JP2005243610A - スパークプラグ - Google Patents

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啓二 金生
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Abstract

【課題】 M12以下の取付用ネジ部を有する細径化されたスパークプラグにおいて、中心電極と取付金具との間の絶縁抵抗を維持するとともに、奥飛火を抑制する。
【解決手段】 M12以下の取付用ネジ部11が設けられた筒状の取付金具10内に絶縁碍子20を固定し、絶縁碍子20内に中心電極30を固定し、中心電極30との間に火花放電ギャップ50を介して接地電極40を対向させ、絶縁碍子20の段差と取付金具10とをパッキン62を介して係合させているスパークプラグにおいて、絶縁碍子20は、取付金具10の一端部10aに対向する部位から屈曲点25に行くにつれて、その外径が大きくなっており、絶縁碍子20のうち取付金具10の一端部10aのところに位置する部位の外径D0、屈曲点25での外径D、ポケット隙間T0、放電ギャップ寸法Gが、単位をmmとして、D−D0≧1、T0≧1.2、G≦0.9の関係となっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関し、特に、取付金具に形成された取付ネジ部の径がM12〜M8といった小型の内燃機関用スパークプラグに関する。
一般に、内燃機関用のスパークプラグは、エンジン等に取り付けるための取付用ネジ部が設けられた筒状の取付金具と、一端部が取付金具の一端部から突出するように取付金具内に固定された絶縁碍子と、一端部が絶縁碍子の一端部から突出するように絶縁碍子の軸孔内に固定された中心電極と、取付金具に固定されて中心電極の一端部との間に火花放電ギャップを介して対向する接地電極とを備える。
近年、エンジン高出力化のためにエンジンに設けられるインテークマニホールドやエキゾーストマニホールドのバルブ径の拡大や、水廻り改善のためにエンジンに対してウォータージャケットを確保することが必要となってきている。
そのため、エンジンに取付けられるスパークプラグの設置スペースが小さくなるとともに、燃焼室周りのスペースを確保するため、スパークプラグの小型化(細径化)が要求されてきている。
たとえば、従来では、取付金具の取付用ネジ部のサイズは、JIS(日本工業規格)によるM14のものであったが、これをM12以下程度まで細くして小型化したスパークプラグが必要となってくる(たとえば、特許文献1参照)。
実開平5−55490号公報
ところで、エンジンの高出力化に伴う高圧縮化や希薄燃焼化のために、燃焼状態が悪化し、カーボンなどが絶縁碍子に堆積しやすくなる。このカーボンなどが絶縁碍子の表面に堆積することは、「くすぶり」といわれ、このくすぶりが問題となってきている。
スパークプラグを細径化すると、絶縁碍子と取付金具との間の絶縁距離が狭くなる。具体的には、一般のスパークプラグにおいて、絶縁碍子は燃焼部側に位置する一端部側が細い脚部、中間部が太い中段部となっており、これら脚部と中段部との間には段差が設けられている。
そして、取付金具内にて、絶縁碍子の外面に設けられた当該段差と、この段差に対応した内面形状を有する取付金具とが、金属製(たとえば鉄など)のパッキンを介して係合されている。つまり、取付金具の一端部からこの取付金具と絶縁碍子との係合部までの範囲には隙間があり、この隙間の距離が上記絶縁距離となるのである。
そして、スパークプラグを細径化すると、この絶縁距離が狭くなるため、カーボンなどが絶縁碍子に堆積すると、正規の火花放電ギャップで放電せず、中心電極から絶縁碍子を介して取付金具へ飛火する。いわゆる奥飛火が発生しやすくなる。この奥飛火は燃焼の悪化を招いてしまう。
ここで、カーボンなどの絶縁碍子への堆積を防止するには、取付金具の一端部における絶縁碍子と取付金具との絶縁距離、いわゆるポケット隙間を小さくすることにより、取付金具の一端部からカーボンなどが進入するのを防止することが一つの手段である。
しかしながら、ポケット隙間を小さくする場合、絶縁碍子と取付金具との絶縁距離が小さくなるがゆえに、絶縁碍子の外面にカーボンが付着していないときでも奥飛火が発生してしまう。
本発明は、上記問題に鑑み、M12以下の取付用ネジ部を有する細径化されたスパークプラグにおいて、中心電極と取付金具との間の絶縁抵抗を維持するとともに、奥飛火を抑制することを目的とする。
本発明者らは、取付金具の一端部から進入するカーボンなどの進入速度を遅らせるため、取付金具の一端部から取付金具内部の奥へ行くほど、絶縁碍子の外面の傾斜を大きくすればよいのではないかと考えた。
つまり、このようにすれば、取付金具の一端部から進入してくるカーボンが、絶縁碍子の傾斜面に当たってカーボンの進入の流れが変わり、カーボンが絶縁碍子の外面に付着しにくくなると考えた。
本発明は、このような考えに着目し、さらに、M12以下の取付用ネジ部を有する細径化されたスパークプラグについて鋭意実験検討を行った結果に基づいて、見出されたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明では、外周にM10以下の取付用ネジ部(11)が設けられた筒状の取付金具(10)と、一端部(20a)が取付金具(10)の一端部(10a)から突出するように取付金具(10)内に固定された絶縁碍子(20)と、一端部(30a)が絶縁碍子(20)の一端部(20a)から突出するように絶縁碍子(20)の軸孔(21)内に固定された中心電極(30)と、取付金具(10)に固定されて中心電極(30)の一端部(30a)との間に火花放電ギャップ(50)を介して対向する接地電極(40)とを備え、取付金具(10)内にて絶縁碍子(20)の外面に設けられた段差と取付金具(10)とが、パッキン(62)を介して係合されているスパークプラグにおいて、次のような特徴点を有するものである。
・絶縁碍子(20)のうち取付金具(10)と係合する段差における凹状に屈曲した部位であるテーパ面と脚部(24)の延長交差点を、絶縁碍子(20)の屈曲点(25)としたとき、絶縁碍子(20)のうち取付金具(10)の一端部(10a)のところに位置する部位から屈曲点(25)に行くにつれて、絶縁碍子(20)の外径は大きくなっていること。
・絶縁碍子(20)のうち取付金具(10)の一端部(10a)のところに位置する部位の外径をD0、屈曲点(25)における外径をDとし、取付金具(10)の一端部(10a)における絶縁碍子(20)と取付金具(10)との絶縁距離をT0とし、火花放電ギャップ(50)の大きさをGとしたとき、
D−D0[mm]≧1、
T0[mm]≧1.2、
G[mm]≦0.9、となっていること。
これらの点を特徴とする本発明のスパークプラグは、実験的に見出されたものであり、絶縁碍子(20)のうち取付金具(10)の一端部(10a)のところに位置する部位の外径D0と屈曲点(25)における外径Dとの差は、絶縁碍子の外面の傾斜度合を表すものである。
そして、本発明のように、ポケット隙間T0を1.2mm以上、火花放電ギャップの大きさGを0.9mm以下としつつ、絶縁碍子の外面の傾斜度合(D−D0)を1mm以上と大きくすることにより、中心電極(30)と取付金具(10)との間の絶縁抵抗および奥飛火の発生頻度を、従来サイズのスパークプラグと同等かそれ以上に優れたレベルにすることができる。
したがって、本発明によれば、M10以下の取付用ネジ部(11)を有する細径化されたスパークプラグにおいて、中心電極(30)と取付金具(10)との間の絶縁抵抗を維持するとともに、奥飛火を抑制することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のスパークプラグにおいて、D−D0[mm]≧1.5、となっていることを特徴としている。
