JP2005161308A - フィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧力損失を低減しつつ、少量の吸着剤であっても高い吸着効率が得られるフィルターを提供する。
【解決手段】 粉粒状吸着剤(活性炭など)と繊維(パルプなど)とを含むスラリーを抄造し、湿潤状態の成形体にマイクロ波又は真空吸引力を作用させて膨張させ、嵩密度0.01〜0.5g/cm3の多孔質吸着体で形成されたフィルターを得る。多層構造のフィルターは、湿潤状態のパルプシート3と湿潤状態の前記多孔質吸着体1とを重ねた状態で、成形吸着体上にパルプを適用して抄造して湿潤状態のパルプシート2を形成して成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させることにより得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被処理流体(空気等の気体や水、油等の液体)を浄化するのに有用なフィルターおよびその製造方法に関する。
従来のフィルターには、例えば、特開平7−148408号公報(特許文献1)や特開平8−10539号公報(特許文献2)に開示されているように、吸着剤(活性炭)を容器に直接入れて使用するものがある。すなわち、これらのフィルターは、蓋とケースから成る有底筒状の容器に活性炭を充填し活性炭の脱落を防止したフィルターである。このような構造のフィルターは、活性炭が容器に単に充填されているにすぎないため、容器が破損すると内部の活性炭が外部に飛散する。また、被処理流体との接触効率が低いため、多量の活性炭を必要とし、高価となる。
また、特許文献2のフィルターは、蓋およびケースの少なくとも一方の材質に化学繊維を使用するとともに、その化学繊維を超音波振動を作用させて融着させることにより、蓋とケースとを接合している。このようなフィルターは通常の使用中に接着剤に含まれる有害成分が溶出する虞はない。しかし、被処理流体が高温である場合、化学繊維が溶出する虞があり、安全性が充分でない。
一方、特開2002−219314号公報(特許文献3)では、紙や布などを解繊した繊維に吸着剤(籾殻状各種炭化物など)を分散させて、吸着剤を繊維で固定したフィルターが開示されている。このフィルターは繊維量を適宜調節することで従来の同構造の吸着シートにない厚みを有することを特徴とする。従って、厚みを調節することで被処理流体と吸着剤との適度な接触が図れる。また、吸着剤を分散させることで接触効率が改善し吸着剤の使用量を減少でき、吸着剤の脱落の虞が少なく取り扱いが容易で、接着剤を使用しないため安全性にも優れている。しかし、繊維量を増すため、通気性、通液性が低い。そのため、被処理流体が液体である場合、特に圧力損失が大きく、かえってろ過効率が低下する。
また、特許文献3には吸着層をメッシュ地で覆ったフィルターが開示されており、さらに、メッシュ地を繊維で固着することが記載されている。しかし、具体的な固着方法は示されていない。
特開2001−212413号公報(特許文献4)には、パルプを離解して綿状かつ嵩高状の不定形とし、パルプを構成するセルロース繊維の毛羽立ちを利用して流体中の不純物を吸着するろ過材が開示されている。この文献には、ろ過材の密度が0.06〜0.40g/cm3であること、活性炭を含むこと、抄紙工程を経ることなく得ることなども記載されている。しかし、不定形であるため、取り扱いが煩雑となるだけでなく、パルプに対する活性炭の保持性を高めることが困難であり、活性炭が偏析する虞がある。特に、粒径の小さい活性炭を用いる場合、パルプに活性炭粉末を均一に分散させて保持させることが困難であり、ろ過効率が低下する。また、作業工程において活性炭が飛散し易く、作業性及び作業環境を損なう。
特開2001−309968号公報(特許文献5)では、吸着剤を繊維で固定した吸着層を、パルプシートで覆ったフィルターを開示している。吸着層を覆い多層構造とすることで、吸着剤が露出せず、取り扱いが一層容易になる。しかし、特許文献5を含めて同構造の従来のフィルターでは、パルプシートと吸着剤を含むシートとを接着剤を用いて接着させており、安全性が疑問視される。
特開平7−148408号公報(特許請求の範囲) 特開平8−10539号公報(特許請求の範囲) 特開2002−219314号公報(特許請求の範囲) 特開2001−212413号公報(特許請求の範囲、段落番号[0004]) 特開2001−309968号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、粒子径の小さな吸着剤(活性炭など)であっても均一に分散でき、小さな圧力損失で吸着効率が高く、適用分野が広く、かつ耐久性に優れたフィルターを提供することにある。
本発明の他の目的は、吸着体を中間層として含む多層構造としても、接着剤を使用することなく、吸着体を確実かつ強固に固定でき、安全性に優れるとともに、取り扱いも容易なフィルターを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記特徴を有するフィルターを、簡便でかつ効率よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、膨張処理などにより、粉粒状吸着剤と繊維とで嵩密度の小さな抄紙構造のフィルターを構成すると、圧力損失が小さく、被処理流体と吸着剤との接触面積が広くでき、高い吸着効率を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のフィルターは、粉粒状吸着剤と繊維とを含む抄紙構造の多孔質吸着体で構成されており、多孔質吸着体が0.01〜0.5g/cm3の嵩密度を有する。この多孔質吸着体は、膨張処理により前記嵩密度が付与されていてもよい。
前記粉粒状吸着剤は、平均粒径5〜100μm程度で、平均細孔径1〜100Å程度の活性炭であってもよい。前記繊維はパルプや爆砕処理によって得られた竹繊維などであってもよい。また、粉粒状吸着剤の割合は、繊維100重量部に対して5〜200重量部程度が望ましい。フィルターは、前記吸着体がプレート状又は板状に形成され、かつその少なくとも一方の面に、繊維で構成された繊維層が形成されたフィルターであって、前記吸着体と前記繊維層とが繊維の絡み合いにより密着したフィルターであってもよい。また、フィルターは、吸着体が繊維層の間に介在し、吸着体と各繊維層とが繊維の絡み合いにより密着している多層構造であってもよい。多層構造のフィルターは、吸着体と各繊維層との厚み割合が、前者/後者=50/50〜95/5であるシート状又は周縁部にフランジ部(鍔部)を有する筒状であってもよく、吸着体と各繊維層だけでなく周縁部においても各繊維層間の繊維が互いに絡み合って密着していてもよい。各繊維層の密度は特に制限されず、例えば、被処理流体の上流側に位置する一方の繊維層の密度が、下流側に位置する他方の繊維層の密度よりも小さくてもよい。フィルターは、側部が、下流側から上流側に向かって外方向に傾斜したテーパー部を有していてもよい。
