JP2005194382A - 水性コーティング剤およびその用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 不飽和カルボン酸単位を0.1〜10質量部含有するポリオレフィン樹脂(A)、非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(B)、および塩基性化合物(C)を含有し、前記不飽和カルボン酸単位の一部が塩基性化合物(C)により中和されていること含有することを特徴とする水性コーティング剤。好ましくは界面活性剤を実質的に含有していない上記水系コーティング剤。また、この水性コーティング剤を含有するプライマー、接着剤、塗料、インキ。さらに、このプライマーを塗布して得たプライマー層を有するインクジェット記録材。
【選択図】 なし
Description
(1)不飽和カルボン酸単位を0.1〜10質量部含有するポリオレフィン樹脂(A)、非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(B)、および塩基性化合物(C)を含有し、前記不飽和カルボン酸単位の一部が塩基性化合物(C)により中和されていることを特徴とする水性コーティング剤。
(2)塩基性化合物(C)の含有量がポリオレフィン樹脂(A)中のカルボキシル基に対して0.3〜1.5倍当量であることを特徴とする(1)記載の水性コーティング剤。
(3)非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(B)の含有量が、ポリオレフィン樹脂(A)の固形分100質量部に対して0.5〜30質量部であることを特徴とする(1)または(2)記載の水性コーティング剤。
(4)ポリオレフィン樹脂(A)が、下記ポリオレフィン樹脂(a)および/または(b)であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の水性コーティング剤。
ポリオレフィン樹脂(a):
不飽和カルボン酸単位(a1)を0.1〜5質量%、及びエチレン単位(a2)と(メタ)アクリル酸エステル単位(a3)を含有し、(a2)と(a3)の質量比(a2)/(a3)が60/40〜98/2であるポリオレフィン樹脂。
ポリオレフィン樹脂(b):
不飽和カルボン酸単位(b1)を0.1〜10質量%、炭素数3〜6の不飽和炭化水素単位(b2)を50〜98質量%含有するポリオレフィン樹脂。
(5)界面活性剤を実質的に含有していないことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の水性コーティング剤。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の水性コーティング剤を含有する接着剤、塗料、プライマーまたはインキ。
(7)(1)〜(5)のいずれかに記載の水性コーティング剤から水性媒体を除去してなる接着層、プライマー層または被膜。
(8)基材、(7)記載のプライマー層、インク受容層をこの順で積層してなるインクジェット記録材。
(9)基材が合成紙または熱可塑性樹脂フィルムである(8)記載のインクジェット記録材。
本発明の水性コーティング剤は、不飽和カルボン酸単位を0.1〜10質量部含有するポリオレフィン樹脂(A)、非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(B)および塩基性化合物(C)を水性媒体中に溶解または分散してなるものである。水性媒体は、水を主成分とする媒体であり、後述する水溶性有機溶剤を含有していてもよい。
さらに、(a2)成分と(a3)成分との質量比(a2)/(a3)は、この2成分の合計量を100質量%とした場合60/40〜98/2の範囲であることが好ましく、様々な基材や後述するインク受容層との良好な接着性を持たせるために、この範囲は65/35〜97/3であることがより好ましく、65/35〜95/5であることがさらに好ましく、70/30〜92/8であることが特に好ましく、75/25〜90/10であることが最も好ましい。(a3)成分の比率が2質量%未満では、様々な基材やインク受容層との接着性が低下する恐れがある。一方、化合物(a3)の含有量が40質量%を超えるとオレフィン由来の樹脂の性質が失われ、ポリオレフィン樹脂基材との接着性が低下する恐れがある。
ポリオレフィン樹脂(a)の具体例としては、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体が最も好ましい。共重合体の形態はランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれでもよいが、入手が容易という点でランダム共重合体、グラフト共重合体が好ましい。
本発明の水性コーティング剤を製造する方法は特に限定されないが、まずポリオレフィン樹脂の水性分散体を得て、これにイソシアネート化合物を混合する方法が簡便である。
1. 樹脂の特性
(1)ポリオレフィン樹脂の構成
1H−NMR分析(バリアン社製、300MHz)より求めた。ポリオレフィン樹脂は、オルトジクロロベンゼン(d4)を溶媒とし、120℃で測定した。ポリオレフィン樹脂中の不飽和カルボン酸含有量は樹脂の酸価をJIS K5407に準じて測定し、その値から不飽和カルボン酸の含有量を求めた。
(2)ポリオレフィン樹脂の水性化後のエステル基残存量
ポリオレフィン樹脂の水性分散体を150℃で乾燥させた後、オルトジクロロベンゼン(d4)中、120℃にて1H−NMR分析(バリアン社製、300MHz)を行い、水性化前の(メタ)アクリル酸エステルのエステル基量を100%としてエステル基の残存率(%)を求めた。
