JP2005272460A - ポリアセン化合物及び有機半導体薄膜 - Google Patents

ポリアセン化合物及び有機半導体薄膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い移動度を発現し且つ耐酸化性に優れる有機半導体材料を提供する。また、高い移動度を有する有機半導体薄膜、及び、電子特性の優れた有機半導体素子を提供する。
【解決手段】 ソース・ドレイン電極として金電極のパターンを形成したシリコン基板上に、6,13位にハロゲン元素を導入したペンタセン化合物の薄膜を形成し、トランジスタ構造とした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機半導体材料に関する。また、該有機半導体材料を用いた有機半導体薄膜及び有機半導体素子に関する。
有機半導体を用いたデバイスは、従来の無機半導体デバイスに比べて成膜条件がマイルドであり、各種基板上に半導体薄膜を形成したり、常温で成膜したりすることが可能であるため、低コスト化や、ポリマーフィルム等に薄膜を形成することによるフレキシブル化が期待されている。
有機半導体材料としては、ポリフェニレンビニレン,ポリピロール,ポリチオフェン等の共役系高分子化合物やそのオリゴマーとともに、アントラセン,テトラセン,ペンタセン等のポリアセン化合物を中心とする芳香族化合物が研究されている。特に、ポリアセン化合物は分子間凝集力が強いため高い結晶性を有していて、これによって高いキャリア移動度と、それによる優れた半導体デバイス特性とを発現することが報告されている。
そして、ポリアセン化合物のデバイスへの利用形態としては蒸着膜又は単結晶があげられ、トランジスタ,太陽電池,レーザー等への応用が検討されている(非特許文献1〜3を参照)。
また、蒸着法以外の方法でポリアセン化合物の薄膜を形成する方法として、ポリアセン化合物の一種であるペンタセンの前駆体の溶液を基板上に塗布し、加熱処理してペンタセン薄膜を形成する方法が報告されている(非特許文献4を参照)。この方法は、ポリアセン化合物は溶媒に対する溶解性が低いため、溶解性の高い前駆体の溶液を用いて薄膜を形成し、熱により前駆体をポリアセン化合物に変換するというものである。
「アドバンスド・マテリアルズ」,2002年,第14巻,p.99 ジミトラコポウラスら,「ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス」,1996年,第80巻,p.2501 クロークら,「IEEE・トランザクション・オン・エレクトロン・デバイシス」,1999年,第46巻,p.1258 ブラウンら,「ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス」,1996年,第79巻,p.2136
しかしながら、一般に、ポリアセン化合物は縮環数が増えるほど酸素や水に対する安定性が低下する。例えば、前述のような前駆体を利用してポリアセン化合物の薄膜を形成する方法において、ペンタセンは固体状態では比較的安定だが、溶液状態にすると酸素と容易に反応してポリアセンキノンに酸化される場合がある。ポリアセンキノンは半導体としての性質を示さないので、性質劣化を防ぐためにもポリアセン化合物は高い耐酸化性を有することが望ましい。
そこで、本発明は、前述のような従来技術が有する問題点を解決し、高い移動度を発現し且つ耐酸化性に優れる有機半導体材料を提供することを課題とする。また、高い移動度を有する有機半導体薄膜、及び、電子特性の優れた有機半導体素子を提供することを併せて課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1のポリアセン化合物は、下記の化学式(I)で表されるような構造を有することを特徴とする。
Figure 2005272460
ただし、化学式(I)中の複数のXのうち少なくとも一部はハロゲン基であり、他部は水素原子である。また、kは1以上5以下の整数である。
また、本発明に係る請求項2のポリアセン化合物は、請求項1に記載のポリアセン化合物において、複数のXのうち偶数個がハロゲン基であり、そのうち少なくとも2個のハロゲン基が同一のアセン環に結合していることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項3のポリアセン化合物は、請求項1に記載のポリアセン化合物において、複数のXのうち2個がハロゲン基であり、これら2個のハロゲン基が同一のアセン環に結合していることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項4のポリアセン化合物は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアセン化合物において、kが1又は2であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項5の有機半導体薄膜は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物で構成され、結晶性を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項6の有機半導体薄膜は、請求項5に記載の有機半導体薄膜において、基板上に形成された結晶性の有機半導体薄膜であって、前記ポリアセン化合物の分子の長軸が前記基板の表面に対して垂直方向に配向していることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項7の有機半導体素子は、請求項5又は請求項6に記載の有機半導体薄膜で少なくとも一部を構成したことを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項8のトランジスタは、ゲート電極,誘電体層,ソース電極,ドレイン電極,及び半導体層を備えるトランジスタにおいて、前記半導体層を請求項5又は請求項6に記載の有機半導体薄膜で構成したことを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項9のポリアセン化合物の製造方法は、ポリアセンキノン誘導体を還元してヒドロキシポリアセン誘導体とし、さらにこのヒドロキシポリアセン誘導体をハロゲン化及び芳香化することにより、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物を製造する方法であって、前記ポリアセンキノン誘導体は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物に対応する化学構造を有する化合物であって、六員環数が同一であるとともに、ポリアセン化合物となった際にハロゲン基と結合する炭素原子が、キノンのカルボニル炭素となっており、前記ヒドロキシポリアセン誘導体は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物に対応する化学構造を有する化合物であって、六員環数が同一であるとともに、ポリアセン化合物となった際にハロゲン基と結合する炭素原子が、水酸基及び水素原子と結合していることを特徴とする。
さらに、本発明に係る請求項10のポリアセン化合物の製造方法は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物を製造する方法であって、下記の化学式(II)で表されるような構造を有するポリアセンキノン誘導体を還元して、下記の化学式(III )で表されるような構造を有するヒドロキシポリアセン誘導体とし、さらにこのヒドロキシポリアセン誘導体をハロゲン化及び芳香化することを特徴とする。
Figure 2005272460
Figure 2005272460
ただし、化学式(II)及び化学式(III )中のmは2以上の整数であり、m+nは3以上7以下の整数である。
さらに、本発明に係る請求項11のヒドロキシポリアセン誘導体は、下記の化学式(IV)で表されるような構造を有するポリアセンに対応する化学構造を有するヒドロキシポリアセン誘導体であって、六員環数が同一であるとともに、前記ポリアセンにおいて分子の長軸方向両端部の炭素原子以外の炭素原子のうち少なくとも一つが、水酸基及び水素原子と結合している構造を有することを特徴とする。
Figure 2005272460
ただし、化学式(IV)中のkは1以上5以下の整数である。
さらに、本発明に係る請求項12のヒドロキシポリアセン誘導体は、下記の化学式(III )で表されるような構造を有することを特徴とする。
Figure 2005272460
ただし、化学式(III )中のmは2以上の整数であり、m+nは3以上7以下の整数である。
本発明のポリアセン化合物は、細長い形のポリアセン骨格の長軸方向の端部に水素原子を有し、側面部分にハロゲン基を有する構造である。本発明者らは、ポリアセン化合物の側面部分にハロゲン基を導入することによって、耐酸化性が向上すると考え、前記化学式(I)で表されるような構造を有する新規なポリアセン化合物を発明するに至った。
そして、本発明のポリアセン化合物及びその薄膜は、従来の有機材料中で最も高い移動度を有するペンタセンと同程度又はそれを超える高い移動度を発現することを見出した。また、ペンタセンと比べて、本発明のポリアセン化合物は耐酸化性が優れていることを見出した。さらに、本発明のポリアセン化合物の薄膜を用いた有機半導体素子は、優れた電子特性を示すことを見出した。
