JP6769597B2 - 浄油器フィルター - Google Patents

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Description

本発明は、使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油等の食用油やその他の油の脱色や脱臭を目的に使用する浄油器フィルターに関する。
使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油等の食用油やその他の油の脱色や脱臭をおこなう浄油器(オイルポットとも呼ばれる。)のフィルターとして、活性炭を含むものが知られている。
活性炭を含む浄油器フィルターとして、例えば、化学繊維で成型された通油性を有する容器と蓋とよりなるケース内に活性炭を充填してなる浄油器フィルターが知られている(例えば、特許文献1参照。)。該浄油器フィルターによれば、ケースが化学繊維からなるため、不純物を含み易い天然繊維(パルプ)からなる従来品と比べて衛生的であり、しかも、通油後における油の保持性が低いため、浄油器フィルターを複数回使用した場合にも細菌の発生するおそれがなく、衛生的に使用でき、また油の回収率も高いので経済的であるとされている。
また、活性炭を含む浄油器フィルターとして、例えば、活性炭の粒度より目の細かい不織布で活性炭を包囲して成る浄油器フィルターが知られている(例えば、特許文献2参照。)。該浄油器フィルターによれば、活性炭の粒度より目の細かい不織布で活性炭を包囲していることから、活性炭の漏れを防ぎ、活性炭の微紛化の防止を図ることができるとされている。
特開2000−189733号公報 特開昭61−259719号公報
特許文献1及び2においては、活性炭を覆う不織布の構成について詳細に検討されているが、活性炭については粒状のものを用いることのほかは何ら検討されていない。これらにあるように、従来、浄油器フィルターにおいては、使用する活性炭についてほとんど検討されてこなかった。しかしながら、本発明者等の検討によれば、例えば特許文献1及び2に開示される浄油器フィルターは、使用する活性炭によって、使用済、あるいは使用途上にある汚濁した油の浄化が不十分となる場合があるという問題があることが判明した。
そこで、本発明は、上記問題を解決し、使用済、あるいは使用途上にある汚濁した油の浄化性能に優れた、浄油器フィルターを提供することを課題とする。
本発明者等は、上記問題を解決すべく検討し、活性炭の吸着性能に影響を及ぼす数ある因子の中でも、特に、活性炭の細孔分布について着目した。活性炭の細孔は、様々な直径のものが分布しており、直径の大きい順にマクロ孔(直径が50nmを越えるもの)、メソ孔(直径が2〜50nmのもの)、ミクロ孔(直系が2nm未満のもの)に分類される。そして、一般に吸着量にはミクロ孔の寄与が大きいところ、活性炭は、他の多孔質物質と比較してミクロ孔の発達に特徴を有し、優れた吸着力を発揮する。従って、市販される通常の活性炭は、全細孔容積に対するミクロ孔容積の割合が例えば90%を超えるように高く設定されている。
一方、本発明者等が鋭意検討したところ、浄油器フィルターに用いる活性炭として、特許文献1や2の実施例で用いられている市販される通常の活性炭よりも、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が高い特殊な活性炭を採用することにより、汚濁した油の浄化性能に優れた浄油器フィルターを得られることを知得した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.活性炭を含む、浄油器フィルターであって、前記活性炭が、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が14〜90%である、浄油器フィルター。
項2.前記全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が20〜90%である、項1に記載の浄油器フィルター。
項3.前記活性炭の比表面積が700〜3500m/gである、項1または2に記載の浄油器フィルター。
項4.前記活性炭が繊維状活性炭である、項1〜3のいずれか1項に記載の浄油器フィルター。
項5.前記繊維状活性炭が不織布形態である、項4に記載の浄油器フィルター。
項6.前記不織布が、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分を含まない、項5に記載の浄油器フィルター。
項7.前記不織布が、
前記繊維状活性炭を含む繊維状活性炭層と、前記繊維状活性炭層の両面側に配置され、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下の繊維及び繊維状活性炭以外の他の繊維を含む支持層と、を含む、項5又は6に記載の浄油器フィルター。
項8.前記不織布が補強繊維を含み、前記不織布の両面に繊維を含むカバー体が設けられている、項5または6に記載の浄油器フィルター。
項9.前記活性炭を包囲するカバー体を含み、前記カバー体が、上流側に配置される蓋部と、下流側に配置される受け部とを含む、項1〜7のいずれか1項に記載の浄油器フィルター。
項10.前記蓋部が、下記測定方法で測定した通気性(圧力損失50Pa時における風上風速)が0.3〜5.0m/secである、請求項9に記載の浄油器フィルター。
(測定方法)
アクリル樹脂製の内径100mm、長さ2mの管の長さ方向中央部に該管と同じ内径になるようカバー層を隙間なく取り付けることができる治具を備えた風洞実験設備にて、該管の一方の端部から該管を通して空気を引き込むことでカバー層前後の差圧(ΔP)が50Pa時の風上側(該管の他方の端部)の風速(m/sec)を測定する。なお、差圧計は株式会社山本電気製作所製のマノスターゲージWO81形を用い、また風速計はKANOMAX社製のアネモマスターライトを用いて測定する。
項11.前記活性炭の見掛け密度が0.01〜0.3g/cmである、項1〜11に記載の浄油器フィルター。
本発明の浄油器フィルターによれば、含まれる活性炭が、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が14〜90%と通常の活性炭と比較して高いものとすることから、使用済、あるいは使用途上にある汚濁した油の浄化性能に優れる。従って、例えば、家庭や飲食店において、本発明の浄油器フィルターを備える浄油器を用いた場合、調理に使用し汚濁したサラダ油等の食用油等を繰り返し浄化、再利用しやすくなり、コストダウンや環境負荷低減を図ることが可能となる。
本発明の浄油器フィルターの一例の平面方向から見た外観を示す写真である。 本発明の浄油器フィルターの一例の側面方向から見た外観を示す写真である。 本発明の浄油器フィルターの一例を示す斜視的模式図である。 本発明の浄油器フィルターの一例を示す横断面模式図である。 製造例1における製造直後の浄油器フィルター外観を示す写真である。 実験例3における高温の油中に浸漬した後の製造例2の浄油器フィルター外観を示す写真である。 実験例3における高温の油中に浸漬した後の製造例4の浄油器フィルター外観を示す写真である。
以下、本発明に係る布帛について詳細に説明する。
