JP4230153B2 - 硬質表面用防汚洗浄剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬質表面の防汚性、すなわち汚れの付着の防止、及び付着した汚れを容易に除去することを可能にする硬質表面用の防汚洗浄剤に関し、住居内全般、特に台所や浴室、トイレ、洗面台などの、壁や床、器具、機器などに使用した際に、中でも特にトイレの便器内に使用した際に、汚れの付着防止及び易洗浄を可能にする硬質表面用防汚洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
生活場面では様々な場所で汚れが発生する。それらの汚れを除去するために各種の洗浄剤が開発され、その洗浄力を強化すべく検討がなされてきた。これら努力により、頑固な汚れを落とすための手段が多く提案されている。
【0003】
また、このように汚れの除去性に優れた洗浄剤を開発する一方で、汚れを付きにくくする技術及び処理を施すことで付いた汚れを落とし易くする技術(以後防汚性とする)に関する技術も多く検討されており、洗浄剤として応用する技術が見出されている。例えば、特開2001−181353号公報、特開2001−271094号公報、特開2001−181601号公報には両性型高分子化合物を用いた防汚洗浄剤が開示されている。特開平9−169995号公報には、特定の陽イオン性高分子化合物を用いたトイレ用防汚洗浄剤が開示されている。また、特開平7−102299号公報には塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリルアミドの共重合体を含有するトイレ用洗浄剤が開示されている。
【0004】
これら公報に開示されている技術は、陽イオン基を有する高分子化合物を硬質表面に吸着させて防汚効果を発現しているものであり、使用初期の段階では優れた防汚効果を示す。しかしながら、長期間にわたり使用を繰り返すうちに逆に汚れが硬質表面に付着しやすくなる、いわゆる再汚染という現象が起こることが判り、これを解決することが求められる。
【0005】
従って本発明の課題は、家庭で使用でき、トイレ、浴室、台所まわりなどの硬質表面の洗浄において、優れた防汚性を付与できると共に、繰り返し使用しても再汚染を引き起こさない硬質表面用防汚洗浄剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)分子中に、アミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を1種以上有するモノマー単位を、全モノマー単位に対して10〜100モル%有し、且つ重量平均分子量が1,000〜100,000である重合体〔以下、(a)成分という〕を含有する硬質表面防汚洗浄剤を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる(a)成分は、分子中にアミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を1種以上有するモノマー単位(以下モノマー単位Aという)を有し、重量平均分子量が1,000〜100,000、好ましくは1,000〜80,000、更に好ましくは2,000〜80,000、最も好ましくは5,000〜60,000の重合体である。重量平均分子量が本発明の範囲に満たない場合には満足できる防汚効果を得ることができず、本発明の範囲を超えると、繰り返し使用において再汚染を引き起こし、使用当初は優れた防汚効果を示すが、使用を繰り返すと汚れが付着しやすくなる。これは特に便器内の汚れにおいて顕著である。この理由については定かではないが、分子量の大きい重合体の場合、硬質表面に重合体が体積され、それが逆に汚れを取りこむ原因となることが考えられる。この重量平均分子量はアセトニトリルと水の混合溶媒(リン酸緩衝液)を展開溶媒とし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリエチレングリコールを標準物質として求めたものである。
【0008】
モノマー単位Aを構成するために用いられるモノマーとしては、下記一般式(1)の化合物及び一般式(2)の化合物から選ばれる1種以上が好適である。
【0009】
【化2】
【0010】
〔式中、R1、R2、R3、R7、R8、R9は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基である。X、Yは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキレン基、−COOR12−、−CONHR12−、−OCOR12−、−R13−OCO−R12−から選ばれる基である。ここでR12、R13は、それぞれ独立して、炭素数1〜5のアルキレン基である。R4は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基又はR1R2C=C(R3)−X−である。