JP2005215026A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録材の種類を判別するまでに所定枚数のプリントが必要な画像形成装置においてプリント初期で記録材の種類が不明確な場合でも記録材の種類を予測して適切な定着制御でプリントを行う。
【解決手段】 画像形成時に得た記録材種類の情報を画像形成終了後も保持しておき、次の画像形成時において記録材の判別ができるまでは前の記録材情報をもとに定着制御を行う。また、給紙カセットの開閉を検知した場合は前の記録材情報をクリアする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、電子写真方式・静電記録方式等の作像プロセスを採用した画像形成装置において、作像プロセス部で記録材(転写材、印字用紙、感光紙、静電記録紙等)に転写方式あるいは直接方式で形成担持させた目的の画像情報の未定着トナー像を固着像として熱定着処理する加熱定着装置を有する画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の複写機、プリンター等の多くは加熱定着手段として熱効率、安全性が良好な接触加熱型の熱ローラ定着方式や、省エネルギータイプのフィルム加熱方式を採用している。
熱ローラ定着方式の加熱定着装置は、図12に示すようにハロゲンヒータ等の加熱用ヒータ41を内包した加熱用回転体としての加熱ローラ(定着ローラ)40と、これに圧接させた加圧用回転体としての弾性加圧ローラ50を基本構成として、この一対のローラを回転させて該両ローラ対の圧接ニップ部(定着ニップ部)に未定着画像(トナー画像)を形成担持させた被加熱材としての被記録材P(転写材シート、印字用紙、静電記録紙、エレクトロファックス紙等)を導入して圧接ニップ部を狭持搬送通過させることで、加熱ローラからの熱と圧接ニップ部の加圧力にて未定着画像を被記録材面に永久固着画像として熱圧定着させるものである。加熱ローラ40の構成としては、アルミ、鉄等の中空芯金42の外部にフッ素樹脂等の離型性層43が形成されており、加圧ローラ50の構成としては、アルミ、鉄等の芯金51の外周面にシリコンゴム等の弾性層52更に外側にはフッ素樹脂チューブ等の離型性層53が形成されている。加熱ローラ40は加熱用ヒータ41への通電により加熱され、加熱ローラ40表面の温度をサーミスタ等の温度検知素子によって検知することで、所定の温度に維持され、定着ニップ部を加熱する。
また、フィルム加熱方式の定着装置(オンデマンド定着装置)は例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16等に提案されており、その代表例を図13に示す。すなわち図13において、60はフィルムアセンブリであり、アルミナ、チッ化アルミ等のセラミック基板上に通電発熱抵抗層が形成された加熱ヒータ61が耐熱性樹脂より形成されたステイホルダー62に固定され、このステイホルダー62にルーズに外嵌させたポリイミド等の樹脂やSUS等の金属から構成された耐熱性の薄肉フィルム63(以下、定着フィルムと記す)を有する。このフィルムアセンブリ60の加熱ヒータ61と加圧ローラ50とを定着フィルム63を挟んで圧接させて定着ニップ部を形成させてある。
定着フィルム63は芯金51の外周面にシリコンゴム等の弾性層52、フッ素樹脂等からなる離型性層53を形成してなる弾性加圧ローラ50の矢印の方向への回転駆動力により、定着ニップ部において加熱ヒータ61に密着・摺動しつつ矢印の方向に搬送移動される。加熱ヒータ61の温度は、ヒータ背面に配置されたサーミスタ等の温度検知手段64により検知し、不図示の通電制御部へフィードバックされ、加熱ヒータ61が所定の一定温度(定着温度)になるように加熱、温調される。このようなフィルム加熱方式の加熱定着装置を用いたプリンター、複写機等の各種画像形成装置は、加熱効率の高さや立ち上がりの速さにより、待機中の予備加熱の不要化や、ウエイトタイムの短縮化など、従来の熱ローラ方式の加熱定着装置に比べて多くの利点を有している。
また、昨今では画像形成装置により画像形成を要望される被記録材の種類も豊富となり、記録材の厚みや表面性は多岐に渡って市販されている。これらの記録材に対し、上述した従来の加熱定着装置では記録材上のトナー像の定着性は記録材の厚み、表面性に左右されることが知られており、特に表面性の粗い紙種においては定着性が著しく損なわれる。これは、定着ニップ内で加熱部材と記録材間の接触面積が減るために十分な熱量が記録材上のトナーに供給されないためである。
その結果、表面性の悪い紙種でも良好な定着性を得るためには定着加圧力を高くする、定着温度を高くする必要がある。
しかしながら定着加圧力を高くする方法は定着器の駆動トルクが高くなり、装置コストが高くなりやすい。特に上述したフィルム方式の加熱定着装置では、加熱体としての加熱用ヒータに対して加熱用回転体である定着フィルムが定着ニップ部で摺動するために回転トルクが大きくなりやすいため、加圧力を大きくすることが難しく、総圧で高々196N(20kgf)程度が限界とされ定着ニップ領域内の線圧は低めとされていた。そのため表面性の悪い紙種の定着性を良くするためには定着温度を高くせざるを得なくなる。
しかしながら単に定着温度を高くした場合、薄紙や表面性の良い紙に対しては過剰な熱量が供給されることとなり、ホットオフセットが発生したり、紙のカール量が大となるような弊害が生じる。