本発明の浄油器フィルターは、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が14〜90%である活性炭を含む。これにより、使用済、あるいは使用途上にある汚濁した油の浄化性能に優れたものとすることができる。前記全細孔容積に対するメソ孔容積の割合は、汚濁した油の浄化性能をより一層優れたものとする観点から、20〜90%が好ましく、25〜70%がより好ましく、40〜60%が特に好ましい。
本発明において、活性炭の細孔分布は、それぞれ、77.4Kにおいて窒素吸着等温線に基づいて算出されるものであり、具体的には次のようにして窒素吸着等温線が作成される。活性炭を77.4K(窒素の沸点)に冷却し、窒素ガスを導入して容量法により窒素ガスの吸着量V[ml/g]を測定する。このとき、導入する窒素ガスの圧力P[mmHg]を徐々に上げ、窒素ガスの飽和蒸気圧P[mmHg]で除した値を相対圧力P/Pとして、各相対圧力に対する吸着量をプロットすることにより窒素吸着等温線が作成される。窒素ガスの吸着量は、市販の自動ガス吸着量測定装置(例えば、商品名「AUTOSORB−6」(QUANTACHROME製)や商品名「BELSORP−mini」(日本ベル社製)等)を用いて実施できる。本発明では、窒素吸着等温線に基づき、公知の解析方法に従って細孔分布を求めることができる。この解析は、上記装置に付属する解析プログラム等のような公知の手段を用いることができる。
本発明において、活性炭のメソ孔容積Vmesoは、上記の細孔分布に基づきBJH法で計算し、ミクロ孔容積Vmicroは上記の細孔分布に基づきt−plot法で計算する。BJH法は公知の方法であり、具体的には、「J.Amer.Chem.Soc.,73,373(1951))」に開示された方法が採用される。
また、本発明において、活性炭の全細孔容積Vtotalは、上記の窒素ガスの吸着量の測定結果における窒素の最大吸着量から計算することができる。活性炭の全細孔容積に対するメソ孔容積の割合Rmesoは下記式(1)により算出する。
meso=Vmeso/Vtotal×100(%) ・・・(1)
上記のような、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が14〜90%である活性炭を得る方法としては、例えば、Mg、Mn、Fe、Y、Pt、Gdの少なくとも1種の金属成分を0.01〜5重量%含有する活性炭前駆体を不融化処理、炭化処理、賦活処理を行う方法が挙げられる。該方法によれば、含有させる金属成分の種類を変化させることと、賦活の温度、時間等を調整することによって、メソ孔の直径を制御することができ、結果全細孔容積に対するメソ孔容積の割合を制御することが可能となる。
より具体的には、例えば、(a)Mgを含有する活性炭前駆体から得られる活性炭のメソ孔モード直径は3.0〜3.6nm、(b)Mn、Y、Pt、Gdの少なくとも1種を含有する活性炭前駆体から得られる活性炭のメソ孔モード直径は3.4〜4.0nm、(c)Feを含有する活性炭前駆体から得られる活性炭のメソ孔モード直径は4.0〜4.5nmにそれぞれ制御することができ、上記(a)〜(c)の2種以上の金属を含有する活性炭前駆体を用いることで、2種以上の異なるメソ孔モード直径を有する活性炭を製造することもできる。
本発明において、活性炭の比表面積(窒素を被吸着物質として用いたBET法(1点法)により測定される値)としては、好ましくは700〜3500m/g程度、より好ましくは1000〜3500m/g程度、さらに好ましくは1200〜3500m/g程度が挙げられる。中でも、活性炭が繊維状活性炭の場合の該活性炭の比表面積は、1000〜2500m/g程度が好ましく、1200〜2000m/g程度がより好ましい。また、活性炭が粒状活性炭の場合の該活性炭の比表面積は、1000〜3500m/g程度が好ましく、2500〜3500m/g程度がより好ましい。活性炭の全細孔容積Vtotalとしては0.30〜2.00ml/g程度、好ましくは0.50〜2.00ml/g程度、より好ましくは1.00〜2.00ml/g程度が挙げられる。メソ孔容積Vmesoとしては、0.1〜0.8ml/g程度、好ましくは0.2〜0.8ml/g程度、より好ましくは0.45〜0.55ml/g程度が挙げられる。
本発明の浄油器フィルターに含まれる活性炭の原料としては、特に制限されず、例えば、木材、おがくず、ヤシガラ、ポリアクリロニトリル系、セルロース系、フェノール樹脂系、石油系ピッチ、石炭系ピッチ等を用いることができる。全細孔容積に対するメソ孔容積の割合を制御しやすくするという観点からは、石炭系ピッチが好ましい。
また、本発明の浄油器フィルターに含まれる活性炭の形状は特に限定されず、例えば、粉末状、粒状、繊維状などが挙げられる。使用済、あるいは使用途上にある汚濁した油の浄化性能により一層優れつつ、浄化する際の油の通液性により一層優れたものとする観点からは、繊維状活性炭とすることが好ましい。
本発明の浄油器フィルターに含まれる活性炭の形状として粒状活性炭、または粉末状活性炭とする場合の平均粒子径は、特に制限されないが、例えば、0.15〜5mm程度、好ましくは0.3〜3mm程度、より好ましくは0.5〜2mm程度が挙げられる。なお、当該平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製の商品名LA−920)を用いて測定されるメジアン径である。
本発明の浄油器フィルターに含まれる活性炭の形状として繊維状活性炭とする場合の平均繊維径としては、特に制限されないが、例えば、5〜30μm程度、好ましくは10〜25μm程度が挙げられる。また、繊維状活性炭の平均繊維長としては、特に制限されないが、例えば、0.5〜50mm程度、好ましくは3〜25mm程度が挙げられる。なお、活性炭繊維の平均繊維径は、画像処理繊維径測定装置(JIS K 1477に準拠)により測定した値である。また、活性炭繊維の平均繊維長は、画像測定ソフト、商品名「MicroMeasure」(スカラ社製)等)を用いて測定した値である。
本発明の浄油器フィルターにおいて、活性炭の含有形態は特に制限されない。粒状または粉末状活性炭の場合は、例えば、粒状または粉末状活性炭を、2枚の繊維からなるカバー体によってバインダーを介し挟持するなどして包囲し、該活性炭が漏れないようにすること等が挙げられる。また、繊維状活性炭の場合は、例えば、繊維状活性炭が不織布形態であるもの(すなわち、繊維状活性炭を含む不織布)とすること等が挙げられる。繊維状活性炭を含む不織布とする場合、当該不織布の両面側に繊維からなるカバー体を積層することもできる。
本発明において、上記繊維状活性炭を含む不織布の製法としては、特に制限されず、例えば、乾式法、湿式抄紙法等公知の方法により得られたものとすることができる。中でも、油を浄化する際の通液性がより一層優れたものとする観点から、成形密度が比較的低いものとすることができる乾式法が好ましく、乾式法の中でもニードルパンチ法によって得られるニードルパンチ不織布とすることがより好ましい。
