JP2000189733A - 油こしフィルタ― - Google Patents

油こしフィルタ―

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JP2000189733A JP10370502A JP37050298A JP2000189733A JP 2000189733 A JP2000189733 A JP 2000189733A JP 10370502 A JP10370502 A JP 10370502A JP 37050298 A JP37050298 A JP 37050298A JP 2000189733 A JP2000189733 A JP 2000189733A
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康成 小倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用後の油に含まれる微細な不純物も除去で
きて油を浄化する作用に優れ、使用後には焼却処分で
き、しかも油の通油性及び油の回収率が高く、長期に渡
って衛生的に使用できる油こしフィルターを提供する。 【解決手段】 化学繊維で成型された通油性を有する容
器と蓋とよりなるケース内に活性炭を充填し、前記ケー
ス内の活性炭の上下少なくとも一方に通油性クッション
材を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は油こしフィルター
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、厨房や家庭の台所などでは、天ぷ
らや唐揚などの揚げ物料理に使用した食用油を、経済性
及び環境保護のために一度で捨てずに数回使用してい
る。その際、使用後の食用油には揚げ物料理で生じた天
ぷら粕や他の不純物質が含まれるため、次の料理の際に
そのまま使用したのでは料理の色や味が落ちることとな
る。そこで、使用後の食用油を浄油器に通して浄化した
後に再び使用するようにしている。
【0003】浄油器は、通常、上部が蓋で開閉可能とさ
れたポット状からなる浄油器ケースの内部に油こしフィ
ルターが交換自在にセットされ、浄油器ケース上方から
注油される油を油こしフィルターに通し、そのフィルタ
ーから滴下する濾過後の油を浄油器ケース内の下部に回
収するようになっている。
【0004】従来、前記浄油器に用いられている油こし
フィルターとして次のものが知られている。第一には濾
紙を用いるもの、第二にはステンレス容器の上下に金網
と不織布を設けてその間に活性炭を充填したもの、第三
には天然繊維のパルプで容器を成型し、その容器内に活
性炭を充填したものがある。
【0005】しかし、第一に挙げた濾紙からなるもの
は、目視で分かる天ぷら粕のような大きな不純物を除去
する能力しかなく、微細なものを除去する能力まではな
かった。そのため、濾過後の油は未使用時の油とはほど
遠い濃色であった。また、第二に挙げたステンレス容器
内に活性炭を充填したものは、容器がステンレスからな
るため、使用後にそのまま焼却できず、処理が面倒であ
る。第三に挙げたパルプ容器内に活性炭を充填したもの
は、パルプ自体が天然繊維からなって保油性の高いもの
であるため、濾過時に多量の油が油こしフィルターの容
器に保持されて油の回収率が悪いのみならず、油こしフ
ィルターの容器に長く油が残るため細菌が発生しやすく
不衛生になりやすい問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の点に
鑑みなされたもので、使用後の油に含まれる天ぷら粕な
どの大きな不純物物のみならず微細な不純物までも除去
できて油を浄化する作用に優れ、しかも使用後は焼却処
分できて取り扱い性に優れ、さらに油の通油性及び油の
回収率が高く、長期に渡って衛生的に使用できる油こし
フィルターを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、化学
繊維で成型された通油性を有する容器と蓋とよりなるケ
ース内に活性炭を充填してなる油こしフィルターに係
る。
【0008】請求項2の発明は、前記ケース内の活性炭
の上下少なくとも一方に通油性クッション材を配置した
ことを特徴とし、また請求項3の発明は、前記容器と蓋
を構成する化学繊維にヒートシール用熱溶融性化学繊維
が混合され、前記容器と蓋がヒートシールにより一体と
されていることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、前記容器と蓋を構成す
る化学繊維にフィブリル化した化学繊維がバインダーと
して混合され、前記バインダーが絡み合って容器及び蓋
が成型されていることを特徴とし、また請求項5の発明
は、容器及び蓋についてそれぞれの通油面の密度が他部
