JP2019052965A - カルボニル化合物捕集剤、それを含むサンプラー及びカルボニル化合物の測定方法 - Google Patents

カルボニル化合物捕集剤、それを含むサンプラー及びカルボニル化合物の測定方法 Download PDF

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【課題】不飽和カルボニル化合物をその他のカルボニル化合物と同時に捕集することができ、簡便な操作で感度よく定量測定できるカルボニル化合物捕集剤、それを含むサンプラー及びカルボニル化合物の測定方法を提供する。【解決手段】カルボニル化合物用誘導体化剤と特定の種類の捕集補助剤と特定の濃度の酸触媒とが担持された担体を含むカルボニル化合物捕集剤である。また、カルボニル化合物捕集剤14と、カルボニル化合物捕集剤14を収納可能な収納部12と、収納部12内に気体を流入可能な流入部16と、収納部12内の気体を流出可能な流出部18と、を含むサンプラー10及びカルボニル化合物の測定方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、カルボニル化合物捕集剤、それを含むサンプラー及びカルボニル化合物の測定方法に関する。
近年、大気中におけるホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン等のアルデヒド類及びアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等のカルボニル化合物の環境への影響等が社会問題となっており、室内その他の大気中におけるカルボニル化合物の量を簡便に測定できる方法の開発が望まれている。
大気中のカルボニル化合物の濃度を測定する方法として、従来、カルボニル化合物を2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(以下、DNPHという場合がある。)で誘導体化し、分析する方法がある。しかしながら、カルボニル化合物の中でも、特にアクロレイン等の不飽和カルボニル化合物は、反応性の高い共役二重結合を有しており、この共役二重結合は、不飽和カルボニル化合物とDNPHとの脱水縮合物であるヒドラゾン誘導体にも含まれている。そのため、このヒドラゾン誘導体が、未反応のDNPHや他のヒドラゾン誘導体と容易に反応してしまい、アクロレイン等の不飽和カルボニル化合物を正確に定量することは困難を極める。
このような不飽和カルボニル化合物を定量する方法として、例えば、特許文献1には、アクロレイン等の2−アルケナールを定量する方法が記載されている。
国際公開第2011/065381号
しかしながら、特許文献1に記載の気体分析用カルボニル化合物捕集管は、第1吸着層と第2吸着層とを有する等、装置が複雑で、操作が煩雑になる等の問題がある。また、特許文献1に記載の重合禁止剤は、強力な還元剤であり、これらの重合禁止剤を用いると、他のカルボニル化合物を同時捕集できない等の問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、不飽和カルボニル化合物をその他のカルボニル化合物と同時に捕集することができ、簡便な操作で感度よく定量測定できるカルボニル化合物捕集剤、それを含むサンプラー及びカルボニル化合物の測定方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、以上の目的を達成するために、鋭意検討した結果、気体分析用の捕集剤中にカルボニル化合物用誘導体化剤と特定の種類の捕集補助剤と特定の濃度の酸触媒とを共存させることにより、感度よく安定した不飽和カルボニル化合物の気中濃度の測定が可能となることを見出した。また、この捕集剤を用いると、不飽和カルボニル化合物と同時測定の可能性が高いホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のその他のカルボニル化合物の捕集に影響を及ぼさないことが分かった。また、この捕集剤を用いると、製造材料が少なく、測定単価を抑えられるとともに、市販されているカルボニル化合物捕集サンプラーと同様の操作が可能な簡便な手法をとることができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、(A)カルボニル化合物用誘導体化剤と、(B)2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのうち一以上のニトロキシド誘導体;ハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ハイドロキノンメチルエーテル及び2,6−ジ(t−ブチル)−1−ヒドロキシトルエンのうち一以上のフェノール化合物;ヒドロキシルアミン、ヒドロキシジフェニルアミン及びピペラジンのうち一以上のアミン誘導体;置換p−フェニレンジアミン;並びに、酢酸銅(II)、酢酸マンガン(II)及び銅ジブチルジチオカルバメートのうち一以上の遷移金属塩からなる群から選択される一以上の捕集補助剤と、(C)酸触媒とが担持された担体を含み、前記(C)酸触媒の濃度が、0.01〜0.1質量%であることを特徴とするカルボニル化合物捕集剤に関する。