本発明の浄油器フィルターにおいて、繊維状活性炭が不織布形態であるものとする場合は、該不織布が、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分を含まないことが好ましい。サラダ油等の食用油を調理に用いる際には、油の温度を高い場合で190℃程度として使用することがある。一方、上記不織布が、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分を含まないものとすれば、使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油を高温状態で浄油器により浄化する際にも、浄油器フィルターの形体安定性がより一層優れたものとでき繰り返し使用しやすくなり、かつ、油を浄化する際の通液性がより一層優れたものとすることができる。
本発明において、バインダー成分とは、例えば、合成樹脂や熱融着繊維等が挙げられる。また、バインダー成分の融点または軟化点は、示差走査熱量測定(DSC)における吸熱ピーク温度を意味し、バインダー成分の熱分解温度とは、窒素雰囲気下で熱重量分析(TGA)を行った場合に、繊維の重量が5%減少するときの温度を意味する。
本発明において、繊維状活性炭が不織布形態であるものとする場合、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分及び繊維状活性炭以外の他の成分(すなわち、上記バインダー成分とも異なり、かつ、繊維状活性炭とも異なる成分)を含むことができる。当該他の成分としては、例えば、フィルターを補強し形態安定性を高める補強繊維や、油の劣化度を測る1つの指標である酸価を低減する脱酸剤等が挙げられる。当該補強繊維としては、融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維が挙げられる。融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維としては、例えば、キュプラ繊維、ポリノジック繊維、レーヨン繊維等の再生繊維やアセテートなどの半合成繊維等のセルロース系繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維等のポリエステル系繊維、アクリル系繊維、アラミド系繊維、ナイロン66等のポリアミド系繊維等の有機繊維、ガラス繊維等の無機繊維等が挙げられる。上記脱酸剤としては、例えば、水酸化マグネシウムやケイ酸マグネシウムの粉粒状体等が挙げられる。
図1及び2は本発明の浄油器フィルターの一例の外観を示す写真であり、図3は本発明の浄油器フィルターの一例を示す斜視的模式図である。本発明において、繊維状活性炭を含む不織布は、例えば図1〜3に示すように、本発明における繊維状活性炭を含む繊維状活性炭層1と、前記繊維状活性炭層の両面に配置され、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下の繊維及び繊維状活性炭以外の他の繊維を含む支持層2と、を含む不織布とすることができる。このような構成とすることにより、バインダー繊維等を含ませて活性炭を保持せずとも繊維状活性炭に起因する炭塵の漏出をより防ぎ易くなる。また、例えば、前記他の繊維と前記繊維状活性炭とを均一に混合した不織布と比較して、通油性に優れ、汚濁した油の浄化性能が高くなるという効果をより奏しやすくなる。該不織布は、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分を含まないことが好ましい。上記繊維状活性炭層1における繊維状活性炭の含有率は、60〜100質量%が挙げられ、80〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましい。また、上記支持層2における繊維状活性炭の含有率は、0〜20質量%が挙げられ、0〜10質量%が好ましく、0〜5質量%がより好ましく、0〜1質量%が特に好ましい。支持層2を構成する繊維としては、前述した補強繊維が好ましく、繊維状活性炭以外の、融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維が挙げられる。融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維としては、例えば、キュプラ繊維、ポリノジック繊維、レーヨン繊維等の再生繊維やアセテートなどの半合成繊維等のセルロース系繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維等のポリエステル系繊維、アクリル系繊維、アラミド系繊維、ナイロン66等のポリアミド系繊維等の有機繊維、ガラス繊維等の無機繊維等が挙げられ、ポリエステル系繊維が好ましい。支持層2における繊維状活性炭以外の、融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維の含有率としては、例えば、60〜100質量%が挙げられ、80〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましい。上記繊維状活性炭層1と前記支持層2とを含む不織布の製造方法としては、例えば、繊維状活性炭のウェブ1枚と、支持層2を構成する融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分及び繊維状活性炭以外の他の繊維のウェブ2枚を準備し、繊維状活性炭のウェブを、該ウェブの両面から上記他の繊維のウェブで挟み、ニードルパンチ加工を施し、3層構造を維持しながら各層の界面付近で互いの繊維同士が絡んで一体化されたニードルパンチ不織布(例えば、図1及び2参照。)とすることが挙げられる。
繊維状活性炭が不織布形態であるものとする場合に、使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油を高温状態で浄油器により浄化する際にも、浄油器フィルターの形体安定性がより一層優れたものとでき、かつ、油を浄化する際の通液性がより一層優れたものとする観点から、当該不織布の質量(g/m)に対する繊維状活性炭の質量(g/m)の割合は、60〜100質量%が好ましく、65〜100質量%がより好ましく、70〜80質量%が特に好ましい。同様の観点から、上記不織布の質量(g/m)に対する補強繊維の質量の割合は、0〜40質量%が好ましく、0〜35質量%がより好ましく、20〜30質量%が特に好ましい。また、同様の観点から、当該不織布の密度は、0.1〜0.3g/cmが好ましく、0.1〜0.2g/cmがより好ましい。
本発明の浄油器フィルターの形状は、特に制限されず、浄油器の使用に合わせて成形等すればよい。例えば、シート状、シート状にしたものを成形したもの、円筒状、ブロック状(円柱状等を含む。)等が挙げられる。
本発明の浄油器フィルターをシート状とする場合またはシート状にしたものを成形したものとする場合、フィルター中の活性炭の目付としては、例えば、0.05〜5mg/mm、好ましくは0.1〜3mg/mm程度が挙げられる。
