JP2005247787A - イソシアナート化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
着色の少ないイソシアナート化合物を、工業的に有利に製造する方法を提供する。
【解決手段】
対応するアミン化合物の炭酸塩の有機溶媒溶液にホスゲンを導入して、前記アミン化合物の炭酸塩とホスゲンとを反応させることによりイソシアナート化合物を製造する方法であって、前記炭酸塩の有機溶媒溶液に、前記炭酸塩が分解する温度以下でホスゲンの導入を開始することを特徴とするイソシアナート化合物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、イソシアナート化合物の製造方法に関し、更に詳しくは対応するアミン化合物の炭酸塩とホスゲンとを反応させることにより、イソシアナート化合物を工業的に有利に製造する方法に関する。
従来、ホスゲン法によるイソシアナート化合物の製造方法として、不活性有機溶媒中、対応するアミン化合物又はその塩酸塩若しくは炭酸塩をホスゲンと反応させる方法が知られている。例えば、特許文献1には、不活性有機溶媒中、脂肪族ポリアミン又は該アミンの塩酸塩若しくは炭酸塩とホスゲンとを、反応系内に不活性ガスを導入しながら反応させる方法が開示されている。この方法は、反応系内に不活性ガスを装入しながら、脂肪族ポリアミンとホスゲンとの反応を行うことにより、タール化を防止して目的とするイソシアナート化合物を効率よく製造することを目的とするものである。
しかしながら、この方法によっても、使用するアミン化合物又はその塩の種類によっては、目的とするイソシアナート化合物を収率よく得ることができない場合があった。また、レンズモノマーの製造原料であるイソシアナート化合物を製造する場合等においては、反応液が着色し、得られるイソシアナート化合物の着色が問題となる場合もあった。
特開平7−309827号公報
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、着色の少ないイソシアナート化合物を、工業的に有利に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者は、対応するアミン化合物又はその塩とホスゲンとを反応させる、イソシアナート化合物の製造方法について鋭意研究した。その結果、対応するアミン化合物又はその塩としてアミン化合物の炭酸塩を用い、該炭酸塩の有機溶媒溶液にホスゲンを導入して、アミン化合物の炭酸塩とホスゲンとを反応させる際に、前記炭酸塩が分解する温度以下の低温でホスゲンの吹込みを開始し、ホスゲンの吹込みを継続しながら所定温度に昇温することにより、着色の少ないイソシアナート化合物を高収率で製造できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、対応するアミン化合物の炭酸塩の有機溶媒溶液にホスゲンを導入して、前記アミン化合物の炭酸塩とホスゲンとを反応させるイソシアナート化合物の製造方法であって、前記炭酸塩の有機溶媒溶液に、前記炭酸塩が分解する温度以下でホスゲンの導入を開始することを特徴とするイソシアナート化合物の製造方法が提供される。
本発明の製造方法は、製造するイソシアナート化合物がポリイソシアナートであるのが好ましく、脂肪族ポリイソシアナートであるのがより好ましい。
本発明の製造方法においては、ホスゲンの導入をガスの吹込みにより行うのが好ましい。また、本発明の製造方法においては、ホスゲンの吹込みを80℃以下で開始するのが好ましく、ホスゲンの吹込みを50℃以下で開始するのがより好ましい。
本発明の製造方法によれば、低温で反応を進行させることができ、しかも反応時間を短くできるため、着色の少ないイソシアナート化合物を効率よく製造できる。また、アミン化合物の塩酸塩を用いる製造方法に比して、高収率で目的物を得ることができるだけでなく、ホスゲン使用量を減らすことが可能である。したがって、本発明はイソシアナート化合物の工業的に有利な製造方法であるといえる。
本発明のイソシアナート化合物の製造方法は、対応するアミン化合物の炭酸塩の有機溶媒溶液にホスゲンを導入して、前記アミン化合物の炭酸塩とホスゲンとを反応させるイソシアナート化合物の製造方法であって、前記炭酸塩の有機溶媒溶液に、前記炭酸塩が分解する温度以下でホスゲンの導入を開始することを特徴とする。
本発明は、次のようにして実施することができる。
(i)先ず、対応するアミンの炭酸塩を不活性有機溶媒に溶解又は懸濁させた有機溶媒溶液(以下、「反応液」ということがある。)中に、該炭酸塩が分解しない温度でホスゲンの導入を開始する。
