JP2005224973A - 記録ヘッド及び記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録ワイヤの挙動を安定化させること。
【解決手段】 一端に記録ワイヤ55を有するワイヤレバー69の他端に、支点軸70が挿通される軸孔69Aを備え、支点軸69Aの周りをワイヤレバー69が回動してワイヤレバー69の一端の記録ワイヤ55を突出させる記録ヘッドにおいて、ワイヤレバー69の軸孔69Aの内周面を支点軸69Aの周面の一部分に押し付けるように、ワイヤレバー69を押圧する板ばね77Cを備えた。
【選択図】 図6
【解決手段】 一端に記録ワイヤ55を有するワイヤレバー69の他端に、支点軸70が挿通される軸孔69Aを備え、支点軸69Aの周りをワイヤレバー69が回動してワイヤレバー69の一端の記録ワイヤ55を突出させる記録ヘッドにおいて、ワイヤレバー69の軸孔69Aの内周面を支点軸69Aの周面の一部分に押し付けるように、ワイヤレバー69を押圧する板ばね77Cを備えた。
【選択図】 図6
Description
支点軸の周りをワイヤレバーが回動して記録ワイヤを突出させる記録ヘッド及びこの記録ヘッドを備えた記録装置に関する。
一般に、記録ヘッドに設けられた記録ワイヤを突出させる突出動作により、インクリボンを介してプラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置(ドットインパクトプリンタ)が知られている。
この種の記録装置の記録ヘッドにおいて、一端に記録ワイヤを有するワイヤレバーの他端に、支点軸を挿通するための軸孔を備え、ワイヤレバーが軸孔に挿通された支点軸の周りを回動し、ワイヤレバーの一端の記録ワイヤを突出させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。つまり、上記記録ヘッドでは、支点軸と軸孔との間に隙間が設けられており、支点軸の周りをワイヤレバーが回動し、記録ワイヤを突出させている。
特開平5−522号公報
しかしながら、上記記録装置の記録ヘッドでは、ワイヤレバーが支点軸の周りを回動するので、長期間の使用によってワイヤレバーの軸孔や支点軸が磨耗してしまうことがあった。この磨耗によって、ワイヤレバーの軸孔と支点軸との間の隙間が拡大してしまい、ワイヤレバーを回動させた際にワイヤレバーがガタつき、記録ワイヤの挙動が不安定になるという問題があった。このように、記録ワイヤの挙動が不安定になると、シートに記録される画像の記録品質が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、記録ワイヤの挙動が安定化する記録ヘッド及びこの記録ヘッドを備えた記録装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、一端に記録ワイヤを有するワイヤレバーの他端に、支点軸が挿通される軸孔を備え、前記支点軸の周りを前記ワイヤレバーが回動して前記ワイヤレバーの一端の記録ワイヤを突出させる記録ヘッドにおいて、前記ワイヤレバーの軸孔の内周面を前記支点軸の周面の一部分に押し付けるように、前記ワイヤレバーを押圧する押圧手段を備えたことを特徴とするものである。
この記録ヘッドにおいて、前記押圧手段は、前記記録ワイヤの進退方向と略同一方向に押圧してもよい。
また、上記記録ヘッドにおいて、前記支点軸が、一対のスペーサにより挟まれて支持され、前記押圧手段が、これらスペーサのいずれか一方に一体に形成された板ばねであってもよい。
上記記録ヘッドによれば、ワイヤレバーのガタつきが抑制されるので、記録ワイヤの挙動が安定化する。
また、記録ヘッドに設けられた記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介してプラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、前記記録ヘッドが、一端に前記記録ワイヤを有するワイヤレバーを備え、このワイヤレバーの他端に、支点軸が挿通される軸孔を備え、前記ワイヤレバーが前記支点軸の周りを回動するとともに、前記ワイヤレバーの軸孔の内周面を前記支点軸の周面の一部分に押し付けるように、前記ワイヤレバーを押圧する押圧手段を備えたことを特徴とするものである。
