JP2019524437A - 不動態化されたフィルタ寿命インジケータを有する空気フィルタ - Google Patents

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Abstract

視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータ(30)を含む空気フィルタであって、空気フィルタ(1)は、エアハンドリングシステムのフィルタ支持層の上流面(11)の少なくとも一部分の上に設置可能な、適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体(濾材)(10)を含み、この適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体は、空気フィルタの視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する少なくとも1つの不動態化された領域(20)を含む。フィルタ寿命インジケータは、空気フィルタの濾過性能の様相を監視できるようにするために使用される。【選択図】図2

Description

空気フィルタの濾過性能の様相を確認又は監視できるようにフィルタ寿命インジケータが使用されることがある。
本明細書において、少なくとも1つの不動態化された領域を含む適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体(濾材)を含む空気フィルタを開示する。本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の発明を実施するための形態から明らかになろう。しかしながら、いかなる場合であっても、このような主題が、本出願の出願当初の特許請求の範囲において、又は補正後の特許請求の範囲において提示されたものであろうと、あるいはまた、中間処理において提示されたものであろうと、この大まかな要約は、特許請求可能な主題を限定するものと解釈してはならない。
例示的な空気フィルタを備える例示的なエアハンドリングシステムの一部分の概略側断面図である。 円弧形状に適合され、円弧状のフィルタ支持層に設置された例示的な空気フィルタの斜視分解図である。 フィルタ支持層に設置された例示的な空気フィルタの正面図である。 ある期間使用された後の図3の例示的な空気フィルタの正面図である。 空気流遮断部材によって提供される物理的に不動態化された領域を含む例示的な空気フィルタの側面図である。 圧縮繊維でできた空気流遮断層によって提供される物理的に不動態化された領域を含む例示的な空気フィルタの側面図である。 物理的に不動態化された領域を含む空気フィルタの実施例の、ある期間使用された後の写真である。 化学的に不動態化された領域を含む空気フィルタの実施例の一部分の、ある期間使用された後の拡大写真である。
様々な図面において、類似参照記号は類似要素を表す。特に指示がない限り、本文書における全ての図及び図面は、縮尺どおりではなく、本発明の異なる実施形態を例示する目的で選択される。特に、様々な構成要素の寸法は、指示のない限り、単に例示的な意味合いとして示されているにすぎず、様々な構成要素の寸法間の関係は、図面から推測されるべきではない。
定義
「上部」、「下部」、「上側」、「下側」、「下」、「上」、「前」、「後」、「上方」、「下方」、並びに「第1」及び「第2」などの用語が本開示に使用され得るが、特に断らない限り、これらの用語はあくまで相対的な意味においてのみ使用される点を理解すべきである。本明細書において性質、属性又は関係の修飾語句として使用されるとき、「概ね」という用語は、別途定めのない限り、その性質、属性又は関係が、当業者によって容易に認識可能であるが絶対的な精度又は完全な一致(例えば、定量化可能な性質では±20%の範囲内)を必要としないことを意味し、「実質的に」という用語は、高度な近似(例えば、定量化可能な性質では±10%の範囲内)を意味するが、ここでも絶対的な精度又は完全な一致は必要としない。用語「本質的に」は、非常に高い程度の近似(例えば、定量化可能な特性の場合、+/−2%範囲内)を意味するが、語句「少なくとも本質的に」は、「厳密」一致の特定の例を包含することが理解されよう。ただし、「厳密」一致、又は、例えば同じ、等しい、同一、均一、一定などのような用語を使用する任意の他の特徴づけは、絶対的な精度又は完全一致を要求するものではなく、特定の状況に適用可能な通常の公差又は測定誤差の範囲内であることが理解されよう。数値パラメータ(寸法、比率など)に対する本明細書のすべての参照は、(特に断らない限り)パラメータの複数の測定値から導き出される平均値を用いて計算可能であると理解される。
例えば、図2に両方が示されるように、「上流」(u)という用語は、ある存在物(例えば、エアハンドリングシステムの空気フィルタ又はフィルタ支持層)の、(例えば、エアハンドリングシステム内で)移動中の空気がその存在物に衝突する側を表すために使用され、「下流」(d)という用語は、その存在物から空気が出てゆく側を表すために使用される。
「適合可能」という用語は、円弧状の構成へと適合させる(形づくる)ことが可能な空気フィルタ媒体(及び、そのような媒体を含む空気フィルタ)を表す。
「枠無し」という用語は、空気フィルタを平面的な構成に維持するために従来の多くの空気フィルタで通例使用されているような剛性化周縁支持枠(例えば、溝枠、挟み枠など)を含まない空気フィルタ媒体(及び、そのような媒体を含む空気フィルタ)を表す。
「不動態化された領域」という用語は、有意数のPM2.5浮遊粒子を捕捉できないように構成され、その結果、空気フィルタの使用中にフィルタ媒体の不動態化されていない他の領域がPM2.5浮遊粒子を捕捉したことに起因して外観の変化(例えば、黒ずみ)を呈した場合でも少なくとも概ね元の外観を維持する空気フィルタ媒体の領域を表す。
「視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータ」という用語は、PM2.5浮遊粒子に曝露されている間及びその後に、不動態化された領域の長さ及び幅にわたって一様な外観(例えば、色)を呈する空気フィルタ媒体の不動態化された領域を表す。
「PM2.5」という用語は、国際標準化機構(ISO)が提供する定義に準拠して、空気動力学的粒径2.5μmで遮断効率50%のサイズ選択可能な入口を通過する粒子を表すために使用される。空気中のPM2.5粒子の濃度は、ベータゲージ装置(例えば、Environnement SA(Poissy、フランス)から販売名MP101で入手可能な製品など)などの使用によって評価することもできる。
「構成される」などの用語は、少なくとも「適応される」という用語と同程度に制限的であり、明記された機能を遂行する単なる物理的な能力ではなく、その機能を遂行しようとする実際の設計意図を必要とする。
本明細書において、図1の例示的な実施形態に示すように、エアハンドリングシステム100のフィルタ支持層50上に設置可能な空気フィルタ1を開示する。図2の展開図に更に詳細に示すように、空気フィルタ1は、適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体10を含む適合可能で枠無しの空気フィルタである。いくつかの実施形態では、空気フィルタ1は、例えば、4つの主要側縁部及び4つの角部を有する矩形形状(具体的には方形形状を含む)であってもよく、よってそのような実施形態では、フィルタ媒体10は概ね矩形の周縁を有してもよい(フィルタ媒体10の周縁における凹凸、ノッチ、面取りされるか傾斜した角部などを排除するものではない)。空気フィルタ1は上流側2及び下流側3を含み、よってフィルタ媒体10は上流面11及び下流面12を含む。空気フィルタ媒体10は少なくとも1つの不動態化された領域20を含み、この領域は本明細書で下記に詳しく考察するように、空気フィルタ1の視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する。
空気フィルタ媒体10は適合可能であり、しかも、剛性化周縁支持枠が存在しないので、空気フィルタ1は必然的に適合可能である。このことは、空気フィルタ1は図2に示すように円弧形状へ適合させる(湾曲させる)ことが可能であることを意味する。適合性は可逆的かつ繰り返し可能で、空気フィルタ1のユーザによって、いかなる特別な工具も必要とせずに手動で行うことができる。下記に詳しく考察するように、空気フィルタ1が設置されるエアハンドリングシステムの円弧状フィルタ支持層(例えば、メッシュ又はスクリーン)の形状に一致する円弧状の構成へ空気フィルタ1を適合させるように、そのような適合を行ってもよい。空気フィルタ1はどのような種類の剛性化用の枠又は構造も有さないため、従来の永久に平面構成に維持される(例えば、フィルタ媒体がプリーツ状であることに起因する局地的な偏りがあっても、それに関わらず)空気フィルタ及び、永久に円弧状の構成に維持される1つ以上のフィルタ媒体の層を含むいわゆるカートリッジフィルタの両方と区別される。
本明細書に記載するとおりに適合可能であるためには、フィルタ媒体10は有利には比較的低い剛性を呈してもよい。いくつかの実施形態では、媒体の剛性は、(この目的のために参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7235115号に記載されたように測定された)テーバー剛性により特徴づけることができる。様々な実施形態で、フィルタ媒体10は、1.0、0.8、0.6、又は0.4テーバー剛性単位より低いテーバー剛性を呈する材料から成ってもよい。いくつかの実施形態では、媒体の剛性は、(この目的のために参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7947142号に記載されたように測定された)ガーレー剛性により特徴づけることができる。様々な実施形態で、フィルタ媒体10は、100、80、又は60mg未満のガーレー剛性を呈する材料から成ってもよい。
