JP2005247632A - 金属酸化物超微粒子分散溶液および金属酸化物超微粒子薄膜 - Google Patents

金属酸化物超微粒子分散溶液および金属酸化物超微粒子薄膜 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜として作製したものにおいて良好な誘電特性などが得られ、かつその薄膜の作製を迅速に効率良く行うことができる金属酸化物超微粒子分散溶液を提供する。
【解決手段】疎水性液体である分散媒、水および界面活性剤を含むマイクロエマルジョン中での加水分解反応によって作製されるチタン系複合金属酸化物超微粒子分散溶液に、同種のチタン系複合金属酸化物用の有機金属化合物溶液を液中の複合金属酸化物換算で1:1〜1:30の範囲の割合で混合してなる金属酸化物超微粒子分散溶液。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属酸化物超微粒子が分散した金属酸化物超微粒子分散溶液およびナノサイズの金属酸化物超微粒子からなる誘電特性に優れた金属酸化物超微粒子薄膜に関する。
近年、デバイスの小型化の要求に伴ない、ますます高機能なデバイスの研究開発が精力的に行われている。例えば、チタン酸バリウムやチタン酸ジルコン酸鉛等の複合金属酸化物は、誘電性、圧電性に優れていることから、積層コンデンサやアクチュエータ等に広く利用されている。さらなる小型化、高性能化を図るためには、素子の薄膜化が不可欠であり、よりファインな超微粒子からなる高品質な薄膜を製造するための技術を確立することが重要である。
その薄膜製造技術のひとつとして、薄膜塗布液をマイクロエマルジョン法や、MOD法(Metal Organic Decomposition process)によって調製する方法が提案されている。マイクロエマルジョン法について、図1に模式的に示している。
図1は、マイクロエマルジョン溶液と、その一部の液滴1付近を拡大して示す(ただし図において液滴1の拡大図は液滴1を半分の断面を模式的に示す)とともに、複合金属アルコキシドを加えて加水分解反応後の状態を併せて示す。同図において、1は液滴(マイクロエマルジョン)、2は界面活性剤、3はコサーファクタント、4は水、5は反応生成物、6はシクロヘキサンなどの分散媒である。
マイクロエマルジョン法は、疎水性液体中に水を界面活性剤と共に加えて微小水滴(マイクロエマルジョン、図1における液滴1)として分散させ、この微小水滴中で加水分解等の反応により導入した原料を反応させて微細で粒度分布の狭い結晶化した金属酸化物超微粒子を得る方法である。マイクロエマルジョン組成における水量を加水分解に必要な最低限度の水量で調製すれば、金属酸化物超微粒子(金属酸化物ナノ粒子ともいう)生成後も凝集せず、生成した金属酸化物ナノ粒子が良く分散した透明な分散溶液を得ることができる。
また、得られた透明分散溶液を用いて例えばスピンコーティングにより成膜を行うことにより、20nm程度の微細なナノ粒子からなるナノ粒子薄膜の作製が可能となる。
一方、MOD法は、各金属アルコキシドまたはカルボン酸塩を芳香族系溶媒等に溶解して調製したMOD型塗布液を用いて、スピンコーティング等により塗布し、乾燥、焼成を行い、薄膜を得る方法である。
一般的なMOD溶液に対して、特定の金属に対応するアルコキシド、金属錯体等と、無水カルボン酸、グリコール、β−ジケトン、ジカルボン酸モノエステル等とを反応させて得られる有機金属化合物を含有する塗布液を用いることにより、有機溶媒に対する溶解性および塗布液の保存安定性を向上させることができる(例えば、特許文献1参照。)。また、一部加水分解によりゾル−ゲル型として用いることにより、塗布液全体に占める有機成分の含有量を低減させることもできる。
特開平10−87329号公報(全文)
例えば、マイクロエマルジョン法により調製したチタン酸バリウム(BaTiO)のナノ粒子の透明分散溶液を用いて作製したチタン酸バリウムナノ粒子薄膜は、20nm以下の微細な粒子からなっているにもかかわらず、加水分解に必要な最小限度の水を用いた場合、反応が徐々に進み粒子内部に余分な水を取り込まないと考えられ、結晶性が高く、非常に良好な誘電特性を示す。また、非常によく分散した透明な状態であるため、均質で平面粗さの小さい良好な薄膜の作製が可能となる。
しかしながら、従来におけるマイクロエマルジョン法の場合、良好な分散溶液濃度は小さく、したがって塗布の一回あたりの成膜速度が10〜20nmと小さいため、所望の膜厚を得るには何度もコーティングを繰り返さなければならないという問題があった。
また、一回あたりの成膜速度を上げる方法として、以下のことが考えられる。
(1)マイクロエマルジョン中における疎水性溶媒を除去濃縮し、生成金属複合ナノ粒子濃度を上昇させる。
(2)マイクロエマルジョン組成中の水量、およびそれに対応した金属アルコキシド原料量を増やし、濃度を上げる。
