JP2005195106A - 無段変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 手動切換弁32aを後退の為のRレンジに切り換えた後、発進の直前、直後に、加圧ポンプからの油圧の吐出量が少ない状態でも、高速用クラッチの遮断を確実に行なわせる。
【解決手段】 上記手動切換弁32aに、上記高速用クラッチに付属した高速クラッチ用油圧室に通じる上流側排出ポート70と、油溜30に通じる下流側排出ポート71とを設ける。上記手動切換弁32aを上記Rレンジに切り換えた状態では、これら両ポート70、71同士を連通させて、上記高速クラッチ用油圧室内の油圧を排出し、上記高速用クラッチの接続を断つ。この構成により、上記高速用クラッチを確実に遮断して、短時間でも、前進方向の駆動力が加わる事を防止する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両(自動車)用自動変速装置として利用する、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを複数のクラッチを介して組み合わせた無段変速装置の改良に関する。具体的には、車両を後退させようとした場合に、短時間とは言え、前方に発進する事を確実に防止できる構造を実現するものである。
自動車用自動変速装置として、図5に示す様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究され、一部で実施されている。このトロイダル型無段変速機は、ダブルキャビティ型と呼ばれるもので、入力軸1の両端部周囲に入力側ディスク2、2を、ボールスプライン3、3を介して支持している。従ってこれら両入力側ディスク2、2は、互いに同心に、且つ、同期した回転を自在に支持されている。又、上記入力軸1の中間部周囲に出力歯車4を、この入力軸1に対する相対回転を自在として支持している。そして、この出力歯車4の中心部に設けた円筒部の両端部に出力側ディスク5、5を、それぞれスプライン係合させている。従ってこれら両出力側ディスク5、5は、上記出力歯車4と共に、同期して回転する。
又、上記各入力側ディスク2、2と上記各出力側ディスク5、5との間には、それぞれ複数個ずつ(通常2〜3個ずつ)のパワーローラ6、6を挟持している。これら各パワーローラ6、6は、それぞれトラニオン7、7の内側面に、支持軸8、8及び複数の転がり軸受を介して、回転自在に支持されている。上記各トラニオン7、7は、それぞれの長さ方向(図5の表裏方向)両端部に、これら各トラニオン7、7毎に互いに同心に設けられた枢軸を中心として揺動変位自在である。これら各トラニオン7、7を傾斜させる動作は、周知の様に、油圧式のアクチュエータにより、これら各トラニオン7、7を上記枢軸の軸方向に変位させる事で行なう。
上記入力軸1と出力歯車4との間の変速比を変えるべく、上記各トラニオン7、7の傾斜角度を変える場合には、上記各アクチュエータにより上記入力軸3を挟んで対向する上記各トラニオン7、7を、互いに逆方向(上記各ディスク2、5の回転方向に関して同方向)に、それぞれ変位させる。この結果、これら各パワーローラ6、6の周面と上記各入力側ディスク2、2及び各出力側ディスク5、5の内側面との当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化(当接部にサイドスリップが発生)する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン7、7が上記各枢軸を中心として、互いに逆方向に揺動(傾斜)する。この結果、上記各パワーローラ6、6の周面と上記入力側、出力側各ディスク2、5の内側面との当接位置が変化し、上記入力軸1と出力歯車4との間の回転変速比が変化する。
上述の様なトロイダル型無段変速機の運転時には、エンジン等の動力源に繋がる駆動軸9により一方(図5の左方)の入力側ディスク2を、図示の様なローディングカム式の、或は油圧式の押圧装置10を介して回転駆動する。この結果、前記入力軸1の両端部に支持された1対の入力側ディスク2、2が、互いに近づく方向に押圧されつつ同期して回転する。そして、この回転が、上記各パワーローラ6、6を介して上記各出力側ディスク5、5に伝わり、前記出力歯車4から取り出される。
上記入力軸1と出力歯車4との回転速度を変える場合で、先ず入力軸1と出力歯車4との間で減速を行なう場合には、上記各アクチュエータにより上記各トラニオン7、7を上記各枢軸の軸方向に移動させ、これら各トラニオン7、7を図5に示す位置に揺動させる。そして、上記各パワーローラ6、6の周面をこの図5に示す様に、上記各入力側ディスク2、2の内側面の中心寄り部分と上記各出力側ディスク5、5の内側面の外周寄り部分とにそれぞれ当接させる。反対に、増速を行なう場合には、上記各トラニオン7、7を図5と反対方向に揺動させ、上記各パワーローラ6、6の周面を、この図5に示した状態とは逆に、上記各入力側ディスク2、2の内側面の外周寄り部分と上記各出力側ディスク5、5の内側面の中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各トラニオン7、7を傾斜させる。これら各トラニオン7、7の傾斜角度を中間にすれば、入力軸1と出力歯車4との間で、中間の変速比(速度比)を得られる。
更に、上述の様に構成され作用するトロイダル型無段変速機を実際の自動車用の自動変速機に組み込む場合、遊星歯車機構と組み合わせて無段変速装置を構成する事が、従来から各種提案されている。図6は、この様な従来から提案されている無段変速装置のうち、特許文献1に記載されたものを示している。この無段変速装置は、所謂ギヤード・ニュートラルと呼ばれ、入力軸を一方向に回転させたまま、出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転、逆転に切り換えられるもので、トロイダル型無段変速機11と遊星歯車式変速機12とを組み合わせて成る。このうちのトロイダル型無段変速機11は、入力軸1と、1対の入力側ディスク2、2と、出力側ディスク5aと、複数のパワーローラ6、6とを備える。図示の例では、この出力側ディスク5aは、1対の出力側ディスクの外側面同士を突き合わせて一体とした如き構造を有する。
又、上記遊星歯車式変速機12は、上記入力軸1及び一方(図6の右方)の入力側ディスク2に結合固定されたキャリア13を備える。このキャリア13の径方向中間部に、その両端部にそれぞれ遊星歯車素子14a、14bを固設した第一の伝達軸15を、回転自在に支持している。又、上記キャリア13を挟んで上記入力軸1と反対側に、その両端部に太陽歯車16a、16bを固設した第二の伝達軸17を、上記入力軸1と同心に、回転自在に支持している。そして、上記各遊星歯車素子14a、14bと、上記出力側ディスク5aにその基端部(図6の左端部)を結合した中空回転軸18の先端部(図6の右端部)に固設した太陽歯車19又は上記第二の伝達軸17の一端部(図6の左端部)に固設した太陽歯車16aとを、それぞれ噛合させている。又、一方(図6の左方)の遊星歯車素子14aを、別の遊星歯車素子20を介して、上記キャリア13の周囲に回転自在に設けたリング歯車21に噛合させている。
