JP2005203259A - 積層体およびプロトン伝導膜 - Google Patents

積層体およびプロトン伝導膜 Download PDF

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Abstract

【課題】高出力可能な燃料電池を作製するために、薄膜を容易に作製可能であり、かつ、プロトン伝導度および柔軟性に優れるとともに、高い密着性を有する有機電解質と無機電解質との積層体を提供すること。
【解決手段】本発明に係る積層体は、主鎖にポリフェニレン構造を有し、かつスルホン酸基を有する重合体からなる有機電解質と、プロトン伝導性を有する無機電解質とが積層されていることを特徴とする。前記重合体は、下記一般式(A)で表される構成単位を含むことが好ましい。
【化1】

(式中、Yは2価の電子吸引性基を示し、Zは2価の電子供与性基または直接結合を示し、Arは−SO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示し、mは0〜10の整数を示
し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等に用いられる電解質膜等として好適に用いられる積層体に関する。
高分子電解質は、高分子鎖中にスルホン酸基等の電解質基を有する高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合したり、陽イオンまたは陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子、繊維または膜状に成形して各種の用途に利用されている。
このような高分子電解質の用途として、地球への悪影響が殆どない発電システムとして近年注目されている固体高分子型燃料電池が挙げられる。固体高分子型燃料電池は、電解質膜の両面に一対の電極を設け、改質ガス等の水素を含む燃料ガスを一方の電極(燃料極)へ供給し、空気等の酸素を含む酸化剤ガスを他方の電極(空気極)へ供給し、燃料が酸化する際に発生する化学エネルギーを、直接電気エネルギーとして取り出す電池である。固体高分子型燃料電池には、電解質膜として、プロトン伝導性を有する高分子電解質膜が用いられている。このようなプロトン伝導性を有する高分子電解質膜としては、スルホン酸基含有のパーフルオロポリマーであるデュポン社製のナフィオン(Nafion、商品名)が有名である。
ところで、燃料電池を普及させるためには、コストの低減が重要な課題である。そのため、電解質膜一枚当たりの出力を向上させ、用いる電解質膜の枚数を減らす必要がある。電解質膜の出力を向上させるための方策として、電解質膜の抵抗を低くすることが挙げられる。電解質膜の抵抗は、膜の含水率が高いほど、膜中の電解質基濃度が高いほど、または膜の厚さが薄いほど、小さくなる傾向にある。しかしながら、膜の含水率を上げたり、膜中の電解質基濃度を高くすると、膜の寸法安定性が減少するため好ましくない。したがって、高出力の燃料電池を開発するための手段として、膜厚を薄くする試みがなされている。
前述したナフィオンは、パーフルオロスルフォン酸を側鎖に含むフッ化ビニル系高分子化合物であるために、高いプロトン伝導性を有するとともに、柔軟性および成形加工性に優れている。しかし、ナフィオンは膜強度が低いことから、薄膜を作製することが難しいという問題点がある。ナフィオンのように膜強度が低いと、ホットプレスなどでMEA(膜・電極接合体)を製造する時などに電極間が接触する、いわゆるマイクロショートが発生する場合がある。マイクロショートの発生箇所が増大すると、電極間に直接流れる電流量が増大し、燃料電池の出力を低下させる原因となる。そこで、ナフィオンの膜強度を補強するために、多孔性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シート、フィブリルPTFE繊維等の補強材との複合膜が開発されているが、いずれも十分なものではない。
ナフィオンなどの有機系電解質の他に無機系電解質の研究も盛んに行われている。例えば、特開平8−119612号公報(特許文献1)には、高分子電解質膜に比べてより耐久性に優れている、水和物のないモリブデン酸などの無機系プロトン伝導膜を使用する方法が開示されている。また、ゾル・ゲル法を利用して作製されたSiO2-P25-ZrO2、SiO2-P25等のリン酸ガラスもプロトン伝導性を示す。特に後者のSiO2-P25ガラスは、室温で10-2S/cm程度の比較的高いプロトン伝導性を示しているが、依然として十分なものとはいえない。
また、無機系電解質は、熱安定性に優れるため低温または高温条件下でも膜割れ等の膜
の劣化が起こりにくいが、無機固体から作製されることから加工性および柔軟性に乏しいため、膜欠陥の無い薄膜を作製することは困難である。膜欠陥は、反応ガスのクロスリークの原因となるので重大な問題である。そこで、無機系電解質膜の加工性および柔軟性等を改善するために、ポリジメチルシロキサン等を添加する試みがなされているが、添加により加工性および柔軟性等が改善される代わりに、プロトン伝導度が低下するとういトレードオフの関係になっている(非特許文献1参照)。
また、有機系電解質膜の強度、ならびに、無機系電解質膜の加工性および柔軟性を改善する目的で、ナフィオンを用いた積層体が開発されているが、ナフィオンはフッ素系電解質であるために、無機系電解質との密着性が悪いと考えられる。
特開平8−119612号公報 永井正幸、朴容一、飯山繁、「日本セラミックス協会第13回秋季シンポジウム予稿集」p129(2000)
本発明の目的は、高出力可能な燃料電池を作製するために、薄膜を容易に作製可能であり、かつ、プロトン伝導度および柔軟性に優れるとともに、高い密着性を有する有機電解質と無機電解質との積層体を提供することにある。
本発明に係る積層体は、主鎖にポリフェニレン構造を有し、かつスルホン酸基を有する重合体からなる有機電解質と、プロトン伝導性を有する無機電解質とが積層されていることを特徴とする。
前記ポリフェニレン構造を有し、かつスルホン酸基を有する重合体は、下記一般式(A)で表される構成単位を含むことが好ましい。
(式中、Yは2価の電子吸引性基を示し、Zは2価の電子供与性基または直接結合を示し、Arは−SO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示し、mは0〜10の整数を示
し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
本発明の積層体は、高強度の無機電解質により補強されているため、薄膜の電解質を容易に得ることができる。
また、本発明の積層体は、高いプロトン伝導性を有する非フッ素系の有機電解質が積層されているため、伝導度が十分でない無機電解質のプロトン伝導度を高めるとともに、有機電解質と無機電解質との密着性が高く、かつ柔軟性に優れた積層体が得られる。
したがって、本発明の積層体からなるプロトン伝導膜を燃料電池に応用すれば、高出力化を達成することができる。
以下、本発明に係る積層体について詳細に説明する。
