JP2005153807A - 車両の懸架装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車体にスイングアーム21の基端部を揺動自在に枢着し、スイングアーム21の先端部に車輪を回転可能に支持し、スイングアーム21の基端部と先端部の間に第1リンク30を枢着し、車体におけるスイングアーム21の基端部が枢着された枢着点より下位となる位置に第2リンク40を枢着するとともに、第1リンク30と第2リンク40を枢着し、クッションユニット50の一端を車体に枢着し、クッションユニット50の他端を第1リンク30と第2リンク40の一方に枢着した車両の懸架装置において、第1リンク30又は第2リンク40を伸縮可能リンク60とし、伸縮可能リンク60は伸縮可能、かつ縮み方向に付勢されてなるもの。
【選択図】 図2
Description
(a)ライダーが車両に乗ったり、路面の突起に乗り上げたりし、スイングアームが上動するときには、伸縮可能リンクが軸方向への伸長を規制されて軸方向に剛体となり、クッションユニットを圧縮動作させる。
(b)伸縮可能リンクは縮み方向に付勢され、フリー状態では最小長さに保たれるが、車両に組み付けた状態ではクッションユニットの懸架ばねのばね力等により最大長さに保たれる。これにより、前述(a)のライダーが車両に乗ったり、路面の突起に乗り上げたりし、スイングアームが上動するときには、伸縮可能リンクが軸方向への伸長を確実に規制されて軸方向に剛体となり、クッションユニットを圧縮動作させる。
(c)スイングアームが前述(a)により下動し、車輪が路面の凹みに接してから、路面の凹みを脱し、スイングアームが再び上動するまでの間、換言すれば伸縮可能リンクが縮み状態から車両への組み付け状態(最大長さ状態)まで伸びる間に、伸縮可能リンクは伸側減衰力を発生する。これにより、伸縮可能リンクが路面からの突上げ入力を吸収し、乗心地を向上する。また、伸縮可能リンクの伸び切り時の衝撃(ピストンロッドがシリンダのロッドガイドに衝突する)も防止する。
(d)伸縮可能リンクは圧縮時に伸側減衰力発生手段をバイパスする手段を備えるから、前述(a)のスイングアームの下動時には、伸縮可能リンクを迅速に縮み状態にし、車輪の路面追従性を確保する。
(e)伸縮可能リンクは縮み方向へ付勢するスプリングをシリンダに内装したから、伸縮可能リンクの作動性を良好にできる。
(f)伸縮可能リンクは油圧ダンパを構成することにより、伸側減衰力発生手段とそのバイパス手段を簡易に組み込みできる。
自動二輪車10は、図1に示す如く、車体側としてのフレーム11の前端部に設けたヘッドパイプ12にフロントフォーク13及び前輪14を操舵可能に取付け、フレーム11の下部にエンジン及び変速機からなる車体側としてのパワーユニット15を取付け、このパワーユニット15の後部に本発明のスイングアーム式懸架装置20を介して後輪16を取付けてある。
(a)ライダーが車両に乗ったり、路面の突起に乗り上げたりし、スイングアーム21が図2の組み付け状態から図3(A)の上動状態に上動するとき(図4)には、すでに最伸長状態にある伸縮可能リンク60が軸方向への伸長を規制されて軸方向に剛体となり、クッションユニット50を圧縮動作させる。
図7の実施例2の懸架装置20が、実施例1の懸架装置20と異なる点は、クッションユニット50の上端を、連結軸50Aを介して、フレーム11でなく、スイングアーム21の上部に設けた上ブラケット23に枢着したことにある。連結軸50Aは、ピボッド軸21Aと車軸21Bを結ぶ直線より上位に配置される。
ライダーが車両に乗ったり、路面の突起に乗り上げたりし、スイングアーム21が図7(A)の組み付け状態から不図示の上動状態に上動するときには、既に最伸長状態にある伸縮可能リンク60が軸方向への伸長を規制されて軸方向に剛体となり、クッションユニット50を圧縮動作させる。
図8の実施例3の懸架装置20が、実施例2の懸架装置20と異なる点は、クッションユニット50の下端を、連結軸50Bを介して、第1リンク30でなく、第2のリンク40に枢着し、更に、第1リンク30を伸縮可能リンク60としたことにある。
ライダーが車両に乗ったり、路面の突起に乗り上げたりし、スイングアーム21が図8(A)の組み付け状態から不図示の上動状態に上動するときには、既に最伸長状態にある伸縮可能リンク60が軸方向への伸長を規制されて軸方向に剛体となり、クッションユニット50を圧縮動作させる。
