JPH08319325A - 水系エマルジョンおよび水性フッ素樹脂塗料 - Google Patents

水系エマルジョンおよび水性フッ素樹脂塗料

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JPH08319325A
JPH08319325A JP12609395A JP12609395A JPH08319325A JP H08319325 A JPH08319325 A JP H08319325A JP 12609395 A JP12609395 A JP 12609395A JP 12609395 A JP12609395 A JP 12609395A JP H08319325 A JPH08319325 A JP H08319325A
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vinyl
resin
emulsion
water
mol
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JP12609395A
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Kazuhiko Maeda
一彦 前田
Seiji Hasegawa
政治 長谷川
Kentaro Tsutsumi
憲太郎 堤
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Central Glass Co Ltd
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ビニルエステル系樹脂および(メタ)アクリ
ル酸エステル系樹脂から選ばれた一種以上の樹脂の存在
下、フルオロオレフィン30〜65モル%、共重合可能
なビニルエステルまたはビニルエーテル20〜70モル
%、重合性不飽和カルボン酸1〜10モル%、一般式 (式中、Rは−(AO)n−を表し、Aは炭素数2から
4のアルキレン基、nは0〜20の整数を表す。)で表
される重合性アリル化合物1〜30モル%を乳化重合さ
せて得られるフッ素系共重合体の水系エマルジョンであ
って、乳化重合の際、樹脂がビニルエステルおよびビニ
ルエーテルから選ばれる一種以上の単量体に溶解されて
いることを特徴とする水系エマルジョンとそれから調製
される水性フッ素樹脂塗料。 【効果】 本発明の水系エマルジョンから調製した水性
フッ素樹脂塗料は、有機溶剤を含まないことから環境へ
の影響が軽減され、塗料のエマルジョン状態が極めて安
定であり、形成された塗膜は、耐水性、耐候性ととも
に、特に耐汚染性に優れるという顕著な効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は常温硬化可能な1液型ま
たは2液型の水性フッ素樹脂塗料およびその目的に好適
なフッ素系共重合体の水系エマルジョンに関する。
【0002】
【従来技術】従来からフッ素系共重合体の優れた耐候性
を利用したフッ素樹脂塗料が工業化されている。特に硬
化部位を持った溶剤可溶型のフッ素系共重合体が合成さ
れ(たとえば特開昭57−34107号公報、特開昭6
1−57609号公報など。)、建築、自動車、化学工
業などの分野における耐候性塗料として数多く応用され
ている。これらの塗料樹脂の主成分はクロロトリフルオ
ロエチレンなどのフッ素系原料であり、共重合成分とし
てビニルエステルやビニルエーテルなどの炭化水素系単
量体を使用することによって樹脂の溶解性を増大させた
ものである。また、環境面を重視し有機溶媒の排出量を
抑えた水系、粉体、ハイソリッド型塗料も活発に研究開
発され実用化されつつある。
【0003】これらのうち水系フッ素樹脂塗料では架橋
部位を付与させることが難しく、これまでは乳化重合で
製造した高分子量体のエマルジョンをそのまま塗装する
いわばラッカータイプの水系塗料を用いるケースが多か
った。そのため常温架橋用の硬化剤の研究が進められ、
オキサゾリン系化合物や自己乳化型ポリイソシアネート
などが開発されているが、架橋が十分でなかったり、2
液型塗料として使用することが必要であったりする点が
問題とされている。
【0004】一方、アクリル酸エステル系水性塗料で
は、カルボニル樹脂とヒドラジン残基含有化合物による
常温架橋性の1液エマルジョン塗料が開発されている
(特開昭57−3850、特開平4−81447な
ど。)。
【0005】しかし、耐候性の面で課題が残されてお
り、フッ素系の1液エマルジョン塗料や高性能な2液エ
マルジョン塗料の開発が期待されていた。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、常温架橋性
を有する水性フッ素樹脂塗料であって、耐水性、耐候
性、耐汚染性などにすぐれた塗膜を形成でき、2液タイ
プとしてだけでなく、施工の容易な1液タイプ塗料とし
て使用可能な水性フッ素樹脂塗料並びにその主剤となる
水系エマルジョンを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水性フッ
素樹脂塗料の架橋性について鋭意検討した。その結果、
