JP2005264009A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Hiromitsu Hayashi
宏光 林
Takaharu Yoshida
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Abstract

【課題】 洗浄時や濯ぎ時のぬるつき等が改善された、水切れ性に優れる液体洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】 (a)下記一般式(1)の化合物を0.1〜10質量%、(b)アミド基等から選ばれる基を一つ以上有するモノマー単位を分子中に20〜100モル%含む重合体、(c)炭素数10〜18の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤を5〜50質量%、(d)炭素数8〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤等から選ばれる界面活性剤を0.1〜30質量%、並びに水を含有する液体洗浄剤組成物。
1a−A−B (1)〔式中、R1aは3級炭素等を1つ以上有する炭素数7〜10のアルキル基、Aは−O−等から選ばれる基、Bはヒドロキシル基を2〜10個有する総炭素数3〜12の基等から選ばれる基である。〕
【選択図】 なし

Description

本発明は液体洗浄剤組成物、特に台所まわり、食器や調理器具等の硬質表面の洗浄に適した液体洗浄剤組成物に関する。
水溶性高分子化合物を食器洗い用洗浄剤に応用する技術は既に知られており(特許文献1〜8)、アルキルグリセリルエーテルを液体洗浄剤に用いる技術も知られている(特許文献9〜11)。また、ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤も液体洗浄剤に通常よく用いられる界面活性剤であり(特許文献12〜16)、ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含有する洗浄剤組成物も知られている(特許文献17〜20)。
特開平8−253797号公報 特開2002−146397号公報 特開平8−253796号公報 特開平8−239691号公報 特開2002−146395号公報 特開2002−348596号公報 特開2002−60737号公報 特開平9−169995号公報 特開2001−19993号公報 特開2001−49291号公報 特開平11−310792号公報 特開2002−226887号公報 特開平7−188697号公報 特開平6−116587号公報 特表平8−502540号公報 特開2003−13092号公報 特開平11−246890号公報 特表2001−520265号公報 特表2001−522930号公報 特表2002−507239号公報
近年、環境負荷軽減の観点から、界面活性剤の濃度を高め、容器の樹脂量を低減させた濃縮型の液体洗浄剤が好まれて使用されている。このような濃縮化の傾向があるにもかかわらず、食器洗い用洗浄剤の使用方法は、以前にも増してスポンジに洗浄剤を直接塗付して洗浄する方法が一般化してきており、硬質表面に高濃度の界面活性剤が接触しやすくなっている。
高濃度の界面活性剤と硬質表面の接触は、硬質表面に付着した油汚れを除去しやすくする一方で、過剰な界面活性剤が硬質表面に吸着し、丁寧に濯ぎを行わなければ除去することができないという問題がある。また、濯ぎが不十分な場合には、濯ぎが終了しても硬質表面に水が水滴状に残存し、水滴の拭き取りに労力を要するばかりか、ウォータースポットや曇りが表面に発生して美観を損ねるという問題がある。このような問題は、陰イオン界面活性剤と、アミンオキシド型界面活性剤、両性界面活性剤、及びアルカノールアミド型界面活性剤等の増泡剤を併用した場合に増長される。陰イオン界面活性剤とこれらの増泡剤はコンプレックスを形成することが知られており、このようなコンプレックスが硬質表面に吸着し、濯ぎを困難にすると考えられる。
ウォータースポットや曇りの発生を抑制する方法として、水溶性高分子化合物を水切れ剤として用いる方法が知られている(特許文献1〜8)。このような水溶性高分子化合物は硬質表面に吸着して水切れ効果を付与するように作用するものであるが、濯ぎが不十分な状態では残存する界面活性剤が水溶性高分子化合物の作用を妨げ、期待される効果が得られないという問題が生じる。また、濯ぎが十分な場合には、水溶性高分子化合物が効果を発揮する前に吸着した界面活性剤と共に除去されるため、界面活性剤濃度が高い液体洗浄剤においては、水切れ効果を十分発揮しているとは言い難い。
本発明が解決しようとする課題は、界面活性剤濃度が高い濃縮型の液体洗浄剤組成物の水切れ性を改善することにある。
本発明は、課題の解決手段として、
(a)下記一般式(1)の化合物を0.1〜10質量%、
(b)アミド基、4級アンモニウム基、及びアミノ基から選ばれる基を一つ以上有するモノマー単位を分子中に20〜100モル%含む重合体を0.001〜10質量%、
(c)炭素数10〜18の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤を5〜50質量%、
(d)炭素数8〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤、両性界面活性剤、及びアルカノールアミド型界面活性剤から選ばれる界面活性剤を0.1〜30質量%、並びに水を含有する液体洗浄剤組成物を提供する。
1a−A−B (1)
〔式中、R1aは3級炭素又は4級炭素を1つ以上有する炭素数7〜10のアルキル基であり、Aは−O−、−COO−、−CONH−から選ばれる基である。また、Bはヒドロキシル基を2〜10個有する総炭素数3〜12の基、もしくは−(R1bO)−H(ここでR1bは炭素数2又は3のアルキレン基であり、aは平均付加モル数であり、1〜5の数を示す)から選ばれる基である。〕
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄力が高く、食器や調理器具等の洗浄時のぬるつきが抑制されると共に、濯ぎ時にはぬるつきが容易に取り除かれる。更に本発明の液体洗浄剤組成物は、濯ぎ時における水切れ性が良いので、特に食器洗浄時においては、ウォータースポットや曇りの形成抑制効果が優れている。
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、一般式(1)で表されるもので、特定の分岐型アルキル基及び特定の親水基を有する化合物であり、洗浄後の濯ぎにおいて硬質表面に吸着した界面活性剤の除去を容易にし、(b)成分の吸着を促進させる効果を有する。
