JP2005241136A - オープンショーケース - Google Patents
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Abstract
【課題】陳列室の前後面及び側面が開口したオープンショーケースにおいて、陳列室内を均一に冷却する。
【解決手段】オープンショーケース1は、断熱壁2の上方に構成された陳列室8の前後面及び側面が開口して成るものであって、陳列室の前後面及び側面の開口上縁及び開口下縁にそれぞれ形成された冷気吐出口及び冷気吸込口と、陳列室下方の断熱壁底面上から陳列室内の中央部を経て上方に渡って構成され、冷気吐出口と冷気吸込口とに連通した冷気ダクトとを備え、陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板13に背面冷気吐出口52を形成し、この背面冷気吐出口の冷気ダクト側には背面板との間に間隔を存して背面冷気吐出口を覆うカバーを設け、このカバーに連通孔を形成した。
【選択図】図3
【解決手段】オープンショーケース1は、断熱壁2の上方に構成された陳列室8の前後面及び側面が開口して成るものであって、陳列室の前後面及び側面の開口上縁及び開口下縁にそれぞれ形成された冷気吐出口及び冷気吸込口と、陳列室下方の断熱壁底面上から陳列室内の中央部を経て上方に渡って構成され、冷気吐出口と冷気吸込口とに連通した冷気ダクトとを備え、陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板13に背面冷気吐出口52を形成し、この背面冷気吐出口の冷気ダクト側には背面板との間に間隔を存して背面冷気吐出口を覆うカバーを設け、このカバーに連通孔を形成した。
【選択図】図3
Description
本発明は、陳列室の前後面及び側面が開口して成るオープンショーケースに関するものである。
従来よりスーパーマーケットやコンビニエンスストアには陳列室の前面が開口して成るオープンショーケースが設置され、陳列室内において飲料や食品などの商品を冷却しながら陳列販売している(例えば、特許文献1参照)。そして、このようなオープンショーケースは店舗内において二台がそれぞれの背面を突き合わせたかたちで列をつくるように設置されるが、この列の端には陳列室が前後面及び一側面において開口した三面開きのオープンショーケースが設置されていた。また、独立して設置されるオープンショーケースでは、前後面と両側の側面が開口した四面開きのものもある。
特開平4−350488号公報
このように陳列室の前後面及び側面が開いたオープンショーケースでは、例えば上記三面開きのものでは列の端面側(一側面の開口側)にも商品を陳列できることになるので、陳列販売効果が向上するものの、陳列室の三面或いは四面が開口している関係上、開口上縁の冷気吐出口から冷気を吐出して陳列室内を均一に冷却することが極めて困難となる問題があった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、陳列室の前後面及び側面が開口したオープンショーケースにおいて、陳列室内を均一に冷却することを目的とする。
本発明のオープンショーケースは、断熱壁の上方に構成された陳列室の前後面及び側面が開口して成るものであって、陳列室の前後面及び側面の開口上縁及び開口下縁にそれぞれ形成された冷気吐出口及び冷気吸込口と、陳列室下方の断熱壁底面上から陳列室内の中央部を経て上方に渡って構成され、冷気吐出口と冷気吸込口とに連通した冷気ダクトと、陳列室下方の冷気ダクト内に配設された冷却器と、冷気吸込口から冷気ダクト内に吸い込まれ、冷却器と熱交換した冷気を冷気ダクトを経て冷気吐出口から吐出させるための送風装置とを備え、陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板に背面冷気吐出口を形成し、この背面冷気吐出口の冷気ダクト側には背面板との間に間隔を存して背面冷気吐出口を覆うカバーを設け、このカバーに連通孔を形成したことを特徴とする。
