JP2005233613A - カルボニル化合物捕集材及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法 - Google Patents

カルボニル化合物捕集材及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005233613A
JP2005233613A JP2004030415A JP2004030415A JP2005233613A JP 2005233613 A JP2005233613 A JP 2005233613A JP 2004030415 A JP2004030415 A JP 2004030415A JP 2004030415 A JP2004030415 A JP 2004030415A JP 2005233613 A JP2005233613 A JP 2005233613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbonyl compound
cyano
compound
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004030415A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3873058B2 (ja
Inventor
Kazuya Kitasaka
和也 北坂
Hatsumi Shimajiri
はつみ 島尻
Terukazu Sugihara
輝一 杉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumika Chemical Analysis Service Ltd
Original Assignee
Sumika Chemical Analysis Service Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumika Chemical Analysis Service Ltd filed Critical Sumika Chemical Analysis Service Ltd
Priority to JP2004030415A priority Critical patent/JP3873058B2/ja
Publication of JP2005233613A publication Critical patent/JP2005233613A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3873058B2 publication Critical patent/JP3873058B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

【課題】 測定値のばらつきを低減させることができ、測定時には低濃度のカルボニル化合物を正確に定量することができるとともに、高温下においても標準とされる2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)を含む捕集材と同等程度以上に低濃度のカルボニル化合物を定量することのできるカルボニル化合物捕集材を提供する。
【解決手段】 式(1)で表されるベンジルヒドロキシアミン系化合物、鉱酸及び吸着材(A)からなるカルボニル化合物捕集材。
A:シリカゲル、アルミナ、セルロース、及び活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種の吸着材であって、陽イオン交換基を含有していない吸着材。
Figure 2005233613