1a−A−B (1)
〔式中、R1aは3級炭素又は4級炭素を1つ以上有する炭素数7〜10のアルキル基であり、Aは−O−、−COO−、−CONH−から選ばれる基である。また、Bはヒドロキシル基を2〜10個有する総炭素数3〜12、好ましくは3〜8の基、もしくは−(R1bO)−H(ここでR1bは炭素数2又は3のアルキレン基であり、aは平均付加モル数であり、1〜5の数を示す)から選ばれる基である。〕
1aは、分岐構造を有するアルキル基であり、好ましくは2−エチルヘキシル基、iso−ノニル基、iso−デシル基、2−エチルヘキサノイル基のカルボニル炭素を除いた残基、iso−ノナノイル基のカルボニル炭素を除いた残基、iso−デカノイル基のカルボニル炭素を除いた基が好ましく、特に2−エチルヘキシル基、又は2−エチルヘキサノイル基のカルボニル炭素を除いた残基が最も好適である。
AはR1aとBを連結する基であり、好ましくは−O−である。Bは、具体的には糖残基、アミノ化糖残基、グリセリンの1つのヒドロキシ基を除いた残基、ポリグリセリン(平均重合度2〜4)の1つのヒドロキシ基を除いた残基、及び−(CO)−H(bは平均付加モル数であり、2〜5の数を示す)から選ばれる基である。
一般式(1)の化合物の具体的例としては、下記一般式(1−1)〜(1−4)の化合物を挙げることができる。
Figure 2005264009
1a−(G) (1−3)
1a−(CO)−H (1−4)
〔R1aは上記と同一の意味を示す。
cは1〜4の数であり、好ましくは1である。
dは1〜4の数であり、好ましくは1である。
Gは単糖残基、eは平均値1〜5、好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2の数を示す。
fは平均値2〜5の数を示す。〕
一般式(1−1)の化合物は、2−エチルヘキサノール、iso−ノナノール、iso−デカノールとエピハロヒドリンやグリシドール等のエポキシ化合物を、BF等の酸触媒、又はアルミニウム触媒を用いて反応させて製造する方法が一般的である。
一般式(1−1)の化合物としては2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルが好ましく、上記した製造法により製造する方法が一般的であり、特開2001−49291号公報に記載されているように複数の生成物を含む混合物である。
具体的には、2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルとして、エポキシ化合物の1位に2−エチルヘキサノールが付加した化合物〔化合物1;3−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオール〕、エポキシ化合物の2位に付加した化合物〔化合物2;2−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,3−プロパンジオール〕を挙げることができる。また、副生成物として、前記化合物1又は2に、更にエポキシ化合物が付加した多付加化合物(化合物3)も挙げることができる。
2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルは、化合物3の含有量が好ましくは30質量%以下、より好ましくは10質量%以下、特に好ましくは1質量%以下のものが好適である。
一般式(1−2)の化合物は、グリセリンと、好ましくは2−エチルヘキサン酸、iso−ノナン酸、iso−デカン酸(又はこれらの低級アルキルエステル、酸クロライド)とのエステル化反応(又はエステル交換反応)で得ることができる。但し、この場合、モノエステル化体、ジエステル化体、トリエステル化体の混合物が得られる。本発明においては、これら混合物中のモノエステル化体の含量が60モル%以上、好ましくは80モル%以上のものを用いる。
一般式(1−3)の化合物において、Gは単糖残基であり、単糖はアルドース、ケトースの何れであってもよく、また炭素数が3〜6個のトリオース、テトロース、ペントース、ヘキソースを挙げることができる。具体的にはアピオース、アラビノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マンノース、グロース、アルドース、イドース、タロース、キシロースを挙げることができる。
本発明では、これらの中でも特に炭素数5又は6のペントース又はヘキソースが好ましく、中でもグルコースが最も好ましい。Gとしては上記単糖類が示されるが、製造上これら単糖が2〜5個、好ましくは2又は3個縮合したオリゴ糖を用いても差し支えない。さらには単糖とオリゴ糖が混合したものでもよく、この場合には平均縮合度は1〜5、好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2が好適であり、1〜1.5が最も好ましい。
一般式(1−3)の化合物は、2−エチルヘキサノール、iso−ノナノール、iso−デカノールと還元糖とを、酸触媒を用いてアセタール化反応又はケタール化反応することで容易に合成することができる。
一般式(1−4)の化合物は、2−エチルヘキサノール、iso−ノナノール、又はiso−デカノールとエチレンオキシドをアルコール/アルキレンオキシドのモル比を1/2〜1/5で反応させて得られ、未反応アルコールを含むfが0〜10程度の化合物の混合物である。特に未反応アルコールを含むfの平均値が2〜5である化合物が好適である。なお、平均値は、H−NMRを用い、R1aのα位のプロトンととオキシエチレン基のプロトンとの積分値で容易に求めることができる。これらは蒸留等の操作を行って、未反応アルコール(f=0の化合物)及びf>5以上の化合物を除去したものを用いても差し支えない。
本発明の一般式(1)の化合物では、未反応アルコール又は脂肪酸の含有量は少ない方が、本発明の効果を得る上で好ましい。一般式(1)の化合物中の未反応アルコール又は脂肪酸の含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、最も好ましくは1質量%以下である。
