JPH1053623A - フッ素系共重合体およびそれを用いた塗料用組成物 - Google Patents

フッ素系共重合体およびそれを用いた塗料用組成物

Info

Publication number
JPH1053623A
JPH1053623A JP8287097A JP8287097A JPH1053623A JP H1053623 A JPH1053623 A JP H1053623A JP 8287097 A JP8287097 A JP 8287097A JP 8287097 A JP8287097 A JP 8287097A JP H1053623 A JPH1053623 A JP H1053623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
fluorine
polymerizable monomer
mol
based copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8287097A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Maeda
一彦 前田
Yukio Ikeda
幸夫 池田
Kentaro Tsutsumi
憲太郎 堤
Yutaka Maruyama
裕 丸山
Hidehiro Akama
秀洋 赤間
Mitsutaka Otani
充孝 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP8287097A priority Critical patent/JPH1053623A/ja
Publication of JPH1053623A publication Critical patent/JPH1053623A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐汚れ性に優れ、かつ撥水性に優れる塗膜を
形成できる塗料を調製し得るフッ素系共重合体とそれを
用いた塗料用組成物を提供する。 【解決手段】 ヘキサフルオロイソブテンまたはヘキサ
フルオロアセトン[A]10〜60モル%、脂肪酸ビニ
ルエステル[B]10〜70モル%、[A]および
[B]と共重合可能であり、反応性架橋部位を有する重
合性単量体[C]1〜60モル%からなる単量体混合物
を共重合させて得られたフッ素系共重合体およびそれを
用いた塗料用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐汚染性に優れたフッ素
樹脂塗料用組成物を調製するのに用いるフッ素系共重合
体およびそのフッ素樹脂塗料用組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来からフッ素系共重合体の優れた耐候性
を利用したフッ素樹脂塗料が工業化されている。特に最
近になって硬化部位を持った溶剤可溶型のフッ素系共重
合体が合成され(たとえば特開昭57−34107号公
報、特開昭61−57609号公報など)、建築、自動
車、化学工業などの分野における耐候性塗料として数多
く応用されている。これらの塗料樹脂はクロロトリフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレンあるいはフッ化
ビニリデンなどのフッ素系単量体を主とし、共重合成分
としてビニルエステルやビニルエーテルなどの炭化水素
系モノマーを使用することによって樹脂の溶解性を増大
させたものである。
【0003】その他のフッ素系単量体を用いた塗料に適
用できるフッ素系共重合体も開発されている。例えば、
二個のトリフルオロメチル基を同一炭素に持つヘキサフ
ルオロイソブテン(以下、「HFIB」という。)やヘ
キサフルオロアセトンは、各種の単量体と共重合でき、
クロロトリフルオロエチレンなどとは異なった物性の樹
脂が得られ塗料として使用できることが知られている。
【0004】USP3,240,757号明細書には、
HFIBとプロピオン酸ビニル、アクリル酸エチルなど
との二元共重合体、HFIBとプロピオン酸ビニル、ア
クリル酸エチルとの三元共重合体が四塩化炭素やトルエ
ンに溶解すること、またHFIBとプロピオン酸ビニ
ル、エチルビニルエーテルとの三元共重合体が四塩化炭
素、メチルエチルケトン、トルエンなどに溶解しないこ
とが開示されている。
【0005】USP5,053,470号明細書にはH
FIBとビニルエステルとの共重合体とその共重合体を
部分的に加水分解して得られた−CH2−CHOH−単
位を有する共重合体が開示され、これらの共重合体の溶
液はフッ素樹脂コーティングの優れた特性に加えて良好
な密着性と耐擦傷性を有する表面コーティングを形成す
るのに使われることが開示されている。
【0006】特開昭60−147415号公報には、フ
ッ化ビニル、HFIBとヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、グリシジルビニルエーテルまたは不飽和アルコール
を共重合して得られた共重合体(共重合体中の対応する
各構造単位43.0〜48.8モル%、44.3〜4
9.7モル%、4.5〜10.4モル%)と硬化剤から
なる溶液が塗料用に使用されることが開示されている。
【0007】特開昭63−218715号公報には、テ
トラフルオロエチレン(30モル%)、HFIB(20
モル%)、シクロヘキシルパーフルオロビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテルおよびヒドロキシブチルビニ
ルエーテルを共重合して得られた樹脂溶液に硬化剤を加
えて塗膜を形成することが開示されている。
【0008】特開昭64−60616号公報には、テト
ラフルオロエチレン(35モル%)、HFIB(15モ
ル%)、メチル−2−プロペニルエーテル、クロルエチ
ルビニルエーテルおよびヒドロキシブチルビニルエーテ
ルを共重合して得られた樹脂溶液に硬化剤を加えて塗膜
を形成することが開示されている。
【0009】本出願人の出願になる特開平8−1202
13号公報には、クロロトリフルオロエチレン(41モ
ル%)、HFIB(5モル%)、ビニルエステル、ヒド
ロキシブチルアリルエーテル、グリセリンモノアリルエ
ーテルおよびトリエトキシビニルシランを共重合して得
られた樹脂と硬化剤からなる溶液を塗料に用いることが
記載されている。
【0010】ところで、溶剤可溶型フッ素樹脂塗料は、
耐候性には優れているものの汚れ易いといった欠点があ
げられる。すなわち、塗膜表面に汚れがスジ状につい
て、外観が損なわれることがあるが、特に、PVDF系
の塗膜について顕著に認められる。解決手段として、樹
脂のガラス転移点を高くすることで表面硬度を高めよう
とする試みが一般的に行われている。この表面硬度を高
めたフッ素樹脂塗料は、カーボンブラックの付着テスト
やマジックインキによる汚れテストでは耐汚染性の効果
が発現するものの、実際の暴露試験ではやはり汚れ易
く、明確な耐汚染性の改善には至っていない。また、最
近ではアルキルシリケート系の金属アルコキシドを添加
した塗膜において、接触角が徐々に低下し、雨スジ除去
性が発現するといった塗料系が上市されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】フッ素系共重合体に添
加物を加えて改良した場合、塗料としての総合性能を見
ると、再塗装性、消泡性などを耐汚染性と両立させるこ
とは困難である。そこで本発明は単独のフッ素樹脂であ
って高い耐汚染性を発揮できるフッ素系共重合体を提供
することを目的とする。
【0012】また、塗膜の親水性を増加させる試みは、
フッ素系重合体の大きな特徴である撥水性が失われてし
まうという難点があった。とりわけ、「水撥き感」を求
める故にワックス等の処理を行うほど撥水性に対しては
要求が強い自動車用塗膜に関しては、塗膜の親水化によ
る耐汚れ性の改良には限界があった。そこで、本発明で
は、撥水性に優れ、かつ耐汚れ性に優れる塗膜を形成で
きる塗料を調製し得るフッ素系共重合体を提供すること