本発明のように、絶縁碍子の外面の傾斜度合(D−D0)を1.5mm以上と大きくすることにより、より高レベルに奥飛火を抑制することができ、好ましい。
請求項3および請求項4に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のスパークプラグにおいて、取付金具(10)の一端部(10a)を起点として取付金具(10)の他端部(10b)に向かって取付金具(10)の軸方向に延びる距離をLとし、絶縁碍子(20)のうち距離Lが1.5×T0のところに位置する部位における外径をD1、絶縁碍子(20)のうち距離Lが3×T0のところに位置する部位における外径をD2としたとき、
D1−D0[mm]≦0.8、
1≦D2−D0[mm]≦1.8、となっていることを特徴としている。
本発明は、さらなる実
験検討を行った結果、見出されたものであり、それによれば、取付金具(10)の一端部(10a)からのカーボンなどの進入をより抑制し、より確実に奥飛火を抑制することができる。
請求項5に記載の発明では、取付用ネジ部(11)がM10において特に効果が発揮されることを特徴としている。
請求項6に記載の発明では、取付用ネジ部(11)の径がM12において効果が発揮されることを特徴としている。取付用ネジ部(11)の径がM12の場合では、M10の場合に比べて各部寸法を大きく設定することができる。そのため、着火性に有利となるよう火花放電ギャップを大きく、すなわちG≦1.1とした場合においてもT0、D、D0を規定することにより、絶縁抵抗確保、奥飛火抑制を達成できる。
請求項7に記載の発明では、請求項1〜請求項6に記載のスパークプラグにおいて、取付金具(10)の一端部(10a)から距離Lが3×T0までの間において、取付金具(10)の内径は、一定か、もしくは、前記取付金具(10)の一端部(10a)から前記絶縁碍子(20)の前記屈曲点(25)に向かうにつれて大きくなっているものであることを特徴としている。
もし、本発明とは反対に、取付金具(10)の内径が、取付金具(10)の一端部(10a)から絶縁碍子(20)の屈曲点(25)に向かうにつれて小さくなっている場合、取付金具(10)の内面は、取付金具(10)の内部から取付金具(10)の一端部(10a)へ向かうにつれて広がった傾斜面となる。
その場合、取付金具(10)の一端部(10a)から進入してくるカーボンなどが、取付金具(10)の傾斜面に当たって絶縁碍子(20)側へ跳ね返り、絶縁碍子(20)の外面に付着しやすくなってしまうと考えられ、実際に、本発明者らの検討によれば、絶縁抵抗の低下や奥飛火の発生の増加を招いた。
それに対して、本発明では、そのような問題を回避することができ、好ましい構成となっている。
また、請求項8に記載の発明では、請求項1〜請求項7に記載のスパークプラグにおいて、中心電極(30)の一端部(30a)には、火花放電部材としての貴金属チップ(35)が接合されており、この中心電極(30)の貴金属チップ(35)の断面積は0.07mm以上0.40mm以下であることを特徴としている。
たとえば火花放電ギャップ(50)の大きさGが上記請求項1に記載のスパークプラグのように、0.9mm以下の狭いものであるような場合に、中心電極(30)の火花放電部に細い貴金属チップ(35)を設ければ、着火スペースを十分に確保することができ、着火性向上のために好ましい。また、当該貴金属チップ(35)が細すぎると、消耗しやすいので、ある程度の太さは必要である。
そのような観点から、本発明のように、中心電極(30)の貴金属チップ(35)の断面積を規定することが好ましい。
ここにおいて、請求項9に記載の発明では、請求項8に記載のスパークプラグにおいて、中心電極(30)の貴金属チップ(35)は、50重量%以上のIrに少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が2000℃以上のものからなることを特徴としている。
さらに、請求項10に記載の発明では、請求項9に記載のスパークプラグにおいて、中心電極(30)の貴金属チップ(35)に含有される添加物は、Pt、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Re、Al、Al、Y、Yの中から選択される少なくとも1種からなるものであることを特徴としている。
中心電極(30)の貴金属チップ(35)およびこの貴金属チップ(35)に含有される添加物を、このようなものにすることにより、中心電極(30)の貴金属チップ(35)の寿命を十分に確保することができる。
また、請求項11に記載の発明では、請求項1〜請求項10に記載のスパークプラグにおいて、接地電極(40)のうち中心電極(30)の一端部(30a)と対向する部位には、火花放電部材としての貴金属チップ(45)が接合されており、この接地電極(40)の貴金属チップ(45)の断面積は0.12mm以上0.80mm以下であり、接地電極(40)の貴金属チップ(45)の接地電極(40)からの突出量は0.3mm以上1.5mm以下であり、火花放電ギャップ(50)の大きさGがG[mm]≧0.6、であることを特徴としている。
ここでも、上述した中心電極(30)の貴金属チップ(35)を設けた場合と同様の理由によって、接地電極(40)の火花放電部にも細い貴金属チップ(45)を設けることが好ましい。
そして、この場合にも、接地電極(40)の火花放電部における着火スペースの確保、および、接地電極(40)の貴金属チップ(45)の消耗性の向上との両立を考慮すると、本発明のように、接地電極(40)の貴金属チップ(45)の断面積や突出量をこのような構成とすることが好ましい。以上のことから、火花放電ギャップ(50)の大きさGを0.6mmまで小さくすることが可能となる。
ここにおいて、請求項12に記載の発明では、請求項11に記載のスパークプラグにおいて、接地電極(40)の貴金属チップ(45)は、50重量%以上のPtに少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が1500℃以上のものからなることを特徴としている。
さらに、請求項13に記載の発明では、請求項12に記載のスパークプラグにおいて、接地電極(40)の貴金属チップ(45)に含有される添加物は、Ir、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Reの中から選択される少なくとも1種からなるものであることを特徴としている。
接地電極(40)の貴金属チップ(45)およびこの貴金属チップ(45)に含有される添加物を、このようなものにすることにより、接地電極(40)の貴金属チップ(45)の寿命を十分に確保することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
図1は本発明の実施形態に係るスパークプラグ100の全体構成を示す半断面図である。また、図2は、本スパークプラグ100における発火部近傍の拡大構成を示す半断面図である。
[スパークプラグの構成]
このスパークプラグ100は、自動車用エンジンの点火栓等に適用されるものであり、該エンジンの燃焼室を区画形成するエンジンヘッド(図示せず)に設けられたネジ穴に挿入されて固定されるようになっている。
スパークプラグ100は、導電性の鉄鋼材料(例えば低炭素鋼等)等よりなる筒形状の取付金具10を有しており、この取付金具10の外周面には、図示しないエンジンブロックに固定するための取付用ネジ部11が設けられている。この取付用ネジ部11は、JIS(日本工業規格)でいうM12以下のものである。
