JP2005162783A - 孔版印刷用インキ製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッグインボックス植物油を含有した孔版印刷用W/O型エマルションインキに充填して保管、運搬に便利な製品とする。
【解決手段】 油相10〜90重量%と水相90〜10重量%によって構成されかつ該油相中に少なくとも植物油を含有する孔版印刷用W/O型エマルションが内袋が、シリカ、アルミナあるいはアルミ箔蒸着されている、又はPVDC、EVOH、PAN、ONYであるバッグインボックスに充填されていることを特徴とする孔版印刷用インキ製品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、孔版印刷用W/O型エマルションインキが充填されたバッグ(内袋)を箱(外装)内に収納したバッグインボックス型インキ製品に関し、詳しくは植物油を含有し、安全性により優れ、且つ印刷機とのマッチング性を良好に保持する孔版印刷機用W/O型エマルションインキをバッグインボックスの内袋に充填した孔版印刷用インキ製品に関するものである。
孔版印刷方法は、周知のように孔版印刷原紙を用い、この原紙の穿孔部を介して原紙の一方の側より他方の側ヘインキを移動させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行なうものである。
従来の孔版印刷用インキは油中水型(W/O型)のエマルションインキであり、このエマルションインキのオイルは主に不乾性油や不揮発性の鉱物油が使用されている。しかし、水相の比率が油相に比べて高いため、印刷終了後そのままの状態で印刷ドラムを放置すると水分が蒸発してしまいインキの粘度が低下してしまう。また、その状態で印刷を再開すると、粘度低下したインキが過剰に印刷用紙に転写し、濃度ムラ及び印刷物の最初と最後の濃度差(ランニング濃度変化)が印刷用紙の箇所及び印刷枚数によって異なり、さらに、過剰に転写したインキにより印刷済み用紙の裏側にインキが転写してしまう裏移りの問題などが発生してしまう。また、ヨウ素価が高い乾性油または半乾性油を使用すると、空気との接触、光、熱などの要因により油中の不飽和結合の結合(酸化)が起こり、乾燥(固化)が起こってしまう。
この問題を解決するために、油相のオイル成分として、環境に優しく安全性に優れたVOC(揮発性有機化合物)の少ない植物油を含有することが知られている(特許文献1、2、3参照)。この植物油の含有はインキの酸化(固化)によるスクリーンの目詰り、インキの保存による粘度上昇の不具合等を防止することを目的としている。
しかし植物油は不飽和脂肪酸を含み、インキ製品での保存状態において酸化され易く粘度も高くなっていき、印刷機械とのマッチング上支障が生じ、その結果、画像品質にまで影響(画像品質上の不良等)を及ぼす。
ここで、印刷機械とのマッチング上の支障とは、インキのポンプ吸引遅延、画像立ち上がり遅延、インキ消費量低下であり、画像品質上の不良とはインキ消費量低下による低画像濃度等を指す。また、孔版印刷用W/O型エマルションインキは植物油の酸化が進むと色の変化や腐臭の問題もでてくる。
また一般に、このような孔版印刷用インキは金属製缶、樹脂製容器などに充填されて保管され、また、その状態で製造元から使用者側へと運搬されるが、これら缶容器は製造費が高く、また樹脂製容器は遮光性が必ずしも良好とは言えないため保存安定性に欠ける等の問題を有している。
特開平10−245516号公報 特開平10−259341号公報 特開2002−220560号公報
本発明の課題は、植物油を含有した孔版印刷用W/O型エマルションインキが変質を起さないで安定に保存でき、また容器への充填及びその充填容器の運搬を容易に行なうことのできるインキ充填容器(孔版印刷用W/O型エマルションインキが充填されている容器)を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決し得るW/O型エマルションインキ処方及びインキ充填容器を提供すべく、鋭意研究を重ねた結果、不飽和脂肪酸の酸化は光、酸素の存在により促進されるので、植物油を含有するW/O型エマルションインキの梱包材からも不飽和脂肪酸の酸化を防止しインキの変質を防ぐことができる。梱包材(充填容器)としてはバッグインボックス(BIB)の形態が効果的であることを確めた。これは内袋(バッグ)によるガスバリア性、及び外装である箱(ボックス)による遮光性によるものが大きいと思われる。本発明はかかる知見に基いてなされたものであり、上記課題は下記(1)〜(4)によって達成される。
(1)油相10〜90重量%と水相90〜10重量%によって構成されかつ該油相中に少なくとも植物油を含有する孔版印刷用W/O型エマルションが、内袋がシリカ、アルミナあるいはアルミ箔蒸着されているバッグインボックスに充填されていることを特徴とする孔版印刷用インキ製品。
(2)油相10〜90重量%と水相90〜10重量%によって構成されかつ該油相中に少なくとも植物油を含有する孔版印刷用W/O型エマルションインキが、内袋が少なくともPVDC、EVOH、PAN、ONYの1層を持つバッグインボックスに充填されていることを特徴とする孔版印刷用インキ製品。