の密度よりも低いことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の油こしフィルター
がセットされた浄油器の概略側面図、図2はこの発明の
一実施例に係る油こしフィルターの斜視図、図3は同実
施例に係る油こしフィルターの断面図、図4は同実施例
の油こしフィルターにおけるケースの分解断面図であ
る。
【0011】図1ないし図3に示すこの発明の一実施例
に係る油こしフィルター10は、使用後の食用油等を濾
過して浄化するためのもので、各種浄油器50における
浄油器ケース51内に交換可能にセットされ、浄油器5
0上方から注油される油を濾過して浄油器50内下部に
回収する際などに使用される。
【0012】油こしフィルター10は、ケース11とそ
の内部に収容される活性炭31とよりなる。ケース11
はこの油こしフィルター10がセットされる浄油器50
に応じた外形、大きさからなり、図4に示すケース11
の分解断面図から容易に理解されるように、容器12と
蓋21とよりなる。
【0013】容器12は、活性炭31を内部に保持する
ためのもので、浄油器50に応じた適宜形状からなる。
この例の容器12は、凹状に窪んだ活性炭収容部13と
その上端に外方へ突出して形成された容器フランジ14
を有する。
【0014】蓋21は、前記容器12に蓋をして容器1
2内の活性炭31がこぼれないようにするためのもの
で、前記容器12の活性炭収容部13上部に嵌合する中
央部分22が下方に屈曲して突出し、蓋周縁24が前記
容器フランジ14と重なるようになっている。
【0015】前記容器12と蓋21は化学繊維から成型
されている。化学繊維は、天然繊維と異なり、通油性に
優れ、油の保持性が低いので、濾過時にフィルター10
内に油が残りにくく、油の回収率が高いのみならず、フ
ィルター10内に残った油によって細菌が発生するおそ
れがなく、衛生上優れる。
【0016】化学繊維には、再生繊維、半合成繊維、合
成繊維、無機繊維等がある。また、前記再生繊維として
はレーヨンやキュプラ、半合成繊維としてはセルロース
系や蛋白質系、合成繊維としてはポリアミド系、ポリビ
ニルアルコール系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリエステル系、ポリアクリロニトリル系、ポ
リエチレン系、ポリプロピレン系、ポリウレタン系、ポ
リアルキシンパラオキシベンゾエート系、フェノール
系、ポリフルオロエチレン系等が挙げられ、前記化学繊
維の1つ又は複数が混合されて容器12及び蓋21の繊
維として用いられる。前記化学繊維の中でも、調理後の
高温の油に対しても変形し難いものが好ましく、レーヨ
ン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル系が好適であ
る。
【0017】前記レーヨン繊維は、繊維の断面形状が通
常の円形とは異なるY形のものが好ましい。この断面形
状がY形のレーヨン繊維を含む化学繊維で前記容器12
及び蓋21を成型すれば、繊維間に隙間が形成され、そ
の隙間によって通油性が向上するため、使用する化学繊
維全体に対するレーヨン繊維の比率を変化させることに
より、通油性をコントロールすることができ、前記容器
12及び蓋21の成型に都合がよい。断面形状がY形の
レーヨン繊維としては、商品名:SBA(ダイワボウレ
ーヨン(株)製)等がある。この場合、断面形状がY型
のレーヨン繊維の混合量は、化学繊維全体の20〜40
重量%の範囲とするのが、成型性及び通油性の点で好ま
しい。勿論、レーヨン繊維は断面Y形のものと、通常の
断面円形のものを混ぜて使用してもよい。
【0018】前記ポリエステル繊維は疎水性を有し、通
油性が良好で油の保持性が低いので、この点でも前記容
器12及び蓋21のための化学繊維として好ましい。
【0019】また、前記容器12と蓋21は、容器12
内に活性炭31を収容した後に容器フランジ14と蓋周
縁24を接着することによって一体とされるが、前記容
器12と蓋21を構成する化学繊維にヒートシール用熱
溶融性化学繊維を混合し、容器フランジ14と蓋周縁2
4をヒートシールすることによって溶着一体化するのが
好ましい。ヒートシール用熱溶融性化学繊維としては、
容器12及び蓋21に関する後記の成型時における加熱
温度よりも高い温度で溶融するものが好ましく、ポリエ
ステル系、ポリプロピレン系等が好適である。
【0020】なお、同系の化学繊維でも融点の低いもの
と、ヒートシール温度より融点の高いものとがある場合
には、融点の低いものをヒートシール用熱溶融性化学繊
維として用い、融点の高いものを寸法安定性等のための
主体繊維として用いてもよい。特に、前記ポリエステル
繊維については、未延伸の繊維すなわち低融点の繊維を
ヒートシール用熱溶融性化学繊維とし、延伸した繊維す
なわち高融点の繊維を寸法安定用の主体繊維として、両
者を混合して用いるのが好ましい。その場合、化学繊維
