤法」は、官能化率の高い重合体を得ることが可能であるが、開始剤に対して特定の官能基を有する連鎖移動剤を必要とする。また上記の「一般的なラジカル重合法」と同様、フリーラジカル重合であるため分子量分布が広く、粘度の低い重合体は得にくい。
これらの重合法とは異なり、「リビングラジカル重合法」は、本件出願人自身の発明に係る国際公開WO99/65963号公報に記載されるように、重合速度が大きく、ラジカル同士のカップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御の難しいとされるラジカル重合でありながら、停止反応が起こりにくく、分子量分布の狭い、例えば、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が1.1〜1.5程度の重合体が得られるとともに、モノマーと開始剤の仕込み比によって分子量は自由にコントロールすることができる。
従って「リビングラジカル重合法」は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる上に、特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任意の位置に導入することができるため、本発明において、上記の如き特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはより好ましい重合法である。
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては例えばMatyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁等が挙げられる。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成するマクロモノマーの製法として、これらのうちどの方法を使用するかは特に制約はないが、通常、制御ラジカル重合法が利用され、さらに制御の容易さなどからリビングラジカル重合法が好ましく用いられ、特に原子移動ラジカル重合法が最も好ましい。
また本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成するマクロモノマーの主鎖が有する、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体としては特に制約はなく、該重合体を構成する二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーとしては、各種のものを使用することができる。例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸およびその塩等のスチレン系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニルモノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を共重合させても構わない。中でも生成物の物性等から、スチレン系モノマーあるいは(メタ)アクリル酸系モノマーが好ましい。より好ましくはアクリル酸エステルモノマーあるいはメタクリル酸エステルモノマーであり、さらに好ましくはアクリル酸エステルモノマーであり、最も好ましくはアクリル酸ブチルである。本発明においてはこれらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合させたものを用いても良く、その際はこれらの好ましいモノマーが重量比で40%以上含まれていることが好ましい。ここで、例えば「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸あるいはメタクリル酸を意味するものである。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成するマクロモノマーは、これら二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有し、さらに反応性官能基を、少なくとも1分子あたり1個、分子末端に有することを特徴としている。
さらに、本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成する、塩化ビニル系モノマーと共重合可能なマクロモノマーは1種のみを用いてもよく、構成するエチレン性不飽和モノマーが異なるマクロモノマーを2種以上併用してもよい。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率は、本発明の効果を奏する範囲であれば特に制約はないが、3重量%以上50重量%以下であることが好ましい。二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が3重量%以上50重量%以下の範囲であれば、共重合反応が安定である上に、得られる塩化ビニル系共重合樹脂が粉粒体になり、加工方法の自由度を増すという効果が期待できる。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂の平均重合度または平均分子量は特に限定されず、通常製造および使用される塩化ビニル系樹脂と同様に、JIS K 7367−2に従って測定したK値が50〜95の範囲である。また、平均粒径としては特に限定されないが、通常0.01〜500μmの範囲であり、好ましくは0.1〜300μmの範囲である。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂の製造方法については、特に制約はないが、重合制御の簡便性から水性媒体中での共重合が好ましく、そのような重合方法としては、例えば、懸濁重合法、微細懸濁重合法、乳化重合法等の製造方法が挙げられる。このような製造方法によれば、該共重合樹脂はラテックス状あるいはスラリー状で得られるが、これを乾燥して粉粒体の共重合樹脂を得る方法としては特に制約はなく、例えば、ラテックスをスプレー乾燥法により乾燥する方法、スラリーを脱水したのち流動乾燥法により乾燥する方法、等が挙げられる。
本発明において、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を塩化ビニル系樹脂に添加して用いる場合には、該塩化ビニル系樹脂を構成するモノマーは塩化ビニルモノマーを主成分とするモノマーであり、具体的には、塩化ビニルモノマー単独、または塩化ビニルモノマーを50重量%以上、特に70重量%以上含有する、塩化ビニルモノマーと共重合可能で、好ましくは重合後の重合体主鎖に反応性官能基を有しないモノマーと塩化ビニルモノマーとの混合物である。塩化ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチルビニルエーテル等のα−オレフィン類;1−クロロプロピレン、2−クロロブチレン等のクロル化オレフィン類;(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;無水マレイン酸、アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン等が挙げられ、これらは単独で用いることも、2種以上組み合わせて用いることも可能である。
本発明で使用される塩化ビニル系樹脂の製造方法については、特に制約はないが、重合制御の簡便性から水性媒体中での重合が好ましく、そのような重合方法としては、例えば、懸濁重合法、微細懸濁重合法、乳化重合法等の製造方法が挙げられる。中でも、カレンダー加工法に用いられる通常の塩化ビニル系樹脂と同様に、懸濁重合法により製造されることが好ましい。このような製造方法によれば、該塩化ビニル系樹脂はラテックス状あるいはスラリー状で得られるが、これを乾燥して粉粒体の塩化ビニル系樹脂を得る方法としては特に制約はなく、例えば、ラテックスをスプレー乾燥法により乾燥する方法、スラリーを脱水したのち流動乾燥法により乾燥する方法、等が挙げられる。
本発明において、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を塩化ビニル系樹脂に添加して用いる場合には、塩化ビニル系樹脂100重量部を基準とした、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量は、本発明の効果を奏する範囲であれば特に制約はないが、0.1重量部以上5重量部以下の範囲となるように、該共重合樹脂を添加することが好ましい。塩化ビニル系樹脂100重量部を基準とした、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量が0.1重量部以上5重量部以下の範囲であれば、カレンダー加工成形品表面に発生するエアーマークとフローマークを共に抑制でき、表面状態の優れたカレンダー加工成形品を得るために有用な素材を提供することができる。