R5は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ベンジル基であり、R6はヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、又はベンジル基であり、R6がアルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はベンジル基の場合は、Z-は陰イオンを示す。R6がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基を含む場合、Z-は存在せず、R6中のこれらの基は陰イオンとなる。Z-の陰イオンとしては、ハロゲンイオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜3のアルキル基で置換されていてもよい芳香族スルホン酸イオン、ヒドロキシイオンを挙げることができる。R10は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基又はR7R8C=C(R9)−Y−である。R11は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。〕。
【0011】
一般式(1)の化合物として具体的に好ましいものはアクリロイル(又はメタクリロイル)アミノアルキル(炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、アクリロイル(又はメタクリロイル)オキシアルキル(炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N−(ω−アルケニル(炭素数2〜10))−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N,N−ジ(ω−アルケニル(炭素数2〜10))−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩が好ましく、特にジアリルジメチルアンモニウム塩が良好である。
【0012】
一般式(2)の化合物として具体的に好ましいものはアクリロイル(又はメタクリロイル)アミノアルキル(炭素数1〜5)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、アクリロイル(又はメタクリロイル)オキシアルキル(炭素数1〜5)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、N−(ω−アルケニル(炭素数2〜10))−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、N,N−ジ(ω−アルケニル(炭素数2〜10))−N−アルキル(炭素数1〜3)アミン、アリルアミン、ジアリルメチルアミン、ジアリルアミンが好適であり、特にジアリルメチルアミン塩、アリルアミン、ジアリルメチルアミン、ジアリルアミン、アクリロイル(又はメタクリロイル)アミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、アクリロイル(又はメタクリロイル)オキシエチル−N,N−ジメチルアミンが良好である。モノマー単位Aは全モノマー単位に対して。10〜100モル%、好ましくは20〜100モル%、より好ましくは30〜90モル%の割合で含まれる。
【0013】
本発明の(a)成分は、モノマー単位A(複数種であってもよい)からなる重合体のみならず、モノマー単位A(複数種であってもよい)と他のモノマー単位(以下、モノマー単位Bとする)とから構成された重合体であってもよい。この場合、モノマー単位Aとモノマー単位B(複数種であってもよい)との配列様式は、ブロック、交互、周期、統計(ランダムを含む)、グラフト型の何れであってもよい。
【0014】
モノマー単位Aとモノマー単位Bとから構成される重合体は、例えば、それぞれの前駆体モノマーを共重合することによって得ることができる。この場合、モノマー単位Bとしては、下記のモノマー群(i)〜(v)から選ばれるモノマー由来のモノマー単位が好ましく、(i)〜(iii)又は(v)記載のモノマー由来のモノマー単位がより好ましく、特に防汚効果の点から(i)、(ii)又は(v)のモノマー由来のモノマー単位が好ましく、中でも(i)のモノマー由来のモノマー単位が最も好ましく、これらの中でもアクリル酸またはそのナトリウム塩もしくはカリウム塩、メタクリル酸またはそのナトリウム塩もしくはカリウム塩、マレイン酸またはそのナトリウム塩もしくはカリウム塩が好ましい。ここで(i)のモノマー由来のモノマー単位の対イオンは、含有する重合体のカチオン基部分であっても良い。また、金属材料の腐食性を防止するために(v)のモノマー由来のモノマー単位を用いることが好ましく、(i)と(v)のモノマー由来のモノマー単位を含有した共重合体が防汚性と腐食性を同時に備え特に好ましい。
【0015】
(i)アクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸、スチレンスルホン酸塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩、アリルスルホン酸塩、ビニルスルホン酸塩、メタリルスルホン酸塩、スルホプロピルメタクリレート、リン酸モノ−ω−メタクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜12)から選ばれる陰イオン基含有化合物。
