JP2005167325A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 蓄積された受信文書の送信元をユーザに確認させた上で当該蓄積された受信文書の印刷出力の可否をユーザが自由に指定できるようにすることができる、利便性の高い画像形成装置を提供する。
【解決手段】 前記受信文書蓄積手段における受信文書データの蓄積件数が所定件数に達した場合に、それら各件の受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを出力する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、所定の選択操作入力に応じて選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力する受信文書出力制御手段とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、デジタル複写機、レーザプリンタのプリンタ装置、デジタル複合機、ファクシミリ装置等に適用可能な画像形成装置に関する。
従来の、ファクシミリ装置に代表される画情報などの文書データ受信機能を備えた画像形成装置においては、受信文書が受信と同時に、または、メモリにいったん蓄積後遅滞なく、記録紙などの記録媒体は上に画像形成され、印刷出力される。
その場合の受信文書の印刷出力のタイミングは、当該受信文書の送信側のユーザがいつ送信操作を行うかによるため、送信側のユーザが受信側のユーザに対して別途電話により文書送信した旨を伝えたりしない限り、受信側のユーザは、自分宛の文書がいつ着信・印刷出力されたか、または、されるのかを知ることができない。
そのため、着信・印刷出力された受信文書の宛先のユーザが当該受信文書の存在に気づくまでは、当該受信文書は放置され、当該宛先のユーザ以外の者により見られてしまうおそれがあり、情報セキュリティの面から好ましくない。
また、受信文書の中には、心当たりのない送信元からの頼みもしない広告ファクスなどの不要なものも含まれるため、受信文書を無条件に印刷出力していたのでは、無駄な電力を消費して省エネに反し、紙資源の無駄遣いにもなり、また、画像形成装置の構成部品の寿命を縮めてしまうという問題点があった。
本願発明に関連する従来技術としては、特許文献1及び特許文献2が挙げられる。
特許文献1は、データ入出力装置としてのファクシミリ装置の記憶手段を、そのファクシミリ装置に接続されたPCにとっての外部記憶装置として使用できるようにして、ファクシミリ装置への入出力データの一覧をPC側のモニタにおいて表示できるようにするものである。
特許文献2は、画情報を蓄積し、パスワードを入力することによって、蓄積したデータを印字出力するようにするものである。
特開2001−282694号公報 特開平05−276400号公報
しかし、上記引用文献1に記載の従来技術では、文書受信機能を備えた画像形成装置において、蓄積された受信文書の送信元をユーザに確認させた上で当該蓄積された受信文書の当該画像形成装置における印刷出力の可否をユーザが自由に指定できるようにすることができないという問題点があった。
また、上記引用文献2に記載の従来技術は、入力されたパスワードの一致をもって受信文書の印刷出力を行うようにするものであり、上記引用文献1に記載の従来技術の場合と同様に、文書受信機能を備えた画像形成装置において、蓄積された受信文書の送信元をユーザに確認させた上で当該蓄積された受信文書の当該画像形成装置における印刷出力の可否をユーザが自由に指定できるようにすることができないという問題点があった。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、蓄積された受信文書の送信元をユーザに確認させた上で当該蓄積された受信文書の印刷出力の可否をユーザが自由に指定できるようにすることができる、利便性の高い画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の画像形成装置は、通信網を介して送信元装置から送信された文書データを受信する文書受信手段と、出力対象の文書データに基づいた画像を記録紙等の記録媒体上に形成して印刷出力する文書出力手段と、前記文書受信手段により各送信元装置から順次受信される文書データを記憶蓄積する受信文書蓄積手段と、送信元装置から送信された文書データを前記文書受信手段により受信する際に送信元識別情報を取得する送信元識別情報取得手段と、前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データのそれぞれについて、前記送信元識別情報取得手段により取得された送信元識別情報を対応付けて記憶する受信文書管理手段と、前記受信文書蓄積手段における受信文書データの蓄積件数が所定件数に達した場合に、それら各件の受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを出力する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、所定の選択操作入力に応じて選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力する受信文書出力制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の画像形成装置は、通信網を介して送信元装置から送信された文書データを受信する文書受信手段と、出力対象の文書データに基づいた画像を記録紙等の記録媒体上に形成して印刷出力する文書出力手段と、前記文書受信手段により各送信元装置から順次受信された文書データを記憶蓄積する受信文書蓄積手段と、送信元装置から送信された文書データを前記文書受信手段により受信する際に送信元識別情報を取得する送信元識別情報取得手段と、前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データのそれぞれについて、前記送信元識別情報取得手段により取得された送信元識別情報を対応付けて記憶する受信文書管理手段と、所定のインターフェースを介して接続された情報処理装置から要求に応じて前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置に送信する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置から選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力する受信文書出力制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、受信文書データを受信後遅滞なく出力する通常出力モード、または、送信元確認出力モードのいずれかに受信文書データの出力モードを設定する、受信文書出力モード設定手段を備え、前記受信文書出力制御手段は、前記通常出力モードに設定されている場合には、文書データを受信後遅滞なく前記文書出力手段により出力するものであり、前記送信元確認出力モードに設定されている場合には、前記受信文書蓄積手段における受信文書データの蓄積件数が所定件数に達した場合に、それら各件の受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを出力する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、所定の選択操作入力に応じて選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力するものであることを特徴とする。
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置において、受信文書データを受信後遅滞なく出力する通常出力モード、または、送信元確認出力モードのいずれかに受信文書データの出力モードを設定する、受信文書出力モード設定手段を備え、前記受信文書出力制御手段は、前記通常出力モードに設定されている場合には、文書データを受信後遅滞なく前記文書出力手段により出力するものであり、前記送信元確認出力モードに設定されている場合には、所定のインターフェースを介して接続された情報処理装置から要求に応じて前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置に送信する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置から選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力するものであることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、蓄積された受信文書の送信元をユーザに確認させた上で当該蓄積された受信文書の印刷出力の可否をユーザが自由に指定できるようになるため、印刷出力する必要のない送信元からの受信文書の印刷出力しないで済み、記録紙の無駄、トナーやインク等の記録剤の無駄、装置寿命の無駄などを省くことが可能となり、利便性の高い画像形成装置を実現することが可能となる効果が得られる。