この記録装置において、前記押圧手段は、前記記録ワイヤの進退方向と略同一方向に押圧してもよい。
また、上記記録装置において、前記支点軸が、一対のスペーサにより挟まれて支持され、前記押圧手段が、これらスペーサのいずれか一方に一体に形成された板ばねであってもよい。
上記記録装置によれば、ワイヤレバーのガタつきが抑制されるので、記録ワイヤの挙動が安定化し、シートに記録される画像の記録品質の低下を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る記録装置の実施形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜視図である。図2及び図3は、ドットインパクトプリンタのプリンタ本体の構成を示す斜視図である。また、図4は、プリンタ本体の断面図である。
図1乃至図3に示す記録装置としてのドットインパクトプリンタ10は、記録ヘッド20(図3参照)が備える記録ワイヤを、インクリボンを介してシート(記録用紙)に押し付け、このシート上にドットを形成することにより、文字を含む画像を記録するものである。このシートとしては、所定長さに切断されたカットシートと、複数枚が連接された連続シートとがある。カットシートとしては、例えば単票紙や単票複写紙などの普通紙の他、通帳や葉書、封筒などがあり、連続シートとしては、連続紙、連続複写紙がある。
上記ドットインパクトプリンタ10は、大別すると、記録装置本体としてのプリンタ本体11と、プリンタ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユニット12(図2)及び排出ユニット13と、プリンタ本体11の上方、下方のそれぞれを覆う外装体としてのアッパケース14A及びロアケース14Bとを備えて構成されている。
上記プリンタ本体11は、図2乃至図4に示すように、本体フレームとしてのベースフレーム15、フロントフレーム16、リアフレーム17(図4)、左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19と、記録ヘッド20及びキャリッジ21を備えた記録機構部22と、プラテン23、シート案内24(図4)、第1搬送ローラ25及び第2搬送ローラ26を備えた第1シート搬送機構部27、第3搬送ローラ28及び第4搬送ローラ29を備えた第2シート搬送機構部30と、を有して構成される。
ベースフレーム15、フロントフレーム16及びリアフレーム17の略両端部に、左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19が立設して固定される。これら左サイドフレーム18と右サイドフレーム19との間に、キャリッジ軸31が架け渡されて、回動自在に枢支される。更に、左サイドフレーム18と右サイドフレーム19との間にプラテン23が架け渡されて回転自在に配設されるとともに、更にシート案内24がリアフレーム17上に固定して配設される。
プラテン23を含む上記第1シート搬送機構部27は、図4に示すように、プラテン23の下方に第1搬送ローラ25及び第2搬送ローラ26が配置され、プリンタ本体11のリア側のシート搬送機構として構成される。第1搬送ローラ25及び第2搬送ローラ26は、ローラホルダ32に回転自在に枢支される。ローラホルダ32は、リアフレーム17に一端が固定された付勢ばね33によりプラテン23側に付勢され、これにより第1搬送ローラ25及び第2搬送ローラ26がプラテン23に対して下方から当接しプラテン23の回転力を受けて回転駆動される。
また第2シート搬送機構部30は、第3搬送ローラ28と第4搬送ローラ29とが当接状態で配置されて、プリンタ本体11のフロント側のシート搬送機構として構成される。
