JP2005236683A - 光通信システムおよび光通信システムにおける同期方法 - Google Patents

光通信システムおよび光通信システムにおける同期方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スターカプラで複数のノードを接続した系で、同一のクロック源からのクロック信号でデータを検出できるようにする。
【解決手段】 複数のノード2が接続されるスターカプラ4に、所定の波長でクロック信号を出力する光送信器10を有するクロック源3が接続される。各ノード2は、クロック信号とデータ信号の位相を比較する位相比較器12と、受信したデータ信号の位相を調整する受信用位相調整器13と、送信するデータ信号の位相を調整する送信用位相調整器14を備え、複数のノード2の中の任意のノード2から出力されたデータ信号と、クロック源3から出力されたクロック信号の位相を各ノード2の位相比較器12で比較し、受信用位相調整器13および送信用位相調整器14でデータ信号とクロック信号との間の位相を一致させる。
【選択図】 図1

Description

本発明はスターカプラを用いて複数のノード間を接続した光通信システムおよび光通信システムにおける同期方法に関する。詳しくは、クロック信号とデータ信号との間の位相比較手段と、クロック信号とデータ信号との間の位相調整手段を備えることで、光信号の伝送経路長によらず、各ノードで同一のクロックにてデータを検出できるようにして、高効率なデータ通信を行えるようにしたものである。
複数のノード間でデータの送受信を行えるようにしたシステムとして、スターカプラを用いた光通信システムが提案されている。
図9は従来の光通信システムの構成例を示すブロック図である。各ノード51(1〜n)は電気信号を光信号に変換する光送信器52と光信号を電気信号に変換する光受信器53を備え、各光送信器52がスターカプラ54の入力ポートに接続され、各光受信器53がスターカプラ54の出力ポートに接続される。
一般に、スターカプラ54に接続されるノード51(1〜n)がそれぞれ距離が離れている場合、同一のクロック源からの信号を全てのノードに供給することは困難である。
このため、図9に示すようにそれぞれのノード51にクロック源を備え、データ信号にそれぞれのクロック情報を埋め込んで送信し、各ノードでは電気信号に変換したクロックをCDR(Clock and Data Recovery)にて再生し、この再生したクロックを用いてデータを検出していた。
この方式の場合、光信号を出力するノードが他のノードに切り替わると、切り替わったノードのクロックを各ノードでCDRにて再生する必要がある。クロックをCDRにて再生するには最大Nビットの信号を必要とし、実質その間はデータを送ることができないことになる。
データを送信するノードを切り替える毎にこの現象が起こるため、結果としてデータの使用効率が低くなり実質のデータ転送量は小さくなってしまう。
図10は従来の光通信システムの他の構成例を示すブロック図である。上述した課題を解決するため、スターカプラ54に接続されているノード51(1〜n)がそれぞれ近距離に存在する場合、図10に示すように同一のクロック源55からのクロック信号を全てのノードに供給して、同一周波数で動作させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特公平8−17400号公報
同一のクロック源から複数のノードにクロック信号を供給する場合、各ノードの間で光信号の伝送経路長を揃える必要がある。すなわち、各ノードの間で光信号の伝送経路長が異なると、各ノードで受信するデータには位相差が生じ、同一クロックにてデータを検出することができない。
このため、各ノードの間で光信号の伝送経路長が異なると、結果として先の例と同様にデータを送信するノードが他のノードに切り替わる毎にCDRにてクロック再生を行うため、実質のデータ転送量は小さくなるという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、同一のクロック源からのクロック信号でデータを検出できるようにした光通信システムおよび光通信システムにおける同期方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る光通信システムは、複数のノードをスターカプラで接続した光通信システムにおいて、所定