JP2009067930A - 塩化ビニル系シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 透明性に優れた塩化ビニル系シートを提供することを課題とする。
【解決手段】 塩化ビニル系モノマーと、アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー、とを共重合して得られる塩化ビニル系共重合樹脂を主成分として含有し、該共重合樹脂以外の樹脂成分として、ガラス転移温度が−30℃以上10℃以下であるアクリル系エラストマーを、樹脂成分総量に対し3重量%以上10重量%以下、必須成分として含有する塩化ビニル系共重合樹脂組成物を、カレンダー加工して得られる塩化ビニル系シートを得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塩化ビニル系シートに関する。さらに詳しくは、透明性に優れることを特徴とする塩化ビニル系シートに関する。
塩化ビニル樹脂は、機械的物性、化学的物性に優れ、また可塑剤の添加量により硬質から軟質までの成形体が得られるため種々の用途に使用されている。
特に、半硬質から軟質用途に用いられる塩化ビニル樹脂は、可塑剤の種類と量の調整で硬度、柔軟性を調整することができ、マーキングフィルムや合成皮革等のシート・フィルム用途、電線被覆等の押出成形用途、軟質成形体などのインジェクション用途、その他様々な用途において広く用いられている。
しかし、半硬質〜軟質用途に用いるためには可塑剤を多く使用する必要があり、経時に伴い可塑剤がブリードして、ベトツキ感の発生や透明性の低下、あるいは柔軟性の低下や脆化、等、品質の劣化を招くようになっており、各種用途に応じた適当な硬度、柔軟性を付与するための新たな技術に対する期待が高まっている。
このような状況の下、本願発明者らは、塩化ビニル系モノマーと二重結合を含有するエチレン性不飽和モノマーからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合して得られる塩化ビニル系共重合樹脂を主成分として用いることを提案した(特許文献1)。この方法によれば、マクロモノマー成分の含量により硬度、柔軟性を任意に調整することができ、また可塑剤の使用量が少ないかあるいは全く使用しないため、ブリードの問題が発生しないといった大きな利点がある。但し装飾用印刷シート等の、高い透明性が必要な用途に対しては、この方法で得られるシートよりもさらに透明性に優れることが求められていた。
特開2006−299241号公報
本発明は、透明性に優れた塩化ビニル系シートを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究の結果、塩化ビニル系モノマーと、アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー、とを共重合して得られる塩化ビニル系共重合樹脂、を主成分として使用し、さらにアクリル系エラストマーを必須樹脂成分として使用することにより上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、
(A)塩化ビニル系モノマーと(B)アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー、とを(A)/(B)=85重量%/15重量%〜75重量%/25重量%の範囲で懸濁重合法により共重合して得られ、平均粒径が50〜300μmの範囲である塩化ビニル系共重合樹脂であって、(B)が1分子あたり少なくとも1個の重合性反応基を有し、該重合性反応基が下記一般式:
−OC(O)C(R)=CH
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の有機基を表す。)
を含む構造である塩化ビニル系共重合樹脂、を主成分として含有し、該共重合樹脂以外の樹脂成分として、ガラス転移温度が−30℃以上10℃以下であるアクリル系エラストマーを、樹脂成分総量に対し3重量%以上10重量%以下、必須成分として含有する塩化ビニル系共重合樹脂組成物を、カレンダー加工して得られる塩化ビニル系シートである。
前記アクリル系エラストマーは、メタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチルトリブロック共重合樹脂であって、アクリル酸−n−ブチル成分の含量が70重量%以上90重量%以下であるのが好ましい。
またシートの0.10mm厚みにおけるHazeは7.0以下であるのが好ましい。
本発明によれば、透明性に優れた塩化ビニル系シートが得られる。
本発明の塩化ビニル系シートは、塩化ビニル系モノマーと、アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー、とを共重合して得られる塩化ビニル系共重合樹脂、を主成分として含有し、該共重合樹脂以外の樹脂成分としてアクリル系エラストマーを、樹脂成分総量に対し3重量%以上10重量%以下、必須成分として含有する塩化ビニル系共重合樹脂組成物を、カレンダー加工して得られる塩化ビニル系シートである。