本発明のポリアセン化合物は、高い移動度を発現するとともに耐酸化性に優れる。また、本発明の有機半導体薄膜は高い移動度を有している。さらに、本発明の有機半導体素子は優れた電子特性を有している。
本発明のポリアセン化合物は、前記化学式(I)に示すような構造の化合物であり、複数のXのうち少なくとも1つはハロゲン基であり、他のものは水素原子である。複数のXのうち1つがハロゲン基で、他の全てが水素原子でもよいし、全てがハロゲン基であってもよい。複数のXのうち2つ以上がハロゲン基である場合には、それらのハロゲン基は同種であってもよいし、異種であってもよい。
なお、複数のXのうち偶数個がハロゲン基であり、これらのうち2個のハロゲン基が同一のアセン環に結合しているポリアセン化合物は、同一アセン環内にカルボニル基を2つ有するポリアセンキノン(ポリアセン化合物を合成する場合の前駆体となる)の合成が容易であること、且つ、分子同士がスタッキングする際にハロゲン基同士の立体障害が少ないという観点から好ましい。
ポリアセン骨格の長軸方向の端部には官能基を有しておらず水素原子を有しており、側面部分には官能基を有するペンタセン化合物は、分子同士のスタッキング時に官能基が障害(立体障害)となる場合があるため、分子間の共役面の重なりが阻害されることがある。したがって、側面部分のハロゲン基の数は少ない方が好ましい。また、ハロゲン基の種類は、ファンデルワールス半径の最も小さいフッ素が好ましい。
また、ポリアセン骨格の縮環数に関しては、前述の化学式(I)中のkが1又は2であることが好ましい。一般に、縮環数が増えていくと有機溶剤への溶解性は低下し、酸素への反応性の向上、つまり耐酸化性が低下する。一方で、縮環数が増加するに従い、HOMO−LUMOギャップが減少することから高い移動度の発現が見込まれる。これら溶解性,安定性,及び半導体特性を勘案すると、kが1(すなわち縮環数が5)のペンタセンと、kが2(すなわち縮環数が6)のヘキサセンが好ましい。
次に、本発明のポリアセン化合物の合成方法について説明する。本発明のポリアセン化合物はハロゲン置換ポリアセン誘導体であり、ポリアセン化合物に対応する化学構造を有するポリアセンキノン化合物を原料として、2段階で合成することができる。なお、ポリアセンキノン化合物は、ポリアセン化合物に対応する化学構造を有しているので、六員環の数はポリアセン化合物と同一であるが、ポリアセンキノン化合物はカルボニル基を有しているから、環構造はポリアセン構造とはなっていない。
まず1段階目は、ポリアセンキノン化合物のカルボニル基を水素化リチウムアルミニウム等の水素化金属塩(還元剤)でヒドロキシル基に還元する。得られた還元体(ヒドロキシポリアセン誘導体)を、ジメチルスルフィドとN−クロロスクシンイミドとの混合試薬やジエチルアミノサルファートリフルオライド等のハロゲン化試薬と反応させると、ハロゲン置換と芳香化とが連続して進行し、ハロゲン置換ポリアセン誘導体を得ることができる。つまり、ポリアセンキノン化合物のカルボニル炭素にハロゲン基が導入されて、ハロゲン置換ポリアセン誘導体となる。なお、キノン部位は1つでも複数でもよく、複数のキノン部位を有するポリアセンキノン化合物から多ハロゲン置換ポリアセン誘導体を得ることができる。
例えば6,13−ジハロゲン化ペンタセンは、6,13−ペンタセンキノンから2段階で合成することができる。6,13−ペンタセンキノンは、フタルアルデヒドとシクロヘキサン−1,4−ジオンとの環化縮合反応によって容易に得られる。6,13−ペンタセンキノンは、上記の還元反応とハロゲン化−芳香化反応とにより、6,13−ジハロゲン化ペンタセンに変換することができる。本発明のポリアセン化合物は、上記のような合成方法と同様の方法で合成することが可能であり、所望の多ハロゲン化ポリアセン化合物を効率良く得ることができる。
なお、ヒドロキシポリアセン誘導体は、ポリアセン化合物に対応する化学構造を有していて、六員環の数はポリアセン化合物と同一であるが、ヒドロキシポリアセン誘導体は水酸基及び水素原子と結合している炭素原子を有しているから、環構造はポリアセン構造とはなっていない。
本発明のポリアセン化合物は結晶性を有し、この結晶構造はヘリンボン型で、分子が配列した構造を示す。このヘリンボン構造の結晶構造においては、細長い分子が矢筈状にスタックされた格子構造をとる。これら結晶構造は、X線回折により構造決定することができる。
また、本発明のポリアセン化合物は、無置換のポリアセン化合物と同様に斜方晶系構造又は立方晶系構造を示す。ここで、結晶の格子定数a,b,cが決定でき、このc軸格子定数は細長い分子の分子長が配列した格子ユニット長さに対応し、a軸及びb軸格子定数は分子の共役面がスタックした分子カラム面内の格子ユニットの大きさに対応する。