(3)マイクロエマルジョン組成はそのままにし、添加する金属アルコキシド原料量を増やし、生成する金属複合ナノ粒子に対して残存する金属アルコキシド量を増やし、濃度を上げる。
しかしながら、(1)のように疎水性溶媒を除去して濃度を上げた場合、残存する界面活性剤量比も増えるため、溶液粘度が上昇すると同時に、焼成の際に界面活性剤部が抜け、全体として膜がポーラスになってしまうという問題がある。よって、疎水性溶媒に対して界面活性剤量比は、10%以内であることが望ましい。
また、(2)のようにマイクロエマルジョン組成中の加水分解のための水量を増やし、添加可能な金属アルコキシド量を増やした場合、余程急激で均質な金属アルコキシド添加を行わない限り、マイクロエマルジョン中への金属アルコキシド原料添加初期において、金属アルコキシドに対する水量が多くなるため、凝集が起こり、溶液に濁りが生じる。一度、凝集で濁った溶液をもう一度分散することは非常に困難となる。従って、マイクロエマルジョン法において、生成した金属複合ナノ粒子を分散性良くそのまま透明溶液に保つためには、溶液濃度0.05mol/l以下で調整することが望ましい。
さらに、(3)のようにマイクロエマルジョン組成を一定に、過剰な金属アルコキシド原料溶液を添加して作製した場合、残存する未反応の金属アルコキシド量比が多くなる。マイクロエマルジョン法の場合、少ない水量で加水分解反応を進める必要があるため、加水分解の起こりやすい金属アルコキシド原料を用いている。従って、未反応の金属アルコキシドが空気中の水分により容易に加水分解するため、保存安定性に欠け、再現性も悪くなるという問題がある。
一方で、MOD法の場合、溶液濃度はマイクロエマルジョン法に比して数倍〜数十倍程度大きくすることができるため、一回当たりの成膜速度は、30〜80nmと大きく、また、基本的には原料溶液をそのまま用いるため均質な成膜が可能であり、リーク電流も小さくすることが可能である。また、保存安定性の向上やストリエーション防止のための対策などを行うことが可能である。また、比較的低温でも分解性良く結晶化させるなどの検討も行われている。しかしながら、外見上、比較的緻密で平滑な良質な薄膜試料が得られても、電気特性上は、おそらく結晶性が十分でないため良好な試料を得ることが困難であるという根本的な問題があった。
そこで、上記のような問題を解決するため、マイクロエマルジョン法により作製されるチタン系複合金属酸化物超微粒子分散溶液(A)に保存安定性に優れた同種のチタン系複合金属酸化物用の有機金属化合物溶液(B)を液中の複合金属酸化物換算でA:B=1:1〜1:30の範囲の割合で混合して金属酸化物超微粒子分散溶液を作製し、これを薄膜作製に用いることにより、良好な誘電特性を保ったまま、一回当たりの成膜速度が大きくリーク電流の小さい良質なチタン系複合金属ナノ粒子薄膜の提供を可能とすることを見出し、本発明を完成するに至った。
ここで、マイクロエマルジョン中の界面活性剤量比を上げることなく、溶液濃度をあげることができるために一回あたりの成膜速度が向上し、また、粒子間ボイド内をMOD溶液が埋めるためにより緻密でリーク電流の小さい表面平滑性の高い薄膜試料が良好な電気特性を維持したまま実現できると考えられる。
本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液は、疎水性液体である分散媒、水および界面活性剤を含むマイクロエマルジョン中での加水分解反応によって作製されるチタン系複合金属酸化物超微粒子分散溶液に、同種のチタン系複合金属酸化物用の有機金属化合物溶液を液中の複合金属酸化物換算で1:1〜1:30の範囲の割合で混合してなる、ことを特徴とする。
ここで、超微粒子とは、例えば、平均粒径が100nm以下の粒子のことをいう。
本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液によれば、その溶液を用いて作製された薄膜について、一回当たりの成膜速度が従来に比して大きく、製造効率を向上できるものでありながら、その作製された薄膜の誘電特性は良好に保持されるとともに、リーク電流の小さい良質な薄膜を得ることができる。
本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液は、前記チタン系複合金属酸化物超微粒子分散溶液中の前記疎水性分散媒に対する前記界面活性剤の濃度が体積比で10%以下であり、かつチタン系複合金属酸化物超微粒子換算濃度が0.05mol/l以下であることが好ましい。この場合、薄膜を作製した後の残存する界面活性剤量比が小さくなるため、溶液粘度が下がるとともに、焼成の際に界面活性剤部が抜け、全体として膜がポーラスになってしまうという不具合を解消できるものとなる。また、生成した金属複合ナノ粒子を分散性良く透明溶液に保つことができる。
