JP5167257B2 - スパークプラグ - Google Patents
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Description
近年、内燃機関の高出力化のため、インテークバルブやエキゾーストバルブのバルブ径を拡大することが必要とされている。また、高出力化された内燃機関を効率よく冷却するために、より大きなウォータージャケットを備えることが必要とされている。しかし、これらの対策を行えば、内燃機関に取付けられるスパークプラグの設置スペースが小さくなるため、スパークプラグの小径化が必要となる。
ところが、単純にスパークプラグを小径化すると、絶縁体と主体金具間の絶縁距離が狭くなる。そのため、絶縁体へのカーボンの付着状況に応じて、中心電極から絶縁碍子を介して主体金具へ飛火する横飛火や、絶縁碍子と主体金具間の隙間を通じて主体金具に飛火する奥飛火が発生してしまう(図21参照)。横飛火や奥飛火が頻繁に発生すると、正規の火花ギャップで飛火する頻度が減少し、混合気への着火性に問題が生じる。
このような問題に関連し、例えば、特開2006−49207号公報には、横飛火を抑制するために、絶縁体の先端外径を、先端側から基端側に向かって漸次径大になるよう形成し、この絶縁体の先端から0.1mm基端側までの体積を、0.38mm3以下とすることが開示されている。また、特開2000−243535号公報には、横飛火を抑制するために、高融点金属チップを中心電極に備えたスパークプラグにおいて、主体金具先端面に対応する位置における絶縁体の厚みを、1.1mm以上とし、更に、絶縁体先端に対応する位置における中心電極の外径を、1.4mm以上2.0mm以下とすることが開示されている。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の一態様であるスパークプラグを次のように構成した。すなわち、棒状の中心電極と前記中心電極の軸線方向に沿った軸孔を有し、前記中心電極の先端部を露出させつつ前記軸孔内に前記中心電極を保持する略筒状の絶縁体と、前記絶縁体の外周に設けられた略筒状の主体金具と、前記主体金具の先端面に接合され、前記中心電極の先端部との間で火花ギャップを形成する接地電極とを備え、前記絶縁体の先端部が、前記主体金具の先端面から2mm以上突出しており、かつ、該絶縁体の先端から後端に向かって1mmまでの範囲に存在する該絶縁体の体積が、11mm3以下であり、前記軸線を通る前記スパークプラグの断面において、前記絶縁体の先端面と前記軸孔の側面とが交わる角部を位置PAとし、前記位置PAから前記軸孔内の前記中心電極までの直線距離が最短となる前記中心電極上の位置を位置PBとし、前記絶縁体の先端面から該絶縁体の表面に沿って、該絶縁体が前記主体金具と最初に接触する位置を位置PCとし、前記位置PBと前記位置PCとを結ぶ直線BCを、前記軸線の外側に平行移動させて、該直線BCが前記絶縁体の表面と接することになる前記絶縁体上の位置を位置PDとしたときに、前記直線BCが前記位置PDに接することになる平行移動量Eが、0.75mm以上のスパークプラグである。
上記態様のスパークプラグでは、絶縁体の先端部を、主体金具の先端面から2mm以上突出させることとし、かつ、絶縁体の先端から後端に向かって1mmまでの範囲に存在する絶縁体の体積を11mm3以下と規定した。このような態様のスパークプラグであれば、絶縁体先端の温度を迅速に上昇させることができるため、横飛火の発生の原因となるカーボンを速やかに焼き切ることができる。この結果、標準よりも小径なスパークプラグであっても、横飛火の発生を効果的に抑制することが可能になる。更に、上記態様のスパークプラグでは、上述した平行移動量Eを0.75mm以上とすることで、スパークプラグの外周方向への絶縁体の張り出し量を確保することができる。この結果、中心電極から絶縁体と主体金具の間に奥飛火が生じることを抑制することができる。なお、位置PCは、絶縁体の先端面から絶縁体の表面に沿って、絶縁体が主体金具と最初に接触する位置であるが、この主体金具の概念には、主体金具と電気的に導通するパッキン等の金属部材も含まれるものとする。また、PA、PB、PC、PD等という符号は、これらの符号を付した位置等を、他の位置等と区別するために便宜的に付したに過ぎず、他の表現も可能である。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記中心電極の先端部には、該中心電極の先端部の径を一段階絞った径小部が形成されており、前記中心電極の先端部の径R1と、前記径小部の径R2とが、0.75≦R2/R1≦0.95の関係を有することとしてもよい。また、上記態様のスパークプラグにおいて、前記径小部と前記絶縁体との間に形成される間隙の前記絶縁体の先端面からの深さが、0.5mm以上2.0mm以下であることとしてもよい。
これらの態様のスパークプラグであれば、絶縁体先端部を速やかに温度上昇させることが可能になるので、横飛火を効果的に抑制することが可能になる。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記絶縁体の先端部と前記主体金具の先端部とは、該主体金具の先端面に対応する位置において、所定の間隔を空けて配置されており、前記間隔の寸法は、前記接地電極と前記中心電極間における火花ギャップの寸法に対して、0.8倍以上1.3倍以下であることとしてもよい。
