JP2005154658A - 有機顔料、紙塗工用組成物及びこれを用いた塗工紙 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 共役ジエン単量体5〜18重量%、イタコン酸0.25〜4重量%、アクリル酸0.25〜6重量%およびこれらと共重合可能なその他の単量体72〜94.5重量%からなる単量体混合物を乳化共重合して得られる有機顔料。該有機顔料を含有する紙塗工用組成物を原紙に塗工してなる塗工紙。
【選択図】 なし
Description
関するものである。
有機顔料を含有する紙塗工用組成物としては、例えば、共役ジエン単量体0〜20重量%およびエチレン性不飽和カルボン酸単量体0.5〜8重量%を含有する単量体混合物を乳化共重合して得られるガラス転移温度が30〜105℃、平均粒子径が150〜400nmの有機顔料と、共役ジエン単量体25〜55重量%を含む単量体混合物を乳化共重合して得られる共重合体ラテックスとからなり、該有機顔料と該共重合体ラテックスとを10/90〜60/40の重量比で含有する紙塗工用組成物が提案されている。ここで使用される有機顔料としては、マレイン酸および/またはイタコン酸を含む単量体混合物を乳化共重合して得られたものが具体的に開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、このような有機顔料を用いた紙塗工用組成物は、機械的安定性に劣り、該組成物の移送時や塗工時に機械的せん断を受けて、微細凝集物が発生し、塗工層表面が荒れる問題があり、得られた塗工紙は耐ブロッキング性に優れるものの、白紙光沢および印刷光沢は満足いくものではなかった。
本発明の有機顔料は、共役ジエン単量体5〜18重量%、イタコン酸0.25〜4重量%、アクリル酸0.25〜6重量%およびこれらと共重合可能なその他の単量体72〜94.5重量%からなる単量体混合物を乳化共重合して得られるものである。
共役ジエン単量体の使用量は、全単量体の5〜18重量%、好ましくは8〜16重量%である。この量が少ないと塗工紙の白紙光沢に劣り、逆に多いと塗工紙の耐ブロッキング性に劣る。
例えば、芳香族ビニル単量体、エチレン性不飽和ニトリル単量体、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、エチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体、イタコン酸およびアクリル酸を除くエチレン性不飽和酸単量体、架橋性単量体などが挙げられる。
また、各単量体は、使用する各種単量体を予め混合してから反応容器に添加しても、あるいは別々に反応容器に添加してもよい。
乳化剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部、より好ましくは0.15〜1重量部である。
重合開始剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、通常、0.1〜2重量部、好ましくは0.5〜1.5重量部である。
分子量調整剤としては、特に限定されないが、例えば、α−メチルスチレンダイマー;t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、塩化メチレン、臭化メチレン等のハロゲン化炭化水素;テトラエチルチウラムダイサルファイド、ジペンタメチレンチウラムダイサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンダイサルファイド等の含硫黄化合物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種類以上組み合わせて併用することもできる。なかでも、メルカプタン類が好ましく、t−ドデシルメルカプタンがより好ましく使用できる。
分子量調整剤の使用量は、その種類によって異なるが、全単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜0.8重量部、より好ましくは0.2〜0.7重量部の範囲である。
重合を開始した後、所定の重合転化率で、重合系を冷却したり、重合停止剤を添加したりして、重合反応を停止する。重合反応を停止する際の重合転化率は、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。