本発明に係る積層体は、主鎖にポリフェニレン構造を有し、かつスルホン酸基を有する重合体(以下、「スルホン化ポリアリーレン」ともいう)からなる有機電解質と、プロトン伝導性を有する無機電解質とを積層したものである。
〔有機電解質〕
本発明で用いられる有機電解質は、好ましくは下記一般式(A)で表される構成単位を有する重合体からなり、より好ましくは下記一般式(A)で表される構成単位と、下記一般式(B)で表される構成単位とを含む下記一般式(C)で表される重合体からなる。
式(A)中、Yは2価の電子吸引性基を示し、具体的には−CO−、−SO2−、
−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(ここで、lは1〜10の整数である)、−C(CF32−などが挙げられる。
Zは2価の電子供与性基または直接結合を示し、電子供与性基の具体例としては、
−(CH2)−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C―およ
などが挙げられる。なお、電子吸引性基とは、ハメット(Hammett)置換基常数がフェニ
ル基のm位の場合0.06以上、p位の場合0.01以上の値となる基をいう。
Arは−SO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示し、芳香族基として具体的に
はフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などが挙げられる。これらの基のうち、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
mは0〜10、好ましくは0〜2の整数、nは0〜10、好ましくは0〜2の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。
式(B)中、R1〜R8は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換アルキル基、アリル基、アリール基およびシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基などが挙げられ、メチル基、エチル基などが好ましい。
フッ素置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基およびパーフルオロヘキシル基などが挙げられ、トリフルオロメチル基およびペンタフルオロエチル基などが好ましい。
アリル基としては、プロペニル基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
Wは2価の電子吸引性基または単結合を示し、Tは2価の有機基または単結合を示す。pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
式(C)中、W、T、Y、Z、Ar、m、n、k、pおよびR1〜R8は、それぞれ上記一般式(A)および(B)中のW、T、Y、Z、Ar、m、n、k、pおよびR1〜R8と同義である。
本発明で用いられるスルホン化ポリアリーレン(C)は、式(A)で表される構成単位を0.5〜100モル%、好ましくは10〜99.999モル%の割合で、式(B)で表される構成単位を99.5〜0モル%、好ましくは90〜0.001モル%の割合で含有している。
上記スルホン化ポリアリーレン(C)は、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸エステル基を有するモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるオリゴマーとを共重合させ、スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを製造し、該スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを加水分解して、スルホン酸エス
テル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。
また、スルホン酸基を有するポリアリーレン(C)は、上記一般式(A)においてスルホン酸基およびスルホン酸エステル基を有しない構造単位と、上記一般式(B)の構造単位とからなるポリアリーレンを予め合成し、この重合体をスルホン化することにより合成することもできる。
上記一般式(A)の構造単位となりうるモノマーとしては、例えば、下記一般式(D)で表されるスルホン酸エステル(以下、モノマー(D)ともいう。)が挙げられる。
式(D)中、Xはフッ素を除くハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)、−OSO2G(
ここで、Gはアルキル基、フッ素置換アルキル基またはアリール基を示す。)から選ばれる原子または基を示し、Y、Z、Ar、m、nおよびkは、それぞれ上記一般式(A)中のY、Z、Ar、m、nおよびkと同義である。
aは炭素原子数1〜20、好ましくは4〜20の炭化水素基を示し、具体的には、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、tert-ブチル基、iso-ブチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチル基、アダマンタンメチル基、2−エチルヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]へプチル基、ビシクロ[2.2.1]へプチルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、2−メチルブチル基、3,3−ジメチル−2,4−ジオキソランメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基などの直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、脂環式炭化水素基、5員の複素環を有する炭化水素基などが挙げられる。これらの中では、n−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、特にネオペンチル基が好ましい。
Arは−SO3bで表わされる置換基を有する芳香族基を示し、芳香族基として具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などが挙げられる。これらの基のうち、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
置換基−SO3bは、芳香族基に1個または2個以上置換しており、置換基−SO3bが2個以上置換している場合には、これらの置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
ここで、Rbは炭素原子数1〜20、好ましくは4〜20の炭化水素基を示し、具体的
には上記炭素原子数1〜20の炭化水素基などが挙げられる。これらの中では、n−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、特にネオペンチル基が好ましい。