の波長でクロック信号を出力する光送信手段を有するクロック源がスターカプラに接続されると共に、ノードは、クロック源と異なる波長でデータ信号を出力する光送信手段と、クロック信号とデータ信号を分波する分波手段と、分波されたクロック信号とデータ信号にそれぞれ対応した光受信手段と、クロック信号とデータ信号の位相を比較する位相比較手段と、クロック信号とデータ信号との間の位相を調整する位相調整手段とを備え、複数のノードの中の1つのノードの光送信手段から出力されたデータ信号と、クロック源の光送信手段から出力されたクロック信号の位相を各ノードの位相比較手段で比較し、各ノードの位相調整手段でデータ信号とクロック信号との間の位相を一致させることを特徴とする。
本発明に係る光通信システムでは、クロック源の光送信手段は所定の波長でクロック信号を出力すると共に、複数のノードの中の1つのノードの光送信手段はクロック信号と異なる波長でデータ信号を出力する。
クロック源から出力されたクロック信号と1つのノードから出力されたデータ信号はスターカプラに入力して波長多重され、各ノードへ分配される。
各ノードでは、スターカプラから受信した光信号を分波手段でクロック信号とデータ信号に分波した後、それぞれ対応する光受信手段で電気信号に変換し、位相比較手段でクロック信号とデータ信号の位相を比較する。
各ノードの位相比較手段はクロック源から出力されたクロック信号と1つのノードから出力されたデータ信号の位相が一致するように位相調整手段にフィードバックをかけて、ある1つのノードから出力されたデータ信号に対してクロック信号との間の位相を一致させる位相調整処理を行う。
そして、この位相調整処理を各ノードから順次データ信号を出力して行うことで、何れのノードから出力されたデータ信号であっても、クロック信号との位相を各ノードにて一致させ、各ノードで同一のクロックにてデータを検出できるようにする。
また、本発明に係る光通信システムにおける同期方法は、データ信号の処理を行う複数のノードがスターカプラで接続されると共に、スターカプラにクロック信号を出力するクロック源が接続される光通信システムにおける同期方法において、クロック源は所定の波長でクロック信号を出力すると共に、複数のノードの中の1つからクロック信号と異なる波長でデータ信号を出力し、各ノードはスターカプラで波長多重された光信号をクロック信号とデータ信号に分波して電気信号に変換し、クロック信号とデータ信号の位相を比較して、1つのノードから出力されたデータ信号に対して各ノードでクロック信号との間の位相を一致させる位相調整処理を行い、この位相調整処理を各ノードから順次データ信号を出力して行うことを特徴とする。
本発明に係る光通信システムにおける同期方法では、クロック源から所定の波長でクロック信号が出力されると共に、複数のノードの中の1つからクロック信号と異なる波長でデータ信号が出力される。
クロック源から出力されたクロック信号と1つのノードから出力されたデータ信号はスターカプラに入力して波長多重され、各ノードへ分配される。
各ノードでは、スターカプラから受信した光信号がクロック信号とデータ信号に分波された後、それぞれ電気信号に変換され、クロック信号とデータ信号の位相が比較されて、1つのノードから出力されたデータ信号に対して各ノードでクロック信号との間の位相を一致させる位相調整処理が行われる。
そして、この位相調整処理が各ノードから順次データ信号を出力して行われることで、何れのノードから出力されたデータ信号であっても、クロック信号との位相が各ノードにて一致し、各ノードで同一のクロックにてデータが検出される。
本発明では、スターカプラで多数のノードが接続された系で、光信号の伝送経路長によらず、各ノードで同一のクロック源からのクロック信号でデータを検出できる。
これにより、データ信号を出力するノードが切り替わる毎にクロック再生処理を行う必要がなく、データ転送量を増加させることができるので、高効率なデータ通信を実現することが可能となる。
また、各ノードで伝送経路長を揃える必要がないので、システム構築が容易となる。
以下、図面を参照して本発明の光通信システムおよび光通信システムにおける同期方法の実施の形態について説明する。
<光通信システムの第1の実施の形態>
図1は第1の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。第1の実施の形態の光通信システム1aは、複数のノード2と単一のクロック源3をスターカプラ4で接続して構成される系である。