(3)ポリオレフィン樹脂のメルトフローレート(MFR)
JIS 6730記載(190℃、2160g荷重)の方法で測定した。
(4)ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量
GPC分析(東ソー社製HLC-8020、カラムはTSK-GEL)を用いて、試料をテトラヒドロフランに溶解して40℃で測定し、ポリスチレン標準試料で作成した検量線から重量平均分子量を求めた。
(1)水性化収率
水性化後の水性分散体を300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)した際に、フィルター上に残存する樹脂質量を測定し、仕込み樹脂質量より収率を算出した。
(2)水性分散体の固形分濃度
水性分散体を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、固形分濃度を求めた。
(3)水性分散体の平均粒子径
日機装株式会社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340、動的光散乱法)を用い、数平均粒子径および重量平均粒子径を求めた。ここで、粒子径算出に用いる樹脂の屈折率は1.50とした。
(4)水性分散体の貯蔵安定性
水性分散体を室温で30日放置した後の水性分散体の外観を次の3段階で評価した。
○:外観に変化なし。
△:増粘がみられる。
×:固化、凝集や沈殿物の発生が見られる。
(1)貯蔵安定性
水性コーティング剤を室温で30日放置した後の水性分散体の外観を次の3段階で評価した。
○:外観に変化なし。
△:増粘がみられる。
×:固化、凝集や沈殿物の発生が見られる。
以下の評価においては、合成紙としてポリプロピレン系合成紙であるユポ紙(王子油化合成紙社製FGS-95、以下、合成紙)、熱可塑性樹脂フィルムとして、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製エンブレットPET12、厚み12μm、以下、PET)、2軸延伸ナイロン6フィルム(ユニチカ社製エンブレム、厚み15μm、以下、Ny)、延伸ポリプロピレンフィルム(東セロ社製、OP U-1、以下、PP)を用いた。
(1)被膜の耐水性評価方法
2軸延伸PETフィルムの未処理面に水性コーティング剤を乾燥後の被膜の厚が2μmになるようにマイヤーバーを用いてコートした後、100℃で1分間、乾燥させた。得られたコートフィルムは室温で5日放置後、評価した。コートフィルムを60℃の温水に24時間浸漬し、風乾燥後の被膜の状態を目視で評価した。
○:変化なし、△:被膜がくもる、×:被膜が完全に溶解、または剥離
(2)被膜の耐溶剤性評価方法
2軸延伸PETフィルムの未処理面に水性コーティング剤を乾燥後の被膜の厚が2μmになるようにマイヤーバーを用いてコートした後、100℃で1分間、乾燥させた。得られたコートフィルムは室温で5日放置後、評価した。コートフィルムの被膜面に1,2−ヘキサンジオール(以下、HD)、2−ピロリドン(以下、2-P)を数滴落し、室温で24時間放置後、溶剤をふき取り、被膜の状態を目視で評価した。
○:変化なし、△:被膜がくもる、×:被膜が完全に溶解、または剥離
(3)ヒートシール強度評価
水性コーティング剤を延伸ポリプロピレン(PP)フィルム上に乾燥後の塗布量が約5μmになるようにメイヤーバーでコートし、100℃で2分間乾燥した。PPフィルムとPPフィルムのコート面が接するようにして、ヒートプレス機(シール圧0.3MPaで5秒間)にて110℃でプレスした。このサンプルを15mm幅で切り出し、1日後、引張り試験機(インテスコ社製精密万能材料試験機2020型)を用い、引張り速度200mm/分、引張り角度180度で被膜の剥離強度を測定することでヒートシール強度を評価した。
(4)長期保存後のヒートシール強度評価
(3)で示した方法で作製したPPフィルム同士をヒートシールしたサンプルを15mm幅で切り出し、40℃、90%RHの条件下で30日間、保存した後、引張り試験機(インテスコ株式会社製のインテスコ精密万能材料試験機2020型)を用い、引張り速度200mm/分、引張り角度180度で被膜の剥離強度を測定することで保存後のヒートシール強度を評価した。
(5)基材/プライマー層の接着性評価(接着性I)
各種基材の未処理面に水性コーティング剤を乾燥後のプライマー層の厚が2μmになるようにマイヤーバーを用いてコートした後、100℃で1分間、乾燥させた。得られた積層体は室温で1日放置後、評価した。プライマー層表面にセロハンテープ(ニチバン社製TF-12)を貼り付け、テープを一気に剥がした場合の剥がれの程度を目視で評価した。
○:全く剥がれなし、△:一部、剥がれた、×:全て剥がれた
(6)インク受容層のコート適性
(5)の方法で作製した積層体のプライマー層表面に、各種インク受容層を形成するためのコート剤を乾燥後の被膜厚が20μmになるようにマイヤーバーを用いてコートし、コートした後、100℃で10分間、乾燥させた。インク受容層のコート適性を目視で以下のように評価した。
○:はじき、コートむらなし、×:はじき、コートむらあり
(7)基材/プライマー層/受容層の接着性評価(接着性II)
(5)の方法で作製した積層体のプライマー層表面に、各種インク受容層を形成するためのコート剤を乾燥後の被膜厚が20μmになるようにマイヤーバーを用いてコートした後、100℃で10分間、乾燥させた。得られた積層体(インクジェット記録材)は室温で1日放置後、評価した。インク受容層表面にセロハンテープ(ニチバン社製TF-12)を貼り付け、テープを一気に剥がした場合の剥がれの程度を目視で評価した。