全体に対するヒートシール用の未延伸ポリエステル繊維
の割合につては15〜20重量%、前記主体繊維として
の延伸ポリエステル繊維の割合は35〜50重量%とし
て、ポリエステル繊維全体の割合を化学繊維全体に対し
50〜70重量%とするのが、成型性や通油性、ヒート
シール性等の点で好ましい。
【0021】さらに、前記化学繊維には、繊維のバイン
ダーとしてフィブリル化した化学繊維を混合するのが好
ましい。前記フィブリル化とは、繊維をビーターやリフ
ァイナーにより叩解して絡みやすい微細な枝を持った状
態にすることをいう。このようなフィブリル化した化学
繊維を前記容器12及び蓋21を構成する化学繊維にバ
インダーとして混合し、そのフィブリル化した化学繊維
の絡み合いによって、容器12及び蓋21を成型すれ
ば、化学繊維以外の繊維結合材を使用せずに済み、安全
な油こしフィルターが得られる。このフィブリル化した
化学繊維は、絡み合い易さ及び通油性の点からJIS
P 8121によって測定したろ水度が100〜250
のものが好ましく、また混合量は、使用する化学繊維全
体の5〜15重量%程度が、成型性等の点で好ましい。
このフィブリル化した化学繊維としては、アクリル繊維
が好適である。
【0022】前記容器12及び蓋21の成型は、前記化
学繊維の水性スラリーを成形金型に流し込んで金型内壁
に付着させ、その金型内壁の付着物を金型で加圧、加熱
した後脱型することによって行われる。その際、前記容
器12及び蓋21のそれぞれは、自己の通油面15,2
5、この例では容器12についてはケース11の下面、
蓋21についてはケース11の上面となる部分の圧縮率
を、容器12及び蓋21の他部、すなわち容器の側面1
6や容器フランジ14、蓋周縁24の圧縮率よりも低く
して、前記それぞれの通油面15,25の密度を低くす
るのが好ましい。このようにすれば、容器12及び蓋2
1全体の密度、すなわちケース11全体の強度を下げる
ことなく、通油面15,25のみ密度を下げて粗くでき
るため、ケース11に必要な強度を損なうことなく優れ
た通油性を得ることができる。なお、容器フランジ14
と蓋周縁24をヒートシールのために加熱プレスを行う
際、そのプレスによって容器フランジ14と蓋周縁24
の密度増大が期待できる場合には、前記容器12と蓋2
1の成型時、容器フランジ14と蓋周縁24については
密度を高める(圧縮を大にする)必要がないこともあ
る。
【0023】活性炭31は、表面に微細な孔を有するも
ので、従来から吸着剤として用いられているものであ
る。この活性炭31としては、粒状のものが通油性及び
吸着性に優れるために好ましい。また、この活性炭31
が、油こしフィルター10の輸送等の際にケース11内
で振動し、互いに擦れ有って微粉を生じ、通油性や吸着
性等の濾過機能を損なわないようにするため、前記ケー
ス11内の活性炭31の上下少なくとも一方に通油性ク
ッション材33を配置するのが好ましい。この例では、
容器11の活性炭収容部13の内底面と蓋21の内面に
クッション材33を配置して、活性炭31の上下面をク
ッション材33で挟み、活性炭31が振動等で動かない
ようしている。前記クッション材33としては、化学繊
維からなる不織布が好ましい。なお、クッション材33
の厚みは、ケース内の活性炭31が振動で動かない厚み
とされ、通常0.5〜2mm程度のものが使用される。
また、クッション材33は上下各々1枚に限られず、適
宜複数枚重ねられる。
【0024】
【実施例】(第1実施例)JIS P 8121による
ろ水度が200となるようにフィブリル化したアクリル
繊維(商品名:R56F、東洋紡製)をバインダーとし
て5重量%、レーヨン繊維(商品名:SBA、ダイワボ
ウレーヨン(株)製)40重量%、延伸ポリエステル繊
維(融点230℃、商品名:EP203、クラレ製)4
0重量%、熱溶融性化学繊維として未延伸ポリエステル
繊維(融点180℃、商品名:EP201、クラレ製)
15重量%からなる化学繊維30kgを水浴中で均一に
混合して30kgの原料スラリーを調製する。
【0025】前記原料スラリー30gを、網状からなる
容積24リットルの容器用成型金型に流し込んで真空吸
引ポンプで吸引し、金型内壁に付着させる。その後、前
記金型内壁の付着物を、加熱プレス金型によって2kg
/cm、200℃で加圧、加熱して乾燥させ、形状を
固定させた後、脱型して図4に示した容器12を得る。
前記プレス時、成型金型とプレス金型間の間隔を、容器
の通油面となる部分において他の面となる部分よりも大
となるように設定して、得られる容器12の通油面15
の密度を他部よりも低くする。また、前記原料スラリー
の12gを、網状からなる容積24リットルの蓋用成型
金型に流し込み、前記容器の成型と同様にして、図4に
示した通油面25の密度が低い蓋21を成型する。成型
された容器12及び蓋21の各部の厚みは、容器12の
通油面15が1.25mm、容器12の側面16が0.