一方、上記第二の伝達軸17の他端部(図6の右端部)に固設した太陽歯車16bの周囲に設けた第二のキャリア22に遊星歯車素子23a、23bを、回転自在に支持している。尚、この第二のキャリア22は、上記入力軸1及び第二の伝達軸17と同心に配置された、出力軸24の基端部(図6の左端部)に固設されている。又、上記各遊星歯車素子23a、23bは、互いに噛合すると共に、一方の遊星歯車素子23aが上記太陽歯車16bに、他方の遊星歯車素子23bが、上記第二のキャリア22の周囲に回転自在に設けた第二のリング歯車25に、それぞれ噛合している。又、上記リング歯車21と上記第二のキャリア22とを低速用クラッチ26により係脱自在とすると共に、上記第二のリング歯車25とハウジング等の固定の部分とを、高速用クラッチ27により係脱自在としている。
上述の様な、図6に示した無段変速装置の場合、上記低速用クラッチ26を接続すると共に上記高速用クラッチ27の接続を断った、所謂低速モード状態では、上記入力軸1の動力が上記リング歯車21を介して上記出力軸24に伝えられる。そして、前記トロイダル型無段変速機11の変速比を変える事により、無段変速装置全体としての変速比、即ち、上記入力軸1と上記出力軸24との間の変速比が変化する。この様な低速モード状態では、無段変速装置全体としての変速比は、無限大に変化する。即ち、上記トロイダル型無段変速機11の変速比を調節する事により、上記入力軸1を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸24の回転状態を、停止状態を挟んで、正転、逆転の変換自在となる。
これに対して、上記低速用クラッチ26の接続を断ち、上記高速用クラッチ27を接続した、所謂高速モード状態では、上記入力軸1の動力が上記第一、第二の伝達軸15、17を介して上記出力軸24に伝えられる。そして、上記トロイダル型無段変速機11の変速比を変える事により、無段変速装置全体としての変速比が変化する。この場合には、上記トロイダル型無段変速機11の変速比を増速側に変化させる程、無段変速装置全体としての変速比も増速側に変化する。
トロイダル型無段変速機11と遊星歯車式変速機12とをクラッチ装置を介して組み合わせて成り、低速モードと高速モードとを有する無段変速装置の場合、低速モードと高速モードとの切換時に、上記トロイダル型無段変速機11を通過するトルクの大きさ並びに方向が急激に変動する。このトロイダル型無段変速機11は、通過するトルク(通過トルク)の大きさに応じて構成各部材が、このトルクの方向に応じた方向に、変位若しくは弾性変形する。そして、この変位若しくは弾性変形に応じて、上記トロイダル型無段変速機11の変速比が変化する、所謂トルクシフトが発生する。
従って、何らの対策も施さない場合には、上記無段変速装置のモード切換時に、上記トルクシフトにより、無段変速装置全体としての変速比が急変動する。この様な変速比の急変動が発生すると、変速ショックが発生し、運転者を初めとする乗員に不快感を与える他、動力の伝達系部品の耐久性を損なう原因となる為、好ましくない。これに対して、モード切換時に於ける変速比の急変動を防止する技術が、特許文献3〜7に記載されて、従来から知られている。
又、特願2003−365850号には、低速モードと高速モードとの切換時に急な変速比の変動が生じる状態を確実に防止でき、しかも故障しにくい構造を、低コストで実現できる発明が開示されている。この先発明に係る無段変速装置の場合には、図7に示す様な油圧回路により、低速用クラッチ26と高速用クラッチ27との断接を制御する様に構成している。具体的には、上記低速モードと高速モードとの切換の際に上記低速用クラッチ26と上記高速用クラッチ27との双方のクラッチを、(半クラッチ状態ではなく)完全につないでいる時間を短時間だけ設定している。
上記低速用クラッチ26は低速クラッチ用油圧室28内への油圧の導入に基づいて、上記高速用クラッチ27は高速クラッチ用油圧室29内への油圧の導入に基づいて、それぞれ接続される湿式多板式のものである。そして、油溜30(無段変速装置の底部に設けたオイルパン)から吸引され、高圧側の加圧ポンプ31から吐出され、手動切換弁32を通過してから減圧弁33により所定圧に調整された圧油に基づく油圧を、上記低速クラッチ用油圧室28と高速クラッチ用油圧室29との一方又は双方に導入する様にしている。
先ず、上記低速クラッチ用油圧室28内への油圧の導入状態は、低速クラッチ用切換弁34により切り換える。この低速クラッチ用切換弁34は、低速クラッチ用スプール35の軸方向変位に伴って、上記低速クラッチ用油圧室28を、上記油溜30と上記減圧弁33の吐出ポートとの何れかに通じさせるものである。そして、上記低速クラッチ用スプール35を軸方向に変位させる為、この低速クラッチ用スプール35の軸方向一端(図7の右端)側に低速クラッチ用圧縮コイルばね36を、軸方向他端(図7の左端)側に低速クラッチ用パイロット室37を、それぞれ設けている。
この様な低速クラッチ用切換弁34は、上記低速クラッチ用パイロット室37内への油圧の導入を停止(油溜30に開放)した状態では、上記低速クラッチ用スプール35が上記低速クラッチ用圧縮コイルばね36の弾力に基づいて図7に示した状態に変位し、上記低速クラッチ用油圧室28内に油圧を導入する。この状態で、前記低速用クラッチ26は接続状態となる。これに対して、上記低速クラッチ用パイロット室37内に油圧を導入した状態では、上記低速クラッチ用スプール35が上記低速クラッチ用圧縮コイルばね36の弾力に抗して図7に示した状態とは逆側に変位し、上記低速クラッチ用油圧室28を前記油溜30に通じさせる。この状態で、上記低速用クラッチ26は非接続状態となる。
又、前記高速クラッチ用油圧室29内への油圧の導入状態は、高速クラッチ用切換弁38により切り換える。この高速クラッチ用切換弁38は、高速クラッチ用スプール39の軸方向変位に伴って、上記高速クラッチ用油圧室29を、上記油溜30と上記減圧弁33の吐出ポートとの何れかに通じさせるものである。そして、上記高速クラッチ用スプール39を軸方向に変位させる為、この高速クラッチ用スプール39の軸方向一端(図7の左端)側に高速クラッチ用圧縮コイルばね40を、軸方向他端(図7の右端)側に高速クラッチ用パイロット室41を、それぞれ設けている。