本発明における、塩化ビニル系共重合樹脂組成物をカレンダー加工して得られる塩化ビニル系シートとは、加熱ロールに塩化ビニル系共重合樹脂組成物等を投入して溶融混練および圧延し、冷却固化させて得た塩化ビニル系シートのことであり、該シートを得る際には、冷却固化させつつ引き取り機や延伸機等で延伸して薄肉化することも可能である。この際、用いる塩化ビニル系共重合樹脂としては、JIS K7367−2に従って測定したK値が55以上73以下の範囲の平均重合度を有することが好適である。また平均粒径としては特に限定されないが、通常50μm以上300μm以下の範囲である。本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂組成物は成形加工時の溶融流動性に優れ、該組成物をカレンダー加工して塩化ビニル系シートを成形した場合には、成形加工時の溶融樹脂の流れが均一となり、シート内部における樹脂の分布が均一になる。その結果、透明性に優れた塩化ビニル系シートが得られる。
ここで、「塩化ビニル系共重合樹脂を主成分として含有」とは、該塩化ビニル系共重合樹脂組成物の構成成分のうち、塩化ビニル系共重合樹脂成分が樹脂成分総量の50重量%を超えていること、および樹脂成分以外の構成成分は、要すれば使用される各種添加剤等であること、を指すものである。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成する塩化ビニル系モノマーとしては特に限定はなく、例えば塩化ビニルモノマー、塩化ビニリデンモノマー、酢酸ビニルモノマーまたはこれらの混合物、または、この他にこれらと共重合可能で、好ましくは重合後の重合体主鎖に反応性官能基を有しないモノマー、例えばエチレン、プロピレンなどのα−オレフィン類から選ばれる1種または2種以上の混合物を使用しても良い。2種以上の混合物を使用する場合は、塩化ビニル系モノマー全体に占める塩化ビニルモノマーあるいは塩化ビニリデンモノマーの含有率を50重量%以上、特に70重量%以上とすることが好ましい。中でも得られる共重合樹脂の物性等から、塩化ビニルモノマーあるいは塩化ビニリデンモノマーのいずれか1種のみを使用することが好ましく、塩化ビニルモノマーのみを使用することがさらに好ましい。
一般にマクロモノマーとは、重合体の末端に反応性の官能基を有するオリゴマー分子である。本発明で使用されるアクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーは、反応性官能基として、特に塩化ビニル系モノマーとの反応性が良好なことから、下記一般式(1)で表される重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を、少なくとも1分子あたり1個、分子末端に有する、ラジカル重合によって製造されたものである。
−OC(O)C(R)=CH (1)
式中、Rの具体例としては特に限定されず、例えば、−H、−CH、−CHCH、−(CH)nCH(nは2〜19の整数を表す)、−C、−CHOH、−CNの中から選ばれる基が好ましく、さらに好ましくは−H、−CHである。
本発明で使用されるマクロモノマーの主鎖である、アクリル酸−n−ブチルからなる重合体は、ラジカル重合によって製造される。ラジカル重合法は、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを使用して、特定の官能基を有するモノマーとビニル系モノマーとを単に共重合させる「一般的なラジカル重合法」と、末端などの制御された位置に特定の官能基を導入することが可能な「制御ラジカル重合法」に分類できる。
「一般的なラジカル重合法」は、特定の官能基を有するモノマーは確率的にしか重合体中に導入されないので、官能化率の高い重合体を得ようとした場合には、このモノマーをかなり大量に使用する必要がある。またフリーラジカル重合であるため、分子量分布が広く、粘度の低い重合体は得にくい。
「制御ラジカル重合法」は、さらに、特定の官能基を有する連鎖移動剤を使用して重合を行うことにより末端に官能基を有するビニル系重合体が得られる「連鎖移動剤法」と、重合生長末端が停止反応などを起こさずに生長することによりほぼ設計どおりの分子量の重合体が得られる「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。
「連鎖移動剤法」は、官能化率の高い重合体を得ることが可能であるが、開始剤に対して特定の官能基を有する連鎖移動剤を必要とする。また上記の「一般的なラジカル重合法」と同様、フリーラジカル重合であるため分子量分布が広く、粘度の低い重合体は得にくい。
これらの重合法とは異なり、「リビングラジカル重合法」は、本件出願人自身の発明に係る国際公開WO99/65963号公報に記載されるように、重合速度が大きく、ラジカル同士のカップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御の難しいとされるラジカル重合でありながら、停止反応が起こりにくく、分子量分布の狭い、例えば、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が1.1〜1.5程度の重合体が得られるとともに、モノマーと開始剤の仕込み比によって分子量は自由にコントロールすることができる。
従って「リビングラジカル重合法」は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる上に、特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任意の位置に導入することができるため、本発明において、上記の如き特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはより好ましい重合法である。