フルオロオレフィン、特定のビニルエステル系樹脂また
は(メタ)アクリル酸エステル系樹脂を溶解したビニル
エステルまたはビニルエーテルなどの重合性炭化水素系
化合物、特定の構造を有するアセトアセチル基含有のア
リル化合物、重合性不飽和カルボン酸を共重合させたフ
ッ素系共重合体の水系エマルジョンに対して、自己乳化
型のポリイソシアネート硬化剤または分子中に2個以上
のヒドラジノ基を有する化合物の少なくとも一種を硬化
剤として配合した水性フッ素樹脂塗料が常温架橋性、加
熱架橋性を有し、さらにヒドラジノ基含有化合物を単独
で硬化剤とする場合には常温において優れた一液安定性
を有することを見いだし、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明は、ビニルエステル系樹
脂および(メタ)アクリル酸エステル系樹脂から選ばれ
た一種以上の樹脂の存在下、フルオロオレフィン30〜
65モル%、共重合可能なビニルエステルまたはビニル
エーテル20〜70モル%、重合性不飽和カルボン酸1
〜10モル%、一般式
【0009】
【化2】
【0010】(式中、Rは−(AO)n−を表し、Aは
炭素数2から4のアルキレン基、nは0〜20の整数を
表す。)で表される重合性アリル化合物1〜30モル%
を乳化重合させて得られるフッ素系共重合体の水系エマ
ルジョンであって、乳化重合の際、樹脂がビニルエステ
ルおよびビニルエーテルから選ばれる一種以上の単量体
に溶解されていることを特徴とする水系エマルジョンお
よび、該水系エマルジョンに対して、自己乳化型のポリ
イソシアネート硬化剤または分子中に2個以上のヒドラ
ジノ基を有する硬化剤から選ばれた一種以上の硬化剤を
配合した水性フッ素樹脂塗料である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本明細書
において「部」は「重量部」をいうものとする。本発明
にかかるフッ素系共重合体に使用するフルオロオレフィ
ンとしてはクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオ
ロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオ
ロイソブテン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレ
ン、フッ化ビニルなどであり、その組成比は全単量体の
30〜65モル%であり、35〜55モル%が好まし
い。これらのフルオロオレフィンが30モル%未満の場
合は塗膜の耐候性が低下し、65モル%を超えるとフッ
素系共重合体の水分散性が低下してしまうので好ましく
ない。
【0012】また、本発明に使用する共重合可能なビニ
ルエステルおよびビニルエーテルは特に限定されない
が、具体的には、ビニルエステルとして、重合性があり
分子中にカルボニル基を有するエステル系化合物、例え
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピ
バリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニ
ル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチ
ン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック9酸ビ
ニル、バーサチック10酸ビニル、安息香酸ビニル、シ
クロヘキサン酸ビニル等が挙げられる。また、ビニルエ
ーテルとしては、例えばメチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシ
ルビニルエーテルなど、ヒドロキシメチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、ヒドロキシペンチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテルなどのヒドロキ
シアルキルビニルエーテル類、ジエチレングリコールモ
ノビニルエーテルなどのポリエチレングリコールモノビ
ニルエーテル類などが挙げられる。また、乳化性を改良
する目的でポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのポリアルキレングリコール鎖を有したビ
ニルエーテルも使用できる。さらに、トリメトキシビニ
ルシラン、トリエトキシビニルシラン、ジエトキシメト
キシビニルシランなどのアルコキシビニルシラン系化合
物なども前述のビニルエステルやビニルエーテルに配合
して使用することが可能である。また、分子内にヒドロ
キシ基を有するアリルエーテルやクロトン酸変性化合物
などの、例えば、エチレングリコールモノアリルエーテ
ル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジエチ
レングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリ
コールモノアリルエーテル、ヒドロキシブチルアリルエ
ーテルなどのアルキレングリコールモノアリルエーテル
類、クロトン酸ヒドロキシエチルなどのクロトン酸変性