プラテン23及び第4搬送ローラ29は、駆動輪列部34により正または逆方向に回転駆動される。この駆動輪列部34は、左サイドフレーム18又は右サイドフレーム19の一方、例えば右サイドフレーム19に設置される。この駆動輪列部34は、正転又は逆転可能なシート搬送モータ35(図2)と、シート搬送モータ35の駆動軸に回転一体に固定されたモータピニオンと、このモータピニオンからの駆動力をプラテン23へ伝達する複数の減速ギアと、第4搬送ローラ29へ伝達する複数の減速ギアとを備えて構成される。この構成により、プラテン23と第4搬送ローラ29とが反対方向に回転し、カットシートまたは連続シートを、プリンタ本体11の前方から後方へ搬送可能とし、または、プリンタ本体11の後方から前方へ搬送可能とする。従って、カットシート及び連続シートは、キャリッジ21の後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19のプリンタ本体11におけるフロント側及びリア側の各々には、トラクタユニット装着部40A、40Bが形成され、各々にプッシュトラクタユニット12が着脱自在に装着される。なお、図2は、プリンタ本体11のフロント側にのみプッシュトラクタユニット12が装着された状態を示す。
プリンタ本体11のリア側に装着されるプッシュトラクタユニット12は、連続シート(例えば連続紙)を、リア側の上記第1シート搬送機構部27へ供給するものであり、フロント側に装着されるプッシュトラクタユニット12は、フロント側の上記第2シート搬送機構部30へ供給するものである。プリンタ本体11のフロント側及びリア側に装着されるプッシュトラクタユニット12は、各々略同様な構成となっており、左右に一対のトラクタ36を有する。これらのトラクタ36は、トラクタ駆動軸37に回転一体且つ軸方向摺動自在に軸支されたトラクタ駆動プーリ(不図示)と、トラクタガイド軸38に回転自在且つ軸方向摺動自在に軸支されたトラクタ従動駆動プーリ(不図示)とにトラクタベルト39が巻き掛けられ、シート押え蓋(不図示)を備えて構成される。
プリンタ本体11のフロント側から第2シート搬送機構部30へ手差しでシートを供給する場合には、不図示の手差しトレーをフロント側のサイドフレーム18、19間に装着する。
一対のトラクタ36間の距離は、搬送すべき連続シート(連続紙)の幅寸法に応じて調整可能とされる。また、トラクタベルト39の全外周には複数のピンが突設され、連続シートの幅方向両側に穿設された穴に係合可能とされる。このトラクタベルト39も前述の駆動輪列部34により駆動される。
上記キャリッジ21は、キャリッジ軸31に摺動自在に挿通されると共に、フロントフレーム16の上端部に摺接され、更に、記録ヘッド20を搭載する。キャリッジ軸31がプラテン23と平行に配置されることから、キャリッジ21は、これらプラテン23、キャリッジ軸31の軸方向と一致する主走査方向に走行(走査)可能に設けられる。
このキャリッジ21は、キャリッジ軸31の一端の近傍におけるキャリッジ駆動モータ41に回転一体に軸支されたベルト駆動プーリ(不図示)と、キャリッジ軸31の他端の近傍に設けられたベルト従動プーリ(不図示)とに架け渡されたタイミングベルト42(図4)に結合される。従って、キャリッジ21は、キャリッジ駆動モータ41の正転又は逆転により、タイミングベルト42を介し、キャリッジ軸31及びフロントフレーム16に案内されて、主走査方向における図1乃至3の左向き又は右向きに走査される。ここで、キャリッジ駆動モータ41は、シート搬送モータ35とともに例えばステッピングモータにて構成される。
キャリッジ軸31の前方左側には、リボン駆動軸43が設けられる。このリボン駆動軸43は、左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19に装着されたリボンカートリッジ44内のインクリボンを移動させるものである。このインクリボンは、記録ヘッド20とプラテン23との間に引き回され、リボン駆動軸43により移動可能に設けられる。
上記記録ヘッド20は、多数の記録ワイヤを備え、これらの記録ワイヤの突出方向前方にインクリボンが位置する。記録ヘッド20は、キャリッジ21と共に主走査方向に走行される間に、記録ワイヤを突出させてインクリボンに打ち当て、このインクリボンのインクを、プラテン23と記録ヘッド20との間に搬送されるシートに付着させて、このシートに文字を含む画像を記録する。