定義によれば、フィルタ媒体10(及びフィルタ1)は、どのような種類の剛性化支持枠も含まない。具体的には、フィルタ媒体10の周縁には、剛性の支持枠(例えば、米国特許第8685129号に開示される一般的なタイプの溝枠、米国特許第7537632号に開示される一般的なタイプの溝(箱)枠、米国特許第8702829号に開示される一般的なタイプの挟み枠など)は取り付けられない。ただし、このことは、例えば、フィルタ媒体10の縁部に近接する1つ以上の円弧状構成要素の存在を排除するものではない。そのような構成要素について、本明細書では、便宜上、用語「境界ストリップ」により説明する。定義によれば、そのような境界ストリップ(単数又は複数)は、本明細書に開示されるとおり、フィルタ1が適合できないようにフィルタ1を剛性化すること以外の何らかの機能(例えば、締結機能、装飾機能など)を供さなければならない。いくつかの実施形態ではそのような境界ストリップにより例えばフィルタ1の縁部に沿ってある程度の横方向の剛性を付与してもよく(それにより、例えばフィルタの縁部を巻いたり下垂させたりすることなく容易に把持できるようになる)、そのような境界ストリップが定義によればフィルタを円弧形状へ適合させる能力に影響を与えないということが、当業者には容易に理解される。
具体的な組成及び機能に関わらず、そのような境界ストリップはいずれも、(フィルタ1の上流と下流の間の方向に)極めて小さい(例えば、3mm、2mm又は1mm未満の)総厚さを有する。したがって、そのような境界ストリップは、例えば(溝枠などの)周縁枠の一部分とは区別され、そのような周縁枠は多くの場合、例えば10mm以上の厚さを有する。一般に、そのような境界ストリップは多くの場合、フィルタ1の縁部に近接して取り付けられる層(布、紙など、何で作られていても)の形をとってもよい。具体例として、フィルタ1の1つ以上の縁部は、例えば機械的締結材料のストリップ(例えば、面テープ締結システムのフックストリップ又はループストリップ)、感圧接着剤のストリップなどを含んでもよい(これらはエアハンドリングシステムのフィルタ支持層上にフィルタを設置する際の補助となり得る)。あるいは、ユーザがエアハンドリングシステムに空気フィルタを最初に設置した日付を記録できるようにするスペースが境界ストリップに備わってもよい。いくつかの実施形態では、境界ストリップは、フィルタ10の縁部又は境界に取り付けられる、個別に提供される層であってもよい。他の実施形態では、境界ストリップは、フィルタ媒体10の縁部を高密度化することによって(例えば、カレンダー加工、超音波溶接、ニードルタックなどによって)提供されてもよい。
いくつかの実施形態では、フィルタ媒体10はプリーツ状ではない(1.0mmを超えるプリーツ高を有する識別可能なプリーツが存在しないことを意味する)。他の実施形態では、フィルタ媒体10はプリーツ状であり、例えば、20、15、10、5、4、3、又は2mm未満のプリーツ高を有してもよい。いくつかの実施形態では、そのようなプリーツはシヌソイド状であってもよく、それは、そのようなプリーツの山部が少なくとも約2mmの平均曲率半径を有することを意味する(そのようなシヌソイド状プリーツは、例えば、非常に平坦な壁が曲率半径の非常に小さいプリーツ山部に接する「ジグザグ」状のプリーツとは区別される)。フィルタ媒体10は、例えば、回転スコアプリーツ加工、ブレードプリーツ加工、又は、例えば米国特許第5256231号、9278301号及び9174159号に開示される方法のいずれかの適切な変形における波付加工機のセットを通した媒体の処理などの、どのような適切な方法でもプリーツ加工されることができる。
フィルタ媒体10は、必要に応じて適合されることのできる、どのような適切な空気濾過材料を含むこともできる。適切である可能性のある材料として、例えば、紙;熱可塑性材料又は熱硬化性材料の多孔質フィルム;合成繊維又は天然繊維の不織布(例えば、メルトブローン若しくはスパンボンドされたもの、又は短繊維などの予備形成された繊維から加工されたもの)ウェブ;スクリム;織布材料又は編布材料;発泡体;エレクトレット材料又は静電的に帯電した材料;ガラス繊維媒体;又は2つ以上の材料の積層体若しくは複合物などが考えられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリ(乳酸)で構成される不織布ポリマーウェブが好適であり得る。不織布ウェブを形成する任意の好適な方法(例えば、メルトブローン、メルトスピニング、カーディングなど)が使用され得る。フィルタ媒体10は、収着剤、触媒及び/又は活性炭(細粒、繊維、布地及び成形形材)を更に含んでもよい。
少なくともいくつかの実施形態では、空気フィルタ1は本質的にフィルタ媒体10の単一層から成るが、フィルタ媒体10そのものは多層材料である。そのような媒体は、前述の媒体を積層したものから成ってもよいし、又は、1層以上のフィルタ媒体に他の基材を積層したものから成ってもよい。いくつかの実施形態では、濾材10の上流側で、プレフィルタ層が使用され得る。そのようなプレフィルタ層は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(乳酸)、又はこれらの材料のブレンドを含み得る。言い換えると、いくつかの実施形態では、フィルタ媒体10はベース(例えば、濾過)層を、任意の目的に望まれる他の任意の層(単数又は複数)と共に備えてもよい。例えば媒体の耐摩耗性を向上させるために、例えば開口の非常に広いプラスチックネット又はメッシュがフィルタ媒体に積層されてもよい。そのような層はいずれも、例えば、溶融接合、接着剤(ホットメルト接着剤、感圧性接着剤など)、カレンダー加工、超音波接合、ニードルタックなどの、どのような適切な方法によってベース(例えば濾過)層に接合されてもよい。
具体的な実施形態では、濾材10は、例えば任意の帯電材料、例えば米国特許第RE30782号に記載されているようなスプリットフィブリル化帯電繊維で構成されるエレクトレット材料であり得る。そのような帯電繊維で、従来の手段により不織布ウェブを形成してもよく、任意選択的に、例えば、米国特許第5230800号に開示されるように、帯電繊維をスクリムに接合して、外側支持層を形成してもよい。他の特定の実施形態では、フィルタ媒体10は、帯電したエレクトレット基を含むメルトブローンされたマイクロファイバ不織布ウェブ(例えば、米国特許第4813948号に開示されているものなど)であることができる。特定の適用例に特に好適であり得る濾材には、例えば、米国特許第8162153号(Fox)に記載された一般的なタイプの材料;米国特許出願公開第20080038976号(Berrigan)に記載された一般的なタイプの材料;及び米国特許出願公開第20040011204号(Both)に記載された一般的なタイプの材料、並びに摩擦帯電材料として一般に知られている材料が挙げられ得る。所望の場合には、このような材料は、いずれもエレクトレットを形成するために帯電させることができる。
フィルタ媒体10の材料(例えば、不織繊維)には、どのような所望の添加剤又は付属成分を含むこともできる。特定の実施形態では、フィルタ媒体10に非常に白い初期色を与えるように、そのような繊維は着色剤(例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸バリウム、カオリン粘土などの白色顔料)を含んでもよい。これにより、下記で考察するように、フィルタ媒体の状態を視覚的に査定することが容易になり得る。
不動態化された領域
空気フィルタ10の空気フィルタ媒体10は、空気フィルタの視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する少なくとも1つの不動態化された領域を含む。有意数のPM2.5浮遊粒子を捕捉できないために、空気フィルタの使用中にフィルタ媒体の不動態化されていない他の領域がPM2.5浮遊粒子を捕捉したことに起因して著しく変色した(例えば、黒ずみ)場合でも少なくとも概ね元の外観(すなわち、色又は暗度)を維持する空気フィルタ媒体の領域が、不動態化された領域によって意図される。フィルタ媒体10の1つの領域が、次の2つの大まかな方法のうち1つによって不動態化されてもよい。その領域は物理的に不動態化されてもよい。つまり、その領域を通過する空気流を物理的に遮断して、フィルタ媒体のこの領域を空気流がほとんど又は全く通過できないようにし、よって、媒体のこの領域でPM2.5浮遊粒子がほとんど又は全く捕捉されないようにしてもよい。又は、その領域は化学的に不動態化されてもよい。つまり、媒体のこの領域で空気が流れることは可能であってもよいが、媒体のこの領域を通過する有意数のPM2.5浮遊粒子を捕捉できなくなるように、この領域内で媒体が化学的に処理されていてもよい(例えば、その領域に帯電したエレクトレット基をほとんど又は全く含まなくてもよい)。これらの大まかな手法の両方について、以下に詳細に考察する。
視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータ
前述したように、不動態化された領域20(又は、複数の不動態化された領域20の組み合わせ)は、視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータ30を実現する。このことは、空気フィルタ1を使用している間(空気フィルタの耐用寿命の終わりを含む)、不動態化された領域20が一様な外観(例えば、色)を呈し続けることを意味する。つまり、フィルタ媒体10がPM2.5浮遊粒子に曝露されている間及びその後、フィルタ媒体10の不動態化された領域20は全域にわたって一様な外観を呈し続ける。要するに、フィルタ媒体の不動態化されていない領域26は、PM2.5浮遊粒子を捕捉したことに起因して外観の変化を呈する(すなわち、不動態化されていない領域が黒ずむ)。(他の大きさの浮遊粒子も捕捉されることがあるが、例えば多量の煤粒子を含ませることを通して、媒体の外観に最も強い影響を与えるのはPM2.5粒子であるらしいことが観察された。)これに対して、不動態化された領域は全体的な外観の変化がほとんどなく、特に、不動態化された領域の長さ及び幅にわたって変化する有意の外観変化を呈することはない。言い換えれば、不動態化された領域20の側縁部21の近傍の領域の外観は、不動態化された領域20の中央の領域の外観に比較して異なる速度又は異なる程度に変化することはない(図4に例示的な表現で示される)。そうであるから、例えば(浮遊粒子への継続的な曝露に伴う)視覚的表示領域の外観の変化がインジケータの周縁に隣接する区域からインジケータ領域の中心に隣接する区域へ向かって内向きに進行する、Kubokawaに付与された米国特許第6110260号に開示される一般的なタイプの視覚的フィルタ寿命インジケータなどと、本明細書で開示される視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する不動態化された領域は、区別される。