化合物、分子中にヒドロキシ基を2つ有するグリセリン
モノアリルエーテルやεカプロラクトン変性のアリルエ
ーテルも前述のビニルエステルやビニルエーテルと併用
することが可能である。本発明に使用するこれらのビニ
ルエステルやビニルエーテルは全単量体の20〜70モ
ル%であり、30〜50モル%が好ましい。20モル%
未満では重合反応性が低く、70モル%を超えると実質
的にフッ素含量が低下するため耐候性の劣るものとなる
ので好ましくない。
【0013】本発明にかかるフッ素系共重合体を製造す
る際には、ビニルエステルやビニルエーテルにあらかじ
めビニルエステル系樹脂や(メタ)アクリル酸エステル
系樹脂を溶解して使用する。これらの樹脂の添加は、塗
膜の光沢や耐汚染性の向上に寄与する。特にガラス転移
点が30℃以上の樹脂の添加によって塗膜の拭き取り汚
染性が改善される。また、屋外暴露においても面汚れが
改善される。ここで使用するビニルエステル系樹脂や
(メタ)アクリル酸エステル系樹脂としては、使用する
重合性単量体であるビニルエステルまたはビニルエーテ
ルに溶解可能なものであって、かつフッ素系共重合体と
相溶するものであれば特に限定されないが、ビニルエス
テル系樹脂としてはポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸
ビニル酢酸ビニル、ポリピバリン酸ビニル、ポリ酪酸ビ
ニル、ポリカプロン酸ビニル、ポリカプリル酸ビニル、
ポリラウリン酸ビニル、ポリミリスチン酸ビニル、ポリ
パルミチン酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリバ
ーサチック9酸ビニル、ポリバーサチック10酸ビニ
ル、ポリ安息香酸ビニル、ポリシクロヘキサン酸ビニル
などやこれらを構成するビニルエステル系単量体を複数
共重合した共重合体等が例示できる。また、(メタ)ア
クリル酸エステル系樹脂としてはアクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルの単独もしくは複数の単量体
の共重合体が使用できる。例えば、ポリアクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸n−ブチ
ル、ポリアクリル酸イソブチル、ポリアクリル酸t−ブ
チル、ポリアクリル酸ペンチル、ポリアクリル酸エチル
ヘキシル、ポリアクリル酸ステアリル、ポリアクリル酸
ラウリル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリアクリル
酸シクロヘキシル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸エチル、ポリメタクリル酸n−ブチル、ポリメ
タクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸t−ブチル、
ポリメタクリル酸ペンチル、ポリメタクリル酸エチルヘ
キシル、ポリメタクリル酸ステアリル、ポリメタクリル
酸ラウリル、ポリメタクリル酸イソボルニル、ポリメタ
クリル酸シクロヘキシルなどやこれらを構成する(メ
タ)アクリル酸エステルを複数共重合した(メタ)アク
リル酸エステル系樹脂が好適に採用される。またフッ素
系共重合体との相溶性を改良する目的で該ビニルエステ
ル系樹脂や(メタ)アクリル酸エステル系樹脂の共重合
成分としてポリアルキレングリコールモノアリルエーテ
ルやポリアルキレングリコールモノビニルエーテルなど
を使用することもできる。さらに、添加する樹脂に架橋
成分をあらかじめ導入しておくために、一般式(1)の
重合性アリル化合物、前述のヒドロキシ基含有のアリル
エーテルやヒドロキシ基含有のビニルエーテル、アクロ
レイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロー
ル、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレートアセテートや
その他のアクリル系のカルボニル基含有化合物を該ビニ
ルエステル系樹脂や(メタ)アクリル酸エステル系樹脂
の共重合成分として使用することも可能である。これら
の樹脂の分子量としては、フッ素系共重合体との相溶性
の点から800〜10万程度が好ましく採用される。こ
れらの樹脂の添加量としては特に限定されないが、乳化
重合するフッ素系共重合体の成分である該ビニルエステ
ルおよび/またはビニルエーテルの0.1〜20重量%
の範囲で使用することが好ましく、1〜15モル%が特
に好ましい。0.1重量%未満では光沢や耐汚染性の向
上に効果がなく、20重量%を超えると耐候性の低下を
招くため好ましくない。また、これらの樹脂を乳化重合
前にビニルエステルやビニルエーテルに均一に溶解して
おくことが重要であり、このことによって塗膜が均一な
ものとなる。すなわち乳化重合後にこれらの樹脂をフッ
素系共重合体の水系エマルジョン中に添加することは困
難である。
【0014】本発明のフッ素系共重合体中に共重合する
不飽和カルボン酸としては、ビニル酢酸、デセン酸、ウ
ンデシレン酸、クロトン酸などのカルボキシル基と重合