【0016】
(ii)アクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアミノメチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドンから選ばれるアミド基含有化合物
(iii)アクリル酸(又はメタクリル酸)アルキル(炭素数1〜5)、アクリル酸(又はメタクリル酸)2−ヒドロキシエチル、アクリル酸(又はメタクリル酸)−N,N−ジメチルアミノアルキル(炭素数1〜5)、酢酸ビニルから選ばれるエステル基含有化合物
(iv)エチレン、プロピレン、N−ブチレン、イソブチレン、N−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、N−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンから選ばれる化合物
(v)二酸化硫黄。
【0017】
モノマー単位Aとモノマー単位Bを有する重合体は前記のような共重合による合成方法の他、モノマー単位Aを含む重合体に前記(i)〜(v)のモノマー、特に好ましくは前記(i)、(ii)のモノマーをグラフト重合して得てもよい。また、前記(i)〜(v)のモノマーを含む重合体に前記一般式(1)のモノマー及び/又は一般式(2)のモノマーをグラフト重合して得てもよいし、前記(i)〜(v)のモノマーを含む重合体、特に好ましくは前記(i)、(ii)のモノマーを含む重合体に前記一般式(2)のモノマーをグラフト重合した後、これを4級化してもよい。
【0018】
本発明の(a)成分を構成する重合体はいかなる重合法によって得てもよいが、ラジカル重合法が特に好ましく、塊状、溶液、又は乳化系にてこれを行うことができる。ラジカル重合は加熱によりこれを開始してもよいが、開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、などのアゾ系開始剤、過酸化水素及び、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、過安息香酸などの有機過酸化物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素−Fe3+などのレドックス開始剤、など既存のラジカル開始剤を用いてもよいし、光増感剤の存在/又は非存在下での光照射や、放射線照射により重合を開始させてもよい。
【0019】
本発明の(a)成分は、モノマー単位Aの単一重合体並びにモノマー単位A及びモノマー単位Bのコポリマーから選ばれる重合体の複数種の混合物であってもよい。製造方法としては、特公昭53−25599号公報を参考にすることができる。
【0020】
本発明の(a)成分における、より好ましい構成は、モノマー単位Aとモノマー単位Bの合計が全モノマー単位に対して50〜100モル%のものであり、最も好ましくはモノマー単位A、Bのモル比が、モノマー単位A/[モノマー単位A+モノマー単位B]=0.3〜0.99のものであり、特には0.4〜0.95ものであり、更に好ましくは0.5〜0.9である。
【0021】
本発明の本発明の硬質表面用防汚洗浄剤は、防汚性を著しく阻害しない限りにおいて、(a)成分以外の他の水溶性重合体を含有していてもよい。
【0022】
(a)成分は、本発明の硬質表面用防汚洗浄剤中に好ましくは0.01〜35質量%、より好ましくは0.02〜25質量%含有され、トリガーやエアゾールなどの噴霧装置で噴霧する方法や、塗布するような方法にて対象の硬質表面を洗浄するような場合は、(a)成分の濃度は0.01〜10質量%、より好ましくは0.02〜5質量%、更に好ましくは0.05〜2質量%である。一方、トイレタンク内の水を利用した洗浄方法において、タンク内または任意の給水経路に装置を設けることでタンク内の水に適量な洗浄液を投与することができるトイレ用オートクリーナーに用いる場合は、2〜35質量%、より好ましくは3〜25質量%、更に好ましくは4〜15質量%含有される。なおタンク内の(a)成分の濃度は0.05〜15ppm(質量比、以下同様)が好ましく、さらに0.1〜10ppmが好ましい。
【0023】
本発明の防汚洗浄剤の20℃におけるpHは、好ましくは2〜12、より好ましくは3〜11、特に好ましくは5〜8が防汚洗浄効果の点から好適である。pH調節剤としては塩酸や硫酸など無機酸や、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸などの有機酸などの酸剤や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニアやその誘導体、モノエタノールアミンやジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン塩など、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤を、単独もしくは複合して用いても構わない。また、これらの酸剤とアルカリ剤を組み合わせて緩衝剤系として用いても構わない。