更に、本明細書に開示される装置によって提供される空気フィルタでは、その中の不動態化されたインジケータ領域は、フィルタの不動態化されていない残りの領域がPM2.5粒子の蓄積に起因して変色しても、少なくとも概ね元の外観を維持する。よって、そのような装置では、不動態化された領域は基準として働き、基準の不動態化された領域の外観と徐々に退色する不動態化されていない領域の外観の間の対比によって、フィルタの耐用寿命を評価する機構となる。そのような装置は、(インジケータ領域が基準として働くのではなく)インジケータ領域そのものの外観の変化がフィルタを評価する機構である装置(例えば、ドイツ特許第4413148A1号に開示されるもの)とは区別される。更に、空気フィルタ媒体内の粒子の蓄積に起因する圧力低下の増大の監視に依存する装置とは本開示の装置が区別されることに留意されたい(本明細書の実施例での考察による証拠として)。実際に、本開示の装置は、空気フィルタ媒体内の粒子の蓄積に起因する気流抵抗/圧力の低下の変化に比例して発現する外観の差に依存する装置とは区別される。
図3に、視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータ30を実現する不動態化された領域20を含む空気フィルタ媒体10を含む空気フィルタ1を更に詳細に示す。フィルタ1はフィルタ支持層50上に設置される(図3と4は理想化された平面図であって、簡単に表すために層50とフィルタ1の湾曲は無視されている)。図3の特定の実施形態では、フィルタ1は高バイパス比の構成になされ、この構成では、フィルタ1はエアハンドリングシステムのフィルタ支持層(例えばスクリーン)50の上に設置されたときに少なくとも1つの領域54を残し、この領域では空気がフィルタ媒体10を通過せずにスクリーン50を流れ抜けることができる。そのような装置について、本明細書で後に詳しく考察する。
最初に設置されたとき、フィルタ媒体10の全領域(不動態化された領域20と不動態化されていない領域26の両方を含む)が同じ外観(例えば色)を呈してもよい。例えば、(図3に示すように)フィルタ媒体10はライトベージュ又は白色を呈してもよい。時間の経過と共に、浮遊粒子(特にPM2.5粒子を含む)がフィルタ媒体10の不動態化されていない領域26によって捕捉されるにつれて、図4の例示的実施形態に示すように、不動態化されていない領域26は外観が黒ずんでゆく(例えば、暗灰色又は黒色となる)。それに対して、不動態化された領域20は有意な数のそのような粒子を捕捉することができないので、元のままか、それに非常に近い外観を維持する。具体的には、領域20の全体が一様にこの外観を呈するのであって、領域20の縁部が最初に黒ずみ、領域20のその側方の内側領域は当初は元の白っぽい外観を保ってから徐々に黒ずんでゆく、ある種の階調が発生するのではない。不動態化された領域20が浮遊粒子に曝露されている間及びその後に一様な外観を呈するというこの現象は、実施例で証拠として繰り返し観察されている。また、実施例によって、不動態化された領域20の外観が最も変化したように見えるのは、いくつかの事例では、全体的に非常にわずかに黒ずむ(例えば、灰色になる)ことであると判明していると立証される。これは階調として起こるのではなく、不動態化された領域20の全体にわたって起こり、更に、(不動態化されていない領域26に起こる黒ずみに比較して)発現が非常に軽度なので、当業者が不動態化された領域と不動態化されていない領域の間の明暗差を容易に観察することを妨げることはないであろう。更に、不動態化された領域がそのように灰色になることがあっても、多くの場合、フィルタ媒体の耐用寿命に達した後まで、感知可能なほど明らかにはならないであろう。
不動態化された領域20又は複数の不動態化された領域20の組み合わせのサイズは、使用者により容易に視認可能な十分な大きさにするべきである(例えば、不動態化されていない領域26が十分に黒ずんでいるときに、不動態化された領域20の外観が不動態化されていない領域26の外観と明暗対比する)。様々な実施形態において、フィルタ媒体の不動態化された領域20は、少なくとも約1、2、4、8、又は12平方センチメートルの集合的サイズを呈してもよい。更に別の実施形態では、不動態化された領域は、最大で約100、80、60、40又は20平方センチメートルのサイズを呈してもよい。いくつかの実施形態では、不動態化された領域20は、少なくとも空気フィルタ1のフィルタ媒体10の総面積の約4、6、8、又は10パーセントを占めてもよい。更に別の実施形態では、不動態化された領域20は、最大で空気フィルタ1のフィルタ媒体10の総面積の約20、15、又は12パーセントを占めてもよい。
フィルタ媒体10の耐用寿命の終わりに、空気フィルタ媒体20の不動態化された領域10は、フィルタ媒体10の不動態化されていない領域26よりも明るい外観(例えば、色又は暗度)を呈する。そのような差は、例えば、L色空間(CIE2000)におけるL値の差ΔE(デルタE)を利用して評価することができる。CIEのL色空間はよく知られた色の評価方法で、L軸上の0〜100で黒から白の範囲を表し、いわゆるΔE(デルタE)パラメータで、例えばL軸上の2つの値の差を表す。様々な実施形態で、フィルタ媒体10の耐用寿命の終わりに、不動態化されていない領域26と比較した不動態化された領域20のL軸のΔEは、少なくとも約10、20、30、40、60、又は80であってもよい。様々な実施形態で、(例えば、フィルタ媒体10の耐用寿命の終わりに)不動態化された領域20の視覚的に一様な外観は、不動態化された領域にわたって平均された、約8、6、4又は2を超えないL軸のΔEに対応してもよいことに更に留意されたい。(そのような評価では、例えば空気流遮断部材の縁部が部分的に取り除かれるなどの人為結果に明らかに起因する、領域20の外観の小さな偏りがあっても無視すべきである。)様々な実施形態で、フィルタ媒体10がエアハンドリングシステムに設置される前の初期状態でPM2.5を含む空気流に曝露されたとき、少なくとも90又は95のL値を示してもよいことに更に留意されたい。所望であれば、フィルタ媒体の不動態化されていない領域がPM2.5粒子を捕捉したときに発生する外観の差をより早く明らかにするように媒体10の初期L値を増大させるために、フィルタ媒体10の材料(例えば繊維)は1つ以上の増白剤(例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタンなどの顔料)を含んでもよい。
本明細書で使用するとき、フィルタ媒体の耐用寿命は、フィルタの濾過効率が初期値の50%以下に低下する時間と定義される。そのような目的のために、濾過効率は、本明細書の実施例に記載された透過率/濾過効率/濾過品質係数試験方法を用いて評価することができる。ユーザが望む場合は「耐用寿命」が終了した後に空気フィルタ1を使用し続けることを選択してもよく、逆にユーザが望む場合は「耐用寿命」に達する前に空気フィルタを交換することを選択してもよいことに更に留意されたい。つまり、「耐用寿命」という用語は、濾過効率の特定の側面において性能を特徴づける利便性のために使用されるのであって、「耐用寿命」に達した後に空気フィルタが少なくともいくつかの有益な濾過を実行できないことを示唆するのではない。
化学的な不動態化
いくつかの実施形態では、(図3の例示的実施形態に示すように)少なくとも1つの不動態化された領域20は化学的に不動態化された領域25である。これが意味するのは、媒体のこの領域で空気が流れることは可能であってもよいが(例えば、フィルタ媒体10のこの領域内の繊維が、例えばサイズと形状及び、集合的配置において、フィルタ媒体10の不動態化されていない領域の繊維と物理的に区別不可能であってもよい)、領域20では、不動態化されていない領域26のPM2.5浮遊粒子を捕捉する能力に比較して、媒体のこの領域を通過する有意数のPM2.5浮遊粒子を捕捉できなくなるように、媒体が化学的に処理されていてもよいということである。特定の実施形態では、フィルタ媒体10は帯電したエレクトレット基(例えば、ブローンされたマイクロファイバウェブなどの不織布ウェブによって担持される)を含む。そのような実施形態では、不動態化された領域20では、不動態化されていない領域26に比較してそのような帯電したエレクトレット基の数が大幅に低減される。そのような装置は、どのような適切な方法でも実現することができる。例えば、帯電プロセス(例えば、コロナ帯電プロセス、摩擦帯電プロセス、又はハイドロチャージプロセス)中に領域20をスクリーン又はステンシルによって物理的に遮断又は遮蔽して、領域20が本質的に帯電されないままで領域26が帯電されるようにすることができる。あるいは、フィルタ媒体10の全領域を帯電させてもよいが、次いで、領域26に影響を与えずに領域20を後処理して、この領域内の帯電したエレクトレット基を不活性化してもよい。例えば、領域26を物理的に遮断又は遮蔽しながら領域20をアルコール処理にかけてもよい(例えば、ディッピング、浸漬、又は噴霧手順を使用して、電荷を帯びた繊維にアルコール媒質を接触させる)。そのようなアルコール処理は、処理される領域内の多くの(例えば実質的にすべて)の帯電したエレクトレット基を不活性化するために有効なことがある。(当然ながら、アルコール媒質は不活性化が終了した後にフィルタ媒体から、例えば乾燥させて、取り除かれてもよい。)他の実施形態では、領域20は、例えばX線又は、例えばCo60源から導出されるガンマ放射線などの高エネルギー放射線に選択的に曝露されてもよく、いくつかの事例では、これにより、帯電したエレクトレット基が不活性化することが分かっている。
例えばウェブ内の帯電したエレクトレット基の数の正確な数を直接測定することは簡単ではないので、そのような領域が不活性化されていることを最も簡単に特徴づける方法は、Foxに付与された7754041に概説されている手順に従って測定される、よく知られた濾過品質係数を使用することであり得る。本明細書に開示されるとおり、空気フィルタ媒体の化学的に不動態化された領域は、空気フィルタ媒体の不動態化されていない領域よりも低い品質係数を呈する。様々な実施形態で、空気フィルタ媒体の不動態化されていない領域に対する空気フィルタ媒体の化学的に不動態化された領域の比率は、約0.5、0.4、0.3、0.25、0.10、又は0.05未満であってもよい。