この様な高速クラッチ用切換弁38は、上記高速クラッチ用パイロット室41内への油圧の導入を停止した状態では、上記高速クラッチ用スプール39が上記高速クラッチ用圧縮コイルばね40の弾力に基づいて図7に示した状態とは逆側に変位し、上記高速クラッチ用油圧室29内に油圧を導入する。この状態で、前記高速用クラッチ27は接続状態となる。これに対して、上記高速クラッチ用パイロット室41内に油圧を導入した状態では、上記高速クラッチ用スプール39が上記高速クラッチ用圧縮コイルばね40の弾力に抗して図7に示した状態に変位し、上記高速クラッチ用油圧室29を前記油溜30に通じさせる。この状態で、上記高速用クラッチ27は非接続状態となる。
又、前記低速クラッチ用切換弁34の低速クラッチ用パイロット室37と、上記高速クラッチ用切換弁38の高速クラッチ用パイロット室41とへの油圧の導入状態は、油圧式切換弁であるシフト用切換弁42により制御する様にしている。このシフト用切換弁42は、切換用スプール43の軸方向変位に伴って、上記低速クラッチ用パイロット室37と上記高速クラッチ用パイロット室41とのうちの何れか一方に油圧を導入すると同時に、他方を上記油溜30に通じさせる。上記切換用スプール43を軸方向に変位させる為に、この切換用スプール43の一端(図7の左端)側に切換用パイロット室44を、他端側に弾性部材である切換用圧縮コイルばね45を、それぞれ設けている。この様なシフト用切換弁42は、上記切換用パイロット室44に圧油を導入すると、図7に示した状態に切り換わり、上記低速クラッチ用パイロット室37を前記油溜30に通じさせると同時に、上記高速クラッチ用パイロット室41に、上記低速クラッチ用切換弁34から前記低速クラッチ用油圧室28に送られる油圧を導入する。これに対して、上記切換用パイロット室44に圧油を導入しない状態では、図7に示した状態とは逆側に切り換わり、上記高速クラッチ用パイロット室41を上記油溜30に通じさせると同時に、上記低速クラッチ用パイロット室37に、上記高速クラッチ用切換弁38から前記高速クラッチ用油圧室29に送られる油圧を導入する。
更に、上記切換用パイロット室44への油圧の導入状態は、電磁切換弁46により制御している。この電磁切換弁46は、ソレノイドへの通電に基づいてスプールを変位させ、上記切換用パイロット室44を、油圧源である低圧側の加圧ポンプ47の吐出口に通じさせる状態と、上記油溜30に通じさせる状態とに切り換える。即ち、上記電磁切換弁46は、上記ソレノイドへの非通電時には上記スプールを、ばねの弾力に基づいて図7に示した状態に変位させ、上記低圧側の加圧ポンプ47の吐出口から吐出された圧油に基づく油圧を、上記切換用パイロット室44に導入する。これに対して、上記ソレノイドへの通電時には、上記スプールを上記ばねの弾力に抗して図7に示した状態とは逆側に変位させ、上記切換用パイロット室44を上記油溜30に通じさせる。
先発明に係る無段変速装置の場合、上述の様な油圧回路により、低速モードと高速モードとの切換時に、前記低速用クラッチ26と前記高速用クラッチ27との両方のクラッチが接続されている瞬間を造り出し、モード切換の際にトロイダル型無段変速機11に発生するトルクシフトを緩和する様にしている。
即ち、図7に示した油圧回路の構造の場合には、制御器が1個の電磁切換弁46だけを切り換えれば、後は、何れも油圧式の弁である、シフト用切換弁42、低速クラッチ用切換弁34、高速クラッチ用切換弁38の切り換えの遅延時間に基づき、上記両方のクラッチが接続されている時間を、短時間造り出す。この為、制御が容易で故障しにくい構造を、低コストで実現できる。
又、図7に示した油圧回路は、上記低速モードの状態のうちで、無段変速装置の変速比が無限大に近い場合に、前記トロイダル型無段変速機11を通過するトルクを厳密に制御する為の機能と、前記各加圧ポンプ31、47の駆動に要する動力を低く抑える機能(何れも、特願2003−56681号に係る発明の機能)とを備えている。
これら両機能のうち、トルクを厳密に制御する為の機能を備える為に、図7に示した油圧回路では、変速比制御弁48のスリーブ49を、ステッピングモータ50により駆動するのに加えて、油圧式の差圧シリンダ51によっても駆動する様にしている。即ち、上記スリーブ49に基端部を結合したロッド52の先端部をリンク腕53の中間部に枢支すると共に、このリンク腕53の両端部に形成した長孔に、上記ステッピングモータ50或は上記差圧シリンダ51により押し引きされるピンを係合させている。一方のピンが押し引きされる場合、他方のピンは支点として作用する。この様な構成により、上記スリーブ49を、上記ステッピングモータ50による他、上記トロイダル型無段変速機11を通過するトルクに応じて上記差圧シリンダ51によっても軸方向に変位させ、このトロイダル型無段変速機11の変速比を微調節する様にしている。
この為に、上記差圧シリンダ51に設けた1対の油圧室54a、54b内に圧油を、ロード電磁弁55より制御される、第一、第二の差圧制御弁56、57により、前後進切換弁58を介して給排する様にしている。上記ロード電磁弁55は、ノーマルオープン型の電磁比例弁で、付加された電圧にほぼ比例した油圧を、下流側に存在する、上記第一、第二の差圧制御弁56、57に導入する機能を有する。又、ノーマルクローズ型の電磁弁59の開閉に基づき、加圧用圧力調整弁60の開弁圧を調節自在としている。更に、運転席に設けたシフトレバーにより操作される、前記手動切換弁32により、各部の連通状態を切り換えられる様にしている。上記前後進切換弁58は、この手動切換弁32により、その連通状態が切り換えられる。即ち、運転席に設けたシフトレバーを操作する事により上記手動切換弁32を図8に示す様に後退レンジ(Rレンジ)に切り換えると、上記前後進切換弁58の右側のパイロット室に油圧を導入し、この前後進切換弁58を図示の状態とは逆に切り換える。これに対して、上記手動切換弁32を前進レンジ(D、Lレンジ)に切り換えると、上記前後進切換弁58の左側のパイロット室に油圧を導入し、この前後進切換弁58を図示の状態に切り換える。
又、トラニオン7(図5参照)を変位させる為の油圧式のアクチュエータ61に設けた1対の油圧室62a、62b内の油圧の差を、差圧取り出し弁63により取り出して、上記加圧用圧力調整弁60に導入する様にしている。この差圧取り出し弁63を構成するスプール64は、1対のパイロット室65a、65bに導入された、上記アクチュエータ61にピストン76を挟んで設けた1対の油圧室62a、62b内の圧力に応じて、軸方向に変位する。そして、何れのパイロット部65a(65b)に導入された油圧が他のパイロット部65b(65a)に導入された油圧よりも高いかにより、上記差圧取り出し弁63にそれぞれの端部を接続した圧力導入路66a(66b)と、上記スプール64の両端面に対向する部分に設けた反力室67a(67b)とに、油圧を導入する。
例えば、上記アクチュエータ61の一方の油圧室62a内の油圧が他方の油圧室62bよりも高くなる状態を考える。この状態では、上記パイロット部65aに導入される油圧が他のパイロット部65bに導入される油圧よりも高くなり、上記スプール64が図7の右方に移動し、上記差圧取り出し弁63が切り換わる。この結果、前記加圧ポンプ31から吐出された圧油が、一方(図7の右方)の圧力導入路66aを通じて、上記加圧用圧力調整弁60の第一のパイロット部に導入される。尚、これと共に上記圧油は、前記第一、第二の差圧制御弁56、57に導入され、上記前後進切換弁58を介して前記差圧シリンダ51を変位させて、前記変速比制御弁48のスリーブ49を微小変位させる。