このような態様によれば、絶縁体と主体金具間の間隔と、火花ギャップの寸法とを最適な比率に設定することができるので、小径なスパークプラグであっても、標準的な径のスパークプラグと同等以上の着火性能を確保することができる。更に、このような比率によれば、スパークプラグを小径化しても、主体金具や接地電極の厚みを必要以上に薄くする必要がない。そのため、スパークプラグを小径化しても、その強度を確保することができる。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記火花ギャップの寸法は、0.6mm以上1.2mm以下であることとしてもよい。このような態様であれば、着火性能を確保しつつ、絶縁体の先端部と主体金具の先端部との間の間隔を十分に確保することができる。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記絶縁体の先端から後端に向かって1mmの位置における前記絶縁体の厚みは、0.7mm以上であることとしてもよい。このような態様であれば、カーボンが付着していない場合に発生し易い奥飛火を、効果的に抑制することが可能になる。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記中心電極の外径は、前記主体金具の先端面に対応する位置において、1.2mm以上2.1mm以下であることとしてもよい。このような態様の中心電極であれば、標準よりも小径なスパークプラグの実現が容易になる。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記中心電極の先端部および前記接地電極の先端部の少なくともいずれか一方に、貴金属チップを備えることとしてもよい。このような態様であれば、スパークプラグの着火性能を向上させることができる。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記中心電極の先端部と、前記接地電極の先端部とは、前記中心電極の軸線上で対向していることとしてもよい。また、上記態様のスパークプラグにおいて、前記中心電極の先端部と、前記接地電極の先端部とは、前記中心電極の軸線外で対向していることとしてもよい。
上記態様のスパークプラグにおいて、前記主体金具は、該主体金具の一部に、内燃機関への取り付けに供されるネジ部を有する取付部を備えており、前記取付部のネジ部が、M10またはM12であることとしてもよい。このような態様であれば、標準的なM14サイズのスパークプラグよりも小径なスパークプラグを既定のサイズで提供することができる。
図2は、中心電極20の先端部22付近の拡大図である。
図3は、中心電極20の先端部22付近の各部の寸法を示す図である。
図4は、中心電極20の先端部22付近の各部の寸法を示す図である。
図5は、第1実施例における評価実験の結果を示すグラフである。
図6は、第2実施例で用意したサンプルの寸法の一部を示す表である。
図7は、くすぶり汚損試験を実施した際に発生した横飛火の発生率を示すグラフである。
図8は、第3実施例における評価実験の結果を示すグラフである。
図9は、第4実施例における評価実験の結果を示すグラフである。
図10は、第5実施例における評価実験の結果を示すグラフである。
図11は、第5実施例における評価実験の結果を示すグラフである。
図12は、第6実施例における評価実験の結果を示すグラフである。
図13は、第6実施例における評価実験の結果を示すグラフである。
図14は、電極チップの取り付け位置の他の態様を示す説明図である。
図15は、電極チップの取り付け位置の他の態様を示す説明図である。
図16は、電極チップの取り付け位置の他の態様を示す説明図である。
図17は、接地電極30の横断面の形状を示す説明図である。
図18は、接地電極30の横断面形状の他の態様を示す説明図である。
図19は、接地電極30の横断面形状の他の態様を示す説明図である。
図20は、接地電極30の先端部と中心電極20の先端部との位置関係の変形例を示す説明図である。
図21は、横飛火および奥飛火の概念を示す説明図である。
A.スパークプラグの構造:
B.各部寸法:
C.実施例:
D.変形例:
A.スパークプラグの構造:
図1は、スパークプラグ100の部分断面図であり、図2は、スパークプラグ100の中心電極20の先端部22付近の拡大図である。なお、図1において、スパークプラグ100の軸線O方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、絶縁体として絶縁碍子10と、この絶縁碍子10を保持する主体金具50と、絶縁碍子10内に軸線O方向に保持された中心電極20と、主体金具50の先端面57に基部32を溶接され、先端部31の一側面が中心電極20の先端部22に対向する接地電極30と、絶縁碍子10の後端部に設けられた端子金具40とを備えている。