図9の実施例4の懸架装置20が、実施例1の懸架装置20と異なる点は、クッションユニット50の下端を、連結軸50Bを介して、第1リンク30でなく、第2リンク40に枢着し、更に、第1リンク30を伸縮可能リンク60としたことにある。
ライダーが車両に乗ったり、路面の突起に乗り上げたりし、スイングアーム21が図9(A)の組み付け状態から不図示の上動状態に上動するときには、既に最伸長状態にある伸縮可能リンク60が軸方向への伸長を規制されて軸方向に剛体となり、クッションユニット50を圧縮動作させる。
図10の実施例5の懸架装置20が、実施例1の懸架装置20と異なる点は、スイングアーム21の基端部(ピボッド軸21A)と先端部(車軸21B)の間で、スイングアーム21の上ブラケット24に、連結軸21Cを介して第1リンク30を枢着し(連結軸21Cはピボッド軸21Aと車軸21Bを結ぶ直線より上位に配置される)、クッションユニット50の上端を、連結軸50Aを介して、第1リンク30に枢着し(連結軸50Aはピボッド軸21Aと車軸21Bを結ぶ直線より上位に配置される)、クッションユニット50の下端を、連結軸50Bを介して、スイングアーム21の基端部(ピボッド軸21A)と先端部(車軸21B)の間で、スイングアーム21の下ブラケット25に枢着し(連結軸50Bはピボッド軸21Aと車軸21Bを結ぶ直線より下位に配置される)、第2リンク40を、連結軸40Bを介して第1リンク30におけるスイングアーム21との連結軸21Cと、クッションユニット50との連結軸50Aとの間に連結したことにある。
ライダーが車両に乗ったり、路面の突起に乗り上げたりし、スイングアーム21が組み付け状態から上動するときには、既に最伸長状態にある伸縮可能リンク60が軸方向への伸長を規制されて軸方向に剛体となり、クッションユニット50を圧縮動作させる。
15 パワーユニット(車体)
16 後輪(車輪)
20 懸架装置
21 スイングアーム
30 第1リンク
40 第2リンク
50 クッションユニット
60 伸縮可能リンク
61 シリンダ
62 ピストンロッド
63 ロッドガイド
65 スプリング
66 伸側減衰力発生手段
67 チェック弁(バイパス手段)
Claims (7)
- 車体にスイングアームの基端部を揺動自在に枢着し、スイングアームの先端部に車輪を回転可能に支持し、
スイングアームの基端部と先端部の間に第1リンクを枢着し、車体におけるスイングアームの基端部が枢着された枢着点より下位となる位置に第2リンクを枢着するとともに、第1リンクと第2リンクを枢着し、
クッションユニットの一端を車体に枢着し、クッションユニットの他端を第1リンクと第2リンクの一方に枢着した車両の懸架装置において、
第1リンク又は第2リンクを伸縮可能リンクとし、伸縮可能リンクは伸縮可能、かつ縮み方向に付勢されてなることを特徴とする車両の懸架装置。 - 車体にスイングアームの基端部を揺動自在に枢着し、スイングアームの先端部に車輪を回転可能に支持し、
スイングアームの基端部と先端部の間に第1リンクを枢着し、車体におけるスイングアームの基端部が枢着された枢着点より下位となる位置に第2リンクを枢着するとともに、第1リンクと第2リンクを枢着し、
クッションユニットの一端をスイングアームに枢着し、クッションユニットの他端を第1リンクと第2リンクの一方に枢着した車両の懸架装置において、
第1リンク又は第2リンクを伸縮可能リンクとし、伸縮可能リンクは伸縮可能、かつ縮み方向に付勢されてなることを特徴とする車両の懸架装置。 - 前記伸縮可能リンクが、車両に組み付けた状態で、最伸長状態となる請求項1又は2に記載の車両の懸架装置。
- 前記伸縮可能リンクが、伸側減衰力発生手段を備える請求項1〜3のいずれかに記載の車両の懸架装置。
- 前記伸縮可能リンクが、圧縮時に伸側減衰力発生手段をバイパスする手段を備える請求項4に記載の車両の懸架装置。
- 前記伸縮可能リンクが、シリンダにピストンロッドを挿入し、シリンダとピストンロッドを互いに縮み方向に付勢するスプリングをシリンダに内装した請求項1〜5のいずれかに記載の車両の懸架装置。
- 前記伸縮可能リンクが油圧ダンパを構成する請求項4〜6のいずれかに記載の車両の懸架装置。
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