さらに、本発明のポリアセン化合物は、分子の共役面がスタックした面の分子間距離(a軸及びb軸格子定数に対応する)が、無置換のポリアセン化合物と比較して同等又は縮小した構造を示す。このことは分子間のπ電子の重なりが大きく、キャリアが容易に分子間を移動できることにつながり、高い移動度を示す原因と考えられる。また。c軸格子定数はポリアセン化合物の長軸方向の分子長に対応して変化し、ほぼ分子長と同等又は若干小さい値を示す。
さらに、本発明のポリアセン化合物は、分子構造中にハロゲン元素を有しているため、ハロゲン元素を有していないものと比べて耐酸化性が優れている。これは、ハロゲン元素の導入により分子のイオン化ポテンシャルが増加し、酸素等の酸化剤に対する反応性が低下したためである。また、ハロゲン元素の導入により電子受容性分子との電荷移動も抑制されるので、半導体のキャリア濃度変動安定性にもつながる。さらに、本発明のポリアセン化合物で電界効果トランジスタを製造した場合には、ゲート電圧に対してドレイン電流の変化が大きくなり、高いon/off電流比が得られる。
次に、本発明の有機半導体薄膜について説明する。
本発明の有機半導体薄膜の形成方法としては、公知の方法を採用することが可能であり、例えば、真空蒸着,MBE法(Molecular Beam Epitaxy),スパッタリング法,レーザー蒸着法,気相輸送成長法等があげられる。そして、このような方法により、基板表面に薄膜を形成することができる。
本発明で用いるポリアセン化合物は昇華性を示すので、前述の方法で薄膜を形成することが可能である。MBE法,真空蒸着法,及び気相輸送成長法は、ポリアセン化合物を加熱して昇華した蒸気を、高真空,真空,低真空又は常圧で基板表面に輸送して薄膜を形成するものである。また、スパッタリング法は、ポリアセン化合物をプラズマ中でイオン化させて、ポリアセン化合物の分子を基板上に堆積して薄膜を形成する方法である。また、レーザー蒸着法は、レーザー照射によりポリアセン化合物を加熱して蒸気を生成させ、ポリアセン化合物の分子を基板上に堆積して薄膜を形成する方法である。前述の製法のうちMBE法,真空蒸着法,及び気相輸送成長法は、生成する薄膜の平坦性及び結晶性に優れるので好ましい。
MBE法や真空蒸着法における薄膜作製条件としては、例えば、基板温度は室温以上100℃以下とすることが好ましい。基板温度が低温であるとアモルファス状の薄膜が形成されやすく、また、100℃を超えると薄膜の表面平滑性が低下する。また、気相輸送成長法の場合は、基板温度は室温以上200℃以下とすることが好ましい。
また、本発明のポリアセン化合物は、薄膜成長速度が高い場合でも結晶性の良好な薄膜を形成しやすく、高速成膜が可能である。成長速度は、0.1nm/min以上1μm/sec以下の範囲とすることが好ましい。0.1nm/min未満では結晶性が低下しやすく、1μm/secを超えると薄膜の表面平滑性が低下する。
また、本発明の有機半導体薄膜は、ウェットプロセスで形成することも可能である。本発明の有機半導体薄膜は、本発明のポリアセン化合物の溶液を基板等のベース上に被覆した上、加熱等の方法により前記溶媒を気化させることにより得ることができる。前記溶液をベース上に被覆する方法としては、塗布,噴霧の他、ベースを前記溶液に接触させる方法等があげられる。具体的には、スピンコート,ディップコート,スクリーン印刷,インクジェット印刷,ブレード塗布,印刷(平版印刷,凹版印刷,凸版印刷等)等の公知の方法があげられる。このような操作は、通常の大気下又は窒素,アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。また、溶媒を気化させる際には、ベース付近の温度や雰囲気の溶媒蒸気圧により気液界面の溶媒気化速度を調節することによって、結晶成長を制御することができる。
さらに、有機半導体薄膜の安定性,半導体特性の点から、有機半導体薄膜中に残存する溶媒の量は低いことが好ましい。よって、通常は、有機半導体薄膜を形成した後に再度加熱処理及び/又は減圧処理を施して、有機半導体薄膜中に残存する溶媒をほぼ完全に除去することが好ましい。
このように、ドライプロセス又はウェットプロセスによりポリアセン化合物からなる有機半導体薄膜が形成できる。
前述したように、本発明のポリアセン化合物は、結晶性及び半導体特性に優れた薄膜を形成することができる。また、本発明の有機半導体薄膜においては、ポリアセン化合物は、分子の長軸をベース面に対して垂直にして配向している。このことは、ポリアセン化合物の分子の分子凝集力が強く、分子面同士でスタックした分子カラムを形成しやすいためであると考えられる。したがって、有機半導体薄膜のX線回折パターンは、結晶の(00n)面強度が強く現れやすい。この面間距離は、結晶のc軸格子定数にあたる。