mは0〜10、好ましくは0〜2の整数、nは0〜10、好ましくは0〜2の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。
式(D)で表されるスルホン酸エステルの具体例としては、以下の様な化合物が挙げられる。
また、上記化合物において、塩素原子が臭素原子に置き換わった化合物、−CO−が
−SO2−に置き換わった化合物、塩素原子が臭素原子に置き換わり、かつ、−CO−が
−SO2−に置き換わった化合物なども挙げられる。
一般式(D)中のRb基は1級のアルコール由来で、β炭素が3級または4級炭素であ
ることが、重合工程中の安定性に優れ、脱エステル化によるスルホン酸の生成に起因する重合阻害や架橋を引き起こさない点で好ましく、さらには、これらのエステル基は1級アルコール由来でβ位が4級炭素であることが好ましい。
また、上記一般式(D)において、スルホン酸基およびスルホン酸エステル基を有しない化合物の具体例としては、下記の様な化合物が挙げられる。
また、上記化合物において、塩素原子が臭素原子に置き換わった化合物、−CO−が
−SO2−に置き換わった化合物、塩素原子が臭素原子に置き換わり、かつ、−CO−が
−SO2−に置き換わった化合物なども挙げられる。
上記一般式(B)の構造単位となりうるオリゴマーとしては、例えば下記一般式(E)で表されるオリゴマー(以下、オリゴマー(E)ともいう。)が挙げられる。
式(E)中、R'およびR''は互いに同一でも異なっていてもよく、フッ素原子を除く
ハロゲン原子または−OSO2G(ここで、Gはアルキル基、フッ素置換アルキル基また
はアリール基を示す。)で表される基を示す。Gが示すアルキル基としてはメチル基、エチル基などが挙げられ、フッ素置換アルキル基としてはトリフルオロメチル基などが挙げられ、アリール基としてはフェニル基、p−トリル基などが挙げられる。
1〜R8は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換アルキル基、アリル基、アリール基およびシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基およびヘキシル基などが挙げられ、メチル基およびエチル基などが好ましい。
フッ素置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基およびパーフルオロヘキシル基などが挙げられ、トリフルオロメチル基およびペンタフルオロエチル基などが好ましい。
アリル基としては、プロペニル基などが挙げられ、
アリール基としては、フェニル基およびペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
Wは2価の電子吸引性基または単結合を示し、電子吸引性基としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
Tは2価の有機基または単結合であって、電子吸引性基であっても電子供与性基であってもよい。電子吸引性基および電子供与性基としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
上記一般式(E)で表される化合物として具体的には、p=0の場合、例えば4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンズアニリド、ビス(クロロフェニル)ジフルオロメタン、2,2−ビス(4−クロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4−ク
ロロ安息香酸−4−クロロフェニル、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが挙げられる。これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子の少なくとも1つ以上が3位に置換した化合物などが挙げられる。
また、p=1の場合、上記一般式(E)で表される具体的な化合物としては、例えば4,4'−ビス(4−クロロベンゾイル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロベンゾイルアミノ)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニル)ジフェニルエーテルジカルボキシレート、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロピル〕ジフェニルエーテル、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)テトラフルオロエチル〕ジフェニルエーテル、これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子が3位に置換した化合物、さらにこれらの化合物においてジフェニルエーテルの4位に置換した基の少なくとも1つが3位に置換した化合物などが挙げられる。
さらに上記一般式(E)で表される化合物としては、2,2−ビス[4−{4−(4−
クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、ビス[4−{4−(4−クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]スルホン、お
よび下記式で表される化合物などが挙げられる。
上記一般式(E)で表される化合物は、例えば、以下に示す方法で合成することができる。
まず、電子吸引性基で連結されたビスフェノールを、対応するビスフェノールのアルカリ金属塩とするために、N−メチル−2−ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキサイドなどの誘電率の高い極性溶媒中でリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを加える。
アルカリ金属はフェノールの水酸基に対して過剰気味で反応させ、通常、1.1〜2倍当量、好ましくは1.2〜1.5倍当量で用いる。この際、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、クロロベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトールなどの水と共沸する溶媒を共存させて、電子吸引性基で活性化されたフッ素、塩素等のハロゲン原子で置換された芳香族ジハライド化合物、例えば、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−クロロフルオロベンゾフェノン、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−フルオロフェニル)スルホン、4−フルオロフェニル−4'−クロロフェニルスルホン、ビス
(3−ニトロ−4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、ヘキサフルオロベンゼン、デカフルオロビフェニル、