請求項2に係る発明によれば、蓄積された受信文書の送信元をユーザに確認させた上で当該蓄積された受信文書の印刷出力の可否をユーザが自由に指定できるようになるため、印刷出力する必要のない送信元からの受信文書の印刷出力しないで済み、記録紙の無駄、トナーやインク等の記録剤の無駄、装置寿命の無駄などを省くことが可能となり、利便性の高い画像形成装置を実現することが可能となる効果が得られる。また、本発明に係る画像形成装置の情報処理装置からの遠隔操作により、送信元を確信した上での受信文書の印刷出力(送信元確認出力)を行えるため、ユーザは自分の席に居ながらにして本発明に係る画像形成装置における送信元確認出力機能を利用できるようになるという利点がある。
請求項3または4のいずれかに係る発明によれば、本発明に係る送信元確認出力機能だけでなく、従来の、受信文書を受信後遅滞なく印刷出力する通常のモードも、ユーザの所望することころ応じて利用できるため、通常モードに設定すれば、ユーザが本発明に係る送信元確認出力機能について理解していない場合に起こり得る、受信文書の未出力を防止することが可能となる効果が得られる。もっとも、本発明に係る送信元確認出力機能について理解しているユーザにとっては、本発明が有用なものであることは当然である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する
図1に、本発明の実施例に係る画像形成装置としてのファクシミリ装置1を含む通信システム構成について示す。
同図において、ファクシミリ装置1は、PSTN200に接続され、PSTN200上のG3ファクシミリであるファクシミリ装置201などの送信元装置からの文書データを受信する。
なお、文書データとは、最終的に画像として記録紙に代表される記録媒体に印刷出力されたり表示器に表示出力されるデータであり、具体的には、文字コード列により構成され、印刷・表示時には各文字コードに対応するフォントデータに基づいて画像データに変換されるテキストデータ、符号化された画像データ、ワープロソフトのような文書作成アプリケーションにより作成された所定形式のファイル等である。
また、ファクシミリ装置1は、必要なインターフェースとプロトコル機能を具備しさえすれば、ISDN300上のG4ファクシミリ、インターネット400上のネットワークファクシミリ装置400またはパーソナルコンピュータ402などの送信元装置から文書データを受信することができる。
また、ファクシミリ装置1は、ネットワークとしてのLAN100にも接続され、LAN100上の情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)101が複数(101a、b、c等)接続されている。また、LAN100には、サーバ装置102が接続されている。サーバ装置102は、LAN100上のファクシミリ装置1、PC101a、b、c等に対して、DNS(Domain Name System)により与えられたホスト名に対するIPアドレスを回答したり、SMTPによりメール送信サービスを提供したり、POP3によりメール受信サービスを提供したりするための情報処理装置である。
図2に、ファクシミリ装置1のブロック構成について示す。
同図において、CPU2は、RAM4を作業領域として使用しつつ、ROM3に書き込まれた制御プログラムに基づいて装置各部を制御したり、各種データ処理をしたり、プロトコル制御を行う中央演算処理装置である。
ROM3は、CPU2が装置各部を制御するための制御プログラムや、各文字コードに対応するフォントデータなどの制御に必要な各種データが記憶されるリードオンリメモリである。
RAM4は、前述したようにCPU2の作業領域として使用されるランダムアクセスメモリである。
EEPROM(電気的に書き換え可能な読み出し専用メモリ)5は、装置動作に必要な各種情報が記憶されると共に、装置の電源がオフされた状態でもその記憶内容を保持するためのメモリであり、バッテリバックアップされたSRAM(スタティックRAM)や磁気ディスク装置への置き換えも可能である。
時計回路6は、現在の日付及び時刻を常に計時しているもので、CPU2は、システムバス14を介して時計回路6を読み出すことで、現在の日時(日付と時刻)を知ることができる。
操作表示部7は、ユーザからの操作入力を受け入れるための各種キーが配設される一方、液晶表示装置等の表示器を備え、ユーザに知らせるべき装置の動作状態や、各種メッセージを表示するものである。
読取部8は、セットされた原稿を読み取って文書画像データを得るためのものである。
書込部9は、画像データを記録紙に印刷出力するためのものである。書込部9は、具体的には、サーマル素子を利用したサーマル記録装置であり、CPU2からシステムバス16を介して渡された生の(圧縮符号化されていない)データを感熱記録紙に直接、あるいは、普通記録紙にインクシートを介して間接的に画像を記録する。なお、書込部9としては、サーマル記録装置に限定されるものではなく、電子写真方式、インクジェット方式、トナージェット方式など、記録紙にイメージを記録できるものであればいずれの方式を適用してもよい。また、書込部9は、文書出力手段に相当するものである。
画像処理部10は、生の画像データの符号化圧縮、及び、符号化された圧縮データの復号伸張の符号化復号化処理や、2値化処理、変倍処理、縮小拡大処理、画像補正処理、送信日時や受信日時の文字列情報などの付加情報の付加処理などの、ファクシミリ装置1において扱う画像データに関する各種画像処理を行う。
LAN通信制御部は、いわゆるNIC(Network Interface Card)であり、イーサネットのLAN100に接続され、イーサネットプロトコル上でのTCP/IPプロトコルのやりとりにより、その上位のHTTP(HyperText Transfer Protocol)等による各種情報のやりとりなどを行えるようにするためのものである。
通信制御部12は、NCU部13を介してPSTN200、具体的には、加入電話回線/自営構内回線の網と接続され、相手側通信端末との通信の制御を行う。その通信制御部12は、NCU部13を制御し、NCU部13にて検出されたリンギング電圧のパルスの検出や、DTMF信号の検出、トーン信号の検出、送信時の発呼を行う。また、通信制御部12は、モデムを有しており、相手側通信端末より受信した受信データ(変調されている)を復調したり、逆に、送信時の送信データを変調し送信したりする。具体的には、ITU−T勧告T.30に基づくG3ファクシミリ制御信号をやりとりするための低速モデム機能能(V.21モデム)、及び、主に文書画像データをやりとりするための高速モデム機能である、V.17、V.33、V.34、V.29、V.27terの各モデム機能を備えている。なお、通信制御部12は、文書受信手段に相当するものである。
NCU部13はPSTN200に接続され、回線の閉結や、呼び出し信号(リンギング)の検出などをおこなう。
システムバス14は、上記各部がデータをやり取りするためのデータバス・アドレスバス・制御バス、割り込み信号ラインなどにより構成される信号ラインである。
図3に、ファクシミリ装置1の操作表示部7の配置構成について示す。
同図において、テンキー7aは、数字や「#」「*」の各記号を入力するためのものである。[Yes]キー7bは、表示器7iに表示された内容に対して肯定的な操作入力を行ためのものである。[No]キー7cは、表示器7iに表示された内容に対して否定的な操作入力を行うためのものである。
[ストップ]キー7dは、装置動作の強制的な中断を指示したりするためのものである。[スタート]キー7eは、送信開始などの各種装置動作の開始を指示するためのものである。[ファンクション]キー7fは、その押下操作と、テンキー7aによる番号入力操作との組み合わせにより、各種設定・登録機能を呼び出したりするためのものである。
矢印キー群7gは、[↑]キー7gu、[↓]キー7gd、[→]キー7gr、及び、[←]キー7glにより構成され、表示器7iに表示され選択項目のうちの特定項目を選択したり、表示器7iの表示を上下左右にスクロールさせたりするためのものである。
[送信元確認出力]キー7hは、本発明に特徴的なキーであり、「送信元確認出力」機能(詳細後述)を呼び出すためのものである。表示器7iは液晶表示器などにより構成され、装置の動作状態や各種メッセージを表示するためのものである。
