JP3954041B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は液体洗浄剤組成物、特に台所まわりの硬質表面、なかでも食器や調理器具等の洗浄に適した液体洗浄剤組成物に関する。
アルキルグリコシドを液体洗浄剤に用いる技術として、例えば特許文献1〜11などが挙げられる。また、アルキルグリセリルエーテルを液体洗浄剤に用いる技術として、例えば特許文献12〜14などが挙げられる。また、アルキルグリコシドとアルキルグリセリルエーテルを併用した洗浄剤組成物が特許文献15に開示されている。
特公平6−33401号公報 特開平10−25498号公報 特開平6−17085号公報 特開平7−228900号公報 特開平7−305091号公報 特開平7−310092号公報 特表平8−502540号公報 特表平8−502310号公報 特表平8−501817号公報 特開平5−148494号公報 特開2000−26889号公報 特開2001−19993号公報 特開2001−49291号公報 特開平11−310792号公報 特開平4−292697号公報
近年、環境負荷軽減の観点から、界面活性剤の濃度を高め、容器の樹脂量を低減させた濃縮タイプの液体洗浄剤が好まれて使用されている。このような濃縮化の傾向があるのにもかかわらず、食器洗い用洗浄剤の使用方法は、以前にも増してスポンジに洗浄剤を直接塗付して洗浄する方法が一般化してきており、硬質表面に高濃度の界面活性剤が接触しやすくなっている。高濃度の界面活性剤と硬質表面の接触は、硬質表面に付着した油汚れを除去しやすくする一方で、過剰な界面活性剤が、ぬるつきの問題を発生させる原因となる。ぬるつきとは、洗浄時ないし濯ぎ時に、指や掌等の身体と洗浄対象表面との間で感じられるものであり、洗浄剤がまるで油膜として平滑な被洗浄表面に存在するような感触であって、その感触は洗浄時のみならず、濯ぎ時になかなか除去できないものである。基本的にぬるつきは濯ぎを充分に行なうことで解消できるが、濯ぎ時のいつまでも拭えないぬるつき感は、使用者の洗浄剤に対する印象を悪くする。
一方、食器洗い用洗浄剤などの液体洗浄剤組成物には、皮膚安全性や起泡性の観点からアルキルグリコシド型界面活性剤を主活性剤として用いられている。また、上記特許文献5、6に記載されているように使用感に優れることも知られている。しかしながら、アルキルグリコシド型界面活性剤を主活性剤とする食器洗い用洗浄剤をスポンジに付着させて洗浄する場合、通常の陰イオン界面活性剤を主活性剤とする洗浄剤に比較してぬるつきを抑制する効果があるものの、濃い界面活性剤溶液が直接手や食器に接触するため、依然としてぬるつき感は存在するため、さらにぬるつきを抑制する液体洗浄剤が望まれる。
また、アルキルグリコシド型界面活性剤を主活性剤とする食器洗い用洗浄剤は、通常の陰イオン界面活性剤を主活性剤とする洗浄剤に比較して洗浄性能がやや劣るといった短所があるため、ぬるつきを抑制し、かつ洗浄性能の高い液体洗浄剤が望まれる。
上記特許文献15には、アルキルグリコシド型界面活性剤とグリセリルエーテルを含有する液体洗浄剤が開示されており、アルキルグリセリルエーテルが洗浄力を向上させることを示すものであるが、食器などの硬質表面の洗浄におけるぬるつきの低減、さらには、ぬるつきの低減と洗浄性能の両性能を向上させることについては開示も示唆もない。
本発明が解決しようとする課題は、アルキルグリコシド型界面活性剤を主活性剤として用いられている液体洗浄剤組成物において、洗浄時や濯ぎ時のぬるつきを改善し、かつ洗浄性能も飛躍的に向上させることにある。
本発明は、(a)下記一般式(1)の化合物〔以下、(a)成分という〕を0.1〜10質量%、(b)一般式(2)の非イオン界面活性剤〔以下、(b)成分という〕を15〜35質量%、(c)炭素数8〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤、炭素数8〜18の炭化水素基を有する両性界面活性剤、及び炭素数8〜18の炭化水素基を有するアルカノールアミド型界面活性剤から選ばれる界面活性剤〔以下、(c)成分という〕を0.1〜10質量%、並びに水を含有する液体洗浄剤組成物に関する。
1a−O−(CH2CH(OH)CH2O)r−H (1)
〔式中、R1aは2−エチルヘキシル基、イソノニル基及びイソデシル基から選ばれる基であり、rは平均付加モル数であり、1〜4の数を示す。〕
2a−(OR2b)nm (2)
〔式中、R2aは炭素数8〜16の直鎖アルキル基であり、R2bは、炭素数2〜4のアルキレン基である。Gは還元糖に由来する基を示す。nは平均付加モル数であり0〜5の数を示し、mは平均縮合度であり1〜3の数を示す。〕
本発明によれば、洗浄時や濯ぎ時のぬるつきが改善され、かつ洗浄性能も飛躍的に向上した、アルキルグリコシド型界面活性剤を主活性剤とする液体洗浄剤組成物が得られる。
<(a)成分>
本発明の(a)成分は一般式(1)の化合物であり、特定の分岐型アルキル基有するアルキルグリセリルエーテル化合物である。