また、本発明のフィルターは、被処理流体を吸着処理するためのフィルターとして有用であり、被処理流体が液体であっても、油脂であってもよい。さらに、被処理流体が油脂である場合には、例えば、被処理流体の処理方向における上流側の表面に、フィルターの交換を報知させるための交換表示部が形成されており、この交換表示部が水溶性高分子で構成されていてもよい。
吸着体は粉粒状吸着剤と繊維とを含む懸濁液(又はスラリーもしくは分散液)を湿式抄造し、生成した成形吸着体を湿潤状態で0.01〜0.5g/cm3の嵩密度に膨張させて製造してもよい。また、膨潤は、成形吸着体にマイクロ波又は真空吸引力を作用させる方法であってもよい。
プレート状吸着体と繊維層とで構成されたフィルターは、抄造により生成した湿潤状態の繊維層と湿潤状態の吸着体とを、接着剤を使用せず、所定形状に成形した後、成形体を湿潤状態で膨張させる方法で製造してもよい。特に、多層構造のフィルターは抄造により生成した湿潤状態の繊維層と湿潤状態の成形吸着体とを重ねた状態で、少なくとも成形吸着体上に繊維を含むスラリーを適用して抄造し、接着剤を使用せず各層を密着させ、所定形状に成形した後、成形体を膨張させる方法で製造してもよい。あるいは、吸引成形により収容凹部を有する形状に繊維を含むスラリーを抄造し、生成した湿潤状態の繊維層の凹部に湿潤状態の成形吸着体を収容した後、前記繊維層の周縁部及び成形吸着体全体に亘り繊維を含むスラリーを適用して吸引成形して抄造し、周縁部にフランジ部(鍔部)を有する成形体(円筒状、多角柱状、逆台形状など)に加圧成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させることにより製造してもよい。
なお、本明細書において、活性炭とは、賦活処理の有無や程度に拘わらず吸着能を有する炭素質物質を意味し、木炭などの炭、軽度に賦活処理した炭素質物質、賦活処理した活性炭などを含む意味に用いる。
本発明のフィルターによると、小さな圧力損失で効率よく被処理流体を処理できる。また、このフィルターを、吸着体を中間層として含む多層構造としても、接着剤を使用することなく、吸着体を確実かつ強固に固定できる。また、このフィルターは環境に与える負荷が小さく、幅広い温度の被処理流体を処理できる。前述のフィルターは様々な形状にすることができるため、取り扱いが容易で長時間にわたり処理効率がよく、適用分野が広い。さらに、本発明によれば、上記フィルターを簡便かつ効率よく製造することができる。
[多孔質吸着体及びフィルター]
本発明のフィルターは、繊維、および繊維に均一に分散した粉粒状吸着剤から構成されており、フィルターの嵩密度は0.5g/cm3以下である。
フィルター(吸着フィルター)は少なくとも多孔質吸着体で構成されており、この多孔質吸着体は抄紙又は抄造構造を有している。抄紙又は抄造構造を有するため、被処理流体が均一に通過し、吸着効率が高い。また、粉粒状吸着剤が分散しているため、吸着剤の使用量が少量であっても効率よく吸着できる利点がある。
多孔質吸着体の構成要素である粉粒状吸着剤は、フィルターの用途に応じて、すなわち被吸着質に依存して適宜選択できる。吸着剤としては、例えば、活性炭、ゼオライト、アモルファスシリカ、ベントナイト、活性アルミナ、活性白土などが挙げられる。これらの吸着剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい吸着剤は、活性炭である。活性炭としては、例えば、植物系活性炭(ヤシ殻、木粉、素灰などを原料とする活性炭)、鉱物系活性炭(ピート炭、レキ炭、ピッチ、コークスなどを原料とする活性炭)、樹脂系活性炭(フェノール樹脂、アクリル樹脂などを原料とする活性炭)などが挙げられる。これらの活性炭も単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの活性炭のうち、環境負荷の低減という観点からは、植物系活性炭が好ましい。植物系活性炭は、竹、廃材、間伐材、木材チップ等を炭化し、賦活処理することにより得てもよい。この場合、活性炭より安価になる。また、廃材を使えば資源の有効利用につながる。
賦活処理としては、ガス状賦活剤(酸素、水蒸気、二酸化炭素など)を用いて加熱処理するガス賦活法や、賦活剤(塩化亜鉛やリン酸など)を用いて加熱する化学的賦活法などが例示できる。賦活の程度は比較的低度であってもよく、例えば、ガス賦活法では、400〜800℃程度の温度で賦活してもよく、化学的賦活法では、300〜600℃程度の温度で賦活してもよい。
粉粒状吸着剤(活性炭など)の比表面積は、300〜3000m2/g、好ましくは500〜3000m2/g、さらに好ましくは700〜2500m2/g程度である。
粉粒状吸着剤(活性炭など)の平均細孔径は、被処理流体に応じて選択でき、1〜100Å(0.1〜10nm)、好ましくは3〜30Å、さらに好ましくは5〜20Å程度である。脱色用に用いる場合、細孔径は3〜5000Åに幅広く分布していてもよく、複数のピークを有していてもよい。例えば、細孔径のピークが3〜10Å、40〜500Å、500〜5000Åに多く分布していてもよい。また、液体(食用油など)をろ過する場合、平均細孔径は、5〜100Å、好ましくは10〜50Å、さらに好ましくは20〜40Å程度であってもよい。
粉粒状吸着剤の平均粒径は、例えば、5〜500μm(例えば、5〜100μm)、好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは特に30〜40μm程度である。平均粒径が上記範囲を越えると、抄紙構造内での吸着剤の均一分散性が低下し、吸着効率が低下する。粒径が上記範囲内のものは、繊維に均一に絡み、かつ均一に分散されるので、吸着効率が高い。
繊維は、例えば、天然繊維でも化学繊維でもよい。天然繊維としては、羊毛、絹などの動物繊維、パルプ、木綿、麻、ヤシ殻繊維(ココナッツ繊維)などの植物繊維(セルロース繊維)、岩綿などの鉱物繊維でもよい。化学繊維としては、ビスコース人造絹糸(レーヨン)などの再生繊維、アセテート人絹などの半合成繊維、6−ナイロンなどポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル繊維、ビニロンなどのポリビニルアルコール系繊維などが挙げられる。さらに、金属繊維、炭素繊維などの無機繊維であってもよい。これらの繊維のうち、セルロース繊維、特にパルプや、爆砕処理によって得られた植物繊維が好ましい。