90mm、容器フランジ14が1.20mm、蓋21の
通油面25が0.65mm、蓋周縁24が0.45mm
である。この場合、容器フランジ14と蓋周縁24につ
いては、この後のヒートシール時に圧縮されて、密度が
高まるため、ヒートシール前の厚みは、幾分厚めに設定
されている。
【0026】次いで、厚み1.0mmのポリエステル不
織布からなる通油性クッション材を容器の内底面に1枚
配置し、その容器内のクッション材上に粒状活性炭を隙
間が発生しないように充填し、その活性炭上面に前記と
同じクッション材を2枚載置した後、容器に蓋を被せ、
容器フランジと蓋周縁を重ねる。その後、蓋周縁と容器
フランジを熱プレス装置により、220℃、60kg/
cmで30秒加熱・加圧して蓋周縁と容器フランジを
ヒートシールし、油こしフィルターを得る。
【0027】(実施例2)ろ水度50にフィブリル化さ
れたアラミド繊維(商品名:トワロン、住友化学(株)
製)をバインダーとして10重量%、レーヨン繊維(商
品名:SBA、ダイワボウレーヨン(株)製))30重
量%、延伸ポリエステル繊維(融点230℃、商品名:
EP203、クラレ製)43重量%、熱溶融性化学繊維
として未延伸ポリエステル繊維(融点180℃、商品
名:EP201、クラレ製)17重量%からなる化学繊
維30kgを水浴中で均一に混合して30kgの原料ス
ラリーを調製する。ついで、その原料スラリー30gを
用いて実施例1と同様にして容器を成型する。また、前
記原料スラリー12gを用いて実施例1と同様に蓋を成
型する。その後、前記実施例1と同様にクッション材の
配置、粒状活性炭の充填、蓋と容器のヒートシールを行
って油こしフィルターを得る。
【0028】実施例1及び2の油こしフィルターに対
し、バイブレーターを用いて1分間300回の振動を1
分間加えた後、油こしフィルターを手で振って活性炭の
音がするか否か調べたところ、試験前後のいずれにおい
ても活性炭の音がせず、活性炭の微粉化による隙間が油
こしフィルターのケース内に生じていないことがわかっ
た。それと同時に、粒状活性炭のなかでも微細な活性炭
がケースから漏れているか否かを検査したところ、その
漏れも見られず、油こしフィルターの取り扱い時に手が
汚れないのが確認できた。また、180℃の油を通油し
た場合にも油こしフィルターのケース(容器とケース)
に変形が見られなかった。
【0029】さらに、実施例1及び2の油こしフィルタ
ーを、図1に示すような浄油器にセットし、120℃に
加熱した油400mlを油こしフィルター上方から流
し、その油を流し終えた時点から、油こしフィルター表
面に油が見られなくなるまでの時間を通油時間として測
定した。その結果は表1に示す通りである。
【0030】また、実施例1及び2の油こしフィルター
を浄油器にセットし、天ぷら油として1回使用した後の
120℃の油を、油こしフィルター上方から連続的に供
給して、500ml通油時点と1000ml通油時点
で、油こしフィルター下部から滴下する濾過後の油をそ
れぞれ採取し、それぞれの油の吸光度を吸光度計(日本
分光製)で測定した。測定した吸光度の値を、濾過前に
おける油の吸光度の値に対する百分率で表して脱色率と
し、浄化能力判断の指標とした。その結果を表1に示
す。
【0031】また、実施例1及び実施例2の油こしフィ
ルターにおいて、活性炭を充填することなく容器と蓋を
ヒートシールしたサンプルを作製し、そのサンプルを浄
油器にセットして上方から200mlの油を流し、10
分後のサンプルの重さを測定し油の保持量とした。結果
は表1の通りである。
【0032】なお、従来品として、パルプ製の油こしフ
ィルターに対しても、前記実施例1及び2と同様の試験
を行なった。その結果は表1の通りである。この表1か
ら明らかなように、実施例1及び2は、通油性、脱色率
(浄化能力)、油の保持量のいずれにおいても、比較例
と同等か優れていた。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上、図示し説明したように、この発明