1a−O−(CH2CH(OH)CH2O)r−H (1)
〔式中、R1aは2−エチルヘキシル基、イソノニル基及びイソデシル基から選ばれる基であり、rは平均付加モル数であり、1〜4の数を示す。〕
一般式(1)においてR1aは2−エチルヘキシル基またはイソデシル基が好ましく、2−エチルヘキシル基が特に好ましい。rは1〜3が好ましく、1〜2がより好ましく、r=1の化合物が最も好ましい。特に好ましい化合物はR1aが2−エチルヘキシル基で、かつ、r=1の化合物である。
一般式(1)の化合物を得るには、例えば2−エチルヘキサノール、イソノナノール又はイソデカノールから選ばれる分岐型アルキルアルコールとエピハロヒドリンやグリシドール等のエポキシ化合物とを、BF3等の酸触媒、あるいはアルミニウム触媒を用いて反応させて製造する方法を用いることができる。かくして得られる2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルは、特開2001−49291号公報に記載されているように複数の生成物を含み得る混合物であり、具体的には、2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルとして、エポキシ化合物の1位に2−エチルヘキサノールが付加した化合物(3−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオール、以下(a1)という)やエポキシ化合物の2位に付加した化合物(2−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,3−プロパンジオール、以下(a2)という)、副生成物として、(a1)又は(a2)にさらにエポキシ化合物が付加した多付加化合物(以下(a3)という)をも含み得る混合物である。本発明の(a)成分である2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルを含む該混合物は、そのまま用いてもよく、さらに精製して用いてもよい。
本発明では、(a)成分である(a1)以外の化合物を多く含有すると本発明の効果を損なう場合があるため注意が必要であり、特に多付加化合物(a3)の含有量を(a3)/(a1)の質量比で1/99以下、好ましくは0.5/99.5以下、特に好ましくは0.1/99.9以下が好適である。
(a3)成分を低減化させる方法としては、特開2001−49291号公報に記載の方法を例示することができる他、蒸留精製により(a3)成分を除去する方法を採用することができる。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は一般式(2)のアルキルグリコシド型界面活性剤である。
2a−(OR2b)nm (2)
〔式中、R2aは炭素数8〜16の直鎖アルキル基であり、R2bは、炭素数2〜4のアルキレン基である。Gは還元糖に由来する基を示す。nは平均付加モル数であり0〜5の数を示し、mは平均縮合度であり1〜3の数を示す。〕
一般式(2)においてR2aは炭素数12〜14の直鎖アルキル基が好適である。また、nは好ましくは0〜3、より好ましくは0〜2、特に好ましくは0である。R2bはエチレン基が好ましい。
一般式(2)において、Gは還元糖に由来する基であり、より具体的にはグリコシド基が挙げられる。原料の還元糖としては、アルドースとケトースの何れであっても良く、また、炭素数が3〜6個のトリオース、テトロース、ペントース、ヘキソースを挙げることができる。アルドースとして具体的にはアピオース、アラビノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロースを挙げることができ、ケトースとしてはフラクトースを挙げることができる。本発明ではこれらの中でも特に炭素数5又は6のアルドペントースあるいはアルドヘキソースが好ましく、中でもグルコースが最も好ましい。
一般式(2)中、mは糖の平均縮合度を示し、好ましくは1〜2の数、特に1〜1.5の数が良好である。
一般式(2)の化合物は、上記糖とR2a−(OR2b)n−OHとを酸触媒を用いてアセタール化反応又はケタール化反応することで容易に合成することができる。また、アセタール化反応の場合、ヘミアセタール構造であっても良く、通常のアセタール構造であっても良い。
<(c)成分>
本発明では、(c)成分として、(c)炭素数8〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤、炭素数8〜18の炭化水素基を有する両性界面活性剤、及び炭素数8〜18の炭化水素基を有するアルカノールアミド型界面活性剤から選ばれる界面活性剤を用いる。なお、アルカノールアミド型界面活性剤の前記炭化水素基の炭素数には、カルボニル基の炭素原子も含むものとする。また炭化水素基は置換基を有していても良いアルキル基又はアルケニル基が好ましい。(c)成分としては、具体的には下記一般式(3)〜一般式(6)の化合物を挙げることができる。