本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液は、前記チタン系複合金属酸化物はMTiOで表されるペロブスカイト型酸化物であり、式中Mはバリウム、カルシウム、ストロンチウムのうち少なくとも1種以上の金属元素を含むことが好ましい。
また、本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液を用いて得られた金属酸化物超微粒子薄膜は、比誘電率が大きく良好な誘電特性を示す。
本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液によれば、その溶液を用いて作製された薄膜について、一回当たりの成膜速度が従来に比して大きく、製造効率を向上できるものでありながら、その作製された薄膜の誘電特性は良好に保持されるとともに、リーク電流の小さい良質な薄膜を得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明の最良の形態を詳細に説明する。
本発明におけるマイクロエマルジョンは、疎水性液体である分散媒、水、界面活性剤によりなるW/O(Water in Oil)マイクロエマルジョンであり、さらに、マイクロエマルジョン中での加水分解反応によって作製されるチタン系複合金属酸化物超微粒子に対応した同種のチタン系複合金属酸化物用の有機金属化合物溶液を液中の複合金属酸化物換算で1:1〜1:30の範囲の割合で混合してなるものである。
疎水性液体である分散媒としては、ケロシンなどの石油系炭化水素、シクロへキサン、ヘキサン、シクロペンタン、ベンゼン、オクタンなどの無極性炭化水素、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテルなどが挙げられる。また、疎水性液体である分散媒としては、これらの混合物でもよい。
また、界面活性剤は、AOT(sodium bis(2−ethylhexyl)sulfosucciate)やSDS:CH3(CH2)11OSO3Naなどのイオン性界面活性剤の他、NP−n(n=1〜10):(p-C919)−C64−O−(CH2CH2O)nCH2CH2OHやpolyoxyethylene(n)1aury1ether:C1225(OCH2CH2)nOHなどの非イオン性界面活性剤のいずれも用いることができるが、イオン性界面活性剤の場合には、膜成分に余分な成分が残存するので、非イオン性の界面活性剤の方が好ましい。
本発明の加水分解反応が行われる原料は、チタン系の複合金属アルコキシドである。これは、複数の金属アルコキシドを、アルコール中で混合して複合化することによって得られる。ここで用いられるアルコールとしては、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等を適宜用いることができる。なお、各金属アルコキシドに対応したアルコールを用いることが好ましい。
この複合金属アルコキシドは、特に限定はないが、例えば、バリウムチタンメトキシド、バリウムチタンエトキシド、バリウムチタンプロポキシド、バリウムチタンブトキシド、ストロンチウムチタンメトキシド、ストロンチウムチタンエトキシド、カルシウムチタンメトキシド、カルシウムチタンエトキシド、マグネシウムチタンメトキシド、マグネシウムチタンエトキシドなどが挙げられる。
また、チタン系複合金属酸化物と同種の有機金属化合物溶液としては、チタン以外の複合金属、例えばバリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウムなどの有機化合物と、チタンのアルコキシドとの混合物を含む溶液が挙げられる。この場合、溶媒としては、低級カルボン酸系溶媒、アルコール系溶媒、多価アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
具体的には、低級カルボン酸系溶媒としては、酪酸、酢酸、プロピオン酸、吉草酸などが挙げられる。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノールなどが挙げられる。
多価アルコール系溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノアセトエステル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、メトキシブタノールなどが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、メチラール、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジアノルエーテル、ジエチルアセタール、ジヘキシルエーテル、トリオキサン、ジオキサンなどが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルシクロヘキシルケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケトン、トリメチルノナノン、アセトニトリルアセトン、ジメチルオキシド、ホロン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。