絶縁碍子10は周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線O方向へ延びる軸孔12が形成された筒形状を有する。軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、それより後端側(図1における上側)には後端側胴部18が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には、後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径され、スパークプラグ100が内燃機関のエンジンヘッド200に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。脚長部13と先端側胴部17との間には段部15が形成されている。
図2に示すように、中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のニッケルまたはニッケルを主成分とする合金から形成された電極母材21の内部に、電極母材21よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金からなる芯材25を埋設した構造を有する棒状の電極である。通常、中心電極20は、有底筒状に形成された電極母材21の内部に芯材25を詰め、底側から押出成形を行って引き延ばすことで作製される。芯材25は、胴部分においては略一定の外径をなすものの、先端側においては先細り形状に形成される。
中心電極20の先端部22は絶縁碍子10の先端部11よりも突出されており、先端側に向かって径小となるように形成されている。中心電極20の先端部22の先端面には、耐火花消耗性を向上させるため、高融点の貴金属からなる電極チップ90が接合されている。電極チップ90は、例えば、イリジウム(Ir)や、Irを主成分として、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)、レニウム(Re)のうち、1種類あるいは2種類以上を添加したIr合金によって形成することができる。
中心電極20と電極チップ90の接合は、電極チップ90と中心電極20の先端部22との合わせ面を狙って外周を一周するレーザ溶接によって行われている。レーザ溶接では、レーザの照射により両材料が溶けて混ざり合うため、電極チップ90と中心電極20とは強固に接合される。中心電極20は軸孔12内を後端側に向けて延設され、シール体4およびセラミック抵抗3(図1参照)を経由して、後方(図1における上方)の端子金具40に電気的に接続されている。端子金具40には高圧ケーブル(図示外)がプラグキャップ(図示外)を介して接続され、高電圧が印加される。
接地電極30は耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、インコネル(商標名)600または601等のニッケル合金が用いられる。この接地電極30は、自身の長手方向の横断面が略長方形を有しており、基部32が主体金具50の先端面57に溶接により接合されている。また、接地電極30の先端部31は、一側面側が中心電極20の先端部22と、軸線O上で対向するように屈曲されている。
主体金具50は、内燃機関のエンジンヘッド200にスパークプラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、絶縁碍子10を、その後端側胴部18の一部から脚長部13にかけての部位を取り囲むようにして内部に保持している。主体金具50は低炭素鋼材より形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、内燃機関の上部に設けられたエンジンヘッド200の取付ねじ孔201に螺合するねじ山が形成された取付ねじ部52とを備えている。
主体金具50の工具係合部51と取付ねじ部52との間には、鍔状のシール部54が形成されている。取付ねじ部52とシール部54との間のねじ首59には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付けた際に、シール部54の座面55と取付ねじ孔201の開口周縁部205との間で押し潰されて変形する。このガスケット5の変形により、スパークプラグ100とエンジンヘッド200間が封止され、取付ねじ孔201を介したエンジン内の気密漏れが防止される。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の座屈部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材6,7が介在されており、さらに両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53を内側に折り曲げるようにして加締めることにより、リング部材6,7およびタルク9を介し、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、主体金具50の内周で取付ねじ部52の位置に形成された段部56に、鉄製で環状の板パッキン8を介し、絶縁碍子10の段部15が支持されて、主体金具50と絶縁碍子10とが一体にされる。このとき、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性は、板パッキン8によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。座屈部58は、加締めの際に、圧縮力の付加に伴い外向きに撓み変形するように構成されているため、タルク9の軸線O方向への圧縮ストロークが増加する。この結果、主体金具50内の気密性が高められることになる。なお、段部56よりも先端側における主体金具50と絶縁碍子10との間には、所定寸法のクリアランスCが設けられている。