有機顔料を含有するラテックスには、さらに、必要に応じて、分散剤、pH調整剤、消泡剤、防腐剤、抗菌剤、老化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を配合することができる。これらは種類、使用量とも特に限定されない。
本発明の紙塗工用組成物は、前記の有機顔料を含有するものである。
本発明の紙塗工用組成物は、好ましくは、本発明の有機顔料3〜50重量部含有する顔料100重量部に、接着剤として、ガラス転移温度−50〜+25℃の共重合体ラテックス(固形分換算)3〜20重量部を配合してなるものである。
顔料中における本発明の有機顔料の含有量は、全顔料100重量部に対して、好ましくは3〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部である。この含有量が少なすぎると、塗工紙の白紙光沢および印刷光沢に劣る傾向があり、逆に多すぎると塗工紙の耐ブロッキング性に劣る傾向がある。
また、接着剤として配合する共重合体ラテックスの体積平均粒子径は、好ましくは30〜120nm、より好ましくは50〜100nmである。この平均粒子径が上記範囲にあれば、表面強度と印刷光沢のバランスにより優れる塗工紙が得られる。
共役ジエン単量体、エチレン性不飽和酸単量体、エチレン性不飽和ニトリル単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体は、それぞれ、前記したものを使用することができる。
本発明の塗工紙は、前記の紙塗工用組成物を原紙に塗工してなる。
原紙としては、特に限定されず、機械パルプ、化学パルプ、古紙パルプ等のパルプからなる原紙を用いることができる。また、原紙として、予めアンダーコート用組成物を塗工してなる塗工紙を用いることもできる。
原紙の坪量は特に限定されないが、通常、洋紙は40〜130g/m2、板紙は160〜420g/m2のものが使用される。
紙塗工用組成物を原紙に塗工した後、乾燥することにより塗工紙が得られる。乾燥温度は、通常、50℃以上である。
さらに、塗工紙は、ソフトニップカレンダー、スーパーカレンダー、グロスカレンダーなどの仕上げ装置を通すことにより、塗工層表面の平滑性が向上し、より高い白紙光沢を呈するようになる。
本発明の有機顔料を用いると、特にソフトニップカレンダーやグロスカレンダーにより100〜200℃の高温で表面処理した場合においても、塗工紙に、高い白紙光沢及び印刷光沢とともに、良好な耐ブロッキング性を付与することができる。
評価は下記に示す方法で行なった。
(1)体積平均粒子径
光散乱粒子径測定器(LS230:コールター社)を用いて、有機顔料および共重合体ラテックスの体積平均粒子径を測定した。
(2)テトラヒドロフラン(THF)不溶解分
有機顔料を含むラテックスを、枠付きガラス板に流延し、温度20℃、相対湿度65%の恒温恒湿室に12時間放置した後、さらに105℃で1時間乾燥して、有機顔料のフィルムを得た。該フィルムを、2mm×2mm以下の大きさに切断して試料とした。この試料0.3gを150メッシュの金網のかごに入れて、それを20℃のテトラヒドロフラン100mlに48時間浸漬した後、溶解しないで金網上に残るフィルムを100℃で減圧乾燥し、残存率を計算してTHF不溶解分(%)を求めた。
(3)ガラス転移温度
有機顔料を含むラテックスを、枠付きガラス板に流延し、温度20℃、相対湿度65%の恒温恒湿室に12時間放置した後、さらに105℃で1時間乾燥して、有機顔料のフィルムを得た。このフィルムについて、示差走査熱量計を用いて、昇温速度20℃/分、測定温度範囲−100〜+150℃でガラス転移温度を測定した。
なお、接着剤として用いる共重合体ラテックスのガラス転移温度は、以下のように測定した。
接着剤として用いる共重合体ラテックスを、枠付きガラス板に流延し、温度20℃、相対湿度65%の恒温恒湿室に48時間放置し、該ラテックスのフィルムを得た。このフィルムについて、示差走査熱量計を用いて、昇温速度20℃/分、測定温度範囲−100〜+150℃でガラス転移温度を測定した。