[式中、Rは、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルデヒド類及びケトン類のカルボニル化合物の捕集に用いられるカルボニル化合物捕集材、及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法に関する。
近年、水中や大気中のホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類及びアセトン、アクロレインなどのケトン類のカルボニル化合物による環境への影響等が社会問題となっている。例えば住居の気密化に伴って建材や家具などから放散するカルボニル化合物による住環境や作業環境への影響等が社会問題となっている。このような問題の対策を検討するためには先ず大気中のカルボニル化合物の量を測定する必要があり、従って、室内その他の大気中におけるカルボニル化合物の量を簡便に測定できる方法の開発が望まれている。
そして、カルボニル化合物の定量方法としては、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(以下、DNPHと称する場合がある。)をリン酸とともにシリカゲルに含浸させたカルボニル化合物捕集材が標準的な定量方法として、汎用されている(非特許文献1及び2)。
また、ヒドラジン以外の化合物を用いる定量方法としては、O−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミン(以下、PFBOAと称する場合がある。)とリン酸をシリカゲルに含浸させたカルボニル化合物捕集材を用いる定量方法が報告されている(非特許文献3)。
最近、自動車排ガス中における低濃度のカルボニル化合物の定量方法が試みられており、高温(約80℃)の該排ガスをサンプリングする方法が用いられている(非特許文献2)。
ウォーターズ高速液体クロマトグラフィー用カラム・消耗品総合カタログ2002、大気用セップパック〜DNPH/オゾンスクラバー〜 第20頁、日本ウォーターズ株式会社。 2001 クロマトグラフィー製品カタログ 第78〜80頁、シグマアルドリッチジャパン株式会社、2001年8月発行 森 康明ら、環境化学、第7巻、515〜520頁(1997)
しかしながら、本発明者らが検討したところ、DNPHなどのヒドラジンを含む捕集材は、カルボニル化合物と極めて反応性に優れることから、低濃度のカルボニル化合物を定量できるものの、該捕集材の製造時など測定前においても大気または室内空気中に存在する微量のカルボニル化合物と反応し、測定前のブランクの値がばらつくため、結果として、多数の捕集材を用いて定量しないと、低濃度のカルボニル化合物を正確に測定することが困難であるという問題点があることが判明した。そこで、測定前のブランク値のばらつきを低減させるために、カルボニル化合物を吸着させる前に、アセトニトリルで前記捕集材を洗浄させたところ、アセトニトリルの洗浄とともにDNPHがシリカゲルから溶出してしまうことが明らかになった。
さらに、本発明者らが、DNPHに代えPFBOAを含む上記捕集材を用いて、25〜30℃程度の一般住居環境の空気試料をサンプリングさせたところ、DNPHを含む捕集材と比較して70〜77%程度しかホルムアルデヒドを捕集することができず、夏場などの高温下では、PFBOAを含むカルボニル化合物捕集材を用いても十分にカルボニル化合物が捕集し得ない場合があることが明らかになった。
本発明の目的は、測定する前に反応する低濃度のカルボニル化合物の影響を排除して、測定値のばらつきを低減させることができ、測定時には低濃度のアルデヒド類及びケトン類を正確に定量することができるとともに、高温下においても標準とされるDNPHを含む捕集材と同等程度以上に低濃度のカルボニル化合物を定量することのできるカルボニル化合物捕集材を提供することである。
本発明は、式(1)で表されるベンジルヒドロキシアミン系化合物、鉱酸及び吸着材(A)からなるカルボニル化合物捕集材である。
A:シリカゲル、アルミナ、セルロース、及び活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種の吸着材であって、陽イオン交換基を含有していない吸着材。
Figure 2005233613
[式中、Rは、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。芳香族基の水素原子は、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アリール基、ニトロ基、又はシアノ基で置換されていてもよい。]
本発明のカルボニル化合物捕集材を使用する前に、本発明のカルボニル化合物捕集材をアセトニトリルなどの親水性溶媒で洗浄すると、製造時に反応した低濃度のカルボニル化合物の誘導体は溶出されるものの、未反応のカルボニル化合物捕集材は、低濃度のカルボニル化合物を正確に定量することができる。すなわち、本発明のカルボニル化合物捕集材は、低濃度のカルボニル化合物を含有する空気試料についても、DNPHを含む捕集材と同等程度、中でも、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドについては一層、正確に定量することができる。そして、低濃度のアクロレイン、アセトンなどの化合物についても、正確に定量することができる。
また、シアノ基を有するベンジルヒドロキシアミン系化合物をカルボニル化合物捕集材に用いると、低濃度のアルデヒド類及びケトン類と反応して、液体クロマトグラフィにより検出可能な誘導体となることから、定量が容易になる。
さらに、自動車排ガス測定では高温のガスを10分間サンプリングする方法が用いられており、本発明の捕集材によって捕集された誘導体は、80℃程度の高温時においても捕集管内において安定であり、高温時にも使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる吸着材は、シリカゲル、アルミナ、セルロース及び活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種の吸着材である。
シリカゲルとしては、通常、10〜500μm、好ましくは40〜300μm程度の粒径を主成分とする粒子状、粉末状のシリカゲルが用いられる。具体的には、関東化学社製シリカゲル、富士シリシア化学社製シリカゲル、メルク社製シリカゲル、シグマ アルドリッチ社製シリカゲルなど、市販されているクロマトグラフ用のシリカゲルが用いられる。中でも、中性に調整されたシリカゲルが好ましい。
アルミナとしては、通常、粒子状、粉末状の活性アルミナが用いられる。具体的には、メルク社製酸化アルミニウム90活性型塩基性、住友化学工業株式会社製活性アルミナ A11及びAC−11など、市販されているクロマトグラフ用の活性アルミナが例示される。
セルロースとしては、通常、粒子状、粉末状のセルロースが用いられ、具体的にはKCフロック(山陽国策パルプ社製)などが例示される。
活性炭としては、粒子状、粉末状の活性炭が用いられ、触媒担体用の活性炭が好適に用いられる。
また、吸着材として、異なる吸着材を併用してもよく、例えば、活性炭混合シリカゲルなどを使用してもよい。
本発明に用いられる吸着材は、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基などの陽イオン交換基を含有しない。すなわち、ベンゼンスルホン酸基の導入されたシリカゲル、カルボキシルメチルセルロース、スルホエチル基が導入されたセルロースなどの陽イオン交換基を含有する吸着材とは異なる吸着材である。
また、陽イオン交換基を含有しない吸着材を用いたカルボニル化合物捕集材は、アセトアルデヒド、アクロレイン、アセトンなどのカルボニル化合物の微量分析が一層、優れる傾向がある。
本発明で用いられるベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)におけるRは、メチル基、エチル基などの炭素数1〜8程度、好ましくは炭素数1〜4程度のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4程度のアルコキシ基;トリフルオロメチル基など塩素、フッ素などのハロゲン原子と炭素数1〜4程度のアルキル基とからなるハロアルキル基:トリフルオロメトキシ基などの炭素数1〜4程度のハロアルコキシ基;ニトロ基又はシアノ基を表す。
また、ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)における芳香族基の水素原子は、炭素数1〜8程度、好ましくは炭素数1〜4程度のアルキル基;塩素、フッ素などのハロゲン原子と炭素数1〜4程度のアルキル基とからなるハロアルキル基:炭素数1〜4程度のアルコキシ基;炭素数6〜10程度のアルキル基がさらに結合していてもよいアリール基;ニトロ基;又はシアノ基で置換されていてもよい。
ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)におけるRおよびRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8程度のアルキル基を表し、中でも、いずれも水素原子であることが好ましい。
ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)としては、例えば、O−(4−ニトロベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(4−メトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(4−エトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(2,5−ジメチルベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(2,4−ジメトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(3,4−ジメトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(2,4,5−トリメトキシベンジル)ヒドロキシルベンジルアミン、O−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ヒドロキシアミン、O−(2−トリフルオロメチルベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(3−トリフルオロメチルベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(4−トリフルオロメチルベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(2−トリフルオロメトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(3−トリフルオロメトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(4−トリフルオロメトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]ヒドロキシルアミン、式(2)で表されるシアノ基を有する化合物、