2,5−ジフルオロベンゾフェノン、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼンなどを反応させる。反応性から言えば、フッ素化合物が好ましいが、次の芳香族カップリング反応を考慮した場合、末端が塩素原子となるように芳香族求核置換反応を組み立てる必要がある。
活性芳香族ジハライドはビスフェノールに対し、2〜4倍モル、好ましくは2.2〜
2.8倍モルの使用である。芳香族求核置換反応の前に予め、ビスフェノールのアルカリ金属塩としていてもよい。反応温度は60℃〜300℃で、好ましくは80℃〜250℃の範囲である。反応時間は15分〜100時間、好ましくは1時間〜24時間の範囲である。最も好ましい方法としては、下記式で示される活性芳香族ジハライドとして反応性の異なるハロゲン原子を一個ずつ有するクロロフルオロ体を用いることであり、フッ素原子が優先してフェノキシドと求核置換反応が起きるので、目的の活性化された末端クロロ体を得るのに好都合である。
式中、Wは一般式(E)に関して定義した通りである。
また、特開平2−159号公報に記載のように求核置換反応と親電子置換反応とを組み合わせて、目的の電子吸引性基および電子供与性基からなる屈曲性化合物を合成してもよい。
具体的には、電子吸引性基で活性化された芳香族ビスハライド、例えばビス(4−クロロフェニル)スルホンをフェノールで求核置換反応させてビスフェノキシ化合物とし、次いで、このビスフェノキシ化合物と4−クロロ安息香酸クロライドとのフリーデルクラフト反応から目的の化合物を得ることができる。
ここで用いる電子吸引性基で活性化された芳香族ビスハライドとしては、上記で例示した化合物が挙げられる。フェノール化合物は置換されていてもよいが、耐熱性や屈曲性の観点から無置換化合物が好ましい。なお、フェノールの置換反応にはアルカリ金属塩とすることが好ましく、使用可能なアルカリ金属化合物としては、上記で例示した化合物が挙げられる。使用量はフェノール1モルに対し、1.2〜2倍モルである。反応に際し、上述した極性溶媒や水との共沸溶媒を用いることができる。
クロロ安息香酸クロライドは、ビスフェノキシ化合物に対し2〜4倍モル、好ましくは2.2〜3倍モルで使用される。また、ビスフェノキシ化合物と、アシル化剤であるクロロ安息香酸クロライドとのフリーデルクラフト反応は、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、塩化亜鉛などのフリーデルクラフト活性化剤の存在下で行うことが好ましい。フリーデルクラフト活性化剤は、アシル化剤のクロロ安息香酸などの活性ハライド化合物1モルに対し、1.1〜2倍当量使用する。反応時間は15分〜10時間の範囲で、反応温度は−20℃から80℃の範囲である。使用溶媒は、フリーデルクラフト反応に不活性な、クロロベンゼンやニトロベンゼンなどを用いることができる。
また、一般式(E)において、pが2以上である化合物は、例えば、一般式(E)において電子供与性基Tであるエーテル性酸素の供給源となるビスフェノールと、電子吸引性基Wである、>C=O、−SO2−および>C(CF32から選ばれる少なくとも1種の
基とを組み合わせた化合物、具体的には2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのビスフェノールのアルカリ
金属塩と、過剰の4,4−ジクロロベンゾフェノン、ビス(4−クロロフェニル)スルホンなどの活性芳香族ハロゲン化合物との置換反応を、N−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、スルホランなどの極性溶媒の存在下で前記単量体の合成手法に順次重合して得られる。
このような化合物としては、下記式で表される化合物などを挙げることができる。
上記化学式において、pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンは、モノマー(D)とオリゴマー
(E)とを触媒の存在下に反応させることにより合成されるが、この際使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という。)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、および(2)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、「塩」を添加してもよい。
ここで、遷移金属塩としては、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、ニッケルアセチルアセトナートなどのニッケル化合物;塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウムなどのパラジウム化合物;塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄などの鉄化合物;塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルトなどのコバルト化合物などが挙げられる。これらのうち特に、塩化ニッケル、臭化ニッケルなどが好ましい。
また、配位子成分としては、トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジン、1,5−
シクロオクタジエン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げられる
。これらのうち、トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジンが好ましい。上記配位子成分である化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに、配位子が配位された遷移金属錯体としては、例えば、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、臭化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、ヨウ化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、硝酸ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、臭化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、ヨウ化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、硝酸ニッケル(2,2'−ビピリジン)、ビス(1,5−シク
ロオクタジエン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが挙げられる。これらのうち、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)が好ましい。
上記触媒系に使用することができる還元剤としては、例えば、鉄、亜鉛、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムなどが挙げられる。これらのうち、