各ノード2(1〜n)は演算処理やデータの入出力を行う処理部で、各ノード2(1〜n)の出力部5には、電気信号を光信号に変換して出力する光送信器6が備えられる。光送信器6はノード2における光送信手段の一例で、波長λ1の光に対応する。
また、各ノード2(1〜n)の入力部7には、入力した光信号を電気信号に変換する光受信器8,9が備えられる。光受信器8,9はノード2における光受信手段の一例で、光受信器8は波長λ1の光に対応し、光受信器9は波長λ2(≠λ1)の光に対応する。
クロック源3はこの系の基準となるクロック信号を生成する。クロック源3は電気信号を光信号に変換して出力する光送信器10を備え、クロック信号を光信号に変換して出力する。光送信器10はクロック源3における光送信手段の一例で、波長λ2の光に対応する。
光通信システム1aでは、波長λ1の光信号に対応した各ノード2(1〜n)の光送信器6と光受信器8でデータ信号を搬送する。これにより、ノード2間でのデータのやり取りは、光送信器6とスターカプラ4と光受信器8を通して行われる。
なお、光送信器6はノード2の数に応じて複数設けられるが、あるノード2と他のノード2の光送信器6が同時に光信号を出力することは無く、光信号を出力するのは必ずどれか一つの光送信器6である。
また、光通信システム1aでは、波長λ2の光信号に対応したクロック源3の光送信器10と各ノード2(1〜n)の光受信器9でクロック信号を搬送する。なお、クロック源3はシステムの動作中は常にクロック信号を光送信器10で電気光変換した光信号を出力している。
スターカプラ4は図示しない複数の入力ポートと複数の出力ポートを備えて光信号の結合および分岐を行う。各ノード2(1〜n)の光送信器6とクロック源3の光送信器10は、スターカプラ4のそれぞれ異なる入力ポートと接続される。また、各ノード2(1〜n)の光受信器8,9は、波長フィルタ11を介してスターカプラ4のそれぞれ異なる出力ポートと接続される。
これにより、複数のノード2(1〜n)の中の任意のノード2の光送信器6から出力された波長λ1のデータ信号と、クロック源3の光送信器10から出力された波長λ2のクロック信号は、スターカプラ4にて波長多重されると共に、スターカプラ4の出力ポートにて各ノード2(1〜n)へ分配される。
波長フィルタ11は分波手段の一例で、入力した光信号を波長λ1の光信号と波長λ2の光信号に分波する。
これにより、スターカプラ4から出力された光信号は各ノード2(1〜n)の波長フィルタ11にて波長λ1の光信号(データ信号)と波長λ2の光信号(クロック信号)に分波され、それぞれに対応する光受信器にて電気信号に変換される。
すなわち、波長λ1の光信号であるデータ信号は光受信器8にて電気信号に変換され、波長λ2の光信号であるクロック信号は光受信器9にて電気信号に変換される。
各ノード2(1〜n)の入力部7には、光受信器8,9とノード2の間に位相比較器12が備えられる。位相比較器12は位相比較手段の一例で、光受信器8で電気信号に変換されたデータ信号と光受信器9で電気信号に変換されたクロック信号の位相を比較する。
また、各ノード2(1〜n)の入力部7には、光受信器8と位相比較器12との間に受信用位相調整器13が備えられる。受信用位相調整器13は入力信号位相調整手段の一例で、光受信器8で電気信号に変換されたデータ信号の位相を、位相比較器12のフィードバックを受けて調整して、電気変換後のデータ信号とクロック信号との間の位相を調整する。
ここで、複数のノード2(1〜n)の中のノード2(1)をここでは第1のノードとする。第1のノード2(1)を除く各ノード2(2〜n)の出力部5には、ノード2と光送信器6との間に送信用位相調整器14が備えられる。
送信用位相調整器14は出力信号位相調整手段の一例で、ノード2(2〜n)から出力されるデータ信号の位相を、位相比較器12のフィードバックを受けて調整する。なお、光送信器6から出力されるデータ信号の位相を調整することで、各ノード2で受信するデータ信号とクロック信号との間の位相が調整されることになる。
<光通信システムにおける同期方法の第1の実施の形態>
次に、光通信システムにおける同期方法の第1の実施の形態を、上述した第1の実施の形態の光通信システム1aの動作として説明する。ここで、図2および図3は第1の実施の形態の光通信システム1aの動作例を示すブロック図で、図1〜図3を参照して動作を説明する。