請求項2の発明のオープンショーケースは上記において、背面冷気吐出口及びカバーの位置を、陳列室内に架設される棚位置に合わせて変更可能としたことを特徴とする。
請求項3の発明のオープンショーケースは上記において、背面冷気吐出口からの冷気吐出量を調整可能としたことを特徴とする。
請求項4の発明のオープンショーケースは上記各発明において、陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板に、陳列室の側面の開口隅角部に向けて冷気を吐出する隅角部用冷気吐出口を形成したことを特徴とする。
請求項5の発明のオープンショーケースは上記において、背面板に凹陥部を上下に渡って形成し、当該凹陥部内に隅角部用冷気吐出口を形成したことを特徴とする。
請求項6の発明のオープンショーケースは上記各発明において、開口上縁の冷気吐出口に設けられたハニカムを備え、陳列室の側面の開口隅角部に位置するハニカムを斜め外側下方に指向させたことを特徴とする。
請求項7の発明のオープンショーケースは上記において、陳列室の前後面の開口上縁に設けられたハニカムを、陳列室の側面の開口隅角部まで延在させたことを特徴とする。
本発明によれば、断熱壁の上方に構成された陳列室の前後面及び側面が開口して成るオープンショーケースにおいて、陳列室の前後面及び側面の開口上縁及び開口下縁にそれぞれ形成された冷気吐出口及び冷気吸込口と、陳列室下方の断熱壁底面上から陳列室内の中央部を経て上方に渡って構成され、冷気吐出口と冷気吸込口とに連通した冷気ダクトと、陳列室下方の冷気ダクト内に配設された冷却器と、冷気吸込口から冷気ダクト内に吸い込まれ、冷却器と熱交換した冷気を冷気ダクトを経て冷気吐出口から吐出させるための送風装置とを備え、陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板に背面冷気吐出口を形成したので、陳列室の前後面及び側面の開口の上縁から吐出される冷気によるエアーカーテンに加え、背面冷気吐出口からも陳列室内に冷気を吐出できるので、陳列室内の温度を略均一にすることができるようになる。これにより、前後面及び側面が開口する陳列室内の温度の均一化を図ることができるようになる。
特に、背面冷気吐出口の冷気ダクト側には背面板との間に間隔を存して背面冷気吐出口を覆うカバーを設け、このカバーに連通孔を形成したので、背面冷気吐出口から吐出される冷気の流速を抑えることができる。これにより、開口に形成されるエアーカーテンに与える悪影響も最小限に抑えることができるようになる。
また、請求項2の発明の如く、背面冷気吐出口及びカバーの位置を、陳列室内に架設される棚位置に合わせて変更可能とすれば、棚の位置変更にも対応し、各棚に向けて冷気を支障無く吐出することができるようになる。
更に、請求項3の発明の如く、背面冷気吐出口からの冷気吐出量を調整可能とすれば、陳列商品や外部環境に応じて背面冷気吐出口からの冷気吐出量を調整し、陳列室内をより的確に冷却することができるようになる。
請求項4の発明によれば、上記各発明に加えて陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板に、陳列室の側面の開口隅角部に向けて冷気を吐出する隅角部用冷気吐出口を形成したので、どうしても冷え難くなる陳列室側面の開口隅角部の冷却を促進することができるようになる。これにより、陳列室内のより均一な冷却を達成可能となる。
この場合、請求項5の発明の如く背面板に凹陥部を上下に渡って形成し、当該凹陥部内に隅角部用冷気吐出口を形成すれば、隅角部用冷気吐出口からの冷気を的確に開口隅角部に指向させることが可能となると共に、隅角部用冷気吐出口付近の背面板に付着した結露水を、凹陥部内で流下処理することができるので、結露水で商品が汚損する不都合も防止できるようになる。