(a)成分としては、特に一般式(1−1)の化合物においてR1aが2−エチルヘキシル基であり、c=1の化合物、及び一般式(1−3)の化合物においてR1aが2−エチルヘキシル基であり、Gがグルコースである化合物が好ましく、一般式(1−1)の化合物においてR1aが2−エチルヘキシル基であり、c=1の化合物が最も好ましい。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、アミド基、4級アンモニウム基、及びアミノ基から選ばれる基を一つ以上有するモノマー単位を分子中に20〜100モル%、好ましくは30〜95モル%含む重合体である。このような(b)成分は、水切れ効果を発揮する高分子化合物であり、アミド基、4級アンモニウム基、及びアミノ基が、硬質表面に(b)成分の吸着を促進させると共に、水切れ性を示す適度な表面状態を付与する効果を発揮するものと考えられる。一方、界面活性剤が吸着した硬質表面では、このような官能基を有する高分子化合物の吸着は妨げられるため、満足できる効果を得ることが困難になる。
本発明の(b)成分の具体的な好ましい例としては、下記一般式(2)〜(5)のモノマー単位を含む重合体を挙げることができる。
Figure 2005264009
〔一般式(2)中、R2aは水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Dは−O−、−COO−、−OCO−、−CONR2c−(R2cは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基)から選ばれる基であり、R2bは炭素数1〜6のアルキレン基であり、Eは
Figure 2005264009
から選ばれる基であり、R2d、R2e、R2fは炭素数1〜3のアルキル基、又はヒドロキシアルキル基であり、R2gはヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキレン基であり、Eは−COO、−SO 、−OSO から選ばれる基である;
一般式(3)中、R3aは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Fは窒素原子を含む5又は6員環の複素環基である;
一般式(4)中、R4aは炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又はフェニル基である;
一般式(5)中、bは0又は1の数であり、R5a、R5bは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。〕
一般式(2)のモノマー単位を含む重合体は、下記一般式(2’)のモノマー及び所望により前記モノマーと共重合可能なモノマーとをラジカル重合することで得ることができる。
Figure 2005264009
〔式中、R2a、D、R2b、Eは上記と同一の意味である。〕
一般式(2’)の具体的な化合物の例としては、N−(メタ)アクリロイルアミノアルキル(炭素数2〜6)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、N−(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜6)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、N−(メタ)アクリロイルアミノアルキル(炭素数2〜6)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)アンモニウム塩(クロル塩、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステル塩、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよいベンゼンスルホン酸塩、炭素数1〜12の脂肪酸塩)、N−(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜6)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)アンモニウム塩(クロル塩、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステル塩、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよいベンゼンスルホン酸塩、炭素数1〜12の脂肪酸塩)、N−ビニルオキシカルボニルアルキル(炭素数1〜3)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)アンモニウム塩(クロル塩、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステル塩、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよいベンゼンスルホン酸塩、炭素数1〜12の脂肪酸塩)、N−(メタ)アクリロイルアミノアルキル(炭素数2〜6)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−カルボキシアルキル(炭素数1〜3)アンモニウムカルボベタイン、N−(メタ)アクリロイルアミノアルキル(炭素数2〜6)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホべタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜6)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−カルボキシアルキル(炭素数1〜3)アンモニウムカルボベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜6)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホべタインを挙げることができる。
一般式(3)のモノマー単位を含む重合体は、下記一般式(3’)のモノマー及び所望により前記モノマーと共重合可能なモノマーとをラジカル重合することで得ることができる。
Figure 2005264009
〔式中、R3a、Fは上記と同一の意味である。〕
一般式(3’)の具体的な化合物の例としては、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンを挙げることができる。
一般式(4)のモノマー単位を含む重合体は、水溶性オキサゾリンポリマーであり、特開平2−155926号公報〜155930号公報に記載の方法により、例えば2−置換−2−オキサゾリンの開環重合により合成することができる。R4aがメチル基の場合、重合開始剤としてはメチルトシレート、ジメチル硫酸等を用いることができる。R4aがエチル基の場合、重合開始剤としてはエチルトシレート、ジエチル硫酸等を用いることができる。R4aが長鎖アルキルの場合、重合開始剤としては長鎖アルキルトシレートを用いることができる。もう一つの末端は、ヒドロキシル基とすることができる。