B.各部寸法:
次に、図2〜4を参照して、スパークプラグ100の各部の寸法を説明する。図2に示すように、本実施形態のスパークプラグ100は、取付ねじ部52の外径M(呼び径)が、標準的な外径であるM14よりも小径なM10とした。また、主体金具50の先端面57付近における中心電極20の外径R1を、1.2mm以上2.1mm以下とした。なお、本実施例では、取付ねじ部52の外径Mは、M10であるものとしたが、M12とすることも可能である。
本実施形態では、主体金具50の先端面57から軸線O方向先端側に向かって突き出た絶縁碍子10の突出量H(mm)を2mm以上と規定した。この寸法の根拠は、後述する第1実施例において説明する。
また、本実施形態では、絶縁碍子10の図2のハッチング部分の体積Vc(mm3)を、11mm3以下に規定した。図2のハッチング部の体積Vcは、絶縁碍子10の先端から軸線O方向後端側へ1mm離れた位置を通り、軸線Oと直交する平面P(2点鎖線P−Pでその断面を示す。)において、中心電極20を切断したときの先端側の体積を表している。この体積Vcを11mm3以下とした根拠については、後述する第2実施例において説明する。
更に、本実施形態では、主体金具50の先端部と絶縁碍子10の先端部との間のクリアランスCが、主体金具50の先端面57に対応する位置において、火花ギャップG(mm)との間で、以下の関係式(1)を満足するものと規定とした。なお、火花ギャップGとは、接地電極30の先端部31と中心電極20の先端に設けられた電極チップ90との間の距離である。この関係式(1)が成立する根拠は、後述する第2実施例において説明する。
0.8≦(C/G)≦1.3 ・・・(1)
なお、本実施形態では、火花ギャップGは、0.6mm以上1.2mm以下であるものとした。そのため、クリアランスCは、上記関係式(1)に基づき、火花ギャップGの寸法に応じて、必然的に、0.48mm以上1.56mm以下の寸法となる。
更に、本実施形態では、主体金具50の先端面57に対応する位置における絶縁碍子10の肉厚Tを、0.7mm以上と規定した。この寸法の根拠は、後述する第3実施例において説明する。
また、本実施形態では、図3に示すように、スパークプラグ100の軸線Oを通る断面における位置PA〜PDを以下のように定義し、これらの位置に基づいて算出される張り出し量Eが、0.75mm以上であるものとした。この寸法の根拠は、後述する第4実施例において説明する。なお、張り出し量Eは、絶縁碍子10が軸線Oの外側に向けて張り出している程度を表す寸法である。
位置PA:絶縁碍子10の先端面と軸孔12の側面とが交わる角部。
位置PB:位置PAから軸孔12内の中心電極20までの直線距離が最短となる中心電極20上の位置。換言すれば、位置PAから中心電極20に接する仮想円を描いたときの中心電極20と仮想円との接点の位置。
位置PC:絶縁碍子10の先端面から絶縁碍子10の表面を辿って、絶縁碍子10が金属部材(主体金具50あるいは主体金具50と電気的に導通する板パッキン8)に最初に接触する位置。
位置PD:位置PBと位置PCとを結ぶ直線BCを、軸線Oの外側に平行移動させて、この直線BCが絶縁碍子10の表面と接することになる絶縁碍子10上の位置。換言すれば、図3において、直線BCを平行移動させた直線B’C’と絶縁碍子10の表面との接点の位置。
張り出し量E:直線BCが位置PDに接することになる平行移動量。
また、本実施形態では、図4に示すように、軸孔12と中心電極20とが接する部分の中心電極20の先端部22の径R1と、中心電極20の先端部22において、テーパ部24を介して径を一段階絞った径小部23の径R2とが、以下の関係式(2)を満足するものと規定とした。この関係式(2)が成立する根拠は、後述する第5実施例において説明する。
0.75≦R2/R1≦0.95 ・・・(2)
更に、本実施形態では、径小部23と絶縁碍子10の軸孔12との間に形成される間隙(以下、「ポケット部26」という)の絶縁碍子10の先端面からの深さFが、0.5mm以上2.0mm以下であるものとした。この範囲の根拠は、後述する第6実施例において説明する。
以上のように、本実施形態のスパークプラグ100の各部の寸法を規定することによって、外径がM10という比較的小径なスパークプラグ100において、横飛火や奥飛火の発生を効果的に抑制することが可能になった。
