JP2005198650A - ソフトクリームミックス用安定化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】常温で長期間保存可能となった常温又は冷凍流通可能なソフトクリームミックスを提供する。また、常温流通品については調製時及び保存時、内容成分が分離凝集することなく、均質性が維持され、乳漿の分離を抑制する方法を提供する。冷凍流通品については解凍時のタンパク質の凝集を有意に抑制する方法を提供する。
【解決手段】常温又は冷凍流通可能なソフトクリームミックス用の安定化組成物として、ネイティブ型ジェランガムを含有する。更に好ましくは、グァーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、水溶性大豆多糖類、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、常温又は冷凍流通可能なソフトクリームミックス用の安定化組成物、より詳細には、ネイティブ型ジェランガムを有効成分として含有する安定なソフトクリームミックスに関する。
ソフトクリームは、一般にソフトクリームとしてレストランやスナックスタンドで、用時コーンカップに詰めて販売される。ソフトクリームの製造には、一般に市販のソフトクリームミックスが使用され、これをそのまま若しくは粉末状であれば適量の温湯とともにソフトアイス用フリーザーに導入し、空気とともに凍結させることによって調製される。
液状のソフトクリームミックスは、調製の手間なくそのまま使用できて簡便である反面、冷蔵保存が必要であり、また長期保存ができないという保存管理上の問題があるため、常温流通可能な製品とするため、130〜150℃といった高温での殺菌処理を行われている。しかしながら、過酷な条件下での加熱殺菌処理によって、ソフトクリームミックスが乳漿分離を起こしたり、ホエーの凝集が生じたりして、ゲル化を起こす等の問題がある。
従来、液状ソフトミックスの製造法として検討されている例として、カルシウム含有量が無脂乳固形分に対して650〜900mgに調整された乳成分2〜15重量%、油脂、糖類、および安定剤としてアルギン酸ナトリウム0.01〜0.15重量%を含有させて、保存中及び流通過程におけるゲル化を防止したことを特徴とする液状ソフトミックス(特許文献1)、アルギン酸プロピレングリコールエステル及びジェランガムを含有していることを特徴とする果汁入り液状ソフトミックス(特許文献2)、少なくとも微結晶セルロース、多糖類ガム質及びワキシーコーンスターチを含む安定剤と、乳固形分および又は植物性脂肪、甘味料、および乳化剤からなる液状ソフトクリームミックス(特許文献3)、乳成分、油脂、糖類、および安定剤からなる液状ソフトミックスであって、安定剤としてアルギン酸ナトリウムを配合し、同時にゲル化抑制剤としてナトリウム塩及び/又はカリウム塩を含有することを特徴とする液状ソフトミックス(特許文献4)、発酵セルロースを含有することを特徴とする、ソフトクリームミックス用の安定化組成物(特許文献5)などがある。しかし、未だ高温殺菌による乳漿の分離等が未だ問題となっている。
また、安定剤は前記乳漿の分離を抑制等するために使用されるのみならず、良好な食感を付与するために、カラギナン、グァーガム、ローカストビーンガム等の増粘多糖類を安定剤として使用することは冷菓においては良く行われている。このような増粘多糖類をソフトクリームに適用すると、乳漿の分離やホエーの分離を更に加速させてしまい、液状ソフトクリームミックスがゲル化を起こす等の問題点がある。このように、液状ソフトミックスの状態では安定であり、また、ソフトクリームを調製した場合に多様な食感を有するソフトクリームの開発には更なる検討が必要であった。
更に、前記の通り常温流通可能な液状ソフトクリームミックスを調製する場合、高温殺菌における乳漿分離が問題となるため、常温流通時よりも殺菌条件を緩和できる冷凍流通のソフトクリームミックスも検討されている。冷凍流通のソフトクリームミックスは、通常のソフトクリームミックスの製法で製造した後、凍結され、冷凍庫などで保管、流通され、ソフトクリームを調製する際、解凍してソフトクリームフリーザーに投入して使用するが、解凍時、ソフトクリームミックス中のタンパク質が凝集し、成分が分離するという問題点があった。
特許第3366844号公報 特開2002−223703号公報 特許第2987728号公報 特開平11−98957号公報 特開平11−187818号公報