(3)油相中の植物油は炭素数が16〜20で二重結合が1つ以下の脂肪酸を脂肪酸組成の主成分とすることを特徴とする上記(1)または(2)記載の孔版印刷用インキ製品。
(4)植物油がゴマ油であることを特徴とする上記(3)記載の孔版印刷用インキ製品。
本発明の孔版印刷用W/Oエマルションインキがバッグインボックスに充填されている状態の孔版印刷用インキ製品は、インキそれ自体はそのインキ中に植物油が添加されていることにより、VOCの発生が少なく、また、バッグインボックスの内袋が(i)シリカ、アルミナあるいはアルミ箔蒸着、(ii)少なくともPVDC、EVOH、PAN、ONYの1層を有するものから構成されていることにより、インキ中の不飽和樹脂酸の酸化によるインキ変質が防止され、インキの印刷機とのマッチング性が良好に保持されるという効果を有する。さらに外箱は通常紙製であることからさらに遮光性が増し、また運搬保管にも便利である。
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の孔版印刷用インキ製品は、油相中に、植物油を含有する孔版印刷用W/O型エマルションインキを充填した内袋を(i)シリカ、アルミナあるいはアルミ箔蒸着したもの、また(ii)内袋を少なくともPVDC(ポリ塩化ビニリデン)、EVOH(エチレンービニルアルコール共重合体)、PAN(ポリアクリロニトリル)、ONY(脂肪族アミド)から選択される少なくとも1層を持つものにしたことである。
本発明のバッグインボックスには、一般のBIBと同様に、内袋の注出口が外装(箱)の1部又は一端部から外部に空された形状のものが用いられる。
ところで、植物油は不飽和脂肪酸含有量が多く、梱包材内の状態においても保存しておくと自動酸化を起こし粘度が上昇する。このため、植物油を含有した孔版印刷用W/Oエマルションインキにおいてはインキのポンプ吸引遅延、画像立ち上がり遅延、インキ消費量低下の不具合の原因となり、またインキ消費量の低下は低画像濃度等の画像品質における不良にもつながる。またインキの色が変わってしまったり、腐敗臭にもつながる。特に、不飽和脂肪酸がリノール酸、リノレン酸のように炭素鎖に複数の脂肪酸を含むと酸化スピードは大幅に促進される。
そこで、油相中に使用する植物油を炭素数が16〜20で二重結合が1以下の脂肪酸を脂肪酸組成の主成分とする植物油にすることでも、不飽和脂肪酸の酸化スピードは大幅に緩和され、インキ変質を防ぐことができ、製品での保存状態での粘度の上昇も少なくなる。
このため、前記バッグインボックスの(i)または(ii)の内袋に充填される孔版印刷用W/O型エマルションインキ中の植物油を、C16〜20で二重結合を1つ以下の脂肪酸を脂肪酸組成の主成分(50wt%以上)とする植物油とすることによって、より良質の孔版印刷用インキ製品が得られるようになる。
C16〜20で二重結合が1つ以下の脂肪酸としては、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、アラキン酸、イコセン酸が挙げられる。この炭素数が16〜20で二重結合を1つ以下の脂肪酸を脂肪酸組成の主成分(50wt%以上)とする植物油としては、オリーブ油、ナタネ油、カメリアオイル、アルモンド油、ピスタチオ油、精製ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、メドウホーム油、ゴマ油が挙げられる。特にゴマ油は油中に酸化防止作用のあるセサモールを含むので更にインキ安定性に寄与する。
植物油の添加量はインキ重量に対して2.0〜80重量%、好ましくは4.0〜30重量%である。
本発明のW/O型エマルションの油相成分は、着色剤(顔料)、着色剤分散剤、油成分、樹脂、乳化剤、ゲル化剤などから構成される。水相成分は、水、電解質、抗菌剤、水蒸発防止剤、水溶性高分子、水中油型樹脂エマルション(疎水性高分子)などから構成される。また、油相及び/又は水相には酸化防止剤が添加されるのが好ましく、殊に油相に添加されるのが好ましい。
本発明で用いられる着色剤は、カーボンブラック、酸化チタン;アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、建染染料系顔料、媒染染料系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料及び天然染料系顔料;ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の油溶性染料;等が挙げられる。これらの染顔料類は、単独でも2種以上混合して添加してもよい。その使用量は通常インキ重量に対し3.0〜15重量%である。油相、あるいは水相に分散あるいは添加して使用してもよい。