また、記録材上のトナー像の定着性と記録材のカール、トナーのホットオフセット等の相反する現象に対して定着温度のみではなく、定着ニップ幅も重要なパラメータとなる。すなわち定着ニップ幅が大ならば、定着温度が低くとも、記録材に熱量が移動する時間が長くなるため、良好な定着性を示すことが可能となるが、逆に記録材のカールやトナーのホットオフセット等の現象は発生しやすくなる。
定着ニップ幅は加圧ローラの硬度、加圧バネの加圧力に主に依存するが、これらはある程度ばらつきを有しており、定着器毎に定着ニップ幅は異なる。このため定着ニップ幅のばらつきを考慮した状態で定着温度設定を行うと、一種類の温度設定のみでは上述のような様々な記録材に対して定着性、カール、ホットオフセット等の現象を全て満足させることは非常に困難となる。
このように表面性の粗い記録材と平滑性の良好な記録材でともに最適な定着条件を両立することは難しく、従来はユーザが記録材に応じて定着温度設定を選択することで対応してきたが、表面粗さというユーザには理解し難いパラメータにより定着モードを設定するのは難しく、記録材(特に表面の粗さ)に応じて最適な定着温度設定が自動的に行われることが望まれていた。
このような観点から定着ニップから排出された記録材の温度を検知することによって定着制御にフィードバックする方法が、特許文献17、特許文献18、特許文献19、特許文献20公報等に提案されている。
図14は接触型センサを用いて温度検出を行う従来の加熱定着装置の一例である。この加熱定着装置では定着ニップ下流側に温度検知サーミスタなどの温度センサ18を設置し、それと対向する位置にゴムローラなどの対向部材19を設置し、記録材をはさみこんで記録材の温度を測定している。
図15は非接触式センサを用いて温度検出を行う従来の加熱定着装置の一例である。この加熱定着装置では、定着ニップ下流側に赤外線センサなどの非接触式センサ20が設置されており、記録材の温度を非接触で測定している。
これらの記録材排出温度の測定結果に基づき、加熱部材のヒータへの通電制御にフィードバックすることで、加熱されやすい薄紙や平滑紙では定着温度を下げ、カールやホットオフセットを防止し、一方表面性の粗い記録材や厚さの厚い記録材の場合には定着温度を上げて定着性を満足させる方法が提案されていた。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−44076号公報 特開平4−44077号公報 特開平4−44078号公報 特開平4−44079号公報 特開平4−44080号公報 特開平4−44081号公報 特開平4−44082号公報 特開平4−44083号公報 特開平4−204980号公報 特開平4−204981号公報 特開平4−204982号公報 特開平4−204983号公報 特開平4−204984号公報 特開平1−150185号公報 特開平6−308854号公報 特開平7−230231号公報 特開2002−214961号公報
しかしながら上記のような記録材判別方法では以下のような問題が発生していた。すなわち上記方法では確実に記録材の種類を判別するためには数枚の記録材を定着ニップに通過させる必要がある。これは同じ記録材であっても加熱定着装置の暖まり具合によっては定着ニップ通過後の温度が異なり、複数枚記録材を通過させなければ記録材の種類が判別できないことがあるためである。この時、記録材の種類が判別できるまでは記録材種類を反映できないため、以下のような定着制御としなければならない。すなわち、カールやホットオフセットのように薄紙、平滑紙で発生するような問題を重要視する場合は記録材種類が判別できるまでは薄紙や平滑紙に適した定着制御にして、記録材判別結果がラフ紙であった場合はラフ紙に適した定着制御にする。一方、定着不良等のようにラフ紙で発生するような問題を重要視する場合は記録材種類が判別できるまではラフ紙に適した定着制御でプリントを行い、記録材判別結果が平滑紙や薄紙であった場合に薄紙や平滑紙に適した定着制御にする。また、薄紙や平滑紙で発生する問題もラフ紙で発生する問題も同程度に重要である場合は薄紙や平滑紙に適した制御とラフ紙に適した制御の中間でプリントを行う。
しかし、記録材を判別するまでのプリントを薄紙や平滑紙に適した定着制御にした場合、ラフ紙がプリントされた場合に定着不良等の問題が発生してしまう。また、記録材を判別するまでのプリントをラフ紙に適した定着制御にした場合、平滑紙や薄紙がプリントされるとカールやホットオフセットが発生してしまう。また、記録材を判別するまでのプリントを薄紙、平滑紙に適した制御とラフ紙に適した制御の中間で行った場合では、プリントされた記録材がラフ紙であっても薄紙、平滑紙であってもそれぞれ定着不良、ホットオフセットやカールが若干発生してしまう。
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、記録材の種類を判別するまでに所定枚数のプリントが必要な画像形成装置においてプリント初期で記録材の種類が不明確な場合でも記録材の種類を予測して適切な定着制御でプリントを行う画像形成装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本出願に関わる第1の発明は、
記録材を供給する供給部と、記録材上に電子写真方式で画像を形成する画像形成部と、未定着画像が形成された記録材を加熱部材が所定温度に温度制御された定着部材と加圧部材により互いに圧接してなる定着ニップ間を通過させることにより、上記未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる加熱定着装置を備える画像形成装置において、