性二重結合を有するものであれば特に限定されないが、
これらの不飽和カルボン酸は自己乳化型のポリイソシア
ネートに対する硬化部位として、また同時にフッ素系共
重合体製造時の反応性乳化剤としても機能する。この反
応性乳化剤として不飽和カルボン酸を使用する場合は、
水に対する弱溶解性によって乳化剤効果の高いウンデシ
レン酸が特に好ましく採用される。したがって塗料中に
添加する乳化剤量を低減することが可能となり、塗膜の
耐水性、耐候性の改善に役立つ。本発明に使用するこれ
らの不飽和カルボン酸の量は全単量体の1〜10モル%
の範囲である。1モル%未満では硬化部位としても乳化
作用としても効果が低く、10モル%を超えると乳化重
合性が低下したり塗膜の耐水性が低下したりするので好
ましくない。
【0015】さらに本発明にかかるフッ素系共重合体の
共重合単量体成分として、エチレン、プロピレン、塩化
ビニルなどのオレフィン類もフッ素系共重合体の改質の
ために適宜添加可能である。
【0016】本発明にかかるフッ素系共重合体の架橋部
位として機能するアセトアセチル基は一般式
【0017】
【化3】
【0018】(式中、Rは−(AO)n−を表し、Aは
炭素数2から4のアルキレン基、nは0〜20の整数を
表す。)で表される重合性アリル化合物を共重合するこ
とで導入できる。ここでAOとしては、例えば、
【0019】
【化4】
【0020】で表されるオキシアルキレン基を挙げるこ
とができるがこれに限られない。また、(AO)nは単
一のオキシアルキレン基からなることも2種類以上のオ
キシアルキレン基からなることもできる。nが20を超
えると塗膜の耐水性が低下し好ましくない。この重合性
アリル化合物(1)の製造法は限定されないが、例え
ば、前述した各種のヒドロキシ基含有のアリル化合物に
ジケテンを反応させる方法を挙げることができる。この
方法は両者を混合して常温または80℃以下で攪拌する
ことよりなり、高収率で目的を達することができる。市
販品としては昭和電工(株)のアセト酢酸アリルなどが
挙げられる。重合性アリル化合物(1)の中で、側鎖長
と架橋性の関係からエチレングリコールモノアリルエー
テルとジケテンの反応物が反応速度が高く特に好まし
い。
【0021】一般式(1)で表される重合性アリル化合
物の共重合可能な組成比は全単量体の1〜30モル%で
あり、2〜10モル%が好ましい。1モル%以下では塗
膜にしたとき架橋が十分でなく、30モル%以上では樹
脂自体の耐候性が低下しかつ硬化剤の必要量が増えるた
め塗膜強度も低下するので好ましくない。
【0022】本発明にかかるフッ素系共重合体の重合方
法は、その製造においては通常のラジカル重合法が採用
でき、その重合形態としては乳化重合が使用できる。乳
化重合に際して用いる乳化剤としてはアニオン系乳化
剤、またはノニオン系乳化剤を用いることができる。た
だし、ウンデシレン酸を共重合する場合は乳化剤の使用
を止めるか大幅に低減することが可能であるため耐候性
の向上特にに好ましい。本発明で使用できるアニオン系
乳化剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアル
キルフェノールサルフェート塩、スチレンスルホン酸
塩、ビニルサルフェート塩またはこれらの誘導体などが
挙げられる。これらの塩としては、アルカリ金属水酸化
物による塩、アンモニア、またはトリエチルアミンなど
の揮発性塩基による塩などをあげることができる。ノニ
オン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、エチレン
オキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体、
フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキル硫酸
塩などがあげられる。これらの乳化剤の使用量は、用い
た単量体の組成、および水相中での濃度にもよるが乳化
重合させるべき単量体の全重量100部に対して7部未
満で使用することが好ましい。使用量が7部を超えると
塗膜の耐水性、耐候性が低下するので好ましくない。
【0023】本発明のフッ素系共重合体の乳化重合に用
いられるラジカル重合開始剤は一般的な乳化重合に用い
られるものであれば特に限定されないが、これらのうち
水溶性開始剤が特に好ましく適用できる。このような水
溶性開始剤としては、例えば、過酸化水素などの無機系
過酸化物、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、
ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシドな
どの有機系過酸化物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、アゾビスイソ
ブチルアミジンの塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスシアノ吉草酸などのアゾ系開始剤、あるい
は以上のような開始剤と亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、ナトリウムビサルファイト、ナトリウムメタ