Figure 0003954041
〔式中、R3aは炭素数8〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R3bは炭素数1〜6のアルキレン基であり、Dは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−から選ばれる基である。kは0又は1の数であり、R3c、R3dは、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。〕
Figure 0003954041
〔式中、R4aは炭素数9〜17のアルキル基又はアルケニル基であり、R4bは炭素数1〜6のアルキレン基である。Eは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、jは0又は1の数である。R4c、R4dは、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R4eはヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。Tは−SO3 -、−OSO3 -、−COO-から選ばれる基である。〕
Figure 0003954041
〔式中、R5aは炭素数7〜17の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、R5bはメチル基、エチル基又は−(C24O)h−Hである。また、R5cは−(C24O)i−Hである。h、iはそれぞれ0〜5の数であり、h+iは1〜6である。〕
一般式(3)において、R3aは、好ましくは炭素数10〜14のアルキル基又はアルケニル基であり、特に好ましくはラウリル基(又はラウリン酸残基)及び/又はミリスチル基(又はミリスチン酸残基)である。Dは、好ましくは−COO−又は−CONH−であり、最も好ましくは−CONH−である。R3bの炭素数は、好ましくは2又は3であり、R3c、R3dは、好ましくはメチル基である。
本発明ではR3aは単独のアルキル(又はアルケニル)鎖長でもよく、異なるアルキル(又はアルケニル)鎖長を有する混合アルキル基(又はアルケニル基)であってもよい。後者の場合には、ヤシ油、パーム核油から選ばれる植物油から誘導される混合アルキル(又はアルケニル)鎖長を有するものが好適である。具体的にはラウリル基(又はラウリン酸残基)/ミリスチル基(又はミリスチン酸残基)のモル比が95/5〜20/80、好ましくは90/10〜30/70であることが洗浄効果、及び泡立ち性の点から好ましい。
一般式(4)において、R4aは、好ましくは炭素数9〜15、特に9〜13のアルキル基であり、R4bは、好ましくは炭素数2又は3のアルキレン基である。Eは−CONH−が好ましく、gは0又は1が好適である。R4c、R4dはメチル基、又はヒドロキシエチル基が好ましい。Tは−SO3 -、又は−COO-が好ましく、Tが−SO3 -の場合にはR4eは−CH2CH(OH)CH2−が好ましく、Tが−COO-の場合にはR4eはメチレン基が好ましい。
一般式(5)の化合物において、R5aは炭素数7〜17の飽和又は不飽和の炭化水素基である。R5aCO−の好ましい具体例としてはオクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、ドコサン酸、リノール酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸から誘導されるアシル基が挙げられ、特に好ましくは、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレイン酸から誘導されるアシル基である。
一般式(5)の化合物においてR5bはメチル基、エチル基又は−(C24O)h−Hであり、洗浄効果の持続性の点から好ましくはメチル基又は水素原子(h=0)である。また、R5cは−(C24O)i−Hであり、iは洗浄効果の持続性の点から好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3の数である。
一般式(5)の化合物の好ましい具体例としては一般式(5−1)及び一般式(5−2)の化合物を挙げることができる。
Figure 0003954041
<その他成分>
本発明では洗浄力および起泡を向上させる目的から(d)成分として、陰イオン界面活性剤を含有することができる。
本発明において、好ましい陰イオン界面活性剤としては炭素数10〜18の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤であり、好ましい具体例としては炭素数10〜15のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、炭素数10〜16のモノアルキル硫酸エステル塩、炭素数10〜16のアルキル基を有し炭素数2又は3のオキシアルキレン基が平均1.0〜4.0モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、炭素数8〜16のα−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸(炭素数8〜16)低級アルキル(炭素数1〜3)エステル塩を挙げることができる。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルカノールアミン塩が挙げられ、特に粘度の点からナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましい。