Figure 2005233613
[式中、RおよびRは前記と同じ意味を表し、R’は炭素数1〜4程度のアルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を表す。芳香族基の水素原子は、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アリール基、ニトロ基、又はシアノ基で置換されていてもよい。]
などが挙げられる。
中でも、シアノ基を有する化合物(2)が、後述するように液体クロマトグラフで検出可能な誘導体(3)を与えることから好ましく、具体的には、O−(4−シアノベンジル)、O−(4−シアノ−2−ニトロベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(4−シアノ−2−メトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシルアミン、O−(4−シアノ−2−イソプロポキシベンジル)ヒドロキシルアミンなどが例示され、シアノ基を有する化合物(2)の中でもR’がアルコキシ基である化合物が好ましく、とりわけ、O−(4−シアノ−2−メトキシベンジル)ヒドロキシアミン、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミンが好適である。
ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の製造方法をO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミンを例にすると、下記反応式のように、シアノトルエンから相当するアルコキシ基を導入するのに容易なシアノクレゾール(14)などを経て合成する方法などを挙げることができる。
また、式(18)に、さらに、鉱酸を反応させた鉱酸塩(例えば、式(19)は、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル) ヒドロキシアミンの塩酸塩を表す。)を用いると、再結晶により容易に精製できる。従って、式(18)のようなベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)を製造後、ただちに用いるよりも、ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の鉱酸塩として精製したのち、アンモニア水などで中和して、ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)として用いる方法が推奨される。
Figure 2005233613
ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)は、取扱いの容易さから、通常、親水性溶媒と混合し、化合物(1)の濃度が1〜30wt%である溶液として用いる。該溶液が1wt%以上であれば混合が容易である傾向があることから好ましく、30wt%以下であれば化合物(1)の溶解性が優れる傾向があることから好ましい。
ここで、親水性溶媒としては、低級脂肪族ニトリル、低級アルコール、低級脂肪族エーテル又は低級環状エーテルが例示される。本明細書において、低級脂肪族ニトリルとは炭素数が約6以下の脂肪族ニトリル例えばアセトニトリル等を、低級アルコールとは炭素数が約5以下のアルコール例えばメチルアルコールやエチルアルコール等を、低級脂肪族エーテルとは炭素数が約10以下の脂肪族エーテルを、また低級環状エーテルとは炭素数が約6以下の環状エーテル例えばテトラヒドロフラン等を意味する。これらの親水性溶媒の中では、アセトニトリル、メチルアルコール等が好ましく、特にアセトニトリルが好ましい。
ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の使用量としては、吸着材100重量部に対し、通常、0.01〜5重量部程度、好ましくは0.2〜2.5重量部程度である。0.01重量部以上であるとカルボニル化合物を十分に捕集できる傾向があることから好ましく、5重量部以下であるとブランク値を低く維持できる傾向があることから好ましい。
本発明に用いられる鉱酸は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などが挙げられ、中でもリン酸を用いたカルボニル化合物捕集材は保存安定性、反応性及び捕集効率に優れる傾向にあることから鉱酸としてリン酸が好ましい。
鉱酸の使用量としては、ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)1モルに対し、通常、2〜50モル程度、好ましくは5〜20モル程度である。2モル以上であると、ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)を十分に鉱酸の塩にすることができる傾向があることから好ましく、50モル以下であると吸着材の腐食を低減する傾向にあることから好ましい。
鉱酸は取扱いの容易さから、通常、鉱酸の水溶液を親水性溶媒と混合した溶液として用いる。具体的にリン酸を例にして説明すると、50〜90wt%程度のリン酸水溶液に親水性溶媒を混合させ、5〜20wt%の溶液を調製すればよい。鉱酸の水溶液を取扱いが容易な範囲であって高濃度の鉱酸水溶液として取り扱うと、水に由来するホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどの不純物が低減される傾向にあることから好ましい。
本発明のカルボニル化合物捕集材はベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)、鉱酸及び前記吸着材を含むものである。カルボニル化合物捕集材の製造方法としては、例えば、(ア)予め、親水性溶媒で洗浄、乾燥した吸着材に、前記化合物(1)の溶液を混合して0.5〜120分程度、好ましくは5〜60分程度攪拌し、続いて、前記鉱酸溶液を加えて0.5〜5時間程度攪拌したのち、濾過、乾燥する方法。(イ)カラムなどに充填された吸着材を親水性溶媒で洗浄したのち、前記化合物(1)の溶液を該カラムに循環させて、カラムから排出される溶液から化合物(1)の量が低減されなくなるまで実施したのち、同様の条件で鉱酸溶液を循環させる方法、(ウ)ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の親水性溶媒と鉱酸溶液とを混合してベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の鉱酸塩を結晶あるいは溶液を得、吸着材と混合する方法などが挙げられる。中でも(ア)の方法が、大量のカルボニル化合物捕集材を簡便かつ短時間に処理することができることから好ましい。
カルボニル化合物の定量方法を具体的に例示すれば、まず、カルボニル化合物捕集材を親水性溶媒で洗浄し、減圧下などの清浄な状態で乾燥したのち、大気試料中又は水試料中の下記カルボニル化合物
C(=O)R
[式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜8程度のアルキル基又は炭素数1〜8程度のアルケニル基を表す。]
を本発明のカルボニル化合物捕集材に接触させ、式(3)
Figure 2005233613
[式中、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。]
で表される誘導体を得て、該誘導体を含むカルボニル化合物捕集材から親水性溶媒で洗浄して誘導体(3)を溶出させ、得られた誘導体(3)を含む洗浄液をキャピラリーGC/MSなどのガスクロマトグラフィ、液体クロマトグフィ等で分析してカルボニル化合物を定量する方法などが挙げられる。
ここで、カルボニル化合物を捕集する前に捕集材を洗浄することにより、捕集材の製造時等に反応したカルボニル化合物を溶出させることができることから、測定値のばらつきを著しく低減させることができ、結果として、測定時には低濃度のカルボニル化合物を正確に定量することができる。そして、未反応のベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の鉱酸塩は、親水性溶媒では溶出することがなく、定量に供することができるのである。尚、上記洗浄及び乾燥は、測定直前に実施してもよいが、例えば、カルボニル化合物捕集材を捕集管に充填する場合、捕集管を製造した後に洗浄及び乾燥を実施し、その後、アルミラミネート袋、缶などの非通気性材料で密封して得られるカルボニル化合物定量キットとして用いると、取扱いが容易な上、測定値のばらつきが問題になるほど汚染されることはないことから好ましい。
捕集材の洗浄は、通常、カルボニル化合物捕集材1重量部に対し、5〜20重量部程度の親水性溶媒を1〜2回程度用いる。上記程度の量や回数により、測定値のばらつきの少ない捕集管を得ることができる。
本発明で定量し得るカルボニル化合物[RC(=O)R]の具体例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、ブタノン、バレルアルデヒド、ベンジルアルデヒド、ヘプタアルデヒドなどが挙げられる。
誘導体(3)の中でも、式(4)で表される化合物、すなわち、シアノ基を有する化合物(2)と[RC(=O)R]で表されるカルボニル化合物との反応生成物は、紫外光の吸収を持つ化合物であることから、UV検出器を具備する液体クロマトグラフによって定量することができる。該方法は、微量分析が可能であり、より簡便な分析方法であることから、好ましく、該方法に用いられる式(4)を与える式(2)で表される化合物はカルボニル化合物捕集材の有効成分として好適である。
Figure 2005233613
[式中、R’、R、R、R及びRは、は前記と同じ意味を表す。]
