JP2005238079A - 土質改良機の回転式破砕装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 回転式破砕ロールの破砕歯の列の間に付着する粘着物をスクレーパで掻きとって破砕歯の列間から除去する。
【解決手段】 破砕ロール9,9と、スクレーパ11とを有している。破砕ロール9は、正逆方向に回転駆動されるものであり、機体の破砕室18内に軸支され、周面に破砕歯10を有し、破砕歯10は、建設残土に土質改良材を添加するに先立って、建設残土中に含まれる塊状物を細粒に粉砕するものであり、破砕ロール9の周面に2列以上並列に設けられている。スクレーパ11は、破砕ロール9と向き合わせて機体の破砕室18内に固定され、破砕ロール9の破砕歯の列間に付着して堆積した付着物を掻きとって破砕歯10の列間から除去するものである。
【選択図】 図2
【解決手段】 破砕ロール9,9と、スクレーパ11とを有している。破砕ロール9は、正逆方向に回転駆動されるものであり、機体の破砕室18内に軸支され、周面に破砕歯10を有し、破砕歯10は、建設残土に土質改良材を添加するに先立って、建設残土中に含まれる塊状物を細粒に粉砕するものであり、破砕ロール9の周面に2列以上並列に設けられている。スクレーパ11は、破砕ロール9と向き合わせて機体の破砕室18内に固定され、破砕ロール9の破砕歯の列間に付着して堆積した付着物を掻きとって破砕歯10の列間から除去するものである。
【選択図】 図2
Description
本発明は、地中より掘り起こされた残土を埋め戻しが可能な土壌、土質に改良する土質改良装置に関する。
ガス管などの埋設工事、上下水道工事その他の道路工事、建設基礎工事などにおいて発生する建設残土は、リサイクル土として他の用途に利用されるときはもちろんのこと、これを埋め戻すときにも改良土に改質しなければならない。
土質改良装置としてたとえば特許文献1には、自走式の土質改質機が記載されている。この土質改質機は、改質対象となる土砂を受け入れるホッパーと、このホッパー内の土砂を土質改良材とともに搬送する搬送コンベアと、この搬送コンベアから導入された土砂及び土質改良材を混合し改良土を生成する混合装置と、この混合装置から導出された改良土を機外に排出する排出コンベアとを略水平に配設した本体フレームに設けた装置が記載されている。
自走式土質改良機によれば、工事現場に自走して工事現場内で土砂の処理ができる点で有利であるが、土質改良装置としてもっとも重要な点はその処理能力の点である。特許文献1に記載された混合装置は、2本のパドルミキサーを備えている。
パドルミキサーは、その本体の長手方向に略平行に配置された回転軸と、この回転軸に放射状に複数設けたパドルとを有し、2本のパドルミキサーは、互いのパドルの位相をほぼ90°ずらして配置され、2本のパドルミキサーはほぼ同一回転数で互いに反対方向に回転して混合装置本体内に投入された土砂および土質改良材を攪拌し、均一に混合しつつ改良土を生成しつつ出口側に向けて搬送するものである。得られた改良土は、搬出コンベア上に導出され、改良土はこの導出コンベアによって搬送され、機外に搬出される。
ところで、特許文献1においては、建設残土には、礫などの異物が含まれていることが多いという問題を取り上げ、特許文献1に記載された自走式土質改良機においては、パドルの回転軸の軸線方向に置ける取り付け間隔を小さくすることによって土塊の解砕性能を向上させることができるが、パドルの間隔を狭めると、今後装置本体の内壁面とパドルとの間に礫などの異物が噛みこみ易くなる可能性があることを指摘している。
土質改良機が扱う土砂には、礫に限らず、混入塊としてコンクリート塊、岩石などが含まれることがある。岩石のような硬質でしかも比較的大径の混入塊は、処理に先立って被処理土から予め除去しておかなければならない。もし、岩石やコンクリート塊などの混入塊が混じった被処理土がそのまま混合装置本体内に投入されたときには、これら混入塊によって混合装置が破損する恐れがあり、また、混合装置の攪拌混合処理能力を低下させる恐れがあるからである。