パルプとしては、木材パルプ(針葉樹パルプ、広葉樹パルプ)、リンターパルプ、ワラパルプ、コウゾ、三椏などが例示できる。パルプは叩解処理されたパルプであってもよく、フィブリル化していてもよい。これらの繊維は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。例えば、木材パルプを使用する場合、針葉樹パルプと広葉樹パルプとでは前者の方が長く細い繊維であるため、より硬いフィルターを形成できる。
爆砕処理によって得られた植物繊維とは、竹、廃材、間伐材、木材チップなどの植物材料を、高温、高圧で爆砕処理することによって得られた繊維である。このような植物繊維は、資源の有効利用になるとともに、簡便な方法で繊維を製造できる。爆砕処理とは、植物材料(木質材料)に水を加えて加圧下で加熱して、植物材料を蒸煮した後、このような加熱加圧状態を瞬時に非加圧状態(大気圧)に開放することにより、リグニン層を分解して繊維化する方法である。加熱状態の温度としては、例えば、140〜200℃、好ましくは150〜190℃程度であり、加圧状態の圧力としては、例えば、0.3〜1.5MPa、好ましくは0.5〜1MPa程度である。これらの植物繊維の中でも、量産性が高く、抗菌・消臭性や機械的特性にも優れる点から、孟宗竹などの竹を爆砕処理して得られた竹繊維が特に好ましい。
さらに、パルプや竹繊維などのセルロース繊維と、化学繊維(例えば、レーヨンなどの再生繊維)とを組み合わせると、フィルター強度及び成形性を向上できる。セルロース繊維と化学繊維との割合(重量比)は、例えば、前者/後者=100/0〜50/50、好ましくは100/0〜60/40、さらに好ましくは100/0〜70/30程度である。
平均繊維径は、0.1〜20μm(例えば0.5〜10μm)、好ましくは1〜10μmであってもよい。また、平均繊維長は100μm〜30mmから選択でき、通常、200μm〜20mm(好ましくは500μm〜10mm)でもよい。
繊維と粉粒状吸着剤との割合は、繊維100重量部に対して、粉粒状吸着剤5〜500重量部(例えば、5〜200重量部)、好ましくは20〜200重量部(例えば、50〜200重量部)、さらに好ましくは30〜100重量部程度である。
本発明では、特定の嵩密度を有するとともに抄紙構造を有しているので、被処理流体と吸着剤との接触効率がよく、少量の吸着剤でも高い吸着効果を示す。特に、ランダムに絡み合った繊維を伝って被処理流体が流動するためか、被処理流体を均一に分配しながら吸着処理できるとともに、交絡した繊維間に吸着剤が分散しているため、被処理流体と吸着剤との接触効率を大きく向上できる。そのため、従来のフィルターに比べて、吸着剤の使用量(重量基準)が1/2〜1/20(特に1/5〜1/15)程度であっても、高い処理効率を実現できる。
なお、必要に応じて、繊維に吸着剤を固定させるためのバインダー成分、均一な分散液を得るための分散剤や安定剤を添加してもよい。
フィルターは抄紙構造の多孔質吸着体単独で構成してもよく、繊維で構成された繊維層と組み合わせて構成してもよい。例えば、吸着体がプレート状又は板状に形成され、かつこの吸着体の少なくとも一方の面に前記繊維層が形成されていてもよい。
具体的には、フィルターは、板状吸着体の両面に繊維層が形成された構造、例えば、吸着体が繊維層(例えば、パルプシート)間に介在する多層構造(特に3層構造)を有していてもよい。吸着体を繊維層で挟持すると、粉粒状吸着剤を保持でき、脱落を防止できる。また、吸着体と各繊維層とを繊維の絡み合いにより密着させると、吸着体と各繊維層間に隙間が生じるのを防止でき、被処理流体のショートパスを防止しつつ、被処理流体を全体に亘り吸着剤と均一に接触させることができる。さらに、夾雑物を含む被処理流体(例えば、使用済み食用油など)を処理する場合、上流側の繊維層で夾雑物を除去し、中間層の吸着体で均一かつ効率よく吸着処理でき、吸着効率を向上できる。
さらに、フィルターは、プレート状吸着体の一方の面に繊維層が形成された構造であってもよい。前記繊維層は、被処理流体の上流側に形成してもよいが、特に、下流側に形成すると、粉粒状吸着剤の脱落を有効に抑制できる。
なお、フィルターは、吸着体の側部に繊維層が形成された構造であってもよい。特に、両面に繊維層が形成された3層構造のフィルターにおいて、繊維層を吸着体の側部にも形成することにより、吸着体の全体を繊維層で覆ってもよい。
多層構造のフィルターは、抄紙構造の多孔質吸着体が積層した多層構造の吸着体で構成してもよい。このような多層構造吸着体の各層は、異なる種類の粉粒状吸着剤及び/又は繊維で構成された層であってもよく、同種類の粉粒状吸着剤及び/又は繊維で構成された層であってもよい。
なお、接着剤を使用すると、使用中に接着剤が漏出する虞があり、用途が限定される。そのため、接着剤を用いることなく、吸着体と繊維層(例えば、パルプシート)とを、繊維の絡み合いにより密着させるのが好ましい。但し、高い接着強度が必要な場合など、用途によっては、接着剤を使用してもよい。接着剤としては、例えば、安全性の点から、コーンスターチ、デンプン糊などの食品添加物(又は天然由来の接着剤)などを使用してもよい。
吸着体の片側又は両側に位置する繊維層(例えば、パルプシート)の密度は、同じであってもよく、異なっていてもよい。特に、吸着体の両側にパルプシートを設ける場合、パルプシートの密度の調整には、例えば、被処理流体の上流側に位置する一方のパルプシートと下流側に位置する他方のパルプシートとは互いに異なる種類のパルプを使用してもよい。また、上流側のパルプシートが下流側のパルプシートよりも密度が大きくてもよいが、小さいのが好ましい。上流側のパルプシートの密度が小さいと、被処理流体(例えば、液体)の処理において、目詰まりを防止でき、長期間に亘り高い吸着能を維持できる。
吸着体と各繊維層(パルプシート)との厚み割合は、吸着効率を損なわず吸着剤の脱落を防止できる範囲であればよく、例えば、前者/後者=50/50〜95/5、好ましくは60/40〜90/10、さらに好ましくは、70/30〜80/20程度であってもよい。