カルボニル化合物[RC(=O)R]の具体的な定量方法としては、例えば、通気性を有する容器に、カルボニル化合物捕集材を充填してなる捕集管を用いて、空気試料からカルボニル化合物を捕集したのち、該捕集管から誘導体(3)を取り出して、定量する方法などが挙げられる。具体的に、捕集管がアクティブサンプラーによる定量方法を代表例として以下に説明する。まず、内径3〜15mm、長さ1〜10cm程度の管状容器である捕集管に、空気試料が十分に流通する程度にカルボニル化合物捕集材を充填し、カルボニル化合物捕集材が保持することのできるフィルターで栓をする。次に、得られたものを親水性溶媒で洗浄し乾燥して、カルボニル化合物捕集管を調製する。該捕集管は、通常、密封下で保存する。次いで、空気試料雰囲気下で密封を解き、ポンプを接続し、ポンプの吸引速度は0.01〜1.5 l/min程度で空気試料を採取する。続いて、該捕集管を親水性溶媒で洗浄して誘導体(3)と親水性溶媒とを含む溶液を得る。最後に該溶液を液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィ等により分析する。
上記方法の如く、ポンプで空気試料を採取するアクティブサンプラーによる定量方法のほか、多孔質管などのように全体又は主要部分が通気性を有する容器にカルボニル化合物捕集材を充填してなる捕集管を調製し、該捕集管を空気試料に静置することにより採取したのち、同様に定量する方法、すなわち、パッシブサンプラーによる定量方法などが例示される。
ガスクロマトグラフィ−としては、キャピラリーGC/MS法等で分析を行うことより精度のよい分析が可能となり好ましい。
中でも、カルボニル化合物捕集材に含まれるベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)がシアノ基を有する化合物(2)である場合、誘導体(4)を与えることから、UV検出器を具備した液体クロマトグラフィで容易に分析することができることから好ましい。
なお、カルボニル化合物の定量は、予め、カルボニル化合物とベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)とが反応して得られる誘導体(3)を別途調製し、上記クロマトグラフィを用いて、絶対検量線法、内部標準法などによって定量すればよい。
以下、本発明を実施例にてより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の製造例>
(4−シアノ−2−ニトロトルエン(12)の合成例)
反応器に、発煙硝酸(300ml、7.2mol)を入れ、氷点下にて4−シアノトルエン(11)(120.0g、1.02mol)を滴下し、そのまま、1時間攪拌した。反応液に氷水を加え析出した淡黄色固形物を濾取した。このものを風乾し、含水の4−シアノ−2−ニトロトルエン(12)(300g)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )…2.70(3H, s)、7.52(1H, d)、7.79(1H, dd)、8.28(1H, d)
(4−シアノ−2−アミノトルエン(13)の合成例)
反応器に4−シアノ−2−ニトロトルエン (12)(300g)及びエタノールを入れ、10%パラジウム/カーボン(9.5g)を加えて室温にて水素接触還元反応を行った。水素の吸収がなくなると濾過にてパラジウム/カーボンを取除いたのち、濾液から溶媒を留去し、4−シアノ−2−アミノトルエン(13)(132.5g、(11)からの収率98%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 2.00(3H, s)、3.81(2H, brs)、6.89(1H, d)、6.97(1H, dd)、7.10(1H, d)
(4−シアノ−2−ヒドロキシトルエン(14)の合成例)
反応器に4−シアノ−2−アミノトルエン(13)(132.0g、1.0mol)及び6N 塩酸水溶液(800ml)を入れ、氷冷された亜硝酸ナトリウム(76.0g、1.1mol)を水(320ml)に溶解した水溶液を1.5時間かけて滴下したのち、さらに還流下にて約20時間攪拌した。反応液にトルエンを加えて抽出した後、トルエン層に水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水層をアルカリ性にした。得られた水層を濃塩酸にて酸性としたのち酢酸エチルにて抽出した。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水にて洗浄し、乾燥、減圧下溶媒を留去して、4−シアノ−2−ヒドロキシトルエン(14)(91.6g、(13)からの収率69%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 2.31(3H, s)、6.25(1H, s)、7.05〜7.22(3H, m)
(4−シアノ−2−エトキシトルエン(15)の合成例)
反応器に60% 水素化ナトリウム(4.8g、0.12mol)及びN,N'−ジメチルホルムアミド(40ml)を仕込み、氷浴にて4−シアノ−2−ヒドロキシトルエン(14)(13.3g、0.1mol)をN,N'−ジメチルホルムアミド(40ml)で溶解した溶液を滴下し、室温で1.0時間時間攪拌した。続いて、氷浴にてヨウ化エチル(18.7g、0.12mol)を滴下し、室温で1.5時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルにて抽出後、飽和食塩水で洗浄し、乾燥、減圧下溶媒を留去して、4−シアノ−2−エトキシトルエン(15)(16.1g、(14)からの収率99%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.45(3H, t)、2.26(3H, s)、4.04(2H, q)、7.00(1H, s)、7.14(1H, d)、7.19(1H, d)
(4−シアノ−2−エトキシ−α−ブロモトルエン(16)の合成例)
反応器に4−シアノ−2−エトキシトルエン(15)(16.0g、0.1mol)及び1,2−ジクロロエタン(160ml)を仕込み、室温にて2、2'−アゾビズ(イソブチロニトリル)(800mg)及びN−ブロモコハク酸イミド(19.4g、0.11mol)を加えて、80℃〜90℃にて1時間攪拌した。反応液にヘキサンを加えて析出した固形物を濾取した。得られた濾液を濃縮し、4−シアノ−2−エトキシ−α−ブロモトルエン(16)(20.3g、(15)からの収率85%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.50(3H, t)、4.12(2H, q)、4.52(2H, s)、7.09(1H, d)、7.21(1H, dd)、7.42(1H, d)
(4−シアノ−2−エトキシ−α−ヒドロキシフタルイミドトルエン(17)の合成例)
反応器に4−シアノ−2−エトキシ−α−ブロモトルエン(16)(20.2g、0.084mol)及びN,N'−ジメチルホルムアミド(200ml)を仕込み、N−ヒドロキシフタルイミド(14.4g、0.088mol)及び無水炭酸カリウム(12.2g、0.088mol)を加えて、約80℃にて2時間攪拌した。反応液に水を加えて、析出した固形物を濾取した。このものを乾燥し、4−シアノ−2−エトキシ−α−ヒドロキシフタルイミドトルエン(17)(27.0g、(16)からの収率99%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.39(3H, t)、4.02(2H, q)、5.31(2H, s)、7.07(1H, s)、7.27(1H, d)、7.65(1H, d)、7.72〜7.84(4H, m)
(O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)の合成例)
反応器に4−シアノ−2−エトキシ−α−ヒドロキシフタルイミドトルエン (17)(27.0g、0.084mol)及びエタノール(270ml)を仕込み、ヒドラジン・一水和物(4.6g、0.091mol)を加えて、約80℃にて2時間攪拌した。析出した白色固形物を濾過にて除去し、得られた濾液を減圧下に溶媒を留去した。次に、酢酸エチルを加え希炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)(13.4g、(17)からの収率83%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.45(3H, t)、4.06(2H, q)、4.79(2H, s)、5.54(2H, brs)、7.07(1H, d)、7.26(1H, dd)、7.45(1H, d)
<ベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)と鉱酸との塩の製造例>
(O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(19)の合成例)
反応器に、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)(13.4g、0.042mol)及びジエチルエーテル(260ml)を仕込み、塩酸ガスを吹き込み、0.5時間攪拌した。析出した白色固形物を濾取し、濾取物をジエチルエーテルにて洗浄後、乾燥した。水とアセトニトリルの混合溶媒より再結晶を行い、白色針状結晶のO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(19)(11.3g、(18)からの収率71%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,D2O)… 1.42(3H, t)、4.17(2H, q)、5.15(2H, s)、7.40(1H, d)、7.42(1H, s)、7.53(1H, d)
<O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)とリン酸とシリカゲルとを含むカルボニル化合物捕集材の製造例>
前記で得られたO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(19)とアンモニア水を混合したのち、ジエチルエーテルにて抽出後、乾燥し溶媒を留去した。得られたO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)(476mg、2.5mmol)を含むアセトニトリル(20 ml)溶液を得た。