一般式(4)において、R4aは炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又はフェニル基である。炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等の直鎖アルキル基及びこれらの分岐鎖アルキル基を挙げることができる。R4aとしては炭素数1〜22の直鎖アルキル基が好ましく、特に炭素数1〜8の直鎖アルキル基が好ましい。
この水溶性オキサゾリンポリマーの好ましい具体例としては、下記式(4−1)又は(4−2)で表わされるオキサゾリンコポリマーを挙げることができる。
Figure 2005264009
〔式中、一般式(4−1)又は一般式(4−2)のコポリマーを形成する各々の二つの構造単位の配列は特に限定されるものではなく、ランダム、ブロック、グラフトのいずれであってもよい。式(4−1)中、R4c、R4dは同一又は異なっていてもよく、一般式(4)のR4aと同じものであり、R4cが炭素数4以下、R4dが炭素数5以上の短鎖アルキルと長鎖アルキルの組み合わせが好ましい。R4bは炭素数1〜22 の直鎖もしくは分岐鎖のフッ素分子で置換されていてもよいアルキル基、好ましくは炭素数1〜5の直鎖アルキル基である。g及びhは1を超える数であるが、g/h=5/95 〜95/5が好ましく、90/10 〜20/80が特に好ましい。
一般式(5)のモノマー単位を含む重合体は、下記一般式(5’)のモノマー及び所望により前記モノマーと共重合可能なモノマーとをラジカル重合することで得ることができる。
Figure 2005264009
〔式中、R5a、R5bは上記と同一の意味であり、好ましくはメチル基である〕
本発明において上記一般式(2’)、一般式(3’)、及び一般式(5’)のモノマーを用いて重合体を得る場合には、これら化合物と共重合可能なモノマーとの共重合体であってもよい。共重合体の形態は特に限定はなく、ランダム共重合体やブロック共重合体のいずれであってもよい。共重合可能なモノマーとしては、下記のモノマーを挙げることができる。
〔共重合可能なモノマー〕
アクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸、スチレンスルホン酸塩、スルホプロピルメタクリレート、アクリル酸(又はメタクリル酸)アルキル(炭素数1〜5)、アクリル酸(又はメタクリル酸)2−ヒドロキシエチル、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、N−ブチレン、イソブチレン、N−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、N−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン。
上記一般式(2’)、一般式(3’)、及び一般式(5’)のモノマーを重合して得られる重合体、及び所望によりこれらと共重合可能なモノマーとの共重合体はいかなる重合法によって得てもよいが、ラジカル重合法が特に好ましく、塊状、溶液、又は乳化系にてこれを行うことができる。ラジカル重合は加熱によりこれを開始してもよいが、開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩等のアゾ系開始剤、過酸化水素及び過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、過安息香酸等の有機過酸化物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素−Fe3+等のレドックス開始剤等の既存のラジカル開始剤を用いてもよいし、光増感剤の存在/又は非存在下での光照射や、放射線照射により重合を開始させてもよい。
本発明では、一般式(2)〜(5)のモノマー単位が全モノマー単位に対して20〜100モル%、好ましくは50〜100モル%のものであり、このような範囲において優れた水切れ効果を有する。
本発明において、一般式(2)のモノマー単位を有する重合体〔他の一般式(3)〜(5)のモノマー単位は有していない〕の重量平均分子量は、好ましくは5000〜500万、より好ましくは1万〜200万である。
一般式(3)のモノマー単位を有する重合体〔他の一般式(2)、(4)、(5)のモノマー単位は有していない〕の重量平均分子量は、好ましくは5000〜500万、より好ましくは1万〜200万である。
一般式(4)の水溶性オキサゾリンポリマー〔他の一般式(2)、(3)、(5)のモノマー単位は有していない〕の数平均分子量は、500〜50万が好ましく、特に500〜20万、更に1000〜10万が好ましい。
一般式(5)のモノマー単位を有する重合体〔他の一般式(2)、(3)、(4)のモノマー単位は有していない〕の重量平均分子量は、好ましくは5000〜500万、より好ましくは1万〜200万である。
これらの分子量は、アセトニトリルと水との混合溶媒(リン酸緩衝液)等を展開溶媒とし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで、ポリオキシエチレンを標準物質として測定することができる。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は炭素数10〜18の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤であり、好ましい具体例としては炭素数10〜15のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、炭素数10〜16のモノアルキル硫酸エステル塩、炭素数10〜16のアルキル基を有し炭素数2又は3のオキシアルキレン基が平均1.0〜4.0モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、炭素数8〜16のα−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸(炭素数8〜16)低級アルキル(炭素数1〜3)エステル塩を挙げることができる。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルカノールアミン塩が挙げられ、特に粘度の点からナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましい。