まず、最初にクロック源3が動作を開始してクロック信号を生成する。クロック源3で生成されたクロック信号は光送信器10にて電気光変換され、図1に示すように波長λ2のクロック信号Coとして出力される。
光送信器10から出力されたクロック信号Coはスターカプラ4に入力し、スターカプラ4により各ノード2(1〜n)に分配される。複数のノード2(1〜n)の中の第1のノード2(1)は、クロック信号Coを光受信器8で光電気変換し、電気信号としてのクロック信号Ceを再生する。
次に、第1のノード2(1)は、図2に示すようにこのクロック信号Ceに同期させて光送信器6を駆動して波長λ1のデータ信号Doを出力する。ここで、クロック源3からはクロック信号Coが出力されており、第1のノード2(1)の光送信器6から出力されたデータ信号Doとクロック源3の光送信器10から出力されたクロック信号Coは、スターカプラ4に入力して波長多重され、スターカプラ4により各ノード2(1〜n)に分配される。
各ノード2(1〜n)へ分配されたクロック信号Coとデータ信号Doを波長多重した光信号は、波長フィルタ11で分波され、データ信号Doは光受信器8で光電気変換され、クロック信号Coは光受信器9で光電気変換される。
各ノード2(1〜n)では、電気信号に変換されたデータ信号Deとクロック信号Ceの位相を位相比較器12で比較し、データ信号Deとクロック信号Ceの位相が一致するように受信用位相調整器13にフィードバックをかけ、データ信号Deの位相を調整する。
各ノード2(1〜n)で受信用位相調整器13の位相調整が完了後、次は図3に示すように第1のノード2(1)以外のノード、例えばノード2(2)の光送信器6からデータ信号Doを出力する。
ノード2(2)の光送信器6から出力されたデータ信号Doとクロック源3の光送信器10から出力されたクロック信号Coは、スターカプラ4に入力して波長多重され、スターカプラ4により各ノード2(1〜n)に分配される。
各ノード2(1〜n)へ分配された光信号は波長フィルタ11で分波され、データ信号Doは光受信器8で光電気変換され、クロック信号Coは光受信器9で光電気変換される。
ノード2(2)あるいは任意の複数のノード2では、電気信号に変換されたデータ信号Deとクロック信号Ceの位相を位相比較器12で比較し、位相が一致するようにノード2(2)の位相比較器12はノード2(2)の送信用位相調整器14にフィードバックをかける。
ノード2(2)で送信用位相調整器14の位相調整が完了後、次はノード2(3)の光送信器6からデータ信号を出力し、ノード2(2)と同様の動作でノード2(3)の送信用位相調整器14で位相を調整する。以後最後のノード2(n)まで送信側の位相調整を繰り返して調整を終了する。
以上の調整により、以後全てのデータは各ノード2(1〜n)の入力部7でクロック信号と位相が合わせられ、全てのノード2(1〜n)はクロック源3の周波数で動いているためCDRの必要は無い。そして、データを送信するノード2が切り替わっても、各ノード2はそのままデータを受信できる系となる。
<光通信システムの第2の実施の形態>
図4は第2の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。第2の実施の形態の光通信システム1bは第1の実施の形態の光通信システム1aの変形例であって、光通信システム1bと光通信システム1aの相違点は、各ノード2(1〜n)の入力部7において、光受信器9と位相比較器12との間に受信用位相調整器13を備えたことである。
データ信号Deとクロック信号Ceの位相を相対的に調整するために第1の実施の形態の光通信システム1aではデータ信号Deの位相を調整する構成であるのに対し、第2の実施の形態の光通信システム1bではクロック信号Ceの位相を調整する構成となっている。
なお、光通信システム1bの他の構成は第1の実施の形態の光通信システム1aと同じであるので、構成の詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態の光通信システム1bの動作の概要を説明すると、まずクロック源3が動作を開始し、光送信器10にて電気光変換されたクロック信号が出力される。このクロック信号を第1のノード2(1)は光受信器9で光電気変換してクロックを再生する。