岩石やコンクリート塊などの混入塊は、篩などを用いて被処理土から除去することができ、土質改良機には、改質処理に先立って混入塊を被処理土から除去するための篩を装備しているのが通例である。しかし、篩を装備して被処理土に含まれる岩石やコンクリート塊を改質処理に先立って除去することができたとしても、被処理土から除去された岩石やコンクリート塊は、そのまま埋め戻しすることができず、工事現場から撤去し、産業廃棄物として処理しなければならない。また、たとえ、これらの混入塊を工事現場から撤去してとしても廃棄場所を確保することが難しい。
この様な問題を解決するため、土質改良に先立ち、被処理土を破砕機にかけて被処理土中に含まれる異物を粉砕する試みがある。このような目的には、回転破砕方式ともいうべき破砕ロールの組を用いた破砕機が知られている。この破砕機は周上に破砕歯が取付けられた破砕ロールの対を平行に配列して互いに内向きに回転させ、両破砕ロール間に投入された被処理物を回転する破砕歯の噛み合わせにより噛み砕いて粉砕することができる。この方式の破砕機としては例えば特許文献2に記載されている。
しかしながら、破砕機は、ビルディング、家屋、道路その他の構造物を解体又は破壊した際に生ずる塊状物を粉砕処理するためのものであって、地中より掘り起こされた残土を改良するためのものではない。地中より掘り起こされた残土中には、砂、礫などのほか泥、ヘドロなどの粘土質のものが含まれている場合があり、これら粘土質の土が破砕ロールの破砕歯間に付着して堆積し、これが固まっていわゆる目詰まりが生じるという問題が生ずる。
特開2003−119821
特許公開平10−296106
解決しようとする問題点は、被処理土中に含まれる粘土質の粘着物が破砕ロールの破砕歯間に付着して堆積すると、塊状物の破砕能力が著しく低下するという点である。
本発明は、回転式破砕ロールの破砕歯の列の間に付着する粘着物をスクレーパで掻きとって破砕歯の列間から除去することを最も主要な特徴とする。
本発明の土質改良機の回転式破砕装置は、被処理土中に含まれる粘土、泥、ヘドロなどの粘着物をスクレーパで掻きとって破砕歯間から除去するため、破砕歯の破砕能力が低下せず、被処理土内に含まれる岩石やコンクリート塊などの混合塊を粉砕してこれを土質改良材の混合装置に供給するため、混合装置に負担をかけることがなく改質処理を能率よく行うことができる。
破砕歯の破砕能力低下を防止するという目的を破砕歯の列間に付着する粘着物を掻き取ることで実現した。
図1において、本発明の回転式破砕装置を適用した土質改良機は、本発明の回転式破砕機1と、土質改良材(固化剤)の供給装置2と、混合装置3と、振動篩装置4との組合せからなっている。
回転式破砕機1と、混合装置3間は、第1のコンベア5で接続され、混合装置3と振動篩装置4との間は第2のコンベア6で接続され、さらに振動篩装置4には、改質処理された改良土を搬送する第3のコンベア7と、再処理用の処理土を搬送する第4のコンベア8が設置されている。
回転式破砕機1は、被処理土に土質改良材を添加するに先立って、被処理土中に含まれる塊状物を細粒に粉砕するものであり、図2に示すように対をなす破砕ロール9,9の組み合せとスクレーパ11とを有している。破砕ロール9は、正逆方向に回転駆動されるものであり、ホッパー17に続く機体の破砕室18内に軸支され、各ロール9,9の周上には破砕歯10(図示を略すが、被処理土を投打するバーおよび被処理土を噛み砕くビットを含む)が植えつけられている。
図2では、1組の対のロール9,9を並列に配列した例を示しているが、2組の対のロールを用いることもある。ロールを1組用いるか、2組を用いるかは処理能力に応じて選定される。破砕歯10は、建設残土に土質改良材を添加するに先立って、建設残土中に含まれる塊状物を細粒に粉砕するものであり、破砕ロール9の周面に2列以上並列に設けられている。スクレーパ11は、破砕ロール9と向き合わせて機体の破砕室18内に固定され、破砕ロール9の破砕歯10の列間に付着して堆積した付着物を掻きとって破砕歯10の列間から除去する歯型であり、各破砕ロール9の直下の位置で破砕歯10の列間に向き合わせて破砕ロール9のロール軸と並行に配置された枠体16上に設置されたものである。
各スクレーパ11の立ち上がり高さは、破砕歯10の高さの範囲内に受け入れられる高さに設定されている。なお、図中12は破砕室の両側壁に設けられた固定破砕歯である。固定破砕歯12は、ホッパー内に投下された被処理土が破砕されずに落下するのを阻止するとともに、破砕ロール9の逆転時に処理土を破砕するためのものであり、本発明にいうスクレーパとは区別している。