物理的な不動態化
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの不動態化された領域20は物理的に不動態化された領域22である。このことは、この領域を通る空気流を物理的に遮断して、フィルタ媒体のこの領域を空気流がほとんど又は全く通過できないようにし、よって、媒体のこの領域で浮遊粒子がほとんど又は全く捕捉されないようにすることを意味する。言い換えれば、不動態化された領域20は例えば帯電したエレクトレット基を含む不織繊維ウェブの領域であってもよいが、この領域を通る空気流は、空気流が発生しないように遮断され、その結果、この領域を通過して捕捉される浮遊粒子はほとんどない。様々な実施形態で、空気フィルタ媒体の不動態化されていない領域に対する空気フィルタ媒体の物理的に不動態化された領域の比率は、約0.4、0.25、又は0.10未満であってもよい。
図5の例示的な実施形態に示すように、いくつかの実施形態では、物理的な不動態化は、フィルタ媒体10の主表面に空気流遮断部材23を付着させることによって実現されてもよい。そのような部材23は、例えば感圧接着剤を片側に有してフィルタ媒体10に粘着的に付着できるようにした、例えば空気不透過性のシート又はフィルムであってもよい。どのような適切な材料を使用することもできる(例えば、当該のフィルタ媒体に結合するために適した感圧接着剤に沿う空気不透過性のバッキングを含む粘着テープ)。部材23(例えば、その層)が空気に対して完全に不透過性である(例えば、高密度フィルムを含まなければならない)ことが厳密に要求されるわけではない。むしろ、いくつかの実施形態では、部材23は単に、領域20に流入する空気流を許容量に制限するために十分な高さの気流抵抗を示せばよい(例えば、バッキングは十分に基本重量が高く、低ロフトの不織布ウェブであってもよい)。
部材23又はその層の気流抵抗を簡単に評価できる1つの方法は空気透過性のデンソメータ(Gurley Precision Instruments(Troy、NY)から入手可能なデンソメータなど)の使用によるもので、指定された体積の空気が指定された力のもとで基材の指定された領域を通過する時間を測定する(Mrozinskiに付与された米国特許第6858290号に記載)。基材の多孔率が十分に低く、かつ/又は細孔サイズが十分に小さいため適切な(十分に長い)デンソメータ時間が示されるなら、その基材は空気流遮断層で使用するための良い候補であり得る。様々な実施形態で、適切な基材は少なくとも約5秒、10秒、20秒、50秒、又は100秒の100ccデンソメータ時間を示してもよい。いくつかの実施形態では、部材23は、デンソメータ時間が例えば1000秒よりも長い高密度フィルムを含んでもよい。
様々な実施形態で、そのような空気流遮断部材23は、フィルタ媒体10の上流面11又は下流面12に取り付けられてもよい。つまり、そのような層は必ずしも空気フィルタ媒体10の上流面に取り付けられなくてもよく、媒体10の下流面に取り付けられた場合でも媒体10を通る空気流を効果的に阻止することができる。事実、媒体10の下流面12に部材23を取り付けると、媒体10の上流面11(この面は、検査者がエアハンドリングシステムのフィルタ支持層50上の位置から媒体10を取り外さずに、最も簡単に検査することのできる面である)を、空気流遮断部材そのものの存在に起因する妨害を受けずに、最も簡単に目視で検査し得る。フィルタ媒体10が実質的に不透明である実施形態では、部材23の外観(例えば色)に関して特別な手段をとることが必要なことがある。
ただし、いくつかの実施形態では、空気流遮断部材23は、フィルタ媒体10の上流面11(例えば、ユーザによって目視検査される面)に取り付けられてもよい。多数のそのような実施形態では、空気流遮断部材23のそのような層(例えばバッキング層及び感圧接着剤層)はすべて、視覚的にクリア(例えば、十分に透明であるか透光性である)であってもよい。そのような事例では、不動態化された領域20のフィルタ媒体10は部材23を通して容易に視認できるので、不動態化されていない領域26のフィルタ媒体10に比較して、その外観は簡単に確認し得る。他の実施形態では、部材23の最も外側の層(例えばバッキング)は、フィルタ媒体10の初期色と同じ色となるように選択されてもよい。そのような事例では、そのような部材の最も外側(目に見える)の層は、本明細書に開示される視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現すると考えられる。
空気フィルタ1は本明細書の他の部分で広く考察される剛性化枠を含まないので、定義により、空気流遮断部材23は、空気フィルタ23の一部として備えられる剛性化枠のいずれかの部分(例えば拡張部)によって提供されることはない。
いくつかの実施形態では、フィルタ媒体10は、不織繊維ウェブである少なくとも1つの層を含み、物理的に不動態化された領域22は、不織布ウェブの少なくとも一部の繊維が集合的に高密度化されて空気流遮断層を形成する領域を含む。これは、図6の例示的な実施形態に示すように、熱エネルギーを(任意選択で圧力と共に)使用して、少なくとも一部の繊維を少なくとも部分的に溶融させて高密度化された層24へと凝集させることによって好都合に実現され得る。そのような層は、そこを通る空気流を少なくとも実質的に阻止する(加えて、ここで、高密度化された層を形成した繊維の中にあった帯電したエレクトレット基は層内に埋め込まれ、浮遊粒子を捕捉できなくなる)。この層は、本明細書に開示される方法を許容するために十分に不透過性である限り、空気流に対して完全に不透過性である必要はない。様々な実施形態で、フィルタ媒体10の物理的に不動態化された領域22を実現する高密度化された層24は、少なくとも約5秒、10秒、20秒、50秒、100秒、又は1000秒の100ccデンソメータ時間を示してもよい。繊維の高密度化によって、高密度化されていない繊維の領域に比べて層24の外観に多少の変化が生じることが理解され得る。それでも、高密度化されていない繊維の領域(つまり、不動態化されていない領域26)の初期の外観に層24の外観が視覚的に十分に類似している限り、層24を、本明細書に開示されるとおりに使用することができる。上記の効果を達成するために熱エネルギー(例えば、圧力と共に)を加えることは、例えば、超音波ホーンの使用、カレンダーロールによる加熱カレンダー成形などのどのような適切な様式でも行うことができる。有機高分子不織布ウェブの一定の繊維(例えば、メルトスパン繊維)を結合するためにしばしば使用される超音波ポイントボンディング又はカレンダーポイントボンディングは、そのような結合された領域が、観察者がその領域の外観とウェブの結合されていない領域の外観の間の明暗比を容易に視認できる十分な個別の面積を有さず、かつ十分な量で存在しない限りは、本明細書に定められる不動態化された領域として適格とはされないことに留意されたい。よっていくつかの実施形態では、本明細書で開示及び定義される不動態化された領域は、不織布ウェブのポイントボンディングされた領域を包含しない。他の実施形態では、1つの不動態化された領域を集合的に提供するポイントボンディングされた複数の領域は、少なくとも1、2、又は4平方ミリメートルの平均個別サイズを呈し、少なくとも1、2、又は4平方センチメートルの面積を集合的に占める。
いくつかの実施形態では、フィルタ媒体10のある領域は、そこに流動性材料(例えば、液体又は溶融ポリマー)を含浸させた後に、その材料を固化させて高密度の空気流遮断層を形成することによって物理的に不動態化されてもよい。前述したものと同様に、そのような層は必ずしも空気流に対して完全に不透過性でなくてもよく、上記のデンソメータ時間のいずれを呈してもよい。
視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータ30を担持する空気フィルタ1は、どのようなエアハンドリングシステムで使用されてもよい。そのようなエアハンドリングシステムは、例えば、暖房換気空調(HVAC)システム(下記に説明するとおり、集中システム又はいわゆるミニスプリット型システムのいずれでも)、室内空気清浄機、車両用車室空気フィルタ、内燃機関用フィルタなどであってもよい。
図1に示される例示的な設計を参照すると、いくつかの実施形態で、空気フィルタ1は、エアハンドリングシステム100の円弧状のフィルタ支持層50の上流面55に設置されてもよい。特定の実施形態では、空気フィルタ1は、いわゆるミニスプリット型エアハンドリング(例えば、HVAC又は空調)システムであるエアハンドリングシステム内に設置される。いくつかの強制空気システムが、取り扱われる空気が(例えば、建物の複数の部屋に位置する)複数のエアリターン吸入口を介して収集される集中エアハンドリングシステム(例えば、HVACシステム)であることは当業者には理解される。よってそのようなシステムは、複数の部屋からの比較的多量の空気を取り扱うように配置された単一の中央送風機を含むことが多い。そのような集中システムは、いわゆるミニスプリット型システム(しばしば「ダクトレス」システムと呼ばれる)と区別される。ミニスプリット型システムは、多くの場合、単一のエアリターンを介して局所的に空気を収集し、また、単一の室内で空気を再循環させるように設計された送風機を備える。(代表的なミニスプリット型HVACのシステムとして、例えば、販売名HALCYONで富士通(日本、東京)から入手可能な製品などがある。)
図1が理想化された一般的な表現でミニスプリット型システムの吸気口部分を示し、かつ非限定的であることに留意されたい。例えば、空気フィルタは通例、(例えば、エアハンドリングシステムのファン101及び熱交換構成要素を微粒子デブリから保護するためにフィルタが役立つように)送風機101の上流に配置されるが、フィルタ1は必ずしも送風機101に物理的に近接していなくてもよい。(例えば、審美目的で、及び/又は損傷からフィルタ1を保護するために)所望される場合、フィルタカバー60は、図1に示すように、フィルタ1の上流に配置されてもよい。フィルタカバー60は、エアハンドリングシステムが機能できるために十分な空気流が通るようにすべきであり、したがって、例えば、どのような適切なタイプの穴あきシート材料、メッシュ又はスクリーン、ルーバー付き若しくは窓付き材料などであってもよい。多くの実施形態では、フィルタ1を通ってHVAC吸気口に入る空気流に対するフィルタカバー60の効果は、ごくわずかであり得る。いくつかの実施形態では、フィルタカバー60は、例えば中実であり得るが、フィルタ1への十分な空気流を可能にするのに十分な距離でフィルタ1から外向きにオフセットされ得る。