フィルター(多層構造のフィルターを含む)の形状は、特に制限されず、種々の形状が採用でき、通常、二次元的形状(シート状、プレート状など)、三次元形状(例えば、厚みが薄くてもよい筒状(円筒形状、楕円筒形状など)、多角柱状、逆台形状など)である。また、三次元形状のフィルターは、両端開口の中空構造(中空筒状など)であってもよく、一方の端部が閉じた中空構造(例えば、有底中空筒状)であってもよい。フィルターの平面形状は、用途に応じて適当に選択でき、四角形、六角形などの多角形状であってもよく、楕円形状、円形状などであってもよい。また、フィルターは、シート状又は周縁部にフランジ部(鍔部)を有する筒状(又は厚板状)であってもよい。また、多層構造のフィルターでは、周縁部において各パルプシート間の繊維が互いに絡み合って密着していてもよい。このようなフィルターでは、フランジ部を吸着処理装置(又はユニット)の開口端部(又は環状延出端部)に係止することにより、安定に装着又は載置できる。
上記に加えてフィルターの強度を高めるために、鍔部をフィルターの中央部(又はフィルター本体)よりも緻密で硬質に形成してもよい。また、鍔部は、断面構造において、フィルター本体の厚み方向の中央部から延出していてもよく、上縁部又は下縁部から延出していてもよい。さらに、フィルター本体の中央部などに凹部(直線的又は湾曲した傾斜面を有する凹部など)に形成することにより、縁部の鍔部は、フィルター本体の中央部よりも被処理流体の上流側に位置していてもよい。このような構造のフィルターでは、被処理流体が外方へ漏出するのを防止しつつ、被処理流体を高さの低いフィルター本体の中央域に案内しながら吸着処理でき、濾過効率を向上できる。
なお、フィルターが被装着体(フィルターを装着する吸着処理装置又はユニット)の装着部(又は開口端部)に装着するタイプである場合、フィルターの形状は、通常、筒状や多角柱状などの三次元形状である。このようなフィルターにおいて、側部又は側面(側壁)は、フィルターの下面又は底面(被処理流体の下流側)からフィルターの上面(被処理流体の上流側)に向かって拡がるように、垂直方向(処理方向)に対して外方向に傾斜していてもよい。この側部(側壁)の傾斜角度は、このフィルターの被装着体における装着部の形状に合わせて選択することができる。装着部が傾斜のない構造(例えば、円筒状構造)である場合、垂直方向に対するフィルター側部の傾斜角度は、例えば、1〜15°、好ましくは1〜10°、さらに好ましくは1〜8°(特に3〜7°)程度である。フィルターの側部を傾斜させテーパー部とすることにより、フィルターのクッション性を利用して、下面を装着部に向けて押圧するという簡便な操作で、緊密に密着させて装着できる。一方、傾斜角度が大きすぎると、装着部に対するフィルターの反発力が大きくなり、装着が困難となる。
さらに、このようなフィルターの下面の径は、被装着体の装着部の内径より小さくてもよいが、前記被装着体の装着部の内径よりもわずかに大きいのが好ましい。例えば、フィルターの平均径は、装着部の内径に対して0.1〜10%、好ましくは0.3〜5%、さらに好ましくは0.5〜3%程度大きいのが好ましい。フィルターの適度な反発力又はクッション性(弾性)により、装着部とフィルターとが密着性が向上する。その結果、装着部とフィルターとの界面における被処理流体の浸透が抑制され、吸着効率が向上する。特に、フィルターの側部を傾斜させ、かつフィルターの平均径を装着部の内径よりも大きくすることにより、フィルターを装着部に容易かつ強固に装着できると共に、吸着効率を向上できる。
本発明のフィルター(多層構造のフィルターを含む)は、膨張により嵩密度が小さくなっている。すなわち、本発明のフィルターの嵩密度は、0.5g/cm3以下(例えば、0.01〜0.5g/cm3)であり、通常、0.05〜0.4g/cm3(例えば、0.1〜0.35g/cm3)、好ましくは0.05〜0.3g/cm3(例えば、0.1〜0.3g/cm3)、さらに好ましくは0.1〜0.25g/cm3(例えば、0.15〜0.2g/cm3)程度である。
本発明のフィルターには、フィルターの交換時期を知らせるための交換表示部を形成してもよい。このような交換表示部は、被処理流体に対して親和性の低い物質で構成されるとともに、フィルター表面(被処理流体の処理方向における上流側の表面)の一部に形成される。本発明では、フィルターの汚染が進み、フィルター上流側の表面に被処理流体が沈着すると、被処理流体と親和しない交換表示部が、被処理流体が沈着した表面部分に対して明瞭なコントラストとして表示されるため、フィルターの交換表示時期を指示することとなる。
このような交換表示部は被処理流体を通過しないため、表面における交換表示部の面積が大きすぎると、フィルターの処理能力が低下する。従って、交換表示部は、フィルターの上流側全表面の面積に対して、例えば、0.1〜50%、好ましくは1〜40%、さらに好ましくは3〜30%程度の面積を占めてもよい。交換表示部は、点や線などによって、識別可能な程度に小さい面積で形成するのが好ましい。図5は交換表示部を形成した本発明のフィルターの一例を示す上面図である。このように、フィルターの「交換」という文字を交換表示部41として形成することにより、使用者に対する利便性を向上できる。
例えば、被処理流体が油脂である場合、交換表示部は、撥油性物質で形成できる。撥油性物質としては、油脂に対する親和性が低く、フィルター表面上に安定して付着できる観点から、水溶性高分子が使用される。水溶性高分子は、水溶性の合成高分子(ポリエチレングリコールなどのポリアルキレンオキシド、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどのビニル系重合体、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体など)であってもよいが、安全性やフィルターとの密着性などの点から、食品添加物に属する水溶性の多糖類やタンパク質、例えば、植物由来の多糖類(デンプン、寒天、タラガム、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、ペクチン、大豆多糖類、コンニャクマンナン、カラギーナンなど)、微生物由来の多糖類(キサンタンガム(ザンサン)、ジェランガム、カードランなど)、動物由来の多糖類(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キトサンなど)、水溶性タンパク質(ゼラチン、大豆タンパク質など)などが好ましい。これらの水溶性高分子は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの中でも、植物性多糖類が汎用され、例えば、デンプンは、オブラート、片栗粉、コーンスターチなどの市販品が容易に入手可能である。