取付金具10の内部には、アルミナセラミック(Al)等からなる絶縁碍子20が収納されて固定されており、この絶縁碍子20の一端部20aは、取付金具10の一端部10aから突出している。また、絶縁碍子20の他端部20bは、取付金具10の他端部10bから突出した状態となっている。
絶縁体20の軸孔21には中心電極30が固定されており、それによって、中心電極30は取付金具10に対して絶縁保持されている。
中心電極30は、たとえば、内材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料により構成され、外材がNi基合金等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料により構成された円柱体からなる。
そして、図1に示されるように、中心電極30は、その一端部30aが絶縁碍子20の一端部20aから突出するように設けられている。こうして、中心電極30は、その一端部20aが取付金具10の一端部10aから突出した状態で取付金具10内に絶縁保持されている。
一方、接地電極40は、たとえば、Niを主成分とするNi基合金からなる柱形状をなすものである。
本例では、接地電極40は角柱形状をなしている。具体的には、本例の接地電極40は、一端側が取付金具10の先端部10aに溶接等により固定されており、中間部が略L字に曲げられており、他端側の側面41が中心電極30の一端部30aと火花放電ギャップ50を介して対向している。
また、本例では、中心電極30の一端部30aには、レーザ溶接や抵抗溶接等によって火花放電部材としての貴金属チップ35が接合されている。
また、接地電極40のうち中心電極30の一端部30aと対向する部位すなわち接地電極40の側面41には、火花放電部材としての貴金属チップ45がレーザ溶接や抵抗溶接等により接合されている。
たとえば、これら両貴金属チップ35、45は円柱状であり、そして、火花放電ギャップ50は、両貴金属チップ35、45の先端部間の空隙である。この火花放電ギャップ50の大きさGは、0.9mm以下とすることが好ましい。
また、中心電極30の貴金属チップ35の断面積すなわち当該貴金属チップ35の軸直交断面積は、0.07mm以上0.40mm以下であることが好ましい。
また、この中心電極30の貴金属チップ35は、50重量%以上のIr(イリジウム)に少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が2000℃以上のものからなることが好ましい。
そして、この中心電極30の貴金属チップ35に含有される添加物としては、Pt(白金、プラチナ)、Rh(ロジウム)、Ni(ニッケル)、W(タングステン)、Pd(パラジウム)、Ru(ルテニウム)、Re(レニウム)、Al(アルミニウム)、Al(三酸化二アルミニウム、アルミナ)、Y(イットリウム)、Y(三酸化二イットリウム、イットリア)の中から選択される少なくとも1種からなるものとすることが好ましい。
また、接地電極40の貴金属チップ45の断面積すなわち当該貴金属チップ45の軸直交断面積は、0.12mm以上0.80mm以下であり、この接地電極40の貴金属チップ45の突出量は、0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。なお、この突出量は、接地電極40の側面41を起点とした貴金属チップ45の先端面までの長さである。
また、この接地電極40の貴金属チップ45は、50重量%以上のPt(白金)に少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が1500℃以上のものからなることが好ましい。
そして、この接地電極40の貴金属チップ45に含有される添加物としては、Ir、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Reの中から選択される少なくとも1種からなるものとすることが好ましい。
ここで、取付金具10およびその内部に挿入されている絶縁碍子20についてさらに述べる。図1に示されるように、絶縁碍子20は取付金具10の内部に挿入されており、絶縁碍子20と取付金具10とは、取付金具10の他端部10bに形成されたかしめ部12においてかしめ固定されている。
また、このかしめ部12においては、取付金具10と絶縁碍子20との間にシール部材60、61が介在されており、それによって当該間がシールされている。ここでは、シール部材は、2つの金属リング60と、これら金属リング60の間に設けられたタルク61とから構成されている。
また、図1に示されるように、絶縁碍子20における取付金具10内に位置する部分のうち、周方向の最大径を有する部位が、胴部22として形成されている。つまり、胴部22は、取付金具10内に位置する絶縁碍子20のうち最大直径を有する部位として構成されている。
そして、この胴部22の段差を利用することにより、上記のかしめ固定やシール部材60、61の配設がなされている。
それとともに、絶縁碍子20における取付金具10内に位置する部分のうち、絶縁碍子20の一端部20a側にて胴部22に隣接する部位が、胴部22よりも径の小さい中段部23として形成されている。
さらに、絶縁碍子20における取付金具10内に位置する部分のうち、絶縁碍子20の一端部20a側にて中段部23に隣接する部位が、中段部23よりも径の小さい脚部24として形成されている。
そして、図2に示されるように、取付金具10内にて、絶縁碍子20の外面に設けられた中段部23と脚部24との間の段差と、この段差に対応した内面形状を有する取付金具10とが、パッキン62を介して係合されている。なお、このパッキン62は、たとえば鉄などの金属製のリング状のものであり、一般的にスパークプラグに使用されているものである。
ここで、図2に示されるように、絶縁碍子20のうち取付金具10と係合する段差における凹状に屈曲した部位である中段部23のテーパ面と脚部24の延長交差点を、絶縁碍子20の屈曲点25とする。このことは、詳しくは、図2において、丸で囲んだ部分をさらに拡大した図に示されている。
本実施形態では、絶縁碍子20のうち取付金具10の一端部10aのところに位置する部位から屈曲点25に行くにつれて、絶縁碍子20の外径は大きくなっている。それにより、図1、図2に示される例では、取付金具10の一端部10a側から絶縁碍子20の屈曲点25に行くにつれて絶縁碍子20と取付金具10との隙間が狭くなっている。
つまり、取付金具10の内部にて、絶縁碍子20の外面のうち絶縁碍子20の屈曲点25から絶縁碍子20の一端部20aの間に位置する部位は、当該屈曲点25から当該一端部20aに向かうにつれて取付金具10の内面から離れるようなテーパ形状の傾斜面となっている。
また、図1に示されるように、絶縁碍子20の軸孔21内においては、中心電極30の他端部30b側は、導電性ガラスシール材70を介して抵抗体75が電気的に接続されている。
さらに、図1に示されるように、この抵抗体75よりも絶縁碍子20の他端部20b側における軸孔21内では、導電性ガラスシール材70を介して抵抗体75と円柱状の端子電極(ステム)80の一端部80aとが電気的に接続されている。
そして、端子電極80の他端部80bは、絶縁碍子20の他端部20bから突出して露出している。この端子電極80の他端部80bには、図示しない点火コイルのブーツ部が装着されるようになっている。
このように、端子電極80は、一端部80aが絶縁碍子20の内部にて中心電極30の他端部30aと導通するとともに、他端部80bが絶縁碍子20の他端部20bから突出した状態で絶縁碍子20の軸孔21内に挿入され固定されている。
[各種寸法および寸法関係]