着色剤分散剤としては、エマルションの形成を阻害しないものが使用でき、非イオン性界面活性剤を使用することができる。このほか、アルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート系化合物、スチレン−無水マレイン酸系共重合高分子化合物、ポリカルボン酸エステル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン塩類、エステル型アニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポリアミノアミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩類、α−オレフインスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸塩類、アルキド樹脂、及び重量平均分子量2.5万未満の樹脂などの顔料分散能を有する樹脂などが挙げられる。これらの分散剤は単独又は2種類以上混合して添加すればよく、樹脂以外の着色剤分散剤の添加量は着色剤重量の40重量%以下、好ましくは2〜35重量%とすればよい。
またインキ中には疹み防止、あるいは粘度調整のために体質顔料も添加できる。インキ中に添加される体質顔料としては白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等の無機微粒子およびポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、等の有機微粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子が挙げられる。これらは油相、水相また両相に添加しても良く。添加量はインキに対して0.1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
本発明では、油成分として前述したように炭素数が16〜20で二重結合が1つ以下の脂肪酸を脂肪酸組成の主成分とする植物油が使用されるのが好ましい。上記植物油以外で併用される油としては、公知の鉱物油、炭化水素系合成油を単独あるいは複数で使用できる。鉱物油には、例えば、石油系溶剤、流動パラフィン、スピンドル油等の公知のものが挙げられる。
本発明で油相に添加される樹脂としては、ロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴム;アルキド樹脂;重合ひまし油;等が挙げられる。これらの樹脂は単独でも又は2種以上を混合して添加してもよい。添加量はインキ重量の10重量%以下、好ましくは1〜7重量%とすればよい。
W/O型エマルションを構成するための乳化剤には、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物等のノニオン系界面活性剤が挙げられる。これらは、顔料分散剤としても使用出来、また単独、あるいは複数での使用も可能であり、添加量は、インキ重量の1〜8重量%、好ましくは、2.2〜5.5重量%である。
以上のほか、油相にはエマルションの形成を妨害しない範囲でゲル化剤、酸化防止剤等を添加することができる。
ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインキの保存安定性、定着性、流動性を向上させる役割をもち、本発明のインキに添加されるゲル化剤としては油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。このような化合物を例示すると、Li、Na、K、A1、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Pb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマー等であり、具体的にはオクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物等が挙げられる。これらのゲル化剤は、1種または2種類以上を油相に添加すれば良く、その添加量は油相中の樹脂の15重量%以下、好ましくは5〜10重量%である。
油相に添加される酸化防止剤は、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロール類、亜硫酸塩類、チオ硫酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、アスコルビン酸誘導体等であり、これらの添加によって油相中のバインダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキの粘度の上昇等が防止される。また、その添加量はインキ中の油の2重量%以下、好ましくは0.1〜1.0重量%である。なお、酸化防止剤は単独でも2種類以上を混合して使ってもよい。
また、水相にはエマルションの形成を妨害しない範囲で水溶性高分子、O/W樹脂エマルション、防腐・防かび剤、水の蒸発抑制剤、凍結防止剤、pH調整剤、電解質等を添加することができる。