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては例えばMatyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁等が挙げられる。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成するマクロモノマーの製法として、これらのうちどの方法を使用するかは特に制約はないが、通常、制御ラジカル重合法が利用され、さらに制御の容易さなどからリビングラジカル重合法が好ましく用いられ、特に原子移動ラジカル重合法が最も好ましい。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂を構成するマクロモノマーは、アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有し、さらに反応性官能基を、少なくとも1分子あたり1個、分子末端に有することを特徴としている。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂中の、アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー成分の含量は、15重量%以上25重量%未満であることであることが好ましい。マクロモノマー成分の含量が15重量%以上25重量%未満の範囲であれば、共重合反応が安定である上に、得られる塩化ビニル系共重合樹脂が粉粒体になり取り扱いが容易になる。さらに、カレンダー加工の際に加工特性が向上するという効果も期待できる。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂の平均重合度または平均分子量は、本発明の効果を奏する範囲であれば特に限定されず、カレンダー加工用途に通常使用される塩化ビニル系樹脂と同様に、JIS K 7367−2に従って測定したK値が55以上73以下の範囲である。JIS K 7367−2に従って測定したK値が55以上73以下の範囲であれば、カレンダー加工の際に加工特性が向上するという効果が期待できる。また、平均粒径としては特に限定されないが、通常0.01μm以上500μm以下の範囲であり、好ましくは0.1μm以上300μm以下の範囲であり、さらに好ましくは、50μm以上300μm以下の範囲である。平均粒径が50μm以上300μm以下の範囲であれば、粉粒体としての取り扱いが容易になる。さらに、カレンダー加工の際に加工特性が向上するという効果も期待できる。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂の製造方法については、特に制約はないが、重合制御の簡便性から水性媒体中での共重合が好ましく、そのような重合方法としては、例えば、懸濁重合法、微細懸濁重合法、乳化重合法等の製造方法が挙げられる。中でも、平均粒径が50μm以上300μm以下の範囲の塩化ビニル系共重合樹脂を得るために懸濁重合法が好ましい。このような製造方法によれば、該共重合樹脂はラテックス状あるいはスラリー状で得られるが、これを乾燥して粉粒体の共重合樹脂を得る方法としては特に制約はなく、例えば、ラテックスをスプレー乾燥法により乾燥する方法や、スラリーを脱水したのち流動乾燥法により乾燥する方法、あるいはラテックスまたはスラリーを脱水したのち熱風乾燥機等で静置乾燥法により乾燥する方法、等が挙げられる。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂組成物中には、塩化ビニル系モノマーとアクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合して得られる塩化ビニル系共重合樹脂を主成分とし、該共重合樹脂以外の樹脂成分として、アクリル系エラストマーを必須成分として使用する。該アクリル系エラストマーはメタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチルトリブロック共重合樹脂であることが好ましく、アクリル酸−n−ブチル成分の含量が70重量%以上90重量%以下の範囲であることが好ましい。該アクリル系エラストマーがメタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチルトリブロック共重合樹脂であり、且つアクリル酸−n−ブチル成分の含量が70重量%以上90重量%以下の範囲であれば、透明性に優れたシートが得られる。
また本発明で使用されるアクリル系エラストマーは、−30℃以上10℃以下のガラス転移温度を有することが好ましい。ガラス転移温度が−30℃以上10℃以下の範囲であれば、透明性に優れたシートが得られる。
ここで、ガラス転移温度とは、セイコーインスツル株式会社製DSC220C型示差走査熱量計を用いて、昇温時の吸熱ピーク温度を測定したものである。即ち、サンプル10mgを、窒素気流中で−80℃から100℃まで昇温速度10℃/分で昇温した後、−50℃/分で−80℃まで冷却し、再度昇温速度10℃/分で昇温して得られた吸熱曲線より求めた。吸熱曲線の変曲点の前後に接線を引き、その交点をガラス転移温度とした。
さらに本発明で使用されるアクリル系エラストマーの使用量は、樹脂成分総量の3重量%以上10重量%以下の範囲であることが好ましい。アクリル系エラストマーの使用量が樹脂成分総量の3重量%以上10重量%以下の範囲であれば、透明性に優れたシートが得られる。