【0024】
本発明の硬質表面用防汚洗浄剤には、防汚洗浄効果を高める目的や、使用時の洗浄効果感や付着性を高めるための起泡性を付与する目的から界面活性剤(以下(b)成分という)を含有することが好ましい。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる1種以上が好ましい。
【0025】
陰イオン界面活性剤としてはアルキル基の炭素数8〜18のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、αオレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜10)アルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜10)アルキルエーテル酢酸塩等を挙げることができ、中でも、アルキル基の炭素数10〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数8〜14アルキル硫酸エステル塩、アルキル基の炭素数10〜14のポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜5)アルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。また塩としてはナトリウム塩またはカリウム塩が好ましい。
【0026】
非イオン界面活性剤としては下記一般式(3)の化合物及び/又は一般式(4)の化合物が防汚洗浄効果の点から好ましい。
【0027】
R14−T−[(R15O)a−R16]b (3)
〔式中、R14は、炭素数8〜20、好ましくは10〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R15は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。R16は、炭素数1〜3のアルキル基、又は水素原子である。aは1〜100、好ましくは3〜80、より好ましくは5〜40、特に好ましくは5〜20の数を示す。Tは−O−、−COO−、−CON−又は−N−であり、Tが−O−又は−COO−の場合はbは1であり、Tが−CON−又は−N−の場合はbは1又は2である〕。
【0028】
R17−(OR18)cGd (4)
〔式中、R17は直鎖の炭素数8〜16、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14のアルキル基、R18は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基、特にエチレン基であり、Gは還元糖に由来する残基、cは平均値0〜6の数、dは平均値1〜10、好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜2の数を示す。〕。
【0029】
一般式(3)の化合物の具体例として以下の化合物を挙げることができる。
R14−O−(C2H4O)e−H
〔式中、R14は前記の意味を示す。eは1〜100、好ましくは5〜20の数である。〕
R14−O−(C2H4O)f−(C3H6O)g−H
〔式中、R14は前記の意味を示す。f及びgはそれぞれ独立に1〜20、好ましくは1〜10の数であり、EOとプロピレンオキシドはランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
【0030】
【化3】
【0031】
〔式中、R14は前記の意味を示す。h及びiはそれぞれ独立に0〜40、好ましくは0〜20の数であり、h+iは1〜20、好ましくは1〜15の数である。R19、R20はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。〕。
【0032】
一般式(4)の化合物において、Gは還元糖に由来する残基であり、原料の還元糖としては、アルドースとケトースの何れであっても良く、また、炭素数が3〜6個のトリオース、テトロース、ペントース、ヘキソースを挙げることができる。アルドースとして具体的にはアピオース、アラビノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロースを挙げることができ、ケトースとしてはフラクトースを挙げることができる。本発明ではこれらの中でも特に炭素数5又は6のアルドペントースあるいはアルドヘキソースが好ましく中でもグルコースが最も好ましい。
【0033】
陽イオン界面活性剤としては下記一般式(5)〜一般式(7)の化合物が防汚効果の点から好ましい。
【0034】
【化4】
【0035】
[式中、R21は炭素数5〜18、好ましくは6〜14、特に好ましくは8〜12のアルキル基、又はアルケニル基、好ましくはアルキル基であり、R23、R24は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Uは−COO−、OCO−、−CONH−、−NHCO−、
【0036】
【化5】
【0037】