これに対して、上記アクチュエータ61の他方の油圧室62b内の油圧が一方の油圧室62aよりも高くなると、上記他のパイロット部65bに導入される油圧が上記一方のパイロット部65aに導入される油圧よりも高くなり、上記スプール64が図7の左方に移動し、上記差圧取り出し弁63が上述した状態とは逆に切り換わる。この結果、上記加圧ポンプ31から吐出された圧油が、他方(図7の左方)の圧力導入路66bを通じて、上記加圧用圧力調整弁60の第二のパイロット部に導入される。又、これと共に上記圧油は、前記第一、第二の差圧制御弁56、57に導入され、上記前後進切換弁58を介して上記差圧シリンダ51を変位させる。
何れの場合でも、上記圧力導入路66a、66bに導入された圧油は、上記差圧取り出し弁63の反力室67a、67bにも導入されて、上記スプール64の軸方向端面を押圧する。従って、このスプール64を軸方向に変位させて、上記加圧ポンプ31に通じる管路と上記圧力導入路66a(66b)とを連通させようとする力は、上記差圧取り出し弁63に設けた1対のパイロット部内に導入された油圧の差|△P|に比例する。この結果、上記加圧用圧力調整弁60の第一、第二のパイロット部に導入される油圧は、上記アクチュエータ61の油圧室62a、62b内の油圧の差|△P|、即ち、トロイダル型無段変速機11(図6参照)を通過する動力に比例する。
又、上記加圧用圧力調整弁60の開弁圧は、上記第一、第二のパイロット部に導入される油圧が高くなる程高くなる。そして、機械式の押圧装置10(図5参照)に代えて設ける油圧式の押圧装置10a内に導入される油圧は、上記加圧用圧力調整弁60の開弁圧が高くなる程高くなる。従って、上記押圧装置10a内に導入される油圧、延てはこの押圧装置10aが発生する押圧力は、トロイダル型無段変速機11を通過する動力が大きくなる程大きくなる。そして、これと共に、上記加圧用圧力調整弁60から吐出される潤滑油の量が多くなり、トロイダル型無段変速機の各部に送り込まれる潤滑油の量が多くなる。従って、潤滑油を吐出する為の加圧ポンプ31、47を駆動する動力を無駄に消費する事を防止して、無段変速装置全体としての効率の向上を図れる。
又、上述の様な油圧制御回路で、前記差圧シリンダ51による前記変速比制御弁48を構成するスリーブ49の変位量、延いては、前述した様な、トロイダル型無段変速機11の変速比の微調整は、前記ノーマルオープン型のロード電磁弁55への通電状態を制御する事により行なう。具体的には、制御用コンピュータが、アクセル開度、セレクトレバーの位置(手動切換弁32の切換位置)、ブレーキ状態等、各種車両状態に応じて、出力軸24(図6参照)に伝達されるトルクの目標値を設定する。そして、この目標値が低い程、上記ロード電磁弁55への印加電圧を高くし、このロード電磁弁55の開度を小さく(開いている瞬間を少なく)して、前記第一、第二の差圧制御弁56、57に導入する油圧を低くする。この結果、これら第一、第二の差圧制御弁56、57を通じて上記差圧シリンダ51に導入される油圧が低くなり、上記差圧シリンダ51による、上記トロイダル型無段変速機11の変速比の補正量は小さくなる。この状態では、前記変速比制御弁48のスリーブ49がステッピングモータ50により変位させられない限り、上記出力軸24に伝達されるトルクは、自動車を走行させるには不十分な程度に低くなる。
逆に、目標値が高い程、上記ロード電磁弁55への印加電圧を低くし、このロード電磁弁55の開度を大きく(開いている瞬間を多く)して、前記第一、第二の差圧制御弁56、57に導入する油圧を高く(例えばライン圧である0.45MPaに)する。この結果、これら第一、第二の差圧制御弁56、57を通じて上記差圧シリンダ51に導入される油圧が高くなり、上記差圧シリンダ51による、上記トロイダル型無段変速機11の変速比の補正量は多くなる。この状態では、前記変速比制御弁48のスリーブ49がステッピングモータ50により変位させられなくても、上記出力軸24に伝達されるトルクは、ブレーキペダルを踏んだり、或はパーキングブレーキを作動させていない限り、自動車を低速走行させるのに十分な程度に高くなる。
図7に示した油圧回路の場合、上記ロード電磁弁55として、ノーマルオープン型のものを使用している為、電気的制御回路の故障により上記ロード電磁弁55への通電が断たれる(印加電圧が0になる)と、上記差圧シリンダ51に導入される油圧が最大値になり、上記差圧シリンダ51による、上記トロイダル型無段変速機11の変速比の補正量は最大値になる。この結果、電気的な制御回路の故障時に、上記出力軸24に伝達されるトルクを、自動車を低速走行させる事が可能な程度に大きくできる。そして、道路上で故障した自動車を、路肩等の安全な場所にまで移動させる事が可能になる。言い換えれば、上記電気的制御回路の故障時には、前記手動切換弁32を走行状態(Dレンジ或はRレンジ)に切り換えれば、自動車を低速走行させられる程度のトルクが、上記出力軸24に加わる様になる。
図7に示した様な、制御回路を備えた先発明に係る無段変速装置の場合、安定した運行の確保を考慮した場合には、更なる改良が望まれる。この点に就いて、図7に図9を加えて説明する。この図9は、前述の図6に示した様な、ギヤード・ニュートラルと呼ばれる無段変速装置での、トロイダル型無段変速機11の変速比(縦軸)と、無段変速装置全体としての変速比(横軸)との関係を示している。この様な図9から明らかな通り、上記トロイダル型無段変速機11の変速比が同じ場合でも、低速用クラッチ26と高速用クラッチ27との断接に基づくモードが異なると、無段変速装置全体としての変速比が大きく異なる場合がある。
即ち、上記低速用クラッチ26と高速用クラッチ27との切り換えは、図9のA点で行なわれ、このA点よりも図9の左側部分では、上記低速用クラッチ26が接続され、上記高速用クラッチ27の接続が断たれた低速モードとなる。この様な低速モードでは、上記トロイダル型無段変速機11の変速比を増速側に変える程無段変速装置全体としての変速比が減速側に変わる。そして、入力軸1を回転させたまま出力軸24(図6参照)を停止させる、変速比が無限大の状態を経て、この出力軸24を逆方向に回転させる、後退領域になる。これに対して、上記A点よりも図9の右側部分では、上記低速用クラッチ26の接続が断たれ、上記高速用クラッチ27が接続される高速モードとなる。この様な高速モードでは、上記トロイダル型無段変速機11の変速比を増速側に変える程無段変速装置全体としての変速比も増速側に変わる。従って、このトロイダル型無段変速機11の変速比が同じであっても、上記両クラッチ26、27の断接状態が異なれば、上記無段変速装置全体としての変速比が大きく異なる事になる。