また本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂組成物中には、必要に応じ熱安定剤、滑剤、安定化助剤、加工助剤、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料等を、本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができ、また可塑剤も、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ適宜使用することができる。
熱安定剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような熱安定剤としては、例えばジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジオクチル錫マレート、ジブチル錫ラウレート等の有機錫系熱安定剤;ステアリン酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の鉛系熱安定剤;カルシウム−亜鉛系熱安定剤;バリウム−亜鉛系熱安定剤;カルシウム−バリウム−亜鉛系熱安定剤;カドミウム−バリウム系熱安定剤;マグネシウム−アルミニウム系熱安定剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、5重量部以下の範囲である。
さらに滑剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような滑剤としては、例えばパラフィンワックス系滑剤、ポリオレフィンワックス系滑剤、金属ステアレート系滑剤、アルコール系滑剤、エステル系滑剤、オリゴマー系滑剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、3重量部以下の範囲である。
また安定化助剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような安定化助剤としては、例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、燐酸エステル等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、5重量部以下の範囲である。
さらに加工助剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような加工助剤としては、例えばアクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル/メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸−n−ブチル共重合体等のアクリル系加工助剤;ポリエステル系加工助剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、10重量部以下の範囲である。
また充填剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸リチウム、カオリングレー、石膏、マイカ、タルク、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、硼砂等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、50重量部以下の範囲である。
さらに酸化防止剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような酸化防止剤としては、例えばフェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、マグネシウム−アルミニウム系酸化防止剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、5重量部以下の範囲である。
また光安定剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような光安定剤としては、例えばサリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、5重量部以下の範囲である。
さらに顔料としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような顔料としては、例えばアゾ系、インジゴ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物系、フェロシアン化物系、群青系等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、20重量部以下の範囲である。
また可塑剤としては、特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲のものを用いることができる。そのような可塑剤としては、例えばジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤;トリクレジルフォスフェート、トリキシリルホスフェート、トリフェニルフォスフェート等のリン酸エステル系可塑剤;ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等の脂肪酸エステル系可塑剤等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。またその使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良いが、使用する場合には、好ましくは樹脂成分の総量100重量部に対し、100重量部以下の範囲である。