また、本発明のポリアセン化合物は、その結晶の結晶軸のa軸方向及び/又はb軸方向の分子間距離が縮小する場合があり、この分子間距離の縮小によってキャリア移動が起こりやすく、その結果、高い移動度を示す。このような有機半導体薄膜で構成された有機半導体素子は、層状に形成された分子カラムに沿ってキャリアが流れやすい性質を持つものと思われる。そして、このa軸及びb軸の格子定数は、斜め入射X線回折,透過型電子線回折,薄膜のエッジ部にX線を入射させ回折を測定する方法などによって観測することができる。
さらに、通常の無機半導体薄膜は、その結晶性がベースの材料の結晶性,面方位の影響を受けるが、本発明の有機半導体薄膜は、ベースの材料の結晶性,面方位に関係なく高結晶性の薄膜となる。よって、ベースの材料には、結晶性,非晶性に関係なく種々の材料を用いることが可能である。
例えば、ガラス,石英,酸化アルミニウム,サファイア,チッ化珪素,炭化珪素等のセラミック、シリコン,ゲルマニウム,ガリウム砒素,ガリウム燐,ガリウム窒素等の半導体、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等),ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリビニルアルコール,エチレンビニルアルコール共重合体,環状ポリオレフィン,ポリイミド,ポリアミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリエーテルスルフォン,ポリスルフォン,ポリメチルメタクリレート等の樹脂、紙、不織布などがあげられる。
また、ベースの形状は特に限定されるものではないが、通常はシート状のベースや板状のベース(基板)が用いられる。
本発明の有機半導体薄膜はキャリア移動度が高いことが特徴であり、1×10-4cm2 /V・s以上であることが好ましい。より好ましくは1×10-3cm2 /V・s以上であり、最も好ましくは1×10-2cm2 /V・s以上である。
このような有機半導体薄膜を用いることにより、エレクトロニクス,フォトニクス,バイオエレクトロニクス等の分野において有益な半導体素子を製造することができる。このような半導体素子の例としては、ダイオード,トランジスタ,薄膜トランジスタ,メモリ,フォトダイオード,発光ダイオード,発光トランジスタ,センサ等があげられる。
トランジスタ及び薄膜トランジスタは、ディスプレイに利用することが可能であり、液晶ディスプレイ,分散型液晶ディスプレイ,電気泳動型ディスプレイ,粒子回転型表示素子,エレクトロクロミックディスプレイ,有機発光ディスプレイ,電子ペーパー等の種々の表示素子に利用可能である。トランジスタ及び薄膜トランジスタは、これらの表示素子において表示画素のスイッチング用トランジスタ,信号ドライバ回路素子,メモリ回路素子,信号処理回路素子等に利用される。
半導体素子がトランジスタである場合には、その素子構造としては、例えば、基板/ゲート電極/絶縁体層(誘電体層)/ソース電極・ドレイン電極/半導体層という構造、基板/半導体層/ソース電極・ドレイン電極/絶縁体層(誘電体層)/ゲート電極という構造、基板/ソース電極(又はドレイン電極)/半導体層+絶縁体層(誘電体層)+ゲート電極/ドレイン電極(又はソース電極)という構造等があげられる。このとき、ソース電極,ドレイン電極,ゲート電極は、それぞれ複数設けてもよい。また、複数の半導体層を同一平面内に設けてもよいし、積層して設けてもよい。
トランジスタの構成としては、MOS(メタル−酸化物(絶縁体層)−半導体)型及びバイポーラ型のいずれでも採用可能である。ポリアセン化合物は、通常はp型半導体であるので、ドナードーピングしてn型半導体としたポリアセン化合物と組み合わせたり、ポリアセン化合物以外のn型半導体と組み合わせたりすることにより、素子を構成することができる。
また、半導体素子がダイオードである場合には、その素子構造としては、例えば、電極/n型半導体層/p型半導体層/電極という構造があげられる。そして、p型半導体層に本発明の有機半導体薄膜が使用され、n型半導体層に前述のn型半導体が使用される。
半導体素子における有機半導体薄膜内部又は有機半導体薄膜表面と電極との接合面の少なくとも一部は、ショットキー接合及び/又はトンネル接合とすることができる。このような接合構造を有する半導体素子は、単純な構成でダイオードやトランジスタを作製することができるので好ましい。さらに、このような接合構造を有する有機半導体素子を複数接合して、インバータ,オシレータ,メモリ,センサ等の素子を形成することもできる。