請求項6の発明によれば、上記各発明に加えて開口上縁の冷気吐出口に設けられたハニカムを備え、陳列室の側面の開口隅角部に位置するハニカムを斜め外側下方に指向させたので、冷気吐出口よりも外側に位置することになる隅角部の冷気吸込口に向けて冷気を吐出できるようになり、隅角部においても安定したエアーカーテンを形成可能となる。
この場合、請求項7の如く陳列室の前後面の開口上縁に設けられたハニカムを、陳列室の側面の開口隅角部まで延在させるようにすれば、前後面の開口上縁のハニカムの端部を上側に反らせることで、開口隅角部に位置することになる部分を容易に外側下方に指向させることが可能となる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明を適用した一実施例のオープンショーケース1の斜視図、図2はオープンショーケース1の透視斜視図、図3はオープンショーケース1の背面図、図4はオープンショーケース1の背面冷気吐出口52部分の正面図、図5は背面冷気吐出口52部分の縦断側面図、図6はオープンショーケース1の縦断正面図、図7はオープンショーケース1の拡大縦断側面図、図8はオープンショーケース1の側面図をそれぞれ示している。
実施例のオープンショーケース1は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗に設置されて飲料や食品を冷却しながら陳列販売するためのショーケースであり、全体として上面が開口する断熱壁2とその上方に設けられた天壁3との間に前後面及び一側面(向かって右側面)の開口4、6、7にて三面が開口した陳列室8が構成されている。断熱壁2は天壁3よりも外側に張り出しており、また、側面開口7の隅角部は湾曲形状とされ、陳列室8の他側面(向かって左側面)は側板9にて閉塞されている。
陳列室8の中央部には、側板9から一側の側面開口7の手前(側面開口7側の陳列室8の背面となる位置)までの範囲で内部中空のダクト部材11が上下に渡って構成されている。このダクト部材11は前面開口4側の陳列室8の背面となる背面板12と、後面開口6側の陳列室8の背面となる背面板13と、側面開口7側の陳列室8の背面となる背面板14とにより構成されている。
また、陳列室8の底面には断熱壁2の底面2A上方に間隔を存してデッキパン16、17、18が着脱自在に取り付けられており、デッキパン16は前面開口4側の陳列室8に、デッキパン17は後面開口6側の陳列室8に、デッキパン18は側面開口7側の陳列室8にそれぞれ対応している。そして、前記ダクト部材11はこのデッキパン16〜18から天壁3まで至る寸法で構成されており、各背面板12、13、14の下部12A、13A、14Aは着脱自在とされている。
そして、このデッキパン16〜18と断熱壁2の底面2Aとの間から前記ダクト部材11内及び天壁3内には連続した冷気ダクト21が構成されており、この冷気ダクト21は陳列室8の前面開口4、後面開口6及び側面開口7の上縁及び下縁にそれぞれ開口形成された前面の冷気吐出口32、後面の冷気吐出口33、側面の冷気吐出口34及び前面の冷気吸込口36、後面の冷気吸込口37、側面の冷気吸込口38に連通している。
また、ダクト部材11の背面板12及び13の両側部には上下に渡って棚支柱41、41が取り付けられており、この棚支柱41、41には透明板材(ガラス或いは硬質樹脂)から構成された商品陳列用の棚43・・が複数段架設されている。この場合、各段の棚43は前面開口4側の陳列室8から側面開口7側の陳列室8を経て後面開口6側の陳列室8に渡って設けられる。
そして、陳列室8下方の断熱壁2の底面2A上の冷気ダクト21内に冷却装置の冷媒回路を構成する冷却器44が設置されると共に、この冷却器44の内側(各冷気吸込口36〜38と冷却器44を挟んで反対側)の冷気ダクト21内には、断熱壁2の前後方向の中央部に送風装置を構成する第1及び第2の送風機46、47が設置されている。尚、この場合、各送風機46、47はファンケース48、49内にそれぞれ設けられている。