その他、本発明の目的を損なわない範囲の難燃剤、帯電防止剤、強化剤、改質剤等も必要に応じて適宜配合することができ、その使用量も特に限定されず、本発明の目的を損なわない範囲であれば良い。
本発明で使用される塩化ビニル系共重合樹脂組成物の製造方法には特に限定はなく、樹脂成分即ち塩化ビニル系共重合樹脂およびアクリル系エラストマーを所定量配合し、要すれば使用される各種添加剤(熱安定剤、滑剤、安定化助剤、加工助剤、充填剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、強化剤、改質剤等)を配合したものを、例えばリボンブレンダー、スーパーミキサー、タンブラーミキサー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ミキシングロール等の混合機および/または混合混練機等を用いて、ホットブレンドまたはコールドブレンド等の常法によって均一に混合または混合混練するなどの方法で製造すれば良い。その際の配合順序等に特に限定はなく、本発明の目的を損なわない範囲の技術を任意に用いることができる。例えば塩化ビニル系共重合樹脂、アクリル系エラストマー、および各種添加剤を一括して配合する方法、液状の添加剤を均一に配合する目的で先に塩化ビニル系共重合樹脂、アクリル系エラストマーおよび粉粒体の各種添加剤を配合したのち液状添加剤を配合する方法または先に塩化ビニル系共重合樹脂を配合したのち液状添加剤を配合し、最後にアクリル系エラストマーおよび粉粒体の各種添加剤を配合する方法、等を用いることができる。
このようにして製造された塩化ビニル系共重合樹脂組成物を本発明の塩化ビニル系シートに成形加工する際には、そのままカレンダー加工に供しても良いし、さらにコニーダー、押出機、ペレタイザー等の混練機および/または混練造粒機等を用いて混練または混練造粒したのち、カレンダー加工に供しても良い。
本発明の塩化ビニル系シートの透明性は、0.10mm厚みに成形したシートを、JIS K 7136に規定の方法に準じて測定したHaze値で定義される。
尚、本発明の塩化ビニル系シートのHazeは0.7以下であるのが好ましい。
こうして得られた本発明の塩化ビニル系シートは、ケース・軽量容器、仕切りトレー等の非食品包装用途;カップ・キャップ、各種パック(フルーツパック、豆腐パック、卵パック等)、ブリスターパック等の食品容器包装用途;マーキングフィルム等の装飾用シート;工業、農業、建材、玩具、文具、照明用等の各種工業・雑貨・建材用途等に使用される。
また、本発明の方法によってカレンダー加工を実施した際、驚くべきことに、バンク状態が改良されるということ、即ちカレンダー加工時の加工特性の改良という新たな効果を見出した。
ここで、バンクとは、カレンダー加工時に2本のロール間隙に発生する溶融樹脂溜のことを指す。「バンク状態が改良された」とは、カレンダー加工時にバンクの回転が悪く滞留している部分があったり、あるいは回転が均一ではなかったりしたものが、バンク全体が均一に回転するようになったことを言う。
次に本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。ここで、特に断りのない限り、実施例中の「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を意味する。なお使用するアクリル系エラストマーの種類、透明性の評価方法、加工特性即ちバンク状態の評価基準は下記の通りである。
(イ)アクリル系エラストマーの種類
(1)アクリル系エラストマー1:株式会社クラレ製LA2140e
アクリル酸−n−ブチル成分含量;約80%
ガラス転移温度;約−14℃
のメタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチルトリブロック共重合樹脂(ペレット)
(2)アクリル系エラストマー2:株式会社クラレ製LA2250
アクリル酸−n−ブチル成分含量;約70%
ガラス転移温度;約1.5℃
のメタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチルトリブロック共重合樹脂(ペレット)
(3)アクリル系エラストマー3:株式会社クラレ製LA4285
アクリル酸−n−ブチル成分含量;約50%
ガラス転移温度;約33℃
のメタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチルトリブロック共重合樹脂(ペレット)
(4)アクリル系エラストマー4:株式会社クラレ製LA1114
アクリル酸−n−ブチル成分含量;約95%
ガラス転移温度;約−37℃
のメタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチルジブロック共重合樹脂(粘凋液体)。
(ロ)透明性の評価方法
日本ロール製造株式会社製H0S−2103型8インチロール(外径約20cm)を用いて、フロントロール20rpm、バックロール18rpm、設定温度170℃、混練時間3分間の条件で各組成物を混練し、約0.10mm厚のシートを作製したのち、得られたシートのHazeをJIS K 7136に規定の方法に準じ、日本電色工業株式会社製A300型濁度計を用いて測定した。Hazeの値が低いほど透明性に優れる。