(ii)その後、反応液をある一定温度まで徐々に昇温しながら、反応液へのホスゲンの導入を継続する。
(iii)さらに、反応液の温度を一定温度に保持しながら更にホスゲンを導入して、反応を完結させる。
(iv)反応終了後、窒素ガス等で脱ガスを行った後、溶媒を留去して目的物(イソシアナート化合物)を得る。
本発明に用いるアミン化合物は、分子内にアミノ基を有する化合物であれば特に制約されず、アミノ基を一つ有するモノアミン化合物であっても、複数のアミノ基を有するポリアミン化合物であってもよい。本発明においては、ポリアミンが好ましく、脂肪族ポリアミンがより好ましい。
本発明において、対応するアミン化合物とは、目的とするイソシアナート化合物に対応するアミン化合物という意である。例えば、目的とするイソシアナート化合物がペンタメチレンジイソシアナートであれば、対応するアミン化合物はペンタメチレンジアミンである。
本発明に用いるアミン化合物としては、ポリアミン化合物が好ましく、脂肪族ポリアミン化合物がより好ましい。
脂肪族ポリアミン化合物としては、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン等の鎖状脂肪族ポリアミン;o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、これらの異性体の混合物等の芳香環を有する脂肪族ポリアミン;ジアミノシクロペンタン、ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、1,4−ビス(アミノメチル)ノルボルネン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン(1,3,5−シクロヘキサントリアミン)等の環状脂肪族ポリアミン;リジンメチルエステル、リジンアミノエチルエステルなどのアミノ酸系ポリアミン;2,5−ビス(アミノメチル)−1,4−ジチアン等のヘテロ環を有する脂肪族ポリアミン;等が挙げられる。
対応するアミン化合物の炭酸塩は、対応するアミン化合物を不活性有機溶媒に溶解させ、炭酸ガスを吹込むことにより容易に製造することができる。炭酸塩は単離して用いることもできるが、単離することなく、そのまま、さらにホスゲンと反応させてイソシアナート化合物を製造することもできる。後者の方法によれば、対応するアミン化合物から、該化合物の炭酸塩を経て、連続的に目的とするイソシアナート化合物を製造できる。
アミン化合物の炭酸塩を製造する際に用いる不活性有機溶媒は、反応に不活性なものであれば特に制限はないが、通常、次のホスゲンとの反応に用いる溶媒と同じものを使用するのが、工業的に連続生産する上で有利である。
ホスゲンとの反応で使用する不活性有機溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限はないが、あまりに沸点が低いものは反応が遅くなるため好ましくない。用いる不活性有機溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン又はこれらを混合した混合キシレン等の芳香族炭化水素類;モノクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素類;酢酸イソアミル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類;ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;等が挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
有機溶媒の使用量は、用いる有機溶媒やアミン化合物の炭酸塩の種類等によっても異なるが、アミン化合物の炭酸塩1モルに対し、通常1〜10リットル、好ましくは2.5〜5リットルである。1リットル以下では攪拌が困難となるおそれがあるが、攪拌が可能であればこれ以下でも差しつかえない。10リットル以上でも問題ないが、経済的な面で好ましくない。
ホスゲンを反応液に導入する方法としては特に制限されず、反応液にホスゲンガスを吹込む方法、液体状のホスゲンを反応液に添加する方法、ホスゲンの多量体を反応液に添加して、反応系内でホスゲンを発生させる方法等が挙げられるが、簡便かつ効率よく目的とするイソシアナート化合物を得ることができることから、反応液にホスゲンガスを吹込む方法が好ましい。
ホスゲンの使用量は、原料であるアミン化合物の炭酸塩のアミノ基1モルに対し、通常1モル以上、好ましくは2〜10モル、より好ましくは3〜6モルである。