図2の分解図に更に詳細に示すように、いくつかの実施形態で、フィルタ1は、エアハンドリングシステム100の円弧状のフィルタ支持層50の上流面55の形状に適合している。多くの実施形態で、空気フィルタ1(例えば、空気フィルタ媒体10の下流面12)は、フィルタ支持層50の上流面55と直接接触してもよい。様々な実施形態で、フィルタ支持層50は、エアハンドリングシステムに(例えば、エアハンドリングシステムのハウジングの吸気口部分に)永続的に取り付けてもよく、又は、フィルタ支持層50は、例えば、エアハンドリングシステムへのフィルタ1の設置を簡単にするために、エアハンドリングシステムから取り外し可能でもよい(その後、フィルタ1を有するフィルタ支持層50が、エアハンドリングシステムに再度設置される)。いずれの場合も、定義によればフィルタ支持層50はエアハンドリングシステムの構成要素であり、フィルタ1がエンドユーザに供給される際のフィルタ1の構成要素ではない。言い換えれば、空気フィルタ1がユーザに供給される際に空気フィルタ1に(直接的又は間接的に)取り付けられている剛性化周縁フレーム、剛性化支持部材などは、HVACシステムのフィルタ支持層50として適格とされない。
フィルタ支持層50は、前述した上流面55及び下流表面56を備える。フィルタ支持層50は空気透過領域53を備え、この領域は、空気がエアハンドリングシステムの吸気口部分の内部に達するように簡単に通過できる貫通開口52を備える。ただし、空気透過領域53は、フィルタ1を支持する役割を果たす中実部分51を更に備える。そのような中実部分51は、図2の例示的な実施形態の場合のように、例えば、グリッドのストラット又はメッシュ若しくはスクリーンのフィラメントの形を(規則的又は不規則な配列で)とってもよい。あるいは、空気透過領域53は、貫通する多数の穿孔を有する中実シート材料の形をとってもよい。多くの実施形態で、少なくとも空気透過領域53は、メッシュ又はスクリーンの形をとってもよく、それにより、フィルタ1を十分に支持しながら、空気流が空気透過領域53を通過することが有利に可能になり得る。(例えば金属メッシュのような)ランダムに配向された繊維を備えるいくつかの材料は、蛇行経路の形態の貫通開口を備え得る。(多くの場合、例えば、スクリーン、メッシュ、グリッド、穴あきシート、及び同様の材料のような様々なカテゴリーの空気透過材料間には、輝線の相違がない場合があることが理解されよう。)様々な実施形態では、フィルタ支持層50の空気透過領域53の貫通開口は、約8mm、6mm、4mm、3mm、2mm、1mm、0.4mm、又は0.2mm未満の平均直径(あるいは、非円形貫通開口の場合には相当直径)を有し得る。
いくつかの実施形態では、空気透過領域53は、フィルタ支持層50の総面積の有意部分(例えば、少なくとも60%、80%、90%、又は95%以上)を構成し得る。いくつかの実施形態で、1つ以上の比較的(例えば、完全に)非空気透過性の領域が設けられてもよい(図2の例示的な実施形態にそのような領域57を示す)。そのような領域により、例えば、エアハンドリングシステムの他の構成要素にフィルタ支持層50を取り付けること、又はフィルタ支持層50にフィルタ1を設置することを容易に行うことができ、あるいは、任意の他の目的を果たすことができる。フィルタ支持層50は空気フィルタ1の一部ではないので、定義によれば、フィルタ支持層50の非空気透過性の領域(例えば図2の領域57)も、フィルタ支持層50のどのような中実部分(例えば、ストランド、フィラメント、リブなど)も、本明細書に記載される空気フィルタ1の空気流遮断部材23と同等とは考えられないことに留意されたい。
フィルタ支持層50(例えば、少なくとも、そこの空気透過領域53)は、例えば円弧の形状に成形することによって、好都合に、永続的に円弧形状で提供されてもよい(ただし、少なくともいくらかの程度まで可逆的に可撓性であってもよい)。あるいは、いくつかの実施形態では、フィルタ支持層50は、所望の円弧状の形状に形成された金属スクリーン又はメッシュであり得る。よってフィルタ1は、フィルタ支持層50に設置されたときに、その形状に一致するように適合され得る。様々な実施形態では、円弧状のフィルタ支持層50は、(フィルタ支持層50の空気透過領域53の長さ全体で平均して)約100cm、80cm、60cm、40cm、20cm、又は10cm未満の曲率半径を呈し得る。
いくつかの実施形態では、フィルタ支持層50は必ずしも円弧状の層を提供しなくてもよく、また、エアハンドリングシステムの送風ファンに近接していなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エアハンドリングシステムの吸気口又は排気口(例えば、レジスタ)のメッシュスクリーン、ルーバー付きカバー、有孔グリルなどが、本明細書に開示されるフィルタ1を取り付けてもよいフィルタ支持層の役割を果たしてもよい。
フィルタ1は、どのような適切な手段によってフィルタ支持層50の上流面55に設置されてもよい。例えば、粘着ストリップを(例えば、フィルタ1の1つ以上の縁部4に)提供してもよく、そのストリップでフィルタ1の1つ以上の縁部をフィルタ支持層50の受容領域に粘着的に付着させることができる。あるいは、(前述した面テープシステムのような)任意の種類の機械的締結システムを使用してもよい。よっていくつかの実施形態では、(エンドユーザに供給される)フィルタ1は、フィルタ支持層50への設置を容易にするためにフィルタ1に取り付けられた構成要素を有してもよい。他の実施形態では、供給されるフィルタ1は、単に空気フィルタ媒体10の領域から成っていてもよい。そのような事例では、フィルタ支持層50は、例えばフィルタ支持層50の角部に、フィルタ1を突き刺すことのできる構成要素(例えばピン)を有してもよい。あるいは、フィルタ支持層50は、1つ以上の変形可能な又は変形不可能なクリップなどを備え得る。いくつかの実施形態では、フィルタ1及びフィルタ支持層50とは別に供給された締結具が使用され得る。(例えば、クリップ、ピン、クランプ、バンドなどから選択される)任意の好適な締結具が使用され得る。所望に応じて、任意の好適な締結具(単数又は複数)の任意の組み合わせ(フィルタ1と共に供給されるにせよ、フィルタ支持層50と共に供給されるにせよ、及び/又は別々に供給されるにせよ)が使用され得る。
いくつかの(例えば、フィルタ1の1つ以上の端部がフィルタ支持層50の1つ以上のそれぞれの端部の周りに巻き付けられ、その裏面に締結される)実施形態では、フィルタ1は必ずしも直接、フィルタ支持層50の空気透過領域53に(又は、フィルタ支持層50の上流面55のいずれかの部分に)取り付けられなくてもよく、又は接着しなくてもよいことが理解される。よってフィルタ1がフィルタ支持層50の上流面55に「設置されている」という概念は、上流面へのフィルタの実際の直接的な取り付けを必ずしも要求しない。更に、いくつかの実施形態では、設置は、フィルタ支持層50へのフィルタ1の任意の直接的な「取り付け」を全く含まないことがある。例えば、フィルタ1は、フィルタカバー60とフィルタ支持層50との間に挟まれる圧力によって、フィルタ支持層50の上流面の所定の位置に保持され得る。あるいは、フィルタ支持層50に対してフィルタ1を所望の位置に維持するように、フィルタ1の端部をフィルタ支持層50の縁部の周りに巻き付けて、フィルタ支持層50の縁部とエアハンドリングシステムの何らかの他の構成要素の表面との間で圧力によって保持してもよい。そのような構成はすべて、エアハンドリングシステムのフィルタ支持層50の上流面にフィルタ1を設置することに、概ね分類される。
多くの場合、ミニスプリット型エアハンドリングシステムは、(そのようなシステムは部屋の内壁に装着されることが多く、部屋にいる人から見えるので)システム全体の大きさを最小化するために、フィルタ支持層50の上流面55とフィルタカバー60の下流面との間の空間が非常に限られている。そのような空間は、多くの場合30、20、又は10mm未満であり得る。よって、様々な実施形態で、空気フィルタ1の上流側と下流側の間の最大の厚さ(例えば、そのフィルタの境界ストリップを含む)は、約30、25、20、15、10又は5mm未満であってもよい。
高バイパスの取り付け
いくつかの実施形態では空気フィルタ1が必ずしもフィルタ支持層50の空気透過領域53全体を覆わなくてもよいことが分かっている。つまり、図3及び4の例示的実施形態に示すように、フィルタ1は、フィルタ支持層50の上流面55に設置したときに、フィルタ支持層50のどこかの領域に(例えば、フィルタ支持層50の1つ以上の縁部の近くに)少なくとも1つのバイパス領域54が存在するように構成(例えば、成形及びサイズ決め)されてもよく、それにより、空気がフィルタ1を通過せずにフィルタ支持層50を通過することができる。よって様々な実施形態で、フィルタ1は、フィルタ支持層50に設置したときに、少なくとも約15、20、25、又は30%のバイパス比(フィルタ支持層50の空気透過領域53の総面積に対するバイパス領域54の比率として定義される)が得られるように構成されてもよい。言い換えれば、そのような実施形態では、空気フィルタ媒体10がフィルタ支持スクリーンの公称空気透過面積に占める割合は、85、80、75又は70%未満となる。(「公称」という用語は、例えばフィルタ支持スクリーン50の中実性ストランドによって占められる小さな領域はそのような計算では無視されることを示すために使用される。)多くの実施形態で、フィルタ1を迂回することのある比較的大きな微粒子デブリ(例えば、ペットの毛、ほこりなど)をエアハンドリングシステムの送風機又はファンまで到達させずに捕捉できるように、フィルタ支持層50は、例えば、貫通孔のサイズが比較的小さいメッシュ又はスクリーンであってもよいことに留意されたい。