亜鉛、マグネシウム、マンガンが好ましい。これらの還元剤は、有機酸などの酸に接触させることにより、より活性化して用いることができる。
また、上記触媒系において使用することのできる「塩」としては、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどのナトリウム化合物;フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム化合物;フッ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、硫酸テトラエチルアンモニウムなどのアンモニウム化合物などが挙げられる。これらのうち、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウムが好ましい。
各成分の使用割合は、遷移金属塩または遷移金属錯体が、上記モノマーの総計((D)+(E)、以下同じ)1モルに対し、通常0.0001〜10モル、好ましくは0.01〜0.5モルである。0.0001モル未満では、重合反応が十分に進行しないことがあり、一方、10モルを超えると、分子量が低下することがある。
触媒系において、遷移金属塩および配位子成分を用いる場合、この配位子成分の使用割合は、遷移金属塩1モルに対し、通常0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、触媒活性が不十分となることがあり、一方、100モルを超えると、分子量が低下することがある。
また、還元剤の使用割合は、上記モノマーの総計1モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、重合が十分進行しないことがあり、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難になることがある。
さらに、「塩」を使用する場合、その使用割合は、上記モノマーの総計1モルに対し、通常、0.001〜100モル、好ましくは0.01〜1モルである。0.001モル未満では、重合速度を上げる効果が不十分であることがあり、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難となることがある。
モノマー(D)とオリゴマー(E)とを反応させる際に使用することのできる重合溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、γ−ブチロラクトン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。これらのうち、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンが好ましい。これらの重合溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
重合溶媒中における上記モノマーの総計の濃度は、通常1〜90重量%、好ましくは5〜40重量%である。
重合する際の重合温度は、通常0〜200℃、好ましくは50〜120℃である。また、重合時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜40時間である。
モノマー(D)を用いて得られたスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンは、スルホン酸エステル基を加水分解して、スルホン酸基に変換することによりスルホン酸基を有するポリアリーレンとすることができる。
加水分解の方法としては、
(1)少量の塩酸を含む過剰量の水またはアルコールに、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを投入し、5分間以上撹拌する方法
(2)トリフルオロ酢酸中で、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを80〜120℃程度の温度で5〜10時間程度反応させる方法
(3)スルホン酸エステル基を有するポリアリーレン中のスルホン酸エステル基(−SO3R)1モルに対して1〜3倍モルのリチウムブロマイドを含む溶液、例えばN−メチル
ピロリドンなどの溶液中で、上記ポリアリーレンを80〜150℃程度の温度で3〜10時間程度反応させた後、塩酸を添加する方法
などを挙げることができる。
上記スルホン酸基を有するポリアリーレン(C)は、上記一般式(D)で表されるモノマー(D)においてスルホン酸エステル基を有しないモノマーと、上記一般式(E)で表されるオリゴマー(E)とを共重合させることにより、ポリアリーレン系共重合体を予め合成し、このポリアリーレン系共重合体をスルホン化することにより合成することもできる。この場合、上記合成方法に準じた方法によりスルホン酸基を有しないポリアリーレンを製造した後、スルホン化剤を用い、スルホン酸基を有しないポリアリーレンにスルホン酸基を導入することにより、スルホン酸基を有するポリアリーレン(C)を得ることができる。
スルホン酸基の導入は特に制限されず、一般的な方法で行うことができる。例えば、上記スルホン酸基を有しないポリアリーレンを、無溶剤下または溶剤存在下で、無水硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸、硫酸または亜硫酸水素ナトリウムなどの公知のスルホン化剤を用いて、公知の条件でスルホン化することにより、スルホン酸基を導入することができる〔Polymer Preprints,Japan,Vol.42,No.3,p.730 (1993);Polymer Preprints,Japan,Vol.43,No.3,p.736 (1994);Polymer Preprints,Japan,Vol.42,No.7,p.2490〜2492 (1993)〕。
スルホン化の際に用いられる溶剤としては、例えば、n−ヘキサンなどの炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン系極性溶剤、テトラクロロエタン、ジクロロエタン、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。反応温度は特に制限はないが、通常−50〜200℃、好ましくは−10〜100℃である。また、反応時間は、通常0.5〜1,000時間、好ましくは1〜200時間である。
上記のような方法により製造されるスルホン酸基を有するポリアリーレン(C)中の、スルホン酸基量は、通常0.3〜5meq/g、好ましくは0.5〜3meq/g、さらに好ましくは0.8〜2.8meq/gである。0.3meq/g未満では、プロトン伝導度が低く実用的ではない。一方、5meq/gを超えると、耐水性が大幅に低下してしまうことがあるため好ましくない。上記のスルホン酸基量は、例えば、モノマー(D)とオリゴマー(E)の種類、使用割合、組み合わせを変えることにより、調整することができる。
このようにして得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。