さらに、本発明の半導体素子を表示素子として用いる場合は、表示素子の各画素に配置され各画素の表示をスイッチングするトランジスタ素子(ディスプレイTFT)として利用できる。このようなアクティブ駆動表示素子は、対向する導電性基板のパターニングが不要なため、回路構成によっては、画素をスイッチングするトランジスタを持たないパッシブ駆動表示素子と比べて画素配線を簡略化できる。通常は、1画素当たり1個から数個のスイッチング用トランジスタが配置される。このような表示素子は、基板面に二次元的に形成したデータラインとゲートラインとを交差した構造を有し、データラインやゲートラインがトランジスタのゲート電極,ソース電極,ドレイン電極にそれぞれ接合されている。なお、データラインとゲートラインとを分割することや、電流供給ライン,信号ラインを追加することも可能である。
また、表示素子の画素に、画素配線,トランジスタに加えてキャパシタを併設して、信号を記録する機能を付与することもできる。さらに、表示素子が形成された基板に、データライン及びゲートラインのドライバ,画素信号のメモリ,パルスジェネレータ,信号分割器,コントローラ等を搭載することもできる。
また、本発明の有機半導体素子は、ICカード,スマートカード,及び電子タグにおける演算素子,記憶素子としても利用することができる。その場合、これらが接触型であっても非接触型であっても、問題なく適用可能である。このICカード,スマートカード,及び電子タグは、メモリ,パルスジェネレータ,信号分割器,コントローラ,キャパシタ等で構成されており、さらにアンテナ,バッテリを備えていてもよい。
さらに、本発明の有機半導体素子でダイオード,ショットキー接合構造を有する素子,トンネル接合構造を有する素子を構成すれば、その素子は光電変換素子,太陽電池,赤外線センサ等の受光素子,フォトダイオードとして利用することもできるし、発光素子として利用することもできる。また、本発明の有機半導体素子でトランジスタを構成すれば、そのトランジスタは発光トランジスタとして利用することができる。これらの発光素子の発光層には、公知の有機材料や無機材料を使用することができる。
さらに、本発明の有機半導体素子はセンサとして利用することができ、ガスセンサ,バイオセンサ,血液センサ,免疫センサ,人工網膜,味覚センサ等、種々のセンサに応用することができる。通常は、有機半導体素子を構成する有機半導体薄膜に測定対象物を接触又は隣接させた際に生じる有機半導体薄膜の抵抗値の変化によって、測定対象物の分析を行うことができる。
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
〔実施例〕
〔ポリアセン化合物の製造方法について〕
ペンタセンキノンをTHFに分散させ、そこに水素化ホウ素リチウム(使用量は4倍当量)のTHF溶液を滴下し、室温で12時間反応させた。得られた均一溶液から溶媒を留去した後に、抽出を行って、6,13−ジヒドロキシペンタセンを得た。
得られた6,13−ジヒドロキシペンタセンのTHF溶液に、ジエチルアミノサルファートリフルオライドを8倍当量混合し、室温で3日間反応させ、析出した結晶を洗浄して、6,13−ジフルオロ−6,13−ジヒドロペンタセンを得た。そして、1.33×10-3Paの減圧雰囲気下、300℃で加熱しながら昇華精製することにより、6,13−ジフルオロペンタセンを得た。
得られた6,13−ジフルオロペンタセンについて質量分析を行ったところ、m/z=314がメインピークで観測され、その構造が確認された。
〔有機半導体薄膜の製造方法について〕
前述のようにして合成した6,13−ジフルオロペンタセンを真空蒸着することにより、膜厚50nmの6,13−ジフルオロペンタセン薄膜をシリコン基板上に形成した。なお、雰囲気圧力は3×10-5Pa、薄膜成長速度は0.06nm/sec、基板温度は40℃とした。
得られた6,13−ジフルオロペンタセン薄膜のX線回折パターン測定によって、(00n)面に相当する回折線(n=1,2,3,4,5)が観測され、c軸の格子定数は1.5nmであった。この結果から、6,13−ジフルオロペンタセン分子は薄膜内において、分子の長軸を基板の表面に対して垂直方向に配向させて結晶を形成していることが分かった。
〔有機半導体素子について〕
n型ドーパントでヘビードープされたシリコン基板(厚さ200nmの熱酸化膜を表面に備えた基板)の表面に、ソース・ドレイン電極として金電極のパターンを形成した。この金電極のパターンは、短冊状のパターンが並行に形成されているものであり、パターン間(チャネル長)は20μm、パターン長さ(チャネル幅)は500μmである。
このような電極パターンが形成されたシリコン基板上に、上記と同様の真空蒸着法により6,13−ジフルオロペンタセン薄膜を形成し、トランジスタ構造とした。