本発明では特に炭素数10〜14のアルキル基を有し炭素数2又は3のオキシアルキレン基、好ましくはオキシエチレン基が平均1.0〜3.0モル、特に好ましくは1.5〜3.0モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、又はマグネシウム塩を用いることが洗浄効果の点から好ましく、また、高濃度の陰イオン界面活性剤を含有する組成物の低温あるいは高温における貯蔵安定性を改善できるため好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を用いる場合、直鎖1−アルケンをヒドロホルミル化して得られたアルコールを原料にして製造された分岐鎖1級アルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好適である。ここで、ヒドロホルミル化とは鉄、コバルトあるいはニッケル等のカルボニル錯体を触媒として用い直鎖1−アルケンに一酸化炭素を付加させてアルコールを得る方法であり、直鎖アルキル基とメチル分岐アルキル基を含有するアルコールが得られる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩はこのようなアルコールにさらにアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシド(以下、POと表記する)あるいはエチレンオキシド(以下、EOと表記する)、より好ましくはEOを付加させ、さらに三酸化イオウあるいはクロルスルホン酸でスルホン化し、アルカリ剤で中和して得ることができる。平均付加モル数は、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.5〜3.0、特に好ましくは1.5〜2.5が洗浄効果の点から好ましい。中和に用いるアルカリ剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウムが好ましく、さらに好ましくは水酸化ナトリウム、、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムである。このようにして得られたポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩は分岐鎖アルキル基を含むものであり、全ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩に対するポリオキシアルキレン分岐鎖アルキルエーテル硫酸エステル塩の質量比は5〜80質量%、更に10〜70質量%が優れた洗浄効果を達成するために好ましい。
<(d)成分>
本発明では、(d)成分として、炭素数8〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤、両性界面活性剤、及びアルカノールアミド型界面活性剤から選ばれる界面活性剤を用いる。具体的には、下記一般式(6)〜(8)の化合物を挙げることができる。
Figure 2005264009
〔式中、R6aは炭素数8〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R6bは炭素数1〜6のアルキレン基であり、Xは―COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−から選ばれる基である。iは0又は1の数であり、R6c、R6dは、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。〕
Figure 2005264009
〔式中、R7aは炭素数9〜17のアルキル基又はアルケニル基であり、R7bは炭素数1〜6のアルキレン基である。Yは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、jは0又は1の数である。R7c、R7dは、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R7eはヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。Yは−SO 、−OSO 、−COOから選ばれる基である。〕
Figure 2005264009
〔式中、R8a−CO−は炭素数8〜20の飽和又は不飽和のアシル基であり、R8bはメチル基、エチル基又は−(CO)−Hである。また、R8c−(CO)−Hである。k、lはそれぞれ0〜5の数であり、k+lは1〜6である。]
一般式(6)において、R6aは、好ましくは炭素数10〜14のアルキル基又はアルケニル基であり、特に好ましくはラウリル基(又はラウリン酸残基)及び/又はミリスチル基(又はミリスチン酸残基)である。Xは、好ましくは−COO−又は−CONH−であり、最も好ましくは―CONH−である。R6bの炭素数は、好ましくは2又は3であり、R6c、R6dは、好ましくはメチル基である。
本発明ではR6aは単独のアルキル(又はアルケニル)鎖長でもよく、異なるアルキル(又はアルケニル)鎖長を有する混合アルキル基(又はアルケニル基)であってもよい。後者の場合には、ヤシ油、パーム核油から選ばれる植物油から誘導される混合アルキル(又はアルケニル)鎖長を有するものが好適である。具体的にはラウリル基(又はラウリン酸残基)/ミリスチル基(又はミリスチン酸残基)のモル比が95/5〜20/80、好ましくは90/10〜30/70であることが洗浄効果、及び泡立ち性の点から好ましい。
一般式(7)において、R7aは、好ましくは炭素数9〜15、特に9〜13のアルキル基であり、R7bは、好ましくは炭素数2又は3のアルキレン基である。Yは−CONH−が好ましく、jは0又は1が好適である。R7c、R7dはメチル基、又はヒドロキシエチル基が好ましい。Yは−SO 、又は−COOが好ましく、Dが−SO の場合にはR7eは−CHCH(OH)CH−が好ましく、Yが−COO-の場合にはR7eはメチレン基が好ましい。
一般式(8)の化合物において、R8a−CO−は炭素数8〜17の飽和又は不飽和のアシル基が好ましい。好ましい具体的例としては、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、ドコサン酸、リノール酸、2−エチルヘキサン酸、2−オクチルウンデカン酸、イソステアリン酸、オレイン酸から誘導されるアシル基が挙げられ、特に好ましくは、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレイン酸から誘導されるアシル基である。