本発明では特に炭素数10〜14のアルキル基を有し炭素数2又は3のオキシアルキレン基、好ましくはオキシエチレン基が平均1.0〜4.0モル、特に好ましくは2.0〜4.0モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、又はマグネシウム塩を用いることが洗浄効果の点から好ましく、また、高濃度の陰イオン界面活性剤を含有する組成物の低温あるいは高温における貯蔵安定性を改善できるため好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を用いる場合、直鎖1−アルケンをヒドロホルミル化して得られたアルコールを原料にして製造された分岐鎖1級アルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好適である。ここで、ヒドロホルミル化とは鉄、コバルトあるいはニッケル等のカルボニル錯体を触媒として用い直鎖1−アルケンに一酸化炭素を付加させてアルコールを得る方法であり、直鎖アルキル基とメチル分岐アルキル基を含有するアルコールが得られる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩はこのようなアルコールにさらにアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシド(以下、POと表記する)あるいはエチレンオキシド(以下、EOと表記する)、より好ましくはEOを付加させ、さらに三酸化イオウあるいはクロルスルホン酸でスルホン化し、アルカリ剤で中和して得ることができる。アルキレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.5〜3.0、特に好ましくは1.5〜2.5が洗浄効果の点から好ましい。中和に用いるアルカリ剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウムが好ましく、さらに好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムである。このようにして得られたポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩は分岐鎖アルキル基を含むものであり、全ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩に対するポリオキシアルキレン分岐鎖アルキルエーテル硫酸エステル塩の質量比は、5〜80質量%、更に10〜70質量%が優れた洗浄効果を達成するために好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、貯蔵安定性を向上させる目的でハイドロトロープ剤〔以下、(e)成分という〕を含有することが好ましい。ハイドロトロープ剤としてはトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸及びこれらのナトリウム、カリウムあるいはマグネシウム塩が良好であり、特にp−トルエンスルホン酸が良好である。
本発明では貯蔵安定性の改善剤、又は粘度調節剤として溶剤〔以下、(f)成分という〕を含有することができる。溶剤の具体例としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルから選ばれる水溶性有機溶媒が好ましい。
本発明では洗浄後の手指へのヌル付き感又は残留感を低減させるために炭素数8〜18の脂肪酸〔以下、(g)成分という〕を含有することが出来る。脂肪酸の具体例としては、飽和、不飽和の何れでも良いが、直鎖の飽和脂肪酸が好ましく、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸の1種以上が好ましい。より好ましくは、全(g)成分中、カプリン酸を10質量%以下、特には5質量%以下、ラウリン酸を80質量%以上、特には90質量%以上、およびミリスチン酸を10質量%以下、特には5質量%以下の組成を有するものであり、最も好ましくは、(g)成分がラウリン酸単体から実質的になるものであり、ラウリン酸の比率が90質量%以上のものである。(g)成分は、組成物中では中和され脂肪酸塩の形態をとることも好ましく、対イオンとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム又はモノ、ジもしくはトリエタノールアミンが好ましく、特にナトリウム又はカリウムが好ましい。また、ヌル付き又は残留感をより少なくするために(b)成分と(g)成分の質量比は、(b)/(g)=10〜80が好ましい。