また、断熱壁2の下方には機械室51が構成されており、この機械室51内には前記冷却器44と共に冷却装置の冷媒回路を構成する図示しない圧縮機や凝縮器、凝縮器用送風機などが設置されている。尚、56は機械室51の前後面及び側面に設けられた通気口を有するパネルである。
尚、ダクト部材11の側板9側には上下に渡る内部中空の排気ダクト部材57内に排気ダクト58が構成されている。この排気ダクト58の下端は機械室51内に開口し、上端は天壁3上面にて開口している。また、排気ダクト部材57は側板9と交熱的に設けられている。ここで、圧縮機や凝縮器からは廃熱が生じ、凝縮器用送風機は運転されて前面のパネル56から外気を吸引し、後面や側面のパネル56から排出するが、この排気の一部は排気ダクト58内を経て天壁3上方に排出される。
これにより、オープンショーケース1に対向して設置された他のオープンショーケースなどの機器にオープンショーケース1からの排気が悪影響を及ぼす不都合を抑制できるようになる。また、温度の高い排気の通過によって排気ダクト部材57自体も温度上昇するが、この熱は側板9に伝達される。これにより、側板9への結露も抑制若しくは解消されることになる。
また、冷却器44は図示しない冷媒配管とそれに交熱的に取り付けられた複数の熱交換用のフィン44Fから構成されており、全体としては図2の透視図に示すように、略馬蹄形状(或いはU字状)を呈して陳列室8の前面開口4側から側面開口7側を経て後面開口6まで渡って設けられている。即ち、冷却器44は陳列室8の前面開口4、後面開口6及び側面開口7にそれぞれ対応するかたちで配設されている。
また、冷却器44の冷媒配管は陳列室8の前面開口4側から側面開口7側を経て後面開口6側まで渡り、更に、後面開口6側から側面開口7側を経て前面開口4側に戻るというかたちで迂回されており、これにより、冷媒が陳列室8の前面開口4側から側面開口7側を経て後面開口6側まで渡り、迂回しながら流れるように構成されている。
一方、背面板12、13の一側(向かって右側)は前後方向に斜めに屈曲し、そのまま側面の背面板14に連続している(図8〜図11参照)。そして、この屈曲箇所に対応する位置の背面板12、13間には仕切板61が断熱壁2の底面2Aから天壁3下面まで渡って設けられており、これによって、冷気ダクト21は前後面の開口4、6側と側面開口7側とに仕切られている(図6。尚、この図では冷却器44は示さない)。また、冷気ダクト21内下部には水平に冷気干渉板62が取り付けられ、これによって、送風機46、47上方の吐出側に高圧室が構成される。また、この冷気干渉板62より上方の背面板12、13間には仕切板63が上下に渡って設けられ、冷気干渉板62上方の冷気ダクト21内を前面開口4側と後面開口6側とに仕切っている。
また、仕切板61の側面開口7側の冷気ダクト21上端部は、天壁3内に設けられた図示しない仕切板によって仕切られている。各仕切板は側面冷気吐出口34及びその前後に連続する前面冷気吐出口32と後面冷気吐出口33の端部(隅角部)に向けて放射状に設けられ、これらの冷気吐出口34、32、33に冷気を分配する役割を果たす。
また、前記送風機46は仕切板61より側板9側に設置されており、送風機47は仕切板61より側面開口7側に設置されている。そして、各送風機46、47は運転されると、周囲から冷気を吸い込み、上方に吐出するものである。このとき、デッキパン16や17を取り外し、背面板12、13の下部12A、13Aを取り外すと、その部分の冷却器44及び送風機46は露出する。また、デッキパン18を取り外し、背面板14の下部14Aを取り外すと、その部分の冷却器44及び送風機47は露出する。これにより、ファンケース48、49を開けば、送風機46、47の交換やメンテナンス、冷却器44の掃除などを行うことができる。
このような構成で、前記圧縮機が運転されると圧縮機から吐出された高温高圧のガス冷媒は凝縮器で放熱して凝縮し、図示しない減圧装置で減圧された後、冷却器44の前記冷媒配管に流入する。そして、この冷媒配管中を流れながら冷媒は蒸発し、そのときに冷却作用を発揮する。