ここで、塩化ビニル系樹脂100重量部を基準とした、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量は、下記計算式(2)により算出される。
Z=X×Y÷100 (2)
Z:塩化ビニル系樹脂100重量部を基準とした、塩化ビニル系共重合樹脂中の
二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有
するマクロモノマー成分の含量(重量部)
X:塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽
和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率
(重量%)
Y:塩化ビニル系樹脂100重量部に対する、塩化ビニル系共重合樹脂の添加部
数(重量部)
本発明において、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を主成分として用いる場合には、得られる塩化ビニル形樹脂組成物の主要な構成成分は該共重合樹脂成分であり、該共重合樹脂以外の構成成分は、要すれば使用される各種添加剤等である。該共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率は、本発明の効果を奏する範囲であれば特に制約はないが、3重量%以上20重量%以下であることが好ましい。二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が3重量%以上20重量%以下の範囲であれば、カレンダー加工成形品表面に発生するエアーマークとフローマークを共に抑制でき、表面状態の優れたカレンダー加工成形品を得るために有用な素材を提供することができる。
Z:塩化ビニル系樹脂100重量部を基準とした、塩化ビニル系共重合樹脂中の
二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有
するマクロモノマー成分の含量(重量部)
X:塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽
和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率
(重量%)
Y:塩化ビニル系樹脂100重量部に対する、塩化ビニル系共重合樹脂の添加部
数(重量部)
本発明において、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を主成分として用いる場合には、得られる塩化ビニル形樹脂組成物の主要な構成成分は該共重合樹脂成分であり、該共重合樹脂以外の構成成分は、要すれば使用される各種添加剤等である。該共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率は、本発明の効果を奏する範囲であれば特に制約はないが、3重量%以上20重量%以下であることが好ましい。二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が3重量%以上20重量%以下の範囲であれば、カレンダー加工成形品表面に発生するエアーマークとフローマークを共に抑制でき、表面状態の優れたカレンダー加工成形品を得るために有用な素材を提供することができる。
本発明のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物には、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を塩化ビニル系樹脂に添加して用いる場合には、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂および塩化ビニル系樹脂を必須成分とし、必要に応じ熱安定剤、滑剤、安定化助剤、加工助剤、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、可塑剤等を、本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。
また、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を主成分として用いる場合には、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を必須成分とし、必要に応じ熱安定剤、滑剤、安定化助剤、加工助剤、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、可塑剤、及び塩化ビニル系共重合樹脂以外の樹脂等を、本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。
熱安定剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような熱安定剤としては、例えばジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレートポリマー等の有機錫安定剤;ステアリン酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の鉛系安定剤;カルシウム−亜鉛系安定剤;バリウム−亜鉛系安定剤;カドミウム−バリウム系安定剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
また滑剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような滑剤としては、例えばパラフィンワックス系滑剤、ポリオレフィンワックス系滑剤、ステアリン酸系滑剤、アルコール系滑剤、エステル系滑剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
さらに安定化助剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような安定化助剤としては、例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、燐酸エステル等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
また加工助剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような加工助剤としては、例えばアクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル/メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸−n−ブチル共重合体等のアクリル系加工助剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
さらに充填剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸リチウム、カオリングレー、石膏、マイカ、タルク、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、硼砂等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
また酸化防止剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような酸化防止剤としては、例えばフェノール系抗酸化剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
さらに光安定剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような光安定剤としては、例えばサリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
また顔料としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような顔料としては、例えばアゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系等の有機顔料;酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物系、フェロシアン化物系等の無機顔料等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
さらに可塑剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような可塑剤としては、例えばジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤;トリクレジルフォスフェート、トリキシリルホスフェート、トリフェニルフォスフェート等のリン酸エステル系可塑剤;ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等の脂肪酸エステル系可塑剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