この為、上記両クラッチ26、27の断接が意図しない状態で行なわれると、上記無段変速装置全体としての変速比が意図した値と大きく異なってしまい、安定した運行を確保できなくなる。特に、低速モード領域にあるB点は、車両を後退させる際に、上記低速用クラッチ26を接続し、上記高速用クラッチ27の接続を断つ事で実現される状態であるが、この状態でこれら両クラッチ26、27の断接状態が逆転すると、上記無段変速装置全体としての変速比は、高速走行時に実現すべき、大きな増速比を実現する状態となる。この様な場合には、エンジンの負荷が過大になってエンジンが停止する可能性が高くなるだけでなく、仮にエンジンが停止しない場合には、車両が運転者の意図しない方向に動き出す可能性がある。
図7に示した油圧回路は、シフト用切換弁42の切換用パイロット室44内の油圧上昇遅れにより、両クラッチ26、27の断接状態が、運転者の意図や車両の運行状態とは関係なく逆転する事が、短時間とは言え生じる可能性がある。この理由は、車両を停止状態から(前進、後退に関係なく)発進させる場合、前記各加圧ポンプ31、47から吐出される圧油の流量が少なく、上記切換用パイロット室44内に十分な圧油を送り込めない可能性がある為である。
即ち、上記低速モードを実現すべく、上記低速用クラッチ26を接続し、上記高速用クラッチ27の接続を断つ為には、前述の様に、前記電磁切換弁46への通電を停止してこの電磁切換弁46を開き、上記切換用パイロット室44内に油圧を導入する。この切換用パイロット室44内の油圧が立ち上がる事で、上記シフト用切換弁42の切換用スプール43が切換用圧縮コイルばね45の弾力に抗して図7の右方に移動し、前述の様に前記低速クラッチ用油圧室28内に油圧を導入すると共に、前記高速クラッチ用油圧室29内の油圧を低下させる。
この様な一連の動作は、前記各加圧ポンプ31、47から吐出される圧油の量が十分にあれば確実に行なわれて、後退時に上記低速用クラッチ26の接続が断たれ、上記高速用クラッチ27が接続される(高速モードになる)事はない。ところが、一般的には、後退動作の開始時、前記手動切換弁32を、P或はNレンジから、Rレンジに切り換えた直後の状態では、上記圧油の量が必ずしも十分とは言えない場合がある。即ち、この状態では、アクセルペダルが殆ど踏まれておらず、上記各加圧ポンプ31、47を駆動するエンジンの回転速度が低い為、上記圧油の量が少ない。この状態では、上記各加圧ポンプ31、47から吐出される圧油のうちの相当量が、前記押圧装置10aの油圧室や上記低速クラッチ用油圧室28内に流入し、上記切換用パイロット室44内の油圧上昇が遅れる可能性がある。P或はNレンジからRレンジへの切り換え後、上記電磁切換弁46への通電を停止する前にエンジンの回転速度を上昇させれば、上記切換用パイロット室44内の油圧上昇の遅れをなくせるが、滑らかな発進動作の為の制御が難しくなるので、採用する事は難しい。
そして、上記切換用パイロット室44内の油圧上昇が遅れた場合には、上記シフト用切換弁42の切換用スプール43が切換用圧縮コイルばね45の弾力に基づいて図7とは反対側に(図7の左方に)移動したままとなる。この結果、発進の直前或は直後にも拘らず、上記低速用クラッチ26の接続が断たれ、上記高速用クラッチ27が接続されてしまう(高速モードになる)。この状態は、極く短時間後に、上記押圧装置10aの油圧室や上記低速クラッチ用油圧室28内の油圧が上昇し切り、上記切換用パイロット室44内の油圧が上昇する事で解消される。但し、極く短時間とは言え、発進の直前或は直後に高速モード状態になる事は、エンジンに過度の負担を掛けてエンジン停止の原因となるだけでなく、後退を選択した状態で前進方向への駆動力が加わる可能性もある為、好ましくない。
更には、上記押圧装置10aの油圧室や上記低速クラッチ用油圧室28内の油圧が上昇し切り、上記切換用パイロット室44内の油圧が上昇して、上記切換用スプール43が上記切換用圧縮コイルばね45の弾力に抗して図7に示した位置にまで移動した瞬間に、高速モードから低速モードへの切り換えが行なわれる。この様なモード切り換えは、図9にA点で示した本来のモード切換ポイントからは、大きく外れた部分で行なわれる。この結果、上記切り換えに伴って無段変速装置全体としての変速比が大きく変動し、大きな変速ショックが発生して、乗員に不快感を与える原因となる。前述の特許文献3〜7に記載されたモード切換時に於ける変速比の急変動を防止する技術は、何れも本来のモード切換ポイントで発生する衝撃の緩和を意図したものであって、上述した様な、本来のモード切換ポイントから外れた部分でモード切換が行なわれる事を防止するものではない。又、この様な、異常なモード切換の発生防止を図れるものでもない。
これに対して特許文献8には、後退時に出力回転方向検出手段が出力軸が逆転している事を検知した状態では、無段変速装置が直結モード(高速モード)に切り換えられる事を禁止する発明が記載されている(特許文献8の明細書の段落番号[0076][0097][0098]等参照)。但し、上記特許文献8に記載された発明は、出力軸が逆転する事で、始めて直結モードになる事を禁止するものであり、前述の様な理由により、Rレンジの選択時に出力軸が前進方向に回転する事を防止できるものではない。又、上記出力回転方向検出手段であるピトー管を組み込む必要がある等、構成が複雑でコストが嵩む事が避けられない。
特開2000−220719号公報 特開平11−63146号公報 特開平11−108147号公報 特開2001−50375号公報 特開2001−50380号公報 特開2001−235022号公報 特開2001−254804号公報 特開平9−210191号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、車両を後退させるレンジが選択された場合には、エンジンの回転速度が低く、加圧ポンプから吐出される圧油の量が少ない等の場合でも、変速状態が低速モードのままとなり、運転者や乗員に、違和感や不快感を与える事のない無段変速装置を、低コストで実現すべく発明したものである。
本発明の無段変速装置は、従来から知られている無段変速装置と同様に、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とをクラッチ装置を介して組み合わせて成る。
そして、このクラッチ装置は、減速比を大きくする低速モードを実現する際に接続され、減速比を小さくする高速モードを実現する際に接続を断たれる低速用クラッチと、この高速モードを実現する際に接続されて上記低速モードを実現する際に接続を断たれる高速用クラッチと、これら各クラッチの断接状態を切り換える制御回路とから成る。
又、この制御回路は、これら各クラッチの断接を制御する事により、変速状態を上記低速モードと上記高速モードとのうちの何れかのモードにするものである。