このとき、前述の如く冷却器44は陳列室8の前面開口4、後面開口6及び側面開口7にそれぞれ対応するかたちで配設されており、冷媒配管は陳列室8の前面開口4側から側面開口7側を経て後面開口6側まで渡り、更に、後面開口6側から側面開口7側を経て前面開口4側に戻るというかたちで迂回され、これにより、冷媒が陳列室8の前面開口4側から側面開口7側を経て後面開口6側まで渡り、迂回しながら流れるように構成されている。従って、冷却器44による冷却作用は陳列室8の前面開口4、後面開口6及び側面開口7に対応する部分で略均等に生じることになる。
そして、送風機46、47が運転されると、前後面の冷気吸込口36、37から冷気ダクト21内に吸い込まれた空気が冷却器44のそれらに対応する部分のフィン44F・・と熱交換して冷却され、冷気となって送風機46、47に吸い込まれる。そして、上方に吐出されるが、上方には冷気干渉板62があるために冷気は少許せき止められるかたちとなり、圧力が上昇してそこが高圧室となる。そして、冷気干渉板62を経た冷気は仕切板61の側板9側の仕切板63の前後を分かれて上昇し、天壁3内を経て前後面の冷気吐出口32、33から開口4、6に向けて吐出される。
このように高圧室を構成し、且つ、仕切板63で前後に分けることにより、冷気は前面開口4側と後面開口6側とで均一に吐出されるようになる。そして、冷気は開口にエアーカーテンを構成した後、前後面の冷気吸込口36、37から冷気ダクト21に吸い込まれる循環を繰り返す。
ここで、陳列室8内中央部の冷気ダクト21を内部に構成するダクト部材11の背面板12、13(背面板12は前面開口4側の陳列室8の背面となり、背面板13は後面開口6側の陳列室8の背面となる)には、比較的大なる寸法の背面冷気吐出口52・・・が複数形成されている(図3、図4)。この背面冷気吐出口52は、各段の棚43上側の空間にそれぞれ対応してそれぞれ複数ずつ、上下に複数段に分けて形成されている。また、各段の背面冷気吐出口52に対応する位置の背面板12、13の内面(冷気ダクト21側)には、背面冷気吐出口52を覆うカバー53が取り付けられている。
このカバー53は断面略コ字状を呈して水平方向に延在しており、背面冷気吐出口52の後方に対応する位置において、それが取り付けられた背面板12、13との間に間隔Gを形成している。また、この間隔Gの後方に位置する部分のカバー53上下端には小径の連通孔54・・・が複数形成されている(図5)。
送風機46で加速されて冷気ダクト21内を上昇する冷気の一部は図5中矢印で示すように連通孔54から間隔G内に流入し、この間隔Gを経て背面冷気吐出口52から前面開口4側の陳列室8及び後面開口6側の陳列室8の各棚43上に吐出される。これにより、冷気吐出口32、33から吐出される冷気によるエアーカーテンに加え、背面冷気吐出口52・・からも陳列室8内に冷気を吐出できるので、陳列室8内の温度を一層均一にすることができるようになる。
特に、背面冷気吐出口52の冷気ダクト21側には背面板12、13との間に間隔Gを存して背面冷気吐出口52を覆うカバー53を設け、このカバー53に連通孔54・・を形成したので、背面冷気吐出口52から吐出される冷気の流速を抑えることができる。これにより、開口4、6に形成されるエアーカーテンに与える悪影響も最小限に抑えることができるようになる。
尚、背面冷気吐出口52及びカバー53の位置を、陳列室8内に架設される棚43の位置に合わせて変更可能な構造とすれば、棚43の位置を変更する場合にもそれに対応して移動できるようになり、各棚43・・に向けて冷気を支障無く吐出することができるようになる。
また、背面冷気吐出口52にダンパーなどを取り付け、背面冷気吐出口52からの冷気吐出量を調整可能とすれば、陳列商品や外部環境に応じて背面冷気吐出口52からの冷気吐出量を調整し、陳列室8内をより的確に冷却することができるようになる。