塩化ビニル系共重合樹脂以外の樹脂としては、特に制約はないが、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、などを挙げる事が出来、これらは単独で用いても、2種以上を併用しても良い。本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
その他、本発明の目的を損なわない範囲の難燃剤、帯電防止剤、強化剤、改質剤等も必要に応じて制限なしに配合することができ、その使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
本発明のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法には特に限定はなく、塩化ビニル系共重合樹脂および/または塩化ビニル系樹脂を所定量配合し、要すれば使用される各種添加剤(熱安定剤、滑剤、安定化助剤、加工助剤、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、可塑剤、さらには難燃剤、帯電防止剤、強化剤、改質剤等)を配合したものを、例えばリボンブレンダー、スーパーミキサー、タンブラーミキサー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ミキシングロール等の混合機および/または混合混練機等を用いて、ホットブレンドまたはコールドブレンド等の常法によって均一に混合または混合混練するなどの方法で製造すれば良い。その際の配合順序等に特に限定はなく、本発明の目的を損なわない範囲の技術を任意に用いることができる。例えば塩化ビニル系共重合樹脂および/または塩化ビニル系樹脂、および各種添加剤を一括して配合する方法、液状の添加剤を均一に配合する目的で先に塩化ビニル系共重合樹脂および/または塩化ビニル系樹脂、および粉粒体の各種添加剤を配合したのち液状添加剤を配合する方法または先に塩化ビニル系共重合樹脂および/または塩化ビニル系樹脂を配合したのち液状添加剤を配合し、最後に粉粒体の各種添加剤を配合する方法、等を用いることができる。
このようにして製造された本発明のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物は、そのままカレンダー加工に供しても良いし、さらにコニーダー、押出機、ペレタイザー等の混練機および/または混練造粒機等を用いて混練または混練造粒したのち、カレンダー加工に供しても良い。
本発明のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物は、ブリスター包装製品、レザー製品、農ビフィルム、シュリンクフィルム、各種シート等のカレンダー製品;塩ビ鋼板等の基材へのラミネートフィルム、積層プレスシート等の積層用原反、等の製品に成形加工されて用いられる。
次に本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。ここで、特に断りのない限り、実施例中の「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を意味する。
<二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーの製造>
二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーの製造は、下記の製造例に示す手順に従って行った。
<二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーの製造>
二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーの製造は、下記の製造例に示す手順に従って行った。
(製造例1)
還流管および攪拌機付きの2Lのセパラブルフラスコに、CuBr(5.54g)を仕込み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル(73.8ml)を加え、オイルバス中70℃で30分間攪拌した。これにアクリル酸−n−ブチル(132g)、2−ブロモプロピオン酸メチル(7.2ml)、ペンタメチルジエチレントリアミン(4.69ml)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸−n−ブチル(528g)を90分かけて連続的に滴下し、さらに80分間加熱攪拌した。
還流管および攪拌機付きの2Lのセパラブルフラスコに、CuBr(5.54g)を仕込み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル(73.8ml)を加え、オイルバス中70℃で30分間攪拌した。これにアクリル酸−n−ブチル(132g)、2−ブロモプロピオン酸メチル(7.2ml)、ペンタメチルジエチレントリアミン(4.69ml)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸−n−ブチル(528g)を90分かけて連続的に滴下し、さらに80分間加熱攪拌した。
反応混合物をトルエンで希釈し、活性アルミナカラムを通したのち、揮発分を減圧留去することにより、片末端Br基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)を得た。
フラスコに、メタノール(800ml)を仕込み、0℃に冷却した。そこへ、t−ブトキシカリウム(130g)を数回に分けて加えた。この反応溶液を0℃に保持して、アクリル酸(100g)のメタノール溶液を滴下した。滴下終了後、反応液の温度を0℃から室温に戻したのち、反応液の揮発分を減圧留去することにより、アクリル酸カリウム(CH2=CHCO2K)を得た。
還流管付き500mLフラスコに、得られた片末端Br基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)(150g)、アクリル酸カリウム(7.45g)、ジメチルアセトアミド(150ml)を仕込み、70℃で3時間加熱攪拌した。反応混合物よりジメチルアセトアミドを留去し、トルエンに溶解させ、活性アルミナカラムを通したのち、トルエンを留去することにより片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマーを得た。
<塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂の製造>
塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂の製造は、下記の製造例に示す手順に従って行った。
<塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂の製造>
塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂の製造は、下記の製造例に示す手順に従って行った。
(製造例A)マクロモノマー成分の分率が3%である塩化ビニル系共重合樹脂の製造
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー97部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー3部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で5分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト0.02部、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド0.02部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度64℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Aを白色粉末として得た。
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー97部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー3部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で5分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト0.02部、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド0.02部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度64℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Aを白色粉末として得た。