上記画像形成装置が記録材の種類を判別する手段を有し、判別結果に応じた定着制御を行う画像形成装置であり、画像形成終了後も記録材種類判別結果を保持し続け、次の画像形成時において記録材の判別を行うまでは上記判別結果に応じた定着制御を行うことを特徴とする画像形成装置とする。
また、本出願に関わる第二の発明は、
上記画像形成装置が記録材格納手段の開閉を検知する手段を有し、記録材格納手段の開閉を検知した場合は、記録材種類判別結果をクリアすることを特徴とする。
なお、さらに詳細に説明すれば、本発明は下記の構成によって前記課題を解決できた。
(1)記録材を供給する供給部と、記録材上に電子写真方式で画像を形成する画像形成部と、未定着画像が形成された記録材を加熱部材が所定温度に温度制御された定着部材と加圧部材により互いに圧接してなる定着ニップ間を通過させることにより、上記未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる加熱定着装置を備える画像形成装置において、上記画像形成装置が記録材の種類を判別する手段を有し、判別結果に応じた定着制御を行う画像形成装置であり、画像形成終了後も記録材種類判別結果を保持し続け、次の画像形成時において記録材の判別を行うまでは上記判別結果に応じた定着制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
(2)上記画像形成装置が記録材格納手段の開閉を検知する手段を有し、記録材格納手段の開閉を検知した場合は、上記記録材種類判別結果をクリアすることを特徴とした前記(1)に記載の画像形成装置。
(3)上記記録材格納手段が記録材のサイズを検知する手段を有し、記録材格納手段の開閉前後で記録材のサイズが異なる場合に上記記録材種類判別結果をクリアすることを特徴とした前記(1)に記載の画像形成装置。
(4)上記記録材格納手段が記録材の有無を検知する手段を有し、記録材格納手段を取り出した時に記録材がある場合に上記記録材種類判別結果をクリアすることを特徴とした前記(1)に記載の画像形成装置。
(5)上記記録材の種類を判別する手段が、加熱定着ニップ部通過後の非印字面側に配置され、記録材の非印字面に所定圧で接触する温度検知手段であることを特徴とする前記(1)ないし(4)いずれかに記載の画像形成装置。
(6)記録材に与える熱量の変更方法として加熱部材の制御温度を変更することを特徴とする前記(1)ないし(5)いずれかに記載の画像形成装置。
(7)記録材に与える熱量の変更方法として一定時間内に加熱定着する記録材の長さあるいは枚数を変更することを特徴とする前記(1)ないし(5)いずれかに記載の画像形成装置。
以上説明したように本出願に関わる第1の発明によれば、画像形成時において記録材判別ができずに記録材の種類が不明確な場合でも、前回の画像形成時における記録材情報をもとに定着制御を行うため、良好な画像を得ることが出来る。
また、本出願に関わる第2の発明によれば、記録材の補給または交換などにより記録材の種類が変わった可能性がある場合には前回の画像形成時の記録材種類判別結果をクリアすることで誤検知を防止することが出来る。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
図2に本発明に関係する代表的な画像形成装置の概略断面図を示す。この画像形成装置は給紙トレイ1、シート積載台2、給紙ローラ3からなるシート給送装置を備えている。給紙トレイ1内のシート積載台2に積載された記録材Pは、給紙ローラ3により最上位の記録材から一枚ずつピックアップされ、搬送ローラ4、搬送コロ5によってレジスト部へと送られる。記録材Pはレジストローラ6とレジストコロ7からなるレジスト部で搬送方向を揃えられた後、画像形成部へと給送される。
画像形成部は、感光ドラム8と、感光ドラムを帯電させる帯電器、感光ドラム上の潜像をトナーで現像する現像器、感光ドラム上の残留トナーを除去し、収容するクリーナー等をトナーカートリッジ9としてユニット化して構成されている。レーザスキャナユニット10は、多面体ミラー11、多面体ミラー回転用モータ、レーザユニット等がユニット化されて構成されている。
レーザスキャナユニット10から画像情報に基づくレーザ光Lが照射され、感光ドラム8上に露光し、感光ドラム上8には画像情報に基づいた潜像画像が電子写真方式で形成される。この潜像は現像手段により現像剤としてのトナーにより現像され、この現像されたトナー像は転写ローラ12により、感光ドラム8上から搬送される記録材Pに転写される。
トナー像の転写を終えた記録材Pは加熱ユニット13と加圧ローラ14からなる定着手段に搬送され、ここで転写されたトナー像が加熱定着される。その後記録材Pは中間排紙ローラ15、排紙ローラ16等からなる排紙ユニットにより排紙トレイ17上に排紙される。
以上の画像形成装置において記録材上の未定着トナー画像を永久画像として記録材上に加熱定着する加熱定着装置の構成を次に説明する。
図1は本発明の加熱定着装置の第1の実施例に係わる概略断面図である。
なお本実施例では、薄膜フィルムを介して記録材上のトナー画像を加熱定着するフィルム加熱方式の加熱定着装置(オンデマンド定着装置)に適用した場合について説明するが、本発明はオンデマンド定着装置に限定されず、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性体層を介して加熱ローラに圧接する加圧ローラとによって記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ方式などの加熱定着方式に適用することも可能である。