(ハ)バンク状態の評価基準
カレンダー加工時のバンクの状態を目視観察し、以下の基準に従い3段階で評価した。加工に際しては、日本ロール製造株式会社製H0S−2103型8インチロール(外径約20cm)を用いて、フロントロール20rpm、バックロール18rpm、設定温度170℃の条件とした。
○:バンク全体が均一に回転している。
△:バンクの回転が均一ではない。
×:バンクの回転が悪く滞留している部分がある。
<アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーの製造>
アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーの製造は、下記の製造例1に示す手順に従って行った。
(製造例1)
還流管および攪拌機付きの2Lのセパラブルフラスコに、CuBr(5.54g)を仕込み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル(73.8ml)を加え、オイルバス中70℃で30分間攪拌した。これにアクリル酸−n−ブチル(132g)、2−ブロモプロピオン酸メチル(7.2ml)、ペンタメチルジエチレントリアミン(4.69ml)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸−n−ブチル(528g)を90分かけて連続的に滴下し、さらに80分間加熱攪拌した。
反応混合物をトルエンで希釈し、活性アルミナカラムを通したのち、揮発分を減圧留去することにより、片末端Br基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)を得た。
フラスコに、メタノール(800ml)を仕込み、0℃に冷却した。そこへ、t−ブトキシカリウム(130g)を数回に分けて加えた。この反応溶液を0℃に保持して、アクリル酸(100g)のメタノール溶液を滴下した。滴下終了後、反応液の温度を0℃から室温に戻したのち、反応液の揮発分を減圧留去することにより、アクリル酸カリウムを得た。
還流管付き500mLフラスコに、得られた片末端Br基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)(150g)、アクリル酸カリウム(7.45g)、ジメチルアセトアミド(150ml)を仕込み、70℃で3時間加熱攪拌した。反応混合物よりジメチルアセトアミドを留去し、トルエンに溶解させ、活性アルミナカラムを通したのち、トルエンを留去することにより片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマーを得た。
<塩化ビニル系モノマーとアクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合して得られる塩化ビニル系共重合樹脂の製造>
塩化ビニル系モノマーとアクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマーとを共重合して得られる塩化ビニル系共重合樹脂の製造は、下記の製造例aに示す手順に従って行った。
(製造例2)マクロモノマー成分の含量が20%である塩化ビニル系共重合樹脂の製造
ジャケットおよび攪拌機を備えた内容量25リットルのステンレス鋼製重合反応機に製造例1の片末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸−n−ブチル)マクロモノマー17部を仕込み、該重合反応機を脱気したのち塩化ビニルモノマー83部を仕込んだのち、ジャケットに温水を通じて重合反応機内温を30℃まで昇温し、1分間当たり900回転の回転速度で5分間攪拌した。ジャケットに水を通じて重合反応機内温を20℃以下まで冷却したのち、鹸化度約80モル%、平均重合度約2000の部分鹸化ポリ酢酸ビニル0.1部、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト0.03部、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート0.01部を仕込んだのち60℃の温水150部を仕込み、重合温度66.5℃で約6時間重合した。重合機内の未反応モノマーを回収したのち重合機を冷却し、スラリーを払い出した。得られたスラリーを脱水して熱風乾燥機にて55℃で24時間乾燥し、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂aを白色粉末として得た。
該樹脂a中の塩化ビニル成分のK値は58、マクロモノマー成分の含量は18.8%であった。
(実施例1)