該トランジスタのシリコン基板をゲートとして、ソース・ドレイン電極間の電流/電圧曲線を測定した。その際には、ゲート電圧を−10Vから−40Vまで、10Vステップで変化させた。その結果、ドレイン電圧の増加に伴ってドレイン電流の飽和が観測された。この電流飽和領域のゲート電圧依存性から求めた移動度は、0.25cm2 /V・sで、on/off電流比は1×106 であった。
本発明は、エレクトロニクス,フォトニクス,バイオエレクトロニクス等において好適である。

Claims (12)

  1. 下記の化学式(I)で表されるような構造を有することを特徴とするポリアセン化合物。
    Figure 2005272460
    ただし、化学式(I)中の複数のXのうち少なくとも一部はハロゲン基であり、他部は水素原子である。また、kは1以上5以下の整数である。
  2. 複数のXのうち偶数個がハロゲン基であり、そのうち少なくとも2個のハロゲン基が同一のアセン環に結合していることを特徴とする請求項1に記載のポリアセン化合物。
  3. 複数のXのうち2個がハロゲン基であり、これら2個のハロゲン基が同一のアセン環に結合していることを特徴とする請求項1に記載のポリアセン化合物。
  4. kが1又は2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアセン化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物で構成され、結晶性を有することを特徴とする有機半導体薄膜。
  6. 基板上に形成された結晶性の有機半導体薄膜であって、前記ポリアセン化合物の分子の長軸が前記基板の表面に対して垂直方向に配向していることを特徴とする請求項5に記載の有機半導体薄膜。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の有機半導体薄膜で少なくとも一部を構成したことを特徴とする有機半導体素子。
  8. ゲート電極,誘電体層,ソース電極,ドレイン電極,及び半導体層を備えるトランジスタにおいて、前記半導体層を請求項5又は請求項6に記載の有機半導体薄膜で構成したことを特徴とするトランジスタ。
  9. ポリアセンキノン誘導体を還元してヒドロキシポリアセン誘導体とし、さらにこのヒドロキシポリアセン誘導体をハロゲン化及び芳香化することにより、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物を製造する方法であって、
    前記ポリアセンキノン誘導体は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物に対応する化学構造を有する化合物であって、六員環数が同一であるとともに、ポリアセン化合物となった際にハロゲン基と結合する炭素原子が、キノンのカルボニル炭素となっており、
    前記ヒドロキシポリアセン誘導体は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物に対応する化学構造を有する化合物であって、六員環数が同一であるとともに、ポリアセン化合物となった際にハロゲン基と結合する炭素原子が、水酸基及び水素原子と結合していることを特徴とするポリアセン化合物の製造方法。
  10. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセン化合物を製造する方法であって、下記の化学式(II)で表されるような構造を有するポリアセンキノン誘導体を還元して、下記の化学式(III )で表されるような構造を有するヒドロキシポリアセン誘導体とし、さらにこのヒドロキシポリアセン誘導体をハロゲン化及び芳香化することを特徴とするポリアセン化合物の製造方法。
    Figure 2005272460
    Figure 2005272460
    ただし、化学式(II)及び化学式(III )中のmは2以上の整数であり、m+nは3以上7以下の整数である。
  11. 下記の化学式(IV)で表されるような構造を有するポリアセンに対応する化学構造を有するヒドロキシポリアセン誘導体であって、六員環数が同一であるとともに、前記ポリアセンにおいて分子の長軸方向両端部の炭素原子以外の炭素原子のうち少なくとも一つが、水酸基及び水素原子と結合している構造を有することを特徴とするヒドロキシポリアセン誘導体。
    Figure 2005272460
    ただし、化学式(IV)中のkは1以上5以下の整数である。
  12. 下記の化学式(III )で表されるような構造を有することを特徴とするヒドロキシポリアセン誘導体。
    Figure 2005272460
    ただし、化学式(III )中のmは2以上の整数であり、m+nは3以上7以下の整数である。
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