高バイパスのエアハンドリングシステムが所望の空気濾過を達成するために、エアハンドリングシステムを通る空気の複数回の通過(例えば、室内の空気をシステムに再循環させることによる)に依存してもよいことが理解される。シングルパス(通過が1回)の濾過が望ましく(つまり本質的に、最初にフィルタを通過していない空気は集中型空気分散送風機に戻されない)、また空気フィルタが通例公称0%のバイパス比で取り付けられる集中HVACシステムと、複数回の通過に依存するシステムが区別されることは理解される。特定の例として、多くの集中HVACシステムでは枠付きの空気フィルタがスロットに挿入され、固定用フランジに接して取り付けられて(そして、空気流の圧力によってそこに保持されて)、枠付きフィルタの縁部の周囲で発生することのある比較的微量の空気漏れを除いて公称0%のバイパス比を呈するようにする。これに対し、本明細書に記載される高バイパス比の空気フィルタは、空気フィルタがエアハンドリングシステム(例えば、ミニスプリット型システム)のフィルタ支持層に取り付けられたときに、少なくとも15%のバイパス比を呈するように特に設計及び構成されるものである。
高いシングルパス濾過性能が望ましい従来の集中HVACシステムでは、浮遊粒子の通過が許容される不動態化された領域(例えば、化学的に不動態化された領域)を含む空気フィルタ媒体の使用は、(そのような不動態化された領域が容易に視覚検査できるほど十分に大きい場合は)シングルパス濾過性能を著しく低下させることが予期されるため、不適切と考えられることが理解される。これに対して、複数回の空気の通過(例えば、室内の空気の再循環)に頼り、よって高いシングルパス濾過性能の達成に関係しないエアハンドリングシステムでは、そのような不動態化された領域は、全体的な濾過性能を過度に低下させることなく本明細書に開示される目的に有利に使用され得る。
いくつかの実施形態では、空気フィルタ1が特定のフィルタ支持層に(例えば、高バイパス比の構成で)設置可能になるようにあらかじめ構成されたサイズで空気フィルタ1が供給されてもよい。他の実施形態では、フィルタ1はそれより大きなサイズで(例えば、ロールで)供給されてから、フィルタ1の設置説明書に従ってエンドユーザによりフィルタ1の設置に合わせて切断されてもよい。(高バイパス比構成が得られるサイズと形にフィルタ媒体を切断するための説明書と共にサイズの大きなフィルタ媒体をエンドユーザに提供する特殊な事例は、空気フィルタを高バイパス比構成に構成することになると考えられる。)いくつかの実施形態では、複数のフィルタ1が(特定の用途のためにサイズ決めされているか否か、又は例えば個々のフィルタを後で切り離すロールとして供給されるか否かに関わらず)、キットとして(例えば、説明書と共に)同梱されてもよい。特定の実施形態では、1つ又は複数のフィルタは、曲率半径が比較的小さくなるように巻かれた構成で供給されてもよい。そのようなフィルタは、所望の程度まで広げ(適合させ)てもよい(すなわち、上流面にフィルタが設置されるフィルタ支持層50の曲率に一致させる)。そのようなフィルタは、(フィルタ支持層に設置する前にフィルタが必ずしも名目上平坦な構成にまで完全に広げられない場合であっても)本明細書に開示される適合可能なフィルタの概念に該当する。
よって空気フィルタ1は、エアハンドリングシステムの支持スクリーンに、例えば所望により高バイパス比構成で、取り付けられてもよい。次いでエアハンドリングシステムは所望されるとおりに運用されてもよい(例えば、室内などで、空気を連続的又は半連続的に還流させる)。次いで、空気フィルタ(例えば、フィルタ支持層からフィルタを取り外す必要なく視認できる、フィルタの上流面)の外観を、フィルタ媒体の耐用寿命にわたって所望の間隔で監視することができる。具体的には、フィルタの不動態化されていない領域26の色を不動態化された領域20の色と比較することができる。エアハンドリングシステムの(例えば、1立方メートル当たり15マイクログラム以上の平均PM2.5粒子レベルの環境内での)連続運転によって、フィルタ媒体の不動態化されていない領域の色は、浮遊粒子を捕捉することに起因して(例えば、特に、非常に濃い色であることの多い、煤などのPM2.5を捕捉することに起因して)著しく変化する(例えば、初期の白又はベージュの外観から濃灰色又は黒の外観へと黒ずむ)。しかし、この時間枠にわたって、不動態化された領域の外観は少なくとも概ね(例えば、実質的に)同じなままである。特に、不動態化された領域は、不動態化された領域の横方向外側の部分が著しく黒ずむ一方で不動態化された領域の内側の領域が元の外観を保つような、どのようなタイプの階調も呈さない。
不動態化されていない領域の外観との間の明暗差が十分に大きいことは、フィルタ媒体の耐用寿命(前述したように、本明細書ではフィルタ媒体の効率が初期値の半分未満に低下していることを意味する)に達しており、高い濾過効率が望ましいと思われる場合にはフィルタを交換してもよいことを示す。いくつかの実施形態では、ユーザがそのような判断を行うための助けとなる説明書が含まれてもよい。特定の実施形態では、空気フィルタに付随する説明書に、フィルタの耐用寿命の終わりに対応するおおよその外観などを示す参照用カラーバーが含まれてもよい。あるいは、そのような参照用カラーバーが視覚的説明書に含まれてもよい(例えば、ウェブサイトに掲載し、そこにユーザを誘導する)。いくつかの実施形態では、そのような参照用カラーバーが空気フィルタそのものに付随していてもよい(例えば、空気フィルタの境界ストリップ上に配置してもよい)。他の実施形態では、空気フィルタは、どのような種類の参照用カラーバーも含まない。
実施例で証明されるように、本明細書に記載されるとおりに構成及び使用される空気フィルタの耐用寿命の終わりは、フィルタの圧力低下(流動抵抗)が非常に低いままであっても、濾過効率の低下によって明らかになり得る。理論又は機構に縛られることを望むものではないが、帯電したエレクトレット基が(以前に捕捉された)PM2.5粒子によって局所的に不鮮明になるか遮蔽されることに起因して、少なくともいくつかの浮遊粒子がより簡単にフィルタを貫通できるようになった結果、濾過効率の低下が発生することがあると考えられる。そのような状況は、フィルタ媒体の流動抵抗が大幅に増加するようなフィルタの大規模な目詰まりによってフィルタの耐用寿命が制限される状況とは対照的である。
ここでも理論又は機構に縛られることを望むものではないが、比較的高い濃度(例えば、1立方メートル当たり15、20、又は35マイクログラム以上)のPM2.5粒子(例えば、暖房用の石炭、調理用バイオ燃料、輸送用ディーゼル燃料などの使用によって生成される、煤又は「ブラックカーボン」)が存在する環境では、フィルタ媒体の濾過効率を著しく減少させるような帯電したエレクレット基の局所的な遮蔽が、フィルタ媒体の大規模な目詰まりよりも早期に発生することがあると考えられる(その目詰まりは、もっと大きな粒子の(もっとゆっくりとした)蓄積の結果であり得る)。フィルタ媒体の不動態化された領域の退色(例えば、黒ずみ)は、この濾過効率の低減と強く相関すると思われる。言い換えれば、本明細書に開示される装置及び方法によって、有意な量のPM2.5粒子が存在する環境で、(特に、帯電したエレクトレット基を含む比較的低い流動抵抗のフィルタ媒体の)フィルタ濾過効率の変化を、圧力低下の監視に頼る方法では達成できない様式で監視することができる。これは、いわゆるミニスプリット型エアハンドリングシステムで使用されるときに特に有利であり得る。その理由は、ミニスプリット型エアハンドリングシステムの還気吸入口は従来の集中型HVACシステムでよく見られるような床の近くではなく床から離れた高い位置にあることが多く、よって、少なくとも一部のミニスプリット型システムは、大きな粒子ではなくPM2.5粒子に粒子サイズの個体数が偏向しているところ(PM2.5粒子が沈積する早さは大きな粒子よりもかなり遅いから)に曝露されるからである。
例示的な実施形態の一覧
実施形態1は、視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを含む空気フィルタであって、エアハンドリングシステムのフィルタ支持層の上流面の少なくとも一部に設置可能な適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体を含み、適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体が、空気フィルタの視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する少なくとも1つの不動態化された領域を含む、空気フィルタである。
実施形態2は、PM2.5粒子を少なくとも1立方メートル当たり15マイクログラムの濃度で含む空気流に空気フィルタを曝露した際に不動態化された領域が空気フィルタの耐用寿命にわたり不動態化された領域の全体を通して一様な色を呈する、実施形態1の空気フィルタである。
実施形態3は、空気フィルタが適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体を含む高バイパス比の空気フィルタであり、空気フィルタ媒体が、エアハンドリングシステムのフィルタ支持層の上流面の一部に、フィルタ支持層の公称空気透過面積の85%未満を空気フィルタ媒体が占める高バイパス比の構成で設置されるように構成されている、実施形態1から2のいずれかの空気フィルタである。
実施形態4は、空気フィルタ媒体が、集中空調でもHVACシステムでもないミニスプリット型エアハンドリングシステムのフィルタ支持層の上流面の一部に設置可能である、実施形態1から3のいずれかの空気フィルタである。
実施形態5は、空気フィルタ媒体が、帯電したエレクトレット基を含む少なくともいくつかの繊維を含む不織繊維ウェブである少なくとも1つの層を含む、実施形態1から4のいずれかの空気フィルタである。
実施形態6は、不動態化された領域が化学的に不動態化された領域である、実施形態1から5のいずれかの空気フィルタである。
実施形態7は、空気フィルタ媒体の化学的に不動態化された領域がそこを通る空気流を許容し、空気フィルタ媒体の示す品質係数に対する化学的に不動態化された領域の示す品質係数の比率が約0.5未満である、実施形態6の空気フィルタである。
実施形態8は、不動態化された領域が化学的に不動態化された領域である、実施形態1から5のいずれかの空気フィルタである。
実施形態9は、空気流遮断部材が空気フィルタ媒体の物理的に不動態化された領域の主表面に取り付けられている、実施形態8の空気フィルタである。
実施形態10は、物理的に不動態化された領域において、空気フィルタ媒体の少なくともいくつかの繊維が集合的に高密度化されて空気流遮断層を形成する、実施形態8の空気フィルタである。