記録材は前述したように感光ドラム・転写ローラなどからなる画像形成部にてトナー画像を現像・転写されたあと、加熱定着部へと送られ、記録材の先端は定着入口ガイド21により、薄肉の定着フィルム22を挟んで加熱ヒータ23と弾性加圧ローラ24とで形成される圧接ニップ部Nへと導かれる。
22は加熱用回転体としての、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の耐熱性樹脂、あるいはSUS、Ni等の金属より形成される薄肉の可撓性のエンドレスベルト状の定着フィルムであり、表層にはPFA、PTFE等のフッ素樹脂層を離型層として形成してある。定着フィルム22は熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させ、さらに機械的強度を満足するようポリイミド、SUS等の基材の肉厚を100μm以下、好ましくは60μm以下20μm以上の厚みとしており、離型性層としてのフッ素樹脂層を8μm〜16μm程度の厚みで外面に形成している。このエンドレスベルト状の定着フィルム22は液晶ポリマー、フェライト、PPS等の耐熱性樹脂から形成される半円弧状のフィルムガイド部材25に対して周長に余裕を持たせた形で外嵌している。
24は加圧用回転体としての加圧ローラであり、鉄、アルミ等の芯金の上にシリコンゴム、シリコンゴムを発泡して形成したシリコーンスポンジゴム等の弾性層を有し、さらにその上に離型層としてPFA、PTFE等のフッ素樹脂層をコーティングあるいはチューブ状に被覆している。
定着フィルム22は加圧ローラ24の回転駆動により、少なくとも画像定着実行時は矢示の時計方向に加熱体(加熱用ヒータ)面に密着して該加熱体面を摺動しながら所定の周速度、即ち不図示の画像形成部側から搬送されてくる未定着トナー画像Tを担持した記録材Pの搬送速度と略同一周速度でシワなく回転駆動される。
加熱ヒータ23は例えばセラミックヒータであり、電力供給により発熱する発熱源としての通電発熱体(抵抗発熱体)を含み、該通電発熱体の発熱により昇温する。この加熱体は基板にアルミナ(Al2O3)または窒化アルミニウム(AlN)を用い、基板上に銀・パラジウムからなる抵抗体をスクリーン印刷等の方法で厚膜印刷し、所望の抵抗値を有する発熱体パターンを形成する。さらに発熱体上に保護層・定着フィルムとの摺動層としてのガラス層を形成する。発熱体形成面の裏側には温度検知素子であるサーミスタを接着固定、あるいは所定圧力で当接することで加熱ヒータ温度をモニターし、そのモニター温度情報を制御回路部に入力する。制御回路部はヒータ温度を所定温度に維持するために駆動ドライバを制御してAC電源から加熱ヒータの発熱体への通電量を位相制御、波数制御等の手法により制御する。
加熱ヒータ23の通電発熱体に対する電力供給により加熱体が加熱され、また定着フィルム22が回転駆動されている状態において、加圧ローラ24の弾性層の変形によって生じる弾性力により該加熱ヒータ23との間に形成された圧接ニップ部N(定着ニップ部)に記録材Pが導入されることで、該記録材Pが定着フィルム22に密着して定着フィルム22と一緒に重なった状態で定着ニップ部Nを通過していく。
この記録材Pの定着ニップ部通過過程で加熱ヒータから定着フィルム22を介して記録材Pに熱エネルギーおよび加圧力が付与されて記録材P上の未定着トナー画像Tが加熱溶融定着される。その後、記録材Pは定着ニップ部Nを通過し、定着フィルム22から分離して排出され、排紙ローラ26、排紙コロ27により排紙部へと送られる。
本実施例にかかる画像形成装置では、加熱定着装置から排紙部へ至る記録材搬送路上に設置された排紙センサ上に、集熱板と温度検知センサにより構成される温度検出手段が設けられている。温度検出手段は加熱定着装置から排出される画像定着後の転写材の非印字面の温度を検出する。
ここで、記録材の非印字面側で温度検出することの利点として2点挙げられる。一つ目は、通常の片面印字印刷時にはトナーの定着されている面と逆の面で記録材が集熱板と接触することになるため,集熱板へのトナーの付着の影響を受けることは無い。つまり、集熱板に対してトナーが付着することで温度検知精度の低下を招くことが無い。二つ目としては,加熱ヒータ23から定着フィルム22を介して記録材の印字面側に主に熱エネルギーが付与されるので、非印字面で温度検知をすることにより、記録材印字面側から非印字面側への熱伝導による温度勾配の特性の違いを利用して記録材の特性を検知温度から予測することが可能となる。例えば、薄手の記録材の非印字面側の温度は、厚手の記録材の非印字面側の温度よりも高くなる。また、表面性が平滑な記録材の方が、表面性が粗い記録材より定着ニップ部で定着フィルム22との密着性が得られることから、熱エネルギーが伝わりやすくなり、その結果、非印字面側の温度が高くなる。
(温度検出手段構成)
定着ニップ部Nと排紙ローラニップ部との間には、記録材搬送路を形成する定着排紙ガイド28が設けられている。定着排紙ガイドは、PBTやPETなどの耐熱性の高い材料により構成されている。定着排紙ガイド28の搬送面は、定着ニップ部Nと排紙ローラニップ部を結ぶ線A(図4参照)よりも下方に設定されていると共に、排紙ローラ26における記録材搬送速度は定着ニップ部Nにおける記録材搬送速度よりも速く設定されており、記録材通過時に記録材Pと定着排紙ガイド28の搬送面が直接触れないようになっている。