○:全く剥がれなし、△:一部、剥がれた、×:全て剥がれた
(8)印字部(インク)の接着性評価(接着性III)
(7)の方法で作製した積層体のインク受容層面に、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン社製 PM-770C、インクはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)で印字を行った(フィルムを用いた場合、紙に貼り付けて印字した)。印字面にセロハンテープ(ニチバン社製TF-12)を貼り付け、テープを一気に剥がした場合の剥がれの程度を目視で評価した。
○:全く剥がれなし、△:一部、剥がれた、×:全て剥がれた
(9)印字性
(7)の方法で作製した積層体のインク受容層面に、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン社製 PM-770C、インクはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)で印字を行った。印字部の状態を10倍のルーペで観察した。
○:全てのインクで印字部にむらなし、△:一部のインクで印字部にむらあり、×:全てのインクで印字部にむらあり
プロピレン−ブテン−エチレン三元共重合体(ヒュルスジャパン社製、ベストプラスト708、プロピレン/ブテン/エチレン=65/24/11質量%)100g、トルエン500gを、攪拌機、冷却管、滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を110℃に保って攪拌下、ラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド1.0gのヘプタン20g溶液を1時間かけて加えた後、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸7.0g、アクリル酸ラウリル9.0g、ジクミルパーオキサイド0.5gのヘプタン10g溶液をそれぞれ1時間かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応物を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥してポリオレフィン樹脂P-1を得た。P-1の重量平均分子量は50,000、酸価46mgKOH/g、アクリル酸ラウリルの樹脂中の含有量は6質量%であった。
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂〔ボンダインHX-8290、住友化学工業社製〕、60.0gのイソプロパノール(和光純薬社製)、2.2gのトリエチルアミン(和光純薬社製)および177.8gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を120℃に保ってさらに20分間撹拌した。その後、空冷にて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体E−1を得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
ポリオレフィン樹脂としてボンダインHX8210(住友化学工業社製)を用いた以外はE-1の製造と同様の方法でポリオレフィン樹脂水性分散体E−2を得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂(P-1)、90.0gのn−プロパノール(和光純薬社製)、3.9gのN,N−ジメチルエタノールアミン(和光純薬社製)及び146.1gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140℃に保ってさらに60分間撹拌した。その後、空冷にて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白黄色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体E-3を得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
樹脂の水性化の際に、ノニオン性界面活性剤(平均分子量15500のエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、旭電化工業社製アデカプルロニックF-108)をポリオレフィン樹脂の固形分100質量部に対して7質量部となるように添加した以外はE-1の製造と同様の方法でポリオレフィン樹脂水性分散体E-4を得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
ポリオレフィン樹脂としてエチレン−アクリル酸共重合体樹脂(プリマコール5980I、アクリル酸20質量%共重合体、ダウケミカル製)を用いた。ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、45.0gのエチレン−アクリル酸共重合体樹脂(プリマコール5980I、ダウケミカル社製)、11.4gのトリエチルアミン、および243.6gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を120℃に保ってさらに40分間撹拌した。その後、空冷にて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、微白濁の水性分散体H-1を得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