次にこのクロック信号に同期させて第1のノード2(1)の光送信器6を駆動し、各ノード2(1〜n)の位相比較器12にてデータ信号Deとクロック信号Ceの位相比較を行い、位相が一致するように各ノード2(1〜n)にて受信用位相調整器13にフィードバックをかけてクロック信号Ceの位相を調整し、受信側の位相を調整する。
以後、送信側の位相調整は第1の実施の形態の光通信システム1aの動作と同じである。
<光通信システムの第3の実施の形態>
図5は第3の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。第3の実施の形態の光通信システム1cと第1の実施の形態の光通信システム1aの相違点は、第1のノード2(1)において、出力部5に送信用位相調整器14を備えると共に、入力部7における受信用位相調整器13を省略したことである。
なお、光通信システム1cの他の構成は第1の実施の形態の光通信システム1aと同じであるので、構成の詳細な説明は省略する。
<光通信システムにおける同期方法の第2の実施の形態>
次に、光通信システムにおける同期方法の第2の実施の形態を、上述した第3の実施の形態の光通信システム1cの動作として説明する。ここで、図6および図7は第3の実施の形態の光通信システム1cの動作例を示すブロック図で、図5〜図7を参照して動作を説明する。
まず、最初にクロック源3が動作を開始してクロック信号を生成する。クロック源3で生成されたクロック信号は光送信器10にて電気光変換され、図5に示すように波長λ2のクロック信号Coとして出力される。
光送信器10から出力されたクロック信号Coはスターカプラ4に入力し、スターカプラ4により各ノード2(1〜n)に分配される。複数のノード2(1〜n)の中の第1のノード2(1)は、クロック信号Coを光受信器8で光電気変換し、電気信号としてのクロック信号Ceを再生する。
次に、第1のノード2(1)は、図6に示すようにこのクロック信号Ceに同期させて光送信器6を駆動して波長λ1のデータ信号Doを出力する。ここで、クロック源3からはクロック信号Coが出力されており、第1のノード2(1)の光送信器6から出力されたデータ信号Doとクロック源3の光送信器10から出力されたクロック信号Coは、スターカプラ4に入力して波長多重され、スターカプラ4により各ノード2(1〜n)に分配される。
第1のノード2(1)では、スターカプラ4で分配されたクロック信号Coとデータ信号Doを波長多重した光信号を波長フィルタ11で分波し、光受信器8で電気信号に変換したデータ信号Deと、光受信器9で電気信号に変換したクロック信号Ceの位相を位相比較器12で比較し、位相が一致するように第1のノード2(1)の送信用位相調整器14にフィードバックをかける。
第1のノード2(1)で送信用位相調整器14の位相調整が完了後、次はノード2(2)の光送信器6からデータ信号を出力する。ここで、クロック源3からはクロック信号Coが出力されており、ノード2(2)の光送信器6から出力されたデータ信号とクロック源3の光送信器10から出力されたクロック信号Coは、スターカプラ4に入力して波長多重され、スターカプラ4により各ノード2(1〜n)に分配される。
第1のノード2(1)では、入力部7にて位相比較器12でデータ信号Deとクロック信号Ceの位相を比較し、位相が一致するように、第1のノード2(1)の位相比較器12でノード2(2)の送信用位相調整器14にフィードバックをかける。
以後、ノード2(n)まで上述した位相調整動作を繰り返す。すなわち、ノード2(3〜n)の光送信器6から順次データ信号を送出し、第1のノード2(1)の入力部7にて位相比較器12でデータ信号Deとクロック信号Ceの位相を比較し、位相が一致するように、第1のノード2(1)の位相比較器12でデータ信号を出力したノード2の送信用位相調整器14にフィードバックをかける。
各ノード2(1〜n)で送信用位相調整器14の位相調整が完了後、次は図7に示すように、第1のノード2(1)以外のあるノード2、例えばノード2(2)の光送信器6からデータ信号Doを出力する。
ここで、クロック源3からはクロック信号Coが出力されており、ノード2(2)の光送信器6から出力されたデータ信号Doとクロック源3の光送信器10から出力されたクロック信号Coは、スターカプラ4に入力して波長多重され、スターカプラ4により各ノード2(1〜n)に分配される。