本発明の浄油器フィルターは、活性炭以外の他の成分を含んでも良く、例えば、前述のように、活性炭層を包囲する、繊維を含むカバー体を含むことができる。繊維を含むカバー体を設けることにより、活性炭の漏出をより防ぎやすくなり、また、例えばてんぷらかす等の汚れ成分を取り除きやすくなる。カバー体に含まれる繊維は特に限定されず、例えば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ビニロン繊維、アクリル系繊維、ポリウレタン系繊維、アラミド繊維等の合成繊維、レーヨン等のセルロース系繊維、綿、獣毛繊維、絹、麻、竹などの天然繊維等、ガラス繊維等の無機繊維等が挙げられる。中でも、使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油を高温状態で浄油器により浄化する際にも、浄油器フィルターの形体安定性がより一層優れたものとする観点から、融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維が好ましく、例えば、レーヨン等のセルロース系繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維等のポリエステル系繊維、アクリル系繊維、アラミド系繊維等の有機繊維、ガラス繊維等の無機繊維等が挙げられる。また、同様の観点から、カバー体は、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下の成分を含まないことが好ましい。上記繊維からなるカバー体の形態としては、不織布、織物、編物等が挙げられ、生産性、コストの観点から不織布とするのが好ましい。さらに、カバー体が上記融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維を含むものとする場合の、カバー体の質量(g/m)に対する当該繊維質量(g/m)の割合としては、例えば、50〜100質量%、好ましくは70〜100質量%等が挙げられる。
本発明の浄油器フィルターは、繊維状活性炭を含む不織布に含まれる補強繊維と、カバー体に含まれる繊維とを同一の繊維種とすると、該不織布とカバー体とを一体化する手段として超音波溶着を採用する際に、該不織布とカバー体とがより強固に接合され、浄油器フィルターの形態安定性がより優れたものとすることができ好ましい。中でも、繊維状活性炭を含む不織布に含まれる補強繊維とカバー体に含まれる繊維とが、同一の繊維種であって、かつ、融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の熱可塑性樹脂繊維である場合は、該不織布と該カバー体とを一体化する手段として超音波溶着を採用することで、例えば、低融点のバインダー成分により熱接着せずとも一体化することが可能となり、使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油を高温状態で浄油器により浄化する際にも浄油器フィルターの形体安定性がより一層優れたものとでき、繰り返し使用しやすくなるのでより一層好ましい。上記同一とする繊維種としては、超音波溶着が可能な繊維種であればよく、具体的には、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、レーヨン等のセルロース系繊維等が挙げられ、ポリエステル系繊維がより好ましく、ポリエチレンテレフタレート系繊維が特に好ましい。カバー体を不織布とする場合の形態も特に制限されず、例えば、ニードルパンチ不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布等が挙げられる。不織布に含まれる繊維長も本発明の効果を奏する範囲で特に制限されず、短繊維、長繊維いずれでもよい。
カバー体の目付は、通液性及び浄化性能をより優れたものとする観点から、例えば30g/m〜400g/m、好ましくは50g/m〜300g/m程度が挙げられる。カバー体として、表面(入側)、裏面(油出側)に異なる目付、種類の不織布を使用してもよい。また、優れた通液性及び浄化性能を維持しつつ、フィルターの形態安定性をより高めるという観点からは、カバー体の目付は好ましくは150g/m〜250g/m程度、より好ましくは180g/m〜220g/m程度が挙げられる。
繊維状活性炭を含む不織布の両面側に繊維からなるカバー体を積層する場合における、繊維状活性炭を含む不織布とカバー体とを一体化する手段としては、特に限定されない。例えば、カバー体の寸法を、繊維状活性炭を含む不織布の寸法より大きいものとして、該カバー体2枚により該不織布を包むように挟み込み、該2枚のカバー体の縁部同士を接合すること等が挙げられる。この際、繊維状活性炭を含む不織布に含まれる補強繊維とカバー体を構成する繊維とが、同一の繊維種であって、かつ、融点または軟化点、及び熱分解温度が230℃以上の繊維とし、接合手段として超音波溶着を採用して2枚のカバー体の縁部同士、及び、カバー体の縁部と繊維状活性炭を含む不織布の縁部とを接合すると、使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油を高温状態で浄油器により浄化する際にも浄油器フィルターの形体安定性がより一層優れたものとでき、繰り返し使用しやすくなるのでより一層好ましい。また、この際、カバー体の縁部と繊維状活性炭を含む不織布の縁部とを接合しつつ、活性炭の漏出を防ぎやすくするという観点から、カバー体の面積と繊維状活性炭を含む不織布の面積との比(カバー体の面積/繊維状活性炭を含む不織布の面積)は、100/50〜100/90が好ましく、100/65〜100/80がより好ましい。超音波溶着するカバー体の縁部の幅としては、例えば、好ましくは2〜15mm、より好ましくは5〜10mmとすることが挙げられる。また、例えば、フィルターの形状を円形のシート状とする場合は、カバー体の直径を50〜150mmとし、繊維状活性炭を含む不織布の半径が該カバー体の半径より好ましくは2〜15mm、より好ましくは5〜10mm小さいものとすることが挙げられる。また、例えば、フィルターの形状を四角形のシート状とする場合には、カバー体の縦の長さから繊維状活性炭を含む不織布の縦の長さを減じた差、及び、カバー体の横の長さから繊維状活性炭を含む不織布の横の長さを現じた差を、好ましくは10〜30mm程度とすることが挙げられる。
図4は、本発明の浄油器フィルターの一例を示す横断面模式図である。例えば、図4に示すように、本発明において、カバー体は、上流側に配置される蓋部3と、下流側に配置される受け部4とを含むものとすることができる。
上記カバー体における蓋部3は、下記測定方法で測定した通気性(圧力損失50Pa時における風上風速)が0.3〜5.0m/secであることが好ましい。
(測定方法)
アクリル樹脂製の内径100mm、長さ2mの管の長さ方向中央部に該管と同じ内径になるようカバー層を隙間なく取り付けることができる治具を備えた風洞実験設備にて、該管の一方の端部から該管を通して空気を引き込むことでカバー層前後の差圧(ΔP)が50Pa時の風上側(該管の他方の端部)の風速(m/sec)を測定する。なお、差圧計は株式会社山本電気製作所製のマノスターゲージWO81形を用い、また風速計はKANOMAX社製のアネモマスターライトを用いて測定する。
このようにすることにより、高温の油の通油時の気泡の発生をより防ぎ易くし、かつ、発生した気泡がより抜け易くして、通液性をより向上させ易くすることができる。特に、前述した、本発明における繊維状活性炭を含む繊維状活性炭層と、該繊維状活性炭層の両面に配置され、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分及び繊維状活性炭以外の他の繊維を含む支持層と、を含むものとするときは、粒状炭や粉末状活性炭を充填したフィルターとした場合に比して気泡が発生し易い傾向にあり、上記蓋部3を、上記通気性が0.3〜5.0m/secであるものとすればより効果的である。上記通気性としては、同様の観点から、0.4〜4.0m/secが好ましく、0.5〜3.5m/secがより好ましく、1.5〜3.0m/sが特に好ましい。上記蓋部3の目付としては、50〜250g/mが挙げられ、50〜140g/mが好ましく挙げられ、60〜120g/mがより好ましく挙げられる。