また、本発明は、前記カルボニル化合物捕集剤と、該カルボニル化合物捕集剤を収納可能な収納部と、該収納部内に気体を流入可能な流入部と、前記収納部内の気体を流出可能な流出部と、を含むことを特徴とするサンプラーに関する。
さらに、本発明は、大気中のカルボニル化合物を定量測定する方法であって、気体試料を前記サンプラーに捕集する捕集工程と、前記捕集工程で得られた捕集試料を抽出する抽出工程と、前記抽出工程で得られた抽出試料を分析する分析工程と、を有することを特徴とするカルボニル化合物の測定方法に関する。
以上のように、本発明によれば、不飽和カルボニル化合物をその他のカルボニル化合物と同時に捕集することができ、簡便な操作で感度よく定量測定できるカルボニル化合物捕集剤、それを含むサンプラー及びカルボニル化合物の測定方法を提供することができる。
本実施形態に係るサンプラーの構成を示す横断面図である。 捕集補助剤の量によるAC−D1量の変化を示す図である。 捕集補助剤の有無によるAC−D1量の経時変化を示す図である。 カルボニル化合物捕集剤中の酸濃度におけるAC−D1量の変化を示す図である。
本発明に係るカルボニル化合物捕集剤は、担体に(A)カルボニル化合物用誘導体化剤と(B)捕集補助剤と(C)酸触媒とを担持させたものである。
本発明のカルボニル化合物捕集剤において使用される(A)カルボニル化合物用誘導体化剤は、例えば、о−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシルアミン等のо−置換ヒドロキシルアミン;4−ニトロフェニルヒドラジン、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン、4−カルボキシフェニルヒドラジン、フェニルヒドラジン、ジフェニルヒドラジン、2−ナフチルヒドラジン等のアリールヒドラジン;4−ニトロベンゼンスルホニルヒドラジン等のスルホニルヒドラジン;ベンゾイルヒドラジン、4−ニトロベンゾイルヒドラジン、4−クロロベンゾイルヒドラジン、3−クロロベンゾイルヒドラジン、4−ブロモベンゾイルヒドラジン等のアシルヒドラジン;フェニルセミカルバジド、トリルセミカルバジド、3,5−ジニトロフェニルセミカルバジド、1−ナフチルセミカルバジド、2−ナフチルセミカルバジド等のセミカルバジド等のアミノ化合物等が挙げられる。中でも、о−置換ヒドロキシルアミン及びアリールヒドラジンが好ましく、特に、о−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシルアミン及び2,4−ジニトロフェニルヒドラジンが好ましい。カルボニル化合物捕集剤における(A)カルボニル化合物用誘導体化剤の濃度は、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.3〜0.4質量%である。
また、本発明のカルボニル化合物捕集剤において使用される(B)捕集補助剤としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのうち一以上のニトロキシド誘導体;ハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ハイドロキノンメチルエーテル及び2,6−ジ(t−ブチル)−1−ヒドロキシトルエンのうち一以上のフェノール化合物;ヒドロキシルアミン、ヒドロキシジフェニルアミン及びピペラジンのうち一以上のアミン誘導体;置換p−フェニレンジアミン;並びに、酢酸銅(II)、酢酸マンガン(II)及び銅ジブチルジチオカルバメートのうち一以上の遷移金属塩からなる群から選択される一以上の捕集補助剤が挙げられる。中でも、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのうち一以上のニトロキシド誘導体が好ましく、特に、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルが好ましい。このような捕集補助剤を選択することで、分析すべき試料に含まれる不飽和カルボニル化合物及びその他のカルボニル化合物を同時に捕集することが可能となる。カルボニル化合物捕集剤における(B)捕集補助剤の濃度は、0.0001質量%以上が好ましく、0.001〜0.01質量%が特に好ましい。