定着排紙ガイド28には、加熱定着装置を通過する記録材の有無を検出する排紙センサが設置されている。この排紙センサは、排紙センサレバー29とフォトインタラプタ30により構成される。排紙センサレバー29は、主としてポリアセタールなどの摺動性の高いプラスチック部材などでできており、先端の記録材通過部が定着ニップ部Nと排紙ローラニップ部を結ぶ線Aを遮る位置に設置される。排紙センサレバー29は、記録材が通過する時には記録材搬送方向に倒れ(図3参照)、遮蔽部はフォトインタラプタ30の赤外線光を遮断する。記録材がない時には排紙センサレバー29はホームポジションに戻り、遮蔽部はフォトインタラプタ30の赤外線光を遮断しない位置に来る(図1参照)。このように、排紙センサレバー29の動きによってフォトインタラプタ30の赤外線光のオンオフを行い、記録材の有無を検出する。
図5は排紙センサレバー29付近の詳細図である。排紙センサレバー先端の記録材通過部には、熱容量の小さいアルミニウムやステンレスなどの厚み0.1mm程度の薄板でできた集熱板31がアウトサート成型などにより排紙センサレバー29と一体的に構成されており、バネなどの付勢手段により加熱定着装置から排出される記録材の非印字面側に接触する。
集熱板は、定着ニップ部と排紙ローラニップ部を結ぶ線Aよりも上方に設置されている(図4参照)。定着ニップ部を通過した記録材の先端部は、まずは排紙センサレバー29のプラスチック部に接触する。さらに記録材が下流側に送られると排紙センサレバー29が回動し、集熱板31が記録材の非印字面側に接触する。このように、集熱板31の熱容量を小さくし、積極的に記録材と当接させることにより、集熱板31の温度を短時間で記録材の温度に応じて上昇させることが可能になる。ここで、集熱板31の熱容量を小さくするために、集熱板31は記録材搬送方向、および、記録材搬送方向と直交かつ記録材の幅と略平行方向の大きさを極力小さくすることが望ましい。
両面印字を行う場合は、2面目の通紙時に排紙センサレバー上の集熱板31は記録材の1面目の印字面と接触することになるため、集熱板表面へのトナーの付着が懸念される。この対策として、集熱板の表面にPFA、PTFE等のフッ素樹脂コーティングや、UV塗装などの表面処理を、集熱板31の熱伝導に影響のない範囲で施してもよい。また、集熱板31の表面にPI(ポリイミド)などで被覆を施してもよい。
排紙センサレバー先端の集熱板31の裏面には、サーミスタなどの応答性の高い温度検知センサ32が接着等の方法で貼り付けられている。加熱定着装置から画像定着後の記録材Pが搬送されると、排紙センサレバー29は回動し、集熱板31が記録材Pの非印字面に接触し、記録材の熱を奪い、裏面に設置された温度検出センサ32に熱を伝導して記録材の温度に依存した温度を検出する。このとき温度検知センサは、排紙センサレバー29が回動した時、すなわち排紙センサレバー29が記録材有りを検知した時に記録材Pと集熱板31が接触する位置の真下に取り付けられており、集熱板内での温度勾配の影響を最小限にすることにより、記録材の温度に依存した検出温度の精度を高めている。また、記録材との摺動部に金属部材を使うことにより、摺動部の磨耗を防止し、排紙センサレバー29の耐久性を向上させることができる。
このように、記録材の有無を検知する排紙センサレバー上に集熱板31とサーミスタなどの温度検知センサ32を設けることにより、記録材の位置情報と温度情報を精度よく同期させることが可能になり、サーミスタから出力される温度情報が記録材のどの位置における情報かを精度よく検知することが可能になる。例えば、サーミスタの温度情報は記録材の先端部に比べ、後端部の方が上昇する傾向にあるので、記録材の位置情報と同期させることにより、より確実に記録材温度に依存した温度を検知することが可能になる。
サーミスタは、温度により抵抗値を変化させる素子であり、サーミスタチップの電極にデュメット線33を焼き付けた状態でガラスに封入されている。また排紙センサレバー29は、ステンレスなどの金属でできた2本の電極34がアウトサート成型などでプラスチック部と一体的に構成されている(図6、7参照)。前述のデュメット線は、これら2本の電極に溶接される。さらに、これらの電極は制御回路部に接続されており、サーミスタで検出した温度情報を伝える。
電極34は、厚さ0.1mm程度の薄いステンレスなどの板金でできており、サーミスタの温度情報を制御回路部に伝える役割を果たすと同時に、排紙センサレバー29に回動力を付勢する機能をもあわせ持っている。電極34の一方の端部は排紙センサレバー29のプラスチック部と一体的に構成され、サーミスタのデュメット線と溶接されており、もう一方の端部は定着排紙ガイド28に固定された不図示の端子に接続されている。電極34は排紙センサレバー29が回動すると、排紙センサレバー29とともに動き、固定された端子接続部からねじられることにより、排紙センサレバー29をホームポジションに戻す方向に回動力を付勢する。また電極34は、排紙センサレバー29に適正な回動力を付勢し、かつ繰り返し応力を受けることによって電極自身が永久変形や破断などをおこさないよう、クランク形状にて構成される。