エマルションインキの水相に添加される水溶性高分子は、保湿や増粘のために添加されるものであり、具体的には下記の天然又は合成高分子が添加される。例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、ブルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂及びポリアクリル酸ナトリウムなどの中和物、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリN−アルキル置換アクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテルなどの合成高分子等が用いられる。また、アクリルアミド系ポリマー及びアクリル系のポリマーに関しては、置換基を部分的にアルキル基で疎水化した共重合タイプのポリマーでもよい。また、ポリエチレンとポリプロピレン又はポリブチレンのブロックコポリマーを用いることができる。これらの水溶性高分子は単独でも2種類以上混合してもよく、インキに含まれる水の25重量%以下、好ましくは0.5〜15重量%が添加される。
水相に添加される水中油型(W/O型)樹脂エマルションは、合成高分子でも天然高分子でよい。高分子としては、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン等が挙げられる。天然のものとしては、油相に添加できる高分子等が挙げられる。これらは油中水型エマルションインキの安定性を阻害しない範囲であれば2種類以上を併用してもよく、また分散方法も分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合によって合成したものでもよい。これらのO/W型樹脂エマルションの最低造膜温度は40℃以下であることが望ましい。
水相に添加される防腐・防かび剤は、エマルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、エマルションを長期保存する場合は防腐・防かび剤の添加が普通である。その添加量は、インキ中に含まれる水の3重量%以下、好ましくは0.1〜1.2重量%とするのがよい。
防腐・防かび剤としては、サリチル酸、フェノール類、P−オキシ安息香酸メチル、P−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化含物及びその塩素化合物のほか、ソルビン酸やデヒドロ酢酸等が使用され、これらは単独でも2種類以上混合して使ってもよい。
水の蒸発防止剤と凍結防止剤は兼用可能であり、これらの目的で添加される薬品は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級飽和一価アルコール;グリセリンやソルビトール等の多価アルコール;等である。これらの薬品は1種又は2種以上を添加すればよく、その添加量はインキ中の水重量の15%以下、好ましくは4〜12重量%である。
水相に添加されるpH調整剤は、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等であり、必要時にはこれらのpH調整剤を添加して水相のpHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範囲からはずれると、増粘剤用水溶性高分子が添加されている場合には、その効果が損なわれる等の問題がある。
水相に添加される電解質は、エマルションの保存安定性を高めるために添加されるものである。従って、電解質により影響を受ける材料が水相に存在しない場合に使用するのが望ましい。その添加量は水相の0.1から2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%である。
電解質はクエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等の陰イオンあるいはアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンなどを含む電解質であることが好ましい。従って添加される電解質としては、硫酸マグネシウム以外に、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、等が好ましい。これらの電解質は単独でも2種類以上混合して添加しても良い。
上記のほか、本発明の孔版印刷用W/O型エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラムとの分離を良くするため、或いは印刷用紙の巻き上がり防止のために、油相にワックスを添加することができる。また、水相にはトリエタノールアミンや水酸化ナトリウム等を添加して、水溶性高分子添加による高粘度化を更に増進させることができる。更に、水相に防錆剤や消泡剤を添加して、印刷の際に印刷機がインキによって錆びたり、インキが泡立つことを防止することができる。これらの添加剤は、孔版印刷用インキに添加されている公知品を必要に応じて添加すればよく、その添加量は従来品の場合と同程度でよい。
本発明のエマルションインキは、従来のエマルションインキ製造時と同様にして油相及び水相液を調整し、この両方を公知の乳化機内で乳化させてインキとすればよい。即ち、着色剤、乳化剤、植物油、樹脂及び必要に応じて添加される添加物をよく分散させた油を常温で調整し、これに防腐・防かび剤や水溶性高分子等が必要に応じて添加されている水溶液を徐々に添加して乳化すればよい。
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるものではない。なお、以下に記す部は重量部である。
(実施例1)
〈油相組成〉
着色剤 ファーネスカーボン 6.5部