図1は本発明のフィルターの一例を示す部分切欠概略斜視図である。この例では、フィルターは、繊維と吸着剤とで構成され、かつ抄紙構造を有する厚みのある円板状吸着体1と、この吸着体の上面(又は上流側)を覆う抄紙構造のパルプシート(パルプ層)2と、前記吸着体1の側面(側部)及び下面(又は下流側)を覆う抄紙構造のパルプシート(パルプ層)3とで構成され、多孔質構造を有している。前記吸着体1とパルプシート(パルプ層)2,3とは、それぞれ湿潤状態で積層するとともに、パルプスラリーを流入して上面のパルプシート(パルプ層)2を形成するため、成形過程で繊維が絡み合い、一体化しているとともに、吸着体1とパルプシート(パルプ層)2,3との界面は密着している。
このフィルターは、吸着体1の上縁部でパルプシート(パルプ層)2,3が互いに一体化して側方に延びるフランジ部4を有しているとともに、上面では周縁部を余して加圧成形することにより凹部5が形成されている。そのため、フランジ部4は、フィルター本体の上面よりも高く形成されている。
このフィルターにおいて、パルプ層3で構成された側部又は側面(側壁)は、フィルターの下面からフィルターの上面に向かって拡がるように、垂直方向(処理方向)に対して外方向に5°程度傾斜している。さらに、このフィルターの平均径は、装着部の内径に対して1%程度大きい。
そして、フィルターの嵩密度は、抄紙構造を有する多孔質成形体の膨張処理により、0.15〜0.2g/cm3程度に調整されている。
このようなフィルターでは、被処理流体(例えば、水性液体や油性液体などの被処理液体)を円滑かつ効率よく処理できる。すなわち、フィルターが多孔質構造を有するとともに繊維がランダムに交絡した抄紙構造を有しているため、被処理流体は繊維(繊維間のランダムな空隙)に沿って流れ、均一に流動する。しかも、吸着剤がフィルターの成形吸着体1に均一に分散しているため、被処理流体との接触効率及び吸着効率を高めることができる。さらに、小さな嵩密度を有するとともに抄紙構造を有しているため、圧力損失を低減しつつ吸着効率を向上できる。
図2は、本発明のフィルターの他の例を示す概略断面図である。この例では、フィルター20は、円板状吸着体21と、この両面に形成され、かつ繊維で構成された上部繊維層22及び底部繊維層23とで構成されている。また、前記フィルター20の側部(側壁)において、吸着体21は、繊維層で被覆されることなく露呈している。さらに、このフィルター20の側部(テーパー部)24は、フィルターの厚み方向(処理方向)において、底部繊維層23から上部繊維層22に向かって外方向に拡がり、図1示すフィルターと同様の角度で傾斜している。フィルター20は、吸着体の繊維と繊維層の繊維とが互いに絡み合って密着することにより、吸着体21と上部繊維層22及び底部繊維層23とが一体化している。このフィルター20も、径の小さい底部繊維層23が下流側となるように、吸着処理装置の装着部に装着される。このようなフィルター20は、前記と同様にクッション性が高いため、吸着処理装置の装着部に簡便かつ緊密に装着できる。しかも、吸着体21の側部(側壁)に繊維層がないため、吸着体21の側部において、被処理流体が吸着剤で処理されることなく、ショートパスするのを有効に防止できる。すなわち、フィルターの側部24付近を通過する被処理流体も吸着剤と充分に接触できるため、吸着効率が向上する。従って、フィルター20は、劣化が激しい被処理流体(業務用食用油など)においても吸着効率が高い。
図3は、本発明のさらに他の例を示す概略断面図である。この例では、フィルター30は、円板状吸着体31と、この底面に形成された底部繊維層33とで構成されており、側部(側壁)34が積層方向において、底部繊維層33から円板状吸着体31に向かって外方向に傾斜し、図1に示すフィルターと同様の角度を有するテーパー部を形成している。フィルター30も、吸着体の繊維と繊維層の繊維とが互いに絡み合って密着することにより、吸着体31と底部繊維層33とが一体化している。さらに、このフィルター30でも、フィルター本体の側部において、被処理流体が吸着剤と接触することなく、ショートパスするのを有効に防止できるだけでなく、底部繊維層33により、吸着剤が脱落するのが抑制できる。
なお、繊維で構成された繊維層は、吸着体の少なくとも底面(下面)に形成するのが有利であるが、吸着体の上面に形成してもよい。
[多孔質吸着体及びフィルターの製造方法]
前記抄紙構造の多孔質吸着体は、例えば、粉粒状吸着剤と繊維とを含む懸濁液(又はスラリー)を湿式抄造し、生成した成形体を湿潤状態で膨張させることにより製造できる。以下、各々の過程をさらに詳しく説明する。
(1)湿式抄造過程
懸濁液(又はスラリー)は、繊維と粉粒状吸着剤とを水性媒体(特に水)に分散することにより調製できる。繊維は、フィルターの使用目的に応じて、一種でまたは二種以上組み合わせて使用でき、必要に応じて、叩解処理してもよい。叩解により、繊維の膨張、フィブリル化を行うことができる。また、スラリーには、必要により、サイズ剤、填料、着色剤などを添加してもよい。
懸濁液(又はスラリー)の固形分濃度は、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%、さらに好ましくは0.5〜1.5重量%程度であってもよい。なお、調製した懸濁液は気泡を除去するため脱泡処理してもよい。このような懸濁液(又はスラリー)を用いて湿式抄造によりフィルターを作製すると、使用する吸着剤の粒径が小さくても、水中で処理するため、飛散を防止でき、良好な環境下で製造できる。また、吸着剤として活性炭を使用する場合、賦活処理後に水洗し、繊維と混合すれば、通常の活性炭の調製過程で行われる水洗い後の乾燥過程が省略できる。
抄造(又は抄紙)は、慣用の抄造機(又は抄紙機)を用いて行うことができる。抄造又は抄紙は、フィルターの形状などに応じて、繊維及び吸着剤の通過を規制可能な種々の通水性成形型、例えば、シート状フィルターでは、金網又はメッシュ状の平板状成形型が利用でき、厚板又は筒状フィルターでは、フィルターの形状に対応した凹部又は筒状凹部を有する成形型が利用できる。抄造又は抄紙は、前記通水性成形型に前記懸濁液又はスラリーを供給し、吸引することにより行うことができる。生成した成形体は、必要により脱水してもよい。また、湿潤状態の成形体は、必要により成形(例えば、加圧成形)してもよい。
(2)膨潤過程
湿潤状態の成形体にマイクロ波又は真空吸引力を作用させることにより、成形体を膨張させることができる。すなわち、湿潤状態の成形体にマイクロ波を作用させると、成形体の内部から加熱できるので、水蒸気爆発などを利用して成形体を効率よく膨張させることができる。このようなマイクロ波による水の急激な気化により、瞬時に成形体を膨張できるため、成形体の嵩密度が低下する。また、湿潤状態の成形体に真空吸引力を作用させると、吸引力を利用して成形体を膨張できる。なお、成形体の含水量は、繊維の絡み合いを解除して膨張可能な範囲であればよく、例えば、10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%程度である。