ビサルファイト、ナトリウムビチオサルフェート、スル
ホキシル酸ホルムアルデヒドナトリウム、還元糖などの
還元剤との組み合わせからなるレドックス開始剤、さら
にこれらの組み合わせに金属として少量の鉄、第一鉄
塩、硫酸銀、硫酸銅などを共存させた開始剤系などを使
用することができる。これらのラジカル重合開始剤の最
適使用量は、その種類、水系乳化液中の単量体濃度、重
合温度などの条件にもよるが、全単量体100部あたり
0.05〜5部の範囲で使用することが好ましい。これ
らのラジカル重合開始剤の添加方法は重合開始時の一括
添加でも、反応途中での分割添加でもよい。
【0024】本発明の乳化重合に際して用いる水は、単
量体組成、乳化剤濃度などにもよるが単量体100部に
対して50〜400部の範囲で使用し、このうち特に7
0〜200部の範囲が好ましい。50部未満では得られ
たエマルジョンの粒子径が大きくなり、保存安定性、塗
膜の指触乾燥速度の低下が生じ、400部を超えると得
られた水系エマルジョンの固形分濃度が低くなる。ま
た、得られた乳化重合物は適宜水を添加、または除去
し、水系エマルジョンの最終固形分濃度を調整すること
が可能である。また重合工程の温度は、用いるラジカル
重合開始剤にもよるが、通常0〜150℃である。
【0025】1液常温架橋タイプの水系エマルジョン塗
料として使用する場合、本発明に使用する硬化剤として
は分子中に2個以上のヒドラジノ基(−NHNH2)を
有する化合物が好ましい。この場合はヒドラジノ基と一
般式(1)の重合性アリル化合物の脱水反応で架橋反応
が進行すると予測される。すなわちこの場合は硬化剤を
添加した後も常温で安定であり、水中では架橋反応は進
行しないが、塗装後水が蒸発するにつれてアセトアセチ
ル基とヒドラジノ基の間で脱水反応が進行し架橋が起こ
るものと推定される。具体的には、炭素数2〜10のジ
カルボン酸から誘導されるジヒドラジド類、例えば蓚酸
ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒド
ラジド、セバシン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラ
ジド、グルタル酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジ
ド、フマル酸ジヒドラジドなどのカーボン数2〜10程
度のジカルボン酸ジヒドラジド類、エチレン−1,2−
ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブ
チレン−1,4−ジヒドラジンなどの脂肪族の水溶性ジ
ヒドラジン類、またはヒドラジノ基を有するビニル化合
物を重合または共重合して側鎖にヒドラジノ基を導入さ
れた水溶性ヒドラジノ基含有重合体などが挙げられる。
これらの硬化剤は加熱することで簡単に水溶液にでき、
水系エマルジョンに配合することができる。配合量とし
てはフッ素系共重合体の100部に対して1部〜30部
の範囲で使用でき、さらに好ましくは2部〜15部であ
る。1部未満では塗膜中で架橋反応が十分進まず、30
部を超えると塗膜の強度が低下するので好ましくない。
【0026】また2液常温架橋タイプの水系エマルジョ
ン塗料として使用する場合、自己乳化型のポリイソシア
ネートが硬化剤として好適である。本発明に使用できる
自己乳化型のポリイソシアネートとしては、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キ
シレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレン
ジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、水
添ジフェニルメタンジイソシアネートなどの多価イソシ
アネートの骨格を有し、オキシエチレン基などの親水基
を有するものであれば特に制限なく使用できる。例え
ば、住友バイエルウレタン製のバイヒジュールTPLS
−2032、日本ポリウレタン製のDC−3900、D
C−3901、DC−3712などはこれに該当する。
【0027】さらに本発明にかかる水性フッ素樹脂塗料
では、塗料化にともなう種々の添加剤、例えばブチルセ
ロソルブ、ブチルカルビトールアセテートなどの増膜助
剤、トリポリリン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、ノ
ニオン系乳化剤などの顔料分散剤、チタン白、カドミニ
ウムイエロー、カーボンブラック、フタロシアニン系化
合物、アゾ系化合物などの顔料をはじめとして、分散助
剤、消泡剤、沈降防止剤、レベリング剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、防錆剤、防カビ剤、増粘剤などを特に制
限なくエマルジョンの粒子中または水中に添加すること
が可能である。
【0028】以下、本発明を実施例によって具体的に説
明する。
【0029】
【実施例】
合成例1 滴下ロート、攪拌機、コンデンサーを備えた内容積2リ
ットルの三口フラスコにエチレングリコールモノアリル
エーテル102g、テトラヒドロフラン500g、0.