なお、操作表示部7に配設される各種キーは、押下によりONまたはOFFされる機械的なキーに限らず、タッチパネルキーなどのその他の形態のものであってもよく、要するにユーザによる操作入力を受け入れられるものであればどのような形態であってもよい。
図4に、図2のファクシミリ装置1のRAM4の記憶内容について示す。
同図において、RAM4には、受信文書データを記憶するための領域として、記憶領域4aが確保されていて、その記憶領域4aの記憶容量の範囲内で受信文書データを記憶・蓄積することができる。なお、記憶領域4aと、その記憶領域4aへの文書データの蓄積に関わる後述する処理手順は、受信文書蓄積手段を構成する。
図5に、図2のファクシミリ装置1のEEPROM5の記憶内容について示す。
同図において、記憶領域5aないし5iには、それぞれ、自端末電話番号、自端末名称文字列、受信文書管理テーブル、受信文書出力モード設定フラグFo、残容量低下時受信文書取扱モードフラグFz、しきい残容量値Vth、出力待機期間超過時受信文書取扱モードフラグFs、出力待機期間Twait、及び、リスト出力しきい件数Kthが記憶される。
記憶領域5aの自端末電話番号は、G3ファクシミリ通信手順において、被呼端末識別信号CSIや、送信端末識別信号TSIとして、自端末の電話番号情報を通信相手装置に通知する際に、その電話番号情報として送信されるものである。なお、記憶領域5aには、現在、自端末電話番号として「03−4444−5555」が設定・記憶されている。
記憶領域5bの自端末名称文字列は、G3ファクシミリ通信手順において、非標準機能設定信号NSSや非標準機能識別信号NSFにより、自装置と同一メーカの相手装置との間で、非標準の情報として自端末の名称文字列情報を通信相手装置に通知する際に、その名称文字列情報として送信されるものである。
記憶領域5cの受信文書管理テーブルは、RAM4の受信文書データ記憶領域4aに記憶・蓄積される受信文書データを管理するための各種情報を登録・記憶するためのものである。なお、受信文書管理テーブル5cについての詳細は後述する。
記憶領域5dの受信文書出力モード設定フラグFoは、受信文書の印刷出力のモードの設定状態を示すものであり、値「0」が、「通常出力モード」、つまり、受信した文書データを遅滞なく印刷するモードを示し、値「1」が、「送信元確認出力モード」、つまり、受信した文書データをいったん記憶・蓄積して、送信元を確認した上で印刷出力するモードを示している。この記憶領域5dに記憶されるフラグFoと、そのフラグを設定する所定の手順は、受信文書出力モード設定手段を構成する。
記憶領域5eの残容量低下時受信文書取扱モードフラグFzは、値「0」が、「出力+削除」、つまり、RAM4の受信文書データ記憶領域4aの残容量が低下したときに、そこに蓄積している受信文書データの一部を、印刷出力すると共に削除するモードを示し、値「1」が、「削除」、つまり、RAM4の受信文書データ記憶領域4aの残容量が低下したときに、そこに蓄積している受信文書データの一部を、印刷出力することなく削除するモードを示している。
記憶領域5fのしきい残容量値Vthは、フラグFzの設定に基づく後述する処理手順において参照されるもので、値Vthとして、現在、「20%」が設定・記憶されている。
記憶領域5gの出力待機期間超過時受信文書取扱モードフラグFsは、値「0」が、「出力+削除」、つまり、RAM4の受信文書データ記憶領域4aに蓄積されたまま出力されない状態が長期間続いた受信文書データを、印刷出力すると共に削除するモードを示し、値「1」が、「削除」、つまり、RAM4の受信文書データ記憶領域4aに蓄積されたまま出力されない状態が長期間続いた受信文書データを、印刷出力することなく削除するモードを示している。
記憶領域5hの出力待機期間Twaitは、フラグFsの設定に基づく後述する処理手順において参照されるもので、期間Twaitとして、現在、「24時間」が設定・記憶されている。
記憶領域5iのリスト出力しきい件数Kthは、後述する処理手順において、何件の受信文書データが蓄積されたときに受信文書管理リストを印刷出力するかを設定するものであり、件数Kthとして、現在、「5件」が設定・記憶されている。
なお、記憶領域5aないし5i(5cの受信文書管理テーブルを除く)の各記憶内容の設定は、操作表示部7の[ファンクション]キー7fの押下とテンキー5aによる所定の番号の入力の組み合わせ操作により、各記憶内容を設定する機能を呼び出して実行し、表示器7iを用いた対話的な操作入力により行うことができる。また、LAN100を介したPC101からの遠隔設定により行うことも考えられる。その場合、記憶領域5dの受信文書出力モード設定フラグFoは、ユーザによって頻繁に設定され得るものであるため、設定用の専用キーを操作表示部7に配置して、キー操作によりフラグFoの値を0または1に変更できるようにしてもよい。
これにより、ユーザの所望するところに応じた設定を装置動作に反映させることができ、ユーザの利便性を高めることができる。
なお、記憶領域5aないし5i(5cの受信文書管理テーブルを除く)の各記憶内容の設定形態により本発明は限定されるものではなく、例えば、マークシートの読取部8による読み取り・認識など、その他の設定形態を適用できるのはいうまでもない。
図6に、EEPROM5に記憶される受信文書管理テーブル5cの具体的な内容について示す。
同図において、管理テーブル5cは、「管理番号」が付された、各受信文書データごとのレコードの集合として構成されている。
「管理番号」に対応したレコードは、「文書番号」、「送信元識別情報」、「受信日時」、及び、「受信文書データ格納アドレス」の各フィールドにより構成されている。
「文書番号」は、時系列で受信される各受信文書データを識別するために付される4桁の番号であり、「0000」ないし「9999」の範囲で、「0000」→「0001」→…→「9999」→「0000」と循環的にインクリメントされる。また、「10000」は、特別な「文書番号」であり、「文書番号」が「10000」のレコードは、受信文書データが未登録であることを示す。
「送信元識別情報」は、「送信元電話番号」と「送信元名称文字列」との2つのサブフィールドにより構成されている。
「送信元電話番号」は、G3ファクシミリ受信の際に、標準の制御信号である送信端末識別信号TSIにより得られるものであり、送信元装置において設定・記憶されている、図5の記憶領域5aの自端末電話番号に相当するものである。
「送信元名称文字列」は、G3ファクシミリ受信の際に、非標準機能設定信号NSSにより得られるものであり、自装置と同一メーカの送信元装置において設定・記憶されている、図5の記憶領域5bの自端末名称文字列に相当するものである。「送信元名称文字列」については、送信元装置が自装置と同一の自端末名称文字列を通知する機能を備えていないと、取得することはできない。
また、「送信元電話番号」についても、送信元装置においての登録がなされていなければ、取得することはできないため空欄となるが、そのような、「送信元電話番号」が空欄となる(取得できない)送信元は、「送信元電話番号をきちんと登録していないような(信用できない)送信元」と判断することができる。
なお、本実施例では、送信元識別情報として、G3ファクシミリ通信手順において得られる、送信元電話番号または/及び送信元名称文字列を用いているが、本発明は、文書データの受信に伴う送信元識別情報の取得形態により限定されるものではない。具体的には、文書データを受信する際に、PSTNやISDNが提供する発信番号(送信元の電話番号)通知サービスにより通知される電話番号を送信元識別情報としたり、その通知された電話番号に対応して自装置において予め設定・記憶しておいた送信元名称文字列を送信元識別情報とすることもでき、また、文書データをインターネット400等を介して電子メールによる受信する場合には、電子メールアドレス(例えば「aaa@bbbb.co.jp」等)を送信元識別情報としてもよい。また、所定のプロトコルによるインターネット400等を介したネットワークファクシミリ通信手順により文書データを受信する場合には、受信の際に得られる送信元のIPアドレス(例えば「192.224.054.002」)や、そのIPアドレスに対応するドメイン名(例えば「cccc.bbbb.co.jp」)を、送信元識別情報とすることもできる。
「受信日時」は、対応する受信文書データの受信時に時計回路6を読みだして得られた日時情報である。「受信文書データ格納アドレス」は、対応する受信文書データのRAM4の記憶領域5aにおける格納アドレスを示すものである。
図7に、図2のファクシミリ装置1におけるネットワーク関連のプロトコルスタックについて示す。