〔無機電解質〕
本発明で用いられる無機電解質は、プロトン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、P、Si、B、Ge、Asなどを含む無機成分、Al、Ga
、Sc、Ti、Zr、Y、V、W、Nb、Mo、In、Sn、Fe、Sb、Bi、Pb、Th、Se、ランタノイド系、Ni、Cr、Co、Zn、Cu、Ag、Pd、Hf、Ta、Te、Po、Tl、Cdなどの遷移金属酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物または高原子価イオンの酸化物を少なくとも1種含む電解質であり、有機基として、-CH3、-C2H5、-C3H7、-C4H9、-CH=CH2、-C6H5、-CF3、-C2F5、-C3F7、-C4F9、-CH2CH2CF3、-CH2CH2C6F13、-CH2CH2C8F17、-C3H6NH2、-C3H6NHC2H4NH2、-C3H6OCH2CHOCH2、-C3H6OCOC(CH3)=CH2、-SO3H、-PO3H2、-NH3 +、=NH2 +、-CF2COOH等が含まれていてもよい。なお、これらの中では、P、Si、Ti、WまたはMoを含む無機成分からなる無機電解質が好ましく、P25、SiO2またはTiO2からなる無機電解質がより好ましい。また、無機電解質は、1種類の成分で構成されていても、2種類以上の成分から構成されていてもよく、2種類以上の成分から構成される場合、P25−SiO2系またはP25−Si
2−TiO2系無機電解質が好ましい。
前記無機電解質に、プロトン伝導性を有する有機高分子化合物を混合させてもよい。前記プロトン伝導性を有する有機高分子化合物としては、前記有機電解質、パーフルオロスルホン酸基含有フッ化ビニル系高分子化合物、イオン交換樹脂、ならびに、スルホン酸基、カルボン酸基およびホスホン酸基のうち少なくとも1種以上の置換基を含有する高分子化合物などが挙げられる。前記プロトン伝導性を有する有機高分子化合物は、1種のみを混合させても、2種以上を混合させてもよい。
また、前記無機電解質に、無機プロトン伝導体粒子を混合させてもよい。無機プロトン伝導体粒子とは、プロトン伝導性を示す酸化物または無機塩であればよい。前記無機プロトン伝導体粒子の例としては、タングステン酸、リン酸塩水和物、β-アルミナプロトン
置換体、プロトン導入酸化物が挙げられる。前記無機プロトン伝導体粒子は、1種のみを混合させても、2種以上を混合させてもよい。
前記プロトン伝導性を有する有機高分子化合物および無機プロトン伝導体粒子は、同時に混合しても、別々に混合してもよい。また、それぞれ2種以上のプロトン伝導性を有する有機高分子化合物および無機プロトン伝導体粒子を同時に混合しても、別々に混合してもよい。
本発明の積層体においては、前記無機電解質は膜状であることが好ましい。無機電解質膜は、例えば、上記無機金属成分からなる金属アルコレートの混合溶液を調製した後、加水分解を進行させてゲル化反応を起こさせ、湿潤ゲル、乾燥ゲルまたはガラス膜の形状に成形することにより得られる。前記プロトン伝導性を有する有機高分子および無機プロトン伝導体粒子は、加水分解または縮重合する過程で添加される。無機電解質膜は、前記3形態のいずれであってもよいが、膜の機械的強度および状態の安定性から、ゲルを熱処理して得られるガラス膜状で用いることが好ましい。
前記無機電解質膜のプロトン伝導度は、1×10-5S/cm以上、好ましくは1×10-4S/cm以上、より好ましくは1×10-3S/cm以上であることが望ましい。無機電解質膜が、このような範囲のプロトン伝導度を有することにより、得られる積層体のプロトン伝導度が良好となる。
〔積層体〕
本発明の積層体は、有機電解質の少なくとも片面において、無機電解質が積層されている箇所が、少なくとも1箇所存在していればよい。例えば、(無機電解質/有機電解質)積層体、(有機電解質/無機電解質/有機電解質)積層体、(有機電解質/有機電解質/無機電解質)積層体などが挙げられる。これらの中では、(無機電解質/有機電解質)積層体が特に好ましい。本発明の積層体において、2層以上の有機電解質および無機電解質
を用いる場合、各層の電解質は同一である必要はなく、2種類以上の有機および無機電解質を用いてもよい。
本発明に係る有機電解質と無機電解質との積層体は、例えば、有機電解質および無機電解質のいずれか一方を膜状態にし、この電解質膜に、塗布法、スプレー法、印刷法などにより他方の電解質を塗布して乾燥することにより作製することができる。また、有機電解質および無機電解質をそれぞれ別々にフィルム状に成形し、例えば120〜230℃、0.5〜30kg/cm2の条件でホットプレスして積層一体化することにより、積層膜を
作製してもよい。積層膜の厚みは10〜1000μm、好ましくは10〜100μmが、より好ましくは10〜50μmである。
前記有機電解質の膜を作製する方法としては、特に限定されるものではないが、カレンダー法、ドクターブレード法、ロール法等のシート成形法、スピンコート法、デップコート法、スプレー法等の薄膜成形法、鋳型を用いる成形方法等が挙げられる。
本発明では、有機電解質を溶剤に溶解して溶液とした後、基体上に流延してフィルム状に成形するキャスティング法などにより、有機電解質膜を製造する方法が好ましい。調整された溶液には、有機電解質以外に、硫酸やリン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などが含まれていてもよい。
上記基体としては、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体であれば特に限定されず、たとえばプラスチック製、金属製などの基体が用いられ、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの熱可塑性樹脂からなる基体が用いられる。また、無機電解質膜に直接製膜する場合は、無機電解質膜が基体となる。
有機電解質を溶解する溶媒としては、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ジメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノンなどの非プロトン系極性溶剤が挙げられ、特に溶解性および溶液粘度の面から、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」ともいう。)が好ましい。上記非プロトン系極性溶剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記溶媒として、上記非プロトン系極性溶剤とアルコールとの混合物も用いることができる。上記アルコールとしては、たとえば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどが挙げられ、特にメタノールが幅広い組成範囲で溶液粘度を下げる効果があり好ましい。上記アルコールは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記溶媒として、非プロトン系極性溶剤とアルコールとの混合物を用いる場合には、非プロトン系極性溶剤が95〜25重量%、好ましくは90〜25重量%、アルコールが5〜75重量%、好ましくは10〜75重量%(但し、合計は100重量%)からなる。アルコールの量が上記範囲内にあると、溶液粘度を下げる効果に優れる。