エステル系溶媒としては、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸メチル、オキシイソ酪酸エチル、アセト酢酸エチル、乳酸エチル、メトキシブチルアセテート、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチルなどが挙げられる。
また、本発明のマイクロエマルジョン中の水量は、原料である金属アルコキシドの加水分解に必要な水量の0.95倍以上3倍以下であることが好ましい。
加水分解に必要な水量は、化学反応式より規定されるものであり、例えば、バリウムイソプロポキシドBa(isop)2とチタンイソプロポキシドTi(isop)4との加水分解反応を例にとると、次のようになる。
Ba(isop)2+Ti(isop)4+3H2
→BaTiO3+6isopropanol
したがって、この場合には、バリウムイソプロポキシドとチタンイソプロポキシドの各1molに対して、3molの水が加水分解に必要となる。そして、この場合のマイクロエマルジョン中に含まれる水量は、加水分解に必要な水の量の0.95倍以上3倍以下、すなわち、2.85mol以上9mol以下であることが必要となる。
水量が1倍以下の場合、反応後に水は完全に消費されるため、非常にクリアーな分散溶液が得られる他、反応後も加水分解が行われないまま残るかまたは非晶質で結晶性が十分でない微粒子が一部含まれることになる。しかしながら、これらの相が成膜時に膜を形成する超微粒子間に入り、膜密度の向上や焼結助剤的な働きをする場合もあるため、1倍以下に水量を調整し、未分解または非晶質部を含むように調製することがよい場合もある。
但し、未分解または非結晶相が増すにつれ、結晶相の割合が減るため、少なくとも0.95倍の水を含む方が好ましい。さらに水量が、1.05倍以上1.2倍以下であれば、クリアーで分散性が高く且つ結晶性の高い複合金属酸化物超微粒子分散溶液が得られるため一層好ましい。反応後の残留水量を極力少なくすることによって、合成された複合金属酸化物の組成のずれを防ぐ効果も有する。
例えば、チタン酸バリウムでは、物質中のBa/Ti比は特性上重要な要素であるが、水中ではバリウムが一部溶出することが知られている。一般的に加水分解法で合成を行う場合、バリウム過剰で調製を行った原料を用いて合成されている。一方、本発明のように反応後に残留する水がほとんどない場合には、バリウムイオンが水中に溶け出すことがないため、調製した原料の組成のままで均質な目的の超微粒子を得ることができる。従って、マイクロエマルジョン中に含まれる水量を加水分解に必要な水量の0.95倍以上3倍以下、好ましくは1.05倍以上1.2倍以下にすることにより、このような一部水中に溶解し易い成分が残ることによる組成のずれもほとんどなくすことができるという利点も有する。
また、該マイクロエマルジョンにおいて、もう1つの界面活性剤いわゆるコサーファクタントとして、1種類以上のアルコールを加えることが好ましい。
図1は、マイクロエマルジョン溶液と、その一部の液滴付近を拡大して示すとともに、複合金属アルコキシドを加えて加水分解反応後の状態を併せて示す模式図である。同図において、1は液滴(マイクロエマルジョン)、2は界面活性剤、3はコサーファクタント、4は水、5は反応生成物、6はシクロヘキサンなどの分散媒である。
コサーファクタントとして、1種類以上のアルコールを加えることによって、マイクロエマルジョン調製時において、水滴をより安定化して存在させることができる。さらに、反応後にエマルジョン中の水が消費されて複合金属酸化物が生成した際は、該複合金属酸化物界面と界面活性剤の間に入り、界面活性剤がそのまま複合金属酸化物超微粒子の周囲を囲む形で存在できるために、合成された複合金属酸化物超微粒子が水の場合と同様に安定して分散を保つことができると考えられる。
コサーファクタントは、界面活性剤の親水部に入り、水との界面エネルギーを下げ、また、界面活性剤の親水部の炭素長鎖の立体障害を和らげる効果があると考えられる。適当なアルコールの炭素数は、界面活性剤の親水部の炭素鎖の長さにも依存するが、4〜10程度が好ましい。4以下では、親水性が上がり過ぎるため、水内に溶け、水−界面活性剤の界面だけに存在しないと考えられる。また、10以上に大きくなると、疎水性が大きくなり過ぎたり、立体障害が大きくなったりするため、あまり好ましくない。