分析試料が捕集されると、試料中のカルボニル化合物と(A)カルボニル化合物用誘導体化剤とが脱水縮合反応し、誘導体が生成する。本発明において、(B)捕集補助剤は、その誘導体を安定化させる役割を担う。本発明のカルボニル化合物捕集剤によれば、捕集剤中に、(A)カルボニル化合物用誘導体化剤と(B)捕集補助剤とを併存させることにより、(B)捕集補助剤のラジカル捕捉作用で、誘導体が更に結合する反応を阻害することができ、数種類の誘導体が生成してしまうことを防ぐことが可能となる。
また、本発明に係るカルボニル化合物捕集剤において使用される(C)酸触媒としては、例えば、リン酸、ホウ酸、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、若しくは酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、ベンセンスルホン酸等の有機酸、又はそれらの組み合わせが挙げられ、特に、硫酸が好ましい。また、カルボニル化合物捕集剤における(C)酸触媒の濃度は、0.01〜0.1質量%であり、0.03〜0.05質量%が好ましい。
本発明のカルボニル化合物捕集剤において、担体は、(A)カルボニル化合物用誘導体化剤と(B)捕集補助剤と(C)酸触媒とを保持できるものであれば特に限定はなく、例えば、シリカゲル、フロリジル(登録商標)、アルミナ、XAD樹脂(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体)、ODS(オクタデシルシラン結合シリカ)、ガラスビーズ、及びガラス繊維フィルター等が用いられる。中でも特に、比表面積が大きいことからシリカゲルが好ましい。担体の粒径は、150〜1000μmが好ましく、特に150〜250μmがより好ましい。
上記担体に、(A)カルボニル化合物用誘導体化剤、(B)捕集補助剤及び(C)酸触媒を担持させる方法としては、特に限定されないが、(A)カルボニル化合物用誘導体化剤、(B)捕集補助剤及び(C)酸触媒を極性溶媒に溶解し、該溶液に所定量の担体を混合し、その後溶媒を留去する方法や、該溶液に所定量の担体を混合し、その後担体をろ別、乾燥する方法等が例示される。極性溶媒は、(A)カルボニル化合物用誘導体化剤と反応しないものであれば特に限定はされない。
次に、本発明に係るサンプラーの実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るサンプラー10の横断面図である。本実施形態に係るサンプラー10は、円筒状の収納部12と、この収納部12の内部に収容され、カルボニル化合物を吸着可能なカルボニル化合物捕集剤14と、収納部12の一端に設けられた流入部16と、収納部12の他端に設けられた流出部18と、を備えている。
サンプラー10の材料は、分析対象であるカルボニル化合物、カルボニル化合物捕集剤14及び後述する抽出溶媒に対して不活性な材料であればよく、ポリエチレン、フッ素樹脂、ガラス、PEEK、ポリプロピレン等が挙げられる。中でも、耐薬品性、取扱いのし易さの観点からポリエチレンが好ましい。
収納部12に収納されているカルボニル化合物捕集剤14は、本発明のカルボニル化合物捕集剤であり、担体に、カルボニル化合物捕集用のカルボニル化合物用誘導体化剤と、不飽和カルボニル化合物を安定してカルボニル化合物用誘導体化剤と反応させるための捕集補助剤と、酸触媒とを担持させたものである。
収納部12の一端に設けられた流入部16は、収納部12内に気体を流入可能な構成であり、流出部18は、収納部12内の気体を流出可能な構成である。分析対象であるカルボニル化合物を含む気体試料は、流入部16から流入され、カルボニル化合物捕集剤14が収納された収納部12に至る。そして、収納部12内でカルボニル化合物捕集剤14によってカルボニル化合物が吸着され、残った気体は流出部18から排出される。カルボニル化合物捕集剤14に吸着されたカルボニル化合物は、カルボニル化合物用誘導体化剤と脱水縮合することにより誘導体を生成し、該誘導体を定量することによりカルボニル化合物を定量することができる。
次に、本発明に係るカルボニル化合物の測定方法を示す。本発明に係るカルボニル化合物の測定方法は、大気中のカルボニル化合物を定量測定する方法であって、気体試料を前記本発明のサンプラーに捕集する捕集工程と、前記捕集工程で得られた捕集試料を抽出する抽出工程と、前記抽出工程で得られた抽出試料を分析する分析工程と、を有する。本発明に係る測定方法は、特殊な前処理部材を用いない本発明のサンプラーを用いることで、製造材料が少なく、測定単価を抑えられるとともに、簡便な操作で、大気中の不飽和カルボニル化合物をその他のカルボニル化合物と同時に安定して捕集することが可能となる。