別の反応器にシリカゲル(100g、関東化学(株)製 60N、中性、球状、63〜210μm)とアセトニトリル(300ml)を仕込み、しばらく攪拌したのち、濾過してアセトニトリルを除いた。続いて、得られた洗浄シリカゲルに別のアセトニトリル(200 ml)を仕込み、(18)を含む前記アセトニトリル溶液を滴下し、室温にて10分間攪拌した。次に、85% リン酸(3.0g、25.8mmol)とアセトニトリル(20 ml)との混合溶液を滴下し、室温にて1時間攪拌した。反応液を濾過にてアセトニトリルを除き、さらに濾上物をアセトニトリルにて洗浄した。濾上のものを回収し乾燥後、カルボニル化合物捕集材 102.2gを得た。
<O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)のリン酸塩>
O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(19)とアンモニア水を混合したのち、酢酸エチルにて抽出し、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)(80mg、0.42mmol)を得た。このものをアセトニトリル(12ml)に溶解したのち、85%リン酸水溶液を数滴滴下し、生成した白色固形物を減圧下濾過にて濾取した。濾上をアセトニトリルにて洗浄後、濾上のものを回収し真空ポンプで乾燥し、60mgの白色固形物を得た。下記CHN元素分析の元素分析及びNMRの結果から、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)は、リン酸と混合することによりトリス{O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン}リン酸塩となることが判明した。
組成式 C30H39NO10P
理論値:C;41.5%, H;4.9%, C;9.7%、 分析値:C;41.2%, H;5.1%, C;9.6%
1H-NMR(δ, ppm,DMSO-d6)… 1.36(9H, t)、4.10(6H, q)、4.66(6H, s)、7.35(3H, d)、7.36 (3H, s)、7.48(3H, d)
<カルボニル化合物捕集管の製造例>
図1に示すような内径10.5mm、長さ30mmのポリエチレン製の容器に前記のカルボニル化合物捕集材(420mg)を充填した。尚、該容器は、ポリプロピレン製フィルター(細孔径 50μm)で栓をして捕集材を保持した。このものを窒素気流下にてグローブボックス内でアセトニトリル(5ml)で洗浄し、真空ポンプで約40℃にて4時間乾燥し、カルボニル化合物捕集管を得た。上下の吸引口に密封し、さらにアルミラミネート袋に収めて密封した。
得られた捕集管にアセトニトリル/28%アンモニア水=100/3(10ml)を通してO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)を溶出させ、下記の条件にて定量した結果、2mgが溶出されることが観測され、ほぼ理論量のO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)がカルボニル化合物捕集管に含まれていた。
<分析条件>
カラム :SUMIPAX ODS Dシリーズ
5μm 4.6mmφ×250mm
移動相 :アセトニトリル/水=55/45
流量 :1.0mL/min
測定波長:240nm(UV)
温度 :40℃
注入量 :1μl
<誘導体(3)の製造例>
空気試料におけるカルボニル化合物の含有量は、カルボニル化合物とベンジルヒドロキシアミン系化合物(1)の鉱酸塩が反応して得られる誘導体(3)を定量することにより、求めることができる。この定量に必要な誘導体(3)の製造例を下記式に従って説明する。
Figure 2005233613
<(3−1a)の合成例>
O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン塩酸塩(19−1、2.7g、0.012mol)、メタノール(20ml)及び水(20ml)を仕込み、36%ホルムアルデヒド水溶液を加えて、室温にて2.0時間時間攪拌した。反応混合液に水を加え酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水にて洗浄した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。このものをヘキサン/酢酸エチル系でシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミンリン−ホルムアルデヒド誘導体(3−1a、2.2g、収率96%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.45(3H, t)、4.06(2H, q)、5.21(2H, s)、6.51(1H, q)、7.05〜7.50(3H, m)
<誘導体(3−1b)の合成例>
アセトアルデヒドを用いる以外は、誘導体(3−1a)の合成例と同様にして、誘導体(syn体及びanti体の混合物)(3−1b、660mg、収率64%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.44(3H, t)、1.86及び1.93(3H, d)、4.05(2H, q)、5.13及び5.20(2H, s)、6.83及び7.54(1H, q)、7.04〜7.48(3H, m)
<(3−1c)の合成例>
アセトンを用いる以外は、誘導体(3−1a)の合成例と同様にして、誘導体(3−1c、400mg、収率78%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.43(3H, t)、1.89(3H, s)、1.96(3H, s)、4.05(2H, q)、5.15(2H, s)、7.04〜7.43(3H, m)
<誘導体(3−1d)の合成例>
アクロレインを用いる以外は、誘導体(3−1a)の合成例と同様にして、誘導体(syn体及びanti体の混合物)(3−1d、450mg、収率89%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.44(3H, t)、4.05(2H, q)、5.20及び5.23(2H, s)、5.55及び5.63(2H, dとs)、6.34〜6.48(1H, m)、7.04〜7.45(3H, m)、7.84(1H, d)
<誘導体(3−1e)の合成例>
ベンズアルデヒドを用いる以外は、(3−1a)の合成例と同様にして、誘導体(syn体及びanti体の混合物)(3−1e、400mg、収率55%)を得た。
1H-NMR(δ, ppm,CDCl3 )… 1.46(3H, t)、4.08(2H, q)、5.30及び5.35(2H, s)、7.08及び8.20(1H, s)、7.23〜7.61(8H, m)
(実施例1)
<ブランク値の測定>
前記で得られたカルボニル化合物捕集管にアセトニトリル(5ml)を通して溶出させて、得られた溶液20μlをO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)と同様に液体クロマトグラフィーで分析した。別途、前記誘導体(3−1a)、(3−1b)及び(3−1c)を標準品として絶対検量線法により、ブランク値として定量される量をサンプル1として求めた。同様に異なる9本のカルボニル化合物捕集管についても同様に定量し(サンプル2〜10)、結果をサンプル1とともに表1にまとめた。
尚、変動係数とは標準偏差を平均値で割ることによって実質的なデータのバラツキの大きさを評価する尺度 ( %表示 )であり、変動係数が小さいほど、測定値のばらつきが小さいことを表す。
表1に、測定結果を示し、図2の(1)に表1の典型的なチャートを示す。参考として図2の(2)に、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン及びアクロレインの濃度として0.5μg/mlを含まれるO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)の各誘導体を含む試料のチャートを示す。
Figure 2005233613
サンプル1〜10には、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びアセトン以外のカルボニル化合物の誘導体のピークは認められなかった。また、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドにブランク値は低値でバラツキが小さいことが判明した。アセトンは、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドに比べ高い値を示すものの、バラツキが少ないことが判明した。
(比較例1)
<DNPH捕集管のブランク値>
DNPHサンプラーshort body(ウォーターズ社製ホルムアルデヒド捕集材、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)を含む)の10個のブランク値を実施例1と同様に定量した。尚、DNPH−ホルムアルデヒド誘導体、DNPH−アセトアルデヒド誘導体及びDNPH−アセトン誘導体はそれぞれがシグマ アルドリッチ社から市販されているので、それらを用いた。結果を表2に示し、図3の(1)に表2の典型的なチャートを示した。参考として図3の(3)に、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びアセトンの濃度として0.5μg/ml含まれるDNPHの各誘導体を含む試料のチャートを示す。
Figure 2005233613
DNPHを含む捕集材の場合は、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドのブランク値は、実施例1の捕集管に比べ15倍以上の高い値を示し、変動係数も大きい。また、図2及び図3のブランクのチャートの対比からも、本発明のカルボニル化合物捕集材は、DNPHを含む捕集材よりもその他の検出されるブランクピークが少ないことがわかる。
(実施例2)
<ホルムアルデヒド標準ガスによる捕集試験>
ガステック社製標準ガス発生装置を用いてパラホルムアルデヒドを熱分解して発生させたホルムアルデヒドを高純度の空気ボンベから一定流量で希釈しガス濃度を約20〜350ppbに調整した空気試料1〜6を調製した。前記カルボニル化合物捕集管を2連結して、該空気試料を500ml/minの割合で30分間捕集した。捕集後、捕集管のそれぞれにアセトニトリル(5ml)を通して、ホルムアルデヒド誘導体を溶出し、得られた溶液を実施例1と同様に定量した。
空気試料1〜6の結果を表3に表した。
Figure 2005233613
1)ウォーターズ社製のDNPHサンプラーにより定量したホルムアルデヒド濃度
2)発生させた濃度を100とした時、サンプラーの1段目と2段目の合計値の反応収率