排紙センサレバー先端部についてさらに詳細に説明する。前述したように排紙センサレバー先端部には熱容量の小さい材質でできた集熱板31が、熱伝導率の低いプラスチックの排紙センサレバー29と一体的に構成されている。ここで、集熱板31の裏面は排紙センサレバー部との接合部を除いて空洞35になっており、集熱部近傍の熱容量を小さくするとともに、集熱板31と排紙センサレバー29を断熱することにより、温度検知センサ32に集まる熱を逃がさないようすることができ、温度検知センサ32の応答性を高めることが可能になる。
さらに、定着排紙ガイド28の排紙センサレバー近傍部について図8を用いて説明する。定着排紙ガイド28は、排紙センサレバー29が回動する位置に対して逃げ36を大きく取っており、記録材と排紙センサレバー29が接触する部分の近傍において記録材と定着排紙ガイド28の通紙面が接触しないように構成されている。これにより、集熱板近傍の熱を定着排紙ガイドへと逃がさないようにすることができ、記録材の温度に依存した検出温度の精度を高めている。また、排紙センサレバー29は排紙ローラゴム26と排紙コロ27のニップを軸方向(記録材の幅方向)に避けた位置に設置されており、記録材通過時には排紙ローラ26とオーバーラップするようになっており、排紙センサレバー29の付勢力によって記録材がたわむのを防いでいる。
以上の排紙センサレバー29に配置された温度検知センサ32(以後、排紙温度検知手段と記す)による検知温度は、前述したように定着ニップ部に搬送される記録材の種類によって影響を受けることが確認されており、この検知温度に応じて定着条件を自動的に変更することで、記録材の種類に依らずホットオフセット等の画像不良、記録材のカール等の記録材の変形を未然に防止し、安定した定着性能を得ることが可能となる。
各種の記録材上のトナー画像を加熱定着させた場合の本実施例における排紙温度検知手段の検知温度推移および検知温度に基づくシーケンスについて詳細を以下に説明する。
(排紙温度検知手段に基づくシーケンス)
使用した画像形成装置はプロセススピード320mm/secのレーザビームプリンターであり、1分間にLTRサイズの記録材が55枚プリントされる装置である。加熱定着装置の構成としては、厚み0.6mm、幅12mmのAlN基板上にAg/Pdペーストから形成される通電発熱体をスクリーン印刷してなる加熱用ヒータの摺動面に外径30mm、厚み40μmのSUS304のシームレス金属フィルムを基層として、その表層に厚み4μmのプライマ層、厚み10μmの抵抗調整されたフッ素樹脂層を順次被覆させて形成された定着フィルムを回転自在に配置してある加熱部材を使用した。また、加圧ローラとして、径22mmのアルミ芯金の外面に弾性層として厚み4mmの導電シリコンゴム、さらに表層にPFAチューブを被覆させたローラを使用した。上記定着部材と加圧ローラとの間に付与する加圧力は15kgfとした。また、定着ニップ部下流側に排紙センサレバーを配置し、レバーの先端には厚み0.1mm、幅6mm、高さ8mmのSUS板を取り付け、その背面には、温度検知センサとして小型のサーミスタをエポキシ系接着剤にて感熱部を接着固定し、排紙温度検知手段とした。定着ニップ部中央からホームポジション時の排紙センサレバーまでの距離は定着ニップ部から排出された記録材の非印字面温度と上記温度検知センサの相関が精度良く取れるよう記録材搬送方向で25mmの距離とした。
以上の構成で各種の記録材を連続プリントした際の排紙温度検知手段による検知温度推移を測定した。ここで連続プリントとは、加熱定着された記録材の後端が排紙センサレバーを通り過ぎた時点で後続の記録材が既にレジストレーションローラを過ぎて記録材上に未定着画像を転写し始めている状態が継続されて続くプリント動作であり、先行する記録材後端と後続の記録材の先端部の距離(紙間)が略一定の状態を保って画像形成される状態を示す。使用した記録材は坪量64g/mの表面性が平滑な薄紙A、坪量80g/mで薄紙Aに比べ若干表面の粗さが粗い薄紙B、坪量が90g/mの表面性が非常に粗いラフ紙C、坪量が135g/mの表面性が平滑な厚紙Dであり、実験に用いた記録材のサイズは全てLTRサイズ(幅216mm、長さ279mm)とした。
実験の結果を図10(a)に示す。図10(a)において、横軸は連続プリント時の枚数、縦軸は排紙温度検知手段による検知温度を示す。図より明らかなように表面が平滑な薄紙Aは最も検知温度が高く推移していることが分かる。また、薄紙Aより表面性が若干粗く、坪量が若干大きい薄紙Bは薄紙Aより検知温度が若干低く推移し、ラフ紙C、厚紙Dは薄紙AおよびBに比べて検知温度がかなり低く推移していることが分かる。これは、表面性が粗い記録材ほど、加熱部材の定着フィルムとの密着性が得られないことから定着フィルム表面から記録材への熱の伝導が悪く、また、表面性が平滑でも厚さの厚い記録材は熱容量が大きく、非印字面の温度は上昇しにくいことを示している。また、図10(b)は薄紙Bとラフ紙Cを加熱定着装置が暖まった状態からプリントした場合と加熱定着装置が冷えた状態からプリントした時の排紙温度検知手段の検知温度推移を表した図である。図10(b)から分かるように初期の排紙温度検知手段の検知温度が異なると所定枚数プリント後の検知温度も異なってしまい、加熱定着装置が暖まった状態のラフ紙Cプリント時の温度と、定着装置が冷えた場合の薄紙Bの温度差が小さくなっており、誤検知を起こす可能性がある。このような誤検知を防止するために図10(c)のように初期の検知温度をもとにして紙種を判別するための閾値温度を決定することにより、プリント前の定着器状態がどのような場合であっても精度よく記録材の種類を判別することが出来る。