そして、このうちの低速モードが選択された状態では、上記入力軸を一定方向に回転させた状態のまま、上記出力軸の回転方向を、この出力軸の停止状態を挟んで、車両を前進させる方向と後退させる方向とに変換自在であり、この出力軸の回転方向は、手動切換弁の切り換えに基づいて選択される。
特に、本発明の無段変速装置に於いては、上記手動切換弁を、上記出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えた状態では、上記高速用クラッチが接続される可能性をなくしている。
上述の様に構成する本発明の無段変速装置によれば、エンジンの回転速度が低く、加圧ポンプから吐出される圧油の量が少なく、油圧切換弁のパイロット室内に十分な油圧が導入されない等の場合でも、高速用クラッチが接続される事はない。この結果、手動切換弁により、車両を後退させる事を選択した状態では、短時間と言えども、この車両を前進させる方向の駆動力が加わる事がなくなり、運転者や乗員に、違和感や不快感を与える事を防止できる。又、上記手動切換弁により車両を後退させる事を選択した状態で、上記高速用クラッチが接続される可能性をなくす構造は簡単に構成できるので、コストが嵩む事もない。
本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、高速用クラッチを、油溜から吸引されて加圧ポンプから吐出された圧油を高速クラッチ用油圧室に送り込む事に伴って繋がれるものとする。そして、手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で、上記高速クラッチ用油圧室を上記油溜に向けて解放する事により、この高速クラッチ用油圧室内の油圧が立ち上がる事を禁止する。
この様に構成すれば、手動切換弁により車両を後退させる事を選択した状態で上記高速用クラッチが接続される可能性をなくす構造を、低コストで実現できる。
上述の様な、請求項2に記載した発明を実現する為に、例えば請求項3に記載した様に、上記手動切換弁に、この手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で、高速クラッチ用油圧室を油溜に通じさせる通路を設ける。
この様な構成を採用すれば、上記手動切換弁のみで、この手動切換弁により車両を後退させる事を選択した状態で、上記高速用クラッチが接続される可能性をなくす構造を実現できる。
又は、請求項4に記載した様に、パイロット室内への油圧の導入に伴って高速クラッチ用油圧室内の油圧を排出する状態に、このパイロット室内からの油圧の排出に伴ってこの高速クラッチ用油圧室内に油圧を導入可能とする状態に、それぞれ切り換えられる高速クラッチ用切換弁を設ける。そして、手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で、この手動切換弁を通過した圧油を上記パイロット室内に直接送り込む。
或は、請求項5に記載した様に、解放に伴って高速クラッチ用油圧室と油溜とを連通させる電磁弁を設ける。そして、手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で上記電磁弁を解放する。
この様に構成すれば、上記高速クラッチ用切換弁或は電磁弁が別途必要になる代わりに、上記手動切換弁を大型化する必要がなくなる。上記高速クラッチ用切換弁或は電磁弁は小型に構成できるので、場合によっては、上記請求項3に記載した様に、手動切換弁自体に高速クラッチ用油圧室を油溜に通じさせる通路を設ける構造に比べて、限られた空間に各弁を組み込む為の設計が容易になる。
又、好ましくは、請求項6に記載した様に、手動切換弁は、出力軸の回転方向を2通りに選択されるポジションに加え、この出力軸を回転させない停止ポジションを選択自在とする。そして、上記手動切換弁がこの停止ポジションに位置する状態で、高速クラッチ用油圧室を油溜に向けて解放する事により、この高速クラッチ用油圧室内の油圧が立ち上がる事を禁止する。
この様に構成する事で、車両を停止させるべく、上記停止ポジションを選択した場合に、前記高速用クラッチが繋がれる事を確実に防止して、停止時にこの高速用クラッチが過って繋がれる事により、各部に無理な力が加わって各部が損傷する事を防止できる。又、上記手動切換弁の構成も簡略化でき、この手動切換弁の大型化を防止できる。
更に、好ましくは、請求項7に記載した様に、低速モードと高速モードとの切換時に、低速用クラッチと高速用クラッチとの両方のクラッチを同時に接続する瞬間を設ける。
この様に構成すれば、前述した先発明(特願2003−365850号)の場合と同様に、低速モードと高速モードとの間でのモード切換時に、急な変速比の変動が生じる状態を確実に防止でき、しかも故障しにくい構造を、低コストで実現できる。
図1は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、運転席に設けたシフトレバーにより手動切換弁32aを後退レンジ(Rレンジ)に切り換えた状態で、高速用クラッチ27の接続を確実に断ったままとすべく、高速クラッチ用油圧室29(図7参照)部分の油圧を確実に断てる構造を低コストで実現する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図7に記載した、特願2003−365850号に係る先発明と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合、上記手動切換弁32aを構成するシリンダ孔68及びスプール69を、前述の図8に示した先発明に係る構造に組み込む手動切換弁32に比べ、軸方向に(図面の左方に)延長している。そして、上記シリンダ孔68のうちで延長した部分(図1の中間部左端寄り部分)に、上記高速クラッチ用油圧室29に通じる上流側排出ポート70と、油溜30に通じる下流側排出ポート71とを設けている。又、上記スプール69のうちで延長した部分の先端部(図1の左端部)に、上記上流側排出ポート70を開閉する為の、高速クラッチ用ランド72を設けている。上記手動切換弁32aの他の部分の構成は、上記先発明に係る構造に組み込む手動切換弁32と同様である。
上述の様な構成を有する上記手動切換弁32aは、運転席に設けたシフトレバーをパーキング(P)レンジに位置させた場合には、図1の(A)に示す状態に切り換わる。この状態では、低速クラッチ用、高速クラッチ用両油圧室28、29の何れにも圧油の導入が行なわれなくなって、低速用、高速用両クラッチ26、27(図7)が何れも接続を断たれた状態となる。従って、エンジンや無段変速装置の各部に大きな力が加わる事がなくなる。尚、この状態では、上記両油圧室28、29は、低速クラッチ用、高速クラッチ用両切換弁34、38(図7)を介して、上記油溜30に連通する状態となる。