記録ヘッド20による記録動作は、キャリッジ21が図1乃至3の主走査方向左向き又は右向きに走行される間に、記録ヘッド20の記録ワイヤにより一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、上記第1シート搬送機構部27又は第2シート搬送機構部30が、それぞれシートを所定長(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
上記排出ユニット13は、図4に示すように、ローラ軸45に回転一体に設けられた排出ローラ46を備え、この排出ローラ46の回転によって、記録ヘッド20により記録されたシートがプリンタ10外に排出される。
上記右サイドフレーム19の外側には、レリースレバー47が設けられ、このレリースレバー47の操作によって、シート搬送モータ35の駆動力を伝達する伝達ギア(不図示)が、プリンタ本体11のリア側に装着されたプッシュトラクタユニット12のトラクタ駆動軸37を駆動するトラクタ駆動ギア(不図示)と噛み合い、または離脱可能に構成される。伝達ギアがトラクタ駆動ギアと噛み合っている時には、図4に示すレリース軸48に形成されたカム49の作用で、第1シート搬送機構部27の第1搬送ローラ25がプラテン23から離反して、シートとしての連続紙が、プリンタ本体11のリア側に装着されたプッシュトラクタユニット12からプラテン23へ供給され搬送される。
また、レリースレバー47の操作により、伝達ギアがトラクタ駆動ギアから離脱したときには、上記カム49の作用で、第1シート搬送機構部27の第1搬送ローラ25がプラテン23に接触して回転し、図示しないシート供給ガイド等から、シートとしての単票紙が、第1シート搬送機構部27のシート案内24からプラテン23へ供給され搬送される。
上記左サイドフレーム18の外側には、アジャストレバー50が設けられ、このアジャストレバー50の操作によって、その操作量に応じた分だけキャリッジ軸31がプラテン23から離間又は接近可能に構成される。従って、アジャストレバー50の手動操作によって、上記キャリッジ軸31に支持されたキャリッジ21に搭載される記録ヘッド20とプラテン23との間のプラテンギャップを、シート厚等に応じて調整可能となる。
また、プラテン23、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13の駆動制御と、キャリッジ21の走行制御と、記録ヘッド20の記録ワイヤによる記録動作の制御は、制御装置としての制御基板部51により実施される。この制御基板部51は、例えばプリンタ本体11のリア側下方に配置される。
次に、記録ヘッド20について詳細に説明する。図5は、記録ヘッド20の側断面図である。また、図6は、図5におけるF段(前段)記録ヘッドユニット20Aの一部分を示す部分断面図である。
この記録ヘッド20は、図5に示すように、ヘッド駆動部53にノーズ54が連接され、ヘッド駆動部53の外周に放熱器56が配置されて構成される。この記録ヘッド20は、ドットインパクト方式の記録ヘッドであり、ヘッド駆動部53は、F段(前段)記録ヘッドユニット20Aと、R段(後段)記録ヘッドユニット20Bとを備え、これら記録ヘッドユニット20A、20Bが連結されて構成されている。
この2つの記録ヘッドユニット20A及び20Bは、ほぼ同様の構成を有するため、説明の便宜上、F段記録ヘッドユニット20Aについて詳細に説明し、R段記録ヘッドユニット20Bについて、F段記録ヘッドユニット20Aと同一構成部分については同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、F段記録ヘッドユニット20Aは、フレーム61と、ヨーク62と、サイドヨーク63と、レバーホルダ64とが順次積層されて構成される。
フレーム61は、軟磁性材料により略円板形状に形成され、複数のコア65が同心円上に所定間隔を隔てて一体に突設され、各コア65に電磁コイル66がボビン67を介して巻かれて電磁石68が構成される。