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、常温流通されるソフトクリームミックスにおいては、常温保存又は長期保存をするための高温殺菌を行っても、調製時及び保存時に乳漿の分離やホエー凝集等の不都合を生じず、ミックス成分の均質性を維持することができるソフトクリーム用の安定化組成物を提供することを目的とする。また、冷凍流通されるソフトクリームミックスにおいては、解凍時のタンパク質の凝集を有意に抑制できる安定化組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねていたところ、ソフトクリームミックスの安定剤としてネイティブ型ジェランガムを用いることによって、130〜150℃といった高温の殺菌処理を行っても、調製時及び保存時に乳漿の分離やホエー凝集等が生じず、内容成分の均質性を維持したままで常温保存及び長期保存が可能となることを見いだした。
更には、ネイティブ型ジェランガムを含有する安定剤をソフトクリームミックスに用い、凍結した場合、解凍時のタンパク質の凝集を有意に抑制できることを見いだした。更には、安定剤にグァーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、水溶性大豆多糖類、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を添加すると更に安定化効果が高まることを見いだした。
本発明は、このような各種知見に基づいて完成されたものである。
項1.ネイティブ型ジェランガムを含有することを特徴とする、常温又は冷凍流通可能なソフトクリームミックス用の安定化組成物。
項2.更に、グァーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、水溶性大豆多糖類、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を含有する項1に記載の安定化組成物。
項3.項1又は2に記載の安定化組成物を含有する常温又は冷凍流通可能なソフトクリームミックス。
項4.ネイティブ型ジェランガムを有効量配合することを特徴とする、常温流通可能なソフトクリームミックスの調製時及び保存時における乳漿の分離を抑制する方法。
項5.ネイティブ型ジェランガムを有効量配合することを特徴とする、冷凍流通可能なソフトクリームミックスのタンパク質の凝集を抑制する方法。
本発明によれば、液状のソフトクリームミックスをゲル化させることなく、常温流通可能とするために殺菌を行っても、殺菌に伴う乳漿の分離を有意に抑制でき、その結果、液状のソフトクリームミックスをゲル化させることなく、ミックス成分を均質な状態で、常温で長期保存することが可能となる。更には、ソフトクリームミックスを冷凍流通した場合、解凍時のタンパク質の凝集を有意に抑制することができる。
本発明の安定化組成物は、ソフトクリームミックスのための安定剤として有用である。ここでソフトクリームミックスとは、ソフトクリームを調製するために用いられる調合
物を広く意味する。その内容成分としては、一般に乳製品、糖類、乳化剤、香料、油脂等
を挙げることができる。
ここで用いられる乳製品、乳化剤又は油脂等としては、一般にソフトクリームの調製に用いられるものを広く挙げることができ、具体的には、乳製品としては、牛乳、生クリーム、脱脂粉乳、濃縮乳、練乳を、油脂としては、バター、ヤシ油、パーム油、ナタネ油を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また各成分の配合割合も特に制限されないが、全固形分が5〜70重量%、好ましくは15〜35重量%、乳脂肪分が0〜40重量%、好ましくは3〜20重量%、無脂乳固形分が5〜50重量%、好ましくは5〜20重量%の割合で配合される。植物性脂肪分の重量%は必要ないですか?なお、ソフトクリームミックスは、その態様によって限定されるものではなく、ソフトクリーム専用のフリーザーにそのまま添加導入できる液状のミックスであってもよいし、濃縮乾燥処理された粉末状のミックスであってもよい。好ましくは液状のソフトクリームミックスである。
本発明のソフトミックス用安定化組成物は、少なくともネイティブ型ジェランガムを含有することを特徴とするものである。
本発明で使用するネイティブ型ジェランガムとはPseudomonas elodeaが産出する発酵多糖類であり、β-D-グルコース、β-D-グルクロン酸、β-D-グルコース、α-L-ラムノースの繰り返し構造をモノマーとし、モノマーの末端グルコースのC6位にアセチル基(置換度0.5)、及びC2位にはグリセリル基を有している。単にジェランガムという場合は、これらの官能基をアルカリ処理によって除去したものを指し、ネイティブ型ジェランガムと区別するために脱アシル型ジェランガムと呼ぶ場合がある。ネイティブ型ジェランガムは、食品工業の分野で、デザートゼリーの基盤基材及びドレッシング、ソース、ココア飲料等における不溶性固形分の分散安定化剤として使用されており、商業的に入手可能な製品として、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のケルコゲルHMなどを挙げることができる。