また、上記受け部4は、本発明の効果を奏する範囲で特に制限されない。例えば、目付けを30g/m〜400g/m程度、好ましくは100〜300g/m程度、より好ましくは150〜250g/m程度とすることが挙げられる。
本発明の浄油器フィルターは、蓋部3及び受け部4を含むカバー体を含むものとする場合の好ましい形態として、例えば図4に示すように、前述した本発明における繊維状活性炭を含む繊維状活性炭層1と、前記繊維状活性炭層の両面に配置され、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下の繊維及び繊維状活性炭以外の他の繊維を含む支持層2と、を含む不織布1枚または複数枚積層されたものが、上記蓋部3及び受け部4によって包囲されているものとすることが挙げられる。上記複数枚積層されたものとする場合の積層数としては、通液性と汚濁した油の浄化性能とを一層両立させるという観点から、例えば2〜20層とすることが好ましく、4〜10層とすることがより好ましい。そして、同様の観点から、該ニードルパンチ不織布1枚あたりの目付としては、100〜400g/mが好ましく、150〜300g/mがより好ましい。
蓋部3と受け部4とは、縁部が接合されていればよく、接合方法は特に制限されない。例えば、前述した超音波溶着や、縫合、接着剤による固定等が挙げられる。また、前述した本発明における繊維状活性炭を含む繊維状活性炭層1と、前記繊維状活性炭層の両面に配置され、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下の繊維及び繊維状活性炭、以外の他の繊維を含む支持層2と、を含む不織布1枚または複数枚積層されたものが、上記蓋部3及び受け部4によって包囲されているものとする場合、フィルター体積を小さくしつつ活性炭量を増加させる観点から、上記不織布1枚または複数枚積層されたものが、蓋部3と受け部4により面法線方向に圧縮された状態で含まれるようにすることもできる。
本発明の浄油器フィルターは、活性炭の見掛け密度(封入された活性炭の浄油器フィルター体積に対する密度)として、例えば、0.01〜0.3g/cmとすることが挙げられる。中でも、通液性と汚濁した油の浄化性能とをより一層両立するという観点から、0.03〜0.15g/cmとすることが好ましく、0.06〜0.15g/cmとすることがより好ましく、0.06〜0.1g/cmとすることが特に好ましい。なお、本発明において、活性炭の見掛け密度は、カバー体を除いた浄油器フィルターの面方向面積(cm)及びカバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さ(cm)から体積(cm)を求め、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を上記求めた体積(cm)で除することにより算出する。すなわち、本発明者等の検討によれば、活性炭の見かけ密度を上記範囲とすることにより、活性炭と浄化する油との接触効率がより向上しつつ、通液性との両立が図れることを見出したことによる。また、本発明の浄油器フィルターの体積としては、例えば、30〜300cmが挙げられ、50〜250cmが好ましく挙げられる。また、本発明の浄油器フィルターの面方向面積としては、例えば20〜100cmが挙げられ、30〜80cmが好ましく挙げられる。また、本発明の浄油器フィルターの高さとしては、1〜10cmが挙げられ、1〜5cmが好ましく挙げられる。
本発明の浄油器フィルターで処理する油としては、浄化するときに液状のものであれば特に限定されないが、例えば、食用油脂(植物油、動物油等)等が挙げられる。植物油としては、サラダ油(菜種、大豆、トウモロコシ、ひまわりの種、ごま、紅花、綿実、米糠及びグレープシードからなる群より選ばれる1種以上の原料から精製された油)、調合サラダ油(サラダ油を2種類以上混合した油)、オリーブ油が好ましく挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
<実験例1 活性炭での評価(汚濁した油の浄化性能評価)>
加熱調理に供されたサラダ油(株式会社J−オイルミルズ製商品名フライオイルHGパームオレイン40%)を未使用のサラダ油(株式会社J−オイルミルズ製商品名サラダ油ベストブレンド コーン油入り)で4倍希釈した油をブランクとし、下記測定方法によりブランク(浄化処理前の油)の吸光度Aを測定した。このときの吸光度Aは0.596absであった。次に、下記サンプル1〜8を1.5gずつそれぞれバイアル瓶に量り取り、各バイアル瓶に上記ブランクの油を120℃にした状態で45gずつ注いで密栓し、密栓した各バイアル瓶を90℃の熱湯中で30分間振とうさせることにより、ブランクの油を浄化処理した。次いで、各バイアル瓶を熱湯から取り出し、自然冷却した後、下記測定方法により各サンプルによる浄化処理後の油の吸光度A´を測定した。
<サンプル種>
サンプル1:株式会社アドール製 繊維状活性炭 商品名W−15
サンプル2:株式会社アドール製 繊維状活性炭 商品名W−10
サンプル3:株式会社アドール製 繊維状活性炭 商品名H−15
サンプル4:株式会社アドール製 繊維状活性炭 商品名A−20
サンプル5:株式会社アドール製 繊維状活性炭 商品名A−10
サンプル6:株式会社アドール製 繊維状活性炭 商品名A−15
サンプル7:大阪ガスケミカル株式会社製 粒状活性炭 商品名粒状白鷺WH2c
サンプル8:ポリエチレンテレフタレート短繊維
<吸光度測定方法>
測定する油を、温度23℃とし、分光光度計(日本分光株式会社製)を用い波長430nmにおける吸光度(abs)を測定した。
そして、得られた各サンプルの吸光度A´と、ブランクの吸光度Aを下記式(2)に代入し、得られた値P(%)を汚濁した油の浄化性能とした。
P(%)={1−(A´/A)}×100 ・・・・(2)
なお、活性炭の、メソ孔容積、全細孔容積、比表面積、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合は、前述した方法により測定、算出した。この際、細孔分布は、自動ガス吸着量測定装置(商品名「AUTOSORB−6」(QUANTACHROME製))を用いて測定した。
得られた結果を表1に示す。