表3のホルムアルデヒド捕集試験結果から1段目にすべてのアルデヒドが捕集され、低濃度の20ppb付近から高濃度の350ppb付近まで良好な結果を得た。
(実施例3)
<ホルムアルデヒド誘導体の耐熱性試験>
実施例1で用いたカルボニル化合物捕集管に、ホルムアルデヒド量として約1μgのO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン−ホルムアルデヒド誘導体(3−1a)を捕集管に注入した捕集管7本を調製し、1本(時間0min)は、実施例1と同様にして誘導体(3)を溶出させ、ホルムアルデヒドとしての捕集量を求めた。他の捕集管は、80℃の高温槽にて表4に記載の時間、静置し、誘導体の量を定量した。誘導体はホルムアルデヒドに換算して定量した結果を表4に示した。
表4の結果から、カルボニル化合物捕集管のいずれもがホルムアルデヒドとして約1μgに相当する誘導体が捕集されていることから、本発明のカルボニル化合物捕集材は、少なくとも80℃にて90分間は、安定にカルボニル化合物を捕集することができることが判った。
Figure 2005233613
(実施例4)
<一般住居環境の空気試料におけるホルムアルデヒドの測定>
実施例1で得られたカルボニル化合物捕集管を用いて、実際の一般住居3部屋の室内空気を25℃程度にて、捕集流量500ml/minで30分間捕集し、溶出後HPLCにて定量した。捕集管としてDNPHサンプラー short body(ウォーターズ社製)を用いた場合とともに、結果を表5に示す。
表5からも明らかなように、さまざまなガスが存在する一般住居の室内空気のような空気試料についても、本発明のカルボニル化合物捕集材は、標準とされるDNPHを含む捕集材とほぼ同等の測定濃度を示す。
Figure 2005233613
(比較例2)
<PFBOAを含むカルボニル化合物捕集材を用いた、一般住居環境の空気試料におけるホルムアルデヒドの測定>
O−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシアミン(PFBOA)2.5mg(林純薬工業製)をボンドエルートジュニア SCX(バリアン社製)にコーティングした捕集管を作成し、実施例4とは異なる実際の一般住居3部屋の室内空気を25〜30℃程度にて、捕集流量330ml/minで30分間捕集し、溶出後GC/MS(SIM)にて定量した。捕集管としてDNPHサンプラー short body(ウォーターズ社製)を用いた場合とともに、結果を表6に示す。
表6によれば、25〜30℃においては、PFBOAの捕集効率はDNPHを含む捕集管と比較して70〜77%にとどまることが明らかになった。
Figure 2005233613
尚、PFBOAとホルムアルデヒドとの誘導体は林純薬工業製の標準品を用い、GC/MS(SIM)の条件は下記の通りである。
<GC/MS測定条件>
機種 HP6890/5972A型ガスクロマトグラフ質量分析計
カラム J&W DB−1(0.25μm)0.25mmφ×30m
インジェクション温度 250℃
ディテクター温度 280℃
カラム 50℃(10分)→(10℃/分) →250℃(0分)
Split Rate 1/30
キャリアーガス He 1.0mL/min
測定モード SIM法
測定質量数(m/z)ホルムアルデヒド 181
注入量 1μlを注入
(実施例5)
<パッシブサンプラーによる捕集試験>
実施例1のカルボニル化合物捕集材(300mg)を多孔質円筒管(径7mm、長さ40mm)に充填し、多孔質円筒管型パッシブを得たのち、アルミラミネートにて覆い外気との接触を避けた。次に、薄層クロマトグラフィ用ガラス容器(縦×横×高さ=20×8×21cm)に市販の36%ホルムアルデヒド水溶液(和光純薬工業製) 0.5mlを加え、しばらく密封した。
2時間後、上記の多孔質円筒管型パッシブを入れ、密封して4時間放置した後、ガラス製のスクリュ−管に多孔質円筒管型パッシブの充填物を全量出し、アセトニトリル(5ml)を加えて攪拌し、しばらく放置した。その上澄液を実施例1と同様に液体クロマトグラフィで分析した。その結果、3つの平均値で176.6μgのホルムアルデヒドが捕集されていた。
本発明のカルボニル化合物捕集材を用いることにより、家屋室内、ビル、工場、廃棄物処理場などの空間大気、自然環境下の大気、自動車の排気ガスなどの大気試料中や、上下水道、河川、海水、産業排水などの液体試料中に含まれるホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類及びアセトン、アクロレインなどのケトン類のカルボニル化合物を微量分析することができる。
本発明の実施例に用いられたカルボニル化合物捕集管 (1):O−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)及びリン酸からなる塩とシリカゲルとを含むカルボニル化合物捕集材からの溶出液のチャート及び(2):試料にホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン及びアクロレインの濃度として0.5μg/ml含まれるO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)ヒドロキシアミン(18)の各誘導体のチャート (1):DNPHサンプラーshort body(ウォーターズ社製ホルムアルデヒド捕集材、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)を含む)からの溶出液のチャート及び(3):試料にホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びアセトンの濃度として0.5μg/ml含まれるDNPHの各誘導体のチャート
符号の説明
1:カルボニル化合物捕集管
2:容器(ポリエチレン製)
3:カルボニル化合物捕集材
4:ポリプロピレン製フィルター
5:吸引口
11:ホルムアルデヒド
12:アセトアルデヒド
13:アセトン
14:アクロレイン
15:O-(4-シアノ-2-エトキシベンジル)ヒドロキシアミン
16:2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)
(1):ブランクのチャート(何も捕集していない場合のチャート)
(2):試料にホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン及びアクロレインの濃度
として0.5μg/ml含まれるO−(4−シアノ−2−エトキシベンジル)
ヒドロキシアミン(18)の各誘導体のチャート
(3):試料にホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びアセトンの濃度として0.5
μg/ml含まれる2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)の各誘導
体のチャート