を併せて目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塗装され
た種々のフッ素樹脂からなる塗膜上の汚れについての耐
汚染試験を詳細に行った結果、α位の一つの炭素に2個
のトリフルオロメチル基を有する重合性単量体を用いた
共重合体に架橋部位を持たせることで、高い耐汚染性が
発現することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち本発明は、(a) ヘキサフルオ
ロイソブテンまたはヘキサフルオロアセトンである重合
性単量体[A]10〜60モル%、(b) 一般式 CH2=CH−OC(=O)−R1 (式中、R1は炭素数1〜22の分岐を有することもあ
るアルキル基または−(CH2m−R2−(CH2n
H(R2は置換基を有することもあるシクロアルキレン
基または二価の芳香族基を表し、m、nは0〜12の整
数を表す。)を表す。)で表される脂肪酸ビニルエステ
ル[B]10〜70モル%、(c) ヒドロキシ基、カ
ルボキシル基、加水分解可能な基を持つ有機珪素基、エ
ポキシ基またはβ−ケトエステル基から選ばれた硬化部
位となり得る官能基と一個の重合性二重結合を有する重
合性単量体[C]1〜60モル%、および(d)
(a)、(b)、(c)以外であって硬化部位になり得
る官能基を持たない重合性単量体[D]0〜20モル
%、とからなる総量100モル%の単量体混合物を共重
合させて得られたフッ素系共重合体であり、また、それ
を用いたフッ素樹脂塗料用組成物である。
【0015】以下に発明を詳細に説明する。本発明に使
用する分子内に2個以上のトリフルオロメチル基を有す
る重合性単量体は、ヘキサフルオロイソブテンまたはヘ
キサフルオロアセトンであって、全単量体の10〜60
モル%を使用する。これらの重合性単量体[A]の全単
量体中の組成比が10モル%以下の場合は耐候性が低
く、60モル%以上では溶剤への溶解性が低下してしま
う。この観点から望ましくは10〜60モル%であり、
より望ましくは20〜55モル%であり、35〜55モ
ル%はさらに望ましい。
【0016】これらの単量体は分子内にフッ素原子を6
個以上有し、かつその形態が同一原子に二個のCF3
位が結合するので、この構造を主鎖に有するフッ素系共
重合体はフッ素の持つ低表面エネルギー性、撥水撥油
性、低屈折率などが最大限に発揮される。そのため、ク
ロロトリフルオロエチレンやテトラフルオロエチレンな
どのCF2単位をフッ素源とする単量体や、一つのトリ
フルオロメチル基を主鎖に有するヘキサフルオロプロペ
ンなどの単量体を共重合した場合と比較して高い耐汚れ
性が発現するものと考えられる。
【0017】本発明に使用する脂肪酸ビニルエステル
[B]は、重合性単量体[A]と反応性架橋部位を有す
る単量体[C]との重合反応性を高めるために効果があ
る。すなわち、本発明の共重合体において脂肪酸ビニル
エステル単位を含有しない場合、後述の反応性架橋部位
を有する重合性単量体[C]を導入することが困難であ
る。また、脂肪酸ビニルエステル[B]は反応性架橋部
位を有する単量体[C]を導入する目的の他にフッ素系
共重合体に溶解性、柔軟性、流動性などを与え塗料用樹
脂としての使用を容易にするためにも有効である。本発
明に使用する脂肪酸ビニルエステル[B]の組成比は全
単量体の10〜70モル%の範囲であり、10〜60モ
ル%の範囲が好ましい。10モル%未満では得られた共
重合体の溶解性が十分でなく、70モル%を越えると耐
候性が低下するため好ましくない。
【0018】本発明に使用する脂肪酸ビニルエステル
は、一般式 CH2=CH−OC(=O)−R1 (式中、R1は炭素数1〜22の分岐を有することもあ
るアルキル基または−(CH2m−R2−(CH2n
H(R2は置換基を有することもあるシクロアルキレン
基または二価の芳香族基を表し、m、nは0〜12の整
数を表す。)を表す。)で表される重合性の化合物であ
り、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニ
ル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、イソカプロン
酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプ
ロイル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック9
酸ビニル(ベオバ9(シェル化学(株)製)、バーサチック
10酸ビニル(ベオバ10(シェル化学(株)製)、シクロ
ヘキサン酸ビニル、安息香酸ビニル、p-トルイル酸ビニ
ル、p-tert-ブチル安息香酸ビニル等を挙げることがで
きる。これらのうち分子量130未満のものが、共重合
性が良くまた得られるフッ素系共重合体の溶剤への溶解
性が良いので好ましく用いられる。その様なものとし
て、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、、
イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、イソカプロン酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステルが
挙げられる。特に、重合性単量体[A]の組成比が35
モル%以上の場合には、分子量130未満の脂肪酸ビニ
ルエステルを用いるとこれらの特徴は顕著に認められ
る。分子量130以上ではフッ素系共重合体の溶解性が
低下する場合がある。
【0019】本発明にかかる重合性単量体[C]は、重
合性部位としての二重結合と反応性架橋部位としてのヒ
ドロキシ基、カルボキシル基、加水分解可能な基を有す
る有機珪素基、β−ケトエステル基またはエポキシ基か
ら選ばれる架橋部位となり得る官能基を有する単量体で
ある。具体的にはこれらの架橋部位を分子内に有するア
リルエーテル類、ビニルエーテル類、クロトン酸変性化
合物、(メタ)アクリレート類、不飽和カルボン酸、ビ
ニルエステル類、または不飽和ジカルボン酸のモノエス
テルなどが挙げられる。
【0020】ヒドロキシ基を有する単量体としては、一
般式
【0021】
【化1】
【0022】(式中、R3は互いに同じか異なり、水素
または炭素数1〜3のアルキル基を表し、l、p、q、
s、tは0または1、r、m、n は0〜12の整数を表
す。)で表される化合物であり、例えばエチレングリコ
ールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノア
リルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ヒド
ロキシブチルアリルエーテルなどのアルキレングリコー
ルモノアリルエーテル類、またはアリルアルコール、グ
リセリンモノアリルエーテルなどの多価アルコールのア
リルエーテル類、一般式、
【0023】
【化2】
【0024】(式中、R3は互いに同じか異なり、水素
または炭素数1〜3のアルキル基を表し、l、p 、q、
s、tは0または1、r、m、n は0〜12の整数を表
す。)で表される化合物であり、例えばヒドロキシメチ
ルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチル
ビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテ
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールビニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルなどが挙
げられ、一般式、 CH(−CH3)=CHCOO−(CH2p−OH (式中、pは2〜10の整数を表す。)で表される化合
物、例えばクロトン酸ヒドロキシエチル、クロトン酸ヒ
ドロキシブチルなどのクロトン酸変性化合物類が挙げら
れ、一般式、
【0025】
【化3】
【0026】(式中、R5は水素またはメチル基、R3
互いに同じか異なり、水素または炭素数1〜3のアルキ
ル基を表し、l、p 、q、s、tは0または1、r、m、n