なお、スパークプラグ100は、例えば、以下のような製造方法によって製造することが可能である。すなわち、上述した構造および寸法をそれぞれ採る中心電極20と、絶縁碍子10と、主体金具50と、接地電極30とを用意し、中心電極20の先端部を露出させつつ中心電極20の外周を覆うように絶縁碍子10を組み付け、更に、絶縁碍子10の外周に、絶縁碍子10の先端部が主体金具50の先端面から2mm以上突出するように、主体金具50を組み付け、接地電極30の先端部を中心電極20の先端部と対向させつつ、接地電極30の基端部を主体金具50の先端面に接合する製造方法である。
C.実施例:
以下、上述した各部の寸法の根拠を種々の実施例に基づき説明する。
C−1.第1実施例:
第1実施例では、突出量Hを2mm以上とした根拠を説明する。まず、この第1実施例では、絶縁碍子10先端の突出量Hおよび体積Vcの異なるスパークプラグ100のサンプルを複数用意した。具体的には、体積Vcがそれぞれ5,8,11,12,13mm3のサンプルを用意し、それぞれの絶縁碍子10の突出量Hを−0.5mmから3.0mmまで、0.5mm単位で調整することにより全40種類のサンプルを用意した。
そして、本実施例では、これらのサンプルの絶縁碍子10の先端をバーナーで加熱し、加熱開始から絶縁碍子10先端の温度が500℃に到達する時間を計測した。500℃という温度は、絶縁碍子10の先端付近に付着したカーボンの消失が開始する温度である。
図5は、本実施例における評価実験の結果を示すグラフである。図示するように本実施例によれば、突出量Hが2mm以上のサンプルの500℃到達時間が、他のサンプルよりも有意に短いことが確認できた。そのため、上記実施形態のスパークプラグ100の突出量Hを2mm以上と規定した。このような突出量Hとすれば、絶縁碍子10にカーボンが付着しても、速やかに焼き切ることができるので、カーボン付着時に発生しやすい横飛火を抑制することが可能になる。
なお、体積Vcを規定する位置を、絶縁碍子10の先端1mmであることとした理由は、絶縁碍子10の温度分布をサーモグラフィで観察した結果、先端から1mmまでの部分の温度が、それよりも後端側の部分よりも極端に高いことが確認できたからである。
C−2.第2実施例:
第2実施例では、絶縁碍子10の先端部の体積Vcを11mm3以下とした根拠と、クリアランスCと火花ギャップGとが、上記関係式(1)を満足するものと規定した根拠とを示す。この第2実施例では、まず、主体金具50の先端の孔径D1(図2参照)と、絶縁碍子10の先端の外径D2(図2参照)と、クリアランスC(図2参照)と、火花ギャップG(図2参照)とを様々に変化させたスパークプラグ100のサンプルを用意した。
図6は、本実施例で用意したサンプルの寸法の一部を示す表である。図示するように、本実施例で用意したサンプルは、主体金具50の孔径D1はいずれも6mmであるものの、絶縁碍子10の外径D2を3.3mmから5.2mmまで、クリアランスCを0.4mmから1.35mmまで、ギャップを0.6mmから1.1mmまで、の間に変化させている。表の最右列には、各サンプルの火花ギャップGに対するクリアランスCの比(以下、「クリアランス比」という)を示している。クリアランスCは、主体金具の孔径D1から絶縁碍子10の外径D2を差し引いて、2で除算した値となっている。なお、体積Vcについては、各サンプルの中心電極20の径を変化させることで、5mm3から13mm3までのものを複数用意した。
図7は、上記のように用意したサンプルに対して、くすぶり汚損試験を実施した際に発生した横飛火の発生率を示すグラフである。くすぶり汚損試験とは、JIS(日本工業規格)の「D 1606」に規定された試験である。具体的には、低温試験室内のシャシダイナモメータ上に自動車を置き、そのエンジンにスパークプラグを装着して、実状に近い所定の走行パターンで運転を行ったときのスパークプラグのくすぶり汚損の度合いを調べる試験である。
図7に示したグラフは、X軸が、クリアランス比(C/G)を、Y軸が、絶縁体先端部の体積Vc(mm3)を、Z軸が、横飛火の発生率(%)を示している。また、このグラフには、横飛火発生率が24%の位置に太線を付している。この太線は、一般的なM14のスパークプラグの横飛火発生率を示している。つまり、この太線以下となる横飛火発生率であれば、M14と同等以上の着火性能を有することになる。
図7に示すように、横飛火発生率が24%以下となるのは、概ね、クリアランス比が0.8以上であり、かつ、体積Vcが11mm3以下のサンプルであった。また、第1実施例における評価結果を示す図5を参照しても、体積Vcが11mm3を超えると、急激に500℃到達時間が遅くなり、カーボンを迅速に焼き切ることが困難になることが確認できた。更に、体積Vcが11mm3を超えたり、クリアランス比が1.3を超えると、クリアランスC(図2参照)を大きく確保しなければならないことになる。そうすると、主体金具50や接地電極30の肉厚を小さくする必要があり、接地電極30の折損や溶損の発生の要因となる。以上の考察から、上記実施形態におけるクリアランス比を0.8以上1.3以下とし、体積Vcを11mm3以下と規定した。このような構成のスパークプラグ100であれば、M14と同等以上の着火性能および強度を有する小径スパークプラグを提供することが可能になる。
C−3.第3実施例:
第3実施例では、絶縁碍子10の肉厚Tを、0.7mm以上と規定した根拠を示す。本願出願人の各種実験によれば、絶縁碍子10がカーボンで汚損している場合には、横飛火が多く発生していたのに対して、汚損していない場合には、奥飛火が多く発生することが確認できた。そこで、第3実施例では、奥飛火の発生を抑制することを主眼とし、次のような実験を行った。
すなわち、絶縁碍子10の先端部の肉厚Tを種々変化させたサンプルを用意し、各サンプルの火花ギャップGの寸法を調整することで、奥飛火の発生が始まる火花ギャップGを調べる実験を行った。本実施例では、100回火花放電し、1回でも奥飛火が発生したら、その火花ギャップGにおいて奥飛火が開始したと判断した。つまり、それ以上の火花ギャップGになると、より多くの奥飛火が発生することになる。
図8は、本実施例における評価実験の結果を示すグラフである。横軸は、絶縁碍子10の肉厚Tを示し、縦軸は、奥飛火の発生が始まる火花ギャップGの寸法を示している。このグラフには、上述した実験によって得られた奥飛火開始ギャップを、各肉厚に対応させてプロットした。グラフ中に示した水平太線は、一般的なM14スパークプラグの火花ギャップGの寸法を示している。一般的に、火花ギャップGが大きければ、それだけ着火性が向上することになる。そのため、奥飛火開始ギャップが、図中の太線以上の値となれば、M14と同等以上の着火性能を有することになる。
そこで、グラフ中の各評価値に基づいて近似線を引き、この近似線が太線と交わる点を求めた。この結果、この交点の肉厚Tは、概ね0.7mmであった。つまり、絶縁碍子10の肉厚Tが、0.7mm以上であれば、奥飛火を抑制しつつ、M14スパークプラグと同等以上の着火性能を有するスパークプラグを提供することが可能になる。
C−4.第4実施例:
第4実施例では、張り出し量Eを、0.75mm以上と規定した根拠を示す。第4実施例では、張り出し量Eを種々変化させたサンプルを用意して第3実施例と同様の実験を行った。
図9は、本実施例における評価実験の結果を示すグラフである。横軸は、絶縁碍子10の張り出し量Eを示し、縦軸は、奥飛火の発生が始まる火花ギャップGの寸法を示している。グラフ中に示した水平太線は、一般的なM14スパークプラグの火花ギャップGの寸法を示している。上述したように、火花ギャップGが大きければ、それだけ着火性が向上することになる。そのため、奥飛火開始ギャップが、図中の太線以上の値となれば、M14と同等以上の着火性能を有することになる。
そこで、本実施例においても、グラフ中の各評価値に基づいて近似線を引き、この近似線が太線と交わる点を求めた。この結果、この交点における張り出し量Eは、概ね0.75mmであった。つまり、絶縁碍子10の張り出し量Eを0.75mm以上とすれば、奥飛火の生じる可能性のある経路(図3における位置PBから位置PCまでの経路)の距離を長くすることができるので、奥飛火を抑制しつつ、M14スパークプラグと同等以上の着火性能を有するスパークプラグを提供することが可能になる。
C−5.第5実施例:
第5実施例では、中心電極20の径R1(以下、「中軸径R1」という)と径小部23の径R2(以下、「ポケット径R2」という)とが、上記関係式(2)を満足するものと規定した根拠とを示す。この第5実施例では、中軸径R1が1.9mmのスパークプラグ100と、2.1mmのスパークプラグ100とを用意し、これらについてそれぞれ、ポケット径R2を中軸径R1の、0.55倍、0.65倍、0.75倍、0.85倍、0.95倍、1.00倍に変化させたサンプルを用意し、各サンプルについて500℃到達時間を測定した。
図10は、本実施例における評価実験の結果を示すグラフである。横軸は、中軸径R1とポケット径R2との比率R2/R1を表している。本実施例において、中軸径R1が1.9mmのスパークプラグ100と、2.1mmのスパークプラグ100とについて、それぞれ、500℃到達時間を測定したところ、各ポケット径R2における500℃到達時間は、ほぼ同じ値であった。そのため、図10には、各比率R2/R1における500℃到達時間は1つのみプロットされている。
図10に示した実験結果によれば、中軸径R1とポケット径R2との比率R2/R1が、低い値ほど、すなわち、ポケット部26の隙間が大きいほど、500℃到達時間が短いことがわかった。つまり、絶縁碍子10の先端部が、中心電極20から離れているほど、温度が上がりやすいことになる。よって、比率R2/R1が、低い値ほど、カーボンを迅速に焼き切ることが可能になり、横飛火の発生を効果的に抑制することが可能になることになる。図10には、比率R2/R1が「1」つまり、中心電極20と絶縁碍子10との間に隙間がないサンプルの評価結果も示しているが、この場合には、中心電極20と絶縁碍子10との間に僅かでも隙間があるサンプルよりも極端に500℃到達時間が長くなる結果となった。つまり、中心電極20と絶縁碍子10との間には、隙間がないよりもあった方がよいことになる。そこで、本実施例では、中軸径R1とポケット径R2との比率R2/R1の上限値を、「0.95」と規定した。