である。jは0又は1の数である。R22は、炭素数1〜6のアルキレン基、又は−(O−R31)k−である。ここでR31はエチレン基もしくはプロピレン基、好ましくはエチレン基でありであり、kは1〜10、好ましくは1〜5の数である。R25は炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。R26は炭素数8〜16のアルキル基である。また、R27、R28、R29、R30はこれらの内2つ以上(好ましくは2つ)は炭素数8〜18、好ましくは8〜12のアルキル基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。さらにZ-は陰イオン基、好ましくはハロゲンイオン又は炭素数1〜3のアルキル硫酸イオンである。]。
【0038】
上記一般式のうち本発明の最も好ましい陽イオン界面活性剤としては下記のものを挙げることができる。
【0039】
【化6】
【0040】
両性界面活性剤としては下記一般式(8)の化合物、及び一般式(9)の化合物が好ましい。
【0041】
【化7】
【0042】
[式中、R32は炭素数8〜16、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R34、R35は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R33は炭素数1〜5、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、aは0又は1、好ましくは1の数である。]
【0043】
【化8】
【0044】
[式中、R36は炭素数9〜23、好ましくは9〜17、特に好ましくは10〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R37は炭素数1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは2又は3のアルキレン基である。Bは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、bは0又は1、好ましくは0である。R38、R39は、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、R40はヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Dは−COO-、−SO3 -、−OSO3 -から選ばれる基であり、特に−SO3 -が目的の粘度に調整するために、−COO-が起泡性の点で良好である。]。
【0045】
本発明では、防汚効果の点から非イオン界面活性剤及び陽イオン界面活性剤が好ましく、特に一般式(3)の化合物及び一般式(4)の化合物から選ばれる非イオン界面活性剤、一般式(5)の化合物から選ばれる陽イオン界面活性剤が好ましく、さらに一般式(4)の化合物から選ばれる非イオン界面活性剤、一般式(5)の化合物から選ばれる陽イオン界面活性剤が好ましい。
【0046】
使用時の洗浄効果感や付着性を高めるための起泡性を付与するためには、非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤が好ましく、特に一般式(3)の化合物及び一般式(4)の化合物から選ばれる非イオン界面活性剤、一般式(8)の化合物及び一般式(9)の化合物から選ばれる両性界面活性剤が好ましく、さらに一般式(4)の化合物から選ばれる非イオン界面活性剤、一般式(9)の化合物から選ばれる両性界面活性剤が好ましい。
【0047】
(b)成分は本発明の硬質表面用防汚洗浄剤中に、好ましくは0.001〜50質量%、特に好ましくは0.005〜30質量%、さらに好ましくは0.01〜25質量%含有されることが好適であり、トリガーやエアゾールなどの噴霧装置で噴霧する方法や、塗布するような方法にて対象の硬質表面を洗浄するような場合は、(b)成分の濃度は0.001〜10質量%、より好ましくは0.005〜5質量%、さらに好ましくは0.01〜3質量%であり、一方、トイレタンク内の水を利用した洗浄方法において、タンク内または任意の給水経路に装置を設けることでタンク内の水に適量な洗浄液を投与することができるトイレ用オートクリーナーに用いる場合は、0.1〜50質量%、より好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%含有される。なおタンク内の(b)成分の濃度は0.01〜20ppmが好ましく、特に0.1〜10ppmが好ましい。
【0048】
本発明で(b)成分として陰イオン界面活性剤を用いる場合、防汚効果を低下させる場合があるため、陰イオン界面活性剤の含有量は(b)成分の全量に対して75質量%以下、好ましくは50質量%以下、特に好ましくは30質量%以下であることが、防汚効果の点から好ましい。特に、一般式(5)〜(7)で示される陽イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤を併用する場合、これら陽イオン界面活性剤の質量1に対して陰イオン界面活性剤の割合は質量比で1未満、特に0.75未満であることが好ましい。