は0〜12の整数を表す。)で表される化合物であ
り、例えばヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリ
レート、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等が例
示できる。
【0027】特に重合性単量体[A]が35モル%以上
の単量体混合物を共重合させる場合には、反応性架橋部
位を有する単量体[C]としては、ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ
キシブチルアクリレートなどの炭素数1〜10のヒドロ
キシアルキル基を有するヒドロキシアルキルアクリレー
トを主として使用することが好適である。さらに、分子
中にヒドロキシ基を2つ有するグリセリンモノアリルエ
ーテルは、フッ素系共重合体に同一のOH価を付与する
のに必要なモル数が少なくなるので、例えば重合性単量
体[A]を35モル%以上に高めた場合においても高い
溶解性を発現させることができ、好ましい。
【0028】また、本発明において使用するカルボキシ
ル基含有の重合性化合物は、特に限定されないが、不飽
和カルボン酸または不飽和ジカルボン酸モノエステル、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニ
ル酢酸、ウンデシレン酸、マレイン酸、無水マレイン、
イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、マレイン酸モ
ノアルキル、イタコン酸モノアルキル、コハク酸モノア
リル、アジピン酸モノアリル、セバシン酸モノアリル、
シクロヘキサンジカルボン酸モノアリル、コハク酸モノ
ビニル、アジピン酸モノビニル、セバシン酸モノビニ
ル、シクロヘキサンジカルボン酸モノビニルなどが挙げ
られる。
【0029】加水分解可能な基を持つ有機珪素基含有重
合性化合物類としては、一般式、 CH2=CH−Si(R43 (式中、R4は炭素数1〜22の分岐を有することもあ
るアルキル基、アルコキシ基、置換基を有することもあ
るシクロアルキル基または一価の芳香族基であって、少
なくとも1つはアルコキシ基である。)で表される、ア
ルコキシシリル基を有するビニル化合物または他の重合
性基と他の加水分解可能な基を有する化合物が例示でき
る。この様な化合物としては、末端オレフィン性不飽和
結合であることが共重合の面から好ましく、加水分解可
能な基としては、具体的には、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、メトキシエトキ
シなどのアルコキシ基またはアルコキシアルコキシ基、
ホルミロキシ、アセトキシ、プロピオノキシなどのアシ
ロキシ基、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素または沃素)
などが例示できる。この様な有機珪素化合物としては、
例えばメタクリロキシメチルトリメトキシシラン、3−
アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メ
タクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−ア
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルメチルジエ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチ
ルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ
アセトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ビニルメ
チルジクロロシラン、ビニルトリクロロシランなどが挙
げられる。さらにアルコキシシリル基を有する(メタ)
アクリル酸エステル系化合物も使用できる。
【0030】本発明にかかるエポキシ基を有する重合性
化合物は、重合性の基として、 CH2=C(−R5)−COO−(CH2n−、 CH(−CH3)=CH−COO−、 CH2=C(−R5)−PH−、 CH2=C(−R5)C(=O)C−、 CH2=C(−R5)C(=O)N−、 CH2=CHCH2−O−、 CH2=CHO−、 CH2=CH− などの基と、
【0031】
【化4】
【0032】(R5、PH、nは前記と同じ。)などの
エポキシ基を含む化合物であってこれらを結合する基
は、単結合、炭素数1〜22の分岐を有することもある
アルキレン基またはオキシアルキレン基、または、
【0033】
【化5】
【0034】(式中、nは前記と同じ。)などで表され
る2価の有機基であるものが挙げられる。本発明にかか
るエポキシ基を有する重合性化合物で不飽和基CH2
C(−R5)−COO−(CH2n−を有するものを例
示すれば、一般式、 CH2=C(−R5)−COO−(CH2n−A、 CH2=C(−R5)−COO−(CH2n−B、 CH2=C(−R5)−COO−(CH2n−O−B、 CH2=C(−R5)−COO−(CH2n−D、 CH2=C(−R5)−COO−(CH2n−E、 CH2=C(−R5)−COO−(CH2n−G、
【0035】
【化6】
【0036】(各式中、R5、nは前記と同じ。)で表
される化合物であり、具体的には、 CH2=C(−CH3)−COO−CH2−A(AのR5
水素である。)、 CH2=C(−CH3)−COO−C
2−A(AのR5はメチル基である。)、 CH2=CH−COO−CH2−A(AのR5は水素であ
る。)、 CH2=CH−COO−CH2−A(AのR5はメチル基
である。)、 CH2=CH−COO−B、 CH2=CH−COO−(CH23−B、 CH2=C(−CH3)−COO−CH2−D、 CH2=CH−COO−CH2−D、 CH2=CH−COO−(CH22−E、 CH2=C(−CH3)−COO−(CH22−G、
【0037】
【化7】
【0038】で表される化合物が例示できる。本発明に
かかるエポキシ基を有する重合性化合物で不飽和基CH
2=C(−R5)C(=O)C−を有するものを例示すれ
ば、一般式、 CH2=C(−R5)C(=O)C−(CH2n−A、 CH2=C(−R5)C(=O)C−(CH2n−B、 CH2=C(−R5)C(=O)C−(CH2n−D、 (各式中、R5、nは前記と同じ。)で表される化合物
であり、具体的には、 CH2=CH−C(=O)C−(CH22−A(AのR5
は水素である。)、 CH2=C(−CH3)C(=O)−(CH22−B、 CH2=C(−CH3)C(=O)−(CH23−D、 で表される化合物が例示できる。
【0039】本発明にかかるエポキシ基を有する重合性
化合物で不飽和基CH2=CHCH2−O−を有するもの
を例示すれば、一般式、 CH2=CHCH2−O−(CH2n−A、 CH2=CHCH2−O−(CH2n−B、 CH2=CHCH2−O−(CH2n−D、 CH2=CHCH2−O−(CH2n−CH(−OH)−
D、 (各式中、R5、nは前記と同じ。)で表される化合物
であり、具体的には、 CH2=CHCH2−O−CH2−A(AのR5は水素であ
る。)、 CH2=CHCH2−O−CH2−A(AのR5はメチル基
である。)、 CH2=CHCH2−O−(CH22−B、 CH2=CHCH2−O−(CH22−D、 CH2=CHCH2−O−CH2−CH(−OH)−D、 で表される化合物が例示できる。
【0040】本発明にかかるエポキシ基を有する重合性
化合物で不飽和基CH2=CH−O−を有するものを例
示すれば、一般式、 CH2=CH−O−(CH2n−A、 CH2=CH−O−(CH2n−B、 CH2=CH−O−(CH2n−D、 (各式中、R5、nは前記と同じ。)で表される化合物
であり、具体的には、 CH2=CH−O−(CH23−A(AのR5は水素であ
る。)、 CH2=CH−O−CH2−B、 CH2=CH−O−CH2−D、 で表される化合物が例示できる。
【0041】本発明にかかるエポキシ基を有する重合性
化合物で不飽和基CH2=CH−を有するものを例示す