ヨーク62及びサイドヨーク63には、複数のワイヤレバー69が収容される。これらのワイヤレバー69の一端(先端)には、図6に示すように、記録ワイヤ55が取付けられている。また、ワイヤレバー69の他端(基端)には、支点軸70が挿通される軸孔69Aが設けられ、ワイヤレバー69が支点軸70の周りを回動自在となるように、ワイヤレバー69の軸孔69Aに支点軸70が挿通されている。つまり、ワイヤレバー69が支点軸70の周りを回動自在となるように、ワイヤレバー69の軸孔69Aと支点軸70との間に隙間が設けられている。
各ワイヤレバー69は、図5に示すように、スプリングホルダ71に内蔵された復帰スプリング72によってノーズ54と反対の方向へ常時付勢される。
さらに、各ワイヤレバー69には、各コア65に対向する位置にアーマチュア73が設けられている。アーマチュア73は、軟磁性材料から形成され、電磁石68の電磁吸引力によってコア65に吸引される部材である。これにより、ワイヤレバー69のアーマチュア73が電磁石68への通電によりに吸引された場合、ワイヤレバー69は、支点軸70を中心に、支点軸70の周りを回動し、記録ワイヤ55を突出させる。同様に、R段記録ヘッドユニット20Bの記録ワイヤ55についても、電磁石68の電磁吸引力によって突出される。また、電磁石68への通電が遮断された場合、ワイヤレバー69のアーマチュア73の吸引が解除され、ワイヤレバー69が復帰スプリング72によって待機位置に復帰される。
なお、R段記録ヘッドユニット20Bの記録ワイヤ55は、F段記録ヘッドユニット20Aの背面から挿通されて、その先端がF段記録ヘッドユニット20Aの記録ワイヤ55の先端と近接して配置される。具体的には、各記録ヘッドユニット20A及び20Bの記録ワイヤ55の先端は、ノーズ54の正面から見て一列又は複数列で配置されるようになっている。
図5を参照し、レバーホルダ64は、サイドヨーク63をフレーム61側に押さえつけることによって、フレーム61、ヨーク62、サイドヨーク63及びワイヤレバー69を一体化させる部品である。
固定ばね74は、R段記録ヘッドユニット20B及びF段記録ヘッドユニット20Aの各構成部品をノーズ54側に付勢し、R段記録ヘッドユニット20B及びF段記録ヘッドユニット20Aを一体化させるものである。
ノーズ54は、F段記録ヘッドユニット20A及びR段記録ヘッドユニット20Bから打ち出される記録ワイヤ55の進退動作を案内するものである。つまり、記録ワイヤ55の進退動作は、ノーズ54内に形成された複数の中間ガイド75及び先端ガイド76により案内される。このノーズ54によって案内された各記録ワイヤ55は、ノーズ54の外に突出し、記録ヘッド20に対向配置されたインクリボン52のインクをプラテン23上のシートSに転写する。
図7は、F段(前段)記録ヘッドユニット20Aの一部分を示す分解斜視図である。また、図8は、記録ヘッド20のワイヤレバー69近傍を示す説明図である。
ヨーク62とサイドヨーク63との間には、図5乃至図7に示すように、環状の第1スペーサ77が挟み込まれるとともに、サイドヨーク63とレバーホルダ64との間には、環状の第2スペーサ78が挟み込まれている。つまり、サイドヨーク63が、第1スペーサ77と第2スペーサ78との間に配置されている。これら一対のスペーサ77、78により支点軸70が挟まれて支持されている(図8参照)。
また、サイドヨーク63は、記録ワイヤ55の進退方向に対して略垂直方向に支点軸70が移動するのを規制している。これによって、支点軸70は、一対のスペーサ77、78及びサイドヨーク63により固定されることとなる。