このようなスパークプラグ100は、以下に述べるような寸法に関する特徴点を有している。図2においては、各種寸法G、D0、D、T0が示されている。
寸法Gは、上述したように、火花放電ギャップ50の大きさGである。以下、本実施形態においては、この火花放電ギャップ50の大きさGを、単に、放電ギャップ寸法Gということにする。
寸法D0は、絶縁碍子20のうち取付金具10の一端部10aのところに位置する部位の外径D0であり、寸法Dは、絶縁碍子20の屈曲点25における外径Dである。
寸法T0は、取付金具10の先端部10aにおける絶縁碍子20と取付金具10との絶縁距離T0であり、以下、本実施形態においては、この絶縁距離T0を、ポケット隙間T0ということにする。
そして、本実施形態では、これら寸法G、D0、D、T0を用いて、次のような寸法関係が設定されている。
すなわち、取付用ネジ部11がM10以下の場合、
D−D0[mm]≧1、
T0[mm]≧1.2、
G[mm]≦0.9、
という寸法関係が設定されている。
また、取付用ネジ部11がM12の場合、
D−D0[mm]≧1.4、
T0[mm]≧1.6、
G[mm]≦1.1、
という寸法関係が設定されている。
[寸法関係設定の根拠等]
上記した寸法関係を設定した根拠について述べる。上記寸法関係は、次に述べるような、本発明者らが行った実験検討の結果を根拠とするものである。
なお、以下に示される検討例は、取付用ネジ部11がM10のネジ径を有するスパークプラグについてのものであるが、M12のものやM10よりも小さいネジ径(たとえばM8など)であるスパークプラグにおいても、当該検討例と同様の傾向が得られている。
上記寸法関係は、絶縁碍子20を介した中心電極30と取付金具10との間の絶縁抵抗を維持するとともに、奥飛火を抑制することを目的として設定されたものである。以下、上記絶縁抵抗を単に絶縁抵抗と言うことにする。
本発明者らは、スパークプラグにおけるくすぶり評価を実施し、絶縁抵抗の推移および奥飛火の発生状況を検討した。そして、これに影響すると考えられる上記寸法D0、D、T0(図2参照)をパラメータとして実施した。
図2に示される各寸法D0、D、T0について、以下の表1に示されるサンプルS1〜S11のような寸法としたスパークプラグ100を用意し、評価を行った。
Figure 2005243610
なお、上記表1中の各数値の単位は、mmである。
また、上記表1において、サンプルS11は取付ネジ部11のサイズをJISでいうM14とした従来の一般的な仕様のスパークプラグであり、これは、市場で十分な実績のあるものである。
そして、本実施形態は、取付ネジ部11のサイズを一般仕様よりも細径化したスパークプラグであり、この細径化したスパークプラグの評価は、このサンプルS11のスパークプラグの特性を指標として行った。
火花放電ギャップ50の大きさGにおいて、S11の場合は最も一般的な1.1mmで実施した。S1〜S10のものに関しては、絶縁碍子20の外壁面と取付金具10の内壁面との間のポケット隙間T0が火花放電ギャップ50よりも狭いと奥飛火が飛んで火花が発生してしまうため、火花放電ギャップの大きさGを上記と同一の1.1mmで奥飛火確保は困難と考え、0.9mmで実施した。
また、上述したように、取付金具10の一端部10aから進入するカーボンなどの進入速度を遅らせるため、取付金具10の一端部10aから取付金具10内部の奥へ行くほど、絶縁碍子20の外面の傾斜を大きくすればよいと考えた。
そして、この絶縁碍子20の傾斜度合として、(D−D0)をパラメータとして用い、D0、Dをいろいろと変更した。この(D−D0)が大きいほど、傾斜度合が大きい。
試験条件は、評価されるスパークプラグが取付けられた車両の外気温・水温・油温が−20℃の状態の中で、車速10km/hから20km/hの加減速を10回繰り返すことを1サイクルとした走行パターンとした。このパターンは、絶縁碍子20の外面にカーボンが大量に発生する条件である。
そして、上記走行パターンを5サイクル繰り返した後の絶縁抵抗と奥飛火の発生頻度を評価した。以下、奥飛火の発生頻度を単に、奥飛火頻度という。絶縁抵抗が高いほど、カーボンが奥に侵入していないことを示し、また奥飛火頻度が少ないほど良好な燃焼を起こしていることを示す。
なお、絶縁抵抗は、上記走行パターンの5サイクル終了後に絶縁抵抗計にて測定し、奥飛火頻度は、上記走行パターンの5サイクル時の火花波形を計測することで頻度を測定した。測定では、上記表1中のサンプルS1〜S11について調査した。その結果を図3、図4に示す。
図3は、ポケット隙間T0を変えたものについてパラメータ(D−D0)と絶縁抵抗(単位:MΩ)との関係を調査した結果を示す図、図4は、ポケット隙間T0を変えたものについてパラメータ(D−D0)と奥飛火頻度(単位:%)との関係を調査した結果を示す図である。
これら図3および図4では、パラメータ(D−D0)を横軸に、調査する特性を縦軸にとり、ポケット隙間T0は1.0mm〜1.8mmまで0.2mmおきに変えたものを調査した。
なお、図3、図4において、ポケット隙間T0=1.6mmのもの(サンプルS1、S2)の結果は黒菱形プロット、ポケット隙間T0=1.4mmのもの(サンプルS3〜S6)の結果は白四角プロット、ポケット隙間T0=1.2mmのもの(サンプルS7〜S9)の結果は白丸プロット、ポケット隙間T0=1.0mmのもの(サンプルS10)の結果は黒三角プロット、ポケット隙間T0=1.8mmのもの(サンプルS11)の結果はクロスプロットにて示してある。
これら図3および図4に示される結果からわかるように、ポケット隙間T0が1.0mmのものでは、絶縁抵抗および奥飛火頻度の両特性ともに、従来のスパークプラグであるサンプルS11よりも劣っている。
そして、ポケット隙間T0が1.2mm以上である場合は、パラメータ(D−D0)が1.0mm以上であるならば、従来のスパークプラグであるサンプルS11に比べて、絶縁抵抗は同等以上に確保され、また、奥飛火頻度についても同等以下に抑制できることがわかった。
これら図3、図4に示されるような検討結果より、上記した寸法G、D0、D、T0を用いた寸法関係、すなわち、D−D0[mm]≧1、T0[mm]≧1.2、G[mm]≦0.9、という寸法関係が実験的に導かれる。また、D−D0[mm]≧1.5とすることにより、より確実に奥飛火を抑制することができる。
たとえば、上記表1に示されるサンプルS1〜S10において、この寸法関係を満たすものは、サンプルS1、S2、S4〜S6、S9であるが、これらのサンプルによれば、絶縁抵抗および奥飛火の発生頻度を、従来サイズのスパークプラグと同等かそれ以上に優れたレベルにすることができる。なお、耐電圧の観点から絶縁碍子20の肉厚、接地電極40を設置する観点から取付金具10の肉厚などを考慮すると、T0は1.6mm以下が望ましい。
上記結果は、取付用ネジ部11の径がM10の場合を示しているが、取付用ネジ部11の径がM12の場合についてもM10と同様なくすぶり評価を実施し、絶縁抵抗の推移および奥飛火の発生状況を検討した。そして、これに影響すると考えられる上記寸法D0、D、T0(図2参照)をパラメータとして実施した。なお、火花放電ギャップ50の大きさGは従来品M14と同等の1.1mmで実施した。その結果を図5および図6に示す。上述と同様の検討と図5、図6に示される結果とにより、取付用ネジ部11の径がM12の場合では、D−D0[mm]≧1.4、T0[mm]≧1.6、G[mm]≦1.1、が導かれる。
また、D−D0[mm]≧1.6であれば、さらに好ましい。
[絶縁碍子の好ましい形態の検討]
ここで、上記図3、図4から、パラメータ(D−D0)が大きいほど、絶縁抵抗が高く維持されることが見出される。そこで、この点に着目し、絶縁碍子20の各部分についてカーボンの付着状況を詳細に調査することにした。