原料は、金属アルコキシドを用い、加水分解前に各金属アルコキシドは混合し、複合化しておくことが好ましい。
また、バリウムアルコキシドは、アルコール中で重合しやすいことが知られている。ここで、J.Am.Ceram.Soc,77[2]603−605項及びJpn.J.Appl.Phys.Vo136,5 939−5942項では、バリウム及びチタンのイソ−プロパノール溶液をベンゼン中で熟成させることにより、BaTi(OCH(CH3)2) −C66の結晶を得られることが述べられている。また、この中でベンゼンは、金属アルコキシドをほとんど溶解せずBaTi(OCH(CH3)2) −C66結晶の安定化及び析出の助けとなると同時に、バリウムアルコキシドの重合を抑制する効果が示唆されている。
したがって、結晶が析出しない範囲でベンゼンを加えることにより、バリウムアルコキシドの重合が抑えられ、均質なバリウムチタンダブルアルコキシドが得やすくなると考えられる。このため、バリウムアルコキシドの重合を抑制する働きを有するベンゼンを、アルコール溶剤中に一部加えてバリウム含有複合アルコキシド原料溶液を調整して用いるのが、均質なバリウム含有複合金属酸化物超微粒子を得るためには好ましい。なお、同種の効果を有するものであればベンゼンに限らず用いることができる。
さらに、図1で示したマイクロエマルジョン溶液に、上述チタン系複合金属酸化物である金属アルコキシドと同種の有機金属化合物溶液(MOD溶液)を液中の複合金属酸化物換算(チタン系複合金属酸化物対有機金属化合物)で1:1〜1:30の範囲の割合で混合して、本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液とする。
また、本発明に係る金属酸化物超微粒子分散溶液中の疎水性分散媒に対する界面活性剤の濃度は、体積比で10%以下であることが望ましい。その下限値としては、界面活性剤としての有効な機能を発揮し得る値である。また、チタン系複合金属酸化物超微粒子換算濃度が0.05mol/l以下であることが好ましい。
本発明の金属酸化物超微粒子薄膜は、本発明の金属酸化物超微粒子分散溶液を用いて製造されるものである。
金属酸化物超微粒子分散溶液の超微粒子は、結晶性が高いので、比較的低温、例えば、600℃以下で熱処理することができる。
本発明の金属酸化物超微粒子薄膜は、平均粒径15nm以上50nm以下の金属酸化物超微粒子から構成され、強誘電特性を有するものである。
強誘電特性として、残留分極(Pr)において、2Prが2μC/cm2以上の強誘電特性を有するのが好ましく、また、測定周波数1kHz(室温)における比誘電率が300以上であるのが好ましい。
本発明のような、15〜50μmの超微粒子から構成される金属酸化物超微粒子薄膜であって、残留分極(Pr)において、2Prが2μC/cm2以上の強誘電特性を有し、かつ比誘電率が300以上であれば、薄膜コンデンサまたは積層コンデンサといった強誘電特性デバイスとして十分に機能する。このため、本発明のような15〜50nmの超微粒子から構成される金属酸化物超微粒子薄膜を用いることによって、より一層の薄層化、小型化を図ることができる。また、本発明の金属酸化物超微粒子薄膜を、薄膜コンデンサとして用いた場合、15〜50nmの微細な粒子から構成されるため、一層あたりの粒子数を増やすことができ、信頼性を大きく向上させることができるほか、さらなる薄層化、小型化を図ることができる。
本発明の金属酸化物超微粒子薄膜は、可能な限り微細でかつ結晶化した金属酸化物超微粒子、例えば、チタン酸塩を含むペロブスカイト型酸化物からなるセラミックスナノ粒子を合成した後、そのまま高分散状態に保ち、これを基板上に成膜し、次に熱処理等のエネルギー添加により15nm以上50nm以下に粒成長させ、緻密化、結晶化をさらに促進させることにより製造されるのが好ましい。
このような成膜方法としては、例えばマイクロエマルジョン(ME)法よりナノサイズで粒度分布の揃った金属酸化物超微粒子がそのまま高度に分散され、かつ上記比率の割合でMOD溶液を混合した状態に保たれた溶液、例えば、本発明の金属酸化物超微粒子分散溶液を原料溶液に用いて、スピンコーティング法等で直接成膜を行なう方法により薄膜を作製し、これをさらにRTA(apid hermal nnealing)炉等を用いて熱処理を行なうことにより製造することができる。
また、本発明の金属酸化物超微粒子薄膜は、平均粒径が、例えば、30nm以下の金属酸化物超微粒子、例えば、チタン酸塩を含むペロブスカイト型酸化物からなるセラミックスナノ粒子の合成過程と、合成されたセラミックスナノ粒子をそのまま媒質中に高分散状態で保つ過程と、該高分散状態のセラミックスナノ粒子を基板上に成膜する一連の過程により作製されたセラミックスナノ粒子薄膜を、さらに熱処理等のエネルギー添加により15nm〜50nmに粒成長させることにより製造されるのが好ましい。