具体的に説明すると、第1スペーサ77は、図7に示すように、環状の環部77Aと、この環部77Aの中心に向かって、環部77Aに連なって延びる板状の複数の支点軸押え部77Bとを備えている。これら複数の支点軸押え部77Bは、互いに所定の間隔を隔てて同心円上に配置され、支点軸70に対応する位置まで環部77Aに連なって第1スペーサ77の中心に向かって延びている。同様に、第2スペーサ78は、環状の環部78Aと、この環部78Aの中心に向かって、環部78Aに連なって延びる板状の複数の支点軸押え部78Bとを備えている。これら複数の支点軸押え部78Bは、互いに所定の間隔を隔てて同心円上に配置され、支点軸70に対応する位置まで環部78Aに連なって第2スペーサ78の中心に向かって延びている。ワイヤレバー69は、第1スペーサ77における支点軸押え部77Bと支点軸押え部77Bとの間、及び第2スペーサ78における支点軸押え部78Bと支点軸押え部78Bとの間の空所に配置され、支点軸70の両端が、第1スペーサ77の支点軸押え部77Bと、第2スペーサ78の支点軸押え部78Bとに挟まれて支持される。
ところで、ワイヤレバー69が支点軸70の周りを回動するので、長期間の使用によってワイヤレバー69の軸孔69Aや支点軸70が磨耗してしまうこととなり、軸孔69Aと支点軸70との間の隙間が拡大してしまうこととなる。
本実施形態では、図6乃至図8に示すように、ワイヤレバー69の軸孔69Aの内周面を支点軸70の周面の一部分に押し付けるように、ワイヤレバー69を押圧する押圧手段としての板ばね77Cを備えている。つまり、板ばね77Cによって、ワイヤレバー69が押圧されて一方向に寄せ付けられ、ワイヤレバー69が回動した際に、ワイヤレバー69がガタつくのが抑制される。従って、記録ワイヤ55の挙動が安定し、記録品質の低下を抑制することができる。
具体的に説明すると、板ばね77Cは、図6乃至図8に示すように、これらスペーサ77、78のいずれか一方、本実施形態では、第1スペーサ77に一体に形成されている。つまり、板ばね77Cは、第1スペーサ77の環部77Aに連なって延び、記録ワイヤ55の突出する方向に折り曲げられて形成されている。従って、板ばね77Cがスペーサ77に一体に形成されているので、別途、コイルばね等を設ける必要がなく、部品点数が少なくて済むとともに、記録ヘッド20の組み立てが容易である。
図9は、第1スペーサ77を示す斜視図であり、図10は、ワイヤレバー69及び第1スペーサ77の一部分を示す斜視図である。図11は、ワイヤレバー69の軸孔69A部分の断面を示す説明図である。なお、図11において、軸孔69Aの径と、支点軸70の径との比率は、説明の便宜上、実際とは異ならせている。
板ばね77Cは、図9及び図10に示すように、支点軸押え部77Bと支点軸押え部77Bとの間に配置されて、環部77Aに連なって第1スペーサ77の中心に向かって延びるとともに、環部77A近傍で記録ワイヤ55の突出する方向に折り曲げられて形成されている。そして、板ばね77Cがワイヤレバー69の他端に当接して、ワイヤレバー69の他端を押圧している。これによって、図11に示すように、ワイヤレバー69の軸孔69Aの内周面100が支点軸70の周面101の一部分101Aに常時押し付けられることとなり、ワイヤレバー69が回動した場合、ワイヤレバー69の他端が一方向に寄せ付けられているので、ワイヤレバー69がガタつくことはない。つまり、ワイヤレバー69の軸孔69Aや支点軸70が磨耗して、これらの間の隙間が拡大したとしても、ワイヤレバー69の軸孔69Aの内周面100が支点軸70の周面101の一部分101Aに常時押し付けられるように、ワイヤレバー69の他端が一方向に寄せ付けられているので、ワイヤレバー69がガタつくことはない。従って、記録ワイヤ55の挙動が安定し、記録品質の低下を抑制することができる。
ここで、板ばね77Cは、ワイヤレバー69の他端を、記録ワイヤ55の進退方向と略同一方向(例えば、図6及び図11中、矢印Z方向である記録ワイヤ55が復帰する方向)に押圧している。つまり、ワイヤレバー69は、記録ワイヤ55の進退によって記録ワイヤ55の進退方向に移動しやすいためである。これによって、より効果的にワイヤレバー69のガタつきを防止することができ、より効果的に記録ワイヤ55の挙動が安定し、より効果的に記録品質の低下を抑制することができる。
以上、一実施形態に基いて本発明を説明したが、これに限るものではない。