また、従来の大気中のカルボニル化合物の濃度を測定する方法では、不飽和カルボニル化合物とカルボニル化合物用誘導体化剤は、誘導体化反応後に残存する二重結合のために数種類の結合体を生成し定量が変動する。本発明の測定方法によれば、捕集補助剤により数種類の結合体が生成してしまうことを防ぐことができるため、感度よく安定した定量が可能となる。
(捕集工程)
捕集工程で捕集される気体試料としては、大気中のカルボニル化合物を含む気体であれば特に限定はされない。大気中のカルボニル化合物としては、具体的には、アクロレイン、クロトンアルデヒド、メタクリルアルデヒド、2−メチル−2−ブテナール、プロピオンアルデヒド、trans−2−ヘキセナール、2,6−ノナジエナール、trans−2−ノネナール及びベンズアルデヒド等の不飽和カルボニル化合物、並びにホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、2−ブタノン、i−ブチルアルデヒド、ブチルアルデヒド、シクロヘキサン、i−バレルアルデヒド、バレルアルデヒド、o,m,p−トルアルデヒド、ヘキサナール、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、ヘプタナール、o−フタルアルデヒド、オクタナール、デカナール、ノニルアルデヒド及びグルタルアルデヒド等のその他のカルボニル化合物が挙げられる。
気体試料の捕集方法としては、カルボニル化合物を測定すべき室内その他大気中にサンプラーを所定時間静置して、拡散によりカルボニル化合物を捕集する方法、及びサンプラーを手動式、電動式等の空気吸引器に連結し、一定量の吸引空気を強制的にサンプラー内に導入、通過させる方法等が挙げられる。サンプラーに空気を強制的に通気させる場合、風量は破過を考慮して20〜1000ml/分であり、通気時間は通常10〜1440分である。
(抽出工程)
気体試料に含まれるカルボニル化合物は、上記の通り、サンプラーの収納部に収納されたカルボニル化合物捕集剤に吸着され、誘導体となって捕集される。捕集された捕集試料を抽出する方法としては、特に限定されず、例えばサンプラーの一端から他端へ抽出溶媒を通過させればよい。
抽出溶媒としては、カルボニル化合物、カルボニル化合物用誘導体化剤及びその誘導体を抽出可能なものであり、カルボニル化合物とカルボニル化合物用誘導体化剤との脱水縮合反応を妨げず、後述する分析工程を妨害しないものであればよく、例えば、アセトニトリル、メタノール、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エタノール、テトラヒドロフラン(THF)等が挙げられる。
抽出は、捕集工程終了後速やかに行われることが好ましいが、本発明においては、カルボニル化合物捕集剤に含まれる捕集補助剤が、捕集試料が更に反応してしまうことを阻害することができるため、捕集工程後、例えば5日経過して抽出を行っても安定して定量することが可能である。
(分析工程)
抽出工程によって抽出された抽出試料を分析する方法としては、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等の公知の方法が挙げられる。これらの方法によって、抽出試料中の誘導体を定量することによりカルボニル化合物量を定量測定することができる。
以下、本発明に係るサンプラー及びその性能評価結果について、実施例に基づいて具体的に説明する。なお、ここでは発明の理解を容易にするために具体的な条件を示して説明するが、本発明の実施は、下記実施例の組み合わせや数値範囲に限定されるものではない。各実施例において、特に断りのない限り、薬品類は市販の試薬を精製することなくそのまま用いた。
(アクロレイン標準ガスの調製)
分析値の校正及びサンプラーの性能評価に用いるアクロレイン標準ガスは、以下の手順により調製した。市販の気体試料捕集用200Lサンプリングバッグに、湿度約30%の空気を2L/分の速度で注入した。サンプリングバッグ中に約50Lの純空気が注入された時点で、1.1μLのアクロレインをT字管を用いて気流中に混入した。T字管はセプタム付きのガラス管である。シリンジ等でガラス管内に液体試料を注入し、必要に応じて炉でガラス管を加熱することでこの試料を気化させることができる。本実施例では、アクロレインの分解を防ぐため、加熱は行わず室温でアクロレインを気化させた。サンプリングバッグ中の気体が200Lに達するまで引き続き純空気を注入し、アクロレイン濃度0.2ppmのアクロレイン標準ガスを得た。