実施形態11は、フィルタ媒体をエアハンドリングシステムの円弧状フィルタ支持層の上流面に設置できるように、空気フィルタ媒体が円弧形状に適合可能である、実施形態1から10のいずれかの空気フィルタである。
実施形態12は、フィルタ媒体がプリーツ高1cm未満のプリーツ状であり、空気フィルタが1cm未満の最大厚さを呈する、実施形態1から11のいずれかの空気フィルタである。
実施形態13は、フィルタ媒体がプリーツ状でない、実施形態1から11のいずれかの空気フィルタである。
実施形態14は、空気を濾過する方法であって、適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体をエアハンドリングシステムのフィルタ支持層に設置することであって、適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体が、視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する少なくとも1つの不動態化された領域を含むことと、フィルタ支持層をそれが取り付けられた空気フィルタと共に、移動する空気の空気流に曝露して、移動する空気の少なくとも一部が空気フィルタ媒体を通過するようにすることと、を含む、方法である。
実施形態15は、フィルタ支持層の公称空気透過面積の85%未満を空気フィルタ媒体が占めるように、空気フィルタ媒体をフィルタ支持層に設置することと、フィルタ支持層をそれが取り付けられた空気フィルタと共に、移動する空気の空気流に曝露して、空気流の第1の部分が空気フィルタ媒体を通過するように、かつ、空気流の第2の部分が空気フィルタ媒体の側縁部の周りを通過して、空気フィルタ媒体を迂回しながらフィルタ支持層を通過するようにすることと、を含む、
実施形態14の方法である。
実施形態16は、移動する空気の空気流が1立方メートル当たり少なくとも約15マイクログラムの平均PM2.5粒子濃度を呈する、実施形態14から15のいずれかの方法である。
実施形態17は、視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを含む適合可能で枠無しの空気フィルタを作成する方法であって、適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体の少なくとも1つの領域を物理的に不動態化して視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを形成することを含む、方法である。
実施形態18は、空気フィルタ媒体の少なくとも1つの領域を物理的に不動態化するステップが、領域フィルタ媒体のその少なくとも1つの領域の主表面に空気流遮断部材を付着させることを含む、実施形態17の方法である。
実施形態19は、空気フィルタ媒体の少なくとも1つの領域を物理的に不動態化するステップが、その少なくとも1つの領域内の少なくともいくつかの繊維を高密度化して空気流遮断層を形成することを含む、実施形態17の方法である。
実施形態20は、高バイパス比エアフィルタを実現するように空気フィルタ媒体を構成することを更に含む、実施形態17から19のいずれかの方法である。
実施形態21は、フィルタ寿命インジケータを含む適合可能で枠無しの空気フィルタを作成する方法であって、適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体の少なくとも1つの領域を化学的に不動態化して視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを形成することを含む、方法である。
実施形態22は、帯電したエレクトレット基を含む少なくともいくつかの繊維を含む不織繊維ウェブである少なくとも1つの層を空気フィルタが含み、空気フィルタの少なくとも1つの領域を化学的に不動態化するステップが、その少なくとも1つの領域をエレクトレット不活性化処理にかけて、空気フィルタ媒体のその少なくとも1つのエレクトレット不活性化された領域がそこを通る空気流を許容するようにすることを含み、空気フィルタ媒体の示す品質係数に対する化学的に不動態化された領域の示す品質係数の比率が約0.5未満である、実施形態21の方法である。
実施形態23は、空気フィルタの少なくとも1つの領域を化学的に不動態化するステップが、帯電プロセスの間に空気フィルタ媒体の少なくとも1つの領域をスクリーニングして、空気フィルタのその少なくとも1つのスクリーニングされた領域がそこを通る空気流を許容するようにすることを含み、空気フィルタ媒体の示す品質係数に対する化学的に不動態化された領域の示す品質係数の比率が約0.5未満である、実施形態21の方法である。
実施形態24は、高バイパス比エアフィルタを実現するように空気フィルタ媒体を構成することを更に含む、実施形態21から23のいずれかの方法である。
実施形態25は、実施形態1から13のいずれかの空気フィルタを使用する、実施形態14の方法である。
試験方法
透過率(%)、濾過効率、圧力低下、品質係数
NaCl(塩化ナトリウム)粒子を含有するチャレンジエアロゾルを使用し、約8.5リットル/分の流速で供給して14cm/秒の面速度とし、TSI(商標)モデル8130高速自動フィルタテスタ(TSI Inc.から入手可能)を使用して評価することにより、ウェブサンプルの透過率、濾過効率、圧力低下及び品質係数を判断することができる。NaCl試験では、エアロゾルは約0.26μmの質量平均径を有する粒子を含んでもよく、自動フィルタテスタを、ヒータをオン、粒子ニュートラライザをオンにした状態で動作させてもよい。フィルタの入口と出口で較正済みの光度計を使用して、粒子濃度及びフィルタを通る粒子透過率(%)を測定してもよい。濾過効率は、100から粒子透過率(%)を減算したものとして計算できる(また、百分率で報告することができる)。フィルタを通した圧力低下(ΔP、mm H2O)は、MKS圧力変換器(MKS Instruments(Andover、MA)から商業的に入手可能)を使用して測定してもよい。QFの計算に次式を使用してもよい。
Figure 2019524437

QFの単位は圧力低下の逆数である(1/mm HOで報告される)。
実施例1
米国特許第8162153号に記載の一般タイプのフィルタ媒体の試料を3M Company(St.Paul、MN)から入手した。フィルタ媒体は、帯電したエレクレット基を含み、プリーツ加工されず、フィルタ媒体が非常に白い色を呈するように白色顔料を含む、スパンボンド不織布ウェブであった。フィルタ媒体は、約52%の濾過効率、約1.7の濾過品質係数及び、約0.42mm H2Oの圧力低下を呈した。フィルタ媒体を手作業で構成(ハサミで切断)し、ハニカム支持層の前面に取り付けた。
空気フィルタの仕上がり寸法は約22cm×34cmであった。幅約19mm、長さ約75mmの粘着テープ(3M Companyより販売名SCOTCH MAGIC TAPEで入手)をフィルタ媒体の前側主表面に貼り付けた。次いで、フィルタ媒体の上流面に粘着テープを付けた状態で空気フィルタを、3M CompanyからKJEA200eの販売名で入手可能なエアハンドリングシステムに設置した。(この特定の空気処理システムは室内空気清浄機で、平面状の空気フィルタを受容するように構成されており、よって、このプロトタイプ試験では、空気フィルタを円弧形状に湾曲させなかった。)
次いで、かなりの量の外気が連続的に導入される屋内環境で、エアハンドリングシステムを、ファン速度を最高に設定して約3日間連続運転させた。地方の大気質監視局が公表する時間ごとのデータ分析に基づけば、この期間中の屋外の平均PM2.5レベルは1立方メートル当たり約18マイクログラムであった。
3日間の最後に、空気フィルタの試料を取り外して目視点検した(図7に、(上流側から取り外した)空気フィルタの光学写真を示す)。空気フィルタの不動態化されていない領域26は、非常に濃い灰色に変色していた。それとは非常に対照的に、不動態化された領域20は、空気フィルタの元の非常に白い色に非常に近い外観を呈した。不動態化された領域の縁部の非常に小さな少数の領域を除き、不動態化された領域20の色には幾何学的な変動(例えば、階調)は見られず、それらの小さな領域では、粘着テープの縁部がごくわずかにフィルタ媒体から剥がれているのが見られた(この粘着テープ製品に使用されているPSAが繊維質不織布にしっかりと貼り付いたままになるほど強力ではなく、縁部で繊維からわずかに分離したと考えられる)。これらの軽度の人為結果にも関わらず、有志の人間は、不動態化されていない領域の濃灰色と比較して、不動態化された領域の非常に白い色との間の鋭い明暗比を容易に区別することができた。有志の人間は更に、不動態化された領域が、どのような種類の色の階調も示さず、少なくとも実質的に一様な外観を呈することを確認できた(図7で視認される小さなドットは、不織布ウェブのポイントボンドである)。
実施例2
実施例1で使用したものと同じタイプとサイズのフィルタ媒体の試料を3M Company(St.Paul、MN)から入手した。Hisense Kelon(Foshon、中国)から販売名KFR−35G/VRFDBp−A3で入手可能なミニスプリット型エアハンドリングシステムのフィルタ支持層に、このフィルタ媒体を設置した。空気フィルタの仕上がりサイズは約Xcm×Ycmであった。空気フィルタのいくつかの部分に絞り出し容器から液体イソプロパノールを付与して浸漬させることによって、それらの部分を不活性化した。イソプロパノールは空気フィルタの試料の幅にわたる複数の細長いストリップに付与され、あるストリップは高さ約5mm、あるストリップは高さ約15mmであった。次いで、試料を約5分間、空気流に曝露して、フィルタ媒体からイソプロパノールを蒸発させた。
次いで、この空気フィルタをミニスプリット型エアハンドリングシステム内のフィルタ支持層(プラスチック製メッシュスクリーン)の上流面に設置した。システムの空気吸入口は、床水準から約30〜36インチ上方に配置した。次いで、かなりの量の外気が連続的に導入される屋内環境で、エアハンドリングシステムを、ファン速度を最大に設定して約3日間連続運転させた。地方の大気質監視局が公表する時間ごとのデータ分析に基づけば、この期間中の屋外の平均PM2.5レベルは1立方メートル当たり約56マイクログラムであった。