土質改良材の供給装置2は、回転式破砕機1と、混合装置3間をつなぐ第1のコンベア5の途中に設置され、回転式破砕機1から送り出されて搬送途中の被処理土に土質改良材を添加するものである。
土質改質材は、供給装置2より適量づつ第1のコンベア5上に取り出される。混合装置3は、土質改良材が添加された被処理土を第1のコンベア5から本体内に受け入れ、本体内で攪拌して被処理土に土質改良材を混合して改質するものであり、装置本体内には図示を略すが2本のパドルミキサーがほぼ同一回転数で互いに反対方向に回転して土質改良材が添加された被処理土を攪拌混合しつつ被処理土を改質する。
振動篩装置4は、改質された被処理土を粒径分離するものである。なお、図1において、この実施形態では、磁選機15をさらに設置した例を示している。磁選機15は、回転式破砕機1から第1のコンベア5上に落下した被処理土中に含まれる磁性体を除去するためのものである。
例えば工事現場に発生した建設残土は、ビルディングのような構造物を解体、破壊した際に発生する塊状物に比べるとその粒径ははるかに小さいが、粘土、泥などの粘着物質や岩石、コンクリート塊が含まれることがある。このような建設残土を被処理土としてまず、回転式破砕機1のホッパー17内に投入する。
回転式破砕機1の各組の対の破砕ロール9,9は内側に向けて互いに逆方向に内側に向けて回転(正回転)しており、ホッパー17より破砕室18内に受け入れられた被処理土は、両破砕ロール9,9間に導入され、両破砕歯のかみ合わせによって叩打され、且つ噛み砕かれて粉砕され、下方の第1のコンベア5上に落下するが、被処理土中に含まれた粘土、泥その他の粘性物質が含まれていると、その粘性物質は破砕ロールの周面に付着し、図3に示すように破砕歯10の歯間及び破砕歯10の列間に堆積して互いに隣接する破砕歯10間は粘性物質の堆積物Sで埋まるようになる。しかし、破砕ロール9が半回転したときにその堆積物Sは破砕歯10の列間で破砕歯10の高さの範囲内に受け入れられたスクレーパ11に掻き取られ、掻き取られた粘性物質はそのまま下方のコンベア5a上に落下する。
スクレーパ11は、各列の破砕歯の間に堆積した粘性物質には作用しないが、被処理土中に含まれる塊状物を両破砕ロール9の破砕歯10間で破砕する機能が損なわれることはなく、塊状物を破砕することによって各列の破砕歯10間を埋める粘着物質は破砕歯列間を通して各列の破砕歯10間から排除される。
なお、両破砕ロール9の破砕歯10間に粉砕できない異物を噛み込んだときには、両破砕ロール9は互いに外側に向けて回転(逆回転)し、破砕歯10と、固定破砕歯12との間で異物を破砕し、あるいは排除する。一方、コンベア5a上に落下した被処理土は、磁選機15によって、被処理土中に含まれる磁性体が除去され、第1のコンベア5上に送り込まれる。第1のコンベア5は、引き続き被処理土を搬送し、土質改良材の供給装置2は、土質改良材をフィーダから定量づつ落下させて搬送途中の被処理土に供給する。
被処理土は、引き続き第1コンベア5上を搬送され、その送り終端から落下して混合装置3に供給され、混合装置3内で攪拌され、被処理土は、土質改良材と均一に混合されて第2コンベア6上に取り出され、第2コンベア6上を搬送されて振動篩装置4に送りこまれる。振動篩装置4では、供給された被処理土中に含まれる混入塊を篩にかけて粒径選別し、一定粒度以下(例えば20mm以下または40mm以下)を改良土として第3コンベア7上に取り出され、一定粒度以上(例えば20mm以上または40mm以上)の混入塊は、再処理用として第4コンベア8上に取り出される。
第3コンベア7上に取り出された改良土は工事現場の穴に埋め戻し、第4コンベア上に取り出された一定粒度以上の処理土は、再度回転式破砕機1に供給して再処理され、細かく粉砕されて最終的に改良土として処理される。
本発明において、回転式破砕機1は、被処理土と土質改良材との混合処理に先立って被処理土の粒度を調整するためのものであるが、あわせて混合装置3に供給する被処理土の供給量を制御する機能するものである。すなわち、回転式破砕機1に供給された被処理土は、一定速度で回転する破砕ロール9,9間に供給されるため、第1のコンベア5への被処理土供給量は、自ずから一定量に規制され、土質改良材の供給装置2から土質改良材を定量ずつ落下させることによって、被処理土と土質改良材との混合量を常に一定に調整することが可能となる。