(サンプラーの性能評価:HPLC分析)
高速液体クロマトグラフは、Agilent製高速液体クロマトグラフ(HPLC)システム(Compact LC 1120)を用いた。分離カラムには、ZORBAX Bonus−RP(100mm×3.0mm,Agilent製)を用いた。カラム温度は35℃、検出に用いる波長の範囲は300〜500nmとした。サンプル量の注入量は5μLとした。溶離液にはアセトニトリルと水を用いた。送液条件はグラジェントモード{アセトニトリル(40%→50%→80%→40%)、水(60%→50%→20%→60%)}で0.35mL/分とした。
(実施例1)
まず、カルボニル化合物を捕集する捕集剤を以下の手順により作製した。再結晶工程により純度を高めた2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)0.6g及び硫酸76.9mgをアセトニトリル200mLに溶解し、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.2mgを純水200mLに溶解したものを混合して捕集補助剤含有DNPH溶液を調製した。担体であるシリカゲルは、予め酸洗浄を行い、ロータリーエバポレータを用いて85℃で1時間減圧し、水分を完全に除去した。このシリカゲル200gに先ほどの捕集補助剤含有DNPH溶液を加え、撹拌した。40℃の水浴下、再びロータリーエバポレータを用いてこの混合物から溶媒を留去し、乾燥させて、カルボニル化合物用誘導体化剤0.3質量%、捕集補助剤0.0001質量%、硫酸0.04質量%が担持された捕集補助剤含有DNPHシリカゲルを得た。この捕集補助剤含有DNPHシリカゲル350mgをRO水で10mL抽出したところ、pHは5であった。この捕集補助剤含有DNPHシリカゲル350mgをポリエチレン管(柴田科学製アクティブガスチューブケース)に充填し、サンプラーを作製した。作製したサンプラーは、分析に用いるまで4℃で保管した。
次に、大気サンプリングポンプMP−Σ100HNII型(柴田科学製)を用いて、サンプラー内にアクロレイン標準ガス1Lを通気させた。所定量のガスが通気した後、サンプラーの両端をただちに密栓し、4℃で保管した。24時間経過後、アセトニトリル(5mL)を流して抽出液を得た。この抽出液をただちに高速液体クロマトグラフ(HPLC)を用いて分析した。
(実施例2)
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルの量を2.0mgに変えたこと以外は実施例1と同様にして、カルボニル化合物用誘導体化剤0.3質量%、捕集補助剤0.001質量%、硫酸0.04質量%が担持された捕集補助剤含有DNPHシリカゲルを用いた実施例2に係るサンプラーを作製した。このサンプラーを使用し、実施例1と同様にして抽出液を得て、抽出液を実施例1と同じ条件で分析した。
(実施例3)
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルの量を20mgに変えたこと以外は実施例1と同様にして、カルボニル化合物用誘導体化剤0.3質量%、捕集補助剤0.01質量%、硫酸0.04質量%が担持された捕集補助剤含有DNPHシリカゲルを用いた実施例3に係るサンプラーを作製した。このサンプラーを使用し、実施例1と同様にして抽出液を得て、抽出液を実施例1と同じ条件で分析した。
(比較例1)
捕集補助剤非含有DNPH溶液を調整するために、アセトニトリルの量を400mLに変え、さらに4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル20mgを純水200mLに溶解したものを混合せずに、DNPH溶液を調製した。それ以外は実施例1と同様にして、捕集補助剤を含有せず、カルボニル化合物用誘導体化剤0.3質量%、硫酸0.04質量%が担持されたDNPHシリカゲルを用いた比較例1に係るサンプラーを作製した。このサンプラーを使用し、実施例1と同様にして抽出液を得て、抽出液を実施例1と同じ条件で分析した。
(比較例2)
実施例1について硫酸を307.6mgに変更しその他は同様の条件にし、カルボニル化合物用誘導体化剤0.3質量%、捕集補助剤0.0001質量%、硫酸0.15質量%が担持された捕集補助剤含有DNPHシリカゲルを得た。この捕集補助剤含有DNPHシリカゲル350mgをRO水で10mL抽出したところ、pHは4.5であった。この捕集補助剤含有DNPHシリカゲルを用いて比較例2に係るサンプラーを作製した。このサンプラーを使用し、実施例1と同様にして抽出液を得て、抽出液を実施例1と同じ条件で分析した。