同図において、「物理層」及び「データリンク層」は、「イーサネット」で、LAN通信制御部11に相当するものであり、「ネットワーク層」の「IP」プロトコルから渡された、MACヘッダとMACデータとからなるMACパケットの先頭にプリアンブル及びスタート・フレーム・デリミタを付加すると共にMACパケットの末尾にフレームチェックシーケンスFCSを付加して、電気信号としてLAN100に送出する一方、LAN100を介して電気信号として受信した自装置のMACアドレス宛のMACパケットをデジタルデータとして取得して、「ネットワーク層」の「IP」プロトコルに渡す。
「ネットワーク層」の「IP」プロトコルは、CPU2が実行する「IP」プロトコルのプログラムに相当するものであり、「トランスポート層」の「TCP」または「UDP」プロトコルから渡された、TCP(UDP)ヘッダとTCP(UDP)データとからなるTCP(UDP)パケットをIPデータの内容として埋め込むと共に、そのIPデータにIPヘッダを付加して構成されるIPパケットを、MACデータの内容として埋め込み更に、MACデータにMACヘッダを付加することにより構成したMACパケットを、前述したように、「イーサネット」に渡す。一方、「イーサネット」から渡されたMACパケットを構成するMACデータからIPパケットを取り出し、そのIPパケットを構成するIPデータからTCP(UDP)パケットを取り出して、「トランスポート層」の「TCP」または「UDP」プロトコルに渡す。
「トランスポート層」の「TCP」プロトコルは、CPU2が実行する「TCP」プロトコルのプログラムに相当するものであり、「セッション層」、「プレゼンテーション層」及び「アプリケーション層」を構成する、後述する受信文書出力制御処理(S102)や、HTTPのWebサーバ機能(ポート番号80)などの所定の送信元ポート番号とリンクされたアプリケーションプログラムから渡されたデータを、TCPヘッダとTCPデータとからなるTCPパケットのTCPデータとして埋め込んで、「IP」プロトコルに渡す一方、「IP」プロトコルから渡されたIPパケットからTCPヘッダ及びTCPデータからなるTCPパケットを取り出して、TCPヘッダに記述されている宛先ポート番号に対応する上位の「アプリケーション」にTCPデータを渡す。「UDP」も「TCP」と類似のデータのやりとりを行う。
図8に、図2のファクシミリ装置1とLAN100を介してやりとりする情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)101のブロック構成について示す。
同図において、CPU50は、RAM52を作業領域として使用しつつ、ROM51に書き込まれた基本プログラムに基づいて起動してハードディスク装置53に記憶されたOS(オペレーティングシステム紙のプログラムをRAM52に展開して実行し、そのOS上で、ハードディスク装置53に記憶された各種アプリケーションプログラムをRAM52に展開した上で実行する中央演算処理装置である。
ROM51は、前述したようにCPU50が装置各部を制御するための基本動作のための制御プログラムや各種データが記憶されるリードオンリメモリである。
RAM52は、前述したようにCPU50の作業領域として使用されるランダムアクセスメモリである。
ハードディスク装置53は、前述したようにCPU50により実行されるOSやアプリケーションのプログラムファイルやデータが記憶されるものである。
ディスプレイモニタ54は、CPU50から渡された描画データに基づいて画像信号を生成するビデオI/F54aからの出力信号に基づいた画像表示を行う、ブラウン管や液晶表示器などにより構成される表示装置である。
マウス装置55は、自身の移動量データや、ボタンのクリックの有無を示す信号などの情報を、マウス装置I/F55aを介してCPU50に与えるためのものである。
キーボード56は、アルファベット、数字、各種記号などの入力されたキーコードをキーボートI/F56aを介してCPU50に与えるためのものである。
LAN通信制御部57は、図2に示したファクシミリ装置1のLAN通信制御部12と同等のもので、イーサネットのLAN100に接続され、イーサネットプロトコル上でのTCP/IPプロトコルのやりとりにより、その上位のSMTP/POP3による電子メール通信やHTTPによる各種情報のやりとりなどを行えるようにするためのものである。
図9に、図8のPC101におけるネットワーク関連のプロトコルスタックについて示す。
同図に示すプロトコルスタックは、図7に示したファクシミリ装置1におけるそれと同等のものであるが、「TCP・UDP/IP」の上位に、後述する受信文書遠隔出力制御処理や、メール送受信のためのSMTPやPOP3の各プロトコルが位置する。
PC101a、b、cなどとして適用されるPC101は、ファクシミリ装置1の設置場所(ある会社のオフィスのフロアなど)に各自の机を配置して働く多数のユーザのそれぞれに与えられていて、各ユーザは、各自のPC101にインストールされたOSやアプリケーションを起動してメールの送受信・送信や、文書作成、スケジュール管理などの作業を行う。また、必要に応じて後述する受信文書遠隔出力制御処理のアプリケーションを起動して利用する。
図10に、図2のファクシミリ装置1における文書受信関連処理手順について示す。なお、ファクシミリ装置1は、読取部8で読み取った画情報を文書データとしてファクシミリ送信したり、読取部8で読み取った画情報を書込部9により記録紙に印刷出力することで複写動作を行ったりもするが、本発明とは関係のない動作のため、それらの動作の説明について省略し、文書受信関連の処理手順についてのみ説明する。
図10において、ファクシミリ装置1は、文書受信処理(処理S101)、受信文書出力制御処理(処理S102)、受信文書用残容量確保処理(処理S103)、及び、長期蓄積受信文書整理処理(処理S104)の各処理を繰り返し行う。なお、受信文書出力制御処理(処理S102)は、受信文書出力制御手段に相当する。
図11に、文書受信処理(S101)の具体的な処理手順について示す。
同図において、先ず、PSTN200を介した着信の有無を判断し(判断S201)、着信がない場合には(判断S201のNo)、文書受信処理を終了する。つまり、文書受信処理としては、何も行わない。
判断S201において、着信があると(判断S201のYes)、G3ファクシミリ通信手順に基づく伝送前手順を行う(処理S202)。処理S202における送信元装置とのやりとりの中で送信端末識別信号TSIにより「送信元電話番号」が得られ、非標準機能設定信号NSSにより「送信元名所文字列」が得られる。送信元装置から「送信元電話番号」や「送信元名所文字列」を数字列や文字列として得られなかった場合には、「送信元電話番号」や「送信元名所文字列」が「空欄(-------------)」として得られることになる。なお、処理S202は、送信元識別情報取得手段に相当する。
処理S202の伝送前手順の後は、送信元装置から送信されてくる文書データを受信し、RAM4の記憶領域4aに記憶蓄積する(処理S203)。なお、処理S203において受信される文書データとしては、通常は、符号化された画像データであるが、G3ファクシミリのオプション機能であるBFT(Binary File Transfer)によるテキストデータのファイルや、送信元において文書作成アプリケーションにより作成された文書ファイルである場合もある。要するに、ファクシミリ装置1が処理可能な形式であれば、受信文書データの形式いかようであってよく、本発明は、受信文書データの形式により限定されるものではない。
そして、処理S203で受信・記憶した受信文書データに関して処理S202で得られた「送信元識別情報」(「送信元電話番号」または/及び「送信元名称文字列」)と受信文書データとを管理テーブル5cに対応付けて登録する(処理S204)。また、その際、時計回路6から現在時刻を読みだして「受信日時」として登録する。
処理S204は、具体的には、例えば、図6の管理テーブル5cにおいて、「管理番号」が「004」のレコードを例にとると、「文書番号」は、「8893」であり、「送信元電話番号」は、「03−1234−5555」であり、「送信元名称文字列」は、「企画部」であり、「受信日時」は、「2003年11月27日18時50分」であり、対応する受信文書データの記憶領域4aにおける格納アドレスは「アドレスE」である。なお、処理S204は、受信文書管理手段に相当する。
なお、管理テーブル5cにおいては、「受信日時」が古いものほど「管理番号」が小さいレコードとして登録される。また、管理番号「000」を起点として空き無く詰めて登録される。図6においては、管理番号「000」ないし「004」の5件が空きなく詰めて登録されている。管理番号「006」以降は、未登録(「文書番号」が「10000」)である。
以上説明した文書受信処理(処理S101)により、着信があるたびに受信文書データが受信・蓄積される。