有機電解質を溶解させた溶液のポリマー濃度は、有機電解質の分子量にもよるが、通常5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。5重量%未満では、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい。一方、40重量%を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
なお、溶液粘度は、有機電解質の分子量や、ポリマー濃度にもよるが、通常2,000
〜100,000mPa・s、好ましくは3,000〜50,000mPa・sである。2,000mPa・s未満では、成膜中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがある。一方、100,000mPa・sを超えると、粘度が高過ぎて、ダイからの押し出
しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
上記のようにして成膜した後、得られた未乾燥フィルムを水に浸漬すると、未乾燥フィルム中の有機溶剤を水と置換することができ、得られる有機電解質膜の残留溶媒量を低減することができる。なお、製膜後、未乾燥フィルムを水に浸漬する前に、未乾燥フィルムを予備乾燥してもよい。予備乾燥は、未乾燥フィルムを通常50〜150℃の温度で、0.1〜10時間保持することにより行われる。
未乾燥フィルム(予備乾燥後のフィルムも含む。以下同じ。)を水に浸漬する際は、枚葉を水に浸漬するバッチ方式でもよく、基板フィルム(たとえば、PETや無機電解質)上に成膜された状態の積層フィルムのまま、または基板から分離した膜を水に浸漬させて、巻き取っていく連続方式でもよい。また、バッチ方式の場合は、処理後のフィルム表面に皺が形成されるのを抑制するために、未乾燥フィルムを枠にはめるなどの方法で、水に浸漬させることが好ましい。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の使用量は、未乾燥フィルム1重量部に対して、10重量部以上、好ましくは30重量部以上、より好ましくは50重量部以上の割合である。水の使用量が上記範囲であれば、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量を少なくすることができる。また、浸漬に使用する水を交換したり、オーバーフローさせたりして、常に水中の有機溶媒濃度を一定濃度以下に維持しておくことも、得られる有機電解質膜の残存溶媒量を低減することに有効である。さらに、有機電解質膜中に残存する有機溶媒量の面内分布を小さく抑えるためには、水中の有機溶媒濃度を撹拌等によって均質化させることが効果的である。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の温度は、置換速度および取り扱いやすさの点から、通常5〜80℃、好ましくは10〜60℃の範囲である。高温ほど、有機溶媒と水との置換速度は速くなるが、フィルムの吸水量も大きくなるので、乾燥後に得られる有機電解質膜の表面状態が悪化することがある。また、フィルムの浸漬時間は、初期の残存溶媒量、水の使用量および処理温度にもよるが、通常10分〜240時間、好ましくは30分〜100時間の範囲である。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後、フィルムを30〜100℃、好ましくは50〜80℃で、10〜180分、好ましくは15〜60分乾燥し、次いで、50〜150℃で、好ましくは500mmHg〜0.1mmHgの減圧下において、0.5〜24時間真空乾燥することにより、有機電解質膜を得ることができる。
上記のようにして得られた有機電解質膜の残存溶媒量は、通常5重量%以下、好ましくは1重量%以下にまで低減される。また、有機電解質膜の乾燥膜厚は、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
また、上記有機電解質の中間体を上述したような方法でフィルム状に成形した後、加水分解等の適切な後処理を行うことにより有機電解質膜を製造することもできる。
前記無機電解質の成形方法は、特に限定しないが、カレンダー法、ドクターブレード法、ロール法等のシート成型法、スピンコート法、デップコート法、スプレー法等の薄膜成形法、鋳型を用いる成形方法等が挙げられる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<無機電解質膜の作製>
PO(OC253、W(OC256およびSi(OC254を、それぞれモル比で
1:2:3で混合し、エタノール溶媒中で水を添加して加水分解・重縮合を行い、ゾル溶液を調製した。ゾル溶液を平面型に流して100℃でゲル化させた後、150〜200℃で熱処理して無機電解質膜(厚さ約20μm)を作製した。
<スルホン化ポリアリーレンの調製>
有機電解質膜に用いられるスルホン化ポリマーを以下の手順により調製した。
[オリゴマーの調製]
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)67.3g(0.20モル)、4,4'−ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DCBP)60.3g(0.24モル)、炭酸カリウム71.9g(0.52モル)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)300mL、ト
ルエン150mLをとり、オイルバス中、窒素雰囲気下で加熱し撹拌下130℃で反応させた。反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean-Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。その後、反応温度を130℃から徐々に150℃まで上げながら大部分のトルエンを除去し、150℃で10時間反応を続けた後、4,4'−DCBP10.0g(0.040モル)を加え、さらに5時間反応させた。得られた反応液を放冷後、副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を4Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別、回収し乾燥後、テトラヒドロフラン300mLに溶解した。これをメタノール4Lに再沈殿し、目的の化合物95g(収率85%)を得た。
得られた化合物のGPC(THF溶媒)で求めたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は11,200であった。また、得られた重合体はTHF、NMP、DMAc、ス
ルホランなどに可溶で、Tgは110℃、熱分解温度は498℃であった。