マイクロ波照射は、例えば、出力300〜700W、好ましくは400〜600W、さらに好ましくは450〜550W程度で行うことができる。また、マイクロ波の照射時間は、10秒〜5分、好ましくは30秒〜4分、さらに好ましくは1分〜3分程度であってもよい。真空吸引力は、真空下に前記湿潤状態の成形体を晒すことにより行うことができる。この方法において、真空度は、例えば、0.1〜0.9Pa、好ましくは0.2〜0.8Pa、さらに好ましくは0.3〜0.7Pa程度であってもよい。
マイクロ波照射などによる膨張処理は、1回に限らず、必要により複数回(例えば、2〜3回)行ってもよい。なお、膨張処理(例えば、マイクロ波照射処理)を複数回行うと、最初の処理で膨張とともに水分の除去を行うことができ、後続する処理では吸着剤の細孔内に存在するガス成分(吸着されたガス成分など)や水分を効率よく除去できる。そのため、吸着剤の吸着能を高めるためには、複数回に亘り膨張処理するのが好ましい。さらに、マイクロ波照射によって乾燥時間が著しく短縮し、高温での急速乾燥過程が短縮あるいは省略できるため、従来しばしば生じていた高温急速乾燥による表面の焦げつきが回避される。
特に、図1〜3に示す構造を有するフィルターにおいて、マイクロ波の照射は効果的である。すなわち、例えば、図1に示すフィルターにマイクロ波を照射すると、繊維が膨張してパルプ層3に弾力を付与できるため、厚板状吸着体1とパルプ層3との隙間を埋め密着できる。そのため、吸着体の全周に亘って隙間が埋められ、被処理流体を確実かつ効率よく処理でき、ろ過性能が向上する。
このようにして生成した成形体は、必要により乾燥される。また、マイクロ波照射ならびに乾燥(特に高温乾燥)により、殺菌効果がある。なお、膨張処理及び乾燥により繊維が成形体の形状を保持するため、成形体は加圧成形してもよい。
多層構造のフィルターは、例えば、図4に示す工程を経ることにより製造できる。図4は3層構造のフィルターの製造方法を説明するための概略工程図である。なお、この例では、図1に示すフィルターを製造する工程が示されている。
図4において、第1のパルプシートの成形工程(A)では、断面コ字状の円形状収容凹部を有する通水性成形型13aにパルプ含有スラリーを流入して吸引成形し、成形型に対応した形状を有する第1のパルプシート(第1のパルプ層)13を成形している。収容工程(B)では、湿潤状態の第1のパルプシート13の筒状凹部に、湿潤状態の成形吸着体11が収容される。この厚肉円筒状の成形吸着体11は、円筒状凹部を有する通水性成形型13aに、繊維と吸着剤とを含む前記懸濁液又はスラリーを注入し、吸引成形することにより調製できる。なお、円筒状成形吸着体11は第1のパルプシート(第1のパルプ層)13の筒状凹部に対応したサイズに形成されている。
加圧成形工程(C)では、第1のパルプシート(第1のパルプ層)13と成形吸着体11との積層体が所定形状に加圧される。この加圧成形により、周縁部には予備フランジ部が形成される。また、第1のパルプシート13と成形吸着体11とを密着できるとともに、界面での繊維の交絡を促進できる。次いで、第2のパルプシートの成形工程(D)では、成形吸着体11を含め上記湿潤状態の積層体の表面全体にパルプ含有スラリーを流入して吸引成形し、第2のパルプシート(第2のパルプ層)12を成形している。そのため、積層体の表面全体だけでなく、第1のパルプシート13と成形吸着体11との界面に空隙があったとしても、パルプを充填できる。しかも、繊維(又はパルプ)の交絡により、第1のパルプシート(第1のパルプ層)13と第2のパルプシート(第2のパルプ層)12とを周縁部でも一体化し、フランジ部14を形成できる。そのため、接着剤を用いることなく、成形体の一体性を向上できる。なお、この図では、第2のパルプシート12を成形した後、所定の形状に加圧成形し、湿潤状態の成形体の上面中央部には凹部15が形成されている。
そして、膨張工程(E)では、マイクロ波又は真空吸引力を作用させることにより、湿潤状態の成形体を膨張させ、所定の嵩密度を有するフィルターを形成している。なお、この例では、第1の工程で、マイクロ波を作用させて、水の急激な気化に伴う膨張力(水蒸気爆発など)を利用して成形体を膨張させるとともに水分を除去している。さらに、第2の工程で、マイクロ波を作用させることにより、吸着剤が吸着した吸着成分を脱離させるとともに乾燥させている。なお、膨張工程の後、乾燥工程でフィルターを乾燥させてもよい。また、膨張工程又は乾燥工程の後、必要であれば、フィルター表面の凹凸や不均一部(皺など)を除去するため、加圧成形してもよい。
なお、図4に示す例では周縁部にフランジ部又は鍔部を有する円筒状成形体を示しているが、用途に応じて種々の形態が採用でき、フランジ部又は鍔部は必ずしも必要ではない。また、フィルターや成形体の形状は、用途に応じて、例えば、シート状又はプレート状、多角柱状、断面逆台形状などであってもよい。
また、収容工程(B)では、成形吸着体を第1のパルプシートの収容凹部より少し大きくすると、側面の立ち上がり壁でも収容凹部のパルプと絡み合わせることができ、密着性を高めることができる。そのため、被処理流体の処理において、成形吸着体とパルプシートとの界面の隙間を通って被処理流体がフィルターを通過する虞がなく、吸着剤により確実に処理できる。
上記収容工程(B)では、中間層(成形吸着体)はあらかじめ軽く脱水し、成形した湿潤状態の吸着体を用いているが、吸着体は成形することなく、収容部に収容してもよい。また、膨張工程では、前記と同様に、真空吸引力やマイクロ波による膨張処理を行うことができる。
なお、前記3層構造のフィルターは、湿式成形により、湿潤状態のパルプシートと湿潤状態の吸着層と湿潤状態のパルプシートとを順次積層して予備成形体を調製し、必要によりこの予備成形体を所定形状に成形した後、積層体を膨張させることにより調製してもよい。一体性を高めたるため、好ましい態様では、吸着層の周縁部において、第1のパルプシートと第2のパルプシートとは湿潤状態で積層される。中間層の吸着層が厚い場合には、抄造により生成した湿潤状態のパルプシートの上に湿潤状態の吸着体を重ね、少なくとも吸着体上にパルプを適用して抄造し、パルプシート間に成形吸着体が介在する予備成形体を作製し、必要によりこの予備成形体を所定形状に成形した後、成形体を膨張させればよい。