5gのp−トルエンスルホン酸を仕込んだ。反応液を0
度に保ち、攪拌しながらあらかじめテトラヒドロフラン
100gに溶解したジケテン90gを徐々に滴下した。
滴下後、徐々に反応液を室温に戻しそのまま5時間反応
を行い、さらに50℃に昇温して2時間攪拌を続けた。
反応終了後、反応液を氷水の入った分液ロートにあけジ
クロロメタンで抽出した。その後ジクロロメタンを留去
し、ついで蒸留することで177gのエチレングリコー
ルモノアリルエーテルのジケテン付加体を得た。
【0030】合成例2 攪拌機、コンデンサーを備えた内容積2リットルの三口
フラスコに酢酸ビニル86g、ピバリン酸ビニル128
g、キシレン300g、パーロイルNPPを0.5g仕
込み、50℃で10時間重合反応を行った。反応後エバ
ポレーターを用いてキシレンを留去し、固体状の分子量
4500の酢酸ビニル−ピバリン酸ビニル共重合体20
3gを得た。この樹脂のガラス転移点は50℃であっ
た。
【0031】合成例3 合成例2と同様にして攪拌機、コンデンサーを備えた内
容積2リットルの三口フラスコにメタクリル酸メチル1
00g、ジアセトンアクリルアミド12g、イソプロピ
ルアルコール20g、アセトン300g、パーロイルN
PPを1.0g仕込み、50℃で10時間重合反応を行
った。反応後エバポレーターを用いてイソプロピルアル
コールとアセトンを留去し、固体状の分子量28000
のメタクリル酸メチル−ジアセトンアクリルアミド共重
合体112gを得た。この樹脂のガラス転移点は80℃
であった。
【0032】合成例4 電磁攪拌機付きの内容量2リットルのSUS製オートク
レーブに合成例2で製造した酢酸ビニル−ピバリン酸ビ
ニル共重合体20gを溶解させた酪酸ビニル溶液140
g(酢酸ビニルとして40モル%)、合成例1で製造し
たエチレングリコールモノアリルエーテルのジケテン付
加体22g(5モル%)、ウンデシレン酸24g(5モ
ル%)、水742g、過硫酸カリウム0.7g、炭酸ナ
トリウム10水塩0.2g、ノニオン系乳化剤Newc
ol−504(日本乳化剤製品)を6g仕込み、脱気、
窒素置換を3回繰り返した後、クロロトリフルオロエチ
レンを153g(50モル%)仕込んで、50℃で22
時間重合を行った。重合反応を終了してから、反応器内
を脱気後、内容物を取り出し、濃縮し、フッ素系共重合
体の固形分48%の水系エマルジョンを得た。
【0033】合成例5〜8 電磁攪拌機付きの内容量2リットルのSUS製オートク
レーブに表1に示した重量およびモル組成で単量体を仕
込み、さらに水742g、過硫酸カリウム0.7g、炭
酸ナトリウム10水塩0.2g、Newcol−504
を6g仕込み、脱気、窒素置換を3回繰り返した後、ク
ロロトリフルオロエチレンを仕込んで、50℃で22時
間重合を行った。重合反応を終了してから、反応器内を
脱気後、内容物を取り出し、濃縮し、フッ素系共重合体
の固形分48%の水系エマルジョンを得た。アセト酢酸
アリルは昭和電工(株)の製品を使用した。この際、合
成例5はガラス転移点が31℃のポリ酢酸ビニル(日本
合成化学製)、合成例6は合成例3のメタクリル酸メチ
ル−ジアセトアクリルアミド共重合体、合成例7、8は
合成例2で合成した酢酸ビニル−ピバリン酸ビニル共重
合体をそれぞれのビニルエステル、ビニルエーテルに溶
解させて使用した。ここで合成例7は乳化剤のNewc
ol−504を添加せずに重合を行った。また合成例8
は重合性アリル化合物(1)を共重合しない例である。
【0034】合成例9 電磁攪拌機付きの内容量2リットルのSUS製オートク
レーブに表1に示した重量およびモル組成で単量体を仕
込み、さらに水742g、過硫酸カリウム0.7g、炭
酸ナトリウム10水塩0.2g、Newcol−504
を6g仕込み、脱気、窒素置換を3回繰り返した後、ク
ロロトリフルオロエチレンを仕込んで、50℃で22時
間重合を行った。この際ビニルエステル単量体は単独で
使用し、あらかじめ樹脂を溶解させなかった。重合反応
を終了してから、反応器内を脱気後、内容物を取り出
し、濃縮し、フッ素系共重合体の固形分48%の水系エ
マルジョンを得た。
【0035】・エマルジョン粒子径の測定 水系エマルジョン中の分散粒子の直径を粒子径測定装置
(堀場製作所(株)製CAPA−700)を用いて測定
した。 ・保存安定性 50℃ 1ヶ月後の安定性。
【0036】○:変化なし、×:粒子沈降。 ・機械的安定性 5000rpm 5分間の攪拌後の安定性。