Claims (7)

  1. 式(1)で表されるベンジルヒドロキシアミン系化合物、鉱酸及び吸着材(A)からなるカルボニル化合物捕集材。
    A:シリカゲル、アルミナ、セルロース、及び活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種の吸着材であって、陽イオン交換基を含有していない吸着材。
    Figure 2005233613
    [式中、Rは、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。芳香族基の水素原子は、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アリール基、ニトロ基、又はシアノ基で置換されていてもよい。]
  2. 式(1)が式(2)で表されるベンジルヒドロキシアミン系化合物である請求項1に記載のカルボニル化合物捕集材。
    Figure 2005233613
    [式中、RおよびRは前記と同じ意味を表し、R’は炭素数1〜4のアルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を表す。芳香族基の水素原子は、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アリール基、ニトロ基、又はシアノ基で置換されていてもよい。]
  3. 鉱酸がリン酸である請求項1又は2に記載のカルボニル化合物捕集材。
  4. 吸着材(A)がクロマトグラフ用シリカゲルである請求項1〜3のいずれかに記載のカルボニル化合物捕集材。
  5. 通気性を有する容器に、請求項1〜4のいずれかに記載のカルボニル化合物捕集材を充填してなる捕集管。
  6. 請求項3又は4に記載の捕集材を、低級脂肪族ニトリル、低級アルコール、低級脂肪族エーテル及び低級環状エーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の親水性溶媒で洗浄、乾燥したのち、得られた捕集材に、
    C(=O)R
    [式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。]
    で表されるカルボニル化合物を含有する試料を通過させてカルボニル化合物を式(3)で表される誘導体として吸着し、続いて親水性溶媒で洗浄して、得られる洗浄液中の誘導体(3)を定量することを特徴とするカルボニル化合物の定量方法。
    Figure 2005233613
    [式中、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。]
  7. 請求項5に記載の捕集管を非通気性材料で密封してなるカルボニル化合物定量キット。
JP2004030415A 2004-01-20 2004-02-06 カルボニル化合物捕集材及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法 Expired - Fee Related JP3873058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004030415A JP3873058B2 (ja) 2004-01-20 2004-02-06 カルボニル化合物捕集材及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004011990 2004-01-20
JP2004030415A JP3873058B2 (ja) 2004-01-20 2004-02-06 カルボニル化合物捕集材及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005233613A true JP2005233613A (ja) 2005-09-02
JP3873058B2 JP3873058B2 (ja) 2007-01-24