れば、一般式、 CH2=CH−(CH2n−A、 CH2=CH−(CH2n−B、 CH2=CH−(CH2n−D、 (各式中、R5、nは前記と同じ。)で表される化合物
であり、具体的には、 CH2=CH−(CH23−A(AのR5は水素であ
る。)、 CH2=CH−CH2−B、 CH2=CH−CH2−D、 で表される化合物が例示できる。
【0042】本発明にかかるエポキシ基を有する重合性
化合物で不飽和基CH2=C(−R5)−PH−を有する
ものを例示すれば、一般式、 CH2=C(−R5)−PH−O−(CH2n−A、 CH2=C(−R5)−PH−(CH2n−B、 CH2=C(−R5)−PH−O−(CH2n−D、 CH2=C(−R5)−PH−(CH2n−D、 CH2=C(−R5)−PH−(CH2n−NH−C(=
O)−(CH2n−D、 (各式中、R5、nは前記と同じ。)で表される化合物
であり、具体的には、 CH2=C(−CH3)−PH−O−CH2−A(AのR5
は水素、PHはp−フェニレン基である。)、 CH2=CH−PH−CH2−B(PHはp−フェニレン
基である。)、 CH2=CH−PH−O−CH2−D(PHはp−フェニ
レン基である。)、 CH2=C(−CH3)−PH−(CH22−D(PHは
p−フェニレン基である。)、 CH2=C(−CH3)−PH−C(CH32−NH−C
(=O)−CH2−D(PHはp−フェニレン基であ
る。)で表される化合物が例示できる。
【0043】本発明に使用する反応性架橋部位を有する
単量体[C]の組成比は全単量体の1〜60モル%の範
囲であり、1〜55モル%が好ましく、1〜40モル%
も好ましい。1モル%未満では架橋効果が十分でなく、
60モル%を越えると塗膜が割れやすくなったり、ワニ
スの安定性が低下する。また樹脂の溶解性が極端に低下
してしまうことがある。
【0044】また、一般式 CH2=CH−(CH2q−OCH2CH2OC(=O)
−(CH25−OH (式中、qは0または1を表す。)で表されるεカプロ
ラクトン変性のビニルエーテルまたはアリルエーテル、
具体的にはεカプロラクトン変性のビニルエーテルまた
はアリルエーテルであるダイセル化学製プラクセル(商
品名)などが使用できる。
【0045】さらに、β−ケトエステル基を含有するビ
ニルエーテルまたはアリルエーテルとしては、一般式 CH2=CH−(CH2q−O−R6−C(C=O)CH
2C(C=O)CH3 (式中、qは0または1、R6は−(R7O)u−、R7
炭素数2〜4のアルキレン基、uは0〜20の整数を表
す。)で表されるものが挙げられ、アセト酢酸アリルな
どが好ましく使用される。これらの極性単量体の導入に
よって、トリフルオロメチル基の存在によって低下しが
ちな顔料分散性が向上する。また、β−ケトエステル基
を含有する単量体は溶剤可溶型塗料や水系エマルジョン
塗料の場合の架橋部位として使用することもできる。こ
れらの基を架橋部位とする際は、溶剤型の場合は、β−
ケトエステル基と反応する金属アルコキシドやキレート
系硬化剤が好ましく、水系エマルジョンの場合はヒドラ
ジン系化合物が好適である。
【0046】本発明のフッ素系共重合体は、また任意に
重合性単量体[A]、脂肪酸ビニルエステル[B]およ
び反応性架橋部位を有する単量体[C]と共重合可能な
重合性単量体[D]として、フルオロオレフィン類、ア
ルキルビニルエーテル類、アルキルアリルエーテル類、
(メタ)アクリル酸エステル類などおよび汎用モノマー
などを共重合させて得ることもできる。
【0047】本発明において使用するフルオロオレフィ
ンは、エチレンの少なくとも一つの水素原子がフッ素原
子に置換し、他の水素原子が任意にフッ素原子、塩素原
子、メチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル
基、トリフルオロメチル基(但し同一原子に結合する二
個の水素が同時にトリフルオロメチル基で置換したもの
は除く。)などで置換したものであり、具体的にはクロ
ロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、フ
ッ化ビニリデン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロプロペ
ンなどを挙げることができる。
【0048】この場合、これらのフルオロオレフィン
は、重合性単量体[A]とフルオロオレフィンの合計モ
ル数の40%以下となるように単量体混合物を調整す
る。フルオロオレフィンの比率をこれより高めるとHF
IBまたはヘキサフルオロアセトンに由来する塗膜の水
撥き性などの特性が発揮されないので好ましくない。
【0049】アルキルビニルエーテル類またはアリール
ビニルエーテル類は、一般式、 CH2=CH−O−R1 (式中、R1は前記と同じ。)で表される化合物であ
り、例えばエチルビニルエーテル、プロピルビニルエー
テル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエー
テル、tert−ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエ
ーテル、ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニル
エーテル、オクチルビニルエーテル、4-メチル-1- ペン
チルビニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル
類。シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビ
ニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル類、フ
ェニルビニルエーテル、トルイルビニルエーテル等のア
リールビニルエーテル類を挙げることができる。
【0050】アルキルアリルエーテル類またはアリール
アリルエーテル類は、一般式、 CH2=CHCH2−O−R1 (式中、R1は前記と同じ。)で表される化合物であ
り、例えばエチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテ
ル、シクロヘキシルアリルエーテル等が挙げられる。
【0051】(メタ)アクリル酸エステル類は、一般
式、 CH2=C(−R5)−COO−R1 (式中、R1、R5は前記と同じ。)で表される化合物で
あり、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチ
ル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、
(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸
ノニル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アク
リル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げ
られる。また類似の化合物としてアリルアクリレート、
アリルメタクリレートなどの不飽和アルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルも使用できる。
【0052】また、汎用モノマーとしては、スチレンな
どの芳香族ビニル、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、イソブテンなどのα−オレフィンなどが使用でき
る。
【0053】本発明のフッ素系共重合体は、重合媒体の
存在下で所定割合の単量体組成物に重合開始剤を加えて
共重合反応を行うことにより製造する。重合形態として
は溶液重合、懸濁重合、乳化重合が可能である。重合開
始剤は重合形式、重合温度および媒体等に応じて適宜選
択可能である。具体的には、例えばジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジ
カーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカ
ーボネートなどのジカーボネート類、n−ヘプタフルオ
ロブチリックパーオキシド、ラウロイルパーオキシピバ
レート、t−ブチルオキシネオデカノエートなどのジア
シルパーオキシド類、ジ−tブチルパオキシド、t−ブ
チルクミルパーオキシドなどのアルキルパーオキシド
類、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパー
オキシネオデカノエートなどのパーオキシエステル類な
どの通常のラジカル開始剤が使用できる。また水溶性過
酸化物、過硫酸塩、水溶性アゾ化合物なども使用でき
る。かかる重合工程の温度は、用いるラジカル重合開始
剤によるが、通常0〜130℃である。
【0054】本発明における重合媒体としては重合を著
しく阻害するものでなければとくに限定はしないが例え
ば水、t−ブタノール、イソプロパノール、エタノー
ル、メタノールなどのアルコール系、n−ヘキサン、n
−ヘプタンなどの飽和炭化水素系、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素系、トリクロロトリフルオルエタ
ンなどのフッ素系、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンなどのケトン系、酢酸エチル、酢
酸ブチルなどのエステル系、などが単一あるいは混合し
て使用できる。
【0055】重合溶媒がイソプロパノール等の低沸点ア
ルコールを含有する場合は、重合後、他の汎用の炭化水
素系溶剤であるキシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸
ブチル、プロピレングリコールメチルアセテートなどに
置換することも容易であり好ましい。これらの溶剤のう
ち、アルコール系溶剤が好ましく、イソプロパノールが
特に好ましい。
【0056】アルコール系溶剤を使用すると重合時にラ
ジカルの連鎖移動が起こり、末端にアルコールが結合し
て、ヒドロキシ基が末端に導入されたフッ素系共重合体
を生成することができるものと考えられる。この末端の
ヒドロキシ基は架橋後の塗膜強度を高めるために重要な
役割を持っている。さらに、この連鎖移動の影響で分子
量の低下が生じ、フッ素含有量が高くても溶剤に可溶な
フッ素系共重合体を得ることができる。したがって、明
確ではないが、アルコールを含有する溶媒を用いた重合
方法による共重合体は用いない重合方法で調製した共重
合体と異なる構造を有するかも知れない。例えば、アル
コール系溶剤を40重量%以上含有する溶剤中で溶液重
合させると、分子量8,000以下、ヒドロキシ価40
mgKOH/g以上の塗料用に好適なフッ素共重合体を
得ることができる。
【0057】本発明のフッ素系共重合体の分子量はとく
に制限されず、分子量(GPC(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー)で測定したポリスチレン換算の数
平均分子量。以下、同じ。)は1,000〜500,0
00程度であるが、溶液型塗料として用いる場合、粘
度、濃度等の溶液性状面、塗膜強度、耐候性等の塗膜性
能の面から1,000〜50,000程度であることが
望ましく、1,000〜8,000であることが特に好
ましい。ここで1,000以下の場合は塗膜の耐候性や
柔軟性が低下し、また50,000以上の場合は塗料化
において高粘度となったり、溶解性が低下したり、取扱
いにくい欠点が生じることがある。また、水系エマルジ
ョンタイプ塗料の場合は塗膜の強度などを十分に得るた
めに5,000〜500,000の範囲で好ましく使用
できる。
【0058】さらに本発明では、水溶性重合開始剤、乳
化剤、水を用いて重合した水系エマルジョンであっても
よい。その際の重合方法としては、通常のラジカル重合
法が採用でき、その重合形態としては乳化重合が使用で
きる。乳化重合に際して用いる乳化剤としてはアニオン
系乳化剤、またはノニオン系乳化剤を用いることができ
る。アニオン系乳化剤としては、例えば、アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート塩、ポリオキ
シエチレンアルキルフェノールサルフェート塩、スチレ
ンスルホン酸塩、ビニルサルフェート塩またはこれらの
誘導体などが挙げられる。これらの塩としては、アルカ
リ金属水酸化物による塩、アンモニア、またはトリエチ
ルアミンなどの揮発性塩基による塩などをあげることが
できる。ノニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステ
ル、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロッ
ク共重合体、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロ
アルキル硫酸塩などがあげられる。またラジカル重合開
始剤は一般的な乳化重合に用いられるものであれば特に
限定されないが、これらのうち水溶性開始剤が特に好ま
しく適用できる。
【0059】このような水溶性開始剤としては、例え
ば、過酸化水素などの無機系過酸化物、クメンハイドロ
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、ジコハク酸パーオキシド、
ジグルタル酸パーオキシドなどの有機系過酸化物、過硫
酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムな
どの過硫酸塩、アゾビスイソブチルアミジンの塩酸塩、
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸な
どのアゾ系開始剤、あるいは以上のような開始剤と亜硫
酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムビサル
ファイト、ナトリウムメタビサルファイト、ナトリウム
ビチオサルフェート、スルホキシル酸ホルムアルデヒド
ナトリウム、還元糖などの還元剤との組み合わせからな
るレドックス開始剤、さらにこれらの組み合わせに金属
として少量の鉄、第一鉄塩、硫酸銀、硫酸銅などを共存
させた開始剤系などを使用することができる。これらの
ラジカル重合開始剤の添加方法は重合開始時の一括添加
でも、反応途中での分割添加でもよい。
【0060】以上のようにして調製されたフッ素系共重
合体は、通常の塗料と同様に塗料化が可能であり、顔料
や染料を適宜添加することができ、またその際、紫外線
吸収剤、光安定剤、防錆剤、分散剤、垂れ止め剤、造膜
助剤、防カビ剤、凍結防止剤なども添加可能である。
【0061】また、他の樹脂、例えばフッ素系ポリオー
ル、アルコキシシリル基を有する他のフッ素樹脂、アク
リルシリコン、アクリル系ポリオール、ポリビニルエス
テル、シリコーン系化合物、ポリアルキレングリコー
ル、アルキッド樹脂も適宜添加可能である。
【0062】本発明のフッ素系共重合体をもちいる塗料
形態としては特に限定されず、例えば溶剤型常温架橋
系、溶剤型焼き付け架橋系、水系エマルジョン型常温架
橋系、水系エマルジョン型焼き付け架橋系、無溶剤型常
温架橋系、無溶剤型焼き付け架橋系および非架橋系の形
態を用いることができ、エナメルあるいはクリアー塗料
として用いることができる。
【0063】本発明のフッ素系共重合体をもちいる塗料
の架橋構造としては特に限定されず、例えばフッ素系共
重合体がヒドロキシ基、カルボキシル基またはエポキシ
基を有する場合には架橋剤としてメラミン硬化剤、尿素
樹脂硬化剤、多塩基酸硬化剤、イソシアネート硬化剤、
エポキシ硬化剤などをフッ素系共重合体が有する官能基
量に応じて適当量使用できる。
【0064】具体的には、イソホロンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの
イソシアネート類やそのイソシアヌレート、ブロックイ
ソシアネート、ビュレト体など、またはアルキル化メラ
ミン、メチロールメラミン、イミノメラミンなどのメラ
ミン樹脂、尿素樹脂などのアミノ化合物、ビスフェノー
ルAなどの多価フェノールとエピクロルヒドリンとの反
応で得られる2個以上のエポキシ基を有するエポキシ硬
化剤などが適宜選択使用できる。
【0065】本発明のヒドロキシ基またはカルボキシル
基を有するフッ素系共重合体では、相溶性の点から、イ
ソホロンジイソシアネートを原料として誘導されたポリ
イソシアネート、ブロックイソシアネートまたはイソシ
アヌレートが硬化剤として特に好ましく採用される。本
発明のフッ素系共重合体と硬化剤は良好に相溶し、透明
で強靱な架橋塗膜ができる。イソホロン系ポリイソシア
ネートまたはそのブロック化したものとして、具体的に
は、住友バイエルウレタン製のデスモジュールZ437
0、デスモジュールBL4165やTPLS2094、
ヒュルス製のベスタナットV1890E、B1358な
どが好ましく採用されるが、必ずしもこれらの製品に限
定されるものではない。
【0066】また、フッ素系共重合体がエポキシ基を有
する場合、硬化剤としては、当技術において通常使用さ
れる硬化剤の他に、カルボキシル基を有する溶剤可溶型
樹脂特にフッ素系溶剤可溶型樹脂、さらに好ましくは本
発明のカルボキシル基を有するフッ素系共重合体を使用
することが好適である。すなわち、本発明のトリフルオ
ロメチル基を多く含むフッ素系共重合体の硬化部位同志
を架橋させることで、塗料中のトリフルオロメチル基の
含有量を低下させることがなく、表面エネルギーおよび
それに基づくと推測される耐汚れ性、撥水性などの物性
を低下させない架橋様式が好ましい。
【0067】以下、本発明を実施例によって具体的に説
明する。
【0068】
【実施例】
〔実施例1〜8〕電磁攪拌機付きの内容量2リットルの
SUS製オートクレーブにピバリン酸ビニル246g
(30モル%)、バーサチック9酸ビニル295g(2
5モル%)、エチレングリコールモノアリルエーテル3
2g(5モル%)、ヒドロキシブチルビニルエーテル7
5g(10モル%)、酢酸ブチル385g、t−ブチル
パーオキシピバレート(日本油脂製)9gを仕込み、脱
気、窒素置換を3回繰り返し脱気した後、ヘキサフルオ
ロイソブテン314g(30モル%)を仕込み、55℃
で20時間重合を行った(実施例1)。
【0069】また同様にして表1に示した組成で重合を
行った(実施例2〜8)。重合溶媒に酢酸ブチルを単独
で使用して得られた生成物は重合終了後、内容物を取り
出し、酢酸ブチルで60%(固形分、以下同じ。)に濃
度調整してフッ素樹脂塗料ワニスとした。各実施例の組
成比と溶媒、溶媒量、得られた共重合体の物性などを表
1に示した。
【0070】
【表1】
【0071】 HFIB :ヘキサフルオロイソブテン HFA :ヘキサフルオロアセトン TFE :テトラフルオロエチレン CTFE :クロロトリフルオロエチレン E :エチレン VPv :ピバリン酸ビニル VBu :酪酸ビニル V-9 :バーサチック9酸ビニル EVE :エチルビニルエーテル CHVE :シクロヘキシルビニルエーテル MMA :メチルメタクリレート AAA :アセト酢酸アリル EGMAE :エチレングリコールモノアリルエーテル εCAE :εカプロラクトン変性モノアリルエーテル GMAE :グリセリンモノアリルエーテル HBVE :ヒドロキシブチルビニルエーテル HEA :ヒドロキシエチルアクリレート VAA :ビニル酢酸 AA :アクリル酸 TMVS :トリメトキシビニルシラン BuAc :酢酸ブチル IPA :イソプロピルアルコール 〔実施例9〕電磁攪拌機付きの内容量2リットルのSU
S製オートクレーブに、酪酸ビニル342g(50モル
%)、アセト酢酸アリル42g(5モル%)、εカプロ
ラクトン変性アリルエーテル52g(5モル%)、水7
42g、過硫酸カリウム0.7g、炭酸ナトリウム10
水塩0.2g、ノニオン系乳化剤Newcol−504
(日本乳化剤製品)を10g仕込み、脱気、窒素置換を
3回繰り返し脱気した後、ヘキサフルオロイソブテンを
393g(40モル%)仕込んで、50℃で22時間重
合を行った。重合反応を終了してから、反応器内を脱気
後、内容物を取り出し、濃縮して、フッ素系共重合体の
固形分48%の水系エマルジョンを得た。原料の組成比
と水の量、得られた共重合体の物性などを表1に示し
た。
【0072】〔比較例1〜3〕実施例1と同様にして電
磁攪拌機付きの内容量2リットルのSUS製オートクレ
ーブにピバリン酸ビニル154g(20モル%)、バー
サチック9酸ビニル55g(5モル%)、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル78g(10モル%)、酢酸ブチル
370g、t−ブチルパーオキシピバレート(日本油脂
製)9gを仕込み、脱気、窒素置換を3回繰り返し脱気
した後、ヘキサフルオロイソブテン639g(65モル
%)を仕込み、55℃で20時間重合を行った(比較例
1)。重合後、内容物を取り出したところ、白濁してお
り、溶剤溶解性がなく塗料用樹脂としては適さなかっ
た。ここで比較例1はヘキサフルオロイソブテンの量が
多い場合である。
【0073】さらに、同様にして表2の比較例2、3に
示す組成で重合を試みたところ、重合性が低く、フッ素
系共重合体が収率良く生成しなかった。ここで比較例2
は単量体に脂肪酸ビニルエステルを用いない場合、比較
例3はヘキサフルオロアセトンの量が多い場合である。
【0074】
【表2】
【0075】〔試験例1〜9〕実施例1〜9で作製した
フッ素樹脂塗料ワニスのうち実施例3,4,6は、ワニ
ス100重量部あたり60重量部の酢酸ブチルを加え、
エバポレータによりイソプロピルアルコールを留去する
ことで酢酸ブチルへ溶剤置換して濃度60%ワニスとし
た。その後実施例1〜9で得られた塗料用ワニスを用い
て、フッ素系共重合体100重量部に対して、表3に示
す組成で硬化剤を配合し、150×70×2mmのアル
ミニウム板上に厚さ約40μmになるようにスプレー塗
装した。
【0076】次に表3に示す温度、時間で乾燥硬化さ
せ、耐溶剤性、耐水性、耐候性、接触角、色差の各項目
について試験した。結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】HX :日本ポリウレタン工業製のポ
リイソシアネート コロネートHX V1890E :ヒュルス製のイソホロンジイソシナネート
系ポリイソシアネート TPLS2092 :住友バイエルウレタン製のイソホロンジイ
ソシナネート系ブッロクイソシアネート BL3175 :住友バイエルウレタン製のブッロクイソシ
アネート DBTDL :東京化成製ジブチル錫ジラウレート ADH :大塚化学製アジピン酸ジヒドラジド <評価方法> ・相溶性 :フッ素系共重合体ワニスに硬化剤を添加
し、混合後透明な液が得られた場合を○、不透明な場合
を× ・耐溶剤性:メチルエチルケトンを含んだ脱脂綿で10
0往復ラビングし、塗膜表面を観察する。変化無し○、
キズまたは溶解×。 ・耐水性 :塗膜を水中(50℃)に10日間浸積し、
表面を観察する。変化無し○、ブリスター、はがれ、光
沢変化の場合は×。 ・耐候性:サンシャインウエザオメータ5000時間に
よる促進試験(試験前後の60度光沢保持率) ・接触角:架橋塗膜の静的水接触角 ・色差:屋外曝露6カ月間を行い、曝露前後の色差(J
IS−Z8730)(ΔE)を雨スジのない部分で測定
(曝露場所、埼玉県川越市) 〔比較試験例1〕クロロトリフルオロエチレンを主成分
として製造したフッ素樹脂塗料用ワニス:セフラルコー
トA670X(セントラル硝子製品)100部(固形分
60%)にコロネートHX11部を配合し、150×7
0×2mmのアルミニウム板上に厚さ約40μmになる
ようにスプレー塗装した。その後、25℃、3日間で架
橋させ、試験例1と同様に耐溶剤性、耐水性、耐候性、
接触角、色差の各項目について試験した。耐溶剤性○、
耐水性○、耐候性94%、接触角88度、色差12.4
であった。
【0079】[実施例10]電磁攪拌機付きの内容量2リ
ットルのSUS製オートクレーブにピバリン酸ビニル3
01.58g(全モノマーの40モル%。以下同じ)、
クロトン酸101.3g(20モル%)、t−ブチルパ
ーオキシピバレート(日本油脂(株)製)9.6g、酢
酸ブチル341.9gを仕込み、窒素ガスで脱気置換を
3回繰り返した後、ヘキサフルオロイソブテン451.