上述のようにセラミックス微粒子、すなわち、セラミックスナノ粒子は凝集が激しく、また、一度凝集してしまうとこれをバラバラに再分散することは極めて困難となるため、セラミックスナノ粒子を合成した後、そのまま媒質中に高分散状態に保つ必要がある。このためには、媒質中にナノサイズで区画された微細な反応空間で原料を反応させることにより目的のナノ粒子を作製し、そのまま凝集させない状態に保つ必要がある、このような方法として、上述のマイクロエマルジョン法は、望ましい方法である。W/Oマイクロエマルジョンは、上述のように、疎水性液体である分散媒、水、界面活性剤からなり、疎水性溶媒中に液滴径が数nm〜数10nmの水滴を熱的に安定に分散させることができる。
例えば、積層コンデンサに用いられるチタン酸バリウムの場合、この中にBa,Ti複合アルコキシド原料溶液を滴下することにより水滴径に対応した非常に微細でかつ粒径の揃った結晶化したチタン酸バリウムナノ粒子を合成することができる。
また、上述のようにマイクロエマルジョン組成中の水量を加水分解に必要な水量の0.95倍以上3倍以下で調製を行なうことにより、合成されたチタン酸バリウムナノ粒子が凝集することなくそのまま安定に分散した状態が得られる。
ここで、合成されたナノ粒子は、その後熱処理により50nm以下の粒径で粒成長させる必要があるため、合成されたナノ粒子は可能な限り小さい方がよく、平均粒径が、少なくとも30nm以下であるのが好ましく、より好ましくは、10nm以下である。このようにして調製されたナノ粒子分散溶液は、基板に、例えば、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スクリーン印刷法などの手法を用いて塗布する工程と、有機溶媒を除去するとともに、結晶性を高めるために、熱処理を行なう工程と、を行い緻密なチタン酸バリウムナノ粒子薄膜が作製される。
成膜後の平均粒径の調整は、電気炉や赤外炉、RTA炉等を用いて行なうことができる。特に赤外炉やRTA炉では、高速昇温が可能であり、高速昇温、短時間熱処理により同一温度であっても粒成長を小さく抑えることができるため望ましい。
マイクロエマルジョン法で合成された金属酸化物超微粒子は、高分散状態で成膜されるため、ナノ粒子であっても緻密な薄膜と成っており、また、すでに結晶化しているため、熱処理等を行なっても中間層を形成することもなく、緻密化を阻害したり、表面粗さが大きく増すことがない。また、基板との界面で異相を形成して電気特性を劣化させることもない。さらに、可能な限り微細でかつ結晶化したナノ粒子を熱処理等により粒成長させている為、平均粒径が50nm以下と微細であっても緻密化、結晶化が進んでおり、優れた誘電特性及び信頼性が期待できる。
また、このようにして得られた金属酸化物超微粒子薄膜は、粉末試料と違い、基板からのストレス等の影響により、一般に言われている臨界サイズよりも小さい平均粒径からなるナノ粒子でも強誘電性を示す可能性がある。実際に得られた本発明の金属酸化物超微粒子薄膜は、平均粒径が50nm以下であっても強誘電性を示すとともに、優れた誘電特性を持つことが確認された。
また、このようにして作成される金属酸化物超微粒子薄膜は、合成→分散→成膜の一連の工程で成膜されるため多工程とならず、装置及び製造過程が煩雑にならないという利点も有している。
次に、本発明の金属酸化物超微粒子薄膜を電子デバイスに適用した例を示す。
本発明の金属酸化物超微粒子薄膜は、種々の電子デバイスに使用できるものであり、例えば、図2は、積層コンデンサに適用した場合の構成の一例を示している。
同図(a)に示されるアルミナ基板などの基板7上に、同図(b)に示すように、セラミック層8が形成され、その上に1層目の導電体電極9aが形成され、その上にセラミック層8が形成され、さらに2層目の導電体電極9bが形成され、さらにセラミック層8が形成され、その上に3層目の導電体電極9aが形成される。このような工程を繰り返すことにより、基板7の表面には導電体電極9a、9bとセラミック層8 とが交互に複数層ずつ積層され、複数層の導電体電極9a,9bと複数層のセラミック層8とからなるセラミック−金属積層体10が形成される。
ここで、各セラミック層8は、本発明の金属酸化物超微粒子薄膜の製造方法によって形成され、各導電体電極9a,9bは、CVD法、蒸着法もしくはスパッタ法のうちいずれかの方法を用いて形成されており、各セラミック層8及び各導電体電極9a,9bの厚みは、例えば、1μm以下である。また、内部電極となる導電体電極9a,9bはマスクを用いてパターン化されており,奇数層目の導電体電極9aと偶数層目の導電体電極9bとは、交互に反対側の端部へ引き出されている。