3日間の最後に、空気フィルタの試料を取り外して目視検査した(図8に、空気フィルタの一部分の光学写真を示す)。空気フィルタの不動態化されていない領域26は、非常に濃い灰色に変色していた。不動態化された領域20は、空気フィルタの元の色に非常に近い外観を維持した。不動態化された領域20の色には幾何学的変動(例えば、階調)は見られなかった。図8に明白に示される不動態化されたストリップ20の変則性は、繊維質材料に浸漬したイソプロパノールが、アルコール処理によって実現される不活性化されたストリップの縁部が鋭くないことに起因して、(繊維質ウェブの主平面に沿って)横方向にわずかに漏れたためと考えられる。これらの人為結果にも関わらず、有志の人間は、不動態化されていない領域の濃灰色と比較して、不動態化された領域の白い色との間の鋭い明暗比を容易に区別することができた。有志の人間は更に、(前述したギザギザの縁部にも関わらず)不動態化された領域が、どのような種類の色の階調も示さず、少なくとも実質的に一様な外観を呈することを確認できた。
次いで、ミニスプリット型エアハンドリングシステムに空気フィルタの試料を再設置し、8日間と評価される期間、更に連続的に運転した(実際にはシステムを更に11日間オン設定の状態のままにしたが、休日の週末の間は建物が停電していた模様であるため、約2〜3日を差し引いた)。空気フィルタの試料を再び取り外して目視検査した。フィルタ媒体の不動態化された領域は、更に黒ずんでいた。不動態化された領域はわずかに黒ずんでいたが、極めて容易に不動態化されていない領域と識別することのできる非常に明るい灰色であった。不動態化された領域では階調は見られず、不動態化された領域は非常に明瞭な縁部を示していた(よって、不動態化された領域の縁部の不規則性は、不活性化工程での漏れの人為結果に起因する可能性が高いことが実証される)。
次いで、ミニスプリット型エアハンドリングシステムに空フィルタの試料を再設置し、6日間と評価される期間、更に連続的に運転した(よって、合計の運転時間は約7日間の範囲にある)。空気フィルタの試料を再び取り外して目視検査した。フィルタ媒体の不動態化されていない領域は、より暗い灰色の外観に更に変色していた。不動態化された領域はわずかに黒ずんでいたが、不動態化されていない領域と非常に容易に識別することのできる明るい灰色であった(この時点で空気フィルタは耐用寿命の終わりにあったと考えられる)。不動態化された領域では階調は見られず、不動態化された領域は非常に明瞭な縁部を示していた。
この運転期間の終わりに、フィルタ媒体の不動態化されていない領域は、約18パーセントの濾過効率と、約0.45mm H2Oの圧力低下を示した(受容時、フィルタ媒体は約42パーセントの濾過効率と0.42mm H2Oの圧力低下を示した)。よって、圧力低下(流動抵抗)がほとんど変化を示さなかったにも関わらず、濾過効率は大幅に変化したことは明らかである。すなわち、流動抵抗/圧力低下の評価ではこの期間中の濾過効率の変化を明らかにすることはできなかったが、本明細書に開示される装置(視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを備えた不動態化された領域の検査に依存する)では、濾過効率の変化が容易に表示された。
本明細書に開示の特定の例示的な要素、構造、特徴、詳細、構成などは、多数の実施形態において改変及び/又は組み合わされ得ることが、当業者には明らかであろう。全てのこのような変更及び組み合わせは、例示的な説明のために選択された代表的な設計としてだけではなく、考案された発明の範囲内にあることが、本発明者によって想定される。したがって、本発明の範囲は、本明細書に記載の特定の例示的な構造に限定されるのではなく、少なくとも特許請求の範囲の文言によって説明される構造、及びこれらの構造の同等物にまで拡大する。本明細書に代替物として明確に記載されている要素のいずれも、所望により、任意の組み合わせにおいて、特許請求の範囲に明示的に含まれる場合がある、又は、特許請求の範囲から除外される場合がある。オープンエンドの用語(例えば、を含む及びその派生語)で本明細書に記載されている要素又は要素の組み合わせのいずれも、クローズエンドの用語(例えば、からなる及びその派生語)及び部分的にクローズエンドの用語(例えば、から本質的になる、及びその派生語)で更に記載されているものとみなされる。記載されたとおりの本明細書と、参照によって本明細書に援用されるいずれかの文書の開示内容との間に矛盾又は食い違いが存在する場合は、記載されたとおりの本明細書が優先するものとする。

Claims (18)

  1. 視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを含む空気フィルタであって、
    エアハンドリングシステムのフィルタ支持層の上流面の少なくとも一部に設置可能な適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体を含み、
    前記適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体が、前記空気フィルタの視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する少なくとも1つの不動態化された領域を含む、空気フィルタ。
  2. PM2.5粒子を少なくとも1立方メートル当たり15マイクログラムの濃度で含む空気流に前記空気フィルタを曝露した際に、前記不動態化された領域が前記空気フィルタの耐用寿命にわたり前記不動態化された領域の全体を通して一様な色を呈する、請求項1に記載の空気フィルタ。
  3. 前記空気フィルタが適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体を含む高バイパス比の空気フィルタであり、前記空気フィルタ媒体が、エアハンドリングシステムのフィルタ支持層の上流面の一部に、前記フィルタ支持層の公称空気透過面積の85%未満を前記空気フィルタ媒体が占める高バイパス比の構成で設置されるように構成されている、請求項1に記載の空気フィルタ。
  4. 前記空気フィルタ媒体が、集中空調でもHVACシステムでもないミニスプリット型エアハンドリングシステムのフィルタ支持層の上流面の一部に設置可能である、請求項1に記載の空気フィルタ。
  5. 前記空気フィルタ媒体が、帯電したエレクトレット基を含む少なくともいくつかの繊維を含む不織繊維ウェブである少なくとも1つの層を含む、請求項1に記載の空気フィルタ。
  6. 前記不動態化された領域が化学的に不動態化された領域である、請求項1に記載の空気フィルタ。
  7. 前記空気フィルタ媒体の前記化学的に不動態化された領域が、そこを通る空気流を許容し、前記空気フィルタ媒体の示す品質係数に対する前記化学的に不動態化された領域の示す品質係数の比率が約0.5未満である、請求項6に記載の空気フィルタ。
  8. 前記不動態化された領域が物理的に不動態化された領域である、請求項1に記載の空気フィルタ。
  9. 空気流遮断部材が前記空気フィルタ媒体の前記物理的に不動態化された領域の主表面に取り付けられている、請求項8に記載の空気フィルタ。
  10. 前記物理的に不動態化された領域において、前記空気フィルタ媒体の少なくともいくつかの繊維が集合的に高密度化されて空気流遮断層を形成する、請求項8に記載の空気フィルタ。
  11. 前記フィルタ媒体をエアハンドリングシステムの円弧状フィルタ支持層の上流面に設置できるように、前記空気フィルタ媒体が円弧形状に適合可能である、請求項1に記載の空気フィルタ。
  12. 前記フィルタ媒体がプリーツ高1cm未満のプリーツ状であり、前記空気フィルタが1cm未満の最大厚さを呈する、請求項1に記載の空気フィルタ。
  13. 前記フィルタ媒体がプリーツ状ではない、請求項1に記載の空気フィルタ。
  14. 空気を濾過する方法であって、
    適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体をエアハンドリングシステムのフィルタ支持層に設置することであって、前記適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体が、視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを実現する少なくとも1つの不動態化された領域を含むことと、
    前記フィルタ支持層をそれが取り付けられた前記空気フィルタと共に、移動する空気の空気流に曝露して、前記移動する空気の少なくとも一部が前記空気フィルタ媒体を通過するようにすることと、を含む、方法。
  15. 前記フィルタ支持層の公称空気透過面積の85%未満を前記空気フィルタ媒体が占めるように、前記空気フィルタを前記フィルタ支持層に設置することと、
    前記フィルタ支持層をそれが取り付けられた前記空気フィルタと共に、移動する空気の空気流に曝露して、前記空気流の第1の部分が前記空気フィルタ媒体を通過するように、かつ、前記空気流の第2の部分が前記空気フィルタ媒体の側縁部の周りを通過して、前記空気フィルタ媒体を迂回しながら前記フィルタ支持層を通過するようにすることと、を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記移動する空気の空気流が1立方メートル当たり少なくとも約15マイクログラムの平均PM2.5粒子濃度を呈する、請求項14に記載の方法。
  17. 視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを含む適合可能で枠無しの空気フィルタを作成する方法であって、
    適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体の少なくとも1つの領域を物理的に不動態化して視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを形成することを含む、方法。
  18. フィルタ寿命インジケータを含む適合可能で枠無しの空気フィルタを作成する方法であって、
    適合可能で枠無しの空気フィルタ媒体の少なくとも1つの領域を化学的に不動態化して視覚的に一様なフィルタ寿命インジケータを形成することを含む、方法。
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