の油こしフィルターは、ケースが化学繊維からなるた
め、不純物を含み易い天然繊維(パルプ)からなる従来
品と比べて衛生的である。しかも、通油後における油の
保持性が低いため、油こしフィルターを複数回使用した
場合にも細菌の発生するおそれがなく、衛生的に使用で
き、また油の回収率も高いので経済的である。さらに、
活性炭の上下少なくとも一方に通油性クッション材を配
置したものは、油こしフィルターの輸送等の際における
振動によっても活性炭が微粉化せず、その微粉化に起因
する濾過能力の低下がなく、濾過能力を十分発揮するこ
とができる。加えて、使用後のフィルターは焼却できる
ので、取り扱いが容易である。
【0035】また、この発明において、化学繊維に熱溶
融性化学繊維を混合して容器と蓋をヒートシールしたも
のは、安全性に不安のある接着剤を使用しないため、濾
過後の油を安心して再使用することができる。さらに、
フィブリル化した化学繊維を繊維のバインダー(結合
材)として混合し、そのフィブリル化した化学繊維の絡
み合いによって容器及び蓋を成型したものは、化学繊維
以外のものをバインダーとして使用していないため、濾
過後の油は安全性に優れたものとなる。また、ケースの
通油面の密度を他部よりも小さくしたものは、ケース全
体の密度を低下させたものと異なって大幅な強度不足を
生じないため、油こしフィルターに必要とされる強度を
損なうことなく通油性を高めることができる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の油こしフィルターがセットされた浄
油器の概略側面図である。
【図2】図2はこの発明の一実施例に係る油こしフィル
ターの斜視図である。
【図3】図2の実施例に係る油こしフィルターの断面図
である。
【図4】図2の実施例に係る油こしフィルターにおける
ケースの分解断面図である。
【符号の説明】
10:油こしフィルター 11:ケース 12:容器 15:容器の通油面 21:蓋 25:通油面 31:活性炭 33:クッション材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 掘田 靖則 岐阜県美濃加茂市御門町2−2−62 二村 化学工業株式会社岐阜工場内 (72)発明者 小倉 康成 岐阜県武儀郡武芸川町八幡983 モルザ株 式会社内 (72)発明者 松井 芳樹 岐阜県岐阜市玉井町6番地 株式会社川星 内 Fターム(参考) 4D019 AA03 BA03 BA12 BA13 BB03 BB05 BB10 BB12 BB18 BC05 BD02 BD06 CB02 CB06 CB08 DA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学繊維で成型された通油性を有する容
    器と蓋とよりなるケース内に活性炭を充填してなる油こ
    しフィルター。
  2. 【請求項2】 ケース内の活性炭の上下少なくとも一方
    に通油性クッション材を配置したことを特徴とする請求
    項1記載の油こしフィルター。
  3. 【請求項3】 容器と蓋を構成する化学繊維にヒートシ
    ール用熱溶融性化学繊維が混合され、前記容器と蓋がヒ
    ートシールにより一体とされていることを特徴とする請
    求項1または2記載の油こしフィルター。
  4. 【請求項4】 容器と蓋を構成する化学繊維にフィブリ
    ル化した化学繊維がバインダーとして混合され、前記バ
    インダーが絡み合って容器及び蓋が成型されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載された
    油こしフィルター。
  5. 【請求項5】 容器及び蓋はそれぞれの通油面の密度が
    他部の密度よりも低いことを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれか1項に記載された油こしフィルター。
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