具体的には、取付金具10の一端部10aから1mm毎の絶縁碍子20部分の絶縁抵抗を測定した。この絶縁碍子20の各部分は、上記図2に示されるような距離Lで規定されるものである。
つまり、この距離Lは、取付金具10の一端部10aを起点として取付金具10の他端部10bに向かって取付金具10の軸方向に延びる距離である。
そして、この距離Lの1mmおきのところに位置する絶縁碍子20の部分について、上記表1中のサンプルS3〜S6の絶縁抵抗を測定した。その結果を図7に示す。
つまり、図7は、パラメータ(D−D0)を変えた場合について、距離L(単位:mm)と絶縁抵抗(単位:MΩ)との関係を調査した結果を示す図である。図7では、距離Lを横軸に、調査する絶縁抵抗を縦軸にとり、パラメータ(D−D0)の異なるサンプルS3〜S6毎に調査した結果を示している。
なお、図7において、サンプルS3〜S6は、いずれもポケット隙間T0=1.4mm、放電ギャップ寸法G=0.8mmと一定である。そして、パラメータ(D−D0)=0.6mmのもの(サンプルS3)の結果は黒菱形プロット、パラメータ(D−D0)=1.0mmのもの(サンプルS4)の結果は白四角プロット、パラメータ(D−D0)=1.4mmのもの(サンプルS5)の結果は白三角プロット、パラメータ(D−D0)=1.8のもの(サンプルS6)の結果は白丸プロットにて示してある。
この図7に示される結果からわかるように、各サンプルについて、距離Lが大きいほど、すなわち取付金具10の一端部10aから取付金具10内部の奥へ行くほど、絶縁抵抗が高く維持できる。
また、サンプルS3のように、パラメータ(D−D0)が1mm未満である場合は、取付金具10内部の奥に行っても絶縁抵抗の上昇は見られない。つまり、この場合、取付金具10内部の奥の方までカーボンが付着している。
一方、サンプルS4〜S6のように、パラメータ(D−D0)が1mm以上であるものは、取付金具10内部の奥に行くと、絶縁抵抗が大きく上昇している。つまり、パラメータ(D−D0)が1mm以上であるものは、取付金具10内部の奥の方までカーボンが進入しにくくなっており、これが奥飛火の少ない原因と考えられる。
さらに、上記距離Lの1mmおきのところに位置する絶縁碍子20の部分について、上記表1中のサンプルS2、S6およびS13の絶縁抵抗を測定した。その結果を図8に示す。
つまり、図8は、ポケット隙間T0を変えた場合について、距離L(単位:mm)と絶縁抵抗(単位:MΩ)との関係を調査した結果を示す図である。図8では、距離Lを横軸に、調査する絶縁抵抗を縦軸にとり、ポケット隙間T0の異なるサンプルS2、S6、S9毎に調査した結果を示している。
なお、図8において、ポケット隙間T0=1.6mmのもの(サンプルS2)の結果は黒菱形プロット、ポケット隙間T0=1.4mmのもの(サンプルS6)の結果は白丸プロット、ポケット隙間T0=1.2mmのもの(サンプルS9)の結果は白三角プロットにて示してある。
この図8に示される結果からわかるように、ポケット隙間T0が小さいほど、距離Lの小さいところすなわち取付金具10の一端部10a側から、絶縁抵抗が上昇している。特に、絶縁碍子20のうち距離Lがポケット隙間T0の約3倍(3×T0)程度のところに位置する部位から絶縁抵抗が大きくなっている。
つまり、絶縁碍子20のうち距離Lが3×T0のところに位置する部位よりも奥の部位には、カーボンなどが付着しにくいと考えられる。
そこで、絶縁碍子20のうち取付金具10の一端部10aのところに位置する部位から距離Lが3×T0のところに位置する部位までの範囲において、絶縁碍子20の外面の傾斜具合を工夫することで、当該範囲における絶縁碍子20に対して、よりカーボンが付着しにくい構成を検討することとした。
この検討においては、上記表1中のサンプルS6をベースとした。また、絶縁碍子20のうち距離Lが1.5×T0のところに位置する部位における外径をD1、絶縁碍子20のうち距離Lが3×T0のところに位置する部位における外径をD2とする。
ここで、図9は、これら外径D1、D2および距離Lが1.5×T0のところに位置する部位における絶縁碍子20と取付金具10との絶縁距離T1、距離Lが3×T0のところに位置する部位における絶縁碍子20と取付金具10との絶縁距離T2を示すための半断面図である。なお、図9では接地電極40は省略してある。
そして、図9に示される各外径D1、D2と上記ポケット隙間T0に対応する絶縁碍子20の外径D0(図2参照)との差すなわちパラメータ(D1−D0)、パラメータ(D2−D0)は、それぞれ、0≦L≦1.5×T0、0≦L≦3×T0における絶縁碍子20の外面の傾斜度合を示すパラメータである。
そして、サンプルS6をベースとして、これら外径D1、D2を種々変えたスパークプラグを作製した。このようにして作製されたサンプルS61〜S66およびベースとなったサンプルS6の各寸法D1、D2、T1、T2について、以下の表2に示す。
Figure 2005243610
なお、上記表2中の各数値の単位は、mmである。
また、上述したように、サンプルS6は、ポケット隙間T0=1.4mm、外径D0=3.2mm、外径D=5.0mm、パラメータ(D−D0)=1.8mm、放電ギャップ寸法G=0.8mmであり、これらの寸法については、サンプルS61〜S66も同一である。
また、上記表2中の各サンプルS6、S61〜S66において、上記パラメータ(D1−D0)および(D2−D0)を示しておく。
サンプルS6:(D1−D0)=0.4mm、(D2−D0)=0.8mm、
サンプルS61:(D1−D0)=0.4mm、(D2−D0)=1.3mm、
サンプルS62:(D1−D0)=0.4mm、(D2−D0)=1.8mm、
サンプルS63:(D1−D0)=0.3mm、(D2−D0)=0.8mm、
サンプルS64:(D1−D0)=0.8mm、(D2−D0)=1.8mm、
サンプルS65:(D1−D0)=1.3mm、(D2−D0)=1.3mm、
サンプルS66:(D1−D0)=1.8mm、(D2−D0)=1.8mm。
そして、これらサンプルS6、S61〜S66について、上記した試験条件と同様の条件にて、絶縁抵抗および奥飛火頻度を測定した。その結果を図10、図11に示す。
図10は、パラメータ(D2−D0)(単位:mm)を変えた場合について、パラメータ(D1−D0)(単位:mm)と絶縁抵抗(単位:MΩ)との関係を調査した結果を示す図である。
図11は、パラメータ(D2−D0)(単位:mm)を変えた場合について、パラメータ(D1−D0)(単位:mm)と奥飛火頻度(単位:%)との関係を調査した結果を示す図である。
これら図10、図11では、パラメータ(D1−D0)を横軸に、絶縁抵抗または奥飛火頻度を縦軸にとり、パラメータ(D2−D0)が0.8mm、1.3mm、1.8mmの各場合について調査した結果を示している。
なお、これら図10および図11において、パラメータ(D2−D0)が0.8mmのもの(サンプルS6、S63)の結果は黒菱形プロット、パラメータ(D2−D0)が1.3mmのもの(サンプルS61、S65)の結果は白四角プロット、パラメータ(D2−D0)が1.8mmのもの(サンプルS62、S64、S66)の結果は白三角プロットにて示してある。
図10に示される結果からわかるように、絶縁抵抗については、各仕様とも良好であり、従来の一般的なスパークプラグレベルの性能を確保している。しかし、図11に示される結果からわかるように、奥飛火頻度については、あまりにも傾斜を大きくとると頻度が高くなっている。
つまり、奥飛火頻度については、0≦L≦1.5×T0、0≦L≦3×T0における絶縁碍子20の外面の傾斜度合を示すパラメータ(D1−D0)、パラメータ(D2−D0)が大きすぎると、従来の一般的なスパークプラグレベルよりも劣る。