次に、運転席に設けたシフトレバーを後退(R)レンジに位置させた場合には、上記手動切換弁32aは、図1の(B)に示す状態に切り換わる。この状態では、低速クラッチ用油圧室28に圧油の導入が行なわれるのに対して、高速ラッチ用油圧室29への圧油の導入が行なわれない状態となり、低速用クラッチ26が接続され、高速用クラッチ27の接続が断たれる。この動作は、前述の図7で説明した先発明の場合と同様である。更に本実施例の場合には、上記手動切換弁32aが図1の(B)に示す状態に切り換えられた状態では、上流側排出ポート70と上記下流側排出ポート71とが連通する。この為、上記高速クラッチ用油圧室29が上記油溜30に、上記手動切換弁32aを介して通じる状態となる。
この結果、エンジンの回転速度が低く、低圧側の加圧ポンプ47(図7)から吐出される圧油の量が少ない事で、前述の様に、シフト用切換弁42の切換用パイロット室44(図7)内の油圧上昇が遅れ、このシフト用切換弁42の切り換わりが遅れた場合でも、上記高速クラッチ用油圧室29内の油圧が立ち上がる事はない。従って、上記シフトレバーを後退(R)レンジに位置させた状態では、(上記低速用クラッチ26の接続が極く短時間遅れる事はあっても)上記高速用クラッチ27が接続される事はない。この為、運転者が車両を後退させるモードを選択した場合に、極く短時間、且つ、小さいとは言え、車両を前進させる方向の駆動力が加わる事はない。本実施例の場合、上記Rレンジを選択した状態での、上記高速クラッチ用油圧室29内の油圧排出を、上記手動切換弁32aの切り換えにより行なうので、上記Rレンジ選択時に上記高速用クラッチ27が接続されるのを防止する動作を、確実に(極めて高い信頼性で)行なえる。
又、上記シフトレバーをニュートラル(N)レンジに位置させた場合には上記手動切換弁32aは図1の(C)に示す状態に、ドライブ(D)レンジに位置させた場合には同じく(D)に示す状態に、高駆動力前進(L)レンジに位置させた場合には同じく(E)に示す様に、それぞれ切り換わる。このうちのNレンジの場合には、前記Pレンジの場合と同様に、低速クラッチ用、高速ラッチ用両油圧室28、29の何れにも圧油の導入が行なわれなくして、低速用、高速用両クラッチ26、27を何れも接続を断たれた状態とする。又、D、Lレンジの場合には、電磁切換弁46(図7)の開閉に伴って上記低速クラッチ用、高速クラッチ用両油圧室28、29のうちの何れかの油圧室に圧油を導入可能とする。これらの動作は、前述の図7で説明した先発明の場合と同様である。
図2は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施例2を示している。本実施例の場合、運転席に設けたシフトレバーにより手動切換弁32bを後退レンジ(Rレンジ)に切り換えた状態で、高速クラッチ用油圧室29(図7)内への油圧の導入とその排出とを制御する為の高速クラッチ用切換弁38aに設けた高速クラッチ用パイロット室41a内に、低圧側の加圧ポンプ47(図7)から吐出された圧油の一部を、直接(前述の図7に示した先発明の様に、シフト用切換弁42等、他の弁を介する事なく)導入する様にしている。
上述の様に構成する本実施例の場合、上記手動切換弁32bをRレンジに切り換えると、図2の(A)に示す様に、上記加圧ポンプ47(図7)から吐出された圧油が、上記手動切換弁32bから上記高速クラッチ用パイロット室41a内に、直接送り込まれる。この結果、上記高速クラッチ用切換弁38aが、時間的遅れを殆ど生じる事なく、図2の(A)に示す様な、上記高速クラッチ用パイロット室41aを油溜30に通じさせる状態に切り換わる。そして、高速クラッチ用27(図7)が短時間とは言え接続される事を確実に防止する。
これに対して、上記手動切換弁32bがRレンジ以外のレンジに切り換えられた場合には、例えば図2の(B)に示す様に、上記加圧ポンプ47の吐出口と上記高速クラッチ用パイロット室41aとが、上記手動切換弁32bを介して連通する事はなくなる。この結果、上記高速用クラッチ27と低速用クラッチ26(図7)との切り換えは、前述の図7に示した先発明の場合と同様にして行なわれる。即ち、本実施例の場合、上記手動切換弁32bと上記高速クラッチ用パイロット室41aとの間に、この手動切換弁32bがRレンジに切り換えられた状態で油圧の導入を行なう為の経路を設けた以外の構成及び作用は、上記先発明の場合と同様である。本実施例の場合、前述した実施例1の場合に比べて手動切換弁32bの軸方向寸法を多少短くできて、この手動切換弁32bの設置の自由度を高められる。上記高速クラッチ用切換弁38aは、前述の図7に示した先発明に組み込むものにポート77を1個加えるのみで足りる為、特にコストが嵩む事はない。
図3は、請求項1、2、5に対応する、本発明の実施例3を示している。本実施例の場合、高速クラッチ用油圧室29と油溜30との間に、電磁弁73を設けている。そして、運転席に設けたシフトレバーを後退レンジに切り換えた状態でこの電磁弁73を解放し、上記高速クラッチ用油圧室29と上記油溜30とを連通させる様にしている。この電磁弁73の開閉を制御する為の制御器74は、上記シフトレバーに付設されたレンジ検出器75からの信号に基づき、上記電磁弁73の開閉を制御する。尚、このレンジ検出器75は、上記シフトレバーの位置を運転席のダッシュボードに表示する為に従来から一般的に設置されているものをそのまま使用できる。即ち、本実施例は、上記電磁弁73と制御器74とレンジ検出器75とを設けた点以外の構成及び作用は、前述の図7に示した先発明の場合と同様である。
本実施例の場合、上記レンジ検出器75が上記シフトレバーが後退レンジにある事を表す信号を上記制御器74に送ると、この制御器74が上記電磁弁73を解放する。この結果、上記高速クラッチ用油圧室29内の油圧が直ちに低下して、高速用クラッチ27が接続される事がなくなる。この様な本実施例の場合、手動切換弁32は、前述の図7に示した先発明を構成するのと同様のものを使用できる。又、上記電磁弁73は小型であり、その設置位置の自由度は大きい。従って、限られた空間に各弁を組み込む為の設計が容易になる。
図4は、請求項1、2、3、6に対応する、本発明の実施例4を示している。本実施例の場合には、手動切換弁32cは、後退(R)レンジ選択時に高速クラッチ用油圧室29(図7)を油溜30に通じさせるのに加えて、非走行状態であるニュートラル(N)レンジとパーキング(P)レンジを選択した場合にも、上記高速クラッチ用油圧室29を上記油溜30に通じさせる様にしている。即ち、本実施例の場合には、図4の(B)に示した様な、後退(R)レンジ選択時だけでなく、この図4の(A)に示したPレンジ及び(C)に示したNレンジの場合も、上記高速クラッチ用油圧室29を上記油溜30に通じさせる様にしている。図4の(D)に示した、前進走行状態であるドライブ(D)レンジ、及び、図4の(E)に示した、高駆動力前進(L)レンジの場合には、上記高速クラッチ用油圧室29と上記油溜30とを連通させる事はない。