一般式(8)の化合物において、R8bはメチル基、エチル基又は−(CO)−Hであり、洗浄効果の持続性の点から好ましくはメチル基又は水素原子(k=0)である。また、R8cは−(CO)−Hであり、lは洗浄効果の持続性の点から好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3の数である。
一般式(8)の化合物の好ましい具体的例としては、一般式(8−1)及び一般式(8−2)を挙げることができる。
Figure 2005264009
〔式中、R8b及びlは上記と同等の意味である。〕
<その他の成分>
本発明では、(c)成分の乳化力を向上させ、洗浄効果を強化する目的から、マグネシウム〔以下、(e)成分という〕を配合することが好ましく、マグネシウムは塩又は遊離したイオンとして系中に存在するものであり、(c)成分の対イオンとして配合してもよく、また水溶性のマグネシウム化合物として配合することができる。水溶性マグネシウム化合物としては、化学便覧基礎編II(改定3版),166頁,表8.42、及び190頁,表8.47に記載のマグネシウム化合物において20℃における水への溶解度が1g/100g以上、好ましくは10g/100g以上の化合物が好適である。これらの中でも本発明では、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウムが最も好適である。
本発明では、洗浄力を強化する目的から、(c)成分及び(d)成分以外の界面活性剤〔以下、(f)成分という〕を含有することが好ましく、非イオン界面活性剤を用いることが好適である。(f)成分として好ましい非イオン界面活性剤としては、下記一般式(9)の化合物を挙げることができる。
9a−O−(R9bO)−H (9)
〔式中、R9aは、炭素数11〜18、好ましくは11〜15のアルキル基又はアルケニル基であり、R9bは炭素数2又は3のアルキレン基、好ましくはエチレン基である。mは6〜100、好ましくは6〜20の数を示す。〕
本発明では、貯蔵安定性を向上させる目的でハイドロトロープ剤〔以下、(g)成分という〕を含有することが好ましい。ハイドロトロープ剤としては、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸及びこれらのナトリウム、カリウム又はマグネシウム塩が良好であり、特にp−トルエンスルホン酸が良好である。
本発明では、貯蔵安定性を改善する目的、及び粘度調節剤として、(a)成分以外の溶剤〔以下、(h)成分という〕を含有することができる。溶剤の具体的例としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルから選ばれる水溶性有機溶媒が好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物中における(a)〜(d)成分の含有量は、以下のとおりである。
(a)成分の含有量は、洗浄時や濯ぎ時のぬるつき改善の点から、0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜7質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
(b)成分の含有量は、水切れ効果の点から、0.001〜10質量%、好ましくは0.005〜5質量%、より好ましくは0.01〜3質量%である。
(c)成分の含有量は、洗浄効果の点から、5〜50質量%、好ましくは10〜45質量%、より好ましくは10〜40質量%である。
(d)成分の含有量は、泡立ち性及び泡立ち持続性の点から、0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%である。
本発明の液体洗浄剤組成物においては、コンプレックスを形成する(c)成分及び(d)成分を含有するにも拘わらず、(a)成分を含有しているため、手指と皿等の被洗浄物との間のぬるつきは、(a)成分の配合効果により抑制され、(a)成分の配合効果により、濯ぎ時にはぬるつきが容易に取り除かれる。即ち、食器表面に残存する界面活性剤が容易に取り除かれるため、(b)成分の水切れ効果が向上されるので、特に食器洗浄時におけるウォータースポットや曇りが形成されにくくなるという効果が得られる。
本発明の液体洗浄剤組成物中における(a)〜(d)成分以外の成分の含有量は、以下のとおりである。
(e)成分は、(c)成分との相互作用により高い洗浄効果を得ることができ、更に(a)成分と併用することで、ぬるつきをより低減化することができるため好ましい。(e)成分の含有量は、マグネシウムとして、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.05〜1質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。また、(c)成分及び(e)成分(マグネシウムとして)のモル比〔(c)/(e)〕は、好ましくは300/1〜1/1、より好ましくは100/1〜1/1、特に好ましくは50/1〜2/1である。
(f)成分は、洗浄効果の増強、及び貯蔵安定性を改善する目的から含有することが好ましく、特に一般式(9)の化合物は、泡立ち性を改善することができる。しかしながら、多量配合は食器洗浄時のぬるつきを助長し、(a)成分の効果を減じる傾向にある。このために(f)成分の含有量は、好ましくは0.1〜20質量%、更に0.5〜15質量%、特に1.0〜15質量%が好適である。
(g)成分は、貯蔵安定性の点から含有することが好ましく、(g)成分の含有量は、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜10質量%、特に好ましくは2〜6質量%である。
(h)成分は、貯蔵安定性の向上の点で好ましく、また粘度調節剤としても有効である。(h)成分の含有量は、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは5〜15質量%である。
本発明の組成物は、上記した成分を水に溶解又は分散させた液状の形態であり、水の含有量は、貯蔵安定性の点から、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは30〜60質量%、更に好ましくは40〜60質量%、特に好ましくは45〜55質量%である。
本発明の組成物の20℃におけるpHは、好ましくは6〜8、より好ましくは6.5〜7.5にすることが貯蔵安定性や皮膚への安全性の点から好ましい。