具体的には、図11に示されるように、パラメータ(D1−D0)は0.8mm以下であり、パラメータ(D2−D0)は1.8mm以下であることが望ましく、この範囲を満足するならば、絶縁抵抗の確保および奥飛火頻度の抑制が十分になされる。
またD2がDよりも大きいと、絶縁碍子20を取付金具10に取付けられない点から、D2≦Dが必要である。これとパラメータ(D−D0)がD−D0[mm]≧1の関係よりパラメータ(D2−D0)は1mm以上であることが望ましい。
このことは、絶縁碍子20の外面の傾斜が大きいと、上記絶縁距離T1、T2が小さくなり、その結果、中心電極30と取付金具10との間で絶縁碍子20を介して放電が発生するためと考えられる。
そして、本実施形態では、これら図10、図11に示されるような実験検討結果より、上記したD−D0[mm]≧1、T0[mm]≧1.2、G[mm]≦0.9、好ましくはD−D0[mm]≧1.5、という寸法関係に加えて、さらに、D1−D0[mm]≦0.8、D2−D0[mm]≦1.8、という寸法関係になっていることが好ましい。
たとえば、上記表2に示されるサンプルS6、S61〜S66において、この寸法関係を満たすものは、サンプルS6、S61、S62、S63、S64であるが、これらのサンプルによれば、絶縁抵抗および奥飛火の発生頻度を従来サイズのスパークプラグと同等かそれ以上に優れたレベルにすることを、より確実に行うことができる。
[取付金具の好ましい形態についての検討]
また、本発明者らは、取付金具10の構成について絶縁抵抗や奥飛火頻度への影響を調査した。
この検討に用いたサンプルS67は、上記表1中のサンプルS6をベースとしたものであり、その半断面構成を図12に示す。なお、この図12では、接地電極40は省略してある。
この図12に示されるものでは、取付金具10の内径が、取付金具10の一端部10aから絶縁碍子20の屈曲点25に向かうにつれて小さくなっている。つまり、取付金具10の内面は、取付金具10の内部から取付金具10の一端部10aへ向かうにつれて広がった傾斜面となっている。
また、この図12に示されるサンプルS67では、0≦L≦3×T0における絶縁碍子20の外面の傾斜度合はほぼ0である。このサンプルS67における上記外径D1、上記外径D2、上記絶縁距離T1、上記絶縁距離T2を、以下の表3に示す。
Figure 2005243610
なお、上記表3中の各数値の単位は、mmである。
つまり、このサンプルS67は、0≦L≦3×T0における絶縁碍子20の外面の傾斜度合は0であるが、上記表2に示されるサンプルS61と比べて上記絶縁距離T1およびT2がサンプルS61と同一となるように、取付金具10の内面を取付金具10の一端部10a側へ広がる傾斜面としたものである。
そして、このサンプルS67について、上記した試験条件と同様の条件にて、絶縁抵抗および奥飛火頻度を測定した。その結果を、上記サンプルS61と比較したものとして図13、図14に示す。
図13は、サンプルS61とS67とについて、絶縁抵抗(単位:MΩ)を調査した結果を示す図であり、図14は、サンプルS61とS67とについて、奥飛火頻度(単位:%)を調査した結果を示す図である。なお、これら図13および図14において、サンプルS61の結果は黒菱形プロットにて示し、サンプルS67の結果は白丸プロットにて示してある。
図13、図14に示される結果からわかるように、絶縁抵抗およびに奥飛火頻度について、サンプルS67は、従来の一般的なスパークプラグレベルよりは優れているもののサンプルS61よりは劣っている。
つまり、図12に示されるスパークプラグでは、取付金具10の内面を取付金具10の一端部10a側へ広がる傾斜面とすることにより、絶縁抵抗およびに奥飛火頻度ともに優れた上記表2に示されるサンプルS61と比べて上記絶縁距離T1およびT2がサンプルS61と同一となるようにしてはいるものの、その効果は大きく低下してしまっている。
このことから、本実施形態において、図12に示されるように、取付金具10の内面を取付金具10の一端部10a側へ広がる傾斜面とすることは、あまり意味がないと考えられる。
これは、図12において、取付金具10の一端部10aから進入してくるカーボンなどが、取付金具10の傾斜面に当たって絶縁碍子20側へ跳ね返り、絶縁碍子20の外面に付着しやすくなってしまうためであると考えられる。
そこで、本実施形態では、取付金具10の好ましい形態として、上記スパークプラグ100において、取付金具10の一端部10aから距離Lが3×T0までの間において、取付金具10の内径が、一定であることが望ましい。
または、取付金具10の好ましい形態として、上記スパークプラグ100において、取付金具10の一端部10aから距離Lが3×T0までの間において、取付金具10の内径が、取付金具10の一端部10aから絶縁碍子20の屈曲点25に向かうにつれて大きくなっていることが望ましい。
これらの取付金具20の好ましい形態によれば、上記図12に示されるサンプルS67のように、進入してくるカーボンなどが取付金具10の傾斜面に当たって絶縁碍子20側へ跳ね返るという問題を回避することができ、好ましい構成となっている。
[効果等]
以上述べてきたように、本実施形態のスパークプラグ100は、外周にM10以下の取付用ネジ部11が設けられた筒状の取付金具10と、一端部20aが取付金具10の一端部10aから突出するように取付金具10内に固定された絶縁碍子20と、一端部30aが絶縁碍子20の一端部20aから突出するように絶縁碍子20の軸孔21内に固定された中心電極30と、取付金具10に固定されて中心電極30の一端部30aとの間に火花放電ギャップ50を介して対向する接地電極40とを備え、取付金具10内にて絶縁碍子20の外面に設けられた段差と取付金具10とが、パッキン62を介して係合されている基本構成を有し、さらに、次のような特徴点を有するものである。
・絶縁碍子20のうち取付金具10と係合する段差における凹状に屈曲した部位であるテーパ面と脚部24の延長交差点を、絶縁碍子20の屈曲点25としたとき、絶縁碍子20のうち取付金具10の一端部10aに対向して位置する部位から屈曲点25に行くにつれて、絶縁碍子20の外径は大きくなっていること。
・絶縁碍子20のうち取付金具10の一端部10aのところに位置する部位の外径をD0、屈曲点25における外径をDとし、取付金具10の一端部10aにおける絶縁碍子20と取付金具10との絶縁距離をポケット隙間T0とし、火花放電ギャップ50の大きさを放電ギャップ寸法Gとしたとき、D−D0[mm]≧1、T0[mm]≧1.2、G[mm]≦0.9、となっていること。
これらの点を特徴とする本実施形態のスパークプラグによれば、上述したように、中心電極30と取付金具10との間の絶縁抵抗および奥飛火の発生頻度を、従来サイズのスパークプラグと同等かそれ以上に優れたレベルにすることができる。
したがって、本実施形態によれば、M10以下の取付用ネジ部11を有する細径化されたスパークプラグにおいて、中心電極30と取付金具10との間の絶縁抵抗を維持するとともに、奥飛火を抑制することができる。
ここで、上述したように、D−D0[mm]≧1.5とすれば、より高レベルに奥飛火を抑制することができ、好ましい。
また、本実施形態では、上述したように、絶縁碍子20の好ましい形態として、スパークプラグ100において、取付金具10の一端部10aを起点として取付金具10の他端部10bに向かって取付金具10の軸方向に延びる距離をLとし、絶縁碍子20のうち距離Lが1.5×T0のところに位置する部位における外径をD1、絶縁碍子20のうち距離Lが3×T0のところに位置する部位における外径をD2としたとき、D1−D0[mm]≦0.8、1≦D2−D0[mm]≦1.8、としている。