マーロン式機械的安定性試験機(熊谷理機工業(株)製)を用いて以下のように測定を行った。固形分濃度10%に希釈した紙塗工用組成物75gを試料として用い、45℃で、荷重10Kgfで、5分間の条件で試験した。試験後、発生した粗大凝集物を150メッシュの金網で捕集し、乾燥して、粗大凝集物量を求めた。試料中の固形分量に対する粗大凝集物量の割合(%)を計算して、紙塗工用組成物の機械的安定性の指標とした。この値が少ないほど、機械的安定性に優れる。
塗工紙について、グロスメーター(村上色彩社製、GM−26D)を用いて、入射角75度、反射角75度の条件で、塗工紙の光の反射率(%)を測定した。数値は大きい程よい。
(6)印刷光沢
塗工紙に、RI印刷試験機(明石製作所製)を用いて、藍色インキをベタ塗りした後、白紙光沢の測定方法と同じ方法で測定した。数値は大きい程よい。
塗工紙の塗工面に市販の中質紙を重ね、それを160℃、75MPaのグロスカレンダーに3回通した。その後、塗工紙と中質紙を剥離し、塗工面への中質紙の付着度合いを観察した。全く付着していないものを5点、全面に付着しているものを1点とし、塗工面への中質紙の付着度合いにより5点法で採点した。点数が高いほど、耐ブロッキング性に優れている。
耐圧容器に、イオン交換水40部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.3部、スチレン15部、1,3−ブタジエン40部、メタクリル酸メチル23部、アクリロニトリル18部、イタコン酸2部、アクリルアミド1部、t−ドデシルメルカプタン0.7部、α−メチルスチレンダイマー1部を添加し、攪拌して単量体乳化物を得た。
耐圧反応器に、シードラテックス(スチレン33%、1,3−ブタジエン35%、メタクリル酸メチル28%およびメタクリル酸4%からなる単量体混合物を乳化共重合して得られた体積平均粒子径35nmの共重合体ラテックス)を固形分換算で4部、イオン交換水60部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.3部、イタコン酸1部、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.05部を添加した後、攪拌しながら、80℃に昇温した。
過硫酸カリウム1部を含む3%過硫酸カリウム水溶液を、210分間に亘り、反応器に連続添加した。過硫酸カリウム水溶液の添加を開始した時点から210分間に亘り、上記の単量体乳化物を、反応器に連続的に添加しながら乳化共重合を行なった。
重合系を冷却して重合反応を停止した後、水酸化ナトリウムでpH8.5に調整し、水蒸気蒸留により未反応単量体を除去し、接着剤用共重合体ラテックスを得た。この共重合体ラテックスのガラス転移温度は0℃、体積平均粒子径は85nmであった。
(有機顔料を含有する重合体ラテックスの製造)
耐圧容器に、イオン交換水50部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.2部、炭酸水素ナトリウム0.4部、1,3−ブタジエン14部、スチレン67.5部、メタクリル酸メチル7.5部、アクリロニトリル7.5部、アクリル酸1.5部、アクリルアミド1部およびt−ドデシルメルカプタン0.7部を添加し、攪拌して単量体乳化物を得た。
耐圧反応器に、シードラテックス(スチレン40%、ブタジエン56%およびメタクリル酸4%からなる単量体混合物を乳化重合して得られた体積平均粒子径が55nmの共重合体ラテックス)を固形分換算で2部、イオン交換水50部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.2部、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.05部およびイタコン酸1部を添加し、攪拌しながら、80℃に昇温した。
単量体混合物の添加を完了した後、さらに、85℃で反応を5時間継続し、次いで、亜硝酸ナトリウム0.025部を添加し、重合反応を停止した。この時の重合転化率は98%であった。
水酸化ナトリウム水溶液を添加して、ラテックスのpHを8.5に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体を除去した。その後、濃縮して、固形分濃度を52%にした後、防腐剤を0.15部添加し、さらに固形分濃度を50%に、pHを8.5に調整して、有機顔料を含有する重合体ラテックスAを得た。このラテックスにおける、有機顔料の体積平均粒子径、ガラス転移温度およびTHF不溶解分を測定し、その結果を表1に示す。