pH調整剤としては、塩酸や硫酸等無機酸や、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、、マレイン酸等の有機酸等の酸剤や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニアやその誘導体、モノエタノールアミンやジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン塩等、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ剤を単独もしくは複合して用いることが好ましく、特に塩酸、硫酸、クエン酸から選ばれる酸と水酸化ナトリウムや水酸化カリウムから選ばれるアルカリ剤を用いることが好ましい。いずれの化合物も、粘度特性に対し大きな影響のない範囲で配合される。
本発明の組成物は、使い勝手の点から、20℃における粘度は、好ましくは10〜1000mPa・s、より好ましくは30〜700mPa・s、特に好ましくは50〜500mPa・sである。このような粘度の範囲は、例えば上記(g)成分、(h)成分等を用いて調整することができる。
本発明でいう粘度は、以下のようにして測定する。まずTOKIMEC.INC製B型粘度計モデルBMに、ローター番号No.2のローターを備え付けたものを準備する。試料をトールビーカーに充填し、恒温槽内にて20℃に調整する。恒温に調整された試料を粘度計にセットする。ローターの回転数を60r/mに設定し、回転を始めてから60秒後の粘度を本発明の粘度とする。
その他の成分としては、粘度特性に影響のない限り、通常液体洗浄剤に配合されている成分、例えば、香料成分、除菌成分、防腐剤、濁り剤、着色剤を配合することができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、食器、調理器具の洗浄、台所回りの洗浄等の硬質表面用(特に台所用)の液体洗浄剤組成物として好適である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、スポンジ等の可撓性材料(好ましくは水を含む)に染み込ませ、直接食器や調理用器具等の硬質表面に接触させて洗浄を行う方法において、洗浄時の食器や調理用器具のぬるつきを抑制することができ、濯ぎ時にはぬるつきが速やかに除去できるほか、濯ぎ時の水切れ性がよい。
表1、表3に示す成分を用いて液体洗浄剤組成物を調製した。これら組成物の洗浄時の感触、及び濯ぎ時の感触と水切れ性を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。また、表2に本発明の効果を有する台所用液体洗浄剤組成物の配合例を示す。
<感触評価>
サラダ油に0.1質量%の色素(スダンレッド)を均一に混ぜ込んだモデル油汚れ1gを陶器皿(直径23cm)に均一に塗り広げ、更に水道水5gをのせたものをモデル汚染食器とした。
市販の新品スポンジ(大きさ7.5cm×11cm×3.5cmの可撓性吸収体、キクロン)を水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が10gになるまで絞った後、表1の組成物1gと水道水20gを染み込ませる。モデル汚染食器上で上記スポンジを2〜3回手でもみ泡立たせた後、モデル汚染食器5枚を擦り洗いし、洗っている最中のぬるつきを下記基準で官能評価を行った。次に、擦り洗いしたモデル汚染食器を水道水ですすぎ、すすぎ最中のぬるつきのとれやすさを下記基準で官能評価を行った。
[洗浄時のぬるつきの基準]
○:あまりぬるつかない。
△:ややぬるつく。
×:非常にぬるつく。
[すすぎ時のぬるつきのとれやすさの基準]
○:すぐにぬるつきがとれる。
△:ぬるつきがとれるまでにやや時間がかかる。
×:ぬるつきがとれるまでに時間がかかる。
<水切れ性評価>
清浄な陶器皿(直径23cm)を用意し、室温で乾燥させた状態の皿の質量(m)を測定する。
市販の新品スポンジ(大きさ7.5cm×11cm×3.5cmの可撓性吸収体、キクロン)を25℃水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が10gになるまで絞った後、表1の組成物1gと水道水20gを染み込ませる。
上記の陶器皿の上で上記のスポンジを2〜3回手でもみ泡立たせた後、陶器皿1枚の両面を時々スポンジをもみながら30秒間擦り洗いする。流水量6L/minに調整した25℃水道水で、洗浄した上記の皿を表裏各10秒擦らずに濯ぐ。
皿をほぼ垂直に吊せるようにした固定具を電子天秤上に置いて、ゼロ合わせを行い、上記の濯いだ皿をほぼ垂直に吊して固定する。垂直に吊した皿が十分に入る水槽に25℃の水道水を満たしたものを用意する。この水槽に先の固定した皿を浸漬して、皿全面を濡らす。浸漬後、水槽を操作することで、固定された皿を水中から分離する。
分離後、皿表面の水が流れ落ちるが、皿から流れ落ちる水が不連続になった瞬間にストップウオッチをスタートさせ(水切れ開始)、そのときの質量(m)を測定し、更に水切れ開始30秒(0.5分)後の質量(m0.5)、水切れ開始2分後の質量(m)を測定する。なお、皿から流れ落ちる水は、天秤にかからないように他の容器で受ける。
下記式より、水切れ開始30秒後、及び2分後の皿上の水の残存率(%)を求めて、水切れ性の評価を行う。
水切れ開始30秒後の水残存率(%)=(m0.5−m)/(m−m)×100
水切れ開始2分後の水残存率(%)=(m−m)/(m−m)×100
Figure 2005264009
Figure 2005264009
(注)表中の記号は以下のものを表す。
・GE−2EH:2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテル(モノグリセリルエーテル99質量%、化合物3の含有量1質量%)
・GE−isoC5:イソアミルモノグリセリルエーテル(モノグリセリルエーテル99質量%、異性体及び多量体の合計1質量%)
・GE−C8:n−オクチルモノグリセリルエーテル(モノグリセリルエーテル99質量%、異性体及び多量体の合計1質量%)
・GE−C10:n−デシルモノグリセリルエーテル(モノグリセリルエーテル99質量%、異性体及び多量体の合計1質量%)
・MG−2EH:2−エチルヘキサン酸モノグリセライド(ジグリセライド、トリグリセライドの混合物、グリセライド中のモノグリセライドの含有量は80質量%)
・AG−2EH:アルキル基が2−エチルヘキシル基であるアルキルグリコシド、グルコースの平均縮合度は1.3