ノード2(2)では、スターカプラ4で分配されたクロック信号Coとデータ信号Doを波長多重した光信号を波長フィルタ11で分波し、光受信器8で電気信号に変換したデータ信号Deと、光受信器9で電気信号に変換したクロック信号Ceの位相を位相比較器12で比較して、位相が一致するように受信用位相調整器13にフィードバックをかけ、データ信号Deの位相を調整する。
ノード2(2)で受信用位相調整器13の位相調整が完了後、次はノード2(3)の光送信器6からデータ信号を出力し、ノード2(2)と同様の動作でノード2(3)の受信用位相調整器13で位相を調整する。以後最後のノード2(n)まで受信側の位相調整を繰り返して調整を終了する。
以上の動作によって、第3の実施の形態の光通信システム1cでも第1の実施の形態の光通信システム1aと同様の効果を得ることができる。なお、光通信システム1cにおいても、第2の実施の形態の光通信システム1bと同様に、ノード2(2〜n)の入力部7において、光受信器9と位相比較器12との間に受信用位相調整器13を備え、クロック信号Ceの位相を調整する構成としても良い。
<光通信システムの第4の実施の形態>
図8は第4の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。第4の実施の形態の光通信システム1dは、上述した第1〜第3の実施の形態の光通信システムの変形例である。
すなわち、複数のノード2aと単一のクロック源3aとを備えた第1の系15aと、複数のノード2bと単一のクロック源3bとを備えた第2の系15bでスターカプラ4を共用したものである。なお、図8は第3の実施の形態の光通信システム1cの変形例である。
第1の系15aのクロック源3aは、クロック信号を波長λ2の光信号に電気光変換して出力する光送信器10aを備える。また、各ノード2a(1〜n)は、出力部5aにデータ信号を波長λ1(≠λ2)の光信号に電気光変換して出力する光送信器6aと、送信用位相調整器14aを備える。
更に、各ノード2a(1〜n)は、入力部7aに光信号を波長λ1の光信号と波長λ2の光信号に分波する波長フィルタ11aと、波長λ1の光信号(データ信号)を光電気変換する光受信器8aと、波長λ2の光信号(クロック信号)を光電気変換する光受信器9aを備える。また、位相比較器12aと受信用位相調整器13aを備える。
第2の系15bのクロック源3bは、クロック信号を波長λ4(≠λ1,≠λ2)の光信号に電気光変換して出力する光送信器10bを備える。また、各ノード2b(1〜n)は、出力部5bにデータ信号を波長λ3(≠λ1,≠λ2,≠λ4)の光信号に電気光変換して出力する光送信器6bと、送信用位相調整器14bを備える。
更に、各ノード2b(1〜n)は、入力部7bに光信号を波長λ3の光信号と波長λ4の光信号に分波する波長フィルタ11bと、波長λ3の光信号(データ信号)を光電気変換する光受信器8bと、波長λ4の光信号(クロック信号)を光電気変換する光受信器9bを備える。また、位相比較器12bと受信用位相調整器13bを備える。
以上の構成では、例えば第1の系15aのクロック源3aの光送信器10aから出力されたクロック信号とあるノード2aの光送信器6aから出力されたデータ信号はスターカプラ4で波長多重され、第1の系15aの各ノード2aおよび第2の系15bの各ノード2bに分配される。
第1の系15aでは、波長λ1の光信号と波長λ2の光信号に対応した光受信器8a,9aを備えることで、受信した光信号を電気信号に変換して処理することができる。これに対して、第2の系15bでは、波長λ1の光信号と波長λ2の光信号に対応した光受信器を備えていないので、第1の系15a側からの信号では動作しない。
同様に、第2の系15bのクロック源3bから出力されたクロック信号とあるノード2bから出力されたデータ信号はスターカプラ4で波長多重され、第1の系15aの各ノード2aおよび第2の系15bの各ノード2bに分配される。
第2の系15bでは、波長λ3の光信号と波長λ4の光信号に対応した光受信器8b,9bを備えることで、受信した光信号を電気信号に変換して処理することができる。これに対して、第1の系15aでは、波長λ3の光信号と波長λ4の光信号に対応した光受信器を備えていないので、第2の系15b側からの信号では動作しない。
このように、第1の系15aと第2の系15bは独立して動作することから、同期方法は上述した各実施の形態で説明した動作と同じである。これにより、異なる波長で動作する複数の系を、1つのスターカプラ4に接続する構成とすることができる。