常法により、2級クレイ(ウルトラコート:エンゲルハルド社製)30部、炭酸カルシウム(カービタール90:イリメス ミネラルズ ジャパン社製)70部、分散剤(アロンT−40:東亜合成(株)製)0.1部、燐酸エステル化澱粉(MS4600:日本食品加工(株)製)4部、水酸化ナトリウム0.1部および前記の接着剤用共重合体ラテックス(固形分換算)8部を混合して、固形分濃度が62%のアンダーコート用組成物を得た。
常法により、1級クレイ(ウルトラホワイト90:エンゲルハルド社製)70部、炭酸カルシウム(カービタール90:イリメス ミネラルズ ジャパン社製)20部、重合体ラテックスA(固形分換算)10部、分散剤(アロンT−40:東亜合成(株)製)0.2部、燐酸エステル化澱粉(MS4600:日本食品加工(株)製)2部、水酸化ナトリウム0.2部および前記の接着剤用共重合体ラテックス(固形分換算)10部を混合して、固形分濃度が62%の紙塗工用組成物を得た。この紙塗工用組成物の機械的安定性を測定し、その結果を表1に示す。
コート白ボール用原紙(310g/m2)に、アンダーコート用組成物を、乾燥後の固形分量で片面あたり10g/m2になるようにブレード塗工し、160℃の熱風で10秒間乾燥した。次いで、紙塗工用組成物を、乾燥後の固形分で片面あたり12g/m2になるようにブレード塗工し、塗工直後に160℃の熱風で10秒間乾燥した。これを、温度120℃、線圧75MPaの条件のグロスカレンダーに2回通して、塗工紙を得た。
得られた塗工紙について、白紙光沢、印刷光沢および耐ブロッキング性を測定し、その結果を表1に示す。
表1に示す重合処方に変更する以外は、実施例1と同様にして、有機顔料を含有する重合体ラテックスBおよびCを得た。重合体ラテックスBおよびCの物性を測定し、それらの結果を表1に示す。
重合体ラテックスAに代えて、重合体ラテックスBおよびCを用いて、紙塗工用組成物を調製した。これらの紙塗工用組成物の機械的安定性を測定し、それらの結果を表1に示す。
前記の紙塗工用組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗工紙を得た。これらの塗工紙について、白紙光沢、印刷光沢および耐ブロッキング性を測定し、その結果を表1に示す。
表1に示す重合処方に変更する以外は、実施例1と同様にして、有機顔料を含有する重合体ラテックスDを得た。重合体ラテックスDの物性を測定し、その結果を表1に示す。
重合体ラテックスAに代えて、重合体ラテックスDを用いて、紙塗工用組成物を調製した。この紙塗工用組成物の機械的安定性を測定し、それらの結果を表1に示す。
前記の紙塗工用組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗工紙を得た。この塗工紙について、白紙光沢、印刷光沢および耐ブロッキング性を測定し、その結果を表1に示す。
耐圧容器に、イオン交換水50部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.2部、炭酸水素ナトリウム0.4部、1,3−ブタジエン10部、スチレン71.5部、メタクリル酸メチル7.5部、アクリロニトリル7.5部、アクリル酸2.5部、アクリルアミド1部およびt−ドデシルメルカプタン1.2部を添加し、攪拌して単量体乳化物を得た。
耐圧反応器に、シードラテックス(スチレン40%、ブタジエン56%およびメタクリル酸4%からなる単量体混合物を乳化重合して得られた体積平均粒子径が55nmの共重合体ラテックス)を固形分換算で8部、イオン交換水50部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.2部、およびエチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.05部を添加し、攪拌しながら、80℃に昇温した。
単量体混合物の添加を完了した後、さらに、85℃で反応を5時間継続し、次いで、亜硝酸ナトリウム0.025部を添加し、重合反応を停止した。この時の重合転化率は98%であった。