・EO−2EH:ポリエチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコール平均付加モル数4
・AG−IN:アルキル基がiso−ノニル基であるアルキルグリコシド、グルコースの平均縮合度は1.3
・AG−ID:アルキル基がiso−デシル基であるアルキルグリコシド、グルコースの平均縮合度は1.3
・ポリマー1:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N,−ジメチルアミン、メタクリル酸及びt−ブチルメタクリレートとの共重合体(モル比55/36/9)、重量平均分子量約52万
・ポリマー2:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N,−トリメチルアンモニウムクロライド、メトキシポリオキシエチレンメタクリレート(ポリオキシエチレン鎖長は4)及びt−ブチルメタクリレートとの共重合体(モル比65/30/5)、重量平均分子量約12万
・ポリマー3:ISP ジャパン社製、Gafquat 755N (重量平均分子量約100 万)、N−ビニルピロリドン及びN−メタクリロイルオキシエチル−N,N,−ジメチル−N−エチルアンモニウムエチル硫酸エステル塩との共重合体
・ポリマー4:ISP ジャパン社製、Copolymer937(重量平均分子量約100 万)、N−ビニルピロリドン及びN−メタクリロイルオキシエチル−N,N,−ジメチルアミンとの共重合体
・ES−I:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム〔原料アルコールは、1−デセン及び1−ドデセン50/50(質量比)を原料にヒドロホルミル化して得られたアルコールである。このアルコールにEOを平均2モル付加させた後、三酸化イオウにより硫酸化し、水酸化ナトリウムで中和した。全ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム中の全ポリオキシエチレン分岐鎖アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムの割合は42質量%であった。〕
・AOS:炭素数14のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム
・AO−I:N−ラウリル−N,N−ジメチルアミンオキシド
・AO−II:N−ラウリン酸アミドプロピル−N,N−ジメチルアミンオキシド
・AO−III:N−ミリスチル−N,N−ジメチルアミンオキシド
・スルホベタイン:N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシ−1−スルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン
・LDEA:ラウロイルジエタノールアミド
・ノニオン−I:炭素数12、13混合アルキル2級アルコールに、EOを平均7モル付加させたもの(ソフタノール70H、日本触媒株式会社製)
・ノニオン−II:アルキル基の組成が炭素数12/炭素数14=60/40(モル比)混合アルキルで、グルコシド平均縮合度1.5のアルキルグルコシド
・ノニオン−III:ラウリルアルコールにEOを平均12モル付加させたもの
・p−TS:p−トルエンスルホン酸ナトリウム
・PG:プロピレングリコール
・PPG−1000:ポリプロピレングリコール(重量平均分子量約1000)
・香料:表3の香料成分
・pH:1N−硫酸水溶液又は1N−水酸化ナトリウムを用いて調整した。
Figure 2005264009

Claims (2)

  1. (a)下記一般式(1)の化合物を0.1〜10質量%、
    (b)アミド基、4級アンモニウム基、及びアミノ基から選ばれる基を一つ以上有するモノマー単位を分子中に20〜100モル%含む重合体を0.001〜10質量%、
    (c)炭素数10〜18の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤を5〜50質量%、
    (d)炭素数8〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤、両性界面活性剤、及びアルカノールアミド型界面活性剤から選ばれる界面活性剤を0.1〜30質量%、並びに水を含有する液体洗浄剤組成物。
    1a−A−B (1)
    〔式中、R1aは3級炭素又は4級炭素を1つ以上有する炭素数7〜10のアルキル基であり、Aは−O−、−COO−、−CONH−から選ばれる基である。また、Bはヒドロキシル基を2〜10個有する総炭素数3〜12の基、もしくは−(R1bO)−H(ここでR1bは炭素数2又は3のアルキレン基であり、aは平均付加モル数であり、1〜5の数を示す)から選ばれる基である。〕
  2. (b)成分のモノマー単位が、下記一般式(2)〜(5)である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
    Figure 2005264009
    〔一般式(2)中、R2aは水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Dは−O−、−COO−、−OCO−、−CONR2c−(R2cは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基)から選ばれる基であり、R2bは炭素数1〜6のアルキレン基であり、Eは
    Figure 2005264009
    から選ばれる基であり、R2d、R2e、R2fは炭素数1〜3のアルキル基、又はヒドロキシアルキル基であり、R2gはヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキレン基であり、Eは−COO、−SO 、−OSO から選ばれる基である。
    一般式(3)中、R3aは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Fは窒素原子を含む5又は6員環の複素環基である。
    一般式(4)中、R4aは炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又はフェニル基である。
    一般式(5)中、bは0又は1の数であり、R5a、R5bは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。〕
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