【0049】
本発明では、任意成分の成分として、有機汚れに対する洗浄力向上の目的や貯蔵時の安定性の目的で水溶性溶剤〔以下(c)成分とする〕を配合することが好ましく、[1]炭素数1〜5の1価アルコール、[2]炭素数4〜12の多価アルコール、[3]下記の一般式(12)で表される化合物、[4]下記の一般式(13)で表される化合物及び[5]下記の一般式(14)で表される化合物から選ばれる一種以上が好ましい。
【0050】
【化9】
【0051】
〔式中、R41及びR42は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を示すが、R41及びR42の双方が水素原子となる場合を除く。mは0〜10の数を、nは0〜10の数を示すが、m及びnの双方が0である場合を除く。R43及びR44は炭素数1〜3のアルキル基を示す。R45は炭素数1〜8のアルキル基を示す。〕。
【0052】
[1]の炭素数2〜5の1価アルコールとしては、一般的にエタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコールが挙げられる。これらの低級アルコールを配合することにより低温における系の安定性を更に向上させることができる。
【0053】
[2]の炭素数4〜12の多価アルコールとしては、イソプレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンの他、アルキル基の炭素数が3〜8のモノアルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
【0054】
[3]の化合物は、一般式(12)において、R41、R42がアルキル基である場合の炭素数は1〜4が特に好ましい。また、一般式(12)中、EO及びPOの平均付加モル数のm及びnは、それぞれ0〜10の数であるが、EOとPOの付加順序は特に限定されず、ランダム付加したものであってもよい。[3]の化合物の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数=2〜3)ポリオキシプロピレン(平均付加モル数=2〜3)グリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数=1〜4)グリコールフェニルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等が挙げられる。このうち、洗浄力及び使用感の点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数=1〜4)グリコールフェニルエーテルが好ましい。
【0055】
また、[4]の化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンが好適なものとして例示され、[5]の化合物としては3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−エトキシ−3−メチルブタノール等が好ましい。
【0056】
これらのなかでも基材に対する損傷性の点から[1]、[2]及び[3]の化合物から選ばれる水溶性溶剤が好ましく、特にエタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル及びアルキル基の炭素数が3〜8のモノアルキルグリセリルエーテルから選ばれる水溶性溶剤が好ましく、さらにエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテルから選ばれる水溶性溶剤が好ましい。
【0057】
(c)成分は本発明の硬質表面用防汚洗浄剤中に好ましくは0.1〜50質量%、更に好ましくは0.5〜30質量%含有され、トリガーやエアゾールなどの噴霧装置で噴霧する方法や、塗布するような方法にて対象の硬質表面を洗浄するような場合は、(c)成分の濃度は0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、特に好ましくは0.5〜7質量%であり、一方、トイレタンク内の水を利用した洗浄方法において、タンク内または任意の給水経路に装置を設けることでタンク内の水に適量な洗浄液を投与することができるトイレ用オートクリーナーに用いる場合は、1〜50質量%、より好ましくは3〜40質量%、更に好ましくは5〜30質量%含有される。なおトイレのタンク内の(c)成分の濃度は0.01〜20ppmが好ましく、さらに0.1〜10ppmが好ましい。
【0058】