(製造例B)マクロモノマー成分の分率が5%である塩化ビニル系共重合樹脂の製造
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー95部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー5部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で5分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.07部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度50℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを白色粉末として得た。
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー95部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー5部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で5分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.07部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度50℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを白色粉末として得た。
(製造例C)マクロモノマー成分の分率が20%である塩化ビニル系共重合樹脂の製造
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー80部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー20部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で30分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト0.02部、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド0.02部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度64℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを白色粉末として得た。
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー80部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー20部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で30分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト0.02部、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド0.02部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度64℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを白色粉末として得た。
(製造例D)マクロモノマー成分の分率が50%である塩化ビニル系共重合樹脂の製造
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー50部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー50部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で60分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.07部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度50℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを白色粉末として得た。
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量15リットルのステンレス鋼製重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー50部を仕込み、次いで製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー50部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり200回転の回転速度で60分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.07部、ステアリルアルコール1.4部を添加し、2分間ホモジナイズしたのち、ラウリル硫酸ナトリウム1.16部を予め溶解した水溶液(300部)を重合反応機内に添加し、再度3分間ホモジナイズしてモノマー分散液を得た。次いで重合温度50℃で約6時間重合した。重合反応機内の未反応の塩化ビニルモノマーを回収し、重合反応機内を冷却したのち、ラテックスを払い出した(塩化ビニルモノマーの転化率は約90%であった)。スプレー式乾燥機(入口110℃/出口50℃)でラテックスを乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを白色粉末として得た。
(実施例1)
一般用ポリ塩化ビニル樹脂(カネビニールS1008:鐘淵化学工業(株)製、塩化ビニル単独重合樹脂、K値60)100部に対し、有機錫系安定剤(T−17MOK:共同薬品(株)製、オクチル錫メルカプト)1.2部、高分子複合エステル系滑剤(Loxiol G−74:コグニスジャパン(株)製)1.6部、ポリオールエステル系滑剤(Loxiol G−16:コグニスジャパン(株)製)0.9部、衝撃強化剤(カネエースB−51:鐘淵化学工業(株)製、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体、以下MBS樹脂と略す)10部を、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が110℃になるまで混合し、その後50℃以下まで冷却したものに、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり2部配合して塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を日本ロール社製H0S−2103型8インチロール(外径約20cm)を用いて、前ロール15rpm、後ロール16rpm、180℃、3分間ロールの条件で、厚さ約1.0mm、幅30cmのロールシートを作製した。このロールシートを目視観察し、エアーマークを以下の基準に従って5段階で評価した。
一般用ポリ塩化ビニル樹脂(カネビニールS1008:鐘淵化学工業(株)製、塩化ビニル単独重合樹脂、K値60)100部に対し、有機錫系安定剤(T−17MOK:共同薬品(株)製、オクチル錫メルカプト)1.2部、高分子複合エステル系滑剤(Loxiol G−74:コグニスジャパン(株)製)1.6部、ポリオールエステル系滑剤(Loxiol G−16:コグニスジャパン(株)製)0.9部、衝撃強化剤(カネエースB−51:鐘淵化学工業(株)製、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体、以下MBS樹脂と略す)10部を、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が110℃になるまで混合し、その後50℃以下まで冷却したものに、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり2部配合して塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を日本ロール社製H0S−2103型8インチロール(外径約20cm)を用いて、前ロール15rpm、後ロール16rpm、180℃、3分間ロールの条件で、厚さ約1.0mm、幅30cmのロールシートを作製した。このロールシートを目視観察し、エアーマークを以下の基準に従って5段階で評価した。