また、この判別結果に基づいてそれぞれの記録材に適した定着制御にするために加熱定着装置の温度制御、スループット等にフィードバックすることによって記録材に与える熱量をコントロールすることが可能となる。図9は本実施例の制御フローであり、レーザビームプリンターがプリント信号を受信すると、プリント動作を開始する前に排紙温度検知手段による初期温度T0を測定する。次いで初期温度T0に基づき図10(c)に示したようにそれぞれの制御式に初期温度T0を代入し、閾値温度T1およびT2を決定する。その後給紙装置からの記録材の給紙動作、画像形成部における画像形成動作、加熱定着装置の加熱ヒータへの通電をそれぞれ開始し、排紙温度検知手段による温度モニターを継続する。そして連続プリント時の所定時間後、あるいは所定枚数後(20秒〜40秒あるいは20枚〜35枚等幅を設けても良い)の排紙温度検知手段による検知温度T3(本実施例では連続プリント時30枚目の検知温度)が先に決定した閾値温度T1およびT2に対して高いか低いかを判断する。その結果、例えばT2よりT3の方が高いと検知した場合には、排紙温度検知手段による検知温度が十分に高く、記録材として表面が平滑な薄紙が加熱定着されていると判断される。この結果、加熱定着装置の加熱ヒータの温調制御温度を5℃ダウンさせることにより、余分に記録材を加熱することを防止する。また、検知温度T3がT1とT2の間であった場合には、最適な加熱定着が実施されていると判断し、温度制御を維持し、プリント動作を継続する。また、検知温度T3がT1より低い場合には、記録材への加熱が不十分であり、定着性能を損なう可能性があるため、加熱ヒータの温調制御温度を5℃上げることにより定着性を確保する。
ここで本実施例では定着温度を上げて定着性能を満足させる方法を提示したが、紙間を広げることで、その間に加圧ローラを十分に加熱させ、記録材へ与えられる熱量を加圧ローラ側からも補充することにより増加させる方法等、記録材へ与えられる熱量を増す方法であればどんな方法でも構わない。
以上により排紙温度検知手段による検知温度に基づいて搬送される記録材の種類に応じて自動的に記録材へ与えられる熱量をコントロールしてプリント動作を継続し、最終ページを加熱定着後にプリント動作を終了し、設定した閾値T1およびT2をクリアする。
また、上記のような制御により記録材種類を判別した結果はプリント終了後も保持され、次のプリント時に記録材の種類を判別できるまでは、前回の記録材種類の情報をもとにして定着制御を行う。そして、上記記録材の情報は給紙カセットの着脱を検知する手段により給紙カセットの着脱が検知された場合にクリアされる。すなわち、給紙カセットの着脱が無ければ、記録材の交換及び補給は出来ないため、給紙カセット内の記録材は同一の記録材であると判断する。
以上のような制御において複数の記録材をプリントして排紙トレイ上の積載性能(仕様上250枚積載)、定着性能を比較した。なお、排紙トレイ上の積載性能は記録材がトレイ上から落ちるまでに何枚積載できたかをテストした。定着性能はプリント後の記録材の印字面にテープを貼り、そのテープを剥がしたときにどの程度テープにより画像が剥ぎ取られたかを判断した。
プリントした記録材は前述した薄紙Bおよびラフ紙Cであり、トータルプリント枚数は300枚とし、1ジョブのプリント枚数がそれぞれ30枚、50枚、100枚の場合について評価を行った。比較例として1ジョブ毎に30枚連続プリント後に記録材種類を判別して、その結果に応じて定着制御を変更する場合においても同様の評価を行った。比較結果を以下に示す。
Figure 2005215026
以上、実験によれば、薄紙Bでは、適正に判断された記録材への熱量を絞った本実施例では、定着性能を損なわずに積載性も十分となっているのに対し、比較例では記録材種類を判別するまでは実施例より定着温度が5℃高かったため積載性が劣ってしまった。これは、定着温度が高いほうがカールしやすく、排紙トレイ上にカールが大きい記録材が溜まり、後続の記録材が既に積載した記録材を排紙トレイ上から押すことで排紙トレイ上から落下させてしまったことによる。また、1ジョブのプリント枚数を50枚、100枚として薄紙Cに適した定着温調制御でプリントされる枚数を多くしても、最初の30枚のカールが大きい記録材の影響を受けるため実施例より積載性が劣ってしまった。
また、ラフ紙Cでは実施例においては、記録材の判別を行うまでの1ジョブ目の最初の30枚は記録材の判別が出来ないためラフ紙Cの最適な定着温調より5℃低かったがそれ以降はラフ紙Cに適した定着温調でプリントされたため定着性能は良好であった。つまり、30/300枚のプリント画像において定着性能評価後に若干の画像剥ぎ取りが確認された。一方、比較例においては1ジョブ毎に記録材の判別を行ったため、各ジョブにおいて最初の30枚はラフ紙Cに適した定着温調より5℃低かった。したがって、1ジョブが30枚の場合は300/300枚、1ジョブが50枚の場合は180/300枚、1ジョブが100枚の場合は90/300枚とかなりの割合で定着性能評価後に若干の画像剥ぎ取りが確認された。
以上本実施例では記録材の種類を判別し、その判別結果によりそれぞれの記録材に適した定着温調でプリントする画像形成装置において、記録材判別結果をプリント終了後も保持し、次のプリント時には上記記録材判別結果に適した定着制御でプリントすることにより、記録材の判別に数十枚のプリントが必要な場合であってもプリント1枚目から記録材判別結果を予測することが出来るため積載性、定着性を向上させることが出来る。
本実施例において、画像形成装置、加熱定着装置および排紙温度検知素子の構成は前記実施例1と同様であるため再度の説明を省く。