ネイティブ型ジェランガムを含有する本発明の安定化組成物をソフトクリームミックスの安定剤として用いることによって、耐熱性が向上したミックスが得られる。このため、130〜150℃で2〜20秒間といった比較的過酷な条件下での加熱殺菌処理によっても、内容成分が分離凝集することなく、均質性が維持された状態で殺菌ミックスを得ることができる。
また本発明の安定化組成物をソフトクリームミックスの安定剤として用いることによって、ソフトクリームミックスの2ヶ月以上の長期保存や常温(15〜30℃程度)の温度下での保存によって生じる分離凝集を有意に抑制することができる。このため、本発明の安定化組成物を安定剤として用いたソフトクリームミックスは、一定の品質を維持した状態で長期保存及び常温保存が可能となる。
更に、ネイティブ型ジェランガムを含有する本発明の安定化組成物を用いたソフトクリームミックスを凍結し、−10〜−40℃で冷凍保存・流通させた後、解凍しても、タンパク質の凝集が有意に抑制され、ソフトクリームミックスは安定であるため、冷凍流通も可能となる。
ソフトクリームミックスに配合する本発明の安定化組成物の割合は、上記本発明の効果を奏する範囲であれば特に制限されず、ソフトクリームミックスの配合成分や各種成分の配合割合に応じて適宜選択採択することができる。通常、最終ソフトクリームミックスあたり、ネイティブ型ジェランガムが0.001〜0.2重量%、好ましくは0.005〜0.1重量%の範囲を挙げることができる。中でも、常温流通品については、0.005〜0.03重量%、冷凍流通品については、0.01〜0.02重量%添加するのが好ましい。
なお、ソフトクリームミックスの調製工程における本発明安定化組成物の添加時は、加熱殺菌前であれば特に制限されないが、各種ミックス成分を混合均質化する前に配合することが好ましい。より具体的には、水若しくは温水中にネイティブ型ジェランガムを含む各種ミックス成分を添加して加熱溶解後、適度な強度の剪断力を加えて撹拌することが好ましい。
適度な強度の剪断力を加えた撹拌の方法であれば特に制限されることなく一般に採用される方法が広く用いられるが、例えば、ミキシング(プロペラ撹拌、ミキサーによる高撹拌等)、ホモゲナイズ、コロイドミル等の処理が挙げられる。好ましくは、約9.8×106〜19.6×106Pa程度の圧力の範囲でホモゲナイズする方法である。撹拌する際の温度は特に制限されず、通常50〜90℃、好ましくは75〜85℃の温度範囲を採用することができる。
次いで、加熱殺菌処理を行うが、加熱殺菌処理の方法には制限はなく常法でよいが、本発明では130〜150℃程度の高温で約2〜20秒間の殺菌処理を行っても、内容成分が分離凝集することなく、均質性が維持された状態で殺菌ミックスを得ることができる。
かくして調製されるソフトクリームミックスは、前述するように安定した品質を維持した状態で常温・長期保存或いは冷凍流通・長期保存が可能であるという点で有用である。
本発明の安定化組成物は、上記ネイティブ型ジェランガムに加えて、ネイティブ型ジェランガム以外の増粘剤を含有することもできる。
ネイティブ型ジェランガム以外の増粘剤としては、上記ネイティブ型ジェランガムのソフトクリームミックスに対する効果を妨げないで、かつ可食用のものであれば特に制限されず、いずれのものをも使用することができる。好ましくは、ネイティブ型ジェランガムとともにソフトクリームミックスに配合されて、液状ミックスの安定性を維持しながらも、ソフトクリーム製品の食感に種々のバリエーションを付与することができる増粘多糖類である。
増粘剤としては、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸ナトリウム等)、キサンタンガム、グァーガム、タラガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、水溶性大豆多糖類、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ペクチン、グルコマンナン、カラギナン、寒天、ジェランガム、ネイティブジェランガム、カードラン、プルラン、マクロホモプシスガム、ラムザンガム、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム等のセルロース誘導体、微結晶セルロース、ネイティブ型ジェランガム、本発明の化工澱粉以外の加工・化工でん粉、未加工・未化工でん粉(生でん粉)等の多糖類、およびゼラチン、乳由来のタンパク質、卵由来のタンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質等のタンパク素材を使用することができる。これらの多糖類およびタンパク素材は、精製品、未精製品、および低分子化物(酸分解、酵素分解)のいずれも使用することができる。