ところで、絶縁碍子10の先端部が高温になるほど、カーボンを迅速に焼き切ることは可能になるが、その一方で、プレイグニションが生じやすくなる。そこで、比率R2/R1の下限値を決定するため、本実施例では、更に、各比率R2/R1のサンプルについて、プレイグニションが発生する進角を、公知の点火進角法と呼ばれる手法によって調べた。点火進角法とは、以下の手順(a)〜(c)によって、プレイグニションが発生する進角を調べる手法である。
(a)ある点火進角を設定し、所定のエンジン回転数の下で全負荷運転を開始し、例えば、2分間の連続運転の間にプレイグニション発生の有無をイオン電流検出法によって観測する。
(b)2分間の連続運転の間にプレイグニションの発生が見られない場合には段階的に適当量、点火時期を進角させ、プレイグニションの発生が見られるまでこれを繰り返す。
(c)ある点火進角での運転中にプレイグニションが発生した場合、その点火進角を記録する。
図11には、この点火進角法による測定結果を示した。この図の横軸は、中軸径R1とポケット径R2との比率R2/R1を表し、縦軸は、プレイグニションが発生する進角を表す。この図11に示した測定結果によれば、比率R2/R1が0.75辺りから、プレイグニションの発生する進角が遅れることがわかった。プレイグニションの発生する進角が遅れるということは、それだけ、そのスパークプラグ100の耐熱性が低いことを表し、横飛火が生じやすくなることになる。よって、本実施例では、中軸径R1とポケット径R2との比率R2/R1の下限値を、この測定結果から、「0.75」と規定した。
C−6.第6実施例:
第6実施例では、ポケット部26の深さFを、0.5mm以上2.0mm以下と規定した根拠を示す。本実施例では、中軸径R1とポケット径R2との比率R2/R1が「0.75」のスパークプラグ100について、ポケット部26の深さFを種々変更し、500℃到達時間とプレイグニション発生進角を調べる実験を行った。
図12は、ポケット部26の深さFを0.25mmから2.0mmまで変化させた各サンプルの500℃到達時間を示すグラフである。この図に示した実験結果によれば、ポケット部26の深さが0.5mm以上あれば、0.5mm未満のサンプルよりも、有意に500℃到達時間が短くなることがわかった。そのため、本実施例では、ポケット部26の深さFの下限値を0.5mmと規定した。
図13は、ポケット部26の深さFを0.25mmから2.0mmまで変化させた各サンプルのプレイグニション発生進角を示すグラフである。この図に示した実験結果によれば、ポケット部26の深さFが、2.0mmまでであれば、プレイグニションの発生する進角がそれほど遅延しないことがわかった。そのため、本実施例では、ポケット部26の深さFの上限値を2.0mmと規定した。
D.変形例:
以上、本発明の実施形態および種々の実施例について説明したが、本発明は上述した実施形態や実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以下のような変形が可能である。
D−1.変形例1:
上記実施形態では、図2に示したように、中心電極20の先端に、電極チップ90が設けられている例を示した。しかし、電極チップ90の取り付け位置は、これに限らず、様々な位置に取り付けることが可能である。
図14ないし図16は、電極チップの取り付け位置の他の態様を示す説明図である。図14には、接地電極30の先端部に電極チップ91が設けられた例を示した。この場合、火花ギャップGは、接地電極30の先端に設けられた電極チップ91と中心電極20の先端部との間の距離となる。また、図15には、中心電極20の先端部と、接地電極30の先端部の両者に、電極チップ90,91が設けられた例を示した。この場合、火花ギャップGは、電極チップ90と電極チップ91の間の距離となる。これらのように、中心電極20の先端部や接地電極30の先端部に電極チップを取り付けることで、スパークプラグ100の着火性を向上させることができる。もちろん、図16に示すように、電極チップを、中心電極20や接地電極30のいずれにも設けない態様とすることも可能である。この場合の火花ギャップGは、中心電極20の先端部と、接地電極30の先端部との間の距離となる。つまり、火花ギャップGは、電極チップの有無に関わらず、火花放電が正規に発生する部位の寸法のことをいう。
D−2.変形例2:
上記実施形態では、接地電極30は、図17に示すように、その長手方向の横断面(図中のa−a断面)が略長方形であるものとした。この横断面の寸法は、例えば、横1.1mm×縦2.2mmとすることができる。しかし、接地電極30の横断面の形状は、これに限られず、様々な形状とすることが可能である。
図18および図19は、接地電極30の横断面形状の他の態様を示す説明図である。図18には、接地電極30の横断面が略円形である例を示した。また、図19には、接地電極30の横断面が、平面部が中心電極20側を向く略半円形である例を示した。これらの態様において、接地電極30の断面積は、例えば、図17に示した長方形と同程度の断面積(=1.1mm×2.2mm)とすることができる。また、接地電極30の断面形状は、図18や図19に示した例に限らず、他にも、例えば、楕円形や台形、その他の多角形とすることも可能である。
D−3.変形例3:
上記実施形態では、図2に示したように、接地電極30の先端部は、軸線O上で、中心電極20の先端部に対向する構成とした。しかし、接地電極30の先端部と中心電極20の先端部との位置関係はこれに限られない。