表1に示すように、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が14〜90%である活性炭を含むサンプル1〜4は、該割合が6%であるサンプル5、該割合が10%であるサンプル6、該割合が8%であるサンプル7及びメソ孔を有さないポリエチレンテレフタレート繊維であるサンプル8と比較して、汚濁した油の浄化性能が優れるものであった。従って、メソ細孔容積の割合が14〜90%である活性炭を含む浄油器フィルターが、汚濁した油の浄化性能が優れることが明らかとなった。特に、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が20〜90%である活性炭を含むサンプル1、2、4は、汚濁した油の浄化性能がより優れるものであった。また、サンプル2と4とを比較すると、サンプル2は、比表面積がサンプル4の約半分程度であるにも関わらず、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が25%以上であることから、サンプル4と同等の浄化性能を示した。この結果から、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が25%以上とするのがより好ましいことが明らかとなった。また、サンプル1は、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が40%以上であったことから、汚濁した油の浄化性能が特に優れたものであった。
<浄油器フィルターの製造>
製造例1
上記サンプル1の活性炭を用い、ニードルパンチ不織布を製造した。具体的に、ポリエチレンテレフタレート短繊維からなる不織布(目付け30g/m、シンワ株式会社製)を2枚用意し、該2枚の不織布の間に、上記サンプル1の活性炭繊維を均一な厚さで目付けが170g/mとなるように配置し、ニードルパンチ法によって該不織布と該活性炭繊維とを一体化させ、ポリエチレンテレフタレート短繊維とサンプル1の活性炭繊維とを含むニードルパンチ不織布である浄油器フィルターAを製造した。得られた浄油器フィルターAは目付230g/m、厚み1.6mmであった。
次いで、得られた浄油器フィルターAを85mm角に切り取り、切り取った浄油器フィルターAに、カバー体として100mm角のポリエチレンテレフタレート繊維不織布B(シンワ株式会社製、目付200g/m)2枚を浄油器フィルターAの両面に積層させ、カバー体とする2枚の不織布Bの縁部同士及び不織布Bの縁部と不織布Aの縁部とを超音波溶着機を用いて超音波溶着させ、浄油器フィルターAを不織布B内に抱合することで、カバー体を含む浄油器フィルターを得た。なお、得られた浄油器フィルターの外観を示す写真を図5に示す。
製造例2
製造例1で用いた100mm角のポリエチレンテレフタレート繊維不織布Bに換え、100mm角のポリエチレンテレフタレート不織布C(シンワ株式会社製、目付100g/m)とした他は、製造例1と同様におこない、カバー体を含む浄油器フィルターを得た。なお、該浄油器フィルターの外観は、図5の写真と同様であった。
製造例3
上記サンプル1の活性炭と熱融着繊維とを用い、湿式抄紙法により浄油器フィルターを製造した。具体的に、サンプル1の活性炭80重量部、熱融着繊維としてポリエチレン繊維(三井化学株式会社製商品名SWP)10重量部、補強繊維としてアラミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製商品名トワロン)10重量部を均一に分散した水性スラリーを調製し、所定の流量でワイヤー上に流して水中の固形分をシート状とし、その後、プレスパートを経て上記熱融着繊維の融点以上の温度で熱処理をして上記熱融着繊維を溶融させ、シートを乾燥し、不織布である浄油器フィルターDを製造した。得られた浄油器フィルターDは目付80g/m、厚み0.57mmであった。
次いで、得られた浄油器フィルターDを85mm角に切り取ったものを3枚重ねて積層体とし、該積層体に、カバー体として100mm角のポリエチレンテレフタレート繊維不織布B(シンワ株式会社製、目付200g/m)2枚を該積層体の両面にさらに積層させ、カバー体とする2枚の不織布Bの縁部同士を超音波溶着機を用いて超音波溶着させ、浄油器フィルターD3枚を不織布B内に抱合することで、カバー体を含む浄油器フィルターを得た。なお、該浄油器フィルターの外観は、図5の写真と同様であった。
製造例4
製造例3で用いた100mm角のポリエチレンテレフタレート繊維不織布Bに換え、100mm角のポリエチレンテレフタレート不織布C(シンワ株式会社製、目付100g/m)とした他は、製造例3と同様におこない、カバー体を含む浄油器フィルターを得た。なお、該浄油器フィルターの外観は、図5の写真と同様であった。
<実験例2 通液性の評価>
製造例1〜4で得られた浄油器フィルターを用い、通液性を評価した。具体的に、製造例1〜4で得られた浄油器フィルターを、縦100mm、横100mm、高さ100mmのステンレス製の容器であって、該容器の高さ50mmあたりに設けられたフィルター固定部に、該容器の内壁と該フィルターとが隙間を生じないようにセットした。次いで、実験例1で用いたブランクの油200gを100℃に加熱し、該フィルターの上部から、製造例1〜4のフィルターそれぞれについて同様の操作により注ぎ入れることによりフィルター上部に該油を溜めて該フィルター下側に自然通液させ、注ぎ入れた時点から、目視によりフィルター上部より油が全て消えることが確認できる時点まで(フィルター上部に溜まった油が該上部から無くなる時点まで)、の時間を測定することにより通液性の評価をおこなった。得られた結果を表2に示す。
<実験例3 形態安定性の評価>
製造例1〜4で得られた浄油器フィルターを用い、高温の油中に浸漬する前後における形態安定性を評価した。具体的に、製造例1〜4で得られた浄油器フィルターを、水平な机の上に静置し、高温の油中に浸漬する前の各フィルターの最大高さ(机の表面からの最大高さ)を測定した。そして、各フィルターを、180℃に加熱したサラダ油(株式会社J−オイルミルズ製商品名サラダ油ベストブレンド コーン油入り)中に完全に浸漬させ、そのまま該油を自然冷却させ120℃になった時点で取り出し、室温(温度23℃)まで冷却した後、再び水平な机の上に静置し、高温の油中に浸漬した後の各フィルターの最大高さを測定した。そして、形態安定性について、以下の基準により評価した。
5・・・高温の油中に浸漬前後の高さの差が5mm未満であり、形態安定性に特に優れたものであった。
4・・・高温の油中に浸漬前後の最大高さの差が5mm以上10mm未満であり、形態安定性に優れたものであった。
3・・・高温の油中に浸漬前後の最大高さの差が10mm以上15mm未満であり、実用上問題ないレベルであった。
2・・・高温の油中に浸漬前後の最大高さの差が15mm以上20mm未満であり、実用上やや問題あるレベルであった。
1・・・高温の油中に浸漬前後の最大高さの差が25mm以上であり、実用上問題あるレベルであった。
得られた結果を表2に示す。また、高温の油中に浸漬後の製造例2のフィルターの写真を図6に、高温の油中に浸漬後の製造例4のフィルターの写真を図7に示す。
上記結果から、上記製造例1〜4の中でも、繊維状活性炭がニードルパンチ不織布を構成する製造例1及び2は、通液性に特に優れることが明らかとなった。さらに、製造例1及び2は、繊維状活性炭がニードルパンチ不織布を構成するものであり、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分を含まないものであって、前記不織布に含まれる補強繊維と、カバー体に含まれる繊維とが同一の繊維種であったことから、使用済、あるいは使用途上にある汚濁したサラダ油を高温状態で浄油器により浄化する際にも浄油器フィルターの形体安定性がより一層優れたものであることが明らかとなった。