例えば、上記実施形態では、第1スペーサ77に板ばね77Cを設ける場合について説明したが、第1スペーサに板ばねを設ける替わりに、上記実施形態の第1スペーサ77と同様に第2スペーサに板ばねを設けてもよい。この場合、板ばねは、第2スペーサの環部に連なって延び、記録ワイヤの復帰する方向に折り曲げられて形成されている。従って、この板ばねにより、ワイヤレバーの他端が、記録ワイヤの進退方向と略同一方向(記録ワイヤの突出方向)に押圧されることとなる。これによって、記録ワイヤの挙動が安定し、記録品質の低下を抑制することができる。
10…プリンタ(記録装置)、20…記録ヘッド、21…キャリッジ、23…プラテン、52…インクリボン、55…記録ワイヤ、69…ワイヤレバー、69A…軸孔、70…支点軸、77…第1スペーサ(スペーサ)、77C…板ばね(押圧手段)、78…第2スペーサ(スペーサ)。
Claims (6)
- 一端に記録ワイヤを有するワイヤレバーの他端に、支点軸が挿通される軸孔を備え、前記支点軸の周りを前記ワイヤレバーが回動して前記ワイヤレバーの一端の記録ワイヤを突出させる記録ヘッドにおいて、
前記ワイヤレバーの軸孔の内周面を前記支点軸の周面の一部分に押し付けるように、前記ワイヤレバーを押圧する押圧手段を備えたことを特徴とする記録ヘッド。 - 請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、
前記押圧手段は、前記記録ワイヤの進退方向と略同一方向に押圧することを特徴とする記録ヘッド。 - 請求項1又は請求項2に記載の記録ヘッドにおいて、
前記支点軸が、一対のスペーサにより挟まれて支持され、
前記押圧手段が、これらスペーサのいずれか一方に一体に形成された板ばねであることを特徴とする記録ヘッド。 - 記録ヘッドに設けられた記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介してプラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、
前記記録ヘッドが、一端に前記記録ワイヤを有するワイヤレバーを備え、このワイヤレバーの他端に、支点軸が挿通される軸孔を備え、前記ワイヤレバーが前記支点軸の周りを回動するとともに、前記ワイヤレバーの軸孔の内周面を前記支点軸の周面の一部分に押し付けるように、前記ワイヤレバーを押圧する押圧手段を備えたことを特徴とする記録装置。 - 請求項4に記載の記録装置において、
前記押圧手段は、前記記録ワイヤの進退方向と略同一方向に押圧することを特徴とする記録装置。 - 請求項4又は請求項5に記載の記録装置において、
前記支点軸が、一対のスペーサにより挟まれて支持され、
前記押圧手段が、これらスペーサのいずれか一方に一体に形成された板ばねであることを特徴とする記録装置。
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JP2004033219A Pending JP2005224973A (ja) | 2004-02-10 | 2004-02-10 | 記録ヘッド及び記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005224973A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104385784A (zh) * | 2014-11-13 | 2015-03-04 | 新会江裕信息产业有限公司 | 带有储油槽的打印针驱动结构 |
CN104401133A (zh) * | 2014-11-13 | 2015-03-11 | 新会江裕信息产业有限公司 | 一种针式打印头的打印针驱动装置 |
-
2004
- 2004-02-10 JP JP2004033219A patent/JP2005224973A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104385784A (zh) * | 2014-11-13 | 2015-03-04 | 新会江裕信息产业有限公司 | 带有储油槽的打印针驱动结构 |
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