図12に、受信文書出力制御処理(処理S102)の具体的な処理手順について示す。
同図において、先ず、図5の記憶領域5dに設定・記憶されている、受信文書出力モード設定フラグFoの値を確認する(処理S301)。その確認の結果、フラグFoの値が0の場合には(判断S302のYes)、「通常出力モード」であるため、未出力受信文書の有無を判断し(判断S303)、未出力受信文書がない場合には(判断S303のNo)、処理を終了する。なお、判断303における、未出力受信文書の有無の判断は、管理テーブル5cにおいて「文書番号」が、未登録を示す「10000」でないレコードの有無の確認により行うことができる。
未出力受信文書がある場合には(判断S303のYes)、その未出力の受信文書を、管理テーブル5cにおいて対応する「受信文書データ格納アドレス」により特定されるRAM4の記憶領域4aから読み出して、書込部9により記録紙に印刷出力し(処理S304)、その印刷出力した受信文書データに対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除する(処理S305)。
判断S302において、フラグFoの値が1の場合には(判断S302のNo)、「送信元確認出力モード」であるため、管理テーブル5cの登録件数Krealを確認する(処理S306)。その場合、件数Krealは、管理テーブル5cを構成するレコードを「000」の「管理番号」から順に確認し、フィールド「文書番号」が「1000」であるレコードが初めて出現したとき、そのレコードの「管理番号」がそのまま件数Krealとなる。図6を例にとると、件数Krealは5件となる。
そして、処理S306で確認した件数Krealと、図5の記憶領域5iに設定・記憶されているリスト出力しきい件数Kth(5件)と、等しいか否かを判断する(判断S307)。件数Krealと件数Kthとが等しい場合には(判断S307のYes)、管理テーブル5cの登録内容に基づいて受信文書管理リストの画像データを作成して書込部9により記録紙に印刷出力した上で(処理S308)、送信元確認出力処理を行い(処理S309)、処理を終了する。件数Krealがまだしきい件数Kthに達していない場合には(判断S307のNo)、送信元確認出力処理のみを行い(処理S309)、処理を終了する。
図19に、処理S308により印刷出力される受信文書管理リストの例を示す。
同図に示すリストP01は、図6における管理テーブル5cの登録内容に基づくものであり、「文書番号」、「送信元識別情報」(「送信元電話番号」及び「送信元名称文字列」)、並びに、「受信日時」を含んでいる。
リストP01には、しきい件数Kth(5件)分の受信文書データについて、「文書番号」、「送信元識別情報」、及び、「受信日時」が記載されている。その記載おいては、各受信文書データの受信順に並んでいる。それは、「文書番号」は、各受信文書データに機械的に付される通し番号であるため送信元の素姓を判断する材料とはならない。「受信日時」は、対応する受信文書データを受信した(送信元が送信した)日付と時刻であるため、ある程度は、送信元の素姓を判断するため材料となり得る。例えば「午前9時から午後6時の時間帯に受信した文書データの送信元は在る程度信用できる」と判断することもできる。
「送信元識別情報」は、送信元の素姓を判断する材料として特に有用である。例えば、リストP01において、文書番号「8889」に対応する送信元電話番号「03−1234−1111」が過去に何度も文書データを受信している相手であれば、文書番号「8889」の受信文書データは、記録紙やトナーや装置寿命を消費してでも印刷出力する価値のあるものであると判断できる。また、文書番号「8891」に対応する送信元電話番号が空欄「------------------」である場合には、送信元は、自端末電話番号の登録もしない、信用できない相手であり、記録紙やトナーや装置寿命を消費してまで印刷出力する価値はない相手であると判断できる。更に、「送信元名称文字列」により、送信元の相手の素姓をいっそう多角的に判断できる。
また、リストP01には、現在の受信文書の蓄積件数(5件)、[送信元確認出力]キー7hを押して送信元を確認の上、印刷出力または削除を行える旨(後述)、及び、PC101からの操作も可能である旨(後述)が記されている。
このように、図12の受信文書出力制御処理(処理S102)において、フラグFoが値「0」で「通常出力モード」に設定されている場合には、受信文書データを受信後遅滞なく出力するため、ユーザによるフラグFoの設定に応じて、従来の通常のファクシミリ受信動作にも対応することができる。なお、「通常出力モード」の場合には、図11の文書受信処理(処理S101)の処理S203において受信文書データを記憶領域4aに蓄積する(いわゆるメモリ受信)のではなく、書込部9により直接印刷出力する(いわゆる直接受信)ようにしてもよいのはいうまでもない。
また、図12の受信文書出力制御処理(処理S102)において、フラグFoが値「1」で「送信元確認出力モード」に設定されている場合には、受信文書データを受信後遅滞なく印刷出力してしまうのではなく、蓄積するため、ファクシミリ装置1のユーザにとって記録紙やトナーや装置寿命を消費してまで印刷出力する必要のない受信文書データまで無条件に印刷出力されて、記録紙やトナーや装置寿命を無駄に消費してしまうことがない。
なお、登録件数Krealの計数は、管理テーブル5cにおける全登録件数を単純に計数するではなく、例えば、「リスト出力済フラグ」のフィールドを追加して、「リスト出力済フラグ」が「リスト未出力」の受信文書データ(レコード)がしきい件数Kthに達すると、それらのKth件のレコードについては、リストして印刷出力すると共にフィールド「リスト出力済フラグ」を「リスト出力済み」にするようにして、「リスト未出力」のレコードについてのみリストP01を印刷出力するようにして、同一のレコード(受信文書データ)がリストP01として何回も印刷出力されることを避けるようにしてもよい。
その場合、リストP01に記載された受信文書データが、ユーザ不在のためなどにより、「送信元確認出力」の機能(後述)によって遅滞なく印刷出力または削除されない状態で文書データが頻繁に受信されるような状況において、何枚も印刷出力されるリストP01における内容の重複を避けることができ、記録紙やトナーや装置寿命を消費を最低限にできる。ただし、その場合、ユーザは複数枚のリストP01を参照する必要があるため、その分受信文書の送信元確認作業が煩雑にはなる。
登録件数Krealの計数を、管理テーブル5cにおける全登録件数を単純に計数する方法で行う場合は、その逆で、記録紙やトナーや装置寿命を消費は比較的多くなるが、最新の1枚のリストの参照で受信文書の送信元確認を行える。もちろん、しきい件数Kthが例えば「50件」に設定されているような場合には、リストP01は、複数ページで印刷される場合もある。
このように、「送信元確認出力モード」では、文書データが受信されても、出力されるのは、受信文書管理リストP01のみであるが、受信文書データは、処理S309の送信元確認出力処理により印刷出力、または、削除される。
図13、図14及び図15に、送信元確認出力処理(処理S309)の具体的な処理手順について示す。
先ず、図13において、[送信元確認出力]キー7hが押下されたかを判断する(判断S401)。[送信元確認出力]キー7hは、印刷出力されたリストP01の存在に気づいて手にとり内容を確認したユーザにより行われる。もっとも、リストP01を見ていないユーザでも、[送信元確認出力]キー7hの押下は可能であるが、事前にリストP01の内容を確認したユーザのほうが、各送信元(からの受信文書データ)について、印刷出力または削除すべきかを事前に十分検討してから事に臨めるため、リストP01を印刷出力することの利点は非常に大きい。
判断S401において、[送信元確認出力]キー7hが押下されていない場合には(判断S401のNo)、何もしないで、処理S410のあと、つまり、図15の判断S601に移行する。
判断S401において、[送信元確認出力]キー7hが押下されている場合には(判断S401のYes)、管理テーブル5cの登録内容に基づいて、受信文書管理リストの画像データを作成し、表示器7iに表示D01として表示する(処理S402)。
表示D01の表示例を図20に示す。リストP01でテーブル5cの登録内容は既に印刷出力しているため、表示D01においては、例えば「文書番号」のみのリストでも所望の受信文書データを特定できるが、リストP01と同様に、「送信元識別情報」及び「受信日時」を表示することで、所望の受信文書データの特定をいっそう容易にしている。