この後、基板7をエッチング等によって選択的に除去すると,同図(c)に示すようなセラミック−金属積層体10だけが残る。ついで、ディッピングやスパッタ等によって両端に外部電極11a,11bを形成すると、奇数層目の導電体電極9aが一方の外部電極11aと導通し、偶数層目の導電体電極9bが他方の外部電極11bと導通し、同図(d)に示すような超小型の積層セラミックコンデンサ12を得ることができる。
また、図3は、本発明の金属酸化物超微粒子薄膜を、誘電体薄膜素子に適用した場合の構成の一例を示している。
まず、誘電体薄膜素子の下部層を構成する基板13とその上に形成される下部電極としての白金膜14を次のように準備した。単結晶のシリコン板15の上に、バッファ層として、下部電極となる白金膜14へのシリコンの拡散を防止するために、シリコン板15の表面を強制酸化して酸化シリコン膜16を形成した。そしてその上に、シリコン板15と白金膜14との密着性を向上させるため、酸化アルミニウム膜17を1000オングストロームスパッタリングして形成した。このようにして形成したシリコン板15、酸化シリコン膜16、酸化アルミニウム膜17よりなる基板13の上に、下部電極としての白金膜14を3000オングストロームスパッタリングして形成した。
次に、この白金膜14の上に、本発明の平均粒径15〜50nmの金属酸化物超微粒子から構成される誘電体薄膜18を形成した。そしてこの上に、上部電極として白金電極19をスパッタリングによって設けた。
次に、本発明を実施例およびこの実施例に対する比較例によって更に具体的に説明するが、本発明は、この実施例によって、何ら限定されるものではない。
(実施例1)
まず、原料アルコキシド溶液の調製として、アルゴン雰囲気のグローブボックス中でバリウムイソプロポキシド4gをイソプロピルアルコール160mlの混合溶媒に混合して溶解し、バリウムアルコキシド溶液とした後、これに等モルのチタンイソプロポキシド溶液を滴下して一晩混合し、淡黄色透明のバリウム−チタン複合アルコキシド原料溶液を得た。
次にW/Oマイクロエマルジョン溶液は、分散媒にシクロヘキサン、界面活性剤にNP−10:(p−C19)−C−O−(CHCH2O)10CHCH2OH、コサーファクタントとして1−オクタノールを用い、アルゴンガスでバブリングを行いながら、水:1−オクタノール:NP−10:シクロヘキサン=0.2:9:7.5:150の比で混合して、W/Oマイクロエマルジョン溶液とした。調製したマイクロエマルジョン溶液に、マイクロエマルジョン中の水量がバリウム−チタン複合アルコキシドの加水分解に必要な水量の1.2倍になるように、バリウム−チタン複合アルコキシド溶液をマイクロピペットによって分取し、マイクロエマルジョン溶液中に添加した。そのまま、1日、アルゴン雰囲気のグローブボックス中で攪拌混合を行い、チタン酸バリウム超微粒子分散溶液を得た(溶液(A))。
なお、上記溶液(A)は淡褐色透明であり、加水分解により生成したチタン酸バリウム超微粒子が高度に分散していることが確認された。また、当該溶液(A)の一部を分取し、エタノールを加えて沈殿させ、遠心分離を行った後、有機溶媒で洗浄を行った試料の結晶相を粉末X線回折法により同定したところ、結晶化したチタン酸バリウムの単相であることが確認された。また、高分解能SEMにより、粒子径上の観察を行ったところ、8nm程度と非常に微細でしかも粒度分布の揃った超微粒子であった。
次に、MOD溶液として、n−酪酸バリウムおよびチタンイソプロポキシド等モルを酪酸イソアミル中に混合し、2,4−ペンタジオン10gを加えてチタン酸バリウム換算で溶液濃度0.3mol/lの薄膜形成溶液を200ml作製した(溶液(B))。
そして、溶液(A)および溶液(B)をチタン酸バリウム換算で、それぞれ、1:1、1:10、1:30になるように分取し、混合してチタン酸バリウムナノ粒子薄膜用塗布液とした。
次に、得られたそれぞれの塗布液を用いて、スピンコート法によりチタン酸バリウム超微粒子薄膜の作製を試みた。スピンコーティングおよび150℃と450℃とでの熱処理を繰り返し、その後700℃で20分間焼成を行い。膜厚240nmの薄膜材料を得た。コーティング回数は最終的に得られる膜厚が240nmになるように調製した。
電気特性の評価は、得られたチタン酸バリウムナノ粒子薄膜表面にPtスパッタリングにより上部電極を作製し、LCRメータにより室温、1kHzの測定周波数における比誘電率および誘電損失の測定を行うとともに、ヒステリシス測定により強誘電性の評価を行った。その評価を後記の表1に示す。
また、耐電圧の評価は、誘電損失に用いた試料を用いて電極から電流を流して試料に200kV/cmの電圧を印加した際に試料が破壊される場合を×、破壊されなかった場合を○とした。
また、保持安定性の評価として、ガラス製バイアル瓶に空気下で密閉し、25℃で10日間保管して、溶液に異物が発生したり、明らかに溶液の色が変化したものを×、変化が見られなかったものを○とした。