フタロシアニンブルー 0.5部
オイル 流動パラフィン 4.0部
大豆油(脂肪酸組成;C16〜20二重結合1以下脂肪酸38.4%)
20.0部
界面活性剤 ソルビタンセスキオレエート 4.0部
〈水相組成〉
水 イオン交換水 58.8部
電解質 硫酸マグネシウム 1.2部
凍結防止剤 グリセリン 5.0部
顔料分散体の調製は、ファーネスカーボン、フタロシアニンブルーの顔料、ソルビタンセスキオレエートと流動パラフィン等の油を三本ロールで練肉することで行い、この顔料分散体に大豆油を加え混合し、油相とする。
次に、これに水相を徐々に加え、乳化を行うことによって、孔版印刷用W/O型エマルションインキを得た。
この孔版印刷用W/O型エマルションインキを内袋をLDPE(低密度ポリエチレン)にアルミ蒸着したバッグインボックスに充填して孔版印刷用インキ容器とした。
(実施例2)
実施例1で得た孔版印刷用W/O型エマルションインキを内袋がEVOH(エチレン/ビニルアルコール共重合体)のバッグインボックスに充填して孔版印刷用インキ容器とした。
(実施例3)
実施例1で得た孔版印刷用W/O型エマルションインキを内袋がEVOH(エチレン/ビニルアルコール共重合体)にアルミ蒸着したバッグインボックスに充填して孔版印刷用インキ容器とした。
(実施例4)
下記組成の油相及び水相を調製し、実施例1と同様にして孔版印刷用W/O型エマルションインキを得た。
〈油相組成〉
着色剤 ファーネスカーボン 6.0部
フタロシアニンブルー 0.5部
オイル 流動パラフィン 4.0部
ナタネ油(脂肪酸組成;C16〜20二重結合1以下脂肪酸70.5%)
20.0部
界面活性剤 ソルビタンセスキオレエート 4.0部
〈水相組成〉
水 イオン交換水 58.8部
電解質 硫酸マグネシウム 1.2部
凍結防止剤 グリセリン 5.0部
この孔版印刷用W/O型エマルションインキを内袋がLDPE(低密度ポリエチレン)にアルミ蒸着したバッグインボックスに充填して孔版印刷用インキ容器とした。
(実施例5)
下記組成の油相及び水相を調製し、実施例1と同様にして孔版印刷用W/O型エマルションインキを得た。
〈油相組成〉
着色剤 ファーネスカーボン 6.5部
フタロシアニンブルー 0.5部
オイル 流動パラフィン 4.0部
ゴマ油(脂肪酸組成;C16〜20二重結合1以下脂肪酸57.2%)
20.0部
界面活性剤 ソルビタンセスキオレエート 4.0部
〈水相組成〉
水 イオン交換水 58.8部
電解質 硫酸マグネシウム 1.2部
凍結防止剤 グリセリン 5.0部
この孔版印刷用W/O型エマルションインキを内袋がLDPE(低密度ポリエチレン)にアルミ蒸着したバッグインボックスに充填して孔版印刷用インキ容器とした。
(比較例1)
実施例1において調整された孔版印刷用W/O型エマルションインキを内袋がPE(ポリエチレン)であるバッグインボックスに充填して孔版印刷用インキ容器とした。
実施例1〜5及び比較例1の孔版印刷用インキ製品を60℃、常湿で2週間保存し、初期と保存後において下記の評価を実施した。
なお保存後の評価は下記各評価環境にならすため、60℃、常湿で保存後に評価環境に1日保存後に実施した。
・画像立ち上がり
実施例1〜5及び比較例1のインキ充填したパックを20℃、常湿においてプリポートN80((株)リコー社製)を使用し、適当な原稿にて印刷を行い、完全な画像に復帰するまでの立ち上がり枚数を数えた。
・インキ消費量
実施例1〜5及び比較例1の20℃、65%RHにおいてプリポートN80((株)リコー社製)を使用し、画像面積が既知の原稿にて印刷を200枚行い、印刷枚数からインキ消費量を算出した。
・画像濃度
上記インキ消費量評価で印刷した画像の印刷物の画像濃度を測定した。
20、30、40、50、100、150、200枚目の印刷物の印刷濃度を反射式光学濃度計(マクベス社製、RD914)で測定し、平均ID(Image Density)で示した。
Figure 2005162783
実施例1〜5にみられるように、本発明のバッグインボックスにインキ充填した製品の使用によれば、良好なインキ保存性が得られ、そのため、画像を上り、インキ消費量、画像濃度も満足しうるものである。

Claims (4)

  1. 油相10〜90重量%と水相90〜10重量%によって構成されかつ該油相中に少なくとも植物油を含有する孔版印刷用W/O型エマルションインキが、内袋がシリカ、アルミナあるいはアルミ箔蒸着されているバッグインボックスに充填されていることを特徴とする孔版印刷用インキ製品。
  2. 油相10〜90重量%と水相90〜10重量%によって構成されかつ該油相中に少なくとも植物油を含有する孔版印刷用W/O型エマルションインキが、内袋が少なくともPVDC、EVOH、PAN、ONYの1層を持つバッグインボックスに充填されていることを特徴とする孔版印刷用インキ製品。
  3. 油相中の植物油は炭素数が16〜20で二重結合が1つ以下の脂肪酸を脂肪酸組成の主成分とすることを特徴とする請求項1または2記載の孔版印刷用インキ製品。
  4. 植物油がゴマ油であることを特徴とする請求項3記載の孔版印刷用インキ製品。
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