また、表示D01においては、「印刷または削除する受信文書を指定してください」とのメッセージ文字列と共に、現在選択されている受信文書データ(に対応する「文書番号」)を示す「→」形状のカーソルCaが表示されている。また、表示D01においては、[↑]キー7guまたは[↓]キー7gdにより所望の受信文書データを選択すべきこと、その選択した受信文書データを印刷したいなら[Yes]キー7bを押下すべきこと、その選択した受信文書データを印刷しないまま削除したいなら[No]キー7cを押下すべきこと、及び、「送信元確認出力」の操作を終了したいなら、[ストップ]キー7dを押下すべきことが示されている。
そして、処理S402による表示D01の表示と、カーソル制御(処理S403)とを、[Yes]キー7bも押下されず(判断S404のNo)、[No]キー7cも押下されず(判断S404のNo)、[ストップ]キー7dも押下されない間(判断S404のNoのループ)、繰り返し行う。
処理S403のカーソル制御は、具体的には、[↑]キー7guまたは[↓]キー7gdが押下されるごとにカーソルCaを上下に移動させると共に、現在のカーソルCaの指示位置(「文書番号」)を記憶する処理である。
そのようにしてユーザが、印刷出力または削除したい所望の受信文書データを選択した上で、[Yes]キー7bが押下されると(判断S404のYes)、その時点でカーソルCaが指示していた受信文書データ(「文書番号」により特定される)を管理テーブル5cにおいて対応する「受信文書データ格納アドレス」により特定されるRAM4の記憶領域4aから読み出して、書込部9により記録紙に印刷出力し(処理S405)、その印刷出力した受信文書データに対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除する(処理S406)。
処理S406において、例えば、管理テーブル5cが図6の状態にある場合に、管理番号「003」(文書番号「8892」)の受信文書データが削除されると、テーブル5cは、図18に示す状態となる。つまり、管理番号「004」のレコードが1つ上にずれて、管理番号「003」のレコードとして繰り上がり、管理番号「000」を起点とする登録済みレコードの連続性が保たれる。なお、その場合、図11の処理S204により次に登録されるのは管理番号「004」のレコードということになる。また、処理S406の場合に限らず(例えば処理S408でも)、受信文書データが「削除」された場合には、そのような「繰り上げ処理」が行われる。
処理S406の後は、処理S402に戻る。その場合処理S402で再表示される表示D01は、処理S406における「繰り上げ処理」を反映したものとなり、削除済みの受信文書データが再度選択対象となるような不整合は生じない。
判断S407において[No]キー7cが押下されると(判断S407のYes)、その時点でカーソルCaが指示していた受信文書データ(「文書番号」により特定される)に対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除して(処理S408)、処理S402に戻る。
判断S409において[ストップ]キー7dが押下されると(判断S409のYes)、表示器7iにおける、処理S402で表示した表示D01の表紙をクリアした上で(処理S410)、図15の判断S601に移行する。
図15の判断S601移行の処理手順は、LAN上のPC101a、101b、101cなどのPC101との間のやりとりに係るものであり、そのようなファクシミリ装置1側における処理手順に対応して、PC101側においては、図14及び図15に示す、受信文書遠隔出力制御処理を行う。PC101おける、受信文書遠隔出力制御処理は、いわば、図13の判断S401がYesとなった場合、つまり、[送信元確認出力]キー7hが押下された場合にファクシミリ装置1本体側で行われる、処理S402ないし処理S410の「送信元確認出力」の機能と同等の機能を、PC101側からの遠隔操作により実現しようとするものである。
なお、PC101側における受信文書遠隔出力制御処理は、ファクシミリ装置1のメーカから提供されたファクシミリ遠隔制御アプリケーションをハードディスク装置53にインストールし、そのインストールしたアプリケーションを起動することにより開始される。
PC101における受信文書遠隔出力制御処理は、まず、図14おいて、ディスプレイモニタ54に、図21に示す表示D10を表示する(処理S501)。表示D10は、ファクシミリ装置1の[送信元確認出力]キー7hを模したものであり、[送信元確認出力]ボタンが中央に表示されると共に、マウスカーソルPaが表示され、また、[ストップ]ボタンが向かって右下部に表示されている。
マウスカーソルPaは、マウス装置55のユーザによる操作に応じて表示D10の範囲内を移動するものであり、[送信元確認出力]ボタンまたは[ストップ]ボタンの位置にマウスカーソルPaが在る状態でマウス装置55がクリックされるのを待つ(判断S502のNo、判断S503のNoのループ)。
そして、[ストップ]ボタンがクリックされた場合には表示D10をクリアして処理(アプリケーション)を終了するが、[送信元確認出力]ボタンが押下された場合には(判断S503のYes)、図15の処理S505に移行する。
図15の処理S505においては、受信文書管理リストの送信を、LAN100を介したTCP/IPプロトコル上の所定のデータのやりとりにより、ファクシミリ装置1に要求する(処理S505)。
PC101側における処理S505に対応して、ファクシミリ装置1側ではリスト要求の有無を判断し(判断S601)、リスト要求がある場合には(判断S601のYes)、管理テーブル5cの登録データを要求元のPC101(IPアドレスにより特定される)の受信文書遠隔出力制御処理(TCPポート番号により特定される)に対して送信した上で、判断S603に移行する。判断S601において、リスト要求がない場合には(判断S601のNo)、何もしないで、判断S603に移行する。
判断603においては、PC101からの印刷出力要求の有無を判断し、印刷出力要求がある場合には(判断S603のYes)、その印刷出力要求により指定された「文書番号」に対応する受信文書データを管理テーブル5cにおいて対応する「受信文書データ格納アドレス」により特定されるRAM4の記憶領域4aから読み出して、書込部9により記録紙に印刷出力し(処理S604)、その印刷出力した受信文書データに対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除した上で(処理S605)、判断S606に移行する。判断S603において、印刷出力要求がない場合には(判断S603のNo)、何もしないで、判断S606に移行する。
判断606においては、PC101からの削除要求の有無を判断し、削除要求がある場合には(判断S606のYes)、その削除要求により指定された「文
書番号」により特定されるレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、その指定された「文書番号」に対応する受信文書データそのものを記憶領域4aから削除した上で(処理S605)、処理を終了する。判断S606において、削除要求がない場合には(判断S606のNo)、何もしないで、処理を終了する。
一方、PC101側においては、処理S505によりリスト要求の後、ファクシミリ装置1側の処理S602に対応して管理テーブル5cの登録データを受信し(処理S506)、その受信した登録データに基づいて、受信文書管理リストの画像データを作成し、ディスプレイモニタ54に、図22に示す表示D11として表示する(処理S507)。なお、受信文書管理リストの画像データをファクシミリ装置1側で作成してからPC101側に送信するようにしてもよいが、管理テーブル5cの登録データをPC101側に送信してPC101側で画像データに変換させたほうが、転送データ量も少なく、PC101側の表示環境への適合も容易である。
図22に示す表示D11は、図20に示したファクシミリ装置1側における表示D01を模擬したものであり、ほぼ同一内容となっている。ただし、図20の表示D01では、所定のキー(例えば[Yes]キー7b)を押下する操作であるのに対して、図22の表示D11では、所定のボタン(例えば[Yes]ボタン)を表示画面上でクリックする操作である点が異なる。
図22の表示D21においては、「文書番号」、「送信元識別情報」及び「受信日時」を表示することで、所望の受信文書データを特定するために必要な情報をユーザに対して提供している。
また、表示D11においては、「ファクシミリにて印刷または削除する受信文書を指定してください」とのメッセージ文字列と共に、現在選択されている受信文書データ(に対応する「文書番号」)を示す「→」形状のカーソルCbが表示されている。また、表示D11においては、[↑]ボタンまたは[↓]ボタンのクリックにより所望の受信文書データを選択すべきこと、その選択した受信文書データを印刷したいなら[Yes]ボタンを押下すべきこと、その選択した受信文書データを印刷しないまま削除したいなら[No]ボタンを押下すべきこと、及び、「送信元確認出力」の遠隔操作を終了したいなら、[ストップ]ボタンをクリックすべきことが示されている。