なお、第1の系15aと第2の系15bは独立して動作することから、第1の系15aは例えば第1の実施の形態の光通信システム1aの構成で、第2の系15bは第3の実施の形態の光通信システム1cの構成というように、異なる系の組み合わせも可能である。
以上説明した各実施の形態で本発明を実施することにより、複数のノード間をデータが高速且つ高効率に転送されるシステムの構築が可能となり、光通信システムの普及に寄与することが可能となる。
本発明は、スターカプラを用いて1対多の光分岐を行う光LAN(Local Area Network)等に適用できる。
第1の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態の光通信システムの動作例を示すブロック図である。 第1の実施の形態の光通信システムの動作例を示すブロック図である。 第2の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。 第3の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。 第3の実施の形態の光通信システムの動作例を示すブロック図である。 第3の実施の形態の光通信システムの動作例を示すブロック図である。 第4の実施の形態の光通信システムの構成例を示すブロック図である。 従来の光通信システムの構成例を示すブロック図である。 従来の光通信システムの他の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1a〜1d・・・光通信システム、2・・・ノード、3・・・クロック源、4・・・スターカプラ、5・・・出力部、6・・・光送信器、7・・・入力部、8・・・光受信器、9・・・光受信器、10・・・光送信器、11・・・波長フィルタ、12・・・位相比較器、13・・・受信用位相調整器、14・・・送信用位相調整器

Claims (10)

  1. 複数のノードをスターカプラで接続した光通信システムにおいて、
    所定の波長でクロック信号を出力する光送信手段を有するクロック源が前記スターカプラに接続されると共に、
    前記ノードは、
    前記クロック源と異なる波長でデータ信号を出力する光送信手段と、
    クロック信号とデータ信号を分波する分波手段と、
    前記分波されたクロック信号とデータ信号にそれぞれ対応した光受信手段と、
    クロック信号とデータ信号の位相を比較する位相比較手段と、
    クロック信号とデータ信号との間の位相を調整する位相調整手段とを備え、
    複数の前記ノードの中の1つのノードの前記光送信手段から出力されたデータ信号と、前記クロック源の前記光送信手段から出力されたクロック信号の位相を各ノードの前記位相比較手段で比較し、各ノードの前記位相調整手段でデータ信号とクロック信号との間の位相を一致させる
    ことを特徴とする光通信システム。
  2. 前記位相調整手段は、前記各ノードから送信するデータ信号の位相を調整する出力信号位相調整手段と、前記各ノードで受信したクロック信号とデータ信号との間の位相を調整する入力信号位相調整手段を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
  3. 前記入力信号位相調整手段は、前記各ノードで受信したデータ信号の位相を調整する
    ことを特徴とする請求項2記載の光通信システム。
  4. 前記入力信号位相調整手段は、前記各ノードで受信したクロック信号の位相を調整する
    ことを特徴とする請求項2記載の光通信システム。
  5. 複数の前記ノードの中の第1のノードから出力されたデータ信号に対して、各ノードは前記位相比較手段でクロック信号とデータ信号の位相を比較し、入力信号位相調整手段でクロック信号とデータ信号との間の位相を調整して、各ノードでクロック信号とデータ信号との間の位相を一致させ、
    前記第1のノード以外のノードから順次出力されたデータ信号に対して、前記データ信号を出力したノードは前記位相比較手段でクロック信号とデータ信号の位相を比較し、クロック信号とデータ信号の位相が一致するように前記出力信号位相調整手段でデータ信号の位相を調整する
    ことを特徴とする請求項2記載の光通信システム。
  6. 複数の前記ノードの中の第1のノードから出力されたデータ信号に対して、前記第1のノードは前記位相比較手段でクロック信号とデータ信号の位相を比較し、クロック信号とデータ信号の位相が一致するように前記出力信号位相調整手段でデータ信号の位相を調整し、