本発明は、ガス管などの埋設工事、上下水道工事その他の道路工事、建設基礎工事などに発生する建設残土を埋め戻しが可能な土壌に改良するものであり、被処理土中に、岩石やコンクリート塊のような塊状物、さらには粘土、泥、ヘドロなどの粘性物質が含まれていても支障なく土壌の改良を行なうことができる。本発明は、回転式破砕機と、土質改良材の供給装置と、混合装置と、振動篩装置との組合せを1台の車体に搭載し、各装置間をコンベアでつなぐことによって自走式の土質改良機に構成することもできる。
1 回転式破砕機
2 土質改良材の供給装置
3 混合装置
4 振動篩装置
5 第1のコンベア
6 第2のコンベア
7 第3のコンベア
8 第4のコンベア
9 破砕ロール
10 破砕歯
11 スクレーパ
12 固定破砕歯
15 磁選機
16 枠体
17 ホッパー
18 破砕室
S 堆積物
2 土質改良材の供給装置
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4 振動篩装置
5 第1のコンベア
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7 第3のコンベア
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9 破砕ロール
10 破砕歯
11 スクレーパ
12 固定破砕歯
15 磁選機
16 枠体
17 ホッパー
18 破砕室
S 堆積物
Claims (3)
- 破砕ロールと、スクレーパとを有する土質改良機の回転式破砕装置であって、
破砕ロールは、正逆方向に回転駆動されるものであり、機体の破砕室内に軸支され、周面に破砕歯を有し、
破砕歯は、建設残土に土質改良材を添加するに先立って、建設残土中に含まれる塊状物を細粒に粉砕するものであり、破砕ロールの周面に2列以上並列に設けられ、
スクレーパは、破砕ロールと向き合わせて機体の破砕室内に固定され、破砕ロールの破砕歯の列間に付着して堆積した付着物を掻きとって破砕歯の列間から除去するものであることを特徴とする土質改良機の回転式破砕装置。 - 破砕ロールは少なくとも2本が1組となって機体の破砕室内に軸支されたものであり、
スクレーパは、破砕ロールの直下で破砕歯の列間に設置されているものであることを特徴とする請求項1に記載の土質改良機の回転式破砕装置。 - スクレーパの先端は、破砕歯の列間で破砕歯の高さの範囲内に受け入れられているものであることを特徴とする請求項1に記載の土質改良機の回転式破砕装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004050133A JP2005238079A (ja) | 2004-02-25 | 2004-02-25 | 土質改良機の回転式破砕装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004050133A JP2005238079A (ja) | 2004-02-25 | 2004-02-25 | 土質改良機の回転式破砕装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005238079A true JP2005238079A (ja) | 2005-09-08 |
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ID=35020378
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JP2004050133A Pending JP2005238079A (ja) | 2004-02-25 | 2004-02-25 | 土質改良機の回転式破砕装置 |
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- 2004-02-25 JP JP2004050133A patent/JP2005238079A/ja active Pending
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