(結果と考察)
結果について、図2乃至4を参照しながら説明する。
なお、各データ群において、DNPH−A(下記式(1)、以下AC−D1)は、アクロレインとDNPHとが脱水縮合することにより生成したヒドラゾン誘導体を表し、DNPH−A−DNPH(下記式(2)、以下AC−D2)は、AC−D1に未反応のDNPHが付加した生成物を表す。
Figure 2019052965
Figure 2019052965
アクロレインの定量は、AC−D1を定量することにより行われる。AC−D2では定量出来ないため、捕集補助剤によりAC−D1に更にDNPHが結合する反応を阻害することが必要となる。
図2は、捕集補助剤の量によるAC−D1量の変化を示す図である。図2から明らかなように、捕集補助剤なしの比較例1に比べ、捕集補助剤(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)含有のサンプラーを用いた実施例1〜3の場合、添加回収率が飛躍的に増加した。これは、サンプラー内でのAC−D1に更にDNPHが結合する反応を阻害出来ていることを示している。カルボニル化合物捕集剤における捕集補助剤の濃度を0.0001〜0.01質量%と大きく変化させても効力は大きく変わらなかった。
また、図3は、捕集補助剤の有無によるAC−D1量の経時変化を示す図である。比較例1では、アクロレイン標準ガス通気後1日でAC−D1量が大きく減少し、その分AC−D2量の増大が確認できた。捕集補助剤を含むサンプラー(実施例3)では、5℃保管または25℃保管においてもAC−D2は確認できず、AC−D1のみが残存しており、最大5日間保管してもAC−D1の濃度は変化しなかった。このように、本実施例によれば、AC−D1といった1種類の誘導体のみを生成することが可能となり、アクロレイン等の不飽和カルボニル化合物を簡便な操作で感度よく定量することが可能となった。
また、図4は、カルボニル化合物捕集剤中の酸濃度におけるAC−D1量の変化を示す図である。上図はカルボニル化合物捕集剤に対する硫酸濃度が0.04質量%の場合(実施例1)、下図は0.15質量%の場合(比較例2)である。酸濃度が高い下図ではAC−D2が生成されているが、酸濃度を調整した上図ではAC−D2はほとんど生成されず、ほぼAC−D1のみが生成されていることが分かる。
10 サンプラー
12 収納部
14 カルボニル化合物捕集剤
16 流入部
18 流出部

Claims (4)

  1. (A)カルボニル化合物用誘導体化剤と、
    (B)2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのうち一以上のニトロキシド誘導体;ハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ハイドロキノンメチルエーテル及び2,6−ジ(t−ブチル)−1−ヒドロキシトルエンのうち一以上のフェノール化合物;ヒドロキシルアミン、ヒドロキシジフェニルアミン及びピペラジンのうち一以上のアミン誘導体;置換p−フェニレンジアミン;並びに、酢酸銅(II)、酢酸マンガン(II)及び銅ジブチルジチオカルバメートのうち一以上の遷移金属塩からなる群から選択される一以上の捕集補助剤と、
    (C)酸触媒とが担持された担体を含み、
    前記(C)酸触媒の濃度が、0.01〜0.1質量%であることを特徴とするカルボニル化合物捕集剤。
  2. 前記(B)捕集補助剤が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのうち一以上のニトロキシド誘導体である請求項1記載のカルボニル化合物捕集剤。
  3. 請求項1又は2記載のカルボニル化合物捕集剤と、
    該カルボニル化合物捕集剤を収納可能な収納部と、
    該収納部内に気体を流入可能な流入部と、
    前記収納部内の気体を流出可能な流出部と、
    を含むことを特徴とするサンプラー。
  4. 大気中のカルボニル化合物を定量測定する方法であって、
    気体試料を請求項3記載のサンプラーに捕集する捕集工程と、
    前記捕集工程で得られた捕集試料を抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程で得られた抽出試料を分析する分析工程と、
    を有することを特徴とするカルボニル化合物の測定方法。
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