ホスゲンを導入するときの反応液の温度(ホスゲン吹込み開始温度)は、アミン化合物の炭酸塩が分解しない温度以下であれば特に制限されないが、目的物であるイソシアナート化合物の着色を防止する観点から、好ましくは80℃以下、より好ましくは50℃以下である。一方、ホスゲン吹込み開始温度があまり低いと反応が進行しないため、ホスゲン吹込み開始温度を一定温度以上とする必要がある。本発明においては、ホスゲンの吹込み開始温度は、好ましくは0℃〜80℃、より好ましくは0℃〜50℃、特に好ましくは20℃〜40℃である。
ホスゲンの導入を開始した後においては、反応液の温度を徐々に昇温させる。このときの昇温速度は特に制限はないが、アミン化合物の炭酸塩の分解を抑制するためには反応系内のホスゲン濃度をある一定以上に保つ必要があるので、ホスゲンの単位時間当たりの導入量によって、反応液の昇温速度を適宜調整する必要がある。
反応液の温度を昇温する方法としては、一定速度あるいは段階的に昇温速度を変化させる方法、又は昇温途中において一定時間、ある温度を保持した後、昇温を再開する方法等が挙げられ、後者の方法が好ましい。後者の方法においては、反応液の温度を昇温させてある一定温度(温度(A))に達した後は、反応液の温度をその温度に保持しながらホスゲンの吹込みを継続する。温度(A)は用いるアミン化合物の炭酸塩の種類によっても異なるが、ホスゲン吹込開始温度プラス20℃以上であるのが好ましい。温度(A)の上限はないが、あまり高くすると、生成物が着色したり、不純物が生成するので好ましくない。
反応終了後は、同温度で窒素ガス等を吹込み脱ガスを行う。その後、不溶物をろ別し、得られたろ液を減圧濃縮して、目的とするイソシアナート化合物を得ることができる。目的物の純度は95%以上であり、通常は精製を必要としない。更に精製が必要な場合には、分子蒸留等の蒸留操作を行うことにより、より純度の高いイソシアナート化合物を得ることもできる。
本発明においては、過剰に使用されるホスゲンは経済的あるいは環境面から再利用することが好ましい。再利用する方法としては、ホスゲンを含んだ排ガスを次ぎの反応槽へ導いて反応に再度使用する方法や、反応終了後に減圧で留去した溶媒をそのまま次の反応に利用することにより、溶媒中に溶解しているホスゲンを利用する方法等が挙げられる。また、排ガスを次反応に使用する溶媒に導き、ホスゲンを吸収させて再利用することも可能である。さらに、排ガスを溶媒に吸収させた後、その溶媒からホスゲンを回収することも可能である。
本発明の製造方法により製造できるイソシアナート化合物としては、ポリイソシアナートが好ましく、脂肪族ポリイソシアナートがより好ましい。
本発明の製造方法により製造できる脂肪族ポリイソシアナート類の具体例としては、ペンタメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、オクタメチレンジイソシアナート、ノナメチレンジイソシアナート等の直鎖脂肪族ポリイソシアナート;o−キシリレンジイソシアナート、m−キシリレンジイソシアナート、p−キシリレンジイソシアナート、これらの異性体の混合物等の芳香環を有する脂肪族ポリイソシアナート;シクロペンタンジイソシアナート、シクロヘキサンジイソシアナート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアナート、1,4−ビス(イソシアナートメチル)ノルボルネン、ビス(4−イソシアナートシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−イソシアナートシクロヘキシル)プロパン、1,4−ジイソシアナートシクロヘキサン、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン(1,3,5−シクロヘキサントリイソシアナート)などの環状脂肪族ポリアミン;2,5−ビス(イソシアナートメチル)−1,4−ジチアン等のヘテロ環を有する脂肪族ポリイソシアナート;等が挙げられる。