    前記第1のノード以外のノードから順次出力されたデータ信号に対して、前記第1のノードは前記位相比較手段でクロック信号とデータ信号の位相を比較し、クロック信号とデータ信号の位相が一致するように、前記データ信号を出力したノードは前記出力信号位相調整手段でデータ信号の位相を調整し、
    前記第1のノード以外のノードから順次出力されたデータ信号に対して、前記データ信号を出力したノードは前記位相比較手段でクロック信号とデータ信号の位相を比較し、入力信号位相調整手段でクロック信号とデータ信号との間の位相を調整して、各ノードでクロック信号とデータ信号との間の位相を一致させる
    ことを特徴とする請求項2記載の光通信システム。
  7. 前記複数のノードと前記一つのクロック源を有する系を、単一のスターカプラで複数接続した
    ことを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
  8. データ信号の処理を行う複数のノードがスターカプラで接続されると共に、前記スターカプラにクロック信号を出力するクロック源が接続される光通信システムにおける同期方法において、
    前記クロック源は所定の波長でクロック信号を出力すると共に、
    前記複数のノードの中の1つから前記クロック信号と異なる波長でデータ信号を出力し、
    各ノードは前記スターカプラで波長多重された光信号をクロック信号とデータ信号に分波して電気信号に変換し、前記クロック信号とデータ信号の位相を比較して、前記1つのノードから出力されたデータ信号に対して各ノードでクロック信号との間の位相を一致させる位相調整処理を行い、
    この位相調整処理を各ノードから順次データ信号を出力して行う
    ことを特徴とする光通信システムにおける同期方法。
  9. 前記クロック源はクロック信号を出力し、
    複数の前記ノードの中の第1のノードは前記クロック源から出力されたクロック信号を用いてデータ信号を出力し、
    前記各ノードは前記クロック源から出力されたクロック信号と前記第1のノードから出力されたデータ信号の位相を比較し、受信したクロック信号とデータ信号との間の位相を調整して、各ノードにおける受信側でクロック信号とデータ信号との間の位相を一致させた後、
    前記第1のノード以外のある1つのノードからデータ信号を出力し、
    前記データ信号を出力したあるノードあるいは他のノードは、前記クロック源から出力されたクロック信号と前記あるノードから出力されたデータ信号の位相を比較し、前記クロック信号とデータ信号の位相が一致するように前記あるノードは送信するデータ信号の位相を調整し、
    以降、残りの各ノードから順次データ信号を出力して、各ノードは送信するデータ信号の位相を調整する
    ことを特徴とする請求項8記載の光通信システムにおける同期方法。
  10. 前記クロック源はクロック信号を出力し、
    複数の前記ノードの中の第1のノードは前記クロック源から出力されたクロック信号を用いてデータ信号を出力し、
    前記第1のノードは前記クロック源から出力されたクロック信号と前記データ信号の位相を比較し、前記クロック信号とデータ信号の位相が一致するように送信するデータ信号の位相を調整し、
    以降、残りの各ノードから順次データ信号を出力し、前記第1のノードで前記クロック源から出力されたクロック信号と前記データ信号の位相を比較して、前記クロック信号とデータ信号の位相が一致するように前記残りの各ノードは送信するデータ信号の位相を調整した後、
    前記第1のノード以外のある1つのノードからデータ信号を出力し、
    前記あるノードは前記クロック源から出力されたクロック信号と前記データ信号の位相を比較して、前記クロック信号とデータ信号の位相が一致するように、受信したクロック信号とデータ信号との間の位相を調整し、
    以降、残りの各ノードから順次データ信号を出力して、受信したクロック信号とデータ信号との間の位相を調整して、各ノードにおける受信側でクロック信号とデータ信号との間の位相を一致させる
    ことを特徴とする請求項8記載の光通信システムにおける同期方法。
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