一方、側面の冷気吸込口38から冷気ダクト21内に吸い込まれた空気は冷却器44のそれに対応する部分のフィン44F・・と熱交換して冷却され、冷気となって送風機47に吸い込まれる。そして、上方に吐出され、同様に高圧室を構成した後、仕切板61の側面開口7側の冷気ダクト21内を上昇し、天壁3内に入る。そこで、冷気は前記仕切板により放射状に分配され、側面冷気吐出口34及びその前後に連続する前面冷気吐出口32と後面冷気吐出口33の端部から開口7やその前後の開口4、6端部に向けて吐出される。
このように冷気を分配することにより、冷気は側面冷気吐出口34及びその前後に連続する前面冷気吐出口32と後面冷気吐出口33の端部から均一に吐出されるようになる。そして、冷気は開口7にエアーカーテンを構成した後、側面冷気吸込口38から冷気ダクト21に吸い込まれる循環を繰り返す。
ここで、陳列室8内中央部の冷気ダクト21を内部に構成するダクト部材11の背面板14(背面板14は側面開口7側の陳列室8の背面となる)にも、背面冷気吐出口66・・が上下に渡って複数形成されている。そして、送風機47によって加速され、冷気ダクト21内を上昇する冷気の一部は、この背面冷気吐出口66・・・から側面開口7側の陳列室8の棚43上に吐出される。これにより、冷気吐出口34から吐出される冷気によるエアーカーテンに加え、背面冷気吐出口66・・からも陳列室8内に冷気を吐出できるので、陳列室8内の温度を一層均一にすることができるようになる。
更に、この背面冷気吐出口66の両側に位置する背面板14は上下に渡って切り欠かかれており、この切欠の内側に対応して略断面V字状を成す凹陥壁67(背面板14の一部を構成する)が上下に渡って形成され、この凹陥壁67内が上下に渡る凹陥部となる。そして、この凹陥部内に位置して凹陥壁67には、隅角部用冷気吐出口68がそれぞれ形成されている。この隅角部用冷気吐出口68、68は側面開口7の隅角部方向に向けて開口しており、背面板14の内面(冷気ダクト21側面)には両隅角部用冷気吐出口68、68間に位置して断面山型の風向壁69が形成されている。
冷気ダクト21内を上昇する冷気の一部はこの風向壁69の傾斜面に沿って斜め外側方向に指向され、隅角部用冷気吐出口68、68から側面開口7の両隅角部に向けて吐出される(図10中矢印で示す)。これにより、どうしても冷え難くなる陳列室8側面の開口7の隅角部の冷却を促進することができるようになる。これにより、陳列室8内のより均一な冷却を達成可能となる。この場合、背面板14に凹陥部を上下に渡って形成し、当該凹陥部内に隅角部用冷気吐出口68を形成しているので、隅角部用冷気吐出口68からの冷気を的確に開口隅角部に指向させることが可能となる。また、隅角部用冷気吐出口68付近の凹陥壁67に付着した結露水は、凹陥部内を流下して処理されるようになるので、結露水で商品が汚損する不都合も防止できる。
ここで、前後面の開口4、6及び側面の開口7の上縁に位置する冷気吐出口32、33、34には、各吐出口から吐出された冷気を各冷気吸込口36、37、38に指向させるためのハニカム81、81、82が取り付けられている。この場合、前後面の開口4、6の冷気吐出口32、33に取り付けられるハニカム81は、側面の開口7の隅角部まで延在しており、側面の開口7の冷気吐出口38に取り付けられるハニカム82は、これらハニカム81、81の間に位置している(図12)。
ここで、ハニカム81は下面から見ると図15の如き通路形状を成しているが、当初或る程度厚いものが準備され、その両端を上に反らせた状態で、図14の如く一定厚みに切り取ることで、平板状とされている。これにより、ハニカム81の中央部の通路は鉛直方向に指向しており(図16)、両端部の通路は斜め外側下方に指向することになる(図17)。従って、側面の開口7の隅角部に位置するハニカム81は斜め外側下方に指向することになる。また、この部分の下面は外側に行くほど高くなるように傾斜するようカットされている(図13)。