本発明では無機汚れを溶解し、洗浄力を向上させる目的や防汚効果をさらに向上する目的で、さらに(d)成分として、キレート剤を配合することが好ましい。キレート剤としては(d1)トリポリリン酸、ピロリン酸、オルソリン酸、ヘキサメタリン酸及びこれらのアルカリ金属塩、(d2)エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、(d3)アミノトリメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、(d4)アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれるモノマーの単一重合体又は共重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリα−ヒドロキアクリル酸及びこれらのアルカリ金属塩、(d5)クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸から選ばれる多価カルボン酸及びそれらのアルカリ金属塩から選ばれる1種以上、(d6)アルキルグリシン−N,N−ジ酢酸、アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸、セリン−N,N−ジ酢酸、グルタミン酸二酢酸、エチレンジアミンジコハク酸又はこれらの塩が好ましく、特に(d2)、(d3)、(d5)の化合物が好ましい。
【0059】
(d)成分は本発明の硬質表面用防汚洗浄剤中に好ましくは0.1〜20質量%含有され、トリガーやエアゾールなどの噴霧装置で噴霧する方法や、塗布するような方法にて対象の硬質表面を洗浄するような場合は、(d)成分の濃度は好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.3〜7質量%であり、一方、トイレタンク内の水を利用した洗浄方法において、タンク内または任意の給水経路に装置を設けることでタンク内の水に適量な洗浄液を投与することができるトイレ用オートクリーナーに用いる場合は、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%含有される。なおトイレのタンク内の(d)成分の濃度は0.01〜20ppmが好ましい。
【0060】
本発明の硬質表面用防汚洗浄剤は、貯蔵安定性を向上させる目的や使用時の起泡性を高める目的でハイドロトロープ剤を含有することができる。具体的に好ましい化合物としては炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換したベンゼンスルホン酸又はその塩を挙げることができる。より具体的に好ましい例としては、p−トルエンスルホン酸、m−キシレンスルホン酸、p−クメンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸であり、塩を用いる場合にはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が良好である。これらの含有量は、本発明の硬質表面用防汚洗浄剤中好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.1〜3質量%が好適である。
【0061】
本発明では使用時の付着性を持たせ使いやすさ向上の目的で、水溶性高分子の1種以上を添加することが出来る。水溶性高分子としては特に限定されるものではないが、特開平8−209194号公報6頁10欄〜7頁11欄に記載の水溶性高分子から選ばれる1種以上が好ましい。
【0062】
本発明の硬表面用防汚洗浄剤には、上記成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で通常の洗浄剤に配合されている添加剤、例えば香料、抗菌剤、粘度調整剤、顔料、染料、懸濁剤などを添加することができる。
【0063】
本発明を使用する際には、(a)成分の重合体を、溶媒中に一剤として溶解または分散させても、任意成分との組み合わせによる、任意の剤数にしても構わない。また、任意成分を組み合わせることにより、水などの溶媒に対して、直ちに溶解する、あるいは徐放性を付与した、一剤以上の粉末や錠剤の形状で用いても構わない。さらに、(a)成分あるいは任意成分のいずれかが液状で他方が粉末などの固体状で用いることもできる。
【0064】
本発明の硬質表面用防汚洗浄剤は、(a)成分及び任意成分を含有し残部が水の液体防汚洗浄剤であることが好ましく、オートクリーナーとして用いる場合は、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸ジエステル、脂肪酸、又は塩等の凝固剤を用いて固体状もしくはゲル状としてもよい。水の含有量は液体防汚洗浄剤又はゲル状防汚洗浄剤の場合は好ましくは10〜99.99質量%、より好ましくは20〜98質量%である。固体状防汚洗浄剤の場合は好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
【0065】
本発明の硬質表面用防汚洗浄剤の使用時の形態は、特に問わないが、▲1▼トリガーやエアゾール等のスプレーヤーを用いて直接対象物にスプレーする方法、▲2▼吸水性の可撓性材料に防汚洗浄剤を染み込ませ対象物を擦る方法、及び▲3▼防汚洗浄剤を溶解させた溶液に対象物を浸漬させる方法が好適である。
【0066】
▲1▼の方法では、トリガー式スプレーが好ましく、特に実開平4−37554号公報の第1図に示されているような液垂れや噴霧の均一性に優れる蓄圧式トリガーを用いることが良好であり、対象物100〜800cm2に対して、好ましくは0.2〜10gの割合でスプレーすることが好ましい。また、スプレー性の点から溶液の粘度は1〜200mPa・s、好ましくは2〜100mPa・sが良好である。