この様に構成する事で、車両を停止させるべく、停止ポジションである上記Pレンジ或はNレンジを選択した場合に、上記高速用クラッチ27が繋がれる事を確実に防止できる。この為、停止時にこの高速用クラッチ27が過って繋がれる事により、各部に無理な力が加わって各部が損傷する事を防止できる。又、図4と前記図1とを比較すれば明らかな通り、上記手動切換弁32cの構成も簡略化できる。即ち、上記高速クラッチ用油圧室29と上記油溜30とを、Rレンジの場合にのみ連通させる構成に比べて、R、P、Nレンジの場合に連通する様に構成する方が、上記手動切換弁32cの構成を簡略化できる。この為、この手動切換弁32cの大型化(軸方向寸法が長くなる事)を防止して、限られた空間への設置の自由度の向上を図れる。
尚、本発明は、図示の様な、ハーフトロイダル型のトロイダル型無段変速機と組み合わせた無段変速装置に限らず、フルトロイダル型のトロイダル型無段変速機と組み合わせた無段変速装置でも実施できる。
本発明の実施例1に関して、手動切換弁の切り換え状態を示す断面図。 同実施例2に関して、手動切換弁及び高速クラッチ用切換弁の切り換え状態を示す断面図。 同実施例3の油圧回路図。 同実施例4に関して、手動切換弁の切り換え状態を示す断面図。 従来から知られているトロイダル型無段変速機の1例を示す断面図。 従来から知られている無段変速装置の1例を示す略断面図。 先発明に係る、変速比並びに押圧力制御の為の油圧回路図。 手動切換弁部分を拡大して示す図。 無段変速装置全体としての変速比と、この無段変速装置に組み込んだトロイダル型無段変速機の変速比との関係を示す線図。
符号の説明
1 入力軸
2 入力側ディスク
3 ボールスプライン
4 出力歯車
5、5a 出力側ディスク
6 パワーローラ
7 トラニオン
8 支持軸
9 駆動軸
10、10a 押圧装置
11 トロイダル型無段変速機
12 遊星歯車式変速機
13 キャリア
14a、14b 遊星歯車素子
15 第一の伝達軸
16a、16b 太陽歯車
17 第二の伝達軸
18 中空回転軸
19 太陽歯車
20 遊星歯車素子
21 リング歯車
22 第二のキャリア
23a、23b 遊星歯車素子
24 出力軸
25 第二のリング歯車
26 低速用クラッチ
27 高速用クラッチ
28 低速クラッチ用油圧室
29 高速クラッチ油圧室
30 油溜
31 加圧ポンプ
32、32a、32b、32c 手動切換弁
33 減圧弁
34 低速クラッチ用切換弁
35 低速クラッチ用スプール
36 低速クラッチ用圧縮コイルばね
37 低速クラッチ用パイロット室
38、38a 高速クラッチ切換弁
39 高速クラッチ用スプール
40 高速クラッチ用圧縮コイルばね
41、41a 高速クラッチ用パイロット室
42 シフト用切換弁
43 切換用スプール
44 切換用パイロット室
45 切換用圧縮コイルばね
46 電磁切換弁
47 加圧ポンプ
48 変速比制御弁
49 スリーブ
50 ステッピングモータ
51 差圧シリンダ
52 ロッド
53 リンク腕
54a、54b 油圧室
55 ロード電磁弁
56 第一の差圧シリンダ
57 第二の差圧シリンダ
58 前後進切換弁
59 電磁弁
60 加圧用圧力調整弁
61 アクチュエータ
62a、62b 油圧室
63 差圧取り出し弁
64 スプール
65a、65b パイロット室
66a、66b 圧力導入路
67a、67b 反力室
68 シリンダ孔
69 スプール
70 上流側排出ポート
71 下流側排出ポート
72 高圧クラッチ用ランド
73 電磁弁
74 制御器
75 レンジ検出器
76 ピストン
77 ポート

Claims (7)

  1. 入力軸と出力軸との間に設けられたトロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを、クラッチ装置を介して組み合わせて成り、このクラッチ装置は、減速比を大きくする低速モードを実現する際に接続され、減速比を小さくする高速モードを実現する際に接続を断たれる低速用クラッチと、この高速モードを実現する際に接続されて上記低速モードを実現する際に接続を断たれる高速用クラッチと、これら各クラッチの断接状態を切り換える制御回路とから成り、この制御回路は、これら各クラッチの断接を制御する事により、変速状態を上記低速モードと上記高速モードとのうちの何れかのモードにするものであり、このうちの低速モードが選択された状態では、上記入力軸を一定方向に回転させた状態のまま、上記出力軸の回転方向を、この出力軸の停止状態を挟んで、車両を前進させる方向と後退させる方向とに変換自在であり、この出力軸の回転方向は、手動切換弁の切り換えに基づいて選択される無段変速装置に於いて、この手動切換弁を、上記出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えた状態では、上記高速用クラッチが接続される可能性をなくした事を特徴とする無段変速装置。
  2. 高速用クラッチが、油溜から吸引されて加圧ポンプから吐出された圧油を高速クラッチ用油圧室に送り込む事に伴って繋がれるものであり、手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で、上記高速クラッチ用油圧室を上記油溜に向けて解放する事により、この高速クラッチ用油圧室内の油圧が立ち上がる事を禁止する、請求項1に記載した無段変速装置。
  3. 手動切換弁に、この手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で、高速クラッチ用油圧室を油溜に通じさせる通路を設けた、請求項2に記載した無段変速装置。
  4. パイロット室内への油圧の導入に伴って高速クラッチ用油圧室内の油圧を排出する状態に、このパイロット室内からの油圧の排出に伴ってこの高速クラッチ用油圧室内に油圧を導入可能とする状態に、それぞれ切り換えられる高速クラッチ用切換弁を設け、手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で、この手動切換弁を通過した圧油を上記パイロット室内に直接送り込む、請求項2に記載した無段変速装置。
  5. 解放に伴って高速クラッチ用油圧室と油溜とを連通させる電磁弁を設け、手動切換弁が出力軸の回転方向を車両を後退させる方向に切り換えられた状態で上記電磁弁を解放する、請求項2に記載した無段変速装置。
  6. 手動切換弁は、出力軸の回転方向を2通りに選択されるポジションに加え、この出力軸を回転させない停止ポジションを選択自在としており、上記手動切換弁がこの停止ポジションに位置する状態で、高速クラッチ用油圧室を油溜に向けて解放する事により、この高速クラッチ用油圧室内の油圧が立ち上がる事を禁止する、請求項2〜5の何れかに記載した無段変速装置。
  7. 低速モードと高速モードとの切換時に低速用クラッチと高速用クラッチとの両方のクラッチを同時に接続する瞬間を設けた、請求項1〜6の何れかに記載した無段変速装置。
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