9g(40モル%)を仕込み55℃で24時間重合を行
った。重合終了後内容物を取り出し、ろ過した後に酢酸
ブチルで固形分濃度が50%になるように調節してフッ
素系共重合体のワニスを調製した。
【0080】[実施例11〜21]また、実施例10と同
様にして表4に示した種々の単量体、種々の組成で重合
を行い、実施例20以外は重合終了後、内容物を取り出
し、酢酸ブチルで固形分濃度が50%になるように調節
してフッ素系共重合体のワニスを調製した。実施例20
はワニス100重量部あたり60重量部の酢酸ブチルを
加え、エバポレータによりイソプロピルアルコールを留
去することで酢酸ブチルとキシレンの混合溶剤に溶剤置
換し固形分濃度50%のフッ素系共重合体溶液を調製し
た。
【0081】
【表4】
【0082】 HBAE : ヒドロキシブチルアリルエーテル CA : クロトン酸 AGE : アリルグリシジルエーテル A200 : CH2=CH−COO−CH2−D(ダ
イセル化学(株)製CYCLOMER A200) GVE : グリシジルビニルエーテル TMVS : トリメトキシビニルシラン APTMS: 3−アクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン MPTMS: 3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン
【0083】[比較例4〜8]実施例10と同様にして表
5に示した種々の単量体、種々の組成で重合を行い、重
合終了後、内容物を取り出し、酢酸ブチルで固形分濃度
が50%になるように調節して比較試験用ワニスを調製
した。
【0084】
【表5】
【0085】[試験例10〜21]実施例10〜21で得
られたをフッ素系共重合体のワニスを使用し、表3に示
す調合組成で塗料化した後、アクリルメラミン系白色塗
料が20μmの膜厚で塗布された厚さ0.8mmの鋼板
に、乾燥後の膜厚が約40μmになるように塗装した
後、表3に示した条件で乾燥した。得られた塗膜につい
て以下の物性を評価した。 1)表面エネルギー測定: 各塗膜の水とエチレングリ
コールの接触角を測定し拡張FORKESの式を用いて
算出した。 2)耐汚れ試験: カーボンブラックをイオン交換水に
分散した液(5wt%分散液)を塗膜上に1g滴下した
後、70℃で3時間乾燥させた。その後付着したカーボ
ンブラックを洗い流し、塗膜の色差WBを測定した。試
験前後の色差WB値の差ΔWB値で耐汚れ性を評価し
た。
【0086】[比較試験例2〜5]比較例4〜8で得られ
た比較試験用ワニスについても上記試験例と同様に物性
を評価した。試験例と比較試験例を併せて表6に示す。
【0087】
【表6】
【0088】TPLS2094:住友バイエルウレタン
製のブロックイソシアネート TBAB:東京化成製テトラ−n−ブチルアンモニウム
ブロマイド EX411:ナガセ化成工業製デナコールEX411、
ポリグリシジルエーテル樹脂
【0089】
【発明の効果】本発明のフッ素系共重合体は、各試験例
で示すように、撥水性に優れかつ汚れ落ち性に優れるの
で、耐汚染性の要求される建築用、屋外構造物、ビルデ
ィングの外壁などや、自動車、ディスプレーなどの撥水
性を併せて要求される用途に使用できるという顕著な効
果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 127/12 C09D 127/12 129/10 129/10 131/02 131/02 133/14 133/14 //(C08F 214/18 218:04 216:14) (C08F 214/18 218:04 230:08) (C08F 218/04 214:18 216:14) (C08F 218/04 214:18 220:04 220:28) (72)発明者 丸山 裕 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内 (72)発明者 赤間 秀洋 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内 (72)発明者 大谷 充孝 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) ヘキサフルオロイソブテンまたは
    ヘキサフルオロアセトンである重合性単量体[A]10
    〜60モル%、 (b) 一般式 CH2=CH−OC(=O)−R1 (式中、R1は炭素数1〜22の分岐を有することもあ
    るアルキル基または−(CH2m−R2−(CH2n
    H(R2は置換基を有することもあるシクロアルキレン
    基または二価の芳香族基を表し、m、nは0〜12の整
    数を表す。)を表す。)で表される脂肪酸ビニルエステ
    ル[B]10〜70モル%、 (c) ヒドロキシ基、カルボキシル基、加水分解可能
    な基を持つ有機珪素基、エポキシ基またはβ−ケトエス
    テル基から選ばれた硬化部位となり得る官能基と一個の
    重合性二重結合を有する重合性単量体[C]1〜60モ
    ル%、および (d) (a)、(b)、(c)以外であって硬化部位
    となり得る官能基を持たない重合性単量体[D]0〜2
    0モル%、とからなる総量100モル%の単量体混合物
    を共重合させて得られたフッ素系共重合体。
  2. 【請求項2】重合性単量体[D]がエチレンの少なくと
    も一つの水素がフッ素で置換したフルオロオレフィン
    (同一炭素に結合した二個の水素が同時にトリフルオロ
    メチル基で置換することはない。)を含まないか、また
    は重合性単量体[A]のモル数が、エチレンの少なくと
    も一つの水素がフッ素で置換したフルオロオレフィン
    (同一炭素に結合した二個の水素が同時にトリフルオロ
    メチル基で置換することはない。)のモル数の1.5倍
    以上である請求項1記載のフッ素系共重合体。
  3. 【請求項3】フッ素系共重合体が溶液重合法により得ら
    れ、且つ分子量が1,000〜50,000の重合体で
    あり、ヒドロキシ価0〜200mgKOH/g、酸価0
    〜100mgKOH/g、またはエポキシ当量250〜
    1,000g/eqivである請求項1記載のフッ素系
    共重合体。
  4. 【請求項4】重合性単量体[A]がヘキサフルオロイソ
    ブテンである請求項1記載のフッ素系共重合体。
  5. 【請求項5】脂肪酸ビニルエステル[B]が分子量13
    0未満の脂肪酸ビニルエステルである請求項1記載のフ
    ッ素系共重合体。
  6. 【請求項6】重合性単量体[C]の重合性二重結合が
    (メタ)アクリロイル基、ビニル基、ビニロキシ基、ア
    リル基、アリロキシ基、クロトキシ基に包含される二重
    結合である請求項1記載のフッ素系共重合体。
  7. 【請求項7】重合性単量体[C]がカルボキシル基を有
    する重合性単量体である請求項1記載のフッ素系共重合
    体。
  8. 【請求項8】重合性単量体[C]がエポキシ基を有する
    重合性単量体である請求項1記載のフッ素系共重合体。
  9. 【請求項9】重合性単量体[C]が、炭素数1〜10の
    ヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メ
    タ)アクリレートである請求項1記載のフッ素系共重合
    体。
  10. 【請求項10】重合性単量体[C]が、さらに不飽和カ
    ルボン酸を含む請求項1記載のフッ素系共重合体。
  11. 【請求項11】不飽和カルボン酸がビニル酢酸またはア
    クリル酸である請求項10記載のフッ素系共重合体。
  12. 【請求項12】重合性単量体[C]がεカプロラクトン
    変性のビニルエーテルまたはアリルエーテルである請求
    項1記載のフッ素系共重合体。
  13. 【請求項13】重合性単量体[C]が分子内に2個のヒ
    ドロキシ基を有するアリルエーテルである請求項1記載
    のフッ素系共重合体。
  14. 【請求項14】(a)のヘキサフルオロイソブテンまた
    はヘキサフルオロアセトンである重合性単量体[A]が