製造例5
上記サンプル1の活性炭を用い、ニードルパンチ不織布を製造した。具体的に、支持層としてポリエチレンテレフタレート短繊維からなる不織布(目付け30g/m、シンワ株式会社製)を2枚用意し、該2枚の不織布の間に、繊維状活性炭層として上記サンプル1の活性炭繊維を均一な厚さで目付けが170g/mとなるように配置し、ニードルパンチ法によって該不織布と該活性炭繊維とを一体化させ、ポリエチレンテレフタレート短繊維とサンプル1の活性炭繊維とを含む不織布である浄油器フィルターAを製造した。得られた浄油器フィルターAは目付230g/m、厚み1.6mmであった。得られた不織布は、例えば図1〜3に示すように、3層構造(支持層/繊維状活性炭層/支持層)を維持しながら各層の界面付近で互いの繊維同士が絡んで一体化されたものであった。
次に、上記得られた浄油器フィルターAを直径80mmの円形に3枚切り取った。次いで、カバー体として、目付200g/mのポリエチレンテレフタレート短繊維からなるスパンレース不織布B1枚と、目付100g/mのポリエチレンテレフタレート短繊維からなるスパンレース不織布C1枚を準備し、上記不織布Bを外径90mm、内径84mm、高さ7mmのABS樹脂リングに押し込み、フランジ径90mmとなるよう切り取り受け部とした。また上記不織布Cを直径90mmの円形に切り取り蓋部とした。そして、上記切り取った3枚の浄油器フィルターAを重ねて上記不織布Bの受け部内に積層させた状態で、上記不織布Cの蓋部によって挟み込み、不織布Bの縁部及び不織布Cの縁部同士を超音波溶着させ、浄油器フィルターをカバー層内に抱合することで、カバー層を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは1.10cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は48cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.05g/cmであり、蓋部の通気性は0.6m/secであった。
製造例6
製造例5と同様にして浄油器フィルターAを製造した。得られた浄油器フィルターAは目付230g/m、厚み1.6mmであった。得られた不織布は、例えば図1〜3に示すように、3層構造(支持層/繊維状活性炭層/支持層)を維持しながら各層の界面付近で互いの繊維同士が絡んで一体化されたものであった。
次に、上記得られた浄油器フィルターAを直径80mmの円形に10枚切り取った。次いで、カバー体として、目付200g/mのポリエチレンテレフタレート短繊維からなるスパンレース不織布B1枚と、目付100g/mのポリエチレンテレフタレート短繊維からなるスパンレース不織布C1枚を準備し、図4に例示する形状となるよう、上記不織布Bを外径90mm、内径84mm、高さ7mmのABS樹脂リングに押し込み、フランジ径90mmとなるよう切り取り受け部とした。また上記不織布Cを直径90mmの円形に切り取り蓋部とした。そして、上記切り取った10枚の浄油器フィルターAを重ねて上記不織布Bの受け部内に積層させた状態で、上記不織布Cの蓋部によって挟み込み、不織布Bの縁部及び不織布Cの縁部同士を超音波溶着させ、浄油器フィルターをカバー層内に抱合することで、カバー層を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは1.15cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は51cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.13g/cmであり、蓋部の通気性は0.6m/secであった。また、該浄油器フィルターは、ニードルパンチ不織布が前記蓋部及び受け部により該不織布面法線方向に圧縮された状態で含まれるものであった。
製造例7
製造例6のカバー体を、不織布Bに代えて目付200g/mのポリエチレンテレフタレート長繊維からなるスパンボンド不織布D(ユニチカ株式会社製、厚み0.58mm)1枚と、不織布Cに代えて目付70g/mのポリエチレンテレフタレート長繊維からなるスパンボンド不織布E(ユニチカ株式会社製、厚み0.25mm)1枚を準備した以外は製造例6と同様にしてカバー体を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは1.77cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は85cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.08g/cmであり、蓋部の通気性は0.8m/secであった。また、該浄油器フィルターは、ニードルパンチ不織布が前記蓋部及び受け部により該不織布面法線方向に圧縮された状態で含まれるものであった。
製造例8
製造例7のスパンボンド不織布Dを外径90mm、内径84mm、高さ15mmのABS樹脂リングに押し込み、フランジ径90mmとなるよう切り取り受け部とした以外は製造例7と同様にしてカバー体を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは2.14cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は103cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.06g/cmであり、蓋部の通気性は0.8m/secであった。また、該浄油器フィルターは、ニードルパンチ不織布が前記蓋部及び受け部により該不織布面法線方向に圧縮された状態で含まれるものであった。
製造例9
製造例7の80mmの円形に切り取った浄油器フィルターAを8枚使用する以外は製造例7と同様にしてカバー体を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは1.55cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は74cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.07g/cmであり、蓋部の通気性は0.8m/secであった。また、該浄油器フィルターは、ニードルパンチ不織布が前記蓋部及び受け部により該不織布面法線方向に圧縮された状態で含まれるものであった。
製造例10
製造例7の80mmの円形に切り取った浄油器フィルターAを6枚使用する以外は製造例7と同様にしてカバー体を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは1.45cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は69cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.06g/cmであり、蓋部の通気性は0.8m/secであった。また、該浄油器フィルターは、ニードルパンチ不織布が前記蓋部及び受け部により該不織布面法線方向に圧縮された状態で含まれるものであった。
製造例11