図20は、接地電極30の先端部と中心電極20の先端部との位置関係の他の態様を示す説明図である。図示するように、本変形例では、中心電極20の先端部において軸線Oと直交する軸Q上で、接地電極30の先端部と中心電極20の先端部とが対向することとした。このような態様では、火花放電は、軸線O上ではなく、軸Q上で生じることになる。また、このような位置関係以外にも、接地電極30の先端部と中心電極20の先端部とが、軸線Oと所定の角度をもって対向することとしてもよい。いずれの場合においても、絶縁碍子10の先端部は、中心電極20の先端部と接地電極30の先端部とが対向する軸上に存在しないこととする。接地電極30の先端部と中心電極20の先端部との位置関係は、スパークプラグの用途や、必要とされる性能等に応じて適宜設定することが可能である。
Claims (11)
- スパークプラグであって、
棒状の中心電極と
前記中心電極の軸線方向に沿った軸孔を有し、前記中心電極の先端部を露出させつつ前記軸孔内に前記中心電極を保持する略筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に設けられた略筒状の主体金具と、
前記主体金具の先端面に接合され、前記中心電極の先端部との間で火花ギャップを形成する接地電極とを備え、
前記絶縁体の先端部が、前記主体金具の先端面から2mm以上突出しており、かつ、該絶縁体の先端から後端に向かって1mmまでの範囲に存在する該絶縁体の体積が、11mm3以下であり、
前記軸線を通る前記スパークプラグの断面において、
前記絶縁体の先端面と前記軸孔の側面とが交わる角部を位置PAとし、
前記位置PAから前記軸孔内の前記中心電極までの直線距離が最短となる前記中心電極上の位置を位置PBとし、
前記絶縁体の先端面から該絶縁体の表面に沿って、該絶縁体が前記主体金具と最初に接触する位置を位置PCとし、
前記位置PBと前記位置PCとを結ぶ直線BCを、前記軸線の外側に平行移動させて、該直線BCが前記絶縁体の表面と接することになる前記絶縁体上の位置を位置PDとしたときに、
前記直線BCが前記位置PDに接することになる平行移動量Eが、0.75mm以上である
スパークプラグ。 - 請求項1に記載のスパークプラグであって、
前記中心電極の先端部には、該中心電極の先端部の径を一段階絞った径小部が形成されており、前記中心電極の先端部の径R1と、前記径小部の径R2とが、
0.75≦R2/R1≦0.95
の関係を有するスパークプラグ。 - 請求項2に記載のスパークプラグであって、
前記径小部と前記絶縁体との間に形成された隙間の前記絶縁体の先端面からの深さが、0.5mm以上2.0mm以下であるスパークプラグ。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスパークプラグであって、
前記絶縁体の先端部と前記主体金具の先端部とは、該主体金具の先端面に対応する位置において、所定の間隔を空けて配置されており、
前記間隔の寸法は、前記接地電極と前記中心電極間における火花ギャップの寸法に対して、0.8倍以上1.3倍以下であるスパークプラグ。 - 請求項4に記載のスパークプラグであって、
前記火花ギャップの寸法は、0.6mm以上1.2mm以下であるスパークプラグ。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスパークプラグであって、
前記絶縁体の先端から後端に向かって1mmの位置における前記絶縁体の厚みは、0.7mm以上であるスパークプラグ。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のスパークプラグであって、
前記中心電極の外径は、前記主体金具の先端面に対応する位置において、1.2mm以上2.1mm以下であるスパークプラグ。 - 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のスパークプラグであって、
前記中心電極の先端部および前記接地電極の先端部の少なくともいずれか一方に、貴金属チップを備えるスパークプラグ。 - 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のスパークプラグであって、
前記中心電極の先端部と、前記接地電極の先端部とは、前記中心電極の軸線上で対向しているスパークプラグ。 - 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のスパークプラグであって、
前記中心電極の先端部と、前記接地電極の先端部とは、前記中心電極の軸線外で対向しているスパークプラグ。 - 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のスパークプラグであって、
前記主体金具は、該主体金具の一部に、内燃機関への取り付けに供されるネジ部を有する取付部を備えており、
前記取付部のネジ部が、M10またはM12であるスパークプラグ。
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