Family

ID=35016752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004030415A Expired - Fee Related JP3873058B2 (ja) 2004-01-20 2004-02-06 カルボニル化合物捕集材及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3873058B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008026130A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Shibata Kagaku Kk 捕集管及びそれに用いられるフィルタ
CN102466663A (zh) * 2010-11-17 2012-05-23 中国石油化工股份有限公司 测定mto水相产物中羰基化合物含量的液相色谱方法
JP2017156262A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 シグマアルドリッチジャパン合同会社 不飽和アルデヒドを含むアルデヒドの測定方法
JP2018108360A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 東ソー株式会社 アルデヒド捕捉剤
JP2018108578A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 東ソー株式会社 アルデヒド捕捉剤
JP2018159698A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 株式会社住化分析センター 水素ガス分析用キット、水素ガス分析方法、及び水素ガスの品質管理方法
CN110763777A (zh) * 2019-11-06 2020-02-07 宁夏启元药业有限公司 一种阿奇霉素中残留甲醛的检测方法
JP7353075B2 (ja) 2018-06-27 2023-09-29 東ソー株式会社 消臭性構造物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104634619A (zh) * 2013-11-12 2015-05-20 南京理工大学 一种用于采集空气中甲醛的采样管

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008026130A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Shibata Kagaku Kk 捕集管及びそれに用いられるフィルタ
CN102466663A (zh) * 2010-11-17 2012-05-23 中国石油化工股份有限公司 测定mto水相产物中羰基化合物含量的液相色谱方法
JP2017156262A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 シグマアルドリッチジャパン合同会社 不飽和アルデヒドを含むアルデヒドの測定方法
JP2018108360A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 東ソー株式会社 アルデヒド捕捉剤
JP2018108578A (ja) * 2016-12-28 2018-07-12 東ソー株式会社 アルデヒド捕捉剤
JP7094098B2 (ja) 2016-12-28 2022-07-01 東ソー株式会社 アルデヒド捕捉剤
JP7199807B2 (ja) 2016-12-28 2023-01-06 東ソー株式会社 アルデヒド捕捉剤
JP2018159698A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 株式会社住化分析センター 水素ガス分析用キット、水素ガス分析方法、及び水素ガスの品質管理方法
JP7353075B2 (ja) 2018-06-27 2023-09-29 東ソー株式会社 消臭性構造物
CN110763777A (zh) * 2019-11-06 2020-02-07 宁夏启元药业有限公司 一种阿奇霉素中残留甲醛的检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3873058B2 (ja) 2007-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7241625B2 (en) Carbonyl compound scavenger and method of quantifying carbonyl compound using the same
JP3873058B2 (ja) カルボニル化合物捕集材及び該材を用いるカルボニル化合物の定量方法
US7887770B2 (en) Amorphous aluminum silicate and adsorbent each having excellent moisture adsorption/desorption characteristics in medium-humidity range
JPH04250819A (ja) 1以上の窒素原子を持つ複素環式化合物を用いて流体から硫黄化合物を吸着する方法
JP2010008311A (ja) アルデヒド又はケトン化合物量の測定方法及び大気中濃度測定用ガス吸収カートリッジ
JP2017222657A (ja) 高純度イミダゾリウム塩の製造方法
KR101010650B1 (ko) 카르보닐 화합물용 유도체화제 담지 실리카겔의 제조 방법
RU2404175C2 (ru) Двухкомпонентный поглотитель сероводорода и способ его получения
US20110086429A1 (en) Methods and devices for detecting ozone and carbonyl-containing compounds
Becker et al. Adsorption of gaseous formaldehyde on Y zeolites and on metal-organic frameworks
JP5764808B2 (ja) 気体試料の分析方法
JP4021416B2 (ja) シアノ基含有ベンジルヒドロキシアミン化合物、および該化合物を有効成分とするカルボニル化合物捕集材
JP2010201360A (ja) 低級アルデヒド類吸着剤及びその製造法
KR20170019647A (ko) 아미노산을 기반으로 한 이산화탄소 검출용 화합물, 이를 이용한 이산화탄소 화학센서 및 이산화탄소 검출방법
JP2007071815A (ja) カルボニル化合物捕集材
Herrington et al. Optimizing a dansylhydrazine (DNSH) based method for measuring airborne acrolein and other unsaturated carbonyls
JP2019052965A (ja) カルボニル化合物捕集剤、それを含むサンプラー及びカルボニル化合物の測定方法
KR20100004516A (ko) 활성탄을 이용한 1-메틸사이클로프로펜과메틸렌사이클로프로판의 저장과 방출 방법
JP2000084406A (ja) 低級アルデヒド類の吸着剤
JP2010137113A (ja) 低級アルデヒド類の吸着剤およびその製造法
JP2005134274A (ja) 固体試料中のアルデヒド類の定量分析法
Glover Spectrophotometric method for the quantitative analysis of trinitromethyl compounds
RU2609028C1 (ru) Способ получения 2, 2, 4-триметил-1, 2-дигидрохинолина
JP2008007484A (ja) テトラヒドロピラン−4−オン化合物の製法
Shevchenko et al. Chemistry of diazocarbonyl compounds: XXVII. Thermolysis and photolysis of diazirines, derivatives of 1, 3-dioxane-4, 6-dione

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061023

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091027

Year of fee payment: 3

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D04

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091027

Year of fee payment: 3

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D04

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091027

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101027

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111027

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111027

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121027

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121027

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131027

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees