JP2005193519A - 熱転写画像形成材料及び熱転写画像形成方法 - Google Patents

熱転写画像形成材料及び熱転写画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 AMスクリーニング方式により2値化された画像のみならず、FMスクリーニング方式やAM/FM複合スクリーニング方式でも一定範囲の条件下で、良好な網点再現安定性が得られる熱転写画像形成材料および熱転写画像形成方法を提供すること。
【解決手段】 反射型空間光変調器を備えたレーザー画像記録装置を用いて画像露光を行い、熱転写画像を形成し、該熱転写画像を最終記録媒体に熱及び/または圧力を加え転写して画像を形成する熱転写画像形成材料において、該熱転写画像形成材料が支持体上に少なくとも光熱変換層とインク層を有する熱転写インクシートと支持体上に受像層を有する受像シートとからなることを特徴とする熱転写画像形成材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は熱転写画像形成材料および熱転写画像形成方法に関する。更に、本発明は熱転写インクシートと受像シートを用い、レーザー光を用いて高解像度の画像を形成する熱転写画像形成材料及び熱転写画像形成方法に関し、特に本発明はデジタル画像信号からレーザー記録により、印刷分野におけるカラープルーフ(DDCP:ダイレクト・ディジタル・カラープルーフ)、あるいはマスク画像を作製するのに有用な熱転写画像形成材料及び熱転写画像形成方法に関する。
近年、デジタルデータからの画像形成技術が普及したことに伴い、特に印刷の分野では、デジタルカラープルーフ(DDCP)のニーズが高まっている。
かかるDDCPにおいては、印刷物の色再現、安定性再現が求められ、レーザー熱転写技術が採用されている。具体的には、特開2003−200672号公報に記載のように、光熱変換層と色材層を有するレーザー熱転写インクシートと、該インクシートのインク層を受容する受像層を有するレーザー熱転写用受像シートを用い、前記インクシートのインク層面と前記受像シートの受像層面を対面させ、該インクシート側から像状にレーザー露光を行い、光熱変換してインク層を受像層側に熱転写し、更に画像を坦持した受像シートから最終記録媒体へ熱転写する技術が開示されている。また、かかる技術において、受像シートの受像層とその下層との剥離の程度、最終記録媒体の選択自由度などを改良した技術が公開されている(例えば、特許文献1参照。)。
これらの画像形成技術においては、画像の2値化方式、即ちスクエアドットやチェーンドット等、様々な網点の形状において、一定範囲の条件下で安定した網点再現性が求められる。近年、この画像の2値化方式において、例えば、特開平11−289465号公報に記載のように、従来の一定周期(周波数)で網点を発生させ、その網点1つあたりの面積を変化させて階調を表現するAMスクリーニング方式に加え、網点の発生周期(周波数)を変化させて階調を表現するFMスクリーニング方式やAM/FMの両方式を組み合わせて階調を表現するAM/FM複合方式が多用されるようになってきた。
しかしながら、実際印刷に用いられるCTPプレートによる印刷物と熱転写方式による画像形成材料により得られた画像では、その光学特性や画像形成原理が異なるため、AMスクリーニング方式で2値化された画像では良好な網点再現安定性を有する画像形成材料でも、FMスクリーニング方式やAM/FM複合方式により2値化された画像では安定性が不足する場合があった。一方、画像記録装置面としては新たな方式を用いた技術(例えば、特許文献2参照。)が公開されているが、この方式を用いた露光装置と公知の各種画像形成方式、材料、記録方式の適合性や出力結果の変化については明らかになっていなかった。
特開2002−52845号公報 特開2002−72118号公報
本発明の解決しようとする課題は、これまで主に用いられてきたAMスクリーニング方式により2値化された画像のみならず、FMスクリーニング方式やAM/FM複合スクリーニング方式でも一定範囲の条件下で良好な網点再現安定性が得られる熱転写画像形成材料および熱転写画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、下記の構成により達成される。
(請求項1)
反射型空間光変調器を備えたレーザー画像記録装置を用いて画像露光を行い、熱転写画像を形成し、該熱転写画像を最終記録媒体に熱及び/または圧力を加え転写して画像を形成する熱転写画像形成材料において、該熱転写画像形成材料が支持体上に少なくとも光熱変換層とインク層とを有する熱転写インクシートと支持体上に受像層を有する受像シートとからなることを特徴とする熱転写画像形成材料。
(請求項2)
支持体に受像層を有する受像シートと支持体上に少なくとも光熱変換層とインク層とを有する熱転写インクシートを用い、熱転写インクシートのインク層と受像シートの受像層とを対向して重ね合わせ、反射型空間光変調器を備えたレーザー画像記録装置により画像露光を行い、インク層のレーザー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して、熱転写画像を形成し、該熱転写画像を最終記録媒体に合わせ、熱及び/または圧力を加え転写し、受像シートを剥離することによって画像を形成することを特徴とする熱転写画像形成方法。
(請求項3)
支持体に受像層を有する受像シートと支持体上に少なくとも光熱変換層とインク層とを有する熱転写インクシートを用い、熱転写インクシートのインク層と受像シートの受像層とを対向して重ね合わせ、反射型空間光変調器を備えたレーザー画像記録装置により画像露光を行い、インク層のレーザー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して、熱転写画像を形成し、該熱転写画像をJIS P8119−1998で規定されるベック平滑度が0〜15秒の最終記録媒体に合わせ、熱及び/または圧力を加え転写し、25℃、50%RHの環境下で9.8×10-3〜9.8×10-1N/cmの剥離力で受像シートを剥離することによって画像を形成することを特徴とする熱転写画像形成方法。
本発明により、画像の2値化方法がAMスクリーニング方式であっても、FMスクリーニング方式やAM/FM複合スクリーニング方式であっても精密な環境温湿度管理を必要とせずに、網点再現性安定性が良好な画像を得ることが可能となる。
以下、本発明について詳述する。
画像記録装置に用いられる光変調方式としては従来、発光素子毎の発光/非発光を直接制御して光変調を行う、いわゆる直接変調方式が主流であった。この方式を用いた画像記録装置としては、例えば、特開平6−328743号公報、特開2000−141749号公報記載の画像記録装置等が挙げられる。
これに対し、本発明の画像記録装置には光変調を発光素子で行うのではなく、光経路中に配置された反射素子により行う、いわゆる反射型空間光変調方式が用いられる。反射型の空間光変調器としては、例えば、回折型ライトバルブやデジタルマイクロミラー(DMD)等が知られている。
回折型ライトバルブは、横方向に列設された数千本の細い反射板(リボン)を電気力によって移動させることにより、リボンによって生ずる回折を利用して光ビームを変調するライトバルブである。このような回折型ライトバルブとしては、米国のシリコンライトマシーンズ社製の、GLVとも呼称されるグレイティングライトバルブ(Grating Light Valve:シリコンライトマシーンズ社の商標)が知られている。一方、デジタルマイクロミラーは、二次元に配設された数百〜数千個の微小なチルティングミラー(傾斜鏡)を電気的に傾斜させることにより、ミラーで反射する光ビームの方向を偏向して光ビームを変調するライトバルブである。
これらの反射型の空間光変調器を使用した場合には、空間光変調器に照射された光ビームを多数の光ビームに分割した上で独立して変調することが可能となる。
このような反射型の空間光変調器を使用した画像露光装置としては、特開2002−72117号、同2002−72118号、同2002−139702号、同2002−139801号、同2002−139845号、同2003−266793号の各公報記載の画像露光装置を用いることができる。
画像記録用レーザー光源としては半導体レーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー、ヘリウムネオンレーザーなどが挙げられる。レーザー以外の光源としては、発光ダイオード(LED)が挙げられる。複数の発光素子を集積したアレイとして使用し易いものは、LED及び半導体レーザーであり、熱転写画像形成材料の画像露光には半導体レーザーを用いることが好ましい。
レーザーの走査方法としては、円筒外面走査、円筒内面走査、平面走査などがある。円筒外面走査は、記録材料を外面に巻き付けたドラムを回転させながらレーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査とし、レーザー光の移動を副走査とする方式である。反射型の空間光変調器を用いる露光装置においてはこの円筒外面走査が装置機構上最も適している。
(受像シート剥離力)
本発明の熱転写画像形成材料として好ましく用いられる受像シートは、少なくとも熱軟化層と受像層とからなる。この様な構成においては、ベック平滑度0〜15秒の最終記録媒体、具体的には、Nシルバーダイヤ[日本製紙株式会社製:関東地区]127.9g/m2に全面非画像からなる受像シートを画像部の転写が可能な温度・圧力条件にて、熱または圧力、またはその両方で転写後、25℃、RH50%の環境下、30cm/minの速度で剥離する際の最終記録媒体と受像シート支持体との剥離に要する力が、9.8×10-3〜9.8×10-1N/cm、より好ましくは1.96×10-2〜3.43×10-1N/cm、特に好ましくは2.94×10-2〜2.45×10-1N/cmになることが好ましい。この場合の剥離面は、最終記録媒体が破壊されなければ、受像シートの受像層と受像シートの熱軟化層または剥離層との界面でもよいし、最終記録媒体と受像シート受像層の界面でもよいが、最終記録媒体の破壊を生じた場合は計測上数値が得られても「測定値なし」として扱う。
(受像シート支持体)
本発明に好ましく用いられる熱転写画像形成材料である受像シートの支持体としては、例えば、紙、コート紙、合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレン、もしくは、それらを紙とはり合せた複合材料)等の各種紙類、塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、延伸ナイロンフィルム、ポリアセテートフィルム等の単層あるいはそれらを2層以上積層した各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミックス類で形成されたフィルムないしシート、更には、アルミニウム、ステンレス、クロム、ニッケル等の金属板、樹脂コーティングした紙に金属の薄膜をラミネートまたは蒸着したものが挙げられる。これらの中ではポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンが好ましく、特に寸法安定性の点からポリエチレンテレフタレートが好ましい。上記プラスチック支持体は内部に微少な気泡を有するものも好ましく、更に内部に微少な気泡を有する層と内部に気泡を含まない層との2層以上からなる複数の層構造を有しているものも好ましい。
また、これらの支持体は熱収縮が横は0.01〜5%が好ましく、縦は0.01〜5%(JISC−2323)が好ましい。更に好ましくは横縦がそれぞれ0.3〜2%、1.2〜2%の範囲である。また、支持体の引っぱり強度は横が49〜294N/mm、縦が98〜343N/mmが好ましく、特に好ましいのは横縦がそれぞれ127.4〜215.6N/mm、147〜215.6N/mmの範囲である。理由は、紙に画像を転写した時にしわがよるのを防止するためである。
これらの支持体には、寸法安定化、帯電防止等の各種加工を施すこともできる。帯電防止剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「11290の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に記載の化合物などが広く用いられる。また従来公知の表面改質技術が好適に使用できる。
接着処理としては、火焔放射処理、硫酸処理、コロナ放電処理、プラズマ処理などが挙げられる。また、接着層を予め支持体に塗布した支持体を使用することも好ましい。
(熱軟化層)
次に本発明に好ましく用いられる熱転写画像形成材料である受像シートの熱軟化層について説明する。熱軟化層は常温では流動性はなく弾性を示し、軟化温度を越えるような高温領域では、顕著な流動性を示すものが好ましい。熱軟化層はTMA(Thermomechanical Analysis)軟化点が30〜100℃であることが好ましく、より好ましくは40〜80℃である。更に、融点が80〜150℃であることが好ましく、中でも融点とTMA軟化点の差が50℃未満であることが特に好ましく、40℃未満であることがもっとも好ましい。
熱軟化層の好ましい特性は必ずしも素材の種類のみで規定できるものではなく、分子量や分子量分布、結晶構造等の影響を受けるが、樹脂として熱物性が好ましいものは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、塩ビ−酢ビ共重合体、塩化ビニルとポリビニルアルコールとの共重合体、酢酸ビニルとマレイン酸との共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、ポリイソプレン樹脂(IR)、スチレン−イソプレン共重合体(SIS)、ブチルゴム等の合成ゴム、塩化ゴム、アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリノルボルネン等が挙げられる。
これらの中で、特にポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体、塩化ビニルとポリビニルアルコールとの共重合体、酢酸ビニルとマレイン酸との共重合体が好適である。
(受像層)
次に受像層について説明する。受像層はバインダーと必要に応じて添加される各種添加剤から成る。受像層はTMA測定による軟化点が100℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。受像層バインダーの具体例としては、ポリ酢酸ビニルエマルジョン系接着剤、クロロプレン系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤、天然ゴム、クロロプレンゴム系、ブチルゴム系、ポリアクリル酸エステル系、ニトリルゴム系、ポリサルファイド系、シリコーンゴム系、石油系樹脂などの粘着材、再生ゴム、SBR、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレン、ポリビニルエーテル、アイオノマー樹脂、SIS、SEBS、アクリル樹脂、エチレン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、塩ビグラフトEVA樹脂、EVAグラフト塩ビ樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン共重合体、酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、各種変性オレフィン、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂、ヒドロキシスチレン共重合体、スルフォンアミド樹脂、セルロース樹脂、ナイロン樹脂、ポリビニルホルマール樹脂等が挙げられる。
本発明において特に好ましいバインダーは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン共重合体、酢酸ビニル共重合体である。上記バインダーを単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用してもよい。
受像層はマット剤を含有することが好ましい。マット剤の素材としては、後述のバックコート層に使用されるものが同様に好適に使用できる。マット剤の数平均粒径は、受像層のマット剤の存在しない部分の平均膜厚より0.3〜10.0μm大きいことが好ましく、更に好ましくは0.3〜8.0μm大きいものが良い。中でも1〜5.5μm大きいものが有効で特に好ましい。0.3μm未満のものではカブリ及びガス除去性に対する効果が小さく、10.0μmを越えるものでは感度が劣化する。なお、数平均粒径の2倍以上の粒子質量が20%以下である分布を有するものが好ましく、数平均粒径の2倍以上の粒子質量が5%以下である分布を有するものがより好ましい。数平均粒径の2倍以上の粒子質量が20%以下である分布を有するものは、圧力が均一に緩和されるので、ブロッキングなどの保存性劣化が防止される。数平均粒径の2倍以上の粒子質量が5%以下である分布を有するものを用いると、保存性の点で更に好ましい。このようなマット剤を選択した場合、受像層のバインダー膜厚を3.0μm以上にすると、マット剤が多すぎて黄色味を帯びた画像になってしまうため、受像層のバインダー膜厚は0.8〜3.0μmが好ましい。
受像層表面のマット剤の分布も重要である。受像層上のマット剤の個数が200〜2400個/mm2であることが好ましい。更に、マット剤が真球状であることがマット剤添加による性能向上を効果的にする。真球状とは、マット剤粒子を顕微鏡などで観察した時の形状がほぼ球状で、長径と短径の差が20%以下程度のことを指す。受像層のマット剤付量は0.6〜4g/m2であることが好ましく、より好ましくは1〜3g/m2である。
(剥離層)
本発明に好ましく用いられる熱転写画像形成材料である受像シートには、熱軟化層と受像層の間に剥離層を設けることができる。この様な構成においては、剥離層と熱軟化層との剥離力を9.8×10-1N/cm以上で、且つベック平滑度0〜15秒の最終記録媒体に熱転写後、25℃、RH50%の環境下で剥離する際の受像層と下層との剥離力が9.8×10-3〜9.8×10-1N/cm、より好ましくは1.96×10-2〜6.86×10-1N/cm、特に好ましくは2.94×10-2〜4.9×10-1N/cmになることが必要である。
剥離層としては、受像層形成樹脂との兼ね合いでSP(溶解性パラメータ)値が1以上異なる樹脂を主成分とすることが好ましい、SP値が2〜20異なると剥離性が向上し、より好ましい。
剥離層を設けることは、受像層/バックコート層にマット剤を用いた場合、受像層のマット剤或いは重ねて保存された場合のバックコート層のマット剤等による押されによる感材の表面エンボス化による性能変動や、最終記録媒体上に画像を転写する際の剥離を容易にし、凹凸の異なる各種の紙への対応に好ましい態様である。
剥離層のバインダーとしては、受像層との兼ね合いで選択することが重要となる。本発明においては、SP値が1以上異なる樹脂を主成分として選択することが好ましい。本発明におけるSP値とは、溶解性パラメーター(Solubility Parameter)のことであり、次式で定義される。
SP=(ΔE/V)1/2
ΔE:蒸発エネルギー、V:モル体積
従って、ΔE/Vは凝集エネルギー密度であるから、SP値は物質の凝集エネルギーに関係した量であるといえる。本発明において、SP値は、接着8月号[第40巻 第8号 通巻436号] 発行:高分子刊行会、6〜14頁に記載の沖津氏の方法により求めた。
受像層との兼ね合いで選択される具体的剥離層素材としては、ポリエステル、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリパラベン酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、エチルセルロース、ニトロセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ウレタン樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン等のスチレン類及びこれら樹脂を架橋したもの、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アラミド等のTgが65℃以上の熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬化物が挙げられる。硬化剤としてはイソシアナート、メラミン等の一般的硬化剤を使用することができる。また、通常の熱可塑性樹脂をシリコーン/またはフッ素等で修飾し離型性を高めた樹脂等も好適に使用できる。
剥離層の膜厚は0.3〜6.0μmが好ましい。膜厚が大きすぎると熱軟化層の性能が現れ難くなるため、剥離層の種類により調整することが必要である。
(バックコート層)
本発明では、前記支持体の裏面(受像層を設けた表面とは反対側の面)に、搬送性、耐熱性、帯電防止等の機能を付与するために、バックコート層を設けることが好ましい実施態様である。また、バックコート層を設けることで画像欠陥、画像の品質安定性にも効果がある。バックコート層は、バインダー樹脂を溶媒中に溶解した、あるいはバインダー樹脂と粒径2〜30μmのマット剤を溶媒中に溶解または分散したバックコート層塗布液を支持体裏面に塗布することにより形成できる。
バックコート層に用いられるバインダーとしては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香族ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン(R)樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセテート、ポリカーボネート、有機硼素化合物、芳香族エステル類、フッ化ポリウレタン、ポリエーテルスルホンなど汎用ポリマーを使用することができる。バックコート層のバインダーとして架橋可能な水溶性バインダーを用い、架橋させることは、マット剤の粉落ち防止やバックコートの耐傷性の向上に効果がある。また、保存時のブロッキングにも効果が大きい。この架橋手段は、用いる架橋剤の特性に応じて、熱、活性光線、圧力の何れか一つまたは組合せなどを特に限定なく採用することができる。場合によっては、支持体への接着性を付与するため、支持体のバックコート層を設ける側に任意の接着層を設けてもよい。
(インクシート)
本発明に好ましく用いられる熱転写画像形成材料であるインクシートは、光熱変換機能およびインク(色材)転写機能を有するフィルムであり、支持体の一方の表面に、少なくとも光熱変換機能を有する光熱変換層及びインク層を有してなり、この両機能を同一の層に付与することも可能である。必要に応じてこれらの層と支持体との間にクッション層、剥離層等を、また必要に応じてこれらと反対の表面に、バックコート層を有することができる。
(インクシート用支持体)
支持体としては剛性を有し、寸法安定性が良く、平滑性に優れ、画像形成の際の熱に耐えるものならば何でもよく、具体的には紙、コート紙、合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレン、もしくは、それらを紙と貼り合せた複合材料)等の各種紙類、塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、シンジオタクチックポリスチレン、延伸ナイロンフィルム、ポリアセテートフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム等の単層あるいはそれらを2層以上積層した各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミックス類で形成されたフィルムないしシート、更には、アルミニウム、ステンレス、クロム、ニッケル等の金属板、樹脂コーティングした紙に金属の薄膜をラミネートまたは蒸着したものが挙げられる。
これらの支持体には寸法安定化、帯電防止等の各種加工を施すこともできる。帯電防止剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「11290の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に記載の化合物などが広く用いられる。
更に、これらの支持体には従来公知の表面改質処理を行ってもよい。これらの表面改質処理としては、火焔放射処理、硫酸処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理などが挙げられる。
また、後述の各層が良好に支持体上に塗布されるために前記支持体の上に接着層を設けてもよい。接着層としては、従来公知の物が特に制限なく使用できる。接着層を設ける方法としては、水系樹脂塗布、溶剤系樹脂塗布、水系ラテックス塗布、ホットメルト塗布などが挙げられる。
一般的には、支持体作製時に接着層を設けることが、コスト、安定性等の面から有利であり、この点から、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン/酢酸ビニル樹脂などのラテックスを塗設する方法が好ましいが、特にこれに限定されない。この様な接着層付のベースフィルムが各社から発売されており、本発明においてはこれらを好適に使用することができる。
レーザー光を転写材料側から照射して画像を形成するのであれば、転写材料の支持体は透明であることが望ましい。重ね合わせの容易さから転写材料の支持体の厚みは受像シートのそれより薄いことが好ましく、一般には30〜150μm程度が好ましく、更に好ましくは50〜100μmである。
(バックコート層)
インクシートのバックコート層に用いられるバインダーとしては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香族ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン(R)樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセテート、ポリカーボネート、有機硼素化合物、芳香族エステル類、フッ化ポリウレタン、ポリエーテルスルホンなど汎用ポリマーを使用することができる。バックコート層のバインダーとして架橋可能な水溶性バインダーを用い、架橋させることは、マット剤の粉落ち防止やバックコートの耐傷性の向上に効果がある。また、保存時のブロッキングにも効果が大きい。この架橋手段は、用いる架橋剤の特性に応じて、熱、活性光線、圧力の何れか一つまたは組合せなどを特に限定なく採用することができる。場合によっては、支持体への接着性を付与するため、支持体のバックコート層を設ける側に任意の接着層を設けてもよい。
またバックコート層にはマット剤を含有させることが好ましい。バックコート層に好ましく添加されるマット剤としては、有機又は無機の微粒子が使用できる。有機系マット剤としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、その他のラジカル重合系ポリマーの微粒子、ポリエステル、ポリカーボネートなど縮合ポリマーの微粒子などが挙げられる。バックコート層は0.5〜5g/m2程度の付量で設けられることが好ましい。0.5g/m2未満では塗布性が不安定で、マット剤の粉落ち等の問題が生じ易い。また、5g/m2を大きく超えて塗布されると好適なマット剤の粒径が非常に大きくなり、保存時にバックコートによるインク層面のエンボス化が生じ、特に薄膜のインク層を転写する熱転写では記録画像の抜けやムラが生じ易くなる。マット剤は、その数平均粒径が、バックコート層のバインダーのみの膜厚よりも1〜20μm大きいものが好ましい。マット剤の中でも、2μm以上の粒径の粒子が1mg/m2以上が必要で、好ましくは2〜600mg/m2である。これによって特に異物故障が改善される。また、粒径分布の標準偏差を数平均粒径で割った値σ/rn(=粒径分布の変動係数)が0.3以下となるような、粒径分布の狭いものを用いることで、異常に大きい粒径を有する粒子により発生する欠陥を改善できる上、より少ない添加量で所望の性能が得られる。この変動係数は0.15以下であることが更に好ましい。
バックコート層には、シート供給時の搬送ロールとの摩擦帯電による異物の付着を防止するため、帯電防止剤を添加することが好ましい。帯電防止剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「11290の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁等に記載の化合物などが広く用いられる。バックコート層に併用できる帯電防止剤としては、上記の物質の中でも、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫などの金属酸化物、有機半導体などの導電性微粒子が好ましく用いられる。特に、導電性微粒子を用いることは、帯電防止剤のバックコート層からの解離がなく、環境によらず安定した帯電防止効果が得られるために好ましい。また、バックコート層には、塗布性や離型性を付与するために、各種活性剤、シリコーンオイル、フッ素系樹脂等の離型剤などを添加することも可能である。バックコート層は、クッション層及び受像層のTMAにより測定した軟化点が70℃以下である場合に特に好ましい。
(クッション層)
支持体と光熱変換層の間には露光時の記録材料と受像材料の密着性を高めるためにクッション層を有するか、もしくはクッション性のある支持体を用いるのが好ましい。
クッション層はインクシート(記録媒体)と受像シート(受像媒体)との密着を増す目的で設けられる。このクッション層は熱軟化性又は弾性を有する層であり、加熱により十分に軟化変形しうるもの、又は低弾性率を有する材料あるいはゴム弾性を有する材料を使用すればよい。クッション層はクッション性を有する層であり、ここで言うクッション性を表す指針として、弾性率や針入度を利用することができる。例えば、25℃における弾性率が9.8×106〜2.45×109Pa程度の、あるいはJIS K2530−1976に規定される針入度が15〜500、更に好ましくは30〜300程度の層が、色校正用カラープルーフ画像の形成に対して好適なクッション性を示すことが確認されているが、要求される程度は目的とする画像の用途に応じて変わるため、適宜選択することができる。クッション層はTMA軟化点が70℃以下であることが好ましく、より好ましくは60℃以下である。
クッション層の好ましい特性は必ずしも素材の種類のみで規定できるものではないが、素材自身の特性が好ましいものとしては、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、ポリイソプレン樹脂(IR)、スチレン−イソプレン共重合体(SIS)、アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボルネン等が挙げられる。
これらの中でも、比較的低分子量のものが好ましい要件を満たし易いが、素材との関連で必ずしも限定できない。クッション層は溶剤塗布により設けることができるが、ラテックスやエマルジョンのような水系の分散物の状態で塗布形成することも可能である。この他、水溶性樹脂も使用できる。これらの樹脂は、必要によって単独又は混合して用いることができる。また、上記以外の素材でも、各種添加剤を加えることによりクッション層に好ましい特性が付与できる。このような添加剤としては、ワックス等の低融点物質、可塑剤などが挙げられる。具体的にはフタル酸エステル、アジピン酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸エステル、燐酸エステル、塩素化パラフィン等が挙げられる。また、例えば「プラスチックおよびゴム用添加剤実用便覧」、化学工業社(昭和45年発行)などに記載の各種添加剤を添加することができる。これら添加剤の添加量等は、ベースとなるクッション層素材との組合せで好ましい物性を発現させるのに必要な量を選択すればよく、特に限定されないが一般的に、クッション層素材量の10質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。
クッション層の形成方法としては、前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したものを、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター等の塗布法、ホットメルトによる押出しラミネーション法などが適用できる。また、特殊なクッション層として熱軟化性あるいは熱可塑性の樹脂を発泡させたボイド構造の樹脂層を用いることも可能である。クッション層の膜厚は0.5〜10μmが好ましく、より好ましくは1〜7μmである。
(光熱変換層)
光熱変換層とは光熱変換機能を有する層のことである。インク層中に光熱変換物質を添加できる場合は、特に光熱変換層を必要としないが、光熱変換物質が実質的に透明でない場合、転写画像の色再現性を考慮してインク層とは別に光熱変換層を設けることが望ましい。光熱変換層は、支持体とインク層との間、より好ましくはクッション層とインク層との間に設けるのが好ましい。光熱変換層におけるバインダーとしては、ガラス転移点Tgが高く熱伝導率の高い樹脂、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチルセルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アラミド等の一般的な耐熱性樹脂や、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレン・スルフィド類、ポリピロール類、および、これらの誘導体または、これらの混合物からなるポリマー化合物を使用することができる。また、光熱変換層におけるバインダーとしては、水溶性ポリマーも用いることができる。水溶性ポリマーはインク層との剥離性も良く、また、レーザー照射時の耐熱性が良く、過度な加熱に対しても飛散が少ない点で好ましい。水溶性ポリマーを用いる場合には、光熱変換物質を水溶性に変性(スルホ基の導入等により)したり、水系分散することが望ましい。また、光熱変換層へ各種の離型剤を含有させることで、光熱変換層とインク層との剥離性を上げ、感度を向上することもできる。離型剤としては、シリコーン系の離型剤(ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイルなど)、フッ素系の界面活性剤(パーフルオロ燐酸エステル系界面活性剤)、その他、各種界面活性剤等が有効である。
光熱変換物質を使用する場合、光源によっても異なるが、光を吸収し効率良く熱に変換する物質がよく、例えば、半導体レーザーを光源として使用する場合、近赤外に吸収帯を有する物質が好ましく、近赤外光吸収剤としては、例えば、カーボンブラックやシアニン系、ポリメチン系、アズレニウム系、スクワリウム系、チオピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系色素等の有機化合物、フタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系の有機金属錯体などが好適に用いられ、具体的には特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−97589号、同3−103476号の各公報等に記載の化合物が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
光熱変換層の膜厚は0.1〜3μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.0μmである。光熱変換層における光熱転換物質の含有量は、通常、画像記録に用いる光源の波長での吸光度が0.3〜3.0、更に好ましくは0.7〜2.5になるように決めることができる。光熱変換層としてカーボンブラックを用いた場合、光熱変換層の膜厚が1μmを超えると、インク層の過熱による焦付きが起こらない代わりに感度が低下する傾向にあるが、照射するレーザーのパワーや光熱変換層の吸光度により変化するため適宜選択すればよい。
光熱変換層としては、この他にも蒸着層を使用することも可能であり、カーボンブラック、特開昭52−20842号公報に記載の金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、アンチモン、テルル、ビスマス、セレン等のメタルブラックの蒸着層の他、周期律表のIb、IIb、IIIa、IVb、Va、Vb、VIa、VIb、VIIbおよびVIII族の金属元素、並びにこれらの合金、またはこれらの元素とIa、IIa及びIIIb族の元素との合金、あるいはこれらの混合物の蒸着層が挙げられ、特に望ましい金属にはAl、Bi、Sn、InまたはZnおよびこれらの合金、またはこれらの金属と周期律表のIa、IIa及びIIIb族の元素との合金、またはこれらの混合物が含まれる。適当な金属酸化物または硫化物には、Al、Bi、Sn、In、Zn、Ti、Cr、Mo、W、Co、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、Au、ZrまたはTeの化合物、またはこれらの混合物がある。また更に、金属フタロシアニン類、金属ジチオレン類、アントラキノン類の蒸着層も挙げられる。
蒸着層の膜厚は500オングストローム以内が好ましい。なお、光熱変換物質はインク層の色材そのものでもよく、また、上記のものに限定されず、様々な物質が使用できる。光熱変換層が支持体下層との接着性に劣る場合は、光照射時あるいは熱転写後に、受像シートから転写材料を剥離する際、膜剥がれを起こし、色濁りを起こすことがあるので、支持体下層との間に接着層を設けることも可能である。
接着層としては、インク転写時のインク剥離強度よりも、インク転写時の光熱変換層及び接着層と支持体下層との接着力が大きい組み合わせになるように素材を選ぶ必要がある。一般的には、ポリエステル、ウレタン、ゼラチンなどの従来公知の接着剤が使用できる。また、同様な効果を得るために、接着層を設ける代わりに支持体下層に粘着付与剤、接着剤を添加することもできる。接着層に熱軟化性や熱可塑性が乏しい場合、熱軟化性の効果が低減するので、接着層はできるだけ薄い方が好ましい。好ましい膜厚は0.5μm以下であるが、接着層が熱軟化層の目的を果たすことができればこの限りではない。
(インク層)
インク層は主として着色剤とバインダーから成る。レーザー溶融熱転写法において、インク層は、加熱時に溶融又は軟化して着色剤とバインダー等を含有する層毎転写可能である層であり、完全な溶融状態で転写しなくてもよい。
上記着色剤としては、例えば、無機顔料(二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等)及び有機顔料(アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその誘導体、キナクリドン顔料等)などの顔料ならびに染料(酸性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属油溶性染料又は昇華性色素等)を挙げることができる。
例えば、カラープルーフ材料とする場合、イエロー、マゼンタ、シアンがそれぞれ、C.I.21095又はC.I.21090、C.I.15850:1、C.I.74160の顔料が好ましく用いられる。インク層における着色剤の含有率は、所望の塗布膜厚で所望の濃度が得られるように調整すればよく、特に限定されないが、通常5〜70質量%の範囲内にあり、好ましくは10〜60質量%である。
インク層のバインダーとしては、熱溶融性物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂等を挙げることができる。熱溶融性物質は、通常、柳本MJP−2型を用いて測定した融点が40〜150℃の範囲内にある固体又は半固体の物質である。具体的には、カルナウバ蝋、木蝋、オウリキュリー蝋、エスパル蝋等の植物蝋;蜜蝋、昆虫蝋、セラック蝋、鯨蝋等の動物蝋;パラフィンワックス、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス、エステルワックス、酸ワックス等の石油蝋;並びにモンタン蝋、オゾケライト、セレシン等の鉱物蝋等のワックス類を挙げることができ、更にこれらのワックス類などの他に、パルミチン酸、ステアリン酸、マルガリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸;パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、マルガニルアルコール、ミリシルアルコール、エイコサノール等の高級アルコール;パルミチン酸セチル、パルミチン酸ミリシル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸ミリシル等の高級脂肪酸エステル;アセトアミド、プロピオン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、アミドワックス等のアミド類;並びにステアリルアミン、ベヘニルアミン、パルミチルアミン等の高級アミン類などが挙げられる。
また、熱可塑性樹脂としては、エチレン系共重合体、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、アイオノマー樹脂、石油系樹脂、および特開平6−312583号公報に記載のインク層バインダー用樹脂等が挙げられ、特に融点又は軟化点が70〜150℃の樹脂が好ましく用いられる。
また本発明では上記の熱可塑性樹脂以外に、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ジエン系コポリマー等のエラストマー類;エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、水添ロジン等のロジン誘導体;並びにフェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロペンタジエン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂等の高分子化合物などを用いることもできる。
上記熱溶融性物質及び熱可塑性物質を適宜に選択することにより、所望の熱軟化点あるいは熱溶融点を有する熱転写性を有するインク層を形成することができる。本発明においては、熱分解性の高いバインダーを使用することにより、アブレーション転写により画像形成も可能である。かかるバインダーとしては、平衡条件下で測定されたときに望ましくは200℃以下の温度で急速な酸触媒的部分分解を起こすポリマー物質が挙げられ、具体的にはニトロセルロース類、ポリカーボネート類およびJ.M.J.フレチェット(Frechet)、F.ボーチャード(Bouchard)、J.M.ホーリハン(Houlihan)、B.クリクズク(Kryczke)およびE.エイクラー(Eichler)、J.イメージング・サイエンス(Imaging Science)、30(2)、59〜64頁(1986)に報告されているタイプのポリマー類、およびポリウレタン類、ポリエステル類、ポリオルトエステル類、およびポリアセタール類、並びにこれらの共重合体が含まれる。また、これらのポリマーは、その分解メカニズムと共に上述のホーリハン等の報告書により詳細に示されている。
顔料の粒径を揃えることで高濃度が得られることは、特開昭62−158092号公報に開示されているが、顔料の分散性を確保し、良好な色再現を得るために各種分散剤を使用することが有効である。
その他の添加剤としては、インク層の可塑化により感度アップを図る可塑剤の添加、インク層の塗布性を向上させる界面活性剤の添加、インク層のブロッキングを防止するサブミクロンからミクロンオーダーの粒子(マット剤)の添加が可能である。
好ましいインク層の厚さは0.2〜2μm、更に好ましくは0.3〜1.5μmである。特に、0.8μm以下とすることで高感度が得られることが確認されているが、使用するバインダーや着色剤の種類、その混合比などによりインク層の薄膜転写性が異なるので、最適な膜厚範囲は感度と解像度のバランス、その他所望の画像再現性能により選択する。
(画像形成方法)
本発明に好ましく用いられる熱転写画像形成材料であるインクシートと中間転写受像シートを用いて画像形成を行う方法の一例を示すと、中間転写受像シート及びインクシートを順に露光ドラムに巻設して減圧密着により保持し、インクシートの裏面(バックコート層塗布面側)から画像データーに応じてレーザービームを照射し、該インクシートにてレーザービームを吸収して熱に変換し、変換した熱により記録材料から中間転写シートに画像を転写形成するものである。本発明を多色画像形成方法に適用する場合は、記録材料の露光波長における吸収が最も大きくなるように設定した色を有するレーザー溶融熱転写記録媒体を最初に画像記録することが好ましい。本発明の属するレーザー熱転写記録では、熱転写記録媒体と被記録媒体とを密着(例えば減圧密着)させて像様にレーザー露光を行うが、吸収が大きいとレーザー露光時のガス(アブレーションの有無に関わらず発生)の発生量が増大するため、転写性が劣化しやすい。単色画像を繰り返し記録して複数色を重ね合わせる場合には、ガスの発生量の多い色から転写する方が露光時の密着性を向上し、また2色目以降の感度を安定化させるためにも好ましい。特に赤外域に吸収のあるブラックを先に転写することが特に好ましい。また、プルーフ画像として多色画像を形成する場合には、特開2002−355997号公報に記載されているようなカラーマッチング処理を行うことが好ましい。
本発明におけるFMスクリーニング方式とは、非周期的に画像部を生成する、FM変調方式を利用して2値化されたハーフトーン画像生成方式をいい、表現濃度値によってFM方式と従来のAM方式を切り替える等の複合方式であってもよい。具体的にはFAIRDOT(大日本スクリーン製造社;商標)、Staccato(Creo社;商標)等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を更に詳説するが、かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
実施例1
〔熱転写インクシートM1の作製〕
厚さ75μmのPETフィルム(三菱化学ポリエステル社製:T100)に、下記組成のバックコート層をワイヤーバーによって塗布・乾燥した。バックコート層は0.7g/m2の付量であった。次いで、バックコート層と反対の面に、下記組成の光熱変換層塗布液1を塗布・乾燥し、808nmの吸光度が約1.2の光熱変換層を形成した。この光熱変換層の乾燥後の厚みは約0.3μmであった。次いでこの光熱変換層の上に、下記組成の中間層塗布液1をワイヤーバーにより塗布・乾燥して、厚みが約0.1μmの中間層を形成し、この塗布物を巻き取った。
(バックコート層塗布液)
ポリビニルアルコール(ゴーセノールEG−30:日本合成化学工業社製) 79部
弗素化合物(ユニダインTG810:ダイキン工業社製、樹脂分18%) 5部
帯電防止剤(エフコール214:松本油脂社製) 10部
PMMA樹脂粒子(体積平均粒径5.6μm) 6部
水 90部
(光熱変換層塗布液1)
ポリビニルブチラール(デンカブチラール#3000−4:電気化学工業社製)
8部
赤外線吸収色素(IR−1) 2部
イソシアナート化合物(スミジュールN3300:住化バイエルウレタン社製)
0.8部
メチルエチルケトン(MEK) 60部
シクロヘキサノン 30部
Figure 2005193519
(インク中間層塗布液1)
ゼラチン 3.96部
界面活性剤(FT−251:ネオス社製) 0.04部
水 86.4部
i−プロピルアルコール 9.6部
前記の巻取り品を60℃で3日間保存した後、中間層の上に下記組成のマゼンタインク層塗布液をワイヤーバーにより塗布・乾燥し、乾燥後の厚みが0.6μmのインク層を形成し、熱転写インクシートM1を作製した。このインク層はマクベスTD−904のグリーンフィルター濃度が0.69であった。
(マゼンタインク層塗布液1)
マゼンタ顔料分散物(MHIマゼンタ#8100M:御国色素社製) 20.8部
アクリル樹脂(ダイヤナールBR−105:三菱レイヨン社製) 6.7部
滑り剤(ケミスタット1100:三洋化成工業社製) 1.2部
弗素系界面活性剤(メガファックF−178K:大日本インキ化学工業社製)
0.03部
メチルエチルケトン 9.67部
シクロヘキサノン 61.6部
〔受像シートR1の作製〕
厚み130μmの低比重白色PETフィルム(ルミラー130E58(厚さ=130μm)、東レ社製)上に、回転塗布機(ホエラー)を使用して下記熱軟化層塗布液1を300rpmで塗布し、100℃のオーブンで2分間乾燥した。得られた熱軟化層の厚みは20μmであった。上記熱軟化層上に、回転塗布機(ホエラー)を使用して下記受像層用塗布液1を200rpmで塗布し、100℃のオーブン中で2分間乾燥した。得られた受像層の厚みは2μmだった。
(熱軟化層塗布液1)
塩ビニル・酢ビニル共重合体(日信化学(株)製、ソルバインCL2) 160部
エチレン・酢ビニル共重合体(三井デュポンケミカル(株)製、エルバロイ742)
61部
セバシン酸ポリエステル(日本曹達(株)製、FN−G25) 28部
パーフルオロアルキルスルホン酸塩(大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF−113) 2部
パーフルオロアルキルスルホン酸塩(大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF−178K) 2部
メチルエチルケトン 630部
トルエン 210部
ジメチルホルムアミド 30部
(受像層用塗布液1)
ブチラール樹脂(積水化学(株)製、商品名BL−SH) 84部
シリコーングラフトアクリルポリマー(信越化学(株)製、X−22−8053)
8部
パーフルオロアルキルスルホン酸塩(大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF−176PF) 0.6部
メタノール 630部
エタノール 30部
〔受像シートR2の作製〕
受像シートR1と同じ支持体上に、下記条件で熱軟化層、中間層及び受像層の各塗布液を、順次ワイヤーバーにて塗布・乾燥して受像シートR2を得た。
熱軟化層:15g/m2、100℃・5分、中間層:1.4g/m2、80℃・1分、受像層:2.6g/m2、80℃・1分。
(熱軟化層塗布液2)
ポリエチレンラテックス(S3127:東邦化学社製) 100部
(中間層塗布液2)
ポリエチレンラテックス(S3121:東邦化学社製、樹脂分25%) 14部
PMMA樹脂粒子(MX220:平均粒径2.2μm、綜研化学社製) 2.5部
酸化スズゾル微粒子(セラメースS−8:多木化学社製、固形分8%) 20部
イソプロピルアルコール 15.5部
水 65部
(受像層塗布液2)
アクリル樹脂(ダイヤナールBR−102:三菱レイヨン社製) 18部
シリコーン樹脂微粒子(トスパールT−130:GE東芝シリコーン社製)1.5部
シリコーンオイル(X24−8300:信越シリコーン社製、樹脂分25%) 2部
n−ブタノール 28.5部
メチルエチルケトン 50部
〔受像シートR3の作製〕
中間層塗布液2を下記中間層塗布液3に変更した以外は、受像シートR2と同様に塗布・乾燥して受像シートR3を得た。
(中間層塗布液3)
ポリエチレンラテックス(S3121:東邦化学社製、樹脂分25%) 14部
PMMA樹脂粒子(MX220:平均粒径2.2μm、綜研化学社製) 1.0部
酸化スズゾル微粒子(セラメースS−8:多木化学社製、固形分8%) 20部
イソプロピルアルコール 15.5部
水 65部
〔受像シートR4の作製〕
中間層塗布液2を下記中間層塗布液4に変更した以外は、受像シートR2と同様に塗布・乾燥して受像シートR3を得た。
(中間層塗布液4)
ポリエチレンラテックス(S3121:東邦化学社製、樹脂分25%) 14部
PMMA樹脂粒子(MX220:平均粒径2.2μm、綜研化学社製) 0.3部
酸化スズゾル微粒子(セラメースS−8:多木化学社製、固形分8%) 20部
イソプロピルアルコール 15.5部
水 65部
〔評価〕
(剥離力測定)
作製した受像シートの受像面をそれぞれNシルバーダイヤ(日本製紙株式会社製:関東地区)127.9g/m2(ベック平滑度=6.3秒)と合わせてEV−Laminator(コニカミノルタエムジー社製)の標準設定温度にて、5mm/secの速度にて転写した。サンプルを2cm幅に裁断し、25℃、50%RHの環境下にて、レオメータの剥離治具上に受像シートを剥離する形で装填した。用いた装置条件はレオメータ(NRM2002J フドー社製)で剥離用治具を装着し、30cm/minの剥離スピードでの剥離力を測定した。結果を表1に示す。
(画像形成安定性)
上記受像シートR1〜R4をそれぞれ、熱転写インクシートM1とともに下記に示した露光条件1)、2)及び3)で画像露光を行って受像シート上にマゼンタ画像を形成し、次いで下記ラミネータを用いて、下記最終記録媒体に画像を転写した。露光及び画像転写は20℃20%RH、23℃50%RH、26℃70%RHの3環境下でそれぞれ行った。
露光条件1)
レーザー露光方式 :32ch直接変調方式
露光方式 :円筒外面走査
露光波長 :830nm
画像露光エネルギー量 :230mJ/cm2
記録密度 :2400dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す)
記録サイズ :515mm×728mm
画像内容 :画像面積率40%全面平網
画像スクリーニング方式:AMスクリーニング(175線/inch)及びFMスクリーニング(Staccato(Creo社;商標))。
露光条件2)
レーザー露光方式 :512chグレイティングライトバルブ変調方式
上記以外は露光条件1)と同様。
露光条件3)
レーザー露光方式 :512chグレイティングライトバルブ変調方式ヘッドを用い、1ch〜32chのみを使用(33〜512chは露光off)して副走査速度を512ch使用時の1/16として画像露光
上記以外は露光条件1)と同様。
画像転写ラミネータ:Color DecisionII:EV−LaminatorII(コニカミノルタエムジー社製)
最終記録媒体(印刷用紙):Nシルバーダイヤ(前出)127.9g/m2
上記の様にして得られた平網画像の濃度を転写領域の重心を中心として縦横15cmおきに計15点測定し、その平均濃度をマレーデービスの濃度網点換算式を用いて網点%に変換した。これを露光条件の23℃、50%RHの環境下で実施したもの(基準)に対する増減値として表した結果を併せて表1に示す。
Figure 2005193519
表1に示されたとおり、本発明の熱転写画像形成材料および熱転写画像形成方法によりAMスクリーニング方式だけでなく、FMスクリーニング方式においても幅広い環境下で基準に対する換算網点%の変化が1%を越えることがないために実用上同等で、安定した網点再現性が得られることがわかる。なお、AM/FM複合スクリーニング方式においても良好であった。

Claims (3)

  1. 反射型空間光変調器を備えたレーザー画像記録装置を用いて画像露光を行い、熱転写画像を形成し、該熱転写画像を最終記録媒体に熱及び/または圧力を加え転写して画像を形成する熱転写画像形成材料において、該熱転写画像形成材料が支持体上に少なくとも光熱変換層とインク層とを有する熱転写インクシートと支持体上に受像層を有する受像シートとからなることを特徴とする熱転写画像形成材料。
  2. 支持体に受像層を有する受像シートと支持体上に少なくとも光熱変換層とインク層とを有する熱転写インクシートを用い、熱転写インクシートのインク層と受像シートの受像層とを対向して重ね合わせ、反射型空間光変調器を備えたレーザー画像記録装置により画像露光を行い、インク層のレーザー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して、熱転写画像を形成し、該熱転写画像を最終記録媒体に合わせ、熱及び/または圧力を加え転写し、受像シートを剥離することによって画像を形成することを特徴とする熱転写画像形成方法。
  3. 支持体に受像層を有する受像シートと支持体上に少なくとも光熱変換層とインク層とを有する熱転写インクシートを用い、熱転写インクシートのインク層と受像シートの受像層とを対向して重ね合わせ、反射型空間光変調器を備えたレーザー画像記録装置により画像露光を行い、インク層のレーザー光照射領域を受像シートの受像層上へ転写して、熱転写画像を形成し、該熱転写画像をJIS P8119−1998で規定されるベック平滑度が0〜15秒の最終記録媒体に合わせ、熱及び/または圧力を加え転写し、25℃、50%RHの環境下で9.8×10-3〜9.8×10-1N/cmの剥離力で受像シートを剥離することによって画像を形成することを特徴とする熱転写画像形成方法。
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