    20〜55モル%、(b)が脂肪酸ビニルエステル
    [B]10〜70モル%、(c)が重合性単量体[C]
    1〜60モル%、(d)が重合性単量体[D]0〜20
    モル%である総量100モル%の単量体混合物を共重合
    させて得られた請求項1記載のフッ素系共重合体。
  15. 【請求項15】(a)がヘキサフルオロイソブテン35
    〜55モル%、(b)が脂肪酸ビニルエステル[B]1
    0〜60モル%、(c)が重合性単量体[C]1〜55
    モル%、(d)が重合性単量体[D]0〜20モル%で
    ある総量100モル%の単量体混合物を共重合させて得
    られたフッ素系共重合体であって、該フッ素系共重合体
    の分子量が1,000〜8,000であり、ヒドロキシ
    価が40〜150mgKOH/gである請求項1記載の
    フッ素系共重合体。
  16. 【請求項16】請求項9記載のフッ素系共重合体であっ
    て、該フッ素系共重合体がアルコール系溶剤が全溶媒の
    40重量%以上を占める溶媒中で溶液重合されることに
    より得られたことを特徴とするフッ素系共重合体。
  17. 【請求項17】請求項1記載のフッ素系共重合体に、硬
    化剤および溶剤を配合したフッ素樹脂塗料用組成物。
  18. 【請求項18】請求項1記載のフッ素系共重合体に、エ
    ポキシ硬化剤、イソシアネート硬化剤、メラミン硬化
    剤、尿素樹脂硬化剤、多塩基酸硬化剤、金属アルコキシ
    ド、キレート系硬化剤またはヒドラジン系化合物を配合
    したフッ素樹脂塗料用組成物。
  19. 【請求項19】請求項7記載のフッ素系共重合体と請求
    項8記載のフッ素系共重合体と溶剤からなる硬化性を有
    するフッ素樹脂塗料用組成物。
JP8287097A 1996-04-01 1997-04-01 フッ素系共重合体およびそれを用いた塗料用組成物 Pending JPH1053623A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8287097A JPH1053623A (ja) 1996-04-01 1997-04-01 フッ素系共重合体およびそれを用いた塗料用組成物

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7880196 1996-04-01
JP8-78801 1996-06-07
JP14582496 1996-06-07
JP8-145824 1996-06-07
JP8287097A JPH1053623A (ja) 1996-04-01 1997-04-01 フッ素系共重合体およびそれを用いた塗料用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1053623A true JPH1053623A (ja) 1998-02-24

Family

ID=27302809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8287097A Pending JPH1053623A (ja) 1996-04-01 1997-04-01 フッ素系共重合体およびそれを用いた塗料用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1053623A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004238621A (ja) * 2003-01-29 2004-08-26 Eternal Chemical Co Ltd 樹脂組成物及びその用途
WO2004073566A1 (ja) * 2003-02-21 2004-09-02 Menicon Co., Ltd. 医療用被覆材
KR100688569B1 (ko) 2005-08-30 2007-03-02 삼성전자주식회사 플루오르를 함유하는 탑 코팅 조성물과 이를 이용한포토레지스트 패턴 형성 방법
WO2013058333A1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-25 ダイキン工業株式会社 表面処理剤組成物およびその用途
CN115521397A (zh) * 2022-10-13 2022-12-27 北京化工大学 含羟基乙烯基醚/乙烯酯系共聚物及其制造方法与树脂组合物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004238621A (ja) * 2003-01-29 2004-08-26 Eternal Chemical Co Ltd 樹脂組成物及びその用途
WO2004073566A1 (ja) * 2003-02-21 2004-09-02 Menicon Co., Ltd. 医療用被覆材
KR100688569B1 (ko) 2005-08-30 2007-03-02 삼성전자주식회사 플루오르를 함유하는 탑 코팅 조성물과 이를 이용한포토레지스트 패턴 형성 방법
WO2013058333A1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-25 ダイキン工業株式会社 表面処理剤組成物およびその用途
JP2013100493A (ja) * 2011-10-19 2013-05-23 Daikin Industries Ltd 表面処理剤組成物およびその用途
CN115521397A (zh) * 2022-10-13 2022-12-27 北京化工大学 含羟基乙烯基醚/乙烯酯系共聚物及其制造方法与树脂组合物
CN115521397B (zh) * 2022-10-13 2023-11-21 北京化工大学 含羟基乙烯基醚/乙烯酯系共聚物及其制造方法与树脂组合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9018306B2 (en) Curable fluorine-containing polymer composition
JP5448407B2 (ja) 含フッ素水性塗料用組成物
KR100616797B1 (ko) 불소계 공중합체의 수성분산액 및 수성도료용 조성물
US5880234A (en) Curable fluorine-containing copolymer and coating liquid composition containing same
US20030114616A1 (en) Aqueous dispersion of fluorocopolymer
JPH1053623A (ja) フッ素系共重合体およびそれを用いた塗料用組成物
JP2000128934A (ja) フッ素系共重合体の水性分散液
JP2005248157A (ja) 常温硬化性水性組成物
JP3521054B2 (ja) 粉体塗料用組成物
JPH06184243A (ja) 含フッ素共重合体
JP3093345B2 (ja) シリル基を有する含フッ素共重合体を含有する塗料用組成物
JP3131985B2 (ja) 含フッ素共重合体および該重合体を含む塗料用組成物
JP2795600B2 (ja) フッ素樹脂塗料用組成物
WO2003106516A1 (ja) 含フッ素共重合体および塗料用組成物
JPH08319325A (ja) 水系エマルジョンおよび水性フッ素樹脂塗料
JPH1161028A (ja) 水性含フッ素樹脂塗料用組成物
JP2005162993A (ja) 水性含フッ素硬化性組成物
JP2698261B2 (ja) 塗料用樹脂
JP3830739B2 (ja) 含フッ素共重合体
JP2000044634A (ja) フッ素系共重合体およびフッ素樹脂塗料用組成物
JPH073201A (ja) 塗料用の硬化性樹脂組成物
JP2000129195A (ja) 含フッ素水性塗料組成物
JPH0333112A (ja) 含フッ素共重合体及び塗料用組成物
JPH1060058A (ja) 塗料用フッ素樹脂
JP2000129193A (ja) フッ素系共重合体の水性分散液