このように、陳列室8の側面の開口7の隅角部に位置するハニカム81を斜め外側下方に指向させたので、冷気吐出口32、33、34よりも外側に位置することになる隅角部の冷気吸込口36、37、38に向けて冷気を吐出できるようになり、隅角部においても安定したエアーカーテンを形成可能となる。特に、この場合、図18の如く45度カットでハニカム81、81、82を突き合わせるのでは無く、ハニカム81、81を側面の開口7の隅角部まで延在させているので(図12)、ハニカム81の端部を上側に反らせることで、開口隅角部に位置することになる部分(図13)を容易に外側下方に指向させることが可能となるものである。
尚、実施例では前後面と一側面の合計三面が開口したオープンショーケースで本発明を説明したが、それに限らず、前後面及び両側面の周囲四面全てが開口したオープンショーケースに本発明は有効である。
1 オープンショーケース
2 断熱壁
2A 底面
3 天壁
4 前面開口
6 後面開口
7 側面開口
8 陳列室
9 側板
11 ダクト部材
12、13、14 背面板
21 冷気ダクト
32〜34 冷気吐出口
36〜38 冷気吸込口
44 冷却器
46、47 送風機
52、66 背面冷気吐出口
53 カバー
54 連通孔
68 隅角部用冷気吐出口
81、82 ハニカム
2 断熱壁
2A 底面
3 天壁
4 前面開口
6 後面開口
7 側面開口
8 陳列室
9 側板
11 ダクト部材
12、13、14 背面板
21 冷気ダクト
32〜34 冷気吐出口
36〜38 冷気吸込口
44 冷却器
46、47 送風機
52、66 背面冷気吐出口
53 カバー
54 連通孔
68 隅角部用冷気吐出口
81、82 ハニカム
Claims (7)
- 断熱壁の上方に構成された陳列室の前後面及び側面が開口して成るオープンショーケースにおいて、
前記陳列室の前後面及び側面の開口上縁及び開口下縁にそれぞれ形成された冷気吐出口及び冷気吸込口と、
前記陳列室下方の前記断熱壁底面上から前記陳列室内の中央部を経て上方に渡って構成され、前記冷気吐出口と冷気吸込口とに連通した冷気ダクトと、
前記陳列室下方の前記冷気ダクト内に配設された冷却器と、
前記冷気吸込口から前記冷気ダクト内に吸い込まれ、前記冷却器と熱交換した冷気を前記冷気ダクトを経て前記冷気吐出口から吐出させるための送風装置とを備え、
前記陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板に背面冷気吐出口を形成し、該背面冷気吐出口の前記冷気ダクト側には前記背面板との間に間隔を存して前記背面冷気吐出口を覆うカバーを設け、該カバーに連通孔を形成したことを特徴とするオープンショーケース。 - 前記背面冷気吐出口及びカバーの位置を、前記陳列室内に架設される棚位置に合わせて変更可能としたことを特徴とする請求項1のオープンショーケース。
- 前記背面冷気吐出口からの冷気吐出量を調整可能としたことを特徴とする請求項1又は請求項2のオープンショーケース。
- 前記陳列室内中央部の冷気ダクトを内部に構成する背面板に、前記陳列室の側面の開口隅角部に向けて冷気を吐出する隅角部用冷気吐出口を形成したことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3のオープンショーケース。
- 前記背面板に凹陥部を上下に渡って形成し、当該凹陥部内に前記隅角部用冷気吐出口を形成したことを特徴とする請求項4のオープンショーケース。
- 前記開口上縁の冷気吐出口に設けられたハニカムを備え、前記陳列室の側面の開口隅角部に位置する前記ハニカムを斜め外側下方に指向させたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5のオープンショーケース。
- 前記陳列室の前後面の開口上縁に設けられたハニカムを、前記陳列室の側面の開口隅角部まで延在させたことを特徴とする請求項6のオープンショーケース。
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