本実施例では給紙カセットに記録材の有無及び記録材のサイズを検知する手段を設け、給紙カセット着脱直前の給紙カセット内に記録材有無及び記録材サイズ変更の有無により記録材判別結果を保持するかどうかを判断することを特徴とする。
一般的に給紙カセット内に記録材が無くなってから記録材を補給する場合は前に補給した記録材と同様のものであることが多い。しかし、給紙カセット内に記録材が残っているにもかかわらず、給紙カセットの着脱を行う場合はこれまでと異なる記録材が補給された可能性が高い。また給紙カセット着脱後に記録材サイズが変更された場合は明らかに異なる記録材であると判断される。以上のことより本実施例では給紙カセットの着脱があっても給紙カセット着脱前に記録材が給紙カセット内に残っておらず、給紙カセット着脱前後で記録材サイズが同様である場合は記録材種類の判別結果をクリアしない。すなわち図11のフロー図で表される制御とする。以上のようにすることにより給紙カセットの着脱があっても記録材が同じであると思われる場合は引き続き記録材情報を保持してそれに応じた定着制御を行うことができる。
本発明の第1の実施例に係る加熱定着装置の断面概略図 本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の断面概略図 本発明の第1の実施例に係る加熱定着装置の断面概略図 本発明の第1の実施例に係る加熱定着装置の詳細断面図 本発明の第1の実施例に係る排紙温度検知手段の詳細断面図 本発明の第1の実施例に係る排紙温度検知手段の斜視図 本発明の第1の実施例に係る排紙温度検知手段の斜視図 本発明の第1の実施例に係る排紙温度検知手段近傍の斜視図 本発明の第1の実施例に係る制御フロー図 本発明の第1の実施例に係る排紙温度検知手段による検知温度推移を示す図 本発明の第1の実施例に係る排紙温度検知手段による検知温度と制御式を示す図 本発明の第2の実施例に係る制御フロー図 従来例に係る加熱定着装置の断面概略図 従来例に係る加熱定着装置の断面概略図 従来例に係る排紙温度検知手段の断面概略図 従来例に係る排紙温度検知手段の断面概略図
符号の説明
21 定着入口ガイド
22 定着フィルム
23 加熱ヒータ
24 加圧ローラ
25 フィルムガイド
26 FU排紙ローラ
27 FU排紙コロ
28 定着排紙ガイド
29 排紙センサレバー
31 集熱板
32 温度検知センサ
33 デュメット線
34 電極

Claims (7)

  1. 記録材を供給する供給部と、記録材上に電子写真方式で画像を形成する画像形成部と、未定着画像が形成された記録材を加熱部材が所定温度に温度制御された定着部材と加圧部材により互いに圧接してなる定着ニップ間を通過させることにより、上記未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる加熱定着装置を備える画像形成装置において、
    上記画像形成装置が記録材の種類を判別する手段を有し、判別結果に応じた定着制御を行う画像形成装置であり、画像形成終了後も記録材種類判別結果を保持し続け、次の画像形成時において記録材の判別を行うまでは上記判別結果に応じた定着制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 上記画像形成装置が記録材格納手段の開閉を検知する手段を有し、記録材格納手段の開閉を検知した場合は、上記記録材種類判別結果をクリアすることを特徴とした請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 上記記録材格納手段が記録材のサイズを検知する手段を有し、記録材格納手段の開閉前後で記録材のサイズが異なる場合に上記記録材種類判別結果をクリアすることを特徴とした請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 上記記録材格納手段が記録材の有無を検知する手段を有し、記録材格納手段を取り出した時に記録材がある場合に上記記録材種類判別結果をクリアすることを特徴とした請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 上記記録材の種類を判別する手段が、加熱定着ニップ部通過後の非印字面側に配置され、記録材の非印字面に所定圧で接触する温度検知手段であることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の画像形成装置。
  6. 記録材に与える熱量の変更方法として加熱部材の制御温度を変更することを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載の画像形成装置。
  7. 記録材に与える熱量の変更方法として一定時間内に加熱定着する記録材の長さあるいは枚数を変更することを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017007250A (ja) * 2015-06-24 2017-01-12 キヤノン株式会社 印刷装置、情報処理方法及びプログラム
JP2020177165A (ja) * 2019-04-19 2020-10-29 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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