<液体洗浄剤組成物>
本発明の液体洗浄剤組成物は(a)成分を0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜7質量%、より好ましくは0.5〜5質量%含有することが洗浄効果の点から好ましい。(b)成分を15〜35質量%、好ましくは20〜30質量%含有することが好ましい。(c)成分を0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜3質量%、好ましくは1〜2.5質量%含有することが洗浄性能を高める上で好ましい。(d)成分を0.1〜4質量%、好ましくは1〜3質量%含有することが洗浄後の手指のヌル付き、又は残留感の低減効果の点から好ましい。また、洗浄後の手指のヌル付き又は残留感をより少なくする為に(b)成分と(d)成分は、(b)/(d)=10〜100(質量比)であることが好ましい。更に、本発明の液体洗浄剤組成物の匂い、又は貯蔵安定性の点から、(d)成分中のカプリン酸の比率が5質量%以下、ラウリン酸の比率が90質量%以上、ミリスチン酸の比率が5質量%以下であることが好ましい。
本発明では(d)成分は、任意ではあるが洗浄効果の増強、及び起泡性向上の点から含有することが好ましいが、多量配合は(b)成分の本来有する皮膚安全性、感触改善などの効果を減じるおそれがあるため、組成物中に0.1〜10質量%、更に0.5〜5質量%、特に1.0〜5質量%が好適である。更に、上記(b)/(d)質量比を満たした上で、この範囲質量%であることが好ましい。
さらに本発明では(e)成分、(f)成分を貯蔵安定性、及び好ましい粘度に調整する目的から用いることが好ましく、組成物中に(g)成分を0.1〜10質量%、更に0.5〜5質量%、特に1.0〜5質量%含有することが好適である。また、(h)成分を、組成物中に1〜20質量%、更に2〜20質量%、特に2〜15質量%含有することが好適である。
本発明の組成物は、上記成分を水に溶解又は分散させた液状の形態であり、水の含有量は貯蔵安定性の点から好ましくは20〜60質量%、更に好ましくは30〜60質量%、より好ましくは40〜60質量%、特に好ましくは45〜55質量%である。また、該組成物の20℃におけるpHを6〜8、好ましくは6.5〜7.5にすることが貯蔵安定性や皮膚への安全性の点から好ましい。pH調整剤としては塩酸や硫酸など無機酸や、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸などの有機酸などの酸剤や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニアやその誘導体、モノエタノールアミンやジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン塩など、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤を、単独もしくは複合して用いることが好ましく、特に塩酸、硫酸、クエン酸から選ばれる酸と水酸化ナトリウムや水酸化カリウムから選ばれるアルカリ剤を用いることが好ましい。いずれの化合物も、粘度特性に対し大きな影響のない範囲で配合される。
本発明の組成物の20℃における粘度は、使い勝手の点から、好ましくは10〜1000mPa・s、より好ましくは30〜700mPa・s、特に好ましくは50〜500mPa・sである。このような粘度には、例えば上記(e)成分、(f)成分などを用いて調整する。
本発明でいう粘度は以下のようにして測定する。まずTOKIMEC.INC製B型粘度計モデルBMに、ローター番号No.3のローターを備え付けたものを準備する。試料をトールビーカーに充填し20℃の恒温槽内にて20℃に調整する。恒温に調整された試料を粘度計にセットする。ローターの回転数を30r/mに設定し、回転を始めてから60秒後の粘度を本発明の粘度とする。
その他の成分としては、粘度特性に影響のない限り、通常液体洗浄剤に配合されている成分を配合することができる。例えば、香料成分、除菌成分、防腐剤、濁り剤、着色剤が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、食器、調理器具の洗浄、台所回りの洗浄など、硬質表面用(特に台所用)の液体洗浄剤組成物として好適である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、該組成物をスポンジなどの可撓性材料(好ましくは水を含む)に染み込ませ、直接食器や調理用器具に接触させて洗浄を行う方法において、泡立ち性及び泡の持続性に優れ、且つ洗浄時又はすすぎ時の食器のぬるつきを抑制することができる。
