JP2000128934A - フッ素系共重合体の水性分散液 - Google Patents

フッ素系共重合体の水性分散液

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JP2000128934A
JP2000128934A JP11233659A JP23365999A JP2000128934A JP 2000128934 A JP2000128934 A JP 2000128934A JP 11233659 A JP11233659 A JP 11233659A JP 23365999 A JP23365999 A JP 23365999A JP 2000128934 A JP2000128934 A JP 2000128934A
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Toru Ishida
徹 石田
Teruo Takakura
輝夫 高倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性、水性分散液の安定性、造膜
性、塗膜の機械的強度に優れ、塗膜の耐水性や耐汚染性
が向上したフッ素系共重合体の水性分散液を提供する。 【解決手段】 (a)フルオロオレフィンに基づく重
合単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、(c)エ
チレンに基づく重合単位及び/又は(d)ブチレンに基
づく重合単位からなり粒子径50〜300nmの共重合
体の水性分散液を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフッ素系共重合体の
水性分散液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フッ化ビニリデン系樹脂は、耐候
性、耐熱性、耐薬品性が良好であり高温で溶剤に溶解す
るため焼き付け型の塗料として広く使用されている。こ
のフッ化ビニリデン樹脂としては、フッ化ビニリデン単
独重合体やフッ化ビニリデンとフルオロオレフィン(テ
トラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ク
ロロトリフルオロエチレン)との共重合体が提案されて
いる。また、フルオロオレフィンとシクロヘキシルビニ
ルエーテルおよびその他各種の単量体との共重合体は、
室温で有機溶剤に可溶であり、塗料として用いた場合に
透明で高光沢を有し、しかも高耐候性、撥水撥油性、耐
汚染性、非粘着性などの優れた特性を備えた塗膜を与え
ることが知られており( 例えば特開昭55-44083号公報
)、建築などの内装用、外装用の耐候性塗料の分野で使
用が増大しつつある。
【0003】一方、近年、大気汚染等環境保全や人体に
対する安全性の観点から、問題のある有機溶剤の使用の
規制が強まりつつあり、有機溶剤を用いない水性塗料や
粉体塗料に対する社会的要望が高まっている。フッ素樹
脂についても水性分散化の検討がなされており、フッ化
ビニリデン系樹脂ではフッ化ビニリデン系樹脂粒子の存
在下にアクリルモノマーを乳化重合させる方法(特開平
3-8884号公報、特開平4-325509号公報)が提案されてい
る。
【0004】またフルオロオレフィンとシクロヘキシル
ビニルエーテルおよびその他各種の単量体との共重合体
についても水性分散化の検討がなされており、乳化重合
で製造できることが報告されている(特開昭57-34107号
公報、特開昭61-231044 号公報)。さらに、親水性部位
を有するマクロモノマーに基づく重合単位を必須構成成
分とする含フッ素共重合体が水に分散された水性分散液
が提案されている(特開平2-225550号公報)。この水性
分散液は、造膜性に優れ、かつ塗膜の機械的強度も良好
であり、また乳化剤や親水性有機溶剤を用いなくても製
造することが可能であることが報告されている。
【0005】しかしながら、フッ化ビニリデン系樹脂の
水性分散液については、水性分散液の安定性は、必ずし
も良好ではなく、また樹脂の結晶性のために塗膜の透明
性が劣っていたり、これを改良するために結晶性を落と
した場合には、塗膜のガラス転移温度が低すぎて耐汚染
性が悪くなるという問題があった。アクリルモノマーを
シード重合することでこれらの問題点は改善されるが、
十分ではない。また造膜性についても問題があった。更
に該フッ化ビニリデン系樹脂は、フルオロオレフィンの
みで構成されるためコストが高くなってしまう。フルオ
ロオレフィンとシクロヘキシルビニルエーテルおよびそ
の他各種の単量体との共重合体については、塗膜の透明
性・造膜性は良好で十分実用可能であるものの、液状の
モノマーを使用するため、僅かながら塗膜にタックが生
じると言う点で更なる改良が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術の有する問題点を解決しようとするものであり、水
性分散液の安定性、造膜性や、フッ素系共重合体塗膜の
機械的強度に優れ、塗膜の耐候性、耐水性や耐汚染性が
向上したフッ素系共重合体の水性分散液を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、本発明に従えば、以下
の発明が提供される。
【0008】(1) (a)フルオロオレフィンに基づく
重合単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、並びに
(c)エチレンに基づく重合単位および/または(d)
ブチレンに基づく重合単位を含む共重合体であって、そ
の粒子径が50nm〜300nmの範囲にあるフッ素系
共重合体が水に分散されていることを特徴とする水性分
散液。
【0009】(2) (a)フルオロオレフィンに基づく
重合単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、(c)
エチレンに基づく重合単位および/または(d)ブチレ
ンに基づく重合単位、並びに(e)ビニルエステル、ビ
ニルエーテル、イソプロペニルエーテル及びアリルエー
テルから選ばれる少なくとも一つに基づく重合単位を含
む共重合体であって、その粒子径が50nm〜300n
mの範囲にあるフッ素系共重合体が水に分散されている
ことを特徴とする水性分散液。
【0010】(3) (a)フルオロオレフィンに基づく
重合単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、(c)
エチレンに基づく重合単位および/または(d)ブチレ
ンに基づく重合単位、並びに(f)一般式:X−Y−Z
(ここでXはラジカル重合性不飽和基、Yは疎水性の2
価の連結基、Zは親水性基)で表される親水性マクロモ
ノマーに基づく重合単位を含む共重合体であって、その
粒子径が50nm〜300nmの範囲にあるフッ素系共
重合体が水に分散されていることを特徴とする水性分散
液。
【0011】(4) (a)フルオロオレフィンに基づく
重合単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、(c)
エチレンに基づく重合単位および/または(d)ブチレ
ンに基づく重合単位、(e)ビニルエステル、ビニルエ
ーテル、イソプロペニルエーテル及びアリルエーテルか
ら選ばれる少なくとも一つに基づく重合単位、並びに
(f)一般式:X−Y−Z(ここでXはラジカル重合性
不飽和基、Yは疎水性の2価の連結基、Zは親水性基)
で表される親水性マクロモノマーに基づく重合単位を含
む共重合体であって、その粒子径が50nm〜300n
mの範囲にあるフッ素系共重合体が水に分散されている
ことを特徴とする水性分散液。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を詳細に説明する。本発明においては、(a)フルオ
ロオレフィンに基づく重合単位、(b)プロピレンに基
づく重合単位を必須成分とし、更に(c)エチレンに基
づく重合単位および/または(d)ブチレンに基づく重
合単位からなるフッ素系共重合体の水性分散液を使用す
る。
【0013】ここで、フッ素系共重合体は下記単量体に
基づく重合単位(以下、その単量体名で示す)の組成割
合で構成されるのが好ましい。すなわち、 (a)フルオロオレフィン 20〜80モル%、 (b)プロピレン 2〜70モル%、 (c)エチレン (5)〜(70)モル%、 (d)ブチレン (5)〜(70)モル%、
【0014】この組成割合はさらに好ましくは、 (a)フルオロオレフィン 35〜65モル%、 (b)プロピレン 4〜55モル%、 (c)エチレン (8)〜(60)モル%、 (d)ブチレン (8)〜(60)モル%、
【0015】最も好ましくは、 (a)フルオロオレフィン 40〜60モル%、 (b)プロピレン 6〜35モル% (c)エチレン (10)〜(35)モル%、 (d)ブチレン (10)〜(35)モル%。
【0016】ここで重合単位(c)エチレンと(d)ブ
チレンについての組成割合がカッコつきで(5)、
(8)、(10)等と表記されているのは次のような意
味である。すなわち、請求項で規定されているように、
(c)と(d)のうち少なくとも一方は必ず含まれ、他
方は、全く含まれなくても良いが、(5)、(8)、
(10)等は、その場合の該含有される(c)または
(d)成分単独の含有量を示す。なお、(c)と(d)
の両者が共に含有される場合は、(5)、(8)、(1
0)は両成分の合計の含有量を示す。
【0017】本発明のフッ素系共重合体を塗料に用いる
場合、フルオロオレフィン重合単位(a)の割合があま
り少なすぎると耐候性に劣り、また多すぎると耐候性の
向上に比較してコストが高くなり好ましくない。これら
を勘案して上記範囲が選択される。
【0018】また、重合単位(b)の割合が少なすぎる
とフッ素系共重合体がゴム状になって塗膜の硬度が不足
し、多すぎると融点が高くなりすぎるため、塗膜の柔軟
性が不足する。これらにより上記範囲が選択される。
【0019】上記したように、重合単位(c)および
(d)は同時に使用してもよく、またどちらか一方だけ
を使用してもよいが、少なくとも一方は必ず使用する。
(c)および/または(d)の割合が少なすぎると、融
点が高くなりすぎ、また塗膜の結晶化が大きく透明度が
低下する。逆に多すぎると、フッ素系共重合体がゴム状
になり硬度が不足する。これらを考慮して上記範囲が好
ましいものとして選択される。
【0020】本発明において、フルオロオレフィンとし
ては、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロプロピレ
ン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピ
レン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロブチ
レン、ペンタフルオロブチレン等のフッ素原子を含む炭
素数2〜4程度のフルオロオレフィンが好ましく、特に
パーフルオロオレフィンが好ましい。最も好ましくは、
テトラフルオロエチレンである。なお、フッ素原子とと
もに塩素原子等の他のハロゲン原子を含んでいてもよ
い。
【0021】また、本発明においてブチレンとしては、
1−ブチレン、2−ブチレンおよびイソブチレンが使用
可能であり、入手のし易さの点でイソブチレンが最も好
ましい。また、これらの混合物であってもよい。
【0022】本発明のフッ素系共重合体が含む重合単位
を構成する単量体は、常温、常圧でガス状の単量体のみ
から構成される場合には、重合終了後に残存単量体をパ
ージするだけで簡単に除去できるという特徴があり、し
たがって、残存単量体に起因する着色や塗膜のべとつき
を生じない利点がある。
【0023】本発明のフッ素系共重合体の粒子径の範囲
は、50nm〜300nmであり、好ましくは70〜2
00nmである。
【0024】なお、本発明において粒子径は、レーザー
光散乱粒径測定装置(大塚電子社製:ELS−300
0)を用いて測定した平均粒子径である。
【0025】粒子径が50nm未満以下であると、機械
的安定性が低下し、また造膜性も低下する傾向にある。
300nmよりも大きすぎると沈降安定性、熱的安定
性、機械的安定性、化学的安定性を損なう。ただし、1
0重量%未満であれば、この範囲外の粒子径の粒子が混
在していても構わない。
【0026】本発明のフッ素系共重合体においては、上
記(a)〜(d)の単量体に基づく重合単位に加えて
(e)ビニルエステル、ビニルエーテル、イソプロペニ
ルエーテル及びアリルエーテルから選ばれる少なくとも
一つの単量体に基づく重合単位を含む共重合体であって
もよい。この単量体に基づく重合単位が含まれている
と、顔料分散性、基材との密着性が向上されるばかりで
なく、アクリル単量体との親和性が向上して塗膜の透明
性、耐候性が向上するという特徴を有する。
【0027】上記(e)ビニルエステル、ビニルエーテ
ル、イソプロペニルエーテル及びアリルエーテルから選
ばれる少なくとも一つの単量体に基づく重合単位が多す
ぎると塗膜にタックが生じる。また逆に少なすぎる場合
には顔料分散性、基材との密着性、アクリル単量体との
親和性などの向上の効果は十分に奏されない。従って、
(e)成分に基づく重合単位の好ましい含量は、5〜2
0モル%程度である。
【0028】上記ビニルエステルとしては、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ステアリン
酸ビニルなどが挙げられる。またビニルエーテルとして
は、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プ
ロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロ
ヘキシルビニルエーテルなどが挙げられる。イソプロペ
ニルエーテルとしては、メチルイソプロペニルエーテ
ル、エチルイソプロペニルエーテル、プロピルイソプロ
ペニルエーテル、ブチルイソプロペニルエーテル、シク
ロヘキシルイソプロペニルエーテルなどが挙げられる。
アリルエーテルとしては、エチルアリルエーテル、プロ
ピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、イソブチ
ルアリルエーテルなどが挙げられる。
【0029】また、上記(e)の単量体に基づく重合単
位は、ヒドロキシル基、カルボン酸基、エポキシ基およ
び加水分解性シリル基から選ばれる反応性基を含有して
いてもよい。この反応性基を含有する単量体に基づく重
合単位は、上記(e)の単量体に基づく重合単位中に2
0モル%以上、好ましくは25%モル%以上の量で含有
させることができる。
【0030】フッ素系共重合体がこのような反応性基を
有していても、分散液の安定性は、損なわれない。そし
て、フッ素系共重合体が、反応性基を有している場合
は、該水性分散液を塗料ベースとした時に、硬化剤を併
用することにより、架橋して極めて優れた耐水性、耐溶
剤性を有する塗膜を形成することができるという利点が
ある。この意味で、反応性基は、硬化性部位に相当する
と考えることもできる。
【0031】ヒドロキシル基を含有する重合単位は、こ
のようなヒドロキシル基含有単量体を共重合する方法、
または、重合体を高分子反応させてヒドロキシル基を含
有する重合単位を形成させる方法などにより導入でき
る。
【0032】ここで、ヒドロキシル基含有単量体として
は、ヒドロキシブチルビニルエーテル〔HBVE〕のご
ときヒドロキシアルキルビニルエーテル類;ヒドロキシ
エチルアリルエーテルのごときヒドロキシアルキルアリ
ルエーテル類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロ
キシエチルメタクリレートのごときアクリル酸またはメ
タクリル酸のヒドロキシアルキルエステルなどが例示さ
れる。
【0033】また、重合体を高分子反応させてヒドロキ
シル基を含有する重合単位を形成させる方法としては、
重合後加水分解可能なビニルエステル類を共重合させた
後、加水分解せしめてヒドロキシル基を形成せしめると
いう方法などが例示される。
【0034】一方、カルボン酸基を含有する重合単位
は、カルボン酸基含有単量体を共重合する方法、ヒドロ
キシル基を有する重合体に2塩基酸無水物を反応せしめ
てカルボン酸基を形成する方法などにより導入できる。
【0035】ここで、カルボン酸基含有単量体として
は、以下のようなものが例示される。 (1) CH2=CHOR1OCOR2COOM (2) CH2=CHCH2OR3OCOR4COOM (式中、R1、R3は炭素数2〜15の二価の炭化水素基、
R2、R4は飽和あるいは不飽和の直鎖状または環状の二価
の炭化水素基、Mは水素原子、炭化水素基、アルカリ金
属イオンまたは窒素原子を含む化合物である。)
【0036】エポキシ基を含有する重合単位は、エポキ
シ基を含有する単量体を共重合することにより導入でき
る。エポキシ基を含有する単量体としては、グリシジル
ビニルエーテルなどのエポキシ基含有アルキルビニルエ
ーテル類;グリシジルアリルエーテルなどのエポキシ基
含有アルキルアリルエーテル類;グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有ア
ルキルアクリレート類またはメタクリレート類などが例
示される。
【0037】加水分解性シリル基を含有する重合単位
は、加水分解性シリル基を含有する単量体を共重合する
ことにより導入できる。加水分解性シリル基を含有する
単量体としては、トリメトキシビニルシラン、トリエト
キシビニルシランなどが例示される。
【0038】本発明のフッ素系共重合体においては、上
記(a)〜(d)又は(a)〜(e)の単量体に加えて
(f)一般式:X−Y−Z( ここでXはラジカル重合性
不飽和基、Yは疎水性の2価の連結基、Zは親水性基 )
で表される親水性マクロモノマーを共重合してもよい。
この親水性マクロモノマーに基づく重合単位が含まれて
いると、水性分散液の機械的安定性・化学的安定性が改
善されるばかりでなく、造膜性や塗膜の機械的強度にも
優れ、さらに安定化のための乳化剤をまったくあるいは
ほとんど使用しなくて済むので、耐水性や耐汚染性が向
上するという特徴を有する。
【0039】ここでラジカル重合性不飽和基Xとして
は、ビニル基( CH2=CH- )、アリル基( CH2=CHCH2- )、
プロペニル基( CH3CH=C- )、イソプロペニル基( CH2=C
(CH3)-) 、アクリロイル基( CH2=CHCO- ) 、メタクリロ
イル基( CH2=C(CH3)CO- ) などを例示しうる。
【0040】疎水性の2価の連結基Yとしては、直鎖ま
たは分岐の炭化水素基、ポリオキシプロピレン基、シク
ロヘキサン環やシクロドデカン環などの脂環基および芳
香族基などが好ましい。この連結基がより疎水性であれ
ばあるほど親水性マクロモノマーのフルオロオレフィ
ン、エチレンおよびプロピレン等の他の共重合可能な単
量体との相溶性が高くなり、該マクロモノマーの反応率
が向上し、結果として安定化のための乳化剤をまった
く、あるいはほとんど使用しなくても、安定性に優れる
フッ素系共重合体の水性分散液を得ることが可能とな
る。
【0041】親水性基Zとしては、イオン性、ノニオン
性、両性およびこれらの組み合わせのいずれであっても
よいが、イオン性親水基のみからなる場合はフッ素系共
重合体の水性分散液の化学的安定性が低下するため、ノ
ニオン性または両性の親水基を有するマクロモノマーを
組み合わせることが望ましい。親水性の強さや塗膜物性
への影響という点から、ポリオキシエチレン基あるいは
ポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン基等のノニ
オン性親水基が特に好ましい。
【0042】マクロモノマーとは、片末端にラジカル重
合性不飽和基を有する低分子量のポリマーまたはオリゴ
マーのことをいう。すなわち、片末端にラジカル重合性
不飽和基を有し、十分な安定性を得るために、繰り返し
単位を少なくとも2個有する化合物である。繰り返し単
位の種類によって異なるが、通常は繰り返し単位が10
0個以下のものが重合性、耐水性などの面から好ましく
採用される。
【0043】親水性マクロモノマーとして、片末端がビ
ニルエーテル型またはアリルエーテル型のものが好まし
い。例えば、 (1) CH2 =CHOCH2 -cycloC6H10-CH2 O(CH2 CH2 O)t X(
tは2〜40の整数、Xは水素原子、低級アルキル基、ま
たは低級アシル基を示す。 )、 (2) CH2 =CHOC4 H8-O-(CH2 CH(CH3)O) u -CH2O(CH2 C
H2 O)t X( uは1〜10の整数、t 、X は上記と同様の
意味を表す。 )、 (3) CH2 =CHO-C4 H8 ー O-(CH2CH2 O)t X ( t、X
は上記と同様に意味を表す。) (4) CH2 =CHCH2OC4 H8-O-(CH2 CH(CH3)O)u -CH2O(CH2
CH2 O)t X( u、t 、Xは上記と同様に意味を表す。) などが例示される。なお、(-cycloC6H10-)の結合部位
は、1,4-、 1,3-、1,2- があるが、通常は1,4-が採用
される。
【0044】なかでも、片末端がビニルエーテル型の構
造を有するものが、フルオロオレフィンとの交互共重合
性に優れ、共重合体塗膜の耐候性が良好となるため好ま
しく、以下のものが例示される。
【0045】(1) CH2 =CHOC4H8-O-(CH2 CH2 O)n H(
nは2〜40の整数 ) (2) CH2 =CHOCH2 -cycloC6H10-CH2 O-(CH2 CH2 O)
n H( nは上記と同様の意味を表す。 ) (3) CH2 =CHO-cycloC6H10-C(CH3)2-cycloC6H10 -O-
(CH2 CH2O)n H( nは上記と同様の意味を表す。)
【0046】これらの親水性マクロモノマーは、ヒドロ
キシル基を有するアルキルビニルエーテルあるいはアル
キルアリルエーテルに、ホルムアルデヒドを重合させる
か、または、アルキレンオキシドあるいはラクトン環を
有する化合物を開環重合させるなどの方法により製造す
ることが可能である。ポリエチレングリコールなどの親
水性ポリマーの末端にビニルエーテル基やアリルエーテ
ル基などを導入することにより製造することもできる。
【0047】また、親水性マクロモノマーとしては、親
水性のエチレン性不飽和モノマーがラジカル重合した鎖
を有し、末端にビニルエーテルまたはアリルエーテルの
ごときラジカル重合性不飽和基を有するマクロモノマー
であってもよい。このようなマクロモノマーは、山下ら
がPolym.Bull.,5. 335(1981)に述べている方法等により
製造することが可能である。すなわち、縮合可能な官能
基を有する開始剤および連鎖移動剤の存在下に親水性基
を有するエチレン性不飽和モノマーをラジカル重合させ
ることにより、縮合可能な官能基を有する重合体を製造
し、ついでこの重合体の官能基に、グリシジルビニルエ
ーテル、グリシジルアリルエーテルのごとき化合物を反
応させ、末端にラジカル重合性不飽和基を導入する方法
などが例示される。
【0048】この親水性マクロモノマーの製造に用いら
れるエチレン性不飽和モノマーとしては、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、
N-メチロールメタクリルアミド、2-メトキシエチルアク
リレート、2-メトキシエチルメタクリレート、ジアセト
ンアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアク
リレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキ
シプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリ
レート、多価アルコールのアクリル酸エステル、多価ア
ルコールのメタクリル酸エステルおよびビニルピロリド
ンなどがある。
【0049】この他に、エチレン性不飽和モノマーと共
重合可能なモノマーをエチレン性不飽和モノマーと共に
使用してもよい。かかる共重合可能なモノマーとして、
アクリルアミドとその誘導体、メタクリルアミドとその
誘導体、N-メチロールアクリルアミド誘導体、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテルモノアクリレート、ト
リエチレングリコールモノメチルエーテルモノアクリレ
ート、2-ヒドロキシエチルアクリレートのリン酸エステ
ル、ブトキシエチルアクリレートなどがある。
【0050】また、この親水性マクロモノマーの製造に
用いられる重合開始剤としては、4,4'- アゾビス-4- シ
アノバレリアン酸、2,2'- アゾビス-2- アミジノプロパ
ン塩酸塩、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾ
ビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイルなどがあ
る。
【0051】本発明におけるフッ素系共重合体中には、
親水性マクロモノマーに基づく重合単位が0.1〜25
モル%、好ましくは0.3〜20モル%の割合で含まれ
ることが好ましい。
【0052】含有量があまり少ない場合は、水性分散液
の機械的安定性・化学的安定性を顕著に改善することが
できず、またあまり多すぎると、塗膜の耐候性、耐水性
が悪くなるため好ましくない。
【0053】本発明の水性分散液は、フッ素系共重合体
が水に分散されたものである。また本発明の水性分散液
は、通常フッ素系共重合体水性分散液で用いられる乳化
剤を用いなくても分散安定性に優れるが、乳化剤を用い
ることを排除するものではない。乳化剤としては、ノニ
オン性乳化剤やアニオン性乳化剤を単独でまたは併用し
て用いることができる。ノニオン性乳化剤としては、ア
ルキルフェノールエチレンオキシド付加物、高級アルコ
ールエチレンオキシド付加物、エチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドブロックコポリマーなどを例示しうる。
アニオン性乳化剤としては、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸
塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エ
ステル塩、リン酸エステル塩などを例示しうる。
【0054】また、上記乳化剤は通常重合時に添加して
使用されるが、重合後の水性分散液に同種の乳化剤およ
び/または異種の乳化剤を添加して使用してもよい。
【0055】ここで重合後の水性分散液に添加する乳化
剤としては上記の乳化剤の他にジオクチルスルホコハク
酸ナトリウム、ジノニルスルホコハク酸ナトリウムなど
のジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属塩、および
これらとエチレングルコール、プロピレングリコールな
どのアルキレングリコールとの組み合わせなどが例示さ
れる。これらジアルキルスルホコハク酸のアルカリ金属
塩およびアルキレングルコールを添加すると上記水性分
散液の機械的安定性・熱的安定性が改善される。
【0056】本発明での乳化重合の開始は、通常の乳化
重合の開始と同様に重合開始剤の添加により行われる。
重合開始剤としては、通常のラジカル開始剤を用いるこ
とができるが、特に水溶性開始剤が好ましく採用され、
具体的には、過硫酸アンモニウム塩などの過硫酸塩、過
酸化水素あるいはこれらと亜硫酸水素ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウムなどの還元剤との組み合わせからなるレ
ドックス開始剤、さらにこれらに少量の鉄、第一鉄塩、
硫酸銀などを共存させた系の無機系開始剤、またはジコ
ハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシドなどの
二塩基酸過酸化物、アゾビスイソブチルアミジンの塩酸
塩、アゾビスイソブチロニトリルなどの有機系開始剤が
例示される。
【0057】重合開始剤の使用量は、その種類、乳化重
合条件などに応じて適宜変更可能であるが、通常は乳化
重合させるべき単量体100重量部あたり0.005〜
0.5重量部程度が好ましい。また、これらの重合開始
剤は一括添加してもよいが、必要に応じて分割添加して
もよい。
【0058】また乳化物のpHを上昇させる目的で、p
H調整剤を用いてもよい。pH調整剤としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、オルトリン酸水素ナトリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、テトラホウ酸ナトリウムなど
の無機塩基およびトリエチルアミン、トリエタノールア
ミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノール
アミンなどの有機塩基類などが例示される。
【0059】pH調整剤の添加量は、通常乳化重合媒体
100重量部あたり0.05〜2重量部程度、好ましく
は0.1〜2重量部程度である。なお、pHの高い方が
重合速度が速くなる傾向がある。
【0060】また、乳化重合開始温度は、重合開始剤の
種類に応じて適宜最適値が選定されるが、通常は0〜1
00℃、特に10〜90℃程度が好ましく採用される。
重合温度は20〜120℃程度である。また反応圧力は
適宜選定可能であるが、通常は0.1〜10MPa、特
に0.2〜5MPa程度を採用するのが望ましい。
【0061】この製造方法において、単量体、水、乳化
剤、重合開始剤などの添加物をそのまま一括仕込みして
重合してもよいが、分散粒子の粒子径を小さくして分散
液の安定性および塗膜の光沢などの諸物性を向上させる
目的で、重合開始剤を添加する以前にホモジナイザーな
どの撹拌機を用いて前乳化させ、その後に開始剤を添加
して重合してもよい。また、単量体はその全量を一括し
て反応器に装入する方法、単量体の全量を連続して装入
する方法、単量体全量を分割して装入する方法、単量体
の一部を仕込んで先ず反応させた後、残りを分割してあ
るいは連続して装入する方法等種々の方法が採用でき
る。また、分割添加する場合、単量体組成は異なっても
よい。
【0062】本発明のフッ素系共重合体は、予め重合し
ておいた当該フッ素系共重合体の粒子の存在下に、該粒
子と同じ単量体の組み合わせ、組成の単量体をさらに乳
化重合してもよい。予め共重合体粒子が水中に存在する
ことにより、ガス状の単量体が吸収されやすくなり、重
合速度が向上する。また、その際に、予め重合しておい
て当該フッ素系共重合体の粒子を希釈してから乳化重合
を行うことにより、分散液の安定性をより向上させるこ
とができる。
【0063】この場合、重合時に予め仕込む該フッ素系
共重合体の粒子100重量部に対して、単量体の混合物
100〜10,000重量部の割合で重合を行うことが
望ましい。予め仕込む該フッ素系共重合体の粒子の割合
が低すぎると重合速度の向上効果が小さく、また多すぎ
ると一回の重合操作で得られる水性分散液の収量が少な
くなり、経済的ではない。
【0064】また、単量体のガス吸収を更に改善するた
めに、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールなどの
アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコ
ールなどのアルキレングリコール類などの親水性有機化
合物を重合時に添加してもよい。この場合の添加量は水
性分散液の水に対して0.1〜10重量%使用すること
が好ましい。更に好ましくは1〜5%である。
【0065】添加量がこれよりも少ないとガス吸収効果
が小さく、また多すぎると揮発性の有機化合物の含有量
が多くなって環境に悪影響を及ぼす。
【0066】また、上記のフッ素系共重合体が分散され
ている水性分散液中で、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル(以下、(メタ)アクリル酸エステルとも記
す。)の単量体を主成分とするラジカル重合性の単量体
を乳化重合することもできる。
【0067】このようなフッ素系共重合体が分散されて
いる水性分散液中での(メタ)アクリル酸エステルの単
量体を主成分とするラジカル重合性の単量体の乳化重合
は、当該分散されているフッ素系共重合体に対する後反
応または、これをシード粒子とするいわゆるシード重合
と称すべきものであり、乳化重合の過程で、(メタ)ア
クリル酸エステルの単量体を主成分とするラジカル重合
性の単量体のフッ素系共重合体への侵入・膨潤等の何ら
かの相互作用が起きる結果、最終的なフッ素系共重合体
の水性分散液においては、両分散液を個別に調製してか
ら混合したものに比較して、よりフッ素系共重合体と
(メタ)アクリル酸エステルの単量体を主成分とする共
重合体が互いにより均一に分散したものが得られること
が期待される。
【0068】このように、(メタ)アクリル酸エステル
の単量体を主成分とするラジカル重合性の単量体をシー
ド重合することにより、フッ素系共重合体の耐候性等の
特性を保持したまま、機械的安定性、化学的的安定性、
造膜性、顔料分散性、施工性をより向上させることがで
きる。
【0069】ここで、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルとしては、アルキル基の炭素数が1〜18のものが
好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)ア
クリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、
(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸
イソヘキシル、(メタ)アクリル酸2―エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができ
る。このうち、特に炭素数1〜5のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。また、上記
(メタ)アクリル酸エステルと共に、これと共重合可能
な単量体をアクリル酸エステルの50モル%以下、好ま
しくは25モル%以下使用してもよい。
【0070】(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能
な単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、
クロトン酸などのカルボキシル基含有単量体酸;(メ
タ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド化合
物;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有単量体;
(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有単
量体;(メタ)アクリル酸γ−トリメトキシシラン、
(メタ)アクリル酸γ−トリエトキシシランなどの加水
分解性シリル基含有単量体などの少なくとも一つの官能
基を有するラジカル重合性の単量体が挙げられる。
【0071】(メタ)アクリル酸エステルを主成分とす
る共重合体は、フッ素系共重合体100重量部あたり、
5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部、更
に好ましくは20〜50重量部である。従って、上記い
わゆるシード重合を採用する場合は、フッ素系共重合体
100重量部の存在下に、反応容器に5〜200重量部
の(メタ)アクリル酸を主成分とする単量体を仕込み乳
化重合を行わせることになる。
【0072】(メタ)アクリル酸エステルを主成分とす
る共重合体の乳化重合条件は、上記したフッ素系共重合
体に関する乳化重合の条件に準じて採用できる。
【0073】当該フッ素系共重合体と(メタ)アクリル
酸エステルを主成分とする共重合体の複合化された粒子
の平均粒子径(以下、複合化された粒子径とも記す。)
は、50nm〜300nmの範囲にあることが好まし
く、更に好ましくは70〜200nmである。粒子径が
50nm未満であると、機械的安定性が低下し、また造
膜性も低下する傾向にある。一方、300nmよりも大
きすぎると沈降安定性、熱的安定性、機械的安定性、化
学的安定性を損なう。ただし、10重量%未満であれ
ば、この範囲外の粒径の粒子が混在していても構わな
い。
【0074】本発明の水性分散液は、そのままでも水性
塗料として使用可能であるが、必要に応じて着色剤、可
塑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、顔料分散
剤、増粘剤、ハジキ防止剤、皮バリ防止剤、硬化剤など
通常水性塗料に添加される添加剤を混合してもよい。更
に、アルミニウムペースト等のメタリック顔料を使用し
てもよい。着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料
などが例示される。可塑剤としては、従来公知のもの、
例えばジオクチルフタレートなどの低分子量可塑剤、ビ
ニル重合体可塑剤、ポリエステル系可塑剤などの高分子
量可塑剤などが挙げられる。造膜助剤としては、ジプロ
ピレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル等の多価アルコールモノアルキルエーテルや有機酸エ
ステル等が使用される。また、硬化剤としては、例えば
ヘキサメチレンジイソシアネート三量体などのブロック
イソシアネート、メチル化メラミン、メチロール化メラ
ミン等のメラミン樹脂、等が使用される。また、水性分
散液の安定性を向上させるためにpH調整剤を添加して
もよい。
【0075】
【実施例】以下に合成例、実施例を掲げて本発明を具体
的に説明するが、かかる実施例などにより本発明は何ら
限定されるものではない。なお、以下の実施例中の部数
はとくに断りのない限り重量部を示すものである。
【0076】(合成例1)内容積2.0Lのステンレス
製撹拌機付きオートクレーブにイオン交換水947g、
アニオン性乳化剤(ラウリル硫酸ナトリウム:日光ケミ
カル社製)10.5g、ノニオン性乳化剤(N−112
0;日本乳化剤製)31.2部およびt−ブタノール5
0.7gを仕込み、真空ポンプによる脱気、窒素ガスに
よる加圧を繰り返して空気を除去した。次に、テトラフ
ルオロエチレン90g、プロピレン5.1g、エチレン
5.1gをオートクレーブ中に導入した。
【0077】オートクレーブ内の温度が65℃に達した
時点で圧力1.96MPaを示した。その後、過硫酸ア
ンモニウムの15%水溶液15ccを添加し、反応を開
始させた。圧力の低下に伴い加圧して圧力を維持しつ
つ、テトラフルオロエチレン53モル%、プロピレン2
7モル%、エチレン20モル%の混合ガス631gを連
続的に加え反応を続行させた。
【0078】なお、反応進行中、過硫酸アンモニウム1
5%水溶液25ccを連続的に加えた。19時間後、混
合ガスの供給を停止しオートクレーブを水冷して室温に
達した後、未反応モノマーをパージし、オートクレーブ
を開放して固形分濃度41.0%の水性分散液を得た。
また粒子径は56nmであった。得られた水性分散液を
遠心分離器にかけて沈降させ、ポリマーをガラスフィル
ターで濾過し、4mmHgの減圧下で5時間かけて水分
を除去した後、衝撃式ハンマーミルで粉砕し、フッ素系
共重合体の粉末を得た。この共重合体の13C−NMRに
よる組成分析の結果は、テトラフルオロエチレンに基づ
く重合単位52モル%、プロピレンに基づく重合単位2
8モル%、エチレンに基づく重合単位20モル%であっ
た。
【0079】(合成例2)内容積2.5Lのステンレス
製撹拌機付きオートクレーブに、イオン交換水1010
部、炭酸カリウム(K2 CO3 )2.2部、ノニオン性
乳化剤(N−1110;日本乳化剤製)2.2部、アニ
オン性乳化剤(ラウリル硫酸ナトリウム)1.1部、t
―ブタノール46.6gを仕込み、真空ポンプによる脱
気、窒素ガスによる加圧を繰り返して空気を除去した。
次に、テトラフルオロエチレン188g、プロピレン
3.8g、エチレン8g、イソブチレン5.1gをオー
トクレーブ中に導入した。
【0080】オートクレーブ内の温度が70℃に達した
時点で圧力1.54MPaを示した。その後、過硫酸ア
ンモニウムの25%水溶液2ccを添加し、反応を開始
させた。圧力の低下に伴い圧力を維持しつつ、テトラフ
ルオロエチレン50モル%、プロピレン10モル%、エ
チレン30モル%、イソブチレン10モル%の混合ガス
530gを連続的に加え反応を続行させた。
【0081】なお、反応進行中、過硫酸アンモニウム2
5%水溶液30ccを連続的に加えた。10時間後、混
合ガスの供給を停止しオートクレーブを水冷して室温に
達した後、未反応モノマーをパージし、オートクレーブ
を開放して濃度34.5%のエマルションを得た。得ら
れたエマルションを遠心分離器にかけて沈降させ、ポリ
マーをガラスフィルターで濾過し、4mmHgの減圧下
で5時間かけて水分を除去した後、衝撃式ハンマーミル
で粉砕し、フッ素系共重合体の粉末を得た。また粒子径
は120nmであった。この共重合体の13C−NMRに
よる組成分析の結果は、テトラフルオロエチレンに基づ
く重合単位54モル%、プロピレンに基づく重合単位1
6モル%、エチレンに基づく重合単位20モル%、イソ
ブチレンに基づく重合単位10%であった。また粒子径
は76nmであった。
【0082】(合成例3)温度計、攪拌機、還流、冷却
器を備えた内容量200mLのガラス製フラスコに表1
の例3に示す組成の単量体を用いた以外は例1と同様に
して、固形分濃度32.0重量%の水性分散液70gを
仕込み(分散液中のフッ素系共重合体量は24gであっ
た。)80℃になるまで加温した。80℃に達した時点
でメタクリル酸メチル10g、メタクリル酸イソブチル
1.2g、ノニオン性乳化剤(N−1110;日本乳化
剤製)0.04g、アニオン性乳化剤(ラウリル硫酸ナ
トリウム)0.02gを1重量%水溶液で乳化した水性
分散液を1時間かけて滴下した。その直後、過硫酸アン
モニウムの2重量%水溶液1mLを添加し反応を開始さ
せた。反応時間3時間後にフラスコ内温度を90℃に上
げ更に1時間反応させて重合を完結させ、フッ素樹脂と
メタクリル酸エステル重合体が2:1(重量比)で、固
形分濃度40.8重量%の水性分散液を得た。粒子径は
120nmであった。結果を表1及び2に示す。
【0083】(合成例4)内容積1.3Lのステンレス
製撹拌機付きオートクレーブに、合成例2で得られた含
フッ素水性分散液90部、イオン交換水616部、炭酸
カリウム(K2 CO3 )3.4部、ノニオン性乳化剤
(N−1120;日本乳化剤製)20.4部、アニオン
性乳化剤(ラウリル硫酸ナトリウム)6.8部、t―ブ
タノール33gを仕込み、真空ポンプによる脱気、窒素
ガスによる加圧を繰り返して空気を除去した。次に、テ
トラフルオロエチレン52.6g、プロピレン1.3
g、エチレン2.1gをオートクレーブ中に導入した。
【0084】オートクレーブ内の温度が65℃に達した
時点で圧力2.62MPaを示した。その後、過硫酸ア
ンモニウムの15%水溶液2ccを添加し、反応を開始
させた。圧力の低下に伴い圧力を維持しつつ、テトラフ
ルオロエチレン53モル%、プロピレン27モル%、エ
チレン20モル%の混合ガス410gを連続的に加え反
応を続行させた。
【0085】なお、反応進行中、過硫酸アンモニウム1
5%水溶液30ccを連続的に加えた。18時間後、混
合ガスの供給を停止しオートクレーブを水冷して室温に
達した後、未反応モノマーをパージし、オートクレーブ
を開放して濃度34.5%のエマルションを得た。得ら
れたエマルションを遠心分離器にかけて沈降させ、ポリ
マーをガラスフィルターで濾過し、4mmHgの減圧下
で5時間かけて水分を除去した後、衝撃式ハンマーミル
で粉砕し、フッ素系共重合体の粉末を得た。この共重合
体の13C−NMRによる組成分析の結果は、テトラフル
オロエチレンに基づく重合単位53モル%、プロピレン
に基づく重合単位27モル%、エチレンに基づく重合単
位20モル%あった。また粒子径は89nmであった。
【0086】(合成例5〜10)乳化重合に用いるモノ
マー組成を表1及び2に示すように変更しそれ以外は合
成例1〜3に記載の方法に準じてフッ素系共重合体の水
性分散液を得た。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】表1及び表2における略号は次の通りであ
る。 EOVE-1 :CH2 =CHOC4H8-O-(CH2 CH2 O)n H ( 平均分子
量520 ) EOVE-2 :CH2 =CHOCH2 -cycloC6H10-CH2O-(CH2 CH2 O)
n H( 平均分子量830 ) HBVE : 4-ヒドロキシブチルビニルエーテル
【0090】なお、粒子径はレーザー光散乱粒径測定装
置(大塚電子社製:ELS−3000)を用いて測定し
た。
【0091】また、a,b,c,d,e,fの組成にお
いて、例えばテトラフルオロエチレンの組成が「90/
52」とあるのは、分子の「90」が、供給原料モノマ
ー中の組成が90モル%であることを表し、分母の「5
2」は、共重合体中のテトラフルオロエチレンに基づく
重合単位が52モル%であることを示す。
【0092】(実施例1〜9、比較例1)上記により得
られたフッ素系共重合体の水性分散液71部、造膜助剤
5.4部、増粘剤0.3部、分散剤0.8部、消泡剤
0.6部、イオン交換水10.3部を表2に示す量用い
てクリアー塗料配合を行った。なお、造膜助剤はCs−
12(チッソ社製)、増粘剤はレオビスCR(ヘキスト
合成社製)、分散剤はノスコスパース44−C(サンノ
プコ社製)、消泡剤はFSアンチフォーム90(ダウコ
ーニング社製)である。これらの塗料について、以下の
方法により機械的安定性を調べた結果を表3に示す。
【0093】機械的安定性:ホモジナイザー(バイオミ
キサー:日本精機製作所社製)を用い、5,000rp
mで5分間撹拌して沈殿物が見られるものを×、異常の
ないものを○とした。
【0094】次に、これらの塗料をアルミ板上に、乾燥
膜厚40μmとなるようにエアスプレーで塗布し、80
℃で30分間乾燥し試験片を得た。なお、例10の水性
分散液を用いた場合には造膜せず試験片は得られなかっ
た。これらの試験片について耐候性、耐水性および耐汚
染性の試験を行った。
【0095】耐候性評価:Qパネル社製蛍光紫外線耐候
性試験機を用いるQUV試験3000時間後に著しく光
沢が低下したものを×、光沢の低下があまりみられない
ものを○とした。
【0096】耐水性評価:60℃の温水に1週間浸漬
後、塗膜のふくれや剥離の有無で判定した。
【0097】耐汚染性:屋外で南面45°で1年間暴露
を行い、保存板と水ぶき後の色差が5以下のものは○、
5をこえるものを×とした。結果を表3に示した。
【0098】
【表3】
【0099】
【発明の効果】本発明のフッ素系共重合体の水性分散液
は、沈降安定性、機械的安定性に優れており、また耐候
性、耐汚染性、耐水性の優れた塗膜を与えるものであ
り、耐候性水性塗料原料として極めて有用である。
【0100】また本発明の水性分散液を用いた水性塗料
は、基本的に有機溶剤を使用しない安定な水性分散液を
ベースとするものであるから、溶剤規制などの制限を受
けることなく、幅広い用途に適用が可能である。例え
ば、ガラス、金属、セメントなど外装用無機建材の耐候
性塗装などに特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 3/075 CEY C08F 2/24 A C08L 55/00 2/44 C C09D 123/02 290/06 127/12 C08J 3/03 CEW // C08F 2/24 CEY 2/44 290/06 (C08F 214/18 210:02 210:06 210:08)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)フルオロオレフィンに基づく重合
    単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、並びに
    (c)エチレンに基づく重合単位および/または(d)
    ブチレンに基づく重合単位を含む共重合体であって、そ
    の粒子径が50nm〜300nmの範囲にあるフッ素系
    共重合体が水に分散されていることを特徴とする水性分
    散液。
  2. 【請求項2】 (a)フルオロオレフィンに基づく重合
    単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、(c)エチ
    レンに基づく重合単位および/または(d)ブチレンに
    基づく重合単位、並びに(e)ビニルエステル、ビニル
    エーテル、イソプロペニルエーテル及びアリルエーテル
    から選ばれる少なくとも一つに基づく重合単位を含む共
    重合体であって、その粒子径が50nm〜300nmの
    範囲にあるフッ素系共重合体が水に分散されていること
    を特徴とする水性分散液。
  3. 【請求項3】 (a)フルオロオレフィンに基づく重合
    単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、(c)エチ
    レンに基づく重合単位および/または(d)ブチレンに
    基づく重合単位、並びに(f)一般式:X−Y−Z(こ
    こでXはラジカル重合性不飽和基、Yは疎水性の2価の
    連結基、Zは親水性基)で表される親水性マクロモノマ
    ーに基づく重合単位を含む共重合体であって、その粒子
    径が50nm〜300nmの範囲にあるフッ素系共重合
    体が水に分散されていることを特徴とする水性分散液。
  4. 【請求項4】 (a)フルオロオレフィンに基づく重合
    単位、(b)プロピレンに基づく重合単位、(c)エチ
    レンに基づく重合単位および/または(d)ブチレンに
    基づく重合単位、(e)ビニルエステル、ビニルエーテ
    ル、イソプロペニルエーテル及びアリルエーテルから選
    ばれる少なくとも一つに基づく重合単位、並びに(f)
    一般式:X−Y−Z(ここでXはラジカル重合性不飽和
    基、Yは疎水性の2価の連結基、Zは親水性基)で表さ
    れる親水性マクロモノマーに基づく重合単位を含む共重
    合体であって、その粒子径が50nm〜300nmの範
    囲にあるフッ素系共重合体が水に分散されていることを
    特徴とする水性分散液。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載のフッ素系
    共重合体の粒子100重量部の存在下に、該粒子と同じ
    単量体の組み合わせの混合物100〜10,000重量
    部を乳化重合してして得られる水性分散液。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載のフッ素系
    共重合体の粒子100重量部の存在下に、炭素数1〜1
    8のアルキル基の(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    を主成分とするラジカル重合性の単量体混合物5〜20
    0重量部を乳化重合して得られる水性分散液。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5の何れかに記載のフッ素系
    共重合体の粒子100重量部の存在下に、炭素数1〜1
    8のアルキル基の(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    と、カルボキシル基、加水分解性シリル基及び水酸基か
    ら選ばれる少なくとも一つの官能基を有するラジカル重
    合性の単量体との混合物5〜200重量部を乳化重合し
    て得られる水性分散液。
  8. 【請求項8】 フッ素系共重合体と(メタ)アクリル酸
    エステルを主成分とする共重合体の複合化された粒子の
    粒子径が50nm〜300nmの範囲にある請求項6又
    は7記載の水性分散液。
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