そして、カーソル制御(処理S508)を、[Yes]ボタンもクリックされず(判断S509のNo)、[No]ボタンもクリックされず(判断S511のNo)、[ストップ]ボタンもクリックされない間(判断S513のNoのループ)、繰り返し行う。
処理S508のカーソル制御は、具体的には、[↑]ボタンまたは[↓]ボタンがクリックされるごとにカーソルCbを上下に移動させると共に、現在のカーソルCbの指示位置(「文書番号」)を記憶する処理である。
そのようにしてユーザが、印刷出力または削除したい所望の受信文書データを選択した上で、[Yes]ボタンがクリックされると(判断S509のYes)、その時点でカーソルCbが指示していた受信文書データに対応する文書番号の通知を伴う印刷出力要求を、LAN100を介したTCP/IP上のやりとりにより、ファクシミリ装置1に対して行う(処理S510)。
PC101側の処理S510に対応してファクシミリ装置1側では判断S603がYesとなり処理S604及び処理S605が行われて、PC101からの要求通りに指定された受信文書データが印刷出力及び削除される。
処理S510の後は、処理S505に戻ってリスト要求(処理S505)、受信(処理S506)、及び、表示(処理S507)が再度行われるため、ファクシミリ装置1側の処理S605による削除後の更新された管理テーブル5cの登録内容(登録件数1件減)がPC101側において表示D11として再表示されることになる。PC101のユーザにとっては、印刷出力指定して実際にファクシミリ装置1側で印刷出力され削除された受信文書に関するリスト表示がされなくなることで、印刷出力及び削除がファクシミリ装置1側で正しくなされたことを知ることがてぎ、安心感をもって遠隔操作によりファクシミリ装置1の「送信元確認出力」機能を利用できる。
また、PC101側において、[No]ボタンがクリックされると(判断S511のYes)、その時点でカーソルCbが指示していた受信文書データに対応する文書番号の通知を伴う削除要求を、LAN100を介したTCP/IP上のやりとりにより、ファクシミリ装置1に対して行う(処理S512)。
PC101側の処理S510に対応してファクシミリ装置1側では判断S606がYesとなり処理S607が行われて、PC101からの要求通りに指定された受信文書データが削除される。
PC101側において、[ストップ]ボタンがクリックされると(判断S513のYes)、ディスプレイモニタ54上の表示D11をクリアして(処理S514)、処理(ファクシミリ遠隔制御アプリケーション)を終了する。
なお、以上のPC101からの遠隔制御による「送信元確認出力」機能は、ファクシミリ装置1がHTTPサーバ機能を備える一方、PC101側がHTTPクライアント機能(Webブラウザ機能)を備え、TCP・UDP/IP上のHTTPプロトコルによりHTML文書や各種情報をやりとりすることにより実現することも可能であることはいうまでもない。
また、ファクシミリ装置1側における判断S601ないし処理S607は、図10の文書受信関連処理の一部として繰り返し行われるため、特定のPC101(例えばPC101a)からの、連続的な、リスト要求、印刷出力要求、及び、削除要求に対してそれぞれ応答できる。そればかりでなく、複数のPC101(例えばPC101aとPC101b)が図14及び図15の受信文書遠隔出力制御処理を並行して行っていても、管理テーブル5cの登録内容の削除や受信文書データの記憶領域4aからの削除の権限はファクシミリ装置1側にあるため、管理テーブル5cの登録内容や記憶領域4aの記憶内容に不整合を生じさせることなく本発明に係る「送信元確認出力」の機能をPC101からの遠隔操作により利用することが可能となる。
図16に、ファクシミリ装置1における、図10の文書受信関連処理手順の受信文書用残容量確保処理(処理S103)の具体的な処理手順について示す。
同図において、図4の受信文書データ記憶領域4aの現在の残量Vreal(%)を確認する(処理S701)。そして、その確認した残量Vrealが、図5の記憶領域5fに記憶されているしきい残容量Vthを越えたか否かを判断する(判断S702)。
残量Vrealがまだしきい残容量Vthより多い場合には(判断S702のNo)、何もしないで、処理を終了するが、残量Vrealがしきい残容量Vth以下になってしまった場合には(判断S702のNo)、管理テーブル5cにおいて、「受信日時」のフィールドを参照することで、最古の受信文書データを特定する(処理S703)。
そして、残容量低下時受信文書取扱モードフラグFzの値が0が否(1)かを判断し(判断S704)、フラグFzの値が0の場合、つまり、「出力+削除」の場合には(判断S704のYes)、処理S703で特定した最古の受信文書データを管理テーブル5cにおいて対応する「受信文書データ格納アドレス」により特定されるRAM4の記憶領域4aから読み出して、書込部9により記録紙に印刷出力し(処理S705)、その印刷出力した受信文書データに対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除して(処理S706)、処理を終了する。
ユーザが長期不在の場合など、不要な送信元からの受信文書データは印刷出力したくないため「送信元確認出力」の機能は有効にしておきたいが、記憶領域4aが満杯になってしまうおそれがあるような場合には、重要な受信文書データが含まれるかも知れないため、念のため印刷出力しておきたいような場合に対応できる。
判断S704において、フラグFzの値が1の場合、つまり、「削除」の場合には(判断S704のNo)、処理S703で特定した最古の受信文書データに対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除して(処理S706)、処理を終了する。
これにより、ユーザが長期の不在ではない場合などにおいては、「送信元確認出力」の機能による印刷出力・削除を行わないまま(わざと)残した(不要な)古い受信文書データを自動的に削除でき、また、メモリ受信に支障がでない程度に記憶領域4aの残容量を確保することができる。
このような受信文書用残容量確保処理(処理S103)が、図10の文書受信関連処理手順の一部として繰り返し行われることで、記憶領域4aの残容量をしきい残容量Vth(20%)以上に保つことができ、記憶領域4aとして十分な大容量を確保できない場合でも、本発明に係る「送信元確認出力」の機能を、文書データのメモリ受信に支障を来すことなく実現することができる。
図17に、ファクシミリ装置1における、図10の文書受信関連処理手順の長期蓄積受信文書整理処理(処理S104)の具体的な処理手順について示す。
同図において、先ず、時計回路6を読み出して現在時刻(日時)を確認する(処理S801)。そして、その確認した現在時刻を、管理テーブル5cの各レコードの「受信日時」のフィールドと照合することで、受信日時(時刻)から、記憶領域5hに記憶されている出力待機時間Twait(24時間)を越えてまだ受信文書データ記憶領域4aに蓄積されたまま残っている受信文書の有無を確認する(処理S802)。
その結果、時間Twait(24時間)を越えて蓄積されたままの受信文書データが、ない場合には(判断S803のNo)、何もしないで処理を終了するが、有る場合には(判断S803のYes)、図5の記憶領域5gの出力待機期間超過時受信文書取扱モードフラグFsの値が0が否(1)かを判断し(判断S804)、フラグFsの値が0の場合、つまり、「出力+削除」の場合には(判断S804のYes)、処理S802で確認した時間Twait(24時間)を越えて蓄積されたままの受信文書データを管理テーブル5cにおいて対応する「受信文書データ格納アドレス」により特定されるRAM4の記憶領域4aから読み出して、書込部9により記録紙に印刷出力し(処理S805)、その印刷出力した受信文書データに対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除して(処理S806)、処理を終了する。
これにより、図5の記憶領域5dの受信文書出力モード設定フラグFoの(所定の設定操作により)設定により、「送信元確認出力モード」に設定されているのに、ユーザからの「送信元確認出力」の操作が行われることなく、記憶領域4aに長期間(この場合24時間)蓄積されたままとなっている受信文書データが強制的に印刷出力されるため、「送信元確認出力」機能について知っているユーザが不在で、送信元からの重要な文書が印刷出力されないで蓄積されたままとなってしまうことを防止でき、本発明に係る「送信元確認出力」機能をいっそう有効に活用することが可能となる。