ポリウレタン系バインダー(三井武田社製、タケラックW-6010)の固形分100質量部に対し、微粉末シリカ(トクヤマ社製、ファインシール)20質量部を添加し、分散させたものを使用した。
ポリウレタン系バインダー(大日本インキ工業社製、パテラコールIJ-30)とポリビニルアルコール(ユニチカケミカル社製UF100、ケン化度99.4%、平均重合度1000)の水溶液とを固形分質量比が50/50になるように混合した液を使用した。
非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(BASF社製、バソナートHW-100、イソシアネート含有率約17%)(以下、HW-100)を水/イソプロパノールが95/5(質量比)の混合溶媒に10質量%になるように希釈しておいた。ポリオレフィン樹脂水性分散体E-1と左記希釈液とを、固形分換算で100質量部のE-1に対しHW-100が5質量部となるように室温で5分間、混合攪拌し、水性コーティング剤W-1を得た。W-1を用いて各種性能評価を行った。
E-1とHW-100との質量比を表3のように変更した以外は実施例1と同様の方法でW-2、W-3を得た。W-2、W-3を用いて各種性能評価を行った。なお、W-3は液の粘度が高かったため水で半分の濃度に希釈して試験に用いた。
非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(住友バイエルウレタン社製、デスモジュールDN、イソシアネート含有率約22%)(以下、DN)を用いた以外は実施例1と同様の方法でW-4を得た。W-4を用いて各種性能評価を行った。
ポリオレフィン樹脂水性分散体としてE-2、E-3、E-4を用いた以外は実施例1と同様の方法でW-5、W-6、W-7を得た。W-5(実施例5)、W-6(実施例6)、W-7(実施例7)を用いて各種性能評価を行った。
ポリオレフィン樹脂水性分散体E-1とE-3を固形分質量比が50/50になるように混合した液を用いた以外は実施例1と同様の方法でW-8を得た。W-8を用いて各種性能評価を行った。
非ブロック型の多官能イソシアネート化合物を添加せずに、ポリオレフィン樹脂水性分散体E-1のみで各種性能評価を行った。
ポリオレフィン樹脂水性分散体H-1を用いた以外は実施例1と同様の方法でX-2を得た。X-2を用いて各種性能評価を行った。
ポリオレフィン樹脂水性分散体E-1と架橋剤としてメラミン化合物(サイメル327、三井サイテック社製)とを、固形分換算で100質量部のE-1に対し架橋剤5質量部(比較例3)または15質量部(比較例4)となるように室温で30分間、混合攪拌し、水性コーティン剤X-3、X-4を得た。X-3、X-4を用いて各種性能評価を行った。
ポリオレフィン樹脂水性分散体E-1と架橋剤としてブロック型イソシアネート化合物(エラストロンBN-11、第一工業製薬社製、比較例5)またはカルボジイミド化合物(カルボジライトE-01、日清紡社製、比較例6)とを、固形分換算で100質量部のE-1に対し架橋剤5質量部となるように室温で5分間、混合攪拌し、水性コーティング剤X-5、X-6を得た。X-5、X-6を用いて各種性能評価を行った。
Claims (9)
- 不飽和カルボン酸単位を0.1〜10質量部含有するポリオレフィン樹脂(A)、非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(B)、および塩基性化合物(C)を含有し、前記不飽和カルボン酸単位の一部が塩基性化合物(C)により中和されていることを特徴とする水性コーティング剤。
- 塩基性化合物(C)の含有量がポリオレフィン樹脂(A)中のカルボキシル基に対して0.3〜1.5倍当量であることを特徴とする請求項1記載の水性コーティング剤。
- 非ブロック型の多官能イソシアネート化合物(B)の含有量が、ポリオレフィン樹脂(A)の固形分100質量部に対して0.5〜30質量部であることを特徴とする請求項1または2記載の水性コーティング剤。
- ポリオレフィン樹脂(A)が、下記ポリオレフィン樹脂(a)および/または(b)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水性コーティング剤。
ポリオレフィン樹脂(a):
不飽和カルボン酸単位(a1)を0.1〜5質量%、及びエチレン単位(a2)と(メタ)アクリル酸エステル単位(a3)を含有し、(a2)と(a3)の質量比(a2)/(a3)が60/40〜98/2であるポリオレフィン樹脂。
ポリオレフィン樹脂(b):
不飽和カルボン酸単位(b1)を0.1〜10質量%、炭素数3〜6の不飽和炭化水素単位(b2)を50〜98質量%含有するポリオレフィン樹脂。 - 界面活性剤を実質的に含有していないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水性コーティング剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の水性コーティング剤を含有する接着剤、塗料、プライマーまたはインキ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の水性コーティング剤から水性媒体を除去してなる接着層、プライマー層または被膜。
- 基材、請求項7記載のプライマー層、インク受容層をこの順で積層してなるインクジェット記録材。
- 基材が合成紙または熱可塑性樹脂フィルムである請求項8記載のインクジェット記録材。
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