5:エアーマークが全く見られない
4:エアーマークが殆ど見られない
3:エアーマークは見られるが実用上問題ない
2:エアーマークが発生して実用上問題がある
1:エアーマークの発生が著しく、シート表面性が劣る
結果を表1に示す。
4:エアーマークが殆ど見られない
3:エアーマークは見られるが実用上問題ない
2:エアーマークが発生して実用上問題がある
1:エアーマークの発生が著しく、シート表面性が劣る
結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が0.1部のものである。
また、一般用ポリ塩化ビニル樹脂(カネビニールS1008:鐘淵化学工業(株)製、塩化ビニル単独重合樹脂、K値60)100部に対し、有機錫系安定剤(MARK 17M:クロンプトン(株)製、オクチル錫メルカプト)1部、特殊エステル系滑剤(Loxiol G−70S:コグニスジャパン(株)製)0.3部、ポリオールエステル系滑剤(Loxiol G−16:コグニスジャパン(株)製)0.4部、衝撃強化剤(カネエースB−521:鐘淵化学工業(株)製、MBS樹脂)6部を、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が110℃になるまで混合し、その後50℃以下まで冷却したものに、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり2部配合して塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を日本ロール社製H0S−2103型8インチロール(外径約20cm)を用いて、前ロール17rpm、後ロール16rpm、200℃、3分間ロールの条件で、厚さ約0.5mm、幅35cmのロールシートを作製した。このロールシートを目視観察し、フローマークを以下の基準に従って5段階で評価した。
5:フローマークが全く見られない
4:フローマークが殆ど見られない
3:フローマークは見られるが実用上問題ない
2:フローマークが発生して実用上問題がある
1:フローマークの発生が著しく、シート表面性が劣る
結果を表1に示す。
4:フローマークが殆ど見られない
3:フローマークは見られるが実用上問題ない
2:フローマークが発生して実用上問題がある
1:フローマークの発生が著しく、シート表面性が劣る
結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が0.1部のものである。
(実施例2)
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bの代わりに、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.5部配合すること以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bの代わりに、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.5部配合すること以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が0.1部のものである。
(実施例3)
実施例2において、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり5部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例2において、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり5部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が1部のものである。
(実施例4)
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bの代わりに、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.2部配合すること以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bの代わりに、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.2部配合すること以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が0.1部のものである。
(実施例5)
実施例4において、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり10部配合すること以外は、実施例4と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例4と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例4において、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり10部配合すること以外は、実施例4と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例4と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が5部のものである。
(実施例6)
製造例Aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂A100部に対し、有機錫系安定剤(T−17MOK:共同薬品(株)製、オクチル錫メルカプト)1.2部、高分子複合エステル系滑剤(Loxiol G−74:コグニスジャパン(株)製)1.6部、ポリオールエステル系滑剤(Loxiol G−16:コグニスジャパン(株)製)0.9部、衝撃強化剤(カネエースB−51:鐘淵化学工業(株)製、MBS樹脂)10部を、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が50℃になるまで混合し、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークを評価した。結果を表1に示す。
製造例Aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂A100部に対し、有機錫系安定剤(T−17MOK:共同薬品(株)製、オクチル錫メルカプト)1.2部、高分子複合エステル系滑剤(Loxiol G−74:コグニスジャパン(株)製)1.6部、ポリオールエステル系滑剤(Loxiol G−16:コグニスジャパン(株)製)0.9部、衝撃強化剤(カネエースB−51:鐘淵化学工業(株)製、MBS樹脂)10部を、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が50℃になるまで混合し、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークを評価した。結果を表1に示す。
また、製造例Aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂A100部に対し、有機錫系安定剤(MARK 17M:クロンプトン(株)製、オクチル錫メルカプト)1部、特殊エステル系滑剤(Loxiol G−70S:コグニスジャパン(株)製)0.3部、ポリオールエステル系滑剤(Loxiol G−16:コグニスジャパン(株)製)0.4部、衝撃強化剤(カネエースB−521:鐘淵化学工業(株)製、MBS樹脂)6部を、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が50℃になるまで混合し、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。該組成物を実施例1と同様にロールしてフローマークを評価した。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例6において、製造例Aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Aの代わりに、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを用いること以外は、実施例6と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例6と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例6において、製造例Aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Aの代わりに、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを用いること以外は、実施例6と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例6と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを配合しないこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを配合しないこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例1において、さらにメタクリル酸メチル系加工助剤(メタブレンP−551A:三菱レイヨン(株)製)を2部配合すること以外は比較例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を比較例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