製造例9のカバー体を、受け部としては目付200g/mのポリエチレンテレフタレート長繊維からなるスパンボンド不織布D(ユニチカ株式会社製、厚み__mm)1枚と、蓋部として不織布Eに代えて目付90g/mのポリエチレンテレフタレート長繊維からなるスパンボンド不織布F(ユニチカ株式会社製、厚み0.49mm)1枚を準備した以外は製造例9と同様にしてカバー体を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは1.68cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は79cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.07g/cmであり、蓋部の通気性は2.3m/secであった。また、該浄油器フィルターは、ニードルパンチ不織布が前記蓋部及び受け部により該不織布面法線方向に圧縮された状態で含まれるものであった。
製造例12
製造例6のカバー体を、不織布Bに代えて目付160g/mのポリエチレンテレフタレート長繊維からなるスパンボンド不織布G(ユニチカ株式会社製、厚み0.59mm)1枚と、不織布Cに代えて目付90g/mのポリエチレンテレフタレート長繊維からなるスパンボンド不織布F(ユニチカ株式会社製、厚み0.49mm)1枚を準備した以外は製造例6と同様にしてカバー体を含む浄油器フィルターを得た。得られた浄油器フィルターにおいて、カバー体を除いた浄油器フィルターの最大高さは1.70cmであり、面方向面積及び該最大高さから算出される体積は80cmであり、浄油器フィルター内の本発明における活性炭質量(g)を該体積で除した本発明における活性炭の見掛け密度は0.08g/cmであり、蓋部の通気性は2.3m/secであった。また、該浄油器フィルターは、ニードルパンチ不織布が前記蓋部及び受け部により該不織布面法線方向に圧縮された状態で含まれるものであった。
<実験例4 通液性及び汚濁した油の浄化性能評価>
製造例5〜12で得られた浄油器フィルターを用い、通液性及び汚濁した油の浄化性能を評価した。具体的に、フィルターが設置できる市販のオイルポット(株式会社オダジマ製 製品名シルバーストーン二重口オイルポット)に製造例5〜12で得られた浄油器フィルターを設置し、該容器の内壁と該フィルターとが隙間を乗じないようにステンレス製の治具にてフィルターを固定した。次いで、加熱調理に供されたサラダ油(株式会社J−オイルミルズ製商品名フライオイルHGパームオレイン40%)を未使用のサラダ油(株式会社日清オイリオ製商品名日清キャノーラ油)で2.6倍希釈した油をブランクとし、ブランクの油200gを180℃まで加熱後、120℃に冷却し、該フィルターの上部から、製造例5〜12のフィルターそれぞれについて同様の操作により注ぎ入れることによりフィルター上部に該油を溜めて該フィルター下側に自然通液させ、注ぎ入れた時点から、目視によりフィルター上部より油が全て消えることが確認できる時点まで(フィルター上部に溜まった油が該上部から無くなる時点まで)、の時間を測定することにより通液性の評価をおこなった。また、フィルターを通液させた油を1.5gずつサンプリングし、実験例1と同様の測定方法により浄化処理後の吸光度A´を測定し、測定したA´とブランクの吸光度Aとを、上記式(2)に代入し、得られた値P(%)を汚濁した油の浄化性能として評価した。得られた結果を表3に示す。
蓋部の通気性評価は、前述の方法によりおこなった。
製造例5〜製造例12は、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が14〜90%である活性炭を含む、浄油器フィルターであることから、汚濁した油の浄化性能に優れるものであった。中でも、製造例6〜12は、活性炭見掛け密度が0.06〜0.15g/cmであったことから、通液性と汚濁した油の浄化性能とをより両立するものであった。
また、製造例6〜製造例8を比較して、製造例7及び8は、活性炭見掛け密度が0.06〜0.1g/cmであったことから、活性炭と浄化する油との接触効率がより向上しつつ、通液性と油の浄化性能の両立が特に図れるものであった。
また、製造例9と11とを比較すると、製造例11は、蓋部の通気性が1.5〜3.0m/secであったことから、高温の油を注いだ時に発生する気泡をより逃しやすくなり、通液性が大きく向上した。
1 繊維状活性炭層
2 支持層
3 カバー体を構成する蓋部
4 カバー体を構成する受け部

Claims (11)

  1. 活性炭を含む、浄油器フィルターであって、
    前記活性炭が、全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が14〜90%である、調理に使用した食用油脂を浄化するために用いられる浄油器フィルター。
  2. 前記全細孔容積に対するメソ孔容積の割合が20〜90%である、請求項1に記載の浄油器フィルター。
  3. 前記活性炭の比表面積が700〜3500m/gである、請求項1または2に記載の浄油器フィルター。
  4. 前記活性炭が繊維状活性炭である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の浄油器フィルター。
  5. 前記繊維状活性炭が不織布形態である、請求項4に記載の浄油器フィルター。
  6. 前記不織布が、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下のバインダー成分を含まない、請求項5に記載の浄油器フィルター。
  7. 前記不織布が、
    前記繊維状活性炭を含む繊維状活性炭層と、
    前記繊維状活性炭層の両面側に配置され、融点もしくは軟化点、または熱分解温度が200℃以下の繊維及び繊維状活性炭以外の他の繊維を含む支持層と、
    を含む、請求項5又は6に記載の浄油器フィルター。
  8. 前記不織布が補強繊維を含み、前記不織布の両面に繊維を含むカバー体が設けられている、請求項5または6に記載の浄油器フィルター。
  9. 前記活性炭を包囲するカバー体を含み、前記カバー体が、上流側に配置される蓋部と、下流側に配置される受け部とを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の浄油器フィルター。
  10. 前記蓋部が、下記測定方法で測定した通気性(圧力損失50Pa時における風上風速)が0.3〜5.0m/secである、請求項9に記載の浄油器フィルター。
    (測定方法)
    アクリル樹脂製の内径100mm、長さ2mの管の長さ方向中央部に該管と同じ内径になるようカバー層を隙間なく取り付けることができる治具を備えた風洞実験設備にて、該管の一方の端部から該管を通して空気を引き込むことでカバー層前後の差圧(ΔP)が50Pa時の風上側(該管の他方の端部)の風速(m/sec)を測定する。なお、差圧計は株式会社山本電気製作所製のマノスターゲージWO81形を用い、また風速計はKANOMAX社製のアネモマスターライトを用いて測定する。
  11. 前記活性炭の見掛け密度が0.01〜0.3g/cmである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の浄油器フィルター。
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