マイクロエマルジョン溶液のみを用いた場合、比誘電率が大きく良好な誘電特性を示したが、240nmの膜厚の薄膜試料を得るのに20回のコーティングが必要であった。
これに対して、MOD溶液をBT換算で1〜30倍加えて混合した溶液を用いることにより、同膜厚を得るのに10回以下のコーティング回数で可能となり、また、300以上の誘電率および3%以下の誘電損失を維持することができた。
一方、MOD溶液混合量が1倍以下では、コーティング回数が10回以下とならず、また、30倍より多くなると、誘電率が300以下となり、ほとんどヒステリシスも見られなくなった。
さらに、MOD溶液のみでは、同膜厚を得るためのコーティング回数は少なくてすんだが、同様に十分な電気特性を得ることができなかった。マイクロエマルジョン溶液の疎水性溶媒分を蒸発除去して高濃度化を図った場合、溶液内における界面活性剤比が多くなるため、コーティング回数は減ったが膜がポーラスとなり、耐電圧が小さく、また、誘電損失が大きくなった。
また、エマルジョン溶液に加える複合アルコキシド原料溶液量を加水分解に必要な水量の5倍加えた溶液を用いた場合、やはりコーティング回数は減ったが、残留炭素の影響で十分な耐電圧性が得られず、誘電損失も3%以上となった。さらに、溶液をそのまま保持すると、淡褐色透明から濃い褐色に変化し、保持安定性が悪いことが明らかとなった。
以上のようにマイクロエマルジョン法により作製されるチタン系複合金属酸化物超微粒子分散溶液(A)に、保存安定性に優れた同種複合金属酸化物用の有機金属塗布液(B)を、液中の複合金属酸化物換算で(A):(B)=1:1〜1:30で混合して金属酸化物超微粒子分散溶液を作製し、これを薄膜作製に用いることにより、良好な誘電特性を保ったまま、一回当たりの成膜速度が大きく、リーク電流の小さい良質なチタン系金属複合ナノ粒子薄膜の作製が可能となることがわかった。
次に、比較例1〜3について説明する。
比較例1は、実施例1と同様の方法で溶液(A)及び溶液(B)を作製した。次に溶液(A)及び(B)をチタン酸バリウム換算でそれぞれ1:0、0:1、1:0.5、1:35になるように分取し、混合してチタン酸バリウムナノ粒子薄膜用塗布液とした。さらに、実施例1と同様に薄膜の作製及び電気特性の評価を行った。
比較例2は、実施例1と同様の方法で溶液(A)を作製した。次に溶液(A)をエバポレータを用いて元の体積の1/5になるまでシクロヘキサンの除去を行いチタン酸バリウムナノ粒子薄膜用塗布液とした。さらに、実施例1と同様に薄膜の作製及び電気特性の評価を行った。
比較例3は、実施例1と同様の方法で調整したマイクロエマルジョン溶液に同じく同様に調整複合アルコキシド原料溶液を水に対する等量の5倍量加えてそのまま1日、アルゴン雰囲気のグローブボックス中で攪拌混合を行い溶液(A)を作製した。
実施例1と同様に薄膜の作製及び電気特性の評価を行った。また、溶液保持特性の評価も同様に行った。
実施例1と比較例1〜3の各評価を表1に示している。
Figure 2005247632
マイクロエマルジョン及び加水分解後の超微粒子分散様式の模式図 本発明の金属酸化物超微粒子分散溶液を塗布液として用いて金属酸化物超微粒子薄膜を形成して作製した積層コンデンサの製造工程を示す断面図 本発明の金属酸化物超微粒子分散溶液を塗布液として用いて金属酸化物超微粒子薄膜を形成して作製した薄膜素子の断面図
符号の説明
1 液滴
2 界面活性剤
3 コサーファクタント
4 水
5 反応生成物
6 分散媒

Claims (4)

  1. 疎水性液体である分散媒、水および界面活性剤を含むマイクロエマルジョン中での加水分解反応によって作製されるチタン系複合金属酸化物超微粒子分散溶液に、同種のチタン系複合金属酸化物用の有機金属化合物溶液を液中の複合金属酸化物換算で1:1〜1:30の範囲の割合で混合してなる、ことを特徴とする金属酸化物超微粒子分散溶液。
  2. 請求項1に記載の金属酸化物超微粒子分散溶液において、
    前記チタン系複合金属酸化物超微粒子分散溶液中の前記疎水性分散媒に対する前記界面活性剤の濃度が体積比で10%以下であり、かつチタン系複合金属酸化物超微粒子換算濃度が0.05mol/l以下である、ことを特徴とする金属酸化物超微粒子分散溶液。
  3. 請求項1または2に記載の金属酸化物超微粒子分散溶液において、
    前記チタン系複合金属酸化物はMTiOで表されるペロブスカイト型酸化物であり、式中Mはバリウム、カルシウム、ストロンチウムのうち少なくとも1種以上の金属元素を含む、ことを特徴とする金属酸化物超微粒子分散溶液。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の金属酸化物超微粒子分散溶液を用いて得られた、ことを特徴とする金属酸化物超微粒子薄膜。
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