図2に示すフィルターも、抄造により生成した湿潤状態の繊維層と湿潤状態の吸着体とを所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる方法で製造できる。このような方法としては、例えば、(i)抄造により生成した湿潤状態の繊維層と吸着体と繊維層とを重ねた状態で、所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる方法、(ii)抄造により生成した湿潤状態の繊維層と成形吸着体とを重ねた状態で、湿潤状態の成形吸着体上に繊維を含むスラリーを適用して抄造し、所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる方法、(iii)抄造により生成した湿潤状態の繊維層の上に、粉粒状吸着剤及び繊維を含むスラリーと、繊維を含むスラリーとを順次適用して抄造し、所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる方法などが挙げられる。さらに、これらの方法には、図1で示すフィルターと同様に、必要に応じて、吸引成形工程や加圧成形工程を設けてもよい。
図3に示すフィルターも、図2で示すフィルターと同様の方法で製造できる。具体的には、(i)抄造により生成した湿潤状態の繊維層と吸着体とを重ねた状態で、所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる方法、(ii)抄造により生成した湿潤状態の成形吸着体の上に繊維を含むスラリーを適用して抄造し、所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる方法、(iii)抄造により生成した湿潤状態の繊維層の上に、粉粒状吸着剤及び繊維を含むスラリーを適用して抄造し、所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる方法などが挙げられる。
図2及び図3に示すフィルターにおいても、図1に示すフィルターと同様に、マイクロ波の照射は、繊維層と吸着体との絡み合いを向上できるため、効果的である。
本発明では、種々の被処理流体を処理できるので、被処理流体の種類は特に制限されず、気体(空気など)であってもよく、液体であってもよい。被処理気体は、自動車などの各種輸送機などから排出される排気ガスや、室内や冷蔵庫内などの空気であってもよい。本発明のフィルターは、例えば被処理気体に含まれる粉塵、臭気成分、有害ガス成分などを除去するために使用してもよい。本発明のフィルターは、例えば、排気ガス用フィルター、空気清浄機用フィルター、冷蔵庫などの脱臭用フィルター、建造物又は建築部材(例えば天井、壁、床など)の被覆部材(壁紙、カーペットなど)や布帛類又は日用品(カーテン、衣類、寝具、おむつ、生理用ナプキン、靴など)に含まれる部材などとして使用してもよい。被処理液体は、水性液体(水道水、廃水など)であってもよく、油性液体(有機溶媒、油脂(食用油などの植物油脂、動物油脂など)、鉱物油、潤滑油などの油など)であってもよい。本発明のフィルターは、例えば、液体に含まれる有害成分や食品の残渣(例えば、使用済み食用油に含まれる天ぷらかすやパン粉)などを除去するために使用してもよい。本発明のフィルターは、脱色、脱臭効果に優れているため、例えば、浄水器、食用油ろ過器用フィルターとして使用してもよい。なお、本発明のフィルターは、家庭用あるいは業務用のフィルター容器に入れて使用してもよい。
被処理流体の処理温度は特に制限されず、フィルターの構成成分の耐熱性に応じて選択できる。繊維としてパルプを用いたフィルターでは、一般的に合成繊維を用いたフィルターよりも耐熱性を向上できるため、加熱状態(例えば、50〜200℃、特に70〜180℃程度)の被処理流体を処理できる。そのため、温度の高い状態で濾過処理することの多い被処理流体、例えば、食用油などの油脂であっても効率よく吸着処理できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
固形分換算で、パルプ100重量部に対して、活性炭(日本エンバイロケミカルズ(株)製、「カルボラフィン」、平均粒径35μm、平均細孔径30Å)40重量部を使用し、固形分濃度1.5重量%の水性スラリーを調製した。なお、パルプ(「ハウザンド400」(キャンフォー・ジョージアパシフィックジャパン社製)は、スプルーフパインファー(針葉樹)60重量%と、シーダー(杉、針葉樹)40重量%とで構成されている。このスラリーを、円筒状凹部を有する断面コ字状の通水性成形型に注入して吸引成形し、湿潤状態の成形吸着体を調製した。また、図4に示す工程に従って、上記パルプを含むスラリーを抄造して収容凹部を有するパルプシートを調製し、このシートの収容凹部に前記成形吸着体を収容して所定形状に加圧成形した後、前記上記パルプを含むスラリーを表面全体に適用して抄造し、湿潤状態の積層成形体を調製した。この積層成形体を加圧して所定形状に成形し、水分含有量を25重量%に調整した後、マイクロ波(出力500W)を2分間照射して膨張させた。さらに、同様にしてマイクロ波を照射した後乾燥し、フランジ部を有する3層構造のフィルターを得た。3層構造のフィルターの嵩密度は0.185g/cm3であり、成形吸着体とパルプシート(又はパルプ層)全体との厚み割合は、75/25程度であった。なお、フィルターのサイズは、フランジ部の外径94mm(フランジの幅8mm)、フィルター本体の内径81mm、フィルター本体の厚み15mmである。
実施例2
マイクロ波を照射することなく、実施例1と同様にして、3層構造のフィルターを得た。3層構造のフィルターの嵩密度は0.22g/cm3であり、成形吸着体とパルプシート(又はパルプ層)全体との厚み割合は、75/25程度であった。
なお、上記操作を5回繰り返したところ、各フィルターの嵩密度は表1に示す範囲で変動した。
Figure 2005161308
表1から明らかなように、実施例2に比べ実施例1は嵩密度が低く、マイクロ波照射により体積が大きく膨張した。
実施例3〜8
パルプと活性炭とを表2に示す割合で用いる以外、実施例1と同様にしてフランジ部を有する3層構造にフィルターを作製した。そして、成形性及び吸着効率を次のような基準で評価した。
[成形性]
◎:吸着層が一体に成形できる
○:吸着層の吸着剤が一部脱落する
×:吸着層が脆く多くの吸着剤が脱落する。
[吸着効率]
フィルターを濾過ユニットに装着し、使用済み天ぷら油500gを注入し、濾過に要した時間および濾過後の油の色相を評価した。
(濾過時間)
◎:6時間以内で濾過できる
○:6〜8時間で濾過できる