それによれば、取付金具10の一端部10aからのカーボンなどの進入をより抑制し、より確実に奥飛火を抑制することができる。
取付用ネジ部11がM12の場合においては、M10以下の場合と同様の検討により、D−D0[mm]≧1.4、T0[mm]≧1.6、G[mm]≦1.1、が導かれる。なお、D−D0[mm]≧1.6であればさらに好ましい。
また、本実施形態では、中心電極30の一端部30aには火花放電部材としての貴金属チップ35が接合されており、この中心電極30の貴金属チップ35の断面積は0.07mm以上0.40mm以下であることが好ましいとしている。
たとえば放電ギャップ寸法Gが狭いものであるような場合に、中心電極30の火花放電部に細い貴金属チップ35を設ければ、着火スペースを十分に確保することができ、着火性向上のために好ましい。また、当該貴金属チップ35が細すぎると、消耗しやすいので、ある程度の太さは必要である。
そのような観点から、本実施形態の好ましい形態では、中心電極30の貴金属チップ35の断面積を上述のように規定している。
ここで、本実施形態では、中心電極30の貴金属チップ35は、50重量%以上のIrに少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が2000℃以上のものからなることが好ましいとしている。
さらに、中心電極30の貴金属チップ35に含有される添加物は、Pt、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Re、Al、Al、Y、Yの中から選択される少なくとも1種からなるものが好ましいとしている。
中心電極30の貴金属チップ35およびこの貴金属チップ35に含有される添加物を、このようなものにすることにより、中心電極30の貴金属チップ35の寿命を十分に確保することができるためである。
また、本実施形態では、接地電極40の側面41には、火花放電部材としての貴金属チップ45が接合されており、この接地電極40の貴金属チップ45の断面積は0.12mm以上0.80mm以下であり、その接地電極40の側面41からの突出量は0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましいとしている。
ここでも、上述した中心電極30の貴金属チップ35を設けた場合と同様の理由から、接地電極40の火花放電部にも細い貴金属チップ45を設けることが好ましい。火花放電ギャップ50の大きさGを0.6mmまで小さくすることが可能となる。
そして、この場合にも、接地電極40の火花放電部において着火スペースを確保すること、および、接地電極40の貴金属チップ45の消耗性を向上させることの両立を考慮すると、接地電極40の貴金属チップ45の断面積や突出量をこのような構成とすることが好ましい。
ここで、本実施形態では、接地電極40の貴金属チップ45は、50重量%以上のPtに少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が1500℃以上のものからなることが好ましいとしている。
さらに、接地電極40の貴金属チップ45に含有される添加物は、Ir、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Reの中から選択される少なくとも1種からなるものが好ましいとしている。
接地電極40の貴金属チップ45およびこの貴金属チップ45に含有される添加物を、このようなものにすることにより、接地電極40の貴金属チップ45の寿命を十分に確保することができるためである。
ところで、飛火位置や燃焼が正規の火花放電ギャップ50で起こることもカーボンの進入に重要である。取付金具10の一端部10aにおけるポケット隙間T0やそれよりも取付金具10内部の奥にて飛火が発生すると、そこで燃焼が起こりカーボンが発生することから、カーボンの堆積を誘発してしまう。
このような観点から、本実施形態では、好ましい形態として、上記したような各貴金属チップ35、45を設置することで、適切に火花放電ギャップ50で飛火・燃焼を起こさせるようにし、なおかつ長寿命を確保できるようにしたことにより、その対策をとっているのである。
(他の実施形態)
また、火花放電ギャップ50を介して対向する中心電極30および接地電極40の部位には、上述したような貴金属チップ35、45が設けられていなくてもよい。つまり、中心電極30の一端部30aと接地電極40の側面41とがそれぞれ火花放電を部分として構成されていてもよい。
また、本発明は、スパークプラグにおいて、上述した寸法関係を設定したことを要部とするものであり、その他の細部については、適宜設計変更してよいことは、もちろんである。
本発明の実施形態に係るスパークプラグの全体構成を示す半断面図である。 上記図1に示されるスパークプラグにおける発火部近傍の拡大構成を示す半断面図である。 取付用ネジ部の径がM10の場合において、ポケット隙間T0を変えたものについてパラメータ(D−D0)と絶縁抵抗との関係を調査した結果を示す図である。 取付用ネジ部の径がM10の場合において、ポケット隙間T0を変えたものについてパラメータ(D−D0)と奥飛火頻度との関係を調査した結果を示す図である。 取付用ネジ部の径がM12の場合において、ポケット隙間T0を変えたものについてパラメータ(D−D0)と絶縁抵抗との関係を調査した結果を示す図である。 取付用ネジ部の径がM12の場合において、ポケット隙間T0を変えたものについてパラメータ(D−D0)と奥飛火頻度との関係を調査した結果を示す図である。 パラメータ(D−D0)を変えた場合について、距離Lと絶縁抵抗との関係を調査した結果を示す図である。 ポケット隙間T0を変えた場合について、距離Lと絶縁抵抗との関係を調査した結果を示す図である。 外径D1、D2および隙間T1、T2を示すための半断面図である。 パラメータ(D2−D0)を変えた場合についてパラメータ(D1−D0)と絶縁抵抗との関係を調査した結果を示す図である。 パラメータ(D2−D0)を変えた場合についてパラメータ(D1−D0)と奥飛火頻度との関係を調査した結果を示す図である。 取付金具の内面を取付金具の一端部側へ広がる傾斜面としたスパークプラグの半断面図である。 上記図12に示すスパークプラグについて絶縁抵抗を調査した結果を示す図である。 上記図12に示すスパークプラグについて奥飛火頻度を調査した結果を示す図である。
符号の説明
10…取付金具、10a…取付金具の一端部、10b…取付金具の他端部、
20…絶縁碍子、20a…絶縁碍子の一端部、20b…絶縁碍子の他端部、
21…絶縁碍子の軸孔、22…絶縁碍子の胴部、23…絶縁碍子の中段部、
24…絶縁碍子の脚部、25…絶縁碍子の屈曲点、30…中心電極、
30a…中心電極の一端部、35…中心電極の貴金属チップ、40…接地電極、
45…接地電極の貴金属チップ、50…火花放電ギャップ、62…パッキン。

Claims (13)

  1. 外周にM10以下の取付用ネジ部(11)が設けられた筒状の取付金具(10)と、
    一端部(20a)が前記取付金具(10)の一端部(10a)から突出するように前記
    取付金具(10)内に固定された絶縁碍子(20)と、
    一端部(30a)が前記絶縁碍子(20)の一端部(20a)から突出するように前記
    絶縁碍子(20)の軸孔(21)内に固定された中心電極(30)と、
    前記取付金具(10)に固定されて前記中心電極(30)の一端部(30a)との間に
    火花放電ギャップ(50)を介して対向する接地電極(40)とを備え、