比較例1において、さらにメタクリル酸メチル系加工助剤(メタブレンP−551A:三菱レイヨン(株)製)を2部配合すること以外は比較例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を比較例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
比較例1において、さらに可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルフタレート(製品名DOP、(株)ジェイ・プラス製、以下DOPと略す)を10部配合すること以外は比較例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を比較例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
比較例1において、さらに可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルフタレート(製品名DOP、(株)ジェイ・プラス製、以下DOPと略す)を10部配合すること以外は比較例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を比較例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり1部配合すること以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、製造例Bで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Bを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり1部配合すること以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が0.05部のものである。
(比較例5)
実施例2において、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.1部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例2において、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.1部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が0.02部のものである。
(比較例6)
実施例2において、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり30部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例2において、製造例Cで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Cを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり30部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が6部のものである。
(比較例7)
実施例4において、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.1部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例4において、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり0.1部配合すること以外は、実施例2と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が0.05部のものである。
(比較例8)
実施例4において、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり20部配合すること以外は、実施例4と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
実施例4において、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを、ポリ塩化ビニル樹脂100部当たり20部配合すること以外は、実施例4と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例2と同様にロールしてエアーマークおよびフローマークを評価した。結果を表1に示す。
なお該組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100部を基準としたポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー成分の含量が10部のものである。
(比較例9)
実施例6において、製造例Aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Aの代わりに、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを用いること以外は、実施例6と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例6と同様にロールした。得られたシートは軟質状となり、エアーマークおよびフローマークの適正な評価比較ができなかった。
実施例6において、製造例Aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Aの代わりに、製造例Dで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂Dを用いること以外は、実施例6と同様にして塩化ビニル系樹脂組成物を得、該組成物を実施例6と同様にロールした。得られたシートは軟質状となり、エアーマークおよびフローマークの適正な評価比較ができなかった。
Claims (5)
- 塩化ビニル系モノマーと、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を含有することを特徴とする、カレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物。
- 塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が、3重量%以上20重量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物。
- 塩化ビニル系モノマーと、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合してなる塩化ビニル系共重合樹脂を、塩化ビニル系樹脂に添加することを特徴とする、カレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物。
- 塩化ビニル系樹脂100重量部を基準として、塩化ビニル系共重合樹脂中の二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量が、0.1重量部以上5重量部以下であることを特徴とする、請求項3に記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物。
- 塩化ビニル系共重合樹脂全体に占める、二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の分率が、5重量%以上50重量%以下であることを特徴とする、請求項3〜4のいずれかに記載のカレンダー加工用塩化ビニル系樹脂組成物。
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