(ろ過後の色相)
フレッシュな同種の天ぷら油の色相をランク「1」、使用済み油の色相をランク「10」とし、以下の基準で評価した。
◎:3未満
○:4〜5。
結果を表2に示す。
Figure 2005161308
表2から明らかなように、濾過時間が短いだけでなく、パルプに対する活性炭の割合が少なくても高い吸着性が得られた。
実施例9〜10及び比較例1
吸着層に活性炭2gを含み、かつマイクロ波照射することなく得られ、実施例3と同様の3層構造のフィルター(実施例9、嵩密度0.22g/cm3)と、吸着層に活性炭2gを含み、かつマイクロ波照射して膨張させ、実施例3と同様の3層構造のフィルター(実施例10、嵩密度0.185g/cm3)とを用いた。実施例9および10においてパルプと活性炭との重量比は13:2である。
一方、比較例1として、パルプで形成された収容凹部を有するパルプシートと、前記収容凹部に収容された活性炭20gと、前記収容凹部の開口部をパルプシートで封止した容器形状のフィルターを用いた。なお、収容凹部の半径サイズは実施例9及び10のフィルター本体と同じである。
そして、前記フィルターを用い、使用済み天ぷら油をろ過処理し、油の色、および油の酸価を調べた。なお、使用済み天ぷら油として、サラダ油1.5kgに対し、小麦粉、卵、パン粉で構成された衣をつけた豚肉750gと、同じ衣をつけた魚(アジ)5匹と、唐揚げ粉をつけた鶏肉750gとを揚げた油を用いた。また、対照として、使用済み天ぷら油を用いた。
Figure 2005161308
表3から明らかなように、濾過処理により、R値及びY値が低下した。特に、比較例1に比べて活性炭の使用量が1/10であるにも拘わらず、実施例9及び実施例10では極めて高い脱色効果が得られた。また、マイクロ波の照射により、さらに着色度及び酸価を低減でき、吸着効率を向上できた。
実施例11
パルプを含むスラリーを成形吸着体の底部にのみ適用して抄造する以外は実施例1と同様にしてフィルターを得た。このフィルターは、図3に示す構造を有しており、その側部には底部から吸着体に向かって外方向に拡がるテーパー部が形成され、そのテーパー部の角度は、フィルターの積層方向に対して約5°であった。このフィルターを濾過ユニットに装着し、使用済み天ぷら油500gを注入したところ、フィルター側部からの汚染した油の漏出がなく、清浄化された透明で淡黄色の油が通過した。
図1は本発明のフィルターの一例を示す部分切欠概略斜視図である。 図2は本発明のフィルターの他の例を示す概略断面図である。 図3は本発明のフィルターのさらに他の例を示す概略断面図である。 図4は3層構造のフィルターの製造方法を説明するための概略工程図である。 図5は交換表示部を形成した本発明のフィルターの一例を示す上面図である。
符号の説明
1,21,31…吸着体
2,3…パルプ層
4…フランジ部
5…凹部下流側のパルプ層
22…上部繊維層
23,33…底部繊維層
24,34…側部
41…交換表示部

Claims (19)

  1. 粉粒状吸着剤と繊維とを含む抄紙構造の多孔質吸着体で構成されたフィルターであって、多孔質吸着体が0.01〜0.5g/cm3の嵩密度を有するフィルター。
  2. 粉粒状吸着剤が平均粒径5〜100μmの活性炭である請求項1記載のフィルター。
  3. 粉粒状吸着剤が平均細孔径1〜100Åの活性炭である請求項1記載のフィルター。
  4. 繊維がパルプで構成されている請求項1記載のフィルター。
  5. 繊維が、爆砕処理によって得られた竹繊維である請求項1記載のフィルター。
  6. 繊維100重量部に対する粉粒状吸着剤の重量割合が5〜200重量部である請求項1記載のフィルター。
  7. 請求項1記載の吸着体がプレート状に形成され、かつこの吸着体の少なくとも一方の面に、繊維で構成された繊維層が形成されたフィルターであって、前記吸着体と前記繊維層とが繊維の絡み合いにより密着しているフィルター。
  8. 吸着体が繊維層間に介在する多層構造を有する請求項7記載のフィルター。
  9. シート状又は周縁部にフランジ部を有するプレート状に成形され、かつ吸着体と各繊維層との厚み割合が、前者/後者=50/50〜95/5であり、多孔質吸着体と各繊維層とが、周縁部を含めて界面で繊維が互いに絡み合って密着している請求項8記載のフィルター。
  10. 被処理流体の上流側に位置する一方のパルプシートの密度が、下流側に位置する他方のパルプシートの密度よりも小さい請求項8記載のフィルター。
  11. 側部が、下流側から上流側に向かって外方向に傾斜したテーパー部を有している請求項1記載のフィルター。
  12. 被処理流体を吸着処理するためのフィルターであって、被処理流体が液体である請求項1記載のフィルター。
  13. 被処理流体が油脂である請求項12記載のフィルター。
  14. 被処理流体の処理方向における上流側の表面に、フィルターの交換を報知させるための交換表示部が形成されており、この交換表示部が水溶性高分子で構成されている請求項13記載のフィルター。
  15. 粉粒状吸着剤と繊維とを含む懸濁液を湿式抄造し、生成した成形吸着体を湿潤状態で膨張させた後、乾燥し、嵩密度0.01〜0.5g/cm3のフィルターを製造する方法。
  16. 成形吸着体にマイクロ波又は真空吸引力を作用させて膨張させる請求項15記載の製造方法。
  17. 接着剤を用いることなく、プレート状吸着体の少なくとも一方の面に繊維層が形成されたフィルターを製造する方法であって、抄造により生成した湿潤状態の繊維層と湿潤状態の吸着体とを所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる請求項15記載の製造方法。
  18. 接着剤を用いることなく、吸着体が繊維層間に介在した構造のフィルターを製造する方法であって、抄造により生成した湿潤状態の繊維層と湿潤状態の成形吸着体とを重ねた状態で、少なくとも成形吸着体上に繊維を含むスラリーを適用して抄造し、所定形状に成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる請求項15記載の製造方法。
  19. 吸引成形により収容凹部を有する形状に繊維を含むスラリーを抄造し、生成した湿潤状態の繊維層の凹部に湿潤状態の成形吸着体を収容した後、前記繊維層の周縁部及び成形吸着体全体に亘り繊維を含むスラリーを適用して吸引成形して抄造し、周縁部にフランジ部を有する成形体に加圧成形した後、湿潤状態の成形体を膨張させる請求項15記載の製造方法。
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