【0067】
▲2▼の方法では、吸水性の可撓性材料として布、不織布、スポンジ等を使用することができ、特にスポンジを使用することが汚れ除去効果の点で好ましい。
【0068】
▲3▼の方法では、濃縮液体防汚洗浄剤または固体状防汚洗浄剤を希釈した溶液を調製し、対象物を浸漬させることが好ましい。ここで、浸漬とは対象物が完全に浸される状態であり静置してもよく適度に攪拌を加えてもよい。浸漬時間としては0.5〜300分、好ましくは2〜150分が好適である。
【0069】
【実施例】
実施例1
表1に示す組成の硬質表面用防汚洗浄剤を、洋式便器を使用している家庭で、トイレを使用する毎に便器内に5g均一になるように塗布し、便器内の水がたまっていない部分(以下前庭部とする)、水がたまっている部分の境目(以下喫水部とする)、水がたまっている中の部分(以下水封部とする)について汚れの付着状況を2ヶ月後、4ヶ月後と観察し、汚れ防止効果(防汚性)について以下の基準で評価を行った。結果を表1に示す。
(評価基準)
◎:汚れが付いていない。
○:汚れが僅かに付いている。
△:汚れが少し付いている。
×:汚れがかなり付いている。
【0070】
【表1】
【0071】
表1中の成分は次の通りである。
・重合体A:塩化ジアリルジメチルアンモニウムとマレイン酸(モル比2/1)の共重合体、重量平均分子量6万
・重合体B:塩化ジアリルジメチルアンモニウムとマレイン酸と二酸化硫黄(モル比2/1/1)の共重合体、重量平均分子量3万
・重合体C:マーコート280、Calgon社製、塩化ジアリルジメチルアンモニウムとアクリル酸(モル比64/36)の共重合体、重量平均分子量170万・重合体D:マーコート100、Calgon社製、塩化ジアリルジメチルアンモニウムの重合体、重量平均分子量50万
・重合体E:マーコート550、塩化ジアリルジメチルアンモニウムとアクリルアミド(モル比30/70)共重合体、Calgon社製、重量平均分子量500万
・界面活性剤A:塩化ベンゼトニウム
・界面活性剤B:塩化ジデシルジメチルアンモニウム
・界面活性剤C:塩化ココアルキルジメチルベンザルコニウム
・界面活性剤D:塩化オクチルジメチルベンザルコニウム
・界面活性剤E:アルキルグルコシド(直鎖アルキル基の炭素数が12と14の混合物、糖平均縮合度1.2[縮合度1と2の混合物])
・界面活性剤F:ドデシルジメチルアミンオキシド
・界面活性剤G:N−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン
・EDTA−4Na:エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩
また、pHは、塩酸水溶液及び/又は水酸化ナトリウム水溶液で調整した。
【0072】
実施例2
表2に示す組成の液が流れるように、トイレのタンク内に表2の成分の濃縮液を投入し、洋式便器を使用している家庭でトイレを通常通り使用した。2ヶ月後の汚れ防止効果(防汚性)について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。なお、表2中の成分は表1と同じものである。
【0073】
【表2】
Claims (5)
- (a)分子中に、アミノ基及び4級アンモニウム基から選ばれる基を1種以上有するモノマー単位(以下モノマー単位Aという)と、下記のモノマー群(i)及び(v)から選ばれるモノマー由来のモノマー単位(以下モノマー単位Bという)とを、全モノマー単位に対して合計で50〜100モル%有し、且つ重量平均分子量が1,000〜100,000である重合体を含有する硬質表面防汚洗浄剤であって、
モノマー単位Aが、下記一般式(1)で表される化合物及び/又は一般式(2)で表される化合物に由来するモノマー単位であり、
モノマー単位Aとモノマー単位Bのモル比が、モノマー単位A/[モノマー単位A+モノマー単位B]=0.3〜0.99である、
硬質表面用防汚洗浄剤。
(i)アクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸、スチレンスルホン酸塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩、アリルスルホン酸塩、ビニルスルホン酸塩、メタリルスルホン酸塩、スルホプロピルメタクリレート、リン酸モノ−ω−メタクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜12)から選ばれる陰イオン基含有化合物。
(v)二酸化硫黄。 - (b)陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を含有する請求項1記載の硬質表面用防汚洗浄剤。
- (c)水溶性溶剤を含有する請求項1又は2記載の硬質表面用防汚洗浄剤。
- (d)キレート剤を含有する請求項1〜3の何れか1項記載の硬質表面用防汚洗浄剤。
- トイレ用である請求項1〜4の何れか1項記載の硬質表面用防汚洗浄剤。
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