    前記取付金具(10)内にて前記絶縁碍子(20)の外面に設けられた段差と前記取付金具(10)とが、パッキン(62)を介して係合されているスパークプラグにおいて、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記取付金具(10)と係合する段差における凹状に屈曲した部位であるテーパ面と脚部(24)の延長交差点を、前記絶縁碍子(20)の屈曲点(25)としたとき、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記取付金具(10)の一端部(10a)のところに位置する部位から前記屈曲点(25)に行くにつれて、前記絶縁碍子(20)の外径は大きくなっており、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記取付金具(10)の一端部(10a)のところに位置する部位の外径をD0、前記屈曲点(25)における外径をDとし、
    前記取付金具(10)の一端部(10a)における前記絶縁碍子(20)と前記取付金具(10)との絶縁距離をT0とし、
    前記火花放電ギャップ(50)の大きさをGとしたとき、
    D−D0[mm]≧1、
    T0[mm]≧1.2、
    G[mm]≦0.9、となっていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. D−D0[mm]≧1.5となっていることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記取付金具(10)の一端部(10a)を起点として前記取付金具(10)の他端部(10b)に向かって前記取付金具(10)の軸方向に延びる距離をLとし、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記距離Lが1.5×T0のところに位置する部位における外径をD1としたとき、
    D1−D0[mm]≦0.8、となっていることを特徴とする請求項1または2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記取付金具(10)の一端部(10a)を起点として前記取付金具(10)の他端部(10b)に向かって前記取付金具(10)の軸方向に延びる距離をLとし、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記距離Lが3×T0のところに位置する部位における外径をD2としたとき、
    1≦D2−D0[mm]≦1.8、となっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のスパークプラグ。
  5. 前記取付けネジ径はM10であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のスパークプラグ。
  6. 外周にM12の取付用ネジ部(11)が設けられた筒状の取付金具(10)と、
    一端部(20a)が前記取付金具(10)の一端部(10a)から突出するように前記取付金具(10)内に固定された絶縁碍子(20)と、
    一端部(30a)が前記絶縁碍子(20)の一端部(20a)から突出するように前記絶縁碍子(20)の軸孔(21)内に固定された中心電極(30)と、
    前記取付金具(10)に固定されて前記中心電極(30)の一端部(30a)との間に火花放電ギャップ(50)を介して対向する接地電極(40)とを備え、
    前記取付金具(10)内にて前記絶縁碍子(20)の外面に設けられた段差と前記取付金具(10)とが、パッキン(62)を介して係合されているスパークプラグにおいて、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記取付金具(10)と係合する段差における凹状に屈曲した部位であるテーパ面と脚部(24)の延長交差点を、前記絶縁碍子(20)の屈曲点(25)としたとき、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記取付金具(10)の一端部(10a)のところに位置する部位から前記屈曲点(25)に行くにつれて、前記絶縁碍子(20)の外径は大きくなっており、
    前記絶縁碍子(20)のうち前記取付金具(10)の一端部(10a)のところに位置する部位の外径をD0、前記屈曲点(25)における外径をDとし、
    前記取付金具(10)の一端部(10a)における前記絶縁碍子(20)と前記取付金具(10)との絶縁距離をT0とし、
    前記火花放電ギャップ(50)の大きさをGとしたとき、
    D−D0[mm]≧1.4、
    T0[mm]≧1.6、
    G[mm]≦1.1、となっていることを特徴とするスパークプラグ。
  7. 前記取付金具(10)の一端部(10a)から前記距離Lが3×T0までの間において、前記取付金具(10)の内径は、一定か、もしくは、前記取付金具(10)の一端部(10a)から前記絶縁碍子(20)の前記屈曲点(25)に向かうにつれて大きくなっているものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のスパークプラグ。
  8. 前記中心電極(30)の一端部(30a)には、火花放電部材としての貴金属チップ(35)が接合されており、
    この中心電極(30)の貴金属チップ(35)の断面積は、0.07mm以上0.40mm以下であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のスパークプラグ。
  9. 前記中心電極(30)の貴金属チップ(35)は、50重量%以上のIrに少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が2000℃以上のものからなることを特徴とする請求項8に記載のスパークプラグ。
  10. 前記中心電極(30)の貴金属チップ(35)に含有される前記添加物は、Pt、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Re、Al、Al、Y、Yの中から選択される少なくとも1種からなるものであることを特徴とする請求項9に記載のスパークプラグ。
  11. 前記接地電極(40)のうち前記中心電極(30)の一端部(30a)と対向する部位には、火花放電部材としての貴金属チップ(45)が接合されており
    この接地電極(40)の貴金属チップ(45)の断面積は、0.12mm以上0.80mm以下であり、
    前記接地電極(40)の貴金属チップ(45)の前記接地電極(40)からの突出量は0.3mm以上1.5mm以下であり、
    前記火花放電ギャップ(50)の大きさGが、G[mm]≧0.6、であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載のスパークプラグ。
  12. 前記接地電極(40)の貴金属チップ(45)は、50重量%以上のPtに少なくとも1種の添加物を含有したものであって融点が1500℃以上のものからなることを特徴とする請求項11に記載のスパークプラグ。
  13. 前記接地電極(40)の貴金属チップ(45)に含有される前記添加物は、Ir、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Reの中から選択される少なくとも1種からなるものであることを特徴とする請求項12に記載のスパークプラグ。
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