製造例aで得た塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂aを97部、アクリル系エラストマー1を3.0部、エポキシ化大豆油(株式会社ADEKA製アデカサイザーO−130P)を4.0部、バリウム−亜鉛系熱安定剤(勝田化工株式会社製BZ−250A)を3.5部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(株式会社ADEKA製アデカスタブAO−50)を0.5部、フォスファイト系酸化防止剤(株式会社ADEKA製アデカスタブHP−10)を0.5部、オリゴマー系滑剤(株式会社ADEKA製アデカスタブLS−5)を0.5部、アクリル系加工助剤を1.5部(株式会社カネカ製カネエースPA−40を1.0部および株式会社カネカ製カネエースPA−100を0.5部)、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(共同薬品株式会社製Viosorb130)を1.4部、群青系顔料(日弘ビックス株式会社製MSアクセントブルー)を0.05部、ヘンシェルミキサーを用いて樹脂温度が110℃になるまで混合し、その後50℃以下まで冷却して塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得た。該組成物から作製したシートのHazeを評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、樹脂成分として塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂aを95部およびアクリル系エラストマー1を5部配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂aを93部およびアクリル系エラストマー1を7部配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂aを90部およびアクリル系エラストマー1を10部配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、アクリル系エラストマー1の代わりにアクリル系エラストマー2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、樹脂成分として塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂aを100部配合し、アクリル系エラストマー1を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
透明性が劣り好ましくない。さらに、バンク状態も良くない。
(比較例2)
実施例1において、アクリル系エラストマー1の代わりにアクリル系エラストマー3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
透明性が劣り好ましくない。さらに、バンク状態も良くない。
(比較例3)
実施例1において、アクリル系エラストマー1の代わりにアクリル系エラストマー4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル系共重合樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
採取したシートの透明性が劣る上に、加工時にロール面にシートがやや粘着する傾向が見られ、好ましくない。
(比較例4)
実施例1において、塩化ビニル/ポリ(アクリル酸−n−ブチル)グラフト共重合樹脂aを85部およびアクリル系エラストマー1を15部配合したこと以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル樹脂組成物を得、該組成物を実施例1と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
採取したシートの透明性が劣る上に、加工時にロール面にシートがやや粘着する傾向が見られ、好ましくない。さらに、バンク状態も良くない。
(比較例5)
比較例4において、アクリル系エラストマー1の代わりにアクリル系エラストマー2を用いたこと以外は、比較例4と同様にして塩化ビニル樹脂組成物を得、該組成物を比較例4と同様に加工して評価に供した。結果を表1に示す。
採取したシートの透明性が劣る上に、ロール面にシートがやや粘着する傾向が見られ、好ましくない。さらに、バンク状態も良くない。
Figure 2009067930

Claims (3)

  1. (A)塩化ビニル系モノマーと(B)アクリル酸−n−ブチルからなる重合体を主鎖に有するマクロモノマー、とを(A)/(B)=85重量%/15重量%〜75重量%/25重量%の範囲で懸濁重合法により共重合して得られ、平均粒径が50〜300μmの範囲である塩化ビニル系共重合樹脂であって、(B)が1分子あたり少なくとも1個の重合性反応基を有し、該重合性反応基が下記一般式:
    −OC(O)C(R)=CH
    (式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の有機基を表す。)
    を含む構造である塩化ビニル系共重合樹脂、を主成分として含有し、該共重合樹脂以外の樹脂成分として、ガラス転移温度が−30℃以上10℃以下であるアクリル系エラストマーを、樹脂成分総量に対し3重量%以上10重量%以下、必須成分として含有する塩化ビニル系共重合樹脂組成物を、カレンダー加工して得られる塩化ビニル系シート。
  2. 前記アクリル系エラストマーが、メタクリル酸メチル/アクリル酸−n−ブチル/メタクリル酸メチルトリブロック共重合樹脂であって、アクリル酸−n−ブチル成分の含量が70重量%以上90重量%以下である請求項1に記載の塩化ビニル系シート。
  3. シートの0.10mm厚みにおけるHazeが7.0以下である請求項1又は2に記載の塩化ビニル系シート。
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