中でも、増粘多糖類として、具体的には、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グァーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ペクチン、水溶性大豆多糖類、サイリウムシードガム、タラガム、カラヤガム、タマリンドシードガムから選ばれる1種又は2種以上を併用するのが好ましく、最も好ましくは、グァーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、水溶性大豆多糖類、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる1種又は2種以上である。
例えば、ネイティブ型ジェランガムにグァーガムを組み合わせた組成物を含有するミックスによれば、乳脂肪量はそのままでボディー感、コク感のあるソフトクリーム製品を調製することができる。またネイティブ型ジェランガムにローカストビーンガムを組み合わせた組成物を含有するミックスによれば、液ダレしにくい固形性のあるソフトクリーム製品を調製することができる。またネイティブ型ジェランガムに、ペクチン及び又は水溶性大豆多糖類を組み合わせた組成物を含有するミックスによれば、例えばpH3〜4.5といった酸性下でも、タンパク質の凝集が起こらないソフトクリーム製品を調製することができる。ネイティブ型ジェランガムにアルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースナトリウムを組み合わせることにより、ソフトクリームミックスの常温保存時における乳漿分離の抑制、および冷凍解凍後のタンパク質の凝集を抑制することができる。
かかる安定化組成物に含まれるネイティブ型ジェランガム及びネイティブ型ジェランガム以外の増粘剤の配合割合は、ソフトクリームミックスの配合成分や各種成分の配合割合、所望の食感に応じて種々異なり、一概に決めることはできないが、最終ミックス当たりのネイティブ型ジェランガムの配合割合としては、通常0.001〜0.2重量%、好ましくは0.005〜0.1重量%であり、また増粘剤の配合割合としては、種類によらず、通常0.01〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.3重量%である。
本発明の安定化組成物は、それら単独でも用いられる他、蛋白質や食物繊維、調味料等の他の食品素材及び乳化剤、香料等の食品添加剤等を含有する組成物として用いることもできる。
更に、本発明のソフトクリームミックスには、本発明の効果を妨げない範囲において、前述以外には、通常のソフトクリームミックスと同様の構成をとることができ、水、タンパク質、糖質、油脂、無脂乳固形、乳化剤、着香料、着色料等より選択された原材料が用いられる。
タンパク質としては、通常、牛乳、生乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、全脂加糖練乳、脱脂加糖練乳、濃縮乳、ホエーパウダー或いは生クリームなどの乳由来のタンパク質や、卵由来のタンパク質が好適に用いられる。
また、糖質としては、例えば、ショ糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、転化糖、水飴、粉末水飴、還元麦芽水飴、蜂蜜、トレハロース、トレハルロース、ネオトレハロース、パラチノース、D−キシロース等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アルコール類をあげることができる。また、サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アセスルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム、スクラロース、アリテーム、ステビア抽出物に含まれるステビオサイドなどの高甘味度甘味料等も添加してもよい。
油脂としては、植物油脂、バター、乳脂肪分、あるいはこれらの分別油脂、硬化油脂、エステル交換油脂等の中から一種又は二種以上を併用することができる。植物油脂の例としては、ヤシ油、パーム油、大豆油、菜種油、綿実油、コーン油、ひまわり油、オリーブ油、サフラワー油及びパーム核油等を挙げることができる。上記のうちでは、通常パーム油、ヤシ油などのパルミチン酸含有率の比較的高い油脂が好ましく用いられる。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル(蒸留モノグリセライド、反応モノグリセライド、ジ・トリグリセライド、有機酸モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等)及び、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ユッカ抽出物、サポニン、ステアロイル乳酸塩(ナトリウムもしくはカルシウム)、ポリソルベート及び大豆レシチン、卵黄レシチン、酵素処理レシチン等の乳化剤を、1種類または2種類以上の併用で使用することが好ましい。また、着香料や着色料は、冷菓に添加される公知のものが選択されて用いられる。