本発明の製造方法は、特に2,5−ビス(イソシアナートメチル)−1,4−ジチアン(以下、「BIMD」と略記する。)等の製造方法として有用である。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 2.5−ビス(イソシアナートメチル)−1,4−ジチアンの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、脱水トルエン600ml及びBAMD(2,5−ビス(アミノメチル)−1,4−ジチアン)27.36gを仕込んだ後、25〜30℃で炭酸ガス20.2gを1時間かけて吹込むことにより炭酸塩を得た。炭酸ガス吹込み終了後、25℃〜30℃でホスゲンガスの吹込みを開始し、反応液の温度を90℃〜100℃まで4時間かけて昇温すると同時に、ホスゲンガスを15g/hrで4時間吹込んだ。90℃〜100℃まで昇温した後、15g/hrで6時間ホスゲンガスをさらに吹込んだ。反応終了後、窒素を1時間吹き込むことにより脱ガスを行ない、濾過し、ろ液を濃縮して粗BIMD35.3gを得た。このときのBIMDの純度は96.8%であり、純分収率は99%であった。また、得られたBIMDに着色は殆どなかった。
実施例2 2.5−ビス(イソシアナートメチル)−1,4−ジチアンの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、脱水トルエン600ml及びBAMD(2,5−ビス(アミノメチル)−1,4−ジチアン)36.39gを仕込んだ後、25℃〜30℃で炭酸ガス26.4gを1時間かけて吹込むことにより炭酸塩を得た。炭酸ガス吹込み終了後、25℃〜30℃でホスゲンガスの吹込みを開始し、反応液の温度を90℃〜100℃まで4時間かけて昇温すると同時に、ホスゲンガスを20g/hrで4時間吹込んだ。90℃〜100℃まで昇温した後、20g/hrで3時間ホスゲンガスを吹込み、更に10g/hrで3時間吹込んだ。反応終了後、窒素を1時間吹込むことにより脱ガスを行ない、濾過し、ろ液を濃縮して粗BIMD48.3gを得た。このときのBIMDの純度は95.3%であり、純分収率は98.8%であった。
また、得られたBIMDに着色は殆どなかった。
実施例3 2.5−ビス(イソシアナートメチル)−1,4−ジチアンの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、脱水トルエン600ml及びBAMD(2,5−ビス(アミノメチル)−1,4−ジチアン)27.379gを仕込んだ後、25℃〜30℃で炭酸ガス19.9gを1時間かけて吹込むことにより炭酸塩を得た。炭酸ガス吹込み終了後、その温度でホスゲンガス59.4gを2時間かけて吹込み、引き続きその温度から90℃〜100℃まで4時間かけて昇温すると同時に、ホスゲンガスを7.4g/hrで4時間吹込んだ。その後、90℃〜100℃まで昇温し、7.4g/hrで8時間ホスゲンガスを更に吹込んだ。反応終了後、窒素を1時間吹込むことにより脱ガスを行ない、濾過し、ろ液を濃縮して粗BIMD35.95gを得た。このときのBIMDの純度は94.3%であり、純分収率は98.1%であった。また、得られたBIMDに着色は殆どなかった。
比較例1 2.5−ビス(イソシアナートメチル)−1,4−ジチアンの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、脱水トルエン600ml及びBAMD(2,5−ビス(アミノメチル)−1,4−ジチアン)27.38gを仕込んだ後、25〜30℃で炭酸ガス20.2gを1時間かけて吹込むことにより炭酸塩を得た。炭酸ガス吹込み終了後、その温度から90℃〜100℃まで昇温した。昇温中はホスゲンを吹込まなかった。昇温後、その温度を保持しながらホスゲンガスを15g/hrで6時間吹込んだところ粘生の高い物質が攪拌羽根、反応容器壁面等に付着し始めたため反応を中断した。その後、窒素を1時間吹き込むことにより脱ガスを行ない、濾過し、ろ液を濃縮して粗BIMD5.06gを得た。このときのBIMDの純度は39.1%であり、純分収率は5.7%であった。また、得られたBIMDは黄色く着色していた。
比較例2 2.5−ビス(イソシアナートメチル)−1,4−ジチアンの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、モノクロロベンゼン625ml及びBAMD(2,5−ビス(アミノメチル)−1,4−ジチアン)45.6gを仕込んだ後、90℃で塩酸ガス23.7gを1時間かけて吹込むことにより塩酸塩を得た。塩酸ガス吹込み終了後、125℃〜130℃まで昇温し、昇温後、その温度を保持しながらホスゲンガスを17.3g/hrで16時間吹込んだ。更に4.9g/hrで2時間吹込み反応が完結した。その後、窒素を1時間吹込むことにより脱ガスを行ない、濾過し、ろ液を濃縮して粗BIMD58.9gを得た。このときのBIMDの純度は94.6%であり、純分収率は96.5%であった。また、得られたBIMDは黄色く着色していた。
実施例1(炭酸塩を用いた場合)と比較例2(塩酸塩を用いた場合)を比較したものを下記第1表に示す。
Figure 2005247787