【0037】○:変化なし、×:粒子径の増加あり。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1〜5 合成例4〜7で調製した水系エマルジョンを用い、フッ
素系共重合体の100部に対して、大塚化学(株)製の
アジピン酸ジヒドラジドまたは側鎖にヒドラジノ基を有
する重合体APA−Lをあらかじめ水に12重量%で溶
かした硬化剤水溶液を表2に示した配合で添加し、1液
タイプの水性フッ素樹脂塗料を得た。
【0040】得られた水性フッ素樹脂塗料を150×7
0×2mmのアルミ板にスプレー塗装し、常温で3日間
乾燥硬化させた。形成された塗膜の膜厚は約30ミクロ
ンであった。塗膜は平滑で透明性の高いものであった。
【0041】この塗膜を用いて、光沢測定、キシレンラ
ビング試験、耐水性試験、耐汚染性暴露試験、カーボン
拭き取り性試験、促進耐候性試験を行った。結果を表2
に示す。
【0042】実施例6 合成例4で調製した水系エマルジョンを主剤として用
い、住友バイエルウレタン製の自己乳化型ポリイソシア
ネートを硬化剤として水に50重量%で溶かした硬化剤
水溶液を表2に示した配合で添加し、2液タイプの水性
フッ素樹脂塗料を得た。
【0043】得られた水性フッ素樹脂塗料を150×7
0×2mmのアルミ板にスプレー塗装し、常温で3日間
乾燥硬化させた。形成された塗膜の膜厚は約30ミクロ
ンであった。塗膜は平滑で透明性の高いものであった。
【0044】この塗膜を用いて、光沢測定、キシレンラ
ビング試験、耐水性試験、耐汚染性暴露試験、カーボン
拭き取り性試験、促進耐候性試験を行った。結果を表2
に示す。
【0045】実施例7 合成例4で調製した水系エマルジョンに、酸化チタンの
水分散ペースト(酸化チタン含有率=72%)をフッ素
系共重合体100部に対して25部配合し、さらに、増
粘剤のヒドロキシエチルセルロース(信越化学製メトロ
ーズ)2部を3%水溶液として水系エマルジョンに添加
して水性塗料の白色エナメルを得た。
【0046】次に、実施例1で使用したアジピン酸ジヒ
ドラジド水溶液を用い表2の配合で1液タイプで白色の
水性フッ素樹脂塗料を得た。得られた水系白色塗料を1
50×70×2mmのアルミ板にスプレー塗装し、3日
間常温で硬化させた。得られた塗膜の膜厚は47ミクロ
ンであった。この塗膜の光沢は79%、キシレンラビン
グ試験は○、耐水性試験は○、耐汚染性暴露試験○、カ
ーボン拭き取り性試験○、促進耐候性試験は93%と実
施例1の結果とほとんど差異はなかった。
【0047】実施例8 実施例1〜7において調製した水性フッ素樹脂塗料を用
い、150×70×2mmのアルミ板にスプレー塗装し
た塗膜を85℃で15分間乾燥硬化させた。形成された
塗膜は常温で架橋させた塗膜と外観の変化はなく、ま
た、光沢80〜84%、促進耐候性試験における光沢保
持率90〜93%であり、キシレンラビング試験、耐水
性試験、耐汚染性暴露試験、カーボン拭き取り性試験な
どの結果も実施例1〜7の水性フッ素樹脂塗料から得ら
れた塗膜とほぼ同様の性能であった。
【0048】比較例1 合成例8で合成した水系エマルジョンを用い、実施例1
と同様にしてフッ素系共重合体の100部に対して、大
塚化学(株)製のアジピン酸ジヒドラジドをあらかじめ
水に12重量%で溶かした硬化剤水溶液を5部添加し、
1液タイプの水性フッ素樹脂塗料を得た。
【0049】得られた水性フッ素樹脂塗料を150×7
0×2mmのアルミ板にスプレー塗装し、常温で3日間
乾燥硬化させた。形成された塗膜の膜厚は約35ミクロ
ンであった。塗膜は平滑で透明性の高いものであった。
【0050】この塗膜を用いて、光沢測定、キシレンラ
ビング試験、耐水性試験、耐汚染性暴露試験、カーボン
拭き取り性試験、促進耐候性試験を行った。結果を表2
に示す。
【0051】比較例2 合成例4で合成した水系エマルジョンを用い、硬化剤を
添加しないで水性フッ素樹脂塗料とした。
【0052】得られた水性フッ素樹脂塗料をスプレー塗
装し、常温で3日間乾燥した。形成された塗膜は、膜厚
が約40ミクロンで、平滑で透明性の高いものであっ
た。この塗膜を用いて、光沢測定、キシレンラビング試
験、耐水性試験、耐汚染性暴露試験、カーボン拭き取り
性試験、促進耐候性試験を行った。結果を表2に示す。
【0053】比較例3 合成例9で合成した水系エマルジョンを用い、アジピン
酸ジヒドラジドを硬化剤として水性フッ素樹脂塗料を調