判断S804において、フラグFsの値が1の場合、つまり、「削除」の場合には(判断S804のNo)、処理S802で確認した時間Twait(24時間)を越えて蓄積されたままの受信文書データに対応するレコードを、管理テーブル5cから削除すると共に、受信文書データそのものを記憶領域4aから削除して(処理S806)、処理を終了する。
これにより、ユーザが長期の不在ではない場合などにおいては、「送信元確認出力」の機能による印刷出力・削除を行わないまま(わざと)残した(不要な)古い受信文書データを、ユーザによる明示的な削除操作なしに、自動的に削除でき、不要な送信元から受信文書に関するユーザの操作負担を軽減できる。
このような長期蓄積受信文書整理処理(処理S104)が、図10の文書受信関連処理手順の一部として繰り返し行われることで、本発明に係る「送信元確認出力」機能に起因して長期間蓄積されたままとなっている受信文書データを適切に処理することができる。
本発明の実施例に係る画像形成装置としてのファクシミリ装置を含む通信システム構成について示す図である。 本発明の実施例に係る画像形成装置としてのファクシミリ装置のブロック構成について示す図である。 図2のファクシミリ装置が備える操作表示部の配置構成について示す図である。 図2のファクシミリ装置のRAMの記憶内容について示す図である。 図2のファクシミリ装置のEEPROMの記憶内容について示す図である。 受信文書管理テーブルの具体的な内容について示す図である。 図2のファクシミリ装置におけるネットワーク関連のプロトコルスタックについて示す図である。 図2のファクシミリ装置とLANを介してやりとりする情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)のブロック構成について示す図である。 図8のPCにおけるネットワーク関連のプロトコルスタックについて示す図である。 図2のファクシミリ装置における文書受信関連処理手順について示すフローチャートである。 文書受信処理の具体的な処理手順について示すフローチャートである。 受信文書出力制御処理の具体的な処理手順について示すフローチャートである。 送信元確認出力処理の具体的な処理手順について示すフローチャートである。 図13と共に、図2のファクシミリ装置における送信元確認出力処理の具体的な処理手順について示すフローチャートであり、また、図8のPCにおける受信文書遠隔出力制御処理手順について示すフローチャートである。 図13及び図14と共に、図2のファクシミリ装置における送信元確認出力処理の具体的な処理手順について示すフローチャートであり、また、図8のPCにおける受信文書遠隔出力制御処理手順について示すフローチャートである。 受信文書用残容量確保処理の具体的な処理手順について示すフローチャートである。 長期蓄積受信文書整理処理の具体的な処理手順について示すフローチャートである。 図6に示す状態から1件の受信文書が削除された状態の受信文書管理テーブルについて示す図である。 印刷出力された受信文書管理リストの内容について示す図である。 表示された受信文書管理リストの内容について示す図である。 図8のPCにおける表示例について示す図である。 図8のPCにおける、受信文書管理リストの内容を含む表示例について示す図である。
符号の説明
1 ファクシミリ装置(画像形成装置)
2 CPU
3 RAM
4 ROM
5 EEPROM
6 時計回路
7 操作表示部
8 読取部
9 書込部
10 画像処理部
11 LAN通信制御部
12 通信制御部
13 NCU部
14 システムバス
101 パーソナルコンピュータ(PC)

Claims (4)

  1. 通信網を介して送信元装置から送信された文書データを受信する文書受信手段と、
    出力対象の文書データに基づいた画像を記録紙等の記録媒体上に形成して印刷出力する文書出力手段と、
    前記文書受信手段により各送信元装置から順次受信される文書データを記憶蓄積する受信文書蓄積手段と、
    送信元装置から送信された文書データを前記文書受信手段により受信する際に送信元識別情報を取得する送信元識別情報取得手段と、
    前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データのそれぞれについて、前記送信元識別情報取得手段により取得された送信元識別情報を対応付けて記憶する受信文書管理手段と、
    前記受信文書蓄積手段における受信文書データの蓄積件数が所定件数に達した場合に、それら各件の受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを出力する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、所定の選択操作入力に応じて選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力する受信文書出力制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 通信網を介して送信元装置から送信された文書データを受信する文書受信手段と、
    出力対象の文書データに基づいた画像を記録紙等の記録媒体上に形成して印刷出力する文書出力手段と、
    前記文書受信手段により各送信元装置から順次受信された文書データを記憶蓄積する受信文書蓄積手段と、
    送信元装置から送信された文書データを前記文書受信手段により受信する際に送信元識別情報を取得する送信元識別情報取得手段と、
    前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データのそれぞれについて、前記送信元識別情報取得手段により取得された送信元識別情報を対応付けて記憶する受信文書管理手段と、
    所定のインターフェースを介して接続された情報処理装置から要求に応じて前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置に送信する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置から選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力する受信文書出力制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 受信文書データを受信後遅滞なく出力する通常出力モード、または、送信元確認出力モードのいずれかに受信文書データの出力モードを設定する、受信文書出力モード設定手段を備え、
    前記受信文書出力制御手段は、
    前記通常出力モードに設定されている場合には、文書データを受信後遅滞なく前記文書出力手段により出力するものであり、
    前記送信元確認出力モードに設定されている場合には、前記受信文書蓄積手段における受信文書データの蓄積件数が所定件数に達した場合に、それら各件の受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを出力する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、所定の選択操作入力に応じて選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 受信文書データを受信後遅滞なく出力する通常出力モード、または、送信元確認出力モードのいずれかに受信文書データの出力モードを設定する、受信文書出力モード設定手段を備え、
    前記受信文書出力制御手段は、
    前記通常出力モードに設定されている場合には、文書データを受信後遅滞なく前記文書出力手段により出力するものであり、
    前記送信元確認出力モードに設定されている場合には、所定のインターフェースを介して接続された情報処理装置から要求に応じて前記受信文書蓄積手段に蓄積されている各受信文書データに対応して前記受信文書管理手段に記憶されている送信元識別情報を少なくとも含む受信文書管理リストを前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置に送信する一方、前記受信文書蓄積手段に蓄積された受信文書データのうちのいずれかが、前記所定のインターフェースを介して前記情報処理装置から選択されると、その選択された受信文書データを前記受信文書蓄積手段から読み出して前記文書出力手段により印刷出力するものであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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