得られた化合物は式(I)で表されるオリゴマー(以下、「BCPAFオリゴマー」という)であった。
[ネオペンチル基を保護基としたポリアリーレン共重合体(PolyAB−SO3 neo-Pe)の調製]
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、4−[4−(2,5−ジクロロベンゾイル)フェノキシ]ベンゼンスルホン酸neo-ペンチル(A−SO3 neo-Pe)39.58g(98.64ミリモル)、BCPAFオリゴマー(Mw=11200)15.23g(1.36ミリモル)、Ni(P
Ph32Cl2 1.67g(2.55ミリモル)、PPh3 10.49g(40ミリモル)、NaI 0.45g(3ミリモル)、亜鉛末 15.69g(240ミリモル)、乾燥NMP 390mLを窒素下で加えた。反応系を攪拌下に加熱し(最終的には75℃まで
加温)、3時間反応させた。重合反応液をTHF 250mLで希釈し、30分攪拌し、
セライトをろ過助剤に用いて濾過し、濾液を大過剰のメタノール1500mLに注いで凝固させた。凝固物を濾集、風乾し、さらにTHF/NMP(それぞれ200/300mL)に再溶解し、大過剰のメタノール1500mLで凝固析出させた。風乾後、加熱乾燥により目的の黄色繊維状のネオペンチル基で保護されたスルホン酸誘導体からなる共重合体(PolyAB-SO3neo-Pe)47.0g(収率99%)を得た。GPCによる分子量は、Mn(数平均分子量)が47,600、Mwが159,000であった。
[スルホン酸基への転換]
得られたPolyAB-SO3neo-Pe 5.1gをNMP60mLに溶解し、90℃に加温
した。反応系にメタノール50mLと濃塩酸8mLの混合物を一時に加えた。懸濁状態となりながら、温和の還流条件で10時間反応させた。蒸留装置を設置し、過剰のメタノールを溜去させ、淡緑色の透明溶液を得た。この溶液を大量の水/メタノール(1:1重量比)中に注いで、ポリマーを凝固させた後、洗浄水のpHが6以上となるまで、イオン交換水でポリマーを洗浄した。こうして得られたポリマーのIRスペクトルおよびイオン交換容量の定量分析から、スルホン酸エステル基(−SO3a)は定量的にスルホン酸基(−SO3H)に転換していることがわかった。
得られたスルホン酸基を有するポリアリーレン共重合体のGPCによる分子量は、Mnが53,200、Mwが185,000であり、スルホン酸等量は1.9meq/gであった。得られた重合体を下記化学式(II)に示す。
<積層体の作製>
化学式(II)に示すポリマーの12重量%NMP溶液を、前記無機電解質膜上にキャストして製膜し、風乾し、真空乾燥して乾燥膜厚40μmの積層体フィルム(有機電解質膜20μm、無機電解質膜20μm)を得た。
(実施例2)
10μmの無機電解質膜に有機電解質膜を30μm積層し、膜厚40μmの積層体フィルムを作製した以外は、実施例1と同様の手順によりサンプルを作製した。
(実施例3)
4μmの無機電解質膜に有機電解質膜を36μm積層し、膜厚40μmの積層体フィルムを作製した以外は、実施例1と同様の手順によりサンプルを作製した。
(実施例4)
5μmの無機電解質膜に有機電解質膜を15μm積層し、膜厚20μmの積層体フィルムを作製した以外は、実施例1と同様の手順によりサンプルを作製した。
(実施例5)
1μmの無機電解質膜に有機電解質膜を9μm積層し、膜厚10μmの積層体フィルムを作製した以外は、実施例1と同様の手順によりサンプルを作製した。
(比較例1)
実施例1の無機電解質膜の作製方法と同様にして、膜厚40μmの無機電解質膜を作製した。
(比較例2)
無機電解質膜の代わりに市販のPETフィルム(帝人デュポン社製)を基体として用い、実施例1と同様にして有機電解質膜を製膜し、PETフィルムから剥離して膜厚40μmの有機電解質膜を作製した。
実施例1〜5で得られた積層膜および比較例1、2で得られた電解質膜の膜厚、プロトン伝導度、有機電解質膜と無機電解質膜との密着性および電解質膜の柔軟性を評価した結果を表1に示す。なお、各測定方法は、以下のとおりである。
プロトン伝導度:作製した積層膜または電解質膜を、25℃、1M硫酸水溶液中に24時間浸漬した。これをLCR(Leactance Condenser Resistance)メータ(HIOKI製)を用いて、交流1KHzでの電気抵抗を測定することにより、伝導度を求めた。測定には、電解液として1M硫酸水溶液を使用し、白金電極を使用した。有効膜面積は1.13cm2であった。
密着性の測定:50mm×50mmの正方形にカットしたフィルム試験片を作製し、カッターナイフで有機電解質膜面を隙間1mm、マス目の数が100個となるように切り傷をつけて碁盤目とした。この基盤目にセロハン粘着テープを貼り付け、消しゴム等でこすって膜に完全に付着させてから1〜2分後にテープの一端を持ち、テープを瞬間的にはがした。基盤目の傷の状態を観察し、密着性を評価した。基盤の目が切り傷の交点と正方形の一目一目にはがれが無い場合を100%とし、はがれた割合を評価した。
膜の柔軟性:90℃に曲げて割れないものを○、割れたものを×として評価した。
表1に示すように、本発明の積層体は、膜厚を4分の1にしても製膜が可能であり、容易に薄膜化することができた。また、実施例1と比較例1との比較から明らかなように、有機電解質を積層することにより、同膜厚の無機電解質膜よりも伝導度を向上させることができた。
本発明の積層膜は、有機電解質膜と無機電解質膜との密着性が良好であり、また、無機電解質膜のみでは柔軟性が悪いのに対して、本発明の積層膜は薄膜化しても柔軟性が良好であった。

Claims (6)

  1. 主鎖にポリフェニレン構造を有し、かつスルホン酸基を有する重合体からなる有機電解質と、プロトン伝導性を有する無機電解質とが積層されていることを特徴とする積層体。
  2. 前記主鎖にポリフェニレン構造を有し、かつスルホン酸基を有する重合体が、下記一般式(A)で表される構成単位を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
    (式中、Yは2価の電子吸引性基を示し、Zは2価の電子供与性基または直接結合を示し、Arは−SO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示し、mは0〜10の整数を示
    し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
  3. 前記無機電解質が、P、Si、Ti、WおよびMoから選ばれる少なくとも1種を含む無機成分からなることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 前記無機電解質がガラス膜状であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  5. 前記ガラス膜状の無機電解質の伝導度が1×10-5S/cm以上であることを特徴とする請求項4に記載の積層体。
  6. 請求項1〜5に記載の積層体からなることを特徴とするプロトン伝導膜。
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