整した。合成例9は重合時に樹脂を存在させないで合成
したフッ素系共重合体である。
【0054】得られた水性フッ素樹脂塗料をスプレー塗
装し、常温で3日間乾燥した。形成された塗膜は、膜厚
が約40ミクロンで、平滑で透明性の高いものであっ
た。この塗膜を用いて、光沢測定、キシレンラビング試
験、耐水性試験、耐汚染性暴露試験、カーボン拭き取り
性試験、促進耐候性試験を行った。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】<評価方法> ・光沢測定 60度鏡面光沢試験による測定。 ・ラビング試験 キシレンで湿らせたガーゼを使用したラビング試験機
(100往復後の表面変化を3段階で評価)。
【0057】 ○:全く変化無し、△:キズや白化、×:膨潤や溶解。 ・耐水性試験 3日硬化後の塗膜を水中で2週間浸積し、ハガレ、ブリ
スターなどの塗膜異常を観察する。
【0058】○:全く変化無し、△:わずかなブリスタ
ー、×:ブリスターやハガレが生じる。 ・耐汚染性暴露試験 塗装板を長辺の中央で135度に折り曲げ、地面に対し
て上部が45度、下部が90度をなすように設置して暴
露し、下部の塗装面に発生する雨スジ、及び45度面の
汚れを観察した。暴露は川越、6カ月間。
【0059】○:雨スジ発生なし、かつ45度面汚れ少
ない、△:薄い雨スジが発生、45度面汚れる、×:濃
い雨スジが発生、45度面かなり汚れる。 ・カーボン拭き取り性試験 カーボン/灯油の3%溶液を塗膜上に滴下し、20℃飽
和蒸気圧下で1日、50℃で2日間乾燥し、水洗いによ
る拭き取り性を観察した。
【0060】○:跡がほとんどなく拭き取れる、△:跡
が薄く残る、×:跡が濃く残り拭き取れない。 ・促進耐候性試験 サンシャインウエザオメータ4000時間による促進試
験(試験前後の60度光沢保持率)。
【0061】
【発明の効果】本発明の水系エマルジョンから調製した
水性フッ素樹脂塗料は、実施例において明らかにしたよ
うに、有機溶剤を含まないことから環境への影響が軽減
され、塗料のエマルジョン状態が極めて安定であり、形
成された塗膜は、耐水性、耐候性とともに、特に耐汚染
性に優れるという特徴を有するため、建築物、自動車な
どを始め各種の物品への塗装に使用できるという顕著な
効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 151/00 PGX C09D 151/00 PGX 175/04 PHR 175/04 PHR

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニルエステル系樹脂および(メタ)アク
    リル酸エステル系樹脂から選ばれた一種以上の樹脂の存
    在下、フルオロオレフィン30〜65モル%、共重合可
    能なビニルエステルまたはビニルエーテル20〜70モ
    ル%、重合性不飽和カルボン酸1〜10モル%、一般式 【化1】 (式中、Rは−(AO)n−を表し、Aは炭素数2から
    4のアルキレン基、nは0〜20の整数を表す。)で表
    される重合性アリル化合物1〜30モル%を乳化重合さ
    せて得られるフッ素系共重合体の水系エマルジョンであ
    って、 乳化重合の際、樹脂がビニルエステルおよびビニルエー
    テルから選ばれる一種以上の単量体に溶解されているこ
    とを特徴とする水系エマルジョン。
  2. 【請求項2】樹脂がビニルエステルおよびビニルエーテ
    ルから選ばれる一種以上の単量体の0.1〜20重量%
    である請求項1記載の水系エマルジョン。
  3. 【請求項3】重合性不飽和カルボン酸がウンデシレン酸
    である請求項1記載の水系エマルジョン。
  4. 【請求項4】一般式(1)で表される化合物がエチレン
    グリコールモノアリルエーテルとジケテンの反応物であ
    る請求項1記載の水系エマルジョン。
  5. 【請求項5】樹脂が、ガラス転移点30℃以上の樹脂で
    ある請求項1記載の水系エマルジョン。
  6. 【請求項6】請求項1記載の水系エマルジョンに対し
    て、自己乳化型のポリイソシアネート硬化剤または分子
    中に2個以上のヒドラジノ基を有する硬化剤から選ばれ
    た一種以上の硬化剤を配合した水性フッ素樹脂塗料。
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