表1に示す成分を用いて液体洗浄剤組成物を調製した。これら組成物の洗浄時の感触、およびすすぎ時の感触を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。また、表2に本発明の効果を有する台所用液体洗浄剤組成物を例示する。
<感触評価>
サラダ油に0.1質量%の色素(スダンレッド)を均一に混ぜ込んだモデル油汚れ1gを陶器皿に均一に塗り広げたものをモデル汚染食器とした。
市販の新品スポンジ(115mm×75mm×35mmの可撓性吸収体、商品名:キクロン、販売元:キクロン株式会社)を水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が15gになるまで絞った後、表1の組成物1gと水道水30gを染み込ませる。モデル汚染食器上で上記スポンジを2〜3回手でもみ泡立たせた後、モデル汚染食器5枚を擦り洗いし、洗っている最中のぬるつきを下記基準で官能評価を行った。次に、擦り洗いしたモデル汚染食器を水道水ですすぎ、すすぎ最中のぬるつきのとれやすさを下記基準で官能評価を行った。
[洗浄時のぬるつきの基準]
あまりぬるつかない:○
ややぬるつく:△
非常にぬるつく:×
[すすぎ時のぬるつきのとれやすさの基準]
すぐにぬるつきがとれる:○
ぬるつきがとれるまでにやや時間がかかる:△
ぬるつきがとれるまでに時間がかかる:×
<洗浄力試験>
サラダ油に0.1質量%の色素(スダンレッド)を均一に混ぜ込んだモデル油汚れ1gを陶器皿に均一に塗り広げたものをモデル汚染食器とした。
市販の新品スポンジ(115mm×75mm×35mmの可撓性吸収体、商品名:キクロン、販売元:キクロン株式会社)を水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が15gになるまで絞った後、表1の組成物1gと水道水30gを染み込ませる。モデル汚染食器上で上記スポンジを2〜3回手でもみ泡立たせた後、モデル汚染食器を擦り洗いし、洗浄(食器に付着した色が消えることにより確認)できた皿の枚数を求めた。
Figure 0003954041
Figure 0003954041
(注)表中の記号は以下のものを表す。
・GE−2EH:2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテル((a)成分のモノグリセリルエーテル98質量%、(a3)の含有量2質量%)
・GE−isoC10:イソデシルモノグリセリルエーテル((a)成分のモノグリセリルエーテル95質量%、異性体及び多量体の合計5質量%)
・GE−isoC5:イソアミルモノグリセリルエーテル(モノグリセリルエーテル95質量%、異性体及び多量体の合計5質量%)
・GE−C8:n−オクチルモノグリセリルエーテル(モノグリセリルエーテル98質量%、異性体及び多量体の合計2質量%)
・GE−C10:n−デシルモノグリセリルエーテル(モノグリセリルエーテル96質量%、異性体及び多量体の合計4質量%)
・AG−C12:アルキル基がラウリル基であるアルキルグリコシド、グルコースの平均縮合度は1.3
・AO−I:N−ラウリル−N,N−ジメチルアミンオキシド
・AO−II:N−ミリスチル−N,N−ジメチルアミンオキシド
・AO−III:N−ラウリン酸アミドプロピル−N,N−ジメチルアミンオキシド
・脂肪酸−C12:ラウリン酸
・ES−I:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(原料アルコールはパーム核油から誘導された1−ドデカノールである。このアルコールにEOを平均4モル付加させた後、三酸化イオウにより硫酸化し、水酸化ナトリウムで中和した。)
・防腐剤:1,2-benzisothiazolin-3-one(商品名:プロキセルBDN、アビシア株式会社製)
・pH:1N−硫酸水溶液又は1N−水酸化ナトリウム水溶液を用いて調整した。

Claims (1)

  1. (a)下記一般式(1)の化合物を0.1〜10質量%、(b)一般式(2)の非イオン界面活性剤を15〜35質量%、(c)炭素数8〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤、炭素数8〜18の炭化水素基を有する両性界面活性剤、及び炭素数8〜18の炭化水素基を有するアルカノールアミド型界面活性剤から選ばれる界面活性剤を0.1〜10質量%、並びに水を含有する液体洗浄剤組成物。
    1a−O−(CH2CH(OH)CH2O)r−H (1)
    〔式中、R1aは2−エチルヘキシル基、イソノニル基及びイソデシル基から選ばれる基であり、rは平均付加モル数であり、1〜4の数を示す。〕
    2a−(OR2b)nm (2)
    〔式中、R2aは炭素数8〜16の直鎖アルキル基であり、R2bは、炭素数2〜4のアルキレン基である。Gは還元糖に由来する基を示す。nは平均付加モル数であり0〜5の数を示し、mは平均縮合度であり1〜3の数を示す。〕
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