第1表より、実施例1は比較例2に比して反応時間が短く、ホスゲン使用量も少なかった。また、実施例1で得られたイソシアナート化合物(BIMD)は、比較例2で得られたBIMDに比して純度が高く、収率もよいものであった。
実施例4 ヘキサメチレンジイソシアナートの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、脱水トルエン660m1及びヘキサメチレンジアミン25.9gを仕込んだ後、25〜30℃で炭酸ガス32.6gを2時間かけて吹込むことにより炭酸塩を得た。炭酸ガス吹込後、25〜30℃でホスゲンガスの吹込を開始し、反応温度を90℃まで5時間かけて昇温すると同時に12g/hrでホスゲンガスを吹込んだ。90℃まで昇温した後10〜12g/hrで8時間ホスゲンガスを吹込み、更に14g/hrで4時間ホスゲンガスを吹込んだ。反応終了後、窒素ガスを1時間吹込むことにより脱ガスを行ない、ろ過し、濃縮することによりヘキサメチレンジイソシアナート34.09gを得た。得られたヘキサメチレンジイソシアナートの純度は86.4%であり、純分収率は87.5%であった。また、得られたヘキサメチレンジイソシアナートに着色は殆どなかった。
実施例5 ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサンの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、脱水トルエン720m1及び1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン17.2gを仕込んだ後25〜30℃で炭酸ガス16gを1時間20分かけて吹込むことにより炭酸塩を得た。炭酸ガス吹込後、25〜30℃でホスゲンガスの吹込を開始し、反応温度を90℃まで3.5時間かけて昇温すると同時に12g/hrでホスゲンガスを吹込んだ90℃まで昇温した後12〜15g/hrで19.5時間ホスゲンガスを吹込んだ。反応終了後、窒素ガスを1.5時間吹込むことにより脱ガスを行ない、ろ過し、濃縮することにより1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン22.4gを得た。得られた1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサンの純度は82.5%であり、純分収率は79.2%であった。また、得られた1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサンに着色は殆どなかった。
実施例6 m−キシリレンジイソシアナートの製造
還流冷却器、温度計、ガス吹込管及び攪拌機を備えた1Lのフラスコに、脱水トルエン720m1及びm−キシリレンジアミン16.35gを仕込んだ後、30〜35℃で炭酸ガス80gを1時間かけて吹込むことにより炭酸塩を得た。炭酸ガス吹込み終了後、30〜35℃でホスゲンガスを48g/hrで0.5時間吹込んだ。その後、反応液の温度を95℃まで5時間かけて昇温すると同時に、ホスゲンガスを12g/hrで4時間吹込んだ。95℃まで昇温した後、12g/hrで2.5時間ホスゲンガスをさらに吹込んだ。反応終了後、窒素ガスを1.5時間吹込むことにより脱ガスを行い、濾過し、濾液を濃縮して粗m−キシリレンジイソシアナート23.70gを得た。得られたm−キシリレンジイソシアナートの純度は91.4%であり、純分収率は96.0%であった。また、得られたm−キシリレンジイソシアナートに着色は殆どなかった。

Claims (6)

  1. 対応するアミン化合物の炭酸塩の有機溶媒溶液にホスゲンを導入して、前記アミン化合物の炭酸塩とホスゲンとを反応させるイソシアナート化合物の製造方法であって、前記炭酸塩の有機溶媒溶液に、前記炭酸塩が分解する温度以下でホスゲンの導入を開始することを特徴とするイソシアナート化合物の製造方法。
  2. イソシアナート化合物がポリイソシアナートである請求項1に記載の製造方法。
  3. イソシアナート化合物が脂肪族ポリイソシアナートである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. ホスゲンの導入をガスの吹込みにより行う請求項1〜3に記載の製造方法。
  5. ホスゲンの吹込みを80℃以下で開始する請求項4に記載の製造方法。
  6. ホスゲンの吹込みを50℃以下で開始する請求項4又は5に記載の製造方法。
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