水酸化ナトリウム水溶液を添加して、ラテックスのpHを8.5に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体を除去した。その後、濃縮して、固形分濃度を52%にした後、防腐剤を0.15部添加し、さらに固形分濃度を50%に、pHを8.5に調整して、有機顔料を含有する重合体ラテックスEを得た。このラテックスにおける、有機顔料の体積平均粒子径、ガラス転移温度およびTHF不溶解分を測定し、その結果を表1に示す。
前記の紙塗工用組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗工紙を得た。この塗工紙について、白紙光沢、印刷光沢および耐ブロッキング性を測定し、その結果を表1に示す。
表1に示す重合処方に変更する以外は、比較例2と同様にして、有機顔料を含有する重合体ラテックスFを得た。重合体ラテックスFの物性を測定し、その結果を表1に示す。
重合体ラテックスAに代えて、重合体ラテックスFを用いて、紙塗工用組成物を調製した。この紙塗工用組成物の機械的安定性を測定し、それらの結果を表1に示す。
前記の紙塗工用組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗工紙を得た。この塗工紙について、白紙光沢、印刷光沢および耐ブロッキング性を測定し、その結果を表1に示す。
表1に示す重合処方に変更する以外は、実施例1と同様にして、有機顔料を含有する重合体ラテックスGを得た。重合体ラテックスGの物性を測定し、その結果を表1に示す。
重合体ラテックスAに代えて、重合体ラテックスGを用いて、紙塗工用組成物を調製した。この紙塗工用組成物の機械的安定性を測定し、それらの結果を表1に示す。
前記の紙塗工用組成物を用いて、実施例1と同様にして、塗工紙を得た。この塗工紙について、白紙光沢、印刷光沢および耐ブロッキング性を測定し、その結果を表1に示す。
共役ジエン単量体の使用量が多く、かつイタコン酸のみを使用して得られた有機顔料を含有する重合体ラテックスDを用いると、紙塗工用組成物の機械的安定性が悪化し、塗工紙の白紙光沢および耐ブロッキング性に劣る(比較例1)。
アクリル酸のみを使用して得られた有機顔料を含有する重合体ラテックスEを用いると、紙塗工用組成物の機械的安定性が悪化し、塗工紙の白紙光沢に劣り、耐ブロッキング性が低下する(比較例2)。
共役ジエン単量体を使用せず、かつアクリル酸およびメタクリル酸を使用して得られた有機顔料を含有する重合体ラテックスFを用いると、紙塗工用組成物の機械的安定性が悪化し、塗工紙の印刷光沢に劣る(比較例3)。
イタコン酸およびマレイン酸を使用して得られた有機顔料を含有する重合体ラテックスGを用いると、紙塗工用組成物の機械的安定性が悪化し、塗工紙の白紙光沢、印刷光沢および耐ブロッキング性に劣る(比較例4)。
Claims (9)
- 共役ジエン単量体5〜18重量%、イタコン酸0.25〜4重量%、アクリル酸0.25〜6重量%およびこれらと共重合可能なその他の単量体72〜94.5重量%からなる単量体混合物を乳化共重合して得られる有機顔料。
- イタコン酸とアクリル酸の重量比が1/1〜1/3である請求項1記載の有機顔料。
- 体積平均粒子径が150〜400nmである請求項1または2に記載の有機顔料。
- テトラヒドロフラン不溶解分が40重量%以上である請求項1〜3のいずれか一に記載の有機顔料。
- 請求項1〜4のいずれか一に記載の有機顔料を含有する紙塗工用組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一に記載の有機顔料3〜50重量部を含有する顔料100重量部に、接着剤として、ガラス転移温度−50〜+25℃の共重合体ラテックス3〜20重量部(固形分換算)を配合してなる紙塗工用組成物。
- 共重合体ラテックスの体積平均粒子径が30〜120nmである請求項6記載の紙塗工用組成物。
- 有機顔料と共重合体ラテックスとの重量比が、固形分換算で、20/80〜90/10である請求項6記載の紙塗工用組成物。
- 請求項5〜8のいずれか一に記載の紙塗工用組成物を原紙に塗工してなる塗工紙。
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