以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、処方中、特に記載のない限り単位は重量部とし、文中*印のものは、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、文中※印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であり、表中「NGG」は「ネイティブ型ジェランガム」の意である。
実施例1:ソフトクリームミックスの調製(常温流通品)
下記の表1に掲げる配合割合からなるソフトクリームミックス(全固形分38.5%、乳脂肪分15%、無脂乳固形分8.5%)を調製した。即ち、水あめ、水を計量し、攪拌しながら予め混合した脱脂粉乳、安定化組成物、乳化剤、クエン酸三ナトリウムを攪拌しつつ投入後、80℃まで加熱攪拌を行う。次に、予め溶解した植物油脂を投入し、80℃で10分間攪拌溶解した後、全量補正して均質化し(4.9×106Pa)、殺菌(142℃、8秒)を行った。これを再度、均質化(9.8×106Pa/4.9×106Pa)を行い、5℃まで冷却し、ソフトクリームミックスを調製した(実施例1)。
なお、比較例として、下記処方のうち、ネイティブ型ジェランガムを添加しない以外は上記と同様の方法でソフトクリームミックスを調製した(比較例)
この液状ソフトクリームミックスにより、保存テストを行った。即ち、液状ソフトクリームミックスに殺菌剤を添加し、5℃、10℃、37℃の温度条件でそれぞれ1日間、1週間、1ヶ月間保存し、安定性を見た。結果を表2に記す。尚、殺菌剤として10%クロラムフェニコールエタノール溶液を1%添加した。
Figure 2005198650
注1)サンベスト※SOF-1:カラギナン2.8%、アルギン酸ナトリウム25.6%、メタリン酸ナトリウム14%、CMC−Na6.6%、澱粉26%含有)
Figure 2005198650
表2より、ネイティブ型ジェランガムを添加した実施例は、いずれの保存温度、保存期間においても、安定であるか、もしくは乳漿分離が起こるのは、37℃1ヶ月間という悪条件の場合のみであり、しかも乳漿分離は少量であった。それに対し、ネイティブ型ジェランガムを添加しない比較例は、保存1週間までの場合は、5℃の温度条件では安定であるものの、20℃以上では、乳漿の分離が起こった。
実施例2:ソフトクリームミックスの調製(冷凍流通品)
下記表3及び表4に掲げる処方のうち、水を攪拌しながら、予め粉体混合した脱脂粉乳、砂糖、粉あめ及び乳化安定剤を投入し、80℃まで加熱したら、80℃保持した状態で10分間攪拌溶解する。全量補正後、14.7×106Pa/3.4×106Pa(150/35kg/cm2)にてホモジナイザー処理した後、UHT殺菌(110℃10秒)を行い、5℃まで冷却したものをソフトクリームミックスとし、−30℃にて急速凍結を行い、冷凍流通品のソフトクリームミックスを調製した。
Figure 2005198650
Figure 2005198650
得られた冷凍流通品のソフトクリームミックスを冷蔵庫(5℃)にて緩慢融解した直後のミックスの凝集度合いを目視にて観察した。結果を表4に示す。
Figure 2005198650
表5より、ネイティブ型ジェランガムを添加した冷凍流通品は、無添加の比較例2と比べて、解凍時においても凝集は少ないか、または凝集が見られず良好であった。
本発明によれば、液状のソフトクリームミックスをゲル化させることなく、常温流通可能とするために高温での殺菌を行っても、殺菌に伴う乳漿の分離を有意に抑制できるので、常温での長期間保存が可能な液状ソフトクリームミックスを提供できる。更には、ソフトクリームミックスを冷凍流通した場合、解凍時のタンパク質の凝集を有意に抑制することができる。

Claims (5)

  1. ネイティブ型ジェランガムを含有することを特徴とする、常温又は冷凍流通可能なソフトクリームミックス用の安定化組成物。
  2. 更に、グァーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、水溶性大豆多糖類、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1に記載の安定化組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の安定化組成物を含有する常温又は冷凍流通可能なソフトクリームミックス。
  4. ネイティブ型ジェランガムを有効量配合することを特徴とする、常温流通可能なソフトクリームミックスの調製時及び保存時における乳漿の分離を抑制する方法。
  5. ネイティブ型ジェランガムを有効量配合することを特徴とする、冷凍流通可能なソフトクリームミックスのタンパク質の凝集を抑制する方法。






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